(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046732
(43)【公開日】2024-04-04
(54)【発明の名称】調理器
(51)【国際特許分類】
A47J 27/00 20060101AFI20240328BHJP
A47J 27/14 20060101ALI20240328BHJP
A47J 43/08 20060101ALI20240328BHJP
【FI】
A47J27/00 103D
A47J27/14 Z
A47J43/08
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023056132
(22)【出願日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】202222524753.5
(32)【優先日】2022-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】515117198
【氏名又は名称】佛山市▲順▼▲徳▼区美的▲電▼▲熱▼▲電▼器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN SHUNDE MIDEA ELECTRICAL HEATING APPLIANCES MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】San Le Road #19,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】周 忠宝
(72)【発明者】
【氏名】周 毅
(72)【発明者】
【氏名】秦 ▲偉▼▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】潘 典国
(72)【発明者】
【氏名】何 国▲達▼
(72)【発明者】
【氏名】江 小勇
【テーマコード(参考)】
4B053
4B054
4B055
【Fターム(参考)】
4B053AA01
4B053BA17
4B053BK38
4B053BL03
4B054AA17
4B054CC01
4B054CG10
4B055AA01
4B055BA36
4B055CA01
4B055CB01
(57)【要約】
【課題】本出願は、調理器を提供する。
【解決手段】本出願による調理器は、調理室を備える本体と、本体と着脱可能に接続され、材料を貯蔵する材料貯蔵部と、本体に設けられ、材料を調理室に搬送する搬送アセンブリと、を備える。本出願では、本体及び搬送アセンブリに対して着脱可能な米箱を設置することにより、材料補充、材料交換及び洗浄工程の操作難度を低減し、食品の操作によって調理器が破損する可能性を低減することにより、これまで問題となっている操作性の低下及び実用性の低下を解決する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理室を備える本体と、
前記本体と着脱可能に接続され、材料を貯蔵する材料貯蔵部と、
前記本体に設けられ、前記材料を前記調理室に搬送する搬送アセンブリと、
を備えることを特徴とする調理器。
【請求項2】
前記材料貯蔵部は吐出口を備え、
前記搬送アセンブリは、第1端が前記調理室と連通し、第2端が前記吐出口とドッキングする供給通路を備えることを特徴とする、請求項1に記載の調理器。
【請求項3】
前記材料貯蔵部に設けられ、前記材料を前記吐出口から押し出す投入アセンブリをさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の調理器。
【請求項4】
前記本体に設けられ、前記投入アセンブリと着脱可能に接続され、前記投入アセンブリの動作を駆動する駆動部材をさらに備えることを特徴とする、請求項3に記載の調理器。
【請求項5】
前記投入アセンブリは、
前記吐出口内に回転可能に設けられる羽根車と、
前記材料貯蔵部に設けられ、出力端が前記羽根車に接続され、入力端が前記駆動部材に着脱可能に接続されている伝動部と、
を備えることを特徴とする、請求項4に記載の調理器。
【請求項6】
前記吐出口は前記材料貯蔵部の底部に位置し、前記伝動部は前記材料貯蔵部と前記本体との間に位置することを特徴とする、請求項5に記載の調理器。
【請求項7】
前記駆動部材は出力軸を備え、
前記伝動部は、
前記材料貯蔵部に回転可能に設けられ、前記出力軸と着脱可能に接続され、前記出力軸と同期回転する入力軸と、
前記入力軸に嵌設され、前記入力軸と同期回転する第1歯車と、
前記第1歯車と噛み合い、前記羽根車の輪軸に接続され、前記羽根車と同期回転する第2歯車と、
を備えることを特徴とする、請求項5に記載の調理器。
【請求項8】
前記入力軸は前記調理器の高さ方向に延在し、前記羽根車の輪軸は前記入力軸に対して垂直であることを特徴とする、請求項7に記載の調理器。
【請求項9】
前記入力軸の端部に接続孔が設けられ、前記出力軸は少なくとも一部が前記接続孔内に挿着されていることを特徴とする、請求項7に記載の調理器。
【請求項10】
前記投入アセンブリは、
前記材料貯蔵部に接続され、内部に前記伝動部が設けられているケースと、
前記ケースに接続され、前記ケースの開口をカバーするカバーと、
をさらに備えることを特徴とする、請求項5に記載の調理器。
【請求項11】
前記搬送アセンブリは、
前記供給通路内に設けられ、前記材料を前記調理室に吹き込むファンをさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の調理器。
【請求項12】
前記本体は、取付室をさらに備え、前記取付室は、前記調理室の周側に位置し、前記搬送アセンブリは前記取付室内に設けられていることを特徴とする、請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の調理器。
【請求項13】
前記材料貯蔵部は、前記取付室の頂部に位置することを特徴とする、請求項12に記載の調理器。
【請求項14】
前記材料貯蔵部は、前記調理器の高さ方向に沿って前記本体に挿着されることを特徴とする、請求項13に記載の調理器。
【請求項15】
前記材料貯蔵部は、
前記本体と着脱可能に接続され、材料補充口を備える箱体と、
前記材料補充口にカバーされるタンクカバーと、
を備えることを特徴とする、請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、調理電気器具の技術分野に関し、具体的には、調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術では、自動送米機能を備えた炊飯器は、米箱が本体に固定されていて分解できないことが多く、使用者が米の交換、米の補充、米箱の洗浄などの操作に不便をきたすため、炊飯器の操作性が悪く、実用性が低いという技術的な問題がある。
【0003】
そのため、こうした技術的な欠点を克服できる調理装置をいかに設計するかが技術的な課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の目的は、少なくとも従来の技術に存在する技術的問題の一つを解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、本出願の1態様は、調理器を提供する。
【0006】
これに鑑みて、本出願は、調理室を備える本体と、本体と着脱可能に接続され、材料を貯蔵する材料貯蔵部と、本体に設けられ、材料を調理室に搬送する搬送アセンブリと、を備える調理器を提供する。
【0007】
本出願では、調理器を限定し、具体的に、調理器は本体と材料貯蔵部と搬送アセンブリとを備える。本体は、調理器の本体構造であり、本体内に調理室が形成され、食材は調理室内で完成品の食物に加工される。材料貯蔵部は本体に取り付けられ、材料貯蔵部は調理に必要な材料を貯蔵するために用いられ、ご飯を調理することを例とすると、材料貯蔵部に貯蔵される材料は、米、雑穀、緑豆、小豆などの食材あってもよい。搬送アセンブリは本体に設けられ、搬送アセンブリの入口端は材料貯蔵部に接続され、搬送アセンブリの出口端は調理室と連通し、搬送アセンブリは材料貯蔵部から出力された材料を調理室内に搬送することにより、調理器の材料自動補充機能を実現することができる。ここで、搬送アセンブリはスクリュー等の運動部材により調理室へ材料を押し出したり、空気圧部材により調理室に材料を吹き込んだりすることができるが、本技術的技術手段では、搬送アセンブリの具体的な構成形態は、材料搬送のニーズを満たすものであれば、特に限定されない。
【0008】
炊飯器の全自動調理のニーズを満たすためには、炊飯器に穀物を貯蔵できる米箱を設置する必要がある。従来は、炊飯器本体に米箱が固定されているため、使用者が穀物を補充する必要がある場合、炊飯器の上から米箱内に穀物を入れなければならず、使用者は穀物又は炊飯器全体を運ばなければならないなど、使い勝手が悪くなっている。使用者が穀物の種類を変えたいときには、使用者は炊飯器全体をひっくり返さなければ米箱から元の穀物を出すことができないという点でも、やはり使い勝手が悪いという問題が存在する。使用者が米箱を洗う必要がある場合も、使用者は同様に炊飯器全体を洗浄エリアまで運ぶ必要があり、炊飯器を頻繁にひっくり返したり振ったりしないと洗浄ができず、洗浄の難易度が高く、また、水が誤って炊飯器内部に入って電気部品が破損したり、炊飯器が手を離れて落ちたりする危険がある。このように、炊飯器上の米箱は、操作性が悪く、実用性が低いという技術的問題が存在する。
【0009】
これに対して、本出願に記載されている調理器では、本体と材料貯蔵部とが着脱可能な構造により接続されて、具材の補充や交換又は材料貯蔵部の洗浄が必要な場合に、本体から材料貯蔵部を取り外し、材料貯蔵部を個別に操作することにより上記の具材の補充や交換及び洗浄動作を行うことができる。例えば、洗浄動作の際に、使用者は、材料貯蔵部を取り外した後、水栓で水流により材料貯蔵部の内外面を直接洗浄することができ、調理器内部への水流の誤進入や調理器の落下といった問題がなく、動作が容易である。また、例えば、材料貯蔵部内に貯蔵されている材料の種類を交換する場合には、材料貯蔵部を取り外した後、既存の材料を既存の材料の種類に対応する外装の米箱に投入した後、新たな材料を材料貯蔵部内に補充することができ、着脱可能な材料貯蔵部を設けることは、調理器全体を移動して材料を交換する場合に比べて操作の難易度が低くなる。これに対応して、上記の材料の補充や交換及び洗浄操作が完了した後、取り外された材料貯蔵部を本体の所定の取り付け位置に戻すことにより、材料貯蔵部と搬送アセンブリとのドッキングが完了し、搬送アセンブリがその後の調理中に材料自動補充工程を行うことが可能となる。
【0010】
従って、本出願では、本体及び搬送アセンブリに対して着脱可能な米箱を設置することにより、材料補充、材料交換及び洗浄工程の操作難度を低減し、食品の操作によって調理器が破損する可能性を低減することにより、上記の関連技術で問題となっている操作性の低下及び実用性の低下を解決する。これにより、調理器の構成を最適化し、調理器の実用性を向上させ、使用者の使用体験を向上させるという技術的効果が得られる。
【0011】
また、本出願により提供される上記の調理器は、さらに、次のような付加的な構成を有することもできる。
【0012】
上記の技術手段では、材料貯蔵部が吐出口を備え、搬送アセンブリが、第1端が調理室と連通し、第2端が吐出口とドッキングする供給通路を備えている。
【0013】
該技術手段では、材料貯蔵部は、貯蔵ビンと、貯蔵ビンにつながる吐出口と、を備え、材料は貯蔵ビン内に集中的に収納され、自動調理工程において材料は吐出口により貯蔵ビンから投入される。また、搬送アセンブリは、第1端が調理室と連通し、第2端が吐出口とドッキングする供給通路を備えている。材料貯蔵部が本体から取り外される場合、吐出口と供給通路の第2端との接続が切断され、材料貯蔵部が所定の取付位置に取り付けられる場合、吐出口と供給通路の第2端とが接続されて、材料が吐出口及び供給通路から調理室への搬送が可能となっている。位置に対応する吐出口と供給通路とを位置対応的に設置することにより、吐出口と供給通路との連通・切断は材料貯蔵部の着脱動作に伴って同期して完了することができ、材料貯蔵部と搬送アセンブリとを手動で接続する操作が不要となる。これにより、調理器の構造レイアウトをより最適化し、操作の難易度を低下するという技術的効果が得られる。
【0014】
上記いずれかの技術手段において、調理器は、さらに、材料貯蔵部に設けられ、材料を吐出口から押し出す投入アセンブリを備える。
【0015】
該技術手段において、調理器は、投入アセンブリをさらに備え、投入アセンブリは材料貯蔵部に設けられ、投入アセンブリは動作により貯蔵ビン内の材料を吐出口から供給通路にプッシュすることができる。これにより、材料貯蔵部の材料の自動化投入を実現する。投入アセンブリを設けることにより、材料貯蔵部の材料出力動作を制御することができる。これにより、材料貯蔵部を取り外した場合に、投入アセンブリにより吐出口を遮断することにより、材料の漏れを防止することができる。一方、投入アセンブリの動作時点及び動作時間を制御することにより、材料のタイミング出力及び定量出力を実現することができる。従って、調理器の自動化・スマート化が進み、調理器の実用性を向上させるという技術的効果が得られる。
【0016】
具体的には、投入アセンブリは、フラップ構造であってもよい。フラップ構造は吐出口に回転可能に設けられ、フラップ構造が第1状態である場合、フラップ構造は吐出口を閉じ、材料の出力ができなくなる。材料を出力する必要がある場合、フラップ構造を第2状態に反転させて、材料を吐出口から出力することができる。投入アセンブリはまた、スクリューであってもよい。材料の一部がスクリューのネジ内に積み上がっており、材料を出力する必要がある場合、スクリューが回転するように制御して、ネジ内の材料を吐出口の外に段階的に押し出す。投入アセンブリはまた、回転する羽根車や往復運動するピストン等の構造を有してもよい。これについて、該技術手段は、材料出力の制御可能な要件を満たす限り、投入アセンブリの具体的な構造形態を特に限定しない。
【0017】
上記いずれかの技術手段において、調理器は、さらに、本体に設けられ、投入アセンブリと着脱可能に接続され、投入アセンブリを作動駆動する駆動部材を備える。
【0018】
該技術手段において、調理器は、さらに、投入アセンブリを作動駆動する駆動部材を備える。具体的には、駆動部材は本体に設けられ、駆動部材の動力出力端は投入アセンブリと着脱可能に接続されている。材料貯蔵部を取り外す必要がある場合、駆動部材の動力出力端は投入アセンブリとの接続が切断され、投入アセンブリは材料貯蔵部と共に本体から取り外される。これに対して、材料貯蔵部を所定の取付位置に再取付した場合、駆動部材の動力出力端が投入アセンブリに接続され、駆動部材は投入アセンブリを駆動して材料の出力を制御することができる。
【0019】
駆動部材と投入アセンブリとを別体に設け、かつ駆動部材を材料貯蔵体に設けることにより、材料貯蔵部上の付加的な構造を減少することができ、重量を削減することにより使用者が材料貯蔵部を搬送したり反転したりする操作の難易度を低減することができる。一方では、駆動部材を本体に設けることで、調理器内部の配線の便宜を図ることができ、着脱可能な材料貯蔵部に回路構造を設ける必要がなくなる。さらに、駆動部材を本体に配置することで、洗浄中に駆動部材が液体に浸食されることを回避し、駆動部材の寿命を延ばすことができる。従って、駆動部材の構造レイアウトを最適化し、調理器の実用性と信頼性とを向上させるという技術的効果を実現する。
【0020】
上記いずれかの技術手段において、投入アセンブリは、吐出口内に回転可能に設けられた羽根車と、材料貯蔵部に設けられ、出力端が羽根車に接続され、入力端が駆動部材に着脱可能に接続された伝動部と、を備える。
【0021】
該技術手段において、投入アセンブリの構造を説明する。具体的には、投入アセンブリは羽根車と伝動部とを備える。羽根車は、吐出口内に横向きに配置されており、吐出口には軸孔が設けられ、羽根車の輪軸は、羽根車が吐出口内で回転することができるように軸孔内に穿設されている。伝動部は材料貯蔵部に取り付けられており、伝動部の入力端は駆動部材上の出力軸に着脱可能に接続され、伝動部の出力端は羽根車の輪軸に接続されている。材料貯蔵部が所定の取付位置に取り付けられた場合、駆動部材は伝動部を介して羽根車を回転させることができ、回転する羽根車は、羽根の間に積まれた材料を供給通路側に向けて回転反転させることにより、供給通路内に移動させることができる。ここで、投入アセンブリの単位時間の材料出力量は、羽根車の寸法、各羽根間の角度、駆動部材の出力回転数、伝動部の伝動比と関連し、材料の出力速度は、実際の動作中に駆動部材の出力回転数を調整することにより調整することができる。
【0022】
羽根車は構造複雑度が低く、加工難易度が小さいという利点を持っているため、投入アセンブリの材料出力構造として羽根車を選択することは、投入アセンブリのコスト低減及び信頼性向上に寄与する。一方、回転する羽根車による材料の出力速度が均一で、制御性がよいため、材料の出力量を測定することができ、材料の定量的出力を達成するための便利な条件を提供することができる。
【0023】
上記いずれの技術手段において、吐出口は材料貯蔵部の底部に位置し、伝動部は、材料貯蔵部と本体との間に位置する。
【0024】
該技術手段において、吐出口は材料貯蔵部の底部に設けられ、材料は、重力によって、羽根車内側の羽根の間を埋めるように貯蔵ビンの底部に積層されて、回転する羽根車による材料の効果的な出力が確保される。さらに、搬送アセンブリは、吐出口の底部に設けられ、供給通路の第2端は吐出口とドッキングしており、回転する羽根車によって引き出された材料は、重力によって供給通路に落下し、その後に調理室に搬送される。
【0025】
これに加えて、材料貯蔵部の底壁はロート状になっており、ロート状底壁の最下方に吐出口が設けられ、ロート状に設けられた底壁は、材料を吐出口に集約させることができて、材料の投入を容易にし、材料が材料貯蔵部内にたまり残留することを回避する。伝動部は、材料貯蔵部と本体との間に設けられ、具体的にはロート状底壁が避けた空間に設けられており、伝動部をこの領域に配置することで、調理器全体の構造コンパクト化を図ることができ、調理器の小型化設計に便利な条件を提供することができる。一方で、駆動部材と伝動部とのドッキングに十分なスペースを設けることができ、材料貯蔵部の装着時に同期して伝動部と駆動部材とのドッキングが完了することが確保される。
【0026】
上記いずれかの技術手段において、伝動部は、材料貯蔵部に回転可能に設けられ、出力軸に着脱可能に接続されて出力軸と同期回転する入力軸と、入力軸に嵌設され、入力軸と同期回転する第1歯車と、第1歯車と噛み合い、羽根車の輪軸に接続され、羽根車と同期回転する第2歯車と、を備える。
【0027】
該技術手段において、伝動部の構造を説明する。具体的には、伝動部は、入力軸と第1歯車と第2歯車とを備える。入力軸は、材料貯蔵部に取り付けられ、材料貯蔵部に対して回転することができ、駆動部材の出力軸は入力軸に着脱可能に接続され、入力軸が同期回転するように駆動する。第1歯車は入力軸に嵌設され、入力軸と同期回転し、第2歯車は、第1歯車と噛み合い、回転する第1歯車は噛合関係によって第2歯車を回転するように駆動し、第2歯車は、羽根車が第2歯車と同期回転するように、羽根車の輪軸と同軸に接続され、従って、入力軸、第1歯車及び第2歯車により羽根車の駆動を実現する。
【0028】
一方、歯車伝動には、伝動精度が高く、伝動安定性が高いという利点があるため、第1歯車と第2歯車とを設置することは、材料貯蔵部の材料出力精度を向上させることに役立ち、かつ歯車伝動の騒音が小さいため、調理器の騒音汚染を低減することができる。一方、第1歯車と第2歯車とのパラメータを調整することによって回転数を減少させ、減速機の効果を発揮することができ、従って、羽根車の回転数を合理的な回転数区間内に制御し、あまりにも早く回転する羽根車が直接材料を粉砕することを回避することができる。また、この減速作用により、駆動モータの選択範囲も拡大し、駆動部材の調達コストの低減に寄与する。
【0029】
上記いずれの技術手段において、入力軸は、調理器の高さ方向に延在し、羽根車の輪軸は入力軸に対して垂直である。
【0030】
該技術手段において、入力軸は、調理器の高さ方向に延在し、対応する駆動部材の出力軸も同様に調理器の高さ方向に延在する。材料貯蔵部を取り付ける際に、材料貯蔵部は、本体にトップダウンで挿着され、入力軸と出力軸とのドッキングもこの挿着動作とともに完了する。第1歯車と第2歯車とはいずれもはすば歯車であり、第1歯車と第2歯車との間の角度は直角であり、これにより、羽根車の輪軸が入力軸に対して垂直に水平方向に延びることにより、羽根車が吐出口内部に横向きに配置されて、回転する羽根車が所定の速度で材料を出力することができるようにする。傾けて設けられた羽根車と比較して、水平に設けられた羽根車は、材料出力精度を向上させることができ、材料の定量出力に便利な条件を提供する。
【0031】
上記いずれの技術手段において、入力軸の端部には接続孔が設けられ、出力軸は接続孔内に少なくとも一部が挿着される。
【0032】
該技術手段において、入力軸の出力軸に向かう端部に接続孔が設けられ、接続孔の形状は出力軸端部の外輪郭形状とフィットするようになっており、材料貯蔵部の装着中に出力軸の少なくとも一部が接続孔内に挿入されることで入力軸と出力軸とのドッキングが完了する。これに対応して、材料貯蔵部を取り外すと、出力軸が接続孔から抜けて入力軸と出力軸との接続が切断される。具体的には、接続孔及び出力軸の断面形状は円形ではなく、例えば多角形である。また、接続孔内にキースロットを設け、入力軸が出力軸に取り付けられたキーによって同期回転するようにしてもよい。
【0033】
この挿着式の接続構造は、構造複雑度が低く信頼性が高いため、接続動作を材料貯蔵部の取付動作に適合させることができ、駆動部材と伝動部とのドッキングが材料貯蔵部の取り付けと同期して完了することが確保され、従って、材料貯蔵部の取付操作の複雑度を低減し、使用者の使用体験を向上させるという技術的効果をもたらす。
【0034】
上記いずれかの技術手段において、投入アセンブリは、さらに、材料貯蔵部に接続され、内部に伝動部が設けられているケースと、ケースに接続され、ケースの開口をカバーするカバーと、を備える。
【0035】
該技術手段において、投入アセンブリは、さらに、ケースとカバーを備え、ケースは材料貯蔵部の底部に取り付けられ、ケースの開口は搬送アセンブリに向けられている。カバーは、ケースの開口部にカバーされ、ケースと着脱可能に接続されている。カバーとケースとは合囲して伝動部を収容するための空間を形成しており、ケースとカバーとを設けることで、伝動部を遮断して、伝動部が使用者を傷つけたり、外部構造と干渉したりすることを防ぐことができる。一方、材料貯蔵部を洗浄する際に、ケースとカバーとは水を遮る役割を果たすことができ、これによって、伝動部の錆の速度を低下させて、調理器の安全性と信頼性とを向上させ、投入アセンブリの寿命を延ばすという技術的効果を達成する。
【0036】
具体的には、カバーには貫通孔が設けられ、入力軸が貫通孔に対向して設けられおり、材料貯蔵部を取り付ける際に、出力軸は貫通孔を通って入力軸の接続孔に挿着してドッキングを完了する。入力軸と貫通孔との間には、さらに、入力軸と貫通孔との隙間を密封するシールが設けられている。
【0037】
上記いずれかの技術手段において、搬送アセンブリは、さらに、供給通路内に設けられ、材料を調理室内に吹き込むためのファンを備える。
【0038】
該技術手段において、搬送アセンブリはファンをさらに備え、ファンは供給通路内に設けられる。ファンは、材料を吹き出す気流を出力するために用いられ、材料は気流のによって調理室にプッシュされ、それによって材料の空気圧搬送を実現する。複雑な動作機構を設けて材料を搬送することよりも、ファンを設けて材料を吹き出すことは、調理器の構造複雑度を低減することができ、材料搬送の信頼性を向上させ、故障率を低減させることができる。一方、搬送アセンブリのコストを削減することができ、製品の市場競争力を高めることができる。また、ファンは、材料を吹き出しながら材料表面に付着したホコリを吹き落すことができ、これに対応して、調理器内に集塵ボックスを設置して吹き落された塵埃を収集することができ、これにより、気流により材料の清掃も同時に行うことができる。従って、結果として得られる食物の清潔度を高め、使用者の健康を守ることができる。
【0039】
上記いずれかの技術手段において、本体は、さらに、取付室を備え、取付室は調理室の周側に位置し、搬送アセンブリは取付室内に設けられる。
【0040】
該技術手段において、搬送アセンブリは本体の内部に設けられる。具体的には、本体内には取付室が形成され、取付室は調理室の周側に位置し、具体的に、取付室の後側に位置する。搬送アセンブリを本体の内部に設けることで、調理器の外表面の一貫性を向上させ、外付けの搬送アセンブリによる違和感を回避することができる一方、本体のハウジング構造により搬送アセンブリを保護し、搬送アセンブリの故障率を低減することができる。取付室を調理室の周側に配置することで、調理室の周囲の空間を適切に利用することができ、調理器の高さを増加することなく搬送アセンブリの配置を行うことができ、調理器の安定性を向上させ、調理器の転倒可能性を低減することができる。
【0041】
上記いずれかの技術手段において、材料貯蔵部は取付室の頂部に位置する。
【0042】
該技術手段において、所定の取付位置は取付室の頂部に位置し、材料貯蔵部を所定の取付位置に取り付けると、材料貯蔵部は取付室の上方に位置する。材料貯蔵部を取付室の頂部に設置することにより、材料貯蔵部から出力された材料が自動的に搬送アセンブリ内に落下することができ、材料貯蔵部と搬送アセンブリとのドッキング構造の複雑度を低減することに役立つ。また、側面取付又は下部取付の技術手段と比較して、材料貯蔵部を取付室の頂部に配置することにより、使用者は、本体を移動又は反転させることなく、取付室の上方において材料貯蔵部の着脱動作を完了することができ、材料貯蔵部の着脱複雑度を低減し、使用者の使用体験を向上させることができる。
【0043】
上記いずれかの技術手段において、材料貯蔵部は調理器の高さ方向に沿って本体に挿着される。
【0044】
該技術手段において、材料貯蔵部は、調理器の高さ方向に沿って本体に下向きに挿入されているため、下向きに挿入動作の実行難易度が小さく、使用者に十分な位置調整スペースを提供することができ、使用者が材料貯蔵部と本体とを位置合わせすることが容易になる。
【0045】
具体的には、材料貯蔵部と本体とは係止構造により接続され、例えば、材料貯蔵部にスナップが設けられ、材料貯蔵部にスロットが設けられ、材料貯蔵部を所定の取付位置に下向きに挿入した後、スナップとスロットとが係止されることにより、材料貯蔵部を所定の取付位置に位置決めし、材料貯蔵部の位置ずれひいては脱落を回避する。
【0046】
上記いずれかの技術手段において、材料貯蔵部は、本体と着脱可能に接続され、材料補充口を備える箱体と、材料補充口をカバーする箱蓋と、を備える。
【0047】
該技術手段において、材料貯蔵部の構造を説明する。具体的には、材料貯蔵部は、箱体と箱蓋とを備える。吐出口は箱体の底部に設けられ、箱体の頂部には材料補充口が設けられ、羽根車と伝動部とは箱体に取り付けられている。箱蓋は箱体に接続され、材料補充口をカバーするために用いられ、使用者が一時的に材料を補充する必要とした場合、箱蓋を開けて材料補充操作を行うことができる。
【0048】
本出願の追加的な態様および利点は、次の説明の部分で明らかになるか、または本出願の実践を通じて理解されるだろう。
【0049】
本出願の上記および/または追加の態様および利点は、以下の図面を参照した実施例の説明から明らかであり、容易に理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【
図1】本出願の実施例に係る調理器の構造概略図の一つを示す。
【
図2】
図1に示す実施例における調理器のA~A方向での断面図である。
【
図3】
図2に示す実施例における調理器のB箇所の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本出願の上記目的、特徴及び利点をより明確に理解するために、以下に図面及び具体的な実施形態を参照して本出願の説明をさらに詳細に説明する。なお、本出願の実施例及び実施例における特徴は、衝突しない限り、互いに組み合わせることができる。
【0052】
以下の説明では、本出願の十分な理解を容易にするために多くの具体的な詳細が記載されているが、本出願は、ここに記載されているものとは異なる他の形態で実施することも可能であり、本出願の保護範囲は、以下に開示される具体的な実施例によって限定されるものではない。
【0053】
以下、
図1~
図3を参照して本出願の実施例に係る調理器を説明する。
【0054】
図1及び
図2に示すように、本出願の第1態様の実施例は、調理器100を提供し、調理器100は、調理室を備える本体110と、本体110に着脱可能に接続され、材料を貯蔵する材料貯蔵部120と、本体110に設けられ、材料を調理室に搬送する搬送アセンブリ130と、を備える。
【0055】
本出願では、調理器100を限定し、具体的に、調理器100は本体110と材料貯蔵部120と搬送アセンブリ130とを備える。本体110は、調理器100の本体構造であり、本体110内に調理室が形成され、食材は調理室内で完成品の食物に加工される。材料貯蔵部120は本体110に取り付けられ、材料貯蔵部120は調理に必要な材料を貯蔵するために用いられ、ご飯を調理することを例とすると、材料貯蔵部120に貯蔵される材料は、米、雑穀、緑豆、小豆などの食材あってもよい。搬送アセンブリ130は本体110に設けられ、搬送アセンブリ130の入口端は材料貯蔵部120に接続され、搬送アセンブリ130の出口端は調理室と連通し、搬送アセンブリ130は材料貯蔵部120から出力された材料を調理室内に搬送することにより、調理器100の材料自動補充機能を実現することができる。ここで、搬送アセンブリ130はスクリュー等の運動部材により調理室へ材料を押し出したり、空気圧部材により調理室に材料を吹き込んだりすることができるが、この実施例では、搬送アセンブリ130の具体的な構成形態は、材料搬送のニーズを満たすものであれば、特に限定されない。
【0056】
炊飯器の全自動調理のニーズを満たすためには、炊飯器に穀物を貯蔵できる米箱を設置する必要がある。従来は、炊飯器本体に米箱が固定されているため、使用者が穀物を補充する必要がある場合、炊飯器の上から米箱内に穀物を入れなければならず、使用者は穀物又は炊飯器全体を運ばなければならないなど、使い勝手が悪くなっている。使用者が穀物の種類を変えたいときには、使用者は炊飯器全体をひっくり返さなければ米箱から元の穀物を出すことができないという点でも、やはり使い勝手が悪いという問題が存在する。使用者が米箱を洗う必要がある場合も、使用者は同様に炊飯器全体を洗浄エリアまで運ぶ必要があり、炊飯器を頻繁にひっくり返したり振ったりしないと洗浄ができず、洗浄の難易度が高く、また、水が誤って炊飯器内部に入って電気部品が破損したり、炊飯器が手を離れて落ちたりする危険がある。このように、炊飯器上の米箱は、操作性が悪く、実用性が低いという技術的問題が存在する。
【0057】
これに対して、本出願に記載されている調理器100では、本体110と材料貯蔵部120とが着脱可能な構造により接続されて、具材の補充や交換又は材料貯蔵部120の洗浄が必要な場合に、本体110から材料貯蔵部120を取り外し、材料貯蔵部120を個別に操作することにより上記の具材の補充や交換及び洗浄動作を行うことができる。例えば、洗浄動作の際に、使用者は、材料貯蔵部120を取り外した後、水栓で水流により材料貯蔵部120の内外面を直接洗浄することができ、調理器100内部への水流の誤進入や調理器100の落下といった問題がなく、動作が容易である。また、例えば、材料貯蔵部120内に貯蔵されている材料の種類を交換する場合には、材料貯蔵部120を取り外した後、既存の材料を既存の材料の種類に対応する外装の米箱に投入した後、新たな材料を材料貯蔵部120内に補充することができ、着脱可能な材料貯蔵部120を設けることは、調理器100全体を移動して材料を交換する場合に比べて操作の難易度が低くなる。これに対応して、上記の材料の補充や交換及び洗浄操作が完了した後、取り外された材料貯蔵部120を本体110の所定の取り付け位置に戻すことにより、材料貯蔵部120と搬送アセンブリ130とのドッキングが完了し、搬送アセンブリ130がその後の調理中に材料自動添加工程を行うことが可能となる。
【0058】
従って、本出願では、本体110及び搬送アセンブリ130に対して着脱可能な米箱を設置することにより、材料補充、材料交換及び洗浄工程の操作難度を低減し、食品の操作によって調理器100が破損する可能性を低減することにより、上記の関連技術で問題となっている操作性の低下及び実用性の低下を解決する。これにより、調理器100の構成を最適化し、調理器100の実用性を向上させ、使用者の使用体験を向上させるという技術的効果が得られる。
【0059】
図2及び
図3に示すように、本出願の第2態様の実施例では、材料貯蔵部120が吐出口122を備え、搬送アセンブリ130が、第1端が調理室と連通し、第2端が吐出口122とドッキングする供給通路132を備えている。
【0060】
該実施例では、材料貯蔵部120は、貯蔵ビンと、貯蔵ビンにつながる吐出口122と、を備え、材料は貯蔵ビン内に集中的に収納され、自動調理工程において材料は吐出口122により貯蔵ビンから投入される。また、搬送アセンブリ130は、第1端が調理室と連通し、第2端が吐出口122とドッキングする供給通路132を備えている。材料貯蔵部120が本体110から取り外される場合、吐出口122と供給通路132の第2端との接続が切断され、材料貯蔵部120が所定の取付位置に取り付けられる場合、吐出口122と供給通路132の第2端とが接続されて、材料が吐出口122及び供給通路132から調理室への搬送が可能となっている。位置に対応する吐出口122と供給通路132とを位置対応的に設置することにより、吐出口122と供給通路132との連通・切断は材料貯蔵部120の着脱動作に伴って同期して完了することができ、材料貯蔵部と搬送アセンブリ130とを手動で接続する操作が不要となる。これにより、調理器100の構造レイアウトをより最適化し、操作の難易度を低下するという技術的効果が得られる。
【0061】
上記いずれかの実施例において、調理器100は、さらに、材料貯蔵部120に設けられ、材料を吐出口122から押し出す投入アセンブリ140を備える。
【0062】
該実施例において、調理器100は、投入アセンブリ140をさらに備え、投入アセンブリ140は材料貯蔵部120に設けられ、投入アセンブリ140は動作により貯蔵ビン内の材料を吐出口122から供給通路132にプッシュすることができる。これにより、材料貯蔵部120の材料の自動化投入を実現する。投入アセンブリ140を設けることにより、材料貯蔵部120の材料出力動作を制御することができる。これにより、材料貯蔵部120を取り外した場合に、投入アセンブリ140により吐出口122を遮断することにより、材料の漏れを防止することができる。一方、投入アセンブリ140の動作時点及び動作時間を制御することにより、材料のタイミング出力及び定量出力を実現することができる。従って、調理器100の自動化・スマート化が進み、調理器100の実用性を向上させるという技術的効果が得られる。
【0063】
具体的には、投入アセンブリ140は、フラップ構造であってもよい。フラップ構造は吐出口122に回転可能に設けられ、フラップ構造が第1状態である場合、フラップ構造は吐出口122を閉じ、材料の出力ができなくなる。材料を出力する必要がある場合、フラップ構造を第2状態に反転させて、材料を吐出口122から出力することができる。投入アセンブリ140はまた、スクリューであってもよい。材料の一部がスクリューのネジ内に積み上がっており、材料を出力する必要がある場合、スクリューが回転するように制御して、ネジ内の材料を吐出口122の外に段階的に押し出す。投入アセンブリ140はまた、回転する羽根車142や往復運動するピストン等の構造を有してもよい。これについて、該実施例は、材料出力の制御可能な要件を満たす限り、投入アセンブリ140の具体的な構造形態を特に限定しない。
【0064】
上記いずれかの実施例において、調理器100は、さらに、本体110に設けられ、投入アセンブリ140と着脱可能に接続され、投入アセンブリ140を作動駆動する駆動部材150を備える。
【0065】
該実施例において、調理器100は、さらに、投入アセンブリ140を作動駆動する駆動部材150を備える。具体的には、駆動部材150は本体110に設けられ、駆動部材150の動力出力端は投入アセンブリ140と着脱可能に接続されている。材料貯蔵部120を取り外す必要がある場合、駆動部材150の動力出力端は投入アセンブリ140との接続が切断され、投入アセンブリ140は材料貯蔵部120と共に本体110から取り外される。これに対して、材料貯蔵部120を所定の取付位置に再取付した場合、駆動部材150の動力出力端が投入アセンブリ140に接続され、駆動部材150は投入アセンブリ140を駆動して材料の出力を制御することができる。
【0066】
駆動部材150と投入アセンブリ140とを別体に設け、かつ駆動部材150を本体110に設けることにより、材料貯蔵部120上の付加的な構造を減少することができ、重量を削減することにより使用者が材料貯蔵部120を搬送したり反転したりする操作の難易度を低減することができる。一方では、駆動部材150を本体110に設けることで、調理器100内部の配線の便宜を図ることができ、着脱可能な材料貯蔵部120に回路構造を設ける必要がなくなる。さらに、駆動部材150を本体110に配置することで、洗浄中に駆動部材150が液体に浸食されることを回避し、駆動部材150の寿命を延ばすことができる。従って、駆動部材150の構造レイアウトを最適化し、調理器100の実用性と信頼性を向上させるという技術的効果を実現する。
【0067】
上記いずれかの実施例において、投入アセンブリ140は、吐出口122内に回転可能に設けられた羽根車142と、材料貯蔵部120に設けられ、出力端が羽根車142に接続され、入力端が駆動部材150に着脱可能に接続された伝動部144と、を備える。
【0068】
該実施例において、投入アセンブリ140の構造を説明する。具体的には、投入アセンブリ140は羽根車142と伝動部144とを備える。羽根車142は、吐出口122内に横向きに配置されており、吐出口122には軸孔が設けられ、羽根車142の輪軸は、羽根車142が吐出口122内で回転することができるように軸孔内に穿設されている。伝動部144は材料貯蔵部120に取り付けられており、伝動部144の入力端は駆動部材150上の出力軸に着脱可能に接続され、伝動部144の出力端は羽根車142の輪軸に接続されている。材料貯蔵部120が所定の取付位置に取り付けられた場合、駆動部材150は伝動部144を介して羽根車142を回転させることができ、回転する羽根車142は、羽根の間に積まれた材料を供給通路132側に向けて回転反転させることにより、供給通路132内に移動させることができる。ここで、投入アセンブリ140の単位時間の材料出力量は、羽根車142の寸法、各羽根間の角度、駆動部材150の出力回転数、伝動部144の伝動比と関連し、材料の出力速度は、実際の動作中に駆動部材150の出力回転数を調整することにより調整することができる。
【0069】
羽根車142は構造複雑度が低く、加工難易度が小さいという利点を持っているため、投入アセンブリ140の材料出力構造として羽根車142を選択することは、投入アセンブリ140のコスト低減及び信頼性向上に寄与する。一方、回転する羽根車142による材料の出力速度が均一で、制御性がよいため、材料の出力量を測定することができ、材料の定量的出力を達成するための便利な条件を提供することができる。
【0070】
上記いずれの実施例において、吐出口122は材料貯蔵部120の底部に位置し、伝動部144は、材料貯蔵部120と本体110との間に位置する。
【0071】
該実施例において、吐出口122は材料貯蔵部120の底部に設けられ、材料は、重力によって、羽根車142内側の羽根の間を埋めるように貯蔵ビンの底部に積層されて、回転する羽根車142による材料の効果的な出力が確保される。さらに、搬送アセンブリ130は、吐出口122の底部に設けられ、供給通路132の第2端は吐出口122とドッキングしており、回転する羽根車142によって引き出された材料は、重力によって供給通路132に落下し、その後に調理室に搬送される。
【0072】
これに加えて、材料貯蔵部120の底壁はロート状になっており、ロート状底壁の最下方に吐出口122が設けられ、ロート状に設けられた底壁は、材料を吐出口122に集約させることができて、材料の投入を容易にし、材料が材料貯蔵部120内にたまり残留することを回避する。伝動部144は、材料貯蔵部120と本体110との間に設けられ、具体的にはロート状底壁が避けた空間に設けられており、伝動部144をこの領域に配置することで、調理器100全体の構造コンパクト化を図ることができ、調理器100の小型化設計に便利な条件を提供することができる。一方で、駆動部材150と伝動部144とのドッキングに十分なスペースを設けることができ、材料貯蔵部120の装着時に同期して伝動部144と駆動部材150とのドッキングが完了することが確保される。
【0073】
上記いずれかの実施例において、伝動部144は、材料貯蔵部120に回転可能に設けられ、出力軸に着脱可能に接続されて出力軸と同期回転する入力軸1442と、入力軸1442に嵌設され、入力軸1442と同期回転する第1歯車1444と、第1歯車1444と噛み合い、羽根車142の輪軸に接続され、羽根車142と同期回転する第2歯車1446と、を備える。
【0074】
該実施例において、伝動部144の構造を説明する。具体的には、伝動部144は、入力軸1442と第1歯車1444と第2歯車1446とを備える。入力軸1442は、材料貯蔵部120に取り付けられ、材料貯蔵部120に対して回転することができ、駆動部材150の出力軸は入力軸1442に着脱可能に接続され、入力軸1442が同期回転するように駆動する。第1歯車1444は入力軸1442に嵌設され、入力軸1442と同期回転し、第2歯車1446は、第1歯車1444と噛み合い、回転する第1歯車1444は噛合関係によって第2歯車1446を回転するように駆動し、第2歯車1446は、羽根車142が第2歯車1446と同期回転するように、羽根車142の輪軸と同軸に接続され、従って、入力軸1442、第1歯車1444及び第2歯車1446により羽根車142の駆動を実現する。
【0075】
一方、歯車伝動には、伝動精度が高く、伝動安定性が高いという利点があるため、第1歯車1444と第2歯車1446とを設置することは、材料貯蔵部120の材料出力精度を向上させることに役立ち、かつ歯車伝動の騒音が小さいため、調理器100の騒音汚染を低減することができる。一方、第1歯車1444と第2歯車1446とのパラメータを調整することによって回転数を減少させ、減速機の効果を発揮することができ、従って、羽根車142の回転数を合理的な回転数区間内に制御し、あまりにも早く回転する羽根車142が直接材料を粉砕することを回避することができる。また、この減速作用により、駆動モータの選択範囲も拡大し、駆動部材150の調達コストの低減に寄与する。
【0076】
上記いずれの実施例において、入力軸1442は、調理器100の高さ方向に延在し、羽根車142の輪軸は入力軸1442に対して垂直である。
【0077】
該実施例において、入力軸1442は、調理器100の高さ方向に延在し、対応する駆動部材150の出力軸も同様に調理器100の高さ方向に延在する。材料貯蔵部120を取り付ける際に、材料貯蔵部120は、本体110にトップダウンで挿着され、入力軸1442と出力軸とのドッキングもこの挿着動作とともに完了する。第1歯車1444と第2歯車1446とはいずれもはすば歯車であり、第1歯車1444と第2歯車1446との間の角度は直角であり、これにより、羽根車142の輪軸が入力軸1442に対して垂直に水平方向に延びることにより、羽根車142が吐出口122内部に横向きに配置されて、回転する羽根車142が所定の速度で材料を出力することができるようにする。傾けて設けられた羽根車142と比較して、水平に設けられた羽根車142は、材料出力精度を向上させることができ、材料の定量出力に便利な条件を提供する。
【0078】
上記いずれの実施例において、入力軸1442の端部には接続孔1443が設けられ、出力軸は接続孔1443内に少なくとも一部が挿着される。
【0079】
該実施例において、入力軸1442の出力軸に向かう端部に接続孔1443が設けられ、接続孔1443の形状は出力軸端部の外輪郭形状とフィットするようになっており、材料貯蔵部120の装着中に出力軸の少なくとも一部が接続孔1443内に挿入されることで入力軸1442と出力軸とのドッキングが完了する。これに対応して、材料貯蔵部120を取り外すと、出力軸が接続孔1443から抜けて入力軸1442と出力軸との接続が切断される。具体的には、接続孔1443及び出力軸の断面形状は円形ではなく、例えば多角形である。また、接続孔1443内にキースロットを設け、入力軸1442が出力軸に取り付けられたキーによって同期回転するようにしてもよい。
【0080】
この挿着式の接続構造は、構造複雑度が低く信頼性が高いため、接続動作を材料貯蔵部120の取付動作に適合させることができ、駆動部材150と伝動部144とのドッキングが材料貯蔵部120の取り付けと同期して完了することが確保され、従って、材料貯蔵部120の取付操作の複雑度を低減し、使用者の使用体験を向上させるという技術的効果をもたらす。
【0081】
図2及び
図3に示すように、本出願の第3態様の実施例において、投入アセンブリ140は、さらに、材料貯蔵部120に接続され、内部に伝動部144が設けられているケース146と、ケース146に接続され、ケース146の開口をカバーするカバー148と、を備える。
【0082】
該実施例において、投入アセンブリ140は、さらに、ケース146とカバー148とを備え、ケース146は材料貯蔵部120の底部に取り付けられ、ケース146の開口は搬送アセンブリ130に向けられている。カバー148は、ケース146の開口部にカバーされ、ケース146と着脱可能に接続されている。カバー148とケース146とは合囲して伝動部144を収容するための空間を形成しており、ケース146とカバー148とを設けることで、伝動部144を遮断して、伝動部144が使用者を傷つけたり、外部構造と干渉したりすることを防ぐことができる。一方、材料貯蔵部120を洗浄する際に、ケース146とカバー148とは水を遮る役割を果たすことができ、これによって、伝動部144の錆の速度を低下させて、調理器100の安全性と信頼性とを向上させ、投入アセンブリ140の寿命を延ばすという技術的効果を達成する。
【0083】
具体的には、カバー148には貫通孔が設けられ、入力軸1442が貫通孔に対向して設けられおり、材料貯蔵部120を取り付ける際に、出力軸は貫通孔を通って入力軸1442の接続孔1443に挿着してドッキングを完了する。入力軸1442と貫通孔との間には、さらに、入力軸1442と貫通孔との隙間を密封するシールが設けられている。
【0084】
上記いずれかの実施例において、搬送アセンブリ130は、さらに、供給通路132内に設けられ、材料を調理室内に吹き込むためのファン134を備える。
【0085】
該実施例において、搬送アセンブリ130はファン134をさらに備え、ファン134は供給通路132内に設けられる。ファン134は、材料を吹き出す気流を出力するために用いられ、材料は気流のによって調理室にプッシュされ、それによって材料の空気圧搬送を実現する。複雑な動作機構を設けて材料を搬送することよりも、ファン134を設けて材料を吹き出すことは、調理器100の構造複雑度を低減することができ、材料搬送の信頼性を向上させ、故障率を低減させることができる。一方、搬送アセンブリ130のコストを削減することができ、製品の市場競争力を高めることができる。また、ファン134は、材料を吹き出しながら材料表面に付着したホコリを吹き落すことができ、これに対応して、調理器100内に集塵ボックスを設置して吹き落された塵埃を収集することができ、これにより、気流により材料の清掃も同時に行うことができる。従って、結果として得られる食物の清潔度を高め、使用者の健康を守ることができる。
【0086】
上記いずれかの実施例において、本体110は、さらに、取付室112を備え、取付室112は調理室の周側に位置し、搬送アセンブリ130は取付室112内に設けられる。
【0087】
該実施例において、搬送アセンブリ130は本体110の内部に設けられる。具体的には、本体110内には取付室112が形成され、取付室112は調理室の周側に位置し、具体的に、取付室112の後側に位置する。搬送アセンブリ130を本体110の内部に設けることで、調理器100の外表面の一貫性を向上させ、外付けの搬送アセンブリ130による違和感を回避することができる一方、本体110のハウジング構造により搬送アセンブリ130を保護し、搬送アセンブリ130の故障率を低減することができる。取付室112を調理室の周側に配置することで、調理室の周囲の空間を適切に利用することができ、調理器100の高さを増加することなく搬送アセンブリ130の配置を行うことができ、調理器100の安定性を向上させ、調理器100の転倒可能性を低減することができる。
【0088】
上記いずれかの実施例において、材料貯蔵部120は取付室112の頂部に位置する。
【0089】
該実施例において、所定の取付位置は取付室112の頂部に位置し、材料貯蔵部120を所定の取付位置に取り付けると、材料貯蔵部120は取付室112の上方に位置する。材料貯蔵部120を取付室112の頂部に設置することにより、材料貯蔵部から出力された材料が自動的に搬送アセンブリ130内に落下することができ、材料貯蔵部120と搬送アセンブリ130とのドッキング構造の複雑度を低減することに役立つ。また、側面取付又は下部取付の実施例と比較して、材料貯蔵部120を取付室112の頂部に配置することにより、使用者は、本体110を移動又は反転させることなく、取付室112の上方において材料貯蔵部120の着脱動作を完了することができ、材料貯蔵部120の着脱複雑度を低減し、使用者の使用体験を向上させることができる。
【0090】
上記いずれかの実施例において、材料貯蔵部120は調理器100の高さ方向に沿って本体110に挿着される。
【0091】
該実施例において、材料貯蔵部120は、調理器100の高さ方向に沿って本体110に下向きに挿入されているため、下向きに挿入動作の実行難易度が小さく、使用者に十分な位置調整スペースを提供することができ、使用者が材料貯蔵部120と本体110とを位置合わせすることが容易になる。
【0092】
具体的には、材料貯蔵部120と本体110とは係止構造により接続され、例えば、材料貯蔵部120にスナップが設けられ、材料貯蔵部120にスロットが設けられ、材料貯蔵部120を所定の取付位置に下向きに挿入した後、スナップとスロットとが係止されることにより、材料貯蔵部120を所定の取付位置に位置決めし、材料貯蔵部120の位置ずれひいては脱落を回避する。
【0093】
上記いずれかの実施例において、材料貯蔵部120は、本体110と着脱可能に接続され、材料補充口を備える箱体124と、材料補充口をカバーする箱蓋126と、を備える。
【0094】
該実施例において、材料貯蔵部120の構造を説明する。具体的には、材料貯蔵部120は、箱体124と箱蓋126とを備える。吐出口122は箱体124の底部に設けられ、箱体124の頂部には材料補充口が設けられ、羽根車142と伝動部144とは箱体124に取り付けられている。箱蓋126は箱体124に接続され、材料補充口をカバーするために用いられ、使用者が一時的に材料を補充する必要とした場合、箱蓋126を開けて材料補充操作を行うことができる。
【0095】
なお、本出願の請求の範囲、発明の詳細な説明及び図面において、用語「複数」は、特に明示的に限定されないが限り、2つ以上のものを意味し、用語「上」、「下」等が指示する方位又は位置関係は、図面に基づいて示された方位又は位置関係であり、本出願の説明を容易にし、陳述を簡単にするためのものであって、指示される装置又は素子が記載された特定の方位を有し、特定の方位で構成され、動作することを示す又は暗示するものではないため、これらの説明は、本出願を限定するものとして理解することはできない。用語「接続する」、「取り付ける」、「固定する」等は、一般的に理解されるべきであり、例えば、「接続する」は、複数の対象間の固定された接続であってもよく、複数の対象間の着脱可能な接続であってもよく、又は一体的な接続であってもよく、複数の対象間の直接的な接続であってもよく、複数の対象間の中間媒体を介した間接的な接続であってもよい。本出願における上記用語の具体的な意味は、当業者であれば、上記データに基づいて具体的に理解することができる。
【0096】
本出願の請求の範囲、発明の詳細な説明及び図面において、用語「一つの実施例」、「いくつかの実施例」、「特定の実施例」等の記載は、該実施例又は例示的に説明された具体的な特徴、構造、材料又は特徴を組み合わせて本出願の少なくとも一つの実施例又は実例に含まれることを意味する。本出願の請求の範囲、発明の詳細な説明及び図面において、上記用語への概略的な表現は、必ずしも同じ実施例又は実例を意味するものではない。さらに、記載された特定の特徴、構造、材料又は特徴は、いずれか1つ又は複数の実施例又は例において適切な形で結合されることができる。
【0097】
以上は、本出願の好ましい実施例に過ぎず、本出願を限定するものではなく、当業者には様々な変更や変化があり得るものである。すべて本出願の精神と原則の範囲内で行われたいかなる修正、均等交換、改善などは、いずれも本出願の保護範囲に含まれるべきである。
【0098】
図1~
図3における符号と部品名称との間の対応関係は以下のとおりである。
【符号の説明】
【0099】
100 調理器
110 本体
112 取付室
120 材料貯蔵部
122 吐出口
124 箱体
126 箱蓋
130 搬送アセンブリ
132 供給通路
134 ファン
140 投入アセンブリ
142 羽根車
144 伝動部
1442 入力軸
1443 接続孔
1444 第1歯車
1446 第2歯車
146 ケース
148 カバー
150 駆動部材
【外国語明細書】