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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004673
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】店舗管理システム
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20240110BHJP
【FI】
G07B15/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022104404
(22)【出願日】2022-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武藤 健二
(72)【発明者】
【氏名】松井 敦
(72)【発明者】
【氏名】達知 裕二
【テーマコード(参考)】
3E127
【Fターム(参考)】
3E127AA02
3E127CA02
3E127DA20
3E127DA33
3E127FA03
3E127FA09
3E127FA16
3E127FA24
3E127FA53
(57)【要約】      (修正有)
【課題】店舗の利用者の減少を抑制することができるとともに、比較的安価に店舗の省人化を図ること。
【解決手段】店舗1における利用者の退店管理を行うためのシステムであって、利用者の退店を抑制する出口ゲート14と、出口ゲート14を通過するための退店証明を発行する退店証明発行部13とを備え、出口ゲート14は、退店証明発行部13により発行された退店証明が有効なものであることを条件として、該当者の通過を許容する。退店証明発行部13は、利用者による発行要求操作に応じて、退店証明を発行することが好ましい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗における利用者の退店管理を行うためのシステムであって、
利用者の退店を抑制する退店抑制手段と、
前記退店抑制手段を通過するための退店証明を発行する証明発行手段と
を備え、
前記退店抑制手段は、前記証明発行手段により発行された退店証明が有効なものであることを条件として、該当者の通過を許容することを特徴とする店舗管理システム。
【請求項2】
前記証明発行手段は、前記利用者による発行要求操作に応じて、前記退店証明を発行することを特徴とする請求項1に記載の店舗管理システム。
【請求項3】
前記証明発行手段は、前記利用者一人に対して1つの前記退店証明を発行することを特徴とする請求項2に記載の店舗管理システム。
【請求項4】
前記証明発行手段は、前記利用者複数人に対して1つの前記退店証明を発行することを特徴とする請求項2に記載の店舗管理システム。
【請求項5】
前記証明発行手段は、決済時に前記退店証明を発行することを特徴とする請求項1に記載の店舗管理システム。
【請求項6】
前記証明発行手段は、前記退店証明を紙に印字して発行することを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の店舗管理システム。
【請求項7】
前記証明発行手段は、前記利用者の個人情報の取得を条件として、該利用者の携帯端末機器に対して前記退店証明を発行することを特徴とする請求項2に記載の店舗管理システム。
【請求項8】
前記退店証明は、退店に必要な情報を含むコードであることを特徴とする請求項1に記載の店舗管理システム。
【請求項9】
入店する利用者の画像を取得する入店時画像取得手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の店舗管理システム。
【請求項10】
店舗内に設置され、かつ前記入店時画像取得手段により取得された画像を表示させる表示手段を備えたことを特徴とする請求項9に記載の店舗管理システム。
【請求項11】
前記退店抑制手段は、退店する利用者の画像を取得する退店時画像取得手段を備え、
前記入店時画像取得手段により取得した画像と、前記退店時画像取得手段により取得した画像とで照合を行うことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の店舗管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、無人店舗等に適用されるシステムが例えば特許文献1に提案されている。特許文献1に提案された無人店舗システムでは、予め登録された利用者を対象としており、第1の顔認証機と、第2の顔認証機と、第3の顔認証機とを備えている。
【0003】
第1の顔認証機は、第1のカメラを通じて取得した利用者の入店時の顔画像に基づいて、入店を許可するための顔認証に関する処理を行うものである。第2の顔認証機は、第2のカメラを通じて取得した利用者の決済時の顔画像に基づいて、利用者の決済を許可するための顔認証に関する処理を行うものである。第3の顔認証機は、第3のカメラを通じて取得した利用者の退店時の顔画像に基づいて、利用者の退店を確認するための顔認証に関する処理を行うものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-166638号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1に提案された無人店舗システムでは、顔認証技術を利用して店舗の省人化を図ることができるものの、次のような問題があった。
【0006】
すなわち、利用者の事前登録を必要としているので、利用者にとっては煩雑なものとなり、当該店舗での利用者低減を招来するおそれがあった。しかも、入店、決済及び退店における顔画像の取得のために多数のカメラを必要とし、運用コストの増大化を招来していた。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みて、店舗の利用者の減少を抑制することができるとともに、比較的安価に店舗の省人化を図ることができる店舗管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る店舗管理システムは、店舗における利用者の退店管理を行うためのシステムであって、利用者の退店を抑制する退店抑制手段と、前記退店抑制手段を通過するための退店証明を発行する証明発行手段とを備え、前記退店抑制手段は、前記証明発行手段により発行された退店証明が有効なものであることを条件として、該当者の通過を許容することを特徴とする。
【0009】
また本発明は、上記店舗管理システムにおいて、前記証明発行手段は、前記利用者による発行要求操作に応じて、前記退店証明を発行することを特徴とする。
【0010】
また本発明は、上記店舗管理システムにおいて、前記証明発行手段は、前記利用者一人に対して1つの前記退店証明を発行することを特徴とする。
【0011】
また本発明は、上記店舗管理システムにおいて、前記証明発行手段は、前記利用者複数人に対して1つの前記退店証明を発行することを特徴とする。
【0012】
また本発明は、上記店舗管理システムにおいて、前記証明発行手段は、決済時に前記退店証明を発行することを特徴とする。
【0013】
また本発明は、上記店舗管理システムにおいて、前記証明発行手段は、前記退店証明を紙に印字して発行することを特徴とする。
【0014】
また本発明は、上記店舗管理システムにおいて、前記証明発行手段は、前記利用者の個人情報の取得を条件として、該利用者の携帯端末機器に対して前記退店証明を発行することを特徴とする。
【0015】
また本発明は、上記店舗管理システムにおいて、前記退店証明は、退店に必要な情報を含むコードであることを特徴とする。
【0016】
また本発明は、上記店舗管理システムにおいて、入店する利用者の画像を取得する入店時画像取得手段を備えたことを特徴とする。
【0017】
また本発明は、上記店舗管理システムにおいて、店舗内に設置され、かつ前記入店時画像取得手段により取得された画像を表示させる表示手段を備えたことを特徴とする。
【0018】
また本発明は、上記店舗管理システムにおいて、前記退店抑制手段は、退店する利用者の画像を取得する退店時画像取得手段を備え、前記入店時画像取得手段により取得した画像と、前記退店時画像取得手段により取得した画像とで照合を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、利用者の退店を抑制する退店抑制手段と、退店抑制手段を通過するための退店証明を発行する証明発行手段とを備え、退店抑制手段は、証明発行手段により発行された退店証明が有効なものであることを条件として、該当者の通過を許容するので、従来のように利用者の事前登録を必要とせず、しかも利用者の顔画像の取得のために多数のカメラ等を必要としないので運用のコストを低減化させることができ、これにより、店舗の利用者の減少を抑制することができるとともに、比較的安価に店舗の省人化を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明の実施の形態である店舗管理システムを模式的に示す模式図である。
図2図2は、図1に示した入口ゲートを模式的に示す模式図である。
図3図3の(a)及び(b)は、図1に示した退店証明発行部にて発行される退店証明書を示す説明図である。
図4図4は、図1に示した退店証明発行部が決済手段と連携している場合に、携帯端末機器に図形化コードを退店証明として表示させる例を示す説明図である。
図5図5は、図1に示した出口ゲートを模式的に示す模式図である。
図6図6は、図1に示した制御部が実施する入店表示制御処理の処理内容を示すフローチャートである。
図7図7は、図1に示した制御部が実施する退店制御処理の処理内容を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る店舗管理システムの好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態である店舗管理システムを模式的に示す模式図である。ここで例示する店舗管理システム10は、例えばコンビニエンスストアやスーパーマーケット等の店舗1に適用されるもので、入口ゲート11、表示部12、退店証明発行部13、出口ゲート14及び制御部20を備えて構成されている。
【0023】
入口ゲート11は、店舗1の出入口の近傍に設置されるものであり、店舗1の売り場領域に進入するための入口を構成している。この入口ゲート11は、図2にも示すように、入店時画像取得部111、入口ゲート駆動部112及び入口通過検出部113を備えている。
【0024】
入店時画像取得部111は、例えばカメラ等の撮像部により構成されており、所定の撮像領域に進入した利用者の特徴的な画像(例えば利用者の顔を含む画像、利用者の服装等を含む画像)を取得するものである。この入店時画像取得部111は、取得した画像(画像情報)を制御部20に取得信号として出力する。尚、入店時画像情報は、画像情報を取得した利用者の体温等を検出する機能を有していてもよい。
【0025】
入口ゲート駆動部112は、入口ゲート11を構成する入口アーム112aを開閉動作させるための駆動源である。この入口ゲート駆動部112は、制御部20から与えられる指令に応じて駆動するものであり、常態においては入口アーム112aにより通過域11aを閉塞させて入口ゲート11を閉状態にさせている。
【0026】
入口通過検出部113は、例えば光センサ等により構成されるものであり、入口ゲート11の通過域11aにおける利用者の通過を検出するものである。この入口通過検出部113は、検出した利用者の通過情報を制御部20に通過信号として出力するものである。
【0027】
表示部12は、店舗1における売り場領域等に設置されたディスプレイ装置である。この表示部12は、制御部20から与えられる表示指令に応じて種々の情報を表示するものである。
【0028】
退店証明発行部13は、出口ゲート14の近傍や、店舗1における決済領域の近傍等に配置された機器である。この退店証明発行部13は、発行ボタン131及び印字出力部132を備えている。
【0029】
発行ボタン131は、退店証明の発行を希望する利用者の入力手段である。この発行ボタン131は自身が押圧操作された場合にその旨を制御部20に出力するものである。尚、発行ボタン131を通じての入力操作であるが、本実施の形態では、退店証明の発行を希望する人数についても行うことができる。すなわち、利用者一人に対して1つの退店証明の発行を希望する入力操作を行うことができるし、利用者複数人に対して1つの退店証明の発行を希望する入力操作を行うことができる。
【0030】
印字出力部132は、制御部20から与えられる指令に応じて、図3の(a)及び(b)に示すように、退店証明を紙(レシート)に印字し、退店証明書(退店用レシート)30として出力するものである。ここで図3の(a)は、利用者一人に対して1つの退店証明の発行を希望した場合に、発行される退店証明書30を示しており、図3の(b)は、利用者複数人(二人)に対して1つの退店証明の発行を希望した場合に、発行される退店証明書30を示している。これら退店証明書30には、退店に必要な情報が図形化された図形化コード(QRコード(登録商標))31が退店証明として印字されているとともに、通し番号32等が印字されている。
【0031】
ところで、上記退店証明発行部13が、店舗1のセルフレジ等の決済手段2と連携している場合には、当該決済手段2が発行するセルフレジレシートに図形化コード31を退店証明として印字させて出力するようにしてもよい。また退店証明発行部13は、スマホ決済を行う決済手段2と連係している場合には、図4に示すように、スマホ決済に利用した携帯端末機器3に図形化コード31を退店証明として表示させるようにしてもよい。
【0032】
出口ゲート14は、店舗1の出入口の近傍に設置されるものであり、店舗1の売り場領域から退出するための出口を構成している。この出口ゲート14は、図5にも示すように、退店証明読取部141、出口ゲート駆動部142及び出口通過検出部143を備えている。
【0033】
退店証明読取部141は、退店証明発行部13を通じて発行された退店証明を読み取るためのものである。この退店証明読取部141は、読み取った退店証明に関する情報を制御部20に出力するものである。
【0034】
出口ゲート駆動部142は、出口ゲート14を構成する出口アーム142aを開閉動作させるための駆動源である。この出口ゲート駆動部142は、制御部20から与えられる指令に応じて駆動するものであり、常態においては出口アーム142aにより通過域14aを閉塞させて出口ゲート14を閉状態にさせている。これにより利用者の退店を抑制している。
【0035】
出口通過検出部143は、例えば光センサ等により構成されるものであり、出口ゲート14の通過域14aにおける利用者の通過を検出するものである。この出口通過検出部143は、検出した利用者の通過情報を制御部20に通過信号として出力するものである。
【0036】
制御部20は、上述した入口ゲート11、表示部12、退店証明発行部13及び出口ゲート14に電気的に接続されており、同じく電気的に接続された記憶部21に記憶されたプログラムやデータにしたがって店舗管理システム10を構成する各部の動作を統括的に制御するものである。
【0037】
尚、制御部20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
【0038】
図6は、図1に示した制御部20が実施する入店表示制御処理の処理内容を示すフローチャートである。かかる処理を説明しながら店舗管理システム10の動作について説明する。
【0039】
この入店表示制御処理において制御部20は、入店時画像取得部111による画像取得の有無を判断する(ステップS101)。入店時画像取得部111により利用者の画像が取得されていない場合(ステップS101:No)、制御部20はかかる処理を繰り返す。
【0040】
入店時画像取得部111により利用者の画像が取得された場合(ステップS101:Yes)、制御部20は、記憶部21に画像情報を記憶させるとともに(ステップS102)、入口アーム112aが開動作するよう入口ゲート駆動部112を駆動させて入口ゲート11を開状態にさせる(ステップS103)。
【0041】
このように入口ゲート11を開状態にさせた制御部20は、入口通過検出部113による利用者の通過検出待ちとなり(ステップS104)、入口通過検出部113により利用者の通過が検出された場合に(ステップS104:Yes)、入口アーム112aが閉動作するよう入口ゲート駆動部112を駆動させて入口ゲート11を閉状態にさせる(ステップS105)。
【0042】
このようにして入口ゲート11を閉状態にさせた制御部20は、表示部12に表示指令を与えることにより、ステップS102で記憶部21に記憶させた画像情報を表示させ(ステップS106)、予め決められた所定時間(例えば10分間程度)の経過待ちとなる(ステップS107)。
【0043】
所定時間が経過した場合(ステップS107:Yes)、制御部20は、表示部12に表示停止指令を与えることにより、ステップS106で表示させた画像情報の表示を終了し(ステップS108)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
【0044】
これによれば、利用者は店舗1の売り場領域に進入することができ、商品の購入等を行うことができる。その後に退店を希望する利用者は、退店証明発行部13にて退店証明書30を取得することになる。
【0045】
図7は、図1に示した制御部20が実施する退店制御処理の処理内容を示すフローチャートである。かかる処理を説明しながら店舗管理システム10の動作について説明する。
【0046】
この退店制御処理において制御部20は、退店証明読取部141による退店証明の読み取りの有無を判断する(ステップS201)。退店証明読取部141により退店証明が読み取られていない場合(ステップS201:No)、制御部20はかかる処理を繰り返す。
【0047】
退店証明読取部141の読取領域に退店証明書30が翳されることにより、退店証明読取部141により退店証明が読み取られた場合(ステップS201:Yes)、制御部20は、読み取られた退店証明が有効であるか否かを判断する(ステップS202)。
【0048】
すなわち、制御部20は、退店証明が当該店舗1に設置された退店証明発行部13から発行されたものか、退店証明書30に印字された通し番号32等が過去に読み取られたものと重複していないか等々について判断する。
【0049】
この結果、退店証明が有効でないと判断した場合(ステップS202:No)、制御部20は、後述する処理を実施することなく、手順をリターンさせて今回の処理を終了する。これによれば、利用者は、退店証明発行部13にて適切な退店証明書30の発行を受けることになる。
【0050】
退店証明が有効であると判断した場合(ステップS202:Yes)、制御部20は、出口アーム142aが開動作するよう出口ゲート駆動部142を駆動させて出口ゲート14を開状態にさせる(ステップS203)。このように出口ゲート14を開状態にさせた制御部20は、出口通過検出部143による利用者の通過検出待ちとなる(ステップS204)。
【0051】
そして、制御部20は、出口通過検出部143により利用者の通過が検出された場合(ステップS204:Yes)、すなわち利用者一人に1つの退店証明が発行されているときには一人の通過が検出された場合、利用者複数人に1つの退店証明が発行されているときには複数人の通過が検出された場合、出口アーム142aが閉動作するよう出口ゲート駆動部142を駆動させて出口ゲート14を閉状態にさせ(ステップS205)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。これによれば、適切な退店証明の発行を受けた利用者のみ退店させることができる。
【0052】
以上説明したように、本発明の実施の形態である店舗管理システム10によれば、常態においては閉状態となって利用者の退店を抑制する出口ゲート14と、退店証明を発行する退店証明発行部13とを備え、出口ゲート14が、退店証明発行部13により発行された退店証明が有効なものであることを条件として、該当者の通過を許容しているので、従来のように利用者の事前登録を必要とせず、しかも利用者の顔画像の取得のために多数のカメラ等を必要としないので運用のコストを低減化させることができ、これにより、店舗1の利用者の減少を抑制することができるとともに、比較的安価に店舗1の省人化を図ることができる。
【0053】
上記店舗管理システム10によれば、入口ゲート11、表示部12、退店証明発行部13及び出口ゲート14のみで構成されており、既存の店舗1に対しても適用可能であり、汎用性の向上を図ることができる。また、退店証明発行部13が決済手段2と連携していない場合には、上記店舗管理システム10を店舗1に適用する際に、当該店舗1を管理する基幹システムについて改修等が不要であり、これによっても汎用性の向上を図ることができる。
【0054】
上記店舗管理システム10によれば、利用者による発行ボタン131の押圧操作、すなわち利用者による発行要求操作に応じて退店証明を発行するので、未決済の利用者の利便性の向上を図ることができる。特に利用者複数人に対して1つの退店証明を発行する場合、退店証明を印字するための紙の節約になり、これによってもコストの低減化を図ることができる。
【0055】
上記店舗管理システム10によれば、退店証明発行部13が決済手段2と連携している場合に、決済時のレシートや携帯端末機器に退店証明を発行しているので、決済を行った利用者は、退店証明発行部13にて退店証明の発行を受ける必要がなく、利便性の向上を図ることができる。
【0056】
上記店舗管理システム10によれば、入店時画像取得部111にて入店しようとする利用者の特徴的な画像(例えば利用者の顔を含む画像、利用者の服装等を含む画像)を取得するので、在店者の把握につながり、セキュリティの向上を図ることができる。特に、入店時画像取得部111にて取得した画像情報を表示部12に所定時間表示させるので、利用者にとっても在店者を把握することができ、セキュリティの向上を図ることができる。しかも、入店しようとする利用者の画像を取得することにより店舗1に対する在店者の入退店管理を行うことで、在店者が不在又は在店者少数時において、該店舗1の図示せぬ空調設備等と連動することによって、空調設備等の運転状態を変化させる等して省エネルギー化を図ることができる。
【0057】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
【0058】
上述した実施の形態では、店舗管理システム10が入口ゲート11、表示部12、退店証明発行部13及び出口ゲート14を備えていたが、本発明においては、退店証明発行部13等の証明発行手段と、出口ゲート14等の退店抑制手段とを備えるだけでも良い。
【0059】
上述した実施の形態では、退店証明発行部13の入力手段として発行ボタン131を備えるものとして説明したが、本発明においては、物理的なボタンに限られず、例えばタッチパネルディスプレイ等に表示され、タッチ操作又は非接触操作により選択可能な発行要求領域であってもよい。
【0060】
上述した実施の形態では、退店証明発行部13により発行される退店証明が、退店に必要な情報が図形化された図形化コード(QRコード(登録商標))31であるとして説明したが、本発明においては、例えば二次元バーコードや数字化されたコード等のように、退店証明が退店に必要な情報を含むコードであってもよい。
【0061】
上述した実施の形態では、退店証明発行部13にて紙に退店証明を印字して出力していたが、本発明においては、利用者の個人情報の取得を条件として、該利用者の携帯端末機器に退店証明を発行するようにしてもよい。これによれば、紙の節約を図ることができ、コストの低減化を図ることができる。
【0062】
上述した実施の形態では、入店時画像取得部111にて取得した画像情報を表示部12に所定時間表示させるようにしていたが、本発明においては、入店者の一覧画像を表示させ、新規入店者入店時(入店時画像取得部111で画像を取得した時)に表示が切り替わるようにしてもよい。
【0063】
上述した実施の形態では言及していないが、例えば出口ゲート14等の退店抑制手段には、退店する利用者の画像を取得する退店時画像取得手段を備えるようにし、入店時画像取得手段により取得した画像と、退店時画像取得手段により取得した画像とで照合を行うようにしてもよい。これによってもセキュリティの向上を図ることができる。
【0064】
上述した実施の形態では言及していないが、店舗管理システム10を構成する各部(入口ゲート11、表示部12、退店証明発行部13及び出口ゲート14)を1つのユニットとして運搬可能なものとしてもよい。これによれば、既存の店舗1における所定の営業時間だけ店舗管理システム10を利用することができ、汎用性を更に向上させることができる。
【符号の説明】
【0065】
1…店舗、2…決済手段、10…店舗管理システム、11…入口ゲート、111…入店時画像取得部、112…入口ゲート駆動部、113…入口通過検出部、12…表示部、13…退店証明発行部、131…発行ボタン、132…印字出力部、14…出口ゲート、141…退店証明読取部、142…出口ゲート駆動部、143…出口通過検出部、20…制御部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7