(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046643
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】魚種識別システム及び方法
(51)【国際特許分類】
G01S 15/96 20060101AFI20240327BHJP
【FI】
G01S15/96
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023156329
(22)【出願日】2023-09-21
(31)【優先権主張番号】17/951027
(32)【優先日】2022-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】000166247
【氏名又は名称】古野電気株式会社
(72)【発明者】
【氏名】和田 智雄
【テーマコード(参考)】
5J083
【Fターム(参考)】
5J083AA02
5J083AB03
5J083AC29
5J083AD06
5J083AE04
5J083AF15
5J083EA26
(57)【要約】 (修正有)
【課題】特定の魚種を正確かつ効率的に検出して判別する魚種判別装置、魚種判別方法及びプログラムを提供する
【解決手段】魚種判別装置は、水中からの反射信号を受信する信号受信部と、魚特性情報を取得するデータ受信部と、データ受信部と通信可能であり、対象魚種に関するユーザ入力を受け付ける入力部とを備える。更に魚種判別装置は、信号受信部、データ受信部、及び入力部に通信可能に結合された信号処理部を備える。更に信号処理部は、対象魚種の深度を測定し、対象魚種の魚体長を測定し、対象魚種の深度及び魚体長に基づいて表示信号を生成する。
【選択図】
図11-12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中に超音波を送信し、反射波の情報から魚種を判別する装置において、
水中からの反射信号を受信する信号受信部と、
魚特性情報を取得するデータ受信部と、
データ受信部と通信可能であり、対象魚種に関連するユーザ入力を受け付ける入力部と、
前記信号受信部、前記データ受信部、及び前記入力部に通信可能に結合された信号処理部は、
対象魚種の深度を測定し、
対象魚種の魚体長を測定し、
対象魚種の深度及び魚体長に基づいて表示信号を生成する、
ことを特徴とする魚種判別装置。
【請求項2】
請求項1に記載の魚種判別装置において、
データ受信部は、魚特性情報を取得し、
入力部は、魚種に関するユーザ入力を受け付け、
信号処理部は、更に
対象魚種の深度及び魚体長に基づいて、魚特性情報から魚種を判別し、
その判別に基づいて表示信号を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の魚種判別装置
【請求項3】
前記信号受信部は、前記水中からの反射信号を送受信する送受波器である、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の魚種判別装置。
【請求項4】
前記データ受信部は、魚種、魚の魚体長、及び深度などの前記魚特性情報を保存する魚特性データベースを記憶する記憶部を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至3に記載の魚種判別装置。
【請求項5】
請求項4に記載の魚種判別装置であって、前記魚特性データベースは、更に
魚種に対応する特定の魚種アイコン、
魚種が生息する水温情報、
魚種が生息する地域情報、
魚種が生息する底質判別情報、
の一つを含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の魚種判別装置。
【請求項6】
前記データ受信部は、ネットワークを介して前記魚特性データベースから前記魚特性情報を受信する通信部である、
ことを特徴とする請求項5に記載の魚種判別装置。
【請求項7】
前記ネットワークは、LTE、5G、6G、米国海洋電子機器協会(NMEA)バス、コントローラ・エリアネット・ワーク(CAN)バス、ローカルエリアネットワーク(LAN)、Wi-Fi、及び衛星通信のうちの一つである、
請求項6に記載の魚種判別装置。
【請求項8】
前記魚特性データベースは、人工知能または機械学習技術を用いて、周期的、自動的、またはランダムに更新される、
ことを特徴とする請求項4乃至7に記載の魚種判別装置。
【請求項9】
前記魚特性データベースは、前記ネットワークを介したユーザ入力に基づいて手動で更新される、
ことを特徴とする請求項4乃至7に記載の魚種判別装置。
【請求項10】
前記ユーザ入力は、前記対象魚種の深度及び魚体長のうちの少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項1乃至9に記載の魚種判別装置。
【請求項11】
請求項1~10に記載の魚種判別装置は、魚群探知機またはソナーである。
【請求項12】
請求項1~11に記載の魚種判別装置であって、前記魚種を判別して判別する学習処理を行う、
ことを特徴とする請求項1乃至11に記載の魚種判別装置。
【請求項13】
水中に超音波を送信し、反射波の情報から魚種を判別する方法であって、
信号受信部を介して、水中からの反射信号を受信するステップと、
データ受信部から魚特性情報を取得するステップと、
対象魚種に関するユーザ入力を受け付けるステップと、
対象魚種の深度を測定するステップと、
対象魚種の魚体長を測定するステップと、
対象魚種の深度及び魚体長に基づいて表示信号を生成するステップと、
を有する魚種判別方法
【請求項14】
請求項13に記載の魚種判別方法であって、
データ受信部から魚特性情報を受信するステップと、
魚種に関するユーザ入力を受信するステップと、
対象魚種の深度及び魚体長に基づいて、魚特性情報から魚種を判別するステップと、
判別に基づいて表示信号を生成ステップを有する、
ことを特徴とする魚種判別方法。
【請求項15】
前記信号受信部は、前記水中からの反射信号を送受信する送受波器である、
ことを特徴とする請求項13または14に記載の魚種判別方法。
【請求項16】
請求項13~15に記載の魚種判別方法において、前記データ受信部は、魚種、魚の魚体長、深度等の魚特性情報を保存する魚特性データベースを記憶する記憶部を含む、
ことを特徴とする魚種判別方法。
【請求項17】
前記魚特性データベースは、更に
魚種に対応する特定の魚種アイコン、
魚種が生息する水温情報、
魚種が生息する地域情報、
魚種が生息する底質判別情報、
のうち少なくとも一つを含む、
ことを特徴とする請求項16に記載の魚種判別方法。
【請求項18】
前記データ受信部は、ネットワークを介して前記魚特性データベースから前記魚特性情報を受信する通信部である、
ことを特徴とする請求項16または17に記載の魚種判別方法。
【請求項19】
前記ユーザ入力は、前記対象魚種の深度及び魚体長のうち少なくとも一つを含む、
ことを特徴とする請求項13乃至18に記載の魚種判別方法。
【請求項20】
信号処理部によって実行されると、コンピュータシステムに、
信号受信部を用いて、水中からの反射信号を受信するステップと、
データ受信部から魚特性情報を取得するステップと、
対象魚種に関するユーザ入力を受け付けるステップと、
対象魚種の深度を測定するステップと、
対象魚種の魚体長を測定するステップと、
対象魚種の深度及び魚体長に基づいて表示信号を生成するステップと、
を実行させる魚種判別プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水中の対象魚種を判別する為の魚種判別装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、魚群を検出し、魚種を判別する為に魚群探知機が使用されている。魚群探知機は、超音波を送受信して魚群を検出する。既存の魚群探知機は、信号送信部及び信号受信部を備え、信号送信部は、魚群が存在する水中に向けて超音波を送信する。送信される超音波は、探索が行われる水中の領域に応じて様々な強度・周波数を用いる。超音波の特性として、障害物があると、超音波がその障害物に当たって反射する。反射された超音波は、信号受信部によって受信され、信号処理される。超音波を電子信号に変換することによって、魚群探知機(水中探知装置)は水中の魚種の存在を確認する。
【0003】
釣り人にとって、特定の魚種を対象とするには、魚種の判別が不可欠である。異なる魚種の判別装置(魚種判別魚探)は、魚(群)の長さ(魚体長)、及び水中の特定の深度における特定の魚種の検出履歴のデータセットに基づいて魚種を判別する。しかし魚の形状及び魚体長のみに基づいて特定の魚種を検出・判別することは、現在の魚群探知機のみでは難しい。また魚種のみを特定するだけでは、関連する魚種を捕獲することができない。
【0004】
従って、特定の魚種を決定する効率的な魚種判別装置が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】US7663974
【特許文献2】US9354314
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、特定の魚種を正確かつ効率的に検出して判別する魚種判別装置、魚種判別方法及びプログラムを提供することにある。本発明は、魚種判別装置及び魚種判別方法に関する。魚種判別装置は、水中からの反射信号を受信する信号受信部と、魚特性情報を取得するデータ受信部と、データ受信部と通信可能であり、対象魚種に関するユーザ入力を受け付ける入力部とを備える。更に魚種判別装置は、信号受信部、データ受信部、及び入力部に通信可能に結合された信号処理部を備える。信号処理部は、対象魚種の深度を測定し、対象魚種の魚体長を測定し、対象魚種の深度及び魚体長に基づいて表示信号を生成する。
【0007】
信号受信器は、水中からの反射信号を送受信する送受波器である。データ受信部は、魚種、魚の長さ(魚体長)、及び深度などの魚特性情報を保存する魚特性データベースを記憶する記憶部を含む。前記魚特性データベースは、更に前記魚種に対応する魚種アイコン、前記魚種が生息する水温情報、前記魚種が生息する地域情報及び底質判別情報等を含む。
【0008】
本実施形態によれば、魚特性データベースは、人工知能又は機械学習技術を用いて、定期的、自動的又はランダムに更新される。この実施形態として、魚特性データベースは、ネットワークを介したユーザ入力に基づいて手動で更新される。ユーザ入力は、対象魚種の深度及び魚体長等を含む。
【0009】
別の実施形態として、魚種判別装置は、魚特性情報を取得するデータ受信部を更に備え、入力部は、魚種に関連するユーザ入力を受け付ける。更に魚種判別装置は、対象魚種の深度及び魚体長に基づいて魚特性情報から魚種を判別し、判別に基づいて表示信号を生成する信号処理部を備える。
【0010】
本実施形態にあっては、前記魚種判別装置は、前記魚種を判別して前記魚種を判別する学習処理を行う。本発明によれば、魚種判別装置は、魚群探知機或いはソナーのどちらであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面の通りである。本発明を説明する目的で、本発明の例示的な構成が図面に示されている。しかしながら、本発明は本明細書に開示される特定の装置または道具及び手段に限定されない。さらに当業者は、図面が原寸に比例していない。可能な限り同種の構成要素は同じ番号で示している。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係る魚種判別装置の動作環境を示す模式図である。
【0013】
図2は、本発明の一実施形態に係る送信超音波及び反射超音波を示す概略図である。
【0014】
図3は、本発明の一実施形態に係る魚種判別装置のブロック図である。
【0015】
図4は、本発明の一実施形態に係る対象魚種を検出する為の方法のフローチャートである。
【0016】
図5は、本発明の一実施形態に係る魚特性情報から魚種を判別する為の方法のフローチャートである。
【0017】
図6~
図8は、本発明の一実施形態に係る魚種の特徴を表すデータベースの内容を示す表である。
【0018】
図9は、本発明の一実施形態に係る魚群の位置分布を示すソナー画面表示である。
【0019】
図10は、本発明の一実施形態に係る魚及び魚群の位置分布を示す魚群探知機表示モードである。
【0020】
図11は、本発明の一実施形態に係る検出された単体魚または魚群からの非対象魚種の排除を表す画像を示す。
【0021】
図12は、本発明の一実施形態に係る対象魚種のフィルタリングされた画像を表す表示例である。
【0022】
図13は、本発明の一実施形態に係る魚種に対応する魚種マークを示す表である。
【0023】
本明細書で参照される図面は、具体的に記載されている場合を除き、一定の縮尺で描かれていると理解されるべきではなく、そのような図面は、本質的に例示にすぎない。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明を省略する。以下に記載する実施形態の一部を任意に組み合わせることも可能である。
【0025】
図1は、実施形態に係る魚種判別装置の動作環境を示す模式
図100である。
図1において、送受波器102は、超音波104を水中106内に送信し反射波を受信する。送受波器102は、船舶(自船)108に設置される。船舶108は、船舶、ボート、ホバークラフト、潜水艦など、水中106または水面を横断することが可能な移動体である。
【0026】
送受波器102は、超音波104を水中106に向けて送信する。更に超音波104は魚群110及び海底112に当たって反射する。魚群110は、群れをなして同じ方向に泳ぐ同じ又は異なる種類の魚群である。海底112は、水中106の底、すなわち水底或いは海底である。水中106は、船舶108が魚種を判別している海、海、湖、池、川、または貯水池の一部である。
【0027】
送受波器102は、信号送信部(図示せず)及び信号受信部(図示せず)を備える。信号送信部は、超音波104を水中106に向けて送信し、障害物に当たる度に、これらの超音波104は反射して戻ってくる。送信された超音波104は、複数の角度で送信される。例えば、送受波器102は、±50°などの広い角度で、または±15°などの狭い角度で信号を送信する。
【0028】
障害物は、魚群110及び海底112等も含む。海底112は、海底または水底である。例えば、送受波器102は、魚群110の三次元検出を実行する三次元ソナーである。
【0029】
図2は本発明の実施例に係る超音波104を示す模式図である。
【0030】
図2において、反射された超音波104は、エコー(反射信号)202とも呼ばれる。超音波104は、送信波及び反射波である。反射信号(エコー)202の形態で魚群110で反射する超音波104は、海底112で反射する超音波104と比較して、より早く戻る(受信される)。超音波104が送信されてから受信されるまでの時間間隔は、魚群110の深度や魚群110と海底112との距離を決定するのに用いる。
【0031】
図3は本発明の一実施形態に係る魚種判別装置300のブロック図である。
【0032】
図3において、魚種判別装置300は、信号受信部302と、魚特性データベース306を有するデータ受信部304と、入力部310を有するモニタ308と、信号処理部312とを備える。信号受信部302、データ受信部304、及び入力部310は、信号処理部312と通信可能に結合される。
【0033】
信号受信器302は、超音波104を水中106に向けて送信する送受波器102である。送信された超音波104は更にエコー202の形態で水中106内に存在する任意の障害物から反射されて戻る(
図2参照)。エコー202は、水中106内の魚群110の存在及び深度を決定する為に、信号受信部302によって更に処理される。信号受信部302は、エコー202を反射信号202に変換する。
【0034】
信号受信部302は、水中106内の密度の差に起因する魚群110の存在を検出する。魚の鰾内のガス量は、浮力を調節する為に増減する。また、鰾内のガスは、魚の肉及び骨ならびにそれを取り囲む水とは劇的に異なる密度を有する。このような密度の違いにより、魚種によってエコー202の違いが明確になる。従って、送受波器102はエコー202を受信し、信号受信部302はこれらの反射の差異を識別して魚群110の存在を判定する。
【0035】
データ受信部304は、記憶部を含む。記憶部は、命令やコマンドに関連するデータを保存する為の専用の空間であってもよい。一般に知られている記憶部実装として、ハードディスクドライブ、磁気テープ、フロッピーディスク、光ディスク、コンパクトディスク読取専用記憶部(CDーROM)、及び光磁気ディスク、ROM、ランダムアクセス記憶部(RAM)、プログラマブル読み取り専用記憶部(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)などの半導体記憶部、フラッシュ記憶部、磁気もしくは光カード、または他のタイプの媒体や機械可読媒体を含むが、これらに限定されない。
【0036】
更にデータ受信部304は、複数のレジスタで構成される魚特性データベース306を含み、データ受信部304内の各レジスタは、一つの格納(記憶)場所である。魚特性データベース306は、各魚種の特徴に関連する魚特性情報を格納する。また、魚特性情報には、魚種の種類が含まれており、例えば、「真鯛」、「丸イカ」、「縞魚」、「甘鯛」などが含まれる。
【0037】
一実施形態として、魚特性情報は40cmである「甘鯛」の魚体長、50cmである「ヒラマサ」の魚体長などの魚の長さを含んでもよい。一実施形態として、魚特性情報は魚種が存在することを好む深度を含んでもよい。例えば、「甘鯛」は200メートルの深度、「ヒラマサ」は10~30メートルの深度でよく見つけられることが分かっている。
【0038】
一実施形態において、前記魚特性情報は、前記魚種に対応する魚種アイコン、前記魚種が生息する水温情報及び前記魚種が生息する地域情報、及び前記魚種が生息する底質判別情報を更に含む。エリア情報は、例えば、「紅海」、「日本海」、「太平洋」、「ペルシャ湾」、「東京湾の内側」、「米国の近く」などの地理的エリアに対応する。一方、底質判別情報は、海底・水底の底質情報を意味する。
【0039】
また、データ受信部304は、ネットワークを介して魚特性データベース306から魚特性情報を受信する通信部であってもよい。ネットワークは、LTE、5G、6G、米国海洋電子機器協会(NMEA)バス、コントローラ・エリア・ネットワーク(CAN)バス、ローカルエリアネットワーク(LAN)、Wi-Fi、及び衛星通信等である。
【0040】
一実施形態として、魚特性データベース306は、人工知能または機械学習技術を使用して、またはネットワークを介してユーザによって手動で、定期的に、自動的に、またはランダムに更新される。
【0041】
人工知能又は機械学習技術は、学習されたデータセットに基づいて魚特性データベース306を自動的に更新する。学習されたデータセットは、リアルタイムで決定された深度及び単体魚または魚群110の魚体長、新しい魚種の特性、新しいまたは既知の魚や魚群110の新しい位置の特性を含み得るが、これらに限定されない。
【0042】
一実施形態として、学習されたデータセットに基づく人工知能または機械学習技術は、魚特性情報を更新する。
【0043】
学習されたデータセットは、信号処理部が、異なる状況において複数の魚種間で対象魚種をより正確に判別するのに役立つ。
【0044】
異なる状況は、異なる水位、異なる気象条件、異なる視界条件、異なる種類の海洋等のような、魚種判別が行われる際の異なる条件を意味する。
【0045】
入力部310は、ユーザから入力命令を受信する入力デバイスである。入力部310は、信号受信部302に通信可能に結合することができ、対象魚種や魚種に関するユーザ入力を受け付ける。
【0046】
一実施形態として、ユーザは、釣り人、船舶108の操船者であってもよい。入力部310は、ユーザからの入力を受け付けるか、またはユーザに出力を提供するか、または両方のアクションを実行する。
【0047】
例えば、ユーザは、対象魚種や「甘鯛」などの魚種に関する入力を行う。一実施形態として、入力部310は、コマンドラインインターフェース(CLI)、グラフィカル入力部(GUI)、または音声インターフェース等である。
【0048】
更に入力部310を、モニタ308内に組み込んでもよい。一実施形態として、モニタ308は、魚群110の決定や魚種の判別の為に処理された反射信号202の結果をユーザに表示する。
【0049】
モニタ308は、ユーザが対象魚種や魚種を選択するタッチスクリーンであってもよい。一実施形態として、タッチスクリーン(タッチパネル)は、感圧式タッチパネル、各種静電容量式タッチパネル、または熱感知式タッチパネル、その他、赤外線方式、超音波表面弾性波方式、電磁誘導方式等であってもよい。
【0050】
信号処理部312は、所定の動作を実行する為に記憶部に記憶される命令を実行するように動作可能な論理回路やインターフェースを備えてもよい。信号処理部312は、信号受信部302、データ受信部304、及び入力部310と通信可能に結合される。
【0051】
本実施形態によれば、信号処理部312は、対象魚種の深度を測定し、対象魚種の魚体長を測定し、対象魚種の深度及び魚体長に基づいて魚特性情報から魚種を判別し、対象魚種の深度及び魚体長に基づいて表示信号を生成し、また、入力部310を介して判別に基づいて表示信号を生成する。
【0052】
信号処理部312は、魚群110からの反射エコー202を処理後、信号受信部302によって導出された出力情報を信号処理してもよい。出力情報は、信号受信部302による魚群110の存在に関する情報であってもよい。
【0053】
信号処理部312は、出力情報に基づいて、単体魚または魚群110に存在する魚の魚体長及び深度を判定する。信号処理部312は、単体魚または魚群110からの反射信号202の強度を測定する。小さい魚は、低強度反射信号202を反射するが、大きい魚は、高強度反射信号202を反射する。
【0054】
同様に、信号処理部312は、反射信号202の強度に基づいて単体魚または魚群110の魚体長を決定してもよい。
【0055】
更に信号処理部312は、反射信号202を有する反射超音波104間の持続時間を決定してもよい。持続時間は、信号処理部312が単体魚または魚群110の深度を決定するのを助ける。超音波104と反射信号の間のより長い持続時間は、単体魚または魚群が水中106のより深い内部に存在することに対応する。
【0056】
同様に、超音波104と反射信号の間のより短い持続時間は、水中106の表面により近い単体魚または魚群110の存在に対応する。
【0057】
また、信号処理部312は、対象魚種の深度及び魚体長に基づいて、表示信号を生成してもよい。表示信号は、対象魚種の存在や魚群110の存在を、それらのそれぞれの長さ(魚体長)及び深さとともに表す。
【0058】
信号処理部312は、ユーザが単体魚及び魚群110の深度及び魚体長を決定する為に、ユーザインタフェース310上に表示信号を投影してもよい。
【0059】
また、信号処理部312は、ユーザがユーザインタフェース310を介して入力した対象魚種の魚種を判定してもよい。信号処理部312は、データ受信器304内に記憶された魚特性情報を利用して、対象魚種の魚種を決定する。信号処理部312は、上述した対象魚種の深度及び魚体長と、魚特性情報の特徴とを比較する。
【0060】
例えば、信号処理部312によって決定された真鯛の決定深度及び魚体長は、180メートル及び40cmである。類似または同じ深さ及び魚体長の魚種を決定する場合、信号処理部312は、対象魚種の魚種の種類を決定し、ユーザの為に入力部310上に表示してもよい。
【0061】
信号処理部312はまた、正確な結果を達成する為に、対象魚種の他の特性を記憶された魚特性情報と比較してもよい。信号処理部312は、対象魚種の底質、海底地形、魚群位置及び温度範囲を、記憶された魚特性情報と照合する。
【0062】
信号処理部312はCPUであってもよい。CPUは、本明細書で説明する機能のいずれかを実行する為のプログラム命令など、コンピュータ可読プログラム命令を実行する。
【0063】
更にプロセッサは従来から知られているCPU技術を使用して実装される。以下に限定されないが、CPUの実施例としては汎用プロセッサ(例えばインテル、AMD等)や専用プロセッサ(例えば、デジタル信号プロセッサDSP、Xilinx、SoC(システムオンチップ)、FPGA等である。
【0064】
一実施形態として、信号処理部312は、制御部と統合され得る。制御部は、プログラムを読み出して実行するCPU等のプロセッサである。
【0065】
制御部は、モニタ308に表示される画像やマークの表示形態を制御してもよい。モニタ308上の「マーク」は、不要な対象に対応する。不要な対象とは、ユーザにとって不要な魚種、他の海洋種または非対象種、穀物、石、植物などの他の海洋物体と称される。
【0066】
このように、信号処理部312は、記憶部から取得した情報に基づいて、記憶部に記憶されている各マークのモニタ308への表示の有無を切り替えてもよい。
【0067】
図4は、実施形態に係る対象魚種を決定する方法400のフローチャートである。
図4を、
図1~
図3を参照して説明する。
【0068】
まず、信号受信部302は、水中106から反射信号(エコー)202を受信する(ステップS402)。信号受信部302は、超音波104を水中106内に送信する。超音波104は、魚群110、単体魚及び海底112等の水中106内の任意の障害物で反射される。例えば、信号受信部302は、70KHzの超音波信号を送信後、水中106からの反射エコーを受信する。
【0069】
また、データ受信部304は、魚特性情報を取得してもよい(ステップS404)。魚特性情報は、信号受信部302によって検出された魚及び魚群110の存在に関する情報に対応し得る。別の実施形態として、データ受信部304は、信号受信部302によって受信された反射信号202の強度に基づいて、魚の平均的な数や魚群110の魚体長を含む。
【0070】
例えば、データ受信部304は、魚及び魚群110の検出に対応する50KHzの反射エコーからブーメラン形状のエコーを取得する。
【0071】
更に入力部310は、対象魚種に関するユーザ入力を受け付ける(ステップS406)。
【0072】
対象魚種は、信号受信部302によって決定された魚や魚群110に対応する。
【0073】
例えば、入力部310は、ユーザ入力が「真鯛」であることを受け付ける。
【0074】
また、信号処理部312は、ユーザにより選択された対象魚種の深度を計測してもよい(ステップS408)。
【0075】
また、信号処理部312は、ユーザにより選択された対象魚種の魚体長を計測してもよい(ステップS410)。
【0076】
信号処理部312は、ユーザ入力に基づいて、対象魚種の魚体長を測定してもよい。信号処理部312は、反射信号202を処理することができ、反射信号202の強度に基づいて、対象魚種の魚体長を決定する。同様に、送信された超音波104と受信されたエコーとの時間間隔に基づいて、信号処理部312は、対象魚種の深度を決定する。
【0077】
例えば、信号処理部は、ユーザによって選択された真鯛が20cm~50cmの範囲の魚体長を有し、20cm~40cmの間の深度に存在することを好むことを認識する。
【0078】
続いて、信号処理部312は、対象魚種の深度及び魚体長に基づいて、表示信号を生成してもよい(ステップS412)。
【0079】
信号処理部312は、対象魚種の存在を描写する、入力部310を介した画像やアイコンを生成してもよい。画像やアイコンは、決定された対象魚種を概略的に表現することができ、概略表現の長さ及び明瞭さは対象魚種の魚体長に対応する。
【0080】
例えば、信号処理部312は、魚群110の存在に起因する画像であるブーメラン形状のエコーを生成する。
【0081】
一実施形態として、表示信号は、モニタ308の左側または右側のいずれかに示されるグラフに対して示される。目盛は、ユーザに対する対象魚種の深度を表す為に、深度目盛で構成され得る。
【0082】
図5は、魚特性情報から魚種を判別する方法のフローチャート500である。
図5を、
図1~
図3を参照して説明する。
【0083】
まず、信号受信部302は、水中106から反射信号202を受信する(ステップS502)。信号受信部302は、超音波104を水中106内に送信する。超音波104は、魚群110、単体魚及び海底112などの水中106内の任意の障害物から反射する。すべての障害物は、信号受信部302によって反射信号202の形態に変換され得るエコーの形態で超音波104を反射し得る。
【0084】
例えば、信号受信部302は、70KHzの超音波信号を送信後、水中106からの反射エコーを受信する。
【0085】
また、データ受信部304は、魚特性情報を取得してもよい(ステップS504)。データ受信部304は、魚特性データベース306を用いて構成する。魚特性データベース306は、魚特性情報とともに記憶する。魚特性情報は、各魚種の特徴を含む。例えば、魚特性情報には、例えば、「真鯛」、「丸イカ」、「縞魚」、「甘鯛」などの魚種名が含まれる。
【0086】
一実施形態として、魚特性情報はまた、40センチメートル(cm)である「甘鯛」の魚体長、50cmである「ヒラマサ」の魚体長などの魚の魚体長情報を含んでもよい。
【0087】
一実施形態として、魚特性情報はまた、「甘鯛」の深度が200メートルであり、「ヒラマサ」の深度が10~30メートルであるなど、魚の深度を含んでもよい。
【0088】
一実施形態において、前記魚特性情報は、前記魚種に対応する魚種アイコンと、前記魚種が生息する水温情報及び前記魚種が生息する地域情報と、前記魚種が生息する底質判別情報とを含んでもよい。
【0089】
また、ユーザインタフェース310は、魚種に関するユーザ入力を受け付けてもよい(ステップS506)。ユーザは、システムによって捕獲される必要がある魚種の名前を入力する。
【0090】
例えば、ユーザは、ユーザインタフェース310上で対象魚種の魚種名を「甘鯛」と入力する。
【0091】
ユーザは、例えば、「甘鯛」、「回遊魚」、「片平目」等、複数の魚種の名前等、対象魚種に関連する入力を行う。
【0092】
また、ユーザは、底質、海底地形、魚群の位置及び温度範囲や平均の詳細等、対象魚種の他の特性を入力することも可能である。
【0093】
例えば、甘鯛を捕獲する為に、ユーザは「甘鯛」と入力し、より良い結果の為に、深度を「200メートル」と入力し、または温度範囲を「8~17度」と入力する。
【0094】
また、信号処理部312は、対象魚種の深度を計測してもよい(ステップS508)。
【0095】
また、信号処理部312は、対象魚種の魚体長を計測してもよい(ステップS510)。
【0096】
例えば、信号処理部312は、対象魚種の深度を180メートル、対象魚種の魚体長を38cmと決定する。
【0097】
なお、信号処理部312は、対象魚種から跳ね返された反射信号202の強度を評価してもよい。小さい魚は、低強度反射信号202を反射し得るが、大きい魚は、高強度反射信号202を反射し得る。
【0098】
また、信号処理部312は、対象魚種の深度及び魚体長に基づいて、魚特性情報から魚種を判別してもよい(ステップS512)。
【0099】
例えば、信号処理部312は、決定された深度及び180メートル及び38cmである一つ以上の対象魚種の魚体長を、データ受信部304内に記憶された魚特性情報と比較する。
【0100】
信号処理部312は、上述した対象魚種の深度及び魚体長と、魚特性情報の特徴とを比較する。例えば、信号処理部312が決定する対象魚種の決定深度及び魚体長は、180メートル38cmである必要がある。
【0101】
更に信号処理部312は、これらの結果を、データ受信部304内に保存された魚種の特徴と比較してもよい。
【0102】
信号処理部312は、深度及び魚体長が類似又は同一の魚種を特定する場合、対象魚種の魚種(魚種名)を特定してもよい。例えば、ここでは、魚種「甘鯛」の深度及び魚体長は、データ受信部304内に予め記憶されている180メートル及び40cmである。
【0103】
これは、180メートル及び38cmであった導出された深度及び魚体長に近いかまたは類似している。これにより、信号処理部312は、このように、水中106内の魚種「甘鯛」の特定を終了してもよい。
【0104】
続いて、信号処理部312は、判別結果に基づいて表示信号を生成する(ステップS514)。
【0105】
例えば、信号処理部312は、決定された対象魚種を、種名で書かれたテキストの形態、対象魚種を表す記号の形態、判別番号等の形態等で、モニタ308を介してユーザに提供する。
【0106】
図6~
図8は、それぞれ、本発明の一実施形態に係る魚種の特徴を表す表600,700及び800である。
【0107】
表で示される魚種の特性は、魚特性データベース306内に記憶される。特性は、魚種名、それらが生息する可能性が高い深度、それらが生息する可能性が高い底質の種類、それらが生息する可能性が高い海底地形、魚群の位置、単体魚の平均的な魚体長、及びそれらが生息する可能性がある水の平均的な水温を含む。
【0108】
一例(
図6)として、50cmの魚体長を有するヒラマサは、岩石と砂利が組み合わさった底質の上かつ、水面から10~30メートルの深度に生息し、18℃~24℃の温度範囲の平坦な海底地形を好むことが分かっている。他の例(
図7)として、18cm~20cmの魚体長を有する真鯵は、岩の底質の上かつ、水面から10メートル~50メートルの深度を好んで存在し、摂氏2度~摂氏22度の温度範囲を有する平坦な海底地形を好むことが分かっている。
【0109】
別の例(
図8)として、48cm~62cmの範囲の魚体長を有するメジナは、海底に近い、起伏のある地形において、表面水から5メートル未満の深度に存在することが分かっている。
【0110】
別の例(
図8)として、25cmの魚体長を有する真鯖は、50cm~200cmの間の深度に存在することが分かっており、泥と岩が混ざった底質、及び中層及び底層の近くに魚群を形成することが分かっている。
【0111】
図9は本発明の実施形態による魚群110の位置分布を示すソナー表示900を示す。
図9を、
図1~
図8を参照して説明する。
【0112】
上述の通り、信号処理部312は、異なる表示モードでモニタ308を介してユーザに表示を提供可能である。モニタ308は、水中106内の魚群110の位置の分布をユーザに提供する水平表示モード900からなる。例えばモニタ308は、魚群110が決定されるターゲットエリアの水平2次元表示を示す。
【0113】
モニタ308は、魚群110、船舶(自船)位置902、船舶航跡904、海底112、海流(潮流)906、俯角908及びビーム情報910を示す。魚群110は、斑点で強調される。これらの斑点の強度は、魚群110の魚体長又は魚群110内の魚の数を表す。
【0114】
更に画面の中心付近は、船舶位置902が、船舶108に対する魚群110の深度及び位置を把握するのに役立つので、船舶108の位置を描写する。船舶位置902を通るマーク線は、船舶航跡904又は船舶108が辿った航跡を表す。これは、船舶航跡904及び船舶108の方向に関連して魚群110の位置を理解するのに役立つ。
【0115】
更に船舶位置902の周りの複数の曲線は、海流(潮流)906を示す。海流は、魚群110の流れの方向を予測し得る海流(潮流)の方向である。
【0116】
また、俯角908及びビーム情報910は、魚群110が位置する角度(俯角)及び船舶108の地理的位置を示している。俯角908は、船舶位置902に対する魚群110の角度(俯角)の測定値である。
【0117】
図10は、本発明の一実施形態に係る魚及び魚群110の位置分布を示す魚群探知機表示モード1000である。
図10を、
図1~
図8を参照して説明する。
【0118】
図10に示すように、魚群探知機表示モード1000は、各魚群110の存在に対してフィルタリングする前の情報を提供している。更に複数のエコー(1002)は、海底112の近くに存在する魚群110の位置分布である。
【0119】
また、目盛1004は、水中106の水深を判定する為のものである。図示されたように、目盛1004は0から50メートルまでの目盛がある。
【0120】
海底112は、水中106の表面1006から約50メートルの深さであることが分かる。大型魚群1008は、海底112から約30メートルに存在する。同様に、30メートル~10メートルの深度で、複数の単一の魚1010が水中106内に点在する。
【0121】
信号処理部312によって分析された複数のエコー(1002)により、釣り糸1012の存在も検出可能である。複数のエコー(1002)により、ユーザは魚群110が存在する深度を認識できる。
【0122】
更に20メートル~10メートルの深度で、複数のプランクトン1016が水中106に沿って漂流しているのが分かる。
【0123】
魚群探知機表示モード1000における分布表示は、カラー目盛でマークされ得る。カラー目盛は、青系統色合いで始まり、赤系統色の色合いで終わる。青系統色は魚群の低密集領域を表し、一方、赤系統色は魚群の高密集領域を示す。
【0124】
図11は、本発明の一実施形態に係る検出された単体魚または魚群110から非対象魚種を除去する画像1100を示す。
図11を、
図1~
図8を参照して説明する。
【0125】
画像1100は、それぞれの魚種番号を有する複数の魚種の存在を示す。対象魚種の検出を容易に判別する為に、信号処理部312は、魚体長1102などの判別データをあらゆる種類の魚種に割り当ててもよい。判別データは、数字、記号、文字、またはそれらの組合せなどの任意の記号であり得る。画像1100内の各魚種に割り当てられた判別データは、互いに異なってもよい。以下、「判別データ」及び「判別番号」という語句は、同一の意味である。
【0126】
実施形態として、信号処理部312は、60、29、31、37、153などの魚体長1102を各魚種にそれぞれ割り当てる。
【0127】
×(バツ)マークが付された魚(1106)は、ユーザにより選択されなかった、或いは意図的に「非表示」としたい種類の魚を示し、×(バツ)マークが付されていない魚は、ユーザによって選択された「表示したい」対象魚種1108である。
【0128】
更に画像1100において、片方の縦軸に水中106の深さを示す目盛1104を示す。これにより、ユーザは、対象魚種1108が存在する深度と共に対象魚種1108を特定する。
【0129】
信号処理部312は、対象魚種を入力部310上に保持し、残りの種類の単体魚または魚群110を排除(非表示と)する。
【0130】
従って、処理後のデータの最終的な表現は、ユーザが必要としない魚種情報が表示されない。
【0131】
ユーザが選択する対象魚種は、信号処理部312によって分析が行われた後、いつでも変更可能である。
【0132】
図12は、本発明の一実施形態に係る対象魚種1108のフィルタリングされた画像のサンプル表示1200を表す。を、
図1~
図11を参照して説明する。
【0133】
検出された対象魚種1108は円で表される(1202)。信号処理部312は、選択されていない魚を非表示として(1106、×マーク)、選択した(表示したい)対象魚種1108のみを残す。これによりユーザは、必要な対象魚種1108のみに集中できる。また、対象魚種1108は、ユーザが判別しやすいように魚体長情報1102が付されている。例えば、対象魚種のうちの一方には、魚体長情報1102として「45cm」と併記されている。
【0134】
×(バツ)マークは、本発明の範囲から逸脱することなく、表現目的のものである。非対象魚種または非対象魚種群は、対象魚種1108をモニタ308上に表示するだけで、モニタ308から除去する。
【0135】
図13は、本発明の一実施形態に係る魚種に対応する魚種マークを表す表1300である。
【0136】
信号処理部312は、各魚種に対応して形状を指定又は割り当てる。表1300は2行4列からなるが、これに限定されない。列は、50cmを超える、または50cmを超える、または20インチを超える大きな魚のシンボルと、10から49cm、または4から19インチの小さな魚のシンボルとを含む。魚体長に基づいて、単体魚は、モニタ308上にストライプ形態、固体形態、円形、及び正方形形態で表され得る。
【0137】
更に魚種は、ユーザが異なる魚体長の魚を容易に区別するのを助ける為に分離され得る。しかし、ユーザが、種名、水温、海底112のタイプなどに基づいて魚種を決定することは依然として困難である。従って、信号処理部312は、魚体長とともに、魚種名、一般的に存在する魚の水深、底質の種類、海底地形、魚群の位置、魚体長、及び水温に基づいて魚を区別し、その情報をユーザに提供する。
【0138】
今回開示された実施の形態は例示であって、それに限定される訳ではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0139】
102 送受波器
106 水中
108 船舶(自船)
110 魚群
112 海底
300 魚種判別装置
302 信号受信部
304 データ受信部
306 魚特性データベース
308 モニタ
310 入力部
312 信号処理部
902 船舶(自船)位置
904 船舶航跡
906 海流(潮流)
908 俯角
【手続補正書】
【提出日】2023-09-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】