(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047434
(43)【公開日】2024-04-05
(54)【発明の名称】掻取装置、及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/16 20060101AFI20240329BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20240329BHJP
【FI】
G03G15/16
G03G21/00 318
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153048
(22)【出願日】2022-09-26
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】荻野 拓弥
(72)【発明者】
【氏名】下平 彬
(72)【発明者】
【氏名】市来 幸裕
【テーマコード(参考)】
2H134
2H200
【Fターム(参考)】
2H134GA06
2H134GB02
2H134HD16
2H134JA02
2H134KH09
2H134KH11
2H200FA02
2H200GA12
2H200GA23
2H200GB22
2H200GB25
2H200JA02
2H200JB10
2H200JC04
2H200JC12
2H200LB02
2H200LB13
2H200LB17
(57)【要約】
【課題】被接触部と掻取部との間に挟まった異物を安価な構成で除去する。
【解決手段】掻取装置は、回転する被接触部に接触することで、前記被接触部に付着した付着物を掻き取る掻取部と、回転する回転部と、前記回転部に取り付けられ、前記回転部と共に回転して前記掻取部に当たることで前記掻取部に衝撃を付与する付与部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転する被接触部に接触することで、前記被接触部に付着した付着物を掻き取る掻取部と、
回転する回転部と、
前記回転部に取り付けられ、前記回転部と共に回転して前記掻取部に当たることで前記掻取部に衝撃を付与する付与部と、
を備える掻取装置。
【請求項2】
前記回転部は、
前記掻取部が掻き取った付着物を搬送する搬送部である
請求項1に記載の掻取装置。
【請求項3】
前記搬送部は、軸部と、前記軸部の外周に形成された螺旋状の羽根と、を有し、前記軸部の回転により前記羽根で前記付着物を搬送し、
前記付与部は、前記軸部に取り付けられている
請求項2に記載の掻取装置。
【請求項4】
前記付与部は、前記軸部における前記羽根から軸方向に離れた位置に取り付けられている
請求項3に記載の掻取装置。
【請求項5】
前記付与部は、前記回転部の回転軸方向の一部に取り付けられている
請求項1に記載の掻取装置。
【請求項6】
前記付与部は、前記回転部の回転軸方向の異なる位置に複数取り付けられている
請求項5に記載の掻取装置。
【請求項7】
前記付与部は、前記回転部の回転方向の異なる位置に複数取り付けられている
請求項1に記載の掻取装置。
【請求項8】
前記付与部は、前記回転部の回転方向の異なる位置であって、且つ前記回転部の回転軸方向の異なる位置に複数取り付けられている
請求項7に記載の掻取装置。
【請求項9】
前記付与部は、
前記回転部に対して径方向外側に突出するように取り付けられ、突出部分が湾曲可能な弾性体である
請求項1に記載の掻取装置。
【請求項10】
前記付与部の回転経路中に設けられ、回転する前記付与部を弾いて前記掻取部に当てる弾き部
を備える請求項9に記載の掻取装置。
【請求項11】
前記掻取部は、先端部が前記被接触部に接触すると共に、基端部が保持部にて保持され、
前記付与部は、前記掻取部において前記保持部で保持された部分より前記先端部側の非保持部分に当たる
請求項1に記載の掻取装置。
【請求項12】
前記付与部は、前記非保持部分における先端部側に当たる
請求項11に記載の掻取装置。
【請求項13】
前記回転部は、前記被接触部の回転中に回転する
請求項1に記載の掻取装置。
【請求項14】
前記回転部は、前記被接触部が停止すると停止する
請求項13に記載の掻取装置。
【請求項15】
前記回転部と前記被接触部とは、共通の駆動源により回転する
請求項14に記載の掻取装置。
【請求項16】
記録媒体に転写される画像を保持する前記被接触部としての保持体であって、前記画像が前記付着物としてのトナーにより形成された前記保持体と、
前記掻取部が前記トナーを掻き取る請求項1~15のいずれか1項に記載の掻取装置と、
を備える画像形成装置。
【請求項17】
前記掻取装置は、
前記記録媒体としての用紙が通過する領域において、前記付与部が前記掻取部に当たる
請求項16に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掻取装置、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、高分子固体潤滑材に導電性を付与した材料により形成されたクリーニング部材と、前記クリーニング部材に電圧を印加して微小振動させる電圧印加手段とを備えたことを特徴とする電子写真記録装置用クリーニング装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、走行する像担持体と、トナーを像担持体表面に供給する現像装置を備える画像形成部と、該画像形成部で形成されたトナー像を転写、合成するベルト状の中間転写体と、該中間転写体上に合成されたトナー像を記録材に転写した後に中間転写体上の転写残トナーを清掃するための清掃手段を有する画像形成装置において、前記中間転写体を、ゴム弾性層を含んで構成するとともに、前記清掃手段を回転可能なブラシ状部材で構成し、該ブラシ状部材に20Hz以上の振動を印加することを特徴とする画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5-188832号公報
【特許文献2】特開2005-202122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
掻取装置としては、回転する被接触部に接触することで、前記被接触部に付着した付着物を掻き取る掻取部と、電圧の印加により前記掻取部を振動させて、前記掻取部と前記被接触部との間に挟まった異物を除去する振動部と、を備える掻取装置が考えられる。
【0006】
当該掻取装置では、電圧を印加するための専用且つ特殊な電源が必要となり、装置が高価となる
【0007】
本発明は、電圧の印加により掻取部を振動させる場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を安価な構成で除去することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1態様は、回転する被接触部に接触することで、前記被接触部に付着した付着物を掻き取る掻取部と、回転する回転部と、前記回転部に取り付けられ、前記回転部と共に回転して前記掻取部に当たることで前記掻取部に衝撃を付与する付与部と、を備える。
【0009】
第2態様では、第1態様において、前記回転部は、前記掻取部が掻き取った付着物を搬送する搬送部である。
【0010】
第3態様では、第2態様において、前記搬送部は、軸部と、前記軸部の外周に形成された螺旋状の羽根と、を有し、前記軸部の回転により前記羽根で前記付着物を搬送し、前記付与部は、前記軸部に取り付けられている。
【0011】
第4態様では、第3態様において、前記付与部は、前記軸部における前記羽根から軸方向に離れた位置に取り付けられている。
【0012】
第5態様では、第1態様において、前記付与部は、前記回転部の回転軸方向の一部に取り付けられている。
【0013】
第6態様では、第5態様において、前記付与部は、前記回転部の回転軸方向の異なる位置に複数取り付けられている。
【0014】
第7態様では、第1態様において、前記付与部は、前記回転部の回転方向の異なる位置に複数取り付けられている。
【0015】
第8態様では、第7態様において、前記付与部は、前記回転部の回転方向の異なる位置であって、且つ前記回転部の回転軸方向の異なる位置に複数取り付けられている。
【0016】
第9態様では、第1態様において、前記付与部は、前記回転部に対して径方向外側に突出するように取り付けられ、突出部分が湾曲可能な弾性体である。
【0017】
第10態様は、第9態様において、前記付与部の回転経路中に設けられ、回転する前記付与部を弾いて前記掻取部に当てる弾き部を備える。
【0018】
第11態様では、第1態様において、前記掻取部は、先端部が前記被接触部に接触すると共に、基端部が保持部にて保持され、前記付与部は、前記掻取部において前記保持部で保持された部分より前記先端部側の非保持部分に当たる。
【0019】
第12態様では、第11態様において、前記付与部は、前記非保持部分における先端部側に当たる。
【0020】
第13態様では、第1態様において、前記回転部は、前記被接触部の回転中に回転する。
【0021】
第14態様では、第13態様において、前記回転部は、前記被接触部が停止すると停止する。
【0022】
第15態様では、第14態様において、前記回転部と前記被接触部とが、共通の駆動源により回転する。
【0023】
第16態様は、記録媒体に転写される画像を保持する前記被接触部としての保持体であって、前記画像が前記付着物としてのトナーにより形成された前記保持体と、前記掻取部が前記トナーを掻き取る第1態様~第5態様のいずれか1つに記載の掻取装置と、を備える画像形成装置。
【0024】
第17態様では、第16態様において、前記掻取装置は、前記記録媒体としての用紙が通過する領域において、前記付与部が前記掻取部に当たる。
【発明の効果】
【0025】
第1態様の構成によれば、電圧の印加により掻取部を振動させる場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を安価な構成で除去できる。
【0026】
第2態様の構成によれば、掻取装置が搬送部とは別に回転部を備える場合に比べ、部品点数が低減される。
【0027】
第3態様の構成によれば、付与部が羽根に取り付けられる場合に比べ、付着物の搬送不良が抑制される。
【0028】
第4態様の構成によれば、付与部が軸部における羽根に接触する位置に取り付けられている場合に比べ、付着物の搬送不良が抑制される。
【0029】
第5態様の構成によれば、付与部が回転部の回転軸方向の全部に取り付けられている場合に比べ、回転部の回転不良が抑制される。
【0030】
第6態様の構成によれば、付与部が、回転部の回転軸方向の一か所に取り付けられている場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を除去する回転軸方向での除去ムラが抑制される。
【0031】
第7態様の構成によれば、複数の付与部が回転部の回転方向の一か所に取り付けられている場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を除去する効果が高められる。
【0032】
第8態様の構成によれば、付与部が、回転部の回転方向の異なる位置において、回転部の回転軸方向の一か所に取り付けられている場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を除去する回転軸方向での除去ムラが抑制される。
【0033】
第9態様の構成によれば、付与部が剛体である場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を除去する効果が高められる。
【0034】
第10態様の構成によれば、付与部が自由状態で掻取部に当たる場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を除去する効果が高められる。
【0035】
第11態様の構成によれば、付与部が掻取部において保持部で保持された部分に当たる場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を除去する効果が高められる。
【0036】
第12態様の構成によれば、付与部が非保持部分における基端部側に当たる場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を除去する効果が高められる。
【0037】
第13態様の構成によれば、回転部が被接触部の停止中にのみ回転する場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物の掻取部への固着が抑制される。
【0038】
第14態様の構成によれば、回転部が被接触部の停止中に回転する場合に比べ、付与部の寿命を延ばせる。
【0039】
第15態様の構成によれば、回転部と被接触部とが異なる駆動源により回転する場合に比べ、回転部及び被接触部について回転及び停止させる駆動制御が容易になる。
【0040】
第16態様の構成によれば、電圧の印加により掻取部を振動させる場合に比べ、保持体と掻取部との間に挟まった異物を安価な構成で除去できる。
【0041】
第17態様の構成によれば、用紙が通過する領域以外の領域において、付与部が掻取部に当たる場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった紙粉を除去する効果が高められる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】本実施形態に係る画像形成装置を示す概略図である。
【
図2】本実施形態に係る転写装置を示す概略図である。
【
図3】本実施形態に係る掻取装置を示す概略図である。
【
図4】本実施形態に係る搬送部及び弾性板を示す側面図である。
【
図5】変形例に係る搬送部及び弾性板を示す概略図である。
【
図6】変形例に係る搬送部及び弾性板を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0044】
<画像形成装置10>
本実施形態に係る画像形成装置10の構成を説明する。
図1は、画像形成装置10を示す概略図である。
【0045】
なお、図中に示す矢印UPは、装置の上方(具体的には鉛直上方)を示し、矢印DOは、装置の下方(具体的には鉛直下方)を示す。また、図中に示す矢印LHは、装置の左方を示し、矢印RHは、装置の右方を示す。また、図中に示す矢印FRは、装置の前方を示し、矢印RRは、装置の後方を示す。これらの方向は、説明の便宜上定めた方向であるから、装置構成がこれらの方向に限定されるものではない。なお、装置の各方向において、「装置」の語を省略して示す場合がある。すなわち、例えば、「装置の上方」を、単に「上方」と示す場合がある。
【0046】
また、下記の説明では、「前後方向」を、「前方及び後方の両方」又は「前方及び後方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。なお、「前後方向」は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。「左右方向」は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。また、上下方向、左右方向、前後方向は、互いに交差する方向(具体的には、直交する方向)である。
【0047】
また、図中の「○」の中に「×」が記載された記号は、紙面の手前から奥へ向かう矢印を意味する。また、図中の「○」の中に「・」が記載された記号は、紙面の奥から手前へ向かう矢印を意味する。
【0048】
図1に示される画像形成装置10は、画像を形成する装置である。具体的には、画像形成装置10は、
図1に示されるように、媒体収容部12と、搬送部13と、転写装置30を有する画像形成部14と、を備えている。以下、画像形成装置10の各部について説明する。
【0049】
<媒体収容部12及び搬送部13>
媒体収容部12は、画像形成装置10において、記録媒体Pを収容する部分である。この媒体収容部12に収容された記録媒体Pが、画像形成部14へ搬送される。媒体収容部12に収容される記録媒体Pは、画像形成部14によって画像が形成される対象である。
【0050】
本実施形態では、記録媒体Pとして、用紙が用いられる。なお、記録媒体Pとしては、用紙に限られない。記録媒体の一例としては、例えば、フィルムなどであってもよく、種々の記録媒体を用いることが可能である。フィルムとしては、例えば、樹脂製フィルム、及び金属製フィルムなどがある。
【0051】
図1に示される搬送部13は、媒体収容部12に収容された記録媒体Pを排出部(図示省略)へ搬送する。具体的には、搬送部13は、
図1に示されるように、複数の搬送ロール等の搬送部材13Aを有しており、搬送部材13Aにより記録媒体Pを搬送する。なお、搬送部材13Aとしては、例えば、搬送ベルト及び搬送ドラム等の搬送部材であってもよく、種々の搬送部材を用いることが可能である。
【0052】
<画像形成部14>
図2に示される画像形成部14は、搬送部13(具体的には、搬送部材13A)によって搬送される記録媒体Pに対して画像を形成する構成部である。本実施形態では、画像形成部14は、電子写真方式によりトナー画像を記録媒体Pに形成する。具体的には、画像形成部14は、
図1に示されるように、トナー像形成部20Y、20M、20C、20K(以下、20Y~20Kという)と、転写ベルト24を有する転写装置30と、定着部26と、を備えている。
【0053】
トナー像形成部20Y~20Kの各々は、感光体21を有している。トナー像形成部20Y~20Kの各々では、帯電、露光、現像の各工程を行い、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を感光体21に形成する。
【0054】
そして、画像形成部14では、転写装置30が、トナー像形成部20Y~20Kの各々の感光体21に形成されたトナー像を、転写ベルト24を介して記録媒体Pに転写する。なお、転写装置30の具体的な構成については後述する。
【0055】
さらに、画像形成部14では、記録媒体Pに転写されたトナー像を定着部26にて記録媒体Pに定着する。このように、画像形成部14では、転写ベルト24を介して画像を記録媒体Pに転写する中間転写方式を用いている。
【0056】
<転写装置30>
次に、本実施形態に係る転写装置30の構成を説明する。
図2は、転写装置30を示す概略図である。
【0057】
図2に示される転写装置30は、トナー像を記録媒体Pへ転写する装置である。具体的には、転写装置30は、
図2に示されるように、転写ベルト24と、巻掛ロール31、32、33、34(以下、31~34という場合がある)と、一次転写ロール23と、二次転写ロール39と、掻取装置40と、を有している。なお、
図1では、掻取装置40の図示を省略している。
【0058】
転写ベルト24は、被接触部の一例であり、保持体の一例である。この転写ベルト24は、記録媒体Pに転写される画像を保持し、当該画像がトナーにより形成される構成部である。すなわち、転写ベルト24は、記録媒体Pに転写されるトナー像を保持する。トナー像は、画像の一例である。
【0059】
具体的には、転写ベルト24は、
図2に示されるように、環状に形成された無端ベルトで構成されている。本実施形態では、転写ベルト24は、トナー像形成部20Y~20Kの各々の感光体21から自身に転写されたトナー像を記録媒体Pへ転写する。この転写ベルト24は、
図2に示されるように、4つの巻掛ロール31~34に巻き掛けられている。
【0060】
巻掛ロール32が、駆動モータ等の駆動源38により、回転駆動することによって、転写ベルト24を一方向(
図1及び
図2のA方向)へ回転(周回)させる。なお、本実施形態では、4つの巻掛ロール31~34のうち、巻掛ロール32が回転駆動されていたが、4つの巻掛ロール31~34の少なくとも1つのロールが回転駆動することで、転写ベルト24が回転する構成であればよい。
【0061】
一次転写ロール23は、
図1及び
図2に示されるように、転写装置30に4つが備えられている。4つの一次転写ロール23の各々は、
図1に示されるように、転写ベルト24を挟んで、トナー像形成部20Y~20Kの各々の感光体21に対向している。一次転写ロール23の各々と感光体21の各々との間が、感光体21の各々に形成されたトナー画像が転写ベルト24に転写される一次転写位置とされている。
【0062】
二次転写ロール39は、転写ベルト24を挟んで巻掛ロール32に対向している。二次転写ロール39と巻掛ロール32との間が、転写ベルト24に転写されたトナー画像が記録媒体Pに転写される二次転写位置とされている。
【0063】
転写装置30では、トナー像形成部20Y~20Kの各々の感光体21に形成された各色のトナー画像が、回転する転写ベルト24に対して一次転写ロール23により各一次転写位置にて転写される。そして、転写ベルト24に転写されたトナー像が、二次転写ロール39により二次転写位置にて記録媒体Pへ転写される。
【0064】
<掻取装置40>
次に、本実施形態に係る掻取装置40の構成を説明する。
図3は、掻取装置40を示す概略図である。
【0065】
図3に示される掻取装置40は、転写ベルト24に付着したトナーを掻き取る装置である。トナーは、付着物の一例である。具体的には、掻取装置40は、
図3に示されるように、筐体42と、ブレード44と、搬送部46と、弾性板48と、弾き部43と、を備えている。
【0066】
<筐体42>
図3に示される筐体42は、掻取装置40の各構成部が設けられる本体として機能する。この筐体42は、
図3に示されるように、上方側が開口する箱状に形成されている。また、筐体42は、ブレード44が掻き取ったトナーを収容する収容部としても機能する。
【0067】
本実施形態では、
図3に示されるように、搬送部46及び弾性板48が、筐体42の内部に設けられている。一方、ブレード44は、筐体42の外部に設けられている。
【0068】
<ブレード44>
図3に示されるブレード44は、掻取部の一例であり、回転する転写ベルト24に接触することで、転写ベルト24に付着したトナーを掻き取る構成部である。なお、転写ベルト24は、被接触部の一例である。
【0069】
ブレード44は、先端部44A(具体的には上端部)が転写ベルト24に接触すると共に、基端部44B(具体的には下端部)が筐体42にて保持されている。具体的には、ブレード44の基端部44B側の部分が筐体42の左側面に固定されており、先端部44Aが筐体42から上方へ転写ベルト24に向かって突出している。
【0070】
ブレード44は、矩形板状に形成されており、前後方向に沿って長さを有している。ブレード44の前後方向長さは、転写ベルト24においてトナー像が転写される領域の前後方向の長さ以上とされている。本実施形態では、ブレード44は、一例として、ゴム材料にて構成されている。
【0071】
ブレード44は、先端部44Aにおける角部分44D(エッジ)が転写ベルト24に接触した状態で、転写ベルト24が回転することにより、転写ベルト24に付着したトナーを掻き取る。ブレード44が掻き取ったトナーは、筐体42の上方側の開口から筐体42の内部へ収容される。なお、筐体42は、保持部の一例である。
【0072】
<搬送部46>
図3に示される搬送部46は、回転する回転部の一例である。搬送部46は、ブレード44が掻き取ったトナーを搬送する構成部である。この搬送部46は、搬送オーガ等の搬送部材で構成されている。本実施形態では、搬送部46は、
図3及び
図4に示されるように、軸部46Aと、軸部46Aの外周に形成された螺旋状の羽根46Bと、を有し、軸部46Aの回転により羽根46Bでトナーを搬送する。軸部46Aは、
図4に示されるように、前後方向に沿って配置されており、前後方向を軸方向とする。なお、
図4では、羽根46Bを簡略化して示している。
【0073】
搬送部46の軸部46Aは、転写ベルト24を駆動する駆動源38によって回転駆動される。すなわち、本実施形態では、搬送部46と転写ベルト24とは、共通の駆動源38により回転する。そして、搬送部46は、転写ベルト24の回転中に回転し、転写ベルト24が停止すると停止する。
【0074】
そして、搬送部46では、軸部46Aが駆動源38によって回転駆動されることで、羽根46Bがトナーを前後方向の一方(例えば後方)へ搬送し、例えば、排出部(図示省略)へ排出する。
【0075】
<弾性板48>
図3に示される弾性板48は、付与部の一例である。この弾性板48は、搬送部46に取り付けられ、搬送部46と共に回転してブレード44に当たることでブレード44に衝撃を付与する構成部である。
【0076】
弾性板48は、
図4に示されるように、矩形の板状に形成されている。この弾性板48は、搬送部46の回転軸方向の一部に取り付けられる。換言すれば、弾性板48は、前後方向の長さが搬送部46の前後方向の長さよりも短くなっている。
【0077】
さらに、弾性板48は、搬送部46の軸部46Aに取り付けられている。具体的には、弾性板48は、軸部46Aにおける羽根46Bから軸方向に離れた位置に取り付けられている。換言すれば、弾性板48は、軸部46Aにおいて、羽根46Bが形成されていない非形成部分に取り付けられている。また、弾性板48の前後方向の長さは、搬送部46の螺旋ピッチPA(
図4参照)よりも短くなっている。螺旋ピッチPAとは、羽根46Bにおける軸部46Aの周方向の360度(一周)当たりの軸方向長さをいう。
【0078】
弾性板48は、搬送部46に対して径方向外側に突出するように取り付けられ、突出部分が湾曲可能な弾性体である。具体的には、弾性板48は、樹脂材料により板状に形成された樹脂板で構成されている。
【0079】
さらに、弾性板48は、搬送部46の回転軸方向の異なる位置に軸部46Aに複数取り付けられている。本実施形態では、
図4に示されるように、例えば、4つの弾性板48の一端部が、軸部46Aに対して前後方向に間隔をあけて取り付けられている。なお、4つの弾性板48は、搬送部46の回転方向の同じ位置に取り付けられている。
【0080】
弾性板48は、搬送部46の回転により、ブレード44において筐体42で保持された部分より先端部44A側の非保持部分44Cに当たる。具体的には、弾性板48は、非保持部分44Cにおける先端部44A側に当たる。さらに、弾性板48は、記録媒体Pが通過する領域において、ブレード44に当たる。換言すれば、転写ベルト24における記録媒体Pが接触する部分に対してブレード44が接触する位置に、弾性板48が当たる。
【0081】
前述のように、搬送部46は、転写ベルト24の回転中に回転し、転写ベルト24が停止すると停止する。したがって、転写ベルト24の回転中において、弾性板48が、搬送部46と共に回転してブレード44に当たることでブレード44に衝撃を付与する。また、転写ベルト24が停止すると、弾性板48のブレード44へ衝撃を付与する動作が停止する。
【0082】
<弾き部43>
弾き部43は、弾性板48の回転経路中に設けられ、回転する弾性板48を弾いてブレード44に当てる構成部である。この弾き部43は、筐体42に取り付けられている。弾き部43では、
図3に示されるように、下方側に張り出した先端部43Aが、搬送部46の回転に伴って回転する弾性板48の先端部に接触して、弾性板48をブレード44に向けて弾く。
【0083】
なお、
図3では、先端部が弾き部43の先端部43Aに接触する状態の弾性板48が、実線で示され、弾かれた後にブレード44に接触する状態の弾性板48が、二点鎖線で示されている。
【0084】
<本実施形態の作用>
本実施形態では、搬送部46に取り付けられた弾性板48が、搬送部46と共に回転してブレード44に当たることで、ブレード44に衝撃を付与する。これにより、ブレード44が振動し、ブレード44と転写ベルト24との間に挟まった異物(例えば用紙の紙粉、及びトナーに含まれる外添剤など)が除去される。
【0085】
ここで、電圧の印加によりブレード44を振動させて、ブレード44と転写ベルト24との間に挟まった異物を除去する場合(以下、形態Aという)では、電圧を印加するための専用且つ特殊な電源が必要となり、装置が高価となる。
【0086】
これに対して、本実施形態では、前述のように、弾性板48が搬送部46と共に回転してブレード44に当たることで、ブレード44に衝撃を付与するので、形態Aに比べ、ブレード44と転写ベルト24との間に挟まった異物が、安価な構成で除去される。この結果、記録媒体Pに転写される画像の不良が安価に抑制される。
【0087】
また、本実施形態では、弾性板48が取り付けられる対象としての回転部が、ブレード44が掻き取ったトナーを搬送する搬送部46である。このため、掻取装置40が搬送部46とは別に、弾性板48が取り付けられる対象としての回転部を備える場合に比べ、部品点数が低減される。
【0088】
また、本実施形態では、弾性板48は、搬送部46の軸部46Aに取り付けられている。このため、弾性板48が、搬送部46においてトナーを搬送する機能を有する羽根46Bに取り付けられる場合に比べ、トナーの搬送不良が抑制される。
【0089】
具体的には、本実施形態では、弾性板48は、軸部46Aにおける羽根46Bから軸方向に離れた位置に取り付けられている。このため、弾性板48が軸部46Aにおける羽根46Bに接触する位置に取り付けられている場合に比べ、トナーの搬送不良が抑制される。
【0090】
また、本実施形態では、弾性板48は、搬送部46の回転軸方向の一部に取り付けられる。ここで、弾性板48が搬送部46の回転軸方向の全部に取り付けられている場合(以下、形態Bという)では、搬送部46の回転抵抗が大きくなる。これに対して、本実施形態では、前述のように、弾性板48は、搬送部46の回転軸方向の一部に取り付けられるので、形態Bに比べ、搬送部46の回転不良が抑制される。
【0091】
また、本実施形態では、弾性板48は、搬送部46の回転軸方向の異なる位置に軸部46Aに複数取り付けられている。このため、弾性板48が搬送部46の回転軸方向の一か所に取り付けられている場合に比べ、ブレード44と転写ベルト24との間に挟まった異物を除去する回転軸方向での除去ムラが抑制される。
【0092】
また、本実施形態では、付与部の一例としての弾性板48は、搬送部46に対して径方向外側に突出するように取り付けられ、突出部分が湾曲可能な弾性体である。
【0093】
このため、付与部が剛体である場合に比べ、弾性力によりブレード44に付与される衝撃を高められるため、ブレード44と転写ベルト24との間に挟まった異物を除去する効果が高められる。
【0094】
また、本実施形態では、弾性板48の回転経路中に設けられた弾き部43が、回転する弾性板48を弾いてブレード44に当てる。このため、弾性板48が自由状態でブレード44に当たる場合に比べ、ブレード44に付与される衝撃を高められるため、ブレード44と転写ベルト24との間に挟まった異物を除去する効果が高められる。
【0095】
また、本実施形態では、弾性板48は、ブレード44において筐体42で保持された部分より先端部44A側の非保持部分44Cに当たる。このため、弾性板48がブレード44において筐体42で保持された部分に当たる場合に比べ、ブレード44が振動しやすく、ブレード44と転写ベルト24との間に挟まった異物を除去する効果が高められる。
【0096】
具体的には、本実施形態では、弾性板48は、非保持部分44Cにおける先端部44A側に当たる。このため、弾性板48が非保持部分44Cにおける基端部44B側に当たる場合に比べ、ブレード44が振動しやすく、ブレード44と転写ベルト24との間に挟まった異物を除去する効果が高められる。
【0097】
また、本実施形態では、搬送部46は、転写ベルト24の回転中に回転する。したがって、転写ベルト24の回転中において、弾性板48が、搬送部46と共に回転してブレード44に当たることでブレード44に衝撃を付与する。
【0098】
このため、搬送部46が転写ベルト24の停止中にのみ回転する場合に比べ、転写ベルト24の回転中において、異物がブレード44と転写ベルト24との間に挟まった場合に、その状態がすぐに解消されやすいため、ブレード44と転写ベルト24との間に挟まった異物のブレード44への固着が抑制される。
【0099】
また、本実施形態では、搬送部46は、転写ベルト24が停止すると停止する。このため、搬送部46が転写ベルト24の停止中に回転する場合に比べ、弾性板48の寿命を延ばせる。
【0100】
また、本実施形態では、搬送部46と転写ベルト24とは、共通の駆動源38により回転する。このため、搬送部46と転写ベルト24とが異なる駆動源により回転する場合に比べ、搬送部46及び転写ベルト24について、回転及び停止させる駆動制御が容易になる。
【0101】
また、本実施形態では、弾性板48は、記録媒体Pが通過する領域において、ブレード44に当たる。このため、記録媒体Pが通過する領域以外の領域において、弾性板48がブレード44に当たる場合に比べ、ブレード44と転写ベルト24との間に挟まった紙粉を除去する効果が高められる。
【0102】
<第一変形例>
本実施形態では、複数の弾性板48が、搬送部46の回転方向の同じ位置に取り付けられていたが、これに限られない。例えば、
図5に示されるように、複数の弾性板48が、搬送部46の回転方向の異なる位置に取り付けられていてもよい。
【0103】
本変形例では、複数の弾性板48が搬送部46の回転方向の一か所(すなわち同じ位置)に取り付けられている場合に比べ、弾性板48が搬送部46の1回転あたりにブレード44に当たる回数を増加できるため、ブレード44と転写ベルト24との間に挟まった異物を除去する効果が高められる。
【0104】
<第二変形例>
さらに、
図6に示されるように、弾性板48は、搬送部46の回転方向の異なる位置であって、且つ搬送部46の回転軸方向の異なる位置に複数取り付けられていてもよい。
【0105】
本変形例では、弾性板48が、搬送部46の回転方向の異なる位置において、搬送部46の回転軸方向の一か所に取り付けられている場合に比べ、弾性板48が搬送部46の1回転あたりにブレード44に当たる回数を増加できるため、ブレード44と転写ベルト24との間に挟まった異物を除去する回転軸方向での除去ムラが抑制される。
【0106】
<他の変形例>
本実施形態では、掻取装置40は、弾き部43を備えていたが、
図7に示されるように、弾き部43を備えていない構成であってもよい。すなわち、弾性板48は、自由状態でブレード44に当たる構成であってもよい。
【0107】
また、本実施形態では、被接触部の一例、及び保持体の一例として、転写ベルト24を用いたが、これに限られない。例えば、被接触部の一例、及び保持体の一例として、例えば、転写ドラム、及び感光体(具体的には感光体ドラム、及び感光体ベルトなど)などであってよく、付着物が付着し得るものであればよい。
【0108】
なお、被接触部の一例、及び保持体の一例として、感光体を用いた場合では、画像形成部14としては、転写ベルト24を介さず、感光体から画像を記録媒体Pに転写する直接転写方式を用いることが可能である。
【0109】
また、本実施形態では、付着物の一例が、トナーであったが、これに限られない。例えば、付着物の一例としては、トナー以外の粉体、及びインクなどであってよく、付着するものであればよい。
【0110】
また、本実施形態では、掻取部の一例として、ブレード44を用いたが、これに限られない。掻取部の一例としては、スクレーパなどであってよく、付着物を掻き取る構成部であればよい。なお、スクレーパは、例えば、金属材料、及び樹脂材料などで構成される。
【0111】
また、本実施形態では、回転部の一例として、搬送部46を用いたが、これに限られない。回転部の一例としては、例えば、搬送ロールなどであってよく、回転する構成部であればよい。したがって、掻取装置40が搬送部46とは別に、弾性板48が取り付けられる対象としての回転部を備える構成であってもよい。
【0112】
また、本実施形態では、付与部の一例として、弾性板48を用いたが、これに限られない。付与部の一例としては、例えば、金属材料により板状に形成された金属板、及び樹脂材料及び金属材料で形成された棒体などであってよく、掻取部に当たることで掻取部に衝撃を付与する構成部であればよい。
【0113】
また、本実施形態では、弾性板48は、搬送部46の軸部46Aに取り付けられていたが、これに限られない。例えば、弾性板48が、搬送部46においてトナーを搬送する機能を有する羽根46Bに取り付けられる構成であってもよい。
【0114】
また、本実施形態では、弾性板48は、軸部46Aにおける羽根46Bから軸方向に離れた位置に取り付けられていたが、これに限られない。例えば、弾性板48が軸部46Aにおける羽根46Bに接触する位置に取り付けられている構成であってもよい。
【0115】
また、本実施形態では、弾性板48は、搬送部46の回転軸方向の一部に取り付けられていたが、これに限られない。例えば、弾性板48が搬送部46の回転軸方向の全部に取り付けられている構成であってもよい。
【0116】
また、本実施形態では、弾性板48は、搬送部46の回転軸方向の異なる位置に軸部46Aに複数取り付けられていたが、これに限られない。例えば、弾性板48が搬送部46の回転軸方向の一か所に取り付けられている構成であってもよい。
【0117】
また、本実施形態では、付与部の一例としての弾性板48は、搬送部46に対して径方向外側に突出するように取り付けられ、突出部分が湾曲可能な弾性体であったが、これに限られない。例えば、付与部が剛体である構成であってもよい。
【0118】
また、本実施形態では、弾性板48は、非保持部分44Cにおける先端部44A側に当たっていたが、これに限られない。例えば、弾性板48が非保持部分44Cにおける基端部44B側に当たる構成であってもよい。さらに、例えば、弾性板48がブレード44において筐体42で保持された部分に当たる構成であってもよい。
【0119】
また、本実施形態では、搬送部46は、転写ベルト24の回転中に回転していたが、これに限られない。例えば、搬送部46が転写ベルト24の停止中に回転する構成であってもよい。すなわち、弾性板48が、転写ベルト24の停止中に、ブレード44に当たる構成であってもよい。
【0120】
また、本実施形態では、搬送部46と転写ベルト24とは、共通の駆動源38により回転していたが、これに限られない。例えば、搬送部46と転写ベルト24とが異なる駆動源により回転する構成であってもよい。
【0121】
また、本実施形態では、弾性板48は、記録媒体Pが通過する領域において、ブレード44に当たっていたが、これに限られない。記録媒体Pが通過する領域以外の領域において、弾性板48がブレード44に当たる構成であってもよい。
【0122】
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
【0123】
<付記>
(((1)))
回転する被接触部に接触することで、前記被接触部に付着した付着物を掻き取る掻取部と、
回転する回転部と、
前記回転部に取り付けられ、前記回転部と共に回転して前記掻取部に当たることで前記掻取部に衝撃を付与する付与部と、
を備える掻取装置。
【0124】
(((2)))
前記回転部は、
前記掻取部が掻き取った付着物を搬送する搬送部である
(((1)))に記載の掻取装置。
【0125】
(((3)))
前記搬送部は、軸部と、前記軸部の外周に形成された螺旋状の羽根と、を有し、前記軸部の回転により前記羽根で前記付着物を搬送し、
前記付与部は、前記軸部に取り付けられている
(((2)))に記載の掻取装置。
【0126】
(((4)))
前記付与部は、前記軸部における前記羽根から軸方向に離れた位置に取り付けられている
(((3)))に記載の掻取装置。
【0127】
(((5)))
前記付与部は、前記回転部の回転軸方向の一部に取り付けられている
(((1)))~(((4)))のいずれか1つに記載の掻取装置。
【0128】
(((6)))
前記付与部は、前記回転部の回転軸方向の異なる位置に複数取り付けられている
(((5)))に記載の掻取装置。
【0129】
(((7)))
前記付与部は、前記回転部の回転方向の異なる位置に複数取り付けられている
(((1)))~(((6)))のいずれか1つに記載の掻取装置。
【0130】
(((8)))
前記付与部は、前記回転部の回転方向の異なる位置であって、且つ前記回転部の回転軸方向の異なる位置に複数取り付けられている
(((7)))に記載の掻取装置。
【0131】
(((9)))
前記付与部は、
前記回転部に対して径方向外側に突出するように取り付けられ、突出部分が湾曲可能な弾性体である
(((1)))~(((8)))のいずれか1つに記載の掻取装置。
【0132】
(((10)))
前記付与部の回転経路中に設けられ、回転する前記付与部を弾いて前記掻取部に当てる弾き部
を備える(((9)))に記載の掻取装置。
【0133】
(((11)))
前記掻取部は、先端部が前記被接触部に接触すると共に、基端部が保持部にて保持され、
前記付与部は、前記掻取部において前記保持部で保持された部分より前記先端部側の非保持部分に当たる
(((1)))~(((10)))のいずれか1つに記載の掻取装置。
【0134】
(((12)))
前記付与部は、前記非保持部分における先端部側に当たる
(((11)))に記載の掻取装置。
【0135】
(((13)))
前記回転部は、前記被接触部の回転中に回転する
(((1)))~(((12)))のいずれか1つに記載の掻取装置。
【0136】
(((14)))
前記回転部は、前記被接触部が停止すると停止する
(((13)))に記載の掻取装置。
【0137】
(((15)))
前記回転部と前記被接触部とは、共通の駆動源により回転する
(((13)))又は(((14)))に記載の掻取装置。
【0138】
(((16)))
記録媒体に転写される画像を保持する前記被接触部としての保持体であって、前記画像が前記付着物としてのトナーにより形成された前記保持体と、
前記掻取部が前記トナーを掻き取る(((1)))~(((15)))のいずれか1つに記載の掻取装置と、
を備える画像形成装置。
【0139】
(((17)))
前記掻取装置は、
前記記録媒体としての用紙が通過する領域において、前記付与部が前記掻取部に当たる
(((16)))に記載の画像形成装置。
【0140】
(((1)))の構成によれば、電圧の印加により掻取部を振動させる場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を安価な構成で除去できる。
【0141】
(((2)))の構成によれば、掻取装置が搬送部とは別に回転部を備える場合に比べ、部品点数が低減される。
【0142】
(((3)))の構成によれば、付与部が羽根に取り付けられる場合に比べ、付着物の搬送不良が抑制される。
【0143】
(((4)))の構成によれば、付与部が軸部における羽根に接触する位置に取り付けられている場合に比べ、付着物の搬送不良が抑制される。
【0144】
(((5)))の構成によれば、付与部が回転部の回転軸方向の全部に取り付けられている場合に比べ、回転部の回転不良が抑制される。
【0145】
(((6)))の構成によれば、付与部が、回転部の回転軸方向の一か所に取り付けられている場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を除去する回転軸方向での除去ムラが抑制される。
【0146】
(((7)))の構成によれば、複数の付与部が回転部の回転方向の一か所に取り付けられている場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を除去する効果が高められる。
【0147】
(((8)))の構成によれば、付与部が、回転部の回転方向の異なる位置において、回転部の回転軸方向の一か所に取り付けられている場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を除去する回転軸方向での除去ムラが抑制される。
【0148】
(((9)))の構成によれば、付与部が剛体である場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を除去する効果が高められる。
【0149】
(((10)))の構成によれば、付与部が自由状態で掻取部に当たる場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を除去する効果が高められる。
【0150】
(((11)))の構成によれば、付与部が掻取部において保持部で保持された部分に当たる場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を除去する効果が高められる。
【0151】
(((12)))の構成によれば、付与部が非保持部分における基端部側に当たる場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物を除去する効果が高められる。
【0152】
(((13)))の構成によれば、回転部が被接触部の停止中にのみ回転する場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった異物の掻取部への固着が抑制される。
【0153】
(((14)))の構成によれば、回転部が被接触部の停止中に回転する場合に比べ、付与部の寿命を延ばせる。
【0154】
(((15)))の構成によれば、回転部と被接触部とが異なる駆動源により回転する場合に比べ、回転部及び被接触部について回転及び停止させる駆動制御が容易になる。
【0155】
(((16)))の構成によれば、電圧の印加により掻取部を振動させる場合に比べ、保持体と掻取部との間に挟まった異物を安価な構成で除去できる。
【0156】
(((17)))の構成によれば、用紙が通過する領域以外の領域において、付与部が掻取部に当たる場合に比べ、被接触部と掻取部との間に挟まった紙粉を除去する効果が高められる。
【符号の説明】
【0157】
10 画像形成装置
12 媒体収容部
13 搬送部
13A 搬送部材
14 画像形成部
20Y、20M、20C、20K トナー像形成部
21 感光体
23 一次転写ロール
24 転写ベルト(被接触部の一例、保持体の一例)
26 定着部
30 転写装置
31、32、33、34 巻掛ロール
38 駆動源
39 二次転写ロール
40 掻取装置
42 筐体
43 弾き部
43A 先端部
44 ブレード(掻取部の一例)
44A 先端部
44B 基端部
44C 非保持部分
44D 角部分
46 搬送部(回転部の一例)
46A 軸部
46B 羽根
48 弾性板(付与部の一例)
P 記録媒体
PA 螺旋ピッチ