(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046667
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】物品供給装置、物品供給システム、管理装置及び物品供給方法
(51)【国際特許分類】
G07F 9/00 20060101AFI20240327BHJP
G07F 5/02 20060101ALI20240327BHJP
G07F 7/02 20060101ALI20240327BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20240327BHJP
【FI】
G07F9/00 B
G07F5/02 103
G07F7/02 Z
G06Q30/0207 350
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024015387
(22)【出願日】2024-02-05
(62)【分割の表示】P 2021163017の分割
【原出願日】2021-10-01
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(71)【出願人】
【識別番号】508207790
【氏名又は名称】有限会社 和晃
(74)【代理人】
【識別番号】100201341
【弁理士】
【氏名又は名称】畠山 順一
(72)【発明者】
【氏名】近藤 創
(72)【発明者】
【氏名】小林 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】水科 晃
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザが条件を満たした場合、第1価格を割り引いた第2価格で、物品の供給可能な物品供給装置を提供する。
【解決手段】物品供給装置は、第1種別の第1識別情報を表示する第1種別表示部と第2種別の第1識別情報を表示する第2種別表示部とを備える第1表示部と、物品の第1価格を表示する第2表示部と、物品を収容する収容部と、収容部に収容されている物品を供給する供給部と、第1種別の第1識別情報と第2種別の第1識別情報とがユーザ端末によって取得されたこと及びユーザ端末が取得した物品供給装置外に表示される第2識別情報が管理装置による認証により管理装置が決定した、第1価格を割引した第2価格で決済された通知を受けて、供給部により物品を供給可能にする制御部と、を備える。第1種別の第1識別情報は、第2識別情報を取得するリクエストを含む。第2種別の第1識別情報は物品供給装置を識別する装置識別情報を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を供給可能な物品供給装置であって、
第1種別の第1識別情報を表示する第1種別表示部と、第2種別の第1識別情報を表示する第2種別表示部と、を備える第1表示部と、
前記物品の第1価格を表示する第2表示部と、
前記物品を収容する収容部と、
前記収容部に収容されている前記物品を供給する供給部と、
前記第1種別の第1識別情報と前記第2種別の第1識別情報とがユーザ端末によって取得されたこと、及び、前記ユーザ端末が取得した当該物品供給装置外に表示されている第2識別情報が管理装置によって認証されたことにより、前記管理装置が決定した、前記第1価格を割引した割引後の第2価格で前記物品の代価が決済されたことを示す通知を受けて、前記供給部により前記物品を供給可能に制御する制御部と、
を備え、
前記第1種別の第1識別情報は、前記第2識別情報を取得する取得手段のリクエストを含み、
前記第2種別の第1識別情報は、当該物品供給装置を識別する装置識別情報を含み、
前記第1種別表示部と前記第2種別表示部とは、異なる位置に配置される、
物品供給装置。
【請求項2】
前記第2識別情報は、前記第2価格で前記物品の代価が決済されたことにより、無効となる情報である、
請求項1に記載の物品供給装置。
【請求項3】
前記第2識別情報は、割引に関する情報を含む、
請求項1又は請求項2に記載の物品供給装置。
【請求項4】
前記第2識別情報は、前記第2価格に関する情報、前記第1価格と前記第2価格との差分に関する情報、又は、前記第1価格の割引率に関する情報を含む、
請求項3に記載の物品供給装置。
【請求項5】
前記第2価格は、複数の前記第2識別情報が含む割引に関する情報から決定される価格である、
請求項3又は請求項4に記載の物品供給装置。
【請求項6】
前記第2価格は、前記ユーザ端末によって取得された前記第1識別情報により当該物品供給装置が特定されたことと、前記管理装置における前記第2識別情報の認証により決定する、
請求項1から請求項5のいずれかに記載の物品供給装置。
【請求項7】
前記第1種別表示部は、前記第2種別表示部よりも高い位置に配置される、
請求項1から請求項6のいずれかに記載の物品供給装置。
【請求項8】
前記第1種別表示部は、前記物品に関する説明が記載された説明部に配置され、
前記第2種別表示部は、前記物品供給装置表面に配置される、
請求項1から請求項7のいずれかに記載の物品供給装置。
【請求項9】
前記第1種別の第1識別情報と前記第2種別の第1識別情報は、異なる形式の情報表示体である、
請求項1から請求項8のいずれかに記載の物品供給装置。
【請求項10】
前記前記第2種別の第1識別情報及び前記第2識別情報は、前記第1種別の第1識別情報の取得をトリガとした取得手段により取得される、
請求項1から請求項9のいずれかに記載の物品供給装置。
【請求項11】
前記代価の決済は、現金決済、又は、電子決済である
請求項1から請求項10のいずれかに記載の物品供給装置。
【請求項12】
前記物品供給装置は、現金を受け付ける現金受付部を備え、
前記制御部は、
前記物品の決済価格として前記第1価格が設定された決済価格設定部と、
前記現金受付部が受け付けた現金を検出する現金検出部と、
前記現金検出部が前記決済価格設定部に設定された決済価格の現金を検出すると、前記供給部を、前記物品を供給可能に制御する供給制御部と、
前記決済価格設定部の前記決済価格を変更する第1決済価格変更情報を前記管理装置から受信し、前記決済価格設定部の前記決済価格を、前記第1価格から前記第2価格に変更する決済価格設定制御部と、
を備える、
請求項1から請求項11のいずれかに記載の物品供給装置。
【請求項13】
前記決済価格設定制御部は、
前記決済価格設定部の前記決済価格を変更する第2決済価格変更情報の前記管理装置からの受信、前記第1決済価格変更情報の受信から所定時間の経過、前記第2価格による前記物品の代価の決済の完了、又は、当該物品供給装置から前記物品の供給の完了、のいずれかを条件として、前記決済価格設定部の前記決済価格を、前記第2価格から前記第1価格に変更する、
請求項12に記載の物品供給装置。
【請求項14】
前記物品供給装置は、前記供給部から前記物品を供給すべく操作する操作部を備え、
前記供給部は、前記物品を供給不可能にロックするロック部を備え、
前記操作部は、前記ロック部のロックが解除されることで操作可能であり、
前記制御部は、前記第1種別の第1識別情報と前記第2種別の第1識別情報とがユーザ端末によって取得されたこと、前記ユーザ端末が取得した当該物品供給装置外に表示されている第2識別情報が管理装置によって認証されたことにより、前記管理装置が決定した、前記第1価格を割引した割引後の第2価格で前記物品の代価が決済されたことを示す通知を受けると、前記ロック部のロックを解除し、
前記供給部は、前記操作部の操作を条件として、前記物品を供給可能である、
請求項1から請求項13のいずれかに記載の物品供給装置。
【請求項15】
前記物品供給装置は、前記物品の供給のために操作する物品供給装置を報知する報知部を備える、
請求項1から請求項14のいずれかに記載の物品供給装置。
【請求項16】
物品を供給可能な物品供給システムであって、
物品供給装置と、端末と、管理装置と、を備え、
前記物品供給装置は、
第1種別の第1識別情報と第2種別の第1識別情報とから構成される第1識別情報を表示する第1表示部と、
前記物品の第1価格を表示する第2表示部と、
前記物品を収容する収容部と、
前記収容部に収容されている前記物品を供給する供給部と、
前記第1種別の第1識別情報と前記第2種別の第1識別情報とが前記端末によって取得されたこと、前記端末が取得した当該物品供給装置外に表示されている第2識別情報が前記管理装置によって認証されたことにより、前記管理装置が決定した、前記第1価格を割引した割引後の第2価格で前記物品の代価が決済されたことを示す通知を受けて、前記供給部により前記物品を供給可能に制御する制御部と、
を備え、
前記端末は、
前記第1識別情報を取得可能な第1取得部と、
前記第2識別情報を取得可能な第2取得部と、
を備え、
前記第1種別の第1識別情報は、当該物品供給装置を識別する装置識別情報及び前記第2識別情報を取得する取得手段のリクエストを含み、
前記第2種別の第1識別情報は、当該物品供給装置を識別する装置識別情報を含み、
前記第1種別の第1識別情報と前記第2種別の第1識別情報とは、異なる位置に配置される、
物品供給システム。
【請求項17】
前記管理装置は、
前記端末が取得した前記第2種別の第1識別情報により、物品の供給を可能にする物品供給装置を特定する特定部と、
前記端末が取得した前記第2識別情報を認証する認証部と、
前記第2識別情報により、前記第1価格を割引した割引後の第2価格を決定する第2価格決定部と、
前記特定部による前記物品の供給を可能にする物品供給装置の特定と、前記認証部による前記第2識別情報の認証と、によって決定した前記第2価格による前記物品の代価の決済を可能にし、前記特定された物品供給装置から前記物品の供給を可能に制御する供給制御部と、
を備える、
請求項16の物品供給システム。
【請求項18】
前記管理装置の供給制御部は、前記第2価格決定部により前記第2価格が決定されたことを条件に、前記物品の代価の決済価格を前記第1価格から前記第2価格に変更する第1決済価格変更情報を、前記特定された物品供給装置に送信し、
前記物品供給装置は、現金を受け付ける現金受付部を備え、
前記制御部は、
前記物品の決済価格として前記第1価格が設定された決済価格設定部と、
前記現金受付部が受け付けた現金を検出する現金検出部と、
前記現金検出部が前記決済価格設定部に設定された決済価格の現金を検出すると、前記供給部を、前記物品を供給可能に制御する供給制御部と、
前記第1決済価格変更情報を受信し、前記決済価格設定部の前記決済価格を、前記第1価格から前記第2価格に変更する決済価格設定制御部と、
を備える、
請求項17の物品供給システム。
【請求項19】
前記決済価格設定制御部は、
前記決済価格設定部の前記決済価格を変更する第2決済価格変更情報の受信、前記第1決済価格変更情報の受信から所定時間の経過、前記第2価格による前記物品の代価の決済の完了、又は、当該物品供給装置から前記物品の供給の完了、のいずれかを条件として、前記決済価格設定部の前記決済価格を、前記第2価格から前記第1価格に変更する、
請求項18に記載の物品供給システム。
【請求項20】
前記管理装置は、物品の代価を電子決済により決済する電子決済部を備え、
前記管理装置の供給制御部は、前記電子決済部が前記第2価格により物品の代価を決済したことを条件に、前記特定された物品供給装置の前記制御部に、前記物品の供給を可能にする供給許可情報を送信し、
前記物品供給装置の前記制御部は、前記供給許可情報を受信したことを条件に、前記供給部により物品を供給可能にする、
請求項17に記載の物品供給システム。
【請求項21】
物品供給装置の物品の供給を管理する管理装置であって、
物品供給装置においてそれぞれ異なる位置に表示されている第1種別の第1識別情報及び第2種別の第1識別情報を端末から取得する第1識別情報取得部と、
前記第1識別情報により、物品供給装置を特定する物品供給装置特定部と、
前記第1識別情報とは異なる第2識別情報を端末から取得する第2識別情報取得部と、
前記第2識別情報を認証する認証部と、
前記第2識別情報により、前記物品の代価である第1価格を割引した割引後の第2価格を決定する第2価格決定部と、
前記物品の供給を可能にする物品供給装置が特定され、前記第2識別情報が認証されたことにより決定した前記第2価格による前記物品の代価の決済を可能にし、前記特定された物品供給装置の制御部を制御し、前記特定された物品供給装置から前記物品の供給を可能に制御する供給制御部と、
を備え、
前記第1種別の第1識別情報は、前記第2識別情報を取得する取得手段のリクエストを含み、
前記第2種別の第1識別情報は、当該物品供給装置を識別する装置識別情報を含む、
管理装置。
【請求項22】
物品を供給可能な物品供給方法であって、
物品を供給する物品供給装置においてそれぞれ異なる位置に表示された情報表示体から第1種別の第1識別情報及び第2種別の第1識別情報を第1取得部が取得し、
前記第2種別の第1識別情報から前記物品供給装置を特定部が特定し、
前記物品供給装置外に表示された情報表示体から第2識別情報を第2取得部が取得し、
前記取得した第2識別情報を認証部が認証し、
前記認証されたことにより、前記物品供給装置に表示された物品の第1価格を割引した割引後の第2価格を第2価格決定部が決定し、
前記第2価格により、前記物品の代価を決済部が決済し、
前記物品の代価が決済されると、制御部が前記特定された物品供給装置から物品を供給可能に制御し、
前記第1種別の第1識別情報は、当該物品供給装置を識別する装置識別情報及び前記第2識別情報を取得する取得手段のリクエストを含み、
前記第2種別の第1識別情報は、当該物品供給装置を識別する装置識別情報を含む、
物品供給方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品供給装置、物品供給システム、管理装置及び物品供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、装置本体内に収納されたカプセルトイの物品を、代価の支払いを条件としてハンドルなどを操作して取得する物品供給装置がある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような物品供給装置において、ひとつの定まった価格により物品の代価を決済するという形態だけでなく、ある条件を満たした場合、定まった価格とは異なる価格で、物品を供給することが望まれている。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザがある条件を満たした場合、第1価格を割り引いた第2価格で、物品を供給することが可能な物品供給装置、物品供給システム、管理装置及び物品供給方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、物品を供給可能な物品供給装置であって、第1識別情報を表示する第1表示部と、前記物品の第1価格を表示する第2表示部と、前記物品を収容する収容部と、前記収容部に収容されている前記物品を供給する供給部と、前記第1識別情報が取得されたこと、第2識別情報が取得されたこと、及び、前記第1価格を割引した割引後の第2価格で前記物品の代価が決済されたことを条件として、前記供給部により前記物品を供給可能に制御する制御部と、を備える物品供給装置である。
【0007】
本発明の一態様は、物品を供給可能な物品供給システムであって、物品供給装置と、端末と、を備え、前記物品供給装置は、第1識別情報を表示する第1表示部と、前記物品の第1価格を表示する第2表示部と、前記物品を収容する収容部と、前記収容部に収容されている前記物品を供給する供給部と、前記供給部による前記物品の供給を制御する制御部と、を備え、前記端末は、前記第1識別情報を取得可能な第1取得部と、前記第2識別情報を取得可能な第2取得部と、を備え、前記物品供給装置の制御部は、前記端末により前記第1識別情報が取得されたこと、前記端末により前記第2識別情報が取得されたこと、及び、前記第1価格を割引した割引後の第2価格で前記物品の代価が決済されたことを条件として、前記供給部により物品を供給可能に制御する、物品供給システムである。
【0008】
本発明の一態様は、物品供給装置の物品の供給を管理する管理装置であって、物品供給装置に表示されている第1識別情報を取得する第1識別情報取得部と、前記第1識別情報により、物品供給装置を特定する物品供給装置特定部と、前記第1識別情報とは異なる第2識別情報を取得する第2識別情報取得部と、前記第2識別情報を認証する認証部と、前記第2識別情報により、前記物品の代価である第1価格を割引した割引後の第2価格を決定する第2価格決定部と、前記物品の供給を可能にする物品供給装置が特定され、前記第2識別情報が認証され、前記第2価格が決定したことを条件に、前記第2価格による前記物品の代価の決済を可能にし、前記特定された物品供給装置の前記制御部を制御し、前記特定された物品供給装置から前記物品の供給を可能に制御する供給制御部と、を備える、管理装置である。
【0009】
本発明の一態様は、物品を供給可能な物品供給方法であって、物品を供給する物品供給装置に表示された情報表示体から第1識別情報を取得し、前記第1識別情報から前記物品供給装置を特定し、前記物品供給装置外に表示された情報表示体から第2識別情報を取得し、前記第2識別情報から、前記物品供給装置に表示された物品の第1価格を割引した割引後の第2価格を決定し、前記第2価格により、前記物品の代価を決済し、前記物品の代価が決済されたことを条件に、前記物品供給装置から物品を供給可能にする、物品供給方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザがある条件が満たした場合、第1価格を割り引いた第2価格により、物品供給装置から物品を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は本実施の形態における物品供給システムの概略図である。
【
図2】
図2は第1の実施の形態における物品供給システムの概略図である。
【
図3】
図3は端末3の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。
【
図5】
図5は物品供給装置1の一例の斜視図である。
【
図6】
図6は物品供給装置1の機能ブロック図である。
【
図7】
図7は端末3の機能構成例を示すブロック図である。
【
図8】
図8は管理装置5の機能構成例を示すブロック図である。
【
図9】
図9は物品供給装置データD1の一例を示す図である。
【
図10】
図10はシリアルコードデータD2の一例を示す図である。
【
図11】
図11は第1の実施の形態の物品供給システムのシーケンス図である。
【
図12】
図12は第1の実施の形態における管理装置5のフローチャートである。
【
図13】
図13は第1の実施の形態における物品供給装置1のフローチャートである。
【
図14】
図14は端末3の撮影部302による物品供給装置1の第1識別情報11の情報表示体の撮影例を示した図である。
【
図15】
図15は端末3に表示されたシリアルコード入力画面の一例である。
【
図18】
図18はシリアルコードの認証ができなかったことを案内するエラー画面の一例である。
【
図19】
図19は第1の実施の形態の変形例における端末3の機能構成例を示すブロック図である。
【
図20】
図20は第1の実施の形態の変形例における管理装置5の機能構成例を示すブロック図である。
【
図21】
図21はユーザ管理データD3の一例を示す図である。
【
図22】
図22は第1の実施の形態の変形例の物品供給システムのシーケンス図である。
【
図23】
図23は端末3に表示された決済用入力画面の一例である。
【
図25】
図25は第1の実施の形態の変形例における管理装置5のフローチャートである。
【
図26】
図26は第1の実施の形態の変形例における物品供給装置1のフローチャートである。
【
図27】
図27は第2の実施の形態の物品供給装置1の一例の正面図である。
【
図28】
図28は第2の実施の形態の物品供給装置1が複数台設置された例を示した図である。
【
図29】
図29は第2の実施の形態の物品供給システムのシーケンス図である。
【
図30】
図30は第2の実施の形態における管理装置5のフローチャートである。
【
図31】
図31は、端末3に表示される装置ID及びシリアルコード入力画面の一例である。
【
図32】
図32は端末3の撮影部302による物品供給装置1の第2種別の第1識別情報112の情報表示体の撮影例を示した図である。
【
図33】
図33は第2の実施の形態の変形例における物品供給装置を説明するための図である。
【
図34】
図34は第3の実施の形態の物品供給装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<本発明の実施の形態の概略>
本発明の実施の形態の概略を説明する。
【0013】
本実施の形態は、ユーザの行為が所定の条件を満たしたことにより、物品の第1価格(例えば、小売価格)を割引きした割引後の第2価格(例えば、割引価格)により物品を購入できる権利(割引購入権)を得たユーザに対して、第2価格による物品代価の決済(支払い)を条件として物品供給装置から物品を供給する。ユーザが割引購入権を取得する例として、例えば、ユーザに供給する物品以外の他の商品の購入、ユーザのイベントの参加、ユーザの応募による抽選等があるが、これに限られない。すなわち、ユーザの行為が割引購入権を取得するための所定条件を満たすものであれば良い。ここで、ユーザの行為が所定条件を満たした場合に取得する割引購入権は、何らかの形式で認証できるものでなければならない。代表的な例としては、割引購入権を証明するような識別情報である。例えば、ユーザが物品以外の商品を購入したことにより付与される識別情報、ユーザがイベントに参加したことにより付与される識別情報、ユーザが抽選に当選したことにより付与される識別情報等である。
【0014】
一方、物品を供給する企業は割引購入権を有するユーザに対して物品を供給するのであるが、郵送等により物品を渡すのではなく、物品供給装置から物品をユーザに供給することが望ましい。何故なら、ユーザに物品供給装置を設置している場所に赴いてもらうことにより、ユーザに物品供給装置を知ってもらうことができ、更に、多種多様な物品を供給する物品供給装置が設置されていることを知ってもらうことができるからである。これは、物品を供給する企業にとって有益なことであり、ユーザにとっても多種多様な物品を知る機会となる。
【0015】
しかし、物品供給装置の設置場所には多くの物品供給装置が存在し、多数の種類の物品を供給している。その中から、割引対象となる物品を供給する物品供給装置を特定する必要がある。
【0016】
ひとつの割引対象となる物品を供給する物品供給装置を特定するには、物品供給装置に表示された識別情報を用いることができる。その識別情報は、物品供給装置を識別する装置識別情報を少なくとも含んでいる。更に、その識別情報は、割引対象となる物品を識別する物品識別情報も含んでいても良い。尚、例えば、物品供給装置を管理する管理装置により装置識別情報からその物品供給装置が供給する物品を特定できる場合は、物品識別情報は不要である。
【0017】
更に、物品供給装置に表示された識別情報によりユーザに割引対象の物品を供給するひとつの物品供給装置を特定できたとしても、そのユーザが正当な割引購入権を有しているとは限らない。特定した割引対象の物品を供給する物品供給装置とユーザの割引購入権とを紐づけて認証することによって、正当な割引購入権を有するユーザに対して物品の代価の決済を受け付けることができ、物品の第1価格を割引いた第2価格により、物品の代価の決済が完了したことを条件として、物品供給装置から物品をユーザに供給することができる。
【0018】
すると、第1に重要なことは、物品供給装置の設置場所において、物品供給装置の識別情報とユーザの割引購入権を認証する識別情報とを取得することであり、第2に重要なことは、物品の第1価格を割引いた第2価格で、物品の代価を決済することである。
【0019】
そこで、本発明の実施の形態は、以下のように構成する。尚、説明を具体化するために、ユーザの行為をユーザの企業Yの商品購入とし、ユーザは商品を購入することにより、企業Xの物品の割引購入権を取得することができる。そして、割引購入権を得たユーザに対して、物品の第1価格を割引いた第2価格で決済し、物品を供給するような企業Xと企業Yとのコラボレーションの企画を例にして説明する。
【0020】
図1は本実施の形態における物品供給システムの概略図である。
図1中、1は企業Xの物品供給装置、2は物品供給装置1が供給する物品であり、3はユーザの端末であり、4は企業Yの商品である。
【0021】
物品供給装置1は物品2をユーザに供給する装置である。物品供給装置1は、屋内又は屋外に設置され、通常、異なる物品を供給する複数の物品供給装置1が設置される。これらの設置された物品供給装置1のうち、企業Xと企業Yとのコラボレーションの対象となる物品2を供給する物品供給装置1が存在する。
【0022】
物品2を供給する物品供給装置1には、第1識別情報11が表示されている。この第1識別情報11は、各物品供給装置1を識別可能なユニークな装置識別情報を含んでいる。例えば、装置識別情報は、物品供給装置1の製造番号等である。尚、以下の説明では、装置識別情報で特定される物品供給装置1は、割引対象となる物品を供給することが予め定められていると仮定して説明するが、そのような仮定が成立しない場合は、物品供給装置1が供給する割引対象となる物品を識別する物品識別情報を第1識別情報11に含めても良い。第1識別情報11は、ユーザの利便性を考慮し、端末2により読み取り可能な情報表示体であることが望ましい。例えば、情報表示体は、一次元バーコード又は二次元コード(QRコード:登録商標)等である。
【0023】
また、物品供給装置1は第1価格表示部14を備えており、第1価格表示部14には物品の第1価格が表示されている。第1価格は、割引購入権を有さない通常のユーザが物品2を購入するための代価(小売価格)である。第1価格表示部14は、例えば、第1価格が印刷され部材や、第1価格が表示できるディスプレイである。
【0024】
端末3は、情報表示体のリーダ機能や他の装置との通信機能を持つ。端末3は、例えば、パソコン、タブレット型コンピュータ、スマートフォンや、携帯電話機等である。
【0025】
商品4は、企業Yがユーザに供給する商品である。商品の種類は問わない。商品の例としては、雑誌等の書籍、飲料水等の食料品、文房具等がある。尚、本実施の形態では、商品を雑誌として説明する。ユーザは雑誌4(商品4)を購入すると、物品2の割引購入権を得ることができる。
【0026】
雑誌4(商品4)には、第2識別情報12が表示されている。この第2識別情報12は、雑誌4(商品4)を購入したユーザの割引購入権を認証するための情報である。更に、第2識別情報12は、割引に関する情報を含んでも良い。割引に関する情報は、例えば、第2価格に関する情報、第1価格と前記第2価格との差分に関する情報、又は、第1価格の割引率に関する情報である。第2価格に関する情報は、例えば、第2価格が300円であることを示す情報である。第1価格と前記第2価格との差分に関する情報は、第1価格が500円、第2価格が300円とした場合、その差分が200円であることを示す情報である。第1価格の割引率に関する情報は、例えば、第1価格の割引率(第1価格を5割引することを示す情報)である。第2識別情報12は、例えば、雑誌に記載(表示)されるユニークなシリアルコード等である。第2識別情報12は、文字や数字により表示されてもよく、一次元バーコード又は二次元コード(QRコード:登録商標)により表示されてもよい。
【0027】
雑誌4(商品4)を購入したユーザが物品2を割引価格で取得するためには、物品供給装置1の設置場所に赴き、複数の物品供給装置1が設置されている場所において、割引対象となる物品2を供給可能な物品供給装置1の特定と、ユーザの物品2の割引購入権の認証と、物品2の割引後の代価(第2価格)の決済とが必要である。このような条件のもとで、物品供給装置1を、物品供給可能な状態にする。
【0028】
そこで、本実施の形態は、以下の特徴を有する。
(1)ユーザに物品2を供給可能な物品供給装置1を特定するための第1識別情報11を物品供給装置1に表示する。
(2)物品供給装置1が設置されている場所において、ユーザの端末3により、物品供給装置1の第1識別情報11を取得させることにより、ユーザが物品2の供給を受けようとしている物品供給装置1を特定する。
(3)ユーザから第2識別情報12を取得し、ユーザの物品2の割引購入権を認証する。尚、第2識別情報12に有効期限が設定されている場合は、有効期限の認証も行う。
(4)認証した第2識別情報12から、物品の代価となる、第1価格の割引後の第2価格を決定する。
(5)第2価格で、物品2の代価を決済する。
【0029】
(2)、(3)、(4)、(5)の条件を満たした場合、端末3が取得した第1識別情報11の物品供給装置1から、ユーザへの物品の供給を可能にする。
【0030】
ここで、(2)と(3)と(4)との順序は問わないが、(5)は、(2)と(3)と(4)との後が望ましい。上記(2)、(3)、(4)の各処理を途中で取り消す場合には処理を始める前の状態に戻す必要があるが、(5)を取り消す処理(代金の支払いを取り消す処理)は、一度支払われた代金を返金しなければならず複雑になるため、(2)、(3)、(4)の各処理が問題なく処理された後に行った方が良いからである。
【0031】
正当な割引購入権の有するユーザに物品2を供給するためには、第1識別情報11と第2識別情報12とが紐づけされることが必要である。紐づけの方法としては、以下の方法がある。
【0032】
・第1識別情報11に、物品供給装置1のユニークな識別情報に加えて、第2識別情報12を取得する手段(例えば、第2識別情報12を入力する入力画面)にリンクさせるリンク情報を含める。これにより、端末3により読み取った第1識別情報11を、第2識別情報12を認証する手段に渡すことができ、第1識別情報11と第2識別情報12とを紐づけることができる。
・雑誌4(商品4)が電子書籍である場合、端末3が電子書籍のリーダとなることができる。このような場合は、電子書籍自体に第2識別情報12を含めるとともに、第1識別情報11を読み取る機能を設けておけば、第1識別情報11と第2識別情報12とを紐づけることができる。
【0033】
(2)、(3)の条件の判定であるが、代表的な例としては、端末3と通信可能な管理装置が、第1識別情報11及び第2識別情報12を取得し、第1識別情報11による物品供給装置1が物品2を供給可能か否かの判定(物品供給装置1の特定も含む)と、第2識別情報12の認証とを行う方法が考えられる。
【0034】
(4)の第2価格の決定であるが、以下の方法がある。
・取得した第2識別情報12に対し、予め第2価格が定められている場合は、定められた第2価格を決定する。
・取得した第2識別情報12に割引に関する情報が含まれている場合は、その割引に関する情報(第2価格に関する情報、第1価格と前記第2価格との差分に関する情報、又は、第1価格の割引率に関する情報)を参照し、第2価格を決定する。このような場合、複数種類の第2識別情報があり、第2識別情報の種類によって、第2価格が異なる場合に有効である。例えば、第1種別の第2識別情報は第1価格の割引率が5割であり、第2種別の第2識別情報は第1価格の割引率が3割であるような場合である。
・単一又は複数種別の第2識別情報があり、ユーザが複数の第2識別情報を持っている場合、各第2識別情報によって得られる割引を合算する方法がある。例えば、第1種別の第2識別情報は第1価格の割引率が3割であり、第2種別の第2識別情報は、第1価格の割引率が2割であり、ユーザが第1種別及び第2種別の第2識別情報を所有している場合、第2価格を第1価格の5割引とする。
このような第2価格の決定は、(2)、(3)の条件の判定と同様に、端末3と通信可能な管理装置が行うのが代表的な例である。
【0035】
(5)の第2価格での代価の決済は、現金決済又は電子決済がある。ここで、現金決済とは、物品の代価の決済を硬貨や紙幣などの現金で支払うこという。また、電子決済とは、物品の代価の決済を電子的貨幣価値のデータの送受信によって行うこという。電子決済の種類は問わないが、クレジットカード等によるアクセス型、電子マネー等ストアドバリュー型等がある。現金決済の場合、物品供給装置1に設けられている現金受付部が、現金(硬貨)を受け付け、決済を行う。また、電子決済による支払いの場合、ユーザによる支払い操作に応じて、端末3と管理装置5とが通信を行い、ユーザのクレジットカードや、ユーザの電子マネーから代金を決済して更新する決済処理を行う。
【0036】
物品供給装置1における物品供給であるが、代価の決済が現金決済による場合、第1識別情報11の判定、第2識別情報12の認証、及び、第2価格の決定を行った管理装置が、第1識別情報11により特定された物品供給装置1に、物品の代価となる決済価格が第2価格であることを通知する決済価格情報を送信する。決済価格情報を受信した物品供給装置1の現金受付部は、物品供給装置1の硬貨選別部の機能を動作させ、第2価格での現金決済を可能とする。そして、現金決済が完了した場合、供給部からの物品供給を可能とする。
【0037】
代価の決済が電子決済による場合、管理装置が第1識別情報11の判定、第2識別情報12の認証、決済価格である第2価格の決定、及び、第2価格による代価の電子決済を行い、第1識別情報11により特定された物品供給装置1に、ロック解除情報を送信する。ロック解除情報を受信した物品供給装置1の供給部は、物品供給のロックを解除し、ユーザへの物品2の供給を可能な状態にする。
【0038】
管理装置は物品供給装置1と通信可能なネットワーク上にあっても良いし、物品供給装置1自体が備えていても良い。また、物品供給装置1と端末3とがWifi又はBluetooth等で通信可能な場合は、端末3が管理装置から判定、認証、決済価格の決定の完了情報を受け取り、端末3が物品供給装置1に、決済価格情報、ロック解除情報を送信するようにしても良い。
【0039】
このように、本実施の形態は、ユーザの様々な行為に起因して割引購入権を取得したユーザに、物品の小売価格(定価)である第1価格より割引いた第2価格で物品の供給を行うことができ、物品を供給されるユーザや、物品供給装置を利用しようとする企業等、種々の需要者のニーズに応えることが可能である。
以下、具体的な実施の形態を説明する。
【0040】
<本発明の第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態を説明する。第1の実施の形態における物品供給システムは、物品をユーザに供給する企業Xと、商品をユーザに供給する企業Yとの双方にとって有益なコラボレーション(共同企画)を実現するシステムである。
【0041】
コラボレーションの企画として、例えば、企業Xの特定の物品を、企業Yの商品を購入したユーザに、小売価格(第1価格)を割引して割引価格(第2価格)で販売するような企画があるとする。ここで、企業Xと企業Yとのコラボレーションは、双方の企業にとって有益なものである必要がある。
【0042】
企業Yは、多くのユーザに自社の商品を購入してもらうことにメリットがある。そのため、ユーザが企業Xの物品に魅力を感じ、その物品を得たいがために企業Yの商品を購入することは、結果として多くのユーザが自社の商品を購入することになり、企業Yとしてはメリットがある。
【0043】
一方、特定の物品を割引して販売する企業Xは、その特定の物品だけでなく、企業Xが提供している他の物品をユーザに知ってもらうこと、更に、他の物品を購入してもらうことにメリットがある。そのためには、多種多様な物品を供給する物品供給装置が設置されている場所に、ユーザを誘導し、多種多様な物品を供給していることをユーザに認知してもらうことが必要である。従って、企業Yの商品を購入したユーザに販売する物品は、オンラインショップなどの方法によりインターネット上で物品を販売してユーザに配送するのではなく、物品供給装置が設置されている場所にユーザに来てもらい、実際に設置されている物品供給装置からユーザに供給されることが望ましい。そこで、第1の実施の形態は、以下のように構成する。なお、本実施形態における代価の決済方法は現金決済とする。
【0044】
図2は第1の実施の形態における物品供給システムの概略図である。尚、
図2中、
図1と同様な構成のものには同じ番号を付している。
【0045】
図2に示すように、物品供給装置1と、ユーザの端末3と、管理装置5とは、通信網6に接続されており、相互に通信可能である。通信網6は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信網6は、接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含み、通信方法については有線/無線を問わない。
【0046】
物品供給装置1は、物品2を供給する装置である。物品2は、雑誌4を購入したユーザが、小売価格を割り引いた割引価格で購入することができる物品である。
【0047】
端末3は、例えば、パソコン、タブレット型コンピュータ、スマートフォンや、携帯電話機等である。
図3は端末3の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。
図3に示すように、端末3は、ディスプレイ31と、ディスプレイ31と一体構成されるタッチ操作パネル32と、内蔵されたスピーカ33とカメラ34とを備える。また、端末3には、図示されていない制御基板、内蔵バッテリー、電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。制御基板には、CPUやGPU、DSP等の各種マイクロプロセッサ、ASIC、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ、携帯電話基地局と無線通信するための無線通信モジュール等が搭載されている。また、制御基板には、タッチ操作パネル32のドライバ回路といった、いわゆるI/F回路(インターフェース回路)等が搭載されている。これら制御基板に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
【0048】
雑誌4は、企業Yがユーザに供給(販売)する商品である。雑誌4には、雑誌4を購入したユーザの特典として、物品2を小売価格から割引した割引価格で購入することができる権利(割引購入権)を認証するためのシリアルコード(第2識別情報12)が記載されている。
【0049】
このシリアルコードは、企業のコラボレーションの観点からすると、雑誌4一冊ごとに異なるユニークなシリアルコードであり、一度購入に使用すると無効となるようなものが好ましい。雑誌4一冊ごとに異なるシリアルコードは、チェックディジット等を用いて生成することができる。また、シリアルコードは、一冊の雑誌4にひとつのシリアルコードとは限らず、複数個のシリアルコードを記載しても良い。複数個のシリアルコードは、物品の種類毎に使用できるシリアルコードに分けても良いし、物品の種類にかかわらず、割引購入の対象となる物品全部に使用できる複数個のシリアルコードを用意しても良い。割引購入の対象となる物品全部に使用できる複数個のシリアルコードを持つ場合、シリアルコード毎に一つの物品を割引購入する権利を持つため、シリアルコードの個数分の物品を割引購入することができる。この場合、同一の物品を複数個購入しても良いし、割引購入権を持つ異なる種類の物品を購入しても良い。上述したシリアルコードの例は、一度購入に使用すると無効となるようなものであるが、何度購入しても無効とはならないシリアルコードであっても良く、このようなシリアルコードを排除するものではない。
【0050】
管理装置5は、単数又は複数のサーバ装置や記憶装置等を含んで構成されたサーバシステムである。管理装置5は、割引対象となる物品及び物品を供給する物品供給装置1の特定、第2識別情報12の認証、決済価格の設定等の処理を行う。
【0051】
次に、各装置の構成について説明する。
図4は物品供給装置1の一例の正面図、
図5は物品供給装置1の一例の斜視図、
図6は物品供給装置1の機能ブロック図である。
【0052】
物品供給装置1は物品2を供給する装置である。物品供給装置1は、シリアルコード等の割引購入権を持たないユーザに対しては、物品2を小売価格で販売し、シリアルコード等の割引購入権を持つユーザに対しては、小売価格から割引いた割引価格で物品2を販売することが可能な物品供給装置である。
【0053】
物品2は、企業Xと企業Yとのコラボレーションの対象となる物品である。ユーザは、企業Yの雑誌4を購入することにより、企業Xが供給する物品2の割引購入権を得ることができる。物品2は、例えば分割可能な球状カプセル内に玩具等が納められたものや、玩具とカプセルとが一体となったものを含む。物品2はひとつの種類の物品だけとは限らず、複数の種類の物品が存在しても良い。この場合、複数の種類の物品は、ひとつのシリーズ(種別)に属する物品として、後述する物品供給装置1の物品収容部20に混在して収容される。
【0054】
物品供給装置1の前面には、物品2の内容を表示したディスプレイ13と、物品2の小売価格が表示される第1価格表示部14と、物品2の代価として支払われる硬貨等の現金の投入口15と、操作部としてのハンドル16と、物品2が供給される取出口17と、硬貨の返却口18とが設けられている。ユーザは、ディスプレイ13を視認することにより、その物品供給装置1が企業Xと企業Yとのコラボレーションの対象となる物品2を供給可能な物品供給装置1であることを知ることができる。
【0055】
物品供給装置1の前面には、第1識別情報11(情報表示体:QRコード)が表示されている。第1識別情報11は、割引購入対象となる物品2を識別するユニークな物品識別情報(物品ID)と、物品供給装置1を識別するユニークな物品供給装置識別情報(装置ID)と、雑誌4に記載された第2識別情報12を認証するための管理装置5のページへのリンク情報であるURL(Uniform Resource Locator)と、を少なくとも含んでいる。尚、第1識別情報11には、上述した以外にも、他の情報、例えば、物品供給装置1が設置されている場所を識別する位置情報や店名、物品の価格等の情報、物品供給装置1を管理するために必要な管理情報も含んでも良い。また、第1識別情報11の表示方法であるが、本例では、情報表示体としてのQRコードを物品供給装置1の前面に装着して表示する方法を採用したが、これに限られない。例えば、物品供給装置1が液晶などの表示部を備える場合、その表示部に第1識別情報11の情報表示体を表示するようにしても良い。更に、第1識別情報11を表示する位置であるが、物品供給装置1の前面には限られない。例えば、
図5に示すように、返却口18の近傍の、返却口18の底面を良く視認できるような位置に表示しても良い。
【0056】
物品供給装置1は、物品収容部20と、物品供給部21と、ロック部22と、操作部23と、制御部24と、現金受付部25と、通信部26と、を備える。
【0057】
物品収容部20は、多数の物品2を収容する。物品の収容は、物品収容部20を手前に引き、物品供給装置1の手前から物品2を投入することで、容易に物品を収容することができるように構成されている。物品収容部20内の下部には、1つの物品2が通り抜けられる大きさの孔を有する回転盤を備える物品供給部21が設置されている。
【0058】
操作部23はハンドル16の操作を物品供給部21の回転盤に伝える。操作部23はロック部22によりロックされており、ロックが解除されることにより、ハンドル16がユーザの操作により回転可能となる。ロックを解除する機構としては、例えばソレノイドロックを用いたロック解除機構を用いる。この場合、ソレノイドロックを用いてハンドル16を回転不能状態(ロック状態)にし、ソレノイドに通電することによってロックを解除してハンドル16を回転可能状態とする。なお、ソレノイドロックを用いたロック解除機構に限定されず、他のロック解除機構を用いてもよい。そして、ロック部22がロック解除状態において、ハンドル16を所定角度回転させることによって回転盤が連動して回転し、回転盤の孔と、物品収容部20の底に設けられた落下口とが対向すると、その落下口から、1つの物品2が、取出口17に連通する通路を通って取出口17に供給される。なお、物品供給装置1は、取出口17から物品2をユーザが取り出すまで、物品収容部20内のいずれの物品が供給されるのか分からない態様に構成されている。
【0059】
制御部24は、決済価格設定制御部241と、決済価格設定部242と、現金検出部243と、ロック制御部244と、供給報告部245と、を備える。
【0060】
決済価格設定部242は、物品2を購入代金、すなわち、物品2の決済価格が設定される。
【0061】
決済価格設定制御部241は、管理装置5から決済価格変更情報を受信し、決済価格設定部242に決済価格を設定する。決済価格変更情報は、決済価格設定部242に設定される決済価格を含む情報である。例えば、決済価格変更情報が小売価格から割引価格に変更する情報である場合は、決済価格設定部242に割引価格を設定する。決済価格変更情報が割引価格から小売価格に変更する情報である場合は、決済価格設定部242に小売価格を設定する。
【0062】
現金検出部243は、支払いに使用可能な現金(硬貨)を種類毎に分別し、分別した種類毎の硬貨の枚数をセンサにより計数し、投入された金額を検出する。そして、現金検出部243は、投入された金額が、決済価格設定部242に設定されている物品2の決済価格に達した場合、決済完了通知を、ロック解除制御部244に送信する。
【0063】
ロック制御部244は、ロック部22のロックとそのロックの解除とを制御するものである。ロック部22のロックの解除は、現金検出部243からの決済完了通知により、行われる。また、ロック制御部244は、物品2の取出口17への排出の検知後、又は、ロックの解除後所定時間経過後、ロック部22をロックさせる。更に、ロック制御部244は、外部から制御されるロック解除信号又はロック信号により、ロック部22のロックを解除又はロックを行うようにしても良い。
【0064】
供給報告部245は、物品2の供給状態を監視し、正常に物品が払い出された場合、供給完了報告を行い、所定時間経過後に正常に物品が払い出されなかった場合、供給未完了報告を行う。
【0065】
現金受付部25は、現金を受け付ける。現金受付部25は、投入された現金(硬貨)を検出する現金検出部243の機能を初期の無効状態(オフ状態)から有効状態(オン状態)に切り替える。投入口15から投入された硬貨の通路は、内部の現金検出部243を経て、返却口18へ向かう通路と、硬貨が格納される格納部(図示せず)に向かう通路とに分かれている。現金検出部243が無効状態の場合、投入された硬貨は、現金検出部243をそのまま通過して返却口18から排出される。現金検出部243が有効状態の場合、現金検出部243は、硬貨を選別し、支払いに使用可能な硬貨を格納部(図示せず)に送り、不適切な硬貨を返却口18から排出させる。
【0066】
通信部26は、通信網6を介して、管理装置5と通信可能である。
【0067】
次に、端末3の構成について説明する。
図7は端末3の機能構成例を示すブロック図である。
図7に示すように、端末3は、操作入力部301と、撮影部302と、処理部303と、画像表示部304と、音出力部305と、通信部306と、記憶部307とを備える。
【0068】
操作入力部301は、ユーザの各種操作を入力するためのものであり、操作入力に応じた操作入力信号を処理部303に出力する。操作入力部301の機能は、例えば、タッチ操作パッド、ホームボタン、ボタンスイッチや、ジョイスティック、トラックボールといった直接ユーザが指で操作する素子はもちろん、加速度センサや角速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサといった、運動や姿勢を検知する素子等によっても実現できる。
図3では、タッチ操作パネル32がこれに該当する。
【0069】
撮影部302は、第1識別情報11の情報表示体(QRコード)の撮影処理行い、撮影した画像を処理部303に出力する。撮影部302は、レンズと撮像素子とこれらを制御するコントローラとを備える。
図3では、カメラ34がこれに該当する。
【0070】
処理部303は、記憶部307に格納されるプログラムやデータ、操作入力部301からの操作入力信号等に基づいて端末3の動作を統括的に制御する。処理部303の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部303は、主な機能部として、演算部51と、画像生成部52と、音生成部53と、通信制御部54とを備える。
【0071】
演算部51は、情報表示体取得部510と、シリアルコード取得部511と、供給情報案内部512とを含む。
【0072】
情報表示体取得部510は、撮影部302が撮影した物品供給装置1の情報表示体を読み取り、第1識別情報11を取得する。
【0073】
シリアルコード取得部511は、情報表示体取得部510により取得された第1識別情報11に基づいて、取得した物品ID及び装置IDを含み、シリアルコードの入力画面の送信を要求するリクエストを送信する。本実施形態では、このリクエストの送信先(リンク先)は管理装置5である。そして、シリアルコードの入力画面を受信し、画像生成部52を介して、シリアルコードの入力画面を画像表示部304に表示する。また、シリアルコードの入力画面に入力されたシリアルコードを、管理装置5に送信する。
【0074】
供給情報案内部512は、管理装置5からのシリアルコードの認証結果や、物品の供給についての案内、エラー(供給不可能)の案内を、画像生成部52を介して、画像表示部304に表示する。
【0075】
尚、情報表示体取得部510と、シリアルコード取得部511と、供給情報案内部512との機能は、端末3に搭載されているWebブラウザで実現することが可能であり、また、専用のアプリケーションでも実現することができる。
【0076】
画像生成部52は、演算部51の処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚の画像を生成し、生成した画像信号を画像表示部304に出力する。画像生成部52の機能は、例えば、GPUやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ、テクスチャデータの展開用に使用されるICメモリ等によって実現できる。
【0077】
音生成部53は、演算部51の処理結果に基づいて効果音、各種操作音等の音信号を生成し、音出力部305に出力する。音生成部53の機能は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現できる。
【0078】
通信制御部54は、管理装置5等とのデータ通信のための通信接続及びデータ処理を行う。
【0079】
画像表示部304は、画像生成部52から入力される画像信号に基づいて画面を表示する。画像表示部304の機能は、例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった表示装置によって実現できる。
図3では、画像表示部304は、ディスプレイ31に該当する。
【0080】
音出力部305は、音生成部53から入力される音信号に基づいて効果音等を音出力するためのものである。
図3では、音出力部203は、スピーカ33に該当する。
【0081】
通信部306は、通信回線Nと接続して通信を実現する。通信部306の機能は、例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。
【0082】
記憶部307には、端末3を動作させ、端末3が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。記憶部307は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。具体的には、記憶部307には、システムプログラムと、制御プログラムとが格納される。システムプログラムは、端末3のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。制御プログラムは、処理部31の演算部51(情報表示体取得部510、シリアルコード取得部511、供給情報案内部512)として機能させるためのプログラムである。
【0083】
次に、管理装置5について説明する。
図8は管理装置5の機能構成例を示すブロック図である。管理装置5は、記憶部61と、処理部62と、通信部63とを備える。
【0084】
記憶部61は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現され、システムプログラムと、機能プログラムとが格納される。システムプログラムは、コンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。機能プログラムは、処理部62を、後述する識別情報判定部621と、割引購入権認証部622と、決済価格決定部623と、供給制御部624として機能させるためのプログラムである。また、後述する物品供給装置データD1とシリアルコードデータD2とが格納されている。
【0085】
物品供給装置データD1は、企業Xと企業Yとのコラボレーションの対象であって、雑誌4のシリアルコード(第2識別情報12)に代価が割引となる物品2の物品IDと、その物品を供給可能な物品供給装置1の装置IDと、物品2の小売価格と、物品2の割引価格と、物品2の在庫数と、が記憶されている。
図9は物品供給装置データD1の一例を示す図である。
図9に示すように、物品供給装置データD1は、物品供給装置1の装置IDと、その物品供給装置1が供給可能な物品2(企業Xと企業Yとのコラボレーションの対象)の物品IDと、その物品2の小売価格と、その物品2の割引価格と、その物品2の在庫数と、が関連付けられて記憶されている。
【0086】
シリアルコードデータD2は、企業Yが販売する雑誌4に記載されたシリアルコードを記憶したものである。シリアルコードは、雑誌4毎に異なる番号が付与され、互いに重複しないコード番号である。このようなシリアルコードは、チェックディジット等を用いて生成することができる。また、割引対象となる物品2が複数種類ある場合、物品の種類ごとに、使用できるシリアルコードを限定するようにしても良い。
図10はシリアルコードデータD2の一例を示す図であり、異なる種類の物品に対応したシリアルコードの例を示したものである。
図10に示すように、シリアルコードデータD2は、ユニークなシリアルコードと、認証フラグと、が関連付けられて記憶されている。後述するように、シリアルコードにより、割引購入権認証部622がユーザの割引購入権を認証し、物品の代価の決済が完了した後に、物品供給装置1からの物品2の供給が完了すると、そのシリアルコードの認証フラグのフィールドに認証が済んだことを示す認証済みフラグが付与される。
【0087】
処理部62は、記憶部61に格納されるプログラムやデータに基づいて、管理装置5の動作を統括的に制御する。処理部62の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部62は、主な機能部として、識別情報判定部621と、割引購入権認証部622と、決済価格決定部623と、供給制御部624と、を備える。
【0088】
識別情報判定部621は、端末3からのシリアルコードの入力画面のリクエストを受信し、リクエストに含まれている装置ID及び物品IDを取得し、取得した装置IDと物品IDとの対応関係が適切なものであるかを、物品供給装置データD1を用いて判断する。識別情報判定部621は、物品供給装置データD1を参照して装置IDと物品IDとの対応関係が正しい場合、その装置IDの物品供給装置1の物品2の在庫数を確認し、在庫がある場合、ユーザが取得した装置IDの物品供給装置1が雑誌4とのコラボレーションの対象となる物品2を供給可能な物品供給装置1であると判断する。そして、識別情報判定部621は、決済価格変更情報の送信先である物品供給装置1を特定する。判断、特定が完了すると、識別情報判定部621は、シリアルコードの入力画面を、端末3に送信する。一方、識別情報判定部621は、装置IDと物品IDとの対応関係が正しくない、又は、装置IDと物品IDとの対応関係が正しくとも、物品2の在庫がない場合は、物品2の供給が不可能であることを案内するエラー画面を端末3に送信する。尚、物品供給装置1から物品2を供給可能な供給可能期間が予め定められており、その供給可能期間経過後に、端末3からのシリアルコードの入力画面のリクエストを受信した場合も、物品2の供給が不可能であることを案内するエラー画面を端末3に送信する。
【0089】
割引購入権認証部622は、入力画面に入力されたシリアルコードと、シリアルコードデータD2のシリアルコードとを照合し、入力画面に入力されたシリアルコードがシリアルコードデータD2に含まれており、かつ、そのシリアルコードに認証フラグが立っていない場合には、入力画面に入力されたシリアルコードは認証され、ユーザの割引購入権が認証されたものとする。そして、認証されたシリアルコードに対応する物品IDを決済価格決定部623に通知する。尚、割引購入権認証部622は、シリアルコードに有効期限が設定されている場合、入力画面に入力されたシリアルコードの有効期限の認証も行う。一方、割引購入権認証部622は、シリアルコードを認証できなかった場合(有効期限が切れており、認証できない場合も含む)、シリアルコード(割引購入権)の認証ができなかったことを案内するエラー画面を端末3に送信する。
【0090】
決済価格決定部623は、割引購入権認証部622から物品IDを受信し、物品供給装置データD1を参照し、物品IDで特定される物品の割引価格を決定する。そして、決済価格決定部623は、決定した割引価格を供給制御部624に送信する。
決済価格決定部623による決済価格の決定方法であるが、以下の方法が考えられる。
・シリアルコードに割引額に関する情報がない場合は、物品供給装置データD1に記載されている物品の割引価格を決済価格とする。
・シリアルコードに割引価格が含まれている場合、シリアルコードの割引価格を物品の決済価格とする。
・シリアルコードに小売価格と割引価格との差分(割引額)が含まれている場合、物品供給装置データD1に記載されている物品の小売価格から割引額を減じた額を、割引価格として物品の決済価格とする。
・シリアルコードに割引率が含まれている場合、物品供給装置データD1に記載されている物品の小売価格の割引率に応じた割引額を算出し、その額を小売価格から減算した額を、割引価格として物品の決済価格とする。
尚、原則、シリアルコードはひとつしか用いることはできないが、割引額の合算を除外するものではない。
【0091】
供給制御部624は、割引価格を受信し、取得した装置IDで特定される物品供給装置1の決済価格を変更する第1決済価格変更情報を、取得した装置IDで特定される物品供給装置1に送信する。この第1決済価格変更情報は、決済価格を含み、物品供給装置1の決済価格を、小売価格から割引価格に変更させる情報である。一方、物品供給装置1から物品2の供給(払い出し)が完了した場合、供給制御部624は、決済価格を変更する第2決済価格変更情報を、その物品供給装置1に送信する。この第2決済価格変更情報は、決済価格を含み、物品供給装置1の決済価格を、割引価格から小売価格に変更させる情報である。
【0092】
本実施の形態の物品供給システムの動作を説明する。
図11は本実施の形態の物品供給システムのシーケンス図であり、
図12は本実施の形態における管理装置5のフローチャートであり、
図13は本実施の形態における物品供給装置1のフローチャートである。尚、以下の説明において、物品供給装置データD1は
図9に示されたものとし、シリアルコードデータD2は
図10に示されたものとする。また、物品供給装置1は、通常、小売価格でユーザに物品2を供給し、シリアルコードを使用した場合に、割引価格でユーザに物品2を供給するものとする。
【0093】
まず、
図11のシーケンス図を用いて、物品供給システムの全体の流れを説明する。
【0094】
ユーザは、雑誌4の購入者であれば割引で購入できる物品2を供給可能な物品供給装置1が設置されている場所に赴き、その物品供給装置1に表示されている第1識別情報11の情報表示体を取得する。情報表示体の取得は、ユーザの操作に応じて、端末3の撮影部302の撮影機能を用いて行われる(Step1)。
図14は端末3の撮影部302による物品供給装置1の第1識別情報11の情報表示体の撮影例を示した図である。ユーザは、物品供給装置1の前に立ち、端末3のディスプレイ31に第1識別情報11の情報表示体が表示されるように端末3を操作し、情報表示体を撮影する。
【0095】
端末3の情報取得部510は、撮影された第1識別情報11の情報表示体から第1識別情報11を取得する。本例において、取得された第1識別情報11は、物品供給装置1の装置ID及び物品IDを含み、シリアルコード12を認証するための手段へのリンク先情報(例えば、URL)である(Step2)。本例では、取得した装置IDが“12560”であり、取得した物品IDが“G002”であり、リンク先は管理装置5が設定されているものとする。
【0096】
端末3のシリアルコード取得部511は、物品供給装置1の装置ID及び物品IDを含むリンク先に基づいて、シリアルコードの入力画面の送信を要求するリクエストを管理装置5に送信する(Step3)。
【0097】
管理装置5は、端末3からのリクエストを受信し、割引供給制御処理を行う(Step4)。割引供給制御処理(Step4)の詳細は後述する。
【0098】
端末3は、管理装置5からエラーの案内画面を受信せず、シリアルコード入力画面を受信すると、端末3のシリアルコード取得部511は、シリアルコード入力画面を表示する(Step5)。
図15は端末3に表示されたシリアルコード入力画面の一例である。ユーザは、表示された入力画面にシリアルコードを入力する(Step6)。本例では、ユーザは、シリアルコード“1VB3588”を、シリアルコード入力画面に入力したものとする。そして、シリアルコード取得部511は、シリアルコードを管理装置5に送信する(Step7)。
【0099】
管理装置5は、シリアルコードを受信し、割引供給制御処理を行う(Step4)。割引制御処理(Step4)の詳細は後述する。
【0100】
端末3は、管理装置5からエラーの案内画面を受信せず、管理装置5から案内情報を受信すると、案内情報を表示する(Step8)。
図16は端末3に表示される案内情報の一例である。
図16の案内情報では、シリアルコードが認証されたこと、決済の代金である割引価格(200円)と、割引価格の現金を投入して代金を支払うこと、物品供給装置1のハンドル16を操作して物品を受け取ること、1分間でハンドル16がロックされること、が案内されている。
【0101】
一方、物品供給装置1は、第1決済価格変更情報(小売価格から割引価格への変更)を受信し、割引価格による代価の決済を行い、物品を供給する供給処理を実行する(Step9)。ユーザは、端末3に表示された案内情報に従って、割引価格の現金を投入して代金を支払い、物品供給装置1を操作して物品の供給を受ける。そして、物品供給装置1は、供給報告を管理装置5に送信する。
【0102】
管理装置5は、供給報告を受信し、供給報告が正常に物品を供給した報告である場合、シリアルコードデータD2の該当するシリアルコードの認証フラグのフィールドに認証が済んだことを示す認証済みフラグを付与し、シリアルコードの再度の使用を不可能にする(Step4)。また、供給報告を送信した物品供給装置1の在庫数を1個減数する。
管理装置5は、第2決済価格変更情報(割引価格から小売価格への変更)を、物品供給装置1に送信する(Step4)。物品供給装置1は、第2決済価格変更情報(割引価格から小売価格への変更)を受信し、物品2の決済価格を小売価格に戻す。尚、割引供給処理(Step9)の詳細は後述する。
以上が全体の動作の説明である。
【0103】
次に、
図12のフローチャートを用いて、管理装置5の割引供給制御処理(Step4)を説明する。
【0104】
管理装置5の識別情報判定部621は、端末3からリクエストを受信すると(Step100)、リクエストに含まれている装置ID及び物品IDを取得する(Step101)。本例では、取得した装置IDは“12560”及び取得した物品IDは“G002”である。
【0105】
識別情報判定部621は、物品供給装置データD1を用いて、取得した装置IDと物品IDとの対応関係が適切なものであるかを行う(Step102)。物品供給装置データD1を参照して装置IDと物品IDとの対応関係が正しい場合(Step103)、その装置IDの物品供給装置1の物品2の在庫数を確認する(Step104)。そして、物品2の在庫がある場合、ユーザが取得した装置IDの物品供給装置1が割引対象の物品2を供給可能な物品供給装置1であると判断する。
一方、物品供給装置データD1を参照して装置IDと物品IDとの対応関係が正しくない場合(Step103)、ユーザが取得した装置IDの物品供給装置1が割引対象の物品2を供給可能な物品供給装置1ではないと判断し、エラーの案内情報を端末3に送信する(Step110)。
図17は物品供給装置のエラーの案内情報の一例を示す図である。
本例では、取得した装置IDは“12560”、物品IDは“G002”であり、物品供給装置データD1の対応関係と一致するので、取得した装置ID“12560”の物品供給装置1は雑誌4とのコラボレーションの対象となる物品2(物品ID“G002”の物品)を供給可能な物品供給装置1であると判断する。
【0106】
続いて、識別情報判定部621は、取得した装置IDの物品供給装置1の物品2の在庫の確認を行う(Step104)。識別情報判定部621は、物品供給装置データD1における取得した装置IDの在庫数が“0”でない場合、取得した装置IDの物品供給装置1が物品2を供給可能と判断して、シリアルコードの入力画面を端末3に送信する(Step105)。一方、識別情報判定部621は、物品供給装置データD1における取得した装置IDの在庫数が“0”である場合、エラーの案内情報を端末3に送信する(Step110)。例えば、
図17に示すようなエラーの案内情報を端末3に送信する。
本例では、物品供給装置データD1における取得した装置ID“12560”の物品供給装置1の在庫数は、“0”ではないので、シリアルコードの入力画面を端末3に送信する(Step105)。
【0107】
次に、割引購入権認証部622は、入力画面に入力されたシリアルコードを受信すると(Step106)、取得したシリアルコードの認証処理を行う(Step107)。本例では、取得したシリアルコードは“1VB3588”であり、シリアルコード“1VB3588”が認証対象である。
【0108】
割引購入権認証部622は、取得したシリアルコードとシリアルコードデータD2のシリアルコードとを照合し、取得したシリアルコードがシリアルコードデータD2に含まれており、かつ、そのシリアルコードに認証済みフラグが立っていない場合には、取得したシリアルコードを認証し、ユーザの物品2の割引購入権が認証されたものと判断する(Step108)。尚、購入権認証部622は、シリアルコードに有効期限が設定されている場合、入力画面に入力されたシリアルコードの有効期限の認証も行う。
【0109】
一方、割引購入権認証部622は、取得したシリアルコードとシリアルコードデータD2のシリアルコードとを照合した結果、取得したシリアルコードがシリアルコードデータD2に含まれていない、又は、取得したシリアルコードがシリアルコードデータD2に含まれていても、そのシリアルコードに認証済みフラグが付与されている場合、シリアルコードに有効期限が設定されており、その有効期限が切れている場合、購入権認証部622は、取得したシリアルコードを不適切なものと判断し、認証しない。購入権認証部622は、シリアルコードを認証できなかった場合(有効期限が切れており、認証できない場合も含む)、シリアルコード(割引購入権)の認証ができなかったことを案内するエラー画面を端末3に送信する(Step110)。
図18はシリアルコードの認証ができなかったことを案内するエラー画面の一例である。
【0110】
本例では、取得したシリアルコードは“1VB3588”であり、シリアルコードデータD2に含まれており、認証済みフラグが付与されていない。また、シリアルコードに有効期限も設定されていない。よって、割引購入権認証部622は、取得したシリアルコード“1VB3588”は認証され、ユーザの物品2の割引購入権が認証されたものと判断し、その旨を決済価格決定部623に送信する。
【0111】
決済価格決定部623は、シリアルコードの有効期限が有効であり、シリアルコードが認証された場合、決済価格の決定を行う(Step109)。本例では、物品供給装置データD1に含まれている割引価格を参照し、決済価格を決定する。取得した装置IDは“12560”、物品IDは“G002”であるので、これらに対応する割引価格は、物品供給装置データD1において200円である。従って、決済価格を200円に決定する。
【0112】
供給制御部624は、決済価格決定部623により決済価格が決定されると、取得した装置IDで特定される物品供給装置1の決済価格を変更する第1決済価格変更情報を、取得した装置IDで特定される物品供給装置1に送信する(Step111)。その第1決済価格変更情報は、物品供給装置1における決済価格を、小売価格から割引価格に変更する情報である。本例では、供給制御部624は、装置ID“12560”の物品供給装置1に、決済価格を、300円から200円に変更する第1決済価格変更情報(小売価格から割引価格への変更:決済価格200円)を送信する。また、供給制御部624は、物品の供給を案内する案内情報(
図16参照)を、端末3に送信する(Step112)。
【0113】
続いて、供給制御部624は、物品供給装置1から供給完了報告を受信した場合(Step113)、決済価格を変更する第2決済価格変更情報を、その物品供給装置1に送信する(Step114)。その第2決済価格変更情報は、物品供給装置1の決済価格を、割引価格から小売価格に変更する情報である。本例では、供給制御部624は、装置ID“12560”の物品供給装置1に、決済価格を200円から300円に変更する第2決済価格変更情報(割引価格から小売価格への変更:決済価格300円)を送信する。
【0114】
次に、供給制御部624は、シリアルコードデータD2の該当するシリアルコードの認証フラグのフィールドに認証が済んだことを示す認証済みフラグを付与し、シリアルコードの再度の使用を不可能にする(Step115)。供給制御部624は、供給報告を送信した物品供給装置1の在庫数を1個減数し、在庫数を更新する(Step116)。一方、供給制御部624は、供給未完了報告を受信した場合、決済価格を変更する第2決済価格変更情報(割引価格から小売価格への変更:決済価格300円)を、その物品供給装置1に送信する(Step114)。
以上で、管理装置5の割引供給制御処理(Step4)の説明を終わる。
【0115】
続いて、
図13のフローチャートを用いて、物品供給装置1の割引供給処理(Step9)について説明する。
物品供給装置1の決済価格設定制御部241は、第1決済価格変更情報(小売価格から割引価格への変更)を受信すると(Step200)、決済価格として割引価格を決済価格設定部241に設定し、決済価格を変更する(Step201)。本例では、小売価格300円から割引価格200円に変更する第1決済価格変更情報(小売価格から割引価格への変更:決済価格200円)を受信したので、決済価格設定制御部241は、決済価格として割引価格200円を決済価格設定部241に設定する。
【0116】
現金検出部243は、現金受付部25から投入された金額(硬貨)を検出し、投入された金額が設定された決済価格に達したかを検出する(Step202)。現金検出部243は、投入された金額が物品の決済価格に達した場合、ロック制御部244に決済完了通知を送信する(Step203)。
【0117】
ロック制御部244は、決済完了通知を受信すると、ロック部22のロックを解除する(Step204)。これによりハンドル16の操作が可能となる。ロック制御部244は、操作部23のハンドル16の操作(例えば、1回転)がされたかを判断する(Step205)。ハンドル16の操作(例えば、1回転)がされると、物品供給部21から、ひとつの物品2が取出口17に供給される(Step206)。そして、ロック制御部244は、ロック部22をロックする(Step207)。
【0118】
一方、ロック制御部244は、ハンドル16の操作がない場合(Step205)、ロック解除から所定時間(例えば、1分間)経過しているかを判断する(Step208)。ロック制御部244は、ハンドル16の操作がなく(Step205)、ロック解除から所定時間(例えば、1分間)経過している場合(Step208)、投入された金額分の硬貨を返却口18から排出し(Step209)、ロック部22をロックする(Step207)。
【0119】
供給報告部245は、物品2の供給状態を監視し、正常に物品が払い出された場合、供給完了報告を行い、所定時間経過後に正常に物品が払い出されなかった場合、供給未完了報告を行う(Step210)。
【0120】
決済価格設定制御部241は、第2決済価格変更情報(割引価格から小売価格への変更)を受信すると(Step211)、決済価格として小売価格を決済価格設定部241に設定し、決済価格を変更する(Step212)。本例では、割引価格200円から小売価格300円に変更する第2決済価格変更情報(割引価格から小売価格への変更:決済価格300円)を受信するので、決済価格設定制御部241は、決済価格として小売価格300円を決済価格設定部241に設定する。これにより、物品2の決済価格は通常の小売価格に戻り、割引購入権を有しないユーザは、小売価格で物品2を購入することができる。
以上で、物品供給装置1の割引供給処理(Step9)の説明を終わる。
【0121】
尚、物品供給装置1により物品2を供給可能な供給期間が定められており、その後に物品2を取得する場合や、物品供給装置1が設置されている場所がユーザから遠隔である場合には、ユーザの申請により、シリアルコードの認証と代価の決済を条件として、物品供給装置1に赴くことなく、ユーザに物品2を配送するようにしても良い。
【0122】
本実施の形態の物品供給装置1は、物品2の決済価格を変更することが可能であるため、割引購入権を有するユーザに対しては割引価格で決済して物品2を供給することができ、割引購入権を有しないユーザは小売価格で決済して物品2を供給することができるという優れた効果を有する。
【0123】
更に、本実施の形態は、ユーザが物品2を割引して購入するためのトリガとなり、ユーザに物品2を供給可能な物品供給装置1を特定する情報と、第2識別情報を取得するための手段にアクセスする情報と、を含む第1識別情報11を物品供給装置1に表示している。第1識別情報11を取得するために、ユーザは第1識別情報11を表示している物品供給装置1が設置されている場所に赴く。結果として、ユーザを物品供給装置1の設置場所に誘導し、他の物品を供給する物品供給装置を知ることになる。また、ユーザも、供給される物品以外にも色々な物品が供給されていることを知ることができる。更に、本実施の形態は、第1識別情報11を取得した場所において、雑誌4に記載されている第2識別情報12の認証と物品2の代価の支払いも可能としており、ユーザの利便性を考慮している。一方、雑誌等の商品を提供する企業にとっても、商品の購入者に限定して、物品2を割引価格で購入する特典が付くので、ユーザが商品を購入しようとする購入意欲を高めることになる。
【0124】
よって、本実施の形態は、物品を供給されるユーザのみならず、物品をユーザに供給する企業と、商品をユーザに供給する企業との双方にとって、有益なコラボレーション(共同企画)を実現することができる。結果として、本実施の形態は、物品を供給されるユーザのみならず、物品供給装置を利用しようとする企業等、様々な需要者のニーズに応えることができる。
【0125】
尚、本実施の形態では、割引購入権を取得するユーザの行為を雑誌4の購入とし、第2識別情報12を雑誌4に記載したシリアルコードの例を説明したが、これに限られないのは明らかである。例えば、割引購入権を取得するユーザの行為がイベントの参加であり、第2識別情報12がイベントの参加によって与えられるシリアルコードであっても良い。また、割引購入権を取得するユーザの行為が抽選の応募であり、第2識別情報12が抽選の当選によって与えられるシリアルコードであっても良い。また、シリアルコードは、一冊の雑誌4にひとつとは限らず、一冊の雑誌4に複数個のシリアルコードを記載しても良い。この場合、シリアルコード毎に一つの物品を割引購入する権利を持つため、シリアルコードの個数分の物品を割引購入することができる。
【0126】
<第1の実施の形態の変形例>
第1の実施の形態の変形例として、物品2の代価の決済を電子決済により行う物品供給システムについて説明する。本変形例では、第1識別情報11の判定と第2識別情報12の認証とを行い、電子決済の完了を確認した管理装置5からの決済完了通知により、物品供給装置1のロック制御部244がロック部22のロックの解除を行う。
【0127】
図19は本変形例における端末3の機能構成例を示すブロック図である。演算部51は、代金決済部513をさらに備える。代金決済部513は、管理装置5との通信により、物品2の代金決済に関する処理を行う。
【0128】
図20は本変形例における管理装置5の機能構成例を示すブロック図である。処理部62は、決済管理部625をさらに備える。決済管理部625は、端末3との通信により、物品2の代金決済に関する処理を行う。記憶部61は、ユーザ毎の決済用のデータであるユーザ管理データD3をさらに格納する。ユーザ管理データD3は、例えば
図21に示すように、ユーザ識別情報(ユーザID)と、パスワードと、電子マネーの残高と、が関連付けて記憶されている。
【0129】
図22は本変形例における物品供給システムのシーケンス図である。
本変形例では、割引供給制御処理において管理装置5が端末3からのシリアルコードを認証する処理までは、上記実施形態で説明した処理と同じであるため、それ以降の処理について説明する。
管理装置5は、端末3からのシリアルコードを認証すると、決済用入力画面を端末3に送信する(Step4)。割引供給制御処理(Step4)の詳細は後述する。
端末3は、管理装置5から受信した決済用入力画面を表示する(Step11)。
図23は端末3に表示された決済用入力画面の一例である。ユーザは、表示された入力画面にユーザIDとパスワードを入力する(Step12)。端末3の代金決済部513は、入力されたユーザIDとパスワードを管理装置5に送信する(Step13)。
【0130】
管理装置5は、ユーザIDとパスワードを受信し、割引供給制御処理を行う(Step4)。割引供給制御処理の詳細については後述する。ここでは、受信したユーザID及びパスワードを用いた代金の決済が行われる。そして、代金の決済が完了すると、案内情報が端末3に送信される。決済結果が適正な場合には、決済完了通知が物品供給装置1に送信される。
【0131】
端末3の供給情報案内部512は、管理装置5から案内情報を受信し、案内情報を表示する(Step9)。案内情報では、電子決済による、割引価格での代金の決済が完了したこと、物品供給装置1のハンドル15を操作して物品を受け取ること、1分間でハンドル15がロックされること、が案内される。
図24は案内情報の一例を示した図である。
【0132】
物品供給装置1は、ロック解除信号を受信すると、割引供給処理を行う(Step9)。
ユーザは、案内情報に従って、物品供給装置1を操作し、物品の供給を受ける。割引供給処理(Step9)の詳細は後述する。
【0133】
次に、本変形例における割引供給制御処理(Step9)を、
図25を用いて説明する。Step100~109までは上記実施形態の供給判定処理(
図12)で説明したため、それ以降の処理について説明する。
【0134】
シリアルコードが認証されると(Step108)、決済管理部624は、決済用入力画面(
図23)を端末3に送信する(Step301)。
【0135】
決済用入力画面に入力されたユーザIDとパスワードを受信すると(Step302)、決済管理部624は、受信したユーザID及びパスワードと、物品2の代金の情報と、を用いて代金の決済を行う(Step303)。物品2の代金は、決済価格決定の処理(Step109)により決定された割引価格である。決済処理では、まず、ユーザID及びパスワードが適正かをユーザ管理データD3を用いて判定し、適正である場合、ユーザ管理データD3において、受信したユーザIDに対応する残高から割引価格の代金を差し引いた金額で更新する。電子決済が正常に完了した場合(Step304)、供給制御部623は、決済完了通知を端末3に送信する(Step305)。また、電子決済が正常に完了した場合(Step304)、決済管理部624は、電子決済が正常に完了したことを案内する案内情報を端末3に送信する(Step112)。
図24は案内情報の一例を示した図である。
図24の例では、電子決済により代金の決済が完了したこと、物品供給装置1のハンドル15を操作して物品を受け取ること、1分間でハンドル15がロックされること、が案内されている。
【0136】
一方、決済でエラーが生じた場合、決済管理部624は、エラー内容(ユーザIDとパスワードが登録されていない、残高不足等)とともに決済ができなかったことを案内する案内情報を端末3に送信する(Step110)。
尚、物品供給装置1において物品2の代金の決済を行わないので、決済価格を変更する処理を行わない点が、上記実施形態における割引供給制御処理と相違する。
以上で割引供給制御処理の説明を終わる。
【0137】
本変形例における割引供給処理を、
図26を用いて説明する。
本変形例では、物品供給装置1のロック制御部244が決済完了通知を受信すると(Step401)、ロック部22のロックを解除する(Step204)点が、上記実施形態における割引供給処理と相違する。また、ロック解除から所定時間経過した場合(Step208)、ロック制御部244は所定のエラー処理を行った後、ロック部22をロックする(Step207)点が、上記実施形態における割引供給処理と相違する。更に、物品供給装置1において、物品2の代金の決済を行わないので、決済価格を変更する処理を行わない点が、上記実施形態における割引供給処理と相違する。
尚、エラー処理は、決済された金を払い戻すための払戻処理を含む。払戻処理では、例えば、供給報告部245が、物品2の代金を払い戻す要求(例えば装置IDを含む)を管理装置5に送信し、管理装置5は決済処理が完了したものから、装置IDをキーとして直近のものを特定し、その決済を取り消す処理(ユーザIDの電子マネー残高を、代金を差し引く前の金額に戻すための処理)を行ってもよい。また、他の払戻処理としては、例えば、物品2の代金相当の硬貨を排出口から排出してユーザに返金してもよい。
上記相違点以外の処理は上記実施形態における割引供給処理と同様である。
以上で割引供給判定処理に説明を終わる。
【0138】
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態を説明する。
第2の実施の形態における物品供給システムは、第1の実施の形態と同様に、企業Yの商品4を購入したユーザに小売価格を割引した割引価格により、企業Xの物品2を物品供給装置1より供給可能とするものであるが、第1識別情報11が、2つの識別情報(第1種別の第1識別情報111、第2種別の第1識別情報112)から構成される点で第1の実施の形態と相違する。また、雑誌4に記載された第2識別情報12(シリアルコード)は、情報表示体である一次元バーコードである点も相違する。
【0139】
図27は第2の実施の形態の物品供給装置1の一例の正面図である。
物品供給装置1のディスプレイ13には、供給対象の物品の説明等が記載されているとともに、第1種別の第1識別情報111(情報表示体:QRコード)が表示(印刷)されている。第1種別の第1識別情報111は、物品2を供給する物品供給装置1の特定、雑誌4に記載された第2識別情報12の認証を行うための管理装置5へのリンク情報であるURLを少なくとも含む。このURLは、雑誌4の第2識別情報12により割引対象となる物品に対して共通のURLである。尚、第1種別の第1識別情報111は、上述した以外にも、物品識別情報(物品ID)、物品の価格等の情報も含んでも良い。
【0140】
また、物品供給装置1の表面には、第2種別の第1識別情報112(情報表示体:バーコード)が表示(印刷)されている。第2種別の第1識別情報112は、物品供給装置1を識別するユニークな物品供給装置識別情報(装置ID)を少なくとも含む。第1種別の第1識別情報111と第2種別の第1識別情報112とは異なる位置に配置されており、第1種別の第1識別情報111の方が第2種別の第1識別情報112よりも高い位置に配置されている。
【0141】
図28は、上述した物品供給装置1が複数台設置された例を示した図である。
図28では、雑誌4の第2識別情報12により割引対象となる3種類の物品を供給する物品供給装置1が2台毎に上下に配置され、合計6台の物品供給装置1が設置されている例を示している。各物品供給装置1に表示されている第1種別の第1識別情報111は共通であり、第2種別の第1識別情報112は各物品供給装置1を識別する装置IDである。
他の装置の構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0142】
第2の実施の形態の物品供給システムの動作を説明する。
図29は第2の実施の形態の物品供給システムのシーケンス図であり、
図30は第2の実施の形態における管理装置5のフローチャートである。尚、以下の説明において、物品供給装置データD1は
図9に示されたものとし、シリアルコードデータD2は
図10に示されたものとする。また、物品供給装置1は、通常、小売価格でユーザに物品2を供給し、シリアルコードを使用した場合に、割引価格でユーザに物品2を供給するものとする。
【0143】
まず、第2の実施の形態の物品供給システムの全体の流れを、
図29のシーケンス図を用いて説明する。
【0144】
ユーザは、物品供給装置1が設置されている場所に赴き、いずれかの物品供給装置1に表示されている第1種別の第1識別情報111の情報表示体を取得する。情報表示体の取得は、ユーザの操作に応じて、端末3の撮影部302の撮影機能を用いて行われる(Step20)。ユーザは、物品2を供給可能な複数台の物品供給装置1のうちいずれかの物品供給装置1のディスプレイ13の第1種別の第1識別情報111の情報表示体が表示されるように端末3を操作し、情報表示体を撮影する。ここで、ユーザが撮影する第1種別の第1識別情報111は、実際に物品2を供給させようとする物品供給装置1の第1種別の第1識別情報111ではなくても良い点に、留意すべきである。
【0145】
端末3の情報取得部510は、撮影された第1種別の第1識別情報111の情報表示体から第1種別の第1識別情報111を取得する(Step21)。本例では、取得された第1種別の第1識別情報111は、管理装置5へのリンク先情報(例えば、URL)を含む。
【0146】
端末3の情報取得部510は、リンク先に基づいて、装置ID及びシリアルコードの入力画面の送信を要求するリクエストを管理装置5に送信する(Step22)。
【0147】
管理装置5は、端末3からのリクエストを受信し、割引供給処理を行う(Step4)。割引供給処理(Step4)の詳細は後述する。
【0148】
端末3は、装置ID及びシリアルコードの入力画面を受信すると、端末3のシリアルコード取得部511は、装置ID及びシリアルコード入力画面を表示する(Step23)。
図31は、端末3に表示される装置ID及びシリアルコード入力画面の一例である。装置ID及びシリアルコード入力画面は、バーコードである第2種別の第1識別情報112及び第2識別情報12の撮影画像が表示される撮影画像表示領域40と、撮影により取得した第2種別の第1識別情報112の装置IDが表示される装置ID表示領域41と、撮影により取得した第2識別情報12のシリアルコードが表示されるシリアルコード表示領域42と、を備える。
【0149】
ユーザは、
図32に示すように、撮影画像表示領域40に、複数の物品供給装置1のうち、割引購入する物品2を供給する物品供給装置1の第2種別の第1識別情報112が撮影画像表示領域40内に写るように撮影する。ここで、ユーザが撮影する第2種別の第1識別情報112は、実際に物品2を供給させようとする物品供給装置1の第2種別の第1識別情報112である点に、留意すべきである。すなわち、第1種別の第1識別情報111と第2種別の第1識別情報112とは、同一の物品供給装置1に表示されているものではなくても良い。
【0150】
端末3の情報取得部510は、第2種別の第1識別情報112を取得する(Step24)。本例では、情報取得部510は、装置ID“12566”を取得したものとする。
【0151】
装置IDの取得が完了すると、次に、ユーザは、撮影画像表示領域40に、雑誌4の第2識別情報12(バーコード)が撮影画像表示領域40内に写るように撮影する。そして、端末3の情報取得部510は、第2識別情報12(バーコード)を取得する(Step25)。本例では、情報取得部510は、シリアルコード“2VB3588”を取得したものとする。
シリアルコード取得部511は、取得した装置ID及びシリアルコードを管理装置5に送信する(Step26)。
【0152】
管理装置5は、装置ID及びシリアルコードを受信し、割引供給処理を行う(Step4)。これ以降は、第1の実施の形態と同様な処理であるため、説明を省略する。
【0153】
次に、
図30のフローチャートを用いて、第2の実施の形態における管理装置5の割引供給処理(Step4)を説明する。
管理装置5の識別情報判定部621は、端末3からリクエストを受信すると(Step500)、装置ID及びシリアルコード入力画面(
図31参照)を送信する(Step501)。この装置ID及びシリアルコード入力画面は、第2種別の第1識別情報112及び第2識別情報12の情報表示体が一次元バーコードであるため、第1種別の第1識別情報111の情報表示体である二次元コード(QRコード)を読み取るリーダとは異なるため、一次元バーコードのリーダの機能も備えている。
【0154】
更に、装置ID及びシリアルコード入力画面に入力された装置ID及びシリアルコードを受信すると(Step502)、管理装置5の識別情報判定部621は、装置IDを取得する(Step603)。本例では、取得した装置IDは“12566”である。
【0155】
識別情報判定部621は、物品供給装置データD1を用いて、取得した装置IDの物品供給装置1を判定する(Step604)。物品供給装置データD1を参照し、取得した装置IDが物品供給装置データD1に含まれており、かつ、取得した装置IDの物品供給装置1が割引対象の物品を供給するものであるかを判定する(Step605)。本例では、取得した装置IDは“12566”であり、装置ID“12566”の物品供給装置1は、割引対象である物品ID“G003”の物品2を供給可能である。
【0156】
一方、物品供給装置データD1を参照し、取得した装置IDが物品供給装置データD1に含まれていない、又は、取得した装置IDの物品供給装置1が割引対象の物品を供給するものではない場合(Step605)、ユーザが取得した装置IDの物品供給装置1が割引対象の物品2を供給可能な物品供給装置1ではないと判断し、エラーの案内情報(
図17参照)を端末3に送信する(Step110)。
【0157】
続いて、ユーザが取得した装置IDの物品供給装置1が割引対象の物品2を供給可能な物品供給装置1である場合、識別情報判定部621は、取得した装置IDの物品供給装置1の物品2の在庫の確認を行う(Step506)。識別情報判定部621は、物品供給装置データD1における取得した装置IDの在庫数が“0”でない場合、取得した装置IDの物品供給装置1が物品2を供給可能と判断する。一方、識別情報判定部621は、物品供給装置データD1における取得した装置IDの在庫数が“0”である場合、エラーの案内情報を端末3に送信する(Step110)。例えば、
図17に示すようなエラーの案内情報を端末3に送信する。
【0158】
次に、割引購入権認証部622は、入力画面に入力されたシリアルコードを取得し(Step507)、取得したシリアルコードの認証処理を行う(Step508)。本例では、取得したシリアルコードは“2VB3588”が認証対象である。
【0159】
割引購入権認証部622は、取得したシリアルコードとシリアルコードデータD2のシリアルコードとを照合し、取得したシリアルコードが割引対象の物品2のシリアルコードデータD2に含まれており、かつ、そのシリアルコードに認証済みフラグが立っていない場合には、取得したシリアルコードを認証し、ユーザの物品2の割引購入権が認証されたものと判断する。尚、購入権認証部622は、シリアルコードに有効期限が設定されている場合、入力画面に入力されたシリアルコードの有効期限の認証も行う。ユーザの物品2の割引購入権が認証された場合、その旨を決済価格決定部623に送信する。
【0160】
本例では、取得したシリアルコードは“2VB3588”であり、物品ID“G003”のシリアルコードデータD2に含まれており、認証済みフラグが付与されていない。また、シリアルコードに有効期限も設定されていない。よって、割引購入権認証部622は、取得したシリアルコード“2VB3588”は認証され、ユーザの物品2の割引購入権が認証されたものと判断し、その旨を決済価格決定部623に送信する。
決済価格決定部623は、シリアルコードの有効期限が有効であり、シリアルコードが認証された場合、決済価格の決定を行う(Step109)。本例では、物品供給装置データD1に含まれている割引価格を参照し、決済価格を決定する。取得した装置IDは“12566”、物品ID“G003”であるので、これらに対応する割引価格は、物品供給装置データD1において300円である。従って、決済価格を300円に決定する。
【0161】
供給制御部624は、決済価格決定部623により決済価格が決定されると、取得した装置IDで特定される物品供給装置1の決済価格を変更する第1決済価格変更情報を、取得した装置IDで特定される物品供給装置1に送信する(Step111)。その第1決済価格変更情報は、物品供給装置1における決済価格を、小売価格から割引価格に変更する情報である。本例では、供給制御部624は、装置ID“12566”の物品供給装置1に、決済価格を、500円から300円に変更する第1決済価格変更情報(小売価格から割引価格への変更:決済価格300円)を送信する。また、供給制御部624は、物品の供給を案内する案内情報(
図16参照)を、端末3に送信する(Step112)。これにより、ユーザは、自分が撮影した第2識別情報12(バーコード)の物品供給装置1から物品2の供給が可能となることを知ることができる。
【0162】
一方、割引購入権認証部622は、取得したシリアルコードとシリアルコードデータD2のシリアルコードとを照合した結果、取得したシリアルコードがシリアルコードデータD2に含まれていない、又は、取得したシリアルコードがシリアルコードデータD2に含まれていても、そのシリアルコードに認証済みフラグが付与されている場合、シリアルコードに有効期限が設定されており、その有効期限が切れている場合、取得したシリアルコードを不適切なものと判断し、認証しない。そして、購入権認証部622は、シリアルコードを認証できなかった場合(有効期限が切れており、認証できない場合も含む)、シリアルコード(割引購入権)の認証ができなかったことを案内するエラー画面(
図18参照)を端末3に送信する(Step110)。
【0163】
以降の処理は、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。尚、上述した第2の実施の形態は、第1の実施の形態と同様に現金決済を例にしたが、第1の実施の形態の変形例と同様に電子決済にも適用できる。
【0164】
第2の実施の形態は、第1の実施の形態の効果に加えて、以下の効果を有する。
第2の実施の形態は、割引購入のトリガとなる共通する第1種別の第1識別情報と、物品供給装置に固有の第2種別の第1識別情報と、を分けて使用している。このようにすることにより、物品供給装置の収納部に収納される物品を他の物品に変更する場合、物品供給装置に表示されている第2種別の第1識別情報を変更することなく、物品供給装置のディスプレイ13に表示される第1種別の第1識別情報だけを変更すればよいため、本システムの運営側の作業負担を軽減することができる。
また、第1種別の第1識別情報111と第2種別の第1識別情報112とは、同一の物品供給装置1に表示されているものではなくても良いので、ひとつの物品供給装置が、一人のユーザに、長時間、占有されるのを防止することができる。
【0165】
<第2の実施の形態の変形例>
第2の実施の形態の変形例を説明する。
図33は第2の実施の形態の変形例における物品供給装置を説明するための図である。
第2の実施の形態の変形例は、物品供給装置1をひとつのユニットとして機能させ、複数のユニット70と一つの表示ユニット71とから一つの物品供給装置を構成する場合を説明する。
【0166】
ユニット70は第2の実施の形態で説明した物品供給装置1と同様な構成ではあるが、ユニット70は第1種別の第1識別情報111を表示(装着)していない点が、第2の実施の形態で説明した物品供給装置1と異なる。そして、各ユニット70は、割引購入権を使用することができる物品を供給可能な物品供給装置である。
【0167】
表示ユニット71は、物品を供給する複数のユニット70の最上部に設置されており、第1種別の第1識別情報111が表示されている。表示ユニット71は、複数のユニット70により供給される物品の説明等(例えば、雑誌AAの購入者が割引購入できる物品を供給可能な複数の物品供給装置)が記載されている。
【0168】
ユーザは、割引購入権を使用することができる物品2を供給可能な物品供給装置が設置されている場所に赴き、表示ユニット71に表示されている第1種別の第1識別情報111の情報表示体を、端末3を操作して撮影する。
他の構成及び動作は、第2の実施の形態と同様である。
【0169】
本実施の形態の変形例の効果は、第1種別の第1識別情報を複数の物品供給装置で共有しているので、第2の実施の形態のように、各物品供給装置に第1種別の第1識別情報を表示(装着)する必要がないことである。
【0170】
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態を説明する。
図34は第3の実施の形態の物品供給装置1の正面図である。第3の実施の形態の物品供給装置1が第1の実施の形態又は第2の実施の形態と異なるところは、ユーザが視認可能なLEDのような発光素子19を備えていることである。
【0171】
発光素子19は、以下の場合に点灯する。
・現金決済の場合は、物品供給装置1の決済価格設定制御部241が第1決済価格変更情報(小売価格から割引価格への変更)を受信すると、発光素子19を点灯させる。
・電子決済の場合は、物品供給装置1のロック制御部244が決済完了通知を受信すると、発光素子19を点灯させる。
【0172】
上記の動作により発光素子19が点灯することにより、ユーザは物品2の供給のために操作する物品供給装置1を容易に特定することができる。
尚、発光素子19に代えて、物品2の供給のために操作する物品供給装置1を報知する音声又は画像等を出力するスピーカ、ディスプレイ等であっても良い。
【0173】
<第1から第3の実施の形態の変形例>
上述した実施の形態において、第2識別情報で特定される割引率を0又は10割とすることも可能である。
【0174】
割引率を0割とした場合、物品2の割引価格(第2価格)が小売価格(第1価格)と同じとなるが、第2識別情報を取得可能なユーザだけが物品2を購入することができる。例えば、ユーザの物品以外の他の商品の購入、ユーザのイベントの参加、ユーザの応募による抽選等により第2識別情報を取得したユーザだけが物品2を購入することができるような使用形態が可能である。
【0175】
割引率を10割とした場合、物品2の割引価格(第2価格)は0円となり、ユーザは、代価を必要とすることなく、無料で物品2を取得可能となる。例えば、ユーザの物品以外の他の商品の購入、ユーザのイベントの参加、ユーザの応募による抽選等により、第2識別情報を取得したユーザだけに、物品2を特典としてプレゼントするような使用形態が可能である。
【0176】
以上、好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではない。そして、実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することが出来る。
【符号の説明】
【0177】
1 物品供給装置
2 物品
3 端末
4 商品
5 管理装置
6 通信網