(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047091
(43)【公開日】2024-04-05
(54)【発明の名称】グリルシャッタの制御装置
(51)【国際特許分類】
B60K 11/04 20060101AFI20240329BHJP
B60H 1/32 20060101ALI20240329BHJP
【FI】
B60K11/04 J
B60K11/04 K
B60H1/32 626Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022152509
(22)【出願日】2022-09-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100200609
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 智和
(72)【発明者】
【氏名】小林 利行
(72)【発明者】
【氏名】小東 勇輝
【テーマコード(参考)】
3D038
3L211
【Fターム(参考)】
3D038AA05
3D038AA06
3D038AB01
3D038AC01
3D038AC11
3D038AC17
3D038AC20
3L211EA38
3L211EA50
3L211EA51
3L211EA57
3L211EA72
3L211FB05
3L211GA24
(57)【要約】
【課題】エアコン用熱交換器に対するグリル開口から取り込んだ外気の利用効率を上げ、車両の空力特性とエアコン用熱交換器の熱交換特性の両立を図ることができるグリルシャッタの制御装置を提供する。
【解決手段】熱交換用外気を取り込むグリル開口3と、当該グリル開口3の内側に配置されたエアコン用熱交換器5と、上記グリル開口3に設けられ、当該グリル開口3の開度分布を調節するための可動式のグリルシャッタ4と、を備える車両において、エアコン用熱交換器5の冷媒通路において想定される気液混相流の状況に応じてグリルシャッタ4を制御する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱交換用外気を取り込むグリル開口と、当該グリル開口の内側に配置されたエアコン用熱交換器と、上記グリル開口に設けられ、当該グリル開口の開度を調節するための可動式のグリルシャッタと、を備える車両において、
上記エアコン用熱交換器の冷媒通路において想定される気液混相流の状況に応じて上記グリルシャッタの制御を行うことを特徴とする、グリルシャッタの制御装置。
【請求項2】
上記エアコン用熱交換器の放熱効率を最大化する上記気液混相流の状況を実現するための、車速、外気温度、コンプレッサ回転数、冷媒温度、および冷媒圧力を含む項目に基づいて得られる上記熱交換用外気の風速分布となるように上記グリルシャッタを制御する、請求項1に記載のグリルシャッタの制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グリルシャッタの制御装置、より詳しくは、フロントバンパ等の車両前部のグリル開口に設けられるグリルシャッタの制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
よく知られているように、車両のエンジンルーム(パワーユニットとして内燃機関を採用する場合とEV車のように電動モータを採用する場合があるが、これらパワーユニットが配置される空間を、本明細書ではエンジンルームと称することとする。)において、パワーユニットの前方に配置されるラジエータ、およびその前方に重なるように配置されるエアコン用の熱交換器に熱交換用の外気を取り込むために、フロントバンパ等の車両前部にグリル開口が設けられる。車両に装備されるエアコンシステムを冷房用として運転する場合、ラジエータの前に配置される熱交換器をコンデンサ(凝縮器)として機能させ、車室内に配置される熱交換器をエバポレータ(蒸発器)として機能させる。この場合、コンプレッサから吐出された気相の冷媒はコンデンサにおいて外気により冷却されて液相となり、膨張弁で減圧された冷媒はエバポレータでの蒸発により車室内に冷熱を供給する。エバポレータ内の冷媒は車室内の空気により加熱されて気相となるのであり、この気相の冷媒はコンプレッサによる圧縮を受けた後、再びコンデンサで冷却されて液相となる。
【0003】
例えば特許文献1には、グリル開口に開閉制御可能なグリルシャッタを設ける技術が提案されている。車両の空力特性を向上させるためには、高速走行時にはグリルシャッタを「閉」とすることが望ましいが、同特許文献1では、ラジエータの放熱要求が大きい場合には、高速走行時であってもグリルシャッタを「開」とする制御を行う。
【0004】
そして、最近では、例えば特許文献2に示されているように、エアコン装備車のグリル開口に開閉制御可能なグリルシャッタを設けるにあたり、冷房運転時、外気温が高い場合等のエアコンに求められる冷熱発生能力を効率よく発揮させるために、高速走行時においてもグリルシャッタを「開」とし、エアコンの消費動力を低減して燃費を向上させる技術が提案されている。
【0005】
ところで、最近になって、後記するように、エンジンルームに配置されるエアコン用熱交換器への通風に関し、当該エアコン用熱交換器の熱交換量に対してエアコンの運転条件に見合った風速分布が存在することが見いだされてきた。しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の技術はいずれも、このことが考慮されておらず、グリル開口から取り込んだ風量が最大限に利用できていない問題がある。換言すれば、特許文献1および特許文献2に記載の技術はいずれも、車両の空力特性とエアコン用熱交換器の熱交換特性の両立が考慮されていないということができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開昭60-110625号公報
【特許文献2】特許第5298239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、車両のエアコン用熱交換器であるコンデンサに対するグリル開口から取り込んだ外気の利用効率を上げ、車両の空力特性とエアコン用熱交換器の熱交換特性の両立を図ることができるグリルシャッタの制御装置を提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を採用した。
【0009】
すなわち、本発明により提供されるグリルシャッタの制御装置は、熱交換用外気を取り込むグリル開口と、当該グリル開口の内側に配置されたエアコン用熱交換器と、上記グリル開口に設けられ、当該グリル開口の開度を調節するための可動式のグリルシャッタと、を備える車両において、上記エアコン用熱交換器の冷媒通路において想定される気液混相流の状況に応じて上記グリルシャッタの制御を行うことを特徴とする。グリル開口の開度の調節は、例えば、グリルシャッタを構成する可動式ルーバの角度を調節することにより行うことができる。
【0010】
好ましい実施の形態では、上記エアコン用熱交換器の放熱効率を最大化する上記気液混相流の状況を実現するための、車速、外気温度、コンプレッサ回転数、冷媒温度、および冷媒圧力を含む項目に基づいて得られる上記熱交換用外気の風速分布となるように上記グリルシャッタを制御する。
【発明の効果】
【0011】
エアコンシステムを冷房運転する場合、エアコン用熱交換器内の冷媒は、当該エアコン用熱交換器への通風による冷却により、冷媒通路の入口から、気相流、気液混相流を経て出口での液相流へと変化するが、エアコン用熱交換器における放熱効率は、液相流よりも気液混相流が生じている部位のほうが高くなる。これは、気液混相流では、気液の攪乱による伝熱面上の境界層の薄肉化が生じているからであると考えられる。
【0012】
また、気液混相流における放熱効率は上述した冷媒通路内の撹拌効果によるため、気相と液相の混合割合に応じて変化する。エアコン用熱交換器の放熱効率は冷媒側(冷媒通路内の冷媒の状況)と空気側(冷却風)およびそれらを挟む熱伝導部の各放熱効率を組み合わせたものとなるため、特に冷媒側の放熱効率の変化に応じた空気側の風速分布とすることが望ましく、気液混相流となる領域においては冷媒側の熱交換効率が高まるため、それに応じた空気側の熱交換効率の向上、即ち風速の増加が効果的となる。
【0013】
本発明においては、エアコン用熱交換器の冷媒通路において想定される気液混相流の状況に応じてグリルシャッタを制御する。例えば、エアコン用熱交換器の放熱効率を最大化する気液混相流の状況が得られるように、車速、外気温度、コンプレッサ回転数、冷媒温度、冷媒圧力を含む項目に基づいて得られる外気風(冷却風)の風速分布となるようにグリルシャッタを制御する。これにより、例えば、空力抵抗の影響が増大する高速走行時ではグリルシャッタを閉じ気味にしつつ、限られた外気風量をエアコン用熱交換器の冷却に有効に活用する。このように、本発明では、グリルシャッタの開度または当該グリルシャッタを構成するルーバの角度を制御することで、エアコン用熱交換器の冷媒の流動状態に応じた外気風(冷却風)の風速分布を実現することができる。これにより、空力抵抗の増大を抑えつつ、エアコンの必要能力を確保することができる。
【0014】
本発明のその他の特徴および利点は、図面を参照して以下に行う詳細な説明から、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明が適用される車両前部の一例の模式的縦断面図である。
【
図2】エアコン用熱交換器(コンデンサ)の一例の模式的正面図である。
【
図3】本発明に係るグリルシャッタの制御装置の一例のブロック図である。
【
図4】本発明に係るグリルシャッタの制御装置の制御の一例を説明するためのフロー図である。
【
図5】本発明が適用される車両前部の他の例を模式的に示す透視斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、車両のエアコンシステムを冷房運転する場合を例にとり、図面を参照して具体的に説明する。なお、
図1および
図5において、frは車両前方を、rrは車両後方を、rhは車両右方を、lhは車両左方を、uprは車両上方を、dwnは車両下方を、それぞれ示す。
【0017】
図1は、車両1の前部の縦断面を模式的に示す。車両1の前部のフロントバンパ2には、冷却風を取り込むためのグリル開口3が形成され、当該グリル開口3には、可動ルーバ機能を有するグリルシャッタ4が設けられている。本実施形態では、グリル開口3は、車幅方向に延びる補強部材21を覆う外面意匠部材22を上下に挟むようにして上部グリル開口31と下部グリル開口32の2箇所に分割形成されている。これに応じて、上部グリル開口31には上部グリルシャッタ41が、下部グリル開口32には下部グリルシャッタ42が、それぞれ設けられている。各グリルシャッタ41,42は、全閉状態から全開状態までの任意の開度(任意のルーバ角度)となるように、制御部110(
図3)によって制御される図示しないアクチュエータによって個別に、または同期して駆動される。
【0018】
エンジンルーム11の前方のグリル開口3の直ぐ後ろ側には、コンデンサとして機能するエアコン用熱交換器5が、当該エアコン用熱交換器5の直ぐ後ろに隣接させて、ラジエータ6が配置されている。また、ラジエータ6の直ぐ後ろ側には、ラジエータファン61が配置されている。エアコン用熱交換器5およびラジエータ6は、ラジエータファン61の駆動および/または走行風によりグリル開口3から取り込まれる冷却風によって冷却される。
【0019】
エアコン用熱交換器5において、冷媒通路50は、
図2に正面を模式的に示すように、上部の側面入口50aから車幅方向一方側に向けて冷媒を流す第1パス51、第1パス51から下方に折り返して車幅方向他方側に向けて冷媒を流す第2パス52、第2パス52から下方に折り返して車幅方向一方側に向けて冷媒を流す第3パス53、第3パス53から下方に折り返して車幅方向他方側に向けて冷媒を流す第4パス54を有して出口50bに至るというように、全体としてつづら折り状に形成されるのが一般的であるが、これに限定されない。
【0020】
前述したように、エアコン用熱交換器5内の冷媒は、当該エアコン用熱交換器5への外気の通風による冷却により、冷媒通路50の入口50aから、気相流、気液混相流を経て出口50bでの液相流へと変化するが、エアコン用熱交換器5における放熱効率は、液相流よりも気液混相流が生じている部位のほうが高くなる。これは、気液混相流では、気液の攪乱による伝熱面上の境界層の薄肉化が生じているからであると考えられる。
【0021】
また、気液混相流における放熱効率は上述した冷媒通路50内の撹拌効果によるため、気相と液相の混合割合に応じて変化する。エアコン用熱交換器5の放熱効率は冷媒側(冷媒通路内の冷媒の状況)と空気側(冷却風)およびそれらを挟む熱伝導部の各放熱効率を組み合わせたものとなるため、特に冷媒側の熱交換能力の変化に応じた空気側の風速分布とすることが望ましく、気液混相流となる領域においては冷媒側の熱交換効率が高まるため、それに応じた空気側の熱交換効率の向上、即ち風速の増加が効果的となる。
【0022】
本発明においては、エアコン用熱交換器5の冷媒通路50の出口50bにおいて冷媒が液相流となる状況を維持しつつ、限られた冷却風量に対してできるだけエアコン用熱交換器の交換熱量が大きくなるように、グリルシャッタ4を制御してグリル開口3からエアコン用熱交換器5への冷却風Aの風速分布を調節する。
【0023】
図3はグリルシャッタ4の制御装置100の一例のブロック図を示し、
図4は当該グリルシャッタ4の制御装置100の制御フローチャートの一例を示す。
【0024】
制御部110への制御入力情報として、車速センサ111からの車速情報、外気温センサ112からの外気温情報、コンプレッサ回転数センサ(コンプレッサ制御装置)113からのコンプレッサ回転数情報、冷媒温度センサ114からの冷媒温度情報、および冷媒圧力センサ115からの冷媒圧力情報が入力される。コンプレッサ回転数は、冷媒流量を示す指標となる。制御部110は、入力される車速情報、外気温情報、コンプレッサ回転数情報、冷媒温度情報および冷媒圧力情報(S1)に基づき、制御マップ120を参照し、または所定の演算を行うことによりグリルシャッタ4の目標開度分布(グリルシャッタ4を構成するルーバの角度分布)を求め(S2)、アクチュエータ(図示略)を制御することによりグリルシャッタ4を上記目標開度分布に制御する(S3)。イグニッションスイッチがONのままで(S4でYES)、上記入力情報に変更がない限り(S5でNO)、上記の制御を維持し、上記入力情報に変更がある場合には(S5でYES)、S1に戻って新たな入力情報に基づいて上記した制御を行う。イグニッションスイッチがOFFになると(S4でNO)、制御を終了する。
【0025】
S2において、入力される車速情報、外気温情報、コンプレッサ回転数情報、冷媒温度情報および冷媒圧力情報に基づき、制御マップ120を参照し、または所定の演算を行うことによりグリルシャッタ4の目標開度分布(グリルシャッタ4を構成するルーバの角度分布)を求めるが、具体的には、入力される各種情報から把握される環境下、エアコン用熱交換器5内の冷媒通路50において、最も放熱効率が良くなるように、換言すれば、気液混相流による冷媒側(冷媒通路50)の高い熱伝達特性を効果的に利用するように、制御マップ120を参照して直接、または所定の演算を行うことによりグリルシャッタ4の目標開度分布を決定する、ということである。
【0026】
制御マップ120は、例えば次のようにして作成することができる。
【0027】
ある車速、ある外気温、あるコンプレッサ回転数、ある冷媒温度、ある冷媒圧力の環境において、グリルシャッタ4を全開状態から閉方向に複数のパターン分布で動かせていき、エアコンの吹き出し口の風温変化を観測するという試行を行い、エアコンの吹き出し口の風温が最も低くなるときのグリルシャッタ4の開度分布(グリルシャッタ4を構成するルーバの角度分布)をプロットする。このグリルシャッタ4の開度分布が、エアコン用熱交換器5が最も効率よく機能している状態、すなわち、冷媒通路50内の気液混相流が最もよい放熱効率を発揮しうる状態にあると想定される。
【0028】
車速、外気温、コンプレッサ回転数、冷媒温度、冷媒圧力の想定される各変動範囲における組合せについて上記の試行を行えば、車速、外気温、コンプレッサ回転数、冷媒温度、冷媒圧力についての想定されるあらゆる状況について、グリルシャッタ4の目標開度分布データを取得することができる。また、これらのデータに関して数学的処理を行うことにより、入力される車速、外気温、コンプレッサ回転数、冷媒温度、冷媒圧力情報から、演算により直ちに最適なグリルシャッタ4の開度分布を取得してこれを制御出力とすることも可能である。
【0029】
以上説明したように、本発明によれば、例えば、高速走行時に走行風による空力抵抗の増大を最小化するように、グリルシャッタを閉じ気味に制御し、空力特性の悪化を防止することができる。また、グリル開口からの外気通風量の制約のもとでエアコン用熱交換器の風速分布を適正化することにより当該エアコン用熱交換器の放熱効率を最大化し、要求負荷に対するエアコンの稼働率を低減させて、燃費を向上させることもできる。これらが相乗して、車両の空力特性とエアコン用熱交換器の放熱特性の両立を図ることができる。
【0030】
もちろん、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内でのあらゆる変更は、本発明の範囲に含まれる。
【0031】
例えば、車両前部のグリル開口の形状やグリルシャッタの配置は、必要に応じて種々変更可能である。例えば、
図5に示すように、グリルシャッタ4を縦型に構成する場合に本発明を適用しうることはもちろんである。
【0032】
また、本発明の制御を車速が例えば10km/hを超える場合に限定し、車速が10km/h以下の低速である場合には、ラジエータ6を通過した温風がエアコン用熱交換器5の下部から当該エアコン用熱交換器5の前に回り込んで冷却効率を悪化させることを防止するために、ルーバ機能を有するグリルシャッタ4の送風方向をエアコン用熱交換器の下部に向ける制御を追加する場合も、本発明の範囲に含まれる。
【0033】
加えて、制御部110への入力情報としては、実施形態における車速、外気温、コンプレッサ回転数、冷媒温度、冷媒圧力情報に加え、必要に応じて他の情報を追加してもよい。
【0034】
さらに、実施形態の説明では、内燃機関をパワーユニットとすることを前提としたが、EV車についても、同様に本発明を適用できる。なお、EV車においては、エネルギ効率を高めるため、エアコンシステムを切り替え操作により暖房運転可能とすることが考えられるが、この場合においても、本発明を適用することができる。
【0035】
すなわち、EV車において、バルブ切り替えにより冷媒の流路変更を行うことにより、グリル開口の後方のエンジンルーム内に設置する熱交換器をエバポレータとして機能させ、車室内に設置する熱交換器をコンデンサとして機能させる場合においても、グリル開口を通過する外気の速度分布を適正に制御することにより、車両の空力特性とエアコン用熱交換器の熱交換特性の両立を図ることができる。
【符号の説明】
【0036】
1 車両
11 エンジンルーム
2 フロントバンパ
21 補強部材
22 外面意匠部材
3 グリル開口
31 上部グリル開口
32 下部グリル開口
4 グリルシャッタ
41 上部グリルシャッタ
42 下部グリルシャッタ
5 エアコン用熱交換器
50 冷媒通路
50a 入口(冷媒通路の)
50b 出口(冷媒通路の)
51 第1パス
52 第2パス
53 第3パス
54 第4パス
6 ラジエータ
61 ラジエータファン
100 制御装置
110 制御部
111 車速センサ
112 外気温センサ
113 コンプレッサ回転数センサ
114 冷媒温度センサ
115 冷媒圧力センサ
120 制御マップ