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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046561
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】魚釣用ルアー
(51)【国際特許分類】
   A01K 85/16 20060101AFI20240327BHJP
   A01K 85/00 20060101ALI20240327BHJP
【FI】
A01K85/16
A01K85/00 G
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022164325
(22)【出願日】2022-09-22
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】522399080
【氏名又は名称】倉原 旺聖
(72)【発明者】
【氏名】倉原 旺聖
【テーマコード(参考)】
2B307
【Fターム(参考)】
2B307BA42
2B307BA44
2B307BA46
2B307BA70
(57)【要約】
【課題】汎用品の釣針を使用しながらも、釣針の露出を少なくした魚釣用ルアーを提供する。
【解決手段】ルアー本体0と釣針20と釣糸10とをセットにした魚釣用ルアーである。釣針20は直線状の釣針軸部23と、釣針軸部23に連続する略孤状の釣針曲り部22と、釣針曲り部22に形成された釣針先端部21を有し、釣針軸部23の端部に形成された釣糸を結ぶ釣糸接続部24を備えている。ルアー本体0は、ルアー本体0の前部に釣糸20を挿入することが可能な釣糸挿入口1を有する釣糸挿入通路11と、ルアー本体0の後部に釣針20の釣針軸部23を挿入する釣針挿入口3を有する釣針挿入通路12と、を備えており、ルアー本体0の内部にて釣糸挿入通路11と釣針挿入通路12は繋がり、釣糸挿入口1より挿入された釣糸10は釣針挿入口3より挿入された釣針20の釣糸接続部24に接続されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルアー本体と釣針と釣糸とをセットにした魚釣用ルアーであって、
前記釣針は、直線状の釣針軸部と、前記釣針軸部に連続する略孤状の釣針曲り部と、前記釣針曲り部に形成された釣針先端部と、前記釣針軸部の端部に形成された前記釣糸を結ぶ釣糸接続部と、を備え、
前記ルアー本体は、前記ルアー本体の前部に前記釣糸を挿入することが可能な釣糸挿入口を有する釣糸挿入通路と、前記ルアー本体の後部に前記釣針の前記釣針軸部を挿入する釣針挿入口を有する釣針挿入通路と、を備え、
前記ルアー本体の内部にて前記釣糸挿入通路と前記釣針挿入通路は繋がり、
前記釣糸挿入口より挿入された前記釣糸は前記釣針挿入口より挿入された前記釣針の前記釣糸接続部に接続することが可能であることを特徴とする魚釣用ルアー。
【請求項2】
前記釣糸挿入通路と前記釣針挿入通路は、180度でない角度で繋がる通路を形成していることを特徴とする請求項1記載の魚釣用ルアー。
【請求項3】
前記釣針挿入通路は、前記釣針挿入口の位置が前記ルアー本体の上部後方に位置する場合は前記ルアー本体の側面視後方上部外周に対して平行に設けられ、前記釣針挿入通路が前記ルアー本体の下部後方に位置する場合は前記ルアー本体の側面視後方下部外周に対し平行に設けられていることを特徴とする請求項1記載の魚釣用ルアー。
【請求項4】
前記ルアー本体は、左右一対の弾性素材のヒレを備え、前記ヒレは、前記釣針挿入口より挿入された前記釣針の露出部分を左右から挟んで被い隠すように設けられていることを特徴とする請求項1記載の魚釣用ルアー。
【請求項5】
ルアー本体を備え、前記ルアー本体前部に釣糸を挿入することが可能な釣糸挿入口を有する釣糸挿入通路と、前記ルアー本体後部に釣針挿入口を有して釣針の軸部を収めることが出来、且つ前記釣針軸部より長い釣針挿入通路と、を備え、前記ルアー本体内部にて前記釣糸挿入通路と前記釣針挿入通路は180度でない角度で繋がり、前記釣糸挿入口より挿入された釣糸と前記釣針挿入口より挿入された前記釣針が保有する前記釣糸接続部を接続することが可能であることを特徴とする魚釣用ルアー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は魚釣り用具、特に魚に模した魚釣用ルアーに関する。
【背景技術】
【0002】
元来ルアーは餌となる小魚を模しており、露出している針を対象の魚の口に掛けて釣り上げる為に利用されているが、近年従来のルアーの形状は魚に記憶されつつあり、より本来の魚に近似したルアーが多く開発されている。しかし、本来の魚には露出している針は付いておらず、近年非常に精巧に作られているルアーに於いても、露出した三叉の釣針をルアー本体の前後に取り付けているものが主流であり、釣針の取り付け位置・取り付け方法自体に改善は見られない。
また、露出した針はルアー本体にぶら下がっている状態であり、障害物に掛かりやすく、紛失したルアーは環境汚染の原因の一つとなっている。更に、露出した釣針が使用人や周囲の人に誤って刺さる事故も起きている。
【0003】
三叉の釣針を露出して取り付けない発明として特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-16352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1の魚釣り用ルアーに於いては、釣針の軸部は隠れており誤って刺さり難くなっている。しかし、ルアー本体を貫く釣針挿通路は直線であり、釣針の軸部が長くなる為、従来の釣針は使用できず、専用の釣針が必要となる。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、市販されている汎用品の釣針を使用しながらも、釣針の露出を少なくした魚釣用ルアーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に鑑みて本発明は、魚釣用ルアーであって、
釣針は、直線状の釣針軸部と、前記釣針軸部に連続する略孤状の釣針曲り部と、前記釣針曲り部に形成された釣針先端部を有し、前記釣針軸部の端部に形成された釣糸を結ぶ釣糸接続部を備え、
前記ルアー本体は、前記ルアー本体の前部に釣糸を挿入することが可能な釣糸挿入口を有する釣糸挿入通路と、前記ルアー本体の後部に前記釣針の前記釣針軸部を挿入する釣針挿入口を有する釣針挿入通路と、を備え、
前記ルアー本体の内部にて前記釣糸挿入通路と前記釣針挿入通路は繋がり、
前記釣糸挿入口より挿入された前記釣糸は前記釣針挿入口より挿入された前記釣針の前記釣糸接続部に接続することが可能であることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る魚釣用ルアーの好適な実施形態の一つでは、前記釣糸挿入通路と前記釣針挿入通路は、180度でない角度で繋が通路を形成することを特徴とする。
【0009】
本発明に係る魚釣用ルアーの好適な実施形態の一つでは、前記釣針挿入通路は、前記釣針挿入口の位置が前記ルアー本体の上部後方に位置する場合は前記ルアー本体後方外周に対して平行に設けられ、前記釣針挿入通路が前記ルアー本体の下部後方に位置する場合は前記ルアー本体の後方外周に対し平行に設けられることを特徴とする。尚、本発明に於ける平行とは、前記ルアー本体の後方外周に対し、全くの同様な角度ではなく、可能な限り同様な角度が望ましいのであり、前記釣糸挿入通路及び前記釣針挿入通路の位置等の状況により角度は調整することが可能である。
【00010】
本発明に係る魚釣用ルアーの好適な実施形態の一つでは、左右一対の弾性素材のヒレを備え、前記ヒレは、前記釣針挿入口より挿入された前記釣針の露出部分を左右から挟んで被い隠すように設けられていることを特徴とする。
【00011】
上記課題に鑑みて本発明は、ルアー本体を備え、前記ルアー本体前部に釣糸を挿入することが可能な釣糸挿入口を有する釣糸挿入通路と、前記ルアー本体後部に釣針挿入口を有して釣針の軸部を収めることが出来、且つ前記釣針軸部より長い釣針挿入通路と、を備え、前記ルアー本体内部にて前記釣糸挿入通路と前記釣針挿入通路は180度でない角度で繋がり、前記釣糸挿入口より挿入された釣糸と前記釣針挿入口より挿入された前記釣針が保有する前記釣糸接続部を接続することが可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の魚釣用ルアーは、釣糸を釣糸挿入通路より、釣針を釣針挿入通路に挿入し、釣糸は釣針の釣糸接続部に接続される為、釣針軸部は露出しない。又、釣糸をルアー本体へ引き込む為、釣針軸部はどのような長さでも良い。その為、特許文献1のような、専用の釣針は不要となり、汎用品の釣針を使用することができる。
【0013】
更に釣針挿入通路と釣糸挿入通路が直線状になった場合には、釣針の先端がルアー本体と近接することになり、魚がかかり難くなってしまう。この為、釣糸と釣針の接続部の位置が自ずと限定され、ルアーの設計に大きな制限がかかる。
これを解決する為に、釣糸挿入通路及び釣針挿入通路を、180度でない角度で繋げることにより、釣糸の挿入角度と釣針軸部の角度を任意に設定することが可能になる。
【0014】
更に釣針挿入通路を可能な限り、ルアー本体の側面視後方外周に対し平行に設ける事により、釣針の針先とルアー本体が近づくことを防止し、針先がルアー本体から離れるので魚の掛かりが良くなる。
【0015】
本発明の魚釣用ルアーは、釣針の先端部分を弾性素材のヒレにて挟み込む為、釣針の先端は露出せず、捕食する魚に咥えられた圧力によって釣針が露出する構造となっている為、障害物や釣人又は、周囲の人に誤って掛かってしまう事故を大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】 本発明に関わる魚釣用ルアーの側面図である。
図2】 本発明に関わる魚釣用ルアーの上面図である。
図3】 本発明に関わる魚釣用ルアーの正面図である。
図4図2におけるi-i線断面図である。
図5図4におけるii-ii線断面図である。
図6】 釣針挿入口をルアー本体下部後方に設けた場合の図2におけるi-i線断面図である。
図7】 釣針挿入口をルアー本体後方に設けた場合の図2におけるi-i線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(全体 本体・針・ヒレ)
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。各図では、釣糸10及び釣針20を省略している場合がある。図1は本発明の実施形態に関わる側面図である。図2は釣針20を省略した図1の魚釣用ルアーを上方から見た平面図である。この発明の魚釣用ルアーは、魚の形状を模したルアー本体0と、弾性素材の背ビレ4、尾ビレ5、腹ビレ6と釣針20を有している。
図4に示す通り、この釣針20は、直線状の釣針軸部23と釣針軸部23に連続する略孤状の釣針曲り部22と釣針曲り部22に形成された針先である釣針先端部21を有し、釣針軸部23の端部に形成された釣糸10を結ぶ釣糸接続部24を備えている。
図2に示す通り、この背ビレ4、尾ビレ5は一部もしくは全部が左右に分かれている。図2では図示されていない腹ビレ6も同様の形状となっている。なお、ヒレは魚が持つ代表的なヒレを模しているのであり、図1に示す位置でなくても良い。
以下、背ビレ4、尾ビレ5、腹ビレ6の何れかを特定しない場合、または、全てを指す場合は総称してヒレと呼ぶ。
【0018】
(通路→糸→針→ヒレ)
図3はルアー本体0の正面図であり、図4図2におけるi-i線断面図である。
本発明のルアーは、図3及び図4に示す通り、ルアー本体0の前部に開口する釣糸挿入口1から後方に延伸する釣糸挿入通路11と、ルアー本体0の後部に開口する釣針挿入口3から前方に延伸する釣針挿入通路12を備え、ルアー本体0の通路接続点2で繋がる。
釣糸10を釣糸挿入口1より挿入し、釣針20の釣糸接続部24及び、釣針軸部23を釣針挿入口3より挿入する。
ルアー本体0は更に、釣針先端部21がヒレの分かれ目の間に位置するように、ヒレを設ける。
従来のルアーは、ルアー本体に針が露出してぶら下がっている状態であり、障害物に非常に掛かりやすく、特許文献1の魚釣用ルアーに於いても釣針の先端部分が露出している。本発明のルアーでは、釣針軸部23は釣針挿入通路12に内包され、露出する釣針先端部21は背ビレ4に挟まれ、図3に示す通り、釣針20はルアー本体0を前面から見れば完全に隠れ魚からは見えなくなっている。又、ヒレは弾性素材の為、捕食する魚に咥えられた際の圧力によって釣針先端部21が露出する為、障害物や釣人又は、周囲の人に誤って掛かってしまう事故を大幅に削減できる。
【0019】
以下各部詳細を説明する。
【0020】
(通路)
ルアー本体0の前方には釣糸挿入口1が設けられ釣糸10が容易に挿入できる程度の直径である釣糸挿入通路11がルアー本体中央に向かって設けられており、ルアー後方より延伸する、ルアー上部後方に設けられている釣針挿入口3を有する釣針挿入通路12とルアー本体0の通路接続点2にて繋がる。
釣糸挿入通路11と釣針挿入通路12は、図4に示す通り、180度でない角度で繋げることが出来る為、釣糸挿入口1及び、釣糸挿入通路11と釣針挿入口3及び、釣針挿入通路12は自由に設定することが出来る。
特許文献1の魚釣用ルアーでは、釣針挿通路が直線で、且つ釣糸と釣針の接続部がルアー先端に露出するよう設計されているため専用の釣針が必須であるが、本発明の魚釣用ルアーでは、釣糸と釣針の接続部がルアー本体0に内包される為、専用の釣針を用いる必要がなく、釣針挿入口3及び、釣針挿入通路12の口径より釣糸接続部24の径が小さければ種類を問わず市販の釣針を使用出来る。
【0021】
(通路での利点)
又、魚釣用ルアーでは従来、ルアー本体の先端部分に釣糸を結ぶが、特許文献1の魚釣用ルアーではルアー先端中央部分に結び目を設けると、釣針の先端がルアー本体に近づく為、魚に針がかかり難くなる。しかし、釣針の先端をルアーから離すと、釣針の結び目はルアーの先端中央からルアー先端上部へ移動しなければならず、ルアーを引く力点がずれる為、本来のルアーの動きを実現できず、また、ルアーの動きを実現するためのリップが付け難くなるなど、ルアーのデザインの可能性が大幅に制限されてしまう。
本発明の魚釣り用ルアーは、図4に示す通り、釣糸挿入通路11と釣針挿入通路12を異なる角度にて設けることにより、釣針先端部21とルアー本体0が近接せず、魚の掛かりがよくなる。
更に、釣糸挿入口1及び釣糸挿入通路11と釣針挿入口3及び釣針挿入通路12の設置する場所を自由に設定でき、従来のミノータイプのルアーのように釣糸挿入口1を先端中央に設ける事も、バイブレーションタイプのルアーのようにルアー本体0の先端上部に設ける事も可能であり、寧ろルアー本体の何処でも自由に設けることが出来る。この発明により、この図では省略しているが、ルアー本体0を水中で動かす為のルアー本体0の先端下部に取り付けるルアーリップに於いても従来通り取り付ける事が可能となる。又、釣針挿入口3に於いても同様に、自由に設置場所を選択する事が出来る為、近年リアルルアーに用いられるジョイントタイプのルアーにも対応が可能となり、デザインの自由度を従来のルアーと変わらず保持できる。
【0022】
(通路の設置)
釣糸挿入口1及び釣糸挿入通路11は、ルアー本体0の前方、釣針挿入口3及び釣針挿入通路12はルアー本体の後方であればどこでも設置できるが、対象の魚が食い付いた際に確実にフッキングさせるために、釣針挿入口3が図4に示す通りルアー本体後方上部に設置される場合は、ルアー本体0の側面視後方上部外周上の任意の点Aに於ける接線Bになるべく平行に、釣針挿入口3が図6に示す通り、ルアー本体0後方下部に設置される場合は、ルアー本体0の側面視後方下部外周上の任意の点Cに於ける接線Dとなるべく平行に、釣針挿入通路12が設置されることが望ましい。このルアー本体0の側面視後方上部外周上の任意の点A及びルアー本体0の側面視後方下部外周上の任意の点Cはルアー本体0の後方で自由に移動することが出来る。
また、この項で言う後方とはルアー本体0の側面視中央より後部を指すが、釣針挿入口3の位置は必ずしも中央より後方でなければならないのではなく、要は釣針20の釣針軸部23が挿入された際に釣針先端部21とルアー本体0との間隔が、魚が食い付いた際に確実にフッキング出来るだけの距離が十分に確保されていれば良い。
【0023】
(ヒレの材質と設置方法)
ルアー本体0は変形し難い硬質材料(例えば、木、硬質プラスチック、硬質発泡ウレタン等)により形成されることが好ましい。一方、背ビレ4、尾ビレ5、腹ビレ6は、シリコンゴムやエラストマー等の弾性変形可能な軟質材料により形成されることが好ましい。背ビレ4、尾ビレ5、腹ビレ6は、基端側が図4に示すとおり、ルアー本体0の上部、下部、後部に形成された差込口に挿入されることで、ルアー本体0に固定されており、ヒレの差込口は図4及び図5の通り差込口は小さく、奥は大きくなっている事で、軟質素材であるヒレの基端部を押し込み入れることができ、一旦挿入すれば抜け難くなっている。しかし、ヒレは釣針20の釣針先端部21を隠すように取り付けられていればよいのであり、記載の固定方法でなくてもよい。
【0024】
(ヒレ自体の形)
ヒレは図5に示すとおり、釣針先端部21を挟み込んで隠すように設計されており、使用用途及びルアー本体0の大きさに合わせて、例えばヒレの形を模した長方形の中心で折込む形式でも、基端部よりヒレの前方の辺が接合されている様に一体成型されている形式でもよい。しかし、水流を受ける事を考慮し、ヒレの前側、ルアー本体0の先端方向は接合されていることが望ましい。
【0025】
(使い方)
上記の構成を備えるルアーは、図4に示すとおり、釣糸挿入口1に釣糸10を通し、釣針挿入口3より引き出し釣糸接続部24と結び、釣糸10を引くことで釣針軸部23は釣針挿入口3に挿入され、釣針先端部21を隠す為に設置されている背ビレ4、尾ビレ5、腹ビレ6の何れかに釣針先端部21を挟むことにより、釣針先端部21が魚から見えなくなる。
【0026】
(通路のバリエーション)
本発明のルアーは、図4図6図7に示す通り釣針挿入口3及び釣糸挿入通路12の位置はルアー本体0後方であれば自由に設定できる。図4の場合釣針挿入口3に挿入された釣針先端部21をヒレ4が、図6の場合は釣針挿入口3に挿入された釣針先端部21をヒレ6が、図7の場合は釣針挿入口3に挿入された釣針先端部21をヒレ5が挟み込むことにより隠す。ただし、魚の獲物に襲いかかる習性を鑑みれば、図4に示す位置で設置することが最も望ましい。
また、図7に示されるように、釣糸挿入通路11及び釣針挿入通路12はほぼ、直線、もしくは釣針20の大きさとルアー本体0の大きさの相関に拠っては、完全な直線であっても良く、ヒレの形状に拠っては、ヒレの取り付け位置に於いても、釣糸挿入通路11及び、釣針挿入通路12と平行でなくても良い。
【0027】
(全体の利点)
従来の魚釣用ルアーの釣針がぶらさがって完全に露出しているのに対し、本発明の魚釣用ルアーは、釣針20の大部分が露出していない為、より本来の魚に近似させることができる。これにより捕食する魚に違和感を与えること無く誘引することが可能となり、釣果の上昇を期待できる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、魚釣り用具、特に魚に模した魚釣用ルアーに利用できる。釣針の多くが露出しないために、釣りの最中に障害物に根がかりし難いことから、環境保全・コストの面で有用であり、汎用的な魚釣用ルアーとして広く利用できる。
【符号の説明】
【0029】
0 ルアー本体
1 釣糸挿入口
2 通路接続点
3 釣針挿入口
4 背ビレ
5 尾ビレ
6 腹ビレ
10 釣糸
11 釣糸挿入通路
12 釣針挿入通路
20 釣針
21 釣針先端部
22 釣針曲り部
23 釣針軸部
24 釣糸接続部
A ルアー本体の側面視後方上部外周上の任意点
B Aの外周上の接線
C ルアー本体の側面視後方下部外周上の任意点
D Cの外周上の接線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-03-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルアー本体と釣針と釣糸とをセットにした魚釣用ルアーであって、
前記釣針は、直線状の釣針軸部と、前記釣針軸部に連続する略孤状の釣針曲り部と、前記釣針曲り部に形成された釣針先端部と、前記釣針軸部の端部に形成された前記釣糸を結ぶ釣糸接続部と、を備え、
前記ルアー本体は、前記ルアー本体の前部に前記釣糸を挿入することが可能な釣糸挿入口を有する釣糸挿入通路と、前記ルアー本体の後部に前記釣針の前記釣針軸部を挿入する釣針挿入口を有する釣針挿入通路と、を備え、
前記ルアー本体の内部にて前記釣糸挿入通路と前記釣針挿入通路は繋がり、
前記釣糸挿入口より挿入された前記釣糸は前記釣針挿入口より挿入された前記釣針の前記釣糸接続部に接続することが可能であり、
前記釣糸挿入通路と前記釣針挿入通路は、180度でない角度で繋がる通路を形成していることを特徴とする魚釣用ルアー。
【請求項2】
前記釣針挿入通路は、前記釣針挿入口の位置が前記ルアー本体の上部後方に位置する場合は前記ルアー本体の側面視後方上部外周に対して平行に設けられ、前記釣針挿入通路が前記ルアー本体の下部後方に位置する場合は前記ルアー本体の側面視後方下部外周に対し平行に設けられていることを特徴とする請求項1記載の魚釣用ルアー。
【請求項3】
前記ルアー本体は、左右一対の弾性素材のヒレを備え、前記ヒレは、前記釣針挿入口より挿入された前記釣針の露出部分を左右から挟んで被い隠すように設けられていることを特徴とする請求項1記載の魚釣用ルアー。
【請求項4】
ルアー本体を備え、前記ルアー本体前部に釣糸を挿入することが可能な釣糸挿入口を有する釣糸挿入通路と、前記ルアー本体後部に釣針挿入口を有して釣針の軸部を収めることが出来、且つ前記釣針軸部より長い釣針挿入通路と、を備え、前記ルアー本体内部にて前記釣糸挿入通路と前記釣針挿入通路は180度でない角度で繋がり、前記釣糸挿入口より挿入された釣糸と前記釣針挿入口より挿入された前記釣針が保有する前記釣糸接続部を接続することが可能であることを特徴とする魚釣用ルアー。