IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三星電子株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046638
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】集積回路素子及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H10B 12/00 20230101AFI20240327BHJP
【FI】
H10B12/00 671
H10B12/00 621C
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023155554
(22)【出願日】2023-09-21
(31)【優先権主張番号】10-2022-0120168
(32)【優先日】2022-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0155799
(32)【優先日】2022-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】文 大榮
(72)【発明者】
【氏名】具 滋▲みん▼
(72)【発明者】
【氏名】金 奎完
(72)【発明者】
【氏名】金 宗赫
(72)【発明者】
【氏名】金 孝敬
(72)【発明者】
【氏名】朴 奇洙
【テーマコード(参考)】
5F083
【Fターム(参考)】
5F083AD01
5F083AD24
5F083JA02
5F083JA05
5F083JA19
5F083JA35
5F083JA38
5F083JA39
5F083JA40
5F083JA56
5F083KA01
5F083KA05
5F083MA06
5F083MA17
5F083MA19
5F083NA01
5F083PR03
5F083PR05
(57)【要約】
【課題】集積回路素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】集積回路素子は、素子分離膜によって画定される複数の活性領域を有する基板、基板上で第1水平方向に互いに離隔され、第1水平方向と交差する第2水平方向に延びる複数のビットライン、互いに隣接するビットライン間の空間で第2水平方向に沿って互いに離隔される複数の絶縁フェンス、互いに隣接するビットライン間、及び第2水平方向に沿って互いに離隔される絶縁フェンス間に配置されて複数の活性領域と連結される複数の埋め込みコンタクト、及び絶縁フェンスと埋め込みコンタクトとの間に垂直方向に配置される垂直絶縁層を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
素子分離膜によって画定される複数の活性領域を有する基板と、
前記基板上で第1水平方向に互いに離隔され、前記第1水平方向と交差する第2水平方向に延びる複数のビットラインと、
互いに隣接する前記ビットライン間の空間において前記第2水平方向に沿って互いに離隔される複数の絶縁フェンスと、
互いに隣接する前記ビットライン間、及び前記第2水平方向に沿って互いに離隔される前記絶縁フェンス間に配置され、前記複数の活性領域と連結される複数の埋め込みコンタクトと、
前記絶縁フェンスと前記埋め込みコンタクトとの間に垂直方向に配置される垂直絶縁層と、を含む、集積回路素子。
【請求項2】
前記基板内で前記第1水平方向に延びるワードラインと、
前記ワードラインの上面をカバーするワードラインキャッピング層と、
前記ワードラインキャッピング層に形成され、前記複数の絶縁フェンスの下部が位置する複数のリセスと、
前記複数のリセスのうち少なくとも1つにおいて前記絶縁フェンスの下部の側壁に配置され、前記垂直絶縁層と実質的に同じ物質である残留絶縁層と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項3】
前記絶縁フェンスは、シリコン窒化物を含み、
前記垂直絶縁層及び前記残留絶縁層それぞれは、シリコン酸化物またはシリコン窒化物を含むことを特徴とする請求項2に記載の集積回路素子。
【請求項4】
前記埋め込みコンタクトは、ポリシリコンを含み、
前記垂直絶縁層及び前記残留絶縁層それぞれは、ポリシリコンに対する酸化工程または窒化工程によって形成されることを特徴とする請求項3に記載の集積回路素子。
【請求項5】
前記垂直絶縁層は、前記酸化工程または前記窒化工程によって前記埋め込みコンタクトの側壁に形成され、
前記残留絶縁層は、前記酸化工程または前記窒化工程によって前記絶縁フェンスの下部の側壁に形成されることを特徴とする請求項4に記載の集積回路素子。
【請求項6】
前記ビットラインの両側壁上に配置されるスペーサを含み、
前記残留絶縁層は、前記スペーサの下に配置されることを特徴とする請求項2に記載の集積回路素子。
【請求項7】
前記複数の埋め込みコンタクトそれぞれは、前記第1水平方向に離隔されて配置される第1側壁と前記第2水平方向に離隔されて配置される第2側壁とを含み、
前記複数の埋め込みコンタクトそれぞれの前記第2側壁に前記垂直絶縁層が配置されることを特徴とする請求項2に記載の集積回路素子。
【請求項8】
前記複数の埋め込みコンタクトそれぞれの前記第1側壁に前記垂直絶縁層が配置されないことを特徴とする請求項7に記載の集積回路素子。
【請求項9】
前記絶縁フェンスの最上面は、前記埋め込みコンタクトの最上面よりも高いレベルに配置され、
前記垂直絶縁層の最上面は、前記埋め込みコンタクトの最上面と同一レベルに配置されることを特徴とする請求項2に記載の集積回路素子。
【請求項10】
前記残留絶縁層の最下面は、前記絶縁フェンスの最下面よりも高いレベルに配置されることを特徴とする請求項9に記載の集積回路素子。
【請求項11】
素子分離膜によって画定される複数の活性領域を有する基板と、
前記基板上で第1水平方向に互いに離隔され、前記第1水平方向と交差する第2水平方向に延び、両側壁上にスペーサが配置される複数のビットラインと、
互いに隣接する前記ビットライン間の空間において前記第2水平方向に沿って互いに離隔され、前記スペーサと接触する複数の絶縁フェンスと、
互いに隣接する前記ビットライン間、及び前記第2水平方向に沿って互いに離隔される前記絶縁フェンス間に配置され、前記複数の活性領域と連結される複数の埋め込みコンタクトと、
前記絶縁フェンスと前記埋め込みコンタクトとの間に垂直方向に配置される垂直絶縁層と、
前記スペーサの下部において前記複数の絶縁フェンスのうち少なくとも1つの側壁に配置される残留絶縁層と、を含み、
前記垂直絶縁層及び前記残留絶縁層は、実質的に同じ物質で構成される、集積回路素子。
【請求項12】
前記垂直絶縁層及び前記残留絶縁層は、前記絶縁フェンスと一体の構造体を構成することを特徴とする請求項11に記載の集積回路素子。
【請求項13】
前記一体の構造体は、シリコン酸化物及び/またはシリコン窒化物を含むことを特徴とする請求項12に記載の集積回路素子。
【請求項14】
平面視において、前記残留絶縁層は、互いに隣接する2個の埋め込みコンタクトの間に配置され、
前記残留絶縁層の一端部が前記2個の埋め込みコンタクトのうち1つに連結され、
前記残留絶縁層の他端部が前記2個の埋め込みコンタクトのうち残りに連結されることを特徴とする請求項11に記載の集積回路素子。
【請求項15】
前記残留絶縁層は、前記埋め込みコンタクトのエッチング残留物に対する酸化工程または窒化工程によって形成されることを特徴とする請求項14に記載の集積回路素子。
【請求項16】
素子分離膜によって画定される複数の活性領域を有する基板と、
前記基板上で第1水平方向に互いに離隔され、前記第1水平方向と交差する第2水平方向に延び、両側壁上にスペーサが配置される複数のビットラインと、
前記基板内で前記第1水平方向に延びるワードラインと、
前記ワードラインの上面をカバーするワードラインキャッピング層と、
互いに隣接する前記ビットライン間の空間において前記第2水平方向に沿って互いに離隔され、前記スペーサと接触する複数の絶縁フェンスと、
互いに隣接する前記ビットライン間、及び前記第2水平方向に沿って互いに離隔される前記絶縁フェンス間に配置され、前記複数の活性領域と連結される複数の埋め込みコンタクトと、
前記絶縁フェンスと前記埋め込みコンタクトとの間に垂直方向に配置される垂直絶縁層と、
前記スペーサの下部において前記複数の絶縁フェンスのうち少なくとも1つの側壁に配置される残留絶縁層と、
前記複数の埋め込みコンタクト上に配置される複数のランディングパッドと、
前記複数のランディングパッドに電気的に連結されるキャパシタ構造物と、を含む、集積回路素子。
【請求項17】
前記複数の埋め込みコンタクトそれぞれは、前記第1水平方向に離隔されて配置される第1側壁と前記第2水平方向に離隔されて配置される第2側壁を含み、
前記複数の埋め込みコンタクトそれぞれの前記第1側壁に前記垂直絶縁層が配置されず、
前記複数の埋め込みコンタクトそれぞれの前記第2側壁に前記垂直絶縁層が配置されることを特徴とする請求項16に記載の集積回路素子。
【請求項18】
前記絶縁フェンスの最上面は、前記埋め込みコンタクトの最上面よりも高いレベルに配置され、
前記垂直絶縁層の最上面は、前記埋め込みコンタクトの最上面と同一レベルに配置されることを特徴とする請求項16に記載の集積回路素子。
【請求項19】
前記残留絶縁層の最上面は、前記ビットラインの最下面よりも低いレベルに配置され、
前記残留絶縁層の最下面は、前記絶縁フェンスの最下面よりも高いレベルに配置されることを特徴とする請求項18に記載の集積回路素子。
【請求項20】
前記垂直絶縁層及び前記残留絶縁層は、シリコン酸化物またはシリコン窒化物を含み、
前記残留絶縁層は、前記埋め込みコンタクトのエッチング残留物に対する酸化工程または窒化工程によって形成されることを特徴とする請求項16に記載の集積回路素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路素子及びその製造方法に係り、さらに詳細には、埋め込みコンタクトを含む集積回路素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子産業の飛躍的な発展及びユーザの要求によって電子機器は、さらに小型化及び軽量化されている。したがって、電子機器に使用される高い集積度を有する集積回路素子が要求され、集積回路素子の構成に係わるデザインルールが減少している。これにより、集積回路素子を構成するビットラインの線幅が小さくなり、ビットライン間にコンタクトを形成するための工程の難易度が徐々に上昇している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の技術的思想が解決しようとする課題は、ビットライン間にコンタクトを形成する工程の難易度を効率的に低めることができる集積回路素子を提供することである。
本発明の技術的思想が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていないさらに他の課題は、後述する記載から当業者に明確に理解されうるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の技術的思想による集積回路素子は、素子分離膜によって画定される複数の活性領域を有する基板;前記基板上で第1水平方向に互いに離隔され、前記第1水平方向と交差する第2水平方向に延びる複数のビットライン;互いに隣接する前記ビットライン間の空間において前記第2水平方向に沿って互いに離隔される複数の絶縁フェンス;互いに隣接する前記ビットライン間、及び前記第2水平方向に沿って互いに離隔される前記絶縁フェンス間に配置され、前記複数の活性領域と連結される複数の埋め込みコンタクト;及び前記絶縁フェンスと前記埋め込みコンタクトとの間に垂直方向に配置される垂直絶縁層;を含む。
【0005】
本発明の技術的思想による集積回路素子は、素子分離膜によって画定される複数の活性領域を有する基板;前記基板上で第1水平方向に互いに離隔され、前記第1水平方向と交差する第2水平方向に延び、両側壁上にスペーサが配置される複数のビットライン;互いに隣接する前記ビットライン間の空間において前記第2水平方向に沿って互いに離隔され、前記スペーサと接触する複数の絶縁フェンス;互いに隣接する前記ビットライン間、及び前記第2水平方向に沿って互いに離隔される前記絶縁フェンス間に配置され、前記複数の活性領域と連結される複数の埋め込みコンタクト;前記絶縁フェンスと前記埋め込みコンタクトとの間に垂直方向に配置される垂直絶縁層;及び前記スペーサの下部において前記複数の絶縁フェンスのうち少なくとも1つの側壁に配置される残留絶縁層;を含み、前記垂直絶縁層及び前記残留絶縁層は、実質的に同じ物質で構成される。
【0006】
本発明の技術的思想による集積回路素子は、素子分離膜によって画定される複数の活性領域を有する基板;前記基板上で第1水平方向に互いに離隔され、前記第1水平方向と交差する第2水平方向に延び、両側壁上にスペーサが配置される複数のビットライン;前記基板内で前記第1水平方向に延びるワードライン;前記ワードラインの上面をカバーするワードラインキャッピング層;互いに隣接する前記ビットライン間の空間において前記第2水平方向に沿って互いに離隔され、前記スペーサと接触する複数の絶縁フェンス;互いに隣接する前記ビットライン間、及び前記第2水平方向に沿って互いに離隔される前記絶縁フェンス間に配置され、前記複数の活性領域と連結される複数の埋め込みコンタクト;前記絶縁フェンスと前記埋め込みコンタクトとの間に垂直方向に配置される垂直絶縁層;前記スペーサの下部において前記複数の絶縁フェンスのうち少なくとも1つの側壁に配置される残留絶縁層;前記複数の埋め込みコンタクト上に配置される複数のランディングパッド;及び前記複数のランディングパッドに電気的に連結されるキャパシタ構造物;を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子を示すレイアウト図面である。
図2図1のA-A’線による断面図である。
図3図1のB-B’線による断面図である。
図4図1のC-C’線による断面図である。
図5図3のCX1部分の拡大図である。
図6図4のCX2部分の拡大図である。
図7】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示すフローチャートである。
図8A】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図8B】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図8C】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図9A】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図9B】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図9C】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図10A】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図10B】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図10C】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図11A】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図11B】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図11C】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図12A】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図12B】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図12C】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図13A】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図13B】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図13C】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図14A】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図14B】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図14C】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図15A】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図15B】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図15C】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
図16】本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子を含むシステムを示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して本発明の技術的思想の実施例について詳細に説明する。
【0009】
図1は、本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子を示すレイアウト図面であり、図2は、図1のA-A’線による断面図であり、図3は、図1のB-B’線による断面図であり、図4は、図1のC-C’線による断面図であり、図5は、図3のCX1部分の拡大図であり、図6は、図4のCX2部分の拡大図である。
【0010】
図1ないし図6を共に参照すれば、集積回路素子10は、メモリセルアレイ領域MCAと周辺回路領域(図示せず)を含む基板110を含む。
【0011】
基板110には、素子分離トレンチ112Tが形成され、素子分離トレンチ112T内には、素子分離膜112が形成されうる。素子分離膜112によって基板110に複数の活性領域ACが画定されうる。
【0012】
複数の活性領域ACは、それぞれ第1水平方向X及び第2水平方向Yに対して傾いた第1斜線方向D1に長軸を有するように配置されうる。複数のワードラインWLが複数の活性領域ACを横切って第1水平方向Xに沿って互いに平行に延びうる。複数のワードラインWL上には、複数のビットラインBLが第2水平方向Yに沿って互いに平行に延びうる。複数のビットラインBLは、ビットラインコンタクトDCを介して複数の活性領域ACに連結されうる。
【0013】
複数のビットラインBLのうち、隣接する2本のビットラインBLの間に複数の埋め込みコンタクトBCが形成されうる。複数の埋め込みコンタクトBC上には、複数のランディングパッドLPが形成されうる。複数の埋め込みコンタクトBC及び複数のランディングパッドLPは、複数のビットラインBLの上部に形成されるキャパシタ構造物CAPの下部電極182を活性領域ACに連結させる役割を行う。複数のランディングパッドLPは、それぞれ埋め込みコンタクトBC及びビットラインBLと一部オーバーラップされるように配置されうる。
【0014】
基板110は、シリコン、例えば、単結晶シリコン、多結晶シリコン、または非晶質シリコンを含みうる。他の実施例において、基板110は、Ge、SiGe、SiC、GaAs、InAs、及びInPのうちから選択される少なくとも1つを含む。一部実施例において、基板110は、導電領域、例えば、不純物がドーピングされたウェル(well)、または不純物がドーピングされた構造物を含みうる。
【0015】
素子分離膜112は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、またはそれらの組み合わせを含みうる。基板110の上面上には、第1バッファ絶縁層114と第2バッファ絶縁層116が順次に配置されうる。第1バッファ絶縁層114と第2バッファ絶縁層116それぞれは、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、またはシリコン窒化物を含みうる。
【0016】
基板110には、第1水平方向Xに延びる複数のワードライントレンチ120Tが配置され、複数のワードライントレンチ120T内には、埋込みゲート構造物120が配置されうる。埋込みゲート構造物120は、複数のワードライントレンチ120Tそれぞれ内に配置されるゲート誘電膜122、ゲート電極124、及びワードラインキャッピング層126を含みうる。複数のゲート電極124は、複数のワードラインWLに対応しうる。
【0017】
複数のゲート誘電膜122は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸窒化膜、ONO(oxide/nitride/oxide)膜、またはシリコン酸化膜より高い誘電定数を有する高誘電膜(high-k dielectric film)を含みうる。複数のゲート電極124は、Ti、TiN、Ta、TaN、W、WN、TiSiN、WSiN、またはそれらの組合わせを含みうる。複数のワードラインキャッピング層126は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸窒化膜、またはそれらの組合わせを含みうる。複数のゲート電極124と複数のワードラインキャッピング層126との間には、非ドープのポリシリコンまたはドーピングされたポリシリコンが追加されうる。
【0018】
複数のビットラインコンタクトホールDCHは、第1バッファ絶縁層114と第2バッファ絶縁層116を貫通して基板110内部に延び、複数のビットラインコンタクトホールDCH内に複数のビットラインコンタクトDCが形成されうる。複数のビットラインコンタクトDCは、複数の活性領域ACに連結されうる。複数のビットラインコンタクトDCは、TiN、TiSiN、W、タングステンシリサイド、ドーピングされたポリシリコン、またはそれらの組合わせを含みうる。ビットラインコンタクトスペーサDCSは、ビットラインコンタクトホールDCHの内部でビットラインコンタクトDCの下側をカバーすることができる。ビットラインコンタクトスペーサDCSは、シリコン窒化物を含みうる。
【0019】
基板110及び複数のビットラインコンタクトDCの上には、複数のビットラインBLが第2水平方向Yに沿って長く延びうる。複数のビットラインBLは、それぞれビットラインコンタクトDCを介して活性領域ACに連結されうる。複数のビットラインBLそれぞれは、下部導電層132、中間導電層134、ビットライン導電層136を含みうる。
【0020】
一部実施例において、下部導電層132は、ポリシリコンを含み、中間導電層134は、TiN、TiSiN、コバルトシリサイド、ニッケルシリサイド、タングステンシリサイドのうち少なくとも1つを含みうる。ビットライン導電層136は、ルテニウム(Ru)、タングステン(W)、コバルト(Co)、チタン(Ti)、チタン窒化物(TiN)のうち少なくとも1つを含みうる。
【0021】
複数のビットラインBLそれぞれの上には、複数のビットラインキャッピング層138が配置されうる。ビットラインキャッピング層138それぞれは、複数のビットラインBLの上面上に順次に配置された第1キャッピング層138A、第2キャッピング層138B、及び第3キャッピング層138Cを含みうる。第1キャッピング層138A、第2キャッピング層138B、及び第3キャッピング層138Cは、シリコン窒化物、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物のうち少なくとも1つを含みうる。
【0022】
ビットラインBLそれぞれの両側壁上にスペーサ140が配置されうる。スペーサ140は、第1スペーサ層142、第2スペーサ層144、及び第3スペーサ層146を含みうる。一部実施例において、第1スペーサ層142及び第3スペーサ層146は、シリコン窒化物を含み、第2スペーサ層144は、シリコン酸化物を含みうる。第2スペーサ層144の底面は、ビットラインコンタクトスペーサDCSの上面と接触しうる。
【0023】
複数のビットラインBLそれぞれの間には、複数の埋め込みコンタクトBCが配置されうる。例えば、複数の埋め込みコンタクトBCの底部BC_Bは、隣接する2本のビットラインBLの間で基板110内部に延びる埋め込みコンタクトホールBCH内に配置され、埋め込みコンタクトBCの底部BC_Bは、活性領域ACと接触しうる。一部実施例において、複数の埋め込みコンタクトBCは、ドーピングされたポリシリコンを含みうる。
【0024】
隣接する2本のビットラインBLの間には、複数の絶縁フェンス150が第2水平方向Yに沿って配置されうる。複数の絶縁フェンス150は、複数のワードライントレンチ120Tと垂直オーバーラップされる位置に配置されうる。複数の絶縁フェンス150は、シリコン窒化物を含みうる。平面的観点において、第2水平方向Yに延びる2本のビットラインBLの間に複数の埋め込みコンタクトBCと複数の絶縁フェンス150が互いに配置されうる。複数の絶縁フェンス150は、ワードライントレンチ120T内でワードラインキャッピング層126の上面に画定される複数のリセス126Rに対応する位置に配置されうる。例えば、複数のリセス126R内に複数の絶縁フェンス150の底部が配置されうる。
【0025】
第1水平方向Xに沿う断面図で観察される埋め込みコンタクトBCの底部BC_Bは、基板110内部に(または活性領域ACの内部及び/または素子分離膜112の内部に)拡張され、ラウンド状を有することができる。第2水平方向Yに沿う断面図で観察される埋め込みコンタクトBCの底部BC_Bは、基板110内部に(または活性領域ACの内部及び/または素子分離膜112の内部に)拡張され、扁平状を有することができる。これにより、埋め込みコンタクトBCは、第1水平方向Xに沿ってラウンド状の底部と第2水平方向Yに沿って扁平な長方形を有することができる。
【0026】
第2水平方向Yに沿って交互に配置される複数の埋め込みコンタクトBCと複数の絶縁フェンス150との間には、垂直絶縁層152が配置されうる。垂直絶縁層152は、埋め込みコンタクトBCの上面と同一である垂直レベルから埋め込みコンタクトBCの底面と同一である垂直レベルまで延びうる。一部実施例において、垂直絶縁層152は、複数の絶縁フェンス150の側壁下側上に配置され、複数の絶縁フェンス150の側壁上側上に配置されない。垂直絶縁層152は、複数の絶縁フェンス150と埋め込みコンタクトBCの間に形成されうる。他の実施例において、複数の絶縁フェンス150とビットラインBLとの間(例えば、複数の絶縁フェンス150と第3スペーサ層146との間)にも形成されうる。
【0027】
複数の埋め込みコンタクトBCは、第1水平方向Xに離隔されて配置される一対の第1側壁と第2水平方向Yに離隔されて配置される一対の第2側壁を含み、垂直絶縁層152は、一対の第2側壁上に配置されうる。一部実施例において、垂直絶縁層152は、シリコン酸化物またはシリコン窒化物を含み、例えば、複数の埋め込みコンタクトBCの側壁上に選択的酸化工程によって形成されたシリコン酸化物または選択的窒化工程によって形成されたシリコン窒化物を含みうる。
【0028】
複数のリセス内で複数の絶縁フェンス150のうち少なくとも1つの絶縁フェンス150の側壁上には、残留絶縁層154が配置されうる。残留絶縁層154は、絶縁フェンス150の側壁上、及びスペーサ140下に配置されうる。一部実施例において、残留絶縁層154は、シリコン酸化物またはシリコン窒化物を含み、例えば、予備コンタクト層PBC(図11A参照)の一部が除去されずに残留するエッチング残留物RD(図11B参照)の一部に選択的酸化工程または選択的窒化工程を遂行することにより形成されうる。前記選択的酸化工程は、プラズマラジカルを用いる工程または熱酸化(thermal oxidation)工程でもあるが、それらに限定されるものではない。また、前記選択的窒化工程は、プラズマラジカルを用いる工程または熱窒化(thermal nitridation)工程でもあるが、それらに限定されるものではない。
【0029】
これにより、残留絶縁層154は、垂直絶縁層152と実質的に同じ物質からなり、残留絶縁層154は、垂直絶縁層152に連結されうる。すなわち、本発明の集積回路素子10において、複数の絶縁フェンス150は、垂直絶縁層152及び残留絶縁層154と一体の構造体を構成しうる。
【0030】
平面視において、残留絶縁層154は、複数の埋め込みコンタクトBCのうち、第2水平方向Yに隣接する2個の埋め込みコンタクトBCの間に配置されうる。例えば、残留絶縁層154の第1端部が隣接する2個の埋め込みコンタクトBCのうち、第1埋め込みコンタクトBCと連結され、残留絶縁層154の第2端部が隣接する2個の埋め込みコンタクトBCのうち、第2埋め込みコンタクトBCと連結されうる。
【0031】
複数の埋め込みコンタクトBC上には、複数のランディングパッドLPが配置されうる。複数のランディングパッドLPは、それぞれ導電性(図示せず)及びランディングパッド導電層(図示せず)を含みうる。導電性バリア膜は、Ti、TiN、または、それらの組合わせを含みうる。ランディングパッド導電層は、金属、金属窒化物、導電性ポリシリコン、またはそれらの組合わせを含みうる。例えば、ランディングパッド導電層は、タングステンWを含みうる。複数のランディングパッドLPは、平面視において、複数のアイランド型パターン形状を有しうる。ランディングパッドLPは、埋め込みコンタクトBCの上面及び垂直絶縁層152の上面と接触することができる。またランディングパッドLPは、絶縁フェンス150上部の側壁と接触しうる。
【0032】
複数のランディングパッドLPは、複数の絶縁フェンス150の側壁と接触し、複数のランディングパッドLPは、複数の絶縁フェンス150間に垂直絶縁層152が介在されない。
【0033】
複数のランディングパッドLPは、複数のランディングパッドLP周囲を取り囲む絶縁パターン160によって互いに電気的に絶縁されうる。絶縁パターン160は、シリコン窒化物、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物のうち少なくとも1つを含みうる。一部実施例において、絶縁パターン160上に上部絶縁パターン170が形成されうる。
【0034】
複数のランディングパッドLP上には、キャパシタ構造物CAPが配置されうる。キャパシタ構造物CAPは、下部電極182、キャパシタ誘電層184、及び上部電極186を含みうる。
【0035】
一般的に、複数のビットラインBL間の空間に複数の絶縁フェンスを先に形成し、複数のビットラインBL及び絶縁フェンスをエッチングマスクとして使用して複数の埋め込みコンタクトホールBCHを形成する。しかし、埋め込みコンタクトホールBCHの幅が小さく、縦横比が大きくなることにより、エッチング工程において不良が発生する問題がある。
【0036】
そのような問題を解決するために、本発明の実施例によれば、複数のビットラインBL間の空間に露出される基板110の一部を除去してラインタイプまたはトレンチタイプの埋め込みコンタクトホールBCHを形成し、複数のビットラインBL間の空間を満たす予備コンタクト層を形成し、それをパターニングして複数の埋め込みコンタクトBCを形成することができる。次いで、複数の埋め込みコンタクトBCの露出側面上に選択的酸化工程または選択的窒化工程を遂行して垂直絶縁層152を形成し、複数の埋め込みコンタクトBC間の空間を満たす絶縁フェンス150を形成しうる。したがって、予備コンタクト層の除去工程で残留するポリシリコン残留物が前記選択的酸化工程で酸化されるか、または前記選択的窒化工程で窒化され、これにより、埋め込みコンタクトBC間のブリッジ不良発生が防止されうる。
【0037】
究極的に、本発明の技術的思想による集積回路素子10は、優秀な電気的特性及び高い生産性を有しうる。
【0038】
図7は、本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示すフローチャートである。
【0039】
図7を参照すれば、集積回路素子の製造方法(S10)は、第1ないし第8段階(S110ないしS180)の工程順序を含みうる。
【0040】
ある実施例が異なって具現可能な場合、特定の工程順序は、説明される順序と異なって遂行されうる。例えば、連続して説明される2つの工程が、実質的に同時に遂行されてもよく、説明される順序とは逆順に遂行されてもよい。
【0041】
本発明の技術的思想による半導体メモリ素子の製造方法(S10)は、基板に複数のビットラインを形成する第1段階(S110)、複数のビットライン間を満たす予備コンタクト層を形成する第2段階(S120)、予備コンタクト層の一部を除去して複数の埋め込みコンタクトを形成する第3段階(S130)、複数の埋め込みコンタクトの露出側壁上に選択的酸化工程または選択的窒化工程を遂行する第4段階(S140)、複数のビットライン間、及び複数の埋め込みコンタクト間の空間に複数の絶縁フェンスを形成する第5段階(S150)、複数の埋め込みコンタクト上側にエッチング工程を遂行する第6段階(S160)、複数の埋め込みコンタクト上面上に複数のランディングパッドを形成する第7段階(S170)、及びランディングパッドに連結されるキャパシタ構造物を形成する第8段階(S180)を含みうる。
【0042】
前記第1ないし第8段階(S110ないしS180)それぞれについての技術的特徴は、後述する図8Aないし図15Cを通じて詳細に説明する。
【0043】
図8Aないし図15Cは、本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子の製造方法を示す断面図である。
【0044】
図8Aないし図15Cは、本発明の実施例による集積回路素子10の製造方法を示す断面図である。具体的に、図8A図9A図10A図11A図12A図13A図14A図15Aは、図1のA-A’線に対応する断面図であり、図8B図9B図10B図11B図12B図13B図14B図15Bは、図1のB-B’線に対応する断面図であり、図8C図9C図10C図11C図12C図13C図14C図15Cは、図1のC-C’線に対応する断面図である。
【0045】
図8Aないし図8Cを参照すれば、基板110に複数の素子分離トレンチ112Tを形成しうる。
【0046】
次いで、複数の素子分離トレンチ112Tを満たす素子分離膜112を形成することができる。素子分離膜112の形成によって基板110に複数の第1活性領域ACを画定する。複数の第1活性領域ACは、第1水平方向X及び第2水平方向Yと所定角度だけ傾いた第1斜線方向D1に沿って延びうる。
【0047】
一部実施例において、素子分離膜112は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物またはそれらの組み合わせでもって形成されうる。一部実施例において、素子分離膜112は、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜との二重膜構造からなりうるが、それに限定されるものではない。
【0048】
基板110上にマスクパターン(図示せず)を形成し、前記マスクパターンをエッチングマスクとして使用して基板110の一部を除去してワードライントレンチ120Tを形成しうる。例えば、ワードライントレンチ120Tの形成のための前記マスクパターンは、二重パターニング技術(DPT)または4重パターニング技術(QPT)を使用して形成されうるが、それに限定されるものではない。
【0049】
次いで、ワードライントレンチ120T内にゲート誘電膜122、ゲート電極124、及びワードラインキャッピング層126を順次に形成しうる。
【0050】
例えば、ゲート誘電膜122は、ワードライントレンチ120Tの内壁上にコンフォ-マルに配置されうる。ゲート電極124は、ワードライントレンチ120Tを導電層(図示せず)で満たした後、前記導電層の上部をエチバックしてワードライントレンチ120Tの上側一部を再び露出させて形成しうる。
【0051】
図9Aないし図9Cを参照すれば、活性領域AC及び素子分離膜112上に第1バッファ絶縁層114及び第2バッファ絶縁層116を形成しうる。
【0052】
次いで、第1及び第2バッファ絶縁層114、116上に下部導電層132を形成し、下部導電層132、第1及び第2バッファ絶縁層114、116、及び基板110の一部を除去してビットラインコンタクトホールDCHを形成しうる。引き続き、ビットラインコンタクトホールDCH内にビットラインコンタクトDCを形成しうる。
【0053】
ビットラインコンタクトDC及び下部導電層132上に中間導電層134及びビットライン導電層136を形成し、ビットライン導電層136上にビットラインキャッピング層138を形成しうる。引き続き、ビットラインキャッピング層138をエッチングマスクとして使用してビットライン導電層136、中間導電層134、及び下部導電層132をパターニングして複数のビットラインBLを形成しうる。
【0054】
一部実施例において、中間導電層134は、TiN、TiSiN、コバルトシリサイド、ニッケルシリサイド、タングステンシリサイドのうち少なくとも1つを含みうる。ビットライン導電層136は、ルテニウム(Ru)、タングステンW、コバルト(Co)、チタン(Ti)、チタン窒化物(TiN)のうち少なくとも1つを含みうる。
【0055】
次いで、ビットラインBL及びビットラインキャッピング層138の側壁上に第1スペーサ層142、第2スペーサ層144、及び第3スペーサ層146を順次に形成しうる。一部実施例において、第1スペーサ層142及び第3スペーサ層146は、シリコン窒化物を含み、第2スペーサ層144は、シリコン酸化物を含みうる。
【0056】
一部実施例において、ビットラインBL及びビットラインキャッピング層138の側壁上に第1スペーサ層142を形成した後、第1スペーサ層142に異方性エッチング工程またはトリミング工程を遂行し、第1スペーサ層142の上面及びビットラインキャッピング層138の上面がラウンド状を有しうる。引き続き、第1スペーサ層142の側壁上に第2スペーサ層144を形成し、第2スペーサ層144に異方性エッチング工程またはトリミング工程を遂行することができる。引き続き、第2スペーサ層144の側壁上に第3スペーサ層146を形成し、第3スペーサ層146に異方性エッチング工程またはトリミング工程を遂行することができる。前記異方性エッチング工程またはトリミング工程の結果として、第2スペーサ層144及び第3スペーサ層146の上側幅が第2スペーサ層144及び第3スペーサ層146の下側幅より小さくなり、第2スペーサ層144及び第3スペーサ層146の上面がラウンド状を有することができる。
【0057】
一部実施例において、スペーサ140を形成する工程において、ビットラインコンタクトホールDCH内に絶縁物質を充填してビットラインコンタクトスペーサDCSを形成することができる。ビットラインコンタクトスペーサDCSは、ビットラインコンタクトホールDCHの内部を満たすシリコン酸化物を含みうる。ビットラインコンタクトスペーサDCSは、ビットラインコンタクトホールDCHの内部に延びる第1スペーサ層142の一部をさらに含みうる。
【0058】
図10Aないし図10Cを参照すれば、複数のビットラインBL間の空間に露出された基板110の上側をさらに除去して埋め込みコンタクトホールBCHを形成しうる。
【0059】
一部実施例において、埋め込みコンタクトホールBCHの形成工程は、湿式エッチング工程、乾式エッチング工程、またはそれらの組み合わせを含みうる。埋め込みコンタクトホールBCHの形成工程において、複数のビットラインBL間の空間に露出されるワードラインキャッピング層126の一部が共に除去され、これにより、ワードラインキャッピング層126の上面に埋め込みコンタクトホールBCHが形成されうる。一部実施例において、埋め込みコンタクトホールBCHは、第3スペーサ層146の側壁に対して側方向に拡張され、例えば、第3スペーサ層146の少なくとも一部の下部領域まで拡張されうる。
【0060】
次いで、埋め込みコンタクトホールBCHの内部を満たす予備コンタクト層PBCを形成することができる。予備コンタクト層PBCは、第2水平方向Yに沿って延びるように形成されうる。例えば、予備コンタクト層PBCの底面は、第2水平方向Yに沿って平坦なレベルに配置されうる。一部実施例において、予備コンタクト層PBCの底部は、ワードラインキャッピング層126上に形成される埋め込みコンタクトホールBCHの内部を充填しうる。
【0061】
図11Aないし図11Cを参照すれば、予備コンタクト層PBCの一部を除去して複数の埋め込みコンタクトBCを形成することができる。
【0062】
複数の埋め込みコンタクトBCは、第1水平方向X及び第2水平方向Yに沿って離隔されて配置され、活性領域ACの上面と連結されるように配置されうる。
【0063】
一部実施例において、複数の埋め込みコンタクトBCを形成するために除去される予備コンタクト層PBCの一部は、複数のリセス126Rに対応する位置に配置されうる。これにより、複数の埋め込みコンタクトBCが形成された後、複数の埋め込みコンタクトBC間の空間底部にワードラインキャッピング層126の上面が複数のリセス126Rによって再び露出されうる。
【0064】
複数の埋め込みコンタクトBCを形成するためのエッチング工程において予備コンタクト層PBCの一部が除去されずに複数のリセス126R内に残留し、そのような部分をエッチング残留物RDと称しうる。一部実施例において、エッチング残留物RDは、第3スペーサ層146の下部、そして、複数のリセス126R内に配置され、第2水平方向Yで隣接する2個の埋め込みコンタクトBCと連結されうる。例えば、エッチング残留物RDの一端部が、隣接する2個の埋め込みコンタクトBCのうち1つの埋め込みコンタクトBCと連結され、エッチング残留物RDの他端部が、隣接する2個の埋め込みコンタクトBCのうち他の埋め込みコンタクトBCと連結されうる。
【0065】
図12Aないし図12Cを参照すれば、複数の埋め込みコンタクトBCの露出側壁上に選択的酸化工程または選択的窒化工程を遂行することができる。
【0066】
前記選択的酸化工程または前記選択的窒化工程によって複数の埋め込みコンタクトBCの露出側壁上に垂直絶縁層152を形成し、前記選択的酸化工程または前記選択的窒化工程によってエッチング残留物RD(図11B参照)は、残留絶縁層154に変換されうる。
【0067】
一部実施例において、垂直絶縁層152は、複数の埋め込みコンタクトBCの側壁から一部内のシリコン原子が酸化工程によってシリコン酸化物に変換されるか、窒化工程によってシリコン窒化物に変換されて形成されうる。複数の埋め込みコンタクトBCの第2水平方向Yに離隔されて配置される第2側壁全体の露出表面上に垂直絶縁層152が形成されうる。複数の埋め込みコンタクトBCの第1水平方向Xに離隔されて配置される第1側壁は、第3スペーサ層146と接触して酸化または窒化雰囲気に露出されないこともあるので、第1側壁上には、垂直絶縁層152が形成されない。
【0068】
一部実施例において、エッチング残留物RD(図11B参照)内のシリコン原子が酸化工程によってシリコン酸化物に変換されるか、窒化工程によってシリコン窒化物に変換されて残留絶縁層154が形成されうる。これにより、残留絶縁層154は、第3スペーサ層146の下部、そして、複数のリセス126R内に配置され、第2水平方向Yで隣接する2個の埋め込みコンタクトBCと連結されうる。例えば、残留絶縁層154の一端部が、隣接する2個の埋め込みコンタクトBCのうち1つの埋め込みコンタクトBCと連結されて残留絶縁層154の他端部が、隣接する2個の埋め込みコンタクトBCのうち他の埋め込みコンタクトBCと連結されうる。
【0069】
エッチング残留物RD(図11B参照)が残留絶縁層154に変換されることにより、隣接する2個の埋め込みコンタクトBCの間に所望しない短絡またはブリッジが発生する問題点が効果的に防止されうる。
【0070】
図13Aないし図13Cを参照すれば、複数のビットラインBL間、及び複数の埋め込みコンタクトBC間の空間(例えば、絶縁フェンス空間150Sに複数の絶縁フェンス150を形成しうる。
【0071】
一部実施例において、複数の絶縁フェンス150は、シリコン窒化物を含みうる。複数の絶縁フェンス150は、複数の埋め込みコンタクトBCの上面と同じレベルに配置される上面を有することができる。
【0072】
図14Aないし図14Cを参照すれば、複数の埋め込みコンタクトBC上側にエッチング工程が遂行されて複数の埋め込みコンタクトBCの高さが低くもなる。
【0073】
複数の埋め込みコンタクトBCは、複数の絶縁フェンス150の上面より低いレベルに配置される上面を有しうる。また、エッチング工程によって、第3スペーサ層146の側壁の一部を露出させうる。
【0074】
一部実施例において、前記エッチング工程において複数の絶縁フェンス150の側壁上に配置される垂直絶縁層152の一部が共に除去されうる。これにより、垂直絶縁層152は、複数の埋め込みコンタクトBC上面と同じレベルに配置される上面を有することができる。
【0075】
図15Aないし図15Cを参照すれば、複数の埋め込みコンタクトBC上面上に導電層を形成し、前記導電層の一部を除去して複数のランディングパッドLPを形成することができる。
【0076】
複数のランディングパッドLPの底部は、複数の絶縁フェンス150の間、及び複数のビットラインBLの間に配置されうる。引き続き、複数のランディングパッドLPをカバーする絶縁パターン160を形成することができる。
【0077】
図2を再び参照すれば、ランディングパッドLPに連結される複数の下部電極182を形成し、複数の下部電極182の側壁上にキャパシタ誘電層184及び上部電極186を順次に形成しうる。そのような方法を遂行して集積回路素子10が完成されうる。
【0078】
本発明の集積回路素子の製造方法によれば、複数のビットラインBL間の空間に露出される基板110の一部を除去してラインタイプまたはトレンチタイプの埋め込みコンタクトホールBCHを形成し、複数のビットラインBL間の空間を満たす予備コンタクト層PBCを形成し、それをパターニングして複数の埋め込みコンタクトBCを形成しうる。引き続き、複数の埋め込みコンタクトBCの露出側面上に選択的酸化または選択的窒化工程を遂行して垂直絶縁層152を形成し、複数の埋め込みコンタクトBC間の空間を満たす絶縁フェンス150を形成しうる。したがって、予備コンタクト層PBCの除去工程において、残留するポリシリコン残留物が前記選択的酸化工程によって酸化されるか、前記選択的窒化工程で窒化され、これにより、埋め込みコンタクトBC間のブリッジ不良発生が防止されうる。
【0079】
図16は、本発明の技術的思想の実施例による集積回路素子を含むシステムを示す構成図である。
【0080】
図16を参照すれば、システム1000は、制御器1010、入/出力装置1020、記憶装置1030、インターフェース1040、及びバス1050を含む。
【0081】
システム1000は、モバイルシステム、または情報を伝送/受信するシステムでもある。一部実施例において、前記モバイルシステムは、携帯用コンピュータ、ウェブタブレット(web tablet)、モバイルフォン、デジタルミュージックプレーヤ、またはメモリカードでもある。
【0082】
制御器1010は、システム1000における実行プログラムを制御するためのものであって、マイクロプロセッサ、デジタル信号処理器(digital signal processor)、マイクロコントローラ、またはそれと類似した装置からなりうる。
【0083】
入/出力装置1020は、システム1000のデータを入力または出力するのに用いられる。システム1000は、入/出力装置1020を用いて外部装置、例えば、個人用コンピュータまたはネットワークに連結され、外部装置と互いにデータを交換しうる。入/出力装置1020は、例えば、タッチスクリーン、タッチパッド、キーボード、または表示装置(display)でもある。
【0084】
記憶装置1030は、制御器1010の動作のためのデータを保存するか、制御器1010で処理されたデータを保存する。前記記憶装置1030は、前述した本発明の技術的思想による集積回路素子10を含みうる。
【0085】
インターフェース1040は、前記システム1000と外部装置とのデータ伝送通路でもある。制御器1010、入/出力装置1020、記憶装置1030、及びインターフェース1040は、バス1050を介して互いに通信することができる。
【0086】
以上、添付図面を参照して本発明の技術的思想の実施例を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せずとも、他の具体的な形状にも実施可能であるということを理解できるであろう。したがって、前述した実施例は、全面的に例示的なものであって、限定的なものではないということを理解せねばならない。
【符号の説明】
【0087】
10 集積回路素子
110 基板
112 素子分離膜
112T 素子分離トレンチ
114 第1バッファ絶縁層
116 第2バッファ絶縁層
122 ゲート誘電膜
124 ゲート電極
126 ワードラインキャッピング層
126R リセス
132 下部導電層
134 中間導電層
136 ビットライン導電層
138 ビットラインキャッピング層
138A 第1キャッピング層
138B 第2キャッピング層
138C 第3キャッピング層
140 スペーサ
142 第1スペーサ層
144 第2スペーサ層
146 第3スペーサ層
150 絶縁フェンス
154 残留絶縁層
MCA メモリセルアレイ領域
AC 活性領域
WL ワードライン
X 第1水平方向
Y 第2水平方向
BL ビットライン
DC ビットラインコンタクト
BC 埋め込みコンタクト
LP ランディングパッド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図15C
図16