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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047247
(43)【公開日】2024-04-05
(54)【発明の名称】作業車
(51)【国際特許分類】
B60K 1/04 20190101AFI20240329BHJP
B60K 17/12 20060101ALI20240329BHJP
B60K 17/04 20060101ALI20240329BHJP
A01B 63/10 20060101ALI20240329BHJP
【ＦＩ】
B60K1/04
B60K17/12
B60K17/04 G
A01B63/10 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2022152769
(22)【出願日】2022-09-26
(71)【出願人】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人Ｒ＆Ｃ
(72)【発明者】
【氏名】大野 航平
(72)【発明者】
【氏名】穐山 望
【テーマコード（参考）】
2B304
3D039
3D042
3D235
【Ｆターム（参考）】
2B304KA17
2B304LA02
2B304LA06
2B304LB05
2B304LB15
2B304PC12
2B304PD06
2B304PD28
2B304PD34
2B304RA03
2B304RA06
2B304RA11
2B304RA27
3D039AA04
3D039AB21
3D039AB27
3D039AC64
3D039AD43
3D042AA01
3D042AA05
3D042AB07
3D235AA14
3D235BB32
3D235CC12
3D235CC13
3D235CC14
3D235DD12
3D235DD17
3D235DD33
3D235FF02
3D235FF06
3D235FF12
3D235FF32
3D235FF33
3D235FF44
(57)【要約】
【課題】作業車において、重量物であるバッテリを適切な位置に設けることにより、作業装置が作業車に支持された際の作業車の前後バランスを改善する。
【解決手段】走行装置１，２と、バッテリ２５と、動力を走行装置１，２に供給するモータ２７と、モータ２７を作動させるインバータ２４と、運転部５とが備えられる。バッテリ２５が、側面視で、前の走行装置１と後の走行装置２との間で、且つ、運転部５のフロア８の下方に設けられている。
【選択図】図１
【解決手段】走行装置１，２と、バッテリ２５と、動力を走行装置１，２に供給するモータ２７と、モータ２７を作動させるインバータ２４と、運転部５とが備えられる。バッテリ２５が、側面視で、前の走行装置１と後の走行装置２との間で、且つ、運転部５のフロア８の下方に設けられている。
【選択図】図１
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行装置と、バッテリと、動力を前記走行装置に供給するモータと、前記モータを作動させるインバータと、運転部とが備えられ、
前記バッテリが、側面視で、前の前記走行装置と後の前記走行装置との間で、且つ、前記運転部のフロアの下方に設けられている作業車。
前記バッテリが、側面視で、前の前記走行装置と後の前記走行装置との間で、且つ、前記運転部のフロアの下方に設けられている作業車。
【請求項2】
前記フロアの下方に前後方向に沿って配置された右の機体フレーム及び左の機体フレームが備えられ、
前記バッテリが、平面視で、右の前記機体フレームと左の前記機体フレームとの間に設けられている請求項１に記載の作業車。
前記バッテリが、平面視で、右の前記機体フレームと左の前記機体フレームとの間に設けられている請求項１に記載の作業車。
【請求項3】
第１の前記バッテリが、側面視で、前の前記走行装置と後の前記走行装置との間で、且つ、前記フロアの下方に設けられ、
第２の前記バッテリが、第１の前記バッテリよりも前側で且つ第１の前記バッテリよりも上側の位置に支持されている請求項１又は２に記載の作業車。
第２の前記バッテリが、第１の前記バッテリよりも前側で且つ第１の前記バッテリよりも上側の位置に支持されている請求項１又は２に記載の作業車。
【請求項4】
走行装置と、バッテリと、モータと、前記モータを作動させるインバータと、運転部と、走行用の変速装置を収容するミッションケースとが備えられ、
前記モータの動力が、前記変速装置に伝達され、前記変速装置から前記走行装置に伝達され、
前記ミッションケースが、前記運転部の運転座席の下方に設けられ、
前記バッテリが、側面視で、前記運転座席と前記ミッションケースとの間に設けられている作業車。
前記モータの動力が、前記変速装置に伝達され、前記変速装置から前記走行装置に伝達され、
前記ミッションケースが、前記運転部の運転座席の下方に設けられ、
前記バッテリが、側面視で、前記運転座席と前記ミッションケースとの間に設けられている作業車。
【請求項5】
走行装置と、バッテリと、動力を前記走行装置に供給するモータと、前記モータを作動させるインバータと、運転部と、ロプスフレームとが備えられ、
前記バッテリが、前記ロプスフレームに設けられている作業車。
前記バッテリが、前記ロプスフレームに設けられている作業車。
【請求項6】
走行用の変速装置を収容するミッションケースが、前記運転部の運転座席の下方に設けられ、
前記モータの動力が、前記変速装置に伝達され、前記変速装置から前記走行装置に伝達され、
第１の前記バッテリが、前記ロプスフレームに設けられ、
第２の前記バッテリが、側面視で、前記運転座席と前記ミッションケースとの間に設けられている請求項５に記載の作業車。
前記モータの動力が、前記変速装置に伝達され、前記変速装置から前記走行装置に伝達され、
第１の前記バッテリが、前記ロプスフレームに設けられ、
第２の前記バッテリが、側面視で、前記運転座席と前記ミッションケースとの間に設けられている請求項５に記載の作業車。
【請求項7】
走行用の変速装置を収容するミッションケースが備えられ、
前記モータの動力が、前記変速装置に伝達され、前記変速装置から前記走行装置に伝達され、
前記ミッションケースが、前記運転部の運転座席の下方に設けられ、
作業装置が連結されるリンク機構が、昇降操作可能に前記ミッションケースに設けられ、
前記リンク機構を昇降操作する油圧シリンダと、前記油圧シリンダに作動油を供給する油圧ポンプとが、前記ミッションケースに設けられ、
前記油圧ポンプを駆動するポンプモータが、側面視で、前記運転座席と前記ミッションケースとの間に設けられている請求項１，２，４，５，６のうちのいずれか一項に記載の作業車。
前記モータの動力が、前記変速装置に伝達され、前記変速装置から前記走行装置に伝達され、
前記ミッションケースが、前記運転部の運転座席の下方に設けられ、
作業装置が連結されるリンク機構が、昇降操作可能に前記ミッションケースに設けられ、
前記リンク機構を昇降操作する油圧シリンダと、前記油圧シリンダに作動油を供給する油圧ポンプとが、前記ミッションケースに設けられ、
前記油圧ポンプを駆動するポンプモータが、側面視で、前記運転座席と前記ミッションケースとの間に設けられている請求項１，２，４，５，６のうちのいずれか一項に記載の作業車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータにより走行装置を駆動する電動型式の作業車や、エンジン及びモータにより走行装置を駆動するハイブリッド型式の作業車に関する。
【背景技術】
【0002】
電動型式の作業車の一例が、特許文献１に開示されている。特許文献１では、走行用の変速装置を収容するミッションケースが、作業車の後部に設けられ、モータがミッションケースの前部に連結されている。バッテリが、作業車の前部において、前輪（走行装置に相当）よりも少し高い位置に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開２０１３－１４１８７５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献１では、重量物であるバッテリが作業車の前部に位置しているので、作業装置を作業車の後部に支持して作業走行を行う際、作業車の前後バランスが好ましいものとなる。しかし作業車では、作業装置を作業車の前部に支持して作業走行を行う場合もある。
【0005】
本発明は、作業車において、重量物であるバッテリを適切な位置に設けることにより、作業装置が作業車に支持された際の作業車の前後バランスを改善することができるように構成することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の作業車は、走行装置と、バッテリと、動力を前記走行装置に供給するモータと、前記モータを作動させるインバータと、運転部とが備えられ、前記バッテリが、側面視で、前の前記走行装置と後の前記走行装置との間で、且つ、前記運転部のフロアの下方に設けられている。
【0007】
本発明によると、バッテリが作業車の前後中央付近に位置することになるので、比較的小重量の作業装置であれば、作業装置が作業車の前部に支持されても、作業車の後部に支持されても、作業車の前後バランスは崩れ難い。これにより、比較的小重量の作業装置を作業車の前部及び後部に支持した作業走行に適した作業車を得ることができる。
本発明によると、バッテリが運転部のフロアの下方に設けられており、バッテリが低い位置に設けられているので、作業車の重心を下げることができて、作業車の走行安定性を向上させることができる。
本発明によると、バッテリが運転部のフロアの下方に設けられており、バッテリが低い位置に設けられているので、作業車の重心を下げることができて、作業車の走行安定性を向上させることができる。
【0008】
本発明において、前記フロアの下方に前後方向に沿って配置された右の機体フレーム及び左の機体フレームが備えられ、前記バッテリが、平面視で、右の前記機体フレームと左の前記機体フレームとの間に設けられていると好適である。
【0009】
作業車では、右の機体フレーム及び左の機体フレームが、運転部のフロアの下方に前後方向に沿って配置されることがある。
本発明によると、バッテリが右及び左の機体フレームとの間に設けられて、バッテリが右及び左の機体フレームにより保護されるので、作業走行時に跳ね飛ばされた小石等がバッテリに当たることを少なくすることができて、バッテリの破損防止の面で有利である。
本発明によると、バッテリが右及び左の機体フレームとの間に設けられて、バッテリが右及び左の機体フレームにより保護されるので、作業走行時に跳ね飛ばされた小石等がバッテリに当たることを少なくすることができて、バッテリの破損防止の面で有利である。
【0010】
本発明において、第１の前記バッテリが、側面視で、前の前記走行装置と後の前記走行装置との間で、且つ、前記フロアの下方に設けられ、第２の前記バッテリが、第１の前記バッテリよりも前側で且つ第１の前記バッテリよりも上側の位置に支持されていると好適である。
【0011】
上下幅の大きなバッテリを運転部のフロアの下方に設けると、バッテリの底部が地面に接近することになり好ましくないので、上下幅の小さなバッテリを運転部のフロアの下方に設けることが好ましい。しかしながら、上下幅の小さなバッテリでは、作業車に設けられるバッテリ全体の容量が不足する可能性が生じる。
本発明によると、第１のバッテリを前及び後の走行装置の間で運転部のフロアの下方に設けることに加えて、第２のバッテリを別の位置に設けているので、作業車に設けられるバッテリ全体の容量の不足は生じ難い。
本発明によると、第１のバッテリを前及び後の走行装置の間で運転部のフロアの下方に設けることに加えて、第２のバッテリを別の位置に設けているので、作業車に設けられるバッテリ全体の容量の不足は生じ難い。
【0012】
本発明によると、第２のバッテリが、第１のバッテリよりも前側で且つ第１のバッテリよりも上側の位置に支持されている。第１のバッテリよりも前側で且つ第１のバッテリよりも上側の領域は、作業車において比較的大きなスペースを有する部分である。
第１のバッテリが設けられていることにより、第２のバッテリを必要以上に大きなものに構成しなくてもよいので、第２のバッテリを比較的大きなスペースを有する部分に設けることになる。これにより、第２のバッテリの配置の自由度が高くなるのであり、第２のバッテリを無理なく設けることができる。
第１のバッテリが設けられていることにより、第２のバッテリを必要以上に大きなものに構成しなくてもよいので、第２のバッテリを比較的大きなスペースを有する部分に設けることになる。これにより、第２のバッテリの配置の自由度が高くなるのであり、第２のバッテリを無理なく設けることができる。
【0013】
本発明の作業車は、走行装置と、バッテリと、モータと、前記モータを作動させるインバータと、運転部と、走行用の変速装置を収容するミッションケースとが備えられ、前記モータの動力が、前記変速装置に伝達され、前記変速装置から前記走行装置に伝達され、前記ミッションケースが、前記運転部の運転座席の下方に設けられ、前記バッテリが、側面視で、前記運転座席と前記ミッションケースとの間に設けられている。
【0014】
本発明によると、バッテリが作業車の前後中央から後側に比較的大きく離れて位置することになるので、比較的大重量の作業装置が作業車の前部に支持された際に、バッテリがバランスウェイトとして機能し易くなる。これにより、比較的大重量の作業装置を作業車の前部に支持した作業走行に適した作業車を得ることができる。
【0015】
作業車では、ミッションケースが運転部の運転座席の下方に設けられた場合、運転座席とミッションケースとの間に比較的大きな空間が生じ易い。
本発明によると、運転座席とミッションケースとの間の空間を有効に利用して、バッテリを比較的容易に設けることができ、バッテリの支持構造を比較的容易に構成することができるので、バッテリの支持構造の簡素化を図ることができる。
本発明によると、運転座席を取り外す等の作業を行うことによって、バッテリに対して容易に作業を行うことができるので、バッテリのメンテナンス性を向上させることができる。
本発明によると、運転座席とミッションケースとの間の空間を有効に利用して、バッテリを比較的容易に設けることができ、バッテリの支持構造を比較的容易に構成することができるので、バッテリの支持構造の簡素化を図ることができる。
本発明によると、運転座席を取り外す等の作業を行うことによって、バッテリに対して容易に作業を行うことができるので、バッテリのメンテナンス性を向上させることができる。
【0016】
本発明の作業車は、走行装置と、バッテリと、動力を前記走行装置に供給するモータと、前記モータを作動させるインバータと、運転部と、ロプスフレームとが備えられ、前記バッテリが、前記ロプスフレームに設けられている。
【0017】
作業車では、ロプスフレームが設けられることがあり、ロプスフレームは十分な強度を有するように構成される。
本発明によると、バッテリがロプスフレームに設けられているので、バッテリを十分な強度で作業車に設けることができる。
本発明によると、バッテリがロプスフレームに設けられているので、バッテリを十分な強度で作業車に設けることができる。
【0018】
本発明において、走行用の変速装置を収容するミッションケースが、前記運転部の運転座席の下方に設けられ、前記モータの動力が、前記変速装置に伝達され、前記変速装置から前記走行装置に伝達され、第１の前記バッテリが、前記ロプスフレームに設けられ、第２の前記バッテリが、側面視で、前記運転座席と前記ミッションケースとの間に設けられていると好適である。
【0019】
作業車において、ロプスフレームは上方に向けて露出するように構成されることが多いので、大きなバッテリをロプスフレームに設け難いことがある。しかしながら、比較的小さなバッテリをロプスフレームに設けると、作業車に設けられるバッテリ全体の容量が不足する可能性が生じる。
本発明によると、第１のバッテリをロプスフレームに設けることに加えて、第２のバッテリを別の位置に設けているので、作業車に設けられるバッテリ全体の容量の不足は生じ難い。
本発明によると、第１のバッテリをロプスフレームに設けることに加えて、第２のバッテリを別の位置に設けているので、作業車に設けられるバッテリ全体の容量の不足は生じ難い。
【0020】
作業車では、ミッションケースが運転部の運転座席の下方に設けられた場合、運転座席とミッションケースとの間に比較的大きな空間が生じ易い。
本発明によると、第２のバッテリを運転座席とミッションケースとの間に設けている。これにより、運転座席とミッションケースとの間の空間を有効に利用して、第２のバッテリを比較的容易に設けることができ、第２のバッテリの支持構造を比較的容易に構成することができるので、第２のバッテリの支持構造の簡素化を図ることができる。
本発明によると、運転座席を取り外す等の作業を行うことによって、第２のバッテリに対して容易に作業を行うことができるので、第２のバッテリのメンテナンス性を向上させることができる。
本発明によると、第２のバッテリを運転座席とミッションケースとの間に設けている。これにより、運転座席とミッションケースとの間の空間を有効に利用して、第２のバッテリを比較的容易に設けることができ、第２のバッテリの支持構造を比較的容易に構成することができるので、第２のバッテリの支持構造の簡素化を図ることができる。
本発明によると、運転座席を取り外す等の作業を行うことによって、第２のバッテリに対して容易に作業を行うことができるので、第２のバッテリのメンテナンス性を向上させることができる。
【0021】
本発明において、走行用の変速装置を収容するミッションケースが備えられ、前記モータの動力が、前記変速装置に伝達され、前記変速装置から前記走行装置に伝達され、前記ミッションケースが、前記運転部の運転座席の下方に設けられ、作業装置が連結されるリンク機構が、昇降操作可能に前記ミッションケースに設けられ、前記リンク機構を昇降操作する油圧シリンダと、前記油圧シリンダに作動油を供給する油圧ポンプとが、前記ミッションケースに設けられ、前記油圧ポンプを駆動するポンプモータが、側面視で、前記運転座席と前記ミッションケースとの間に設けられていると好適である。
【0022】
作業車では、リンク機構が昇降操作可能にミッションケースに設けられ、リンク機構を昇降操作する油圧シリンダ及び油圧シリンダに作動油を供給する油圧ポンプが、ミッションケースに設けられることがある。これにより、作業装置をリンク機構に連結して、油圧シリンダによりリンク機構を昇降操作することにより、作業装置を昇降操作することができる。
油圧シリンダ及び油圧ポンプがミッションケースに設けられるのは、ミッションケースに貯留される潤滑油を、作動油として油圧ポンプに供給し、油圧ポンプから油圧シリンダに供給して、油圧シリンダからの作動油をミッションケースに戻すように構成する為である。
油圧シリンダ及び油圧ポンプがミッションケースに設けられるのは、ミッションケースに貯留される潤滑油を、作動油として油圧ポンプに供給し、油圧ポンプから油圧シリンダに供給して、油圧シリンダからの作動油をミッションケースに戻すように構成する為である。
【0023】
作業車では、ミッションケースが運転部の運転座席の下方に設けられた場合、運転座席とミッションケースとの間に比較的大きな空間が生じ易い。
本発明によると、油圧ポンプを駆動するポンプモータを設ける場合、運転座席とミッションケースとの間の空間を有効に利用して、ポンプモータを比較的容易に設けることができ、ポンプモータの支持構造を比較的容易に構成することができるので、ポンプモータの支持構造の簡素化を図ることができる。
本発明によると、油圧ポンプを駆動するポンプモータを設ける場合、運転座席とミッションケースとの間の空間を有効に利用して、ポンプモータを比較的容易に設けることができ、ポンプモータの支持構造を比較的容易に構成することができるので、ポンプモータの支持構造の簡素化を図ることができる。
【0024】
本発明によると、ポンプモータが運転座席とミッションケースとの間に設けられることにより、ポンプモータが油圧ポンプの近くに設けられるので、ポンプモータによる油圧ポンプの駆動構造の簡素化を図ることができる。
本発明によると、運転座席を取り外す等の作業を行うことにより、ポンプモータに対して容易に作業を行うことができるので、ポンプモータのメンテナンス性を向上させることができる。
本発明によると、運転座席を取り外す等の作業を行うことにより、ポンプモータに対して容易に作業を行うことができるので、ポンプモータのメンテナンス性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】トラクタの左側面図である。
【図2】第２のバッテリ及びモータの付近の縦断正面図である。
【図3】モータから前輪及び後輪への伝動系を示す概略図である。
【図4】発明の実施の第２別形態において、トラクタの左側面図である。
【図5】発明の実施の第３別形態において、トラクタの左側面図である。
【図6】発明の実施の第４別形態において、トラクタの左側面図である。
【図7】発明の実施の第４別形態において、トラクタの背面図である。
【図8】発明の実施の第５別形態において、トラクタの左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図１～図８に、作業車の一例である電動型式のトラクタが示されており、図１～図８において、Ｆは前方向を示し、Ｂは後方向を示し、Ｕは上方向を示し、Ｄは下方向を示し、Ｒは右方向を示し、Ｌは左方向を示している。
【0027】
（トラクタの全体構成）
図１に示すように、右及び左の前輪１（前の走行装置に相当）、右及び左の後輪２（後の走行装置に相当）により、機体３が支持されている。機体３の前部にボンネット４が設けられ、機体３の後部に運転部５が設けられている。運転部５に、前輪１を操向操作する操縦ハンドル６、運転座席７、フロア８及びロプスフレーム９が設けられている。
図１に示すように、右及び左の前輪１（前の走行装置に相当）、右及び左の後輪２（後の走行装置に相当）により、機体３が支持されている。機体３の前部にボンネット４が設けられ、機体３の後部に運転部５が設けられている。運転部５に、前輪１を操向操作する操縦ハンドル６、運転座席７、フロア８及びロプスフレーム９が設けられている。
【0028】
機体３は、右及び左の機体フレーム１０、ミッションケース１１等を有して構成されている。ミッションケース１１は、前ケース１２と後ケース１３とが連結されて構成されている。右及び左の機体フレーム１０が、ミッションケース１１に連結されて、運転部５（フロア８）の下方に前後方向に沿って配置されている。ミッションケース１１が、運転部５の運転座席７の下方に設けられている。
【0029】
前車軸ケース１４が機体フレーム１０の前部に支持され、右及び左の前輪１が前車軸ケース１４に支持されている。右及び左の後輪２が、ミッションケース１１（後ケース１３）に支持されている。
【0030】
トップリンク１５（リンク機構に相当）、右及び左のロアリンク１６（リンク機構に相当）が、ミッションケース１１（後ケース１３）の後部に上下に揺動可能に設けられており、ロータリ耕耘装置等の作業装置（図示せず）を、トップリンク１５及びロアリンク１６に連結することができる。
【0031】
右及び左のリフトアーム１７がミッションケース１１（後ケース１３）の後部に設けられ、リフトアーム１７とロアリンク１６とに亘って連係ロッド１８が接続されている。リフトアーム１７が上下に揺動操作されることにより、トップリンク１５及びロアリンク１６が昇降操作されて、作業装置が昇降操作される。
【0032】
（機体の前部の構成）
図１及び図２に示すように、ピラーフレーム１９が、機体フレーム１０における前輪１と運転部５（後輪２）との間に設けられている。ピラーフレーム１９は、板材が折り曲げられて構成されており、右部分１９ａと、左部分１９ｂと、上部分１９ｃと、後部分１９ｄとを有している。
図１及び図２に示すように、ピラーフレーム１９が、機体フレーム１０における前輪１と運転部５（後輪２）との間に設けられている。ピラーフレーム１９は、板材が折り曲げられて構成されており、右部分１９ａと、左部分１９ｂと、上部分１９ｃと、後部分１９ｄとを有している。
【0033】
ピラーフレーム１９の後部分１９ｄは、平板状であり、上下方向及び左右方向に沿っている。ピラーフレーム１９の右部分１９ａは、ピラーフレーム１９の後部分１９ｄの右部が前方に向けて折り曲げられて形成されており、上下方向及び前後方向に沿っている。ピラーフレーム１９の左部分１９ｂは、ピラーフレーム１９の後部分１９ｄの左部が前方に向けて折り曲げられて形成されており、上下方向及び前後方向に沿っている。
【0034】
ピラーフレーム１９の上部分１９ｃは、ピラーフレーム１９の後部分１９ｄの上部が前方に向けて折り曲げられて形成されており、左右方向及び前後方向に沿っている。ピラーフレーム１９の上部分１９ｃは、ピラーフレーム１９の右部分１９ａの上部と左部分１９ｂの上部とに亘っている。
【0035】
【0036】
パワーステアリング機構２０が、ピラーフレーム１９の後部分１９ｄの後面部の下部に設けられている。ハンドルポスト２１が、パワーステアリング機構２０に取り付けられ、パワーステアリング機構２０から上方に向けて延出されている。操縦ハンドル６が、ハンドルポスト２１の上部に支持されており、操縦ハンドル６とパワーステアリング機構２０とに亘ってステアリング軸２２が接続されている。
【0037】
操縦ハンドル６が回転操作されると、操縦ハンドル６の回転操作がステアリング軸２２を介してパワーステアリング機構２０に伝達され、パワーステアリング機構２０により前輪１が左右に操向操作される。
【0038】
（インバータに関する構成）
図１及び図２に示すように、支持台２３が、右及び左の機体フレーム１０の前部の上部に取り付けられている。インバータ２４が設けられており、インバータ２４は、幅（前後幅）の小さい立方体のケースに各種の機器が収容されて構成されている。
図１及び図２に示すように、支持台２３が、右及び左の機体フレーム１０の前部の上部に取り付けられている。インバータ２４が設けられており、インバータ２４は、幅（前後幅）の小さい立方体のケースに各種の機器が収容されて構成されている。
【0039】
インバータ２４は、側面視で上下方向に沿って設けられ、平面視（正面視）で左右方向に沿って設けられており、ピラーフレーム１９の後部分１９ｄの前面部に接するように、支持台２３の後部に取り付けられている。
【0040】
インバータ２４は、正面視でピラーフレーム１９の右部分１９ａと左部分１９ｂとの間に設けられており、側面視でピラーフレーム１９の右部分１９ａ及び左部分１９ｂと重複している。インバータ２４は、正面視でピラーフレーム１９の上部分１９ｃに対して下側に設けられており、平面視でピラーフレーム１９の上部分１９ｃと重複している。
【0041】
（バッテリに関する構成）
図１及び図２に示すように、第１のバッテリ２５と第２のバッテリ２６とが設けられている。バッテリ２５，２６は、複数のバッテリモジュール（図示せず）が連結されたスタック（図示せず）が、立方体のケースに複数組収容されて構成されている。
図１及び図２に示すように、第１のバッテリ２５と第２のバッテリ２６とが設けられている。バッテリ２５，２６は、複数のバッテリモジュール（図示せず）が連結されたスタック（図示せず）が、立方体のケースに複数組収容されて構成されている。
【0042】
第１のバッテリ２５が、右及び左の機体フレーム１０の間に配置されて、右及び左の機体フレーム１０に取り付けられている。第１のバッテリ２５の前部は、ピラーフレーム１１９の下方に位置し、パワーステアリング機構２０の下方に位置しており、第１のバッテリ２５の後部は、ミッションケース１１（前ケース１２）に近接している。
【0043】
支持台２３が、右及び左の機体フレーム１０の前部に取り付けられており、支持台２３が機体フレーム１０よりも高い位置に設けられている。第２のバッテリ２６が、支持台２３に取り付けられている。第２のバッテリ２６は、インバータ２４に対して前側に設けられ、機体フレーム１０及び前車軸ケース１４の上方に設けられている。
【0044】
インバータ２４及び第２のバッテリ２６が、閉位置のボンネット４によって覆われている。ボンネット４を開操作することにより、インバータ２４及び第２のバッテリ２６のメンテナンス作業を行うことができる。
【0045】
【0046】
運転部５のフロア８の下方に前後方向に沿って配置された右の機体フレーム１０及び左の機体フレーム１０が備えられ、バッテリ２５（第１のバッテリ２５）が、平面視（正面視）で、右の機体フレーム１０と左の機体フレーム１０との間に設けられている。
第２のバッテリ２６が、第１のバッテリ２５よりも前側で且つ第１のバッテリ２５よりも上側の位置に支持されている。
第２のバッテリ２６が、第１のバッテリ２５よりも前側で且つ第１のバッテリ２５よりも上側の位置に支持されている。
【0047】
（モータに関する構成）
図１及び図２に示すように、右及び左の機体フレーム１０の内面部に、右及び左の取付ブラケット４２が連結されており、モータ２７の右部及び左部が、右及び左の取付ブラケット４２に連結されている。
図１及び図２に示すように、右及び左の機体フレーム１０の内面部に、右及び左の取付ブラケット４２が連結されており、モータ２７の右部及び左部が、右及び左の取付ブラケット４２に連結されている。
【0048】
モータ２７が、側面視で、前輪１と後輪２との間に設けられており、支持台２３の下方に設けられ、第２のバッテリ２６の下方に設けられ、インバータ２４の下方に設けられている。インバータ２４及び第２のバッテリ２６は、側面視で、モータ２７の上方に設けられている。
【0049】
インバータ２４において、バッテリ２５，２６の直流電力が交流電力に変換されてモータ２７に供給され、モータ２７が作動する。モータ２７の動力が、図３に示すように、前輪１及び後輪２に供給される。
【0050】
（前輪及び後輪への伝動系の構成）
図１，２，３に示すように、静油圧式の無段変速装置２８（走行用の変速装置に相当）が、ミッションケース１１の前ケース１２の内部に収容されている。モータ２７の出力軸２７ａと無段変速装置２８の入力軸２８ａとに亘って、伝動軸２９が接続されており、モータ２７の動力が伝動軸２９を介して無段変速装置２８に伝達される。無段変速装置２８は、前進側及び後進側に無段階に変速可能であり、運転部５のフロア８に設けられた変速ペダル（図示せず）により操作される。
図１，２，３に示すように、静油圧式の無段変速装置２８（走行用の変速装置に相当）が、ミッションケース１１の前ケース１２の内部に収容されている。モータ２７の出力軸２７ａと無段変速装置２８の入力軸２８ａとに亘って、伝動軸２９が接続されており、モータ２７の動力が伝動軸２９を介して無段変速装置２８に伝達される。無段変速装置２８は、前進側及び後進側に無段階に変速可能であり、運転部５のフロア８に設けられた変速ペダル（図示せず）により操作される。
【0051】
副変速装置３０（走行用の変速装置に相当）、後輪デフ装置３１、前輪変速装置３２（走行用の変速装置に相当）が、ミッションケース１１の後ケース１３の内部に収容されている。無段変速装置２８により変速された動力が、副変速装置３０に伝達され、副変速装置３０から後輪デフ装置３１を介して後輪２に伝達される。
【0052】
副変速装置３０と後輪デフ装置３１との間から分岐した動力が、前輪変速装置３２に伝達される。前輪変速装置３２の出力軸３２ａが、ミッションケース１１の前ケース１２の内部を通って、ミッションケース１１の前ケース１２の下部から前向きに出ている。
【0053】
前輪デフ装置３４が前車軸ケース１４の内部に設けられて、前輪デフ装置３４の入力軸３４ａが、前車軸ケース１４から後向きに出ている。前輪変速装置３２の出力軸３２ａと前輪デフ装置３４の入力軸３４ａとに亘って、伝動軸３３が接続されている。前輪変速装置３２からの動力が、伝動軸３３を介して前輪デフ装置３４に伝達され、前輪デフ装置３４から前輪１に伝達される。
【0054】
前輪１が直進位置から右及び左の設定角度の範囲内に操作されていると、前輪変速装置３２により前輪１及び後輪２が同じ速度で駆動される。前輪１が右及び左の設定角度を越えて右又は左に操向操作されると、前輪変速装置３２により、前輪１が後輪２よりも高速で駆動される。
【0055】
以上の構成により、図３に示すように、無段変速装置２８（走行用の変速装置）、副変速装置３０（走行用の変速装置）及び前輪変速装置３２（走行用の変速装置）を収容するミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）が備えられる。
【0056】
モータ２７の動力が、伝動軸２９を介して無段変速装置２８（走行用の変速装置）、副変速装置３０（走行用の変速装置）及び前輪変速装置３２（走行用の変速装置）に伝達され、無段変速装置２８（走行用の変速装置）、副変速装置３０（走行用の変速装置）及び前輪変速装置３２（走行用の変速装置）から、前輪１（走行装置）及び後輪２（走行装置）に伝達される。
【0057】
第１のバッテリ２５は、モータ２７の出力軸２７ａ及び無段変速装置２８の入力軸２８ａ、伝動軸２９に対して、下側に設けられている。第１のバッテリ２５は、前輪変速装置３２の出力軸３２ａ及び前輪デフ装置３４の入力軸３４ａ、伝動軸３３に対して、上側に設けられている。
【0058】
伝動軸２９が、第１のバッテリ２５の上方でフロア８の下方を前後方向に沿って設けられ、伝動軸３３が、第１のバッテリ２５の下方を前後方向に沿って設けられている。第１のバッテリ２５は、側面視で伝動軸２９と伝動軸３３との間に設けられている。
【0059】
（トップリンク及びロアリンクに連結された作業装置への伝動系の構成）
図１及び図３に示すように、ＰＴＯ変速装置３５が、ミッションケース１１の後ケース１３の内部に収容されており、ＰＴＯ軸３６が、ミッションケース１１の後ケース１３の後部に設けられている。作業装置がトップリンク１５及びロアリンク１６に連結された場合、ＰＴＯ軸３６と作業装置とに亘って伝動軸（図示せず）が接続される。
図１及び図３に示すように、ＰＴＯ変速装置３５が、ミッションケース１１の後ケース１３の内部に収容されており、ＰＴＯ軸３６が、ミッションケース１１の後ケース１３の後部に設けられている。作業装置がトップリンク１５及びロアリンク１６に連結された場合、ＰＴＯ軸３６と作業装置とに亘って伝動軸（図示せず）が接続される。
【0060】
モータ２７の動力が伝動軸２９を介して無段変速装置２８に伝達される場合、伝動軸２９の動力（無段変速装置２８により変速されない動力）が、ＰＴＯ変速装置３５に伝達され、ＰＴＯ変速装置３５により変速された動力がＰＴＯ軸３６に伝達され、ＰＴＯ軸３６から作業装置に伝達される。
【0061】
（リフトアームの昇降操作に関する構成）
図３に示すように、単動型の油圧シリンダ３７が、ミッションケース１１（後ケース１３）の後部の上部に設けられており、油圧シリンダ３７によりリフトアーム１７が昇降操作される。
図３に示すように、単動型の油圧シリンダ３７が、ミッションケース１１（後ケース１３）の後部の上部に設けられており、油圧シリンダ３７によりリフトアーム１７が昇降操作される。
【0062】
油圧ポンプ３８及び制御弁３９が、ミッションケース１１（後ケース１３）の後部の内部に設けられている。ミッションケース１１（後ケース１３）に貯留される潤滑油が、作動油として油圧ポンプ３８に供給され、油圧ポンプ３８から制御弁３９に供給される。
【0063】
ポンプモータ４０が、ミッションケース１１（後ケース１３）の後部の上部に設けられており、ポンプモータ４０により油圧ポンプ３８が駆動される。インバータ２４においてバッテリ２５，２６の直流電力が交流電力に変換され、ポンプモータ４０に供給されて、ポンプモータ４０が作動する。
【0064】
制御弁３９から油圧シリンダ３７に対して作動油の給排操作が行われて、油圧シリンダ３７によるリフトアーム１７の昇降操作が行われるのであり、油圧シリンダ３７から排出された作動油が、制御弁３９からミッションケース１１（後ケース１３）に戻される。
【0065】
以上の構成によって、図１及び図３に示すように、作業装置が連結されるトップリンク１５（リンク機構）及びロアリンク１６（リンク機構）を昇降操作する油圧シリンダ３７と、油圧シリンダ３７に作動油を供給する油圧ポンプ３８とが、ミッションケース１１（後ケース１３）に設けられる。
油圧ポンプ３８を駆動するポンプモータ４０が、側面視で、運転部５の運転座席７とミッションケース１１（後ケース１３）との間に設けられている。
油圧ポンプ３８を駆動するポンプモータ４０が、側面視で、運転部５の運転座席７とミッションケース１１（後ケース１３）との間に設けられている。
【0066】
【0067】
【0068】
（発明の実施の第２別形態）
図４に示すように、バッテリ２５が右及び左の機体フレーム１０の間に配置されて右及び左の機体フレーム１０に取り付けられた場合、バッテリ２５の前部が前車軸ケース１４の上方に位置し、バッテリ２５の後部がミッションケース１１（前ケース１２）に近接するように、バッテリ２５を容量の大きなものに構成してもよい。
図４に示すように、バッテリ２５が右及び左の機体フレーム１０の間に配置されて右及び左の機体フレーム１０に取り付けられた場合、バッテリ２５の前部が前車軸ケース１４の上方に位置し、バッテリ２５の後部がミッションケース１１（前ケース１２）に近接するように、バッテリ２５を容量の大きなものに構成してもよい。
【0069】
図４に示すように、第２のバッテリ２６（図１参照）を廃止してもよい。バッテリ２５の前部が前車軸ケース１４の上方に位置することにより、モータ２７を、側面視で前車軸ケース１４（前輪１（前の走行装置））よりも前側に設ければよい。
【0070】
図４に示す構成によると、モータ２７が低い位置に配置されるので、ギヤ伝動型式の伝動機構４１を、モータ２７の出力軸２７ａの部分に取り付けて、モータ２７から上方に延出されるように配置すればよい。伝動軸２９を、伝動機構４１の上部の出力軸４１ａと無段変速装置２８（図３参照）の入力軸２８ａとに亘って接続して、伝動軸２９を、前車軸ケース１４及びバッテリ２５の上方で、フロア８の下方を前後方向に沿って配置すればよい。
【0071】
モータ２７の出力軸２７ａの動力は、伝動機構４１に伝達され、伝動機構４１の出力軸４１ａから伝動軸２９を介して無段変速装置２８（図３参照）に伝達されて、前輪１及び後輪２に伝達される。
【0072】
図４に示す構成によると、モータ２７が低い位置に配置されるので、支持台２３を低いものに構成し、インバータ２４を水平方向に沿って支持台２３に取り付けてもよい。
インバータ２４を水平方向に沿って支持台２３に取り付けた場合、ボンネット４の前部を低いものに構成し、ボンネット４の上部を、側面視でピラーフレーム１９の上部分１９ｃから斜め前方下方に向けて延出されるように構成すればよい。これにより、運転部５の運転座席７に着座する運転者にとって、前方下方の視界が広いものになる。
インバータ２４を水平方向に沿って支持台２３に取り付けた場合、ボンネット４の前部を低いものに構成し、ボンネット４の上部を、側面視でピラーフレーム１９の上部分１９ｃから斜め前方下方に向けて延出されるように構成すればよい。これにより、運転部５の運転座席７に着座する運転者にとって、前方下方の視界が広いものになる。
【0073】
図４に示す構成において、モータ２７を、支持台２３に連結して機体３に支持するように構成してもよい。インバータ２４を、図１に示すように、上下方向に沿ってピラーフレーム１９に連結して機体３に支持するように構成してもよい。
【0074】
（発明の実施の第３別形態）
図５に示すように、ミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）が、運転部５の運転座席７の下方に設けられた場合、バッテリ２５を、ミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）の上部に取り付けて、側面視で、運転部５の運転座席７とミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）との間に設けてもよい。
図５に示すように、ミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）が、運転部５の運転座席７の下方に設けられた場合、バッテリ２５を、ミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）の上部に取り付けて、側面視で、運転部５の運転座席７とミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）との間に設けてもよい。
【0075】
図５に示す構成において、ポンプモータ４０（図１参照）を、ミッションケース１１（後ケース１３）の右横部又は左横部に取り付ければ、バッテリ２５をミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）の上部に無理なく取り付けることができる。
【0076】
第２のバッテリ２６（図１参照）を廃止してもよい。バッテリ２５だけでは容量不足の場合、第２のバッテリ２６を図１に示すように支持台２３に取り付けてもよい。
第２のバッテリ２６を廃止した場合、ボンネット４の前部を低いものに構成し、ボンネット４の上部を、側面視でピラーフレーム１９の上部分１９ｃから斜め前方下方に向けて延出されるように構成すればよい。これにより、運転部５の運転座席７に着座する運転者にとって、前方下方の視界が広いものになる。
第２のバッテリ２６を廃止した場合、ボンネット４の前部を低いものに構成し、ボンネット４の上部を、側面視でピラーフレーム１９の上部分１９ｃから斜め前方下方に向けて延出されるように構成すればよい。これにより、運転部５の運転座席７に着座する運転者にとって、前方下方の視界が広いものになる。
【0077】
図５に示す構成によると、右及び左の機体フレーム１０の間にバッテリ２５が設けられないので、モータ２７を、図１に示す位置よりも低い位置に配置することができる。これにより、支持台２３を低いものに構成することができ、インバータ２４の位置を図１に示す位置よりも低い位置に配置することができる。
図５に示す構成において、インバータ２４を、図４に示すように、水平方向に沿って支持台２３に取り付けてもよい。
図５に示す構成において、インバータ２４を、図４に示すように、水平方向に沿って支持台２３に取り付けてもよい。
【0078】
（発明の実施の第４別形態）
図６及び図７に示すように、バッテリ２５を、運転座席７よりも後側に設けられたロプスフレーム９に設けてもよい。
ロプスフレーム９は、角パイプ材が折り曲げられて構成されており、右部分９ａと、左部分９ｂと、上部分９ｃとを有している。
図６及び図７に示すように、バッテリ２５を、運転座席７よりも後側に設けられたロプスフレーム９に設けてもよい。
ロプスフレーム９は、角パイプ材が折り曲げられて構成されており、右部分９ａと、左部分９ｂと、上部分９ｃとを有している。
【0079】
ロプスフレーム９の右部分９ａは上下方向に沿って設けられて、ロプスフレーム９の右部分９ａの下部がミッションケース１１（後ケース１３）に連結されている。ロプスフレーム９の左部分９ｂは上下方向に沿って設けられて、ロプスフレーム９の左部分９ｂの下部がミッションケース１１（後ケース１３）に連結されている。ロプスフレーム９の上部分９ｃは、左右方向に沿って設けられて、ロプスフレーム９の右部分９ａの上部及び左部分９ｂの上部に亘って連結されている。
【0080】
バッテリ２５は、前後幅の小さいものに構成されており、背面視（正面視）でロプスフレーム９の右部分９ａと左部分９ｂとの間に配置され、ロプスフレーム９の右部分９ａ及び左部分９ｂに連結されている。
【0081】
バッテリ２５は、運転部５の運転座席７の後方に、上下方向及び左右方向に沿って設けられている。バッテリ２５は、側面視でロプスフレーム９の右部分９ａ及び左部分９ｂと重複しており、平面視でロプスフレーム９の上部分９ｃと重複している。
【0082】
【0083】
（発明の実施の第５別形態）
図８に示すように、第１のバッテリ２５をロプスフレーム９に設けた場合、第２のバッテリ２６を、ミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）の上部に取り付けて、側面視で、運転部５の運転座席７とミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）との間に設けてもよい。
図８に示すように、第１のバッテリ２５をロプスフレーム９に設けた場合、第２のバッテリ２６を、ミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）の上部に取り付けて、側面視で、運転部５の運転座席７とミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）との間に設けてもよい。
【0084】
第１のバッテリ２５は、図６及び図７に示す構成と同様に、背面視（正面視）でロプスフレーム９の右部分９ａと左部分９ｂとの間に配置され、ロプスフレーム９の右部分９ａ及び左部分９ｂに連結されている。第１のバッテリ２５は、運転部５の運転座席７の後方に、上下方向及び左右方向に沿って設けられている。第１のバッテリ２５は、側面視でロプスフレーム９の右部分９ａ及び左部分９ｂと重複しており、平面視でロプスフレーム９の上部分９ｃと重複している。
【0085】
図８に示すように、第１及び第２のバッテリ２５，２６が設けられると、第１のバッテリ２５を、図６及び図７に示すバッテリ２５よりも低いものに構成することができる。
図８に示す構成において、第１のバッテリ２５の上部に、ヘッドレスト（図示せず）を取り付けてもよい。インバータ２４を、図４に示すように水平方向に沿って支持台２３に取り付けてもよい。
図８に示す構成において、第１のバッテリ２５の上部に、ヘッドレスト（図示せず）を取り付けてもよい。インバータ２４を、図４に示すように水平方向に沿って支持台２３に取り付けてもよい。
【0086】
図８に示す構成において、ポンプモータ４０（図１参照）を、ミッションケース１１（後ケース１３）の右横部又は左横部に取り付ければ、第２のバッテリ２６をミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）の上部に無理なく取り付けることができる。
【0087】
（発明の実施の第６別形態）
第１及び第２のバッテリ２５，２６を設け、第１のバッテリ２５をロプスフレーム９に設けた場合、第２のバッテリ２６を、図１に示すように、右及び左の機体フレーム１０の間に設けてもよい。第２のバッテリ２６を、図１に示すように、支持台２３に取り付けてもよい。第２のバッテリ２６を、右及び左の機体フレーム１０の間と、支持台２３との両方に設けてもよい。
第１及び第２のバッテリ２５，２６を設け、第１のバッテリ２５をロプスフレーム９に設けた場合、第２のバッテリ２６を、図１に示すように、右及び左の機体フレーム１０の間に設けてもよい。第２のバッテリ２６を、図１に示すように、支持台２３に取り付けてもよい。第２のバッテリ２６を、右及び左の機体フレーム１０の間と、支持台２３との両方に設けてもよい。
【0088】
（発明の実施の第７別形態）
図１に示すように、第２のバッテリ２６を運転部５に対して前側に設けた場合、インバータ２４を、第２のバッテリ２６に対して前側に設けてもよい。
この構成によると、インバータ２４は、側面視で上下方向に沿って設けられ、平面視（正面視）で左右方向に沿って設けられており、ボンネット４の前部と第２のバッテリ２６の前部との間に設けられる。
図１に示すように、第２のバッテリ２６を運転部５に対して前側に設けた場合、インバータ２４を、第２のバッテリ２６に対して前側に設けてもよい。
この構成によると、インバータ２４は、側面視で上下方向に沿って設けられ、平面視（正面視）で左右方向に沿って設けられており、ボンネット４の前部と第２のバッテリ２６の前部との間に設けられる。
【0089】
（発明の実施の第８別形態）
図１，４，５，６，８に示す構成において、モータ２７を、側面視で、前車軸ケース１４（前輪１（前の走行装置））の上方に設けてもよい。この構成において、モータ２７を支持台２３に連結して機体３に支持してもよい。
図１，５，６，８に示す構成において、モータ２７を、図４に示すように、側面視で、前車軸ケース１４（前輪１（前の走行装置））よりも前側に設けてもよい。
図１，４，５，６，８に示す構成において、モータ２７を、側面視で、前車軸ケース１４（前輪１（前の走行装置））の上方に設けてもよい。この構成において、モータ２７を支持台２３に連結して機体３に支持してもよい。
図１，５，６，８に示す構成において、モータ２７を、図４に示すように、側面視で、前車軸ケース１４（前輪１（前の走行装置））よりも前側に設けてもよい。
【0090】
（発明の実施の第９別形態）
図１，４，５，６，８に示す構成において、モータ２７を、ミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）の上部に取り付けて、側面視で、運転部５の運転座席７とミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）との間に設けてもよい。
図１，４，５，６，８に示す構成において、モータ２７を、ミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）の上部に取り付けて、側面視で、運転部５の運転座席７とミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）との間に設けてもよい。
【0091】
（発明の実施の第１０別形態）
図１，４，５，６，８に示す構成において、運転座席７を支持するように運転部５に設けられた支持フレーム（図示せず）に、インバータ２４を取り付けることによって、インバータ２４を、側面視で、運転部５の運転座席７とミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）との間に設けてもよい。
図１，４，５，６，８に示す構成において、運転座席７を支持するように運転部５に設けられた支持フレーム（図示せず）に、インバータ２４を取り付けることによって、インバータ２４を、側面視で、運転部５の運転座席７とミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）との間に設けてもよい。
【0092】
（発明の実施の第１１別形態）
角パイプ材で構成されたロプスフレーム９において、第１のバッテリ２５をロプスフレーム９の角パイプの内部に設けてもよい。
この構成によると、第１のバッテリ２５がロプスフレーム９の外部に露出しないので、運転座席７に着座する運転者にとって、後方視界が良好なものになる。第２のバッテリ２６を、運転部５の運転座席７とミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）との間に設けることにより、バッテリ２５，２６の全体の容量を確保すればよい、
角パイプ材で構成されたロプスフレーム９において、第１のバッテリ２５をロプスフレーム９の角パイプの内部に設けてもよい。
この構成によると、第１のバッテリ２５がロプスフレーム９の外部に露出しないので、運転座席７に着座する運転者にとって、後方視界が良好なものになる。第２のバッテリ２６を、運転部５の運転座席７とミッションケース１１（前ケース１２及び後ケース１３）との間に設けることにより、バッテリ２５，２６の全体の容量を確保すればよい、
【0093】
ロプスフレーム９を運転座席７よりも後側に設けるのではなく、ロプスフレーム９を側面視でピラーフレーム１９の部分に設けて、ロプスフレーム９が操縦ハンドル６に対して前側に設けられるように構成してもよい。
【0094】
（発明の実施の第１２別形態）
操縦ハンドル６により、前輪１及び後輪２が同位相及び逆位相に操向操作される四輪ステアリング構造を備えてもよい。
前輪１に代えて、クローラ型式の走行装置（図示せず）を、前の走行装置として設けてもよい。後輪２に代えて、クローラ型式の走行装置（図示せず）を、後の走行装置として設けてもよい。前輪１及び後輪２を、一つのクローラ型式の走行装置（図示せず）によって構成してもよい。
第１及び第２のバッテリ２５，２６を、支持台２３に取り付けてボンネット４の内部に設けてもよい。
操縦ハンドル６により、前輪１及び後輪２が同位相及び逆位相に操向操作される四輪ステアリング構造を備えてもよい。
前輪１に代えて、クローラ型式の走行装置（図示せず）を、前の走行装置として設けてもよい。後輪２に代えて、クローラ型式の走行装置（図示せず）を、後の走行装置として設けてもよい。前輪１及び後輪２を、一つのクローラ型式の走行装置（図示せず）によって構成してもよい。
第１及び第２のバッテリ２５，２６を、支持台２３に取り付けてボンネット４の内部に設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、モータにより走行装置を駆動する電動型式のトラクタばかりではなく、エンジン及びモータにより走行装置を駆動するハイブリッド型式のトラクタにも適用でき、トラクタ以外の建設用の作業車や農作業用の作業車にも適用できる。
【符号の説明】
【0096】
１ 前輪（走行装置）
２ 後輪（走行装置）
５ 運転部
７ 運転座席
８ フロア
９ ロプスフレーム
１０ 機体フレーム
１１ ミッションケース
１５ トップリンク（リンク機構）
１６ ロアリンク（リンク機構）
２４ インバータ
２５ バッテリ
２６ バッテリ
２７ モータ
２８ 無段変速装置（走行用の変速装置）
３０ 副変速装置（走行用の変速装置）
３２ 前輪変速装置（走行用の変速装置）
３７ 油圧シリンダ
３８ 油圧ポンプ
４０ ポンプモータ
２ 後輪（走行装置）
５ 運転部
７ 運転座席
８ フロア
９ ロプスフレーム
１０ 機体フレーム
１１ ミッションケース
１５ トップリンク（リンク機構）
１６ ロアリンク（リンク機構）
２４ インバータ
２５ バッテリ
２６ バッテリ
２７ モータ
２８ 無段変速装置（走行用の変速装置）
３０ 副変速装置（走行用の変速装置）
３２ 前輪変速装置（走行用の変速装置）
３７ 油圧シリンダ
３８ 油圧ポンプ
４０ ポンプモータ
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】