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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046852
(43)【公開日】2024-04-05
(54)【発明の名称】洋上風力発電設備の浮体基礎
(51)【国際特許分類】
   B63B 35/00 20200101AFI20240329BHJP
   B63B 35/38 20060101ALI20240329BHJP
   B63B 35/44 20060101ALI20240329BHJP
【FI】
B63B35/00 T
B63B35/38 A
B63B35/38 B
B63B35/44 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022152180
(22)【出願日】2022-09-26
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 第2回WIND EXPO(秋) 幕張メッセ にて公開 公開日:令和4年8月31日
(71)【出願人】
【識別番号】598037569
【氏名又は名称】會澤高圧コンクリート株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147072
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 裕通
(74)【代理人】
【識別番号】100097696
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 嘉昭
(72)【発明者】
【氏名】山本 憲治
(72)【発明者】
【氏名】青木 涼
(57)【要約】
【課題】搬送コスト、製造コストが比較的小さく、洋上風力発電設備を安定的に支持することができる、浮体基礎を提供する。
【解決手段】洋上風力発電設備(1)の浮体基礎(3)を、上面から見て二等辺三角形の3個の頂点のそれぞれの位置に配置されているコンクリート製の3個の中空浮力体(10)と、これら3個の中空浮力体同士(10)を接続するコンクリート製の連結構造体(11)と、から構成する。そして、頂角に位置する1個の中空浮力体(10)の上に風力発電設備(4)の支柱(5)が設けられるようにする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面から見て二等辺三角形の3個の頂点のそれぞれの位置に配置されているコンクリート製の3個の中空浮力体と、
3個の前記中空浮力体同士を接続するコンクリート製の連結構造体と、から構成され、頂角に位置する1個の前記中空浮力体の上に風力発電設備の支柱が設けられるようになっている、洋上風力発電設備の浮体基礎。
【請求項2】
前記二等辺三角形は正三角形である、請求項1に記載の洋上風力発電設備の浮体基礎。
【請求項3】
前記中空浮力体は、3Dプリンタにより形成されたコンクリート製捨て枠と、該コンクリート製捨て枠に充填されたコンクリートとから形成されている、請求項1または2に記載の洋上風力発電設備の浮体基礎。
【請求項4】
前記連結構造体は、3個の前記中空浮力体の下部同士を接続し水没するようになっている第1の連結構造体と、3個の前記中空浮力体の上部同士を接続し空中に露出している第2の連結構造体と、から構成されている、請求項1または2に記載の洋上風力発電設備の浮体基礎。
【請求項5】
前記第1の連結構造体と、前記第2の連結構造体は、N=1、2、3、…とするとき、いずれも、鉛直に立てられた(N+5N)/2本の支柱パイプと、3(N+3N+2)本の連結パイプとから、上層部と下層部の2層構造に形成されており、
前記上層部は、3個の前記中空浮力体と前記中空浮力体の近傍の2本の前記支柱パイプの上端部とを連結している6本の前記連結パイプと、隣り合う前記支柱パイプの上端同士を連結している3(N+3N-2)/2本の前記連結パイプとから構成され、上面から見ると全体として平面状の二等辺三角形に形成されており、
前記下層部は、3個の前記中空浮力体と前記中空浮力体の近傍の2本の前記支柱パイプの下端部とを連結している6本の前記連結パイプと、隣り合う前記支柱パイプの下端同士を連結している3(N+3N-2)/2本の前記連結パイプとから構成され、上面から見ると全体として平面状の二等辺三角形に形成されている、請求項4に記載の洋上風力発電設備の浮体基礎。
【請求項6】
前記連結パイプのそれぞれにはPC鋼材が挿入され前記第1、第2の連結構造体と3個の前記中空浮力体には張力がかけられている、請求項5に記載の洋上風力発電設備の浮体基礎。
【請求項7】
前記第2の連結構造体の前記上層部には、前記風力発電設備によって発電された電力を使ってアンモニアを生成する複数のアンモニア製造設備が設けられるようになっており、複数の前記アンモニア製造設備は、前記連結パイプに沿って配置されるようになっている、請求項5に記載の洋上風力発電設備の浮体基礎。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洋上に浮くようになっており、その上に洋上風力発電設備が設けられるようになっている浮体基礎に関するものである。
【背景技術】
【0002】
風力発電により得られる電力は再生可能エネルギーであり、持続可能な開発目標における重要な解決方法の1つになっている。風力発電設備は陸上に設けることもできるが、洋上に設ける洋上風力発電設備は、比較的安定した強い風を利用することができる。洋上風力発電設備は、海底に固定した基礎いわゆる着床式基礎に設けることもできるし、洋上において浮かぶ浮体基礎に設けることもできる。前者の着床式基礎は、比較的水深の浅い海域に設置する必要があり、設置場所の制約がある。一方、後者の浮体基礎は比較的水深が深い海域でも設置可能であり設置場所の自由度が高いという特徴がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-29139号公報
【特許文献2】特開2022-33554号公報
【0004】
特許文献1には、洋上風力発電設備の浮体基礎が提案されている。この浮体基礎は、浮力体である浮力センタカラムと、この浮力センタカラムの周りに等距離に離間して配置されている複数の浮力体である浮力アウタカラムとを備えている。特許文献2には、洋上風力発電設備の浮体基礎として円筒型の浮体構造が提案されている。この浮体構造は、1本で洋上風力発電設備を支持するようになっており、プレキャストコンクリート部材から形成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の洋上風力発電設備の浮体基礎において、浮力体がどのような材料から形成されているのかこの文献に記載はない。しかしながら一般的にこのような浮力体は鋼材から形成されることが多い。鋼材から浮力体を形成する場合、造船設備等において浮力体を製造することになる。洋上風力発電設備の設置場所の近傍に造船設備等が無い場合、遠方の造船設備等で浮力体を製造して搬送しなければならない。そうすると搬送コストが嵩むという問題がある。あるいは搬送が実質的に不可能な遠方にしか造船設備等がない場合、洋上風力発電設備の設置ができない問題もある。
【0006】
特許文献2に記載の浮体構造は、プレキャストコンクリート部材から形成するようになっているので、造船設備等で製造する必要はない。洋上の設置予定のエリアに近い場所で、プレキャストコンクリート部材を製造し、これを搬送すればいいので搬送コストが小さいという優れた点がある。またコンクリート製であるので製造コストが小さいという優れた点がある。しかしながら、特許文献2に記載の浮体構造は1本の円筒型の浮体構造からなるので、横揺れ等の懸念がある。
【0007】
本発明は、搬送コスト、製造コストが比較的小さく、設置できるエリアの制限が比較的小さく、洋上風力発電設備を安定的に支持することができる、浮体基礎を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、洋上風力発電設備の浮体基礎を、上面から見て二等辺三角形の3個の頂点のそれぞれの位置に配置されているコンクリート製の3個の中空浮力体と、これら3個の中空浮力体同士を接続するコンクリート製の連結構造体と、から構成する。そして、頂角に位置する1個の中空浮力体の上に風力発電設備の支柱が設けられるようにする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、洋上風力発電設備の浮体基礎は、コンクリート製の3個の中空浮力体を備えている。つまり中空浮力体はコンクリートから形成されるので製造コストが比較的小さく、造船設備等により製造する必要がないので搬送コストも小さくて済む。そして浮体基礎は、これら3個の中空浮力体が上面から見て二等辺三角形の3個の頂点のそれぞれの位置に配置されている。そしてこれら3個の中空浮力体同士がコンクリート製の連結構造によって接続されている。したがって、横揺れ等が発生しにくく安定して洋上風力発電設備を支持することができる。他の発明によると、中空浮力体は、3Dプリンタにより形成されたコンクリート製捨て枠と、該コンクリート製捨て枠に充填されたコンクリートとから形成されている。3Dプリンタによりコンクリート製捨て枠を製造するので、大型の型枠を用意する必要がなくさらに製造コストを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施の形態に係る浮体基礎を備えた洋上風力発電設備の斜視図である。
図2】本実施の形態に係る浮体基礎を備えた洋上風力発電設備の正面図である。
図3】本実施の形態に係る浮体基礎を構成する中空浮力体の正面断面図である。
図4】本実施の形態に係る浮体基礎を示す上面断面図である。
図5】本実施の形態に係る浮体基礎とその上に設けられているアンモニア製造設備等を示す上面図である。
図6】本実施の変形例に係る浮体基礎を示す図で、その(A)は変形例1に係る浮体基礎の上面図、その(B)は変形例2に係る浮体基礎の上面図である。
図7】本実施の変形例3に係る浮体基礎を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<本実施の形態に係る洋上風力発電設備>
以下、本実施の形態を説明する。
本実施の形態に係る洋上風力発電設備1は、図1図2に示されているように、洋上に浮かぶ浮体基礎3に設けられている。図において風力発電装置4はその支柱5のみが示されているが、支柱5の上には発電機等が入れられたナセルが設けられ、ハブを介して複数枚のブレードが設けられたロータ軸がナセルに対して回転自在に設けられている。本実施の形態に係る洋上風力発電設備1には、後で詳しく説明するが図2に示されているように、アンモニア生成装置等7a、7b、…を備えている。風力発電装置4によって発電した電力により精製水を電気分解して水素を生成し、この水素と空気中の窒素とからアンモニアを生成する。生成したアンモニアは貯蔵され、図1に示されているように、定期的に運搬船8により搬送されるようになっている。
【0012】
<浮体基礎>
本実施の形態に係る浮体基礎3は、3個のフロータつまり中空浮力体10、10、10と、これら中空浮力体10、10、10同士を接続する連結構造体11と、から構成されている。中空浮力体10、10、10も、連結構造体11もコンクリート製からなり鉄筋等によって補強されている。このような中空浮力体10の1個に、風力発電装置4の支柱5が設けられている。
【0013】
<中空浮力体>
中空浮力体10は、図3にその断面が示されているように、円筒状で先端がテーパ状に縮径した浮力体本体部13と、この浮力体本体部13の上に設けられている頭部14と、浮力体本体部13の下部に形成されているヒーブプレート部15とから構成されている。次に説明する連結構造体11は、頭部14とヒーブプレート部15とに接続されている。ヒーブプレート部15は、浮力で浮いている中空浮力体10が上下方向に揺れるのを防止するために設けられている。
【0014】
このような中空浮力体10は次のように製造されている。まず、図3において太い実線で描かれているように、コンクリートを押し出す3Dプリンタによってコンクリート製捨て枠17、17、…を製造する。そして必要に応じてコンクリート製捨て枠17、17、…中に鉄筋を挿入し、コンクリート18を充填する。このようにしてコンクリート製捨て枠17、17、…とコンクリート18とが一体的に固着した中空浮力体10が製造されている。鉄製型枠を使用しないで製造できるので、低コストで中空浮力体10を製造することができる。なお、コンクリート製捨て枠17、17、…に充填するコンクリートは、軽量コンクリートを使用することもできる。この場合、さらに浮力を得ることができる。
【0015】
<連結構造体>
図1図2に示されているように、3個の中空浮力体10、10、10同士を連結している連結構造体11は、水中に没している第1の連結構造体20と、空中に露出している第2の連結構造体21と、から構成されている。第1の連結構造体20は、中空浮力体10、10、10のヒーブプレート部15、15、…同士を接続しており、第2の連結構造体21は頭部14、14、14同士を接続している。第1の連結構造体20も第2の連結構造体21もその構成は実質的に同じであり、それぞれ上層部20a、21aと、下層部20b、21bの2層構造に形成されている。図4には、3個の中空浮力体10、10、10と、第2の連結構造体21の上層部21aとが示されているが、中空浮力体10、10、10が正三角形のそれぞれの頂点になるように配置され、第2の連結構造体21が全体として正三角形になるように形成されていることが分かる。
【0016】
第1の連結構造体20も第2の連結構造体21も、その構成は実質的に同じであるので第2の連結構造体21について説明する。本実施の形態において第2の連結構造体21は、複数本の支柱パイプ24、24、…と、複数本の連結パイプ26、26、…とから構成されている。より具体的には、図4に示されているように、本実施の形態において第2の連結構造体21は、12本の支柱パイプ24、24、…を備えている。支柱パイプ24、24、…は、図1図2に示されているように鉛直に立てられており、その上端部と下端部は六角形状の接続部になっている。
【0017】
第2の連結構造体21の上層部21aは、12本の支柱パイプ24、24、…と連結パイプ26、26、…とから、次のように形成されている。まず、図1に示されているように、中空浮力体10、10、10と、これら中空浮力体10、10、10の近傍の2本の支柱パイプ24、24、…の上端部とが連結パイプ26、26、…によって接続されている。さらに隣り合う支柱パイプ24、24、…の上端部同士が連結パイプ26、26、…によって接続されている。上層部21aが図4に示されているが、本実施の形態において、第2の連結構造体21の上層部21aを構成している連結パイプ26、26、…は30本であることが分かる。
【0018】
第2の連結構造体21の下層部21bも、12本の支柱パイプ24、24、…と連結パイプ26、26、…とから上層部21aと同様に形成されている。つまり、図1に示されているように、中空浮力体10、10、10と、これら中空浮力体10、10、10の近傍の2本の支柱パイプ24、24、…の下端部とが連結パイプ26、26、…によって接続されている。さらに隣り合う支柱パイプ24、24、…の下端部同士が連結パイプ26、26、…によって接続されている。図4に示されているのは上層部21aだけであり下層部21bは隠れているが、下層部21bにおける連結パイプ26、26、…の本数も上層部21aにおける本数と同数になっている。すなわち30本である。したがって、本実施の形態において、第2の連結構造体21は、12本の支柱パイプ24、24、…と60本の連結パイプ26、26、…とから構成されている。
【0019】
このような第2の連結構造体21においてそれぞれの連結パイプ26、26、…と支柱パイプ24、24、…には、図4に示されているようにPC鋼材28、28、…が入れられている。一部のPC鋼材28、28、…は、その端部が中空浮力体10、10、10に固定され、テンションが掛けられている。また他のPC鋼材28、28、…は、その端部が支柱パイプ24、24、…に固定されてテンションが掛けられている。したがって、第2の連結構造体21は高い強度が得られる。
【0020】
前記したように第1の連結構造体20は、第2の連結構造体21と同様に構成されているので説明を省略する。
【0021】
<アンモニア生成装置等>
本実施の形態に係る洋上風力発電設備1は、前記したようにアンモニア生成装置等7a、7b、…を備えている。これらの装置は図5に示されているように、連結パイプ16、16、…に沿って、連結パイプ16、16、…の上に設けられている。アンモニア生成装置等7a、7b、…として、アンモニア生成装置7a、精製水タンク7b、7b、アンモニア貯蔵タンク7c、7c、…がある。アンモニア生成装置7aは、水素生成装置を備えており、水素生成装置は精製水タンク7b、7bから精製水の供給を受け、これを発電された電力によって電気分解し、水素を生成する。アンモニア生成装置7aにおいて、この生成された水素と空気中の窒素とからアンモニアを生成している。生成されたアンモニアはアンモニア貯蔵タンク7c、7c、…に貯蔵される。貯蔵されたアンモニアは、図1に示されているように、運搬船8によって搬出されるようになっている。
【0022】
<変形例>
本実施の形態に係る洋上風力発電設備1は色々な変形が可能である。例えば、浮体基礎3の大きさを変形することができる。図6の(A)には、本実施の形態の変形例1に係る浮体基礎3Aが示されている。変形例1に係る浮体基礎3Aにおいて、連結構造体11Aの第2の連結構造体21Aは、支柱パイプ24、24、…が3本になっている。そして上層部21aAにおいて連結パイプ26、26、…は9本になっている。下層部の連結パイプ26、26、…の本数も同数の9本であるので、第2の連結構造体21Aにおいて連結パイプ26、26、…は18本になっていることが分かる。
【0023】
図6の(B)には本実施の形態の変形例2に係る浮体基礎3Bが示されている。変形例2に係る浮体基礎3Bにおいて、連結構造体11Bの第2の連結構造体21Bは、支柱パイプ24、24、…が7本になっている。そして上層部21aBにおいて連結パイプ26、26、…は18本になっている。下層部の連結パイプ26、26、…の本数も同数の18本であるので、第2の連結構造体21Bにおいて連結パイプ26、26、…は36本になっていることが分かる。
【0024】
本実施の形態の変形例1に係る浮体基礎3A、本実施の形態の変形例2に係る浮体基礎3B、そして本実施の形態に係る浮体基礎3(図4参照)は、順次その大きさが大きくなっている。これらの浮体基礎3A、3B、3における第2の連結構造体21A、21B、21における支柱パイプ24、24、…の本数と、連結パイプ26、26、…の本数は、次の数式で表すことができる。すなわち、N=1、2、3、…とするとき、支柱パイプ24、24、…の本数は、
(N+5N)/2 本
になっており、連結パイプ26、26、…の本数は、
3(N+3N+2) 本
になっている。変形例1に係る第2の連結構造体21AについてはN=1を、変形例2に係る第2の連結構造体21BについてはN=2を、そして本実施の形態に係る第2の連結構造体21についてはN=3を代入すると、それぞれの本数が得られる。
【0025】
なお、これらの浮体基礎3A、3B、3における第2の連結構造体21A、21B、21について、上層部21aA、21aB、21aの連結パイプ26、26、…の本数の内訳は次のようになる。すなわち、3個の中空浮力体10、10、10とそれらの近傍の2本の支柱パイプ24、24、…の上端部を連結している連結パイプ26、26、…は6本になっている。そして、隣り合う支柱パイプ24、24、…の上端部同士を連結している連結パイプ26、26、…は、3(N+3N-2)/2本になっている。下層部21の連結パイプ26、26、…の本数の内訳も同様になっている。このように、第2の連結構造体21A、21B、21の大きさに応じて、支柱パイプ24、24、…と連結パイプ26、26、…の本数は規則的に増加している。
【0026】
本実施の形態の変形例1に係る浮体基礎3A、本実施の形態の変形例2に係る浮体基礎3Bの、それぞれの第1の連結構造体については、第2の連結構造体21A、21Bと同様に構成されているので説明を省略する。
【0027】
本実施の形態に係る浮体基礎3は、中空浮力体10、10、10が正三角形の各頂点に配置されているように説明した。しかしながら、正三角形を二等辺三角形に変形することもできる。図7には本実施の形態の変形例3に係る浮体基礎3Cが示されている。この浮体基礎3Cは全体的に二等辺三角形になっており、頂角30が60度より小さくなっている。図には示されていないが風力発電装置4(図1参照)の支柱5は二等辺三角形の頂角に位置する中空浮力体10に設けられている。
【符号の説明】
【0028】
1 洋上風力発電設備 3 浮体基礎
4 風力発電装置 5 支柱
7a アンモニア生成装置 7b 精製水タンク
7c アンモニア貯蔵タンク 8 運搬船
10 中空浮力体 11 連結構造体
13 浮力体本体部 14 頭部
15 ヒーブプレート部 17 コンクリート製捨て枠
18 コンクリート 20 第1の連結構造体
21 第2の連結構造体
20a、21a 上層部
20b、21b 下層部
24 支柱パイプ 26 連結パイプ
28 PC鋼材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7