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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047516
(43)【公開日】2024-04-05
(54)【発明の名称】二酸化炭素捕集モジュール
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/18 20060101AFI20240329BHJP
   B01D 53/14 20060101ALI20240329BHJP
【FI】
B01D53/18
B01D53/14 210
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023014505
(22)【出願日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】P 2022152269
(32)【優先日】2022-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000149734
【氏名又は名称】株式会社大真空
(74)【代理人】
【識別番号】100086737
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 和秀
(72)【発明者】
【氏名】丸本 学
【テーマコード(参考)】
4D020
【Fターム(参考)】
4D020AA03
4D020BA16
4D020BA21
4D020BB03
4D020BC01
4D020CB40
4D020CC14
4D020CC17
4D020CD10
4D020DA02
4D020DA03
4D020DB07
4D020DB09
(57)【要約】
【課題】一般の居住空間等で使用できる簡単な構造の二酸化炭素捕集モジュールを提供する。
【解決手段】二酸化炭素を吸収可能なアミン系吸収材と、空気の透過が可能であって、かつ、アミン系吸収材の透過を阻止するフィルタ部3とを備え、フィルタ部3は、アミン系吸収材と当該二酸化炭素捕集モジュール1の周囲の空気との間に位置しており、アミン系吸収材は、液体であって二酸化炭素を吸収すると固体となる物質を含んでおり、固体となった前記物質を、当該二酸化炭素捕集モジュール1の外部から視認可能としている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気に含まれる二酸化炭素を捕集する二酸化炭素捕集モジュールであって、
二酸化炭素を吸収可能なアミン系吸収材を有する吸収部と、
空気の透過が可能であって、かつ、前記アミン系吸収材の透過を阻止するフィルタ部とを備え、
前記吸収部と当該二酸化炭素捕集モジュールの周囲の空気との間に、前記フィルタ部が位置しており、
前記アミン系吸収材が、液体であって二酸化炭素を吸収すると固体となる物質を含んでおり、
固体となった前記物質を、当該二酸化炭素捕集モジュールの外部から視認可能である、
ことを特徴とする二酸化炭素捕集モジュール。
【請求項2】
前記液体が透明であって、前記固体が白色である、
請求項1に記載の二酸化炭素捕集モジュール。
【請求項3】
前記物質が、メタキシレンジアミン、ベンジルアミン、フェニルエチルアミン、及び、イソホロンジアミンからなる群より選ばれる少なくとも一種である、
請求項2に記載の二酸化炭素捕集モジュール。
【請求項4】
前記アミン系吸収材が、前記メタキシレンジアミンが添加されたアミン系吸収液である、
請求項3に記載の二酸化炭素捕集モジュール。
【請求項5】
前記アミン系吸収液に添加された前記メタキシレンジアミンの濃度が、1質量%以上、10質量%以下である、
請求項4に記載の二酸化炭素捕集モジュール。
【請求項6】
対向する板状の2枚の前記フィルタ部と、前記フィルタ部以外では、前記吸収部と当該二酸化炭素捕集モジュールの周囲の空気との接触を遮断する複数の封止板とを備え、前記複数の封止板の少なくとも1つの封止板は、透明な窓部を有する、
請求項1ないし5のいずれか一項に記載の二酸化炭素捕集モジュール。
【請求項7】
前記少なくとも1つの前記封止板が、前記アミン系吸収材に耐腐食性を有する透明材料からなる、
請求項6に記載の二酸化炭素捕集モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気中の二酸化炭素を捕集する二酸化炭素捕集モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、代表的な地球温暖化ガスである二酸化炭素を回収して、その有効利用を図るための技術開発がなされている。特に、二酸化炭素の排出量が多い、火力発電所、鉄鋼プラント、あるいは、化学プラント等においては、二酸化炭素の排出量の削減が強く求められている。
【0003】
実用化されている二酸化炭素の回収技術として、例えば、アミンの水溶液に二酸化炭素を吸収させる化学吸収法がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-104775号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
地球温暖化ガスを削減する観点からは、上記の火力発電所や鉄鋼プラント等に限らず、一般家庭等においても、二酸化炭素を回収できるようにすることが望まれる。
【0006】
しかし、上記のような鉄鋼プラント等における化学吸収法では、設備が大型化し、また、強アルカリ性のアミンを使用するために、健康被害をもたらす可能性が高く、一般家庭の居住空間等における二酸化炭素の回収に利用することはできない。
【0007】
本発明は、上記のような点に鑑みて為されたものであって、一般家庭の居住空間等で使用することができ、簡単な構造で二酸化炭素を捕集できる二酸化炭素捕集モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、上記目的を達成するために、次のように構成している。
【0009】
(1)本発明に係る二酸化炭素捕集モジュールは、空気に含まれる二酸化炭素を捕集する二酸化炭素捕集モジュールであって、二酸化炭素を吸収可能なアミン系吸収材を有する吸収部と、空気の透過が可能であって、かつ、前記アミン系吸収材の透過を阻止するフィルタ部とを備え、前記吸収部と当該二酸化炭素捕集モジュールの周囲の空気との間に、前記フィルタ部が位置しており、前記アミン系吸収材が、液体であって二酸化炭素を吸収すると固体となる物質を含んでおり、固体となった前記物質を、当該二酸化炭素捕集モジュールの外部から視認可能である。
【0010】
本発明に係る二酸化炭素捕集モジュールによると、アミン系吸収材を有する吸収部と当該二酸化炭素捕集モジュールの周囲との間に位置するフィルタ部によって、該フィルタ部を透過した周囲の空気に含まれる二酸化炭素を、吸収部のアミン系吸収材によって吸収できる一方、フィルタ部でアミン系吸収材の透過を阻止して、アミン系吸収材が当該二酸化炭素捕集モジュール外へ漏出するのを防止することができる。これによって、簡単な構造で、アミン系吸収材の漏出を防止した二酸化炭素捕集モジュールを実現することができ、例えば、一般家庭の居住空間等において、空気に含まれる少量の二酸化炭素を手軽に捕集することができる。
【0011】
また、二酸化炭素を吸収して吸収能力が低下したアミン系吸収材は、加熱処理されて、吸収した二酸化炭素を脱離させて二酸化炭素を回収した後、再び二酸化炭素の捕集に使用される。この実施態様によると、アミン系吸収材は、液体であって二酸化炭素を吸収すると固体となる物質を含んでいるので、アミン系吸収材から析出する固体の量を、アミン系吸収材が、吸収した二酸化炭素の量の指標として利用し、二酸化炭素を吸収したアミン系吸収材を加熱処理して二酸化炭素を回収する時期を把握するのに利用することができる。
【0012】
(2)本発明の好ましい実施態様では、前記液体が透明であって、前記固体が白色である。
【0013】
この実施態様によると、アミン系吸収材は、二酸化炭素を吸収して透明の液体から白色の固体になる物質を含んでいるので、二酸化炭素を吸収して白色の固体として析出した物質を、外部から容易に視認して、その量を把握することができる。
【0014】
(3)本発明の他の実施態様では、前記物質が、メタキシレンジアミン、ベンジルアミン、フェニルエチルアミン、及び、イソホロンジアミンからなる群より選ばれる少なくとも一種である。
【0015】
この実施態様によると、透明の液体である、メタキシレンジアミン、ベンジルアミン、フェニルエチルアミン、及び、イソホロンジアミンからなる群より選ばれる少なくとも一種が二酸化炭素を吸収し、その反応生成物である難溶性の白色の固体として析出するのを外部から容易に視認することができる。
【0016】
(4)本発明の更に他の実施態様では、前記アミン系吸収材が、前記メタキシレンジアミンが添加されたアミン系吸収液である。
【0017】
この実施態様によると、メタキシレンジアミンよりも安価で二酸化炭素の吸収能力の高いアミン系吸収液に、メタキシレンジアミンを添加することによって、二酸化炭素を効率的に吸収できる一方、メタキシレンジアミンが二酸化炭素を吸収して難溶性の固体となって析出するのを外部から視認してアミン系吸収液の二酸化炭素の吸収量の指標として利用することができる。
【0018】
(5)本発明の一実施態様では、前記アミン系吸収液に添加された前記メタキシレンジアミンの濃度が、1質量%以上10質量%以下である。
【0019】
この実施態様によると、メタキシレンジアミンの濃度が、1質量%以上であるので、メタキシレンジアミンが二酸化炭素を吸収して固体となって析出する量を確保することができる一方、10質量%以下であるので、メタキシレンジアミンが二酸化炭素を吸収して固体となって析出する量が過剰となり、フィルタ部に付着して空気の透過が妨げられるといったことがない。
【0020】
(6)本発明の他の実施態様では、対向する板状の2枚の前記フィルタ部と、前記フィルタ部以外では、前記吸収部と当該二酸化炭素捕集モジュールの周囲の空気との接触を遮断する複数の封止板とを備え、前記複数の封止板の少なくとも1つの封止板は、透明な窓部を有する。
【0021】
この実施態様によると、吸収部と当該二酸化炭素捕集モジュールの周囲の空気との接触を遮断する、すなわち、吸収部と当該二酸化炭素捕集モジュールの周囲の空気との間に介在する複数の封止板の少なくとも1つの封止板は、透明な窓部を有しているので、透明な窓部を通して、当該二酸化炭素捕集モジュールの外側から吸収部のアミン系吸収材を視認することが可能となる。
【0022】
(7)本発明の他の実施態様では、前記少なくとも1つの前記封止板が、前記アミン系吸収材に耐腐食性を有する透明材料からなる。
【0023】
この実施態様によると、少なくとも1つの封止板が、透明材料からなるので、この封止板自体が窓部となり、当該二酸化炭素捕集モジュールの外側から吸収部のアミン系吸収材を容易に視認することが可能となる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、アミン系吸収材を有する吸収部と当該二酸化炭素捕集モジュールの周囲との間に位置するフィルタ部によって、該フィルタ部を透過した周囲の空気に含まれる二酸化炭素を、吸収部のアミン系吸収材によって吸収できる一方、フィルタ部でアミン系吸収材の透過を阻止して、アミン系吸収材が当該二酸化炭素捕集モジュール外へ漏出するのを防止することができる。
【0025】
これによって、簡単な構造で、アミン系吸収材の漏出を防止した二酸化炭素捕集モジュールを実現することができ、例えば、一般家庭の居住空間等において、空気に含まれる少量の二酸化炭素を手軽に捕集することができる。
【0026】
また、アミン系吸収材は、液体であって二酸化炭素を吸収すると固体となる物質を含んでいるので、アミン系吸収材から析出する固体の量を、アミン系吸収材が、吸収した二酸化炭素の量の指標として利用し、二酸化炭素を吸収したアミン系吸収材を加熱処理して二酸化炭素を回収する時期の把握に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は本発明の一実施形態に係る二酸化炭素捕集モジュールの概略斜視図である。
図2図2図1の切断線A-A断面図である。
図3図3図1の切断線B-B断面図である。
図4図4図1の二酸化炭素捕集モジュールの動作を説明するための摸式図である。
図5図5は二酸化炭素捕集モジュール構造体を示す概略斜視図である。
図6図6は本発明の他の実施形態の図1に対応する概略斜視図である。
図7図7図6の概略断面図である。
図8図8は二酸化炭素捕集モジュール構造体を示す概略斜視図である。
図9図9図6の二酸化炭素捕集モジュールの使用状態を示す概略斜視図である。
図10図10は本発明の更に他の実施形態の図1に対応する概略斜視図である。
図11図11図10の概略断面図である。
図12図12は本発明の他の実施形態の二酸化炭素捕集モジュールの使用状態を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態に係る二酸化炭素捕集モジュール1の概略斜視図であり、図2は、図1の切断線A-A断面図であり、図3は、図1の切断線B-B断面図である。
【0030】
この実施形態の二酸化炭素捕集モジュール1は、例えば、一般家庭の室内等の居住空間に配置されて、周囲の空気に含まれる少量の二酸化炭素を捕集するためのモジュールである。この二酸化炭素捕集モジュール1は、二酸化炭素を捕集した後、後述のように再生炉を備える工場等に集められて加熱処理され、捕集した二酸化炭素を、二酸化炭素捕集モジュール1から脱離させて回収し、その後、再び、各家庭に配送されて、二酸化炭素の捕集に供される。
【0031】
この二酸化炭素捕集モジュール1は、箱型の容器内に、アミン系吸収材であるアミン系吸収液2が密封封止されて構成されている。箱型の容器は、互いに対向して前面及び背面を構成する矩形板状の2枚のフィルタ部3,3と、互いに対向して側面を構成する矩形板状の2枚の側板部4,4と、天面を構成する矩形板状の天板部5と、底面を構成する矩形板状の底板部6と、それらの端縁の接着材による接合部分を、その端縁に沿って封止する枠状の枠部7とを備えている。この枠部7は、底板部6の外面の全面に形成されている。枠部7は複数の部材で構成するだけでなく、一体で成形してもよい。この場合、例えば樹脂材等を用いることができる。
【0032】
2枚のフィルタ部3,3、2枚の側板部4,4、天板部5、及び、底板部6によって、アミン系吸収液2が収容された吸収部を区画形成している。封止板としての2枚の側板部4,4、天板部5、及び、底板部6は、アミン系吸収液2が収容された吸収部と当該二酸化炭素捕集モジュール1の周囲の空気との接触を遮断する。
【0033】
アミン系吸収液2は、二酸化炭素捕集モジュール1において、空気に含まれる少量の二酸化炭素を吸収する。
【0034】
このアミン系吸収液としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-イソプロピルアミノエタノール、2-(メチルアミノ)エタノール、2-(エチルアミノ)エタノール、N-メチルジエタノールアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ピペラジン、o-キシレンジアミン、p-キシレンジアミンであってもよく、これらの混合物であってもよい。このアミン系吸収液2は、原液であってもよいし、水などと混合した水溶液などであってもよい。
【0035】
この実施形態では、アミン系吸収液2として、例えば、透明なモノエタノールアミン水溶液を使用している。
【0036】
アミン系吸収液2を収容した箱型の容器の対向する各フィルタ部3は、空気の透過が可能であって、かつ、アミン系吸収液2の透過を阻止するものである。各フィルタ部3は、図2に示すように、矩形板状の多孔質基板8の一方の主面に、LTA型ゼオライト膜9が成膜されて構成されている。
【0037】
各フィルタ部3のLTA型ゼオライト膜9は、結晶構造に起因する微細な空孔(細孔)を有する多孔膜であり、分子ふるい作用によって、空孔の径より小さい分子の透過を可能とする一方、空孔の径より大きな分子の透過を阻止する。
【0038】
この実施形態のLTA型ゼオライト膜9は、骨格にNaイオンを含むNa-LTA型のゼオライトからなる。このゼオライトの空孔の径は、4Å程度であり、空気は分子径が小さいため透過可能であるが、アミン系吸収液2の透過は阻止される。
【0039】
このLTA型ゼオライト膜9は、アミン系吸収液が、比較的分子の径が小さい、例えばモノエタノールアミン等の直鎖状アミンである場合には、上記のNa-LTA型のゼオライト膜が好ましい。アミン系吸収液が、比較的分子の径が大きい、例えば、枝分かれ構造を有する2-アミノ-2-メチル-1-プロパノールやフェニル基を有するアミン等である場合には、Ca-LTA型のゼオライトを使用してもよい。
【0040】
LTA型ゼオライト膜9が一方の主面に成膜される多孔質基板8としては、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ)からなるアルミナ基板等のセラミック基板や多孔質の樹脂基板などを使用することができる。
【0041】
多孔質基板8へのNa-LTA型ゼオライト膜9の成膜は、例えば、次のようにして行うことができる。
【0042】
すなわち、ゼオライト粉末を水に分散させた種結晶スラリー中に、多孔質基板を浸漬し、取り出した後加熱して乾燥することによって、種結晶を多孔質基板に塗布する。
【0043】
次に、ケイ酸ナトリウムなどのケイ素(Si)の供給源、アルミン酸ナトリウムなどのアルミニウム(Al)の供給源、水酸化ナトリウム、及び、イオン交換水を混合して反応溶液を調製する。
【0044】
この反応液中に、被成膜面以外の面は保護部材で被覆した多孔質基板を、前記被成膜面を下向きにして入れ、100℃で6時間の水熱処理を行う。水熱処理後、被成膜面にゼオライト膜が成膜された多孔質基板を、イオン交換水で洗浄し、120℃で乾燥する。
【0045】
なお、水熱処理を行わずに多孔質基板の被成膜面にゼオライト膜を成膜するようにしてもよい。
【0046】
ゼオライトは、薄膜にすると、機械的強度が弱く、実用に耐えないが、多孔質基板8に成膜することによって、LTA型ゼオライト膜9を安定に保持することができる。
【0047】
各フィルタ部3は、一方の主面に成膜されたLTA型ゼオライト膜9が、アミン系吸収液2に面するように対向している。
【0048】
このように各フィルタ部3は、LTA型ゼオライト膜9が、内側のアミン系吸収液2に面しており、多孔質基板8が、周囲の空気に接触する外側に面しているので、内側のLTA型ゼオライト膜9は、外側の多孔質基板8がカバーとなって保護されることになる。これによって、内側のLTA型ゼオライト膜9が損傷するのを防止することができる。
【0049】
矩形板状の各フィルタ部3は、上記のように、空気の透過が可能であって、かつ、アミン系吸収液2の透過を阻止するものであり、空気の透過量を確保するために、各側板部4、天板部5及び底板部6に比べて、矩形のサイズが最も大きくなっている。
【0050】
アミン系吸収液2を収容した容器を構成する矩形板状の各側板部4は、容器内のアミン系吸収液2を外部から視認できるように、アクリル板やガラス板等の透明板、この実施形態では、透明なガラス板からなる。
【0051】
アミン系吸収液2を収容した容器の天面及び底面を構成する矩形板状の天板部5及び底板部6は、例えば、セラミック板、樹脂板、あるいは、ガラス板からなる。この実施形態では、天板部5及び底板部6は、セラミック板からなる。なお、天板部5及び底板部6を、側板部4と同様に、透明なガラス板等で構成し、内部のアミン系吸収液2を視認できるようにしてもよい。
【0052】
各フィルタ部3、各側板部4、天板部5及び底板部6の各端縁同士は、図示しないエポキシ樹脂等の接着材によって接合され、その接合部分を覆うように封止材からなる枠部7によって封止される。この枠部7は、耐腐食性がある材料、特に、耐アルカリ性の樹脂材料であるのが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリテトラフルオロエチレン、エチレン4フッ化エチレン、フェノール樹脂、あるいは、エポキシ樹脂などであるのが好ましい。
【0053】
アミン系吸収液2を収容した容器では、アミン系吸収液2は、対向する各フィルタ部3,3以外での周囲の空気との接触が遮断されて密封封止されており、アミン系吸収液2が、当該容器から外部へ漏出することはない。
【0054】
図4は、この実施形態の二酸化炭素捕集モジュール1の動作を説明するための模式図である。
【0055】
窒素(N)、酸素(O)及び二酸化炭素(CO)等を含む空気が、例えば、仮想線の矢符で示される風の流れと共に、二酸化炭素捕集モジュール1の一方のフィルタ部3に向かっている場合には、この空気は、一方のフィルタ部3を構成する多孔質基板8を通過すると共に、LTA型ゼオライト膜9を透過し、吸収部であるアミン系吸収液2に至る。このとき、空気に含まれる少量の二酸化炭素は、LTA型ゼオライト膜9に殆ど吸着されることなく、LTA型ゼオライト膜9を透過する。
【0056】
LTA型ゼオライト膜9を透過してアミン系吸収液2に至った空気に含まれる二酸化炭素(CO)は、アミン系吸収液2に吸収される。二酸化炭素(CO)以外の窒素(N)及び酸素(O)等を含む空気は、アミン系吸収液2で吸収されることなく、他方のフィルタ部3を構成するLTA型ゼオライト膜9を透過し、更に、多孔質基板8を通過して、二酸化炭素捕集モジュール1外へと至る。
【0057】
このようにして、フィルタ部3の多孔質基板8及びLTA型ゼオライト膜9を透過した空気に含まれる少量の二酸化炭素(CO)は、アミン系吸収液2に吸収され、捕集される。
【0058】
二酸化炭素捕集モジュール1は、例えば、各家庭の居住空間に設置されて、空気に含まれる二酸化炭素が、アミン系吸収液2に吸収される。二酸化炭素を吸収し、アミン系吸収液2の吸収能力が低下した使用済みの二酸化炭素捕集モジュール1は、再生炉を備える工場等に集められる。工場等に集められた多数の使用済みの二酸化炭素捕集モジュール1は、再生炉で、例えば、120℃程度に加熱されて、アミン系吸収液2から二酸化炭素を脱離させて放出させる。アミン系吸収液2から放出される二酸化炭素は、フィルタ部3のLTA型ゼオライト膜9を透過するので、二酸化炭素捕集モジュール1外へ放出される。
【0059】
この二酸化炭素捕集モジュール1から放出される二酸化炭素を回収し、回収した二酸化炭素は、例えば、太陽エネルギーを用いて化学品を合成する人工光合成などの他の用途に利用することができる。
【0060】
アミン系吸収液2から二酸化炭素を放出させて再生された二酸化炭素捕集モジュール1は、再び各家庭に配送される。このようにして、二酸化炭素捕集モジュール1は、二酸化炭素を捕集し、回収して再生するというサイクルを繰り返すことによって、長期間に亘って使用することができる。
【0061】
このように二酸化炭素捕集モジュール1は、アミン系吸収液2が二酸化炭素を吸収して吸収能力が低下すると、加熱処理されて、アミン系吸収液2が吸収した二酸化炭素を脱離させて回収するが、この加熱処理すべき時期を容易に判断できるようにすることが望まれる。
【0062】
そこで、この実施形態では、アミン系吸収液2には、二酸化炭素を吸収すると、アミン系吸収液に対して難溶性の固体となって析出する物質を添加している。この物質が、空気中の二酸化炭素を吸収して難溶化して固体として析出する様子は、透明なガラス板からなる各側板部4を通して視認することができる。
【0063】
二酸化炭素を吸収して、難溶性の固体となって析出する物質として、例えば、メタキシレンジアミン(MXDA)、ベンジルアミン、フェニルエチルアミン、及び、イソホロンジアミンを挙げることができる。
【0064】
すなわち、メタキシレンジアミン、ベンジルアミン、フェニルエチルアミン、及び、イソホロンジアミンからなる群より選ばれる少なくとも一種を、二酸化炭素を吸収して、難溶性の固体となって析出する物質として使用することができる。
【0065】
この実施形態では、前記物質として、メタキシレンジアミン(MXDA)を使用している。このメタキシレンジアミンを、アミン系吸収液2であるエタノールアミン水溶液に添加している。
【0066】
メタキシレンジアミンは、二酸化炭素を吸収して難溶化し、白色の固体として析出するので、メタキシレンジアミンを添加したエタノールアミン水溶液が、二酸化炭素を十分に吸収して、二酸化炭素を回収するためにエタノールアミン水溶液を加熱処理すべき時期に至ったときの白色の固体の析出量を、予め試験を行って把握しておく。
【0067】
これによって、メタキシレンジアミンが二酸化炭素を吸収して白色の固体として析出する量に基づいて、エタノールアミン水溶液が二酸化炭素を十分に吸収し、エタノールアミン水溶液を加熱処理して、二酸化炭素を回収すべき時期であるか否かを判断することができる。
【0068】
このように、メタキシレンジアミンが二酸化炭素を吸収して白色の固体として析出する量を、二酸化炭素を回収するためにエタノールアミン水溶液を加熱処理すべき時期の判断に利用するので、二酸化炭素捕集モジュール1のガラス板からなる側板部4に、目盛りを付しておき、析出した白色の固体の量を、目盛りを利用して把握できるようにしてもよい。
【0069】
エタノールアミン水溶液で析出する白色の固体を視認できればよいので、2枚の側板部4,4の内の一方の側板部4のみを透明板としてもよく、また、不透明な板状体の一部に透明な窓部を設けて析出する白色の固体を視認できるようにしてもよい。
【0070】
なお、透明な部分には、UVカットフィルムを貼付けて、紫外線によって、アミン系吸収液2が劣化するのを防止するようにしてもよい。
【0071】
メタキシレンジアミンのエタノールアミン水溶液への添加量、すなわち、メタキシレンジアミンを、エタノールアミン水溶液に添加した後のメタキシレンジアミンの濃度は、次式で算出される。
【0072】
濃度(質量%)=〔(メタキシレンジアミンの質量)/{(メタキシレンジアミンの質量)+(エタノールアミン水溶液の質量)}〕×100
このメタキシレンジアミンの濃度の下限値は、1質量%であるのが好ましく、上限値は、5~10質量%であるのが好ましい。
【0073】
メタキシレンジアミンの濃度が、1質量%未満では、メタキシレンジアミンが白色の固体として析出する量が不足し、アミン系吸収液2を加熱処理して二酸化炭素を回収すべき時期であるか否かを判断するのに利用するのが困難である。
【0074】
メタキシレンジアミンの濃度が、5~10質量%を超えると、二酸化炭素を吸収して難溶化して析出した固体の量が、過剰となって、フィルタ部3のLTA型ゼオライト膜9に付着して空気の流通を妨げる虞がある。
【0075】
この実施形態の二酸化炭素捕集モジュール1では、例えば、図5の概略斜視図に示すように、対向する2枚のフィルタ部3、対向する2枚の側板部4,4及び底板部6の端縁を、エポキシ樹脂等からなる接着材によって接合し、その接合部分を枠部7によって封止し、上方が開口した箱型の二酸化炭素捕集モジュール構造体1´を製作する。
【0076】
メタキシレンジアミンを添加したエタノールアミン水溶液からなるアミン系吸収液2を、この二酸化炭素捕集モジュール構造体1´の開口から略満杯となるように注入する。アミン系吸収液2の注入量は、満杯でなく、少なくてもよい。その後、開口を塞ぐように、矩形板状の天板部5を載せ、その端縁を、各フィルタ部3,3及び各側板部4,4の上部端縁に接着材で接合すると共に、その接合部分を枠部7によって封止し、上記図1に示される二酸化炭素捕集モジュール1を得る。
【0077】
本実施形態に係る二酸化炭素捕集モジュール1は、空気が流通しやすい環境下に設置してもよい。あるいは、送風機などで空気を強制的に流通させる機構を付加してもよい。また、上記実施形態では空気が、風の流れと共に二酸化炭素捕集モジュール1に向かっている例を示したが、風の流れを伴わない無風の場合であっても、空気に含まれる少量の二酸化炭素を捕集することができる。
【0078】
アミン系吸収液2を構成するアミンは、その分子の大きさが、フィルタ部3のLTA型ゼオライト膜9を構成するゼオライトの空孔の径より大きいので、フィルタ部3のLTA型ゼオライト膜9を透過することはできず、2枚のフィルタ部3、2枚の側板部4,4、天板部5、底板部6及び枠部7によって容器内に閉じ込められることになる。したがって、容器内の有害なアミン系吸収液2が、二酸化炭素捕集モジュール1外へ漏出することがない。
【0079】
このように本実施形態の二酸化炭素捕集モジュール1は、アミン系吸収液2に、空気に含まれる二酸化炭素を吸収させる化学吸収法を使用しながら、アミン系吸収液の二酸化炭素捕集モジュール1外への漏出を防止することができる。
【0080】
更に、アミン系吸収液2を、矩形板状のフィルタ部3,3、側板部4,4、天板部5、底板部6、及び、それらの接合部分を封止する枠部7によって箱型の容器内に密封封止する簡単な構造であるので、例えば、一般家庭の室内、車の車内といった居住空間などに据え置き設置や吊り下げ設置して空気中の少量の二酸化炭素を捕集することができる。
【0081】
この二酸化炭素捕集モジュール1のサイズは特に限定されないが、例えば、多数の人が集まる室内等へ手軽に持ち運べるような携帯サイズであるのが好ましく、矩形板状の縦横のサイズが、例えば、A4サイズ程度などであるのが好ましい。また、天板部5等には、容易に持ち運べるように取っ手部等を形成してもよい。
【0082】
また、アミン系吸収液2は、二酸化炭素を吸収して難溶化し、固体として析出する物質であるメタキシレンジアミンが添加されているので、メタキシレンジアミンが、二酸化炭素を吸収して固体として析出する様子を、透明なガラス板からなる側板部4,4を通して視認することができる。
【0083】
二酸化炭素を吸収して析出する固体の量を、アミン系吸収液2のエタノールアミンの二酸化炭素の吸収量の指標とし、この指標に基づいて、アミン系吸収液2を加熱処理して二酸化炭素を回収すべき時期であるか否かを容易に判断することができる。
【0084】
これによって、例えば、各家庭で使用されて二酸化炭素を吸収した二酸化炭素捕集モジュール1を、適切な時期に、再生炉を備える工場等に集めて加熱処理して、捕集した二酸化炭素を回収することができる。
【0085】
上記実施形態では、アミン系吸収液2を、矩形板状のフィルタ部3、側板部4、天板部5、及び、底板部6によって箱型の容器に密封封止したが、箱型に限らず、他の形状であってもよい。
【0086】
例えば、図6の概略斜視図、及び、その縦断面図である図7に示すように、筒型の容器にアミン系吸収液2を密封封止してもよい。
【0087】
この実施形態の筒型の二酸化炭素捕集モジュール1では、図8に示すように、透明材料からなる円管、例えば、ガラス管4の一方の開口に、円板状のフィルタ部3を接着材で接合し、その接合部分を封止部7で封止し、有底筒型の二酸化炭素捕集モジュール構造体1´を製作する。
【0088】
この二酸化炭素捕集モジュール構造体1´に、メタキシレンジアミンを添加したエタノールアミン水溶液からなるアミン系吸収液2を、ガラス管4の他方の開口から略満杯となるように注入する。その後、開口を塞ぐように、円板状のフィルタ部3を載せ、その周端部を、ガラス管4の上部端縁に接着材で接合すると共に、その接合部分を枠部7によって封止し、上記図6に示される二酸化炭素捕集モジュール1を得る。
【0089】
円管状のガラス管4の上下の両端開口を閉塞するフィルタ部3,3は、図7に示すように、円板状の多孔質基板8の一方の主面である内面に、LTA型ゼオライト膜9が成膜されて構成されており、空気の透過が可能であって、かつ、アミン系吸収液2の透過を阻止する。
【0090】
このように空気が流通する円板状のフィルタ部3,3は、円管状のガラス管4の両端に設けられているので、両フィルタ部3,3の全面が、共に周囲の空気に面するように、この実施形態の二酸化炭素捕集モジュール1は、図9に示されるように、横置きされた状態で使用される。この図9では、円管状のガラス管4が、2つの台座10によって安定に支持されている。
【0091】
この実施形態においても、透明なガラス管4を通して、内部のアミン系吸収液2に添加されているメタキシレンジアミンが、二酸化炭素を吸収して難溶化し、白色の固体として析出するのを視認することができる。これによって、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素捕集モジュール1を、適切な時期に加熱処理して、捕集した二酸化炭素を回収することができる。
【0092】
図10は、本発明の更に他の実施形態の二酸化炭素捕集モジュール1の概略斜視図であり、図11は、その縦断面図である。
【0093】
この実施形態の二酸化炭素捕集モジュール1も上記図6の二酸化炭素捕集モジュール1と同様の円筒型のモジュールである。
【0094】
この二酸化炭素捕集モジュール1では、円管部分が、フィルタ部3で構成されており、円管部分の一方の開口である上部開口が、透明材料である矩形のガラス板4及び封止部7によって閉塞され、他方の開口である下部開口が、封止部7によって閉塞されている。フィルタ部3は、円管状の多孔質管8の内面に、LTA型ゼオライト膜9が成膜されて構成されている。
【0095】
この実施形態では、円管部分の全周をフィルタ部3で構成しているので、周囲の空気に面するフィルタ部3の面積が大きくなり、多くの二酸化炭素の流通が可能となる。
【0096】
また、上部中央の透明なガラス板4を通して、内部のアミン系吸収液2に添加されているメタキシレンジアミンが、二酸化炭素を吸収して難溶化し、白色の固体として析出するのを視認することができる。これによって、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素捕集モジュール1を、適切な時期に加熱処理して、捕集した二酸化炭素を回収することができる。
【0097】
なお、図12に示すように、二酸化炭素捕集モジュール1を横置きして、台座10によって支持してもよい。この場合、ガラス板4を、円管状のフィルタ部3の両端開口を塞ぐ封止部7,7のそれぞれに設けて、両方から内部を視認できるようにするのが好ましい。
【0098】
上記実施形態では、アミン系吸収液2として、エタノールアミン水溶液に、メタキシレンジアミンを添加したが、本発明の他の実施形態として、エタノールアミン水溶液を使用することなく、すなわち、メタキシレンジアミンをアミン系吸収液に添加するのではなく、アミン系吸収液を、メタキシレンジアミン単独、あるいは、その水溶液で構成してもよい。
【0099】
箱型や筒型の容器に収容するアミン系吸収液2は、例えば、スポンジに含浸させて収容してもよい。この場合に、二酸化炭素を吸収して析出する白色の固体を容易に視認できるように、スポンジを、例えば、黒色のスポンジとし、析出した白色の固体を視認できるようにしてもよい。この場合、スポンジのサイズは、容器の内容積と同じような大きなサイズであってもよく、小さなサイズの多数のスポンジ片を容器内に収容してもよい。
【0100】
上記各実施形態では、LTA型ゼオライト膜9,9は、二酸化炭素捕集モジュールの内面側に設けたが、二酸化炭素捕集モジュールの外面側に設けてもよく、あるいは、内面側及び外面側に設けてもよい。
【0101】
上記各実施形態では、ゼオライト膜は、LTA型であったが、LTA型に限らず、CHA型等の他の構造のゼオライトであってもよい。
【0102】
二酸化炭素を吸収するアミン系吸収材として、数平均分子量が500以上の高分子アミン、例えば、ポリエチレンイミンを使用してもよい。高分子アミンは、液体や固体であって、殆ど揮発することがなく、揮発しても極めて僅かであって、人体に影響を与えることがない。
【0103】
このようなアミン系吸収材は、揮発して人体に影響を与えることがないので、フィルタ部は、揮発したアミン系吸収材の透過を阻止する必要がない。
【0104】
このため、フィルタ部3,3には、LTA型ゼオライト膜9,9を用いることなく、空気が透過可能であって、アミンの透過を阻止する樹脂のみで構成してもよい。すなわち、LTA型ゼオライト膜9,9に代えて、例えば、ポリエチレンや、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの樹脂、好ましくは、ポリオレフィン系の多孔質フィルム又はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の多孔質フィルムを使用してもよい。
【0105】
なお、二酸化炭素捕集モジュールは、上記の各形状に限らず、球状などの他の形状であってもよい。
【0106】
アミン系吸収材は、上記の液状のアミン系吸収材に代えて、ジェル状のアミン系吸収材を使用してもよい。
【符号の説明】
【0107】
1,1,1 二酸化炭素捕集モジュール
2 アミン系吸収液
3,3 フィルタ部
4 側板部
ガラス管
ガラス板
5 天板部
6 底板部
7 枠部
,7 封止部
8,8 多孔質基板
多孔質管
9,9,9 LTA型ゼオライト膜
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12