(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004743
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】電源供給装置および電源供給システム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
H02J7/00 302C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022104538
(22)【出願日】2022-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】梅村 卓也
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA03
5G503BA04
5G503BB01
5G503DA02
5G503DA17
(57)【要約】
【課題】電源供給装置の利便性を向上させる。
【解決手段】本開示の一態様の電源供給装置は、第1,2電池ユニットとハウジングと第1,2正極端子と第1,2負極端子と第1,2制御部とを備える。第1電池ユニットと第2電池ユニットとは電気的に分離される。第1,2制御部はそれぞれ、互いに独立して、第1,2電池ユニットを制御する。第1,2電池ユニットはそれぞれ、互いに直列に接続された第1,2の複数の電池と第1,2正極と第1,2負極と備える。第1,2正極端子はそれぞれ、第1,2正極と電気的に接続される。第1,2負極端子はそれぞれ、第1,2負極と電気的に接続される。第1,2制御部はそれぞれ、第1,2電池ユニットを制御するように構成される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに直列に接続された第1の複数の電池と、第1正極と、第1負極と備える第1電池ユニットと、
互いに直列に接続された第2の複数の電池と、第2正極と、第2負極と備える第2電池ユニットと、
前記第1電池ユニットおよび前記第2電池ユニットを収容するハウジングと、
前記第1正極と電気的に接続される第1正極端子と、
前記第1負極と電気的に接続される第1負極端子と、
前記第2正極と電気的に接続される第2正極端子と、
前記第2負極と電気的に接続される第2負極端子と、
前記第1電池ユニットを制御するように構成された第1制御部と、
前記第2電池ユニットを制御するように構成された第2制御部とを備え、
前記第1電池ユニットと前記第2電池ユニットとは電気的に分離され、
前記第1制御部および前記第2制御部はそれぞれ、互いに独立して、前記第1電池ユニットおよび前記第2電池ユニットを制御するように構成されている電源供給装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電源供給装置であって、
オン状態またはオフ状態に選択的に切り替わるように前記電源供給装置の使用者によって手動操作されるように構成された第1手動スイッチと、
オン状態またはオフ状態に選択的に切り替わるように前記使用者によって手動操作されるように構成され、前記第1手動スイッチと電気的に独立している第2手動スイッチとを備え、
前記第1手動スイッチは、前記第1手動スイッチが前記オン状態または前記オフ状態であることを示す第1スイッチ状態信号を前記第1制御部へ出力するように構成され、
前記第2手動スイッチは、前記第2手動スイッチが前記オン状態または前記オフ状態であることを示す第2スイッチ状態信号を前記第2制御部へ出力するように構成されている電源供給装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電源供給装置であって、
前記使用者によって手動操作されるように構成された操作部を備え、
前記第1手動スイッチおよび前記第2手動スイッチは、予め設定されたオン切替操作が前記操作部に対して行われると、互いに連動して同時に前記オン状態になり、予め設定されたオフ切替操作が前記操作部に対して行われると、互いに連動して同時に前記オフ状態になるように構成される電源供給装置。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れか1項に記載の電源供給装置であって、
前記第1電池ユニットおよび前記第2電池ユニットを充電する充電器に接続されるように構成された充電コネクタを備え、
前記充電コネクタは、
前記第1正極と電気的に接続されるように構成された第1充電正極端子と、
前記第1負極と電気的に接続されるように構成された第1充電負極端子と、
前記第2正極と電気的に接続されるように構成された第2充電正極端子と、
前記第2負極と電気的に接続されるように構成された第2充電負極端子と
を備える電源供給装置。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れか1項に記載の電源供給装置と、
第1電動作業機と、
前記電源供給装置と前記第1電動作業機との間に接続されるように構成された第1アダプタおよび第2アダプタとを備え、
前記第1アダプタは、
前記第1正極端子に接続されるように構成された第1コネクタ正極端子と、前記第1負極端子に接続されるように構成された第1コネクタ負極端子とを備え、前記電源供給装置に接続されるように構成された第1アダプタコネクタと、
前記第1コネクタ正極端子に接続されている第1装着部正極端子と、前記第1コネクタ負極端子に接続されている第1装着部負極端子とを備え、前記第1電動作業機に装着されるように構成された第1アダプタ装着部とを備え、
前記第2アダプタは、
前記第2正極端子に接続されるように構成された第2コネクタ正極端子と、前記第2負極端子に接続されるように構成された第2コネクタ負極端子とを備え、前記電源供給装置に接続されるように構成された第2アダプタコネクタと、
前記第2コネクタ正極端子に接続されている第2装着部正極端子と、前記第2コネクタ負極端子に接続されている第2装着部負極端子とを備え、前記第1電動作業機に装着されるように構成された第2アダプタ装着部とを備え、
前記第1電動作業機は、
前記第1装着部正極端子、第1装着部負極端子、第2装着部正極端子および第2装着部負極端子のそれぞれに接続されるように構成された第1バッテリ正極端子、第1バッテリ負極端子、第2バッテリ正極端子および第2バッテリ負極端子を備える第1バッテリ装着部を備え、
前記第1バッテリ負極端子および前記第2バッテリ正極端子は互いに接続されている電源供給システム。
【請求項6】
請求項1~請求項4の何れか1項に記載の電源供給装置と、
第2電動作業機と、
前記電源供給装置と前記第2電動作業機との間に接続されるように構成された第1アダプタおよび第2アダプタとを備え、
前記第1アダプタは、
前記第1正極端子に接続されるように構成された第1コネクタ正極端子と、前記第1負極端子に接続されるように構成された第1コネクタ負極端子とを備え、前記電源供給装置に接続されるように構成された第1アダプタコネクタと、
前記第1コネクタ正極端子に接続されている第1装着部正極端子と、前記第1コネクタ負極端子に接続されている第1装着部負極端子とを備え、前記第2電動作業機に装着されるように構成された第1アダプタ装着部とを備え、
前記第2アダプタは、
前記第2正極端子に接続されるように構成された第2コネクタ正極端子と、前記第2負極端子に接続されるように構成された第2コネクタ負極端子とを備え、前記電源供給装置に接続されるように構成された第2アダプタコネクタと、
前記第2コネクタ正極端子に接続されている第2装着部正極端子と、前記第2コネクタ負極端子に接続されている第2装着部負極端子とを備え、前記第2電動作業機に装着されるように構成された第2アダプタ装着部とを備え、
前記第2電動作業機は、
モータと、
前記第1装着部正極端子、第1装着部負極端子、第2装着部正極端子および第2装着部負極端子のそれぞれに接続されるように構成された第1バッテリ正極端子、第1バッテリ負極端子、第2バッテリ正極端子および第2バッテリ負極端子を備える第2バッテリ装着部と、
第1バッテリ切替スイッチと、
第2バッテリ切替スイッチとを備え、
前記第1バッテリ正極端子および前記第2バッテリ正極端子は互いに接続されており、
前記第1バッテリ負極端子および前記第2バッテリ負極端子は互いに接続されており、
前記第1バッテリ切替スイッチは、前記第1バッテリ正極端子と前記モータとの間の第1通電経路上において、前記第1バッテリ正極端子と、前記第1バッテリ正極端子および前記第2バッテリ正極端子の接続点との間に設置され、
前記第2バッテリ切替スイッチは、前記第2バッテリ正極端子と前記モータとの間の第2通電経路上において、前記第2バッテリ正極端子と前記接続点との間に設置される電源供給システム。
【請求項7】
請求項1~請求項4の何れか1項に記載の電源供給装置と、
第3電動作業機と、
前記電源供給装置と前記第3電動作業機との間に接続されるように構成された第3アダプタとを備え、
前記第3アダプタは、
前記第1正極端子に接続されるように構成された第3コネクタ正極端子と、前記第1負極端子に接続されるように構成された第3コネクタ負極端子と、前記第2正極端子に接続されるように構成された第4コネクタ正極端子と、前記第2負極端子に接続されるように構成された第4コネクタ負極端子とを備え、前記電源供給装置に接続されるように構成された第3アダプタコネクタと、
前記第3コネクタ正極端子および前記第4コネクタ正極端子に接続されている第3装着部正極端子と、前記第3コネクタ負極端子および前記第4コネクタ負極端子に接続されている第3装着部負極端子とを備え、前記第3電動作業機に装着されるように構成された第3アダプタ装着部とを備え、
前記第3電動作業機は、
前記第3装着部正極端子および前記第3装着部負極端子のそれぞれに接続されるように構成された第3バッテリ正極端子および第3バッテリ負極端子を備える第3バッテリ装着部を備える電源供給システム。
【請求項8】
請求項7に記載の電源供給システムであって、
前記第3アダプタコネクタは、
前記第1制御部から第1放電停止信号を取得するように構成された第3コネクタ信号端子と、前記第2制御部から第2放電停止信号を取得するように構成された第4コネクタ信号端子とを備え、
前記第3アダプタ装着部は、
前記第3コネクタ信号端子に接続されている第1入力端子と、前記第4コネクタ信号端子に接続されている第2入力端子と、出力端子とを備える論理積回路と、
前記出力端子に接続されている第3装着部信号端子とを備え、
前記第3バッテリ装着部は、
前記第3装着部信号端子に接続されるように構成された第3バッテリ信号端子を備える電源供給システム。
【請求項9】
請求項7に記載の電源供給システムであって、
前記第3アダプタコネクタは、
前記第1制御部へのデータまたは前記第1制御部からのデータを伝送するように構成された第3コネクタ通信端子と、前記第2制御部へのデータまたは前記第2制御部からのデータを伝送するように構成された第4コネクタ通信端子とを備え、
前記第3アダプタ装着部は、
前記第1電池ユニットから放電させる場合に、前記第1電池ユニットに放電を指示する第1放電指令を前記第3コネクタ通信端子から送信し、前記第2電池ユニットから放電させる場合に、前記第2電池ユニットに放電を指示する第2放電指令を前記第4コネクタ通信端子から送信するように構成されたアダプタ制御部を備える電源供給システム。
【請求項10】
請求項9に記載の電源供給システムであって、
前記アダプタ制御部は、前記第1電池ユニットおよび前記第2電池ユニットのうち何れに放電させるかを判断するように構成されている電源供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、複数の電池ユニットを備える電源供給装置および電源供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、第1電池パックおよび第2電池パックを内部に収容する電力供給装置に接続されて、第1機器側ユニットおよび第2機器側ユニットからそれぞれ第1電池パックおよび第2電池パックの電源電圧を供給するように構成されたマルチ出力アダプタを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のマルチ出力アダプタでは、例えば、第1電池パックおよび第2電池パックがそれぞれ18Vの電源電圧を出力する場合には、第1機器側ユニットおよび第2機器側ユニットはそれぞれ、18V~36Vおよび0V~18Vの電源電圧を出力する。このため、第1,2機器側ユニットが装着される第1,2装着部を備える電動作業機に第1,2機器側ユニットを装着する際には、18V~36Vに対応する第1装着部に第1機器側ユニットを装着し、0V~18Vに対応する第2装着部に第2機器側ユニットを装着する必要がある。
【0005】
このため、電動作業機の使用者は、電源供給のためにマルチ出力アダプタを電動作業機に装着する際に、第1機器側ユニットを第2装着部に装着するとともに第2機器側ユニットを第1装着部に装着して電動作業機が破損してしまうという事態が発生しないように注意する必要があり、電源供給装置の利便性が損なわれるという問題があった。
【0006】
本開示の一態様は、電源供給装置の利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様における電源供給装置は、第1電池ユニットと、第2電池ユニットと、ハウジングと、第1正極端子と、第1負極端子と、第2正極端子と、第1制御部と、第2制御部とを備える。第1電池ユニットと第2電池ユニットとは電気的に分離される。第1制御部および第2制御部はそれぞれ、互いに独立して、第1電池ユニットおよび第2電池ユニットを制御するように構成されている。
【0008】
第1電池ユニットは、互いに直列に接続された第1の複数の電池と、第1正極と、第1負極と備える。第2電池ユニットは、互いに直列に接続された第2の複数の電池と、第2正極と、第2負極と備える。ハウジングは、第1電池ユニットおよび第2電池ユニットを収容する。
【0009】
第1正極端子は、第1正極と電気的に接続される。第1負極端子は、第1負極と電気的に接続される。第2正極端子は、第2正極と電気的に接続される。第2負極端子は、第2負極と電気的に接続される。
【0010】
第1制御部は、第1電池ユニットを制御するように構成される。第2制御部は、第2電池ユニットを制御するように構成される。
このような電源供給装置は、第1正極端子および第1負極端子を用いて出力される第1電池ユニットの電圧と、第2正極端子および第2負極端子を用いて出力される第2電池ユニットの電圧とを電気的に分離することができる。
【0011】
このため、上述の電源供給装置は、第1装着部および第2装着部を備える電動作業機の第1装着部に第2正極端子および第2負極端子が接続されるとともに第2装着部に第1正極端子および第1負極端子が接続されても、電動作業機が破損するのを抑制することができる。
【0012】
これにより、上述の電動作業機の使用者は、第1正極端子および第1負極端子を第2装着部に接続したり、第2正極端子および第2負極端子を第1装着部に接続したりしてしまうことを気にすることなく、電動作業機に電源を供給するための作業を行うことができる。このため、上述の電源供給装置は、電源供給装置の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】電源供給装置、第1,2アダプタおよび充電器を示す図である。
【
図2】電源供給装置、第3アダプタおよび充電器を示す図である。
【
図3】第1実施形態の電源供給装置の電気的構成を示すブロック図である。
【
図4】第1実施形態の充電器の電気的構成を示すブロック図である。
【
図5】第1,2アダプタおよび第1電動作業機の電気的構成を示すブロック図である。
【
図6】第1,2アダプタおよび第3,4電動作業機の電気的構成を示すブロック図である。
【
図7】第1,2アダプタおよび第2電動作業機の電気的構成を示すブロック図である。
【
図8】第1実施形態の第3アダプタおよび第3電動作業機の電気的構成を示すブロック図である。
【
図9】電源供給制御処理を示すフローチャートである。
【
図10】第2実施形態の電源供給装置の電気的構成を示すブロック図である。
【
図11】第2実施形態の第3アダプタおよび第3電動作業機の電気的構成を示すブロック図である。
【
図12】アダプタ制御処理を示すフローチャートである。
【
図14】第2実施形態の充電器の電気的構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施形態の総括]
ある実施形態における電源供給装置は、第1電池ユニットを備えてもよい。第1電池ユニットは、互いに直列に接続された第1の複数の電池と、第1正極と、第1負極と備えてもよい。加えて/あるいは、電源供給装置は、第2電池ユニットを備えてもよい。第2電池ユニットは、互いに直列に接続された第2の複数の電池と、第2正極と、第2負極と備えてもよい。加えて/あるいは、電源供給装置は、ハウジングを備えてもよい。ハウジングは、第1電池ユニットおよび第2電池ユニットを収容してもよい。加えて/あるいは、電源供給装置は、第1正極端子を備えてもよい。第1正極端子は、第1正極と電気的に接続されてもよい。加えて/あるいは、電源供給装置は、第1負極端子を備えてもよい。第1負極端子は、第1負極と電気的に接続されてもよい。加えて/あるいは、電源供給装置は、第2正極端子を備えてもよい。第2正極端子は、第2正極と電気的に接続されてもよい。加えて/あるいは、電源供給装置は、第2負極端子を備えてもよい。第2負極端子は、第2負極と電気的に接続されてもよい。加えて/あるいは、電源供給装置は、第1制御部を備えてもよい。第1制御部は、第1電池ユニットを制御するように構成されてもよい。加えて/あるいは、電源供給装置は、第2制御部を備えてもよい。第2制御部は、第2電池ユニットを制御するように構成されてもよい。加えて/あるいは、第1電池ユニットと第2電池ユニットとは電気的に分離されてもよい。加えて/あるいは、第1制御部および第2制御部はそれぞれ、互いに独立して、第1電池ユニットおよび第2電池ユニットを制御するように構成されていてもよい。
【0015】
ある実施形態における電源供給装置が、上記の第1電池ユニット、上記の第2電池ユニット、上記のハウジング、上記の第1正極端子、上記の第1負極端子、上記の第2正極端子、上記の第1制御部および上記の第2制御部を備えるのであれば、電動作業機の使用者は、第1正極端子および第1負極端子を第2装着部に接続したり、第2正極端子および第2負極端子を第1装着部に接続したりしてしまうことを気にすることなく、電動作業機に電源を供給するための作業を行うことができる。このため、このような電源供給装置は、電源供給装置の利便性を向上させることができる。
【0016】
加えて/あるいは、電源供給装置は、第1手動スイッチを備えてもよい。第1手動スイッチは、オン状態またはオフ状態に選択的に切り替わるように電源供給装置の使用者によって手動操作されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、電源供給装置は、第2手動スイッチを備えてもよい。第2手動スイッチは、オン状態またはオフ状態に選択的に切り替わるように使用者によって手動操作されるように構成され、第1手動スイッチと電気的に独立していてもよい。加えて/あるいは、第1手動スイッチは、第1手動スイッチがオン状態またはオフ状態であることを示す第1スイッチ状態信号を第1制御部へ出力するように構成されてもよい。加えて/あるいは、第2手動スイッチは、第2手動スイッチがオン状態またはオフ状態であることを示す第2スイッチ状態信号を第2制御部へ出力するように構成されてもよい。このような電源供給装置は、第1電池ユニットと第2電池ユニットとが電気的に分離された状態を維持し、使用者の切替操作に基づいて第1,2電池ユニットからの電源供給の制御を行うことができる。
【0017】
加えて/あるいは、電源供給装置は、操作部を備えてもよい。操作部は、使用者によって手動操作されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、第1手動スイッチおよび第2手動スイッチは、予め設定されたオン切替操作が操作部に対して行われると、互いに連動して同時にオン状態になり、予め設定されたオフ切替操作が操作部に対して行われると、互いに連動して同時にオフ状態になるように構成されてもよい。このような電源供給装置は、操作部に対する一回の操作で、第1,2手動スイッチを同時にオン状態またはオフ状態に切り替えることができるため、電源供給装置の操作性を向上させることができる。
【0018】
加えて/あるいは、電源供給装置は、第1電池ユニットおよび第2電池ユニットを充電する充電器に接続されるように構成された充電コネクタを備えてもよい。加えて/あるいは、充電コネクタは、第1充電正極端子を備えてもよい。第1充電正極端子は、第1正極と電気的に接続されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、充電コネクタは、第1充電負極端子を備えてもよい。第1充電負極端子は、第1負極と電気的に接続されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、充電コネクタは、第2充電正極端子を備えてもよい。第2充電正極端子は、第2正極と電気的に接続されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、充電コネクタは、第2充電負極端子を備えてもよい。第2充電負極端子は、第2負極と電気的に接続されるように構成されてもよい。このような電源供給装置は、充電器を用いて第1電池ユニットおよび第2電池ユニットを充電することができる。
【0019】
ある実施形態における電源供給システムは、上述の電源供給装置を備えてもよい。加えて/あるいは、電源供給システムは、第1電動作業機を備えてもよい。加えて/あるいは、電源供給システムは、第1アダプタおよび第2アダプタを備えてもよい。第1アダプタおよび第2アダプタは、電源供給装置と第1電動作業機との間に接続されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、第1アダプタは、第1アダプタコネクタを備えてもよい。第1アダプタコネクタは、第1正極端子に接続されるように構成された第1コネクタ正極端子と、第1負極端子に接続されるように構成された第1コネクタ負極端子とを備え、電源供給装置に接続されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、第1アダプタは、第1アダプタ装着部を備えてもよい。第1アダプタ装着部は、第1コネクタ正極端子に接続されている第1装着部正極端子と、第1コネクタ負極端子に接続されている第1装着部負極端子とを備え、第1電動作業機に装着されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、第2アダプタは、第2アダプタコネクタを備えてもよい。第2アダプタコネクタは、第2正極端子に接続されるように構成された第2コネクタ正極端子と、第2負極端子に接続されるように構成された第2コネクタ負極端子とを備え、電源供給装置に接続されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、第2アダプタは、第2アダプタ装着部を備えてもよい。第2アダプタ装着部は、第2コネクタ正極端子に接続されている第2装着部正極端子と、第2コネクタ負極端子に接続されている第2装着部負極端子とを備え、第1電動作業機に装着されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、第1電動作業機は、第1バッテリ装着部を備えてもよい。第1バッテリ装着部は、第1装着部正極端子、第1装着部負極端子、第2装着部正極端子および第2装着部負極端子のそれぞれに接続されるように構成された第1バッテリ正極端子、第1バッテリ負極端子、第2バッテリ正極端子および第2バッテリ負極端子を備えてもよい。加えて/あるいは、第1バッテリ負極端子および第2バッテリ正極端子は互いに接続されていてもよい。このような電源供給システムは、第1電池ユニットと第2電池ユニットとを直列接続したときの電源電圧を第1電動作業機へ供給することができる。
【0020】
ある実施形態における電源供給システムは、上述の電源供給装置を備えてもよい。加えて/あるいは、電源供給システムは、第2電動作業機を備えてもよい。加えて/あるいは、電源供給システムは、第1アダプタおよび第2アダプタを備えてもよい。第1アダプタおよび第2アダプタは、電源供給装置と第2電動作業機との間に接続されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、第1アダプタは、第1アダプタコネクタを備えてもよい。第1アダプタコネクタは、第1正極端子に接続されるように構成された第1コネクタ正極端子と、第1負極端子に接続されるように構成された第1コネクタ負極端子とを備え、電源供給装置に接続されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、第1アダプタは、第1アダプタ装着部を備えてもよい。第1アダプタは、第1コネクタ正極端子に接続されている第1装着部正極端子と、第1コネクタ負極端子に接続されている第1装着部負極端子とを備え、第2電動作業機に装着されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、第2アダプタは、第2アダプタコネクタを備えてもよい。第2アダプタコネクタは、第2正極端子に接続されるように構成された第2コネクタ正極端子と、第2負極端子に接続されるように構成された第2コネクタ負極端子とを備え、電源供給装置に接続されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、第2アダプタは、第2アダプタ装着部を備えてもよい。第2アダプタ装着部は、第2コネクタ正極端子に接続されている第2装着部正極端子と、第2コネクタ負極端子に接続されている第2装着部負極端子とを備え、第2電動作業機に装着されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、第2電動作業機は、モータを備えてもよい。加えて/あるいは、第2電動作業機は、第2バッテリ装着部を備えてもよい。第2バッテリ装着部は、第1装着部正極端子、第1装着部負極端子、第2装着部正極端子および第2装着部負極端子のそれぞれに接続されるように構成された第1バッテリ正極端子、第1バッテリ負極端子、第2バッテリ正極端子および第2バッテリ負極端子を備えてもよい。加えて/あるいは、第2電動作業機は、第1バッテリ切替スイッチを備えてもよい。加えて/あるいは、第2電動作業機は、第2バッテリ切替スイッチを備えてもよい。加えて/あるいは、第1バッテリ正極端子および第2バッテリ正極端子は互いに接続されていてもよい。加えて/あるいは、第1バッテリ負極端子および第2バッテリ負極端子は互いに接続されていてもよい。加えて/あるいは、第1バッテリ切替スイッチは、第1バッテリ正極端子とモータとの間の第1通電経路上において、第1バッテリ正極端子と、第1バッテリ正極端子および第2バッテリ正極端子の接続点との間に設置されてもよい。加えて/あるいは、第2バッテリ切替スイッチは、第2バッテリ正極端子とモータとの間の第2通電経路上において、第2バッテリ正極端子と接続点との間に設置されてもよい。このような電源供給システムは、第2電動作業機の内部におけるスイッチ切替によって、第1電池ユニットからの電源電圧、または、第2電池ユニットからの電源電圧を第2電動作業機に供給することができる。
【0021】
ある実施形態における電源供給システムは、上述の電源供給装置を備えてもよい。加えて/あるいは、電源供給システムは、第3電動作業機を備えてもよい。加えて/あるいは、電源供給システムは、第3アダプタを備えてもよい。第3アダプタは、電源供給装置と第3電動作業機との間に接続されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、第3アダプタは、第3アダプタコネクタを備えてもよい。第3アダプタコネクタは、第1正極端子に接続されるように構成された第3コネクタ正極端子と、第1負極端子に接続されるように構成された第3コネクタ負極端子と、第2正極端子に接続されるように構成された第4コネクタ正極端子と、第2負極端子に接続されるように構成された第4コネクタ負極端子とを備え、電源供給装置に接続されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、第3アダプタは、第3アダプタ装着部を備えてもよい。第3アダプタ装着部は、第3コネクタ正極端子および第4コネクタ正極端子に接続されている第3装着部正極端子と、第3コネクタ負極端子および第4コネクタ負極端子に接続されている第3装着部負極端子とを備え、第3電動作業機に装着されるように構成されてもよい。加えて/あるいは、第3電動作業機は、第3バッテリ装着部を備えてもよい。第3バッテリ装着部は、第3装着部正極端子および第3装着部負極端子のそれぞれに接続されるように構成された第3バッテリ正極端子および第3バッテリ負極端子を備えてもよい。このような電源供給システムは、第1電池ユニットと第2電池ユニットとを並列接続したときの電源電圧を第3電動作業機へ供給することができる。
【0022】
加えて/あるいは、第3アダプタコネクタは、第1制御部から第1放電停止信号を取得ように構成された第3コネクタ信号端子と、第2制御部から第2放電停止信号を取得するように構成された第4コネクタ信号端子とを備えてもよい。加えて/あるいは、第3アダプタ装着部は、論理積回路を備えてもよい。論理積回路は、第3コネクタ信号端子に接続されている第1入力端子と、第4コネクタ信号端子に接続されている第2入力端子と、出力端子とを備えてもよい。加えて/あるいは、第3アダプタ装着部は、第3装着部信号端子を備えてもよい。第3装着部信号端子は、出力端子に接続されてもよい。加えて/あるいは、第3バッテリ装着部は、第3装着部信号端子に接続されるように構成された第3バッテリ信号端子を備えてもよい。このような電源供給システムは、第1電池ユニットおよび第2電池ユニットの両方からの電源供給が停止した場合に、その旨を第3電動作業機側で認識させることができる。また電源供給システムは、第1電池ユニットおよび第2電池ユニットの何れか一方が電源供給を停止した場合であっても、電源電圧を第3電動作業機へ供給することができる。
【0023】
加えて/あるいは、第3アダプタコネクタは、第1制御部へのデータまたは第1制御部からのデータを伝送するように構成された第3コネクタ通信端子と、第2制御部へのデータまたは第2制御部からのデータを伝送するように構成された第4コネクタ通信端子とを備えてもよい。加えて/あるいは、第3アダプタ装着部は、第1電池ユニットから放電させる場合に、第1電池ユニットに放電を指示する第1放電指令を第3コネクタ通信端子から送信し、第2電池ユニットから放電させる場合に、第2電池ユニットに放電を指示する第2放電指令を第4コネクタ通信端子から送信するように構成されてもよい。このような電源供給システムは、第1電池ユニットおよび第2電池ユニットの何れか一方に、電源電圧を第3電動作業機へ供給させることができる。
【0024】
加えて/あるいは、アダプタ制御部は、第1電池ユニットおよび第2電池ユニットのうち何れに放電させるかを判断するように構成されてもよい。
ある実施形態では、上述の特徴はどのように組み合わされてもよい。ある実施形態では、上述の特徴のいずれかは、除外されてもよい。
【0025】
[特定の例示的な実施形態]
[第1実施形態]
以下に本開示の例示的な第1実施形態を図面とともに説明する。
【0026】
図1に示すように、本実施形態の電源供給システム1は、電源供給装置2と、第1アダプタ3と、第2アダプタ4と、充電器5とを備える。
電源供給装置2は、本体部11と、第1電源コネクタ12と、第2電源コネクタ13と、第1電源コード14と、第2電源コード15と、充電コネクタ16とを備える。
【0027】
本体部11は、略直方体状に形成されており、後述する内蔵バッテリ50を内蔵している。本体部11の外表面には、使用者が本体部11を背負うことができるように、図示しない一対の背負いベルトが取り付けられている。
【0028】
第1,2電源コネクタ12,13はそれぞれ、第1,2アダプタ3,4に接続されるコネクタである。第1電源コード14は、本体部11に収容されている内蔵バッテリ50と第1電源コネクタ12とを互いに接続する。第2電源コード15は、内蔵バッテリ50と第2電源コネクタ13とを互いに接続する。
【0029】
充電コネクタ16は、充電器5に接続されるコネクタである。
第1アダプタ3は、第1アダプタ装着部21と、第1アダプタコネクタ22と、第1アダプタコード23とを備える。第1アダプタ装着部21は、後述する第1,2,3電動作業機7,8,9に装着される。第1アダプタコネクタ22は、第1電源コネクタ12に接続されるコネクタである。第1アダプタコード23は、第1アダプタコネクタ22と第1アダプタ装着部21とを互いに接続する。
【0030】
第2アダプタ4は、第2アダプタ装着部31と、第2アダプタコネクタ32と、第2アダプタコード33とを備える。第2アダプタ装着部31は、後述する第1,2,4電動作業機7,8,10に装着される。第2アダプタコネクタ32は、第2電源コネクタ13に接続されるコネクタである。第2アダプタコード33は、第2アダプタコネクタ32と第2アダプタ装着部31とを互いに接続する。
【0031】
充電器5は、筐体201と、ACプラグ202と、給電コード203と、充電コネクタ204と、充電コード205とを備える。
筐体201は、内蔵バッテリ50を充電するための各種回路を内部に収容する。ACプラグ202は、商用電源のコンセントに離脱可能に装着される。給電コード203は、ACプラグ202と筐体201とを互いに接続する。充電コネクタ204は、電源供給装置2の充電コネクタ16に接続されるコネクタである。充電コード205は、充電コネクタ204と筐体201とを互いに接続する。
【0032】
図2に示すように、電源供給システム1は、更に第3アダプタ6を備える。
第3アダプタ6は、第3アダプタ装着部41と、第3アダプタコネクタ42と、第3アダプタコード43とを備える。第3アダプタ装着部41は、後述する第3電動作業機9に装着される。第3アダプタコネクタ42は、第1電源コネクタ12および第2電源コネクタ13に接続されるコネクタである。第3アダプタコード43は、第3アダプタコネクタ42と第3アダプタ装着部41とを互いに接続する。
【0033】
図3に示すように、第1電源コネクタ12は、第1正極端子101と、第1負極端子102と、第1通信端子103と、第1信号端子104と、第1検出端子105とを備える。
【0034】
第2電源コネクタ13は、第2正極端子111と、第2負極端子112と、第2通信端子113と、第2信号端子114と、第2検出端子115とを備える。
第1電源コード14は、第1正極ライン121と、第1負極ライン122と、第1通信ライン123と、第1信号ライン124と、第1アダプタ検出ライン125とを備える。
【0035】
第2電源コード15は、第2正極ライン131と、第2負極ライン132と、第2通信ライン133と、第2信号ライン134と、第2アダプタ検出ライン135とを備える。
充電コネクタ16は、第1充電正極端子141と、第1充電負極端子142と、第1充電信号端子143と、第2充電正極端子144と、第2充電負極端子145と、第2充電信号端子146とを備える。
【0036】
第1正極ライン121の第1端は第1正極端子101に接続される。第1正極ライン121の第2端は第1充電正極端子141に接続される。
第1負極ライン122の第1端は第1負極端子102に接続される。第1負極ライン122の第2端は第1充電負極端子142に接続される。
【0037】
第2正極ライン131の第1端は第2正極端子111に接続される。第2正極ライン131の第2端は第2充電正極端子144に接続される。
第2負極ライン132の第1端は第2負極端子112に接続される。第2負極ライン132の第2端は第2充電負極端子145に接続される。
【0038】
電源供給装置2の本体部11に内蔵されている内蔵バッテリ50は、2極単投型スイッチ51と、第1電源供給部52と、第2電源供給部53とを備える。
2極単投型スイッチ51は、第1手動スイッチ56と第2手動スイッチ57と操作部58とを備える。2極単投型スイッチ51は、使用者が操作部58に対してオン切替操作を行うことによって、第1手動スイッチ56と第2手動スイッチ57とが同時にオン状態になる2極単投オン状態に切り替わり、更に、使用者が操作部58に対してオフ切替操作を行うことによって、第1手動スイッチ56と第2手動スイッチ57とが同時にオフ状態になる2極単投オフ状態に切り替わるように構成される。
【0039】
第1電源供給部52は、第1電池ユニット61と、第1電源回路62と、第1MPU63と、第1電流検出回路64と、第1電圧検出回路65と、第1温度検出回路66と、第1放電制御回路67と、第1通信回路68と、第1アダプタ検出回路69と、第1放電遮断素子70と、第1充電遮断素子71と、第1充電制御回路72と、第1スイッチ検出回路73とを備える。MPUは、Micro Processing Unitの略である。
【0040】
第2電源供給部53は、第2電池ユニット81と、第2電源回路82と、第2MPU83と、第2電流検出回路84と、第2電圧検出回路85と、第2温度検出回路86と、第2放電制御回路87と、第2通信回路88と、第2アダプタ検出回路89と、第2放電遮断素子90と、第2充電遮断素子91と、第2充電制御回路92と、第2スイッチ検出回路93とを備える。
【0041】
第1電池ユニット61および第2電池ユニット81の各々は、互いに直列接続された複数の二次電池セル61aおよび二次電池セル81aを備える。本実施形態では、第1電池ユニット61および第2電池ユニット81はリチウムイオンバッテリであり、それぞれが36Vの定格電圧を有する。
【0042】
第1電池ユニット61の正極61b(以下、第1正極61b)は、第1正極ライン121を介して、第1正極端子101および第1充電正極端子141に接続される。第1電池ユニット61の負極61c(以下、第1負極61c)は、第1負極ライン122を介して、第1負極端子102および第1充電負極端子142に接続される。
【0043】
第2電池ユニット81の正極81b(以下、第2正極81b)は、第2正極ライン131を介して、第2正極端子111および第2充電正極端子144に接続される。第2電池ユニット81の負極81c(以下、第2負極81c)は、第2負極ライン132を介して、第2負極端子112および第2充電負極端子145に接続される。
【0044】
第1,2電源回路62,82はそれぞれ、第1,2正極ライン121,131を介して第1,2電池ユニット61,81から電力供給を受けることによって、第1,2MPU63,83を含む各種回路を動作させるための第1,2内部電圧VCC1,VCC2を生成する。
【0045】
第1,2MPU63,83はそれぞれ、第1,2CPU63a,83a、第1,2ROM63b,83bおよび第1,2RAM63c,83cを備えたマイクロコンピュータを含む。マイクロコンピュータの各種機能は、第1,2CPU63a,83aが非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、第1,2ROM63b,83bが、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、第1,2CPU63a,83aが実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等の電子部品で達成してもよい。また第1,2MPU63,83は、1つまたは複数のマイクロコンピュータを備えてもよい。
【0046】
第1,2電流検出回路64,84はそれぞれ、第1,2負極61c,81cと第1,2負極ライン122,132との間の通電経路上に設置される。そして第1,2電流検出回路64,84はそれぞれ、第1,2電池ユニット61,81から流れる第1,2放電電流の値、または、第1,2電池ユニット61,81へ流れる第1,2充電電流の値を検出し、検出した電流値を示す第1,2放電電流情報または第1,2充電電流情報を第1,2MPU63,83へ出力する。
【0047】
第1,2電圧検出回路65,85はそれぞれ、第1,2MPU63,83と通信可能に構成されている。第1,2電圧検出回路65,85はそれぞれ、第1,2MPU63,83からの指令に従い、第1,2電池ユニット61,81に含まれる各二次電池セルの電圧を検出したり、複数の二次電池セルの残容量を均等化させるセルバランス処理を実行したりする。
【0048】
第1,2電圧検出回路65,85はそれぞれ、第1,2電池ユニット61,81に含まれる二次電池セルの各々の電圧の検出値を示す第1,2セル電圧情報を第1,2MPU63,83へ送信する。
【0049】
第1,2温度検出回路66,86はそれぞれ、第1,2電池ユニット61,81に含まれる二次電池セルの各々の温度を検出し、二次電池セルの各々の電圧の検出値を示す第1,2セル温度情報を第1,2MPU63,83へ出力する。
【0050】
第1,2放電制御回路67,87はそれぞれ、第1,2MPU63,83からの指令に従い、第1,2放電停止信号を出力する。第1,2放電制御回路67,87はそれぞれ、第1,2信号ライン124,134を介して、第1,2信号端子104,114に接続される。
【0051】
第1,2通信回路68,88はそれぞれ、第1,2アダプタ3,4との間でシリアル通信を行う。第1,2通信回路68,88はそれぞれ、第1,2通信ライン123,133を介して、第1,2通信端子103,113に接続される。
【0052】
第1,2アダプタ検出回路69,89はそれぞれ、接続されたアダプタのアダプタIDを取得し、取得したアダプタIDを第1,2MPU63,83へ出力する。第1,2アダプタ検出回路69,89はそれぞれ、第1,2アダプタ検出ライン125,135を介して、第1,2検出端子105,115に接続される。
【0053】
第1,2放電遮断素子70,90および第1,2充電遮断素子71,91は、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の形態である。
第1,2放電遮断素子70,90はそれぞれ、第1,2正極ライン121,131上において、第1,2電池ユニット61,81の第1,2正極61b,81bとの接続点と第1,2正極端子101,111との間に設置される。
【0054】
これにより、必要に応じて第1放電遮断素子70をオフ状態にすることによって第1電池ユニット61からの放電を遮断することができる。同様に、必要に応じて第2放電遮断素子90をオフ状態にすることによって第2電池ユニット81からの放電を遮断することができる。
【0055】
第1,2充電遮断素子71,91はそれぞれ、第1,2放電遮断素子70,90と同様に、第1,2正極ライン121,131上において、第1,2電池ユニット61,81の第1,2正極61b,81bとの接続点と第1,2正極端子101,111との間に設置される。
【0056】
すなわち、第1放電遮断素子70と第1充電遮断素子71とは、第1正極ライン121上において、互いに直列に接続される。同様に、第2放電遮断素子90と第2充電遮断素子91とは、第2正極ライン131上において、互いに直列に接続される。
【0057】
第1,2充電遮断素子71,91は、第1電池ユニット61と第2電池ユニット81とが互いに並列に接続されている場合において、第1電池ユニット61から第2電池ユニット81への充電、または、第2電池ユニット81から第1電池ユニット61への充電を遮断するための素子である。すなわち、互いに並列に接続されている第1電池ユニット61と第2電池ユニット81との間で充電が発生する状態になった場合に、第1充電遮断素子71および第2充電遮断素子91のうち、一方がオン状態にされ、他方がオフ状態にされる。これにより、第1電池ユニット61と第2電池ユニット81との間の充電を遮断している状態において、第1電池ユニット61および第2電池ユニット81の何れか一方からの放電を継続させることができる。
【0058】
第1,2充電制御回路72,92はそれぞれ、第1,2MPU63,83から充電停止信号が入力されると、充電停止信号を第1,2充電信号端子143,146へ出力する。
第1,2スイッチ検出回路73,93はそれぞれ、第1,2スイッチ56,57の状態を示す第1,2スイッチ状態信号を第1,2MPU63,83へ出力する。
【0059】
図4に示すように、充電器5は、筐体201と、ACプラグ202と、給電コード203と、充電コネクタ204と、充電コード205とを備える。
筐体201は、第1入力整流回路211と、第2入力整流回路212と、第1電源回路213と、第2電源回路214と、第1制御回路215と、第2制御回路216とを収容する。
【0060】
第1,2入力整流回路211,212はそれぞれ、ACプラグ202から給電コード203を介して供給される交流電圧を整流して直流電圧に変換し、第1,2電源回路213,214へ出力する。
【0061】
第1,2電源回路213,214はそれぞれ、第1,2入力整流回路211,212から入力された直流電圧からバッテリ充電用の第1,2充電電圧を生成する。
第1,2制御回路215,216はそれぞれ、第1,2電源回路213,214による第1,2充電電圧の生成を制御する。
【0062】
充電コネクタ204は、第1充電正極端子221と、第1充電負極端子222と、第1充電通信端子223と、第2充電正極端子224と、第2充電負極端子225と、第2充電通信端子226とを備える。
【0063】
第1充電正極端子221および第1充電負極端子222は、第1電源回路213から第1充電電圧を出力するために、第1電源回路213に接続される。
第2充電正極端子224および第2充電負極端子225は、第2電源回路214から第2充電電圧を出力するために、第2電源回路214に接続される。
【0064】
第1,2充電通信端子223,226はそれぞれ、第1,2制御回路215,216に接続される。
図5に示すように、第1アダプタ3は、第1アダプタ装着部21と、第1アダプタコネクタ22と、第1アダプタコード23とを備える。
【0065】
第1アダプタ装着部21は、第1装着部正極端子231と、第1装着部負極端子232と、第1装着部信号端子233と、第1アダプタ識別部234とを備える。
第1アダプタ識別部234は、第1アダプタ3のアダプタIDを出力するように構成される。
【0066】
第1アダプタコネクタ22は、第1コネクタ正極端子241と、第1コネクタ負極端子242と、第1コネクタ信号端子243と、第1アダプタ識別端子244とを備える。
第1装着部正極端子231、第1装着部負極端子232、第1装着部信号端子233および第1アダプタ識別部234はそれぞれ、第1アダプタコード23を介して、第1コネクタ正極端子241、第1コネクタ負極端子242、第1コネクタ信号端子243および第1アダプタ識別端子244に接続される。
【0067】
第2アダプタ4は、第2アダプタ装着部31と、第2アダプタコネクタ32と、第2アダプタコード33とを備える。
第2アダプタ装着部31は、第2装着部正極端子251と、第2装着部負極端子252と、第2装着部信号端子253と、第2アダプタ識別部254とを備える。
【0068】
第2アダプタ識別部254は、第2アダプタ4のアダプタIDを出力するように構成される。
第2アダプタコネクタ32は、第2コネクタ正極端子261と、第2コネクタ負極端子262と、第2コネクタ信号端子263と、第2アダプタ識別端子264とを備える。
【0069】
第2装着部正極端子251、第2装着部負極端子252、第2装着部信号端子253および第2アダプタ識別部254はそれぞれ、第2アダプタコード33を介して、第2コネクタ正極端子261、第2コネクタ負極端子262、第2コネクタ信号端子263および第2アダプタ識別端子264に接続される。
【0070】
第1電動作業機7は、モータ301と、第1バッテリ装着部302と、トリガスイッチ303と、スイッチング素子304と、モータ制御回路305と、正極側電源ライン306と、負極側電源ライン307とを備える。
【0071】
本実施形態では、モータ301は、ブラシ付き直流モータである。
第1バッテリ装着部302には、2つのバッテリパックが離脱可能に装着される。第1バッテリ装着部302は、第1バッテリ装着部302上で2つのバッテリパックをそれぞれ予め設定された着脱方向に沿ってスライドさせることによって、2つのバッテリパックをそれぞれ個別に着脱可能に構成されている。
【0072】
第1バッテリ装着部302は、第1バッテリ正極端子311と、第1バッテリ負極端子312と、第1バッテリ信号端子313と、第2バッテリ正極端子314と、第2バッテリ負極端子315と、第2バッテリ信号端子316とを備える。
【0073】
正極側電源ライン306の第1端は第1バッテリ正極端子311に接続される。正極側電源ライン306の第2端はモータ301の正極に接続される。負極側電源ライン307の第1端は第2バッテリ負極端子315に接続される。負極側電源ライン307の第2端はモータ301の負極に接続される。第1,2バッテリ信号端子313,316は、モータ制御回路305に接続される。第1バッテリ負極端子312は、第2バッテリ正極端子314に接続される。
【0074】
トリガスイッチ303は、モータ301の駆動指令を入力するための操作スイッチである。トリガスイッチ303は、使用者が押し下げ操作をしているときにだけオン状態となるタクトスイッチを備える。トリガスイッチ303は、正極側電源ライン306上に設置される。
【0075】
スイッチング素子304は、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の形態であり、正極側電源ライン306上に設置される。
モータ制御回路305は、トリガスイッチ303がオン状態になるとスイッチング素子304をオン状態にし、トリガスイッチ303がオフ状態になるとスイッチング素子304をオフ状態にするように構成されている。
【0076】
第1バッテリ装着部302の第1バッテリ正極端子311、第1バッテリ負極端子312および第1バッテリ信号端子313はそれぞれ、第1アダプタ3の第1装着部正極端子231、第1装着部負極端子232および第1装着部信号端子233に接続される。
【0077】
第1バッテリ装着部302の第2バッテリ正極端子314、第2バッテリ負極端子315および第2バッテリ信号端子316はそれぞれ、第2アダプタ4の第2装着部正極端子251、第2装着部負極端子252および第2装着部信号端子253に接続される。
【0078】
図6に示すように、第3電動作業機9は、モータ321と、第3バッテリ装着部322と、トリガスイッチ323と、スイッチング素子324と、モータ制御回路325と、正極側電源ライン326と、負極側電源ライン327とを備える。
【0079】
本実施形態では、モータ321は、ブラシ付き直流モータである。
第3バッテリ装着部322には、1つのバッテリパックが離脱可能に装着される。第3バッテリ装着部322は、第3バッテリ装着部322上で1つのバッテリパックを予め設定された着脱方向に沿ってスライドさせることによって、1つのバッテリパックを着脱可能に構成されている。
【0080】
第3バッテリ装着部322は、第3バッテリ正極端子331と、第3バッテリ負極端子332と、第3バッテリ信号端子333とを備える。
正極側電源ライン326の第1端は第3バッテリ正極端子331に接続される。正極側電源ライン326の第2端はモータ321の正極に接続される。負極側電源ライン327の第1端は第3バッテリ負極端子332に接続される。負極側電源ライン327の第2端はモータ321の負極に接続される。第3バッテリ信号端子333は、モータ制御回路325に接続される。
【0081】
トリガスイッチ323は、モータ321の駆動指令を入力するための操作スイッチである。トリガスイッチ323は、使用者が押し下げ操作をしているときにだけオン状態となるタクトスイッチを備える。トリガスイッチ323は、正極側電源ライン326上に設置される。
【0082】
スイッチング素子324は、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の形態であり、正極側電源ライン326上に設置される。
モータ制御回路325は、トリガスイッチ323がオン状態になるとスイッチング素子324をオン状態にし、トリガスイッチ323がオフ状態になるとスイッチング素子324をオフ状態にするように構成されている。
【0083】
第3バッテリ装着部322の第3バッテリ正極端子331、第3バッテリ負極端子332および第3バッテリ信号端子333はそれぞれ、第1アダプタ3の第1装着部正極端子231、第1装着部負極端子232および第1装着部信号端子233に接続される。
【0084】
第4電動作業機10は、モータ341と、第4バッテリ装着部342と、トリガスイッチ343と、スイッチング素子344と、モータ制御回路345と、正極側電源ライン346と、負極側電源ライン347とを備える。
【0085】
本実施形態では、モータ341は、ブラシ付き直流モータである。
第4バッテリ装着部342には、1つのバッテリパックが離脱可能に装着される。第4バッテリ装着部342は、第4バッテリ装着部342上で1つのバッテリパックを予め設定された着脱方向に沿ってスライドさせることによって、1つのバッテリパックを着脱可能に構成されている。
【0086】
第4バッテリ装着部342は、第4バッテリ正極端子351と、第4バッテリ負極端子352と、第4バッテリ信号端子353とを備える。
正極側電源ライン346の第1端は第4バッテリ正極端子351に接続される。正極側電源ライン346の第2端はモータ341の正極に接続される。負極側電源ライン347の第1端は第4バッテリ負極端子352に接続される。負極側電源ライン347の第2端はモータ341の負極に接続される。第4バッテリ信号端子353は、モータ制御回路345に接続される。
【0087】
トリガスイッチ343は、モータ341の駆動指令を入力するための操作スイッチである。トリガスイッチ343は、使用者が押し下げ操作をしているときにだけオン状態となるタクトスイッチを備える。トリガスイッチ343は、正極側電源ライン346上に設置される。
【0088】
スイッチング素子344は、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の形態であり、正極側電源ライン346上に設置される。
モータ制御回路345は、トリガスイッチ343がオン状態になるとスイッチング素子344をオン状態にし、トリガスイッチ343がオフ状態になるとスイッチング素子344をオフ状態にするように構成されている。
【0089】
第4バッテリ装着部342の第4バッテリ正極端子351、第4バッテリ負極端子352および第4バッテリ信号端子353はそれぞれ、第2アダプタ4の第2装着部正極端子251、第2装着部負極端子252および第2装着部信号端子253に接続される。
【0090】
図7に示すように、第2電動作業機8は、モータ361と、第2バッテリ装着部362と、トリガスイッチ363と、スイッチング素子364と、モータ制御回路365と、第1正極側電源ライン366と、負極側電源ライン367と、第2正極側電源ライン368と、第1バッテリ切替スイッチ369と、第2バッテリ切替スイッチ370とを備える。
【0091】
本実施形態では、モータ361は、ブラシ付き直流モータである。
第2バッテリ装着部362には、2つのバッテリパックが離脱可能に装着される。第2バッテリ装着部362は、第2バッテリ装着部362上で2つのバッテリパックをそれぞれ予め設定された着脱方向に沿ってスライドさせることによって、2つのバッテリパックをそれぞれ個別に着脱可能に構成されている。
【0092】
第2バッテリ装着部362は、第1バッテリ正極端子371と、第1バッテリ負極端子372と、第1バッテリ信号端子373と、第2バッテリ正極端子374と、第2バッテリ負極端子375と、第2バッテリ信号端子376とを備える。
【0093】
第1正極側電源ライン366の第1端は第1バッテリ正極端子371に接続される。第1正極側電源ライン366の第2端はモータ361の正極に接続される。負極側電源ライン367の第1端は第2バッテリ負極端子375に接続される。負極側電源ライン367の第2端はモータ361の負極に接続される。第1,2バッテリ信号端子373,376は、モータ制御回路365に接続される。
【0094】
トリガスイッチ363は、モータ361の駆動指令を入力するための操作スイッチである。トリガスイッチ363は、使用者が押し下げ操作をしているときにだけオン状態となるタクトスイッチを備える。トリガスイッチ363は、正極側電源ライン306上に設置される。
【0095】
スイッチング素子364は、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の形態であり、第1正極側電源ライン366上に設置される。
第1バッテリ切替スイッチ369は、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の形態であり、第1正極側電源ライン366上における第1バッテリ正極端子371とトリガスイッチ363との間に設置される。
【0096】
第2正極側電源ライン368の第1端は第2バッテリ正極端子374に接続される。第2正極側電源ライン368の第2端は、第1正極側電源ライン366上における第1バッテリ切替スイッチ369とトリガスイッチ363との間に設置される。
【0097】
第2バッテリ切替スイッチ370は、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の形態であり、第2正極側電源ライン368上に設置される。
モータ制御回路365は、トリガスイッチ363がオン状態になるとスイッチング素子364をオン状態にし、トリガスイッチ363がオフ状態になるとスイッチング素子364をオフ状態にするように構成されている。
【0098】
またモータ制御回路365は、第1バッテリ切替スイッチ369および第2バッテリ切替スイッチ370の何れか一方がオン状態となるように第1バッテリ切替スイッチ369および第2バッテリ切替スイッチ370を制御するように構成されている。
【0099】
第2バッテリ装着部362の第1バッテリ正極端子371、第1バッテリ負極端子372および第1バッテリ信号端子373はそれぞれ、第1アダプタ3の第1装着部正極端子231、第1装着部負極端子232および第1装着部信号端子233に接続される。
【0100】
第2バッテリ装着部362の第2バッテリ正極端子374、第2バッテリ負極端子375および第2バッテリ信号端子376はそれぞれ、第2アダプタ4の第2装着部正極端子251、第2装着部負極端子252および第2装着部信号端子253に接続される。
【0101】
図8に示すように、第3アダプタ6は、第3アダプタ装着部41と、第3アダプタコネクタ42と、第3アダプタコード43とを備える。
第3アダプタ装着部41は、第3装着部正極端子271と、第3装着部負極端子272と、第3装着部信号端子273と、第3アダプタ識別部274と、論理積回路275とを備える。
【0102】
第3アダプタ識別部274は、第3アダプタ6のアダプタIDを出力するように構成される。
第3アダプタコネクタ42は、第3コネクタ正極端子281と、第3コネクタ負極端子282と、第3コネクタ信号端子283と、第3コネクタ識別端子284と、第4コネクタ正極端子285と、第4コネクタ負極端子286と、第4コネクタ信号端子287と、第4コネクタ識別端子288とを備える。
【0103】
第3装着部正極端子271は、第3アダプタコード43を介して、第3コネクタ正極端子281および第4コネクタ正極端子285に接続される。
第3装着部負極端子272は、第3アダプタコード43を介して、第3コネクタ負極端子282および第4コネクタ負極端子286に接続される。
【0104】
第3装着部信号端子273は、論理積回路275の出力端子に接続される。論理積回路275の第1入力端子および第2入力端子はそれぞれ、第3アダプタコード43を介して、第3コネクタ信号端子283および第4コネクタ信号端子287に接続される。
【0105】
第3アダプタ識別部274は、第3アダプタコード43を介して、第3コネクタ識別端子284および第4コネクタ識別端子288に接続される。
第3コネクタ正極端子281、第3コネクタ負極端子282、第3コネクタ信号端子283および第3コネクタ識別端子284はそれぞれ、第1電源コネクタ12の第1正極端子101、第1負極端子102、第1信号端子104および第1検出端子105に接続される。
【0106】
第4コネクタ正極端子285、第4コネクタ負極端子286、第4コネクタ信号端子287および第4コネクタ識別端子288はそれぞれ、第2電源コネクタ13の第2正極端子111と、第2負極端子112と、第2信号端子114および第2検出端子115に接続される。
【0107】
次に、電源供給装置2が実行する電源供給制御処理の手順を説明する。電源供給制御処理は、第1,2,3アダプタ3,4,6が電源供給装置2に接続されると開始される処理である。なお、以下の電源供給制御処理の説明では、説明の簡略化のために、第1,2アダプタ3,4が接続される場合における手順を説明する。
【0108】
電源供給制御処理が実行されると、第1,2MPU63,83の第1,2CPU63a,83aは、
図9に示すように、まずS10にて、第1,2アダプタ3,4が接続されているか否かを判断する。具体的には、第1,2CPU63a,83aは、第1,2アダプタ検出回路69,89が第1,2アダプタ3,4のアダプタIDの入力を検出した場合に、第1,2アダプタ3,4が接続されていると判断する。
【0109】
ここで、第1,2アダプタ3,4が接続されていない場合には、第1,2CPU63a,83aは、S20にて、第1,2放電遮断素子70,90および第1,2充電遮断素子71,91をオフ状態にして、電源供給制御処理を終了する。
【0110】
一方、第1,2アダプタ3,4が接続されている場合には、第1,2CPU63a,83aは、S30にて、第1,2放電遮断素子70,90および第1,2充電遮断素子71,91をオン状態にする。
【0111】
そして第1,2CPU63a,83aは、S40にて、第1,2電流検出回路64,84から第1,2放電電流情報または第1,2充電電流情報を取得する。
次に第1,2CPU63a,83aは、S50にて、第1,2電圧検出回路65,85から第1,2セル電圧情報を取得する。
【0112】
さらに第1,2CPU63a,83aは、S60にて、第1,2温度検出回路66,86から第1,2セル温度情報を取得する。
そして第1,2CPU63a,83aは、S70にて、第1,2充電電流の値が予め設定された許容範囲内であるか否かを判断する。ここで、第1,2充電電流の値が許容範囲外である場合には、第1,2CPU63a,83aは、S110に移行する。
【0113】
一方、第1,2充電電流の値が許容範囲内である場合には、第1,2CPU63a,83aは、S80にて、第1,2電池ユニット61,81に含まれる二次電池セルのセル電圧が予め設定された電圧保護閾値以上であるか否かを判断する。
【0114】
ここで、セル電圧が電圧保護閾値未満となる二次電池セルが存在する場合には、第1,2CPU63a,83aは、S110に移行する。
一方、第1,2電池ユニット61,81に含まれる二次電池セルのセル電圧が電圧保護閾値以上である場合には、第1,2CPU63a,83aは、S90にて、第1,2電池ユニット61,81に含まれる二次電池セルのセル温度が予め設定された温度保護閾値以下であるか否かを判断する。
【0115】
ここで、セル温度が温度保護閾値を超える二次電池セルが存在する場合には、第1,2CPU63a,83aは、S110に移行する。
一方、第1,2電池ユニット61,81に含まれる二次電池セルのセル温度が温度保護閾値以下である場合には、第1,2CPU63a,83aは、S100にて、第1,2放電電流の値が予め設定された電流保護閾値以下であるか否かを判断する。
【0116】
ここで、第1,2放電電流の値が電流保護閾値を超えている場合には、第1,2CPU63a,83aは、S110に移行する。一方、第1,2放電電流の値が電流保護閾値以下である場合には、第1,2CPU63a,83aは、S10に移行する。
【0117】
S110に移行すると、第1,2CPU63a,83aは、第1,2放電停止信号を第1,2信号端子104,114から出力し、電源供給制御処理を終了する。
このような電源供給装置2は、第1正極端子101および第1負極端子102を用いて出力される第1電池ユニット61の電圧と、第2正極端子111および第2負極端子112を用いて出力される第2電池ユニット81の電圧とを電気的に分離することができる。
【0118】
このため、電源供給装置2は、第1電動作業機7の第1バッテリ正極端子311および第1バッテリ負極端子312にそれぞれ第2正極端子111および第2負極端子112が接続されるとともに、第1電動作業機7の第2バッテリ正極端子314および第2バッテリ負極端子315にそれぞれ第1正極端子101および第1負極端子102が接続されても、第1電動作業機7が破損するのを抑制することができる。
【0119】
これにより、第1電動作業機7の使用者は、第1正極端子101および第1負極端子102それぞれを第2バッテリ正極端子314および第2バッテリ負極端子315に接続したり、第2正極端子111および第2負極端子112それぞれを第1バッテリ正極端子311および第1バッテリ負極端子312に接続したりしてしまうことを気にすることなく、第1電動作業機7に電源を供給するための作業を行うことができる。このため、電源供給装置2は、電源供給装置2の利便性を向上させることができる。
【0120】
電源供給装置2は、第1電池ユニット61と第2電池ユニット81とが電気的に分離された状態を維持し、使用者の切替操作に基づいて第1,2電池ユニット61,81からの電源供給の制御を行うことができる。
【0121】
電源供給装置2は、操作部58に対する一回の操作で、第1,2手動スイッチ56,57を同時にオン状態またはオフ状態に切り替えることができるため、電源供給装置2の操作性を向上させることができる。
【0122】
電源供給装置2は、充電器5を用いて第1電池ユニット61および第2電池ユニット81を充電することができる。
電源供給システム1は、第1電池ユニット61と第2電池ユニット81とを直列接続したときの電源電圧を第1電動作業機7へ供給することができる。
【0123】
電源供給システム1は、第2電動作業機8の内部におけるスイッチ切替によって、第1電池ユニット61からの電源電圧、または、第2電池ユニット81からの電源電圧を第2電動作業機8に供給することができる。
【0124】
電源供給システム1は、第1電池ユニット61と第2電池ユニット81とを並列接続したときの電源電圧を第3電動作業機9へ供給することができる。
電源供給システム1は、第1電池ユニット61および第2電池ユニット81の両方からの電源供給が停止した場合に、その旨を第3電動作業機9側で認識させることができる。また電源供給システム1は、第1電池ユニット61および第2電池ユニット81の何れか一方が電源供給を停止した場合であっても、電源電圧を第3電動作業機9へ供給することができる。
【0125】
以上説明した実施形態において、複数の二次電池セル61aは上記実施形態の総括における第1の複数の電池に相当し、複数の二次電池セル81aは上記実施形態の総括における第2の複数の電池に相当する。
【0126】
また、本体部11は上記実施形態の総括におけるハウジングの一例に相当し、第1MPU63は実施形態の総括における第1制御部の一例に相当し、第2MPU83は実施形態の総括における第2制御部の一例に相当する。
【0127】
また、第1正極側電源ライン366は上記実施形態の総括における第1通電経路の一例に相当し、第2正極側電源ライン368は上記実施形態の総括における第2通電経路の一例に相当する。
【0128】
[第2実施形態]
以下に本開示の第2実施形態を図面とともに説明する。なお第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0129】
第2実施形態の電源供給システム1は、電源供給装置2、充電器5および第3アダプタ6の構成が変更された点が第1実施形態と異なる。
図10に示すように、第2実施形態の電源供給装置2は、第1電源コネクタ12が第1電源端子107を備える点と、第2電源コネクタ13が第2電源端子117を備える点とが第1実施形態と異なる。
【0130】
第1電源端子107には、第1電源回路62により生成された第1内部電圧VCC1が印加される。第2電源端子117には、第2電源回路82により生成された第2内部電圧VCC2が印加される。
【0131】
図11に示すように、第2実施形態の第3アダプタ6は、第3アダプタ装着部41と、第3アダプタコネクタ42と、第3アダプタコード43とを備える。
第3アダプタ装着部41は、第3装着部正極端子401と、第3装着部負極端子402と、第3装着部信号端子403と、第3アダプタ識別部404と、第3アダプタMPU405と、第1通信回路406と、第2通信回路407と、第1ダイオード408と、第2ダイオード409とを備える。
【0132】
第3アダプタ識別部404は、第3アダプタ6のアダプタIDを出力するように構成される。
第3アダプタMPU405は、CPU405a、ROM405bおよびRAM405cを備えたマイクロコンピュータを含む。マイクロコンピュータの各種機能は、CPU405aが非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、ROM405bが、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、CPU405aが実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等の電子部品で達成してもよい。また第3アダプタMPU405は、1つまたは複数のマイクロコンピュータを備えてもよい。
【0133】
第1通信回路406は、電源供給装置2の第1通信回路68との間でデータ通信を行う回路である。第2通信回路407は、電源供給装置2の第2通信回路88との間でデータ通信を行う回路である。
【0134】
第3アダプタコネクタ42は、第3コネクタ正極端子411と、第3コネクタ負極端子412と、第3コネクタ信号端子413と、第3コネクタ識別端子414と、第3コネクタ通信端子415と、第3コネクタ電源端子416と、第4コネクタ正極端子417と、第4コネクタ負極端子418と、第4コネクタ信号端子419と、第4コネクタ識別端子420と、第4コネクタ通信端子421と、第4コネクタ電源端子422とを備える。
【0135】
第3装着部正極端子401は、第3アダプタコード43を介して、第3コネクタ正極端子411および第4コネクタ正極端子417に接続される。
第3装着部負極端子402は、第3アダプタコード43を介して、第3コネクタ負極端子412および第4コネクタ負極端子418に接続される。
【0136】
第3装着部信号端子403は、第3アダプタMPU405に接続される。第3アダプタ識別部404は、第3アダプタコード43を介して、第3コネクタ識別端子414および第4コネクタ識別端子420に接続される。
【0137】
第3アダプタMPU405は、第1通信回路406、第2通信回路407、第3コネクタ信号端子413および第4コネクタ信号端子419に接続される。
第1通信回路406は、第3コネクタ通信端子415に接続される。第2通信回路407は、第4コネクタ通信端子421に接続される。
【0138】
第1ダイオード408のアノードは、第3コネクタ電源端子416に接続される。第1ダイオード408のカソードは、第3アダプタMPU405に接続される。
第2ダイオード409のアノードは、第4コネクタ電源端子422に接続される。第2ダイオード409のカソードは、第3アダプタMPU405に接続される。
【0139】
第3コネクタ正極端子411、第3コネクタ負極端子412、第3コネクタ信号端子413、第3コネクタ識別端子414、第3コネクタ通信端子415および第3コネクタ電源端子416はそれぞれ、第1電源コネクタ12の第1正極端子101、第1負極端子102、第1通信端子103、第1信号端子104、第1検出端子105および第1電源端子107に接続される。
【0140】
第4コネクタ正極端子417、第4コネクタ負極端子418、第4コネクタ信号端子419、第4コネクタ識別端子420、第4コネクタ通信端子421および第4コネクタ電源端子422はそれぞれ、第2電源コネクタ13の第2正極端子111、第2負極端子112、第2通信端子113、第2信号端子114、第2検出端子115および第2電源端子117に接続される。
【0141】
次に、第3アダプタ6が実行するアダプタ制御処理の手順を説明する。アダプタ制御処理は、第3アダプタMPU405に第1内部電圧VCC1または第2内部電圧VCC2が印加されて第3アダプタMPU405が起動すると開始される処理である。
【0142】
アダプタ制御処理が実行されると、第3アダプタMPU405のCPU405aは、
図12に示すように、まずS210にて、第3コネクタ信号端子413および第4コネクタ信号端子419に放電停止信号が入力されたか否かを確認する。以下、第3コネクタ信号端子413に入力された放電停止信号を第1放電停止信号、第4コネクタ信号端子419に入力された放電停止信号を第2放電停止信号という。
【0143】
そしてCPU405aは、S220にて、S210での確認結果に基づいて、第1放電停止信号が入力されたか否かを判断する。ここで、第1放電停止信号が入力されていない場合には、CPU405aは、S230にて、第1電池ユニット61からの放電を指示する第1バッテリオン指令を第3コネクタ通信端子415および第4コネクタ通信端子421から送信する。
【0144】
第1バッテリオン指令を受信した第1MPU63は、第1放電遮断素子70および第1充電遮断素子71をオン状態にする。第1バッテリオン指令を受信した第2MPU83は、第2放電遮断素子90および第2充電遮断素子91をオフ状態にする。これにより、電源供給装置2の第1電池ユニット61から電源電圧が供給される。
【0145】
S230の処理が終了すると、CPU405aは、S240にて、後述する動作中処理を実行する。そして、動作中処理が終了すると、CPU405aは、S210に移行する。
【0146】
またS220にて、第1放電停止信号が入力されている場合には、CPU405aは、S250にて、S210での確認結果に基づいて、第2放電停止信号が入力されたか否かを判断する。ここで、第2放電停止信号が入力されていない場合には、CPU405aは、S260にて、第2電池ユニット81からの放電を指示する第2バッテリオン指令を第3コネクタ通信端子415および第4コネクタ通信端子421から送信する。
【0147】
第2バッテリオン指令を受信した第1MPU63は、第1放電遮断素子70および第1充電遮断素子71をオフ状態にする。第2バッテリオン指令を受信した第2MPU83は、第2放電遮断素子90および第2充電遮断素子91をオン状態にする。これにより、電源供給装置2の第2電池ユニット81から電源電圧が供給される。
【0148】
S260の処理が終了すると、CPU405aは、S270にて、後述する動作中処理を実行する。そして、動作中処理が終了すると、CPU405aは、S210に移行する。
【0149】
またS250にて、第2放電停止信号が入力されている場合には、CPU405aは、アダプタ制御処理を終了する。
次に、S240,S270で実行される動作中処理の手順を説明する。
【0150】
動作中処理が実行されるとCPU405aは、
図13に示すように、まずS310にて、第3装着部信号端子403からの放電停止信号の出力を停止する。但し、CPU405aは、第3装着部信号端子403から放電停止信号を出力していない場合には、S310において処理を行うことなく、S320に移行する。
【0151】
次にCPU405aは、S320にて、選択中バッテリについて放電停止信号が入力されたか否かを判断する。具体的には、S240の動作中処理を実行している場合には、CPU405aは、第1放電停止信号が入力されたか否かを判断する。また、S270の動作中処理を実行している場合には、CPU405aは、第2放電停止信号が入力されたか否かを判断する。
【0152】
ここで、選択中バッテリについて放電停止信号が入力されていない場合には、CPU405aは、S320の処理を繰り返すことにより、選択中バッテリについて放電停止信号が入力されるまで待機する。
【0153】
そして、選択中バッテリについて放電停止信号が入力されると、CPU405aは、S330にて、第3装着部信号端子403から放電停止信号を出力する。
さらにCPU405aは、S340にて、選択中バッテリからの放電を停止する選択中バッテリオフ指令を電源供給装置2へ送信し、動作中処理を終了する。具体的には、S240の動作中処理を実行している場合には、CPU405aは、第1電池ユニット61からの放電の停止を指示する第1バッテリオフ指令を第3コネクタ通信端子415から送信する。一方、S270の動作中処理を実行している場合には、CPU405aは、第2電池ユニット81からの放電の停止を指示する第2バッテリオフ指令を第4コネクタ通信端子421から送信する。
【0154】
第1バッテリオフ指令を受信した第1MPU63は、第1放電遮断素子70および第1充電遮断素子71をオフ状態にする。第2バッテリオフ指令を受信した第2MPU83は、第2放電遮断素子90および第2充電遮断素子91をオフ状態にする。
【0155】
図14に示すように、第2実施形態の充電器5は、筐体201と、ACプラグ202と、給電コード203と、充電コネクタ204と、充電コード205とを備える。
筐体201は、入力整流回路431と、電源回路432と、制御回路433と、第1充電遮断素子434と、第2充電遮断素子435と、第1ダイオード436と、第2ダイオード437とを備える。
【0156】
充電コネクタ204は、第1充電正極端子441と、第1充電負極端子442と、第1充電通信端子443と、第2充電正極端子444と、第2充電負極端子445と、第2充電通信端子446とを備える。
【0157】
入力整流回路431はそれぞれ、ACプラグ202から給電コード203を介して供給される交流電圧を整流して直流電圧に変換し、電源回路432へ出力する。
電源回路432は、入力整流回路431から入力された直流電圧からバッテリ充電用の充電電圧を生成する。
【0158】
制御回路433は、電源回路432による充電電圧の生成を制御する。制御回路433は、第1,2充電遮断素子434,435を制御する。
第1充電正極端子441および第1充電負極端子442は、電源回路432から充電電圧を出力するために、電源回路432に接続される。同様に、第2充電正極端子444および第2充電負極端子445は、電源回路432から充電電圧を出力するために、電源回路432に接続される。第1,2充電通信端子443,446は、制御回路433に接続される。
【0159】
第1,2充電遮断素子434,435は、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の形態である。第1充電遮断素子434は、第1充電正極端子441と電源回路432との間の通電経路上に設置される。第2充電遮断素子435は、第2充電正極端子444と電源回路432との間の通電経路上に設置される。
【0160】
第1ダイオード436は、第1充電遮断素子434と第1充電正極端子441との間の通電経路上に設置される。第1ダイオード436のアノードは第1充電遮断素子434に接続され、第1ダイオード436のカソードは第1充電正極端子441に接続される。
【0161】
第2ダイオード437は、第2充電遮断素子435と第2充電正極端子444との間の通電経路上に設置される。第2ダイオード437のアノードは第2充電遮断素子435に接続され、第2ダイオード437のカソードは第2充電正極端子444に接続される。
【0162】
制御回路433は、第1充電通信端子443から充電停止信号が入力されると、第1充電遮断素子434をオフ状態にすることで、第1電池ユニット61の充電を停止する。制御回路433は、第2充電通信端子446から充電停止信号が入力されると、第2充電遮断素子435をオフ状態にすることで、第2電池ユニット81の充電を停止する。
【0163】
このような電源供給システム1は、第1電池ユニット61および第2電池ユニット81の何れか一方に、電源電圧を第3電動作業機9へ供給させることができる。
以上説明した実施形態において、第3アダプタMPU405は上記実施形態の総括におけるアダプタ制御部の一例に相当し、第1バッテリオン指令は上記実施形態の総括における第1放電指令の一例に相当し、第2バッテリオン指令は実施形態の総括における第2放電指令の一例に相当する。
【0164】
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。
例えば上記実施形態では、論理積回路275を備える形態を示した。しかし、論理積回路275の代わりに論理和回路を備え、第1放電停止信号および第2放電停止信号の何れか一方が入力された場合に放電を禁止するようにしてもよい。
【0165】
また上記実施形態では、第1電池ユニット61に放電させるか第2電池ユニット81に放電させるかを第3アダプタMPU405が自動で判断する形態を示した。しかし、第3アダプタ6に選択ボタンを設置して、第1電池ユニット61に放電させるか第2電池ユニット81に放電させるかを使用者に選択させるようにしてもよい。
【0166】
また上記実施形態では、第3アダプタMPU405が、第1電池ユニット61を優先して放電させる形態を示した。しかし、第3アダプタMPU405が、第1電池ユニット61および第2電池ユニット81のうち、電圧の高い方を優先して放電させるようにしてもよい。
【0167】
上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加または置換してもよい。
【0168】
上述した電源供給装置2の他、当該電源供給装置2を構成要素とするシステム、当該電源供給装置2としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実態的記録媒体、電源供給方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
【符号の説明】
【0169】
2…電源供給装置、11…本体部、61…第1電池ユニット、61a…二次電池セル、61b…第1正極、61c…第1負極、63…第1MPU、81…第2電池ユニット、81a…二次電池セル、81b…第2正極、81c…第2負極、83…第2MPU、101…第1正極端子、102…第1負極端子、111…第2正極端子、112…第2負極端子