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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004700
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】建設機械
(51)【国際特許分類】
   E02F 3/38 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
E02F3/38 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022104456
(22)【出願日】2022-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】進藤 晋一郎
(57)【要約】
【課題】種類の異なる作業を行う場合であっても、それぞれの作業効率を低下させることなく作業を行うことが可能な建設機械を提供する。
【解決手段】機体と、機体に取り付けられたアーム部材としてのブーム31およびアーム32、ならびに、アーム32の先端部に取り付けられた作業具としてのバケット33を有する作業装置13と、を備えた油圧ショベル1において、作業装置13は、アーム32の
側部に格納される格納姿勢と、アーム32の先端のバケット33側に位置した作業姿勢と、に回動可能な掻き出し装置34と、アーム32に対して掻き出し装置34を回動可能に駆動する駆動部材としての油圧モータ4と、掻き出し装置34を格納姿勢でロックするロック部材5と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体と、
前記機体に取り付けられたアーム部材および前記アーム部材の先端部に取り付けられた作業具を有する作業装置と、を備えた
建設機械において、
前記作業装置は、
前記アーム部材の側部に格納される格納姿勢と、前記アーム部材の先端の前記作業具側に位置した作業姿勢と、に回動可能な掻き出し装置と、
前記アーム部材に対して前記掻き出し装置を回動可能に駆動する駆動部材と、
前記掻き出し装置を前記格納姿勢でロックするロック部材と、を備えた
ことを特徴とする建設機械。
【請求項2】
請求項1に記載の建設機械において、
前記駆動部材は、
前記アーム部材に取り付けられ、駆動軸が前記アーム部材の前記側部の側に延出し、
前記掻き出し装置は、
前記駆動軸に基端部が取り付けられた棒状の竿部と、
前記竿部の延伸方向の先端部に設けられて作業対象物を掻き出す掻き出し部と、を有し、
前記駆動軸を中心として回動して、前記掻き出し部が前記アーム部材の基端側に配置されて前記竿部が前記アーム部材に沿って延在する前記格納姿勢と、前記掻き出し部が前記作業具の側に配置されて前記竿部が前記作業具の側に延在する前記作業姿勢と、をとる
ことを特徴とする建設機械。
【請求項3】
請求項2に記載の建設機械において、
前記ロック部材は、
前記アーム部材の前記側部に設けられ、
前記駆動部材の前記駆動軸の軸方向に沿って延びる軸部と、
前記軸部をその軸方向に駆動する油圧シリンダと、を有し、
前記掻き出し装置は、
前記軸部が挿抜される挿通孔が形成され、前記竿部の外面から張り出した張り出し部を有し、
前記格納姿勢では、前記張り出し部が前記アーム部材の前記側部に沿って上方に向かって張り出した状態となり、かつ、前記油圧シリンダのロッドが伸長して前記軸部が前記挿通孔に挿通されることによりロック状態となる
ことを特徴とする建設機械。
【請求項4】
請求項3に記載の建設機械において、
前記ロック部材は、
前記軸部の基端に設けられたブラケットと、
前記油圧シリンダの前記ロッドの先端に設けられたヘッドと、をさらに有し、
前記ブラケットは、
前記軸部の基端が固定された第1板部と、
前記第1板部と前記軸部の軸方向に所定の間隔を空けて配置され、前記軸部の軸方向に貫通する貫通穴が形成された第2板部と、
前記第1板部と前記第2板部とを連結する連結部と、を含み、
前記ヘッドは、
外径が前記貫通穴の径よりも小さく形成され、前記貫通穴に挿通された状態で一端が前記油圧シリンダの前記ロッドの先端に固定された小径部と、
外径が前記貫通穴の径よりも大きく、かつ、長さが前記所定の間隔よりも短く形成され、前記第1板部と前記第2板部との間に介在した状態で前記小径部の他端に設けられた大径部と、を含み、
前記大径部は、
前記油圧シリンダの前記ロッドが縮んだ状態では、前記小径部の側の一端面が前記第2板部に当接し、
前記油圧シリンダの前記ロッドが伸長した状態では、前記一端面の反対側の他端面が前記第1板部に当接する
ことを特徴とする建設機械。
【請求項5】
請求項3に記載の建設機械において、
前記ロック部材に対し前記軸部の軸方向に所定の間隔を空けて並んで取り付けられた一対の対向面部と、前記一対の対向面部の間に配置されて前記掻き出し装置が前記格納姿勢になっていることを示す目印部と、を有する表示装置をさらに備え、
前記表示装置は、
前記掻き出し装置が前記格納姿勢になると、前記一対の対向面部の間に前記掻き出し装置の前記張り出し部が挿入されると共に、挿入された前記張り出し部により前記目印部が前記一対の対向面部の間から押し出されて前記機体に設けられた運転室内から視認可能な位置に露出する
ことを特徴とする建設機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掻き出し装置を備えた建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧ショベルなどの建設機械は、バケットを用いて土砂や鉱物などを掘削する掘削作業の他に、例えば、掻き出し装置を用いて狭い場所に堆積された作業対象物を掻き出す掻き出し作業を行うことが可能である。
【0003】
例えば、特許文献1には、下部走行体上に旋回装置を介して設置された旋回フレーム上に上部旋回体を構成した本体と、旋回フレームに上下動可能に取り付けられた4節リンクと、4節リンクの可動側に取り付けられた縦旋回装置と、縦旋回装置の被旋回部側に取り付けられた多関節アームと、多関節アームの先端に回動可能に取り付けられて掘削機能を有しかつ掻き出し物を収容可能な掻き出し用バケットと、を備えた掻き出し用の作業機械が開示されている。
【0004】
この掻き出し用の作業機械では、4節リンクと縦旋回装置と多関節アームとによって掻き出し用バケットの姿勢を縦横無尽に変更し、作業場所に適応した好適な向きで作業を行うことができるため、1つの掻き出し用バケットのみで掘削作業および掻き出し作業の両作業を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015-175135号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の掻き出し用の作業機械では、1つの掻き出し用バケットで種類の異なる2つの作業である掘削作業と掻き出し作業とを実現していることから、掻き出し用バケットは、互いの作業で共通して使用することができる構成にする必要がある。したがって、掻き出し用バケットのサイズは、狭い場所での作業が主となる掻き出し作業で使用することができる大きさに制限されてしまう。この場合、掘削作業では、掻き出し用バケット内に掬い込める作業対象物の量が少なくなり、作業効率が低下してしまう。
【0007】
本発明の目的は、種類の異なる作業を行う場合であっても、それぞれの作業効率を低下させることなく作業を行うことが可能な建設機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は、機体と、前記機体に取り付けられたアーム部材および前記アーム部材の先端部に取り付けられた作業具を有する作業装置と、を備えた建設機械において、前記作業装置は、前記アーム部材の側部に格納される格納姿勢と、前記アーム部材の先端の前記作業具側に位置した作業姿勢と、に回動可能な掻き出し装置と、前記アーム部材に対して前記掻き出し装置を回動可能に駆動する駆動部材と、前記掻き出し装置を前記格納姿勢でロックするロック部材と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、種類の異なる作業を行う場合であっても、それぞれの作業効率を低下させることなく作業を行うことができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係る油圧ショベルの一構成例を示す外観側面図である。
図2図1の油圧ショベルにおいて、掻き出し装置が格納位置と作業位置との間で動作する様子を示す図である。
図3】格納姿勢の掻き出し装置およびその周辺部を拡大して示す図である。
図4図3を上方から見た場合の図である。
図5】掻き出し装置が格納姿勢となる少し前の様子を説明する斜視図である。
図6図5をアームの基端側から見た場合の図である。
図7】掻き出し装置が格納姿勢となった状態の様子を説明する斜視図である。
図8図7をアームの基端側から見た場合の図である。
図9】ロック解除状態のロック部材を上方から見た場合の図である。
図10図9におけるロック部材の側面断面の模式図である。
図11】ロック状態のロック部材を上方から見た場合の図である。
図12図11におけるロック部材の側面断面の模式図である。
図13】運転室内の一部の構成例を示す模式図である。
図14】掻き出し装置の使用開始から格納までの一連の操作手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態に係る建設機械の一態様として、クローラ式の油圧ショベルについて説明する。
【0012】
<油圧ショベル1の全体構成>
まず、油圧ショベル1の全体構成について図1および図2を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る油圧ショベル1の一構成例を示す外観側面図である。図2は、図1の油圧ショベル1において、掻き出し装置34が格納位置Xと作業位置Yとの間で動作する様子を示す図である。
【0014】
油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の走行体11と、走行体11の上方に旋回可能に設けられた旋回体12と、旋回体12に取り付けられて掘削や整地などの各種作業を行う作業装置13と、を備えている。
【0015】
走行体11は、機体の進行方向に延びる一対のクローラ111と、一対のクローラ111を駆動する一対の走行モータ112と、を備え、一対の走行モータ112の駆動力により一対のクローラ111を地面に接触させた状態で回転させることで、機体を移動させる。
【0016】
一対の走行モータ112は、一対のクローラ111のそれぞれに対応して走行体11に搭載され、互いに独立して駆動することで一対のクローラ111をそれぞれ独立して正逆回転させることができる。なお、図1および図2では、一対のクローラ111のうち、一方のクローラ111のみを示している。
【0017】
旋回体12は、ベースとなる旋回フレーム21と、オペレータが搭乗する運転室22と、油圧ショベル1が傾倒しないように作業装置13とのバランスを保つカウンタウェイト23と、油圧ショベル1を駆動するための各種機器類を内部に収容する機械室24と、を備える。
【0018】
旋回フレーム21上において、運転室22は前部に、カウンタウェイト23は後端部に、機械室24は運転室22とカウンタウェイト23との間に、それぞれ載置されている。また、旋回フレーム21の前部における運転室22の一側には、作業装置13が取り付けられている。
【0019】
作業装置13は、油圧駆動式であって、基端部が旋回フレーム21に回動可能に取り付けられたブーム31と、ブーム31の先端部に回動可能に取り付けられたアーム32と、アーム32の先端部に回動可能に取り付けられたバケット33と、を備える。
【0020】
なお、本実施形態では、ブーム31およびアーム32が、機体に取り付けられたアーム部材の一態様であるが、アーム部材は、必ずしも2つの部材で構成されている必要はなく、1つの部材もしくは3つ以上の部材が組み合わされて構成されていてもよい。
【0021】
ブーム31は、図1に示すブームシリンダ31Aにより駆動される。ブームシリンダ31Aは、一端側が旋回フレーム21に、他端側がブーム31に、それぞれ接続され、作動油の流出入によりロッドが伸縮することでブーム31を旋回体12に対して上下方向に回動(俯仰)させる。
【0022】
アーム32は、図略のアームシリンダにより駆動される。アームシリンダは、一端側がブーム31に、他端側がアーム32に、それぞれ接続され、作動油の流出入によりロッドが伸縮することでアーム32をブーム31に対して前後方向に回動させる。
【0023】
バケット33は、バケットシリンダ33A(図3および図4に示す)により駆動される。バケットシリンダ33Aは、一端側がアーム32に、ロッド側がバケット33に、それぞれ接続され、作動油の流出入によりロッドが伸縮することでバケット33をアーム32に対して前後方向に回動させる。
【0024】
バケット33は、土砂などの荷を掬い上げて所定の位置に荷を下ろしたり、地面を平らに均したりする作業具である。なお、このバケット33は、例えば、木材や岩石、廃棄物などを掴むグラップルや、岩盤を掘削するブレーカといった他の作業具に変更することが可能であり、これにより、油圧ショベル1は、作業内容に適した作業具を用いて、掘削作業や整地作業、破砕作業などを含む様々な作業を行うことができる。
【0025】
さらに、油圧ショベル1は、バケット33とは別に、掻き出し作業を行うための掻き出し装置34を備えている。例えば、油圧ショベル1が、船倉内において棚から荷を下ろす作業(棚落とし作業)を行う場合において、バケット33では、横幅が大きく、複数の柱の間に位置するような狭い場所にある荷に届かないことがある。このとき、油圧ショベル1は、掻き出し装置34を用いて、狭い場所にある荷を奥から手前(機体側)に掻き出す掻き出し作業を行う。
【0026】
掻き出し装置34は、駆動部材としての油圧モータ4を介して、アーム32に回動可能に取り付けられている。掻き出し装置34は、不使用時には、アーム32の左側部に格納され、ロック部材5によりロックされ、使用時には、油圧モータ4の駆動力により、アーム32の左側部となる格納位置Xからアーム32の前方となる作業位置Yまで回動する(図2参照)。
【0027】
なお、本実施形態では、掻き出し装置34は、アーム32の左側部が格納位置Xとなっているが、これに限られず、油圧ショベル1の仕様によっては、アーム32の右側部が格納位置Xとなってもよい。
【0028】
このように、油圧ショベル1では、バケット33とは別に、掻き出し装置34をアーム32の側部に備えていることから、掘削作業や積込み作業などのバケット33を用いた作業と掻き出し装置34を用いた掻き出し作業といった種類の異なる作業を一連の流れで行う場合であっても、バケット33を掻き出し装置34に交換する必要がなく、交換作業の手間が省ける。
【0029】
さらに、バケット33は、掻き出し装置34の機能を兼ね備える必要がないため、例えば、掘削作業や積込み作業を効率よく行うことが可能な仕様のものを用いることが可能である。したがって、油圧ショベル1は、バケット33を用いた作業と掻き出し装置34を用いた掻き出し作業とを行う場合であっても、それぞれの作業効率を低下させることなく作業を行うことができる。
【0030】
また、本実施形態では、油圧ショベル1は、掻き出し装置34が格納姿勢(格納位置Xでの姿勢)をとっていることを表示する表示装置6を備える。これにより、運転室22内のオペレータは、表示装置6の表示を確認することで、掻き出し装置34が格納姿勢であるか否かを判断することができる。なお、表示装置6の詳しい構成については、後述することとする。
【0031】
<掻き出し装置34の構成>
次に、掻き出し装置34の具体的な構成について、図2に加えて、図3~8を参照して説明する。
【0032】
図3は、格納姿勢の掻き出し装置34およびその周辺部を拡大して示す図である。図4は、図3を上方から見た場合の図である。図5は、掻き出し装置34が格納姿勢となる少し前の様子を説明する斜視図である。図6は、図5をアーム32の基端側から見た場合の図である。図7は、掻き出し装置34が格納姿勢となった状態の様子を説明する斜視図である。図8は、図7をアーム32の基端側から見た場合の図である。
【0033】
掻き出し装置34は、図3および図4に示すように、基端部が油圧モータ4に取り付けられた棒状の竿部341と、竿部341の延伸方向の先端部に設けられて作業対象物である荷を掻き出すヘラ状の掻き出し部342と、を有する。
【0034】
図4に示すように、油圧モータ4は、アーム32の下面321(アーム32がブーム31よりも前方に延在する姿勢で地面と対向する面)に固定されており、駆動軸40がアーム32の幅方向に延びて左側部の側に延出している。そして、この駆動軸40の延出端部に、竿部341の基端部が固定されている。したがって、掻き出し装置34は、アーム32の左側面322から所定の距離Wだけ離れて、すなわちアーム32の左側面に接触することなく配置されている。
【0035】
掻き出し装置34は、格納姿勢では、図2図3、および図4に示すように、掻き出し部342がアーム32の基端側に配置されて竿部341がアーム32に沿って延在し、作業姿勢(作業位置Yでの姿勢)では、図2に示すように、掻き出し部342がバケット33側に配置されて竿部341がバケット33側に延在している。
【0036】
そして、図2に示すように、掻き出し装置34は、油圧モータ4の回転駆動力によって駆動軸40を中心として格納位置Xと作業位置Yとの間を回動する。なお、掻き出し装置34が回動する場合には、掻き出し装置34が周辺の部材や機体の接地面(地面)などに衝突しないよう、ブーム31は先端部側が運転室22よりも上方に上がった状態、かつ、アーム32はブーム31の前方に延在した状態であって、バケット33はアーム32よりも前方かつ作業姿勢の掻き出し装置34よりも上方に位置している。この状態において、掻き出し装置34は、アーム32の下側で弧を描くように回動する。
【0037】
掻き出し作業を行う場合には、まず、掻き出し装置34を作業姿勢にし、続いて、ブーム31およびアーム32を操作することにより掻き出し装置34を動作させる。なお、このとき、バケット33は、動作中の掻き出し装置34に接触しないよう、アーム32よりも前方かつ作業姿勢の掻き出し装置34よりも上方の位置で固定されている。
【0038】
本実施形態では、油圧モータ4は、図2~4に示すように、アーム32の延在方向の中央部より先端側(バケット33側)に配置されており、掻き出し装置34が作業姿勢となった場合に掻き出し部342がバケット33よりも前方に位置するように、竿部341の長さ(油圧モータ4から掻き出し部342までの長さ)が設定されている。この場合、格納姿勢では、掻き出し部342はアーム32の基端部(バケット33が取り付けられた端部とは反対側の端部)に位置する。なお、竿部341の長さや掻き出し部342の大きさは、油圧ショベル1の仕様や掻き出し作業を行う現場環境などに応じて適宜変更することが可能である。
【0039】
また、竿部341には、外面341Aから張り出した張り出し部343が、掻き出し部342側の端部に設けられている。張り出し部343は、機体の左右方向(アーム32の横幅方向)に厚みを有する板状に形成され、掻き出し装置34が格納姿勢をとっている場合には、アーム32の左側面322に沿って上方に向かって張り出し、掻き出し装置34が作業姿勢をとっている場合には、下方(機体の接地面側)に向かって張り出した状態となる。すなわち、張り出し部343は、アーム32の延在方向および油圧モータ4の駆動軸40の軸方向に対して交差(直交)する方向に張り出している。
【0040】
図5に示すように、張り出し部343には、厚み方向に貫通し、後述するロック部材5の軸部51が挿抜される円形の挿通孔343Aが形成されている。この挿通孔343Aに軸部51が挿通されることにより、掻き出し装置34が格納姿勢でロックされる。
【0041】
<ロック部材5の構成およびロック機構>
次に、ロック部材5の具体的な構成およびロック機構について、図3~8に加えて、図9~12を参照して説明する。
【0042】
図9は、ロック解除状態のロック部材5を上方から見た場合の図である。図10は、図9におけるロック部材5の側面断面の模式図である。図11は、ロック状態のロック部材5を上方から見た場合の図である。図12は、図11におけるロック部材5の側面断面の模式図である。
【0043】
ロック部材5は、図3および図4に示すように、掻き出し装置34が格納されるアーム32の左側部に設けられている。本実施形態では、ロック部材5は、アーム32の基端部、より具体的には、格納姿勢の掻き出し装置34の張り出し部343に対向する位置において、左側面322から突出して設けられている。
【0044】
ロック部材5は、油圧モータ4の駆動軸40の軸方向に沿って延びる軸部51と、軸部51をその軸方向に駆動する油圧シリンダ52と、軸部51の基端に設けられたブラケット53と、油圧シリンダ52のロッド520の先端に設けられたヘッド54と、これら軸部51、油圧シリンダ52、ブラケット53、およびヘッド54を内部に収容すると共に、アーム32の左側面322に取り付けられた枠体55と、を有する。
【0045】
軸部51は、油圧シリンダ52のロッド520の伸縮に応じて掻き出し装置34の張り出し部343に形成された挿通孔343Aに対して挿抜される。より具体的には、軸部51は、掻き出し装置34が格納姿勢となっている場合において、油圧シリンダ52のロッド520が伸長することにより挿通孔343Aに挿通され(図8参照)、油圧シリンダ52のロッド520が縮むことにより挿通孔343Aから抜去される。
【0046】
ブラケット53は、図9~12に示すように、軸部51の基端が固定された第1板部531と、第1板部531と軸部51の軸方向に所定の間隔を空けて配置された第2板部532と、第1板部531と第2板部532とを連結する複数の連結部533と、を有する。
【0047】
図10および図12に示すように、第2板部532には、厚み方向、すなわち軸部51の軸方向に貫通する貫通穴532Aが形成されている。なお、本実施形態では、第1板部531と第2板部532とは、矩形状の板部材で形成され、4つの連結部533により4つの角部分がそれぞれ連結されているが(図9~12では2つの連結部533のみを示す)、これに限られず、第1板部531および第2板部532の形状や連結部533の数については特に制限はない。
【0048】
ヘッド54は、外径の大きさが異なる円柱状の小径部541および大径部542を有する。小径部541の外径は、ブラケット53の第2板部532の貫通穴532Aの径よりも小さく形成されている。大径部542の外径は、ブラケット53の第2板部532の貫通穴532Aの径よりも大きく形成されている。また、大径部542は、長さが第1板部531と第2板部532との間の間隔よりも短く形成されている。
【0049】
図10および図12に示すように、小径部541は、貫通穴532Aに挿通された状態で一端が油圧シリンダ52のロッド520の先端に固定されている。大径部542は、第1板部531と第2板部532との間に介在した状態で、小径部541の他端に設けられている。なお、小径部541と大径部542とは、一部材で形成されていてもよいし、異なる部材を接合することにより一体に形成されていてもよい。
【0050】
また、大径部542は、前述したように、外径が第2板部532の貫通穴532Aの径よりも大きく形成されているが、本実施形態では、隣り合う連結部533との間の距離よりは小さい寸法に設定されている。したがって、大径部542は、第1板部531と第2板部532との間において、4つの連結部533と接触しない状態で(すなわち、4つの連結部533との間に隙間を介して)配置されている。
【0051】
図9および図10に示すように、油圧シリンダ52のロッド520が縮んだ状態では、大径部542は、小径部541側の一端面542Aが第2板部532に当接する。ブラケット53は、大径部542の当接力によって、油圧シリンダ52側、すなわちアーム32側に引っ張られ、これに伴い、軸部51も、アーム32側に引っ張られる。これにより、張り出し部343の挿通孔343Aに挿通されていた軸部51は、挿通孔343Aから抜去される。
【0052】
他方、図11および図12に示すように、油圧シリンダ52のロッド520が伸長した状態では、大径部542は、小径部541とは反対側の他端面542Bが第1板部531に当接する。ブラケット53は、大径部542の当接力によって、油圧シリンダ52の反対側に向かって、すなわちアーム32から離れる側に向かって押し出され、これに伴い、軸部51も、アーム32から離れる側に向かって押し出される。これにより、軸部51は、格納姿勢の掻き出し装置34における張り出し部343の挿通孔343Aに挿通される。
【0053】
なお、大径部542は、前述したように、長さが第1板部531と第2板部532との間の間隔よりも短く形成されていることから、油圧シリンダ52のロッド520が縮んだ状態では、大径部542と第1板部531との間に隙間が形成され(図9および図10参照)、油圧シリンダ52のロッド520が伸長した状態では、大径部542と第2板部532との間に隙間が形成される(図11および図12参照)。
【0054】
このように、格納姿勢の掻き出し装置34における張り出し部343の挿通孔343Aにロック部材5の軸部51が挿通されることにより、掻き出し装置34は、軸部51に引っ掛かって回動不可な状態、すなわちロック状態となる。
【0055】
他方、ロック状態の掻き出し装置34における張り出し部343の挿通孔343Aからロック部材5の軸部51が抜去されることにより、掻き出し装置34は、回動可能な状態、すなわちロック解除状態となる。
【0056】
なお、本実施形態では、軸部51は、油圧シリンダ52のロッド520の伸縮動作に対して、ブラケット53およびヘッド54を介して追従動作する。すなわち、軸部51と油圧シリンダ52のロッド520とは、直接的に接続されていないことから、仮に、軸部51に掻き出し装置34の荷重が掛かった場合であっても、油圧シリンダ52のロッド520に加わる負荷を抑制することができる。
【0057】
さらに、本実施形態では、ブラケット53とヘッド54との間には空隙(隙間)が介在し、その空隙が緩衝材の役割を果たすことから、ブラケット53からヘッド54へ伝達される負荷を低減することが可能となる。
【0058】
<表示装置6の構成>
次に、表示装置6の具体的な構成について、図5~8を参照して説明する。
【0059】
表示装置6は、ロック部材5の軸部51の軸方向に所定の間隔を空けて並ぶ一対の対向面部61,62と、一対の対向面部61,62の間に配置されて掻き出し装置34が格納姿勢になっていることを示す目印部としての板状の目印プレート63と、を有する。
【0060】
一対の対向面部61,62は、板部材を屈曲加工することにより形成され、ロック部材5の枠体55におけるアーム32との取付面とは反対側の面に取り付けられている。なお、以下の説明では、一対の対向面部61,62のうち、枠体55に接触している側の対向面部61を「第1対向面部61」とし、他方の対向面部62を「第2対向面部62」とする。
【0061】
第1対向面部61は、ロック部材5の軸部51に対して軸方向に対向する位置であってロック部材5との取付領域となる第1対向領域61Aと、第1対向領域61Aよりも下側に配置された第2対向領域61Bと、第1対向領域61Aと第2対向領域61Bとを連結する連結領域61Cと、を有する。
【0062】
第2対向面部62は、第1対向面部61の第1対向領域61Aと対向する第1対向領域62Aと、第1対向領域62Aよりも下側に配置された第2対向領域62Bと、第1対向領域62Aと第2対向領域62Bとを連結する連結領域62Cと、を有する。
【0063】
第1対向面部61および第2対向面部62は、図5および図7に示すように、第1対向領域61A,62Aにおいて図略の複数のボルトによりロック部材5の枠体55に固定されている。また、第1対向領域61A,62Aにはそれぞれ、ロック部材5の軸部51が挿通可能な円形の貫通孔610A,620Aが、厚み方向に貫通して形成されている。
【0064】
図8に示すように、第1対向面部61の第1対向領域61Aと第2対向面部62の第1対向領域62Aとの間の幅は、掻き出し装置34の張り出し部343の厚みおよび目印プレート63の厚みよりも大きく設定されている。そして、第1対向面部61の第2対向領域61Bと第2対向面部62の第2対向領域62Bとの間の幅は、掻き出し装置34の竿部341の外径よりも大きく設定されている。
【0065】
すなわち、第1対向面部61の第2対向領域61Bと第2対向面部62の第2対向領域62Bとの間の幅は、第1対向面部61の第1対向領域61Aと第2対向面部62の第1対向領域62Aとの間の幅よりも小さい。
【0066】
また、これに伴い、第1対向面部61の連結領域61Cは、ロック部材5側から第2対向面部62側に向かって傾斜し、第2対向面部62の連結領域62Cは、第1対向面部61の連結領域61Cの傾斜方向と線対称にロック部材5側に向かって傾斜している。
【0067】
このように、連結領域61C,62Cでは、第2対向領域61B,62B側から第1対向領域61A,62A側に向かって、間の幅が漸次狭くなっていることから、第2対向領域61B,62Bよりも間の幅が狭い第1対向領域61A,62Aの間に、張り出し部343をスムーズに挿入させることができる。すなわち、連結領域61C,62Cは、第1対向領域61A,62Aの間に張り出し部343を案内するガイドの役割を果たしている。
【0068】
目印プレート63は、図5および図6に示すように、掻き出し装置34が格納姿勢をとる前の状態、すなわち張り出し部343が第1対向領域61A,62Aの間に挿入される前の状態では、第1対向面部61の第1対向領域61Aと第2対向面部62の第1対向領域62Aとの間に配置されている。
【0069】
また、目印プレート63には、図7に示すように、円形の貫通孔63Aと、貫通孔63Aを間に挟んで並ぶ一対の長孔63Bとが、厚み方向に貫通して形成されている。貫通孔63Aは、第1対向面部61の第1対向領域61Aおよび第2対向面部62の第1対向領域62Aに形成された貫通孔610A,620Aに対応しており、ロック部材5の軸部51が挿通可能となっている。
【0070】
一対の長孔63Bはそれぞれ、第1対向面部61および第2対向面部62における各領域の並び方向(アーム32の高さ方向)に延在し、第1対向面部61および第2対向面部62をロック部材5の枠体55に固定するボルトが挿通されている(図6および図8参照)。
【0071】
目印プレート63は、一対の長孔63Bの一端(上端)が各ボルトに係止されることによって、第1対向面部61の第1対向領域61Aと第2対向面部62の第1対向領域62Aとの間で保持されている。すなわち、目印プレート63は、第1対向面部61および第2対向面部62に対して固定されておらず、一対の長孔63Bの長さの範囲で移動可能となっている。
【0072】
図7および図8に示すように、掻き出し装置34が格納姿勢になると、目印プレート63は、第1対向領域61A,62Aの間に挿入された張り出し部343によって第1対向領域61A,62Aの間から第2対向領域61B,62Bとは反対側に押し出され、運転室22内から視認可能な位置に露出する。これにより、オペレータは、掻き出し装置34が格納姿勢をとったことを運転室22内から確認することができる。
【0073】
<掻き出し装置34の操作>
次に、掻き出し装置34を格納姿勢と作業姿勢との間で動作させる場合のオペレータの操作について、図13および図14を参照して説明する。
【0074】
図13は、運転室22内の一部の構成例を示す模式図である。図14は、掻き出し装置34の使用開始から格納までの一連の操作手順を示すフローチャートである。
【0075】
掻き出し装置34を格納姿勢と作業姿勢との間で動作させる場合には、運転室22内に設けられた各種スイッチを用いる。図13に示すように、運転室22内には、作業装置13を操作するための操作レバー222L,222Rが、オペレータが着座する運転席221の左右両側に設けられている。
【0076】
そして、右側の操作レバー222Rには、掻き出し装置34を作業姿勢にするための取り出しスイッチ223Aおよび掻き出し装置34を格納姿勢にするための格納スイッチ223Bが、それぞれ設けられている。
【0077】
オペレータが取り出しスイッチ223Aを操作すると、油圧モータ4が一方向に回転駆動し、掻き出し装置34は、格納位置Xから作業位置Yまで駆動軸40を中心に回動する。他方、オペレータが格納スイッチ223Bを操作すると、油圧モータ4が他方向に回転駆動し、掻き出し装置34は、作業位置Yから格納位置Xまで駆動軸40を中心に回動する。
【0078】
右側の操作レバー222Rのさらに右側には、作業装置13の動作モードを切り替えるためのモード切替スイッチ224と、ロック部材5を動作させるためのロックスイッチ225と、を含む複数の操作スイッチが設けられた操作盤226が設けられている。
【0079】
モード切替スイッチ224は、操作レバー222L,222Rの操作にしたがって作業装置13が動作する通常モード用のスイッチ224A(以下、「通常モードスイッチ224A」とする)と、掻き出し作業時に用いられバケット33を不動にする掻き出しモード用のスイッチ224B(以下、「掻き出しモードスイッチ224B」とする)と、によって構成される。
【0080】
例えば、掘削作業や積込み作業、整地作業など、掻き出し装置34を使用しない通常作業では、オペレータが通常モードスイッチ224AをONに操作して通常モードに切り替えておくことで、ブーム31、アーム32、およびバケット33はそれぞれ、操作レバー222L,222Rの操作にしたがって動作する。
【0081】
他方、掻き出し装置34を使用した掻き出し作業では、オペレータが掻き出しモードスイッチ224BをONに操作して掻き出しモードに切り替えておくことで、バケット33は、アーム32の前方かつ作業姿勢の掻き出し装置34よりも上方の位置(図2に示す位置)で固定され、ブーム31およびアーム32のみが、操作レバー222L,222Rの操作にしたがって動作する。これにより、オペレータが誤ってバケット33を操作して、バケット33が掻き出し装置34に衝突して折損してしまうといった事態の発生を回避することができる。
【0082】
ロックスイッチ225は、ONとOFFとの間で切り替わる。ロックスイッチ225がONに操作されると、油圧シリンダ52のロッド520が伸長して、ロック部材5は、掻き出し装置34を格納姿勢でロックする。他方、ロックスイッチ225がOFFに操作されると、油圧シリンダ52のロッド520が縮んで、ロック部材5は、掻き出し装置34のロック状態を解除する。
【0083】
図14に示すように、まず、オペレータは、作業装置13が掻き出し作業姿勢であるか否かを判断する(ステップS101)。なお、このとき、作業装置13の動作モードは通常モードであって、掻き出し装置34はロック部材5によりロックされているものとする。また、この「掻き出し作業姿勢」とは、バケット33が作業姿勢の掻き出し装置34よりも上方に位置した姿勢をいう(図2参照)。
【0084】
ステップS101において作業装置13が掻き出し作業姿勢であると判断されると(ステップS101/YES)、オペレータは、ロックスイッチ225をOFFに操作する(ステップS102)。これにより、掻き出し装置34がロック解除状態となる。
【0085】
なお、ステップS101において作業装置13が掻き出し作業姿勢でないと判断された場合には(ステップS101/NO)、オペレータは、作業装置13が掻き出し作業姿勢となるまで次の操作を行わない。
【0086】
続いて、オペレータは、掻き出しモードスイッチ224BをONに操作して、作業装置13の動作モードを通常モードから掻き出しモードへ切り替える(ステップS103)。これにより、バケット33が固定されて不動となる。
【0087】
そして、オペレータは、取り出しスイッチ223AをONに操作する(ステップS104)。これにより、掻き出し装置34が回動して作業姿勢をとり、作業装置13は掻き出し作業を行うことが可能となる。
【0088】
次に、オペレータは、掻き出し作業が終了したか否かを判断する(ステップS105)。ステップS105において掻き出し作業が終了したと判断されると(ステップS105/YES)、オペレータは、格納スイッチ223BをONに操作する(ステップS106)。これにより、掻き出し装置34が回動して格納姿勢をとり、目印プレート63が露出する。
【0089】
なお、ステップS105において掻き出し作業が終了していないと判断された場合には(ステップS105/NO)、オペレータは、掻き出し作業が終了するまで次の操作を行わない。
【0090】
続いて、オペレータは、通常モードスイッチ224AをONに操作して、作業装置13の動作モードを掻き出しモードから通常モードへ切り替える(ステップS107)。これにより、バケット33の固定が解除されて操作可能となる。
【0091】
そして、オペレータは、ロックスイッチ225をONに操作する(ステップS108)。これにより、掻き出し装置34がロック部材5によりロックされる。
【0092】
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。またさらに、実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0093】
例えば、上記の実施形態では、建設機械の一態様として、クローラ式の油圧ショベル1について説明したが、これに限られず、作業装置13を備えた建設機械であれば、他の建設機械であってもよい。
【0094】
また、上記の実施形態では、掻き出し装置34を回動可能に駆動する駆動部材の一態様として、油圧モータ4を例に挙げたが、駆動部材は必ずしも油圧式である必要はなく、例えば電動モータなどの電動式であってもよい。
【0095】
また、上記の実施形態では、ロック部材5は、油圧シリンダ52の伸縮動作を用いた機構を採用していたが、これに限られず、掻き出し装置34を格納姿勢でロックすることが可能な機構であれば、その仕組みについては特に制限はない。
【符号の説明】
【0096】
1:油圧ショベル(建設機械)
4:油圧モータ(駆動部材)
5:ロック部材
6:表示装置
12:旋回体(機体)
13:作業装置
22:運転室
31:ブーム(アーム部材)
32:アーム(アーム部材)
33:バケット(作業具)
34:掻き出し装置
40:駆動軸
51:軸部
52:油圧シリンダ
53:ブラケット
54:ヘッド
61:第1対向面部
62:第2対向面部
63:目印プレート(目印部)
341:竿部
342:掻き出し部
343:張り出し部
520:ロッド
531:第1板部
532:第2板部
532A:貫通穴
533:連結部
541:小径部
542:大径部
542A:一端面
542B:他端面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14