(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047237
(43)【公開日】2024-04-05
(54)【発明の名称】情報処理装置、画像読み取り装置、画像形成装置、および、プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/04 20060101AFI20240329BHJP
H04N 1/10 20060101ALI20240329BHJP
【FI】
H04N1/04 106A
H04N1/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022152757
(22)【出願日】2022-09-26
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100113310
【弁理士】
【氏名又は名称】水戸 洋介
(72)【発明者】
【氏名】宗廣 拓磨
【テーマコード(参考)】
5C072
【Fターム(参考)】
5C072AA01
5C072BA20
5C072CA02
5C072EA08
5C072LA02
5C072LA12
5C072RA03
5C072RA04
5C072RA06
5C072UA13
5C072XA01
(57)【要約】
【課題】原稿台における原稿の設置態様に応じて、原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができるようにする。
【解決手段】CPUは、原稿台3に設置された原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置など、特定の位置である場合、画像読み取り装置1による原稿Gの読み取りが行われないようにする。より具体的には、CPUは、静止画による原稿台3の撮影が行われないようにする。また、この場合、CPUは、原稿Gの読み取りにより得られる読み取り結果の2次記憶部への格納が行われないようにする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備える情報処理装置であり、
前記プロセッサは、
原稿が設置される原稿台の撮影を行って当該原稿の読み取りを行う装置が有する当該原稿台に設置された原稿の設置態様についての情報を取得し、
前記原稿台における原稿の設置態様に応じて、当該原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記原稿台に設置された原稿の位置に応じて、当該原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記原稿台に設置された原稿の位置が、予め定められた特定の位置である場合、当該原稿の読み取りに関して行われる特定の処理が行われないようにし、当該特定の位置でない場合、当該特定の処理が行われるようにする、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記原稿台に設置された原稿の位置が、前記特定の位置である場合、前記装置による当該原稿の読み取りにより得られる読み取り結果の情報格納部への格納が行われないようにし、当該特定の位置でない場合、当該情報格納部への当該格納が行われるようにする、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記原稿台に設置された原稿の位置が、当該原稿台の周縁に寄った位置である場合、前記特定の処理が行われないようにし、当該原稿台の中央部又は当該中央部に寄った位置である場合、当該特定の処理が行われるようにする、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記原稿台に設置された原稿の位置が、当該原稿台の中央部の周囲に位置する、予め定められた環状の領域内である場合、前記特定の処理が行われないようにし、当該環状の領域により囲まれた領域内である場合、当該特定の処理が行われるようにする、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記原稿台に複数の原稿が設置されている場合、当該複数の原稿に含まれる一部の原稿の位置に応じて、当該複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記複数の原稿のうちの、前記原稿台の中央部に最も近い原稿の位置に応じて、当該複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
原稿が設置された前記原稿台における当該原稿の傾きに応じて、当該原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記原稿台における前記原稿の傾きが、予め定められた閾値よりも大きい場合、当該原稿の読み取りに関して行われる特定の処理が行われないようにし、当該予め定められた閾値よりも小さい場合、当該特定の処理が行われるようにする、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記原稿台における前記原稿の傾きが、前記予め定められた閾値よりも大きい場合、前記装置による当該原稿の読み取りにより得られる読み取り結果の情報格納部への格納が行われないようにし、当該予め定められた閾値よりも小さい場合、当該読み取り結果の当該情報格納部への格納が行われるようにする、
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、
前記原稿台に設置された前記原稿に形成された画像により特定される当該原稿の上下方向と、予め定められた基準方向とのなす角度に応じて、当該原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、
前記原稿台に複数の原稿が設置されている場合、当該複数の原稿に含まれる一部の原稿の傾きに応じて、当該複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、
前記複数の原稿のうちの、最も傾きが大きい原稿の傾きに応じて、当該複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、
請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
原稿が設置される原稿台の撮影を行って当該原稿の読み取りを行う装置と、当該装置についての情報を処理する情報処理装置とを備え、当該情報処理装置が請求項1乃至14の何れかに記載の情報処理装置を含んで構成された画像読み取り装置。
【請求項16】
原稿が設置される原稿台の撮影を行って当該原稿の読み取りを行う装置と、当該装置についての情報を処理する情報処理装置と、記録材への画像の形成を行う画像形成部とを備え、当該情報処理装置が請求項1乃至14の何れかに記載の情報処理装置を含んで構成された画像形成装置。
【請求項17】
原稿が設置される原稿台の撮影を行って当該原稿の読み取りを行う装置が有する当該原稿台に設置された原稿の設置態様についての情報を取得する機能と、
前記原稿台における原稿の設置態様に応じて、当該原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、画像読み取り装置、画像形成装置、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像から目標対象の少なくとも一部が検出されていない場合に、目標対象を画像センサの視野範囲内に調整する旨のプロンプトを提供するステップを含む目標検出方法が開示されている。
特許文献2には、傾いている原稿があればそれを補正して出力する場合に、傾き補正のできない原稿があった場合には、この原稿を除いて出力を行う処理が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-103503号公報
【特許文献2】特開2012-134773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
原稿台に設置された原稿を読み取る装置では、原稿の読み取り処理などの様々な処理が実行される。
ここで、原稿が設置された原稿台の状況の如何に関わらず、読み取り処理などの処理が一律に行われる構成であると、処理が本来必要ではないにも関わらず処理が行われるなどの不具合が生じるおそれがある。
本発明の目的は、原稿台における原稿の設置態様に応じて、原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、プロセッサを備える情報処理装置であり、前記プロセッサは、原稿が設置される原稿台の撮影を行って当該原稿の読み取りを行う装置が有する当該原稿台に設置された原稿の設置態様についての情報を取得し、前記原稿台における原稿の設置態様に応じて、当該原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、情報処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記プロセッサは、前記原稿台に設置された原稿の位置に応じて、当該原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記プロセッサは、前記原稿台に設置された原稿の位置が、予め定められた特定の位置である場合、当該原稿の読み取りに関して行われる特定の処理が行われないようにし、当該特定の位置でない場合、当該特定の処理が行われるようにする、請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記プロセッサは、前記原稿台に設置された原稿の位置が、前記特定の位置である場合、前記装置による当該原稿の読み取りにより得られる読み取り結果の情報格納部への格納が行われないようにし、当該特定の位置でない場合、当該情報格納部への当該格納が行われるようにする、請求項3に記載の情報処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記プロセッサは、前記原稿台に設置された原稿の位置が、当該原稿台の周縁に寄った位置である場合、前記特定の処理が行われないようにし、当該原稿台の中央部又は当該中央部に寄った位置である場合、当該特定の処理が行われるようにする、請求項3に記載の情報処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記プロセッサは、前記原稿台に設置された原稿の位置が、当該原稿台の中央部の周囲に位置する、予め定められた環状の領域内である場合、前記特定の処理が行われないようにし、当該環状の領域により囲まれた領域内である場合、当該特定の処理が行われるようにする、請求項3に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記プロセッサは、前記原稿台に複数の原稿が設置されている場合、当該複数の原稿に含まれる一部の原稿の位置に応じて、当該複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記プロセッサは、前記複数の原稿のうちの、前記原稿台の中央部に最も近い原稿の位置に応じて、当該複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、請求項7に記載の情報処理装置である。
請求項9に記載の発明は、前記プロセッサは、原稿が設置された前記原稿台における当該原稿の傾きに応じて、当該原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項10に記載の発明は、前記プロセッサは、前記原稿台における前記原稿の傾きが、予め定められた閾値よりも大きい場合、当該原稿の読み取りに関して行われる特定の処理が行われないようにし、当該予め定められた閾値よりも小さい場合、当該特定の処理が行われるようにする、請求項9に記載の情報処理装置である。
請求項11に記載の発明は、前記プロセッサは、前記原稿台における前記原稿の傾きが、前記予め定められた閾値よりも大きい場合、前記装置による当該原稿の読み取りにより得られる読み取り結果の情報格納部への格納が行われないようにし、当該予め定められた閾値よりも小さい場合、当該読み取り結果の当該情報格納部への格納が行われるようにする、請求項10に記載の情報処理装置である。
請求項12に記載の発明は、前記プロセッサは、前記原稿台に設置された前記原稿に形成された画像により特定される当該原稿の上下方向と、予め定められた基準方向とのなす角度に応じて、当該原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、請求項9に記載の情報処理装置である。
請求項13に記載の発明は、前記プロセッサは、前記原稿台に複数の原稿が設置されている場合、当該複数の原稿に含まれる一部の原稿の傾きに応じて、当該複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、請求項9に記載の情報処理装置である。
請求項14に記載の発明は、前記プロセッサは、前記複数の原稿のうちの、最も傾きが大きい原稿の傾きに応じて、当該複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、請求項13に記載の情報処理装置である。
請求項15に記載の発明は、原稿が設置される原稿台の撮影を行って当該原稿の読み取りを行う装置と、当該装置についての情報を処理する情報処理装置とを備え、当該情報処理装置が請求項1乃至14の何れかに記載の情報処理装置を含んで構成された画像読み取り装置である。
請求項16に記載の発明は、原稿が設置される原稿台の撮影を行って当該原稿の読み取りを行う装置と、当該装置についての情報を処理する情報処理装置と、記録材への画像の形成を行う画像形成部とを備え、当該情報処理装置が請求項1乃至14の何れかに記載の情報処理装置を含んで構成された画像形成装置である。
請求項17に記載の発明は、原稿が設置される原稿台の撮影を行って当該原稿の読み取りを行う装置が有する当該原稿台に設置された原稿の設置態様についての情報を取得する機能と、前記原稿台における原稿の設置態様に応じて、当該原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、原稿台における原稿の設置態様に応じて、原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
請求項2の発明によれば、原稿台に設置された原稿の位置に応じて、原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
請求項3の発明によれば、原稿台に設置された原稿の位置が、予め定められた特定の位置である場合、この原稿の読み取りに関して行われる特定の処理が行われないようにすることができ、特定の位置でない場合、この特定の処理が行われるようにすることができる。
請求項4の発明によれば、原稿台に設置された原稿の位置が、特定の位置である場合、装置による原稿の読み取りにより得られる読み取り結果の情報格納部への格納が行われないようにすることができ、特定の位置でない場合、情報格納部への格納が行われるようにすることができる。
請求項5の発明によれば、原稿台に設置された原稿の位置が、原稿台の周縁に寄った位置である場合、特定の処理が行われないようにすることができ、原稿台の中央部又は中央部に寄った位置である場合、特定の処理が行われるようにすることができる。
請求項6の発明によれば、原稿台に設置された原稿の位置が、原稿台の中央部の周囲に位置する、予め定められた環状の領域内である場合、特定の処理が行われないようにすることができ、環状の領域により囲まれた領域内である場合、特定の処理が行われるようにすることができる。
請求項7の発明によれば、原稿台に複数の原稿が設置されている場合、複数の原稿に含まれる一部の原稿の位置に応じて、複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
請求項8の発明によれば、複数の原稿のうちの、原稿台の中央部に最も近い原稿の位置に応じて、複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
請求項9の発明によれば、原稿が設置された原稿台における原稿の傾きに応じて、原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
請求項10の発明によれば、原稿台における原稿の傾きが、予め定められた閾値よりも大きい場合、原稿の読み取りに関して行われる特定の処理が行われないようにすることができ、予め定められた閾値よりも小さい場合、特定の処理が行われるようにすることができる。
請求項11の発明によれば、原稿台における原稿の傾きが、予め定められた閾値よりも大きい場合、装置による原稿の読み取りにより得られる読み取り結果の情報格納部への格納が行われないようにすることができ、予め定められた閾値よりも小さい場合、読み取り結果の情報格納部への格納が行われるようにすることができる。
請求項12の発明によれば、原稿台に設置された原稿に形成された画像により特定される原稿の上下方向と、予め定められた基準方向とのなす角度に応じて、原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
請求項13の発明によれば、原稿台に複数の原稿が設置されている場合に、複数の原稿に含まれる一部の原稿の傾きに応じて、複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
請求項14の発明によれば、複数の原稿のうちの、最も傾きが大きい原稿の傾きに応じて、複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
請求項15の発明によれば、原稿台における原稿の設置態様に応じて、原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
請求項16の発明によれば、原稿台における原稿の設置態様に応じて、原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
請求項17の発明によれば、原稿台における原稿の設置態様に応じて、原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】画像読み取り装置の全体構成を示した図である。
【
図2】情報処理装置のハードウェア構成を説明する図である。
【
図3】原稿が設置された原稿台の他の一例を示した図である。
【
図4】原稿の読み取りが行われない領域を説明する図である。
【
図5】原稿が設置された原稿台の他の一例を示した図である。
【
図6】原稿台に複数の原稿が置かれた場合の状態を示した図である。
【
図7】原稿台における原稿の他の設置態様を示した図である。
【
図8】原稿が置かれた原稿台の他の状態を示した図である。
【
図9】CPUが実行する上記の処理の一連の流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、画像読み取り装置1の全体構成を示した図である。
本実施形態の画像読み取り装置1は、いわゆる書画カメラである。
画像読み取り装置1には、画像の読み取りの対象となる原稿Gが置かれこの原稿Gを下方から支持する原稿台3と、原稿台3に置かれた原稿Gの撮影を行う撮影装置の一例としてのカメラ5と、ユーザへの情報の表示を行う表示装置7とが設けられている。
画像読み取り装置1は、原稿Gが置かれた原稿台3の撮影を行ってこの原稿Gの読み取りを行う装置である。
【0009】
さらに、画像読み取り装置1には、画像読み取り装置1についての情報を処理する情報処理装置100が設けられている。情報処理装置100は、原稿Gの撮影に関する情報の処理などの各種の処理を実行する。
情報処理装置100は、不図示の通信回線を介して、カメラ5、表示装置7に接続されている。
【0010】
カメラ5は、原稿台3の上部に配置され、また、原稿台3との間に間隙を有した状態で配置される。カメラ5は、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子を備え、下方に位置する原稿台3の撮影を行う。本実施形態では、カメラ5の画角内に原稿台3が収まっており、カメラ5は、原稿台3の全体を撮影する。
表示装置7は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイにより構成され、画像読み取り装置1を操作するユーザに通知される情報の表示を行う。
本実施形態では、表示装置7は、いわゆるタッチパネルにより構成され、表示装置7は、情報の表示のみならず、ユーザの操作を受け付ける。
【0011】
原稿台3は、矩形状に形成されている。原稿台3は、この原稿台3を取り囲む矩形状の周縁30を有する。
本実施形態では、この周縁30の部分に、4つの側辺31が設けられている。本実施形態では、4つの側辺31として、手前側側辺311、奥側側辺312、右側側辺313、左側側辺314が設けられている。
ユーザが画像読み取り装置1の操作を行う場合は、手前側側辺311の前に、このユーザが位置する形となる。言い換えると、本実施形態では、手前側側辺311を挟み、奥側側辺312が位置する側とは反対側に、ユーザが位置する形となる。
【0012】
本実施形態では、自動で原稿Gの撮影が行われる。
本実施形態では、原稿台3に原稿Gが置かれると、情報処理装置100が、カメラ5により得られる映像を基に、この原稿Gを検知する。
情報処理装置100は、原稿Gを検知すると、カメラ5を作動させ、この原稿Gが置かれた原稿台3の撮影を行う。これにより、原稿Gについての撮影画像が取得される。この撮影画像は、静止画となっている。
なお、原稿Gの撮影は、自動で行うのに限らず、ユーザからの指示に応じて行われるようにしてもよい。
【0013】
図2は、情報処理装置100のハードウェア構成を説明する図である。
情報処理装置100には、プログラムに従ってデジタル演算処理を実行する演算処理部11と、プログラムなどの情報が記録される2次記憶部12と、外部装置との間における情報の送受信を行う通信部13とを有する。
2次記憶部12は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ、磁気テープ等、既存の情報記憶装置により実現される。
【0014】
演算処理部11には、プロセッサの一例としてのCPU11aが設けられている。本実施形態では、このCPU11aが、以下で説明する各処理を実行する。
また、演算処理部11は、CPU11aの作業用メモリ等として用いられるRAM11b、CPU11aにより実行されるプログラム等が格納されるROM11cを備える。
また、演算処理部11は、書き換え可能に構成され電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できる不揮発性メモリ11d、演算処理部11に接続される通信部13等の各部を制御するインターフェース部11eを備える。
【0015】
不揮発性メモリ11dは、例えば、電池によりバックアップされたSRAMやフラッシュメモリ等で構成される。
本実施形態では、CPU11aが、2次記憶部12やROM11cに記憶されたプログラムを読み込むことによって、以下で説明する各処理が実行される。
演算処理部11と、2次記憶部12と、通信部13とは、バスや信号線を通じて接続されている。
【0016】
CPU11aによって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、情報処理装置100へ提供しうる。また、CPU11aによって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いて、情報処理装置100へ提供してもよい。
【0017】
本明細書において、プロセッサとは、広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
また、プロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、本実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、変更してもよい。
【0018】
本実施形態では、画像読み取り装置1にて原稿Gの読み取りが行われる場合、まず、
図1に示すように、原稿台3の上に原稿Gが置かれる。
次いで、カメラ5による撮影が行われ、原稿Gを撮影することにより得られる撮影画像が取得される。より具体的には、本実施形態では、原稿台3上の原稿Gが静止した状態が、予め定められた時間を超えて継続すると、カメラ5が作動し、カメラ5による原稿台3の撮影が行われる。
【0019】
より具体的には、本実施形態では、カメラ5によって取得される映像内に、矩形状の像が予め定められた時間を超えて映っている場合に、カメラ5が作動し、カメラ5による原稿台3の撮影が行われる。これにより、静止画よりなる撮影画像が取得される。
本実施形態では、原稿Gが折れ曲がっているなどして、カメラ5によって取得される映像内に、矩形状の像が写らない場合は、カメラ5が作動せず、カメラ5による原稿台3の撮影は行われない。
【0020】
原稿台3の撮影が行われて撮影画像が取得されると、CPU11aが、この撮影画像の中から、原稿Gを撮影している部分(以下、「原稿画像」と称する)を抽出して取得する処理を行う。次いで、この原稿画像が、情報格納部の一例である2次記憶部12に格納される。
本実施形態では、カメラ5によって、原稿台3の全体が撮影され、撮影画像には、原稿Gの画像のみならず、原稿台3についての画像も含まれる。
【0021】
本実施形態では、この撮影画像の中から原稿画像が取得され、この原稿画像が2次記憶部12に格納される。その後、本実施形態では、ユーザによって、原稿台3からの原稿Gの除去が行われる。
なお、上記では、撮影画像から原稿画像を取得して、この原稿画像を2次記憶部12に格納する場合を一例に説明したが、原稿画像を取得せずに、撮影画像が、情報格納部の一例としての2次記憶部12に格納されるようにしてもよい。
また、撮影画像、原稿画像の格納先である情報格納部は、画像読み取り装置1とは異なる装置に設けるようにし、撮影画像、原稿画像は、画像読み取り装置1とは異なる装置に設けられた情報格納部に格納されるようにしてもよい。
【0022】
図3は、原稿Gが設置された原稿台3の他の一例を示した図である。なお、
図3では、原稿台3の上方から原稿台3を見た場合の状態を示している。
上記では説明を省略したが、本実施形態では、原稿台3に原稿Gが設置されると、プロセッサの一例としてのCPU11a(
図2参照)が、原稿台3に設置された原稿Gの設置態様についての情報を取得する。
具体的には、CPU11aは、カメラ5(
図1参照)による原稿台3の撮影により得られる映像(以下、「原稿台映像」と称する)を解析して、原稿台3に設置された原稿Gの設置態様についての情報を取得する。
【0023】
本実施形態では、画像読み取り装置1の電源が入っている場合、カメラ5による原稿台3の撮影が継続して行われる。CPU11aは、カメラ5によるこの撮影により得られる原稿台映像を解析して、原稿台3に設置された原稿Gの設置態様についての情報を取得する。
そして、CPU11aは、取得した、原稿Gの設置態様に応じて、原稿Gの読み取りに関して行われる処理を異ならせるようにする。
より具体的には、CPU11aは、例えば、原稿台3に設置された原稿Gの位置に応じて、この原稿Gの読み取りに関して行われる処理を異ならせるようにする。
【0024】
具体的には、CPU11aは、例えば、原稿台3に設置された原稿Gの位置が、原稿台3の端など、予め定められた特定の位置である場合、この原稿Gの撮影処理など、この原稿Gの読み取りに関して行われる特定の処理が行われないようにする。
言い換えると、CPU11aは、原稿台3に設置された原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置である場合、この原稿Gの撮影処理など、この原稿Gの読み取りに関して行われる特定の処理が行われないようにする。
一方、CPU11aは、原稿台3に設置された原稿Gの位置が、原稿台3の中央部3Cである場合など、上記の特定の位置でない場合、この原稿Gの撮影処理などの特定の処理が行われるようにする。
【0025】
CPU11aは、原稿台3に設置された原稿Gの位置が、
図3に示すように、原稿台3の周縁30に寄った位置など、特定の位置である場合、画像読み取り装置1による原稿Gの読み取りが行われないようにする。
言い換えると、CPU11aは、原稿台3に設置された原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置である場合、予め定められた特定の処理の一例である、原稿Gの読み取り処理が行われないようにする。
【0026】
より具体的には、この場合、CPU11aは、静止画による原稿台3の撮影が行われないようにする。
また、この場合、CPU11aは、原稿Gの読み取りにより得られる読み取り結果の2次記憶部12への格納が行われないようにする。
この場合、2次記憶部12への撮影画像の格納や、2次記憶部12への原稿画像の格納が行われないようになる。
【0027】
一方、CPU11aは、原稿台3に設置された原稿Gの位置が、原稿台3の中央部3Cである場合など、原稿Gの位置が上記の特定の位置でない場合、画像読み取り装置1による原稿Gの読み取りが行われるようにする。言い換えると、この場合、CPU11aは、静止画による原稿台3の撮影が行われるようにする。
また、この場合、CPU11aは、原稿Gの読み取りにより得られる読み取り結果の2次記憶部12への格納が行われるようにする。言い換えると、この場合、CPU11aは、2次記憶部12への撮影画像の格納や、2次記憶部12への原稿画像の格納が行われるようにする。
【0028】
本実施形態では、上記の通り、原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置など、特定の位置である場合、静止画による原稿台3の撮影が行われないようになる。
そして、この場合、読み取り結果である静止画の2次記憶部12への格納が行われないようなる。
一方、本実施形態では、上記の通り、原稿Gの位置が、原稿台3の中央部3Cである場合など、原稿Gの位置が特定の位置でない場合、静止画による原稿台3の撮影が行われる。また、この場合、この静止画の2次記憶部12への格納が行われる。
【0029】
CPU11aは、原稿台3に設置された原稿Gの中央部GC(以下、「原稿中央部GC」と称する)の位置に基づき、原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置であるか否かを判断する。
より具体的には、本実施形態では、原稿台3の中央部3C(以下、「台中央部3C」と称する)から原稿中央部GCまでの直線距離L1と、台中央部3Cから原稿中央部GCに向かう直線を原稿台3の周縁30まで延長した直線SLの長さL2とに基づき、原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置であるか否かを判断する。
【0030】
より具体的には、CPU11aは、直線距離L1が、長さL2の50%以上である場合、原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置であると判断する。
また、CPU11aは、直線距離L1が、長さL2の50%未満である場合、原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置ではないと判断する。
CPU11aは、原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置であると判断した場合、上記の通り、原稿Gの読み取りが行われないようにする。また、CPU11aは、原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置ではないと判断した場合、原稿Gの読み取りが行われるようにする。
【0031】
なお、長さL2に占める直線距離L1の割合に関して設定された上記の閾値である50%は、一例であり、この閾値は、50%以外の他の値としてもよい。
また、ユーザから、この閾値についての具体的な値を受け付けるようにし、ユーザから受け付けた値を、閾値として設定してもよい。
【0032】
ここで、直線距離L1が、長さL2の50%を超える場合に、原稿Gの読み取りが行われない場合、
図4(原稿Gの読み取りが行われない領域を説明する図)の斜線で示す領域R1内に、原稿中央部GC(
図4では不図示)がある場合に、原稿Gの読み取りが行われない形となる。
図4の斜線で示す領域R1は、台中央部3Cの周囲に位置する、予め定められた環状の領域(以下、「環状領域R1」と称する)であり、本実施形態では、原稿Gの位置が、この環状領域R1内である場合、原稿Gの読み取りが行われない。
より具体的には、本実施形態では、原稿中央部GCの位置が、環状領域R1内である場合、静止画による原稿Gの読み取りが行われない。
【0033】
図4に示す例では、環状領域R1により囲まれた矩形状の領域(以下、「囲まれ領域R2」と称する)が存在する形となる。
本実施形態では、原稿台3に設置された原稿Gの位置が、この囲まれた領域R2内である場合、画像読み取り装置1による原稿Gの読み取りが行われる。
より具体的には、原稿中央部GCの位置が、囲まれ領域R2内である場合、画像読み取り装置1による、静止画による原稿Gの読み取りが行われる。
【0034】
本実施形態では、ユーザが、原稿台3の上に、原稿Gの読み取り目的以外の目的で原稿Gを置く場合がある。具体的には、ユーザが、原稿台3の上に、一時的に原稿Gを置く目的で、原稿Gを置く場合がある。言い換えると、ユーザが、原稿台3を物置として利用する場合がある。
この場合において、本実施形態では、ユーザが、原稿台3の周縁30に寄った位置に原稿Gを置いた場合には、撮影装置であるカメラ5による撮影が行われず、また、この原稿Gについての読み取り結果の2次記憶部12への格納も行われない。
一方、本実施形態では、ユーザが、原稿台3の周縁30に寄った位置以外の位置に原稿Gを置いた場合には、カメラ5による撮影が行われ、この原稿Gについての読み取り結果の2次記憶部12への格納が行われる。
【0035】
なお、上記では、ユーザが、原稿台3の周縁30に寄った位置に原稿Gを置いた否かを、原稿中央部GCの位置に基づき判断した。
ところで、ユーザが、原稿台3の周縁30に寄った位置に原稿Gを置いた否かは、他の情報に基づき判断してもよい。
例えば、
図5(原稿が設置された原稿台の他の一例を示した図)に示すように、原稿Gのうちの原稿台3の周縁30に最も近い部分とこの周縁30との距離L5と、原稿Gのサイズとに基づき、ユーザが、周縁30に寄った位置に原稿Gを置いた否かを判断してもよい。
【0036】
この場合、例えば、原稿Gのうちの周縁30に最も近い部分とこの周縁30との距離L5が小さく、また、この原稿Gのサイズが例えば名刺サイズである場合、原稿台3の周縁30に寄った位置にユーザが原稿Gを置いたとの判断が行われる。
なお、本明細書において、周縁30と原稿Gとの距離とは、周縁30と原稿Gとの最短距離を指す。言い換えると、周縁30と原稿Gとの距離とは、周縁30に存在する側辺31に対する垂線であって原稿Gを通る垂線上における、この側辺31と原稿Gとの距離を指す。
【0037】
その他に、矩形状に形成された原稿Gが有する4つの角部KBの各々について、角部KBからこの角部KBの対向位置にある側辺31までの距離を求め、この距離の各々に基づき、ユーザが、原稿台3の周縁30に寄った位置に原稿Gを置いた否かを判断してもよい。
ユーザが、
図5に示すように、周縁30に寄った位置に原稿Gを置くと、符号5Aで示す角部KBから左側側辺314までの距離L5と、この角部KBの対角位置にある符号5Bで示す他の角部KBから右側側辺313までの距離L6とが大きく異なるようになる。
2つ得られるこの距離の比率が予め定められた閾値を超える場合に、周縁30に寄った位置に原稿Gが置かれたと判断してもよい。
【0038】
また、
図4に示した例では、原稿中央部GC(
図4では不図示)が、環状領域R1内にある場合に、原稿台3の周縁30に寄った位置に原稿Gが置かれたと判断したが、原稿中央部GCに限らず、角部KBなどの原稿Gの一部が、環状領域R1内にある場合に、原稿台3の周縁30に寄った位置に原稿Gが置かれたと判断してもよい。
なお、原稿Gの一部が、環状領域R1内にある場合に、周縁30に寄った位置に原稿Gが置かれたと判断する場合、原稿Gのサイズも加味して、この判断を行うようにすることが好ましい。
【0039】
具体的には、例えば、原稿Gの一部が、環状領域R1内にあり、且つ、原稿Gのサイズが、予め定められたサイズ以下である場合に、周縁30に寄った位置に原稿Gが置かれたと判断するようにしてもよい。
大きいサイズの原稿Gが横向きで置かれた場合は、この原稿Gが台中央部3Cに置かれているのにも関わらず、原稿Gの一部が、環状領域R1内に入るようになる。この場合に、原稿台3の周縁30に寄った位置に原稿Gが置かれたと判断されることは好ましくない。
【0040】
このため、上記のように、原稿Gのサイズも加味して、判断を行うようにすることが好ましい。
原稿Gの一部が環状領域R1内にあり、且つ、原稿Gのサイズが、予め定められたサイズ以下である場合に、周縁30に寄った位置に原稿Gが置かれたと判断する場合、大きいサイズの原稿Gが置かれた場合に生じうる、上記の誤った判断がなされにくくなる。
【0041】
ここで、
図4にて示した例では、台中央部3Cと、原稿台3の奥側側辺312とを結ぶ線分SB2上において、環状領域R1の長さL22が、この線分SB2の長さL23の50%となっている。
同様に、台中央部3Cと、原稿台3の手前側側辺311とを結ぶ線分SB1上において、環状領域R1の長さL12が、この線分SB1の長さL13の50%となっている。
また、台中央部3Cと、原稿台3の右側側辺313とを結ぶ線分SB3上において、環状領域R1の長さL32が、この線分SB3の長さL33の50%となっている。
また、台中央部3Cと、原稿台3の左側側辺314とを結ぶ線分SB4上において、環状領域R1の長さL42が、この線分SB4の長さL43の50%となっている。
本実施形態では、台中央部3Cと、原稿台3が有する各側辺31とを結ぶ線分SB上において、線分SBの長さに対する環状領域R1の長さの割合が、特定の値の一例である50%となっている。
【0042】
ここで、線分SBの長さに対する環状領域R1の長さの割合は、線分SBの各々において異なる値としてもよい。
具体的には、例えば、台中央部3Cと奥側側辺312とを結ぶ線分SB2上、台中央部3Cと手前側側辺311とを結ぶ線分SB1上では、上記の割合を50%とし、台中央部3Cと右側側辺313とを結ぶ線分SB3上、台中央部3Cと左側側辺314とを結ぶ線分SB4上では、上記の割合を、例えば60%としてもよい。
【0043】
ユーザが、原稿台3を物置として利用して原稿Gの仮置きを行う場合、ユーザは、原稿Gを、原稿台3の左右の端に置く可能性が高い。
上記のように、台中央部3Cと右側側辺313とを結ぶ線分SB3上、台中央部3Cと左側側辺314とを結ぶ線分SB4上にて、上記の割合を大きくすると、原稿台3の左右の端に置かれた原稿Gについては、原稿Gの仮置きであると判断される可能性が高まる。
この場合、原稿台3の左右の端に置かれた原稿Gについては、原稿台3の奥側や手前側の端に置かれた原稿Gに比べて、画像読み取り装置1による読み取りが行われにくくなる。
【0044】
図6は、原稿台3に複数の原稿Gが置かれた場合の状態を示した図である。
CPU11aは、
図6に示すように、複数の原稿Gが原稿台3に設置された場合は、この複数の原稿Gに含まれる一部の原稿Gの位置に応じて、この複数の原稿Gの読み取りに関して行われる処理を異ならせる。
具体的には、CPU11aは、この複数の原稿Gのうちの、台中央部3Cに最も近い原稿Gの位置に応じて、この複数の原稿Gの読み取りに関して行われる処理を異ならせる。
ここで、
図6では、符号6Aで示す原稿Gが、台中央部3Cに最も近い原稿Gとなっている。
【0045】
複数の原稿Gが原稿台3に設置された場合、CPU11aは、まず、この複数の原稿Gのうち、台中央部3Cに最も近い原稿Gを特定する。CPU11aは、例えば、複数の原稿Gの各々の原稿中央部GCの位置に基づき、台中央部3Cに最も近い原稿Gを特定する。
図6に示すこの例では、CPU11aは、台中央部3Cに最も近い原稿Gとして、符号6Aで示す原稿Gを特定する。
そして、CPU11aは、特定したこの原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置である場合、複数の原稿Gの読み取りが行われないようにする。
より具体的には、CPU11aは、例えば、特定したこの原稿Gについての直線距離L1が、長さL2の50%以上である場合、複数の原稿Gの読み取りが行われないようにする。
【0046】
一方、CPU11aは、原稿台3の中央部3Cに最も近い原稿Gの位置が、台中央部3Cである場合又は台中央部3Cに寄った位置である場合、複数の原稿Gの読み取りが行われるようにする。
言い換えると、CPU11aは、原稿台3の中央部3Cに最も近い原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置ではない場合、複数の原稿Gの読み取りが行われるようにする。
具体的には、CPU11aは、例えば、原稿台3の中央部3Cに最も近い原稿Gについての直線距離L1が、長さL2の50%未満である場合、複数の原稿Gの読み取りが行われるようにする。
【0047】
図7は、原稿台3における原稿Gの他の設置態様を示した図である。
図7に示すこの例では、原稿台3における原稿Gが傾いた状態で設置された態様を示している。
本実施形態では、原稿Gの傾きも考慮する。CPU11aは、原稿Gが設置された原稿台3における原稿Gの傾きに応じて、この原稿Gの読み取りに関して行われる処理を異ならせる。
【0048】
具体的には、CPU11aは、原稿台3における原稿Gの傾きが、予め定められた閾値よりも大きい場合、上記と同様、この原稿Gの読み取りに関して行われる特定の処理が行われないようにする。
一方、CPU11aは、原稿台3における原稿Gの傾きが、予め定められた閾値よりも小さく、原稿Gの状態が正立した状態にある場合又は正立した状態に近い場合、特定の処理が行われるようにする。
【0049】
具体的には、CPU11aは、原稿台3における原稿Gの傾きが、予め定められた閾値よりも大きい場合、上記と同様、静止画による原稿台3の撮影が行われないようにする。また、この場合、CPU11aは、上記と同様、原稿Gの読み取りにより得られる読み取り結果の2次記憶部12への格納が行われないようにする。
一方、CPU11aは、原稿台3における原稿Gの傾きが、予め定められた閾値よりも小さい場合、静止画による原稿台3の撮影が行われるようにする。さらに、この場合、CPU11aは、読み取り結果の2次記憶部12への格納が行われるようにする。
【0050】
上記の通り、本実施形態では、ユーザが、原稿Gの読み取りを行う目的ではなく、一時的に原稿Gを置く目的で、原稿台3に原稿Gを置くことがある。
この場合、ユーザは、原稿台3に対して原稿Gを無造作に置き、原稿Gが正立した状態ではなく、原稿Gが傾斜した状態で設置される事態が生じうる。
この場合、本実施形態では、撮影装置であるカメラ5による原稿台3の撮影が行われず、2次記憶部12への読み取り結果の格納が行われない。
【0051】
CPU11aは、原稿台3における原稿Gの傾きの特定にあたっては、まず、例えば、原稿Gが有する4つの角部KBのうちの左側側辺314に最も近い角部KBを特定する。
より具体的には、CPU11aは、4つの角部KBのそれぞれについて、角部KBと左側側辺314とを結ぶ最短の直線を想定し、この最短の直線の長さの各々に基づき、最も近い角部KBを特定する。
図7に示す例では、符号7Aで示す角部KBが、左側側辺314に最も近い角部KBとなる。
【0052】
次いで、CPU11aは、矩形状の原稿Gが有する4つの側辺SHのうち、左側側辺314に最も近いこの角部KBから奥側側辺312に向かって延びる側辺SHを特定する。
図7に示す例では、CPU11aは、符号7Cで示す側辺SHを特定する。
さらに、CPU11aは、左側側辺314に最も近い角部KBを通る直線であって左側側辺314に平行な直線である平行直線HLを想定する。
なお、本明細書では、以下、左側側辺314に最も近い角部KBから奥側側辺312に向かって延びる上記の側辺SHを、「対象側辺TH」と称する。
【0053】
そして、CPU11aは、平行直線HLに対する対象側辺THの角度θを求め、この角度を、原稿Gの傾きとする。
そして、CPU11aは、この角度θが、予め定められた角度以上である場合、原稿Gの読み取りが行われないようにする。一方、CPU11aは、この角度θが、予め定められた角度未満である場合、原稿Gの読み取りが行われるようにする。
予め定められた角度θは、例えば、45°が一例に挙げられる。なお、予め定められた角度θは、これに限らず、45°以外であってもよい。また、予め定められた角度θは、ユーザからの指示に応じて変更してもよい。
【0054】
また、その他に、原稿Gの傾きの角度θが、予め定められた第1の閾値(例えば20°)よりも大きく、この第1の閾値よりも大きい予め定められた第2の閾値(例えば70°)よりも小さい場合に、原稿Gが傾いていると判断してもよい。
一方、原稿Gの傾きの角度θが、この第1の閾値よりも小さい場合や、この第2の閾値よりも大きい場合には、原稿Gが傾いていると判断しないようにしてもよい。
【0055】
ユーザによっては、原稿Gを、例えば、時計回り方向へ90°近く回転させ、原稿台3上に、この原稿Gが横向きで設置される場合も想定される。
この場合に、上記のように、第2の閾値が設定されていると、この横向きで設置された原稿Gの傾きの角度θは、上記の第1の閾値よりも小さくなり、又は、第2の閾値よりも大きくなる。
この場合、この原稿Gの読み取りが行われるようになる。
【0056】
また、その他に、CPU11aは、原稿台3に設置された原稿Gに形成された画像を基に、原稿Gの上下方向を特定するようにしてもよい。
そして、CPU11aは、原稿Gに形成された画像により特定されるこの上下方向と、予め定められた基準方向とのなす角度αに応じて、原稿Gの読み取りに関して行われる処理を異ならせるようにしてもよい。
【0057】
具体的には、この場合、CPU11aは、このなす角度αが、予め定められた閾値よりも大きい場合、原稿台3の撮影が行われないようにし、また、読み取り結果の2次記憶部12への格納が行われないようにする。
一方、CPU11aは、なす角度αが、予め定められた閾値よりも小さい場合、原稿台3の撮影が行われるようにし、また、読み取り結果の2次記憶部12への格納が行われるようにする。
【0058】
CPU11aは、原稿Gに形成された画像を基に、原稿Gの上下方向を特定する場合は、例えば、
図7に示すように、原稿Gに形成された画像72に含まれる文字の上下方向を基に、原稿Gの上下方向を特定する。言い換えると、CPU11aは、原稿Gに形成された画像72に含まれる文字の上下方向を、原稿Gの上下方向とする。
図7に示す例では、CPU11aは、矢印7Xで示す方向を、原稿Gの上下方向として特定する。
次いで、CPU11aは、例えば、左側側辺314が延びる方向を予め定められた基準方向とし、特定した上下方向とこの予め定められた基準方向とのなす角度αを求める。
【0059】
そして、CPU11aは、このなす角度αが、予め定められた閾値(例えば45°)以上である場合、原稿台3の撮影が行われないようにし、また、読み取り結果の2次記憶部12への格納が行われないようにする。
また、CPU11aは、このなす角度αが、予め定められた閾値未満である場合、原稿台3の撮影が行われるようにし、また、読み取り結果の2次記憶部12への格納が行われるようにする。
この処理を行う場合、ユーザが、例えば、原稿Gを時計回り方向へ90°回転させ、原稿Gを横向きで設置すると、この原稿Gの読み取りが行われないようになる。
【0060】
また、
図8(原稿Gが置かれた原稿台3の他の状態を示した図)に示すように、原稿台3に複数の原稿Gが設置されている場合には、CPU11aは、この複数の原稿Gに含まれる一部の原稿Gの傾きに応じて、この複数の原稿Gの読み取りに関して行われる処理を異ならせる。
具体的には、この場合、CPU11aは、まず、複数の原稿Gのうちの、最も傾きが大きい原稿Gを特定する。
図8に示す例では、CPU11aは、符号8Aで示す原稿Gを、最も傾きが大きい原稿Gとして特定する。
そして、CPU11aは、この最も傾きが大きい原稿Gの傾きに応じて、複数の原稿Gの読み取りに関して行われる処理を異ならせる。
【0061】
具体的には、CPU11aは、最も傾きが大きい原稿Gの傾きが、予め定められた閾値を超える場合、複数の原稿Gの読み取りが行われないようにする。
一方、CPU11aは、最も傾きが大きい原稿Gの傾きが、予め定められた閾値を超えない場合、複数の原稿Gの読み取りが行われるようにする。
ここで、予め定められた閾値としては、上記と同様、例えば45°が挙げられる。
【0062】
図9は、CPU11aが実行する上記の処理の一連の流れを示したフローチャートである。
本実施形態では、CPU11aは、原稿台3に原稿Gが置かれた場合、まず、原稿Gの各々について、台中央部3Cから原稿中央部GCまでの直線距離L1を取得する(ステップS101)。
次いで、CPU11aは、取得した直線距離L1を基に、台中央部3Cに最も近い原稿Gを特定する(ステップS102)。
そして、CPU11aは、最も近い原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置であるかを判断する(ステップS103)。より具体的には、CPU11aは、最も近い原稿Gの原稿中央部GCと台中央部3Cとの直線距離L1が、上記の長さL2の50%以上であるかを判断する。
【0063】
ステップS103にて、最も近い原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置であると判断された場合、ステップS106の処理に進む。
ステップS103にて、最も近い原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置であると判断された場合、原稿台3上の原稿Gが、原稿台3の周縁30に寄せられて設置されていることになる。
【0064】
一方、ステップS103にて、最も近い原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置ではないと判断された場合、CPU11aは、原稿Gの各々の傾き角を取得する処理を行う(ステップS104)。
次いで、CPU11aは、傾き角が予め定められた閾値以上となっている原稿Gが存在するかを判断する(ステップS105)。
【0065】
そして、CPU11aは、傾き角が予め定められた閾値以上となっている原稿Gが存在しないと判断した場合、ステップS108の処理に進み、原稿Gの読み取り処理を実行する。
具体的には、CPU11aは、撮影装置であるカメラ5を作動させて、原稿台3が静止画で撮影されるようにする。これにより、撮影画像又は原稿画像よりなる読み取り結果が、2次記憶部12に格納される。
【0066】
一方、本実施形態では、ステップS105にて、傾き角が予め定められた閾値以上となっている原稿Gが存在すると判断された場合、又は、ステップS103にて、最も近い原稿Gの位置が、原稿台3の周縁30に寄った位置であると判断された場合、ステップS106の処理が実行される。
ステップS106の処理では、原稿Gの読み取り行うか否かの問い合わせをユーザに対して行う。具体的には、表示装置7(
図1参照)を介して、原稿Gの読み取り行うか否かの問い合わせをユーザに対して行う。
【0067】
ここで、ステップS105の処理では、上記の通り、原稿Gの各々について傾き角を把握し、把握した傾き角の各々について、予め定められた閾値以上となっているか否かを判断した。
ところで、これに限らず、ステップS105では、原稿Gの各々について把握した傾き角のうちの最も大きい傾き角を特定し、特定したこの最も大きい傾き角が、予め定められた閾値以上となっているか否かを判断してもよい。
そして、この最も大きい傾き角が、予め定められた閾値以上となっている場合には、ステップS106の処理に進むようにし、予め定められた閾値未満である場合には、ステップS108の処理に進むようにしてもよい。
【0068】
ステップS107の処理では、原稿Gの読み取りを行うという指示がユーザから有ったか判断する。
そして、ユーザから、原稿Gの読み取りを行うという指示が有った場合、CPU11aは、原稿Gの読み取りを実行する(ステップS108)。一方、ユーザから、原稿Gの読み取りを行うという指示が無かった場合、CPU11aは、原稿Gの読み取りを実行せずに処理を終了する。
原稿Gの読み取りが実行された場合は、撮影画像又は原稿画像よりなる読み取り結果が、2次記憶部12に格納される。また、原稿Gの読み取りが実行されなかった場合は、2次記憶部12への読み取り結果の格納は行われない。
【0069】
ここで、
図9に示したこの処理例では、原稿台3の周縁30に寄った位置に原稿Gが設置された場合であっても、また、原稿Gの傾きが大きい場合であっても、ユーザからの指示を条件に、この原稿の読み取りが行われる。
これにより、この処理例では、ユーザが、原稿台3の周縁30に寄った位置に原稿Gを敢えて置いてこの原稿Gの読み取りを行おうとした場合に、また、ユーザが、原稿Gを敢えて傾けてこの原稿Gの読み取りを行おうとした場合に、この原稿の読み取りが行われる。
【0070】
上記のような問い合わせが無い場合、ユーザが、原稿台3の周縁30に寄った位置に原稿Gを設置した場合や、原稿Gを傾けて設置した場合に、原稿Gの読み取りを一切行えなくなる。
これに対し、本実施形態では、ユーザからの指示を条件に、原稿Gの読み取りが行われる。この場合、ユーザが、意図して、原稿台3の周縁30に寄った位置に原稿Gを置いてこの原稿Gの読み取りを行おうとした場合や、ユーザが、意図して、原稿Gを傾けてこの原稿Gの読み取りを行おうとした場合に、この原稿の読み取りを行える。
【0071】
なお、
図9にて示した処理では、先に、原稿Gの位置についての判断を行い、次いで、原稿Gの傾きについての判断を行ったが、処理の順序はこれに限られない。先に、原稿Gの傾きについての判断を行い、次いで、原稿Gの位置についての判断を行ってもよい。
また、上記では、原稿Gの位置についての判断、原稿Gの傾きについての判断の2つの判断を行ったが、この2つの判断は必須ではなく、2つの判断のうちの一方の判断のみを行ってもよい。そして、この一方の判断の結果のみに基づき、原稿Gの読み取りに関する上記の処理を行ってもよい。
【0072】
また、上記では、原稿Gの設置位置や、原稿Gの傾きに応じて、原稿Gの読み取りが行われるようにし、又は、原稿Gの読み取りが行われないようにした。
ところで、これに限らず、例えば、原稿Gの設置位置や、原稿Gの傾きに応じて、画像処理が行わるようにし、又は、画像処理が行われないようにしてもよい。
【0073】
具体的には、例えば、原稿Gの設置位置が原稿台3の周縁30に寄った位置である場合や、原稿Gが傾いている場合、読み取り結果である撮影画像や原稿画像の画像処理が行われないようにしてもよい。
また、原稿Gの設置位置が原稿台3の周縁30に寄った位置でない場合や、原稿Gが傾いていない場合、この画像処理が行われるようにしてもよい。
【0074】
また、その他に、例えば、原稿Gの設置位置が原稿台3の周縁30に寄った位置である場合や、原稿Gが傾いている場合、静止画による原稿Gの読み取りは行われるようにはするが、この静止画よりなる読み取りの結果が、2次記憶部12に格納されないようにする処理を行ってもよい。
言い換えると、原稿Gの設置位置が原稿台3の周縁30に寄った位置である場合や、原稿Gが傾いている場合、静止画による原稿Gの読み取りは行われるようにはするが、この静止画よりなる読み取りの結果が、破棄される処理を行ってもよい。
なお、この場合、原稿Gの設置位置が原稿台3の周縁30に寄った位置でない場合や、原稿Gが傾いていない場合には、静止画による原稿Gの読み取りが行われ、さらに、この静止画よりなる読み取りの結果が、2次記憶部12に格納される。
【0075】
また、その他に、例えば、原稿Gの設置位置が原稿台3の周縁30に寄った位置である場合や、原稿Gが傾いている場合、読み取りの結果が、2次記憶部12に格納されるようにするが、その後に、ユーザに対して、「撮影画像を削除しますか?」などの問い合わせを行って、読み取り結果の削除の有無をユーザに問い合わせてもよい。
一方、原稿Gの設置位置が原稿台3の周縁30に寄った位置でない場合や、原稿Gが傾いていない場合には、ユーザへの上記の問い合わせが行われないようにする。
【0076】
また、その他に、
図10(画像形成装置を示した図)に示すように、画像形成装置400の一部として、上記の画像読み取り装置1を設けてもよい。
この画像形成装置400では、この画像形成装置400の上部に、上記にて説明した画像読み取り装置1が設けられている。
この画像読み取り装置1には、上記と同様、原稿Gを下方から支持する原稿台3と、原稿台3に置かれた原稿Gの撮影を行うカメラ5と、ユーザへの情報の表示を行う表示装置7とが設けられている。
さらに、画像形成装置400には、上記の処理を行う情報処理装置100が設けられている。言い換えると、画像形成装置400には、画像読み取り装置1についての情報の処理を行う情報処理装置100が設けられている。
【0077】
また、画像形成装置400には、この画像形成装置400の内部に、用紙などの記録材への画像の形成を行う画像形成部410が設けられている。
画像形成部410は、記録材収容部(不図示)などから供給された記録材に対して、インクジェット方式や電子写真方式などを用い、画像の形成を行う。
【0078】
より具体的には、画像形成部410は、画像読み取り装置1により得られた撮影画像や、画像形成装置400の外部からこの画像形成装置400へ送信された画像データに基づき、インクジェット方式や電子写真方式などを用い、記録材への画像の形成を行う。
画像が形成された記録材は、用紙積載部420へ搬送されて、この用紙積載部420に積載される。
図10に示すこの構成例においても、原稿台3に設置された原稿Gの設置態様に応じ、情報処理装置100が、この原稿Gについて行われる処理を異ならせる。
【0079】
(付記)
(((1)))
プロセッサを備える情報処理装置であり、
前記プロセッサは、
原稿が設置される原稿台の撮影を行って当該原稿の読み取りを行う装置が有する当該原稿台に設置された原稿の設置態様についての情報を取得し、
前記原稿台における原稿の設置態様に応じて、当該原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、
情報処理装置。
(((2)))
前記プロセッサは、
前記原稿台に設置された原稿の位置に応じて、当該原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、
(((1)))に記載の情報処理装置。
(((3)))
前記プロセッサは、
前記原稿台に設置された原稿の位置が、予め定められた特定の位置である場合、当該原稿の読み取りに関して行われる特定の処理が行われないようにし、当該特定の位置でない場合、当該特定の処理が行われるようにする、
(((2)))に記載の情報処理装置。
(((4)))
前記プロセッサは、
前記原稿台に設置された原稿の位置が、前記特定の位置である場合、前記装置による当該原稿の読み取りにより得られる読み取り結果の情報格納部への格納が行われないようにし、当該特定の位置でない場合、当該情報格納部への当該格納が行われるようにする、
(((3)))に記載の情報処理装置。
(((5)))
前記プロセッサは、
前記原稿台に設置された原稿の位置が、当該原稿台の周縁に寄った位置である場合、前記特定の処理が行われないようにし、当該原稿台の中央部又は当該中央部に寄った位置である場合、当該特定の処理が行われるようにする、
(((3)))に記載の情報処理装置。
(((6)))
前記プロセッサは、
前記原稿台に設置された原稿の位置が、当該原稿台の中央部の周囲に位置する、予め定められた環状の領域内である場合、前記特定の処理が行われないようにし、当該環状の領域により囲まれた領域内である場合、当該特定の処理が行われるようにする、
(((3)))に記載の情報処理装置。
(((7)))
前記プロセッサは、
前記原稿台に複数の原稿が設置されている場合、当該複数の原稿に含まれる一部の原稿の位置に応じて、当該複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、
(((2)))乃至(((6)))の何れかに記載の情報処理装置。
(((8)))
前記プロセッサは、
前記複数の原稿のうちの、前記原稿台の中央部に最も近い原稿の位置に応じて、当該複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、
(((7)))に記載の情報処理装置。
(((9)))
前記プロセッサは、
原稿が設置された前記原稿台における当該原稿の傾きに応じて、当該原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、
(((1)))に記載の情報処理装置。
(((10)))
前記プロセッサは、
前記原稿台における前記原稿の傾きが、予め定められた閾値よりも大きい場合、当該原稿の読み取りに関して行われる特定の処理が行われないようにし、当該予め定められた閾値よりも小さい場合、当該特定の処理が行われるようにする、
(((9)))に記載の情報処理装置。
(((11)))
前記プロセッサは、
前記原稿台における前記原稿の傾きが、前記予め定められた閾値よりも大きい場合、前記装置による当該原稿の読み取りにより得られる読み取り結果の情報格納部への格納が行われないようにし、当該予め定められた閾値よりも小さい場合、当該読み取り結果の当該情報格納部への格納が行われるようにする、
(((10)))に記載の情報処理装置。
(((12)))
前記プロセッサは、
前記原稿台に設置された前記原稿に形成された画像により特定される当該原稿の上下方向と、予め定められた基準方向とのなす角度に応じて、当該原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、
(((9)))乃至(((11)))の何れかに記載の情報処理装置。
(((13)))
前記プロセッサは、
前記原稿台に複数の原稿が設置されている場合、当該複数の原稿に含まれる一部の原稿の傾きに応じて、当該複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、
(((9)))乃至(((12)))の何れかに記載の情報処理装置。
(((14)))
前記プロセッサは、
前記複数の原稿のうちの、最も傾きが大きい原稿の傾きに応じて、当該複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる、
(((13)))に記載の情報処理装置。
(((15)))
原稿が設置される原稿台の撮影を行って当該原稿の読み取りを行う装置と、当該装置についての情報を処理する情報処理装置とを備え、当該情報処理装置が(((1)))乃至(((14)))の何れかに記載の情報処理装置を含んで構成された画像読み取り装置。
(((16)))
原稿が設置される原稿台の撮影を行って当該原稿の読み取りを行う装置と、当該装置についての情報を処理する情報処理装置と、記録材への画像の形成を行う画像形成部とを備え、当該情報処理装置が(((1)))乃至(((14)))の何れかに記載の情報処理装置を含んで構成された画像形成装置。
(((17)))
原稿が設置される原稿台の撮影を行って当該原稿の読み取りを行う装置が有する当該原稿台に設置された原稿の設置態様についての情報を取得する機能と、
前記原稿台における原稿の設置態様に応じて、当該原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせる機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【0080】
(((1)))に係る情報処理装置によれば、原稿台における原稿の設置態様に応じて、原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
(((2)))に係る情報処理装置によれば、原稿台に設置された原稿の位置に応じて、原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
(((3)))に係る情報処理装置によれば、原稿台に設置された原稿の位置が、予め定められた特定の位置である場合、この原稿の読み取りに関して行われる特定の処理が行われないようにすることができ、特定の位置でない場合、この特定の処理が行われるようにすることができる。
(((4)))に係る情報処理装置によれば、原稿台に設置された原稿の位置が、特定の位置である場合、装置による原稿の読み取りにより得られる読み取り結果の情報格納部への格納が行われないようにすることができ、特定の位置でない場合、情報格納部への格納が行われるようにすることができる。
(((5)))に係る情報処理装置によれば、原稿台に設置された原稿の位置が、原稿台の周縁に寄った位置である場合、特定の処理が行われないようにすることができ、原稿台の中央部又は中央部に寄った位置である場合、特定の処理が行われるようにすることができる。
(((6)))に係る情報処理装置によれば、原稿台に設置された原稿の位置が、原稿台の中央部の周囲に位置する、予め定められた環状の領域内である場合、特定の処理が行われないようにすることができ、環状の領域により囲まれた領域内である場合、特定の処理が行われるようにすることができる。
(((7)))に係る情報処理装置によれば、原稿台に複数の原稿が設置されている場合、複数の原稿に含まれる一部の原稿の位置に応じて、複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
(((8)))に係る情報処理装置によれば、複数の原稿のうちの、原稿台の中央部に最も近い原稿の位置に応じて、複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
(((9)))に係る情報処理装置によれば、原稿が設置された原稿台における原稿の傾きに応じて、原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
(((10)))に係る情報処理装置によれば、原稿台における原稿の傾きが、予め定められた閾値よりも大きい場合、原稿の読み取りに関して行われる特定の処理が行われないようにすることができ、予め定められた閾値よりも小さい場合、特定の処理が行われるようにすることができる。
(((11)))に係る情報処理装置によれば、原稿台における原稿の傾きが、予め定められた閾値よりも大きい場合、装置による原稿の読み取りにより得られる読み取り結果の情報格納部への格納が行われないようにすることができ、予め定められた閾値よりも小さい場合、読み取り結果の情報格納部への格納が行われるようにすることができる。
(((12)))に係る情報処理装置によれば、原稿台に設置された原稿に形成された画像により特定される原稿の上下方向と、予め定められた基準方向とのなす角度に応じて、原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
(((13)))に係る情報処理装置によれば、原稿台に複数の原稿が設置されている場合に、複数の原稿に含まれる一部の原稿の傾きに応じて、複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
(((14)))に係る情報処理装置によれば、複数の原稿のうちの、最も傾きが大きい原稿の傾きに応じて、複数の原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
(((15)))に係る画像読み取り装置によれば、原稿台における原稿の設置態様に応じて、原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
(((16)))に係る画像形成装置によれば、原稿台における原稿の設置態様に応じて、原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
(((17)))に係るプログラムによれば、原稿台における原稿の設置態様に応じて、原稿の読み取りに関して行われる処理を異ならせることができる。
【符号の説明】
【0081】
1…画像読み取り装置、3…原稿台、3C…台中央部、11a…CPU、12…2次記憶部、30…周縁、72…画像、100…情報処理装置、410…画像形成部、G…原稿、R1…環状領域、R2…囲まれ領域