(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004668
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器
(51)【国際特許分類】
G21C 15/02 20060101AFI20240110BHJP
G21C 15/16 20060101ALI20240110BHJP
G21C 15/00 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
G21C15/02 C
G21C15/16
G21C15/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022104394
(22)【出願日】2022-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】507250427
【氏名又は名称】日立GEニュークリア・エナジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】天野 将道
(72)【発明者】
【氏名】黒板 翔
(72)【発明者】
【氏名】内山 好司
(57)【要約】 (修正有)
【課題】フードプレート自体を厚板化せずにフードの剛性を確保し、製作時間の長期化及び製作手順の複雑化を回避できる沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器を提供する。
【解決手段】原子炉圧力容器内に配置された複数の燃料集合体からなる炉心の上方に設置された気水分離器により分離された蒸気を蒸気乾燥器ユニットに導くためのフードを備え、前記フードと、サポートリングと、スカートと、内部に波板を有する蒸気乾燥器ユニットと、から成る沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器であって、前記フードは、鉛直方向に配置された第1のフードプレートと、該第1のフードプレートに取付けられる補強板と、前記第1のフードプレートと前記補強板の上方に垂直に配置された第2のフードプレートと、前記第1のフードプレートと前記蒸気乾燥器ユニットの間に配置されたサイドプレートと、から構成され、前記補強板は、断面が凹凸状に形成されていることを特徴とする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子炉圧力容器内に配置された複数の燃料集合体からなる炉心の上方に設置された気水分離器により分離された蒸気を蒸気乾燥器ユニットに導くためのフードを備え、前記フードと、サポートリングと、スカートと、内部に波板を有する蒸気乾燥器ユニットと、から成る沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器であって、
前記フードは、鉛直方向に配置された第1のフードプレートと、該第1のフードプレートに取付けられる補強板と、前記第1のフードプレートと前記補強板の上方に垂直に配置された第2のフードプレートと、前記第1のフードプレートと前記蒸気乾燥器ユニットの間に配置されたサイドプレートと、から構成され、
前記補強板は、断面が凹凸状に形成されていることを特徴とする沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器。
【請求項2】
請求項1に記載の沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器であって、
前記補強板の断面が凹凸状は、断面矩形状又は断面円弧形状であることを特徴とする沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器であって、
前記補強板から前記蒸気乾燥器ユニットに垂直に伸延するサポートが設置されていることを特徴とする沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器。
【請求項4】
原子炉圧力容器内に配置された複数の燃料集合体からなる炉心の上方に設置された気水分離器により分離された蒸気を蒸気乾燥器ユニットに導くためのフードを備え、前記フードと、サポートリングと、スカートと、内部に波板を有する蒸気乾燥器ユニットと、から成る沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器であって、
前記フードは、複数に分割されて鉛直方向に配置され、鉛直方向の上から下に向うに従い前記蒸気乾燥器ユニットとの間隔が広くなるように階段状に配置された第1のフードプレートと、該第1のフードプレートの上方に垂直に配置された第2のフードプレートと、前記第1のフードプレートと前記蒸気乾燥器ユニットの間に配置されたサイドプレートと、前記第1のフードプレートに取付けられ蒸気が通過する複数の蒸気通過穴が形成されている前記蒸気乾燥器ユニットに垂直に伸延する補強板と、から構成されていることを特徴とする沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器。
【請求項5】
原子炉圧力容器内に配置された複数の燃料集合体からなる炉心の上方に設置された気水分離器により分離された蒸気を蒸気乾燥器ユニットに導くためのフードを備え、前記フードと、サポートリングと、スカートと、内部に波板を有する蒸気乾燥器ユニットと、から成る沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器であって、
前記フードは、鉛直方向に配置された第1のフードプレートと、該第1のフードプレートの上方に垂直に配置された第2のフードプレートと、前記第1のフードプレートと前記蒸気乾燥器ユニットの間に配置されたサイドプレートと、から成り、
前記第1のフードプレートは、断面矩形状又は断面円弧形状からなる凹凸状に形成されていることを特徴とする沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器。
【請求項6】
原子炉圧力容器内に配置された複数の燃料集合体からなる炉心の上方に設置された気水分離器により分離された蒸気を蒸気乾燥器ユニットに導くためのフードを備え、前記フードと、サポートリングと、スカートと、内部に波板を有する蒸気乾燥器ユニットと、から成る沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器であって、
前記フードは、鉛直方向に配置された第1のフードプレートと、該第1のフードプレートの上方に垂直に配置された第2のフードプレートと、前記第1のフードプレートと前記蒸気乾燥器ユニットの間に配置されたサイドプレートと、から成り、
前記第1のフードプレートは、流体により作用する荷重に対して直交する方向に頂点を有する三角構造か、又は円弧構造であることを特徴とする沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器。
【請求項7】
請求項6に記載の沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器であって、
前記第1のフードプレートに、前記蒸気乾燥器ユニットに垂直に伸延するサポートが設置されていることを特徴とする沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器であって、
前記第1のフードプレートの水平方向の端部を、前記蒸気乾燥器ユニットに直接取付けたことを特徴とする沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器に係り、特に、原子炉圧力容器内に配置された複数の燃料集合体からなる炉心の上方に設置された気水分離器より分離された蒸気を蒸気乾燥器ユニットに導くために設置されたフードを備えている沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器に関する。
【背景技術】
【0002】
沸騰水型原子炉では、原子炉圧力容器内に複数の燃料集合体からなる炉心が配置されている。この炉心での核反応により加熱された原子炉冷却水の一部が蒸気になり、原子炉冷却水及びこの蒸気を含む気液二相流が、炉心上方に設置された気水分離器により原子炉冷却水と蒸気に分離される。気水分離器より分離された蒸気は、気水分離器の上方に設置された蒸気乾燥器に導かれる。
【0003】
蒸気乾燥器には波板を含む蒸気乾燥器ユニットが設けられており、この蒸気乾燥器ユニットを蒸気が通過することにより蒸気に含まれる水分が除去される。また、蒸気乾燥器には、気水分離器により分離された蒸気を蒸気乾燥器ユニットへ導くために、この蒸気乾燥器ユニットと向かい合う位置にフードが設置されている。
【0004】
上記したフード構造を備えた蒸気乾燥器が特許文献1に記載されている。
【0005】
この特許文献1には、蒸気乾燥器の径及び原子炉圧力容器を大型化せず、蒸気乾燥器ユニットの製作員数を増やす工数と比べると工数増加割合が低い構造で、かつ、振動荷重を受ける部位の剛性を上げる蒸気乾燥器を得るために、液滴を捕集する複数枚の波板がスペーサロッドに取付けられている波板集合体と、前記スペーサロッドが固定されている側板と、前記側板の下部に固定されたユニットサポートと、前記側板の上部に固定されたトッププレートと、前記側板に固定されたフードサポートと、前記フードサポートとトッププレートに固定されたフードと、前記波板間に配置されて前記ユニットサポートと前記トッププレートに固定されたサポートプレートとを備えた蒸気乾燥器が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上述したフードは、このフードの外側から作用する圧力等の荷重に対して、構造健全性(壊れないこと)を確保する必要があり、特許文献1では、フードプレートの剛性を上げることで構造健全性が確保されているが、フードの外側から作用する圧力等の荷重に対して、より十分な構造健全性を確保する場合には、フードプレート自体を厚板化することが考えられる。
【0008】
しかしながら、フードプレート自体を厚板化する場合、フードプレートを取付る際の溶接による溶接入熱量が増大するため、フードプレート等の蒸気乾燥器を構成する部位の溶接熱による変形が大きくなり、この溶接熱による変形の修正作業が追加で生じることから、製作期間の長期化及び製作手順が複雑化するという課題がある。
【0009】
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その第1の目的とするところは、フードの外側から作用する圧力等の荷重に対して、フードの構造健全性を確保するために、フードプレート自体を厚板化せずにフードの剛性を確保し、製作時間の長期化及び製作手順の複雑化を回避できる沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器を提供することにある。
【0010】
また、本発明の第2の目的とするところは、フードの外側から作用する流体による荷重を受け流すフード構造としてフードの構造健全性を確保することができる沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の沸騰水型軽水炉における蒸気乾燥器は、上記第1の目的を達成するために、原子炉圧力容器内に配置された複数の燃料集合体からなる炉心の上方に設置された気水分離器により分離された蒸気を蒸気乾燥器ユニットに導くためのフードを備え、前記フードと、サポートリングと、スカートと、内部に波板を有する蒸気乾燥器ユニットと、から成る沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器であって、前記フードは、鉛直方向に配置された第1のフードプレートと、該第1のフードプレートに取付けられる補強板と、該第1のフードプレートの上方に垂直に配置された第2のフードプレートと、前記第1のフードプレートと前記蒸気乾燥器ユニットの間に配置されたサイドプレートと、から成り、前記補強板は、断面矩形状又は断面円弧形状からなる凹凸状に形成されていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の沸騰水型軽水炉における蒸気乾燥器は、上記第1の目的を達成するために、原子炉圧力容器内に配置された複数の燃料集合体からなる炉心の上方に設置された気水分離器により分離された蒸気を蒸気乾燥器ユニットに導くためのフードを備え、前記フードと、サポートリングと、スカートと、内部に波板を有する蒸気乾燥器ユニットと、から成る沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器であって、前記フードは、複数に分割されて鉛直方向に配置され、鉛直方向の上から下に向うに従い前記蒸気乾燥器ユニットとの間隔が広くなるように階段状に配置された第1のフードプレートと、該第1のフードプレートの上方に垂直に配置された第2のフードプレートと、前記第1のフードプレートと前記蒸気乾燥器ユニットの間に配置されたサイドプレートと、前記第1のフードプレートに取付けられて前記蒸気乾燥器ユニットに垂直に伸延する補強板と、から構成されていることを特徴とする。
【0013】
更に、本発明の沸騰水型軽水炉における蒸気乾燥器は、上記第2の目的を達成するために、原子炉圧力容器内に配置された複数の燃料集合体からなる炉心の上方に設置された気水分離器により分離された蒸気を蒸気乾燥器ユニットに導くためのフードを備え、前記フードと、サポートリングと、スカートと、内部に波板を有する蒸気乾燥器ユニットと、から成る沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器であって、前記フードは、鉛直方向に配置された第1のフードプレートと、該第1のフードプレートの上方に垂直に配置された第2のフードプレートと、から成り、前記第1のフードプレートは、流体により作用する荷重に対して直交する方向に頂点を有する三角構造か、又は円弧構造であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、フードの外側から作用する圧力等の荷重に対して、フードの構造健全性を確保するために、フードプレート自体を厚板化せずにフードの剛性を確保し、製作時間の長期化及び製作手順の複雑化を回避できること、又はフードの外側から作用する流体による荷重を受け流すフード構造としてフードの構造健全性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器が採用される沸騰水型原子炉の全体構成を示す図である。
【
図2】本発明の沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器の実施例1を示す斜視図である。
【
図5】本発明の沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器の実施例1の変形例であり、
図4に相当する図である。
【
図6】本発明の沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器の実施例2を示し、
図4に相当する図である。
【
図7】本発明の沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器の実施例3を示し、
図3に相当する図である。
【
図8】
図7の矢印C方向から見た部分断面図である。
【
図9】本発明の沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器の実施例4を示し、
図3に相当する図である。
【
図11】本発明の沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器の実施例4の変形例であり、
図10に相当する図である。
【
図12】本発明の沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器の実施例4の別の変形例であり、
図10に相当する図である
【
図13】本発明の沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器の実施例5を示し、
図10に相当する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図示した実施例に基づいて本発明の沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器を説明する。なお、各実施例において、同一構成部品には同一符号を使用する。
【0017】
また、下記はあくまでも実施の例であり、発明の内容を下記具体的態様に限定することを意図する趣旨ではない。
【実施例0018】
図1に、本発明の沸騰水型原子炉蒸気乾燥器が採用される沸騰水型原子炉の全体構成を示す。
【0019】
図1に示すように、沸騰水型原子炉1は、原子炉圧力容器2内にシュラウドヘッド11、上部格子板7、炉心シュラウド5、制御棒案内管9及び炉心支持板6が少なくとも配置されて概略が構成されている。
【0020】
上記した炉心シュラウド5は、複数の燃料集合体4が装荷された原子炉炉心3を取り囲んでおり、炉心支持板6が原子炉炉心3の下端部において炉心シュラウド5に取付けられて配置されている。
【0021】
また、原子炉炉心3の上端部には、炉心シュラウド5に取付けられた上部格子板7が配置されており、この上部格子板7によって、それぞれの燃料集合体4の上端が支持されている。燃料集合体4の相互間に出し入れされる複数の制御棒8は、各制御棒駆動機構ハウジング10内に設置された制御棒駆動機構(図示せず)にそれぞれ連結されている。
【0022】
また、原子炉圧力容器2内の原子炉炉心3の下方には、複数の制御棒案内管9が設置されており、原子炉炉心3から引き抜かれた制御棒8が制御棒案内管9にガイドされる。
【0023】
一方、上部格子板7の上端にはシュラウドヘッド11が取り付けられており、シュラウドヘッド11の上方には気水分離器12が取り付けられ、気水分離器12の上方には蒸気乾燥器13が配置されている。
【0024】
図2に、本実施例の蒸気乾燥器13の構成を等角投影法により図示した斜視図を示す。
【0025】
図2に示すように、本実施例の蒸気乾燥器13は、サポートリング14と、スカート15と、内部に波板(図示せず)を有する蒸気乾燥器ユニット16と、フード17とを有している。蒸気乾燥器ユニット16及びフード17は、蒸気乾燥器13の上方に取付けられ、並列に複数配置されている。
【0026】
次に、
図3及び
図4を用いて、本実施例の蒸気乾燥器13に採用されるフード17の一例について説明する。
【0027】
図3及び
図4に示すように、本実施例のフード17Aは、鉛直方向(上下方向)に配置された第1のフードプレート17aと、この第1のフードプレート17aに取付けられる第1の補強板17dと、第1のフードプレート17aと第1の補強板17dの上方に垂直に配置された第2のフードプレート17bと、第1のフードプレート17aと蒸気乾燥器ユニット16の間に配置されたサイドプレート17cとにより概略されている。
【0028】
上述した第1の補強板17dは、
図4に示すように、断面が矩形状(台形状)となっている凹凸状に形成され、第1のフードプレート17aに溶接部17eにより複数個所で取付けられている。
【0029】
このような本実施例のフード17Aとすることで、断面が矩形状(台形状)となっている凹凸状に形成され第1の補強板17dを第1のフードプレート17aに取付けることで、第1のフードプレート17aの剛性が上がり、第1のフードプレート17a自体の板厚を厚板化することなく、フード17Aの剛性を向上させることが可能となる。
【0030】
従って、フード17Aの外側から作用する圧力等の荷重に対して、蒸気乾燥器13の第1のフードプレート17a自体を厚板化することなく剛性が向上するので、蒸気乾燥器13におけるフード17Aの構造健全性を確保することができ、製作時間の長期化及び製作手順の複雑化を回避できる。
【0031】
なお、
図3及び
図4に示すフード17Aは、第1のフードプレート17aと第1の補強板17dを溶接部17eにて取付けているが、この第1のフードプレート17aと第1の補強板17dの取付けは、
図4に示す溶接部17eに限定されるものでないことは言うまでもなく、リベット、ボルト等の他の締結手段とすることも可能である。
【0032】
また、第1の補強板17dの構造は、
図4に代表例(断面が矩形状(台形状)となっている凹凸状に形成され、第1のフードプレート17aに溶接部17eにより複数個所で取付けられている構造)を示しているが、この第1のフードプレート17aと第1の補強板17dとの取付け位置の水平部長さ(
図3のB-B断面である
図4の上下方向が水平方向であり、“第1のフードプレート17aと第1の補強板17dとの取付け位置の水平部長さ”とは、
図4の1つの溶接部17eで固定されている第1のフードプレート17aと第1の補強板17dとの水平方向の接触距離)Lは、
図4に示される限りではなく、第1のフードプレート17aと第1の補強板17dとの取付け位置の水平部長さの変更が可能であることは言うまでもない。
【0033】
また、第1の補強板17dの構造は、
図4に代表例(断面が矩形状(台形状)となっている凹凸構造)を示しているが、
図4に示される限りではなく、その他の如何なる多角形の凹凸構造にも適用できることは言うまでもない。
【0034】
また、
図3及び
図4に示すフード17Aにおける第1の補強板17dは、第1のフードプレート17aに一様に取付けているが、取付け範囲は
図3及び
図4に示される限りではなく、鉛直方向及び水平方向に分割することや第1のフードプレート17aの一部に取付けることも可能である。
【0035】
更に、
図5に示すように、
図4に示すフード17Aの構造に加え、第1の補強板17dの第1のフードプレート17aとの溶接部17eから蒸気乾燥器ユニット16に垂直に伸延するサポート17fを設けることで、第1のフードプレート17aの剛性をより向上させることができる。なお、サポート17fの取付け構造は、
図5に示される限りではない。
【0036】
また、上述したフード17Aの構造とは異なるが、第1のフードプレート17a自体の構造を工夫し、第1のフードプレート17aのみにより蒸気を蒸気乾燥器ユニット16に導く構造とするすることで、第1の補強板17dを不要とすることも可能である。即ち、第1のフードプレート17a自体を、
図4又は
図6に示すような第1の補強板17dの構造(断面矩形状又は断面円弧形状の凹凸状)とすることにより、上述した構成と同様な効果が得られることは勿論、第1のフードプレート17aが第1の補強板17dの役目をするので、第1の補強板17dが不要になる。
このような本実施例のフード17Bの構造とすることにより、第1のフードプレート17a自体を厚板化することなく、第1の補強板17dの構造の変更のみにより、フード17の剛性を向上することが可能であり、実施例1と同様な効果を得ることができる。