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特開2024-46582プロジェクト遂行支援装置、方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046582
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】プロジェクト遂行支援装置、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20240327BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20240327BHJP
【FI】
G06Q10/10
G06Q30/0207
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023062413
(22)【出願日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】P 2022151940
(32)【優先日】2022-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】522228207
【氏名又は名称】株式会社VAIABLE
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】貞光 九月
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA12
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】コミュニティで企画するプロジェクトの意思決定の経緯が記録されたデータを用いて学習されたモデルを用いて、効率の良いコミュニティ運営を支援する。
【解決手段】プロジェクト遂行支援装置は、コミュニティで企画するプロジェクトの情報を入力とし、前記プロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題を出力するモデルを用いて、コミュニティでの意思決定に必要なアクションアイテム又は議題を推定する推定部と、前記推定された必要なアクションアイテム又は議題を出力する出力部と、を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コミュニティで企画するプロジェクトの情報を入力とし、前記プロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題を出力するモデルを用いて、コミュニティでの意思決定に必要なアクションアイテム又は議題を推定する推定部と、
前記推定された必要なアクションアイテム又は議題を出力する出力部と、
を含むプロジェクト遂行支援装置。
【請求項2】
コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題と、プロジェクトの情報とを入力とし、
前記プロジェクトの情報において、前記アクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムを生成するモデルを用いて、コミュニティで前記アクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムを生成する生成部と、
前記生成されたプログラムを出力する出力部と、
を含むプロジェクト遂行支援装置。
【請求項3】
コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムと、説明文とを入力とし、前記プログラムと、前記説明文との一致率を推定するモデルを用いて、コミュニティでの前記プログラムと、入力された説明文との一致率を推定する推定部と、
前記推定された一致率を出力する出力部と、
を含むプロジェクト遂行支援装置。
【請求項4】
コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題と、各メンバーのバックグラウンド情報又は希望報酬とを入力とし、
必要なアクションアイテム又は議題に対する担当者として推薦されるメンバーを推定するモデルを用いて、コミュニティで必要なアクションアイテム又は議題に対する担当者として推薦されるメンバーを推定する推定部と、
前記推定されたメンバーを出力する出力部と、
を含むプロジェクト遂行支援装置。
【請求項5】
前記プロジェクトの情報は、プロジェクトの内容、種類、又は進捗状況を含む請求項1記載のプロジェクト遂行支援装置。
【請求項6】
前記バックグラウンド情報は、過去のプロジェクトの参画経歴又はスキルを含む請求項4記載のプロジェクト遂行支援装置。
【請求項7】
コミュニティで企画するプロジェクトの情報を入力とし、前記プロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題を出力するモデルを用いて、コミュニティでの意思決定に必要なアクションアイテム又は議題を推定し、
前記推定された必要なアクションアイテム又は議題を出力する
プロジェクト遂行支援方法。
【請求項8】
コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題と、プロジェクトの情報とを入力とし、
前記プロジェクトの情報において、前記アクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムを生成するモデルを用いて、コミュニティで前記アクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムを生成し、
前記生成されたプログラムを出力する
プロジェクト遂行支援方法。
【請求項9】
コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムと、説明文とを入力とし、前記プログラムと、前記説明文との一致率を推定するモデルを用いて、コミュニティでの前記プログラムと、入力された説明文との一致率を推定し、
前記推定された一致率を出力する
プロジェクト遂行支援方法。
【請求項10】
コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題と、各メンバーのバックグラウンド情報又は希望報酬とを入力とし、
必要なアクションアイテム又は議題に対する担当者として推薦されるメンバーを推定するモデルを用いて、コミュニティで必要なアクションアイテム又は議題に対する担当者として推薦されるメンバーを推定し、
前記推定されたメンバーを出力する
プロジェクト遂行支援方法。
【請求項11】
請求項1~請求項6の何れか1項記載のプロジェクト遂行支援装置としてコンピュータを機能させるためのプロジェクト遂行支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクト遂行支援装置、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今ブロックチェーンを用いたDAO(自律分散型組織)には、意思決定の履歴が明確に記録される。ここで、DAOは、スマートコントラクトなど、コンピュータプログラムで定義されたルールによって表され、意思決定に必要なトークンの保有者によって制御される組織である(特許文献1)。
【0003】
またスマートコントラクトと呼ばれる、プログラム化された契約により、例えばDAOで担った仕事に対し報酬が自動的に支払われる。
【0004】
AMA(ask me anything)という役割を持った人間が、コミュニティの疑問点を解消したり、進行・活性化することに大きな役割を果たしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2021-177422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
開示の技術は、コミュニティで企画するプロジェクトの意思決定の経緯が記録されたデータを用いて学習されたモデルを用いて、効率の良いコミュニティ運営を支援することができるプロジェクト遂行支援装置、方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1態様は、プロジェクト遂行支援装置であって、コミュニティで企画するプロジェクトの情報を入力とし、前記プロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題を出力するモデルを用いて、コミュニティでの意思決定に必要なアクションアイテム又は議題を推定する推定部と、前記推定された必要なアクションアイテム又は議題を出力する出力部と、を含む。
【0008】
本開示の第2態様は、プロジェクト遂行支援装置であって、コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題と、プロジェクトの情報とを入力とし、前記プロジェクトの情報において、前記アクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムを生成するモデルを用いて、コミュニティで前記アクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムを生成する生成部と、前記生成されたプログラムを出力する出力部と、を含む。
【0009】
本開示の第3態様は、プロジェクト遂行支援装置であって、コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムと、説明文とを入力とし、前記プログラムと、前記説明文との一致率を推定するモデルを用いて、コミュニティでの前記プログラムと、入力された説明文との一致率を推定する推定部と、前記推定された一致率を出力する出力部と、を含む。
【0010】
本開示の第4態様は、プロジェクト遂行支援装置であって、コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題と、各メンバーのバックグラウンド情報又は希望報酬とを入力とし、必要なアクションアイテム又は議題に対する担当者として推薦されるメンバーを推定するモデルを用いて、コミュニティで必要なアクションアイテム又は議題に対する担当者として推薦されるメンバーを推定する推定部と、前記推定されたメンバーを出力する出力部と、を含む。
【0011】
本開示の第5態様は、プロジェクト遂行支援方法であって、コミュニティで企画するプロジェクトの情報を入力とし、前記プロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題を出力するモデルを用いて、コミュニティでの意思決定に必要なアクションアイテム又は議題を推定し、前記推定された必要なアクションアイテム又は議題を出力する。
【0012】
本開示の第6態様は、プロジェクト遂行支援方法であって、コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題と、プロジェクトの情報とを入力とし、前記プロジェクトの情報において、前記アクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムを生成するモデルを用いて、コミュニティで前記アクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムを生成し、前記生成されたプログラムを出力する。
【0013】
本開示の第7態様は、プロジェクト遂行支援方法であって、コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムと、説明文とを入力とし、前記プログラムと、前記説明文との一致率を推定するモデルを用いて、コミュニティでの前記プログラムと、入力された説明文との一致率を推定し、前記推定された一致率を出力する。
【0014】
本開示の第8態様は、プロジェクト遂行支援方法であって、コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題と、各メンバーのバックグラウンド情報又は希望報酬とを入力とし、必要なアクションアイテム又は議題に対する担当者として推薦されるメンバーを推定するモデルを用いて、コミュニティで必要なアクションアイテム又は議題に対する担当者として推薦されるメンバーを推定し、前記推定されたメンバーを出力する。
【0015】
本開示の第9態様は、プロジェクト遂行支援プログラムであって、上記のプロジェクト遂行支援装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
開示の技術によれば、コミュニティで企画するプロジェクトの意思決定の経緯が記録されたデータを用いて学習されたモデルを用いて、効率の良いコミュニティ運営を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態の管理サーバとして機能するコンピュータの一例の概略ブロック図である。
図3】第1実施形態、第3実施形態、及び第4実施形態の管理サーバの構成を示すブロック図である。
図4】本実施形態に係る管理サーバの学習処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
図5】第1実施形態に係る管理サーバの推定処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
図6】第2実施形態の管理サーバの構成を示すブロック図である。
図7】第2実施形態に係る管理サーバの推定処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
図8】第3実施形態に係る管理サーバの推定処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
図9】第4実施形態に係る管理サーバの推定処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0019】
[第1実施形態]
図1に示すように、第1実施形態に係る情報処理システム100は、サービス管理会社側に設置される管理サーバ10と、ユーザが操作するユーザ端末24と、を備えている。管理サーバ10は、プロジェクト遂行支援装置の一例である。なお、図1では、簡単のため、ユーザ端末24が2台設けられている場合を例に示しているが、ユーザ端末24が3台以上設けられていてもよい。
【0020】
管理サーバ10及びユーザ端末24は、インターネットなどのネットワーク26を介して接続されている。
【0021】
ユーザ端末24は、スマートフォン端末、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants)端末、あるいはノート型・ブック型コンピュータ端末等からなる。
【0022】
図2は、本実施形態の管理サーバ10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0023】
図2に示すように、管理サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示部16及び通信インタフェース(I/F)17を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
【0024】
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12又はストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12又はストレージ14に記憶されているプログラムに従って、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12又はストレージ14には、各種処理を行うためのプログラムが格納されている。
【0025】
ROM12は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0026】
入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0027】
表示部16は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部16は、タッチパネル方式を採用して、入力部15として機能しても良い。
【0028】
通信インタフェース17は、他の機器と通信するためのインタフェースであり、例えば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0029】
次に、管理サーバ10の機能構成について説明する。図3に示すように、管理サーバ10は、機能的には、学習データ生成部30、学習部32、取得部34、推定部36、出力部38、学習用データベース(DB)50、モデル記憶部52、及びプロジェクト情報データベース(DB)54を備えている。
【0030】
学習データ生成部30は、プロジェクト情報データベース54から、コミュニティで企画する既存のプロジェクトについて、プロジェクトの概要から、プロジェクトの種類を取得する。
【0031】
また、学習データ生成部30は、プロジェクト情報データベース54から、既存のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「プロジェクトの進捗状況」毎に、各時点での「アクションアイテム、議題」を取得する。
【0032】
ここで、次のミーティングを設定することを「目的」とした場合、「プロジェクトの種類」は、例えば、「会議設定」である。「プロジェクトの進捗状況」とは、例えば、当該プロジェクトの目的を達成するためのアクションアイテムの消化に伴う達成度(パーセンテージ)、最後に消化したアクションアイテム、あるいは活性度(メッセージ量等)である。この達成度は、手入力するものであっても良いし、メッセージ内容から自動的に達成度を算出してもよいし、あるいはプログラムを埋め込んで、達成度を自動で監視するようにしてもよい。また、「アクションアイテム」とは、例えば、「出席者決定」、「ミーティング内容決定」、「日程調整」、「日付決定」である。
【0033】
ここで、プロジェクトの進捗状況「出席者決定」や「日程調整」という抽象的概念を獲得する方法としては2通り考えられる。いずれもコミュニティ内の議論の時系列と併せて使用することで精度向上が見込まれる。
【0034】
1つはコミュニティ内の議論中の自然言語を解釈し、同一性を有するクラスタを推定する方法である。「日程調整」に関しては様々な記述方法があるが、自然言語をベクトル化(embed)することで、「会議設定」を目的とする議論において、常に存在するベクトルとして出現する。その出現タイミングは、「出席者決定」より後のことが多い。これらの統計的傾向から、「日程調整」が「出席者決定」の次のアクションとして提示される。ここでのembedにはニューラルネットワーク、事前学習を施した大規模言語モデル(LLM)を用いることが可能である(非特許文献1)。
[非特許文献1]:GPT4 インターネット検索<URL:https://openai.com/research/gpt-4.
【0035】
なお、プロジェクトの種類についても同様に自然言語をベクトル化することで学習データ中の種類をクラスタ化し、学習済モデル使用時には、新規の「プロジェクトの種類」が入力された場合でも適用可能とする。
【0036】
もう一つは、各アクションを、既に付与されたラベルやツールと紐づけて捉える方法である。
【0037】
上記例の場合、「日程調整」はスケジュール調整ツールを用いて、コミュニティメンバへのアクションを促す事象が発生することが多い。またコミュニティ管理ツールの中にはラベルをあらかじめ用意して、それを各タスクに対し付与できる機能を持つものもある(非特許文献2)。
【0038】
各アクションに紐づくツール、およびそのツール内の設定情報を参照することで、頻度傾向として「日程調整」が「出席者決定」の次のアクションとして提示される。
[非特許文献2]:開発管理ツール redmine、インターネット検索<URL:https://redmine.jp>
【0039】
なお、進捗状況を入力しない場合、「プロジェクトの種類」に必要なアクションのリストが全て出力される。
【0040】
学習データ生成部30は、「プロジェクトの種類」、「プロジェクトの進捗状況」、「アクションアイテム、議題」の組み合わせを、学習データとして生成し、学習用データベース50に格納する。
【0041】
例えば、「プロジェクトの種類」としての「会議設定」、「プロジェクトの進捗状況」としての「出席者決定」、次のアクションである「アクションアイテム」としての「日程調整」の組み合わせを、学習データとして生成する。
【0042】
学習部32は、複数の学習データに基づいて、アクション推定用のモデルを学習する。このモデルの1つ目の入力は、「プロジェクトの種類」を示すベクトルであり、加えて「プロジェクトの進捗状況」を示すベクトルを入力してもよい。アクション推定用のモデルの出力は、「アクションアイテム、議題」を示すベクトルである。アクション推定用のモデルは、例えば、ニューラルネットワークである。
【0043】
学習部32は、アクション推定用の学習済みモデルを、モデル記憶部52に格納する。
【0044】
取得部34は、プロジェクト情報データベース54から、コミュニティで企画する推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの概要から、プロジェクトの種類を取得する。
【0045】
また、取得部34はプロジェクト情報データベース54から、推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「プロジェクトの進捗状況」を取得する。
【0046】
推定部36は、コミュニティで企画するプロジェクトの情報を入力とし、プロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題を出力するアクション推定用のモデルを用いて、コミュニティでの意思決定に必要なアクションアイテム又は議題を推定する。
【0047】
ここで、議題とは、コミュニティで合意が取れる前の議題であり、例えば、「次に開発すべき項目は何か?」という議題である。また、アクションアイテムとは、議論で合意がとれてタスク化されたものであり、例えば、報酬付きの開発タスクである。
【0048】
具体的には、推定部36は、「プロジェクトの種類」を示すベクトル、「プロジェクトの進捗状況」を示すベクトルを学習済みモデルに入力し、モデル出力である「アクションアイテム、議題」を示すベクトルから、現時点で必要となる「アクションアイテム、議題」を取得する。
【0049】
出力部38は、推定された必要なアクションアイテム又は議題を出力する。
【0050】
プロジェクト情報データベース54は、既存のプロジェクトの各々について、プロジェクトの概要、及びプロジェクトの意思決定履歴を記憶している。また、プロジェクト情報データベース54は、推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの概要、及びプロジェクトの意思決定履歴を記憶している。ここで、意思決定履歴とは、例えば、チャットツールの自然言語で交わされる議論を表すデータや、意思決定におけるトークンに基づく投票結果である。
【0051】
次に、第1実施形態に係る情報処理システム100の作用について説明する。
【0052】
まず、管理サーバ10は、各ユーザ端末24から、既存のプロジェクトに関する情報として、プロジェクトの概要、及びプロジェクトの意思決定履歴を受け付け、既存のプロジェクトの各々についての、プロジェクトの概要及びプロジェクトの意思決定履歴を、プロジェクト情報データベース54に登録する。
【0053】
そして、管理サーバ10は、ユーザ端末24から、学習指示を受け付けると、図4に示す学習処理ルーチンを実行する。
【0054】
ステップS100では、学習データ生成部30は、プロジェクト情報データベース54から、コミュニティで企画する既存のプロジェクトの各々について、プロジェクトの概要から、プロジェクトの種類を取得する。
【0055】
また、学習データ生成部30は、プロジェクト情報データベース54から、既存のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「プロジェクトの進捗状況」毎に、各時点での「アクションアイテム、議題」を取得する。
【0056】
学習データ生成部30は、「プロジェクトの種類」、「プロジェクトの進捗状況」、「アクションアイテム、議題」の組み合わせを、学習データとして生成し、学習用データベース50に格納する。
【0057】
ステップS102では、学習部32は、複数の学習データに基づいて、アクション推定用のモデルを学習し、アクション推定用の学習済みモデルを、モデル記憶部52に格納し、学習処理ルーチンを終了する。
【0058】
次に、管理サーバ10は、ユーザ端末24から、推定対象のプロジェクトに関する情報として、プロジェクトの概要、及びプロジェクトの意思決定履歴を受け付け、推定対象のプロジェクトについてのプロジェクトの概要及びプロジェクトの意思決定履歴を、プロジェクト情報データベース54に登録する。
【0059】
そして、管理サーバ10は、推定指示を受け付けると、図5に示す推定処理ルーチンを実行する。
【0060】
ステップS110では、取得部34は、プロジェクト情報データベース54から、コミュニティで企画する推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの概要から、プロジェクトの種類を取得する。
【0061】
また、取得部34はプロジェクト情報データベース54から、推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「プロジェクトの進捗状況」を取得する。
【0062】
ステップS112では、推定部36は、「プロジェクトの種類」を示すベクトル、「プロジェクトの進捗状況」を示すベクトルをアクション推定用の学習済みモデルに入力し、モデル出力である「アクションアイテム、議題」を示すベクトルから、現時点で必要となる「アクションアイテム、議題」を取得する。
【0063】
ステップS114では、出力部38は、推定された必要なアクションアイテム又は議題を出力する。
【0064】
以上説明したように、第1実施形態に係る情報処理システムによれば、コミュニティで企画するプロジェクトの情報を入力とし、プロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題を出力するモデルを用いて、コミュニティでの意思決定に必要なアクションアイテム又は議題を推定する。このように、コミュニティで企画するプロジェクトの意思決定の経緯が記録されたデータを用いて学習されたモデルを用いて、効率の良いコミュニティ運営を支援することができる。
【0065】
また、DAOをはじめとした、意思決定の経緯が記録されたデータ(例えば、スマートコントラクト化されたデータ)を取り込むことで、透明性が高く、効率の良いコミュニティ運営を支援するモデルの学習を可能とする。
【0066】
また、プロジェクト開始時、「プロジェクトの種類」や「プロジェクトの概要」を入力することで、当該プロジェクトに近い学習データ中の特徴を抽出し、必要なアクションアイテムや議題を提示することができる。また、プロジェクト進捗時、上記に加え「プロジェクトの進捗状況」を入力することで、当該プロジェクトの当該状況に近い学習データ中の特徴を抽出し、必要なアクションアイテムや議題を提示することができる。
【0067】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る情報処理システムについて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
【0068】
第2実施形態では、コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題と、プロジェクトの情報とを入力とし、プロジェクトの情報において、アクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムを生成するモデルを用いて、コミュニティでアクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムを生成する点が、第1実施形態と異なっている。
【0069】
図6に示すように、第2実施形態に係る管理サーバ210は、学習データ生成部230、学習部232、取得部234、生成部236、出力部238、学習用データベース(DB)250、モデル記憶部252、及びプロジェクト情報データベース(DB)254を備えている。
【0070】
学習データ生成部230は、プロジェクト情報データベース54から、コミュニティで企画する既存のプロジェクトについて、プロジェクトの概要から、プロジェクトの種類を取得する。
【0071】
また、学習データ生成部230は、プロジェクト情報データベース54から、既存のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「プロジェクトの進捗状況」毎に、各時点での「アクションアイテム、議題」、「プログラム」、「プロジェクトの最終的な結果」を取得する。
【0072】
ここで、「プログラム」は、例えば、事前の意思決定で定めた条件と報酬を有し、条件を満たすと報酬の支払いを自動で行うプログラムであり、メンバーが出力したチャットやアクションが、条件を満たすと、報酬が、当該メンバーに対して自動的に支払われる。プログラムの一例が、スマートコントラクトである。
【0073】
学習データ生成部230は、「プロジェクトの種類」、「プロジェクトの進捗状況」、「アクションアイテム、議題」、「プログラム」、「プロジェクトの最終的な結果」の組み合わせを、学習データとして生成し、学習用データベース250に格納する。
【0074】
学習部232は、上記第1実施形態の学習部32と同様に、アクション推定用のモデルを学習し、アクション推定用の学習済みモデルをモデル記憶部252に格納する。
【0075】
学習部232は、複数の学習データに基づいて、プログラム生成用のモデルを学習する。このプログラム生成用のモデルの1つ目の入力は、「プロジェクトの種類」を示すベクトルであり、加えて「プロジェクトの進捗状況」を示すベクトルを入力してもよい。2つ目の入力は、「アクションアイテム、議題」を示すベクトルである。プログラム生成用のモデルの出力は、「報酬を付与するプログラム」である。モデルは、例えば、ニューラルネットワークであり、一例として、自然言語を入力として、ソースコードを出力するseq2seq(text2code)(非特許文献3)に対して、入力を変更したものを用いる。
【0076】
[非特許文献3]:https://paperswithcode.com/paper/seq2sql-generating-structured-queries-from
【0077】
このプログラム生成用のモデルでは、入力に対し、適切な「報酬」を推定し、それに対応するプログラムを出力する。
【0078】
ここで、「報酬」とは、例えばトークンである。また、「プロジェクトの最終的な結果」とは、例えば、コミュニティのアウトプット(市場価値)や、コミュニティのサイズなどである。ここで、「A」というアクションに対して報酬を定める場合を例に具体例を説明する。「A」というアクションを実際に実行した過去の別のコミュニティ履歴α、βが存在するとする。また、報酬としてコミュニティ履歴αでは報酬Aαが付与され、コミュニティ履歴βでは報酬Aβが付与されているとする。コミュニティ履歴αでは、コミュニティのサイズが大きくなったという結果があり、コミュニティ履歴βはコミュニティのサイズが大きくならなかったという結果があるとする。この場合、「A」というアクションに対する報酬としては、報酬Aαの方がより正しい、という方向でモデルが学習される。
【0079】
学習部232は、プログラム生成用の学習済みモデルを、モデル記憶部252に格納する。
【0080】
なお、強化学習によりプログラム生成用の学習済みモデルを得るようにしてもよい。この場合、個々のエージェントは自己のステータス(スキル等)の元、利得を最大化するために行動するとし、過去の学習データからこの行動関数を学習する。モデルは、現状の行動関数を元として、当該プロジェクトの最終的な結果において最適となるような、「報酬」を推定する。これを繰り返す。最終的に学習された報酬推定モデルに対し、入力データを入力することで、適切な報酬を付与したプログラムを出力する。
【0081】
取得部234は、プロジェクト情報データベース254から、コミュニティで企画する推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの概要から、プロジェクトの種類を取得する。
【0082】
また、取得部234は、プロジェクト情報データベース254から、推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「プロジェクトの進捗状況」を取得する。
【0083】
生成部236は、推定部36と同様に、コミュニティで企画するプロジェクトの情報を入力とし、プロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題を出力するアクション推定用のモデルを用いて、コミュニティでの意思決定に必要なアクションアイテム又は議題を推定する。
【0084】
具体的には、生成部236は、推定部36と同様に、「プロジェクトの種類」を示すベクトル、「プロジェクトの進捗状況」を示すベクトルをアクション推定用の学習済みモデルに入力し、モデル出力である「アクションアイテム、議題」を示すベクトルから、現時点で必要となる「アクションアイテム、議題」を取得する。
【0085】
また、生成部236は、推定された、必要なアクションアイテム又は議題と、プロジェクトの情報とを入力として、プログラム生成用の学習済みモデルを用いて、プロジェクトの情報において、アクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムを生成する。
【0086】
具体的には、生成部236は、「プロジェクトの種類」を示すベクトル、「プロジェクトの進捗状況」を示すベクトル、「アクションアイテム、議題」を示すベクトルを、プログラム生成の学習済みモデルに入力し、モデル出力である「報酬を付与するプログラム」を示すソースコードを取得する。
【0087】
また、「プロジェクトの種類」を示すベクトル、「プロジェクトの進捗状況」を示すベクトル、「アクションアイテム、議題」を示すベクトルを、学習(教師あり学習又は強化学習)で得られた方策に入力し、出力である「報酬」を取得し、「報酬を付与するプログラム」を示すソースコードでの報酬として設定する。
【0088】
出力部238は、生成されたプログラムを出力する。
【0089】
プロジェクト情報データベース254は、既存のプロジェクトについて、プロジェクトの概要、及びプロジェクトの意思決定履歴を記憶している。また、プロジェクト情報データベース254は、推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの概要、及びプロジェクトの意思決定履歴を記憶している。
【0090】
次に、第2実施形態に係る情報処理システム100の作用について説明する。
【0091】
まず、管理サーバ10は、ユーザ端末24から、既存のプロジェクトに関する情報として、プロジェクトの概要、及びプロジェクトの意思決定履歴を受け付け、既存のプロジェクトについてのプロジェクトの概要及びプロジェクトの意思決定履歴を、プロジェクト情報データベース54に登録する。
【0092】
そして、管理サーバ10は、ユーザ端末24から、学習指示を受け付けると、上記図4の学習処理ルーチンと同様の処理ルーチンを実行する。
【0093】
ここで、ステップS100では、学習データ生成部230は、プロジェクト情報データベース54から、コミュニティで企画する既存のプロジェクトについて、プロジェクトの概要から、プロジェクトの種類を取得する。
【0094】
また、学習データ生成部230は、プロジェクト情報データベース54から、既存のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「プロジェクトの進捗状況」毎に、各時点での「アクションアイテム、議題」、「プログラム」、「プロジェクトの最終的な結果を取得する。
【0095】
学習データ生成部230は、「プロジェクトの種類」、「プロジェクトの進捗状況」、「アクションアイテム、議題」、「プログラム」、「プロジェクトの最終的な結果」の組み合わせを、学習データとして生成し、学習用データベース250に格納する。
【0096】
ステップS102では、学習部232は、複数の学習データに基づいて、アクション推定用のモデルを学習し、アクション推定用の学習済みモデルを、モデル記憶部52に格納する。そして、学習部232は、複数の学習データに基づいて、プログラム生成用のモデルを学習し、プログラム生成用の学習済みモデルを、モデル記憶部52に格納する。
【0097】
そして、管理サーバ10は、ユーザ端末24から、推定対象のプロジェクトに関する情報として、プロジェクトの概要、及びプロジェクトの意思決定履歴を受け付け、推定対象のプロジェクトについてのプロジェクトの概要及びプロジェクトの意思決定履歴を、プロジェクト情報データベース54に登録する。
【0098】
そして、管理サーバ10は、推定指示を受け付けると、図7に示す推定処理ルーチンを実行する。
【0099】
ステップS210では、取得部234は、プロジェクト情報データベース254から、コミュニティで企画する推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの概要から、プロジェクトの種類を取得する。
【0100】
また、取得部234は、プロジェクト情報データベース254から、推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「プロジェクトの進捗状況」を取得する。
【0101】
ステップS212では、生成部236は、推定部36と同様に、「プロジェクトの種類」を示すベクトル、「プロジェクトの進捗状況」を示すベクトルをアクション推定用の学習済みモデルに入力し、モデル出力である「アクションアイテム、議題」を示すベクトルから、現時点で必要となる「アクションアイテム、議題」を取得する。
【0102】
ステップS214では、生成部236は、「プロジェクトの種類」を示すベクトル、「プロジェクトの進捗状況」を示すベクトル、「アクションアイテム、議題」を示すベクトルを、プログラム生成の学習済みモデルに入力し、モデル出力である「報酬を付与するプログラム」を示すソースコードを取得する。
【0103】
ステップS216では、生成部236は、「プロジェクトの種類」を示すベクトル、「プロジェクトの進捗状況」を示すベクトル、「アクションアイテム、議題」を示すベクトルを、学習(教師あり学習又は強化学習)で得られた方策に入力し、出力である「報酬」を取得し、「報酬を付与するプログラム」を示すソースコードでの報酬として設定する。
【0104】
ステップS218では、出力部238は、生成されたプログラムを出力する。
【0105】
以上説明したように、本発明の第2の実施形態に係る情報処理システムによれば、コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題と、プロジェクトの情報とを入力とし、前記プロジェクトの情報において、前記アクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムを生成するモデルを用いて、コミュニティで前記アクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムを生成する。このように、コミュニティで企画するプロジェクトの意思決定の経緯が記録されたデータを用いて学習されたモデルを用いて、効率の良いコミュニティ運営を支援することができる。
【0106】
また、DAOをはじめとした、意思決定の経緯が記録されたデータ(例えば、スマートコントラクト化されたデータ)を取り込むことで、透明性が高く、効率の良いコミュニティ運営を支援するモデルの学習を可能とする。
【0107】
例えば、次のミーティングを設定することを「目的」としたときに、過去データに、「出席者決定」「ミーティング内容決定」「日程調整」「日付決定」を必要なアクションアイテムとして挙げるスマートコントラクトが存在するとする。別のDAOで同じくミーティングを設定しようとするとき、このスマートコントラクトはそのまま流用可能であると考えられるため、「アクションアイテムとスマートコントラクトが紐づいている」過去データについて、そのプログラムに対応するプログラムを生成することができる。
【0108】
また、例えばコミュニティ開設当初、ゲームを作るDAOで、開発者に報酬を配分するスマートコントラクトが備わっており、ある時点から、マーケティングが課題となり、マーケッタに対しても報酬を配分する必要が生じたとする。このとき、過去の類似プロジェクトでは、マーケティング部門に対して開発部門比30%の報酬を割り当てるようにした結果、当該マーケティング施策は成功したとする。このプロジェクトに類似するプロジェクトにおいて、進捗状況に応じて、このプロジェクトのプログラムに対応するプログラムを生成することができる。
【0109】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る情報処理システムについて説明する。なお、第3実施形態に係る情報処理システムの構成は、第1実施形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
【0110】
第3実施形態では、コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムと、説明文とを入力とし、プログラムと、説明文との一致率を推定するモデルを用いて、コミュニティでのプログラムと、入力された説明文との一致率を推定する点が、第1実施形態と異なっている。
【0111】
第3実施形態に係る管理サーバ10の学習データ生成部30は、プロジェクト情報データベース54から、コミュニティで企画する既存のプロジェクトについて、プロジェクトの概要から、プロジェクトの種類を取得する。
【0112】
また、学習データ生成部30は、プロジェクト情報データベース54から、既存のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「プロジェクトの進捗状況」毎に、各時点での「プログラム」、「プログラムのソースコードに付与された説明文」を取得する。
【0113】
ここで、「説明文」とは、例えば、プログラム開発時に付加される仕様書又は要件定義書や、DAOの議論の中で自然言語で定まる要件である。
【0114】
学習データ生成部30は、「プロジェクトの種類」、「プロジェクトの進捗状況」、「正しいプログラム」、「説明文」の組み合わせを、通常の正の学習データとして生成し、学習用データベース50に格納する。また、「プロジェクトの種類」、「プロジェクトの進捗状況」、「誤ったプログラム」、「説明文」の組み合わせを、通常の負の学習データとして生成し、学習用データベース50に格納する。
【0115】
学習部32は、複数の正負の学習データに基づいて、正誤推定用のモデルを学習する。この正誤推定用のモデルの1つ目の入力は、「プロジェクトの種類」を示すベクトルであり、加えて「プロジェクトの進捗状況」を示すベクトルを入力してもよい。
【0116】
正誤推定用のモデルの3つ目の入力は、「プログラムのソースコード」を示すテキストであり、4つ目の入力は、「プロジェクトの説明文」を示すテキストである。
【0117】
正誤推定用のモデルの出力は、「正誤度合い」を示すスカラー値である。正誤推定用のモデルは、例えば、ニューラルネットワークである。一例として、seq2seq(text2code)のモデルを用いることができる。通常は入力に対し適したコードを出力するのに対し、本実施形態では、入力テキストに対し、別途入力されるソースコードの生成確率を計算することで、その確率が高ければ正解と見なし、確率が低ければ誤っている可能性が高いとみなす。
【0118】
例えば、「参加登録したユーザに1トークンを支払う」というアクションと報酬のペアに対し、
if anyuser regist calender:
user Z += 1token
のように関係のないユーザZに対し1トークンが付与されている場合は、学習済モデルと照合し問題があると判定することができる。
【0119】
また、より具体的に、2行目の「user Z」となっている箇所に問題があるという指摘をすることも可能となる。
【0120】
学習部32は、正誤推定用の学習済みモデルを、モデル記憶部52に格納する。
【0121】
取得部34は、プロジェクト情報データベース54から、コミュニティで企画する推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの概要から、プロジェクトの種類を取得する。
【0122】
また、取得部34は、プロジェクト情報データベース54から、推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「プロジェクトの進捗状況」を取得する。
【0123】
また、取得部34は、プロジェクト情報データベース54から、推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「報酬を付与するプログラム」を示すソースコードを取得する。
【0124】
また、取得部34は、スマートコントラクト作成者から入力された、現時点で想定されるプログラムの説明文を示すテキストを取得する。
【0125】
推定部36は、コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムと、説明文とを入力とし、プログラムと、説明文との一致率を表す正誤度合いを推定する正誤推定用のモデルを用いて、正誤度合いを推定する。
【0126】
具体的には、推定部36は、「報酬を付与するプログラム」を示すソースコード、入力された説明文のテキストを、正誤推定用のモデルに入力し、モデル出力である「正誤度合い」を取得する。
【0127】
出力部38は、推定された正誤度合いを出力する。
【0128】
プロジェクト情報データベース54は、既存のプロジェクトについて、プロジェクトの概要、及びプロジェクトの意思決定履歴を記憶している。また、プロジェクト情報データベース54は、推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの概要、及びプロジェクトの意思決定履歴を記憶している。
【0129】
次に、第3実施形態に係る情報処理システム100の作用について説明する。
【0130】
まず、管理サーバ10は、ユーザ端末24から、既存のプロジェクトに関する情報として、プロジェクトの概要、及びプロジェクトの意思決定履歴を受け付け、既存のプロジェクトについてのプロジェクトの概要及びプロジェクトの意思決定履歴を、プロジェクト情報データベース54に登録する。
【0131】
そして、管理サーバ10は、ユーザ端末24から、学習指示を受け付けると、上記図4に示す学習処理ルーチンと同様の処理ルーチンを実行する。
【0132】
ここで、ステップS100では、学習データ生成部30は、プロジェクト情報データベース54から、コミュニティで企画する既存のプロジェクトについて、プロジェクトの概要から、プロジェクトの種類を取得する。
【0133】
また、学習データ生成部30は、プロジェクト情報データベース54から、既存のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「プロジェクトの進捗状況」毎に、各時点での「プログラム」、「プログラムのソースコードに付与された説明文」を取得する。
【0134】
学習データ生成部30は、「プロジェクトの種類」、「プロジェクトの進捗状況」、「正しいプログラム」、「説明文」の組み合わせを、通常の正の学習データとして生成し、学習用データベース50に格納する。また、「プロジェクトの種類」、「プロジェクトの進捗状況」、「誤ったプログラム」、「説明文」の組み合わせを、通常の負の学習データとして生成し、学習用データベース50に格納する。
【0135】
ステップS102では、学習部32は、複数の正負の学習データに基づいて、正誤推定用のモデルを学習し、正誤推定用の学習済みモデルを、モデル記憶部52に格納する。
【0136】
そして、管理サーバ10は、ユーザ端末24から、推定対象のプロジェクトに関する情報として、プロジェクトの概要、及びプロジェクトの意思決定履歴を受け付け、推定対象のプロジェクトについてのプロジェクトの概要及びプロジェクトの意思決定履歴を、プロジェクト情報データベース54に登録する。
【0137】
そして、管理サーバ10は、推定指示を受け付けると、図8に示す推定処理ルーチンを実行する。
【0138】
ステップS310では、取得部34は、プロジェクト情報データベース54から、コミュニティで企画する推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの概要から、プロジェクトの種類を取得する。
【0139】
また、取得部34は、プロジェクト情報データベース54から、推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「プロジェクトの進捗状況」を取得する。
【0140】
また、取得部34は、プロジェクト情報データベース54から、推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「報酬を付与するプログラム」を示すソースコードを取得する。
【0141】
また、取得部34は、プログラム作成者から入力された、現時点で想定されるプログラムの説明文を示すテキストを取得する。
【0142】
ステップS312では、推定部36は、「報酬を付与するプログラム」を示すソースコード、入力された説明文のテキストを、正誤推定用のモデルに入力し、モデル出力である「正誤度合い」を取得する。
【0143】
ステップS314では、出力部38は、推定された正誤度合いを出力し、推定処理ルーチンを終了する。
【0144】
プログラム作成者またはコミュニティメンバは、推定された「正誤度合い」を確認し、正しければ、得られた「報酬を付与するプログラム」を採用する。一方、誤っている場合、得られたプログラムが適切でない可能性があるため、得られた「報酬を付与するプログラム」を確認し、ソースコードを修正する。
【0145】
以上説明したように、本発明の第3の実施形態に係る情報処理システムによれば、コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題を遂行完了したメンバーに報酬を付与するプログラムと、説明文とを入力とし、プログラムと、説明文との一致率を推定するモデルを用いて、コミュニティでのプログラムと、入力された説明文との一致率を推定する。このように、コミュニティで企画するプロジェクトの意思決定の経緯が記録されたデータを用いて学習されたモデルを用いて、効率の良いコミュニティ運営を支援することができる。
【0146】
また、DAOをはじめとした、意思決定の経緯が記録されたデータ(例えば、スマートコントラクト化されたデータ)を取り込むことで、透明性が高く、効率の良いコミュニティ運営を支援するモデルの学習を可能とする。
【0147】
例えば悪意を持ったプログラマが、DAOで決まったルールに反して、自分の都合の良いようにプログラムを作成した場合であっても、そのような悪意を自動的に検出することができる。
【0148】
なお、プログラムを入力とし、プログラムの説明文を出力とする出力モデルを学習しておき、その出力モデルに、プログラムを入力し、出力される説明文と、入力説明文との一致率を求めるようにしてもよい。
【0149】
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る情報処理システムについて説明する。なお、第4実施形態に係る情報処理システムの構成は、第1実施形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
【0150】
第4実施形態では、コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題と、各メンバーのバックグラウンド情報又は希望報酬とを入力とし、必要なアクションアイテム又は議題に対する担当者として推薦されるメンバーを推定するモデルを用いて、コミュニティで必要なアクションアイテム又は議題に対する担当者として推薦されるメンバーを推定する点が、第1実施形態と異なっている。
【0151】
第4実施形態に係る管理サーバ10の学習データ生成部30は、プロジェクト情報データベース54から、コミュニティで企画する既存のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「アクションアイテム、議題」と、「担当したメンバー」と、担当していないメンバーを含めた「全メンバー」を取得する。
【0152】
また、学習データ生成部30は、プロジェクト情報データベース54から、既存のプロジェクトについて、メンバー情報から「全メンバー」の「バックグラウンド情報及び希望報酬」を取得する。ここで、バックグラウンド情報は、過去のプロジェクトの参画経歴又はスキルを含む。
【0153】
学習データ生成部30は、「アクションアイテム、議題」と、「全メンバー」の「バックグラウンド情報及び希望報酬」と、「担当したメンバー」と、の組み合わせを、学習データとして生成し、学習用データベース50に格納する。
【0154】
学習部32は、上記第1実施形態の学習部32と同様に、アクション推定用のモデルを学習し、アクション推定用の学習済みモデルをモデル記憶部252に格納する。
【0155】
学習部32は、複数の学習データに基づいて、推奨用のモデルを学習する。この推奨用のモデルの1つ目の入力は、「アクションアイテム、議題」を示すベクトルであり、2つ目の入力は、各メンバーの「バックグラウンド情報」を示すベクトルであり、加えて各メンバーの「希望報酬」を示すベクトルを入力してもよい。
【0156】
推奨用のモデルの出力は、各メンバーの「推奨度合い」を示すベクトルである。推奨用のモデルは、例えば一般的なレコメンデーションアルゴリズム(collaborative filtering)、オークションアルゴリズム(real time bidding等)、ニューラルネットワーク(neural collaborative filtering)等である。
【0157】
Neural collaborative filteringは、非特許文献4に記載の手法である。
[非特許文献4]:https://arxiv.org/pdf/1708.05031v2.pdf
【0158】
具体的なプロセスにおいては、以下のように学習が進む。なお、collaborative filtering等では、学習フェーズを明に切り分けず、過去データに新規データを追加した上で直接行列演算を行う場合もあるが、便宜的に過去データ投入のことを学習フェーズと呼称する。
【0159】
希望報酬のない場合、過去データについて、メンバーとアクションを行と列とする行列を作成する。これがバックグラウンド情報にあたる。新規のアクションと、過去のアクションの類似性を求めた上で、メンバーに対しタスクを推薦する。この時、ユーザの現在受け持つタスク量を加味して提示・非提示を切り替えてもよい。
【0160】
希望報酬のある場合、上記第2実施形態で説明した、報酬を付与するプログラムを前提とすると、報酬は事前に決まっているため、それが希望報酬に達するメンバーにのみタスクを提示する。どのメンバーの希望報酬にも達していない場合、上記第2実施形態で説明した、報酬を付与するプログラムに対し、進捗状況として「引き受け手無し」という情報を付加した上で再度演算をかけることで、過去データ中に同様のケースで報酬を上げている事例が存在すれば、それに従い報酬を上げることができる。
【0161】
学習部32は、推奨用の学習済みモデルを、モデル記憶部52に格納する。
【0162】
取得部34は、プロジェクト情報データベース54から、コミュニティで企画する推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの概要から、プロジェクトの種類を取得する。
【0163】
また、取得部34は、プロジェクト情報データベース54から、推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「プロジェクトの進捗状況」を取得する。
【0164】
また、取得部34は、プロジェクト情報データベース54から、推定対象のプロジェクトについて、各メンバーの「バックグラウンド情報」、「希望報酬」を取得する。
【0165】
生成部236は、第1実施形態と同様に、コミュニティで企画するプロジェクトの情報を入力とし、プロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題を出力するアクション推定用のモデルを用いて、コミュニティでの意思決定に必要なアクションアイテム又は議題を推定する。
【0166】
具体的には、生成部236は、第1実施形態と同様に、「プロジェクトの種類」を示すベクトル、及び「プロジェクトの進捗状況」を示すベクトルをアクション推定用の学習済みモデルに入力し、モデル出力である「アクションアイテム、議題」を示すベクトルから、現時点で必要となる「アクションアイテム、議題」を取得する。
【0167】
推定部36は、コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題と、各メンバーのバックグラウンド情報又は希望報酬とを入力とし、推奨用の学習済みモデルを用いて、必要なアクションアイテム又は議題に対する担当者として推薦されるメンバーを推定する。
【0168】
具体的には、推定部36は、「アクションアイテム、議題」を示すベクトル、各メンバーの「バックグラウンド情報」、「希望報酬」を示すベクトルを、推奨用の学習済みモデルに入力し、モデル出力である、各メンバーの「推奨度合い」を示すベクトルを取得する。
【0169】
出力部38は、推定された各メンバーの「推奨度合い」を出力する。
【0170】
プロジェクト情報データベース54は、既存のプロジェクトについて、プロジェクトの概要、及びプロジェクトの意思決定履歴を記憶している。また、プロジェクト情報データベース54は、推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの概要、及びプロジェクトの意思決定履歴を記憶している。
【0171】
次に、第4実施形態に係る情報処理システム100の作用について説明する。
【0172】
まず、管理サーバ10は、ユーザ端末24から、既存のプロジェクトに関する情報として、プロジェクトの概要、及びプロジェクトの意思決定履歴を受け付け、既存のプロジェクトについてのプロジェクトの概要及びプロジェクトの意思決定履歴を、プロジェクト情報データベース54に登録する。
【0173】
そして、管理サーバ10は、ユーザ端末24から、学習指示を受け付けると、上記図4に示す学習処理ルーチンと同様の処理ルーチンを実行する。
【0174】
ここで、ステップS100では、学習データ生成部30は、プロジェクト情報データベース54から、コミュニティで企画する既存のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「アクションアイテム、議題」と、「担当したメンバー」と、担当していないメンバーを含めた「全メンバー」を取得する。
【0175】
また、学習データ生成部30は、プロジェクト情報データベース54から、既存のプロジェクトについて、メンバー情報から「全メンバー」の「バックグラウンド情報及び希望報酬」を取得する。
【0176】
学習データ生成部30は、「アクションアイテム、議題」と、「全メンバー」の「バックグラウンド情報及び希望報酬」と、「担当したメンバー」と、の組み合わせを、学習データとして生成し、学習用データベース50に格納する。
【0177】
ステップS102では、学習部32は、複数の学習データに基づいて、アクション推定用のモデルを学習し、アクション推定用の学習済みモデルを、モデル記憶部52に格納する。そして、学習部32は、複数の学習データに基づいて、推奨用のモデルを学習し、推奨用の学習済みモデルを、モデル記憶部52に格納する。
【0178】
そして、管理サーバ10は、ユーザ端末24から、推定対象のプロジェクトに関する情報として、プロジェクトの概要、及びプロジェクトの意思決定履歴を受け付け、推定対象のプロジェクトについてのプロジェクトの概要及びプロジェクトの意思決定履歴を、プロジェクト情報データベース54に登録する。
【0179】
そして、管理サーバ10は、推定指示を受け付けると、図9に示す推定処理ルーチンを実行する。
【0180】
ステップS410では、取得部34は、プロジェクト情報データベース54から、コミュニティで企画する推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの概要から、プロジェクトの種類を取得する。
【0181】
また、取得部34は、プロジェクト情報データベース54から、推定対象のプロジェクトについて、プロジェクトの意思決定履歴から、「プロジェクトの進捗状況」を取得する。
【0182】
ステップS412では、推定部36は、「プロジェクトの種類」を示すベクトル、「プロジェクトの進捗状況」を示すベクトルをアクション推定用の学習済みモデルに入力し、モデル出力である「アクションアイテム、議題」を示すベクトルから、現時点で必要となる「アクションアイテム、議題」を取得する。
【0183】
ステップS414では、取得部34は、プロジェクト情報データベース54から、推定対象のプロジェクトについて、各メンバーの「バックグラウンド情報」、「希望報酬」を取得する。
【0184】
ステップS416では、推定部36は、「アクションアイテム、議題」を示すベクトル、各メンバーの「バックグラウンド情報」、「希望報酬」を示すベクトルを、推奨用の学習済みモデルに入力し、モデル出力である、各メンバーの「推奨度合い」を示すベクトルを取得する。
【0185】
ステップS418では、出力部38は、推定された各メンバーの「推奨度合い」を出力する。
【0186】
以上説明したように、本発明の第4の実施形態に係る情報処理システムによれば、コミュニティで企画するプロジェクトの遂行に必要なアクションアイテム又は議題と、各メンバーのバックグラウンド情報又は希望報酬とを入力とし、必要なアクションアイテム又は議題に対する担当者として推薦されるメンバーを推定するモデルを用いて、コミュニティで必要なアクションアイテム又は議題に対する担当者として推薦されるメンバーを推定する。このように、コミュニティで企画するプロジェクトの意思決定の経緯が記録されたデータを用いて学習されたモデルを用いて、効率の良いコミュニティ運営を支援することができる。
【0187】
また、DAOをはじめとした、意思決定の経緯が記録されたデータ(例えば、スマートコントラクト化されたデータ)を取り込むことで、透明性が高く、効率の良いコミュニティ運営を支援するモデルの学習を可能とする。
【0188】
なお、上述した管理サーバの処理を、ネットワークで接続された複数のコンピュータで分散して実行するようにしてもよい。
【0189】
また、「アクションアイテム」は、例えば、「広告を見る」ことを含んでもよい。この場合、個人のコミュニティ内での行動記録に基づき、個人が望む「広告」を配信し、個人がその広告を見ることで報酬を得る態様に、本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0190】
10、210 管理サーバ
11 CPU
14 ストレージ
15 入力部
16 表示部
24 ユーザ端末
30、230 学習データ生成部
32、232 学習部
34、234 取得部
36 推定部
38、238 出力部
50、250 学習用データベース
52、252 モデル記憶部
54、254 プロジェクト情報データベース
100 情報処理システム
236 生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9