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特開2024-47563コネクタアセンブリおよび電気接続アセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047563
(43)【公開日】2024-04-05
(54)【発明の名称】コネクタアセンブリおよび電気接続アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/514 20060101AFI20240329BHJP
   H01R 13/6591 20110101ALI20240329BHJP
【FI】
H01R13/514
H01R13/6591
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023154079
(22)【出願日】2023-09-21
(31)【優先権主張番号】202222557319.7
(32)【優先日】2022-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(74)【代理人】
【識別番号】100229736
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 剛
(72)【発明者】
【氏名】シュエシォウ リィー
(72)【発明者】
【氏名】シィアオ ニッチ ヂォウ
【テーマコード(参考)】
5E021
5E087
【Fターム(参考)】
5E021FA02
5E021FA05
5E021FA16
5E021FB07
5E021FB20
5E021FB21
5E021LA09
5E087EE06
5E087EE14
5E087FF04
5E087FF07
5E087FF13
5E087GG12
5E087JJ08
5E087MM05
5E087MM09
5E087PP01
5E087PP03
5E087QQ03
5E087QQ04
5E087RR04
5E087RR05
5E087RR29
(57)【要約】      (修正有)
【課題】体積および重量が小さく、迅速な取付けおよび交換が可能で、利便性が高いコネクタアセンブリを提供する。
【解決手段】コネクタアセンブリは、2つの第1の取付孔および1つの第2の取付孔が形成されている取付座(3)と、2つの第1の取付孔にそれぞれ着脱可能に挿入され、電力を伝送するための電力端子をそれぞれ含む2つの第1のコネクタ(1)と、第2の取付孔に着脱可能に挿入され、信号を伝送するための信号端子および接地のための接地端子を含む第2のコネクタ(2)とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
新エネルギー車両のバッテリパックを電気的に接続するためのコネクタアセンブリであって、前記コネクタアセンブリは、
2つの第1の取付孔(31)および1つの第2の取付孔(32)が形成されている取付座(3)と、
前記2つの第1の取付孔(31)にそれぞれ着脱可能に挿入され、電力を伝送するための電力端子(16)をそれぞれ含む2つの第1のコネクタ(1)と、
前記第2の取付孔(32)に着脱可能に挿入され、信号を伝送するための信号端子(25)および接地のための接地端子(26)を含む第2のコネクタ(2)と
を備える、コネクタアセンブリ。
【請求項2】
前記第1のコネクタ(1)は、
第1の取付ポートおよび第1のケーブルポートを有する第1のシールドシェル(12)と、
第1の絶縁体(11)であって、一部が前記第1の取付ポートを通って前記第1のシールドシェル(12)に挿入され、前記電力端子(16)が前記第1の絶縁体(11)に設けられている、第1の絶縁体(11)と、
第1の電力ケーブル(14)であって、一端部が前記第1のケーブルポートを通って前記第1のシールドシェル(12)内に延び、前記電力端子(16)に電気的に接続されている、第1の電力ケーブル(14)と
をさらに備える、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項3】
前記第1のシールドシェル(12)は第2のケーブルポートも有し、前記第1のコネクタ(1)は第2の電力ケーブル(17)も含み、前記第2の電力ケーブル(17)の一端部が、前記第2のケーブルポートを通って前記第1のシールドシェル(12)内に延び、前記電力端子(16)に電気的に接続されている、請求項2に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項4】
前記第1のシールドシェル(12)は、
本体部(120)と、
前記本体部(120)に接続され、第1の方向に延びる第1の延長部(121)と、
前記本体部(120)に接続され、前記第1の方向とは異なる第2の方向に延びる第2の延長部(122)と
を含み、
前記第1の取付ポートは、前記本体部(120)に形成され、前記第1のケーブルポートおよび前記第2のケーブルポートは、前記第1の延長部(121)および前記第2の延長部(122)にそれぞれ形成されている、請求項3に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項5】
前記取付座(3)は、
取付板(310)と、
前記取付板(310)の上面に形成された位置決め部(311)と
を含み、
前記位置決め部(311)は、前記第1のシールドシェル(12)の前記第1の取付ポートに組み付けられ、前記第1の取付孔(31)は、前記位置決め部(311)および前記取付板(310)を貫通し、
前記第1の絶縁体(11)の他の部分が、前記第1の取付孔(31)を貫通し、前記取付板(310)の下面から突出して、第1の相手側コネクタ(1’)の第1の相手側シールドシェル(12’)に挿入される、請求項2に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項6】
前記電力端子(16)は、
第1の端子本体(161)であって、一端部が前記第1の電力ケーブル(14)に電気的に接続され、他端部に第1のキャビティが形成されている、第1の端子本体(161)と、
前記第1の相手側コネクタ(1’)の挿入された第1の相手側電力端子(16’)に電気的に接触するように前記第1のキャビティに取り付けられた第1の弾性接触部材(162)と
を含む、請求項5に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項7】
前記第1の電力ケーブル(14)は、接続孔が形成されている、露出した平形導体端部(141)を有し、
前記第1のシールドシェル(12)は、前記第1の取付ポートと反対側の第2の取付ポートも有し、前記第1のコネクタ(1)は、前記第2の取付ポートに取り付けられた締付けアセンブリ(13)も含み、
前記締付けアセンブリ(13)は、
前記平形導体端部(141)の前記接続孔を貫通し、かつ前記第1の端子本体(161)にねじ込まれる接続ボルト(131)と、
前記第1のシールドシェル(12)の前記第2の取付ポートに外装されて前記第2の取付ポートを覆うシールド端部キャップ(133)と、
前記接続ボルト(131)と前記シールド端部キャップ(133)との間に嵌め込まれて、前記接続ボルト(131)を前記シールド端部キャップ(133)から電気的に絶縁する絶縁ナット(132)と
を含み、
操作具に係合するのに適した係合部(133a)が、前記シールド端部キャップ(133)に形成され、それにより、前記接続ボルト(131)を前記操作具によって回転させることができる、請求項6に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項8】
前記第1のコネクタ(1)は、
前記第1の電力ケーブル(14)に外装され、かつ前記第1のシールドシェル(12)の前記第1のケーブルポートの外壁にロックされた第1の端部キャップ(15)と、
前記第2の電力ケーブル(17)に外装され、かつ前記第1のシールドシェル(12)の前記第2のケーブルポートの外壁にロックされた第2の端部キャップ(18)と
をさらに含む、請求項3に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項9】
接続耳部(12a)が前記第1のシールドシェル(12)に形成され、第1の接続孔が前記接続耳部(12a)に形成され、第1のねじ孔(35)が前記取付座(3)に形成され、
前記第1のコネクタ(1)は第1のねじ(5’)をさらに含み、前記第1のねじ(5’)は、前記第1の接続孔を貫通し、前記第1のねじ孔(35)にねじ込まれて、前記第1のシールドシェル(12)を前記取付座(3)に固定する、請求項2に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項10】
前記第2のコネクタ(2)は、
取付ポートおよびケーブルポートを有する第2のシールドシェル(22)と、
第2の絶縁体(21)であって、一部が前記取付ポートを通って前記第2のシールドシェル(22)に挿入され、前記信号端子(25)および前記接地端子(26)が前記第2の絶縁体(21)に設けられている、第2の絶縁体(21)と、
信号ケーブル(23)であって、一端部が前記ケーブルポートを通って前記第2のシールドシェル(22)内に延び、前記信号端子(25)に電気的に接続されている、信号ケーブル(23)と、
接地ケーブル(24)であって、一端部が前記ケーブルポートを通って前記第2のシールドシェル(22)内に延び、前記接地端子(26)に電気的に接続されている、接地ケーブル(24)と
をさらに含む、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項11】
前記取付座(3)は、
取付板(310)と、
前記取付板(310)の上面に形成された凸部(312)と、
前記取付板(310)の下面に形成されたハウジング部(313)と
を含み、
前記第2の絶縁体(21)は、前記凸部(312)に固定されたフランジ部(21a)を有し、前記第2の取付孔(32)は、前記凸部(312)および前記取付板(310)を貫通し、前記ハウジング部(313)の内部キャビティに連通し、
前記第2の絶縁体(21)の他の部分が、前記第2の取付孔(32)を貫通し、前記ハウジング部(313)の前記内部キャビティ内に延び、前記ハウジング部(313)は、相手側取付座(3’)の相手側ハウジング部(313’)に嵌合するように構成されている、請求項10に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項12】
第2の接続孔が前記フランジ部(21a)に形成され、第2のねじ孔(36)が前記取付座(3)に形成され、前記第2のコネクタ(2)は第2のねじ(6’)も含み、前記第2のねじ(6’)は、前記第2の接続孔を貫通し、前記第2のねじ孔(36)にねじ込まれて、前記第2の絶縁体(21)を前記取付座(3)に固定する、請求項11に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項13】
前記接地端子(26)は、
第2の端子本体(261)であって、一端部が前記接地ケーブル(24)に圧着され、他端部に第2のキャビティが形成されている、第2の端子本体(261)と、
挿入された相手側接地端子(26’)に電気的に接触するように前記第2のキャビティに取り付けられた第2の弾性接触部材(262)と
を含み、
前記信号端子(25)の一端部が、前記信号ケーブル(23)に圧着され、前記信号端子(25)の他端部が、相手側信号端子(25’)に嵌合するのに適している、請求項10に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項14】
固定ブラケット(4)と、
前記取付座(3)と前記固定ブラケット(4)との間に配置された弾性アセンブリ(5、6)と
をさらに備え、
前記取付座(3)は、前記弾性アセンブリ(5、6)を介して前記固定ブラケット(4)に浮動可能に取り付けられ、前記取付座(3)が、前記固定ブラケット(4)に対して、コネクタアセンブリと相手側コネクタアセンブリとの嵌合方向ならびに前記嵌合方向に垂直な方向に浮動することができるようになっている、請求項1から13のいずれか一項に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項15】
前記取付座(3)は、取付板(310)と、前記取付板(310)の上面に形成された位置決め支柱(34)とを含み、前記固定ブラケット(4)は位置決めキャップ(44)を含み、
前記弾性アセンブリ(5、6)は、前記位置決め支柱(34)に外装され、前記位置決めキャップ(44)に収容され、前記弾性アセンブリ(5、6)は、前記位置決め支柱(34)の軸方向および半径方向に弾性変形して、前記取付座(3)を前記嵌合方向および前記嵌合方向に垂直な方向に浮動可能にするのに適している、請求項14に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項16】
前記弾性アセンブリ(5、6)は、
螺旋ばね(5)であって、前記位置決め支柱(34)に外装され、前記取付板(310)と前記位置決めキャップ(44)の上壁との間で軸方向に圧縮されて、前記取付座(3)を前記嵌合方向に上方へ浮動可能にするように構成されている、螺旋ばね(5)と、
円筒形弾性体(6)であって、前記位置決め支柱(34)に外装され、前記位置決め支柱(34)の周壁と前記位置決めキャップ(44)の周壁との間で半径方向に圧縮されて、前記取付座(3)を前記嵌合方向に垂直な方向に浮動可能にするように構成されている、円筒形弾性体(6)と
を含む、請求項15に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項17】
中心貫通孔(61)および前記中心貫通孔(61)の周りに離間した複数の周囲貫通孔(62)が、前記円筒形弾性体(6)に形成され、前記螺旋ばね(5)および前記位置決め支柱(34)は、前記中心貫通孔(61)を貫通する、請求項16に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項18】
電気接続アセンブリであって、
請求項1から17のいずれか一項に記載の前記コネクタアセンブリと、
前記コネクタアセンブリに嵌合する相手側コネクタアセンブリと
を備え、
前記相手側コネクタアセンブリは、
前記取付座(3)に嵌合する相手側取付座(3’)と、
前記相手側取付座(3’)に取り付けられ、前記第1のコネクタ(1)に嵌合する第1の相手側コネクタ(1’)と、
前記相手側取付座(3’)に取り付けられ、前記第2のコネクタ(2)に嵌合する第2の相手側コネクタ(2’)と
を含む、電気接続アセンブリ。
【請求項19】
ガイド柱(33’)が、前記取付座(3)および前記相手側取付座(3’)のうちの一方に形成され、前記ガイド柱(33’)は円錐形ガイド端部(33a’)を有し、
ガイド孔(33)が、前記取付座(3)および前記相手側取付座(3’)のうちの他方に形成され、前記ガイド孔(33)は円錐形ガイドポート(33a)を有し、
前記ガイド柱(33’)は、前記ガイド孔(33)に嵌合して、前記取付座(3)を前記相手側取付座(3’)に嵌合するように案内する、請求項18に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項20】
前記取付座(3)は、取付板(310)と、前記取付板(310)の下面に形成された周壁(320)とを含み、前記相手側取付座(3’)は、固定板(310’)と、前記固定板(310’)に形成された相手側周壁(320’)とを含み、前記周壁(320)は、前記相手側周壁(320’)に嵌合して受入キャビティを画定し、
前記第1のコネクタ(1)と前記第1の相手側コネクタ(1’)との嵌合部、ならびに前記第2のコネクタ(2)と前記第2の相手側コネクタ(2’)との嵌合部が、前記周壁(320)および前記相手側周壁(320’)によって画定された前記受入キャビティに収容される、請求項18に記載の電気接続アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、2022年9月26日に中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第CN202222557319.7号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、新エネルギー車両のバッテリパックを電気的に接続するためのコネクタアセンブリ、およびコネクタアセンブリを備える電気接続アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術では、電気車両において、バッテリパックとの高速な電気接続を実現するために、通常、複数のコネクタが必要とされる。例えば、複数の異なる信号コネクタを設ける必要がある。これにより、構造が複雑になり、体積および重量が大きくなり、電気接続デバイス全体の利便性が非常に低くなる。加えて、従来技術では、信号コネクタと電力伝送のために使用される電力コネクタとの両方が、同じ絶縁体に組み込まれ、分解することができない。したがって、コネクタに問題が生じたときには、接続アセンブリ全体を交換しなければならず、費用がかかる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の欠点のうちの少なくとも1つの局面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様によれば、新エネルギー車両のバッテリパックを電気的に接続するためのコネクタアセンブリが提供される。コネクタアセンブリは、2つの第1の取付孔および1つの第2の取付孔が形成されている取付座と、2つの第1の取付孔にそれぞれ着脱可能に挿入され、電力を伝送するための電力端子をそれぞれ含む2つの第1のコネクタと、第2の取付孔に着脱可能に挿入され、信号を伝送するための信号端子および接地のための接地端子を含む第2のコネクタとを備える。
【0006】
本発明の例示的な実施形態によれば、第1のコネクタは、第1の取付ポートおよび第1のケーブルポートを有する第1のシールドシェルと、第1の絶縁体であって、一部が第1の取付ポートを通って第1のシールドシェルに挿入され、電力端子が第1の絶縁体に設けられている、第1の絶縁体と、第1の電力ケーブルであって、一端部が第1のケーブルポートを通って第1のシールドシェル内に延び、電力端子に電気的に接続されている、第1の電力ケーブルとをさらに備える。
【0007】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1のシールドシェルは第2のケーブルポートも有し、第1のコネクタは第2の電力ケーブルも含み、第2の電力ケーブルの一端部が、第2のケーブルポートを通って第1のシールドシェル内に延び、電力端子に電気的に接続されている。
【0008】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1のシールドシェルは、本体部と、本体部に接続され、第1の方向に延びる第1の延長部と、本体部に接続され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる第2の延長部とを含む。第1の取付ポートは、本体部に形成され、第1のケーブルポートおよび第2のケーブルポートは、第1の延長部および第2の延長部にそれぞれ形成されている。
【0009】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、取付座は、取付板と、取付板の上面に形成された位置決め部とを含む。位置決め部は、第1のシールドシェルの第1の取付ポートに組み付けられ、第1の取付孔は、位置決め部および取付板を貫通する。第1の絶縁体の他の部分が、第1の取付孔を貫通し、取付板の下面から突出して、第1の相手側コネクタの第1の相手側シールドシェルに挿入される。
【0010】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、電力端子は、第1の端子本体であって、一端部が第1の電力ケーブルに電気的に接続され、他端部に第1のキャビティが形成されている、第1の端子本体と、第1の相手側コネクタの挿入された第1の相手側電力端子に電気的に接触するように第1のキャビティに取り付けられた第1の弾性接触部材とを含む。
【0011】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1の電力ケーブルは、接続孔が形成されている、露出した平形導体端部を有し、第1のシールドシェルは、第1の取付ポートと反対側の第2の取付ポートも有し、第1のコネクタは、第2の取付ポートに取り付けられた締付けアセンブリも含み、締付けアセンブリは、平形導体端部の接続孔を貫通し、かつ第1の端子本体にねじ込まれる接続ボルトと、第1のシールドシェルの第2の取付ポートに外装されて第2の取付ポートを覆うシールド端部キャップと、接続ボルトとシールド端部キャップとの間に嵌め込まれて、接続ボルトをシールド端部キャップから電気的に絶縁する絶縁ナットとを含む。操作具に係合するのに適した係合部が、シールド端部キャップに形成され、それにより、接続ボルトを操作具によって回転させることができる。
【0012】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1のコネクタは、第1の電力ケーブルに外装され、かつ第1のシールドシェルの第1のケーブルポートの外壁にロックされた第1の端部キャップと、第2の電力ケーブルに外装され、かつ第1のシールドシェルの第2のケーブルポートの外壁にロックされた第2の端部キャップとをさらに含む。
【0013】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、接続耳部が第1のシールドシェルに形成され、第1の接続孔が接続耳部に形成され、第1のねじ孔が取付座に形成され、第1のコネクタは第1のねじをさらに含み、第1のねじは、第1の接続孔を貫通し、第1のねじ孔にねじ込まれて、第1のシールドシェルを取付座に固定する。
【0014】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第2のコネクタは、取付ポートおよびケーブルポートを有する第2のシールドシェルと、第2の絶縁体であって、一部が取付ポートを通って第2のシールドシェルに挿入され、信号端子および接地端子が第2の絶縁体に設けられている、第2の絶縁体と、信号ケーブルであって、一端部がケーブルポートを通って第2のシールドシェル内に延び、信号端子に電気的に接続されている、信号ケーブルと、接地ケーブルであって、一端部がケーブルポートを通って第2のシールドシェル内に延び、接地端子に電気的に接続されている、接地ケーブルとをさらに含む。
【0015】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、取付座は、取付板と、取付板の上面に形成された凸部と、取付板の下面に形成されたハウジング部とを含む。第2の絶縁体は、凸部に固定されたフランジ部を有し、第2の取付孔は、凸部および取付板を貫通し、ハウジング部の内部キャビティに連通している。第2の絶縁体の他の部分が、第2の取付孔を貫通し、ハウジング部の内部キャビティ内に延び、ハウジング部は、相手側取付座の相手側ハウジング部に嵌合するように構成されている。
【0016】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第2の接続孔がフランジ部に形成され、第2のねじ孔が取付座に形成され、第2のコネクタは第2のねじも含み、第2のねじは、第2の接続孔を貫通し、第2のねじ孔にねじ込まれて、第2の絶縁体を取付座に固定する。
【0017】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、接地端子は、第2の端子本体であって、一端部が接地ケーブルに圧着され、他端部に第2のキャビティが形成されている、第2の端子本体と、挿入された相手側接地端子に電気的に接触するように第2のキャビティに取り付けられた第2の弾性接触部材とを含む。信号端子の一端部が、信号ケーブルに圧着され、信号端子の他端部が、相手側信号端子に嵌合するのに適している。
【0018】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、コネクタアセンブリは、固定ブラケットと、取付座と固定ブラケットとの間に配置された弾性アセンブリとをさらに備える。取付座は、弾性アセンブリを介して固定ブラケットに浮動可能(floatable)に取り付けられ、取付座が、固定ブラケットに対して、コネクタアセンブリと相手側コネクタアセンブリとの嵌合方向ならびに嵌合方向に垂直な方向に浮動することができるようになっている。
【0019】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、取付座は、取付板と、取付板の上面に形成された位置決め支柱とを含み、固定ブラケットは位置決めキャップを含み、弾性アセンブリは、位置決め支柱に外装され、位置決めキャップに収容され、弾性アセンブリは、位置決め支柱の軸方向および半径方向に弾性変形して、取付座を嵌合方向および嵌合方向に垂直な方向に浮動可能にするのに適している。
【0020】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、弾性アセンブリは、螺旋ばねであって、位置決め支柱に外装され、取付板と位置決めキャップの上壁との間で軸方向に圧縮されて、取付座を嵌合方向に上方へ浮動可能にするように構成されている、螺旋ばねと、円筒形弾性体であって、位置決め支柱に外装され、位置決め支柱の周壁と位置決めキャップの周壁との間で半径方向に圧縮されて、取付座を嵌合方向に垂直な方向に浮動可能にするように構成されている、円筒形弾性体とを含む。
【0021】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、中心貫通孔および中心貫通孔の周りに離間した複数の周囲貫通孔が、円筒形弾性体に形成され、螺旋ばねおよび位置決め支柱は、中心貫通孔を貫通する。
【0022】
本発明の別の態様によれば、電気接続アセンブリが提供される。電気接続アセンブリは、上記のコネクタアセンブリと、コネクタアセンブリに嵌合する相手側コネクタアセンブリとを備える。相手側コネクタアセンブリは、取付座に嵌合する相手側取付座と、相手側取付座に取り付けられ、第1のコネクタに嵌合する第1の相手側コネクタと、相手側取付座に取り付けられ、第2のコネクタに嵌合する第2の相手側コネクタとを含む。
【0023】
本発明の例示的な実施形態によれば、ガイド柱が、取付座および相手側取付座のうちの一方に形成され、ガイド柱は円錐形ガイド端部を有し、ガイド孔が、取付座および相手側取付座のうちの他方に形成され、ガイド孔は円錐形ガイドポートを有し、ガイド柱は、ガイド孔に嵌合して、取付座を相手側取付座に嵌合するように案内する。
【0024】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、取付座は、取付板と、取付板の下面に形成された周壁とを含み、相手側取付座は、固定板と、固定板に形成された相手側周壁とを含み、周壁は、相手側周壁に嵌合して受入キャビティを画定し、第1のコネクタと第1の相手側コネクタとの嵌合部、ならびに第2のコネクタと第2の相手側コネクタとの嵌合部が、周壁および相手側周壁によって画定された受入キャビティに収容される。
【0025】
本発明の上記の例示的な実施形態において、すべての信号端子および接地端子が、同じ低電圧コネクタに組み込まれるため、コネクタアセンブリの構造が簡単になり、コネクタアセンブリの体積および重量が小さくなり、利便性が非常に高くなる。
【0026】
加えて、本発明において、低電圧コネクタおよび電力を伝送するために使用される高電圧コネクタは、いずれも取付座にモジュール式に着脱可能に取り付けられるため、迅速な取付けおよび交換が可能であり、利便性が非常に高い。
【0027】
加えて、本発明において、高電圧コネクタおよび低電圧コネクタを別個に取り付け、分解することができるため、特定のコネクタに問題が生じた場合に、コネクタアセンブリ全体を交換する必要なく、不良のコネクタのみを交換することができ、それにより、コストが削減される。
【0028】
加えて、本発明による一部の例示的な実施形態において、電力を伝送するために使用される高電圧コネクタは、複数の電力ケーブルを含む。したがって、複数の電気デバイス(電動機など)を、同じ高電圧コネクタを介して同時に電気的に接続することができ、高電圧コネクタの適用範囲が広がる。加えて、複数の電力ケーブルが出る方向を必要に応じて変えることができ、現場での配線がより自由度の高いものになる。
【0029】
加えて、本発明による一部の例示的な実施形態において、高電圧コネクタおよび低電圧コネクタの取付座は、嵌合方向および嵌合方向に垂直な方向に浮動することができるため、コネクタアセンブリと相手側コネクタアセンブリとの嵌合動作が、より容易で利便性の高いものになる。
【0030】
添付図面を参照しながら例示的な実施形態を詳細に説明することにより、本発明の上記その他の機構がより明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの説明斜視図である。
図2】本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの取付座および第1のコネクタの説明斜視図である。
図3】本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの取付座および第1のコネクタの軸方向断面図である。
図4】本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの取付座および第2のコネクタの説明斜視図である。
図5】本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの取付座および第2のコネクタの軸方向断面図である。
図6】本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリおよび相手側コネクタアセンブリの説明図である。
図7】本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの、底面から見た説明斜視図である。
図8】本発明の例示的な実施形態による相手側コネクタアセンブリの、上面から見た説明斜視図である。
図9】本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの取付座、固定ブラケット、および弾性アセンブリの分解状態の説明図である。
図10】本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの取付座、固定ブラケット、および弾性アセンブリの組立て状態の説明図である。
図11】本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの取付座、固定ブラケット、および弾性アセンブリの断面図である。
図12】本発明の別の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの説明斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下で、添付図面を参照しながら、本開示の例示的な実施形態について詳細に説明する。図中、同一の参照数字は同一の要素を指す。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものと解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものになるように、かつ当業者に本開示の概念を十分に伝えるように提供される。
【0033】
以下の詳細な説明では、説明の目的で、開示する実施形態の徹底的な理解をもたらすために、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、これらの具体的な詳細がなくても1つまたは複数の実施形態を実施することができることが明らかであろう。他の例では、図面を簡略化するために、周知の構造およびデバイスは概略的に示す。
【0034】
本発明の一般的な概念によれば、新エネルギー車両のバッテリパックを電気的に接続するためのコネクタアセンブリが提供される。コネクタアセンブリは、2つの第1の取付孔および1つの第2の取付孔が形成されている取付座と、2つの第1の取付孔にそれぞれ着脱可能に挿入され、電力を伝送するための電力端子をそれぞれ含む2つの第1のコネクタと、第2の取付孔に着脱可能に挿入され、信号を伝送するための信号端子および接地のための接地端子を含む第2のコネクタとを備える。
【0035】
本発明の別の一般的な概念によれば、電気接続アセンブリが提供される。電気接続アセンブリは、上記のコネクタアセンブリと、コネクタアセンブリに嵌合する相手側コネクタアセンブリとを備える。相手側コネクタアセンブリは、取付座に嵌合する相手側取付座と、相手側取付座に取り付けられ、第1のコネクタに嵌合する第1の相手側コネクタと、相手側取付座に取り付けられ、第2のコネクタに嵌合する第2の相手側コネクタとを備える。
【0036】
図1は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの説明斜視図である。図2は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの取付座3および第1のコネクタ1の説明斜視図である。図3は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの取付座3および第1のコネクタ1の軸方向断面図である。図4は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの取付座3および第2のコネクタ2の説明斜視図である。図5は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの取付座3および第2のコネクタ2の軸方向断面図である。
【0037】
図1図5に示すように、本発明の例示的な実施形態において、コネクタアセンブリが開示されている。コネクタアセンブリは、取付座3と、2つの第1のコネクタ1と、第2のコネクタ2とを備える。取付座3には、2つの第1の取付孔31と1つの第2の取付孔32とが形成されている。2つの第1のコネクタ1を、2つの第1の取付孔31にそれぞれ着脱可能に挿入することができ、2つの第1のコネクタ1は、電力伝送のための電力端子16をそれぞれ含む。第2のコネクタ2を、第2の取付孔32に着脱可能に挿入することができ、第2のコネクタ2は、信号を伝送するための信号端子25と、接地のための接地端子26とを含む。図示の実施形態において、第1のコネクタ1は、高い動作電圧を有し、高電圧コネクタと呼ばれ、第2のコネクタ2は、低い動作電圧を有し、低電圧コネクタと呼ばれる。
【0038】
図1図5に示すように、図示の実施形態において、第1のコネクタ1は、第1の絶縁体11と、第1のシールドシェル12と、第1の電力ケーブル14とをさらに含む。第1のシールドシェル12は、第1の取付ポートと第1のケーブルポートとを有する。第1の絶縁体11の一部(図の上部)が、第1の取付ポートを通って第1のシールドシェル12に挿入され、電力端子16は、第1の絶縁体11に組み込まれている。第1の電力ケーブル14の一端部が、第1のケーブルポートを通って第1のシールドシェル12内に延び、電力端子16に電気的に接続されている。
【0039】
図6は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリおよび相手側コネクタアセンブリの説明図である。図7は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの、底面から見た説明斜視図である。図8は、本発明の例示的な実施形態による相手側コネクタアセンブリの、上面から見た説明斜視図である。
【0040】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、取付座3は、取付板310と位置決め部311とを含む。位置決め部311は、取付板310の上面に突出して形成されている。位置決め部311は、第1のシールドシェル12の第1の取付ポートに組み付けられ、第1の取付孔31は、位置決め部311および取付板310を貫通する。第1の絶縁体11の他の部分(図の下部)が、第1の取付孔31を貫通し、取付板310の下面から突出して、第1の相手側コネクタ1’の第1の相手側シールドシェル12’に挿入される。
【0041】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、電力端子16は、第1の端子本体161と第1の弾性接触部材162とを含む。第1の端子本体161の一端部が、第1の電力ケーブル14に電気的に接続され、他端部に第1のキャビティが形成されている。第1の弾性接触部材162は、第1の相手側コネクタ1’の挿入された第1の相手側電力端子16’に電気的に接触するように第1の端子本体161の第1のキャビティに取り付けられている。図示の実施形態において、第1の弾性接触部材162は、周方向に間隔を置いて分散された複数の弾性アームを含む。第1の相手側電力端子16’は、円筒形で、第1の弾性接触部材162の複数の弾性アーム間に挿入するように構成されている。
【0042】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第1の電力ケーブル14は、接続孔が形成されている、露出した平形導体端部141を含む。第1のシールドシェル12は、第1の取付ポート(図の下側ポート)と反対側の第2の取付ポート(図の上側ポート)も有し、第1のコネクタ1は、第2の取付ポートに取り付けられた締付けアセンブリ13も含む。図示の実施形態において、締付けアセンブリ13は、接続ボルト131と、シールド端部キャップ133と、絶縁ナット132とを含む。接続ボルト131は、平形導体端部141の接続孔を貫通し、第1の端子本体161にねじ込まれている。シールド端部キャップ133は、第1のシールドシェル12の第2の取付ポートに取り付けられて、第2の取付ポートを覆う。
このようにして、シールド端部キャップ133は、埃および電磁漏洩を防ぐことができる。絶縁ナット132は、接続ボルト131とシールド端部キャップ133との間に嵌め込まれて、接続ボルト131をシールド端部キャップ133から電気的に絶縁する。操作具(図示せず)に係合するのに適した係合部133aが、接続ボルト131を操作具によって回転させるように、シールド端部キャップ133に形成されている。
【0043】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第1のコネクタ1は、第1の電力ケーブル14に外装され、かつ第1のシールドシェル12の第1のケーブルポートの外壁にロックされた第1の端部キャップ15をさらに含む。
【0044】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、接続耳部12aが第1のシールドシェル12に形成され、第1の接続孔が接続耳部12aに形成され、第1のねじ孔35が取付座3に形成されている。第1のコネクタ1は第1のねじ5’も含み、第1のねじ5’は、第1の接続孔を貫通し、第1のねじ孔35にねじ込まれて、第1のシールドシェル12を取付座3に固定する。
【0045】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第2のコネクタ2は、第2の絶縁体21と、第2のシールドシェル22と、信号ケーブル23と、接地ケーブル24とをさらに含む。第2のシールドシェル22は、取付ポートとケーブルポートとを有する。第2の絶縁体21の一部が、取付ポートを通って第2のシールドシェル22に挿入され、信号端子25および接地端子26が第2の絶縁体21に設けられている。信号ケーブル23の一端部が、第2のシールドシェル22のケーブルポートを通って第2のシールドシェル22内に延び、信号端子25に電気的に接続されている。接地ケーブル24の一端部が、第2のシールドシェル22のケーブルポートを通って第2のシールドシェル22内に延び、接地端子26に電気的に接続されている。
【0046】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、取付座3は、取付板310と、凸部312と、ハウジング部313とを含む。凸部312は、取付板310の上面に形成されている。ハウジング部313は、取付板310の下面に突出して形成されている。第2の絶縁体21は、凸部312に固定されたフランジ部21aを有し、第2の取付孔32は、凸部312および取付板310を貫通し、ハウジング部313の内部キャビティに連通している。第2の絶縁体21の他の部分が、第2の取付孔32を貫通し、ハウジング部313の内部キャビティ内に延び、ハウジング部313は、相手側取付座3’の相手側ハウジング部313’に嵌合するために使用される。
このようにして、信号端子25と相手側信号端子25’との嵌合部、ならびに接地端子26と相手側接地端子26’との嵌合部を、ハウジング部313および相手側ハウジング部313’によって画定された受入キャビティに収容することができ、信号端子25が外部電磁干渉を受けることを防ぐことができる。
【0047】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第2の接続孔が、第2の絶縁体21のフランジ部21aに形成され、第2のねじ孔36が取付座3に形成され、第2のコネクタ2は第2のねじ6’も含む。第2のねじ6’は、第2の接続孔を貫通し、第2のねじ孔36にねじ込まれて、第2の絶縁体21を取付座3に固定する。
【0048】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、接地端子26は、第2の端子本体261と第2の弾性接触部材262とを含む。第2の端子本体261の一端部が、接地ケーブル24の一端部24aに圧着され、他端部に第2のキャビティが形成されている。第2の弾性接触部材262は、挿入された相手側接地端子26’に電気的に接触するように第2の端子本体261の第2のキャビティに取り付けられている。図示の実施形態において、第2の弾性接触部材262は、周方向に間隔を置いて分散された複数の弾性アームを含む。接地端子26’は、円筒形で、第2の弾性接触部材262の複数の弾性アーム間に挿入するように構成されている。図示の実施形態において、信号端子25の一端部が、信号ケーブル23に圧着され、他端部が、相手側信号端子25’に嵌合するのに適している。
【0049】
図12は、本発明の別の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの説明斜視図である。
【0050】
図12に示すコネクタアセンブリと図1に示すコネクタアセンブリとの主な違いは、第1のコネクタ1が電力ケーブルを追加していることである。図12に示すように、図示の実施形態において、第1のシールドシェル12は第2のケーブルポートも有し、第1のコネクタ1は第2の電力ケーブル17も含む。第2の電力ケーブル17の一端部が、第2のケーブルポートを通って第1のシールドシェル12内に延び、電力端子16に電気的に接続されている。
【0051】
図12に示すように、図示の実施形態において、第1のシールドシェル12は、本体部120と、第1の延長部121と、第2の延長部122とを含む。第1の延長部121は、本体部120に接続され、第1の方向に延びる。第2の延長部122は、本体部120に接続され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる。第1の取付ポートは本体部120に形成され、第1のケーブルポートおよび第2のケーブルポートは、第1の延長部121および第2の延長部122にそれぞれ形成されている。図示の実施形態において、本体部120は垂直に延び、第1の取付ポートおよび第2の取付ポートは、本体部120の両端部にそれぞれ形成されている。第1の延長部121は第1の水平方向に延び、第2の延長部122は、第1の水平方向とは異なる第2の水平方向に延びる。
【0052】
本発明は、図示の実施形態に限定されず、例えば、第1のシールドシェル12は、3つ以上のケーブルポートと3本以上の電力ケーブルとを含んでもよいことに留意されたい。このようにして、第1のコネクタ1の適用範囲を広げることができる。
【0053】
図12に示すように、図示の実施形態において、第1のコネクタ1は、第2の電力ケーブル17に外装され、かつ第1のシールドシェル12の第2のケーブルポートの外壁にロックされた第2の端部キャップ18をさらに含む。
【0054】
上記の違いに加えて、図12に示すコネクタアセンブリの他の技術的機構は、図1に示すものと基本的に同じであり、図1に示すコネクタアセンブリと呼ぶことができる。
【0055】
図9は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの取付座3、固定ブラケット4、および弾性アセンブリ5、6の分解概略図である。図10は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの取付座3、固定ブラケット4、および弾性アセンブリ5、6の組立概略図である。図11は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの取付座3、固定ブラケット4、および弾性アセンブリ5、6の断面図である。
【0056】
図1図11に示すように、図示の実施形態において、コネクタアセンブリは、固定ブラケット4と弾性アセンブリ5、6とをさらに備える。弾性アセンブリ5、6は、取付座3と固定ブラケット4との間に配置されている。取付座3は、弾性アセンブリ5、6を介して固定ブラケット4に浮動可能に装着され、取付座3を、固定ブラケット4に対して、コネクタアセンブリと相手側コネクタアセンブリとの嵌合方向(図の垂直方向)および嵌合方向に垂直な方向に浮動可能にする。
【0057】
図1図11に示すように、図示の実施形態において、取付座3は、取付板310と、取付板310の上面に形成された位置決め支柱34とを含む。固定ブラケット4は位置決めキャップ44を含む。弾性アセンブリ5、6は、位置決め支柱34に取り付けられ、位置決めキャップ44に収容されている。弾性アセンブリ5、6は、位置決め支柱34の軸方向および半径方向に沿って弾性変形して、取付座3を嵌合方向および嵌合方向に垂直な方向に浮動可能にするのに適している。
【0058】
図1図11に示すように、図示の実施形態において、弾性アセンブリ5、6は、螺旋ばね5と円筒形弾性体6とを含む。螺旋ばね5は、位置決め支柱34に取り付けられ、取付板310と位置決めキャップ44の上壁との間で軸方向に圧縮されて、取付座3を嵌合方向に上方へ浮動可能にするように構成されている。円筒形弾性体6は、位置決め支柱34に装着され、位置決め支柱34の周壁と位置決めキャップ44の周壁との間で半径方向に圧縮されて、取付座3を嵌合方向に垂直な方向に浮動可能にするように構成されている。
【0059】
図1図11に示すように、図示の実施形態において、中心貫通孔61および中心貫通孔61の周りに離間した複数の周囲貫通孔62が、円筒形弾性体6に形成され、螺旋ばね5および位置決め支柱34は、中心貫通孔61を貫通する。複数の周囲貫通孔62は、円筒形弾性体6の半径方向弾性を向上させることができる。
【0060】
図1図12に示すように、本発明の例示的な実施形態において、電気接続アセンブリも開示されている。電気接続アセンブリは、上記のコネクタアセンブリと、相手側コネクタアセンブリとを備える。コネクタアセンブリは、相手側コネクタアセンブリに嵌合する。相手側コネクタアセンブリは、取付座3に嵌合する相手側取付座3’と、相手側取付座3’に取り付けられ、第1のコネクタ1に嵌合する第1の相手側コネクタ1’と、相手側取付座3’に取り付けられ、第2のコネクタ2に嵌合する第2の相手側コネクタ2’とを含む。図示の実施形態において、取付座3は、電気車両(図示せず)の本体に固定するために使用される固定ブラケット4に浮動可能に取り付けられている。相手側取付座3’は、バッテリパックのカバー板100’に固定されている。
【0061】
図1図12に示すように、図示の実施形態において、ガイド柱33’が、取付座3および相手側取付座3’のうちの一方に形成され、ガイド柱33’は円錐形ガイド端部33a’を有する。ガイド孔33が、取付座3および相手側取付座3’のうちの他方に形成され、ガイド孔33は円錐形ガイドポート33aを有する。ガイド柱33’は、ガイド孔33に嵌合して、取付座3を相手側取付座3’に嵌合するように案内する。図示の実施形態において、取付座3が嵌合方向および嵌合方向に垂直な方向に浮動可能であることにより、コネクタアセンブリと相手側コネクタアセンブリとの嵌合動作を、ガイド柱33’およびガイド孔33の案内によって便利に実現することができる。
【0062】
図1図12に示すように、図示の実施形態において、取付座3は、取付板310と、取付板310の下面に形成された周壁320とを含み、相手側取付座3’は、固定板310’と、固定板310’に形成された相手側周壁320’とを含み、周壁320は、相手側周壁320’に嵌合して受入キャビティを画定する。第1のコネクタ1と第1の相手側コネクタ1’との嵌合部、ならびに第2のコネクタ2と第2の相手側コネクタ2’との嵌合部が、周壁320および相手側周壁320’によって画定された受入キャビティに収容される。これは、外部の水蒸気が第1のコネクタ1、第1の相手側コネクタ1’、第2のコネクタ2、および第2の相手側コネクタ2’に入ることを防ぎ、防水性およびシール性を向上させることができる。
【0063】
上記の実施形態は例示的なものであり、限定的なものではないことを、当業者には理解されたい。例えば、当業者であれば、構成上または原理上矛盾することなく、上記の実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載する様々な機構を互いに自由に組み合わせることができる。
【0064】
いくつかの例示的な実施形態について図示し説明したが、本開示の原理および趣旨から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更または修正を加えることができることが、当業者には理解されよう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物により定義される。
【0065】
本明細書で使用されるとき、単数形で記載され「a」または「an」という単語が前に付く要素は、前記要素またはステップの複数形を除外することが明示的に述べられていない限り、これらを除外しないものとして理解すべきである。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、記載された機構を同じく組み込む追加の実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図していない。さらに、そうではないと明示的に述べられていない限り、特定の特性を有する1つの要素もしくは複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その特性を有していない追加のそのような要素を含むことができる。
図1
図2
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図12
【外国語明細書】