(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047124
(43)【公開日】2024-04-05
(54)【発明の名称】計画立案支援装置、計画立案支援方法、および計画立案支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0631 20230101AFI20240329BHJP
G05B 19/418 20060101ALI20240329BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20240329BHJP
【FI】
G06Q10/06 302
G05B19/418 Z
G06Q50/04
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022152566
(22)【出願日】2022-09-26
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-05
(71)【出願人】
【識別番号】395011562
【氏名又は名称】三菱電機ITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】弁理士法人クロスボーダー特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 大樹
(72)【発明者】
【氏名】入谷 克政
【テーマコード(参考)】
3C100
5L049
【Fターム(参考)】
3C100AA06
3C100AA08
3C100AA18
3C100AA36
3C100BB01
3C100BB14
3C100BB36
3C100BB38
3C100BB39
5L049CC04
(57)【要約】
【課題】日程計画立案画面において親品目の変更に連動して子品目の生産計画を変更することで、ユーザの作業負荷を低減することを目的とする。
【解決手段】計画立案支援装置100は、親品目と子品目との生産計画の立案を支援する。計画画面表示部110は、親品目と子品目との各々について、日程ごとの生産計画と負荷工数とを含む日程計画立案画面を表示する。変更受付部120は、親品目の日程計画立案画面において、生産計画に対する変更を受け付け、生産計画に対する変更に基づいて負荷工数を変更する。連動変更部130は、親品目の生産計画に対する変更に連動して、子品目の日程計画立案画面における生産計画と負荷工数とを変更する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
親品目と前記親品目の生産に必要な子品目との生産計画の立案を支援する計画立案支援装置において、
前記親品目と前記子品目との各々について、日程ごとの生産計画と前記生産計画を実現するための負荷工数とを含む情報を日程計画立案画面として表示する計画画面表示部と、
前記親品目の前記日程計画立案画面において、前記生産計画に対する変更を受け付け、前記生産計画に対する変更に基づいて前記負荷工数を変更する変更受付部と、
前記親品目の前記日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更に連動して、前記子品目の日程計画立案画面における前記生産計画と前記負荷工数とを変更する連動変更部と
を備える計画立案支援装置。
【請求項2】
前記計画画面表示部は、
前記日程計画立案画面を表示するとともに、前記負荷工数が予め定められた保有工数を超えている日程を抽出し、抽出した日程の一覧を山崩し対象リストとして表示する請求項1に記載の計画立案支援装置。
【請求項3】
前記変更受付部は、
前記親品目の前記日程計画立案画面において、前記山崩し対象リストに基づいて入力される前記生産計画に対する変更を受け付ける請求項2に記載の計画立案支援装置。
【請求項4】
前記計画画面表示部は、
前記子品目から前記親品目を生産する際の前段取時間と加工時間と後段取時間とが設定された品目構成マスタに基づいて、前記生産計画を実現するための負荷工数を算出する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の計画立案支援装置。
【請求項5】
前記変更受付部は、
前記親品目の前記日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更として、前記負荷工数が前記保有工数を超えている日程における前記生産計画の少なくとも一部を、前記負荷工数が前記保有工数を超えないように別の日程に振り分ける変更を受け付け、
前記連動変更部は、
前記親品目の前記日程計画立案画面において前記負荷工数が前記保有工数を超えないように振り分けられた生産計画に連動して、前記子品目の日程計画立案画面における前記生産計画の少なくとも一部を、前記負荷工数が前記保有工数を超えないように、かつ、前記子品目が前記親品目の生産に間に合うように別の日程に振り分ける変更を自動的に実施する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の計画立案支援装置。
【請求項6】
前記連動変更部は、
前記子品目の日程計画立案画面において、前記生産計画を振り分けた先の日程の負荷工数が前記保有工数となるように前記生産計画の少なくとも一部を振り分ける請求項5に記載の計画立案支援装置。
【請求項7】
前記計画立案支援装置は、
変更後の前記親品目と前記子品目との各々の前記日程計画立案画面において、前記負荷工数が前記保有工数を超えている日程がある場合に、前記負荷工数が前記保有工数を超えている日程があることを警告する警告メッセージを表示する警告表示部を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の計画立案支援装置。
【請求項8】
前記警告表示部は、
前記警告メッセージとして、前記負荷工数が前記保有工数を超えている日程があることを警告するとともに、前記負荷工数が前記保有工数を超えている日程について追加の変更の要否を受け付け、
前記変更受付部は、
前記警告メッセージを介して前記追加の変更が必要と受け付けると、前記変更後の前記親品目と前記子品目との各々の前記日程計画立案画面において、前記追加の変更待ちとなる請求項7に記載の計画立案支援装置。
【請求項9】
親品目と前記親品目の生産に必要な子品目との生産計画の立案を支援する計画立案支援装置に用いられる計画立案支援方法において、
コンピュータが、前記親品目と前記子品目との各々について、日程ごとの生産計画である生産計画と前記生産計画を実現するための負荷工数とを含む情報を日程計画立案画面として表示し、
コンピュータが、前記親品目の前記日程計画立案画面において、前記生産計画に対する変更を受け付け、前記生産計画に対する変更に基づいて前記負荷工数を変更し、
コンピュータが、前記親品目の前記日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更に連動して、前記子品目の日程計画立案画面における前記生産計画と前記負荷工数とを変更する計画立案支援方法。
【請求項10】
親品目と前記親品目の生産に必要な子品目との生産計画の立案を支援する計画立案支援装置に用いられる計画立案支援プログラムにおいて、
前記親品目と前記子品目との各々について、日程ごとの生産計画である生産計画と前記生産計画を実現するための負荷工数とを含む情報を日程計画立案画面として表示する計画画面表示処理と、
前記親品目の前記日程計画立案画面において、前記生産計画に対する変更を受け付け、前記生産計画に対する変更に基づいて前記負荷工数を変更する変更受付処理と、
前記親品目の前記日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更に連動して、前記子品目の日程計画立案画面における前記生産計画と前記負荷工数とを変更する連動変更処理と
をコンピュータに実行させる計画立案支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、計画立案支援装置、計画立案支援方法、および計画立案支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
製品の生産活動に必要となる部品および材料といった資材の所要量の計画を立て、その計画に基づいた仕入れおよび生産を行う管理手法にMRPという技術がある。MRPは、Material Resource Planning(資材所要量計画)の略語である。
MRPにより、自動で発注データを生成することが可能である。
【0003】
特許文献1では、完成品ごとの出荷販売数量、生産予定数量、ならびに発注予定数量のいずれかに変更が生じると、変更を完成品の在庫数量に反映させるとともに、必要部材数量を入力するための発注数量入力欄を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
MRPにより自動で生成された発注データでは、親品目と複数の子部品との紐づけを確認することができない。
また、MRPにより自動で生成された発注データでは、明細ごとに手動で変更することは可能であるが、親品目の発注データを変更しても、子部品の発注データは連動して変更されない。よって、親品目の発注データの変更に合わせて子部品の発注データを変更するには非常に手間が掛かるという課題がある。さらに、発注データが段取工数を考慮した計画である場合、段取工数を考慮して変更する必要があるため非常に手間が掛かる。
【0006】
特許文献1の技術では、受注データの変動により必要な完成数を変動させることはできるが、必要部材については発注数量入力欄を表示するのみであり、必要部材の生産計画は自動で変更されることはない。
【0007】
本開示では、品目の日ごとの負荷工数と生産計画とを含む日程計画立案画面において親品目の生産計画が変更されると、親品目の変更に連動して子品目の生産計画を変更することで、日程立案者の作業負荷を大幅に低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る計画立案支援装置は、親品目と前記親品目の生産に必要な子品目との生産計画の立案を支援する計画立案支援装置において、
前記親品目と前記子品目との各々について、日程ごとの生産計画と前記生産計画を実現するための負荷工数とを含む情報を日程計画立案画面として表示する計画画面表示部と、
前記親品目の前記日程計画立案画面において、前記生産計画に対する変更を受け付け、前記生産計画に対する変更に基づいて前記負荷工数を変更する変更受付部と、
前記親品目の前記日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更に連動して、前記子品目の日程計画立案画面における前記生産計画と前記負荷工数とを変更する連動変更部とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る計画立案支援装置では、品目の日ごとの生産計画と負荷工数とを含む日程計画立案画面において親品目の生産計画が変更されると、親品目の変更に連動して子品目の生産計画を変更する。よって、本開示に係る計画立案支援装置よれば、日程立案者の作業負荷を大幅に低減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態1に係る計画立案支援装置における処理の概要を示す図。
【
図2】実施の形態1に係る計画立案支援装置の構成例を示す図。
【
図3】実施の形態1に係る計画立案支援装置の動作例を示すフロー図。
【
図4】実施の形態1に係る受注テーブルの構成例を示す図。
【
図5】実施の形態1に係る発注テーブルの構成例を示す図。
【
図6】実施の形態1に係る取引先マスタの構成例を示す図。
【
図7】実施の形態1に係る品目構成マスタの構成例、および親品目と子品目との関係を示す模式図を示す図。
【
図8】実施の形態1に係る在庫受払テーブルの構成例を示す図。
【
図9】実施の形態1に係る日程計画立案画面と山崩し対象リストの例を示す図。
【
図10】実施の形態1に係る親品目の日程計画立案画面の構成例を示す図。
【
図11】実施の形態1に係る子品目の日程計画立案画面の構成例を示す図。
【
図12】実施の形態1に係る山崩し対象リストの構成例を示す図。
【
図13】実施の形態1に係る親品目の日程計画立案画面の変更例を示す図。
【
図14】実施の形態1に係る子品目の日程計画立案画面の変更例を示す図。
【
図15】実施の形態1に係る警告メッセージの表示例を示す図。
【
図16】実施の形態1の変形例1に係る親品目の日程計画立案画面の変更の別例を示す図。
【
図17】実施の形態1の変形例1に係る子品目の日程計画立案画面の変更の別例を示す図。
【
図18】実施の形態1の変形例2に係る日程計画立案画面の構成例と親品目と子品目との関係を示す模式図。
【
図19】実施の形態1の変形例2に係る親品目の日程計画立案画面の構成例を示す図。
【
図20】実施の形態1の変形例2に係る子品目の日程計画立案画面の構成例を示す図。
【
図21】実施の形態1の変形例2に係る山崩し対象リストの構成例を示す図。
【
図22】実施の形態1の変形例2に係る親品目の日程計画立案画面40の変更例を示す図。
【
図23】実施の形態1の変形例2に係る子品目の日程計画立案画面の変更例を示す図。
【
図24】実施の形態1の変形例3に係る計画立案支援装置の構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本実施の形態について、図を用いて説明する。各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。図中の矢印はデータの流れまたは処理の流れを主に示している。また、以下の図では各構成の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、実施の形態の説明において、上、下、左、右、前、後、表、裏といった向きあるいは位置が示されている場合がある。これらの表記は、説明の便宜上の記載であり、装置あるいは表示等の配置、方向および向きを限定するものではない。
【0012】
実施の形態1.
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係る計画立案支援装置100における処理の概要を示す図である。
図1を用いて、本実施の形態に係る計画立案支援装置100における機能の概要を説明する。
計画立案支援装置100では、発注テーブル32、取引先マスタ33、品目構成マスタ34、および在庫受払テーブル35に基づき、日程計画立案画面40を表示する。
発注テーブル32は、例えば、受注テーブル31に基づき、MRPにより、取引先マスタ33、品目構成マスタ34、および在庫受払テーブル35を加味して生成される情報である。
日程立案者60は、親品目および子品目における日程計画立案画面40を用いて生産計画を確認し、変更が必要であると判断すると日程計画立案画面40に対して変更を実施する。
計画立案支援装置100における詳細な構成および動作については後述する。
【0013】
図2は、本実施の形態に係る計画立案支援装置100の構成例を示す図である。
計画立案支援装置100は、親品目と親品目の生産に必要な子品目との生産計画の立案を支援する装置である。
【0014】
計画立案支援装置100は、コンピュータである。計画立案支援装置100は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
【0015】
計画立案支援装置100は、機能要素として、計画画面表示部110と変更受付部120と連動変更部130と警告表示部140と記憶部150とを備える。記憶部150には、発注テーブル32と取引先マスタ33と品目構成マスタ34と在庫受払テーブル35とが記憶される。
【0016】
計画画面表示部110と変更受付部120と連動変更部130と警告表示部140との機能は、ソフトウェアにより実現される。記憶部150は、メモリ921に備えられる。なお、記憶部150は、補助記憶装置922に備えられていてもよいし、メモリ921と補助記憶装置922に分散して備えられていてもよい。
【0017】
プロセッサ910は、計画立案支援プログラムを実行する装置である。計画立案支援プログラムは、計画画面表示部110と変更受付部120と連動変更部130と警告表示部140との機能を実現するプログラムである。
プロセッサ910は、演算処理を行うICである。プロセッサ910の具体例は、CPU、DSP、GPUである。ICは、Integrated Circuitの略語である。CPUは、Central Processing Unitの略語である。DSPは、Digital Signal Processorの略語である。GPUは、Graphics Processing Unitの略語である。
【0018】
メモリ921は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ921の具体例は、SRAM、あるいはDRAMである。SRAMは、Static Random Access Memoryの略語である。DRAMは、Dynamic Random Access Memoryの略語である。
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDDである。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)メモリカード、CF、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVDといった可搬の記憶媒体であってもよい。なお、HDDは、Hard Disk Driveの略語である。SD(登録商標)は、Secure Digitalの略語である。CFは、CompactFlash(登録商標)の略語である。DVDは、Digital Versatile Diskの略語である。
【0019】
入力インタフェース930は、マウス、キーボード、あるいはタッチパネルといった入力装置と接続されるポートである。入力インタフェース930は、具体的には、USB端子である。なお、入力インタフェース930は、LANと接続されるポートであってもよい。USBは、Universal Serial Busの略語である。LANは、Local Area Networkの略語である。
【0020】
出力インタフェース940は、ディスプレイといった表示機器941のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCDである。出力インタフェース940は、表示器インタフェースともいう。HDMI(登録商標)は、High Definition Multimedia Interfaceの略語である。LCDは、Liquid Crystal Displayの略語である。
【0021】
通信装置950は、レシーバとトランスミッタを有する。通信装置950は、Wi-Fi(登録商標)、LAN、インターネット、あるいは電話回線といった通信網に接続している。通信装置950は、具体的には、通信チップまたはNICである。NICは、Network Interface Cardの略語である。
【0022】
計画立案支援プログラムは、計画立案支援装置100において実行される。計画立案支援プログラムは、プロセッサ910に読み込まれ、プロセッサ910によって実行される。メモリ921には、計画立案支援プログラムだけでなく、OSも記憶されている。OSは、Operating Systemの略語である。プロセッサ910は、OSを実行しながら、計画立案支援プログラムを実行する。計画立案支援プログラムおよびOSは、補助記憶装置922に記憶されていてもよい。補助記憶装置922に記憶されている計画立案支援プログラムおよびOSは、メモリ921にロードされ、プロセッサ910によって実行される。なお、計画立案支援プログラムの一部または全部がOSに組み込まれていてもよい。
【0023】
計画立案支援装置100は、プロセッサ910を代替する複数のプロセッサを備えていてもよい。これら複数のプロセッサは、計画立案支援プログラムの実行を分担する。それぞれのプロセッサは、プロセッサ910と同じように、計画立案支援プログラムを実行する装置である。
【0024】
計画立案支援プログラムにより利用、処理または出力されるデータ、情報、信号値および変数値は、メモリ921、補助記憶装置922、または、プロセッサ910内のレジスタあるいはキャッシュメモリに記憶される。
【0025】
計画画面表示部110と変更受付部120と連動変更部130と警告表示部140との各部の「部」を「回路」、「工程」、「手順」、「処理」、あるいは「サーキットリー」に読み替えてもよい。計画立案支援プログラムは、計画画面表示処理と変更受付処理と連動変更処理と警告表示処理とを、コンピュータに実行させる。計画画面表示処理と変更受付処理と連動変更処理と警告表示処理との「処理」を「プログラム」、「プログラムプロダクト」、「プログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体」、または「プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体」に読み替えてもよい。また、計画立案支援方法は、計画立案支援装置100が計画立案支援プログラムを実行することにより行われる方法である。
計画立案支援プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に格納されて提供されてもよい。また、計画立案支援プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0026】
***動作の説明***
次に、本実施の形態に係る計画立案支援装置100の動作について説明する。計画立案支援装置100の動作手順は、計画立案支援処理および計画立案支援方法に相当する。また、計画立案支援装置100の動作を実現するプログラムは、計画立案支援プログラムに相当する。
【0027】
図3は、本実施の形態に係る計画立案支援装置100の動作例を示すフロー図である。
まず、ステップS101において、計画立案支援装置100が起動される。
【0028】
<計画画面表示処理>
<<日程計画立案画面40の表示:ステップS102>>
ステップS102において、計画画面表示部110は、親品目と子品目との各々について、日程ごとの生産計画と、生産計画を実現するための負荷工数とを含む情報を日程計画立案画面40として表示する。子品目とは、親品目の生産に必要な品目である。
計画画面表示部110は、発注テーブル32、取引先マスタ33、品目構成マスタ34、および在庫受払テーブル35に基づき、親品目と子品目との各々について、日程計画立案画面40を表示する。発注テーブル32は、例えば、受注テーブル31に基づき、MRPにより、取引先マスタ33、品目構成マスタ34、および在庫受払テーブル35を加味して生成される情報である。なお、発注テーブル32は、計画立案支援装置100の内部でMRPにより生成してもよい。その場合は、計画立案支援装置100は、受注テーブル31を有する。あるいは、発注テーブル32は計画立案支援装置100の外部の装置で生成し、計画立案支援装置100に送信されてもよい。
【0029】
ここで、受注テーブル31、発注テーブル32、取引先マスタ33、品目構成マスタ34、および在庫受払テーブル35について説明する。
【0030】
図4は、本実施の形態に係る受注テーブル31の構成例を示す図である。
受注テーブル31は、受注した品目の情報の一覧である。
受注テーブル31は、製番311、品目312、得意先313、納期314、および数量315といった情報を含む。
【0031】
図5は、本実施の形態に係る発注テーブル32の構成例を示す図である。
発注テーブル32は、発注すべき品目の情報の一覧である。発注すべき品目とは、受注した品目を適切に生産および納品するために発注すべき品目である。
発注テーブル32は、発注シーケンス番号321、品目322、発注先323、納期324、および数量325といった情報を含む。
なお、発注には、社内部署への生産の発注と仕入先への発注とを含む。よって、発注先323には、社内部署であるライン1あるいはライン2といった情報が含まれる。
【0032】
図6は、本実施の形態に係る取引先マスタ33の構成例を示す図である。
取引先マスタ33は、受注、発注、および納品といった取引を行う取引先の情報の一覧である。
取引先マスタ33は、取引先331、取引先区分332、および保有工数333といった情報を含む。
保有工数333とは、取引先区分332が社内部署の場合、その社内部署が1日に保有する工数のことである。例えば、単位は時間で表される。
【0033】
図7は、本実施の形態に係る品目構成マスタ34の構成例、および親品目と子品目との関係を示す模式図を示す図である。
品目構成マスタ34は、親品目と、親品目の生産に必要な子品目との関係を示す情報である。
品目構成マスタ34は、親品目341、子品目342、前段取時間343、加工時間344、後段取時間345、および発注先346といった情報を含む。
【0034】
模式図では、例えば、品目Bはプレス品Bから生産され、プレス品Bは材料Bから生産されることを示している。このとき、品目Bとプレス品Bは、親品目(品目B)と子品目(プレス品B)の関係となる。また、プレス品Bと材料Bは、親品目(プレス品B)と子品目(材料B)の関係となる。
【0035】
前段取時間343とは、子品目342から親品目341を生産する際、加工の前に必要な段取時間を示している。
後段取時間345とは、子品目342から親品目341を生産する際、加工時間の後に必要な段取時間を示している。
段取時間は段取工数ともいう。
【0036】
図8は、本実施の形態に係る在庫受払テーブル35の構成例を示す図である。
在庫受払テーブル35は、在庫の品目の受払予定を示す情報である。
在庫受払テーブル35は、在庫シーケンス番号351、品目352、受払区分353、受払日354、および数量355といった情報を含む。
【0037】
図9は、本実施の形態に係る日程計画立案画面40と山崩し対象リスト50の例を示す図である。
図9では、表示機器941に、日程計画立案画面40と山崩し対象リスト50が表示される場合の構成例を示している。なお、ここに、
図7の下図に示すような親品目と子品目との関係を示す模式図を表示してもよい。
日程計画立案画面40では、親品目の日程計画立案画面40と子品目の日程計画立案画面40とが並べて表示される。
また、後述する山崩し対象リスト50についても、親品目の山崩し対象リスト50と子品目の山崩し対象リスト50とが並べて表示される。
【0038】
図10は、本実施の形態に係る親品目の日程計画立案画面40の構成例を示す図である。
図11は、本実施の形態に係る子品目の日程計画立案画面40の構成例を示す図である。
計画画面表示部110は、親品目と子品目との各々について日程計画立案画面40を表示する。
図9に示すように、左図が親品目の日程計画立案画面40であり、右図が親品目の日程計画立案画面40である。
【0039】
日程計画立案画面40では、各社内部署において生産される品目ごとに、日程403ごとの生産計画401と負荷工数402が表示されている。
生産計画401には、工数41[時間]、計画結果42[数量]、今回計画43[数量]、入庫44[数量]、出庫45[数量]、および在庫46[数量]からなる生産計画401が表示される。
計画結果42[数量]には、例えばMRPにより生成された発注テーブル32において、対応する日程の数量が設定される。計画結果42は、MRP結果とも呼ばれる。
今回計画43[数量]には、計画結果42[数量]と同一の数量が設定される。
入庫44[数量]、出庫45[数量]、および在庫46[数量]は、発注テーブル32と在庫受払テーブル35に基づき設定される。
工数41[時間]は、発注テーブル32と品目構成マスタ34に基づき設定される。
なお上述の[数量]、[時間]という表記は、
図11に示す数字の単位を示している。
【0040】
図10の親品目の日程計画立案画面40では、社内部署ライン1において、品目A、品目B、および品目Cの各親品目について、日程403ごとに、生産計画401および負荷工数402が表示される。
例えば、6/6の品目Bの場合、計画結果[数量]には、発注テーブル32から6/6の品目Bの数量「200」が設定される。今回計画[数量]には、計画結果[数量]と同一の数量「200」が設定される。在庫[数量]については、前日までの在庫と在庫受払テーブル35の情報から数量「200」が設定される。
【0041】
また、計画画面表示部110は、子品目から親品目を生産する際の前段取時間と加工時間と後段取時間とが設定された品目構成マスタ34に基づいて、当該日程における今回計画43を実現するための負荷工数402を算出する。
具体的には、以下の通りである。
【0042】
工数41は、発注テーブル32と品目構成マスタ34から、以下のように前段取時間および後段取時間を考慮して算出される。
(例)6/6の品目Bの場合
前段取時間:900[秒]
加工時間:180[秒/個]
後段取時間:900[秒]
数量:200[個]
品目Bの工数=前段取時間+加工時間*数量+後段取時間=900+180*200+900=37800[秒]=10.50[時間]
よって、6/6の品目Bの工数41は、10.50[時間]となる。
負荷工数402は、日程ごとの各品目の工数41の合計であるため、6/6の負荷工数402は10.50[時間]となる。
【0043】
図11の子品目の日程計画立案画面40についても親品目の日程計画立案画面40と同様に表示される。
【0044】
<<山崩し対象リスト50の表示:ステップS103>>
ステップS103において、計画画面表示部110は、日程計画立案画面40を表示するとともに、負荷工数41が保有工数を超えている日程を抽出し、抽出した日程の一覧を山崩し対象リスト50として表示する。
計画画面表示部110は、取引先マスタ33から、各社内部署の保有工数333を取得する。
図6の例では、社内部署ライン1の保有工数は8.00時間である。また、社内部署ライン2の保有工数は8.00時間である。
【0045】
計画画面表示部110は、日程計画立案画面40で表示する負荷工数41のうち、対応する社内部署の保有工数を超えている日程を抽出する。例えば、
図10の親品目の日程計画立案画面40では、6/3が10.50時間、6/6が10.50時間、6/8が13.00時間、6/10が19.00時間であり保有工数を超えている。
計画画面表示部110では、保有工数を超えている日程の負荷工数402を強調して表示する。例えば、赤字、太字、矢印、下線、あるいはそれらの組合せといった強調表示で表示する。
図10では太字で表示している。
【0046】
図12は、本実施の形態に係る山崩し対象リスト50の構成例を示す図である。
山崩し対象リスト50は、負荷工数402が保有工数を超えている日程の一覧である。
計画画面表示部110は、親品目と子品目との各々について山崩し対象リスト50を表示する。
図12において、左図が親品目の山崩し対象リスト50であり、右図が子品目の山崩し対象リスト50である。
山崩し対象リスト50では、日程、品目、数量、および工数が抽出される。また、山崩し対象リスト50に、日程ごとの負荷工数と保有工数との少なくともいずれかを表示してもよい。
【0047】
<変更受付処理:ステップS104>
ステップS104において、変更受付部120は、親品目の日程計画立案画面40において、生産計画401に対する変更を受け付ける。変更受付部120は、親品目の日程計画立案画面40において、例えば、負荷工数402が予め定められた保有工数を超えている日程における生産計画401に対する変更を受け付ける。
具体的には、変更受付部120は、親品目の日程計画立案画面40において、負荷工数402が予め定められた保有工数を超えている日程における今回計画43に対する変更を受け付ける。そして、変更受付部120は、受け付けた今回計画43に対する変更に基づいて当該日程の負荷工数402を変更する。
【0048】
日程立案者60は、親品目の日程計画立案画面40において、今回計画43の欄のみを変更可能とする。日程立案者60は、日程計画立案画面40とともに表示される山崩し対象リスト50を参照し、山崩し対象リスト50に表示されている日程について今回計画43を変更する。変更受付部120は、今回計画43の変更を受け付けると、今回計画43の変更に基づいて負荷工数402を自動的に再計算する。さらに、変更受付部120は、今回計画43の変更に基づいて、入庫、出庫、および在庫についても自動的に変更する。
このように、変更受付部120は、親品目の日程計画立案画面40において、山崩し対象リスト50に基づいて入力される生産計画401に対する変更を受け付ける。
【0049】
図13は、本実施の形態に係る親品目の日程計画立案画面40の変更例を示す図である。
図13の丸印は、親品目の日程計画立案画面40における今回計画43に対する手動変更を示している。
変更受付部120は、親品目の日程計画立案画面40における生産計画401に対する変更として、負荷工数402が保有工数を超えている日程における今回計画43の少なくとも一部を、負荷工数402が保有工数を超えないように別の日程に振り分ける変更を受け付ける。
【0050】
図12および
図13の具体例では、日程立案者60は、山崩し対象リスト50に表示されている6/6の品目Bの今回計画43を変更している。ここでは、6/6の品目Bの今回計画「200」を「100」と「100」に分割し、「100」を6/5の今回計画43に振り分けている。
これにより、6/5の品目Bの工数41が5.25となり、6/5全体の負荷工数402は5.25となる。また、6/6の品目Bの工数41が5.25となり、6/6全体の負荷工数402は5.25となる。また、これらの計算結果に伴い、6/5の品目Bの入庫44および在庫46はそれぞれ「100」となる。また、6/6の品目Bの入庫44は「100」となり、在庫46は「200」となる。
【0051】
この場合の品目Bの工数41の計算方法は以下の通りである。
作業を複数の日付に分割する場合は、前段取時間および後段取時間を考慮して、工数41を算出する。
前段取時間は、製造するための前準備(設備の電源投入、パラメータ設定等)である。
後段取時間は、製造が終わった後処理(設備の清掃処理等)である。
なお、6/5から6/6は連続作業のため、以下のように、6/5は前段取時間のみ加算され、6/6は後段取時間のみ加算される。
6/5:品目Bの工数=前段取時間+加工時間*数量
6/6:品目Bの工数=加工時間*数量+後段取時間
具体的な計算は、以下の通りとなる。
6/5:品目Bの工数=900[秒]+180[秒]*100=5.25[時間]
6/6:品目Bの工数=180[秒]*100+900[秒]=5.25[時間]
【0052】
<連動変更処理:ステップS105>
ステップS105において、連動変更部130は、親品目の日程計画立案画面40における生産計画401に対する変更に連動して、子品目の日程計画立案画面40における生産計画401と負荷工数402とを自動的に変更する。
【0053】
図14は、本実施の形態に係る子品目の日程計画立案画面40の変更例を示す図である。
図14の丸印は、親品目の日程計画立案画面40における生産計画401の変更に連動した、子品目の日程計画立案画面40における自動変更を示している。丸印は、子品目の日程計画立案画面40における今回計画43を囲っているが、今回計画43の変更に対応して負荷工数402も自動的に変更される。さらに、入庫、出庫、および在庫についても自動的に変更される。
【0054】
連動変更部130は、親品目の日程計画立案画面40において変更された生産計画401に連動して、子品目の日程計画立案画面40における生産計画401の少なくとも一部を、負荷工数402が保有工数433を超えないように、かつ、子品目が親品目の生産に間に合うように別の日程に振り分ける変更を自動的に実施する。
具体的には、連動変更部130は、親品目の日程計画立案画面40において変更された今回計画43に連動して、子品目の日程計画立案画面40における今回計画43の少なくとも一部を、負荷工数402が保有工数433を超えないように、かつ、子品目が親品目の生産に間に合うように別の日程に振り分ける変更を自動的に実施する。さらに、連動変更部130は、少なくとも一部の今回計画43を別の日程に振り分ける変更に伴い、振り分け元の日程と振り分け先の日程のそれぞれについて、負荷工数402を再計算するとともに、入庫、出庫、および在庫について自動的に変更する。
【0055】
親品目との変更に応じて子品目の生産計画を変更する際は、以下の(a)から(f)の通りとなる。
製品を親品目とすると部品が子品目となる。部品が親品目とすると材料が子品目となる。
(a)製品をX日前倒し→部品もX日の前倒し→材料もX日の前倒し
(b)部品をY日前倒し→材料もY日の前倒し(製品は変更なし)
(c)材料をZ日前倒し→部品・製品は変更なし
(d)製品をX日後倒し→部品もX日の後倒し→材料もX日の後倒し
(e)部品をY日後倒し→材料もY日の後倒し
(f)材料をZ日後倒し→部品・製品は変更なし
【0056】
図10から
図14の具体例では、日程立案者60は、山崩し対象リスト50に表示されている6/6の品目Bの今回計画43を変更している。ここでは、6/6の品目Bの今回計画「200」を「100」と「100」に分割し、「100」を6/5の今回計画43に振り分けて前倒ししている。
この日程立案者60による変更に連動して、子品目の日程計画立案画面40では、6/5のプレス品Bの今回計画43を変更している。ここでは、6/5のプレス品Bの今回計画「200」を「100」と「100」に分割し、「100」を前倒しするために6/4の今回計画43に振り分けている。
【0057】
この場合のプレス品Bの工数41の計算方法は以下の通りである。
なお、6/4から6/5は連続作業のため、以下のように、6/4は前段取時間のみ加算され、6/5は後段取時間のみ加算される。
6/4:品目Bの工数=前段取時間+加工時間*数量
6/5:品目Bの工数=加工時間*数量+後段取時間
具体的な計算は、以下の通りとなる。
6/4:品目Bの工数=1800[秒]+90[秒]*100=3.00[時間]
6/5:品目Bの工数=90[秒]*100+1800[秒]=3.00[時間]
【0058】
ステップS106において、ステップS104の変更およびステップS105の変更が日程計画立案画面40にすべて登録される。例えば、計画画面表示部110がステップS104の変更およびステップS105の変更を日程計画立案画面40にすべて登録する。
【0059】
<警告表示処理:ステップS107からステップS111>
警告表示処理では、警告表示部140は、変更後の親品目と子品目との各々の日程計画立案画面40において、負荷工数402が保有工数を超えている日程がある場合に、警告メッセージ51を表示機器941に表示する。警告メッセージ51は、負荷工数402が保有工数を超えている日程があることを警告するためのものである。
また、警告表示部140は、警告メッセージ51として、負荷工数402が保有工数を超えている日程があることを警告するとともに、負荷工数402が保有工数を超えている日程について追加の変更の要否を受け付ける。
警告メッセージ51を介して追加の変更が必要と入力されると、変更受付部120は、変更後の親品目と子品目との各々の日程計画立案画面40を追加の変更待ち状態に遷移させる。
具体的には、以下の通りである。
【0060】
ステップS107において、警告表示部140は、親品目と子品目との各々の日程計画立案画面40に対応する保有工数333を取引先マスタ33から取得する。警告表示部140は、日程ごとに、親品目と子品目との各々の日程計画立案画面40における負荷工数402と、親品目と子品目との各々の日程計画立案画面40に対応する保有工数とを比較する。
【0061】
取引先マスタ33から社内部署「ライン1」の保有工数は8時間である。
図13の例では、警告表示部140は、親品目の日程計画立案画面40における各日程の負荷工数402と、保有工数「8時間」とを比較する。親品目の日程計画立案画面40では、6/3が10.50時間、6/8が13.00時間、6/10が19.00時間であり、保有工数「8時間」を超えている。
【0062】
負荷工数402が保有工数を超えている日程が無い場合(ステップS107でNO)、ステップS112に進む。
負荷工数402が保有工数を超えている日程がある場合(ステップS107でYES)、ステップS108に進む。
【0063】
ステップS108において、警告表示部140は、負荷工数402が保有工数を超えている日程があることを警告するための警告メッセージ51を表示する。
【0064】
図15は、本実施の形態に係る警告メッセージ51の表示例を示す図である。
例えば、警告表示部140は、警告メッセージ51として、「以下の日程において、負荷工数が保有工数を超過しています。続行してもよろしいですか。」と表示し、該当の日程の一覧を表示する。また、警告表示部140は、日程立案者60が「続行してもよろしいですか。」の回答を入力するための「はい」ボタン、「いいえ」ボタンを表示する。
図13および
図15の例では、該当の日程の一覧として、6/3、6/8、および6/10が警告メッセージ51に表示される。なお、6/3:10.50時間、6/8:13.00時間、6/10:19.00時間と、負荷工数を表示してもよい。あるいは、6/3:+2.50時間、6/8:+5.00時間、6/10:+11.00時間と、負荷工数が保有工数を超過した差分の工数を計算して表示してもよい。
【0065】
また、
図15では、親品目の生産ラインである社内部署「ライン1」について負荷工数が保有工数を超えている日程を警告メッセージ51に表示している。しかし、子品目の生産ラインである社内部署「ライン2」についても負荷工数が保有工数を超えている日程を警告メッセージ51に表示してもよい。この場合は、例えば、「ライン1:6/3、6/8、および6/10」,「ライン2:6/9」のように、社内部署ごとに表示するとわかりやすい。
【0066】
ステップS109において、警告表示部140は、警告メッセージ51を介して、負荷工数402が保有工数を超えている日程について追加の変更の要否を受け付ける。
具体的には、「続行してもよろしいですか。」に対する回答を、「はい」ボタンあるいは「いいえ」ボタンで受け付ける。なお、
図15は一例であり、警告メッセージ51の表示方法および追加の変更の要否を受け付け方法については、音声入出力を用いるといったその他の方法でもよい。
【0067】
「続行してもよい」、すなわち、追加の変更は不要(ステップS109でYES)の場合、ステップS110に進む。つまり、ここでは、日程立案者60は、日程計画立案画面40に表示された内容で生産計画を完成させたことを意味する。
ステップS110において、警告表示部140は、警告メッセージ51を閉じ、ステップS112に進む。
【0068】
「続行しない」、すなわち、追加の変更が必要(ステップS109でNO)の場合、ステップS111に進む。
ステップS111において、警告表示部140は、警告メッセージ51を閉じ、ステップS104に戻る。すなわち、変更受付部120は、変更後の親品目と子品目との各々の日程計画立案画面40において追加の変更待ちの状態となり、ステップS104からの処理を繰り返す。
【0069】
ステップS112において、計画画面表示部110は、日程立案者60により完成した日程計画立案画面40の内容を発注テーブル32に反映する。
【0070】
***他の構成***
<変形例1>
実施の形態1では、
図10から
図14の具体例に示すように、負荷工数が保有工数を超過している日程の今回計画を等分した例を示した。
変形例1では、
図10および
図11の具体例から、負荷工数が保有工数を超過している日程の今回計画を分割する別例について説明する。特に、連動変更部130が、子品目の日程計画立案画面40において、今回計画を振り分けた先の日程の負荷工数が保有工数となるように、今回計画の少なくとも一部を振り分ける例について説明する。
【0071】
図16は、本実施の形態の変形例1に係る親品目の日程計画立案画面40の変更の別例を示す図である。
図16の丸印は、親品目の日程計画立案画面40における今回計画に対する手動変更を示している。
図16の具体例では、
図10を変更前の日程計画立案画面40として、日程立案者60は、山崩し対象リスト50に表示されている6/6の品目Bの今回計画を手動変更している。ここでは、6/6の品目Bの今回計画「200」を「45」と「155」に分割し、「155」を6/5の今回計画に振り分けている。
これにより、6/5の品目Bの工数が8.00時間となり、6/5の負荷工数が8.00時間となる。また、6/6の品目Bの工数が2.50時間となり、6/6の負荷工数が2.50時間となる。
このように先の日程の負荷工数が保有工数に近づくように日程計画を立案すると、保有工数が示す人的リソースを効率的に使うことができる。また別の要因により日程計画を変更しなくてはいけない場合にも先の日程から調整することにより、後の日程の保有工数が効率的に使うことが期待できる。
【0072】
次に、連動変更部130は、親品目の日程計画立案画面40における今回計画に対する変更に連動して、子品目の日程計画立案画面40における負荷工数と今回計画を含む生産計画を自動的に変更する。
【0073】
図17は、本実施の形態の変形例1に係る子品目の日程計画立案画面40の変更の別例を示す図である。
図17の丸印は、親品目の日程計画立案画面40における今回計画の変更に連動した、子品目の日程計画立案画面40における自動変更を示している。丸印は、子品目の日程計画立案画面40における今回計画を囲っているが、今回計画の変更に対応して負荷工数も自動的に変更される。さらに、入庫、出庫、および在庫についても自動的に変更される。
【0074】
図17の具体例では、日程立案者60による親品目の日程計画立案画面40に対する手動変更に連動して、子品目の日程計画立案画面40における負荷工数と今回計画を含む生産計画とが自動的に変更される。ここでは、6/5のプレス品Bの今回計画「200」を「45」と「155」に分割し、「155」を6/4の今回計画に振り分けている。
また、これにより、6/4のプレス品Bの工数が4.38時間となり、6/4の負荷工数が4.38時間となる。また、6/5のプレス品Bの工数が1.63時間となり、6/5の負荷工数が1.63時間となる。
【0075】
<変形例2>
実施の形態1では、
図7の模式図に示すように、親品目と子品目が1対1の場合について説明した。変形例2では、1つの親品目に対して複数の子品目が対応したり、1つの子品目が複数の親品目にまたがって対応する場合について説明する。
【0076】
図18は、本実施の形態の変形例2に係る日程計画立案画面40の構成例と親品目と子品目との関係を示す模式図である。
図18の模式図では、品目Dはプレス品Dから生産され、品目Eはプレス品D、プレス品E、およびプレス品Fから生産される。つまり、品目Eを親品目とする子品目は複数存在する。また、子品目であるプレス品Dは、品目Dと品目Eとの複数の親品目の生産に用いられる。
【0077】
図19は、本実施の形態の変形例2に係る親品目の日程計画立案画面40の構成例を示す図である。
図20は、本実施の形態の変形例2に係る子品目の日程計画立案画面40の構成例を示す図である。
図21は、本実施の形態の変形例2に係る山崩し対象リスト50の構成例を示す図である。
図22は、本実施の形態の変形例2に係る親品目の日程計画立案画面40の変更例を示す図である。
図23は、本実施の形態の変形例2に係る子品目の日程計画立案画面40の変更例を示す図である。
【0078】
図19から
図23は、
図18の模式図の親品目と子品目との関係を有する品目D、品目E、プレス品D、プレス品E、およびプレス品Fについての日程計画立案画面40と山崩し対象リスト50を示している。
図21では、親品目の山崩し対象リスト50として、7/3と7/7がリストアップされている。また、子品目の山崩し対象リスト50として、7/6と7/9がリストアップされている。
【0079】
本実施の形態の変形例2の計画立案支援装置100では、
図19から
図23の具体例において、親品目と子品目のそれぞれの日程計画立案画面40が以下のように変更される。(1)日程立案者60は、親品目の山崩し対象リスト50にリストされた7/3の品目Dの今回計画について手動変更する。手動変更では、品目Dについて今回計画「200」を分割し、7/2に「155」を振り分け、7/3は「45」とする。
(2)また、日程立案者60は、親品目の山崩し対象リスト50にリストされた7/7の品目Eの今回計画について手動変更する。手動変更では、品目Eについて今回計画「80」すべてを7/6に振り分けている。つまり、品目Eについて7/7のすべての作業を1日前倒しにしている。
(3)子品目の日程計画立案画面40では、親品目である品目Dの変更に合わせて、プレス品Dについて今回計画「200」を分割し、7/1に「155」を振り分け、7/2は「45」とする自動変更が実施される。
(4)また、子品目の日程計画立案画面40では、親品目である品目Eについて7/7の作業を1日前倒しにする手動変更に合わせて、品目Eの子品目であるプレス品D、プレス品E、およびプレス品Fの各々についても作業を1日前倒しにする自動変更が実施される。具体的には、品目Eについて7/7のすべての作業(品目Eの80個の作業)を1日前倒しにする手動変更に合わせて、品目Eの子品目であるプレス品D、プレス品E、およびプレス品Fについて7/6の各々80個を1日前倒しにする自動変更が実施される。
(5)日程立案者60は、子品目の山崩し対象リスト50にリストされた7/9について、プレス品Fのみを1日前倒しにする。
【0080】
このように、1つの親品目に対して複数の子品目が対応したり、1つの子品目が複数の親品目にまたがって対応する場合についても、親品目の日程計画立案画面40における手動変更に連動して、子品目の日程計画立案画面40を自動変更することが可能である。
【0081】
<変形例3>
本実施の形態では、計画画面表示部110と変更受付部120と連動変更部130と警告表示部140との機能がソフトウェアで実現される。変形例として、計画画面表示部110と変更受付部120と連動変更部130と警告表示部140との機能がハードウェアで実現されてもよい。
具体的には、計画立案支援装置100は、プロセッサ910に替えて電子回路909を備える。
【0082】
図24は、本実施の形態の変形例3に係る計画立案支援装置100の構成例を示す図である。
電子回路909は、計画画面表示部110と変更受付部120と連動変更部130と警告表示部140との機能を実現する専用の電子回路である。電子回路909は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略語である。FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略語である。
【0083】
計画画面表示部110と変更受付部120と連動変更部130と警告表示部140との機能は、1つの電子回路で実現されてもよいし、複数の電子回路に分散して実現されてもよい。
【0084】
別の変形例として、計画画面表示部110と変更受付部120と連動変更部130と警告表示部140との一部の機能が電子回路で実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。また、計画画面表示部110と変更受付部120と連動変更部130と警告表示部140との一部またはすべての機能がファームウェアで実現されてもよい。
【0085】
プロセッサと電子回路の各々は、プロセッシングサーキットリとも呼ばれる。つまり、計画画面表示部110と変更受付部120と連動変更部130と警告表示部140との機能は、プロセッシングサーキットリにより実現される。
【0086】
***本実施の形態の効果の説明***
以上のように、本実施の形態に係る計画立案支援装置100では、品目の日ごとの生産計画と負荷工数とを含む日程計画立案画面において親品目の生産計画が手動変更されると、親品目の手動変更に連動して子品目の生産計画と負荷工数を自動的に変更する。よって、本実施の形態に係る計画立案支援装置よれば、子品目の生産計画を手動で変更する必要がなく、日程立案者の作業負荷を大幅に低減することができるという効果を奏する。
【0087】
また、本実施の形態に係る計画立案支援装置100では、1日の負荷工数が保有工数を超過すると警告メッセージを表示する。よって、本実施の形態に係る計画立案支援装置よれば、負荷工数が保有工数を超過した日程を日程立案者に確実に提示することができるという効果を奏する。
【0088】
また、本実施の形態に係る計画立案支援装置100では、警告メッセージは、日程立案者に追加の変更の要否を入力させる構成を有する。よって、本実施の形態に係る計画立案支援装置よれば、自動計算だけではなく、日程立案者が作業環境に応じて柔軟に日程計画を決定することができるという効果を奏する。
【0089】
このように、本実施の形態に係る計画立案支援装置100では、人手による作業とコンピュータ処理による制御を用いて、計画変動にも効率的に対応することができる。
【0090】
以上の実施の形態1では、計画立案支援装置の各部を独立した機能ブロックとして説明した。しかし、計画立案支援装置の構成は、上述した実施の形態のような構成でなくてもよい。計画立案支援装置の機能ブロックは、上述した実施の形態で説明した機能を実現することができれば、どのような構成でもよい。また、計画立案支援装置は、1つの装置でなく、複数の装置から構成されたシステムでもよい。
また、実施の形態1のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、この実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、この実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
すなわち、実施の形態1では、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【0091】
なお、上述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本開示の範囲、本開示の適用物の範囲、および本開示の用途の範囲を制限することを意図するものではない。上述した実施の形態は、必要に応じて種々の変更が可能である。例えば、フロー図あるいはシーケンス図を用いて説明した手順は、適宜に変更してもよい。
【0092】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
親品目と前記親品目の生産に必要な子品目との生産計画の立案を支援する計画立案支援装置において、
前記親品目と前記子品目との各々について、日程ごとの生産計画と前記生産計画を実現するための負荷工数とを含む情報を日程計画立案画面として表示する計画画面表示部と、
前記親品目の前記日程計画立案画面において、前記生産計画に対する変更を受け付け、前記生産計画に対する変更に基づいて前記負荷工数を変更する変更受付部と、
前記親品目の前記日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更に連動して、前記子品目の日程計画立案画面における前記生産計画と前記負荷工数とを変更する連動変更部と
を備える計画立案支援装置。
(付記2)
前記計画画面表示部は、
前記日程計画立案画面を表示するとともに、前記負荷工数が予め定められた保有工数を超えている日程を抽出し、抽出した日程の一覧を山崩し対象リストとして表示する付記1に記載の計画立案支援装置。
(付記3)
前記変更受付部は、
前記親品目の前記日程計画立案画面において、前記山崩し対象リストに基づいて入力される前記生産計画に対する変更を受け付ける付記2に記載の計画立案支援装置。
(付記4)
前記計画画面表示部は、
前記子品目から前記親品目を生産する際の前段取時間と加工時間と後段取時間とが設定された品目構成マスタに基づいて、前記生産計画を実現するための負荷工数を算出する付記1から付記3のいずれか1項に記載の計画立案支援装置。
(付記5)
前記変更受付部は、
前記親品目の前記日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更として、前記負荷工数が前記保有工数を超えている日程における前記生産計画の少なくとも一部を、前記負荷工数が前記保有工数を超えないように別の日程に振り分ける変更を受け付け、
前記連動変更部は、
前記親品目の前記日程計画立案画面において前記負荷工数が前記保有工数を超えないように振り分けられた生産計画に連動して、前記子品目の日程計画立案画面における前記生産計画の少なくとも一部を、前記負荷工数が前記保有工数を超えないように、かつ、前記子品目が前記親品目の生産に間に合うように別の日程に振り分ける変更を自動的に実施する付記1から付記4のいずれか1項に記載の計画立案支援装置。
(付記6)
前記連動変更部は、
前記子品目の日程計画立案画面において、前記生産計画を振り分けた先の日程の負荷工数が前記保有工数となるように前記生産計画の少なくとも一部を振り分ける付記5に記載の計画立案支援装置。
(付記7)
前記計画立案支援装置は、
変更後の前記親品目と前記子品目との各々の前記日程計画立案画面において、前記負荷工数が前記保有工数を超えている日程がある場合に、前記負荷工数が前記保有工数を超えている日程があることを警告する警告メッセージを表示する警告表示部を備える付記1から付記6のいずれか1項に記載の計画立案支援装置。
(付記8)
前記警告表示部は、
前記警告メッセージとして、前記負荷工数が前記保有工数を超えている日程があることを警告するとともに、前記負荷工数が前記保有工数を超えている日程について追加の変更の要否を受け付け、
前記変更受付部は、
前記警告メッセージを介して前記追加の変更が必要と受け付けると、前記変更後の前記親品目と前記子品目との各々の前記日程計画立案画面において、前記追加の変更待ちとなる付記7に記載の計画立案支援装置。
(付記9)
親品目と前記親品目の生産に必要な子品目との生産計画の立案を支援する計画立案支援装置に用いられる計画立案支援方法において、
コンピュータが、前記親品目と前記子品目との各々について、日程ごとの生産計画である生産計画と前記生産計画を実現するための負荷工数とを含む情報を日程計画立案画面として表示し、
コンピュータが、前記親品目の前記日程計画立案画面において、前記生産計画に対する変更を受け付け、前記生産計画に対する変更に基づいて前記負荷工数を変更し、
コンピュータが、前記親品目の前記日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更に連動して、前記子品目の日程計画立案画面における前記生産計画と前記負荷工数とを変更する計画立案支援方法。
(付記10)
親品目と前記親品目の生産に必要な子品目との生産計画の立案を支援する計画立案支援装置に用いられる計画立案支援プログラムにおいて、
前記親品目と前記子品目との各々について、日程ごとの生産計画である生産計画と前記生産計画を実現するための負荷工数とを含む情報を日程計画立案画面として表示する計画画面表示処理と、
前記親品目の前記日程計画立案画面において、前記生産計画に対する変更を受け付け、前記生産計画に対する変更に基づいて前記負荷工数を変更する変更受付処理と、
前記親品目の前記日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更に連動して、前記子品目の日程計画立案画面における前記生産計画と前記負荷工数とを変更する連動変更処理と
をコンピュータに実行させる計画立案支援プログラム。
【符号の説明】
【0093】
31 受注テーブル、32 発注テーブル、33 取引先マスタ、34 品目構成マスタ、35 在庫受払テーブル、40 日程計画立案画面、50 山崩し対象リスト、51 警告メッセージ、60 日程立案者、41 工数、42 計画結果、43 今回計画、44 入庫、45 出庫、46 在庫、401 生産計画、402 負荷工数、403 日程、100 計画立案支援装置、110 計画画面表示部、120 変更受付部、130 連動変更部、140 警告表示部、150 記憶部、311 製番、312,322,352 品目、313 得意先、314,324 納期、315,325,355 数量、321 発注シーケンス番号、323,346 発注先、331 取引先、332 取引先区分、333 保有工数、341 親品目、342 子品目、343 前段取時間、344 加工時間、345 後段取時間、351 在庫シーケンス番号、353 受払区分、354 受払日、909 電子回路、910 プロセッサ、921 メモリ、922 補助記憶装置、930 入力インタフェース、940 出力インタフェース、941 表示機器、950 通信装置。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
親品目と前記親品目の生産に必要な子品目との生産計画の立案を支援する計画立案支援装置において、
前記親品目と前記子品目との各々について、日程ごとの生産計画と前記生産計画を実現するための負荷工数とを含む情報を日程計画立案画面として表示する計画画面表示部と、
前記親品目の前記日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更として、前記負荷工数が予め定められた保有工数を超えている日程における前記生産計画の少なくとも一部を、前記負荷工数が前記保有工数を超えないように別の日程に振り分ける変更を受け付け、前記生産計画に対する変更に基づいて前記負荷工数を変更する変更受付部と、
前記親品目と前記親品目の生産に必要な前記子品目との関係を示す情報である品目構成マスタに基づいて、前記親品目の前記日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更に連動して前記生産計画と前記負荷工数とを変更する前記子品目を特定し、特定した前記子品目の日程計画立案画面における前記生産計画の少なくとも一部を、前記負荷工数が前記保有工数を超えないように、かつ、前記子品目が前記親品目の生産に間に合うように別の日程に振り分ける変更を自動的に実施し、前記子品目の日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更に基づいて前記負荷工数を変更する連動変更部と
を備える計画立案支援装置。
【請求項2】
前記計画画面表示部は、
前記日程計画立案画面を表示するとともに、前記負荷工数が前記保有工数を超えている日程を抽出し、抽出した日程の一覧を山崩し対象リストとして表示する請求項1に記載の計画立案支援装置。
【請求項3】
前記変更受付部は、
前記親品目の前記日程計画立案画面において、前記山崩し対象リストに基づいて入力される前記生産計画に対する変更を受け付ける請求項2に記載の計画立案支援装置。
【請求項4】
前記計画画面表示部は、
前記子品目から前記親品目を生産する際の前段取時間と加工時間と後段取時間とが設定された前記品目構成マスタに基づいて、前記負荷工数を算出する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の計画立案支援装置。
【請求項5】
前記連動変更部は、
前記子品目の日程計画立案画面において、前記生産計画を振り分けた先の日程の負荷工数が前記保有工数となるように前記生産計画の少なくとも一部を振り分ける請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の計画立案支援装置。
【請求項6】
前記計画立案支援装置は、
変更後の前記親品目と前記子品目との各々の前記日程計画立案画面において、前記負荷工数が前記保有工数を超えている日程がある場合に、前記負荷工数が前記保有工数を超えている日程があることを警告する警告メッセージを表示する警告表示部を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の計画立案支援装置。
【請求項7】
前記警告表示部は、
前記警告メッセージとして、前記負荷工数が前記保有工数を超えている日程があることを警告するとともに、前記負荷工数が前記保有工数を超えている日程について追加の変更の要否を受け付け、
前記変更受付部は、
前記警告メッセージを介して前記追加の変更が必要と受け付けると、前記変更後の前記親品目と前記子品目との各々の前記日程計画立案画面において、前記追加の変更待ちとなる請求項6に記載の計画立案支援装置。
【請求項8】
親品目と前記親品目の生産に必要な子品目との生産計画の立案を支援する計画立案支援装置に用いられる計画立案支援方法において、
コンピュータが、前記親品目と前記子品目との各々について、日程ごとの生産計画である生産計画と前記生産計画を実現するための負荷工数とを含む情報を日程計画立案画面として表示し、
コンピュータが、前記親品目の前記日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更として、前記負荷工数が予め定められた保有工数を超えている日程における前記生産計画の少なくとも一部を、前記負荷工数が前記保有工数を超えないように別の日程に振り分ける変更を受け付け、前記生産計画に対する変更に基づいて前記負荷工数を変更し、
コンピュータが、前記親品目と前記親品目の生産に必要な前記子品目との関係を示す情報である品目構成マスタに基づいて、前記親品目の前記日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更に連動して前記生産計画と前記負荷工数とを変更する前記子品目を特定し、特定した前記子品目の日程計画立案画面における前記生産計画の少なくとも一部を、前記負荷工数が前記保有工数を超えないように、かつ、前記子品目が前記親品目の生産に間に合うように別の日程に振り分ける変更を自動的に実施し、前記子品目の日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更に基づいて前記負荷工数を変更する計画立案支援方法。
【請求項9】
親品目と前記親品目の生産に必要な子品目との生産計画の立案を支援する計画立案支援装置に用いられる計画立案支援プログラムにおいて、
前記親品目と前記子品目との各々について、日程ごとの生産計画である生産計画と前記生産計画を実現するための負荷工数とを含む情報を日程計画立案画面として表示する計画画面表示処理と、
前記親品目の前記日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更として、前記負荷工数が予め定められた保有工数を超えている日程における前記生産計画の少なくとも一部を、前記負荷工数が前記保有工数を超えないように別の日程に振り分ける変更を受け付け、前記生産計画に対する変更に基づいて前記負荷工数を変更する変更受付処理と、
前記親品目と前記親品目の生産に必要な前記子品目との関係を示す情報である品目構成マスタに基づいて、前記親品目の前記日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更に連動して前記生産計画と前記負荷工数とを変更する前記子品目を特定し、特定した前記子品目の日程計画立案画面における前記生産計画の少なくとも一部を、前記負荷工数が前記保有工数を超えないように、かつ、前記子品目が前記親品目の生産に間に合うように別の日程に振り分ける変更を自動的に実施し、前記子品目の日程計画立案画面における前記生産計画に対する変更に基づいて前記負荷工数を変更する連動変更処理と
をコンピュータに実行させる計画立案支援プログラム。