(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047281
(43)【公開日】2024-04-05
(54)【発明の名称】空気処理装置
(51)【国際特許分類】
F24F 8/22 20210101AFI20240329BHJP
A61L 9/20 20060101ALI20240329BHJP
A61L 9/00 20060101ALI20240329BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240329BHJP
F21V 33/00 20060101ALI20240329BHJP
F21V 29/67 20150101ALI20240329BHJP
F24F 8/167 20210101ALI20240329BHJP
F24F 8/80 20210101ALI20240329BHJP
F21Y 113/13 20160101ALN20240329BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240329BHJP
【FI】
F24F8/22
A61L9/20
A61L9/00 C
F21S2/00 230
F21V33/00 400
F21V29/67
F24F8/167
F24F8/80 130
F21Y113:13
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022152815
(22)【出願日】2022-09-26
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】森 聖也
(72)【発明者】
【氏名】大武 寛和
(72)【発明者】
【氏名】小西 達也
(72)【発明者】
【氏名】冨山 彩弥香
(72)【発明者】
【氏名】藤原 章裕
【テーマコード(参考)】
3K014
4C180
【Fターム(参考)】
3K014RB03
4C180AA02
4C180AA07
4C180CA10
4C180CC03
4C180DD03
4C180EA16X
4C180EA54X
4C180HH05
4C180HH15
4C180HH17
4C180HH19
4C180MM06
(57)【要約】
【課題】容易な構成で、空気処理機能に加えて照明機能が実現される空気処理装置を提供すること。
【解決手段】実施形態によれば、空気処理装置は、器具本体、照明モジュール及び紫外光源を備える。器具本体は、壁面に設置され、照明モジュールは、可視光光源を内部に備える。照明モジュールは、器具本体に取外し可能に取付けられ、器具本体に取付けられた状態で、器具本体との間に処理空間を形成する。紫外光源は、照明モジュールが器具本体に取付けられた状態において、処理空間に紫外線を照射可能に配置される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に設置される器具本体と;
可視光光源を内部に備えるとともに、前記器具本体に取外し可能に取付けられ、前記器具本体に取付けられた状態で、前記器具本体との間に処理空間を形成する照明モジュールと;
前記照明モジュールが前記器具本体に取付けられた状態において、前記処理空間に紫外線を照射可能に配置される紫外光源と;
を具備する空気処理装置。
【請求項2】
前記照明モジュールが前記器具本体に取付けられた状態において、前記可視光光源及び前記紫外光源を通って形成される主回路に電力を出力する電源ユニットをさらに具備する、請求項1の空気処理装置。
【請求項3】
前記照明モジュールが前記器具本体に取付けられた状態において、前記処理空間に照射された前記紫外線が入射するように配置される光触媒フィルタをさらに具備する、請求項1の空気処理装置。
【請求項4】
前記処理空間では、前記紫外光源から出射された後に前記器具本体で反射した前記紫外線が、前記光触媒フィルタに入射する、請求項3の空気処理装置。
【請求項5】
前記照明モジュールが前記器具本体に取付けられた状態において、前記処理空間に配置され、駆動されることにより、導入口から排出口に向かう空気の流れを前記処理空間において発生させるファンをさらに具備する、請求項1の空気処理装置。
【請求項6】
前記照明モジュールが前記器具本体に取付けられた状態において、前記処理空間に配置され、前記可視光光源、前記紫外光源及び前記ファンを通って形成される主回路に電力を出力する電源ユニットをさらに具備する、請求項5の空気処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、空気処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
紫外線を用いて空気を除菌等する空気処理装置が知られている。このような空気処理装置は、例えば部屋のような空間に配設され、部屋空間から空気処理装置内部の処理空間へ、空気を導入する。そして、処理空間において紫外線を用いて、紫外線による直接除菌や、紫外線により光触媒を励起することによって、光触媒作用による除菌によって導入された空気を除菌等する。そして、除菌等された空気は、処理空間の外部である部屋空間へ排出される。前述のような空気処理装置では、空気処理機能に加えて、部屋等の環境空間に可視光を照射する照明機能を有することが、求められている。そして、空気処理装置では、容易な構成で、空気処理機能及び照明機能の両方を実現することが、求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、容易な構成で、空気処理機能に加えて照明機能が実現される空気処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、空気処理装置は、器具本体、照明モジュール及び紫外光源を備える。器具本体は、壁面に設置され、照明モジュールは、可視光光源を内部に備える。照明モジュールは、器具本体に取外し可能に取付けられ、器具本体に取付けられた状態で、器具本体との間に処理空間を形成する。紫外光源は、照明モジュールが器具本体に取付けられた状態において、処理空間に紫外線を照射可能に配置される。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、容易な構成で、空気処理機能に加えて照明機能が実現される空気処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係る空気処理装置を、照明モジュールが器具本体に取付けられた状態で、かつ、奥行方向に直交又は略直交する断面で概略的に示す断面図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係る空気処理装置を、照明モジュールが器具本体に取付けられた状態で、かつ、横方向に直交又は略直交する断面で概略的に示す断面図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係る空気処理装置を、照明モジュールが器具本体に取外された状態で、かつ、横方向に直交又は略直交する断面で概略的に示す断面図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係る空気処理装置における、電気系統及び制御系統の一例を示す概略図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態のある変形例に係る空気処理装置における、電気系統及び制御系統の一例を示す概略図である。
【
図6】
図6は、第2の実施形態に係る空気処理装置を、照明モジュールが器具本体に取付けられた状態で、かつ、横方向に直交又は略直交する断面で概略的に示す断面図である。
【
図7】
図7は、第2の実施形態に係る空気処理装置を、照明モジュールが器具本体に取外された状態で、かつ、横方向に直交又は略直交する断面で概略的に示す断面図である。
【
図8】
図8は、第2の実施形態に係る空気処理装置における、電気系統及び制御系統の一例を示す概略図である。
【
図9】
図9は、第2の実施形態のある変形例に係る空気処理装置における、電気系統及び制御系統の一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態の空気処理装置(1)は、器具本体(10)、照明モジュール(11)及び紫外光源(32)を備える。器具本体(10)は、壁面(12)に設置され、照明モジュール(11)は、可視光光源(31)を内部に備える。照明モジュール(11)は、器具本体(10)に取外し可能に取付けられ、器具本体(10)に取付けられた状態で、器具本体(10)との間に処理空間(28)を形成する。紫外光源(32)は、照明モジュール(11)が器具本体(10)に取付けられた状態において、処理空間(28)に紫外線を照射可能に配置される。これにより、空気処理装置(1)において、容易な構成で、空気処理機能に加えて照明機能が実現される。
【0009】
実施形態の空気処理装置(1)は、電源ユニット(42)をさらに備え、電源ユニット(42)は、照明モジュール(11)が器具本体(10)に取付けられた状態において、可視光光源(31)及び紫外光源(32)を通って形成される主回路(50)に、電力を出力する。これにより、電源ユニット(42)が可視光光源(31)及び紫外光源(32)の共通の電源となり、さらに容易な構成で、空気処理機能及び照明機能の両方を実現可能となる。
【0010】
実施形態の空気処理装置(1)は、光触媒フィルタ(41)をさらに備え、光触媒フィルタ(41)は、照明モジュール(11)が器具本体(10)に取付けられた状態において、処理空間(28)に照射された紫外線が入射するように配置される。これにより、処理空間(28)において紫外光源(32)からの紫外線を光触媒フィルタ(41)に照射することにより、空気を除菌及び脱臭等することが可能となる。
【0011】
実施形態の空気処理装置(1)では、処理空間(28)において、紫外光源(32)から出射された後に器具本体(10)で反射した紫外線が、光触媒フィルタ(41)に入射する。これにより、照明モジュール(11)に紫外光源(32)及び光触媒フィルタ(41)が取付けられる構成でも、紫外光源(32)からの紫外線及び光触媒フィルタ(41)を用いた空気の除菌及び脱臭等が、処理空間(28)において適切に行われる。
【0012】
実施形態の空気処理装置(1)は、ファン(37,38)をさらに備え、ファン(37,38)は、照明モジュール(11)が器具本体(10)に取付けられた状態において、処理空間(28)に配置される。ファン(37,38)が駆動されることにより、導入口(35;36)から排出口(36;35)に向かう空気の流れが、処理空間(28)において発生する。これにより、紫外光源(32)からの紫外線を用いて除菌等される空気が、処理空間(28)に適切に導入される。また、紫外光源(32)からの紫外線を用いて除菌等された空気が、処理空間(28)から外部へ適切に排出される。
【0013】
実施形態の空気処理装置(1)では、電源ユニット(42)をさらに備え、電源ユニット(42)は、照明モジュール(11)が器具本体(10)に取付けられた状態において、処理空間(28)に配置される。電源ユニット(42)は、可視光光源(31)、紫外光源(32)及びファン(37,38)を通って形成される主回路(50)に、電力を出力する。これにより、電源ユニット(42)が可視光光源(31)、紫外光源(32)及びファン(37,38)の共通の電源となり、さらに容易な構成で、空気処理機能及び照明機能の両方を実現可能となる。
【0014】
(第1の実施形態)
まず、実施形態の一例として、第1の実施形態について説明する。
図1乃至
図3は、第1の実施形態に係る空気処理装置1を示す。
図1乃至
図3に示すように、空気処理装置1は、器具本体10及び照明モジュール11を備える。
図1乃至
図3は、空気処理装置1が天井に配設された状態を示す。照明モジュール11は、器具本体10に取外し可能に取付けられる。
図1及び
図2は、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態を示し、
図3は、照明モジュール11が器具本体10から取外された状態を示す。
【0015】
空気処理装置1及び器具本体10では、奥行方向(矢印X1で示す方向)、奥行方向に対して交差する(直交又は略直交する)横方向(矢印Y1で示す方向)、及び、奥行方向及び横方向の両方に対して交差する(直交又は略直交する)高さ方向(矢印Z1a及び矢印Z1bで示す方向)が、規定される。奥行方向はX方向とも称され、横方向はY方向とも称され、高さ方向はZ方向とも称される。また、高さ方向の一方側が、表側(矢印Z1a側)に相当し、高さ方向について表側とは反対側が、裏側(矢印Z1b側)に相当する。
図1乃至
図3の一例では、空気処理装置1及び器具本体10のそれぞれにおいて、奥行方向に沿った寸法は、横方向に沿った寸法、及び、高さ方向に沿った寸法のそれぞれに比べて、大きい。
図1は、奥行方向に直交又は略直交する断面を示し、
図2及び
図3は、横方向に直交又は略直交する断面を示す。
【0016】
器具本体10は、天井面や側壁面等の壁面12に、設置される。器具本体10が天井面に設置される場合、空気処理装置1及び器具本体10の高さ方向は、鉛直方向と一致又は略一致する。そして、空気処理装置1における表側は、鉛直下側と一致又は略一致し、空気処理装置1における裏側は、鉛直上側と一致又は略一致する。
【0017】
図1乃至
図3の一例では、器具本体10は、天壁21及び一対の側壁22,23を備える。天壁21及び側壁22,23のそれぞれは、器具本体10の奥行き方向について、一端から他端に渡って延設され、一対の側壁22,23は、器具本体10の横方向に、互いに対して離れて配置される。また、器具本体10では、天壁21によって、側壁22,23の間が接続され、側壁22,23のそれぞれは、高さ方向の表側に向かって天壁21への接続部分から延設される。前述のように天壁21及び側壁22,23が形成されるため、器具本体10では、奥行き方向に直交又は略直交する断面形状が、天壁21を底部とするU字形状又は略U字形状となる。
【0018】
図1乃至
図3の一例では、壁面12から高さ方向の表側へ突出する状態で、器具本体10が壁面12に設置される。この場合、部屋等の壁面12によって規定される環境空間13に向かって壁面12から突出する状態で、器具本体10が壁面12に設置される。なお、空気処理装置1及び器具本体10では、高さ方向について環境空間13が位置する側が、表側となり、高さ方向について環境空間13が位置する側とは反対側が、裏側となる。ある一例では、壁面12に高さ方向の裏側へ凹む溝が形成され、溝に埋込まれた状態で、器具本体10が壁面12設置されてもよい。
【0019】
照明モジュール11では、長手方向、長手方向に対して交差する(直交又は略直交する)幅方向、及び、長手方向及び幅方向の両方に対して交差する(直交又は略直交する)高さ方向が、規定される。
図1乃至
図3の一例では、照明モジュール11は、バー形状に形成され、照明モジュール11では、長手方向に沿った寸法が、幅方向に沿った寸法、及び、高さ方向に沿った寸法のそれぞれより大きい。また、空気処理装置1では、照明モジュール11の長手方向が器具本体10の奥行方向と一致又は略一致し、かつ、照明モジュール11の幅方向が器具本体10の横方向と一致又は略一致する状態で、照明モジュール11が器具本体10に取付けられる。このため、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態では、照明モジュール11の高さ方向は、器具本体10の高さ方向と一致又は略一致する。
【0020】
照明モジュール11は、ベース板25及びカバー26を備え、ベース板25及びカバー26によって、照明モジュール11の外装部が形成される。照明モジュール11では、カバー26は、高さ方向の一方側から、ベース板25に取付けられる。また、照明モジュール11では、内部に内部空間27が形成され、カバー26は、ベース板25と一緒に、内部空間27を覆う。照明モジュール11では、ベース板25は、高さ方向の一方側から内部空間27を覆い、カバー26は、高さ方向についてベース板25とは反対側から内部空間27を覆う。また、
図1乃至
図3の一例では、ベース板25及びカバー26に、内部空間27を照明モジュール11の外部に開口させる孔等は形成されず、内部空間27は、外部に対して閉じられた空間となる。
【0021】
器具本体10では、天壁21の内面に、バネ受け等の本体側係合部(図示しない)が設置される。そして、照明モジュール11では、ベース板25の外面に、トーションバネ等のモジュール側係合部(図示しない)が設置される。空気処理装置1では、モジュール側係合部が本体側係合部と係合することにより、照明モジュール11が、器具本体10に取付けられる。空気処理装置1では、ベース板25がカバー26に対して高さ方向の裏側に位置する状態で、照明モジュール11が器具本体10に取付けられる。そして、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態では、ベース板25は、カバー26に対して、器具本体10に近い側に位置し、環境空間13が、カバー26に対して、ベース板25が位置する側とは反対側から隣接する。
【0022】
本実施形態では、照明モジュール11の内部空間27に、可視光光源31が配置される。照明モジュール11では、例えば、ベース板25の内面に可視光光源31が取付けられる。可視光光源31は、発光素子として、可視光LED及び可視光を発光するランプ等のいずれかを備える。可視光光源31は、電力(直流電力)が供給されることにより、可視光を出射する。カバー26は、可視光を透過させる材料から形成され、例えば、光透過性樹脂及びガラス等のいずれかから形成される。空気処理装置1では、可視光光源31から出射された可視光は、カバー26を透過し、環境空間13に照射される。
【0023】
また、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態では、照明モジュール11と器具本体10との間に、処理空間28が形成される。処理空間28は、器具本体10及び照明モジュール11のベース板25によって囲まれた空間として、規定される。
図1乃至
図3の一例では、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態において、照明モジュール11のベース板25が、高さ方向の表側から処理空間28に隣接し、器具本体10の天壁21が、高さ方向の裏側から処理空間28に隣接する。そして、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態では、器具本体10の側壁22,23は、空気処理装置1の横方向について、処理空間28を間に挟んで、互いに対して対向する。
【0024】
本実施形態の空気処理装置1では、器具本体10の内面に紫外光源32が取付けられ、
図1乃至
図3の一例では、側壁22の内面に、紫外光源32が取付けられる。そして、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態では、処理空間28に紫外光源32が配置される。紫外光源32は、発光素子として紫外光LED及び紫外光を発光するランプ等のいずれかを備える。紫外光源32は、電力(直流電力)が供給されることにより、紫外線を出射する。なお、紫外光源32は、必ずしも側壁22の内面に取付けられる必要はなく、例えば、天壁21の内面及び側壁23の内面のいずれかに取付けられてもよい。
【0025】
器具本体10では、天壁21及び側壁22,23のそれぞれは、少なくとも内面が、紫外線を反射する材料から形成され、例えば、アルミニウム合金及びステンレス合金等のいずれかから形成される。また、照明モジュール11では、ベース板25は、少なくとも外面が、紫外線を反射する材料から形成され、例えば、アルミニウム合金及びステンレス合金等のいずれかから形成される。したがって、紫外光源32からの紫外線が処理空間28の外部に出射されることが、有効に防止され、環境空間13及び照明モジュール11の内部空間27等に紫外光源32からの紫外線が出射されることが、有効に防止される。
【0026】
また、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態では、処理空間28は、開口35,36のそれぞれにおいて外部に対して開口する。
図1乃至
図3の一例では、処理空間28は、開口35,36のそれぞれにおいて、環境空間13に対して開口し、開口35,36のそれぞれを通して、環境空間13と連通する。また、
図1乃至
図3の一例の空気処理装置1では、処理空間28において、奥行方向の一方側の端に開口35が形成され、奥行方向について開口35とは反対側の端に開口36が形成される。
【0027】
なお、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態において処理空間28の開口35,36が形成される構成であれば、開口35,36のそれぞれの位置は、特に限定されない。また、ある一例では、処理空間28は、開口35,36のそれぞれにおいて、壁面12の裏側に形成される流路又は空間に対して開口してもよい。そして、開口35,36のそれぞれにおいて壁面12の裏側の流路又は空間に対して処理空間28が開口する構成では、開口35,36のそれぞれは、その流路又は空間を間に介して、環境空間13と連通してもよい。
【0028】
また、空気処理装置1では、器具本体10の内面にファン37,38が取付けられる。そして、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態では、処理空間28にファン37,38が配置される。処理空間28では、ファン37は、開口35に内側から対向する状態で配置され、ファン38は、開口36に内側から対向する状態で配置される。処理空間28では、ファン37等によって、紫外光源32からの紫外線が開口35を通して外部に出射されることが、抑制される。そして、処理空間28では、ファン38等によって、紫外光源32からの紫外線が開口36を通して外部に出射されることが、抑制される。
【0029】
ファン37,38のそれぞれは、電力(直流電力又は交流電力)が供給されることにより、駆動される。ファン37,38が駆動されることにより、処理空間28において、開口35,36の間に空気の流れが発生する。ある一例では、ファン37,38を駆動することにより、導入口となる開口35を通して、処理空間28に外部から空気が導入される。そして、処理空間28において、開口35から開口36に向かう空気の流れが発生する。そして、排出口となる開口36を通して、処理空間28の外部に空気が排出される。したがって、ファン37,38を駆動することにより、処理空間28において、導入口から排出口に向かう空気の流れが発生する。
【0030】
なお、別のある一例では、ファン37,38を駆動することにより、処理空間28において、開口36から開口35に向かう空気の流れが発生してもよい。この場合、開口36が、処理空間28に外部から空気を導入する導入口となり、開口35が、処理空間28から外部に空気を排出する排出口となる。
【0031】
本実施形態の空気処理装置1では、器具本体10の内面に光触媒フィルタ41が取付けられ、
図1乃至
図3の一例では、天壁21の内面に、光触媒フィルタ41が取付けられる。そして、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態では、処理空間28に光触媒フィルタ41が配置される。ある一例では、処理空間28では、紫外光源32から出射された紫外線が、直接的に光触媒フィルタ41に入射する。また、処理空間28では、紫外光源32から出射された後に器具本体10の内面及び照明モジュール11のベース板25の外面のいずれかで反射した紫外線が、光触媒フィルタ41に入射されてもよい。なお、光触媒フィルタ41は、必ずしも天壁21の内面に取付けられる必要はなく、例えば、側壁22,23の内面のいずれかに取付けられてもよい。
【0032】
光触媒フィルタ41では、母材の表面に光触媒が担持される。光触媒フィルタ41では、複数(無数)の貫通孔が母材に形成され、母材は、例えば、酸化アルミニウム及び窒化アルミニウム等のセラミックスから形成される。また、母材に担持される光触媒は、例えば、酸化チタン及び酸化タングステン等の金属酸化物から形成される。
【0033】
図1乃至
図3の一例では、紫外光源32は、処理空間28において、ピーク波長が320nm以上かつ400nm以下の範囲になる紫外線、すなわち、UV-Aを少なくとも照射する。そして、処理空間28では、前述のように、紫外光源32から出射された紫外線が、直接的に及び/又は反射した後に、光触媒フィルタ41に入射する。処理空間28において光触媒フィルタ41にUV-Aが入射することにより、光触媒フィルタ41において活性酸素及びOHラジカルが生成される。そして、生成された活性酸素及びOHラジカルによって、処理空間28の空気に含まれるウイルス、菌(細菌)及び臭い物質等が、分解される。これにより、処理空間28において、空気の除菌及び脱臭等が行われる。
【0034】
また、ある一例では、紫外光源32は、前述したUV-Aの代わりに、又は、UV-Aに加えて、ピーク波長が200nm以上かつ320nm以下の範囲になる紫外線、すなわち、UV-Cを処理空間28において照射する。処理空間28において、紫外光源32からUV-Cが空気に照射されることにより、空気に含まれるウイルス及び菌(細菌)等の活動が抑制される。これにより、処理空間28において空気の除菌が行われる。なお、紫外光源32からUV-Cのみが照射される場合、すなわち、紫外光源32からUV-Aが照射されない場合は、空気処理装置1に光触媒フィルタ41が設けられない。
【0035】
また、“除菌”とは、空気中に存在するウイルス及び菌(細菌)等を不活性化すること等を意味し、“除菌”の代わりに“殺菌”、“滅菌”及び“減菌”等といった用語を用いることも可能である。このため、実施形態では、“除菌”という用語を用いるが、“除菌”という用語を、“殺菌”、“滅菌”及び“減菌”等に置き換え可能である。
【0036】
また、本実施形態の空気処理装置1では、器具本体10の内面に電源ユニット42が取付けられ、
図1乃至
図3の一例では、天壁21の内面に、電源ユニット42が取付けられる。そして、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態では、処理空間28に電源ユニット42が配置される。電源ユニット42は、可視光光源31及び紫外光源32に電力(直流電力)を供給する。また、電源ユニット42は、可視光光源31及び紫外光源32への電力の供給を制御し、可視光光源31及び紫外光源32の作動を制御する。なお、電源ユニット42は、天壁21の外面に配設されてもよい(天壁21の外面側に電源ユニット42を配設可能な空間がある場合)し、電源ユニット42は、器具本体10や照明モジュール11とは別体に配置されてもよい。
【0037】
本実施形態では、
図3等に示すように、照明モジュール11を器具本体10から取外した状態において、可視光光源31は、照明モジュール11と一緒に、器具本体10から分離される。また、本実施形態では、照明モジュール11を器具本体10から取外した状態において、紫外光源32、ファン37,38、光触媒フィルタ41及び電源ユニット42は、器具本体10の内面に取付けられ、器具本体10から分離されない。
【0038】
図4は、空気処理装置1における電気系統及び制御系統の一例を示す。
図4に示すように、電源ユニット42は、AC/DC変換回路43、出力回路45及び制御部(制御回路)46を備える。制御部46は、プロセッサ又は集積回路、及び、メモリ等の記憶媒体から構成される。制御部46を構成するプロセッサ又は集積回路は、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、マイコン、FPGA(Field Programmable Gate Array)、及び、DSP(Digital Signal processor)等のいずれかを含む。制御部46は、集積回路等を1つのみ備えてもよく、集積回路等を複数備えてもよい。また、制御部46は、記憶媒体を1つのみ備えてもよく、記憶媒体を複数備えてもよい。
【0039】
電源ユニット42では、AC/DC変換回路43に、電気ケーブル等から形成される電気経路47が接続される。AC/DC変換回路43には、商用電源等の外部電源(図示しない)から電気経路47を通して、交流電力が供給される。AC/DC変換回路43は、外部電源からの交流電力を、直流電力に変換する。そして、変換された直流電力がAC/DC変換回路43から制御部46に供給されることにより、制御部46が作動される。また、AC/DC変換回路43は、変換した直流電力を出力回路45に出力する。出力回路45は、チョッパ回路等の変圧回路を備え、変圧回路によって直流電力を可視光光源31及び紫外光源32に対応した電圧に変圧する。そして、出力回路45は、変圧回路によって変圧した直流電力を、可視光光源31及び紫外光源32に供給する。
【0040】
空気処理装置1では、電源ユニット42の出力回路45は、主回路50に電気的に接続され、主回路50は、可視光光源31及び紫外光源32を通って形成される。電源ユニット42の出力回路45は、変圧した直流電力(電力)を主回路50に出力することにより、可視光光源31及び紫外光源32に電力を供給する。また、制御部46は、出力回路45の駆動制御を行うことにより、出力回路45から主回路50への直流電力の出力を制御する。これにより、可視光光源31及び紫外光源32への電力の供給が制御され、可視光光源31及び紫外光源32の作動が制御される。例えば、制御部46は、出力回路45の駆動制御を行うことにより、出力回路45から主回路50へ電力が出力される状態と出力回路45から主回路50への電力の出力が停止される状態との間を、切替える。
【0041】
また、主回路50は、器具本体10に形成される本体側部分51、及び、照明モジュール11に形成されるモジュール側部分52を備える。照明モジュール11を器具本体10に取付けた状態では、モジュール側部分52は、コネクタ部53を間に介して、本体側部分51に電気的に接続される。また、照明モジュール11を器具本体10から取外した状態では、モジュール側部分52は、本体側部分51から分離され、本体側部分51に電気的に接続されない。
【0042】
主回路50では、可視光光源31は、モジュール側部分52に配置され、紫外光源32は、本体側部分51に配置される。また、
図4の一例の主回路50では、照明モジュール11を器具本体10に取付けた状態において、可視光光源31は紫外光源32に電気的に直列に接続される。なお、ある一例では、照明モジュール11を器具本体10に取付けた状態において、可視光光源31は紫外光源32に電気的に並列に接続されてもよい。ただし、主回路50において、可視光光源31は紫外光源32に電気的に直列に接続されることが、好ましい。
【0043】
空気処理装置1は、照明モジュール11を器具本体10に取付けた状態で、使用される。そして、空気処理装置1の使用時には、ファン37,38を駆動させるとともに、電源ユニット42から可視光光源31及び紫外光源32に主回路50を通して直流電力(電力)を供給する。可視光光源31に直流電力が供給されることにより、可視光光源31からの可視光が、カバー26を通して環境空間13に照射される。また、ファン37,38を駆動することにより、照明モジュール11と器具本体10との間の処理空間28において、導入口から排出口へ向かう空気の流れが形成される。そして、紫外光源32に直流電力が供給されることにより、処理空間28において、紫外光源32からの紫外線が照射される。
【0044】
処理空間28では、外部から導入口(35,36の対応する一方)を通して導入された空気に対して、紫外光源32からのUV-Cを用いた前述の除菌、及び、紫外光源32からのUV-A及び光触媒フィルタ41を用いた前述の除菌及び脱臭の少なくとも一方が、行われる。そして、除菌及び/又は脱臭等された空気は、排出口(35,36の対応する一方)を通して、環境空間13等の外部へ排出される。前述のように、空気処理装置1は、紫外線を用いて除菌等を行う空気処理機能に加えて、環境空間13に可視光を照射する照明機能を有する。
【0045】
前述のように本実施形態では、可視光光源31を内部に備える照明モジュール11を器具本体10に取付けることにより、器具本体10と照明モジュール11との間に、処理空間28が形成される。そして、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態では、処理空間28に紫外光源32が配置される。このため、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた空気処理装置1では、照明モジュール11の可視光光源31から環境空間13に可視光を照射可能になるとともに、処理空間28において紫外光源32からの紫外線を用いて空気の除菌等を実行可能となる。しがたって、空気処理装置1では、容易な構成で、除菌等の空気処理機能に加えて、照明機能が実現される。
【0046】
また、本実施形態では、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態において、処理空間28に電源ユニット42が配置される。そして、電源ユニット42の出力回路45は、可視光光源31及び紫外光源32を通って形成される主回路50に、電力を出力する。このため、電源ユニット42から主回路50に電力を出力することにより、可視光光源31及び紫外光源32の両方を点灯可能となり、電源ユニット42は、可視光光源31及び紫外光源32の共通の電源となる。電源ユニット42が可視光光源31及び紫外光源32の共通の電源となることにより、さらに容易な構成で、空気処理機能及び照明機能の両方を実現可能となる。
【0047】
また、本実施形態では、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態において、処理空間28に光触媒フィルタ41が配置される。これにより、空気処理装置1では、処理空間28において紫外光源32からの紫外線(UV-A)を光触媒フィルタ41に照射することにより、空気を除菌及び脱臭等することが可能となる。
【0048】
また、本実施形態では、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態において、処理空間28にファン37,38が配置される。そして、ファン37,38を駆動することにより、導入口から排出口に向かう空気の流れが、処理空間28において発生する。これにより、紫外光源32からの紫外線を用いて除菌等される空気が、処理空間28に適切に導入される。また、紫外光源32からの紫外線を用いて除菌等された空気が、処理空間28から外部へ適切に排出される。
【0049】
また、本実施形態のある一例では、紫外光源32は、器具本体10に取付けられる。そして、主回路50において、紫外光源32は、可視光光源31に電気的に直列に接続される。これにより、照明モジュール11を器具本体10から取外した状態では、電源ユニット42から主回路に電力(直流電力)が出力されても、紫外光源32に電力が供給されず、紫外光源32が点灯しない。これにより、照明モジュール11の交換時及びメンテナンス時等の照明モジュール11が取外された状態において、安全性が向上する。
【0050】
(第1の実施形態の変形例)
図5に示す第1の実施形態のある変形例では、主回路50は、可視光光源31及び紫外光源32に加えて、ファン37,38を通って形成される。本変形例の主回路50では、可視光光源31は、モジュール側部分52に配置され、紫外光源32及びファン37,38は、本体側部分51に配置される。また、
図5の一例では、主回路50において、可視光光源31、紫外光源32及びファン37,38は、電気に直列に接続される。なお、本変形例では、ファン37,38のそれぞれは、直流電力によって駆動され、ファン37,38を作動させる電圧範囲は、可視光光源31及び紫外光源32を点灯させる(作動させる)電圧範囲と、同程度の大きさになる。
【0051】
本変形例でも、前述の実施形態等と同様の作用及び効果を奏する。したがって、本変形例の空気処理装置1でも、容易な構成で、除菌等の空気処理機能に加えて、照明機能が実現される。また、本変形例では、電源ユニット42から主回路50に電力を出力することにより、可視光光源31及び紫外光源32の両方を点灯可能になるとともに、ファン37,38を駆動可能となる。すなわち、電源ユニット42は、可視光光源31、紫外光源32及びファン37,38の共通の電源となる。電源ユニット42が可視光光源31、紫外光源32及びファン37,38の共通の電源となることにより、さらに容易な構成で、空気処理機能及び照明機能の両方を実現可能となる。
【0052】
なお、
図5の一例では、主回路50において、可視光光源31、紫外光源32及びファン37,38は電気的に直列に接続されるが、主回路50での可視光光源31、紫外光源32及びファン37,38の電気的な接続状態は、これに限るものではない。ある一例では、可視光光源31、紫外光源32及びファン37,38は、互いに対して電気的に並列に接続される。別のある一例では、可視光光源31が紫外光源32に対して電気的に直列に接続され、ファン37,38が互いに対して電気的に直列に接続される。そして、可視光光源31及び紫外光源32の直列接続部分が、ファン37,38の直列接続部分に対して、電気的に並列になる。ただし、照明モジュール11を器具本体10から取外した状態での安全性を向上させる観点から、少なくとも紫外光源32は、可視光光源31に対して電気的に直列に接続されることが、好ましい。
【0053】
(第2の実施形態)
次に、第1の実施形態の変形例として、第2の実施形態について説明する。
図6及び
図7は、第2の実施形態に係る空気処理装置1を示す。
図6は、照明モジュール11が器具本体10に取付けられた状態を示し、
図7は、照明モジュール11が器具本体10から取外された状態を示す。また、
図6及び
図7は、横方向に直交又は略直交する断面を示す。本実施形態でも、前述の実施形態等と同様に、器具本体10に照明モジュール11を取り付けた状態において、紫外光源32、ファン37,38、光触媒フィルタ41及び電源ユニット42のそれぞれは、器具本体10と照明モジュール11との間の処理空間28に配置される。
【0054】
ただし、本実施形態では、少なくとも、光触媒フィルタ41は器具本体10に取付けられない。なお、紫外光源32、ファン37,38及び電源ユニット42は、
図6、
図7に示すように器具本体10に取付けられない構造であってもよく、器具本体10に取付けられる構造であってもよい。そして、それぞれが器具本体10に取付けられる場合は、紫外光源32、ファン37,38、光触媒フィルタ41及び電源ユニット42のそれぞれは、照明モジュール11のベース板25の外面に取付けられる。このため、本実施形態では、照明モジュール11を器具本体10から取外した状態において、紫外光源32、ファン37,38、光触媒フィルタ41及び電源ユニット42は、器具本体10から分離される。このため、これらの部材を交換、洗浄する際の作業性がよい。
【0055】
また、本実施形態では、ベース板25の外面に紫外光源32が配置されるため、空気処理装置1では、紫外光源32から出射された紫外線は、処理空間28において、器具本体10の天壁21の内面で反射する。そして、処理空間28では、ベース板25の外面に配置される光触媒フィルタ41に、天壁21や側壁22,23で反射した紫外線が入射する。このため、天壁21や側壁22、23は紫外線の反射率が高い部材で構成されることが好ましい。したがって、本実施形態では、処理空間28において、紫外光源32から出射された後に器具本体10で反射した紫外線が、光触媒フィルタ41に入射する。なお、紫外光源32から照射される紫外線が効率良く光触媒フィルタ41へ入射するために、紫外光源32を天壁21に配設し、光触媒フィルタ41をベース板25に配設してもよい。この場合、紫外光源32の交換における作業性が低下するため、紫外光源32は、交換の手間が少なくなるLED光源であることが好ましい。
【0056】
図8は、空気処理装置1における電気系統及び制御系統の一例を示す。
図8に示すように、本実施形態では、主回路50は、可視光光源31及び紫外光源32を通って形成される。また、本実施形態では、電源ユニット42、可視光光源31及び紫外光源32が照明モジュール11に取付けられるため、主回路50の全体が照明モジュール11に形成される。本実施形態でも、電源ユニット42の出力回路45から主回路50に電力を出力することにより、可視光光源31及び紫外光源32の両方を点灯可能となり、電源ユニット42は、可視光光源31及び紫外光源32の共通の電源となる。
【0057】
なお、
図8の一例では、主回路50において、可視光光源31は、紫外光源32に電気的に直列に接続されるが、可視光光源31は、紫外光源32に電気的に並列に接続されてもよい。また、ある一例では、主回路50は、可視光光源31及び紫外光源32に加えて、ファン37,38を通って形成されてもよい。この場合、主回路50において、可視光光源31、紫外光源32及びファン37,38が、互いに対して電気的に接続される。そして、電源ユニット42は、可視光光源31、紫外光源32及びファン37,38の共通の電源となる。
【0058】
本実施形態では、電源ユニット42に外部電源から交流電力を供給する電気経路47が、本体側部分55及びモジュール側部分56を備える。電気経路47では、本体側部分55が、器具本体10を通って延設され、モジュール側部分56が照明モジュール11に形成される。照明モジュール11を器具本体10に取付けた状態では、モジュール側部分56は、コネクタ部57を間に介して、本体側部分55に電気的に接続される。このため、電源ユニット42に交流電力が供給される。また、照明モジュール11を器具本体10から取外した状態では、モジュール側部分56は、本体側部分55から分離され、本体側部分55に電気的に接続されない。このため、電源ユニット42に外部電源から交流電力が供給されない。
【0059】
本実施形態でも、器具本体10に照明モジュール11を取り付けた状態において、紫外光源32は、器具本体10と照明モジュール11との間の処理空間28に配置される。そして、電源ユニット42は、可視光光源31及び紫外光源32の共通の電源となる。このため、本実施形態でも、前述の実施形態等と同様の作用及び効果を奏する。すなわち、本実施形態の空気処理装置1でも、容易な構成で、除菌等の空気処理機能に加えて、照明機能が実現される。
【0060】
また、本実施形態では、処理空間28において、紫外光源32から出射された後に器具本体10で反射した紫外線が、光触媒フィルタ41に入射する。このため、照明モジュール11に紫外光源32及び光触媒フィルタ41が取付けられる構成であっても、処理空間28において紫外光源32からの紫外線が、光触媒フィルタ41に適切に入射する。したがって、照明モジュール11に紫外光源32及び光触媒フィルタ41が取付けられる構成でも、紫外光源32からの紫外線及び光触媒フィルタ41を用いた空気の除菌及び脱臭等が、処理空間28において適切に行われる。
【0061】
(第2の実施形態の変形例)
なお、第2の実施形態のある変形例では、紫外光源32、ファン37,38、光触媒フィルタ41及び電源ユニット42の一部が、器具本体10の内面に取付けられ、紫外光源32、ファン37,38、光触媒フィルタ41及び電源ユニット42の残りの一部が、照明モジュール11のベース板25の外面に取付けられる。ある一例では、紫外光源32が及び光触媒フィルタ41が、照明モジュール11のベース板25の外面に取付けられ、ファン37,38及び電源ユニット42が、器具本体10の内面に取付けられる。この場合、照明モジュール11を器具本体10から取外した状態において、紫外光源32及び光触媒フィルタ41は、照明モジュール11と一緒に、器具本体10から分離される。
【0062】
したがって、実施形態及び変形例等では、紫外光源32、ファン37,38、光触媒フィルタ41及び電源ユニット42は、器具本体10に取付けられてもよく、照明モジュール11に取付けられてもよい。ただし、いずれの場合も、器具本体10に照明モジュール11を取り付けた状態において、紫外光源32、ファン37,38、光触媒フィルタ41及び電源ユニット42は、器具本体10と照明モジュール11との間の処理空間28に配置される。これにより、前述の実施形態等と同様に、容易な構成で、除菌等の空気処理機能に加えて、照明機能が実現される。
【0063】
図9に示す第2の実施形態のある変形例では、電源ユニット42が器具本体10に取付けられ、紫外光源32が照明モジュール11に取付けられる。本変形例でも、主回路50は、可視光光源31及び紫外光源32を通って形成される。ただし、本変形例では、主回路50において、可視光光源31及び紫外光源32の両方が、モジュール側部分52に配置される。なお、
図9の一例では、可視光光源31は紫外光源32に対して電気的に直列に接続されるが、可視光光源31は紫外光源32に電気的に並列に接続されてもよい。
【0064】
本変形例でも、電源ユニット42から主回路50に電力を出力することにより、可視光光源31及び紫外光源32の両方を点灯可能になる。すなわち、電源ユニット42は、可視光光源31及び紫外光源32の共通の電源となる。また、本変形例では、照明モジュール11を器具本体10から取外した状態において、電源ユニット42から主回路に電力(直流電力)が出力されても、紫外光源32に電力が供給されず、紫外光源32が点灯しない。これにより、照明モジュール11の交換時及びメンテナンス時等の照明モジュール11が取外された状態において、安全性が向上する。
【0065】
なお、実施形態及び変形例等では、電源ユニット42は、可視光光源31及び紫外光源32を通って形成される主回路50に、電力を出力することが、好ましい。これにより、電源ユニット42は、可視光光源31及び紫外光源32の共通の電源となり、さらに容易な構成で、空気処理機能及び照明機能の両方を実現可能となる。
【0066】
これら少なくとも一つの実施形態によれば、照明モジュールは、可視光光源を内部に備え、器具本体に取付けられた状態で、器具本体との間に処理空間を形成する。紫外光源は、照明モジュールが器具本体に取付けられた状態において、処理空間に紫外線を照射可能に配置される。これにより、容易な構成で、空気処理機能に加えて照明機能が実現される空気処理装置を提供することができる。
【0067】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0068】
1…空気処理装置、10…器具本体、11…照明モジュール、28…処理空間、31…可視光光源、32…紫外光源、35,36…開口、37,38…ファン、41…光触媒フィルタ、42…電源ユニット、50…主回路。