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特開2024-46984電子機器、車両、表示制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046984
(43)【公開日】2024-04-05
(54)【発明の名称】電子機器、車両、表示制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20240329BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20240329BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20240329BHJP
【FI】
G08G1/09 D
H04N7/18 K
H04N7/18 U
G06T7/00 300D
G06T7/00 650A
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022152389
(22)【出願日】2022-09-26
(71)【出願人】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(74)【代理人】
【識別番号】100167793
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 学
(72)【発明者】
【氏名】河野 崇
(72)【発明者】
【氏名】竹田 愛
(72)【発明者】
【氏名】関 正寛
【テーマコード(参考)】
5C054
5H181
5L096
【Fターム(参考)】
5C054CA04
5C054CC02
5C054EA05
5C054FC12
5C054FE13
5C054FE14
5C054FE26
5C054HA26
5H181AA01
5H181CC04
5H181FF27
5H181FF32
5L096BA04
5L096DA01
5L096DA02
5L096FA66
5L096HA09
5L096JA09
(57)【要約】
【課題】周囲の複数の規制標識のうち適した規制標識を表示させる。
【解決手段】電子機器2は、複数の規制標識それぞれに対応する画像を表示部3に表示する優先度と、対応する画像が表示部3に表示される各規制標識と車両との距離範囲と、を記憶する記憶部22と、カメラ1が生成した撮像画像に含まれる規制標識を特定する特定部231と、車両と規制標識との距離を取得する取得部232と、規制標識と車両との距離が、当該規制標識の距離範囲に含まれる場合に、当該規制標識に対応する画像を表示させる表示制御部233と、を備え、表示制御部233は、第1の規制標識および第2の規制標識の各々と車両との距離が各々の規制標識に対応する距離範囲に含まれる場合に、第1の規制標識および第2の規制標識のうち、優先度が高い一方の規制標識に対応する画像を表示させ、他方の規制標識に対応する画像を表示させない。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の規制標識それぞれに対応する画像を表示部に表示する優先度と、対応する画像が前記表示部に表示される各規制標識と車両との距離範囲と、を記憶する記憶部と、
前記車両が備えるカメラが生成した撮像画像に含まれる規制標識を特定する特定部と、
前記車両と前記規制標識との距離を示す距離情報を取得する取得部と、
前記特定部により特定された前記規制標識と、前記車両との距離が、当該規制標識の距離範囲に含まれる場合に、当該規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させる表示制御部と、を備え、
前記表示制御部は、第1の規制標識および第2の規制標識の各々と前記車両との距離が前記各々の規制標識に対応する距離範囲に含まれる場合に、前記第1の規制標識および前記第2の規制標識のうち、前記優先度が高い一方の規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させ、他方の規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させない、
電子機器。
【請求項2】
前記第1の規制標識および前記第2の規制標識は、前記車両の位置する道路の制限速度を示す規制標識とは異なる種類の規制標識であり、
前記表示制御部は、前記第1の規制標識または前記第2の規制標識に対応する画像を前記表示部の第1の表示領域に表示させ、
前記表示制御部は、前記車両の位置する前記道路の制限速度を示す第3の規制標識が前記特定部により特定された場合、前記第3の規制標識に対応する画像を前記表示部の前記第1の表示領域と異なる第2の表示領域に、前記第1の表示領域における表示によらずに、表示させる、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記第1の規制標識および前記第2の規制標識を含む複数の規制標識のうち、前記優先度が最も高く、かつ前記距離が最も小さい規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させる、
請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記優先度が高い一方の規制標識と前記車両との前記距離が、当該規制標識に関連付けられた前記距離範囲未満である場合に、当該規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させる、
請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記優先度が高い一方の規制標識の属性が、前記車両が前記規制標識を通過する前に前記規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させることを示す場合には、前記車両と前記車両の進行方向前方にある前記規制標識との距離が前記規制標識に対応する距離範囲に含まれることを条件として、前記規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させる、
請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記優先度が高い一方の規制標識の属性が、前記車両が前記規制標識を通過した後に前記規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させることを示す場合には、前記車両と前記車両の進行方向後方にある前記規制標識との距離が前記規制標識に対応する距離範囲に含まれることを条件として、前記規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させる、
請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項7】
前記記憶部は、進入禁止を示す規制標識と一時停止を示す規制標識の優先度を、優先度が最も高い第1優先度として記憶し、追い越しを示す規制標識の優先度を、前記第1優先度の次の第2優先度として記憶する、
請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項8】
請求項1に記載の電子機器と、
前記撮像画像を生成する前記カメラと、
を有することを特徴とする車両。
【請求項9】
プロセッサが実行する、
車両が備えるカメラが生成した撮像画像に含まれる規制標識を特定するステップと、
前記車両と前記規制標識との距離を示す距離情報を取得するステップと、
前記規制標識と前記車両との距離が、当該規制標識の距離範囲に含まれる場合に、当該規制標識に対応する画像を表示部に表示させるステップと、を有し、
前記表示させるステップにおいて、第1の規制標識および第2の規制標識の各々と前記車両との距離が前記各々の規制標識に対応する距離範囲に含まれる場合に、前記第1の規制標識および前記第2の規制標識のうち、優先度が高い一方の規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させ、他方の規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させない
ことを特徴とする表示制御方法。
【請求項10】
プロセッサに、
車両が備えるカメラが生成した撮像画像に含まれる規制標識を特定するステップと、
前記車両と前記規制標識との距離を示す距離情報を取得するステップと、
前記規制標識と前記車両との距離が、当該規制標識の距離範囲に含まれる場合に、当該規制標識に対応する画像を表示部に表示させるステップと、を実行させ、
前記表示させるステップにおいて、第1の規制標識および第2の規制標識の各々と前記車両との距離が前記各々の規制標識に対応する距離範囲に含まれる場合に、前記第1の規制標識および前記第2の規制標識のうち、優先度が高い一方の規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させ、他方の規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させない
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両が走行する道路の交通標識に関する情報を取得する電子機器、車両、表示制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の道路標識表示装置は、カメラで撮像された画像に含まれる交通標識に対応するアイコン画像を表示させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-191281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の装置は、カメラが生成した撮像画像に含まれる規制標識に最も類似するアイコン画像を1つ表示する。したがって、複数の規制標識が撮像画像に含まれる場合は、複数のアイコン画像を表示するために表示領域を大きくしたり、複数のアイコン画像を縮小して表示したりする必要があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、周囲の複数の規制標識のうち適した規制標識を表示させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る電子機器は、複数の規制標識それぞれに対応する画像を表示部に表示する優先度と、対応する画像が前記表示部に表示される各規制標識と車両との距離範囲と、を記憶する記憶部と、前記車両が備えるカメラが生成した撮像画像に含まれる規制標識を特定する特定部と、前記車両と前記規制標識との距離を示す距離情報を取得する取得部と、前記特定部により特定された前記規制標識と、前記車両との距離が、当該規制標識の距離範囲に含まれる場合に、当該規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させる表示制御部と、を備え、前記表示制御部は、第1の規制標識および第2の規制標識の各々と前記車両との距離が前記各々の規制標識に対応する距離範囲に含まれる場合に、前記第1の規制標識および前記第2の規制標識のうち、前記優先度が高い一方の規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させ、他方の規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させない。
【0007】
前記第1の規制標識および前記第2の規制標識は、前記車両の位置する道路の制限速度を示す規制標識とは異なる種類の規制標識であり、前記表示制御部は、前記第1の規制標識または前記第2の規制標識に対応する画像を前記表示部の第1の表示領域に表示させ、前記表示制御部は、前記車両の位置する前記道路の制限速度を示す第3の規制標識が前記特定部により特定された場合、前記第3の規制標識に対応する画像を前記表示部の前記第1の表示領域と異なる第2の表示領域に、前記第1の表示領域における表示によらずに、表示させてもよい。
【0008】
前記表示制御部は、前記第1の規制標識および前記第2の規制標識を含む複数の規制標識のうち、前記優先度が最も高く、かつ前記距離が最も小さい規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させてもよい。
【0009】
前記表示制御部は、前記優先度が高い一方の規制標識と前記車両との前記距離が、当該規制標識に関連付けられた前記距離範囲未満である場合に、当該規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させてもよい。
【0010】
前記表示制御部は、前記優先度が高い一方の規制標識の属性が、前記車両が前記規制標識を通過する前に前記規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させることを示す場合には、前記車両と前記車両の進行方向前方にある前記規制標識との距離が前記規制標識に対応する距離範囲に含まれることを条件として、前記規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させてもよい。
【0011】
前記表示制御部は、前記優先度が高い一方の規制標識の属性が、前記車両が前記規制標識を通過した後に前記規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させることを示す場合には、前記車両と前記車両の進行方向後方にある前記規制標識との距離が前記規制標識に対応する距離範囲に含まれることを条件として、前記規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させてもよい。
【0012】
前記記憶部は、進入禁止を示す規制標識と一時停止を示す規制標識の優先度を、優先度が最も高い第1優先度として記憶し、追い越しを示す規制標識の優先度を、前記第1優先度の次の第2優先度として記憶してもよい。
【0013】
本発明の第2の態様に係る車両は、上記の電子機器と、前記撮像画像を生成する前記カメラと、を有する。
【0014】
本発明の第3の態様に係る表示制御方法は、プロセッサが実行する、車両が備えるカメラが生成した撮像画像に含まれる規制標識を特定するステップと、前記車両と前記規制標識との距離を示す距離情報を取得するステップと、前記規制標識と前記車両との距離が、当該規制標識の距離範囲に含まれる場合に、当該規制標識に対応する画像を表示部に表示させるステップと、を有し、前記表示させるステップにおいて、第1の規制標識および第2の規制標識の各々と前記車両との距離が前記各々の規制標識に対応する距離範囲に含まれる場合に、前記第1の規制標識および前記第2の規制標識のうち、優先度が高い一方の規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させ、他方の規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させないことを特徴とする。
【0015】
本発明の第4の態様に係るプログラムは、プロセッサに、車両が備えるカメラが生成した撮像画像に含まれる規制標識を特定するステップと、前記車両と前記規制標識との距離を示す距離情報を取得するステップと、前記規制標識と前記車両との距離が、当該規制標識の距離範囲に含まれる場合に、当該規制標識に対応する画像を表示部に表示させるステップと、を実行させ、前記表示させるステップにおいて、第1の規制標識および第2の規制標識の各々と前記車両との距離が前記各々の規制標識に対応する距離範囲に含まれる場合に、前記第1の規制標識および前記第2の規制標識のうち、優先度が高い一方の規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させ、他方の規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、周囲の複数の規制標識のうち適した規制標識を表示させるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施形態に係る車両Sの概要を説明するための図である。
図2】優先度が高い一方の規制標識を表示する動作を説明するための図である。
図3】車両Sとの距離が小さい一方の規制標識を表示する動作を説明するための図である。
図4】表示部3が複数の規制標識に対応する画像を表示させた図である。
図5】電子機器2における処理シーケンスの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<車両Sの概要>
図1は、本実施形態に係る車両Sの概要を説明するための図である。図1に示す車両Sは、カメラ1と、電子機器2と、表示部3と、を備える。車両Sは、車両Sの周囲の規制標識に対応する画像をディスプレイ等の表示部3に表示する機能を有する。
【0019】
カメラ1は、車両Sの周囲を撮像して生成した撮像画像から規制標識を抽出し、抽出した規制標識を識別するための規制標識識別情報(以下、「標識ID」という)及び抽出した規制標識と車両Sとの距離を示す距離情報を電子機器2に送信する。カメラ1は、複数の規制標識を識別するためのパターン画像を記憶するメモリを備え、撮像画像に含まれる標識部分とパターン画像を、パターンマッチング処理によって対応付けることにより、標識IDを特定する。
【0020】
なお、撮像画像に含まれる標識の識別情報を取得する処理は、既知の画像認識技術を利用することが可能であり、パターンマッチング処理に限らない。なお、カメラ1は、撮像画像から規制標識と車両Sとの距離を取得することも可能であるが、別の測距方法と組み合わせてもよい。例えば、カメラ1は、所定方向にレーダーを出力し、反射波を検出したタイミングに応じて所定方向に存在するオブジェクトとの距離を取得する測距装置を備えていてもよい。カメラ1は、撮像画像と、測距装置の測定結果と、を用いて撮像画像に含まれるオブジェクト(規制標識)までの距離情報を取得するものであってもよい。
【0021】
電子機器2は、カメラ1から取得した標識IDに基づいて車両Sの周囲に設置された規制標識を特定し、特定した規制標識に対応する画像を表示部3に表示させる処理を実行する。電子機器2の形態は任意であり、電子部品を含む筐体を有していてもよく、電子部品が実装されたプリント基板であってもよい。本実施例において、電子機器2は、プロセッサや記憶部が実装された車両制御用の基板であるとする。
【0022】
表示部3は、速度、燃料の残量、時刻又は気温等を表示するディスプレイであり、規制標識に対応する画像を電子機器2から取得して表示する。表示部3は、車両Sのインストルメンタルパネルに設けられているが、運転手が使用する情報端末に設けられていてもよい。
【0023】
ところで、カメラ1が生成した撮像画像に含まれる規制標識の数が多ければ多いほど、規制標識を表示する表示領域を大きくしたり、規制標識に対応する画像の大きさを小さくしたりする必要がある。その結果、規制標識の視認性が低下するため、運転者は、どの規制標識に従って運転すべきか分かりづらくなる。
【0024】
これに対して、電子機器2は、車両Sとの距離が所定の距離範囲に含まれる複数の規制標識のうち優先度が最も高い一の規制標識を表示部3に表示させる。電子機器2がこのように動作することで、運転者に適した規制標識を視認させることができる。
以下、電子機器2の構成及び動作を詳細に説明する。
【0025】
<電子機器2の構成>
電子機器2は、通信部21と、記憶部22と、制御部23と、を有する。制御部23は、特定部231と、取得部232と、表示制御部233と、を有する。
【0026】
通信部21は、ネットワーク又はデジタル信号伝送バスを介して情報を送受信するための通信デバイスを含む。通信デバイスは、例えば、CAN(Controller Area Network)コントローラである。
【0027】
記憶部22は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶媒体を有する。記憶部22は、制御部23が実行するプログラムを記憶している。
【0028】
記憶部22は、規制標識に対応する画像を表示部3に表示させるための情報を記憶している。例えば、記憶部22は、複数の規制標識それぞれに対応する画像を表示部3に表示する優先度と、複数の規制標識それぞれに対応する画像を表示部3に表示する設定範囲であって各規制標識と車両Sとの距離範囲である設定範囲と、を記憶する。各規制標識それぞれに対応する優先度は、規制標識が示す規制に従わずに車両Sを走行させた場合に事故を起こす蓋然性が高くなると想定されるほど、高く設定される。一例として、記憶部22は、進入禁止を示す規制標識と一時停止を示す規制標識の優先度を、第1優先度として記憶し、追い越しを示す規制標識の優先度を、第1優先度よりも優先度の低い第2優先度として記憶する。
【0029】
また、設定範囲は、特定された規制標識に対応する画像を表示部3に表示させるか否かを決定するための距離範囲であって、距離の閾値を用いて定義される。後述するように、表示部3は、特定されたある規制標識と車両Sとの距離が、当該規制標識に対してあらかじめ設定された距離の閾値以下である場合に、当該規制標識に対応する画像を表示する。すなわち、規制標識と車両Sとの距離が、当該規制標識に対してあらかじめ設定された距離の閾値以下である状態は、規制標識と車両Sとの距離が設定範囲に含まれている状態であるといえる。
【0030】
また、後述するように、設定範囲を示す閾値は車両Sの進行方向に応じて異なっていてもよい。設定範囲は、規制標識に対応する画像を表示するか否かを車両Sと規制標識との距離に応じで制御するための判断基準となるものであって、上述の形態の他、種々の形態を採用することが可能である。さらに、記憶部22は、規制標識に対応する画像を、規制標識の標識名及び標識IDに関連付けて記憶している。すなわち、記憶部22は、各規制標識に対して、標識ID、標識名、優先度および設定範囲を関連付けて記憶している。
【0031】
制御部23は、例えば、CPU(Central Processing Unit)又はECU(Electronic Control Unit)などの、いわゆる、プロセッサである。制御部23は、記憶部22に記憶されたプログラムを実行することにより、特定部231、取得部232及び表示制御部233として機能する。なお、制御部23は、1つのプロセッサで構成されていてもよいし、複数のプロセッサや1以上のプロセッサと電子回路の組み合わせにより構成されていてもよい。
以下、制御部23により実現される各部の構成を説明する。
【0032】
特定部231は、車両Sが備えるカメラ1が生成した撮像画像に含まれる規制標識を特定する。例えば、特定部231は、撮像画像に含まれる規制標識に対応する標識IDをカメラ1から取得し、記憶部22に記憶された情報から、取得された標識IDに関連付けられた標識名と規制標識に対応する画像とを特定する。
【0033】
取得部232は、車両Sと規制標識との距離を示す距離情報を取得する。例えば、取得部232は、特定部231が取得した標識IDに対応する距離情報をカメラ1から取得する。取得部232は、標識IDと距離情報とを記憶部22に記憶させる。
【0034】
また、取得部232は、規制標識が、車両Sの進行方向前方又は進行方向後方のうち、いずれの方向に設置されているかを示す方向情報を距離情報に関連付けて取得してもよい。例えば、取得部232は、規制標識を含む撮像画像を取得したタイミングから現時点との時間差を取得し、車両Sの速度情報と当該時間差から現時点における規制標識と車両Sとの距離を取得する。取得した現時点における規制標識と車両Sとの距離が負の値である場合、規制標識が進行方向後方に設置されているとする。
【0035】
また、車両Sが、車両Sの進行方向前方を撮像するカメラ1に加えて、車両Sの進行方向後方を撮像するカメラ(不図示)をさらに有する場合、取得部232は、どのカメラで撮像された撮像画像に含まれるかに応じて規制標識の設置の方向を特定してもよい。取得部232は、車両Sが複数のカメラ1を備える場合、カメラ1を識別するためのカメラ識別情報(以下、「カメラID」という)を距離情報に関連付けて取得してもよい。
【0036】
表示制御部233は、特定部231により特定された規制標識と、車両Sとの距離が、当該規制標識の設定範囲に含まれる場合に、当該規制標識に対応する画像を表示部3に表示させる。例えば、表示制御部233は、取得部232が取得した距離情報が示す距離が、距離情報に対応する標識IDが示す規制標識と車両Sとの設定範囲を定義する距離の閾値よりも小さい場合に、規制標識に対応する画像を表示部3に表示させる。表示制御部233がこのように動作することで、車両Sの位置に応じて適した規制標識を表示できる。
【0037】
ただし、車両Sが走行する道路に複数の規制標識が設置されている場合、特定された複数の規制標識の各々と車両Sとの距離が、各規制標識に設定された設定範囲に含まれることが想定される。これに対して、表示制御部233は、例えば、第1の規制標識および第2の規制標識の各々と車両Sとの距離が各々の規制標識に対応する設定範囲に含まれる場合に、第1の規制標識および第2の規制標識のうち、優先度が高い一方の規制標識に対応する画像を表示部3に表示させる。そして、表示制御部233は、他方の規制標識に対応する画像を表示部に表示させない。
【0038】
図2は、優先度が高い一方の規制標識を表示する動作を説明するための図である。図2においては、追い越し禁止を示す第1の規制標識である標識R1及び一時停止を示す第2の規制標識である標識R2を示す。距離L1は、車両Sと標識R1との距離であり、距離L2は、車両Sと標識R2との距離である。
【0039】
例えば、表示制御部233は、距離L1が標識R1の設定範囲よりも小さい距離であり、距離L2が標識R2の設定範囲よりも小さい距離であることを特定する。そして、表示制御部233は、記憶部22を参照することにより、標識R1の第2優先度よりも標識R2の第1優先度が高いことを特定し、標識R2に対応する画像を表示部3に表示させ、標識R1に対応する画像を表示部3に表示させない。表示制御部233がこのように動作することで、運転者又は車両Sに適した規制標識を表示できる。
【0040】
なお、規制標識に対応する設定範囲は、規制標識ごとに異なる。例えば、記憶部22には、一時停止を示す標識の設定範囲として車両Sと標識までの距離が100m以内の範囲、進入禁止を示す標識の設定範囲として車両Sと標識までの距離が150m以内の範囲、がそれぞれ記憶されている。したがって、表示制御部233は、例えば、優先度が高い一方の規制標識と車両Sとの距離が、当該規制標識に関連付けられた設定範囲に含まれる場合に、当該規制標識に対応する画像を表示部3に表示させる。
【0041】
さらに、規制標識には、車両Sが規制標識を通過する前に表示させる規制標識(例えば一時停止、進入禁止)と、車両Sが規制標識を通過した後に表示させる規制標識(例えば追い越し禁止)とがある。そのため、設定範囲と比較する距離が、車両Sが規制標識を通過する前の距離であるか車両Sが規制標識を通過した後の距離であるかは、規制標識ごとに異なる。そこで、記憶部22は、規制標識ごとの設定範囲に対応する属性を記憶している。属性は、車両Sが規制標識を通過する前に規制標識に対応する画像を表示部3に表示させることを示す「通過前」と、車両Sが規制標識を通過した後に規制標識に対応する画像を表示部3に表示させることを示す「通過後」とを含む。
【0042】
そして、表示制御部233は、優先度が高い規制標識の属性が「通過前」を示す場合には、車両Sと車両Sの進行方向前方にある規制標識との距離が規制標識に対応する設定範囲に含まれることを条件として、規制標識に対応する画像を表示部3に表示させる。表示制御部233は、優先度が高い規制標識の属性が「通過後」を示す場合には、車両Sと車両Sの進行方向後方にある規制標識との距離が規制標識に対応する設定範囲に含まれることを条件として、規制標識に対応する画像を表示部3に表示させる。
【0043】
表示制御部233がこのように、設定範囲の属性に応じて車両Sの進行方向前方に対する距離と車両Sの進行方向後方に対する距離とを使い分けることで、複数の規制標識それぞれに応じた適切な走行位置で規制標識を表示させることができる。なお、距離情報が示す距離が進行方向前方であるか進行方向後方であるかは、取得部232が取得した方向情報、又は取得部232が取得したカメラIDに関連付けて記憶部22に記憶された撮像方向情報(すなわち、車両の前方を撮影しているか後方を撮影しているかを示す情報)に基づいて特定できる。
【0044】
車両Sが走行する道路に複数の規制標識が設置されている場合、車両Sとの距離が設定範囲に含まれる複数の規制標識の優先度が同じである場合が想定される。これに対して、表示制御部233は、例えば、第1の規制標識および第2の規制標識を含む複数の規制標識のうち、優先度が最も高く、かつ車両Sとの距離が最も小さい規制標識に対応する画像を表示部3に表示させる。
【0045】
図3は、車両Sとの距離が小さい一方の規制標識を表示する動作を説明するための図である。図3においては、一時停止を示す第1の規制標識である標識R2及び進入禁止を示す第2の規制標識である標識R3を示す。距離L3は、車両Sと標識R2との距離であり、距離L4は、車両Sと標識R3との距離である。
【0046】
例えば、表示制御部233は、距離L3が標識R2の設定範囲に含まれる距離であり、距離L4が標識R3の設定範囲に含まれる距離であることを特定する。そして、表示制御部233は、標識R2及び標識R3が同じ優先度(第1優先度)であることを特定する。この場合、表示制御部は、距離L4よりも距離L3が小さいことにより、標識R2を表示部3に表示させる。表示制御部233がこのように動作することで、最も早く従わなければならない規制標識を表示できる。
【0047】
ところで、運転者は、車両Sが走行する道路の制限速度を超えないように運転したいと考える。しかしながら、表示制御部233が複数の規制標識から選択した1つの規制標識に対応する画像を表示部3に表示させる場合、制限速度を示す規制標識が表示部3に表示されない時間が生じる。そこで、表示制御部233は、制限速度を示す規制標識を、他の規制標識と異なる領域に表示させてもよい。
【0048】
図4は、表示部3が複数の規制標識に対応する画像を表示させた図である。図4においては、車両Sの位置する道路の制限速度を示す規制標識とは異なる種類の規制標識である第1の規制標識又は第2の規制標識を表示するための表示領域A1と、道路の制限速度を示す規制標識を表示するための表示領域A2とを示す。
【0049】
例えば、表示制御部233は、第1の規制標識または第2の規制標識に対応する画像を表示部3の表示領域A1に表示させる。表示制御部233は、第1の規制標識又は第2の規制標識に対応する画像として、第1優先度又は第2優先度の規制標識に対応する画像を表示領域A1に表示させる。さらに、表示制御部233は、車両Sの位置する道路の制限速度を示す第3の規制標識が特定部231により特定された場合、第3の規制標識に対応する画像を表示部3の表示領域A1と異なる表示領域A2に、表示領域A1における表示によらずに、表示させる。表示制御部233がこのように動作することで、運転者は、車両Sが走行する道路の制限速度を任意のタイミングで知ることができる。
【0050】
<電子機器2における処理シーケンス>
図5は、電子機器2における処理シーケンスの例を示す図である。図5に示す処理シーケンスは、一例として、規制標識を特定してから規制標識に対応する画像を表示部3に表示させる動作を示している。本シーケンスは、カメラ1から標識IDを取得したことに応じて開始され、車両Sが起動している間、標識IDを取得したことに応じて繰り返し実行されるとする。また、本シーケンスは、撮像画像から複数の標識IDが取得された場合に、各標識IDに対応して特定された規制標識ごとに実行される。すなわち、複数の規制標識が特定された場合には、各規制標識に対して、本シーケンスの判定処理や、表示制御処理が実行される。
【0051】
特定部231は、記憶部22を参照することにより、カメラ1から取得した標識IDに対応する規制標識を特定する(S11)。表示制御部233は、特定した規制標識が速度制限を示す規制標識である場合(S12のNO)、規制標識に対応する画像を第2の表示領域(例えば図4に示す表示領域A2)に表示させる(S13)。
【0052】
特定した規制標識が速度制限を示す規制標識でない場合(S12のYES)、取得部232は、カメラ1から距離情報を取得する(S14)。表示制御部233は、距離情報が示す距離が、特定した規制標識に対応する設定範囲よりも大きい場合(すなわち、設定範囲に含まれない場合)(S15のNO)、特定した規制標識を表示させない。一方、距離情報が示す距離が、特定した規制標識に対応する設定範囲よりも小さい場合(すなわち、設定範囲に含まれる場合)(S15のYES)、規制標識の優先度を特定する。
【0053】
表示制御部233は、記憶部22を参照することにより、特定した規制標識に対応する優先度を特定する。表示制御部233は、特定した規制標識の優先度が、設定範囲に含まれる複数の規制標識のうち最も高い優先度ではない場合(S16のNO)、特定した規制標識を表示させない。一方、表示制御部233は、設定範囲に含まれる複数の規制標識のうち特定した規制標識の優先度が最も高い優先度である場合(S16のYES)、設定範囲に含まれる複数の規制標識に同じ優先度の規制標識があるか否かを特定する。
【0054】
表示制御部233は、設定範囲に含まれる複数の規制標識のうち同じ優先度の規制標識がない場合(S17のNO)、特定した規制標識を第1の表示領域(例えば図4に示す表示領域A1)に表示させる(S19)。一方、表示制御部233は、設定範囲に含まれる複数の規制標識のうち同じ優先度の規制標識がある場合(S17のYES)、同じ優先度の複数の規制標識それぞれと車両Sとの距離を比較する。
【0055】
表示制御部233は、特定した規制標識が、設定範囲に含まれ、且つ同じ優先度の複数の規制標識のうち、車両Sとの距離が最も小さい規制標識ではない場合(S18のNO)、特定した規制標識を表示させない。一方、表示制御部233は、特定した規制標識が、車両Sとの距離が最も小さい規制標識である場合(S18のYES)、第1の表示領域に表示させる(S19)。
【0056】
電子機器2は、上述の一連のシーケンスを、取得された標識IDから特定される規制標識に対して実行する。電子機器2は、複数の標識IDが取得された場合には各標識IDに対応する規制標識ごとに実行する。また、複数の標識IDは、同一の撮像画像から取得されたものに限らず、所定の期間内に取得された複数の撮像画像から取得されたものであってもよい。
【0057】
<電子機器2による効果>
以上説明したように、電子機器2は、複数の規制標識それぞれに対応する画像を表示部3に表示する優先度と、対応する画像が表示部3に表示される各規制標識と車両Sとの距離範囲と、を記憶する記憶部22と、車両Sが備えるカメラ1が生成した撮像画像に含まれる規制標識を特定する特定部231と、車両Sと規制標識との距離を示す距離情報を取得する取得部232と、特定部231により特定された規制標識と車両Sとの距離が、当該規制標識の距離範囲に含まれる場合に、当該規制標識に対応する画像を表示部3に表示させる表示制御部233と、を有する。
【0058】
そして、表示制御部233が、第1の規制標識および第2の規制標識の各々と車両Sとの距離が各々の規制標識に対応する距離範囲に含まれる場合に、第1の規制標識および第2の規制標識のうち、優先度が高い一方の規制標識に対応する画像を表示部3に表示させ、他方の規制標識に対応する画像を表示部3に表示させない。
【0059】
電子機器2がこのように構成されることで、車両Sの位置に適した規制標識を表示させることができる。さらに、規制標識に対応する優先度に基づいて規制標識を表示部3に表示させることで、運転者が最も従う必要がある規制標識を優先して表示させることができる。
【0060】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0061】
1 カメラ
2 電子機器
3 表示部
21 通信部
22 記憶部
23 制御部
231 特定部
232 取得部
233 表示制御部
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-03-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の規制標識それぞれに対応する画像を表示部に表示する優先度と、対応する画像が前記表示部に表示される各規制標識と車両との距離範囲と、を記憶する記憶部と、
前記車両が備えるカメラが生成した撮像画像に含まれる規制標識を特定する特定部と、
前記車両と前記規制標識との距離を示す距離情報を取得する取得部と、
前記特定部により特定された前記規制標識と、前記車両との距離が、当該規制標識の距離範囲に含まれる場合に、当該規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させる表示制御部と、を備え、
前記表示制御部は、前記車両の位置する道路の制限速度を示す規制標識とは異なる種類の、第1の規制標識および第2の規制標識の各々と前記車両との距離が前記各々の規制標識に対応する距離範囲に含まれる場合に、前記第1の規制標識および前記第2の規制標識のうち、前記優先度が高い一方の規制標識に対応する画像を前記表示部の第1の表示領域に表示させ、他方の規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させず、
前記表示制御部は、前記車両の位置する前記道路の制限速度を示す第3の規制標識が前記特定部により特定された場合に、前記第3の規制標識に対応する画像を前記表示部の前記第1の表示領域と異なる第2の表示領域に、前記第1の表示領域における表示によらずに、表示させる、
電子機器。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記第1の規制標識および前記第2の規制標識を含む複数の規制標識のうち、前記優先度が最も高く、かつ前記距離が最も小さい規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させる、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記優先度が高い一方の規制標識と前記車両との前記距離が、当該規制標識に関連付けられた前記距離範囲未満である場合に、当該規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させる、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記優先度が高い一方の規制標識の属性が、前記車両が前記規制標識を通過する前に前記規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させることを示す場合には、前記車両と前記車両の進行方向前方にある前記規制標識との距離が前記規制標識に対応する距離範囲に含まれることを条件として、前記規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させる、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記優先度が高い一方の規制標識の属性が、前記車両が前記規制標識を通過した後に前記規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させることを示す場合には、前記車両と前記車両の進行方向後方にある前記規制標識との距離が前記規制標識に対応する距離範囲に含まれることを条件として、前記規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させる、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記記憶部は、進入禁止を示す規制標識と一時停止を示す規制標識の優先度を、優先度が最も高い第1優先度として記憶し、追い越しを示す規制標識の優先度を、前記第1優先度の次の第2優先度として記憶する、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項7】
請求項1に記載の電子機器と、
前記撮像画像を生成する前記カメラと、
を有することを特徴とする車両。
【請求項8】
プロセッサが実行する、
車両が備えるカメラが生成した撮像画像に含まれる規制標識を特定するステップと、
前記車両と前記規制標識との距離を示す距離情報を取得するステップと、
前記規制標識と前記車両との距離が、当該規制標識の距離範囲に含まれる場合に、当該規制標識に対応する画像を表示部に表示させるステップと、を有し、
前記表示させるステップにおいて、前記車両の位置する道路の制限速度を示す規制標識とは異なる種類の、第1の規制標識および第2の規制標識の各々と前記車両との距離が前記各々の規制標識に対応する距離範囲に含まれる場合に、前記第1の規制標識および前記第2の規制標識のうち、優先度が高い一方の規制標識に対応する画像を前記表示部の第1の表示領域に表示させ、他方の規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させず、前記車両の位置する前記道路の制限速度を示す第3の規制標識が前記特定するステップにおいて特定された場合に、前記第3の規制標識に対応する画像を前記表示部の前記第1の表示領域と異なる第2の表示領域に、前記第1の表示領域における表示によらずに、表示させる、
ことを特徴とする表示制御方法。
【請求項9】
プロセッサに、
車両が備えるカメラが生成した撮像画像に含まれる規制標識を特定するステップと、
前記車両と前記規制標識との距離を示す距離情報を取得するステップと、
前記規制標識と前記車両との距離が、当該規制標識の距離範囲に含まれる場合に、当該規制標識に対応する画像を表示部に表示させるステップと、を実行させ、
前記表示させるステップにおいて、前記車両の位置する道路の制限速度を示す規制標識とは異なる種類の、第1の規制標識および第2の規制標識の各々と前記車両との距離が前記各々の規制標識に対応する距離範囲に含まれる場合に、前記第1の規制標識および前記第2の規制標識のうち、優先度が高い一方の規制標識に対応する画像を前記表示部の第1の表示領域に表示させ、他方の規制標識に対応する画像を前記表示部に表示させず、前記車両の位置する前記道路の制限速度を示す第3の規制標識が前記特定するステップにおいて特定された場合に、前記第3の規制標識に対応する画像を前記表示部の前記第1の表示領域と異なる第2の表示領域に、前記第1の表示領域における表示によらずに、表示させる、
ことを特徴とするプログラム。