(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047428
(43)【公開日】2024-04-05
(54)【発明の名称】情報処理システム、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20240329BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153040
(22)【出願日】2022-09-26
(71)【出願人】
【識別番号】521084080
【氏名又は名称】眞野 篤師
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】眞野 篤師
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC07
(57)【要約】
【課題】設計士及び顧客の双方にメリットを提供可能な情報処理システムを提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、取得部と、選定部と、生成部とを備える。取得部は、物件の間取りに関する第1間取り情報を取得する。選定部は、第1間取り情報と、第1参照情報とに基づいて、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第1設計情報を選定する。第1参照情報は、物件の間取りに関する第2間取り情報と、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第2設計情報との関係を示す情報である。第2設計情報は、少なくとも一部がブロックチェーンに記録された非代替性トークンである第3設計情報を含む。生成部は、第1設計情報に関する表示情報を生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
取得部と、選定部と、生成部とを備え、
前記取得部は、物件の間取りに関する第1間取り情報を取得し、
前記選定部は、前記第1間取り情報と、第1参照情報とに基づいて、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第1設計情報を選定し、
前記第1参照情報は、物件の間取りに関する第2間取り情報と、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第2設計情報との関係を示す情報であり、
前記第2設計情報は、少なくとも一部がブロックチェーンに記録された非代替性トークンである第3設計情報を含み、
前記生成部は、前記第1設計情報に関する表示情報を生成する、
情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第1参照情報は、前記第2間取り情報と、前記第2設計情報との関係を教師データとして、予め学習させた学習済みモデルである、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
学習部を備え、
前記学習部は、前記第1間取り情報と、前記第1設計情報との関係を教師データとして、前記学習済みモデルを生成又は更新する、
情報処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記生成部は、仮想現実に対応した、前記第1設計情報に関する表示情報を生成する、
情報処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記選定部は、前記第3設計情報と、第2参照情報とに基づいて、前記第3設計情報の著作権者、及び前記第3設計情報に基づいた施工が可能な施工業者を選定し、
前記第2参照情報は、前記第3設計情報と、前記著作権者と、前記施工業者との関係を示す情報であり、
前記生成部は、前記著作権者及び前記施工業者に関する表示情報を生成する、
情報処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第3設計情報は、該第3設計情報が譲渡される場合、該第3設計情報の著作権とともに譲渡されるように構成される、
情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記取得部は、Webサイトの巡回処理を実行することで、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第4設計情報を前記Webサイトから取得する、
情報処理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記取得部は、物件の購入を希望する第1顧客に関する第1顧客情報を取得し、
前記選定部は、前記第1顧客情報と、第3参照情報とに基づいて、前記第1顧客に適合する第1適合物件を選定し、
前記第3参照情報は、物件の購入を希望した第2顧客に関する第2顧客情報と、前記第2顧客に適合する第2適合物件との関係を示す情報であり、
前記生成部は、前記第1適合物件に関する表示情報を生成する、
情報処理システム。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
送信部を備え、
前記選定部は、前記第2設計情報から任意の設計情報を選定し、
前記送信部は、前記任意の設計情報をWebサイトにアップロードするように送信制御する、
情報処理システム。
【請求項10】
プログラムであって、
請求項1から9までの何れか1項に記載の情報処理システムの各部としてコンピュータを機能させる、
プログラム。
【請求項11】
情報処理方法であって、
請求項1から9までの何れか1項に記載の情報処理システムの各部に対応する各工程としてコンピュータにより実行される、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、住空間提案システムが開示されている。
【0003】
この住空間提案システムは、住空間の嗜好に関する嗜好関連情報を取得する第1の取得部と、取得された嗜好関連情報から住空間決定ルールに従って提案対象の住空間を導出することにより提案対象の住空間を決定する、または、ランダムに提案対象の住空間を決定する決定部と、決定された住空間を示す住空間情報を出力する出力部と、決定された住空間に対するお気に入り度を取得する第2の取得部と、決定された住空間、および、取得されたお気に入り度に従って、住空間決定ルールを更新する更新部とを備え、決定部は、ランダムに提案対象の住空間を決定することを確率εで選択する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたシステムは、NFT化した設計書に基づいて物件の間取りに応じた内装を提案するものではなかった。すなわち、NFTでない設計書のみを使用して内装を提案する場合、従来に比べて、設計士及び顧客の双方にはメリットが見いだせなかった。
【0006】
本発明では上記事情を鑑み、設計士及び顧客の双方にメリットを提供可能な情報処理システムを提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、取得部と、選定部と、生成部とを備える。取得部は、物件の間取りに関する第1間取り情報を取得する。選定部は、第1間取り情報と、第1参照情報とに基づいて、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第1設計情報を選定する。第1参照情報は、物件の間取りに関する第2間取り情報と、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第2設計情報との関係を示す情報である。第2設計情報は、少なくとも一部がブロックチェーンに記録された非代替性トークンである第3設計情報を含む。生成部は、第1設計情報に関する表示情報を生成する。
【0008】
このような態様によれば、設計士及び顧客の双方にメリットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】情報処理システム100を表す構成図である。
【
図2】情報処理装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】端末300のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】情報処理装置200(制御部210)によって実現される機能を示すブロック図である。
【
図5】情報処理装置200によって実行される情報処理の流れを示すアクティビティ図である。
【
図6】情報処理装置200によって実行される情報処理の流れを示すアクティビティ図である。
【
図7】情報処理装置200によって実行される情報処理の流れを示すアクティビティ図である。
【
図8】情報処理装置200によって実行される情報処理の別の流れを示すアクティビティ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0011】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0012】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
1.ハードウェア構成
第1節では、本実施形態のハードウェア構成について説明する。
【0015】
1-1.情報処理システム100
図1は、情報処理システム100を表す構成図である。情報処理システム100は、情報処理装置200と、端末300とを備え、これらがネットワークを通じて接続されている。これらの構成要素についてさらに説明する。ここで、情報処理システム100に例示されるシステムとは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。したがって、例えば、情報処理装置200単体であっても情報処理システム100に例示されるシステムになりうる。
【0016】
1-2.情報処理装置200
図2は、情報処理装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置200は、制御部210と、記憶部220と、通信部250とを有し、これらの構成要素が情報処理装置200の内部において通信バス260を介して電気的に接続されている。情報処理装置200は、例えば、サーバであってもよい。各構成要素についてさらに説明する。
【0017】
制御部210は、情報処理装置200に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部210は、例えば、不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部210は、記憶部220に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、情報処理装置200に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部220に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部210によって具体的に実現されることで、制御部210に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、第2節においてさらに詳述する。なお、制御部210は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部210を有するように実施してもよい。またそれらの組み合わせであってもよい。
【0018】
記憶部220は、情報処理装置200の情報処理に必要な様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部210によって実行される情報処理装置200に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。また、これらの組み合わせであってもよい。
【0019】
通信部250は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、5G/LTE/3G等のモバイル通信、Bluetooth(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、情報処理装置200は、通信部250を介して、端末300とネットワークを介して種々の情報を通信する。
【0020】
1-3.端末300
図3は、端末300のハードウェア構成を示すブロック図である。端末300は、制御部310と、記憶部320と、表示部330と、入力部340と、通信部350とを有し、これらの構成要素が端末300の内部において通信バス360を介して電気的に接続されている。端末300は、不図示のVR(Virtual Reality)ゴーグルに接続されているものとする。制御部310、記憶部320及び通信部350の説明は、情報処理装置200における制御部210、記憶部220及び通信部250の説明と略同様のため省略する。
【0021】
表示部330は、端末300の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。表示部330は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。これは例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示デバイスを、端末300の種類に応じて使い分けて実施することが好ましい。以下では、表示部330は、端末300の筐体に含まれるものとして説明する。
【0022】
入力部340は、端末300の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部340は、表示部330と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部340は、ユーザによってなされた操作入力を受け付ける。当該入力は、命令信号として、通信バス360を介して制御部310に転送される。そして、制御部310は、必要に応じて所定の制御や演算を実行しうる。
【0023】
2.機能構成
第2節では、本実施形態の機能構成について説明する。前述の通り、記憶部220に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部210によって具体的に実現されることで、制御部210に含まれる各機能部として実行されうる。
【0024】
図4は、情報処理装置200(制御部210)によって実現される機能を示すブロック図である。具体的には、情報処理装置200(制御部210)は、取得部211と、選定部212と、生成部213と、学習部214と、送信部215とを備える。
【0025】
取得部211は、種々の情報を取得するように構成される。例えば、取得部211は、物件の間取りに関する第1間取り情報を記憶部220に記憶されたデータベースから取得する。
【0026】
選定部212は、種々の情報を選定するように構成される。例えば、選定部212は、取得された第1間取り情報と、記憶部220に記憶された第1参照情報とに基づいて、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第1設計情報を選定する。
【0027】
生成部213は、種々の情報を生成するように構成される。例えば、生成部213は、選定された第1設計情報に関する、VRゴーグルに表示させるための、当該VRゴーグルに適合した表示情報を生成する。
【0028】
学習部214は、種々の情報を機械学習させるように構成される。例えば、学習部214は、取得された第1間取り情報と、選定された第1設計情報との関係を教師データとして、学習済みモデルを生成又は更新する。機械学習のアルゴリズムは特に限定されず、例えば、k近傍法、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン、ニューラルネットワーク、トピックモデル、混合ガウスモデル等が適宜採用されればよい。
【0029】
送信部215は、種々の情報を送信するように構成される。例えば、送信部215は、任意の設計情報をWebサイトにアップロードするように送信制御する。
【0030】
3.情報処理方法
第3節では、前述した情報処理装置200の情報処理方法について説明する。この情報処理方法は、情報処理装置200(情報処理システム)の各部に対応する各工程としてコンピュータにより実行される。具体的には、この情報処理方法は、取得工程と、選定工程と、生成工程とを備える。取得工程では、物件の間取りに関する第1間取り情報を取得する。選定工程では、第1間取り情報と、第1参照情報とに基づいて、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第1設計情報を選定する。第1参照情報は、物件の間取りに関する第2間取り情報と、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第2設計情報との関係を示す情報である。第2設計情報は、少なくとも一部がブロックチェーンに記録された非代替性トークンである第3設計情報を含む。生成工程では、第1設計情報に関する表示情報を生成する。
【0031】
図5~
図7は、情報処理装置200によって実行される情報処理の流れを示すアクティビティ図である。以下、このアクティビティ図の各アクティビティに沿って、説明するものとする。本実施形態では、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第3設計情報が、非代替性トークンであるため、まずは非代替性トークンの性質について説明する。
【0032】
非代替性トークンは、鑑定書や所有証明書に相当するものが付加された偽造不可なデジタルデータのことである。非代替性トークンは、暗号資産(仮想通貨)と同じく、ブロックチェーン上で発行及び取引がなされる。暗号資産は、代替性トークンであり、資産毎の識別情報はなく、「ある資産価値を有するデジタルデータ」として扱うことで、他の暗号資産や現金等と交換可能である。一方、非代替性トークンは、資産毎に識別情報を有し、他の暗号資産や現金等と交換不可の唯一無二のデジタルデータとして扱われる。
【0033】
ブロックチェーン上で発行した非代替性トークンを利用して、デジタルデータを資産管理することについて説明する。予めブロックチェーンネットワーク上で資産に対応する資産スマートコントラクトを発行し、当該資産スマートコントラクトを実行して資産の所有権を示す均質化した所有権トークン(代替性トークン)を生成する。その後、この均質化した所有権トークンに基づいて、これに対応する均質化していない資産の使用権を示す使用権トークン(非代替性トークン)を生成する。例えば、資産スマートコントラクトが使用権トークンの取引により獲得した収益金額を受領すると、使用権トークンを移譲するとともに利益分配金額を計算して所有権者に発送する。なお、非代替性トークンを取引するためのプラットフォームとしては、例えば、イーサリアムが挙げられる。
【0034】
このような非代替性トークンの性質を前提にして、以下、本実施形態について説明する。
【0035】
端末300における制御部310は、物件の購入を希望する第1顧客に関する第1顧客情報の入力を受け付ける(アクティビティA110)。第1顧客は、情報処理装置200を利用しようとする顧客である。第1顧客情報は、例えば、第1顧客の居住中の物件、家族構成、入居希望時期、及び情報処理装置200の利用頻度等であってもよい。
【0036】
アクティビティA110では、例えば、次の2段階の情報処理が実行される。(1)入力部340は、第1顧客から第1顧客情報の入力操作を受け付ける。(2)制御部310は、第1顧客情報を記憶部320に記憶させる。
【0037】
続いて、端末300における制御部310は、入力された第1顧客情報を情報処理装置200に送信する(アクティビティA120)。アクティビティA120では、例えば、次の2段階の情報処理が実行される。(1)制御部310は、記憶部320に記憶された第1顧客情報を読み出す。(2)制御部310は、通信部350を介して、読み出された第1顧客情報を情報処理装置200に送信する。
【0038】
情報処理装置200における制御部210は、第1顧客情報を端末300から取得する(アクティビティA130)。換言すると、取得部211は、物件の購入を希望する第1顧客に関する第1顧客情報を取得する。
【0039】
アクティビティA130では、例えば、次の2段階の情報処理が実行される。(1)通信部250は、端末300から送信された第1顧客情報を受信する。(2)制御部210は、受信された第1顧客情報を記憶部220に記憶させる。
【0040】
続いて、情報処理装置200における制御部210は、第1顧客情報と、所定の第3参照情報とに基づいて、第1顧客に適合する第1適合物件を選定する(アクティビティA140)。ここで、第3参照情報は、物件の購入を希望した第2顧客に関する第2顧客情報と、当該第2顧客に適合する第2適合物件との関係を示す情報である。本実施形態では、第3参照情報は、後述する第2顧客情報と、後述する第2適合物件との関係を教師データとして、予め学習させた学習済みモデルであるものとして説明する。第3参照情報は、予め記憶部220に記憶されていてもよい。
【0041】
第2顧客は、以前に情報処理装置200を利用した顧客である。第2顧客情報は、例えば、第2顧客が居住中であった物件、家族構成、入居希望時期、及び情報処理装置200の利用頻度等であってもよい。第2適合物件は、第2顧客が情報処理装置200を利用した際に、購入対象として第2顧客が決定した物件であってもよい。したがって、第1適合物件は、第1顧客情報から導出される、第1顧客の希望に適合すると思われる物件のことである。換言すると、選定部212は、物件の購入を希望する第1顧客に関する第1顧客情報と、予め記憶された第3参照情報とに基づいて、第1顧客に適合する第1適合物件を選定する。
【0042】
アクティビティA140では、例えば、次の3段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、記憶部220に記憶された、第1顧客情報及び第3参照情報を読み出す。(2)制御部210は、選定処理を実行し、第1適合物件を選定する。(3)制御部210は、選定された第1適合物件に関する情報を記憶部220に記憶させる。
【0043】
続いて、情報処理装置200における制御部210は、選定された第1適合物件に関する表示情報を生成する(アクティビティA150)。ここで、表示情報は、端末300の表示部330に表示される情報であってもよいし、仮想現実用のデバイス(いわゆるVRゴーグル等)において表示される情報であってもよい。換言すると、生成部213は、第1顧客に適合する第1適合物件に関する表示情報を生成する。
【0044】
アクティビティA150では、例えば、次の3段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、記憶部220に記憶された、第1適合物件に関する情報を読み出す。(2)制御部210は、生成処理を実行し、第1適合物件に関する表示情報を生成する。(3)制御部210は、生成された第1適合物件に関する表示情報を記憶部220に記憶させる。
【0045】
続いて、情報処理装置200における制御部210は、生成された第1適合物件に関する表示情報を端末300に送信する(アクティビティA160)。アクティビティA160では、例えば、次の2段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、記憶部220に記憶された、第1適合物件に関する表示情報を読み出す。(2)制御部210は、通信部250を介して、読み出された第1適合物件に関する表示情報を端末300に送信する。
【0046】
続いて、端末300における制御部310は、送信された第1適合物件に関する表示情報を受信する(アクティビティA170)。アクティビティA170では、例えば、次の2段階の情報処理が実行される。(1)通信部350は、送信された第1適合物件に関する表示情報を情報処理装置200から受信する。(2)制御部310は、受信された第1適合物件に関する表示情報を記憶部320に記憶させる。
【0047】
続いて、端末300における制御部310は、第1顧客に第1適合物件に関する情報(以下「物件案」ともいう。)を表示するように制御する(アクティビティA180)。物件案は、端末300の表示部330に表示されてもよいし、仮想現実用のデバイス(いわゆるVRゴーグル等)において表示されてもよい。
【0048】
アクティビティA180では、例えば、次の2段階の情報処理が実行される。(1)制御部310は、記憶部320に記憶された、第1適合物件に関する表示情報を読み出す。(2)制御部310は、読み出された第1適合物件に関する表示情報を物件案として表示部330に表示させる。
【0049】
続いて、情報処理装置200における制御部210は、表示された物件案が第1顧客に受け入れられたか否かを判定する(アクティビティA190)。物件案が受け入れられた場合、例えば、端末300から所定の信号を情報処理装置200に送信するようにすることで、制御部210は、第1顧客に物件案が受け入れられたか否かを判定可能である。例えば、制御部210は、アクティビティA160の情報処理を実行してから12時間以内に所定の信号が受信された場合に、第1顧客に物件案が受け入れられたと判定してもよい。
【0050】
アクティビティA190では、例えば、次の3段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、所定時間以内に、上記所定の信号が通信部250で受信されたか否かを判定する。(2)制御部210は、当該判定の結果に応じて、次の情報処理を実行する。
【0051】
続いて、情報処理装置200における制御部210は、物件の購入を希望する第1顧客に関する第1顧客情報と、第1顧客に適合する第1適合物件に関する情報との関係を教師データとして、学習済みモデルを生成又は更新する(アクティビティA200)。すなわち、制御部210は、表示された物件案が第1顧客に受け入れられた場合、第1顧客情報と第1適合物件とが好適な組み合わせであるものと推定する。
【0052】
アクティビティA200では、例えば、次の3段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、記憶部220に記憶された、第1顧客情報及び第1適合物件に関する情報を読み出す。(2)制御部210は、読み出された第1顧客情報及び第1適合物件に関する情報との関係を教師データとして、学習処理を実行する。(3)制御部210は、記憶部220に記憶された学習済みモデルを生成又は更新する。
【0053】
続いて、情報処理装置200における制御部210は、物件の間取りに関する第1間取り情報を取得する(アクティビティA210)。本実施形態では、第1間取り情報は、第1顧客に受け入れられた第1適合物件の間取りであるものとする。換言すると、取得部211は、物件の間取りに関する第1間取り情報を取得する。
【0054】
アクティビティA210では、例えば、次の3段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、記憶部220に記憶された第1適合物件に関する情報を読み出す。(2)制御部210は、読み出された第1適合物件に関する情報に紐付いた第1間取り情報を抽出する。(3)制御部210は、抽出された第1間取り情報を記憶部220に記憶させる。
【0055】
続いて、情報処理装置200における制御部210は、第1間取り情報と、所定の第1参照情報とに基づいて、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第1設計情報を選定する(アクティビティA220)。ここで、第1参照情報は、物件の間取りに関する第2間取り情報と、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第2設計情報との関係を示す情報である。本実施形態では、第1参照情報は、後述する第2間取り情報と、後述する第2設計情報との関係を教師データとして、予め学習させた学習済みモデルであるものとして説明する。第1参照情報は、予め記憶部220に記憶されていてもよい。
【0056】
第2間取り情報は、第2顧客が情報処理装置200を利用した際に、物件への適用対象として第2顧客が決定した間取りであってもよい。第2設計情報は、第2顧客が第2間取り情報に合わせて決定した設計情報であってもよい。第2設計情報は、少なくとも一部がブロックチェーンに記録された非代替性トークンである第3設計情報を含む。すなわち、第2設計情報は、非代替性トークンからなる設計情報の集合であってもよいし、非代替性トークンでない設計情報を含む集合であってもよい。
【0057】
したがって、第1設計情報は、第1間取り情報から導出される、第1顧客の希望に適合すると思われる内装の設計に関する情報である。換言すると、選定部212は、第1間取り情報と、第1参照情報とに基づいて、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第1設計情報を選定する。
【0058】
アクティビティA220では、例えば、次の3段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、記憶部220に記憶された、第1間取り情報及び第1参照情報を読み出す。(2)制御部210は、選定処理を実行し、第1設計情報を選定する。(3)制御部210は、第1設計情報に関する情報を記憶部220に記憶させる。
【0059】
続いて、情報処理装置200における制御部210は、選定された第1設計情報に関する表示情報を生成する(アクティビティA230)。ここで、表示情報は、端末300の表示部330に表示される情報であってもよいし、仮想現実用のデバイス(いわゆるVRゴーグル等)において表示される情報であってもよい。換言すると、生成部213は、第1設計情報に関する表示情報を生成する。好ましくは、生成部213は、仮想現実に対応した、第1設計情報に関する表示情報を生成する。仮想現実(Virtual Reality)に対応した表示情報は、前述のVRゴーグルに表示させるための、当該VRゴーグルに適合した表示情報のことである。
【0060】
アクティビティA230では、例えば、次の3段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、記憶部220に記憶された、第1設計情報に関する情報を読み出す。(2)制御部210は、生成処理を実行し、第1設計情報に関する表示情報を生成する。(3)制御部210は、生成された第1設計情報に関する表示情報を記憶部220に記憶させる。
【0061】
続いて、情報処理装置200における制御部210は、生成された第1設計情報に関する表示情報を端末300に送信する(アクティビティA240)。アクティビティA240では、例えば、次の2段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、記憶部220に記憶された、第1設計情報に関する表示情報を読み出す。(2)制御部210は、通信部250を介して、読み出された第1設計情報に関する表示情報を端末300に送信する。
【0062】
続いて、端末300における制御部310は、送信された第1設計情報に関する表示情報を受信する(アクティビティA250)。アクティビティA250では、例えば、次の2段階の情報処理が実行される。(1)通信部350は、送信された第1設計情報に関する表示情報を情報処理装置200から受信する。(2)制御部310は、受信された第1設計情報に関する表示情報を記憶部320に記憶させる。
【0063】
続いて、端末300における制御部310は、第1顧客に第1設計情報(以下「内装案」ともいう。)を表示する(アクティビティA260)。内装案は、端末300の表示部330に表示されてもよいし、仮想現実用のデバイス(いわゆるVRゴーグル等)において表示されてもよい。
【0064】
アクティビティA260では、例えば、次の2段階の情報処理が実行される。(1)制御部310は、記憶部320に記憶された、第1設計情報に関する表示情報を読み出す。(2)制御部310は、読み出された第1設計情報に関する表示情報を内装案として表示部330に表示させる。
【0065】
続いて、情報処理装置200における制御部210は、表示された内装案が第1顧客に受け入れられたか否かを判定する(アクティビティA270)。内装案が受け入れられた場合、例えば、端末300から所定の信号を情報処理装置200に送信するようにすることで、制御部210は、第1顧客に内装案が受け入れられたか否かを判定可能である。例えば、制御部210は、アクティビティA240の情報処理を実行してから12時間以内に所定の信号が受信された場合に、第1顧客に内装案が受け入れられたと判定してもよい。
【0066】
アクティビティA270では、例えば、次の3段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、所定時間以内に、上記所定の信号が通信部250で受信されたか否かを判定する。(2)制御部210は、当該判定の結果に応じて、次の情報処理を実行する。
【0067】
続いて、情報処理装置200における制御部210は、物件の間取りに関する第1間取り情報と、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第1設計情報との関係を教師データとして、学習済みモデルを生成又は更新する(アクティビティA280)。すなわち、制御部210は、表示された内装案が第1顧客に受け入れられた場合、第1間取り情報と第1設計情報とが好適な組み合わせであるものと推定する。換言すると、学習部214は、第1間取り情報と、第1設計情報との関係を教師データとして、学習済みモデルを生成又は更新する。
【0068】
アクティビティA280では、例えば、次の3段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、記憶部220に記憶された、第1間取り情報及び第1設計情報を読み出す。(2)制御部210は、読み出された第1間取り情報及び第1設計情報との関係を教師データとして、学習処理を実行する。(3)制御部210は、記憶部220に記憶された学習済みモデルを生成又は更新する。
【0069】
続いて、情報処理装置200における制御部210は、第1設計情報が第3設計情報(非代替性トークン)であった場合、当該第3設計情報と、所定の第2参照情報とに基づいて、第3設計情報の著作権者、及び第3設計情報に基づいた施工が可能な施工業者を選定する(アクティビティA310)。ここで、第3設計情報は、該第3設計情報が譲渡される場合、該第3設計情報の著作権とともに譲渡されるように構成されるものとする。したがって、第3設計情報の著作権者は、第3設計情報の著作権を保有する者と略同義であり、第3設計情報を設計した著作者(設計士)であってもよい。また、施工業者は、例えば、種々の設計情報に基づいて内装の施工が可能な業者であって、第3設計情報に対応可能な業者として、情報処理装置200に登録している業者であってもよい。
【0070】
第2参照情報は、第3設計情報と、著作権者と、施工業者との関係を示す情報である。本実施形態では、第2参照情報は、前述した第3設計情報と、該第3設計情報に紐付いた著作権者と、該第3設計情報に紐付いた施工業者との関係を教師データとして、予め学習させた学習済みモデルであるものとして説明する。第2参照情報は、予め記憶部220に記憶されていてもよい。換言すると、選定部212は、第3設計情報と、第2参照情報とに基づいて、第3設計情報の著作権者、及び第3設計情報に基づいた施工が可能な施工業者を選定する。
【0071】
アクティビティA310では、例えば、次の2段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、記憶部220に記憶された、第3設計情報及び第2参照情報を読み出す。(2)制御部210は、選定処理を実行し、第3設計情報の著作権者と、第3設計情報に基づいた施工が可能な施工業者を選定する。
【0072】
続いて、情報処理装置200における制御部210は、上記著作権者及び上記施工業者に関する表示情報を生成する(アクティビティA320)。ここで、表示情報は、端末300の表示部330に表示される情報であってもよいし、仮想現実用のデバイス(いわゆるVRゴーグル等)において表示される情報であってもよい。換言すると、生成部213は、上記著作権者及び施工業者に関する表示情報を生成する。
【0073】
アクティビティA320では、例えば、次の3段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、記憶部220に記憶された、上記著作権者及び施工業者に関する情報を読み出す。(2)制御部210は、生成処理を実行し、上記著作権者及び施工業者に関する表示情報を生成する。(3)制御部210は、上記著作権者及び施工業者に関する表示情報を記憶部220に記憶させる。
【0074】
続いて、情報処理装置200における制御部210は、生成された著作権者及び施工業者に関する表示情報を端末300に送信する(アクティビティA330)。アクティビティA330では、例えば、次の2段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、記憶部220に記憶された、著作権者及び施工業者に関する表示情報を読み出す。(2)制御部210は、通信部250を介して、読み出された著作権者及び施工業者に関する表示情報を端末300に送信する。
【0075】
続いて、端末300における制御部310は、送信された著作権者及び施工業者に関する表示情報を受信する(アクティビティA340)。アクティビティA340では、例えば、次の2段階の情報処理が実行される。(1)通信部350は、送信された著作権者及び施工業者に関する表示情報を情報処理装置200から受信する。(2)制御部310は、受信された著作権者及び施工業者に関する表示情報を記憶部320に記憶させる。
【0076】
続いて、端末300における制御部310は、第1顧客に、著作権者及び施工業者に関する情報(以下「マッチング結果」ともいう。)を表示する(アクティビティA350)。マッチング結果は、端末300の表示部330に表示されてもよいし、仮想現実用のデバイス(いわゆるVRゴーグル等)において表示されてもよい。
【0077】
アクティビティA350では、例えば、次の2段階の情報処理が実行される。(1)制御部310は、記憶部320に記憶された、上記著作権者及び施工業者に関する表示情報を読み出す。(2)制御部310は、読み出された著作権者及び施工業者に関する表示情報をマッチング結果として表示部330に表示させる。
【0078】
図8は、情報処理装置200によって実行される情報処理の別の流れを示すアクティビティ図である。以下、このアクティビティ図の各アクティビティに沿って、説明するものとする。後述するアクティビティA410と、アクティビティA510及びA520は、前述したアクティビティA110からA350までの情報処理とともに並列して実行されてもよい。
【0079】
情報処理装置200における制御部210は、Webサイトの巡回処理を実行することで、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第4設計情報をWebサイトから取得する(アクティビティA410)。すなわち、制御部210は、Web上に存在する種々の内装の設計に関する情報を収集する。ここで、第4設計情報は、非代替性トークンでない情報であってもよい。換言すると、取得部211は、Webサイトの巡回処理を実行することで、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第4設計情報をWebサイトから取得する。
【0080】
アクティビティA410では、例えば、次の3段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、記憶部220に記憶されたWeb巡回プログラムを読み出す。(2)制御部210は、Web巡回処理を実行し、第4設計情報を取得する。(3)制御部210は、取得された第4設計情報を記憶部220に記憶させる。
【0081】
情報処理装置200における制御部210は、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第2設計情報から任意の設計情報を選定する(アクティビティA510)。ここで、任意の設計情報は、著作権等によりWebサイト上へのアップロードを制限されていない設計情報であることが好ましい。換言すると、選定部212は、第2設計情報から任意の設計情報を選定する。
【0082】
アクティビティA510では、例えば、次の3段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、記憶部220に記憶された第2設計情報を読み出す。(2)制御部210は、選定処理を実行し、第2設計情報の中から、任意の設計情報を選定する。(3)制御部210は、選定された任意の設計情報を記憶部220に記憶させる。
【0083】
続いて、情報処理装置200における制御部210は、選定された任意の設計情報をWebサイトにアップロードするように送信制御する(アクティビティA520)。ここで、Webサイトは、情報処理装置200の管理者に関するWebサイトであって、新規顧客への訴求が可能なWebサイト(例えば、Social Networking Service)であると好ましい。換言すると、送信部215は、任意の設計情報をWebサイトにアップロードするように送信制御する。
【0084】
アクティビティA520では、例えば、次の3段階の情報処理が実行される。(1)制御部210は、記憶部220に記憶された任意の設計情報を読み出す。(2)制御部210は、送信処理を実行し、当該任意の設計情報をWebサイトにアップロードする。
【0085】
本実施形態における情報処理システムにおいて、非代替性トークンである第3設計情報の一部又は全部が記録されたブロックチェーンは、第3設計情報の著作者(設計士)のアカウントに関する情報と、第3設計情報の所有者(著作権者)に関する情報を保持するものであることが好ましい。このため、第3設計情報の所有権が著作者から離れた後も、著作者は第3設計情報を通じて対価を得ることが可能となる。なお、通常の非代替性トークン取引と同様に、第3設計情報の所有者が移転する際に、所定の対価が著作者に支払われるようにすることも可能である。
【0086】
すなわち、本実施形態において、物件の間取りに応じた内装の設計に関する設計情報として、非代替性トークンを用いることにより、当該設計情報を創作した創作者(設計士)だけではなく、当該設計情報を使用する者(顧客)に対しても、種々の利益を享受させることができる。つまり、設計情報に唯一無二の存在価値を付与することにより、当該設計情報の創作者又はその後の所有者は、当該設計情報が利用される毎に対価を取得可能となり、その分、当該設計情報の利用料を低く抑えることができる。これにより、当該設計情報を利用する顧客は、従来のように一から設計士に設計情報を創作するように依頼するよりも、低い対価で設計情報の利用権を取得可能となる。
【0087】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0088】
4.その他
本実施形態の態様は、プログラムであってもよい。このプログラムは、情報処理装置200(情報処理システム)の各部としてコンピュータを機能させる。
【0089】
第1変形例として、制御部210は、各種データ及び各種情報について記憶部220に書き出し処理(記憶処理)及び読み出し処理をしているが、これに限られず、例えば、制御部210内のレジスタやキャッシュメモリ等を使用して、各アクティビティの情報処理を実行してもよい。
【0090】
次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0091】
(1)情報処理システムであって、取得部と、選定部と、生成部とを備え、前記取得部は、物件の間取りに関する第1間取り情報を取得し、前記選定部は、前記第1間取り情報と、第1参照情報とに基づいて、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第1設計情報を選定し、前記第1参照情報は、物件の間取りに関する第2間取り情報と、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第2設計情報との関係を示す情報であり、前記第2設計情報は、少なくとも一部がブロックチェーンに記録された非代替性トークンである第3設計情報を含み、前記生成部は、前記第1設計情報に関する表示情報を生成する、情報処理システム。
【0092】
このような態様によれば、非代替性トークンである第3設計情報を扱うことにより、第3設計情報が利用される毎に、設計士(著作権者)に利用料の支払いをするシステムを構築可能である。また、第3設計情報を何度も利用可能とすることにより、設計士が一から内装の設計をする手間を削減可能であるため、その分、設計料を低く設定することが可能となる。したがって、設計士及び顧客の双方にメリットを提供することができる。また、簡単な構成のため、コンピュータの処理速度を向上させることができる。
【0093】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記第1参照情報は、前記第2間取り情報と、前記第2設計情報との関係を教師データとして、予め学習させた学習済みモデルである、情報処理システム。
【0094】
このような態様によれば、機械学習を用いることで、第2間取り情報と、第2設計情報との関係に近いもの、すなわち、第1間取り情報に紐付けて第1設計情報を抽出する精度を向上させることができる。
【0095】
(3)上記(2)に記載の情報処理システムにおいて、学習部を備え、前記学習部は、前記第1間取り情報と、前記第1設計情報との関係を教師データとして、前記学習済みモデルを生成又は更新する、情報処理システム。
【0096】
このような態様によれば、実データを教師データとすることにより、例えば、特定の顧客に特化して学習させた学習済みモデルを生成することができる。
【0097】
(4)上記(1)から(3)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記生成部は、仮想現実に対応した、前記第1設計情報に関する表示情報を生成する、情報処理システム。
【0098】
このような態様によれば、内装の設計の候補をVR内覧中に提示可能であるため、内装の検討を効率的に行わせることができる。
【0099】
(5)上記(1)から(4)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記選定部は、前記第3設計情報と、第2参照情報とに基づいて、前記第3設計情報の著作権者、及び前記第3設計情報に基づいた施工が可能な施工業者を選定し、前記第2参照情報は、前記第3設計情報と、前記著作権者と、前記施工業者との関係を示す情報であり、前記生成部は、前記著作権者及び前記施工業者に関する表示情報を生成する、情報処理システム。
【0100】
このような態様によれば、提示された設計情報が第3設計情報である場合に、当該第3設計情報に紐付いた著作権者及び施工業者を紹介可能であるため、著作権者、施工業者及び顧客のマッチングサービスを提供することができる。したがって、著作権者、施工業者及び顧客は、それぞれ以下のメリットを享受可能である。著作権者は、保有する設計情報の価値を認識することができる。施工業者は、内装を施工する機会を取得することができる。顧客は、自身で施工業者を選定する手間を省くことができる。
【0101】
(6)上記(1)から(5)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記第3設計情報は、該第3設計情報が譲渡される場合、該第3設計情報の著作権とともに譲渡されるように構成される、情報処理システム。
【0102】
このような態様によれば、第3設計情報の保有者は、保有する第3設計情報を使って資金繰りを調整することができる。
【0103】
(7)上記(1)から(6)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記取得部は、Webサイトの巡回処理を実行することで、物件の間取りに応じた内装の設計に関する第4設計情報を前記Webサイトから取得する、情報処理システム。
【0104】
このような態様によれば、Web上に存在する設計情報を取得することにより、顧客への内装の設計に係る提案のバリエーションを増加させることができる。
【0105】
(8)上記(1)から(7)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記取得部は、物件の購入を希望する第1顧客に関する第1顧客情報を取得し、前記選定部は、前記第1顧客情報と、第3参照情報とに基づいて、前記第1顧客に適合する第1適合物件を選定し、前記第3参照情報は、物件の購入を希望した第2顧客に関する第2顧客情報と、前記第2顧客に適合する第2適合物件との関係を示す情報であり、前記生成部は、前記第1適合物件に関する表示情報を生成する、情報処理システム。
【0106】
このような態様によれば、内装の設計の提案とともに物件の提案を合わせて行うことが可能であるため、不動産関連サービスを一気通貫に提供することができる。
【0107】
(9)上記(1)から(8)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、送信部を備え、前記選定部は、前記第2設計情報から任意の設計情報を選定し、前記送信部は、前記任意の設計情報をWebサイトにアップロードするように送信制御する、情報処理システム。
【0108】
このような態様によれば、内装の設計情報を積極的に情報展開することにより、顧客へのアピールとなり、新規顧客の獲得につなげることができる。
【0109】
(10)プログラムであって、上記(1)から(9)までの何れか1つに記載の情報処理システムの各部としてコンピュータを機能させる、プログラム。
【0110】
このような態様によれば、非代替性トークンである第3設計情報を扱うことにより、第3設計情報が利用される毎に、設計士(著作権者)に利用料の支払いをするシステムを構築可能である。また、第3設計情報を何度も利用可能とすることにより、設計士が一から内装の設計をする手間を削減可能であるため、その分、設計料を低くすることが可能となる。したがって、設計士及び顧客の双方にメリットを提供することができる。また、簡単な構成のため、コンピュータの処理速度を向上させることができる。
【0111】
(11)情報処理方法であって、上記(1)から(9)までの何れか1つに記載の情報処理システムの各部に対応する各工程としてコンピュータにより実行される、情報処理方法。
【0112】
このような態様によれば、非代替性トークンである第3設計情報を扱うことにより、第3設計情報が利用される毎に、設計士(著作権者)に利用料の支払いをするシステムを構築可能である。また、第3設計情報を何度も利用可能とすることにより、設計士が一から内装の設計をする手間を削減可能であるため、その分、設計料を低くすることが可能となる。したがって、設計士及び顧客の双方にメリットを提供することができる。また、簡単な構成のため、コンピュータの処理速度を向上させることができる。
もちろん、この限りではない。
【符号の説明】
【0113】
100 :情報処理システム
200 :情報処理装置
210 :制御部
211 :取得部
212 :選定部
213 :生成部
214 :学習部
215 :送信部
220 :記憶部
250 :通信部
260 :通信バス
300 :端末
310 :制御部
320 :記憶部
330 :表示部
340 :入力部
350 :通信部
360 :通信バス