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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047325
(43)【公開日】2024-04-05
(54)【発明の名称】ネットワークノード装置、及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 60/00 20090101AFI20240329BHJP
【FI】
H04W60/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022152879
(22)【出願日】2022-09-26
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141519
【弁理士】
【氏名又は名称】梶田 邦之
(72)【発明者】
【氏名】田村 祐典
(72)【発明者】
【氏名】池田 憲宏
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 拓
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD11
5K067EE16
(57)【要約】
【課題】SMFがサポートするネットワークスライスに関する情報を適切に、NRFに登録すること。
【解決手段】コアネットワーク内のセッション管理機能(SMF:Session Management Function)を担うネットワークノード装置100(SMF100)は、SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を取得する取得部131と、ネットワーク機能情報を、前記コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を担うネットワークノード装置に送信する第1通信処理部133と、を備え、SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報は、所定のルールに従ってネットワーク機能情報内で集約されている。
【選択図】図5

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアネットワーク内のセッション管理機能(SMF:Session Management Function)を担うネットワークノード装置であって、
前記SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を取得する取得部と、
前記ネットワーク機能情報を、前記コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を担うネットワークノード装置に送信する通信処理部と、を備え、
前記SMFがサポートする前記複数のネットワークスライスに関する前記情報は、所定のルールに従って前記ネットワーク機能情報内で集約されている、ネットワークノード装置。
【請求項2】
前記SMFがサポートする前記複数のネットワークスライスに関する前記情報は、ネットワークスライスの識別情報により指定される範囲に従って、前記ネットワーク機能情報内で集約されている、請求項1記載のネットワークノード装置。
【請求項3】
前記ネットワークスライスの識別に関する前記情報は、スライスサービスタイプ(sst: Slice/Service Type)を含む、請求項2記載のネットワークノード装置。
【請求項4】
前記ネットワークスライスの識別に関する前記情報は、スライスディファレンシエイタ(sd:Slice Differentiator)を含む、請求項2記載のネットワークノード装置。
【請求項5】
前記ネットワーク機能情報は、前記NRFへの前記ネットワーク機能情報の登録を要求するための情報である、請求項1記載のネットワークノード装置。
【請求項6】
前記ネットワーク機能情報は、前記SMFがサポートする前記複数のネットワークスライスにそれぞれ関連付けられた複数のデータネットワークネーム(Dnn:Data network name)を更に含み、
前記複数のデータネットワークネームは、所定のルールに従って前記ネットワーク機能情報内で集約されている、請求項1記載のネットワークノード装置。
【請求項7】
前記複数のデータネットワークネームは、各ネーム間で後方一致条件を満たすかどうかに従って前記ネットワーク機能情報内で集約されている、請求項6記載のネットワークノード装置。
【請求項8】
コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を担うネットワークノード装置を担うネットワークノード装置であって、
前記コアネットワーク内のセッション管理機能(SMF:Session Management Function)を担うネットワークノード装置から、前記SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を受信する通信処理部と、
前記ネットワーク機能情報の登録を行う登録処理部と、を備え、
前記SMFがサポートする前記複数のネットワークスライスに関する前記情報は、所定のルールに従って前記ネットワーク機能情報内で集約されている、ネットワークノード装置。
【請求項9】
前記通信処理部は、
前記コアネットワーク内のアクセス及びモビリティ管理機能(AMF:Access and Mobility management Function)を担うネットワークノード装置から、ネットワーク機能ディスカバリ要求情報を受信し、
前記ネットワーク機能ディスカバリ要求情報に応じて、前記ネットワーク機能情報に関連付けられた情報を、前記AMFを担うネットワークノード装置に送信する、
請求項8記載のネットワークノード装置。
【請求項10】
コアネットワーク内のセッション管理機能(SMF:Session Management Function)を担うネットワークノード装置により行われる方法であって、
前記SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を取得することと、
前記ネットワーク機能情報を、前記コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を担うネットワークノード装置に送信することと、を含み、
前記SMFがサポートする前記複数のネットワークスライスに関する前記情報は、所定のルールに従って前記ネットワーク機能情報内で集約されている、方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークノード装置、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
モバイル通信の第5世代システムのコアネットワーク(5GC:5th generation core network)では、コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を介して、接続対象となるネットワークノード(以下、対向ノードともいう。)が選択される。
【0003】
以下に、対向ノードの選択方法について説明する。具体例として、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF:Access and Mobility management Function)が、セッション管理機能(SMF:Session Management Function)を選択する場合を想定する。
【0004】
まず、SMFは、NRFに対してNF(Network Function)登録要求を行う。すなわち、SMFは、SMF情報であるNF Profileの登録要求を行う。次に、AMFは、NRFに対してNF discovery要求を行う。次に、NRFは、AMFから要求されたNF情報に適合するSMFを検索して、その検索結果をAMFに返信する。AMFは、NRFからの返信に応じて、関連するSMFへの接続要求を行う。
【0005】
また、特許文献1には、ある通信サービスのサービス要件をサポートするために、物理的なネットワーク上に複数の仮想化された論理ネットワークを構築するネットワークスライシングに関する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2022/054267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したネットワークスライシングが適用される場合、SMF情報であるNF Profileには、SMFがサポートするスライスに関する情報が設定される。すなわち、各々のスライスの情報が、個別のNF Profileに設定される必要がある。このため、大量のスライスをNRFに登録する必要がある場合、登録に必要な情報も増加してしまった。
【0008】
本発明の目的は、SMFがサポートするネットワークスライスに関する情報を適切に、NRFに登録することが可能なネットワークノード装置、及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一形態によれば、コアネットワーク内のセッション管理機能(SMF:Session Management Function)を担うネットワークノード装置は、上記SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を取得する取得部と、上記ネットワーク機能情報を、上記コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を担うネットワークノード装置に送信する通信処理部と、を備え、上記SMFがサポートする上記複数のネットワークスライスに関する上記情報は、所定のルールに従って上記ネットワーク機能情報内で集約されている。
【0010】
本発明の一形態によれば、コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を担うネットワークノード装置を担うネットワークノード装置は、上記コアネットワーク内のセッション管理機能(SMF:Session Management Function)を担うネットワークノード装置から、上記SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を受信する通信処理部と、上記ネットワーク機能情報の登録を行う登録処理部と、を備え、上記SMFがサポートする上記複数のネットワークスライスに関する上記情報は、所定のルールに従って上記ネットワーク機能情報内で集約されている。
【0011】
本発明の一形態によれば、コアネットワーク内のセッション管理機能(SMF:Session Management Function)を担うネットワークノード装置により行われる方法は、上記SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を取得することと、上記ネットワーク機能情報を、上記コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を担うネットワークノード装置に送信することと、を含み、上記SMFがサポートする前記複数のネットワークスライスに関する上記情報は、所定のルールに従って上記ネットワーク機能情報内で集約されている。
【0012】
本発明の一形態によれば、コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を担うネットワークノード装置を担うネットワークノード装置により行われる方法は、上記コアネットワーク内のセッション管理機能(SMF:Session Management Function)を担うネットワークノード装置から、上記SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を受信することと、上記ネットワーク機能情報の登録を行うことと、を備え、上記SMFがサポートする上記複数のネットワークスライスに関する上記情報は、所定のルールに従って上記ネットワーク機能情報内で集約されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、SMFがサポートするネットワークスライスに関する情報を適切に、NRFに登録することが可能になる。なお、本発明により、当該効果の代わりに、又は当該効果とともに、他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、対向ノード選択時の各ネットワーク機能の構成の例を示す説明図である。
図2図2は、SMFがサポートするスライスに関する情報を含むNF Profile情報の例を示す説明図である。
図3図3は、SMFがサポートするスライスに関する情報及びDnnデータネットワークネーム(Dnn:Data network name)を含むNF Profile情報の例を示す説明図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係るシステム1の概略的な構成の一例を示す説明図である。
図5図5は、第1の実施形態に係るSMF100の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図6図6は、第1の実施形態に係るNRF200の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図7図7は、第1の実施形態に係るAMF300の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図8図8は、ネットワーク機能情報の具体的な構成の例を示す説明図である。
図9図9は、データネットワークネームを含むネットワーク機能情報の構成の例を示す説明図である。
図10図10は、ネットワーク機能ディスカバリ要求の情報の例を示す説明図である。
図11図11は、第2の実施形態に係る第1ネットワークノード装置150の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図12図12は、第2の実施形態に係る第2ネットワークノード装置250の概略的な構成の例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
【0016】
説明は、以下の順序で行われる。
1.本発明の実施形態の概要
2.システムの構成
3.第1の実施形態
3.1.SMF100の構成
3.2.NRF200の構成
3.3.AMF300の構成
3.4.動作例
4.第2の実施形態
4.1.第1ネットワークノード装置150の構成
4.2.第2ネットワークノード装置250の構成
4.3.動作例
5.他の形態
【0017】
<<1.本発明の実施形態の概要>>
まず、本発明の実施形態の概要を説明する。
【0018】
(1)技術的課題
モバイル通信の第5世代システムのコアネットワーク(5GC:5th generation core network)では、コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を介して、接続対象となるネットワークノード(以下、対向ノードともいう。)が選択される。
【0019】
以下に、対向ノードの選択方法について説明する。具体例として、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF:Access and Mobility management Function)が、セッション管理機能(SMF:Session Management Function)を選択する場合を想定する。
【0020】
図1は、対向ノード選択時の各ネットワーク機能の構成の例を示す説明図である。図1を参照すると、SMF1010は、NRF1020に対してNF(Network Function) 登録要求を行う(S1001)。すなわち、SMF1010は、SMF情報であるNF Profileの登録要求を行い、NRF1020は、登録結果をSMFに返す(S1003)。次に、AMF1030は、NRF1020に対してNF discovery要求を行う(S1005)。次に、NRF1020は、AMF1030から要求されたNF情報に適合するSMF(SMF1010)を検索して、その検索結果をAMF1030に返す(S1007)。AMF1030は、NRF1020からの返信に応じて、関連するSMF(SMF1010)への接続手順を行う(S1009、S1011)。
【0021】
このような手順において、ネットワークスライシングが適用される場合、SMF情報であるNF Profileには、SMFがサポートするスライスに関する情報が設定される。
【0022】
図2は、SMFがサポートするスライスに関する情報を含むNF Profile情報の例を示す説明図である。図2を参照すると、NF Profile情報は、SmfInfoを含み、SmfInfoは対象となるスライスに関するSnssai(Single Network Slice Selection Assistance Information) SmfInfo Itemを含み、Snssai SmfInfo Itemは、Snssaiを含む。
【0023】
図2に示すように、NF Profile情報には、SMFがサポートするスライスに関する情報が設定される。ここで、SMFが複数のネットワークスライスをサポートする場合、各々のスライスに関する情報を、個別のNF Profile情報に設定する必要がある。このため、大量にスライスをNRFに登録する必要がある場合には、対応する情報も増加することになる。
【0024】
図3は、SMFがサポートするスライスに関する情報及びDnnデータネットワークネーム(Dnn:Data network name)を含むNF Profile情報の例を示す説明図である。図3を参照すると、NF Profile情報は、SmfInfoを含む。SmfInfoは、対象となるスライスに関するSnssai(Single Network Slice Selection Assistance Information) SmfInfo Itemを含む。Snssai SmfInfo Itemは、Dnn SmfInfo Itemを含む。Dnn SmfInfo Itemは、Dnn、Wildcard Dnn、Dnai(Data Network Access Identifier)、及びWild card Dnaiを含む。
【0025】
図3に示すように、NF Profile情報にはDnn情報も登録される。ここで、Dnn情報は、個々のNF Profile情報に登録される、又はワイルドカードで全指定されて登録される。このため、複数のDnnのうち一部のDnnを登録する場合には個別にDnnが設定される必要がある。
【0026】
上述の通り、大量のスライスに関する情報、及び大量のDnnを登録する場合、登録する情報が多くなり、NF Register、及びNF discoveryなどのNF Profileを扱う信号サイズが大きくなってしまう。これは処理性能悪化の要因となりうる。さらに、保守運用上の手間も増大することになる。
【0027】
本実施形態の目的は、SMFがサポートするネットワークスライスに関する情報を適切に、NRFに登録することが可能なネットワークノード装置、及び方法を提供することにある。
【0028】
(2)動作例
本発明の実施形態では、例えば、コアネットワーク内のセッション管理機能(SMF:Session Management Function)を担うネットワークノード装置は、上記SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を取得し、上記ネットワーク機能情報を、上記コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を担うネットワークノード装置に送信する。上記SMFがサポートする上記複数のネットワークスライスに関する上記情報は、所定のルールに従って上記ネットワーク機能情報内で集約されている。
【0029】
本発明の実施形態では、例えば、コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を担うネットワークノード装置は、上記コアネットワーク内のセッション管理機能(SMF:Session Management Function)を担うネットワークノード装置から、上記SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を受信し、上記ネットワーク機能情報の登録を行う。上記SMFがサポートする上記複数のネットワークスライスに関する上記情報は、所定のルールに従って上記ネットワーク機能情報内で集約されている。
【0030】
これにより、例えば、SMFがサポートするネットワークスライスに関する情報を適切に、NRFに登録することが可能になる。
【0031】
なお、上述した技術的特徴は本発明の実施形態の具体的な一例であり、当然ながら、本発明の実施形態は上述した技術的特徴に限定されない。
【0032】
<<2.システムの構成>>
図4を参照して、本発明の実施形態に係るシステム1の構成の例を説明する。図4は、本発明の実施形態に係るシステム1の概略的な構成の一例を示す説明図である。図4を参照すると、システム1は、SMFを担うネットワークノード装置100(以下、SMF100ともいう。)、NRFを担うネットワークノード装置200(以下、NRF200ともいう。)、及びAMFを担うネットワークノード装置300(以下、AMF300ともいう。)を含む。
【0033】
例えば、システム1は、3GPP(Third Generation Partnership Project)の規格(standard)/仕様(specification)に準拠したシステムである。具体的には、例えば、システム1は、第5世代(5G)/NR(New Radio)の規格/仕様に準拠したシステムである。当然ながら、システム1は、これらの例に限定されない。
【0034】
<<3.第1の実施形態>>
続いて、図5乃至図7を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。
【0035】
<3.1.SMF100の構成>
次に、図5を参照して、第1の実施形態に係るSMF100の構成の例を説明する。図5は、第1の実施形態に係るSMF100の概略的な構成の例を示すブロック図である。図5を参照すると、SMF100は、上述したように当該SMFを担うコアネットワークノード装置であって、ネットワーク通信部110、記憶部120、及び処理部130を備える。
【0036】
(1)ネットワーク通信部110
ネットワーク通信部110は、ネットワークから信号を受信し、ネットワークへ信号を送信する。
【0037】
(2)記憶部120
記憶部120は、SMF100の動作のためのプログラム(命令)及びパラメータ、並びに様々なデータを、一時的に又は恒久的に記憶する。当該プログラムは、SMF100の動作のための1つ以上の命令を含む。
【0038】
(3)処理部130
処理部130は、SMF100の様々な機能を提供する。処理部130は、取得部131、第1通信処理部133、及び第2通信処理部135を含む。例えば、第1通信処理部133は、NRF200との通信に関する処理を行う。また、第2通信処理部135は、AMF300との通信に関する処理を行う。なお、処理部130は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部130は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。取得部131、第1通信処理部133、及び第2通信処理部135の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0039】
<3.2.NRF200の構成>
次に、図6を参照して、第1の実施形態に係るNRF200の構成の例を説明する。図6は、第1の実施形態に係るNRF200の概略的な構成の例を示すブロック図である。図6を参照すると、NRF200は、上述したように当該NRFを担うコアネットワークノード装置であって、ネットワーク通信部210、記憶部220、及び処理部230を備える。
【0040】
(1)ネットワーク通信部210
ネットワーク通信部210は、ネットワークから信号を受信し、ネットワークへ信号を送信する。
【0041】
(2)記憶部220
記憶部220は、NRF200の動作のためのプログラム(命令)及びパラメータ、並びに様々なデータを、一時的に又は恒久的に記憶する。当該プログラムは、NRF200の動作のための1つ以上の命令を含む。
【0042】
(3)処理部230
処理部230は、NRF200の様々な機能を提供する。処理部230は、第1通信処理部231、第2通信処理部233、及び登録処理部235を含む。第1通信処理部231は、SMF100との通信に関する処理を行う。第2通信処理部233は、AMF300との通信に関する処理を行う。なお、処理部230は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部230は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。第1通信処理部231、第2通信処理部233、及び登録処理部235の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0043】
<3.3.AMF300の構成>
次に、図7を参照して、第1の実施形態に係るAMF300の構成の例を説明する。図7は、第1の実施形態に係るAMF300の概略的な構成の例を示すブロック図である。図7を参照すると、AMF300は、上述したように当該AMFを担うコアネットワークノード装置であって、ネットワーク通信部310、記憶部320、及び処理部330を備える。
【0044】
(1)ネットワーク通信部310
ネットワーク通信部310は、ネットワークから信号を受信し、ネットワークへ信号を送信する。
【0045】
(2)記憶部320
記憶部320は、AMF300の動作のためのプログラム(命令)及びパラメータ、並びに様々なデータを、一時的に又は恒久的に記憶する。当該プログラムは、AMF300の動作のための1つ以上の命令を含む。
【0046】
(3)処理部330
処理部330は、AMF300の様々な機能を提供する。処理部330は、第1通信処理部331、及び第2通信処理部333を含む。第1通信処理部331は、NRF200との通信に関する処理を行う。第2通信処理部333は、SMF100との通信に関する処理を行う。なお、処理部330は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部330は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。第1通信処理部331、及び第2通信処理部333の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0047】
<3.4.動作例>
次に、第1の実施形態の動作例を説明する。
【0048】
SMF100(取得部131)は、SMF100がサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を取得する。また、SMF100(第1通信処理部133)は、上記ネットワーク機能情報を、当該コアネットワーク内のNRF200を担うネットワークノード装置に送信する。
【0049】
また、NRF200(第1通信処理部231)は、SMF100から、SMF100がサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を受信する。また、NRF200(登録処理部235)は、ネットワーク機能情報の登録を行う。
【0050】
さらに、SMF100がサポートする複数のネットワークスライスに関する情報は、所定のルールに従ってネットワーク機能情報内で集約されている。
【0051】
(1)ネットワークスライスの識別情報による指定範囲
具体的に、SMF100がサポートする複数のネットワークスライスに関する情報は、ネットワークスライスの識別情報により指定される範囲に従って、ネットワーク機能情報内で集約されている。
【0052】
より具体的には、ネットワークスライスの識別に関する情報は、スライスサービスタイプ(sst: Slice/Service Type)、及びスライスディファレンシエイタ(sd:Slice Differentiator)を含む。
【0053】
図8は、ネットワーク機能情報の具体的な構成の例を示す説明図である。図8を参照すると、参考例81では、各々のスライスに関する情報は、対応するネットワーク機能情報NF Profileにそれぞれ格納され、SMFからNRFに送信される。これに対して、本実施例82では、X個のスライスに関する情報が、sst及びsdでそれぞれ指定される範囲で、単一のネットワーク機能情報NF Profileに集約され、SMFからNRFに送信される。
【0054】
このようにして、スライス情報をレンジ設定とすることで、NF登録時におけるSMFとNRFとの間の信号送受信量を抑制することができる。
【0055】
(2)データネットワークネーム
また、ネットワーク機能情報は、SMF100がサポートする複数のネットワークスライスにそれぞれ関連付けられた複数のデータネットワークネーム(Dnn:Data network name)を更に含んでもよい。この場合、複数のデータネットワークネームは、所定のルールに従ってネットワーク機能情報内で集約される。より具体的には、複数のデータネットワークネームは、各ネーム間で後方一致条件を満たすかどうかに従ってネットワーク機能情報内で集約される。
【0056】
図9は、データネットワークネームを含むネットワーク機能情報の構成の例を示す説明図である。図9を参照すると、例えば参考例91に示すように、通信オペレータA社のデータ契約に関して、2つのデータネットワークネームが存在することを想定する。この場合、本実施例91では、2つのデータネットワークネームの間の後方の一致部分(XX-net.ne.jp)がデータネットワークネームとして登録される。これにより、登録するデータ量を抑制し、処理性能の向上を図ることができる。
【0057】
(3)ディスカバリ要求
次に、SMF100のネットワーク機能情報を登録したNRFに対して要求されるネットワーク機能ディスカバリ要求の手順について説明する。
【0058】
この場合、まず、AMF300(第1通信処理部331)は、当該AMF300が接続対象とするSMFについてのネットワーク機能ディスカバリ要求情報を、NRF200に送信する。
【0059】
次に、NRF200(第2通信処理部233)は、AMFから、ネットワーク機能ディスカバリ要求情報を受信する。そして、NRF200(第2通信処理部233)は、ネットワーク機能ディスカバリ要求情報に応じて、ネットワーク機能情報に関連付けられた情報を、AMF300に送信する。
【0060】
図10は、ネットワーク機能ディスカバリ要求の情報の例を示す説明図である。図10を参照すると、参考例101では、AMFが要求すべき各々のスライスに関連付けた個別のネットワーク機能ディスカバリ要求NF discoveryが、AMFからNRFに送信される。そして、個別のネットワーク機能情報が、検索結果として、NRFからAMFに返される。
【0061】
これに対して、本実施例102では、AMFが要求すべきX個のスライスに関連付けられた単一のネットワーク機能ディスカバリ要求NF discoveryが、AMFからNRFに送信される。そして、単一のネットワーク機能情報が、検索結果として、NRFからAMFに返される。
【0062】
このようにして、スライス情報がレンジ設定されることにより、NF discovery時におけるAMFとNRFとの間の検索回数を抑制することができる。
【0063】
(4)変形例
例えば、スライスに関する情報は、上述したように、範囲設定される場合に限らず、例えば、数式などを用いたパターンに基づいて設定されてもよい。
【0064】
<<4.第2の実施形態>>
続いて、図11及び図12を参照して、本発明の第2の実施形態を説明する。上述した第1の実施形態は、具体的な実施形態であるが、第2の実施形態は、より一般化された実施形態である。
【0065】
<4.1.第1ネットワークノード装置150の構成>
まず、図11を参照して、第2の実施形態に係る第1ネットワークノード装置150の構成の例を説明する。図11は、第2の実施形態に係る第1ネットワークノード装置150の概略的な構成の例を示すブロック図である。図11を参照すると、第1ネットワークノード装置150は、取得部151、及び通信処理部153を備える。取得部151、及び通信処理部153の具体的な動作は、後に説明する。
【0066】
取得部151、及び通信処理部153は、同一のプロセッサにより実装されてもよく、別々に異なるプロセッサにより実装されてもよい。取得部151、及び通信処理部153は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよく、当該1つ以上のプロセッサは、取得部151、及び通信処理部153の動作を行ってもよい。上記プログラムは、取得部151、及び通信処理部153の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0067】
<4.2.第2ネットワークノード装置250の構成>
次に、図12を参照して、第2の実施形態に係る第2ネットワークノード装置250の構成の例を説明する。図12は、第2の実施形態に係る第2ネットワークノード装置250の概略的な構成の例を示すブロック図である。図12を参照すると、第2ネットワークノード装置250は、通信処理部251、及び登録処理部253を備える。通信処理部251、及び登録処理部253の具体的な動作は、後に説明する。
【0068】
通信処理部251、及び登録処理部253は、同一のプロセッサにより実装されてもよく、別々に異なるプロセッサにより実装されてもよい。通信処理部251、及び登録処理部253は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよく、当該1つ以上のプロセッサは、通信処理部251、及び登録処理部253の動作を行ってもよい。上記プログラムは、通信処理部251、及び登録処理部253の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0069】
<4.3.動作例>
次に、第2の実施形態の技術的特徴を説明する。
【0070】
第2の実施形態では、第1ネットワークノード装置150は、コアネットワーク内のセッション管理機能(SMF:Session Management Function)を担うネットワークノード装置である。また、第1ネットワークノード装置150(取得部151)は、SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を取得する。また、第1ネットワークノード装置150(通信処理部153)は、ネットワーク機能情報を、コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を担うネットワークノード装置に送信する。
【0071】
また、第2の実施形態では、第2ネットワークノード装置250は、コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を担うネットワークノード装置である。また、第2ネットワークノード装置250(通信処理部251)は、コアネットワーク内のセッション管理機能(SMF:Session Management Function)を担うネットワークノード装置から、SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を受信する。第2ネットワークノード装置250(登録処理部253)は、ネットワーク機能情報の登録を行う。
【0072】
さらに、第2の実施形態によれば、SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報は、所定のルールに従って前記ネットワーク機能情報内で集約されている。
【0073】
例えば、第1ネットワークノード装置150は、第1の実施形態に係るSMF100の動作を行ってもよい。また、第2ネットワークノード装置250は、第1の実施形態に係るNRF200の動作を行ってもよい。
【0074】
以上、第2の実施形態を説明した。第2の実施形態によれば、例えば、SMFがサポートするネットワークスライスに関する情報を適切に、NRFに登録することが可能になる。
【0075】
<<5.他の形態>>
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は例示にすぎないということ、及び、本発明のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。
【0076】
また、本明細書において説明したネットワークノード装置の構成要素を備える装置の1つのためのモジュール)が提供されてもよい。また、上記構成要素の処理を含む方法が提供されてもよく、上記構成要素の処理をプロセッサに実行させるためのプログラムが提供されてもよい。また、当該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体(Non-transitory computer readable medium)が提供されてもよい。当然ながら、このような装置、モジュール、方法、プログラム、及びコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体も本発明に含まれる。
【0077】
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0078】
(付記1)
コアネットワーク内のセッション管理機能(SMF:Session Management Function)を担うネットワークノード装置であって、
前記SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を取得する取得部と、
前記ネットワーク機能情報を、前記コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を担うネットワークノード装置に送信する通信処理部と、を備え、
前記SMFがサポートする前記複数のネットワークスライスに関する前記情報は、所定のルールに従って前記ネットワーク機能情報内で集約されている、ネットワークノード装置。
【0079】
(付記2)
前記SMFがサポートする前記複数のネットワークスライスに関する前記情報は、ネットワークスライスの識別情報により指定される範囲に従って、前記ネットワーク機能情報内で集約されている、付記1記載のネットワークノード装置。
【0080】
(付記3)
前記ネットワークスライスの識別に関する前記情報は、スライスサービスタイプ(sst: Slice/Service Type)を含む、付記2記載のネットワークノード装置。
【0081】
(付記4)
前記ネットワークスライスの識別に関する前記情報は、スライスディファレンシエイタ(sd:Slice Differentiator)を含む、付記2記載のネットワークノード装置。
【0082】
(付記5)
前記ネットワーク機能情報は、前記NRFへの前記ネットワーク機能情報の登録を要求するための情報である、付記1記載のネットワークノード装置。
【0083】
(付記6)
前記ネットワーク機能情報は、前記SMFがサポートする前記複数のネットワークスライスにそれぞれ関連付けられた複数のデータネットワークネーム(Dnn:Data network name)を更に含み、
前記複数のデータネットワークネームは、所定のルールに従って前記ネットワーク機能情報内で集約されている、付記1記載のネットワークノード装置。
【0084】
(付記7)
前記複数のデータネットワークネームは、各ネーム間で後方一致条件を満たすかどうかに従って前記ネットワーク機能情報内で集約されている、付記6記載のネットワークノード装置。
【0085】
(付記8)
コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を担うネットワークノード装置を担うネットワークノード装置であって、
前記コアネットワーク内のセッション管理機能(SMF:Session Management Function)を担うネットワークノード装置から、前記SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を受信する通信処理部と、
前記ネットワーク機能情報の登録を行う登録処理部と、を備え、
前記SMFがサポートする前記複数のネットワークスライスに関する前記情報は、所定のルールに従って前記ネットワーク機能情報内で集約されている、ネットワークノード装置。
【0086】
(付記9)
前記通信処理部は、
前記コアネットワーク内のアクセス及びモビリティ管理機能(AMF:Access and Mobility management Function)を担うネットワークノード装置から、ネットワーク機能ディスカバリ要求情報を受信し、
前記ネットワーク機能ディスカバリ要求情報に応じて、前記ネットワーク機能情報に関連付けられた情報を、前記AMFを担うネットワークノード装置に送信する、
付記8記載のネットワークノード装置。
【0087】
(付記10)
コアネットワーク内のセッション管理機能(SMF:Session Management Function)を担うネットワークノード装置により行われる方法であって、
前記SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を取得することと、
前記ネットワーク機能情報を、前記コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を担うネットワークノード装置に送信することと、を含み、
前記SMFがサポートする前記複数のネットワークスライスに関する前記情報は、所定のルールに従って前記ネットワーク機能情報内で集約されている、方法。
【0088】
(付記11)
コアネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)を担うネットワークノード装置を担うネットワークノード装置により行われる方法であって、
前記コアネットワーク内のセッション管理機能(SMF:Session Management Function)を担うネットワークノード装置から、前記SMFがサポートする複数のネットワークスライスに関する情報を含むネットワーク機能情報を受信することと、
前記ネットワーク機能情報の登録を行うことと、を備え、
前記SMFがサポートする前記複数のネットワークスライスに関する前記情報は、所定のルールに従って前記ネットワーク機能情報内で集約されている、方法。
【産業上の利用可能性】
【0089】
SMFがサポートするネットワークスライスに関する情報を適切に、NRFに登録することができる。
【符号の説明】
【0090】
1 システム
100 SMF、SMFを担うネットワークノード装置
110、210、310 ネットワーク通信部
120、220、320 記憶部
130、230 処理部
131、151 取得部
133、231、331 第1通信処理部
135、233、333 第2通信処理部
150 第1ネットワークノード装置
153、251 通信処理部
200 NRF、NRFを担うネットワークノード装置
250 第2ネットワークノード装置
235、253 登録処理部
300 AMF、AMFを担うネットワークノード装置

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12