(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046931
(43)【公開日】2024-04-05
(54)【発明の名称】部品変更システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240329BHJP
【FI】
G06Q30/06 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022152313
(22)【出願日】2022-09-26
(71)【出願人】
【識別番号】000220066
【氏名又は名称】テイ・エス テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(72)【発明者】
【氏名】古和 宗高
(72)【発明者】
【氏名】志田 隼人
(72)【発明者】
【氏名】松本 未希
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB22
(57)【要約】
【課題】車両購入後に車両の部品の変更を簡単に行うことができる部品変更システムを提供することを目的とする。
【解決手段】部品変更システム1は、車両購入後に車両の部品の変更を行うことを可能とするサブスクリプションサービスの加入者が使用する端末2と通信可能な制御部31を備える。制御部31は、端末2から送信されてくる情報に基づいて、ユーザがサブスクリプションサービスの加入者であると判定した場合、部品の選択を行うための選択画像を端末2に送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両購入後に車両の部品の変更を行うことを可能とするサブスクリプションサービスの加入者が使用する端末と通信可能な制御部を備えた部品変更システムであって、
前記制御部は、前記端末から送信されてくる情報に基づいて、ユーザが前記サブスクリプションサービスの加入者であると判定した場合、前記部品の選択を行うための選択画像を前記端末に送信することを特徴とする部品変更システム。
【請求項2】
前記車両の部品は、車両の内装部品であることを特徴とする請求項1に記載の部品変更システム。
【請求項3】
前記制御部は、
ユーザの嗜好性を判別するための嗜好性判別情報を入力するための画像を前記端末に送信し、
ユーザによって選択された前記嗜好性判別情報を前記端末から取得した場合、前記嗜好性判別情報に基づいて内装部品を選択し、選択した内装部品をユーザに提案する提案画像を前記端末に送信することを特徴とする請求項2に記載の部品変更システム。
【請求項4】
前記制御部は、ユーザの行動履歴を取得した場合、前記行動履歴に基づいて内装部品を選択し、選択した内装部品をユーザに提案する提案画像を前記端末に送信することを特徴とする請求項2に記載の部品変更システム。
【請求項5】
前記制御部は、
前記内装部品をユーザに提案する提案モードと、前記内装部品をユーザに個別に選択させる個別選択モードと、を実行可能であり、
前記提案モードと前記個別選択モードをユーザに選択させるモード選択画像を前記端末に送信し、
ユーザによって選択されたモード情報を前記端末から取得した場合、前記モード情報に基づいて、前記提案モードまたは前記個別選択モードを実行することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の部品変更システム。
【請求項6】
ユーザの所有車の情報である所有車情報が記憶された記憶部をさらに備え、
前記制御部は、前記内装部品を提案する場合、前記所有車情報に基づいて前記所有車に適合する内装部品を提案することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の部品変更システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記内装部品が車両に装着された状態の画像である装着画像を前記端末に送信することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の部品変更システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両購入後に車両の部品の変更を行うための部品変更システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの嗜好に応じて車両の内装のデザインを提案する技術が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、車両の購入後に、ユーザの嗜好が変化したことによって、ユーザが後から違うデザインを求めることがある。
【0005】
そこで、本発明は、車両購入後に車両の部品の変更を簡単に行うことができる部品変更システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明に係る部品変更システムは、車両購入後に車両の部品の変更を行うことを可能とするサブスクリプションサービスの加入者が使用する端末と通信可能な制御部を備える。
制御部は、端末から送信されてくる情報に基づいて、ユーザがサブスクリプションサービスの加入者であると判定した場合、部品の選択を行うための選択画像を端末に送信する。
【0007】
この構成によれば、サブスクリプションサービスの加入者であるユーザは、端末を用いて部品の選択を行うことができるので、車両購入後に車両の部品の変更を簡単に行うことができる。
【0008】
また、車両の部品は、車両の内装部品であってもよい。
【0009】
また、制御部は、ユーザの嗜好性を判別するための嗜好性判別情報を入力するための画像を端末に送信し、ユーザによって選択された嗜好性判別情報を端末から取得した場合、嗜好性判別情報に基づいて内装部品を選択し、選択した内装部品をユーザに提案する提案画像を端末に送信してもよい。
【0010】
この構成によれば、ユーザが自分に合った嗜好性判別情報を選択するだけで、ユーザの嗜好性に応じた内装部品がユーザに提案されるので、多種にわたる内装部品からユーザが好みの内装部品を選ぶ手間を省くことができる。
【0011】
また、制御部は、ユーザの行動履歴を取得した場合、行動履歴に基づいて内装部品を選択し、選択した内装部品をユーザに提案する提案画像を端末に送信してもよい。
【0012】
この構成によれば、ユーザの行動履歴に応じた内装部品がユーザに提案されるので、多種にわたる内装部品からユーザが好みの内装部品を選ぶ手間を省くことができる。また、例えばユーザの行動履歴が逐一アップデートされる記憶部から制御部が行動履歴を取得可能な場合には、ユーザが自分に合った嗜好性判別情報を選択する形態と比べ、ユーザが嗜好性判別情報を選択する手間を省くことができる。
【0013】
また、制御部は、内装部品をユーザに提案する提案モードと、内装部品をユーザに個別に選択させる個別選択モードと、を実行可能であり、提案モードと個別選択モードをユーザに選択させるモード選択画像を端末に送信し、ユーザによって選択されたモード情報を端末から取得した場合、モード情報に基づいて、提案モードまたは個別選択モードを実行してもよい。
【0014】
この構成によれば、ユーザが現在の状況に合わせたモードを選択することができる。例えば、ユーザが変更しようとする内装部品が決まっていない場合には、提案モードを選択することで、多種にわたる内装部品の中から、ユーザの嗜好性に合わせた内装部品を絞り込むことができる。また、例えば、ユーザが変更しようとする内装部品が決まっている場合には、個別選択モードを選択することで、スピーディに内装部品を選択することができる。
【0015】
また、部品変更システムは、ユーザの所有車の情報である所有車情報が記憶された記憶部をさらに備え、制御部は、内装部品を提案する場合、所有車情報に基づいて所有車に適合する内装部品を提案してもよい。
【0016】
この構成によれば、ユーザの所有車に適合しない内装部品をユーザが誤って選択するのを抑制することができる。
【0017】
また、制御部は、内装部品が車両に装着された状態の画像である装着画像を端末に送信してもよい。
【0018】
この構成によれば、内装部品が車両に装着された状態の画像をユーザが見ることができるので、内装部品の変更による内装全体のイメージをユーザが認識することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、サブスクリプションサービスの加入者であるユーザが、端末を用いて部品の選択を行うことができるので、車両購入後に車両の部品の変更を簡単に行うことができる。
【0020】
また、制御部が、ユーザによって選択された嗜好性判別情報に基づいて内装部品を選択し、選択した内装部品をユーザに提案する提案画像を端末に送信する構成とすることで、ユーザが自分に合った嗜好性判別情報を選択するだけで、ユーザの嗜好性に応じた内装部品がユーザに提案されるので、多種にわたる内装部品からユーザが好みの内装部品を選ぶ手間を省くことができる。
【0021】
また、制御部が、ユーザの行動履歴に基づいて内装部品を選択し、選択した内装部品をユーザに提案する提案画像を端末に送信する構成とすることで、ユーザの行動履歴に応じた内装部品がユーザに提案されるので、多種にわたる内装部品からユーザが好みの内装部品を選ぶ手間を省くことができる。また、例えばユーザの行動履歴が逐一アップデートされる記憶部から制御部が行動履歴を取得可能な場合には、ユーザが自分に合った嗜好性判別情報を選択する形態と比べ、ユーザが嗜好性判別情報を選択する手間を省くことができる。
【0022】
また、制御部が、内装部品をユーザに提案する提案モードと、内装部品をユーザに個別に選択させる個別選択モードと、を実行可能な構成とすることで、ユーザが現在の心境に合わせたモードを選択することができる。
【0023】
また、制御部が、所有車情報に基づいて所有車に適合する内装部品を提案する構成とすることで、ユーザの所有車に適合しない内装部品をユーザが誤って選択するのを抑制することができる。
【0024】
また、内装部品が車両に装着された状態の画像を制御部が端末に送信する構成とすることで、内装部品が車両に装着された状態の画像をユーザが見ることができるので、内装部品の変更による内装全体のイメージをユーザが認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図4】個別選択モードを示すフローチャートである。
【
図5】内装変更サイトのログイン画像を示す図である。
【
図7】嗜好性判別情報を入力するための画像が表示された画像を示す図である。
【
図11】提案モードの変形例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
図1に示すように、部品変更システム1は、車両購入後に車両の内装部品の変更を行うことを可能とするサブスクリプションサービス(以下、「内装変更サブスク」ともいう。)を提供するためのシステムである。本実施形態における内装変更サブスクは、新車の購入後に加入できるサービスであり、所定金額の支払いを行えば、所定期間の間、部品の交換を行うことができるサービスである。本実施形態における内装変更サブスクでは、内装部品を変更するたびに、内装部品の値段に対応した消費ポイントが加算されていき、消費ポイントがポイント上限値になると、サービスが停止されるものとする。
【0027】
部品変更システム1は、サーバ3を備える。サーバ3は、端末2と通信可能である。端末2は、内装変更サブスクの加入者であるユーザが所持して使用する端末であり、例えばスマートフォンである。端末2は、表示部21を有する。表示部21は、画像の表示と情報の入力が可能なタッチパネルである。端末2は、図示しないCPU、ROM、RAM、書換可能な不揮発性メモリ等も有する。
【0028】
サーバ3は、例えば車のディーラなどに設置される。サーバ3は、制御部31と、記憶部32とを有する。制御部31は、CPU等を有する。記憶部32は、ROM、RAM、書換可能な不揮発性メモリ等を有する。記憶部32は、ユーザの所有車の情報である所有車情報と、内装変更サブスクの加入者情報とを記憶している。
【0029】
所有車情報は、ユーザの所有車の内装部品に関する情報を含んでいる。所有車情報は、例えば、シートの表皮の色や柄などといった情報を含んでいる。所有車情報は、例えばユーザが新車を購入する際に、パーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」ともいう。)の画面上で見積もりを行った上で購入を決めた場合には、購入決定時の見積もりの情報を所有車情報として記憶部32に記憶してもよい。また、所有車情報は、例えばディーラの従業員またはユーザなどがパソコンなどによって情報を入力することで記憶部32に記憶されてもよい。
【0030】
また、ユーザが、新車購入時において、従来技術に示したデザイン提案システム(特開2017-182560号公報)と同様のシステムを利用して、内装のデザインを決めた場合には、デザイン提案システムにおいてユーザが選択した内装部品の情報を、所有車情報として記憶部32に記憶してもよい。
【0031】
加入者情報は、内装変更サブスクの加入者に関する情報を含んでいる。加入者情報は、例えば、ユーザ名、パスワードなどである。所定のユーザの加入者情報は、所定のユーザの所有車情報と関連付けられて記憶部32に記憶されている。
【0032】
制御部31は、端末2とインターネット等を介して通信可能である。制御部31は、内装部品の変更を行うためのwebサイト(以下、「内装変更サイト」)を端末2に送信可能である。ユーザは、端末2で内装変更サイトにアクセスし、内装変更サイトに加入者情報を入力することで、内装変更サイトの利用が可能となる。
【0033】
制御部31は、端末2が内装変更サイトにアクセスすると、
図5に示すログイン画像を端末2に表示し、
図2に示す処理を開始する。ログイン画像は、ユーザ名を入力するための画像と、パスワードを入力するための画像と、ユーザ名およびパスワードを制御部31に送信するためのログインボタンB1の画像とを有する。
【0034】
図2の処理において、制御部31は、まず、端末2から送信されてくる加入者情報に基づいて、ユーザが内装変更サブスクの加入者であるか否かを判定する(S1)。詳しくは、制御部31は、ログイン画像に入力されたユーザ名およびパスワードが、記憶部32に記憶されているユーザ名およびパスワードと一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合にユーザが内装変更サブスクの加入者であると判定する。
【0035】
ステップS1において、ユーザ名およびパスワードが一致せず、ユーザが内装変更サブスクの加入者でないと判定した場合には(No)、制御部31は、ユーザ名およびパスワードが間違っていることを示すメッセージを表示して、本処理を終了する。
【0036】
ステップS1において、ユーザが内装変更サブスクの加入者であると判定した場合には(Yes)、制御部31は、内装変更サイトの利用を可能とし、
図6に示すモード選択画像を端末2に送信する(S2)。モード選択画像は、ユーザにモードを選択させるための画像であり、提案モードを選択するための提案ボタンB2の画像と、個別選択モードを選択させるための個別選択ボタンB3の画像とを有する。
【0037】
提案モードは、内装部品をユーザに提案するモードである。本実施形態では、制御部31は、提案モードにおいて、複数の内装部品を含む内装デザインであって、ユーザの嗜好に合わせた内装デザインをユーザに提案する。
個別選択モードは、内装部品をユーザに個別に選択させるモードである。
【0038】
ユーザが提案ボタンB2を選択すると、提案モードが選択されたことを示す提案モード情報が制御部31に送信される。ユーザが個別選択ボタンB3を選択すると、個別選択モードが選択されたことを示す個別選択モード情報が制御部31に送信される。
【0039】
ステップS2の後、制御部31は、ユーザによって選択されたモード情報を端末2から取得し、モード情報に基づいて、提案モードまたは個別選択モードを実行する。詳しくは、ステップS2の後、制御部31は、端末2からのモード情報に基づいて、提案モードが選択されたか否かを判定する(S3)。
【0040】
ステップS3において、端末2からのモード情報が提案モード情報である場合、制御部31は、提案モードが選択されたと判定して(Yes)、提案モードを実行する(S4)。ステップS3において提案モードが選択されていないと判定した場合には(No)、制御部31は、個別選択モードが選択されたか否かを判定する(S5)。
【0041】
ステップS5において、端末2からのモード情報が個別選択モード情報である場合、制御部31は、個別選択モードが選択されたと判定して(Yes)、個別選択モードを実行する(S6)。ステップS5において個別選択モードが選択されていないと判定した場合には(No)、制御部31は、ユーザにより内装変更サイトの終了が選択されたか否かを判定する(S7)。なお、内装変更サイトの終了は、例えば、終了やログアウトの文字が付されたボタンの画像をユーザが選択することで終了する。
【0042】
ステップS7において終了が選択されていないと判定した場合には(No)、制御部31は、ステップS3の処理に戻る。ステップS7において終了が選択されたと判定した場合(Yes)、または、ステップS4,S6の終了後、制御部31は、本処理を終了する。
【0043】
図3に示すように、制御部31は、提案モードを開始すると、まず、
図7に示す嗜好性判別情報を入力するための画像を端末2に送信する(S21)。嗜好性判別情報は、ユーザの嗜好性を判別するための情報である。本実施形態では、嗜好性判別情報として、性別、趣味、性格とする。
【0044】
制御部31は、
図7に示す嗜好性判別画像を端末2に表示させる。嗜好性判別画像は、性別を選択させるための性別選択ボタンB4の画像と、趣味を選択させるための趣味選択ボタンB5の画像と、性格を選択させるための性格選択ボタンB6と、嗜好性を決定するための決定ボタンB7とを有する。
【0045】
性別選択ボタンB4、趣味選択ボタンB5および性格選択ボタンB6は、複数の項目をプルダウンメニューにより表示するボタンである。ユーザは、各項目の中から該当する項目を選ぶことが可能である。
【0046】
ユーザが性別選択ボタンB4を選択すると、男性、女性の項目がプルダウンメニューにより表示される。ユーザが男性を選択した場合、制御部31は、記憶部32に記憶されている複数の内装デザインの中から、男性が好む内装デザイン(スタイリッシュ、クールなど)を抽出する。ユーザが女性を選択した場合、制御部31は、複数の内装デザインの中から、女性が好む内装デザイン(キュートなど)を抽出する。
【0047】
ユーザが趣味選択ボタンB5を選択すると、音楽、山登り、マリンスポーツなどの項目がプルダウンメニューにより表示される。ユーザが音楽を選択した場合、制御部31は、複数の内装デザインの中から、例えば、グレードの高いスピーカが取り付けられた内装デザインなどを抽出する。ユーザが山登りを選択した場合、制御部31は、複数の内装デザインの中から、例えば、緑を基調とする自然スタイルの内装デザインなどを抽出する。ユーザがマリンスポーツを選択した場合、制御部31は、複数の内装デザインの中から、例えば、青を基調とするマリンスタイルの内装デザインなどを抽出する。
【0048】
ユーザが性格選択ボタンB6を選択すると、明るい、暗い、綺麗好きなどの項目がプルダウンメニューにより表示される。ユーザが明るいを選択した場合、制御部31は、複数の内装デザインの中から、例えば、比較的派手な色の内装デザインなどを抽出する。ユーザが暗いを選択した場合、制御部31は、複数の内装デザインの中から、例えば、比較的落ち着いた色の内装デザインなどを抽出する。ユーザが綺麗好きを選択した場合、制御部31は、複数の内装デザインの中から、例えば、表皮の着脱が容易なシート(着せ替えシート)が取り付けられた内装デザインや、抗菌処理された内装部品が取り付けられた内装デザインなどを抽出する。
【0049】
ユーザが決定ボタンB7を選択すると、ユーザが選んだ性別、趣味および性格の情報が嗜好性判別情報として制御部31に送信される。
図3に戻って、制御部31は、ステップS21の後、端末2から嗜好性判別情報を取得したかを判定することで、嗜好性判別情報がユーザによって選択されたかを判定する(S22)。
【0050】
ステップS22においてユーザによって選択された嗜好性判別情報を端末2から取得したと判定すると、制御部31は、嗜好性判別情報と所有車情報に基づいて内装デザインを選択する(S23)。具体的には、制御部31は、ステップS23において、複数の内装デザインの中から、ユーザの所有車に適合し、かつ、ユーザの性別、趣味および性格の条件に合った複数の内装デザインを選択する。
【0051】
ステップS23の後、制御部31は、選択した複数の内装デザインをユーザに提案するための複数の提案画像G1,G2,G3,G4を生成し、生成した複数の提案画像G1~G4を端末2に送信する(S24)。これにより、
図8に示すように、複数の提案画像G1~G4が、端末2の表示部21に表示される。提案画像G1~G4は、内装部品の選択を行うための選択画像である。また、提案画像G1~G4は、車両の内装全体を示す画像であり、内装部品が車両に装着された状態の画像である装着画像でもある。
【0052】
提案画像G1~G4は、静止画であってもよいし、車内の視点から撮影カメラで内部を見回すように3次元画像を回動させる動画であってもよい。なお、図では、提案画像G1~G4において、シートのみを図示しているが、ドアパネルやハンドルなどのその他の内装部品も表示することができる。また、図では、提案画像G1~G4を4つのみ表示しているが、画面をスクロールすることで、5つ以上の提案画像をユーザに提案できるようにしてもよい。また、複数の提案画像は、同一のデザインの色違い、模様違いであってもよいし、同じ色または模様のデザイン違いであってもよい。
【0053】
複数の提案画像G1~G4を含む画像には、内装を決定するための決定ボタンB8の画像も含まれている。提案画像G1~G4のいずれかをユーザが選択すると、選択した提案画像が、例えば色の反転などによって強調表示される。この状態で、ユーザが決定ボタンB8を選択すると、選択された提案画像が示す内装デザインの情報が端末2から制御部31に送信される。
【0054】
図3に戻って、制御部31は、ステップS24の後、ユーザによって選択された内装デザインの情報が端末2から送信されてきたかを判定することで、内装が決定したか否かを判定する(S25)。ステップS25において内装が決定したと判定した場合には(Yes)、制御部31は、決定した内装デザインを構成する各内装部品と、所有車情報(現在の内装デザインを構成する各内装部品)とを比較し、変更する内装部品を表示したパーツリストを生成し、生成したパーツリストの画像を端末2に送信する(S26)。
【0055】
図9に示すように、パーツリストの画像では、変更する内装部品の名前(パーツ名)と、パーツ名に対応した消費ポイントが、複数表示されている。ここで、消費ポイントは、内装部品の値段に対応したポイントであり、例えば1ポイントが1円に対応している。
【0056】
制御部31は、消費ポイントの合計が、ポイント上限値を超えた場合、エラーメッセージを表示してもよい。また、制御部31は、ポイント上限値以内の内装部品については黒文字で表示し、ポイント上限値を超える内装部品については赤文字で表示してもよい。
【0057】
パーツリストの画像には、内装部品の注文を行うための注文ボタンB9の画像も含まれている。ユーザが注文ボタンB9を選択すると、ユーザが注文したことを示す注文情報が端末2から制御部31に送信される。
【0058】
図3に戻って、制御部31は、ステップS26の後、注文情報が端末2から送信されてきたかを判定することで、注文が行われたか否かを判定する(S27)。ステップS27において注文が行われたと判定した場合には(Yes)、制御部31は、ユーザの最寄りのディーラのパソコンに、パーツリストの情報を、ユーザの電話番号や住所などの連絡先情報ととともに送信して(S28)、本処理を終了する。
【0059】
ユーザの最寄りのディーラの情報および連絡先情報は、例えば、所有車情報として記憶部32に記憶しておくことができる。なお、制御部31は、所有車情報として記憶部32に記憶された連絡先情報に基づいて、連絡先情報の住所の近くにあるディーラを検索し、検索したディーラにパーツリストの情報を送信してもよい。
【0060】
図4に示すように、制御部31は、個別選択モードを開始すると、まず、
図10に示すパーツ選択画像を端末2に送信する(S41)。パーツ選択画像は、内装部品が車両に装着された状態の画像である装着画像G11と、シートの表皮の選択を行うための複数の選択画像G12と、ドアパネルの選択を行うための複数の選択画像G13と、内装部品の選択を決定するための決定ボタンB10の画像とを有する。
【0061】
装着画像G11は、前述した提案画像G1~G4と同様に、静止画であってもよいし、動画であってもよい。選択画像が選択される前の初期の装着画像G11は、所有車情報に基づいた現在の内装デザインの画像となっている。なお、図では、表皮とドアパネルを選択するための選択画像G12,G13のみを表示しているが、画面をスクロールすることで、その他の内装部品を選択するための選択画像も表示可能となっている。その他の内装部品としては、ドアアームレスト、ドア照明、ドアスピーカ、インストルメントパネル、ピラーの化粧板、ハンドル、コンソールボックス、シート(表皮、パッド、アームレスト、ヘッドレスト、シート内蔵のセンサなど)、カーナビゲーションシステムなどがある。
【0062】
ユーザが選択画像を選択すると、選択された内装部品の情報である選択情報が端末2から制御部31に送信される。また、装着画像G11は、選択画像が選択されるたびに、更新されるようになっている。具体的には、例えば、表皮の色が青に選択された場合には、装着画像G11のシートの表皮の色が青に更新されて表示される。ユーザは、装着画像G11を見ながら、パーツの選択を行い、変更したいパーツの選択が終了した場合、決定ボタンB7を選択することで、内装を決定する。ユーザが決定ボタンB7を選択すると、内装が決定されたことを示す決定情報が端末2から制御部31に送信される。
【0063】
図4に戻って、制御部31は、ステップS41の後、端末2から送信されてくる選択情報に基づいて、変更するパーツが選択されたか否かを判定する(S42)。ステップS42においてパーツが選択されたと判定した場合には(Yes)、制御部31は、選択されたパーツに基づいて装着画像G11を更新し、更新した装着画像G11を端末2に送信する(S43)。
【0064】
ステップS43の後、制御部31は、端末2から決定情報が送信されてきたかを判定することで、内装が決定したか否かを判定する(S44)。ステップS44において内装が決定していないと判定した場合には(No)、制御部31は、ステップS42の処理に戻り、他のパーツの選択を待つ。
【0065】
ステップS44において内装が決定したと判定した場合には(Yes)、制御部31は、前述したステップS26~S28と略同様の処理であるステップS45~S47を実行して、本処理を終了する。つまり、制御部31は、内装が決定した場合には、
図9に示すパーツリストを示す画像を端末2に送信し(S45)、注文が行われたと判定すると(S46:Yes)、ユーザの最寄りのディーラのパソコンに、パーツリストの情報と連絡先情報を送信する(S47)。
【0066】
次に、部品変更システム1の具体的な動作の一例を詳細に説明する。
内装変更サブスクの加入者であるユーザが、自身の端末2で内装変更サイトにアクセスすると、
図5に示すログイン画像が端末2に表示される。ログイン画像において、ユーザがユーザ名とパスワードを入力し、ログインボタンB1を選択すると、
図6に示すモード選択画像が端末2に表示される。
【0067】
モード選択画像において、ユーザが提案ボタンB2を選択すると、
図7に示す嗜好性判別情報を選択するための画像が端末2に表示される。ユーザが各選択ボタンB4~B6から自身の嗜好に合った項目を選択し、決定ボタンB7を選択すると、
図8に示すように、ユーザの嗜好に合った内装デザインを示す提案画像G1~G4が端末2に表示される。
【0068】
具体的に、ユーザが、例えば、性別を男性、趣味を音楽、性格を綺麗好きと選択した場合、例えば、グレードの高いスピーカや表皮の着脱が容易なシートが取り付けられたスタイリッシュなデザインの複数種類の提案画像G1~G4が端末2に表示される。ユーザが提案画像G1~G4を選んだ後、決定ボタンB8を選択すると、
図9に示すパーツリストを示す画像が端末2に表示される。
【0069】
ユーザが、変更するパーツや消費ポイントをパーツリストで確認した後、注文ボタンB9を選択すると、制御部31は、ユーザの最寄りのディーラのパソコンに、パーツリストの情報とユーザの連絡先情報を送信する。なお、ディーラの社員は、パソコンに送信されてきたパーツリストの情報とユーザの連絡先情報に基づいて、ユーザに連絡し、ユーザの所有車を預かる日や内装変更が完了する日などの各種日程をユーザと確認する。内装部品の変更の実作業はディーラにおいて行われる。
【0070】
図6に示すモード選択画像において、ユーザが個別選択ボタンB3を選択すると、
図10に示すパーツ選択画像が端末2に表示される。パーツ選択画像において、ユーザが所定数の選択画像を選択し、決定ボタンB10を選択すると、
図9に示すパーツリストを示す画像が端末2に表示される。その後の動作は、提案モードと同じであるため、説明は省略する。
【0071】
以上、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
内装変更サブスクの加入者であるユーザは、自身の端末2を用いて内装部品の選択を行うことができるので、車両購入後に内装部品の変更を簡単に行うことができる。
【0072】
ユーザが自分に合った嗜好性判別情報を選択するだけで、ユーザの嗜好性に応じた内装部品がユーザに提案されるので、多種にわたる内装部品からユーザが好みの内装部品を選ぶ手間を省くことができる。
【0073】
提案モードと個別選択モードが選択可能であるので、ユーザが現在の状況に合わせたモードを選択することができる。例えば、ユーザが変更しようとする内装部品が決まっていない場合には、提案モードを選択することで、多種にわたる内装部品の中から、ユーザの嗜好性に合わせた内装部品を絞り込むことができる。また、例えば、ユーザが変更しようとする内装部品が決まっている場合には、個別選択モードを選択することで、スピーディに内装部品を選択することができる。
【0074】
制御部31が、内装部品を提案する場合、所有車情報に基づいて所有車に適合する内装部品を提案するので、ユーザの所有車に適合しない内装部品をユーザが誤って選択するのを抑制することができる。
【0075】
内装部品が車両に装着された状態の画像である装着画像が端末2に送信されることにより、内装部品が車両に装着された状態の画像をユーザが見ることができるので、内装部品の変更による内装全体のイメージをユーザが確認することができる。
【0076】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。以下の説明においては、前記実施形態と略同様の構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0077】
前記実施形態では、提案モードにおいてユーザに嗜好性判別情報を選択させたが、本発明はこれに限定されず、提案モードにおいてユーザに嗜好性判別情報を選択させなくてもよい。具体的には、制御部31は、ユーザの行動履歴に基づいて内装部品を選択し、選択した内装部品をユーザに提案する提案画像を端末2に送信してもよい。
【0078】
制御部31は、例えば、ユーザの所有車の車両制御部や端末2などのユーザが所持するデバイスからインターネットを介してユーザの行動履歴を取得して記憶部32に記憶する。ユーザの行動履歴としては、例えば、以下の履歴が挙げられる。
1.ユーザの所有車のナビゲーションシステムから取得可能な所有車の走行履歴。
2.車両の記憶部に記憶された音楽や動画の視聴履歴やジャンルなど。
3.端末2のGPS発信機から取得可能な端末2の移動履歴。
4.端末2でのサイトの検索履歴。
5.ウェアラブルデバイスで取得された血圧などのユーザの行動によって変化する健康状態の履歴。
【0079】
この場合、制御部31は、
図11に示す提案モードを実行する。制御部31は、提案モードを開始すると、記憶部32からユーザの行動履歴と所有車情報とを取得し、行動履歴と所有車情報に基づいて内装デザインを選択する(S61)。例えば、制御部31は、行動履歴に基づいて、ユーザが音楽を頻繁に聞いていることを判定した場合、グレードの高いスピーカが取り付けられた内装デザインなどの音楽が重視された内装デザインを選択する。
【0080】
また、制御部31は、行動履歴に基づいて、ユーザが車内テレビを頻繁に見ていることを判定した場合、グレードの高いモニタが取り付けられた内装デザインなどの映像が重視された内装デザインを選択する。また、制御部31は、行動履歴に基づいて、ユーザが海に行く頻度が高いと判定した場合、青を基調とするマリンスタイルの内装デザインを選択する。
【0081】
また、制御部31は、行動履歴に基づいて、ユーザが山登りに行く頻度が高いと判定した場合、緑を基調とする自然スタイルの内装デザインを選択する。また、制御部31は、行動履歴に基づいて、ユーザが赤系統の服を検索する頻度が高いと判定した場合、赤を基調とする内装デザインを選択する。
【0082】
また、制御部31は、行動履歴に基づいて、ユーザの血圧が高いと判定した場合、生体センサによりユーザの血圧を計測できるシートが取り付けられた内装デザインを選択する。ステップS61の後、制御部31は、前記実施形態と同様のステップS24~S28の処理を実行する。
【0083】
この形態によれば、ユーザの行動履歴に応じた内装部品がユーザに提案されるので、多種にわたる内装部品からユーザが好みの内装部品を選ぶ手間を省くことができる。また、ユーザの行動履歴が逐一アップデートされる記憶部32から制御部31が行動履歴を取得するので、ユーザが自分に合った嗜好性判別情報を選択する形態と比べ、ユーザが嗜好性判別情報を選択する手間を省くことができる。
【0084】
なお、行動履歴は、記憶部32に記憶させずに、制御部31が提案モードを実行するときに端末2等のデバイスから取得してもよい。
【0085】
嗜好性判別情報は、性別、趣味、性格に限らない。嗜好性判別情報は、色、柄(例:柄なし、水玉、ヒョウ柄など)、デザイン(例:スタイリッシュ、クール、キュート等)、求める機能(例:音楽好き、綺麗好きなど)などであってもよい。嗜好性判別情報は、性別、趣味、性格の3種類に限らず、1種類であってもよいし、2または4以上の種類であってもよい。
【0086】
制御部は、入手したユーザの情報をAI(人工知能)で機械学習して提案内容に反映させてもよい。
【0087】
内装変更サブスクには金額によるランクがあってもよい。例えば、年額1万円、年額5万円、年額10万円のプランをユーザが選択可能であってもよい。この場合、ランクによってプランの内容を変えてもよい。例えば、年額1万円のプランを、年に1回だけ内装部品の色変更のみが可能なプランとすることができる。また、年額10万円のプランを、年3回すべての内装部品の交換が可能なプランとすることができる。サーバの制御部は、ランクを判定し、ユーザが利用可能なサービスのみを提示する構成とすることができる。
【0088】
内装変更サブスクの利用に制限回数がある場合、制限回数に達したことをユーザに通知してもよい。例えば、制御部は、ユーザの利用回数が制限回数に達したと判定した場合、制限回数に達したことをユーザの端末に通知することができる。また、このように制限回数に達した場合、制御部は、サービスを停止する構成とすることができる。
【0089】
消費ポイントは、ユーザが自分の端末からサーバにアクセスしていつでも確認できるようになっていてもよい。例えば、ログイン後の画面である、
図6のモード選択画像に、消費ポイントとポイント上限値を表示してもよい。
【0090】
部品変更システム1は、サーバを備えていればよく、ユーザの端末は備えていなくてもよい。
【0091】
提案画像や装着画像は、端末以外のものに表示してもよい。例えば、端末の画面に、内装部品を選択するための選択画像(静止画)を表示し、端末とは別のモニタに、装着画像(提案画像)の動画を表示することもできる。
【0092】
端末は、タブレットやパーソナルコンピュータなどであってもよい。
【0093】
サブスクリプションサービス(以下、「サブスク」ともいう。)は、車両購入後に車両の部品の変更を行うことが可能なサービスであればよい。サブスクは、例えば、中古車の購入後に加入できるサービスであってもよい。また、サブスクは、外装部品の変更を行うことが可能なサービスであってもよい。
【0094】
前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0095】
1 部品変更システム
2 端末
31 制御部
G1~G4 提案画像
G12 選択画像
G13 選択画像