(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046745
(43)【公開日】2024-04-04
(54)【発明の名称】冷温エアー兼用ライナー
(51)【国際特許分類】
B60N 2/28 20060101AFI20240328BHJP
A47C 7/74 20060101ALI20240328BHJP
A47D 13/02 20060101ALI20240328BHJP
【FI】
B60N2/28
A47C7/74 C
A47C7/74 D
A47D13/02
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023150530
(22)【出願日】2023-09-15
(31)【優先権主張番号】10-2022-0120446
(32)【優先日】2022-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】519242263
【氏名又は名称】グンビ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ジン ヒ
【テーマコード(参考)】
3B084
3B087
【Fターム(参考)】
3B084JE02
3B084JG02
3B087CE06
3B087CE10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】移動手段に設けられたカーシートと脱着可能に装着されるものの、ユーザをして皮膚疾患を起こす要素を遮断させるか、保温の機能を選択的に提供できる冷温エアー兼用ライナーを提供すること。
【解決手段】移動手段と脱着可能に連結され得る連結手段110が備えられたコーティング生地と、前記コーティング生地と積層構造をなすように互いに裁縫される一対の防水布生地と、一対の前記防水布生地の間に位置する積層構造で裁縫される第1のメッシュ生地と、前記コーティング生地と同一形状で成形されるものの、前記防水布生地と積層構造をなすように互いに裁縫され、外面には、外気を吸入するための少なくとも1つ以上のファン部材が備えられた第2のメッシュ生地とを備え、前記防水布生地は、前記ファン部材を介して吸入された外気が移動路に流入して膨らむとともに、前記第2のメッシュ生地方向に吸入空気が吐出され得るように構成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーシートCと脱着可能に連結され得る連結手段110が備えられたコーティング生地100と、
前記コーティング生地100と積層構造をなすように互いに裁縫される一対の防水布生地200と、
前記防水布生地200と同一形状で成形されるものの、一対の前記防水布生地200の間に位置する積層構造で裁縫される第1のメッシュ生地300と、
前記コーティング生地100と同一形状で成形されるものの、前記防水布生地200と積層構造をなすように互いに裁縫され、外面には、外気を吸入するための少なくとも1つ以上のファン部材410が備えられた第2のメッシュ生地400と、
を備え、
前記防水布生地200は、前記ファン部材410を介して吸入された外気が移動路230に流入して膨らむとともに、前記第2のメッシュ生地400方向に吸入空気が吐出され得るようにし、
一対の前記防水布生地200は、
前記第1のメッシュ生地300と前記第2のメッシュ生地400との間に備えられる第1の防水布210と、
前記第1のメッシュ生地300と前記コーティング生地100との間に備えられる第2の防水布220と、
を備え、
前記第1の防水布210の外面には、前記ファン部材410に流入した空気が吐出されるための複数の通気孔211が形成された
ことを特徴とする冷温エアー兼用ライナー。
【請求項2】
前記コーティング生地100の外面には、少なくとも1つ以上のポケット120が形成され、
前記ポケット120には、体温を調節するための冷温部材130が収納される
請求項1に記載の冷温エアー兼用ライナー。
【請求項3】
前記第2のメッシュ生地400と前記第1の防水布210との外面には、移動路230と連通できるように前記ファン部材410が挿設される挿入孔213が互いに対向して形成される
請求項1に記載の冷温エアー兼用ライナー。
【請求項4】
前記第1のメッシュ生地300の外面には、前記ファン部材410を介して移動路230に吸入された外気によって一対の前記防水布生地200が円滑に膨らむことができるように開口部310が穿孔形成された
請求項1に記載の冷温エアー兼用ライナー。
【請求項5】
前記ファン部材410は、
複数の吸入孔413が形成されたケース411と、
前記ケース411内部に回転可能に設けられるものの、回転の際、前記吸入孔413を介して外気を吸入し、移動路230方向に供給する供給モータ415と、
を備え、
前記吸入孔413は、前記ケース411下部に位置して穿孔形成された
請求項1に記載の冷温エアー兼用ライナー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、移動手段に設けられたカーシートと脱着可能に装着されるものの、夏期には、冷たい空気を提供したり、冬期には、温かい空気を提供したりして、ユーザをして皮膚疾患を起こす要素を遮断させるか、保温の機能を選択的に提供できる冷温エアー兼用ライナーに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、乳児らは、まだ体が発達しておらず、独立歩行が困難なため、保護者らは、外出の際、おくるみなどを使用し、比較的長時間外出の際には、ベビーカーや車両を使用する。
また、このようなベビーカー及び車両移動の際には、乳児の安全のためにカーシートが使用されることが一般的である。
【0003】
このようなカーシートは、乳児が安定的に着席できるように、座板あるいは背もたれを備えた状態で、カーシートに着席した乳児の転倒を防止するように別のベルトが設けられる構造からなる。普通、このようなカーシートは、安楽感を提供するために、弾力性があり、軟らかい充填材が内蔵される。
【0004】
しかし、カーシートを長い間使用するようになると、体をろくに動けない乳児の特性上、カーシートと当接した部位に持続的な通風が難しく、乳児の柔らかい皮膚を刺激するようになり、したがって、あせもやただれなどを誘発させて、乳児の皮膚健康を脅かすという問題がある。
【0005】
このような問題を解決するために、特許文献1:韓国登録特許第10-1821146号の「通風機能を有する乳児着座用シート」は、ベビーカーまたは乳児用カーシートに簡便に装着して、外部のきれいな空気を強制吸入した後、吸入された空気を乳児の背中またはお尻部位に強制排出する空冷式乳児着座用シートについて述べている。
【0006】
このような着座用シートは、インナーシートの内部に備えられた通風シートを介して空気を外部に排出する構成を有するものの、インナーシートの表面を介して風が排出されるための別の通気孔が含まれなかった状態でシート自体の通気性に頼って風を排出させるため、適切な量の気体流通が発生できない恐れが存在する。
【0007】
他の先行技術として、特許文献2:韓国公開実用第20-2011-0001542号「乳児用通風カーシート」の場合、一般的に生産される乳児用カーシートのボディーフレームの座板の後面部に送風機ユニットが設けられ、背もたれと座板の表面には、複数個の空気排出孔が形成されて、送風機から吸入された空気が乳児用カーシートのボディーフレーム内部に形成された空気通路を介して背もたれと座板の表面に形成された空気排出孔を介して空気が排出され、乳児用カーシートの表面と接触している乳児の体に発生しうる汗と湿気とを除去できるようにしたカーシートが紹介されている。
【0008】
このようなカーシートは、その形状が椅子形態であって、指定された別のボディーフレームを常に所持して、このボディーフレームを所望の位置に装着しなければならないので、実質的に携帯が不可能であって、活用度が低いことはもちろん、空気排出による冷温度に限定されており、冬季には、実用的な使用が不可能であるという短所を有していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1821146号の「通風機能を有する乳児着座用シート」
【特許文献2】韓国公開実用第20-2011-0001542号「乳児用通風カーシート」
【特許文献3】韓国公開特許第10-2019-0001174号(2019.01.04)
【特許文献4】韓国登録特許第10-1955968号(2019.03.04)
【特許文献5】韓国登録特許第10-1821146号(2018.01.17)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述した従来の問題点を解決するために、本発明は、乳児の背中とお尻とを快適に維持するものの、摺綴状態でも風がお尻と背中とに容易に提供され得るようにし、必要に応じて、冷温はもちろん、乳児の保温にも適用できる携帯可能なエアーライナーを提供しようとすることにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した従来技術を解決するための技術的解決課題として、本発明に係る冷温エアー兼用ライナーは、カーシートCと脱着可能に連結され得る連結手段110が備えられたコーティング生地100と、前記コーティング生地100と積層構造をなすように互いに裁縫される一対の防水布生地200と、前記防水布生地200と同一形状で成形されるものの、一対の前記防水布生地200の間に位置する積層構造で裁縫される第1のメッシュ生地300と、前記コーティング生地100と同一形状で成形されるものの、前記防水布生地200と積層構造をなすように互いに裁縫され、外面には、外気を吸入するための少なくとも1つ以上のファン部材410が備えられた第2のメッシュ生地400とを備え、前記防水布生地200は、前記ファン部材410を介して吸入された外気が移動路230に流入して膨らむとともに、前記第2のメッシュ生地400方向に吸入空気が吐出され得るようにすることを特徴とする。
【0012】
また、前記コーティング生地100の外面には、少なくとも1つ以上のポケット120が形成され、前記ポケット120には、体温を調節するための冷温部材130が収納されることが好ましい。実施形態によって冷温部材130は、人の頭が触る部分やお尻が触る部分に収納されることができるが、これに対して限定するものではない。
【0013】
また、一対の前記防水布生地200は、前記第1のメッシュ生地300と前記第2のメッシュ生地400との間に備えられる第1の防水布210と、前記第1のメッシュ生地300と前記コーティング生地100との間に備えられる第2の防水布220とを備え、前記第1の防水布210の外面には、前記ファン部材410に流入した空気が吐出されるための複数の通気孔211が形成されたことが好ましい。
【0014】
また、前記第2のメッシュ生地400と前記第1の防水布210との外面には、移動路230と連通できるように前記ファン部材410が挿設される挿入孔213が互いに対向して形成されることが好ましい。
【0015】
また、前記第1のメッシュ生地300の外面には、前記ファン部材410を介して移動路230に吸入された外気によって一対の前記防水布生地200が円滑に膨らむことができるように開口部310が穿孔形成されたことが好ましい。
【0016】
また、前記ファン部材410は、複数の吸入孔413が形成されたケース411と、前記ケース411内部に回転可能に設けられるものの、回転の際、前記吸入孔413を介して外気を吸入し、移動路230方向に供給する供給モータ415とを備え、前記吸入孔413は、前記ケース411下部に位置して穿孔形成されたことが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、従来とは異なり、上部側に異物が流入することが防止されたファン部材の回転により、一対からなる防水布生地に外気が流入して膨脹がなされると、冷温部材を経て通気孔が形成された第1の防水布及び通気性を有する第2のメッシュ生地を介して外部に排出されて、カーシートユーザに対する体温を調節させる冷空気や温空気を選択的に排出できる効果を有するようになる。
本発明は、カーシート、ベビーカーだけでなく、食卓椅子、ベビーバウンサー、ベビー布団、ベビーマットなど、様々な製品に適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明に係る冷温エアー兼用ライナーを示した分解図。
【
図3】
図1に対する防水布生地の分解図及びA-A’断面を示した図。
【
図4】
図1に対する第2のメッシュ生地を示した図。
【
図6】本発明に係る冷温エアー兼用ライナーの使用状態図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下では、添付された図面を参照して様々な実施形態をより詳細に説明する。本明細書に記載された実施形態は、様々に変形されることができる。特定の実施形態が図面に描写され、詳細な説明で詳しく説明されることができる。しかし、添付された図面に開示された特定の実施形態は、単に様々な実施形態を容易に理解させるためのものである。したがって、添付された図面に開示された特定実施形態により技術的思想が制限されるものではなく、発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる均等物または代替物を含む。
【0020】
第1、第2などのように、序数を含む用語は、様々な構成要素を説明するのに使用されることができるが、このような構成要素等は、上述した用語により限定されるものではない。上述した用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用される。
【0021】
本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性を予め排除しない。ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるとか、「接続されて」いると言及されたときには、その他の構成要素に直接的に連結されているか、または接続されていることができるが、中間に他の構成要素が存在することもできる。それに対し、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるとか、「直接接続されて」いると言及されたときには、中間に他の構成要素が存在しないことと理解される。
【0022】
その他にも、本発明を説明するにあたり、関連した公知機能あるいは構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、それについての詳細な説明は縮約したり、省略する。
以下、添付された図面を参照して本発明に係る冷温エアー兼用ライナー(以下、簡略に「ライナー」という)について詳細に説明する。
【0023】
説明に先立って、本発明に係るライナー1は、ユーザである「乳児」を対象として、自動車などのような移動手段に設けられるカーシートCに装着後、使用することと記載されているが、これに限定するものではないという点に注意する。
【0024】
まず、
図1に示したように、本発明に係るライナー1は、大別して、コーティング生地100、防水布生地200、第1のメッシュ生地300、及び第2のメッシュ生地400を備える。
【0025】
より詳細に説明すれば、
図2をさらに参照すれば、前記コーティング生地100は、ポリウレタンPUコーティングがなされたポリ材質を利用して、全体的に板の形状を有するように成形されるものの、一面は、カーシートCと当接できるように配置され、他面には、後述する、内部に第1のメッシュ生地300が備えられた一対の防水布生地200及び第2のメッシュ生地400の順に積層構造を有するように枠部分が裁縫されて一体に成形されたライナー1形状を満足させる。本発明の生地は、防水生地に限定するものではない。
【0026】
このような材質の特性を介してユーザの体の足(望ましくは、太ももと下腿部分)はもちろん、背中(Back)が接触される部分にカーシートCとの摩擦に対する耐久性を向上させるようにする。
【0027】
コーティング生地100の外面には、カーシートCと本発明に係るライナー1とが脱着できるように連結手段110を備え、前記連結手段110は、一対のベント両端に備えられて、雌雄形態で脱着するクリップまたは弾性力により長さ延長が可能なバンドに備えられる少なくとも1つ以上のフックのうち、少なくともいずれか1つを介して前記カーシートCと脱着する構造を有する。
【0028】
さらに、コーティング生地100の外面には、少なくとも1つ以上収納が可能なポケット120が形成され得るし、前記ポケット120には、収納物(例えば、乳児が使用するための生活用品等)以外にも、特に、冬期にユーザの体温を調節するための冷温部材130が収納され得る。
【0029】
ここで、冷温部材130は、冷凍や加熱が可能であるものの、パッドに収容可能なゲル(Gel)の形態でポケット120に収納され、望ましくは、前記ポケット120内部は、移動路230と連通する構造からなり、後述するファン部材410を介して外気が前記移動路230に流入するときに、前記冷温部材130によって冷空気や温空気がユーザに伝達され得るようにする。
【0030】
さらに、図示されてはいないが、ポケット120に収納される冷温部材130は、外気と接触して結露現象が発生しないように、前記ポケット120内面や前記冷温部材130を覆う吸水材(図示せず)がさらに備えられて、本発明のライナー1外部に水が漏れ出すことを防止できるようにする。
【0031】
一方、冷温部材130に使用されるパッドの材料はPVCであって、耐久性はもちろん、寸法安定性に優れたものを使用して、冷凍や加熱時に容易に使用できるようにする。
例えば、冷温部材130が挿入された本発明に係るライナー1は、通常、ベビーカーに使用の際に、ユーザである乳児の頭、背中部分が製品と密着されている。
【0032】
子供の安全のために、安全ベルトも固定させるので、ユーザを長時間(例えば、1時間以上)にわたってベビーカーに乗せて移動する過程で頭、背中部分の温度が高くなり、これは、あせも、発疹などを起こすようになる。
【0033】
これにより、ライナー1を使用の際に必ず触るしかない頭、首、背中部分の熱気を集中的に冷やすためには、ファン部材140の機能の他に、冷媒剤の役割が必要である。
また冬季には、温パックに機能を変更して使用することで、外出の際、ユーザの体温を維持させることができる。
このような技術的事実を証明するために、添付された表1及び表2の「冷温部材温度テスト」を参照できる。
【0034】
【0035】
添付された表1(冷パックテスト分析表)のように、ファン部材140の作動なしにただ座っている時間が長いほど、温度(約7度高くなる)が高くなることを確認でき、これは、冷温部材130を介して冷気が発散されるとき、温度格差が非常に大きくなることを確認できる。
【0036】
それに対し、ファン部材140のみ作動の際、最初の30分は涼しかったが、座っている時間が長くなるにつれて体温の影響でユーザの背中の方の温度測定の際、温度がさらに上がるようになることを確認できる。
【0037】
さらに、冷気を発散する冷温部材130とファン部材140とを混用して作動する際には、30~60分の段階で最も冷たく感じられ、2~3度ぐらい温度が下がることを確認でき、これは、ファン部材130のみ作動する際の温度より明確な差があり、冷温部材140の影響で、長く座っているときにも温度が上がる現象を防止し、長い間、涼しさを感じ得ることを分かることができる。
【0038】
さらに、2時間ぐらいになったとき、冷温部材130の冷気が全て溶けるか、消えるようになるが、冷気は、3時間以上持続して、座っている間、冷たい感じを受けることができた。(3時間ぐらいになったときの温度:26.1度)
これは、冷温部材130による冷気がライナー1に残っており、急に温度が上がる現象を防止する。
ファン部材140のみ作動するときと、冷温部材130挿入後に作動するときとにおいて、A区間で2~3度ぐらい明確な差が出る。
【0039】
これは、ファン部材140のみ作動するときには、座っているユーザの体温により、ある程度温度が上がるので、涼しくなる温度が冷温部材130に比べて弱くなり、夏季に、暑い外部で使用するとき、前記冷温部材130は、必ずしも使用することが涼しさを維持させるのに役に立つ。
【0040】
【0041】
一方、表2の「温パックテスト分析表(電子レンジで2分間温めた状態)」に対する分析によれば、
30分ぐらい座っていたとき、ユーザの体温と温気を発散する冷温部材130との機能が合わせられて温度が7度以上高くなった。
これにより、30分ぐらい温パックを挿入して座っていたときの温度が、2時間ぐらい動きなしに座っていたときの温度と等しくなるという効果が表れた。
【0042】
さらに、30分~1時間の間の温度が最も温かく感じられ、2時間以後からは、徐々に温度が下がり始めたが、温気が3時間以上持続されて温かさが感じられることを確認できる。
【0043】
このような分析結果によって、夏季にのみ主に使用していた本発明に係るライナー1に温気を提供する冷温部材130を挿入して、冬季にもユーザの体温が下がらないように温かくすることが可能である。
【0044】
結果として、冷気または温気を放散する冷温部材130をさらに使用することで、季節と温度に合うようにユーザの体温を維持できるように助けることができるという結論を導出するようになる。
【0045】
そして、
図1及び
図3を参照すれば、前記防水布生地200は、上述したコーティング生地100と積層構造を有するように裁縫されるものの、ファン部材410を介して吸入された外気がユーザの体に均一に冷気や温気で排出され得るようにするための構成として第1の防水布210及び第2の防水布220を備える。
【0046】
ここで、第1の防水布210と第2の防水布220とは、共にポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)である防水性材質を利用して、全体的に板の形状を有する同一形状で成形され、望ましくは、ユーザの頭、背中、及び脚部分までカバーされ得る形状で成形される。
【0047】
このとき、第1の防水布210と第2の防水布220との間である移動路230内側には、通気性を有する第1のメッシュ生地300が同一形状を有するように共に裁縫されるものの、ファン部材410から吸入された外気が前記移動路230に円滑に流入し得るように、下部は開放された状態を有するように裁縫されることが好ましい。
【0048】
第2のメッシュ生地400と当接する第1の防水布210の外面には、移動路230と連通されるように複数の通気孔211が穿孔形成されており、前記通気孔211の形成位置は、ユーザの体のうち、頭、背中、腰、及び脚などに集中的に配置され得るように形成されて、夏期に相対的に汗が多く発生する部分に対する皮膚疾患発生を防止させるという効果を極大化する。
【0049】
さらに、第1の防水布210の外面には、通気孔211の他に、第2のメッシュ生地400に形成された挿入孔213と対向する位置にさらに他の挿入孔213が移動路230と連通されるように穿孔形成されて、ファン部材410を介しての外気が流入するときに、一対の前記挿入孔213を介して前記移動路230内部に供給される構造を有するようにする。
【0050】
一方、第2の防水布220は、上述した第1の防水布210とは異なり、ファン部材410による外気が移動路に流入するときに、前記第1の防水布210と前記第2の防水布220とが風船の形態で膨脹され得るようにし、膨脹に用いられた流入空気は、上述した冷温部材130により温度が違く適用されて、通気孔211を経て第2のメッシュ生地400の外部に排出され、ユーザが涼しさ(または、温かさ)を感じ得るようにする。
【0051】
この過程で第1のメッシュ生地300の外面には、開口部310が穿孔形成されて、一対の防水布生地200が容易に膨脹できる構造を満足できるようにし、前記第1のメッシュ生地300は、クッション感及び通気性の材質で成形される。
【0052】
すなわち、図示したように、開口部310の形成が存在しなければ、第1のメッシュ生地300が通気性の材質で成形されていても、ファン部材410を介しての外気流入量に比べて防水布生地200の膨脹時間や膨脹率がその流入量に及ぼさない場合が発生することがあり、前記開口部310の形成によって前記防水布生地200の膨脹効果が一層極大化され得るようにするものである。
【0053】
そして、
図1、
図4、及び
図5に示したように、前記第2のメッシュ生地400は、上述したコーティング生地100とともに本発明のライナー1の外観を形成するものの、外気を強制吸入してユーザの体温を調節するための冷温空気が排出され得るようにするための構成としてファン部材410を備える。
【0054】
説明に先立って、本発明におけるファン部材410は、一対が形成されたことと図示されているが、これに限定するものではなく、必要に応じて1つまたは3つ以上が形成され得ることに注意する。
【0055】
例えば、第2のメッシュ生地400は、上述した第1のメッシュ生地300と同種の材質を利用して、全体的に板の形状を有するように成形するものの、第1の防水布210が覆われるように防水布生地200及びコーティング生地100とともに裁縫されて一体化される。
【0056】
また、一対のファン部材410は、外気を強制吸入して移動路230に供給することで、冷温部材130の温度を利用してユーザに冷空気や温空気を提供するための構成としてケース411及び供給モータ415を備え、望ましくは、ユーザの体に干渉が起こらないように第2のメッシュ生地400の下部前面に設けられる(
図6参照)。
これにより、ユーザがカーシートCに着席した後に、当該ユーザの荷重により外気吸入に干渉が起こらないようになる。
【0057】
さらに、ケース411の外面には、外気吸入のための複数の吸入孔413が穿孔形成されており、前記吸入孔413は、前記ケース411の下部にのみ位置して形成され、汚染度を低めるという長所とともに、ユーザの足が触る部分に対する安全性をさらに確保できるようにする。
【0058】
供給モータ415は、ケース411内部に設けられるものの、バッテリー(図示せず)などによって印加された電源により回転する駆動軸には、複数の羽根からなるファン(図示せず)が備えられて、吸入孔413を介しての外気を強制吸入し、防水布生地200が膨脹できるように移動路230側に吸入された空気を提供する。
【0059】
一方、本発明におけるライナー1は、図示したように、携帯や保管の容易性のために、折って使用することができるように複数の縫製ラインが複数形成されることができる。
【0060】
前述したように、本発明に係るライナー1は、従来とは異なり、上部側に異物が流入することが防止されたファン部材410の回転により、一対からなる防水布生地200に外気が流入して膨脹がなされると、冷温部材130を経て通気孔211が形成された第1の防水布210及び通気性を有する第2のメッシュ生地400を介して外部に排出され、カーシートCユーザに対する体温を調節させる冷空気や温空気を選択的に排出できるという効果を有するようになる。
【0061】
以上のように、本発明では、具体的な構成要素等のような特定事項と限定された実施形態及び図面により説明されたが、これは、本発明のより全般的な理解を助けるために提供されたものであり、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような記載から様々な修正及び変形が可能である。
【0062】
したがって、本発明の思想は、説明された実施形態に限定されて決められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等であるか、等価的変形がある全てのものは、本発明の思想範疇に属するといえる。
【符号の説明】
【0063】
1 本発明に係る冷温エアー兼用ライナー
100 コーティング生地
110 連結手段
120 ポケット
130 冷温部材
200 防水布生地
210 第1の防水布
211 通気孔
213 挿入孔
220 第2の防水布
230 移動路
300 第1のメッシュ生地
310 開口部
400 第2のメッシュ生地
410 ファン部材
411 ケース
413 吸入孔
415 供給モータ
C カーシート