(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047450
(43)【公開日】2024-04-05
(54)【発明の名称】蓄電素子モジュール、蓄電素子ユニット、建物及び蓄電素子モジュールの組立方法
(51)【国際特許分類】
H01M 50/211 20210101AFI20240329BHJP
H01M 50/548 20210101ALI20240329BHJP
H01M 50/516 20210101ALI20240329BHJP
H01M 50/50 20210101ALI20240329BHJP
H01M 50/289 20210101ALI20240329BHJP
H01M 50/557 20210101ALI20240329BHJP
【FI】
H01M50/211
H01M50/548 301
H01M50/516
H01M50/50 201A
H01M50/289
H01M50/289 101
H01M50/557
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153066
(22)【出願日】2022-09-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100120617
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(72)【発明者】
【氏名】仲村 命
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 康宏
【テーマコード(参考)】
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H040AA03
5H040AS01
5H040AT04
5H040AT06
5H040AY05
5H040DD02
5H040NN03
5H043AA19
5H043BA19
5H043CA08
5H043DA02
5H043FA02
5H043FA05
5H043HA11F
(57)【要約】
【課題】タブと電極部材とを容易に溶接する。
【解決手段】蓄電素子モジュール20は、第1方向DAに重ねられた複数のセル30であって、各セル30が第1方向DAと非平行な第2方向DBに突出したタブ35を有する複数のセル30と、複数のセル30を収容するケース40と、ケース40に取り付けられる一対の接続部81と、一対の接続部81の間に位置し、第1方向DA及び第2方向DBの両方向に非平行な第3方向DCに延びる導通ベース部82と、を有する電極部材80と、を含んでいる。ケース40は、導通ベース部82の第3方向DCにおける両端部と、タブ35及び電極部材80の溶接部分MPと、の間となる一対の位置TPにおいて、第2方向DBにおける内方から導通ベース部82に接触して、導通ベース部82の第2方向DBにおける内方への移動を規制する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に重ねられた複数のセルであって、各セルが前記第1方向と非平行な第2方向に突出したタブを有する複数のセルと、
前記複数のセルを収容するケースと、
前記ケースに取り付けられる一対の接続部と、前記一対の接続部の間に位置し、前記第1方向及び前記第2方向の両方向に非平行な第3方向に延びる導通ベース部と、を含む電極部材と、を備え、
前記タブは、前記第2方向における外方から前記導通ベース部に面接触して溶接され、
前記ケースは、前記導通ベース部の前記第3方向における両端部と、前記導通ベース部および前記タブの溶接部分と、の間となる一対の位置において、前記第2方向内方から前記導通ベース部に接触して、前記導通ベース部の前記第2方向内方への移動を規制する、蓄電素子モジュール。
【請求項2】
前記ケースは、前記第1方向から前記複数のセルを支持する底壁部と、前記底壁部から前記第1方向に延び出た側壁部と、を有し、
前記側壁部は、前記第3方向に延びる一対の切欠形成壁部と、前記一対の切欠形成壁部の前記第3方向における内方端部に接続し前記第2方向外方に延びる一対の切欠ガイド壁部と、を有し、
前記一対の切欠ガイド壁部の間に、前記タブが通過する切欠が形成され、
前記ケースは、前記一対の切欠ガイド壁部の前記第2方向における外方端部において、前記導通ベース部の前記一対の位置に接触する、請求項1に記載の蓄電素子モジュール。
【請求項3】
前記切欠ガイド壁部の前記第3方向における外方を向く面及び前記接続部の一方に凸部が設けられ、
前記切欠ガイド壁部の前記面及び前記接続部の他方に、前記凸部を受ける凹部が設けられ、
前記凸部が前記凹部に挿入されることで、前記ケースに対する前記電極部材の前記第2方向への移動が規制される、請求項2に記載の蓄電素子モジュール。
【請求項4】
前記電極部材は、前記一対の接続部の各々と、前記導通ベース部の各端部とに接続し、前記第2方向に延びる連結部と、を有する、請求項1に記載の蓄電素子モジュール。
【請求項5】
前記第1方向に隣り合う二つのセルにおける二つのタブの間に配置されるタブブロックと、
前記第2方向外方から前記ケースに取り付けられ、前記タブブロックの前記第2方向外方への移動を規制するカバーと、をさらに備える、請求項1に記載の蓄電素子モジュール。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の蓄電素子モジュールと、
前記蓄電素子モジュールを収容する筐体と、を含む、蓄電素子ユニット。
【請求項7】
請求項6に記載の蓄電素子ユニットを備える、建物。
【請求項8】
請求項1~5のいずれか一項に記載の蓄電素子モジュールの組立方法であって、
前記セルを前記ケースに収容する工程と、
前記第2方向に対面する前記タブと前記導通ベース部とを互いに面接触させて溶接する工程と、を備え、
前記溶接する工程において、前記ケースは、前記一対の位置において、前記第2方向内方から前記導通ベース部に接触して、前記導通ベース部の前記第2方向内方への移動を規制する、蓄電素子モジュールの組立方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、蓄電素子モジュール、蓄電素子ユニット、建物及び蓄電素子モジュールの組立方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されているように、タブを含むセルが複数積層された蓄電素子モジュールが知られている。積層方向に隣り合う2つのセルは、互いのタブが電極部材(バスバー)とともに溶接されることで、互いに電気的に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タブと電極部材とを密着させるために、溶接時にタブと電極部材とを溶接する部分に外方から力が加えられる。しかしながら、外方から加えられた力によってタブ及び電極部材が大きく変形すると、両部材を安定して溶接できない。本開示は、タブと電極部材とを安定して溶接することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施の形態による蓄電素子モジュールは、
第1方向に重ねられた複数のセルであって、各セルが前記第1方向と非平行な第2方向に突出したタブを有する複数のセルと、
前記複数のセルを収容するケースと、
前記ケースに取り付けられる一対の接続部と、前記一対の接続部の間に位置し、前記第1方向及び前記第2方向の両方向に非平行な第3方向に延びる導通ベース部と、を含む電極部材を備え、
前記タブは、前記第2方向における外方から前記導通ベース部に面接触して溶接され、
前記ケースは、前記導通ベース部の前記第3方向における両端部と、前記導通ベース部および前記タブの溶接部分の間となる一対の位置において、前記第2方向内方から前記導通ベース部に接触して、前記導通ベース部の前記第2方向内方への移動を規制する。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、タブと電極部材とを安定して溶接できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、一実施の形態を説明するための図であって、蓄電素子ユニットを示す斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1の蓄電素子ユニットに含まれる蓄電素子モジュールを示す斜視図である。
【
図3】
図3は、
図2の蓄電素子モジュールに含まれるセルユニットの一例を示す分解斜視図である。
【
図4】
図4は、
図2の蓄電素子モジュールに含まれる複数のセルについての電気的な接続を説明するための図である。
【
図5】
図5は、
図2の蓄電素子モジュールに含まれるケースを示す斜視図である。
【
図6】
図6は、
図5に示されたケースのうち、第3側壁部の拡大平面図である。
【
図7】
図7は、
図2の蓄電素子モジュールに含まれる第1カバーを示す斜視図である。
【
図8】
図8は、
図2の蓄電素子モジュールの主たる構成を模式的に示す構成図である。
【
図9】
図9は、
図2の蓄電素子モジュールを示す平面図である。
【
図10】
図10は、
図2の蓄電素子モジュールに含まれるタブブロックを示す斜視図である。
【
図11】
図11は、
図2の蓄電素子モジュールに含まれる電極部材を示す斜視図である。
【
図13】
図13は、
図2の蓄電素子モジュールの組立方法を説明するための図である。
【
図14】
図14は、
図2の蓄電素子モジュールの組立方法を説明するための図である。
【
図15】
図15は、
図2の蓄電素子モジュールの組立方法を説明するための図である。
【
図16】
図16は、
図2の蓄電素子モジュールの組立方法を説明するための図である。
【
図17】
図17は、
図2の蓄電素子モジュールの組立方法を説明するための図である。
【
図18】
図18は、
図2の蓄電素子モジュールの組立方法を説明するための図である。
【
図19】
図19は、
図2の蓄電素子モジュールの組立方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の一実施の形態は、次の[1]~[8]に関する。
【0009】
[1] 第1方向に重ねられた複数のセルであって、各セルが前記第1方向と非平行な第2方向に突出したタブを有する複数のセルと、
前記複数のセルを収容するケースと、
前記ケースに取り付けられる一対の接続部と、前記一対の接続部の間に位置し、前記第1方向及び前記第2方向の両方向に非平行な第3方向に延びる導通ベース部と、を含む電極部材と、を備え、
前記タブは、前記第2方向における外方から前記導通ベース部に面接触して溶接され、
前記ケースは、前記導通ベース部の前記第3方向における両端部と、前記導通ベース部および前記タブの溶接部分と、の間となる一対の位置において、前記第2方向内方から前記導通ベース部に接触して、前記導通ベース部の前記第2方向内方への移動を規制する、蓄電素子モジュール。
【0010】
[2] 前記ケースは、前記第1方向から前記複数のセルを支持する底壁部と、前記底壁部から前記第1方向に延び出た側壁部と、を有し、
前記側壁部は、前記第3方向に延びる一対の切欠形成壁部と、前記一対の切欠形成壁部の前記第3方向における内方端部に接続し前記第2方向外方に延びる一対の切欠ガイド壁部と、を有し、
前記一対の切欠ガイド壁部の間に、前記タブが通過する切欠が形成され、
前記ケースは、前記一対の切欠ガイド壁部の前記第2方向における外方端部において、前記導通ベース部の前記一対の位置に接触する、[1]の蓄電素子モジュール。
【0011】
[3] 前記切欠ガイド壁部の前記第3方向における外方を向く面及び前記接続部の一方に凸部が設けられ、
前記切欠ガイド壁部の前記面及び前記接続部の他方に、前記凸部を受ける凹部が設けられ、
前記凸部が前記凹部に挿入されることで、前記ケースに対する前記電極部材の前記第2方向への移動が規制される、[2]の蓄電素子モジュール。
【0012】
[4] 前記電極部材は、前記一対の接続部の各々と、前記導通ベース部の各端部とに接続し、前記第2方向に延びる連結部と、を有する、[1]~[3]のいずれかの蓄電素子モジュール。
【0013】
[5] 前記第1方向に隣り合う二つのセルにおける二つのタブの間に配置されるタブブロックと、
前記第2方向外方から前記ケースに取り付けられ、前記タブブロックの前記第2方向外方への移動を規制するカバーと、をさらに備える、[1]~[4]のいずれかの蓄電素子モジュール。
【0014】
[6] [1]~[5]のいずれかの蓄電素子モジュールと、
前記蓄電素子モジュールを収容する筐体と、を含む、蓄電素子ユニット。
【0015】
[7] [6]の蓄電素子ユニットを備える、建物。
【0016】
[8] [1]~[5]のいずれかの蓄電素子モジュールの組立方法であって、
前記セルを前記ケースに収容する工程と、
前記第2方向に対面する前記タブと前記導通ベース部とを互いに面接触させて溶接する工程と、を備え、
前記溶接する工程において、前記ケースは、前記一対の位置において、前記第2方向内方から前記導通ベース部に接触して、前記導通ベース部の前記第2方向内方への移動を規制する、蓄電素子モジュールの組立方法。
【0017】
以下、図面を参照して本開示の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比を、実物のそれらから変更し誇張してある。また、一部の図において示された構成等が、他の図面において省略されていることもある。
【0018】
本明細書において、形状や幾何学的条件ならびにそれらの程度を特定する、例えば「直交」、「同一」、「平行」等の用語や長さ等については、厳密な意味に限定されることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈する。
【0019】
図面間における方向関係を明確化するため、第1方向DA、第2方向DB、及び第3方向DCを、図面間で共通する方向として示している。各方向において、矢印の先端側が第1側となる。各方向において、第1側とは逆側となる側が第2側となる。図面の紙面に垂直な方向に沿って紙面の手前に向かう矢印を、例えば
図4に示すように、円の中に点を設けた記号により示した。図面の紙面に垂直な方向に沿って紙面の奥に向かう矢印を、例えば
図8に示すように、円の中に×を設けた記号により示した。
【0020】
本明細書において、あるパラメータに関して複数の上限値の候補及び複数の下限値の候補が挙げられている場合、そのパラメータの数値範囲は、任意の1つの上限値の候補と任意の1つの下限値の候補とを組み合わせることによって構成されてもよい。一例として、「パラメータBは、A1以上でもよく、A2以上でもよく、A3以上でもよい。パラメータBは、A4以下でもよく、A5以下でもよく、A6以下でもよい。」との記載について検討する。この例において、パラメータBの数値範囲は、A1以上A4以下でもよく、A1以上A5以下でもよく、A1以上A6以下でもよく、A2以上A4以下でもよく、A2以上A5以下でもよく、A2以上A6以下でもよく、A3以上A4以下でもよく、A3以上A5以下でもよく、A3以上A6以下でもよい。
【0021】
図1~
図19は、本発明による一実施の形態を説明するための図である。
図1は、一実施の形態による蓄電素子ユニット10を示す斜視図である。蓄電素子ユニット10は、筐体15と、筐体15に収容された複数の蓄電素子モジュール20と、を含んでいる。蓄電素子ユニット10は、充放電が可能な二次電池として用いられる。蓄電素子ユニット10は、建物に設置されてもよい。蓄電素子ユニット10は、建物の配線と電気的に接続されることで、建物内に設置された電気装置(図示せず)の電源として機能してもよい。
【0022】
図1に示す例において、筐体15は、一つの面が開口した直方体状の外形状を有している。筐体15は、筐体本体16と、筐体本体16を上方から覆う筐体カバー17と、を含んでいる。筐体本体16及び筐体カバー17によって、筐体15の収容空間15Sが形成されている。図示された例において、蓄電素子モジュール20は、筐体15の収容空間15Sに収容されている。
【0023】
筐体15には、蓄電素子モジュール20以外の機器が収容されてもよい。
図1に示す例において、蓄電素子ユニット10は、蓄電素子モジュール20と電気的に接続された制御モジュール12を含んでいる。制御モジュール12は、複数の蓄電素子モジュール20の蓄電及び放電を制御する機能、蓄電素子モジュール20の蓄電状態(例えば蓄電量)を監視する機能、蓄電素子モジュール20の異常の有無を監視する機能の一以上の機能を有する。制御モジュール12は、蓄電素子モジュール20の蓄電状態や異常の有無等に関する情報を、蓄電素子ユニット10の外部に設けられた制御装置(図示せず)に送信し得る。制御モジュール12は、蓄電素子モジュール20との電気的な接続状態及び制御装置との電気的な接続状態を変更可能な開閉器を含んでもよい。
【0024】
図1に示す例において、筐体15の収容空間15Sに収容された蓄電素子モジュール20が、部分的に観察される。筐体15の収容空間15Sには、複数の蓄電素子モジュール20が収容されてもよい。図示された例では、蓄電素子モジュール20は、筐体15の収容空間15Sにおいて第1方向DAに重ねられている。筐体15の収容空間15Sに収容された蓄電素子モジュール20は、筐体本体16によって第1方向DAにおける第2側から支持されている。筐体15の収容空間15Sに収容された蓄電素子モジュール20は、第1方向DAに直交する方向への移動を規制される。
【0025】
図2に示す例において、蓄電素子モジュール20は、直方体状の形状を有している。蓄電素子モジュール20は、第1方向DAに重ねられた複数のセル30と、複数のセル30を収容するケース40と、を含んでいる。蓄電素子モジュール20は、第2方向DBにおける外方、すなわち蓄電素子モジュール20の第2方向DBにおける中心から離れる側からケース40を覆うカバー50を含んでもよい。蓄電素子モジュール20は、第1方向DAに隣り合う2つのセル30の間、とりわけ、後述する2つのタブ35の間に配置されるタブブロック70を含んでもよい。蓄電素子モジュール20は、セル30の後述するタブ35と電気的に接続した電極部材80を含んでもよい。
【0026】
図2に示す例において、ケース40は、第1方向DAにおける第1側SA1に開口している。ケース40の開口は、第1方向DAにおける第1側SA1から蓋部60によって覆われている。ケース40及び蓋部60によって、セル30を収容する収容体18が構成されてもよい。
【0027】
図2に示す例において、ケース40は、第2方向DBにおける第1側SB1から、カバー50としての第1カバー50aによって覆われている。ケース40は、第2方向DBにおける第2側から、カバー50としての第2カバー50bによって覆われている。第1カバー50a及び第2カバー50bは、互いに同一の構成でもよい。第1カバー50a及び第2カバー50bは、互いに異なる構成でもよい。
【0028】
図3では、ケース40に収容された、第1方向DAに隣り合う2つのセル30が例示されている。
図3に示す例において、セル30は、第2方向DBと、第1方向DA及び第2方向DBの両方向に直交する第3方向DCと、に広がる板状の部材である。セル30は、蓄電素子として取り扱われる最小単位である。セル30として種々の型式を採用できる。セル30は、例えばリチウムイオン電池でもよい。セル30は、第2方向DBと平行な長手方向を有している。セル30は、第3方向DCと平行な幅方向を有している。セル30は、第1面30aと、第1面30aとは反対の第2面30bと、を有している。図示された例において、2つのセル30は、第2面30bにおいて、第1方向DAに対面している。第2面30bは、平坦でもよい。
【0029】
図3に示すように、セル30は、中央に位置する中央部30cと、中央部30cを取り囲む周縁部30eと、を有している。中央部30cは、周縁部30eよりも第1方向DAにおけるいずれか一方の側に突出している。図示された例では、第1方向DAにおける第1側SA1に位置するセル30において、中央部30cは、周縁部30eよりも第1方向DAにおける第1側SA1に突出している。第1方向DAにおける第2側に位置するセル30において、中央部30cは、周縁部30eよりも第1方向DAにおける第2側に突出している。
【0030】
図3に示す例において、セル30は、正極板及び負極板を含む複数の電極板32と、複数の電極板32を収容する外装体33と、電極板32と電気的に接続して外装体33よりも外方に延び出したタブ35と、を有している。
【0031】
外装体33は、絶縁性を有する層を含んでもよい。絶縁性を有する層を含む外装体33に電極板32を収容することで、電極板32を外部から絶縁してもよい。
【0032】
図3に示す例において、外装体33は、第1方向DAに互いに対向する第1外装体33a及び第2外装体33bを有している。第1外装体33aは、セル30の第1面30aを構成している。第1外装体33aは、第1方向DAへ突出する膨出部33apを有している。膨出部33apは、セル30の中央部30cを構成している。第2外装体33bは、セル30の第2面30bを構成している。第1外装体33a及び第2外装体33bは、第1外装体33aの内部に電極板32を収容する空間を形成している。第1外装体33a及び第2外装体33bは、周状の縁部において互いに接続している。
【0033】
図3に示す例において、セル30は、一対のタブ35を有している。一対のタブ35は、セル30の幅方向(第3方向DC)における中央部分において、外装体33よりもセル30の長手方向(第2方向DB)におけるいずれか一方の側に突出している。より具体的には、タブ35は、第1外装体33a及び第2外装体33bの間を通過して、外装体33の外部まで延びている。
【0034】
図4に示すように、一対のタブ35のうちの一方のタブ35は、セル30の正極端子として機能してもよい。一対のタブ35のうちの他方のタブ35は、セル30の負極端子として機能してもよい。
図4において、セル30の正極端子として機能するタブ35は、当該タブ35付近の「(+)」の文字によって示されている。セル30の負極端子として機能するタブ35は、当該タブ35付近の「(-)」の文字によって示されている。
【0035】
図3に示す例において、タブ35は、外装体33から第2方向DBに延び出た基端部35Aと、基端部35Aに対して第1方向DAにおけるいずれか一方の側に折り曲げられた先端部35Bと、を有している。言い換えると、タブ35は、先端部35Bにおいて第1方向DAにおけるいずれか一方の側に折り曲げられている。第2方向DBにおける第1側SB1に位置するタブ35において、先端部35Bは、基端部35Aに対して第1方向DAにおける第1側SA1に折り曲げられている。第2方向DBにおける第2側に位置するタブ35において、先端部35Bは、基端部35Aに対して第1方向DAにおける第2側に折り曲げられている。タブ35は、第1方向DAに隣り合う2つのセル30が互いに重ねられた状態、すなわちセルユニット36が構成された状態において、第1方向DAに折り曲げられてもよい。
【0036】
図3及び
図4に示す例において、第1方向DAに隣り合う2つのセル30は、第2面30bから第1方向DAに互いに重ねられている。第1方向DAに隣り合う2つのセル30が重ねられることで、セルユニット36が構成されてもよい。セルユニット36は、第1面36aと、第1面36aとは反対の第2面36bと、を有している。セルユニット36の第1面36aは、第1方向DAにおける第1側SA1に位置するセル30の第1面30aによって形成されている。セルユニット36の第2面36bは、第1方向DAにおける第2側に位置するセル30の第1面30aによって形成されている。セルユニット36は、セル30の長手方向と同一の方向に長手方向を有している。セルユニット36は、セル30の幅方向と同一の方向に幅方向を有している。
【0037】
図4に示すセルユニット36において、各セル30の中央部30cは、第1方向DAにおける外方、すなわち他のセル30との接合部分から離れる向きに突出している。この結果、セルユニット36は、第1方向DAにおける両側に突出した形状を有している。
【0038】
図4に示す例において、セルユニット36は、第1方向DAに隣り合う2つのタブ35を一対含んでいる。第1方向DAに隣り合う2つのタブ35によって、タブユニット37が構成されてもよい。すなわち、セルユニット36は、一対のタブユニット37を含んでもよい。2つのタブの2つの基端部35Aが互いに重なることで、タブユニット37の基端部37Aが構成されてもよい。2つのタブの2つの先端部35Bが互いに重なることで、タブユニット37の先端部37Bが構成されてもよい。
【0039】
セルユニット36を構成する2つのセル30は、タブユニット37を構成する2つのタブ35において、互いに電気的に接続されてもよい。
図4及び
図8に示す例において、2つのセル30は、一方のタブユニット37を構成する2つのタブ35、及び他方のタブユニット37を構成する2つのタブ35において、互いに電気的に接続されている。すなわち、図示された例において、2つのセル30は、正極端子として機能する部分、及び負極端子として機能する部分の2箇所において、互いに電気的に接続されている。この結果として、2つのセル30は、並列接続により、互いに電気的に接続されている。
【0040】
図4に示すように、正極端子をなすタブ35同士が互いに電気的に接続することで、一対のタブユニット37のうちの一方のタブユニット37は、セルユニット36の正極端子として機能してもよい。負極端子をなすタブ35同士が互いに電気的に接続することで、一対のタブユニット37のうちの他方のタブユニット37は、セルユニット36の負極端子として機能してもよい。
図4において、セルユニット36の正極端子として機能するタブユニット37は、当該タブユニット37付近の「(+)」の文字によって示されている。セルユニット36の負極端子として機能するタブユニット37は、当該タブユニット37付近の「(-)」の文字によって示されている。
【0041】
図4及び
図8に示すように、複数のセルユニット36が第1方向DAに重ねられてもよい。図示された例において、第1方向DAにおける第2側から第1側SA1に向けて、第8セルユニット368、第7セルユニット367、第6セルユニット366、第5セルユニット365、第4セルユニット364、第3セルユニット363、第2セルユニット362、及び第1セルユニット361が、この順で重ねられている。第1方向DAに隣り合う2つのセルユニット36は、2つのタブユニット37の折り曲げられた2つの先端部37Bにおいて、第2方向DBに互いに重なっている。この結果、
図8に示すように、第1方向DAに重ねられた2つのセルユニット36において、4つのタブ35の4つの先端部35Bが、第2方向DBに互いに重なっている。
【0042】
第1方向DAに隣り合う2つのセル30は、各セル30のタブ35が互いに面接触する部分において、互いに溶接されてもよい。第1方向DAに隣り合う2つのセル30は、各セル30の折り曲げられたタブ35が第2方向DBに互いに面接触する部分、すなわち2つの先端部35Bが第2方向DBに面接触する部分において、互いに溶接されてもよい。セルユニット36を構成する2つのセル30は、一方のタブユニット37を構成する2つのタブ35、及び他方のタブユニット37を構成する2つのタブ35において、互いに溶接されてもよい。すなわち、2つのセル30は、正極端子として機能する部分、及び負極端子として機能する部分の2箇所で溶接されてもよい。溶接によって、2つのタブ35における電気的に安定して接続できる。
【0043】
図8に示す例において、第1方向DAに隣り合う2つのセル30は、第2方向DBにおける外方から電極部材80に面接触して溶接されるタブ35を含んでいる。
図8に示された複数のセルユニット36のうち、第8セルユニット368においては、第1方向DAにおける第1側SA1に位置するセル30のタブ35が、先端部35Bにおいて、第2方向DBにおける外方から電極部材80に面接触して溶接されている。
図8に示された複数のセルユニット36のうち、第8セルユニット368以外のセルユニットにおいては、第1方向DAにおける第2側に位置するセル30のタブ35が、先端部35Bにおいて、第2方向DBにおける外方から電極部材80に面接触して溶接されている。なお、電極部材80については、後述する。
【0044】
図8に示す例において、第1方向DAに隣り合う2つのセルユニット36は、各セルユニット36のタブユニット37が互いに面接触する部分において、互いに溶接されている。第1方向DAに隣り合う2つのセルユニット36は、各セルユニット36の折り曲げられたタブユニット37が第2方向DBに互いに面接触する部分、すなわち2つの先端部37Bが第2方向DBに互いに面接触する部分において、互いに溶接されている。第1方向DAに隣り合う2つのセルユニット36は、第2方向DBにおけるいずれか一方の端部に位置する2つの先端部37Bにおいて、第2方向DBに互いに面接触し、溶接されている。
【0045】
互いに電気的に接続された複数のセルユニット36により、セルユニット組合体39が構成されてもよい。
図4に示す例において、第1方向DAにおける最も第1側S1に位置する第1セルユニット361の正極端子によって、セルユニット組合体39の正極端子が形成されている。第1方向DAにおける最も第2側に位置する第8セルユニット368の負極端子によって、セルユニット組合体39の負極端子が形成されている。
【0046】
図4に示すセルユニット組合体39の一例において、第1セルユニット361の負極端子と、第2セルユニット362の正極端子とが、互いに電気的に接続されている。第2セルユニット362の負極端子と、第3セルユニット363の正極端子とが、互いに電気的に接続されている。第3セルユニット363の負極端子と、第4セルユニット364の正極端子とが、互いに電気的に接続されている。第4セルユニット364の負極端子と、第5セルユニット365の正極端子とが、互いに電気的に接続されている。第5セルユニット365の負極端子と、第6セルユニット366の正極端子とが、互いに電気的に接続されている。第6セルユニット366の負極端子と、第7セルユニット367の正極端子とが、互いに電気的に接続されている。第7セルユニット367の負極端子と、第8セルユニット368の正極端子とが、互いに電気的に接続されている。
【0047】
図3及び
図4に示す例において、第1方向DAに隣り合う2つのセル30は、第2方向DBに延びる複数の接合材38によって接合されている。
図3に示す例において、複数の接合材38は、第1方向DAにおける第2側に位置するセル30の第2面30b上に設けられている。複数の接合材38の各々は、第2方向DBと平行な長手方向を有している。複数の接合材38の各々は、第3方向DCと平行な幅方向を有している。図示された例において、接合材38の長手方向は、セル30の長手方向と平行となっている。接合材38の幅方向は、セル30の幅方向と平行となっている。
【0048】
第1方向DAに隣り合う2つのセル30が接合材38によって接合されることで、セルユニット36におけるセル30同士の長手方向及び幅方向への相対移動を抑制できる。接合材38は、例えば両面テープでもよい。
【0049】
図3及び
図8に示すように、接合材38は、第1方向DAに隣り合うセルユニット36同士の接合にも用いられてよい。
図3に示す例において、複数の接合材38は、第1方向DAにおける第1側SA1に位置するセル30の第1面30a上に設けられている。複数の接合材38は、中央部30c上に設けられている。これらの接合材38は、第1方向DAにおける第1側SA1に隣接する他のセルユニット36との接合に用いられる。第1方向DAに隣り合うセルユニット36が接合材38によって接合されることで、ケース40内におけるセルユニット36同士の長手方向及び幅方向への相対移動を抑制できる。
【0050】
第1方向DAに隣り合う2つのセル30の相対移動、及び第1方向DAに隣り合う2つのセルユニット36の相対移動を安定して抑制する観点から、平面視(
図3の第1方向DAにおけるいずれか一方の側からの観察)においてセル30の面積に占める接合材38の面積の割合は、20%以上でもよいし、30%以上でもよい。平面視においてセル30の面積に占める接合材38の面積の割合は、50%以下でもよいし、40%以下でもよい。
【0051】
接合材38をセル30上に容易に配置する観点から、接合材38の幅(
図3における第3方向DCにおける長さ)は、セル30の幅の50%以下でもよく、20%以下でもよい。
【0052】
図3に示すように、セル30の長手方向に延びる接合材38が、幅方向に複数配置されてもよい。図示された例では、第2方向DBに延びる3つの接合材38が、第3方向DCに間隔を空けて配置されている。この具体例によれば、セル30同士の相対移動を効果的に抑制しつつ、セル30上に接合材38を容易に設けることができる。
【0053】
図3に示す例において、第1方向DAに隣り合う2つのセル30を接合する接合材38は、第1方向DAに隣り合う2つのセルユニット36を接合する接合材38と、同一の寸法を有している。すなわち、図示された複数の接合材38の(第2方向DBにおける)長さは、互いに同一となっている。また、図示された複数の接合材38の(第3方向DCにおける)幅は、互いに同一となっている。この具体例によれば、同一の寸法を有する接合材38を、セル30同士の接合だけでなく、セルユニット36同士の接合に使用できる。これにより、接合材38を効率的に使用できる。
【0054】
次に、主に
図5及び
図6を参照して、ケース40について説明する。ケース40は、複数のセル30を収容する。ケース40は、複数のセルユニット36を収容してもよい。図示された例において、ケース40は、第1方向DAにおける第2側から複数のセル30を支持する底壁部42と、底壁部42から第1方向DAに延び出た側壁部44と、を有している。ケース40は、底壁部42と第1方向DAに対面する位置に開口部40aを有している。
【0055】
図5及び
図6に示すように、底壁部42は、第2方向DBにおける外方、すなわち第2方向DBにおいて蓄電素子モジュール20の中心から離れた側の端部に、第1方向DAに貫通する受け穴43を含んでもよい。受け穴43は、第3方向DCに沿って4つ設けられている。受け穴43の位置は、後述するカバー50の固定部54の位置に対応している。受け穴43は、カバー50の固定部54と係合可能となっている。
【0056】
側壁部44は、第1方向DAと非平行な方向から、複数のセル30を取り囲んでいる。
図5に示す例において、側壁部44は、第2方向DBに沿って第1方向DAに延びる一対の第1側壁部44a及び第2側壁部44bと、第3方向DCに沿って第1方向DAに延びる一対の第3側壁部44c及び第4側壁部44dと、を含んでいる。第1側壁部44a及び第2側壁部44bは、第3方向DCに互いに対向している。第1側壁部44aは、第2側壁部44bよりも第3方向DCにおける第1側SC1に位置している。第3側壁部44c及び第4側壁部44dは、第2方向DBに互いに対向している。第3側壁部44cは、第4側壁部よりも第2方向DBにおける第1側SB1に位置している。
【0057】
第1側壁部44a及び第2側壁部44bは、ケース40に対する複数のセル30の第3方向DCへの相対移動を規制する。第3側壁部44c及び第4側壁部44dは、ケース40に対する複数のセル30の第2方向DBへの相対移動を規制する。
【0058】
図5に示す例において、第1側壁部44a及び第2側壁部44bは、それぞれ、第2方向DBにおける第1側SB1の端部、及び第2側の端部の両端部から延び出した複数の固定部47を有している。固定部47は、第1方向DAに沿って、カバー50に対面する位置に設けられている。固定部47は、第1カバー50aに設けられた受け穴53と係合可能となっている。固定部47は、第2カバー50bに設けられた受け穴53と係合可能となっている。図示された例では、第1側壁部44aの第2方向DBにおける両側の端部に、2つの固定部47が互いから離れて設けられている。第2側壁部44bの第2方向DBにおける両側の端部に、2つの固定部47が互いから離れて設けられている。したがって、
図5に示すように、ケースの第2方向DBにおけるいずれか一方の端部には、4つの固定部47が設けられている。
【0059】
第1側壁部44aに設けられた固定部47は、例えば樹脂成形物として第1側壁部44aと一体的に成形されてもよい。第2側壁部44bに設けられた固定部47は、例えば樹脂成形物として第2側壁部44bと一体的に成形されてもよい。
【0060】
図5に示す例において、固定部47は、第1方向DAに沿った長辺と、第2方向DBに沿った短辺と、を有する板状の部材として形成されている。この結果、固定部47は、第1方向DAに沿った軸線を中心として、第3方向DCにおけるいずれか一方の側に撓み変形しやすくなっている。
【0061】
図2に示す例において、第1側壁部44a及び第2側壁部44bは、第1方向DAにおける第1側SA1に開口した複数の受け穴49を有している。複数の受け穴49は、第2方向DBに間隔を空けて設けられている。複数の受け穴49は、第3方向DCにおける外方にも開口している。受け穴49が設けられた位置は、蓋部60の後述する固定部62の位置に対応している。図示された例において、受け穴49は、蓋部60の固定部62と係合可能となっている。固定部62が受け穴49と係合することで、蓋部60がケース40に取り付けられてもよい。
【0062】
図5に示す例において、第3側壁部44c及び第4側壁部44dには、第3方向DCにおける中央部分に切欠Cが形成されている。複数のセル30がケース40に収容されたとき、切欠Cには、
図9に示すように、複数のセル30のタブ35が位置するようになる。
【0063】
図6及び
図9に示す例において、第3側壁部44cは、第3方向DCに延びる一対の切欠形成壁部45を含んでいる。一対の切欠形成壁部45は、主に第3方向DCに沿って第1方向DAに延びている。一対の切欠形成壁部45は、第2方向DBにおける内方を向く内面45aと、第2方向DBにおける外方を向く外面45bと、を有している。一対の切欠形成壁部45は、第3方向DCに間隔を空けて配置されている。一対の切欠形成壁部45は、ケース40の第3方向DCにおける中心線MCを中心として、互いに対称となる形状を有している。各切欠形成壁部45は、第3方向DCにおける外方端部、すなわちケース40の第3方向DCにおける中心から離れる側の端部において、第1側壁部44a又第2側壁部44bに接続されている。
【0064】
図9に示すように、切欠形成壁部45は、第3方向DCにおける中心部分において、第2方向DBにおける内方に凹んでもよい。図示された例において、切欠形成壁部45の外面45bは、第3方向DCにおける中心部分において、第3方向DCにおける中心部分以外の部分よりも、第2方向DBにおける内方に位置している。切欠形成壁部45は、第2方向DBにおける内方に凹んだ部分において、第2方向DBにおける内方から、後述のタブブロック70及び電極部材80と対面している。切欠形成壁部45は、第2方向DBにおける内方に凹んだ部分において、第2方向DBにおける外方から、複数のセル30に対面している。切欠形成壁部45は、第2方向DBにおける内方に凹んだ部分において、複数のセル30と接触してもよい。
【0065】
図9に示す例において、切欠形成壁部45は、第3方向DCにおける外方の部分に、複数のリブ45rを有している。複数のリブ45rは、第3方向DCに間隔を空けて配置されている。各リブ45rは、切欠形成壁部45の内面45aから第2方向DBにおける内方に突出している。各リブ45rは、第2方向DBに沿って、第1方向DAに延びている。この具体例によれば、切欠形成壁部45の剛性を強化できる。
【0066】
図6及び
図9に示す例において、第3側壁部44cは、一対の切欠形成壁部45の第3方向DCにおける内方端部、すなわちケース40の第3方向DCにおける中心に近づく側の端部に接続した一対の切欠ガイド壁部46を含んでいる。各切欠ガイド壁部46は、切欠形成壁部45との接続部分から、第2方向DBにおける外方、すなわちケース40の第2方向DBにおける中心から離れる側に延びている。各切欠ガイド壁部46は、第2方向DBに沿って第1方向DAに延びている。一対の切欠ガイド壁部46は、第3方向DCに間隔を空けて配置されている。一対の切欠ガイド壁部46は、ケース40の第3方向DCにおける中心線MCを中心として、互いに対称となる形状を有している。
【0067】
図6に示す例において、各切欠ガイド壁部46は、第2方向DBにおける外方端部に、第2方向DBにおける外方を向く端面46sを有している。端面46sは、第3方向DCに沿って第1方向DAに延びている。詳しくは後述するように、端面46sには、第2方向DBにおける外方から電極部材80の導通ベース部82が接触してもよい。端面46sには、第2方向DBにおける外方からタブブロック70の外側部73が接触してもよい。
【0068】
図6に示す例において、各切欠ガイド壁部46は、第2方向DBに並んだ第1リブ46a及び第2リブ46bを有している。第1リブ46a及び第2リブ46bは、それぞれ、対応する切欠ガイド壁部46の第3方向DCにおける外方の面に設けられている。第1リブ46a及び第2リブ46bは、対応する切欠ガイド壁部46から第3方向DCにおける外方に向けて突出している。第1リブ46a及び第2リブ46bは、第3方向DCに沿って第1方向DAに延びている。第1リブ46a及び第2リブ46bは、切欠ガイド壁部46の第1方向DAに沿った全長に亘って延びている。
【0069】
第1リブ46aは、第2方向DBにおける内方を向く内面46aaと、第2方向DBにおける外方を向く外面46abと、を有している。内面46aa及び外面46abは、第3方向DCに沿って第1方向DAに延びている。外面46abと端面46sとは、第2方向DBに間隔D3を空けて、互いから離れている。
【0070】
第2リブ46bは、第2方向DBにおける内方を向く内面46baと、第2方向DBにおける外方を向く外面46bbと、を有している。内面46ba及び外面46bbは、第3方向DCに沿って第1方向DAに延びている。図示された切欠ガイド壁部46において、内面46baと端面46sとは、第2方向DBに間隔D4を空けて、互いから離れている。
【0071】
図6に示す例において、第2リブ46bは、第1リブ46aよりも第2方向DBにおける外方に位置している。すなわち、第1リブ46aは、第2方向DBにおいて切欠形成壁部45と第2リブ46bとの間に位置している。第1リブ46aの内面46aaは、切欠形成壁部45と第2方向DBに対面している。第1リブ46aの外面46abは、第2リブ46bの内面46baと第2方向DBに対面している。
【0072】
図6及び
図9に示す例において、第1リブ46aは、切欠形成壁部45との間に第1凹部48aを形成している。第1凹部48aは、第1方向DAに延びている。第1凹部48aは、第2方向DBにおける内方から切欠形成壁部45によって区画されている。第1凹部48aは、第2方向DBにおける外方から第1リブ46aの内面46aaによって区画されている。第1凹部48aを第2方向DBにおける内方から区画する切欠形成壁部45と、端面46sとは、第2方向DBに間隔D1を空けて、互いから離れている。第1リブ46aの内面46aaと、端面46sとは、第2方向DBに間隔D2を空けて、互いから離れている。第1凹部48aは、第3方向DCにおける内方から、切欠ガイド壁部46の第3方向DCにおける外方を向く面によって区画されている。
【0073】
第1凹部48aには、後述するタブブロック70に設けられた接続突出部75が、第1方向DAにおける第1側SA1から挿入されてもよい。接続突出部75が第1凹部48aにこのように挿入されることで、第1方向DAに直交する方向における、ケース40に対するタブブロック70の相対移動が規制されてもよい。
【0074】
第1凹部48aには、後述する電極部材80の接続部81に設けられた凸部84が挿入されてもよい。凸部84が第1凹部48aにこのように挿入されることで、第1方向DAに直交する方向における、ケース40に対する電極部材80の相対移動が規制されてもよい。
【0075】
図6に示す例において、第1リブ46a及び第2リブ46bは、互いの間に第2凹部48bを形成している。第2凹部48bは、第1方向DAに延びている。第2凹部48bは、第2方向DBにおける内方から第1リブ46aの外面46abによって区画されている。第2凹部48bは、第2方向DBにおける外方から第2リブ46bの内面46baによって区画されている。第1リブ46aの外面46abと、端面46sとは、第2方向DBに間隔D3を空けて、互いから離れている。第2リブ46bの内面46baと、端面46sとは、第2方向DBに間隔D4を空けて、互いから離れている。
【0076】
第2凹部48bには、後述するタブブロック70に設けられた接続突出部75が、第1方向DAにおける第1側SA1から挿入されてもよい。凸部76が第2凹部48bにこのように挿入されることで、第1方向DAに直交する方向における、ケース40に対するタブブロック70の相対移動が規制されてもよい。
【0077】
第2凹部48bには、後述する電極部材80の接続部81に設けられた凸部84が挿入されてもよい。凸部84が第2凹部48bにこのように挿入されることで、第1方向DAに直交する方向における、ケース40に対する電極部材80の相対移動が規制されてもよい。
【0078】
第3側壁部44cの構成に関する以上の説明は、第4側壁部44dの構成においても同様に当てはまる。
【0079】
図2に示す例において、カバー50は、第2方向DBにおける第1側からケース40に取り付けられる第1カバー50aと、第2方向DBにおける第2側からケース40に取り付けられる第2カバー50bと、を含んでいる。第1カバー50aと第2カバー50bとは、互いに同一の形状を有してもよい。第1カバー50aと第2カバー50bとは、互いに異なる形状を有してもよい。以下、主に
図7を参照して第1カバー50aについて説明する。
【0080】
図7に示す例において、第1カバー50aは、蓄電素子モジュール20の外表面を形成する板状部51と、板状部51から第2方向DBにおける内方に突出した突出部52と、を含んでいる。板状部51は、主に第1方向DA及び第3方向DCに広がっている。第1カバー50aにおいて、突出部52は、板状部51から第2方向DBにおける第2側に突出している。
【0081】
図8に示す例において、突出部52は、後述するタブブロック70の外側部73に第2方向DBにおける外方から接触している。すなわち、カバー50は、第2方向DBにおける外方からタブブロック70に接触する。詳しくは後述するように、第2方向DBにおける外方からタブブロック70に接触するカバー50によって、タブブロック70の第2方向DBにおける外方への移動を抑制できる。
【0082】
図7に示す例において、板状部51は、第3方向DCにおける端部において、第1方向DAに沿った軸線を中心として、第2方向DBにおける内方に折り曲げられている。板状部51の第2方向DBにおける内方に折り曲げられた部分には、第3方向DCに貫通する複数の受け穴53が設けられている。受け穴53は、第1方向DAに沿ってある程度の長さを有している。受け穴53の位置は、第1側壁部44a及び第2側壁部44bに設けられた固定部47の位置に対応している。受け穴53は、第1側壁部44a及び第2側壁部44bに設けられた固定部47と係合可能となっている。
【0083】
図7に示す例において、第1カバー50aは、第1方向DAにおける第2側の端部において、第2方向DBにおける内方に突出した固定部54を含んでもよい。固定部54は、第3方向DCに沿って、ケース40に対面する位置に4つ設けられている。固定部54は、第3方向DCに延びる軸線を中心として、第1方向DAにおける第2側に曲がっている。固定部54は、ケース40の底壁部42に設けられた受け穴43と係合可能となっている。固定部54と受け穴43とが係合することで、ケース40に対するカバー50の第2方向DBにおける外方への移動を抑制できる。
【0084】
図7に示すように、カバー50は、板状部51からケース40に向けて第2方向DBにおける内方に突出したリブ55を含んでもよい。カバー50は、複数のリブ55を含んでもよい。カバー50は、第1方向DAに延びる複数のリブ55を含んでもよい。カバー50は、第3方向DCに延びる複数のリブ55を含んでもよい。カバー50は、第2方向DBに延びる複数のリブを含んでもよい。第1方向DAに延びるリブ55によって、第1方向DAから加えられる力に対するカバー50の剛性を強化できる。第2方向DBに延びるリブ55によって、第2方向DBから加えられる力に対するカバー50の剛性を強化できる。第1方向DAに延びるリブ55によって、第3方向DCから加えられる力に対するカバー50の剛性を強化できる。
【0085】
図2に示す例において、蓋部60は、ケース40に対して第1方向DAにおける第1側SA1に位置している。蓋部60は、第1方向DAにおける第1側SA1からケース40の開口部40aを覆う。蓋部60は、複数のセル30を第1方向DAにおける第1側から保護する。蓋部60は、複数のセル30の第1方向DAにおける第1側SA1への移動を規制する。
【0086】
図2に示す例において、蓋部60は、蓋部本体61及び蓋部本体61から延び出た複数の固定部62を有している。蓋部本体61は、第2方向DB及び第3方向DCに広がっている。複数の固定部62は、蓋部本体61の第3方向DCにおける縁部に設けられている。複数の固定部62は、第2方向DBに間隔を空けて複数設けられている。固定部62が設けられた位置は、第1側壁部44a及び第2側壁部44bに設けられた受け穴49の位置に対応している。図示された例において、固定部62は、受け穴49と係合可能となっている。
【0087】
次に、
図8~
図10を主に参照して、タブブロック70について説明する。タブブロック70は、第1方向DAに隣り合う2つのセル30のタブ35の間に配置される。タブブロック70は、絶縁性を有している。タブブロック70は、第1方向DAにおいて隣り合う2つのセル30のタブ35の間を絶縁する。
図8に示すように、タブブロック70は、第1方向DAに隣り合う2つのセルユニット36の間に配置されてもよい。タブブロック70は、樹脂成形物でもよい。
【0088】
図8に示す例において、タブブロック70は、ケース40に取り付けられている。タブブロック70は、第3側壁部44cに設けられた切欠C又は第4側壁部44dに設けられた切欠Cに配置されている。第3側壁部44cの切欠Cに配置されたタブブロック70は、第1セルユニット361と第2セルユニット362との間、第3セルユニット363と第4セルユニット364との間、第5セルユニット365と第6セルユニと366との間、及び第7セルユニット367と第8セルユニット368との間に位置している。第4側壁部44dの切欠Cに配置されたタブブロック70は、第2セルユニット362と第3セルユニット363との間、第4セルユニット364と第5セルユニット365との間、及び第6セルユニット366と第7セルユニット367との間に位置している。第1方向DAに隣り合う2つのセルユニット36の間にタブブロック70が位置することで、異なるセルユニット36のタブ35同士をタブブロック70によって絶縁できる。
【0089】
図9及び
図10に示す例において、タブブロック70は、切欠Cに配置される絶縁ベース部71と、絶縁ベース部71に接続した内側部72及び外側部73と、外側部73に接続した突出部74と、を有している。絶縁ベース部71は、第3側壁部44cに設けられた切欠C又は第4側壁部44dに設けられた切欠Cに位置する。絶縁ベース部71は、第1方向DAにおいて、ケース40に収容されたセル30のタブ35と対面する部分を含む。絶縁ベース部71は、切欠Cよりも第2方向DBにおける外方に延びている。絶縁ベース部71は、第3方向DCにおいて一対の切欠ガイド壁部46の間に位置している。絶縁ベース部71が切欠ガイド壁部46の第3方向DCにおける内方の面と第3方向DCに接触することで、タブブロック70のケース40に対する第3方向DCへの相対移動が規制される。
【0090】
図10に示す例において、内側部72は、絶縁ベース部71に接続している。ケース40に取り付けられたタブブロック70において、内側部72は、第2方向DBにおける内方から絶縁ベース部71に接続している。
図9に示す例では、内側部72は、ケース40に取り囲まれたセル30を収容するための空間内に位置している。タブブロック70が第1方向DAに隣り合う2つのセル30の間に配置されたとき、内側部72は、第1方向DAに隣り合う2つのセル30の周縁部30eの間に位置するようになる。内側部72は、第1方向DAに隣り合う2つのセル30が、周縁部30eにおいて互いに接近することを抑制する。
【0091】
図10に示す例において、外側部73は、タブブロック70に一対設けられている。一対の外側部73は、絶縁ベース部71に側方から接続している。
図9に示すように、ケース40に取り付けられたタブブロック70において、各外側部73は、第3方向DCにおける外方から絶縁ベース部71に接続している。外側部73は、第2方向DBにおける外方から切欠ガイド壁部46に近づいている。外側部73は、第3方向DCにおける外方から切欠ガイド壁部46に近づいている。外側部73は、第2方向DB及び第3方向DCに広がっている。外側部73は、第1方向DAに隣り合う2つの電極部材80の間に位置している。外側部73は、第1方向DAに隣り合う2つの電極部材80の間を絶縁する。
【0092】
図10に示す例において、絶縁ベース部71及び一対の外側部73は、内側部72とは反対を向く外側面70aを形成している。
図9に示すように、ケース40に取り付けられたタブブロック70において、外側面70aは、第2方向DBにおける外方を向いている。外側面70aは、カバー50と第2方向DBに対面している。外側面70aは、第2方向DBにおける外方から、カバー50の突出部52に接触してもよい。外側面70aと突出部52との接触により、タブブロック70の第2方向DBにおける外方への移動を抑制できる。これにより、タブブロック70は、第1方向DAに隣り合う2つのタブ35を安定して絶縁できる。
【0093】
図10に示す例において、突出部74は、タブブロック70に一対設けられている。突出部74は、外側部73の第3方向DCにおける外方端部から突出している。ケース40に取り付けられたタブブロック70において、突出部74は、外側部73から第1方向DAにおける第2側に突出している。
【0094】
図10に示す例において、接続突出部75は、タブブロック70に一対設けられている。接続突出部75は、外側部73の外側面70aを形成する端部とは反対の端部から、絶縁ベース部71に向けて側方に突出している。
【0095】
図9に示すように、ケース40に取り付けられたタブブロック70において、接続突出部75は、第2方向DBにおける外方から切欠形成壁部45に接触してもよい。接続突出部75と切欠形成壁部45との接触によって、ケース40に対するタブブロック70の第2方向DBにおける内方への移動が規制されてもよい。
【0096】
図9に示す例において、接続突出部75は、切欠ガイド壁部46に形成された第1凹部48a内を移動できる。図示された例と異なり、接続突出部75は、切欠ガイド壁部46に形成された第2凹部48b内を移動可能でもよい。第1凹部48a内に位置する接続突出部75は、第2方向DBにおける内方から第1リブ46aに接触してもよい。接続突出部75と第1リブ46aとの接触によって、ケース40に対するタブブロック70の第2方向DBにおける外方への移動が規制されてもよい。
【0097】
次に、
図8、
図9及び
図11を主に参照して、電極部材80について説明する。電極部材80は、第1方向DAに隣り合う2つのセル30のタブ35の間に配置される。電極部材80は、導電性を有している。電極部材80は、タブ35と電気的に接続する。
図8に示すように、電極部材80は、第1方向DAに隣り合う2つのセルユニット36の間に配置されてもよい。電極部材80は、ケース40に収容され第1方向DAに隣り合う二以上のセル30のタブ35と電気的に接続してもよい。電極部材80は、金属製でもよい。
【0098】
電極部材80は、ケース40に取り付けられている。
図8に示す例において、電極部材80は、第3側壁部44c又は第4側壁部44dに取り付けられている。第3側壁部44cに取り付けられた電極部材80は、第1セルユニット361と第2セルユニット362との間、第2セルユニット362と第3セルユニット363との間、第4セルユニット364と第5セルユニット365との間、第6セルユニット366と第7セルユニット367との間、及び第7セルユニット367と第8セルユニット368との間に位置している。第4側壁部44dに取り付けられた電極部材80は、第1セルユニット361と第2セルユニット362との間、第3セルユニット363と第4セルユニット364との間、第5セルユニット365と第6セルユニット366との間、及び第7セルユニット367と第8セルユニット368との間に位置している。
【0099】
図11に示す例において、電極部材80は、折り曲げられた板状の部材となっている。電極部材80は、一対の端部によって構成された一対の接続部81と、一対の接続部81の間に位置する導通ベース部82と、を含んでいる。一対の接続部81及び導通ベース部82は、互いに同一の方向に細長く延びている。図示された例において、接続部81と導通ベース部82とが、互いに対面している。
【0100】
図9及び
図11に示す例において、各接続部81は、導通ベース部82と対面する第1面81aと、第1面81aとは反対の第2面81bと、を有している。導通ベース部82は、各接続部81と対面する第1面82aと、第1面82aとは反対の第2面82bと、を有している。接続部81は、導通ベース部82と第1面81aの法線方向に対面している。導通ベース部82は、接続部81と第1面82aの法線方向に対面している。
【0101】
図9及び
図11に示すように、電極部材80は、各接続部81と導通ベース部82との間に連結部83を含んでもよい。図示された例において、連結部83は、一対設けられている。連結部83は、折り曲げられた板状の電極部材80において、各接続部81と導通ベース部82との間に位置している。連結部83は、一方の端部において接続部81に接続している。連結部83は、他方の端部において導通ベース部82に接続している。
図11に示すように、連結部83は、各接続部81と導通ベース部82とが対面する方向に延びている。
【0102】
連結部83によって、各接続部81の第1面81aと、導通ベース部82の第1面82aとが、互いから離れて対面している。
図9に示すように、接続部81の第1面81aと、導通ベース部82の第1面82aとは、間隔LLを空けて互いから離れている。接続部81の第2面81bと、導通ベース部82の第1面82aとは、間隔LHを空けて互いから離れている。
【0103】
図9及び
図11に示す例において、電極部材80は、接続部81及び導通ベース部82が細長く延びる方向における中心線を中心に、互いに対称となる形状を有している。
【0104】
図9に示す例において、接続部81は、ケース40に取り付けられている。ケース40に取り付けられた接続部81は、第3方向DCに沿って第1方向DAに延びている。接続部81の連結部83と接続する端部とは反対の端部は、凸部84として、第1方向DAにおける第1側SA1から第2凹部48bに挿入されている。凸部84は、第2方向DBにおいて、切欠ガイド壁部46に設けられた第1リブ46aと第2リブ46bとの間に位置している。凸部84において、接続部81の第1面81aは、第2リブ46bの内面46baと第2方向DBに対面している。凸部84において、接続部81の第2面81bは、第1リブ46aの外面46abと第2方向DBに対面している。
【0105】
接続部81の第1面81aは、凸部84において、第2方向DBにおける内方から第2リブ46bの内面46baに接触し得る。接続部81の第1面81aが第2リブ46bの内面46baに接触することで、切欠ガイド壁部46に対する接続部81の第2方向DBにおける外方への移動が規制される。すなわち、接続部81に設けられた凸部84が第2凹部48bに挿入されることで、ケース40に対する電極部材80の第2方向DBにおける外方への移動が規制される。この具体例によれば、ケース40に取り付けられた電極部材80を第2方向DBにおいて安定して保持できる。
【0106】
凸部84は、第3方向DCにおける外方から切欠ガイド壁部46に接触し得る。凸部84が第3方向DCにおける外方から切欠ガイド壁部46に接触することで、電極部材80のケース40に対する第3方向DCへの移動が規制され得る。とりわけ図示された例において、一方の接続部81が第3方向DCにおける外方から切欠ガイド壁部46に接触したとき、他方の接続部81は、第2凹部48b内に位置している。すなわち、ケース40に取り付けられた一対の接続部81は、常に第2凹部48b内に位置する部分を含むように、ケース40に対する第3方向DCへの移動を規制されている。
【0107】
一対の接続部81がケース40に取り付けられることで、電極部材80は、ケース40に取り付けられる。図示された例において、切欠ガイド壁部46に設けられた第2凹部48bに一対の接続部81がそれぞれ挿入されることで、電極部材80は、切欠ガイド壁部46を含む第3側壁部44c又は第4側壁部44dに取り付けられる。
【0108】
図9に示すように、ケース40に取り付けられた電極部材80において、導通ベース部82は、第3方向DCに延びている。導通ベース部82は、第2方向DBを向く板状部となっている。導通ベース部82の第1面82aは、第2方向DBにおける内方を向いている。導通ベース部82の第2面82bは、第2方向DBにおける外方を向いている。導通ベース部82において、第1面82a及び第2面82bは、第2方向DBに互いに対向している。
【0109】
図6及び
図9に示す例において、接続部81の第1面81aと導通ベース部82の第1面82aとの間隔LLは、第2方向DBにおける第2リブ46bの内面46baと端面46sとの間の間隔D4よりも大きくなっている。接続部81の第2面81bと導通ベース部82の第1面82aとの間隔LHは、第2方向DBにおける第1リブ46aの外面46abと端面46sとの間の間隔D3よりも小さくなっている。
【0110】
図9に示す例において、導通ベース部82には、第2方向DBにおける外方からタブ35が重なっている。導通ベース部82には、第2方向DBにおける外方から複数のタブ35が重なってもよい。図示された例において、導通ベース部82の第2面82bには、第2方向DBにおいて最も内方に位置する先端部35Bが、第2方向DBにおける外方から面接触している。
【0111】
図19に示す例において、導通ベース部82は、第3方向DCにおける中央に位置する溶接部分MPにおいて、導通ベース部82に第2面82bから面接触するタブ35(先端部35B)と溶接されている。溶接部分MPは、第3方向DCに延びている。導通ベース部82は、第1方向DAに配列された3つの溶接部分MPにおいて、タブ35と溶接されている。第2方向DBにおける外方から複数のタブ35が導通ベース部82に重なる場合においては、導通ベース部82と第2方向DBに隣り合う先端部35Bとが互いに溶接されてもよい。
【0112】
導通ベース部82とタブ35とは、種々の方法により溶接されてもよい。導通ベース部82とタブ35とは、例えばレーザ溶接されてもよい。
【0113】
導通ベース部82は、第2方向DBにおける外方からケース40に対面している。
図9に示す例において、導通ベース部82の第1面82aが、第2方向DBにおける外方から、各切欠ガイド壁部46の端面46sに対面している。
【0114】
電極部材80は、第2方向DBにおける外方(第2方向DBにおけるセルの重心から離れる側)からケース40に接触してもよい。
図9に示す例において、電極部材80は、上述した間隔LLと間隔D4との関係、および間隔LHと間隔D3との関係により、導通ベース部82の第1面82a上に位置する一対の接触位置TPにおいて、第2方向DBにおける外方から切欠ガイド壁部46の端面46sに接触する。すなわち、導通ベース部82は、第2方向DBにおける外方からケース40に接触し得る。
【0115】
図9に示す例において、一対の接触位置TPは、溶接部分MPを挟んで第3方向DCに互いに離れている。すなわち、各接触位置TPは、溶接部分MPよりも第3方向DCにおける外方に位置している。一対の接触位置TPは、第3方向DCにおける端部、すなわち図示された例における連結部83との接続部分よりも、第3方向DCにおける内方に位置している。
【0116】
ケース40が第2方向DBにおける内方から導通ベース部82の接触位置TPに接触するとき、接続部81の第1面81aと導通ベース部82の第1面82aとの間隔LLは、第2方向DBにおける端面46sと接続部81の第1面81aとの間の距離となっている。ケース40が第2方向DBにおける内方から導通ベース部82の接触位置TPに接触するとき、接続部81の第2面81bと導通ベース部82の第1面82aとの間隔LHは、第2方向DBにおける端面46sと接続部81の第2面81bとの間の距離となっている。
【0117】
ケース40が第2方向DBにおける内方から導通ベース部82の接触位置TPに接触するとき、ケース40は、導通ベース部82の第2方向DBにおける内方への移動を規制する。図示された例では、各切欠ガイド壁部46が、端面46sにおいて導通ベース部82の接触位置TPに接触し得る。この結果、切欠ガイド壁部46は、端面46sにおいて、導通ベース部82を含む電極部材80の第2方向DBにおける内方への移動を規制し得る。
【0118】
導通ベース部82には、ねじが噛み合うねじ穴82Hが設けられてもよい。ねじ穴82Hに噛み合うねじは、蓄電素子モジュール20内の配線を導通ベース部82に固定してもよい。図示された例において、導通ベース部82には、第3方向DCに配列された2つのねじ穴が設けられている。
【0119】
図9に示す例において、各連結部83は、第2方向DBに延びている。各連結部83は、第1方向DA及び第3方向DCに広がる板状部となっている。各連結部83は、第2方向DBにおける内方の端部において、接続部81の第3方向DCにおける外方の端部と接続している。各連結部83は、第2方向DBにおける外方の端部において、導通ベース部82の第3方向DCにおける外方の端部に接続している。各連結部83は、第3方向DCにおける外方から切欠ガイド壁部46に対面している。
【0120】
図示された蓄電素子モジュール20の作用について説明する。具体的には、図示された蓄電素子モジュール20の組立方法の一例について説明する。
【0121】
まず、セル30をケース40に配置する。図示された蓄電素子モジュール20の一例において、セル30は、セルユニット36を構成する状態でケース40に配置される。セルユニット36は、以下に説明する手順により、第1方向DAにおける最も第2側に位置する第8セルユニット368から、第7セルユニット367、第6セルユニット366、第5セルユニット365、第4セルユニット364、第3セルユニット363、第2セルユニット362、及び第1セルユニット361の順で、ケース40に配置される。
【0122】
次に、第8セルユニット368をケース40に配置する。第8セルユニット368は、以下の手順によりケース40に配置される。
【0123】
第1に、第8セルユニット368をケース40に収容する。第8セルユニット368は、
図12に示された状態から、ケース40に対して第1方向DAにおける第2側に移動することで、ケース40に収容される。第8セルユニット368の各タブユニット37は、第3側壁部44c及び第4側壁部44dのいずれか一方の側壁部に設けられた切欠Cを通過する。
【0124】
ケース40に対して第1方向DAにおける第2側に移動する第8セルユニット368は、第2面36bにおいて、ケース40の底壁部42に重ねられる。
図8及び
図12に示すように、第8セルユニット368は、第2面36bに設けられた接合材38によって、底壁部42と接合してもよい。底壁部42に重ねられた第8セルユニット368において、一対のタブユニット37は、切欠Cに延び入っている。
図13には、第3側壁部44cに設けられた切欠C内に延び入るタブユニット37が示されている。
【0125】
第2に、第8セルユニット368のタブユニット37に電極部材80を重ねる。タブユニット37に電極部材80が重ねられることで、タブ35に電極部材80が重ねられる。電極部材80は、第8セルユニット368の負極端子を形成するタブユニット37、すなわちセルユニット組合体39の負極端子を形成するタブユニット37に重ねられる。
図13に示すように、電極部材80は、第3側壁部44cに取り付けられる。電極部材80は、一対の接続部81に設けられた凸部84の各々を、上述した第2凹部48bに第1方向DAにおける第1側SA1から挿入することで、第3側壁部44cに取り付けられる。
【0126】
第3側壁部44cに取り付けられた電極部材80は、第2凹部48bに沿って、ケース40に対して第1方向DAに移動していく。ケース40に対して第1方向DAに移動する電極部材80は、導通ベース部82において、タブユニット37と第1方向DAに重なる。タブユニット37に重なった電極部材80において、導通ベース部82の第1面82aは、第2方向DBにおける内方を向いている。とりわけ、導通ベース部82の第1面82aは、接触位置TPにおいて、端面46sと第2方向DBに対面している。導通ベース部82の第2面82bは、第2方向DBにおける外方を向いている。
【0127】
第3に、タブ35を含むタブユニット37を折り曲げる。
図14に示す例において、タブユニット37は、図中に二点鎖線を用いて示された位置から、第3方向と平行な軸線を中心として、第1方向DAにおける第1側SA1に折り曲げられている。折り曲げられたタブユニット37は、第3方向DCに沿って第1方向DAに延びている。タブユニット37が折り曲げられることで、基端部37Aと、基端部37Aに対して折り曲げられた先端部37Bと、が形成される。タブユニット37に含まれるタブ35が折り曲げられることで、基端部35Aと、基端部35Aに対して折り曲げられた先端部35Bと、が形成される。タブユニット37がこのように折り曲げられることで、
図8に示すように、第8セルユニット368の第1方向DAにおける第1側SA1に位置するタブ35の先端部35Bが、導通ベース部82の第2面82bと第2方向DBに対面するようになる。
【0128】
以上のようにして、第8セルユニット368がケース40に配置される。次に、第8セルユニット368に重なる第7セルユニット367をケース40に配置する。第7セルユニット367は、以下の手順によりケース40に配置される。
【0129】
第1に、タブブロック70をタブ35に重ねる。タブブロック70は、第2方向DBにおけるいずれか一方の側に位置するタブ35(タブユニット37)に重ねられ得る。
図15に示す例において、タブブロック70は、第2方向DBにおける第1側SB1に位置するタブユニット37に重ねられる。タブブロック70は、第1方向DAにおける第1側SA1からタブユニット37に重ねられる。
【0130】
タブブロック70は、第3側壁部44c及び第4側壁部44dのいずれか一方の側壁部に取り付けら得る。
図15に示す例において、タブブロック70は、第3側壁部44cに取り付けられる。タブブロック70は、一対の接続突出部75の各々を、上述した第1凹部48aに第1方向DAにおける第1側SA1から挿入することで、第3側壁部44cに取り付けられる。
【0131】
第3側壁部44cに取り付けられたタブブロック70は、第1凹部48aに沿って、ケース40に対して第1方向DAに移動していく。ケース40に対して第1方向DAに移動するタブブロック70は、絶縁ベース部71において、タブユニット37と第1方向DAに重なる。
【0132】
図15に示す例において、タブブロック70は、第3側壁部44cに取り付けられた電極部材80に第1方向DAにおける第1側SA1から重なる。電極部材80は、タブブロック70によって第1方向DAにおける第1側SA1から覆われてもよい。電極部材80は、第3方向DCにおいて一対の突出部74の間に位置してもよい。
【0133】
第2に、電極部材80をタブ35に重ねる。電極部材80は、第2方向DBにおけるいずれか一方の側に位置するタブ35(タブユニット37)に重ねられ得る。
図16に示す例において、電極部材80は、第2方向DBにおける第2側に位置するタブユニット37に重ねられる。電極部材80は、上述した方法により、第1方向DAにおける第1側SA1からタブユニット37に重ねられる。
【0134】
第3に、第7セルユニット367をケース40に収容する。第7セルユニット367は、
図17に示す状態から、ケース40に対して第1方向DAにおける第2側に移動することで、ケース40に収容される。第7セルユニット367の各タブユニット37は、第3側壁部44c及び第4側壁部44dのいずれか一方の側壁部に設けられた切欠Cを通過する。
【0135】
ケース40に対して第1方向DAにおける第2側に移動する第7セルユニット367は、第8セルユニット368に第1方向DAに重ねられる。
図8に示すように、第7セルユニット367は、第2面36bにおいて、第8セルユニット368の第1面36aと対面する。第7セルユニット367は、第2面36bに設けられた接合材によって、第8セルユニット368と接合してもよい。
【0136】
以上のようにして、第7セルユニット367がケース40に収容される。第8セルユニット368に重ねられた第7セルユニット367において、一対のタブユニット37は、切欠Cに延び入っている。
図18には、第3側壁部44cに設けられた切欠C内に延び入るタブユニット37が示されている。
図17及び
図18に示す例において、第2方向DBにおける第2側に位置するタブユニット37は、第8セルユニット368のタブユニット37と第1方向DAに対面する部分を含んでいる。
【0137】
第4に、第7セルユニット367のタブユニット37を、第1方向DAにおける第2側に位置する第8セルユニット368のタブユニット37とともに折り曲げる。
図18に示す例において、第2方向DBにおける第2側に位置するタブユニット37が、第8セルユニット368のタブユニット37とともに折り曲げられる。
【0138】
図18に示す例において、第7セルユニット367のタブユニット37は、図中に二点鎖線を用いて示された位置から、第3方向DCと平行な軸線を中心として、第1方向DAにおける第2側に折り曲げられる。第8セルユニット368のタブユニット37は、図中に二点鎖線を用いて示された位置から、第3方向DCと平行な軸線を中心として、第1方向DAにおける第1側に折り曲げられる。折り曲げられたタブユニット37は、第3方向DCに沿って第1方向DAに延びている。タブユニット37が折り曲げられることで、基端部37Aと、基端部37Aに対して折り曲げられた先端部37Bと、が形成される。タブユニット37に含まれるタブ35が折り曲げられることで、基端部35Aと、基端部35Aに対して折り曲げられた先端部35Bと、が形成される。
【0139】
図18に示す例において、折り曲げられた第7セルユニット367のタブユニット37では、第1方向DAにおける第2側に位置するタブ35の先端部35Bが、導通ベース部82の第2面82bと第2方向DBに対面するようになる。折り曲げられた第7セルユニット367のタブユニット37では、第1方向DAにおける第1側SA1に位置するタブ35の先端部35Bが、第8セルユニット368の第1方向DAにおける第1側SA1に位置するタブ35の先端部35Bと第2方向DBに対面するようになる。
【0140】
以上のようにして、第7セルユニット367がケース40内に配置される。第7セルユニット367に重なる第6セルユニット366は、第7セルユニット367をケース40内に配置するための上述した手順により、ケース40内に配置される。第6セルユニット366に重なる第5セルユニット365は、第7セルユニット367をケース40内に配置するための上述した手順により、ケース40内に配置される。第5セルユニット365に重なる第4セルユニット364は、第7セルユニット367をケース40内に配置するための上述した手順により、ケース40内に配置される。第4セルユニット364に重なる第3セルユニット363は、第7セルユニット367をケース40内に配置するための上述した手順により、ケース40内に配置される。第3セルユニット363に重なる第2セルユニット362は、第7セルユニット367をケース40内に配置する上述した手順により、ケース40内に配置される。
【0141】
次に、第1セルユニット361をケース40に配置する。第1セルユニット361は、以下の手順によりケース40に配置される。
【0142】
第1に、タブブロック70を第2セルユニット362に重ねる。タブブロック70は、上述した方法により、第2セルユニット362の第2方向DBにおける第1側SB1に位置するタブユニット37に重ねられる。
【0143】
第2に、第2セルユニット362の一対のタブユニット37に2つの電極部材80を重ねる。2つの電極部材80は、上述した方法により、第1方向DAにおける第1側SA1から、第2方向DBにおける第1側SB1に位置するタブユニット37、及び第2側に位置するタブユニット37にそれぞれ重ねられる。2つの電極部材80のうち、第2方向DBにおける第1側SB1に位置する電極部材80は、
図8及び
図19に示すように、タブブロック70収容される。
【0144】
第3に、第1セルユニット361をケース40に収容する。第1セルユニット361は、上述した方法によりケース40に収容される。第1方向DAにおける第2側に位置する第2セルユニット362に重ねられた第1セルユニット361において、一対のタブユニット37は、切欠Cに延び入っている。
【0145】
第4に、第1セルユニット361の一対のタブユニット37を折り曲げる。一対のタブユニット37のうち第2方向DBにおける第2側に位置するタブユニット37は、第1方向DAにおける第2側に位置する第2セルユニット362のタブユニット37とともに折り曲げられる。各タブユニット37は、上述した方法により第1方向DAにおける第2側に折り曲げられる。以上のようにして、第1セルユニット361がケース40に配置される。
【0146】
次に、第2方向DBに対面するタブ35と導通ベース部82とを互いに面接触させて溶接する。
図9に示すように、第2方向DBに対面するタブ35と導通ベース部82とを互いに面接触させるために、導通ベース部82の溶接部分MPに、第2方向DBにおける外方から力Fが加えられる。
【0147】
ところで、JP2012-109275Aに開示される従来の蓄電素子モジュールにおいて、積層方向に隣り合う2つのセルは、互いのタブ及び電極部材(バスバー)が重ねられて溶接されることで、互いに電気的に接続されている。一般に、一方向に隣り合う或る2つの部材を溶接するときに、安定して溶接する観点から両部材を密着させることが求められる。蓄電素子モジュールにおいて、溶接時にタブと電極部材とを密着させるために、タブと電極部材とを溶接する部分に外方から力が加えられる。しかしながら、外方から加えられた力によって、タブ及び電極部材が大きく変形し得る。タブ及び電極部材の意図しない変形によって、タブと電極部材とを安定して溶接することが困難となり得る。
【0148】
これに対して、本実施の形態による蓄電素子モジュール20の一具体例において、蓄電素子モジュール20は、第1方向DAに重ねられた複数のセル30であって、各セル30が第1方向DAと非平行な第2方向DBに突出したタブ35を有する複数のセル30と、複数のセル30を収容するケース40と、ケース40に取り付けられる一対の接続部81と、一対の接続部81の間に位置し、第1方向DA及び第2方向DBの両方向に非平行な第3方向DCに延びる導通ベース部82と、を有する電極部材80と、を含んでいる。タブ35は、第2方向DBにおける外方から導通ベース部82に面接触して溶接される。ケース40は、導通ベース部82の第3方向DCにおける両端部と、タブ35と電極部材80との溶接部分MPと、の間となる一対の位置TPにおいて、第2方向DBにおける内方から導通ベース部82に接触して、導通ベース部82の第2方向DBにおける内方への移動を規制する。言い換えると、ケース40は、導通ベース部82の両端部の第3方向DCにおける内方(第3方向DCにおける溶接部分MPに近い側)であって、タブ35と電極部材80との溶接部分MPの第3方向DCにおける両外方(第3方向DCにおける溶接部分MPから離れる側)となる一対の位置TPにおいて、第2方向DBにおける内方(第2方向DBにおけるセルの重心に近い側)から導通ベース部82に接触して、導通ベース部82の第2方向DBにおける内方への移動を規制する。この具体例によれば、導通ベース部82がケース40に第2方向DBにおける外方から接触するとき、ケース40は、導通ベース部82に第2方向DBにおける外方から加えられる力に対して、導通ベース部82を第2方向DBにおける内方から安定して支持できる。これにより、導通ベース部82とタブ35とを第2方向DBにおける外方から溶接するときに、第2方向DBにおける導通ベース部82の位置、及び導通ベース部82に面接触するタブ35の位置を安定させることができる。したがって、この具体例によれば、タブ35と電極部材80とを容易に溶接できる。結果として、この具体例によれば、ケース40に収容された複数のセル30を、互いに容易に電気的に接続できる。
【0149】
以上のようにして、第2方向DBに対面するタブ35と導通ベース部82とが溶接される。次に、第2方向DBにおける外方から、ケース40にカバー50を取り付ける。カバー50は、第1側壁部44a及び第2側壁部44bに設けられた固定部47がカバー50の受け穴53と係合することで、ケース40に取り付けられてもよい。カバー50は、カバー50の固定部54が底壁部42に設けられた受け穴43と係合することで、ケース40に取り付けられてもよい。
【0150】
次に、第1方向DAにおける第1側SA1から、蓋部60をケース40に取り付ける。蓋部60は、蓋部60の固定部62が第1側壁部44a及び第2側壁部44bに設けられた受け穴49と係合することで、ケース40に取り付けられてもよい。
【0151】
以上のようにして、蓄電素子モジュール20が組み立てられる。組み立てられた蓄電素子モジュール20が筐体本体16に収容されることで、蓄電素子ユニット10が組み立てられてもよい。
【0152】
以上に説明してきた一実施の形態において、蓄電素子モジュール20は、第1方向DAに重ねられた複数のセル30であって、各セル30が第1方向DAと非平行な第2方向DBに突出したタブ35を有する複数のセル30と、複数のセル30を収容するケース40と、ケース40に取り付けられる一対の接続部81と、一対の接続部81の間に位置し、第1方向DA及び第2方向DBの両方向に非平行な第3方向DCに延びる導通ベース部82と、を有する電極部材80と、を含んでいる。タブ35は、第2方向DBにおける外方から導通ベース部82に面接触して溶接される。ケース40は、導通ベース部82の第3方向DCにおける両端部と、タブ35及び電極部材80の溶接部分MPと、の間となる一対の位置TPにおいて、第2方向DBにおける内方から導通ベース部82に接触して、導通ベース部82の第2方向DBにおける内方への移動を規制する。この具体例によれば、ケース40は、第2方向DBにおける外方から接触する導通ベース部82、及び導通ベース部82に第2方向DBにおける外方から面接触するタブ35を安定して支持できる。これにより、第2方向DBにおける導通ベース部82の位置、及び導通ベース部82に面接触するタブ35の位置を安定させることができる。したがって、第2方向DBにおける外方からタブ35と電極部材80とを安定して溶接できる。
【0153】
具体例を参照しながら一実施の形態を説明してきたが、上述の具体例が一実施の形態を限定しない。上述した一実施の形態は、その他の様々な具体例で実施でき、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加等を行うことができる。
【0154】
上述した蓄電素子モジュール20の一具体例において、電極部材80の接続部81には、連結部83と接続する端部とは反対の端部に凸部84が設けられていた。凸部84は、切欠ガイド壁部46の第3方向DCにおける外方を向く面に設けられた第2凹部48bに挿入されていた。しかしながら、図示された例に限られず、凸部84は、切欠ガイド壁部46の第3方向DCにおける外方を向く面に設けられた第1凹部48aに挿入されてもよい。この例において、接続部81の第1面81aと導通ベース部82の第1面82aとの間隔LLは、第2方向DBにおける第1リブ46aの内面46aaと端面46sとの間の間隔D2よりも大きくなっている。この例において、接続部81の第2面81bと導通ベース部82の第1面82aとの間隔LHは、第1凹部48aを第2方向DBにおける内方から区画する切欠形成壁部45と、端面46sとの間の間隔D1よりも小さくなっている。
【0155】
上述した蓄電素子モジュール20の一具体例において、電極部材80の接続部81には、連結部83と接続する端部とは反対の端部に凸部84が設けられていた。凸部84は、切欠ガイド壁部46の第3方向DCにおける外方を向く面に設けられた第2凹部48bに挿入されていた。しかしながら、図示された例に限られず、切欠ガイド壁部46の第3方向DCにおける外方を向く面に凸部が設けられてもよい。電極部材80の接続部81に、凹部が設けられてもよい。切欠ガイド壁部46の第3方向DCにおける外方を向く面に設けられた凸部が、接続部81に設けられた凹部に挿入されてもよい。
【符号の説明】
【0156】
10:蓄電素子ユニット、15:筐体、20:蓄電素子モジュール、30:セル、35:タブ、35A:基端部、35B:先端部、40:ケース、45:切欠形成壁部、46:切欠ガイド壁部、50:カバー、70:タブブロック、80:電極部材、81:接続部、82:導通ベース部、83:連結部