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特開2024-47571桃加工食品の製造方法及びこれにより製造された桃加工食品{MANUFACTURING METHOD OF PROCESSED PEACH FOOD AND PROCESSED PEACH FOOD MANUFACTURED BY THE SAME}
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  • 特開-桃加工食品の製造方法及びこれにより製造された桃加工食品{MANUFACTURING  METHOD  OF  PROCESSED  PEACH  FOOD  AND  PROCESSED  PEACH  FOOD  MANUFACTURED  BY  THE  SAME} 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047571
(43)【公開日】2024-04-05
(54)【発明の名称】桃加工食品の製造方法及びこれにより製造された桃加工食品{MANUFACTURING METHOD OF PROCESSED PEACH FOOD AND PROCESSED PEACH FOOD MANUFACTURED BY THE SAME}
(51)【国際特許分類】
   A23L 19/00 20160101AFI20240329BHJP
   A23L 5/00 20160101ALI20240329BHJP
【FI】
A23L19/00 A
A23L5/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023156695
(22)【出願日】2023-09-22
(31)【優先権主張番号】10-2022-0121430
(32)【優先日】2022-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523303334
【氏名又は名称】アグリカルチュラル コーポレーション セトゥム カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Agricultural Corporation Saetteum Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】25, Haengsan-gil, Bugang-myeon, Sejong-si, 30071, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110004163
【氏名又は名称】弁理士法人みなとみらい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ムン ソンユン
(72)【発明者】
【氏名】バン ジェヨン
【テーマコード(参考)】
4B016
4B035
【Fターム(参考)】
4B016LC02
4B016LE03
4B016LG01
4B016LK04
4B016LK08
4B016LK11
4B016LK12
4B016LP09
4B016LP13
4B035LC01
4B035LC03
4B035LC16
4B035LG34
4B035LG37
4B035LG50
4B035LP42
(57)【要約】      (修正有)
【課題】栄養成分が豊富な堆肥、肥料等を用いて栽培された桃を利用することによって、糖度、硬度及び着色が向上し、色感及び香味を含む官能性が向上した桃加工食品の製造方法及び桃加工食品を提供する。
【解決手段】桃加工食品の製造方法は、特定の土壌で栽培された桃を収穫して準備する桃準備段階(S100)と、収穫した桃果皮を利用して桃果皮発酵液を製造する桃果皮発酵液の製造段階(S200)と、分離された桃果肉を黒五味子発酵液に浸漬した後熟成させる桃果肉の熟成段階(S300)及び熟成させた桃果肉及び桃果皮発酵液を含む桃加工食品を製造する、桃加工食品製造段階(S400)を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
桃を収穫して準備する桃準備段階(S100);
上記の収穫された桃果皮を利用して桃果皮発酵液を製造する、桃果皮発酵液の製造段階(S200);
上記の分離された桃果肉を黒五味子発酵液に浸漬した後熟成させる、桃果肉の熟成段階(S300);及び
上記の熟成された桃果肉及び桃果皮発酵液を含み桃加工食品を製造する、桃加工食品製造段階(S400)を含み、
上記の桃準備段階(S100)で収穫された桃は、
桃が栽培される土壌に供給する堆肥を製造する、堆肥の製造段階;
桃が栽培される土壌に供給して、微生物が付着して成長できる微生物担体を製造する、微生物担体の製造段階;
桃が栽培される土壌に供給する肥料を製造する、肥料の製造段階;
上記の堆肥を桃が栽培される土壌に供給する、堆肥の供給段階;
上記の微生物担体を桃が栽培される土壌に供給する、微生物担体の供給段階;
上記の肥料を桃が栽培される土壌に供給する、肥料の供給段階;及び
上記の堆肥、微生物担体及び肥料を供給して栽培された桃を収穫する、桃の収穫段階を含めて製造され、
上記の堆肥の製造段階において、上記堆肥は畜産糞尿、蚕沙発酵物及びおがくず発酵物を混合して堆肥前処理混合物を製造した後、上記の堆肥前処理混合物を、35ないし45℃の温度で、10ないし30日間保管して熟成させることによって製造されるが、上記の堆肥前処理混合物は、畜産糞尿180ないし220重量部、蚕沙発酵物10ないし30重量部及びおがくず発酵物40ないし60重量部の重量比率で配合されて含まれ、
上記の肥料の製造段階において、上記の肥料は、貝殻分末10ないし30重量部、リン酸カリウム(KPO)5ないし15重量部、炭酸カリウム3ないし7重量部、マグネサイト1ないし5重量部、クエン酸3ないし7重量部、亜リン酸4ないし8重量部及びリン鉱石5ないし15重量部の重量比率で混合した後、攪拌して製造され、
上記の桃果皮発酵液の製造段階(S200)は、
上記の収穫された桃を洗浄し、桃果皮と桃果肉を分離する、桃の洗浄と分離段階;
上記の分離された桃果皮を粉砕する桃果皮粉砕段階;
上記の粉砕された桃果皮に発酵菌培養液を混合する、発酵菌培養液の混合段階;及び
上記の発酵菌培養液が混合された桃果皮を発酵させた後、濾過して固形物と液状を分離し、上記の分離された液状を殺菌して桃果皮発酵液を製造する、発酵、固液分離及び殺菌段階を含み、
上記の発酵菌培養液の混合段階で、上記の粉砕された桃果皮100重量部に対して、ステビア葉10重量部の重量比率で混合され、上記のステビア葉が混合された桃果皮100重量部に対して、乳酸菌培養液及び酵母菌培養液からなる培養液50重量部の重量比率で混合され、上記の乳酸菌培養液及び酵母菌培養液は、乳酸菌培養液10重量部及び酵母菌培養液10重量部の重量比率で混合され、
上記の発酵、固液分離及び殺菌段階では、上記の発酵菌培養液が混合された桃果皮を38ないし42℃の温度で80ないし120時間発酵させた後、8ないし12℃の温度で10ないし20時間熟成させ、上記の熟成された桃果皮を濾過器でフィルタリングして固形物を除去することで、液状の桃果皮発酵液を製造し、上記の液状桃果皮発酵液を500ないし800MPaの気圧及び35ないし39℃の温度で、5ないし10分間殺菌処理を遂行することで桃果皮発酵液を製造し、
上記の桃果肉の熟成段階(S300)では、上記の分離された桃果肉100重量部に対し、黒五味子発酵液150重量部の重量比率で混合した後、13ないし17℃温度で1ないし3時間浸漬させ、上記の浸漬された桃果肉を分離した後、8ないし12℃の温度で2ないし4時間保管して熟成させることによって進行されることを特徴とする桃加工食品の製造方法。
【請求項2】
第1項の方法により製造されたことを特徴とする桃加工食品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、桃加工食品の製造方法及びこれによって製造された桃加工食品に関するものであり、より詳しく述べると、栄養成分が豊富な堆肥、肥料等を用いて栽培された桃を利用することによって、糖度、硬度及び着色が向上し色感及び香味を含む官能性が向上された桃加工食品の製造方法及びこれにより製造された桃加工食品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
桃は、その品種が豊富で、果肉と果汁において適切な甘味と酸味を持ち、また、その食感が良く、全世界的に愛されている果物の一種である。さらに、桃にはビタミンA、Cが豊富でその香りが良く、加糖又は無加糖の飲料として多く製造されており、各種食品の香料としても使われている。
【0003】
通常、桃は組織が非常に軟らかく貯蔵性が極めて低い果実であり、小さな衝撃にもすぐに果皮が損傷するため、褐変が早い速度で進み、これにより流通期間が短いという短所があるが、独特な香りと味から消費者の選好度が高く、毎年、消費量の増加とともに栽培面積が増えている。
【0004】
このようなリンゴは、リンゴ酸とクエン酸を含有しているだけでなく、食餌繊維と各種のビタミンを含有していて水分含量が高いため、肌をきれいにさせ、老化の予防にも役立つ。特に、肌につやがない場合に栄養分を供給することで、肌を滑らかにしっとりさせることについて優れた効能がある。
【0005】
また、桃は疲労回復にも相当な効能があると知られており、肝細胞を再生させて強化させ、肝の機能が低下することを防止することができて、血液の中に溶け込んでいるコレステロールを除去し、持続的に摂取する場合、血液がきれいになると知られている。
【0006】
しかしながら、このような桃は、果肉が軟弱で、高温の夏場に軟化しやすくなるため貯蔵性が低く、流通過程で10~30%は廃棄される理由から、収穫期に一時出荷することが不可避であるため、価格の変動が激しく価格の安定化及び不可価値の向上のために多様な加工方法の開発が急務である実状だ。
【0007】
大方の桃を利用した研究は、殆どが桃の生果の成分及び機能性の分析、桃の生果の貯蔵性の向上及び貯蔵中の変化等に関する研究が大多数であり、一部、桃を利用した加工方法に関する研究としては、桃の発酵酒、桃飲料等が研究されているが、他の果物類に比べて高付加価値の加工製品の研究と開発は、初歩的なレベルにある。
【0008】
最近、桃の栽培面積と生産量は増加し続けており、桃の過剰生産が予想されているが、むしろ桃の加工割合は2000年以降、持続的に減少する傾向にあり、1%以下の水準に過ぎない。
【0009】
したがって、過剰生産が予想されて、加工割合の低い桃についての活用度増進及び消費拡大のためには、消費者嗜好度に符合し製品の利用度をともに上昇させることができる、適合な加工法と桃加工食品の開発が急務である実情だ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国登録特許第10-2306294号(2021年09月23日登録)
【特許文献2】韓国登録特許第10-1894500号(2018年08月28日登録)
【特許文献3】韓国登録特許第10-1628908号(2016年06月02日登録)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、栄養成分が豊富な堆肥、肥料等を用いて栽培された桃を利用することによって、糖度、硬度及び着色が向上し色感及び香味を含む官能性が向上された桃加工食品の製造方法及びこれによって製造された桃加工食品を提供することにある。
【0012】
また、本発明が解決しようとする別の課題は、官能及び流通期間が増進され、風味が改善されて、軟らかい食感で消費者の 嗜好度を満たすことができる桃加工食品の製造方法及びこれにより製造された桃加工食品を提供することにある。
【0013】
本発明が解決しようとする多様な課題は、以上で言及された課題に限られることなく、言及されていないまた別の課題は、以下の記載をもって当業者において明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の技術的思想の一実施例においては、桃加工食品の製造方法を開示する。
【0015】
上記の桃加工食品の製造方法は、桃を収穫して準備する桃の準備段階(S100);上記の収穫された桃果皮を利用して、桃果皮発酵液を製造する桃果皮発酵液の製造段階(S200);上記の分離された桃果肉を、黒五味子の発酵液に浸漬した後熟成する、桃果肉の熟成段階(S300);及び上記の熟成された桃果肉及び桃果皮発酵液を含め、桃加工食品を製造する桃加工食品の製造段階(S400)を含む。
【0016】
なお、本発明の技術的思想の他の実施例においては、上記した方法で製造された桃加工食品を開示する。
【0017】
その他実施例の具体的な事項は、詳細の説明に含まれている。
【発明の効果】
【0018】
本発明の技術的思想の多様な実施例による桃加工食品は、栄養成分が豊富な堆肥、肥料等を利用して栽培された桃を利用することで、糖度、硬度及び着色が向上し色感及び香味を含む官能性を向上させることができる。
【0019】
なお、本発明の技術的思想の多様な実施例による桃加工食品は、官能及び流通機関が増進し、風味が改善されて、柔らかい食感で消費者の嗜好度を満たすことができる。
本発明の技術的思想の多様な実施例は、具体的に言及されていない、多様な効果を提供することができるということが十分理解され得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明の技術的思想の一実施例による桃加工食品の製造方法を説明するための順次図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の利点及び特徴、並びに、それらを達成する方法は、詳しく後述されている実施例を参照すれば明らかであろう。しかしながら、本発明は、ここで説明されている実施例に限られることなく、別の形態に具体化することもできる。むしろ、ここで紹介されている実施例は、開示された内容が徹底かつ完全になるように、そして当業者に本発明の思想が十分伝わるようにするために提供されるものである。
【0022】
本出願において使用された用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定する意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに違うものを意味するものでない限り、複数の表現を含む。
【0023】
違うように定義されない限り、技術的又は科学的な用語を含め、ここで使用される全ての用語は、本発明が属する技術分野において、通常の知識を持つ者によって一般的に理解されるものと同一な意味がある。一般的に使用される、辞書に定義されているもののような用語は、関連技術の文脈上持つ意味と一致する意味があるものと解釈されるべきであって、本出願において明白に定義されない限り、理想的もしくは過度に形式的な意味で解釈されることはない。
【0024】
以下、添付された図面を参照し、本発明の技術的思想の一実施例による桃加工食品の製造方法について、正しい実施例を挙げて詳しく説明する。
【0025】
図1は、本発明の技術的思想の一実施例による桃加工食品の製造方法を説明するための順次図である。
【0026】
図1を参照すると、本発明の技術的思想の一実施例による桃加工食品の製造方法は、桃の準備段階(S100)、桃果皮発酵液の製造段階(S200)、桃果肉の熟成段階(S300)及び桃加工食品製造段階(S400)を含む。
【0027】
1. 桃の準備段階(S100)
【0028】
上記の桃の準備段階(S100)は、桃を収穫して準備する段階である。
【0029】
上記の桃の準備段階(S100)で収穫された桃は、栄養成分が豊富な堆肥、肥料等を利用して栽培された桃を準備され得るところ、上記の桃の準備段階(S100)において収穫された桃は、(1)堆肥の製造段階、(2)微生物担体の製造段階、(3)肥料の製造段階、(4)堆肥の供給段階、(5)微生物担体の供給段階(6)肥料の供給段階及び(7)桃の収穫段階の過程を経て栽培された栽培された桃が利用できる。
【0030】
(1) 堆肥の製造段階
【0031】
上記の堆肥の製造段階は、桃が栽培される土壌に供給する堆肥を製造する段階である。
【0032】
上記の堆肥の製造段階で、上記の堆肥は、畜産糞尿、蚕沙発酵物及びおがくず発酵物を混合し、堆肥の前処理混合物を、35ないし45℃の温度で、10ないし30日間保管して熟成させることによって堆肥を製造することができる。
【0033】
また、上記の堆肥の製造段階で、上記の堆肥の前処理混合物は、畜産糞尿180ないし220重量部、蚕沙発酵物10ないし30重量部及びおがくず発酵物40ないし60重量部の重量割合で配合され、含まれ得る。
【0034】
上記の畜産糞尿は、畜産農家から排出される家畜の糞尿を意味するものであり、正しく尿が混合されていない家畜の糞、すなわち畜糞を意味する。また、畜糞は、尿と糞が混合された状態の糞尿を固液分離して得ることができる。なお、尿と糞が混合された場合だとしても、水分含量50ないし70重量70%以下に調整して利用できる。畜糞としては、牛糞、豚糞及び鶏糞を含む多様な家畜糞を利用できるものであり、ある特定種類の家畜糞に限定するわけではない。
【0035】
上記の蚕沙発酵物は、下記の製造方法で製造された蚕沙発酵物が使用できる。
【0036】
まず、蚕沙を準備することができる。
【0037】
上記の段階で、上記の蚕沙(Bombycis Faeces、蚕糞)は、蚕 Bombyx mori(Linne)(カイコガ科Bombycidae)が、2~3眠をするとき排泄した糞便で、短い円筒型の顆粒になっており、長さは2ないし5mmで、直系1.5ないし3mmである。外側面は少し粗く、灰黒色となっており、外側面に6つの縦方向のしわの溝があり、質については、固いものの砕けやすくなっていて、草の匂いがし、味は苦い。
上記の蚕沙には、ギャバ(Gaba)、 ビタミンE、 ルチン、カロテノイド(Carotenoid)、 チロシン(Tirocin)、 セリン(Serine)、 アスパラギン酸(Aspartic Acid)、 アラニン(Alanin)、 モラシン(Moracin)、 アルファグルコシダーゼ阻害薬(Alpha-glucosidase inhibitior)、 クロロフィル(Chlorophyll)A、B、マルベロフラン (Mulberrofuran) F、G、グアノン(Guanon)、モラシン(Moracin)、デモラシン(Demoracin)等の成分を含有しており、抗炎症及び鎮痛効果があると知られている。
【0038】
上記の段階において、上記の蚕沙は6ないし8月の間に眠った蚕の糞便を主に収集し、35ないし45℃の温度で、5ないし10時間乾燥させた後、上記の乾燥された糞便をふるいにかけることによって、上記の糞便に含まれている桑の葉っぱの破片のような異物を除去し、不純物が除去された蚕沙を利用することができる。
【0039】
次に、上記の蚕沙に米ぬか、腐葉土、稲わら発酵物及び活性炭を混合することができる。
上記の段階においては、上記の蚕沙100重量部に対して、米ぬか10ないし30重量部、腐葉土180ないし220重量部、稲わら発酵物130ないし170重量部及び活性炭1ないし5重量部の重量割合で混合できる。
【0040】
上記の米ぬかは、米を精白した後の副産物であり、米は元来別の穀類に比べ糖の含量が高い反面、脂肪及びタンパク質の含量が低く、特にミネラル及びビタミンの含量が非常に低い傾向がある。しかしながら、最近、米に含有されている米の胚芽は、胚乳に比べ良質のタンパク質と脂肪、そして無機質及びビタミンA、B、E等を含有している良い栄養源としてその機能性が認められており、さらに、米油は、オレイン酸、リノール酸及びリノレン酸のような不飽和脂肪酸を多量含有しているだけでなく、植物ステロール(phytosterol)、γ-オリザノール(ガンマ-oryzanol)及びトコフェロール誘導体のような抗がん、抗高血圧、抗血液凝固及び抗酸化物質の含量が高く、機能性新素材として脚光を浴びている。
【0041】
上記の腐葉土とは、木の葉や小さな枝等が、微生物によって腐敗、分解されてなる土のことをいい、園芸によく使われ、排水が良く、水分と養分を多めに持っている。また、上記腐葉土は多孔質であるため、排水が良く、水分と養分の保蓄力が強く、地温を高め、栄養分が豊富で、人工的に落葉を集めて積み立てて腐敗させたものと、自然的に腐敗、分解されたものがあり、一般的には針葉樹より闊葉樹の落葉が有効成分も多く、腐熟が早く進んで良い。
上記の稲わら発酵物は、抗菌活性のような多様な機能性をもつ枯草菌(バチルス菌)をはじめ有用な微生物を多く含有するものとして、有機物、リン酸、珪酸及び窒素等が豊富で、のり面もしくは斜面の緑化施工時に、土壌の酸性化成分を有機化学物に変化させるのみならず、土壌の支持力、結集力及び凝集力を向上させることによって、種子及び植物の生長と発育を促進させる役割を遂行することができる。
【0042】
上記の稲わら発酵物は、稲わらにラクトバシラスアシドフィルス (Lactobacillus acidophilus)、 ストレプトコッカス サーモフィルス(Streptococcus thermophilus) 及びロイコノストックメセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)のうち選択されたいずれか1つ以上の微生物菌種を混合した後、32ないし35℃の温度で、3ないし7日間培養させて製造できる。
【0043】
上記の活性炭は、微細細孔が発達した炭素集合体として、活性化過程よって内部表面積を変化させることができて、内部の炭素原子官能によって、周辺の液体又は気体と吸着が行われる、吸収性と吸着性が優秀な性質を持つ。
【0044】
上記の活性炭は、硬度93質量分率%以上、充填密度0.51ないし0.53g/ml、比表面積800ないし900m/g、細孔分布は細孔直系が4Åないし7Å、ヨード吸着力1、100mg/g 以上、細孔容積0.51ml/g、pH 7~7.8、フェノール吸着力17.5ml/g、M.B脱色力153ml/g以上のものが使用できる。
【0045】
続けて、上記の混合された蚕沙、米ぬか、腐葉土、稲わら発酵物及び活性炭を発酵させ、蚕沙発酵物を製造することができる。
【0046】
上記の段階に置いては、上記の混合された蚕沙、米ぬか、腐葉土、稲わら発酵物及び活性炭を40ないし45℃の温度で、5ないし10日の間発酵させるとによって、蚕沙発酵物が製造できる。
【0047】
上記のおがくずの発酵物は、下記の製造方法で製造されたおがくず発酵物が利用できる。
まず、上記のおがくずの発酵物を製造するために、おがくず、稲わら、米ぬか及び微生物培養液が準備できる。
【0048】
上記のおがくずは、木材工場において加工中発生した粉砕機のおがくず、製材のおがくず等を回収し混合したものであることがあり得るが、上記のおがくずは、セルロース50~60%、ヘミセルロース10~20%、リグニン20~30%及び残部灰分、粗脂肪、タンニン及び色素を含むその他成分からなり得る。
【0049】
上記の微生物培養液は、培地を水に混合した後、菌種を接種し、好気性条件の下、35ないし40℃で培養して得る。培地は精製水にトリプトン(tryptone)、麦芽抽出物(Malt extract)、クエン酸ナトリウム(Sodium citrate)、酵母抽出物(yeast extract)、グルコース(glucose)、塩化ナトリウム(NaCl)及びリン酸水素カリウム(KHPO)を加えて造成することができる。例えば、上記の培地は精製水1リットル(L)あたりトリプトン4ないし6g、麦芽抽出物1ないし3g、クエン酸ナトリウム3ないし5g、酵母抽出物2ないし4g、グルコース1ないし3g、塩化ナトリウム0.5ないし2.5g及びリン酸水素カリウム0.1ないし1gの重量比率で混合し、培地を造成することができる。次に、上記の造成された培地2リットル(L)を、精製水20リットル(L)に混合した後、発酵菌種を接種して40ないし42℃で8ないし12日間培養して、微生物培養液を製造することができる。
【0050】
この時、上記の発酵菌種としては、バチルスサブチルス(Bacillus subtilis)、バチルスステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)、 ロドシュードモナス(Rhodopsudomonas)、ロドスピリルム(Rhodospirillum)、バチルスソノレンシス(Bacillus sonorensis)及び バチルスサーモアミロボランス(Bacillus thermoamylovorans)からなる群から選ばれたある一つ以上の菌種が利用できる。
次に、上記の用意されたおがくず、 稲わら、米ぬか及び微生物培養液を混合した後、上記の混合されたおがくず、 稲わら、 米ぬか及び微生物培養液からなる混合物を発酵させることができる。
【0051】
上記の段階においては、おがくず50ないし100重量部、稲わら30ないし50重量部、 米ぬか20ないし40重量部及び微生物培養液5ないし10重量部の重量比率で混合し、混合物を製造した後、上記の混合物を、50ないし55℃の温度及び60ないし65%の湿度で、5ないし10日間保管して発酵を進めることができる。
【0052】
続けて、上記の発酵された混合物を乾燥し、おがくず発酵物を製造することができる。
上記の段階において、上記のおがくず発酵物は、上記の発酵された混合物を、40ないし43℃の温度で20ないし30時間の間乾燥することで製造できる。
【0053】
(2) 微生物微生物担体の製造段階
【0054】
上記の微生物担体の製造段階は、桃が栽培される土壌に供給して、微生物が付着して生長できる微生物担体を製造する段階である。
【0055】
上記の微生物担体の製造段階において、上記の微生物担体には孔隙が形成され、孔隙には微生物が付着しやすく、断面積が大幅増加し、微生物の付着濃度を引き上げることができるが、本発明においては、桃の栽培時、上記のように製造された微生物担体を桃の木に供給することによって、活性が優れて微生物の付着速度及び濃度が優れ、土壌の生態系の復元させて、土壌の酸性化を防止することができる桃の栽培方法が提供できる。
【0056】
上記の微生物担体の製造段階で、上記の微生物担体は微生物菌種と混合し、後程、桃が栽培されている土壌に供給することができるが、例えば上記の微生物の菌種としては、有機質が多い農地の表層から分離した公知の菌種であるバチルスサブチルス(Bacillus subtilis)、 バチルスステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)、 ロドシュードモナス(Rhodopsudomonas)、ロドスピリルム(Rhodospirillum)、ナチルスソノレンシス(Bacillus sonorensis)及びバチルスサーモアミロボランス(Bacillus thermoamylovorans)からなるた群から選ばれたある一つ以上の菌種が使用され得る。
【0057】
上記の微生物担体の製造段階において、上記の微生物担体は、下記の方法で製造された竹炭カーボンボール担体が使用できるところ、上記の竹炭カーボンボール担体は、(1;丸付き数字)材料の準備段階、(2;丸付き数字)混合捏ね工程段階、(3;丸付き数字)成型段階及び(4;丸付き数字)養成段階の過程を経て製造できる。
【0058】
(1;丸付き数字)材料準備段階
【0059】
上記の材料の準備段階は竹炭カーボンボール担体を製造するための材料を準備する段階である。
【0060】
上記の材料の準備段階で上記の材料としては、竹炭粉末、固化剤及び海草糊のデンプンが準備できるところ、上記の材料は、下記の方法によって製造された材料を準備することができる。
【0061】
上記の竹炭粉末は竹炭を粉砕し、粉末化することによって製造できるところ、上記の竹炭は一般炭に比べて無機物の含量が2倍ほど多く、特に吸着剤として利用されているシリカゲルの主成分である珪酸が一般炭により多量含まれており、脱臭剤として使用される。
【0062】
また、竹炭は水道水を柔らかくして、微量の塩素イオンの発生で消毒の効果が認められ、入浴剤として使用され、高温炭は遠赤外線放射率が非常に高く、電磁波遮蔽効能が認められており、陰イオン発生効果があって健康製品に適用が可能であることは言うまでもない。
【0063】
上記の竹炭は、竹材を400℃以上の高温処理によって生成されるために、生成後、一定期間無菌状態が保たれ、無機物だけが極少量含まれ、無機物の約60%がカルシウム、カリウム等のアルカリ成分であるため、強いアルカリ性を示すことになる。
【0064】
また、竹炭は表面積が大きな多孔質体になっていて有機物含有量が非常に少ないために、腐敗を起こす微生物が竹炭内に侵入しても増殖できず、酸性を好む微生物の増殖が竹炭のアルカリ性によって抑制される場合もある。
【0065】
たとえば、上記の竹炭粉末は、下記の方法で製造された竹炭粉末が使用できる。
【0066】
まず、竹を準備した後、上記の竹を1ないし3cmの長さの単位の竹チップに切断することができる。次に、上記の切断された竹チップをタンファロに投入した後、600ないし700℃の温度で8ないし10時間、一次加熱して、上記の一時加熱された竹チップを炭化炉で分離して20ないし40℃の温度で20ないし30時間、一次冷却することができる。その後、上記の一次冷却された竹チップを1,000ないし1,200℃の温度で、10ないし12時間二次加熱した後、20ないし40℃の温度で、20ないし30時間、二次冷却し、竹炭を製造することができる。続いて、上記の竹炭を、公知の粉砕機を利用して1ないし300メッシュ(mesh)の範囲で粉砕することで、竹炭の粉末を製造することができる。
上記の固化剤は、材料を結合すると同時に強度を調節することができるところ、上記の固化剤は、下記の方法で製造された固化剤が使用できる。
【0067】
上記の固化剤を製造するために、まず、フライアッシュ、黄土、ゲルライトや石膏を準備することができる。この時、上記の黄土と石膏はフライアッシュの粘結性を向上させると同時に、固化速度を調節して強度を調節し、汚染物質の吸着等の機能性を向上させるために使用できる。
【0068】
次に、上記のフライアッシュ、黄土、ゲルライトや石膏を一定の重量比率で混合させて、固化剤を製造できる。
【0069】
上記のフライアッシュ、黄土、ゲルライトや石膏はそれぞれフライアッシュ8ないし12重量部、黄土3ないし7重量部、ゲルライト1ないし5重量部や石膏5ないし15重量部の重量比率で混合することにより、固化剤が製造できる。
【0070】
上記のフライアッシュ(Fly ash)は、石炭を燃焼する火力発電所等で発生する石炭灰のうち、微粉炭燃焼ボイラーの集塵機で捕集される粒子状の物質で、独自の水硬性はないが、水化物と反応して組織を緻密化させることによって、長期強度の向上、及び耐久性を増進させるポゾラン物質として利用されている。
【0071】
上記の黄土は、粒子の間の空間で不純物、汚染物質を吸着分解し、酸素が豊富で、遠赤外線を放出する。上記の黄土で放たれる遠赤外線は、波長が8ないし14μmであり、上記の黄土の遠赤外線は、細胞の分子を活性化して新陳代謝を促進する。
【0072】
上記の黄土では遠赤外線を輻射して人体に吸収、新陳代謝及び血液の循環を活性化させて、人体の老化防止、慢性疲労等各種の成人病を予防することができる。上記の黄土で遠赤外線が放射されることになると、細菌がその熱作用によって弱体化され、細胞組織の生成促進等を助けることができる。
【0073】
上記のゲルライト(Ge-lite)はポゾランと呼ばれ、ゲルマニウムが約2.0ppm含まれており、多量の遠赤外線と陰イオンを含有しているものとして、代表的には火山灰、珪酸白土、珪酸土等がある。すなわち、上記のゲルライトは黄土の約180倍に当たる遠赤外線を放出して植物の成長を促進し、湿度の調節機能があり、陰イオンと人体の活性エネルギーを放出して、有害電子波遮断機能があり、脱臭や殺菌効果と重金属の中和效果も提供する。
【0074】
上記のゲルライトは、吸着剤として作用して、有害成分を吸着除去し、ラドンのような放射能物質と電磁波を遮断し、アンモニアのような悪臭成分を除去することができ、湿度の調節機能を持っているため水分を持続的に排出させて乾燥時間を増大させることで、急激な乾燥による亀裂の発生を抑制することができる。
【0075】
上記の石膏は、単斜晶系の鉱物として、化学成分はCaSO4.2H2Oであり、菱板状または柱状結晶を成すもので、上記の石膏は水和反応によって発熱が行われることと併せて、膨張し、強度を強化させることができるが、例えば、上記の石膏は無水石膏が使用できる。
【0076】
上記の海草糊のデンプンは、上記の材料を結合する天然接着剤の役割が果たせるが、上記の海草糊デンプンは下記の方法で製造された海草糊のデンプンが使用できる。
【0077】
まず、上記の海草糊デンプンを製造するために、デンプンと水を混合してデンプン溶液を製造することができる。
【0078】
上記のデンプン溶液において、上記のデンプンは海草糊デンプンを構成する造成物を結合するための粘着性を付与することができるところ、上記のデンプン溶液はデンプン40ないし60重量部や、水80ないし100重量部の重量比率で配合されて混合できる。
また、上記のデンプンは、その種類が大きく制限されることなく、例えば、トウモロコシデンプン、モチトウモロコシデンプン、タピオカデンプン、ジャガイモデンプン、サツマイモデンプン、米デンプン及び麦デンプンからなる群において選ばれたいずれか一つ以上を使用することができる。
【0079】
また、上記のデンプンは非変性デンプンまたは特定変性デンプンを含むところ、非変性デンプンは、通常のデンプン製造工程から收得されるデンプンとして、化学的処理、熱処理によってその物性(粘性、熱安定性、冷解凍安定性)が変化した変性デンプン(例えば、酸処理デンプン、酸化デンプン、アセチル化アジピン酸架橋デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプン、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、リン酸架橋デンプン、リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン、酢酸デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、ヒドロキシプロピルデンプン等がある。)とは対照する概念である。上記の特定変性デンプンとしては、酸処理デンプン(Acid modified starch)、酸化デンプン(Oxidized Starch)、酢酸デンプン(Starch Acetate)またはオクテニルコハク酸デンプン(Starch Octenyl Succinate)等がある。
【0080】
次に、海草、寒天粉及び水を混合して海草糊溶液を製造した後、上記の海草糊溶液を加熱することができる。
【0081】
具体的に、上記の海草糊溶液は海藻1ないし5重量部、寒天粉20ないし40重量部や、水400ないし500重量部の重量比率で混合した後、90ないし95℃の温度で5ないし10分間加熱することにより製造されことができる。
【0082】

上記の海草糊溶液において、上記の海草ではアカモク(Sargassum horneri)やマコンブ(Laminaria japonica)が使用できるが、上記の海草は、アカモク(Sargassum horneri)やマコンブ(Laminaria japonica)を1:1の重量比率で混合して使用することがある。
【0083】
上記のアカモク(Sargassum horneri)は、生物学的に、植物界褐藻植物群褐藻綱ホンダワラ目ホンダワラ科に分類されて、北太平洋西岸に主に分布しており、潮間帯下部で育つ。大韓民国の沿岸では、干潮時に体の一部が水面に浮標するのがよく観察されており、最もよく見られる海中林を構成する種であるが、幼い個体は食用となり、春に岩盤から脱落して流藻の形で沿岸を漂う。
【0084】
上記のアカモク(Sargassum horneri)は、黄褐色で、ボタン型の根から出た茎は一本筋に長くなったり、稀に二本筋に分かれ、上部から枝を出す。 現在、アトピー抑制効果、抗炎症効果、重金属吸着効果について報告されており、スクリーニング実験を通じて抗酸化、脂肪細胞生成抑制効果、がん細胞増殖抑制効果、抗血液凝固効果等が報告されている。
【0085】
上記のマコンブ(Laminaria japonica)は、褐藻植物コンブ目コンブ科の海藻類として、マコンブには、カロチン類、キサントフィル類、葉緑素等の様々な式を以外に炭素同化作用で作られるマンニトール(mannitol)、ラミナリン(laminarin)等と、細胞壁の成分であるアルギン酸が多く含まれており、ヨード、ビタミンB2、グルタミン酸等のアミノ酸が含まれている。
【0086】
また、上記のマコンブは、現代人が欠乏しやすいカルシウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウム等50種余りの各種ミネラルを豊富に含有しており、マコンブの繊維質は、消化器官及び場内における栄養分の吸収を調節し、場内の脂肪、コレステロール、過多な塩分、重金属及び発ガン物質や宿便等の老廃物を速やかに体外に排泄させる作用をする。
【0087】
特に、アルギン酸、ラミナリン等は、抗がん、抗高血圧、抗血栓、抗血液凝固、抗炎症、抗酸化、抗コレステロール、血流の改善、脂質代謝の改善、肝機能の改善、整腸作用、ダイエット効果等があるとされ、様々な形の健康機能食品の素材として注目されている。
【0088】
上記の寒天粉は寒天を粉末化して製造したもので、上記の寒天粉は、ゲル(GEL)化剤として使用できるが、ゲル(GEL)化剤として使用される寒天は、テングサ科の海藻からなるどころてんを乾燥させた製品であり、水分15%、タンパク質2%、灰分3.5%、脂肪0.5%以下で、大半が多糖類で構成される。多糖類は、中性多糖類のアガロース(Agarose)70%と、酸性多糖類であるアガロペクチン(Agaropectin)30%で構成される。
【0089】
また、寒天は水との親水性が強く、水分を一定の形に維持する能力が大きく、寒天は、普通、3倍程度の水を吸収し、0.4%の濃度で安定的なゲルを形成する。
【0090】
また、寒天は、少ない量でも水との反応時に40℃前後で簡単にゲル化し、80~85℃以下では溶けない性質を持っていて、気温が高い夏季にも使用することができ、ゲルの状態で保存することができる。
【0091】
こうした寒天は、古くから医薬品、食品、工業原料等で広く利用されている代表的な海藻類として、国内年間生産量が約3,600tonに至る、比較的豊かな資源である。しかし、実際利用する量は全体生産量の約65%程度で、残りは大半が放置されていて、資源量に比べて付加価値が低い実情である。
【0092】
現在、寒天の主成分は炭水化物であり、摂取時に毒性がなく、人体に有害でないため食品材料として使用されている。さらに、自然状態で分解されやすくなっていることによって環境に及ぼす有害な影響がないので、環境汚染を未然に防止することができて、海草から抽出した寒天は、ゼラチンとは違って凝固点が比較的高く、室温でもゲル状態で存在し得るため、他のゲル化剤に比べて容易にゲル化させて使うことができる。
【0093】
次に、上記のデンプン溶液及び海草糊溶液を混合して海草糊デンプンが製造できる。
上記の海草糊のデンプンは、上記のデンプン溶液80ないし120重量部及び海草糊溶液30ないし70重量部の重量比率で混合することで製造できる。
【0094】
(2;丸付き数字)混合捏ね工程段階
【0095】
上記の混合捏ね工程段階は、上記の材料を一定の重量比率で配合して混合することでペーストを製造する段階である。
【0096】
上記の混合捏ね工程段階で、上記のペーストは竹炭粉末30ないし70重量部、固化剤10ないし30重量部及び海草糊デンプン5ないし10重量部の重量比率で混合されることによって製造できる。
【0097】
(3;丸付き数字)成型段階
【0098】
上記の成型段階は、上記のペーストをモールドに投入した後、一定の形態に成型し、成型体を製造する段階である。
【0099】
例えば、上記の成型段階は、上記のペーストをプレスモールドに投入した後、球形の粒に製造することができるが、上記のモールドを利用して成型体を製造する構成は、公知の技術であるところ、説明の便宜及び本発明の技術的思想の明確性のために、これに対する具体的な説明は省略することにする。
【0100】
(4;丸付き数字)養成段階
【0101】
上記の養生段階は、上記の成型体を乾燥させて竹炭カーボンボール担体を製造する段階である。
【0102】
上記の養生段階では上記の成型体を自然乾燥させて竹炭カーボンボール担体を製造することができるが、例えば、上記の養生段階では上記の成型体を25~45℃温度で5~10日間自然乾燥することによって竹炭カーボンボール担体を製造することができる。
【0103】
(3)肥料の製造段階
【0104】
上記の肥料の製造段階は、桃が栽培される土壌に供給する肥料を製造する段階である。
【0105】
上記の肥料の製造段階において、上記の肥料は、貝殻粉末、リン酸カリウム(KPO)、炭酸カリウム、マグネサイト、クエン酸、亜リン酸及びリン鉱石を含む材料を混合して製造できる。
【0106】
また、上記の肥料の製造段階で、上記の肥料は貝殻分末10ないし30重量部、リン酸カリウム(KPO)5ないし15重量部、炭酸カリウム3ないし7重量部、マグネサイト1ないし5重量部、クエン酸3ないし7重量部、亜リン酸4ないし8重量部及びリン鉱石5ないし15重量部の重量比率で混合した後、攪拌して製造できる。
【0107】
上記の貝殻粉末は貝殻を粉砕して製造できるところ、一般的に貝殻とは軟体動物において軟体を包んで保護する無機質の分泌形成物として、このような貝殻はアワビの殻、石花の殻、貝殻、ホタテの殻等、各種貝殻類の種類によって、粉砕した時その質感と色が非常に美しく多様に現れるだけでなく、生物化学的に造成された多孔性カルシウム成分によって相当な断熱性能を持っており、周辺の空気との呼吸を通じて空気中の汚染物質等を吸着する能力を持っている衛生的で環境にやさしい材料として知られている。
【0108】
このような貝殻は、炭酸カルシウムを主成分としてタンパク質等の有機物質で構成されており、密度が非常に高く破砕が容易ではないが、上記の貝殻を1100℃以上の高温で一定時間焼成すると、二酸化炭素が酸化し、98%以上のカルシウム(Ca)とマグネシウム(Mg)、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、リン(P)、硫黄(S)等のミネラルが含まれた酸化カルシウムに変わる。
このような高温焼成の酸化カルシウムは、天然ミネラルとして、肉加工食品の抗菌、殺菌及び保存剤、農水産物の殺菌、新鮮保存剤、健康飲料添加剤、皮膚美容化粧品等、多様な分野に原料と材料として活用される。
【0109】
上記のリン酸カリウム(KPO)は、リン酸とカリウムの塩を総称する単語であり、水酸化カリウム水溶液を反応させて得たリン酸塩であり、カリウム肥料の原料として使われる。上記のリン酸カリウム(KPO)は、植物の光合成及びアミノ酸からのタンパク質合成等を促進し、植物生育を促進する。
【0110】
上記の炭酸カリウムは、炭酸カリまたはカリとも呼ばれ、KCOの化学式を持つ白色粉末であり、植物を燃やした灰の中に含まれている。上記の炭酸カルシウム(CaCO)は植物細胞膜を構成する役割を果たし、酸性土壌を中和させて土壌反応を矯正させることで、土壌微生物の活動を促進させ植物成長に適した土壌環境改良効果を持つ。
【0111】
上記の炭酸カリウムは100gの水に対して0℃から105.5g、100℃から156gが溶解することができ、水溶液は加水分解によってpH 11.6の塩基性を示す。水溶液から炭酸カリウムを結晶化させる際には、二水化物であるKCO・2HOが生成される。炭酸カリウムは、酸と反応させると二酸化炭素を発生させ、二酸化炭素を吸収すると重炭酸カリウムに変わる。 45~50%の水酸化カリウム溶液を反応槽に入れて攪拌しながら、二酸化炭素を吹き込んで炭酸カリウム水溶液を作り、濾過した後、蒸発・乾燥させたり、炭酸カリウム水溶液に再び二酸化炭素を吹き込んで重炭酸カリウムで結晶を作り、回転炉を使用して加熱分解して得る。炭酸カリウムは石鹸、ガラス等の製造原料、医薬品の製剤原料及び化学操作等に使用できる。
【0112】
上記のマグネサイトは、炭酸塩鉱物に属する方解石群の一種として、マグネシウムの主原料である炭酸マグネシウム鉱物(MgCO)である。上記のマグネサイトは、マグネシウムが豊富な岩石の変質産物で形成されるか、マグネシウムを含有する溶液と方解石の間の反応によって形成されるが、上記のマグネサイトは耐火物質、触媒、合成ゴム製造の充填剤及びマグネシウム化学薬品と肥料の原料として使用される。
【0113】
上記のクエン酸は、結晶物と無水物があり、これがそれぞれ結晶クエン酸と無水クエン酸に分かれる。結晶クエン酸は、酸性調味料及び食用油の酸敗防止剤として使われ、無水クエン酸は、水分が含まれなくても良い食品または粉食品の酸味料として使われ、結晶水がないために結晶クエン酸より酸度が強く、使用時に約10%程度少なく使う。
【0114】
例えば、上記のクエン酸としては、クエン酸カリウムが使用できるが、上記のクエン酸カリウムはC・HO、324.41の分子量を有する無色または白色の結晶または粉末状を有する物質である。上記のクエン酸カリウムは水にはよく溶解するが、グリセリンには徐々に溶解し、エチルアルコールにはほとんど溶解せず、水溶液は微細なアルカリ性を持つ。 100mLの水に対して15℃で167g、30℃で199gが溶解できて、酸度調節剤、各種メッキ用添加剤または保温剤等として使用することができる。
【0115】
上記の亜リン酸は、化学式がHPOで、化学分析をする時還元剤として使われるところ、上記の亜リン酸は白色または黄色の結晶性物質で、溶ける点は約73℃で、潮解性のある不安定な化合物であり、酸素があったり180℃以上に加熱するとリン酸(HPO)になる。亜リン酸はまた、還元剤として使用する亜リン酸塩を形成できるが、六酸化四リン(P)や三塩化リン(PCl)を水に溶かすと亜リン酸を得る。
【0116】
上記のリン鉱石(Rockphosphate)は、リン酸カルシウムを多量に含有する鉱石として、代表的な物質としてリン灰石、リン灰土、グアノ(guano)等があり、リン酸肥料の主原料となる。上記のリン鉱石はリン酸と窒素(N)、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)が主成分として構成された天然化合物が2%クエン酸(citric acid)に溶解する原理を利用して、肥料の造成に使われる。
【0117】
上記のリン鉱石内に含まれたリン酸は、クエン酸(citric acid)に溶解し、ガラスリン酸に変換される性質を有するが、上記のクエン酸は、クロコウジカビ(Aspergillus niger)によって生成され、リン酸の分解に利用される。リン鉱石の構成成分のうち、カルシウムとリンが主要構成物質となっているが、カルシウムとリンの比率によって、リン鉱石から造成されたリン酸肥料の水溶性、枸溶性及び不溶性の可否が決まる。結果的に、リンの含量は、カルシウムに比べて少ないほど枸溶性が強く肥料の持続性が増加し、リン酸の植物体内の吸収率が高かまり、肥料の価値が増大する。
【0118】
(4) 堆肥の供給段階
【0119】
上記の堆肥の供給段階は、上記の堆肥を、桃が栽培される土壌に供給する段階である。
【0120】
上記の堆肥の供給段階では、上記の堆肥を桃が栽培される土壌に供給することができるが、例えば、上記の堆肥の供給段階で、上記の堆肥は、毎年11月中旬から3月上旬の間に10aあたり250ないし350kgの堆肥を、桃が栽培される土壌に供給することができる。
【0121】
上記の堆肥の供給段階では、上記の堆肥を桃が栽培される土壌に供給することで、土壌に栄養成分を供給し、桃の木の生育と微生物の繁殖に有利な環境が造成されるので、桃の木が成長するのに良い土壌を作ることができる。
【0122】
(5)微生物担体供給段階
【0123】
上記の微生物担体の供給段階は、上記の微生物担体を桃が栽培される土壌に供給する段階である。
【0124】
上記の微生物担体の供給段階では、微生物菌種を混合した微生物担体を、桃が栽培される土壌に供給することができるが、例えば、上記の微生物菌種は有機質の多い農地の表層から分離した公知の菌種であるバチルスステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)、バチルスサーモアミロボランス(Bacillus thermoamylovorans)、ロドシュードモナス(Rhodopsudomonas)、ロドスピリルム(Rhodospirillum)、バチルスソノレンシス(Bacillus sonorensis)及びバチルスサーモアミロボランス(Bacillus thermoamylovorans)からなる群から選択されたいずれか1つ以上の菌種が使用できる。
【0125】
また、上記の微生物担体の供給段階で、上記の微生物菌種を混合した微生物担体は、毎年2月末から3月末の間に10a当たり10ないし30kgを、桃が栽培される土壌に供給することができる。
【0126】
上記の微生物担体の供給段階で、上記の微生物菌種を混合した微生物担体には、孔隙が形成され、上記の孔隙には、微生物が付着しやすく、断面積が大きく増加して微生物の付着濃度を高めることによって、活性が優秀で、微生物の付着速度及び濃度が優秀であり、土壌生態系を復元させ、土壌の酸性化を防止することができる。
【0127】
(6) 肥料の供給段階
【0128】
上記の肥料の供給段階は、上記の肥料を、桃が栽培される土壌に供給する段階である。
【0129】
上記の肥料の供給段階で、上記の肥料は、桃が栽培される土壌に供給され桃の木に栄養成分を供給することができるところ、例えば、上記の肥料の供給段階で、上記の肥料は毎年4月中旬から5月末の間に10a当り30~70kgが桃が栽培される土壌に供給できる。
【0130】
(7) 桃の収穫段階
【0131】
上記の桃の収穫段階は、上記の堆肥、微生物担体及び肥料を供給して栽培された桃を収穫する段階である。
【0132】
上記の桃の収穫段階で、上記栽培された桃を収穫する方法は、公知の技術であるところ、説明の便宜及び本発明の技術的思想の明確性のために、これに対する具体的な説明は省略することにする。
【0133】
2. 桃果皮発酵液の製造段階(S200)
【0134】
上記の桃果皮発酵液の製造段階(S200)は、上記の収穫された桃果皮を利用して桃果皮発酵液を製造する段階である。
【0135】
上記の桃果皮発酵液の製造段階(S200)において、上記の桃発酵液は(1)桃洗浄及び分離段階、(2)桃果皮粉砕段階、(3)発酵菌培養液の混合段階及び(4)発酵、固液分離及び殺菌段階の過程を経て製造することができる。
【0136】
(1) 桃の洗浄と分離段階
【0137】
上記の桃洗浄及び分離段階は、上記の収穫された桃を洗浄し、桃果皮と桃果肉を分離する段階である。
【0138】
例えば、上記の桃の洗浄及び分離段階は、上記の収穫された桃を準備した後、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)が溶解し、1ないし3(w/w)%の濃度範囲を持つ精製水で洗浄した後、上記の洗浄された桃から、桃果皮と桃果肉を分離することができる。
【0139】
上記の炭酸水素ナトリウムは、食品添加物としても利用されるもので、毒性がなく、浸透、拡散、膨張等の機能を有し、本発明では、炭酸水素ナトリウムを利用して桃を洗浄することでカビの細胞壁を膨張させて上記の桃を殺菌すると同時に洗浄することができる。
【0140】
(2) 桃果皮粉砕段階
【0141】
上記の桃果皮粉砕段階は、上記の分離された桃果皮を粉砕する段階である。
上記の桃果皮粉砕段階では、上記の桃果皮を粉砕することによって、その後の工程において熟成及び発酵作用が容易に遂行されるようにすることができるところ、上記の分離された桃果皮の粉砕は、公示の粉砕機を利用して遂行できる。
【0142】
(3) 発酵菌培養液の混合段階
【0143】
上記の発酵菌培養液の混合段階は、上記の粉砕された桃果皮に発酵菌培養液を混合する段階である。
【0144】
上記の発酵菌培養液の混合段階で、上記粉砕された桃果皮は、ステビア葉と混合された後、乳酸菌培養液及び酵母菌培養液からなる培養液と混合され得る。
【0145】
具体的に、上記の発酵菌培養液の混合段階で、上記の粉砕された桃果皮100重量部に対し、ステビア葉10重量部の重量比で混合され、上記のステビア葉が混合された桃果皮100重量部に対し、乳酸菌培養液及び酵母菌培養液からなる培養液50重量部の重量比で混合され、上記の乳酸菌培養液及び酵母菌培養液は、乳酸菌培養液10重量部及び酵母菌培養液10重量部の重量比率で混合され得る。
【0146】
上記の乳酸菌培養液は、1.2NHClを利用して培地のpHを2.8~3.2に調整した後、キムチから乳酸菌種を分離し、上記の分離された乳酸菌種をMRS broth(Oxoid、England)を利用して37~39℃で20ないし25時間培養した後、1×1.0 ~ 5×1.0 CFU/mLになるように希釈し、以後、10,000ないし15,000rpmで10~15分間遠心分離して、上清液(supernatant)のみを分離し、上記の上清液0.45μmシリンジフィルター(syringe filter)で濾過した後、上記の濾過された上清液100重量部に対し滅菌された蒸留水1,000ないし2,000重量部の重量比率で混合して希釈することにより製造され、上記の乳酸菌は、発酵食品であるキムチから分離された乳酸菌種であり、具体的には乳酸菌種としてラクトバチルスクルバトゥス(Lactobacillus curvatus)、バイセラビリデセンス(Weissella viridescens)、ラクトバチルスプランタラム(Lactobacillus plantarum)及びロイコノストックラクティス(Leuconostoclactis)からなる群から選択されたいずれか1つ以上の乳酸菌種が使用され得る。
【0147】
また、上記の酵母菌培養液は、モリンガ抽出酵母菌(Saccharomycespp.)発酵液が利用され得るが、上記のモリンガ抽出酵母菌(Saccharomycespp.)発酵液は、モリンガ抽出液(Moringa oleifera L.)の葉を30ないし40℃の温度で5ないし10日間乾燥させて得た乾燥モリンガ葉を40倍体積の蒸留水に浸して85ないし87℃及び1.5Paで抽出した後、50%濃縮し、以降、残りかすを除去してモリンガ抽出液を製造し、上記のモリンガ抽出液に酵母菌(Saccharomyces spp.)を5×1.0~10×1.0CFU/mLの濃度で接種して、38ないし42℃で30時間の間培養し、10,000ないし15,000rpmで10~15分間遠心分離して、上澄み液を取り、120ないし140℃温度で30ないし50分間滅菌して製造されたモリンガ抽出酵母菌発酵液が使用され得る。
なお、上記のステビア葉(Stevia rebaudiana Berton
【0148】
i)は、パラグアイ北東部に由来するキク派の多年生草本植物であり、茎と葉に含まれたステビオシド(stevioside)は、甘味度が砂糖の200~300倍程度に至る天然甘味物質であり、ブラジル、イスラエル、中国、日本及び一部のヨーロッパ等の世界各地に広まっており、現在韓国でも栽培が行われている。
【0149】
上記のステビア葉は約230種が存在するが、ステビア・レバウディアナ(S. rebaudiana)とステビア・ピレボフィラ(S. phlebophylla)種にのみ、甘みとさわやかな味を出すステビオール配糖体が存在する。 最近、ステビア葉の加圧熱水抽出物からステビオサイドが抽出された研究結果がある。また、ステビアの葉から抗菌及び抗がん性、抗糖尿、抗肥満及び血糖調節効果等の機能性が明らかになった。
【0150】
(4) 発酵、固液分離及び殺菌段階
【0151】
上記の発酵、固液分離及び殺菌段階は、上記の発酵菌培養液が混合された桃果皮を発酵した後、濾過して固形物と液状を分離し、上記の分離された液状を殺菌して桃果皮発酵液を製造する段階である。
【0152】
上記の発酵、固液分離及び殺菌段階では、発酵菌培養液が混合された桃果皮を38ないし42℃の温度で80ないし120時間発酵させた後、8ないし12℃の温度で10ないし20時間の間熟成させて、熟成された桃果皮を公知の濾過器でフィルタリングして固形物を除去することによって液状の桃果皮発酵液を製造して、上記の液状桃果皮発酵液を500ないし800MPaの気圧及び35~39℃の温度で5~10分間、非加熱超高圧殺菌処理を行うことにより、桃果皮発酵液を製造することができる。
【0153】
3.桃果肉の熟成段階(S300)
【0154】
上記の桃果肉の熟成段階(S300)は、上記の分離された桃果肉を黒五味子発酵液に浸漬した後、熟成させる段階である。
【0155】
上記の桃果肉の熟成段階(S300)では、上記の分離された桃果肉を黒五味子の発酵液に浸漬した後、熟成させることで、上記の黒五味子の有用成分が桃果肉に含まれて、味と風味を増進させることができるところ、例えば、上記の桃果肉の熟成段階(S300)では、上記の分離された桃果肉100重量部に対し、黒五味子発酵液150重量部の重量比率で混合した後、13ないし17℃温度で、1ないし3時間浸漬させ、上記の浸漬された桃果肉を分離した後、8ないし12℃温度で、2ないし4時間の間に保管して熟成することで、進行され得る。
また、上記の桃果肉の熟成段階(S300)で、上記の黒五味子発酵液は、下記の方法で製造された黒五味子発酵液が使用され得る。
【0156】
すなわち、上記の黒五味子発酵液を製造するために、五味子を準備して洗浄した後、乾燥することができる。
【0157】
上記の五味子にはシザンドリン、ゴミシン、シトラール、リンゴ酸、クエン酸等の成分が入っており、心臓を強くして血圧を下げ、免疫力を高めてくれる機能があり、強壮剤として主に使われており、肺機能を強くして、鎮咳、去痰作用があるので、咳や喉の渇き等を治療することにも役に立つと知られている。
【0158】
上記の段階で、上記の洗浄された五味子の乾燥は、40ないし45℃の温度で、3ないし7日間乾燥することで遂行することができて、上記の五味子は、五味子果肉、果皮及び種を含む実を使用することができる。
【0159】
次に、上記の乾燥された五味子を蒸熟して黒五味子を製造することができる。
【0160】
上記の段階においては、上記の乾燥された五味子を蒸熟して製造することによって、五味子特有の渋くて苦い味等を除去して嗜好度を増進させることができるところ、上記の黒五味子は、上記の乾燥された五味子を67ないし73℃の温度で3ないし7日間水蒸気で蒸熟させることによって製造できる。
【0161】
その次に、上記の黒五味子を粉砕した後、精製水や米こうじを混合して発酵させることで黒五味子が発酵できる。
【0162】
上記の段階においては、上記の黒五味子を粉砕した後、上記の粉砕された黒五味子に、精製水や米こうじを混合して発酵させることができるところ、具体的に、上記の粉砕された黒五味子、精製水及び米こうじは、粉砕された黒五味子80ないし120重量部、精製水130ないし170重量部や米こうじ10ないし30重量部の重量比率で混合した後、34ないし36℃の温度で、20ないし30時間の間、発酵を進行させることができる。
【0163】
上記の米こうじには、100種類以上の酵素が含まれており、その中で代表的な酵素としては、デンプンをブドウ糖に変えるアミラーゼ(Amylase)、タンパク質を分解するプロテアーゼ(Protease)、脂肪を分解するリパーゼ(Lipase)、植物繊維質を分解するセルラーゼ(Cellulase)等がある。
【0164】
上記の米こうじに含まれているこれらの酵素によって黒五味子の発酵が行われ、甘みを出すブドウ糖と、うま味を出すアミノ酸が作られて、黒五味子本来の味が濃くなり、風味が増して味が良くなり、酵素が黒五味子の細胞を細かく分解して、消化吸収が促進される。
【0165】
上記の米こうじには、上記の酵素だけでなく、多様なビタミンやミネラル、抗酸化作用をするコウジ酸(Kojic acid)と抗ストレス作用をするGABA(γ-aminobutyric acid)等が含まれており、人体の免疫力を高めるのに役立つ。
【0166】
たとえば、上記米こうじは、下記の方法で製造された米こうじが使用され得る。
まず、うるち米を準備して洗浄した後、水に浸漬させて、上記のうるち米をふやかすことができる。
【0167】
上記の段階では、上記の洗浄されたうるち米を、15ないし25℃の温度で、100ないし200分間水に浸漬させることで遂行できるところ、上記の洗浄された米の浸漬が、上記の下限範囲の未満で遂行される場合には、うるち米が十分にふやかされない問題点が発生する可能性があり、上記の上限範囲を超過して遂行される場合には、それ以上うるち米をふやかす効果が著しく増加しないという問題が発生し得る。
【0168】
次に、上記のふやかされたうるち米からを水除去した後、発酵菌と混合することができる。
【0169】
上記の段階では、うるち米を利用した米こうじを培養するために、上記のふやかされたうるち米と発酵菌を混合して混ぜることができるところ、例えば、上記の発酵菌としては、黄麹菌(Aspergillus oryzae; アスペルギルス オリゼー)が使用され得る。
【0170】
上記の黄麹菌(Aspergillus oryzae; アスペルギルス オリゼー)は、醤類の製造に使用される公示の菌種であり、デンプン分解能が優秀で、通常、生育適温は30℃前後となっており、高温多湿な状態を好み、生成される有機酸はコウジ酸、グルコン酸等である。また、上記の黄麹菌は、アミラーゼの作用、すなわち、デンプンを砂糖へと分解する力を利用して、醤油、味噌、コチュジャン等を製造することができる優秀発酵カビとして広く活用されているところ、本発明に、上記の黄麹菌は市販されているものを使用することができる。
続いて、上記の発酵菌と混合されたうるち米を密閉容器に入れた後、酵母を増殖させて発酵することで、米こうじを製造することができる。
【0171】
上記の段階では密閉容器に直射日光が加わる場合には、酵母が十分に増殖されない可能性のあるところ、上記の段階は38ないし42℃が維持される暗室で、3ないし7日間維持させ、発酵を進めることができる。
【0172】
上記の発酵が、上記した下限範囲の未満で遂行される場合には、うるち米が十分に発酵されないことがあり得、上記の上限範囲を超過して遂行される場合には、過度な発酵で、米こうじの物性が低下することがある得るところ、上記の段階は、38ないし42℃の温度が維持される暗室で、3ないし7日間発酵を進めることが望ましい。
【0173】
続いて、上記の発酵された黒五味子を濾過して黒五味子発酵液を製造することができる。
【0174】
上記の段階では、上記の発酵された黒五味子に含まれている黒五味子粉末、米こうじ等の固形物を、公知の濾過器を利用して除去することで、黒五味子発酵液を製造することができるが、上記の濾過器を利用して固形物等を除去する構成は公知の技術であるところ、説明の便宜及び本発明の技術的思想の明確性のためにこれに対する具体的な説明は省略することとする。
【0175】
4.桃加工食品の製造段階(S400)
【0176】
上記の桃加工食品の製造段階(S400)は、上記の熟成された桃果肉及び桃果皮発酵液を含めて桃加工食品を製造する段階である。
【0177】
上記の桃加工食品製造段階(S400)では、上記の熟成された桃果肉及び桃発酵液を含む桃加工食品を製造することができるが、例えば、桃加工食品としては、桃缶詰を一例として挙げることができ、上記の桃缶詰は、上記の熟成された桃果肉及び桃発酵液に、水、砂糖、ビタミン等当該技術分野で公示された組成物が混合されることによって製造できる。
【0178】
上記の桃加工食品の製造段階(S400)で、上記の熟成された桃果肉及び桃発酵液を利用して桃缶詰を製造する構成は公示の技術であるところ、説明の便宜及び本発明の技術的思想の明確性のために、これに対する具体的な説明は省略することにする。
【0179】
以下、添付された図面を参照して、本発明の技術的思想の一実施例による桃加工食品の製造方法に対する実施例を挙げて、より具体的に説明することにする。
【0180】
1. 桃の栽培実験
【0181】
< 実施例 1 >
まず、畜産糞尿200重量部、蚕沙発酵物20重量部及びおがくず発酵物50重量部の重量比率で配合して、堆肥前処理混合物を製造した後、上記の堆肥前処理混合物を、40℃の温度で20日間保管して熟成させることで堆肥を製造した。
次に、竹炭粉末50重量部、固化剤20重量部及び海草糊デンプン8重量部の重量比率で混合して成形体を製造した後、上記の成型体を35℃温度で8日間自然乾燥させることで微生物担体として使用される竹炭カーボンボール担体を製造した。
【0182】
その次に、貝殻粉末20重量部、リン酸カリウム(KPO)10重量部、炭酸カリウム5重量部、マグネサイト3重量部、クエン酸5重量部、亜リン酸6重量部及びリン鉱石10重量部の重量比率で混合させた後、攪拌して肥料を製造した。
【0183】
続いて、上記堆肥、微生物担体及び肥料を供給して桃を栽培した。
【0184】
< 比較例 1 >
通常の堆肥及び肥料を供給して桃を栽培した。
【0185】
(1)糖度測定
【0186】
上記の実施例1及び比較例1によって栽培された桃の糖度を測定し、その結果を下記の[表1]に示した。
【0187】
上記の糖度測定は、それぞれ実施例1と比較例1によって栽培された桃それぞれ100個ずつの糖度を測定した後、平均してその結果を表示した。
【0188】
【表1】

上記の[表1]を参照すれば、実施例1によって栽培された桃の果実は、比較例1によって栽培された桃の果実に比べて糖度が非常に優秀であることが確認できる。
【0189】
(2) 病虫害発生率測定
【0190】
上記の実施例1及び比較例1によって栽培された桃の病虫害を調査しており、その結果を下記の[表2]に示した。
【0191】
【表2】
【0192】
上記[表2]を参照すると、実施例1による桃の栽培方法は、比較例1による桃の栽培方法に比べて、葉巻病、黒星病、せん孔細菌病等、病虫害の発生率が著しく改善されたことが確認できる。
【0193】
2.桃の官能評価
【0194】
<実施例2>
まず、実施例1によって栽培された桃を収穫して準備した後、上記の収穫された桃果皮を利用して桃果皮発酵液を製造した。
【0195】
この時、上記の桃果皮発酵液は、桃果皮を分離して粉砕した後、粉砕された桃果皮100重量部に対して、ステビア葉10重量部の重量比率で混合し、上記のステビア葉が混合された桃果皮100重量部に対して、乳酸菌培養液及び酵母菌培養液からなる培養液30重量部の重量比率で混合し、上記の乳酸菌培養液及び酵母菌培養液は、乳酸菌培養液10重量部及び酵母菌培養液10重量部の重量比率で混合し、上記の発酵菌培養液が混合された桃果皮を40℃の温度で100時間の間発酵させた後、10℃の温度で15時間の間熟成させ、上記の熟成された桃果皮を、公知の濾過器でフィルタリングして固形物を除去することで、液状の桃果皮発酵液を製造し、上記の液状の桃果皮発酵液を700MPa気圧及び37℃の温度で7分間、非加熱超高圧殺菌処理を遂行することで、桃果皮発酵液を製造した。
【0196】
次に、分離された桃果肉100重量部に対して、黒五味子発酵液150重量部の重量比率で混合した後、15℃の温度で2時間浸漬させ、上記の浸漬された桃果肉を分離した後、10℃の温度で3時間保管して熟成させた。
【0197】
その次に、上記の熟成された桃果肉及び桃発酵液に、水、砂糖、ビタミンを混合して桃の缶詰を製造した。
【0198】
<比較例2>
実施例1によって栽培された桃を準備した後、上記の桃果皮を除去して桃果肉を準備し、上記の桃果肉に実施例1と同じ成分の水、砂糖、ビタミンを混合して桃の缶詰を製造した。
【0199】
(1)官能評価
【0200】
実施例2と比較例2により製造された桃の缶詰の味、風味、食感、選好度等について官能評価を実施し、その結果を以下の[表4]に示した。
【0201】
官能試験は、食品関連専門家及び一般消費者60人を対象に実施し、点数及び評価基準は、9点採点法を利用しており、下記[表3]に示した。
【0202】
【表3】
【0203】
【表4】
【0204】
上記の[表4]を参照すると、実施例2によって製造された桃の缶詰が、比較例2によって製造された桃の缶詰に比べて、全体的な味、組織感、風味、食感及び総合的選好度が優秀であることが分かる。
【0205】
(2) 糖度評価
【0206】
実施例2によって製造された桃の缶詰と比較例2によって製造された桃の缶詰の糖度を分析し、その結果を下記[表5]に示した。
【0207】
【表5】
【0208】
上記の[表5]を参照すれば、実施例によって製造された桃の缶詰が比較例2によって製造された桃の缶詰に比べて糖度が優秀であることが確認できた。
【0209】
以上、本発明の望ましい一実施例を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明がその技術的思想や必須的な特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施できるということが理解できるだろう。したがって、以上で記述した一実施例は、全ての側面に置いて例示的なものであり、限定的でないものと理解しなければならない。

図1
【誤訳訂正書】
【提出日】2024-02-14
【誤訳訂正1】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0004
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0004】
このようなは、リンゴ酸とクエン酸を含有しているだけでなく、食餌繊維と各種のビタミンを含有していて水分含量が高いため、肌をきれいにさせ、老化の予防にも役立つ。特に、肌につやがない場合に栄養分を供給することで、肌を滑らかにしっとりさせることについて優れた効能がある。
【誤訳訂正2】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0006
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0006】
しかしながら、このような桃は、果肉が軟弱で、高温の夏場に軟化しやすくなるため貯蔵性が低く、流通過程で10~30%は廃棄される理由から、収穫期に一時出荷することが不可避であるため、価格の変動が激しく価格の安定化及び付加価値の向上のために多様な加工方法の開発が急務である実状だ。
【誤訳訂正3】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0012
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0012】
また、本発明が解決しようとする別の課題は、官能及び流通期限が増進され、風味が改善されて、軟らかい食感で消費者の 嗜好度を満たすことができる桃加工食品の製造方法及びこれにより製造された桃加工食品を提供することにある。
【誤訳訂正4】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0019
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0019】
なお、本発明の技術的思想の多様な実施例による桃加工食品は、官能及び流通期限が増進し、風味が改善されて、柔らかい食感で消費者の嗜好度を満たすことができる。
本発明の技術的思想の多様な実施例は、具体的に言及されていない、多様な効果を提供することができるということが十分理解され得るだろう。
【誤訳訂正5】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0020
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0020】
図1図1は、本発明の技術的思想の一実施例による桃加工食品の製造方法を説明するための順序図である。
【誤訳訂正6】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0022
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0022】
本出願において使用された用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定する意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なるものを意味するものでない限り、複数の表現を含む。
【誤訳訂正7】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0024
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0024】
以下、添付された図面を参照し、本発明の技術的思想の一実施例による桃加工食品の製造方法について、望ましい実施例を挙げて詳しく説明する。
【誤訳訂正8】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0025
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0025】
図1は、本発明の技術的思想の一実施例による桃加工食品の製造方法を説明するための 序図である。
【誤訳訂正9】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0029
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0029】
上記の桃の準備段階(S100)で収穫された桃は、栄養成分が豊富な堆肥、肥料等を利用して栽培された桃準備され得るところ、上記の桃の準備段階(S100)において収穫された桃は、(1)堆肥の製造段階、(2)微生物担体の製造段階、(3)肥料の製造段階、(4)堆肥の供給段階、(5)微生物担体の供給段階(6)肥料の供給段階及び(7)桃の収穫段階の過程を経て栽培された栽培された桃が利用できる。
【誤訳訂正10】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0032
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0032】
上記の堆肥の製造段階で、上記の堆肥は、畜産糞尿、蚕沙発酵物及びおがくず発酵物を混合し、堆肥の前処理混合物を製造した後、上記の堆肥前処理混合物を、35ないし45℃の温度で、10ないし30日間保管して熟成させることによって堆肥を製造することができる。
【誤訳訂正11】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0034
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0034】
上記の畜産糞尿は、畜産農家から排出される家畜の糞尿を意味するものであり、正しく尿が混合されていない家畜の糞、すなわち畜糞を意味する。また、畜糞は、尿と糞が混合された状態の糞尿を固液分離して得ることができる。なお、尿と糞が混合された場合だとしても、水分含量50ないし70重量%以下に調整して利用できる。畜糞としては、牛糞、豚糞及び鶏糞を含む多様な家畜糞を利用できるものであり、ある特定種類の家畜糞に限定するわけではない。
【誤訳訂正12】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0037
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0037】
上記の段階で、上記の蚕沙(Bombycis Faeces、蚕糞)は、蚕 Bombyx mori(Linne)(カイコ科Bombycidae)が、2~3眠をするとき排泄した糞便で、短い円筒型の顆粒になっており、長さは2ないし5mmで、直径1.5ないし3mmである。外側面は少し粗く、灰黒色となっており、外側面に6つの縦方向のしわの溝があり、質については、固いものの砕けやすくなっていて、草の匂いがし、味は苦い。
上記の蚕沙には、ギャバ(Gaba)、 ビタミンE、 ルチン、カロテノイド(Carotenoid)、 チロシン(Tirocin)、 セリン(Serine)、 アスパラ
ギン酸(Aspartic Acid)、 アラニン(Alanin)、 モラシン(Mo
racin)、 アルファグルコシダーゼ阻害薬(Alpha-glucosidase
inhibitior)、 クロロフィル(Chlorophyll)A、B、マルベロ
フラン (Mulberrofuran) F、G、グアノン(Guanon)、モラシン(Moracin)、デモラシン(Demoracin)等の成分を含有しており、抗炎症及び鎮痛効果があると知られている。
【誤訳訂正13】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0041
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0041】
上記の腐葉土とは、木の葉や小さな枝等が、微生物によって腐敗、分解されてなる土のことをいい、園芸によく使われ、排水が良く、水分と養分を多く持っている。また、上記腐葉土は多孔質であるため、排水が良く、水分と養分の保蓄力が強く、地温を高め、栄養分が豊富で、人工的に落葉を集めて積んで腐敗させたものと、自然的に腐敗、分解されたものがあり、一般的には針葉樹より闊葉樹の落葉が有効成分も多く、腐熟が早く進んで良い。上記の稲わら発酵物は、抗菌活性のような多様な機能性をもつ枯草菌(バチルス菌)をはじめ有用な微生物を多く含有するものとして、有機物、リン酸、珪酸及び窒素等が豊富で、のり面もしくは斜面の緑化施工時に、土壌の酸性化成分を有機化合物に変化させるのみならず、土壌の支持力、結集力及び凝集力を向上させることによって、種子及び植物の生長と発育を促進させる役割を遂行することができる。
【誤訳訂正14】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0042
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0042】
上記の稲わら発酵物は、稲わらにラクトバシラスアシドフィルス (Lactobaci
llus acidophilus)、 ストレプトコッカス サーモフィルス(Stre
ptococcus thermophilus) 及びロイコノストックメセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)のうち選択されたいずれか
1つ以上の微生物菌株を混合した後、32ないし35℃の温度で、3ないし7日間培養させて製造できる。
【誤訳訂正15】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0049
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0049】
上記の微生物培養液は、培地を水に混合した後、菌株を接種し、好気性条件の下、35ないし40℃で培養して得る。例えば、上記の培地は蒸留水1リットル(L)あたりトリプトン4ないし6g、麦芽抽出物1ないし3g、クエン酸ナトリウム3ないし5g、酵母抽出物2ないし4g、グルコース1ないし3g、塩化ナトリウム0.5ないし2.5g及びリン酸水素カリウム0.1ないし1gの重量比率で混合し、培地を造成することができる。次に、上記の造成された培地2リットル(L)を、精製水20リットル(L)に混合した後、発酵菌株を接種して40ないし42℃で8ないし12日間培養して、微生物培養液を製造することができる。
【誤訳訂正16】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0050
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0050】
この時、上記の発酵菌株としては、バチルスサブチルス(Bacillus subti
lis)、バチルスステアロサーモフィラス(Bacillus stearother
mophilus)、 ロドシュードモナス(Rhodopsudomonas)、ロド
スピリルム(Rhodospirillum)、バチルスソノレンシス(Bacillus sonorensis)及び バチルスサーモアミロボランス(Bacillusthermoamylovorans)からなる群から選ばれたある一つ以上の菌株が利用できる。
次に、上記の用意されたおがくず、 稲わら、米ぬか及び微生物培養液を混合した後、上
記の混合されたおがくず、 稲わら、 米ぬか及び微生物培養液からなる混合物を発酵させることができる。
【誤訳訂正17】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0053
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0053】
(2)微生物担体の製造段階
【誤訳訂正18】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0055
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0055】
上記の微生物担体の製造段階において、上記の微生物担体には孔隙が形成され、上記の孔 隙には微生物が付着しやすく、断面積が大幅増加し、微生物の付着濃度を引き上げることができるが、本発明においては、桃の栽培時、上記のように製造された微生物担体を桃の木に供給することによって、活性が優れて微生物の付着速度及び濃度が優れ、土壌の生態系の復元させて、土壌の酸性化を防止することができる桃の栽培方法が提供できる。
【誤訳訂正19】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0056
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0056】
上記の微生物担体の製造段階で、上記の微生物担体は微生物菌株と混合し、後程、桃が栽
培されている土壌に供給することができるが、例えば上記の微生物の菌株としては、有
機 質が多い農地の表層から分離した公知の菌株であるバチルスサブチルス(Bacil
lu s subtilis)、 バチルスステアロサーモフィラス(Bacillus st earothermophilus)、 ロドシュードモナス(Rhodopsudom onas)、ロドスピリルム(Rhodospirillum)、バチルスソノレン
シス(Bacillus sonorensis)及びバチルスサーモアミロボランス(
Ba cillus thermoamylovorans)からなる群から選ばれたある一つ以上の菌株が使用され得る。
【誤訳訂正20】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0066
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0066】
まず、竹を準備した後、上記の竹を1ないし3cmの長さの単位の竹チップに切断するこ
とができる。次に、上記の切断された竹チップを炭化炉に投入した後、600ないし700℃の温度で8ないし10時間、一次加熱して、上記の一時加熱された竹チップを炭化炉から分離して20ないし40℃の温度で20ないし30時間、一次冷却することができる。その後、上記の一次冷却された竹チップを1,000ないし1,200℃の温度で、10ないし12時間二次加熱した後、20ないし40℃の温度で、20ないし30時間、二次冷却し、竹炭を製造することができる。続いて、上記の竹炭を、公知の粉砕機を利用して1ないし300メッシュ(mesh)の範囲で粉砕することで、竹炭の粉末を製造することができる。
上記の固化剤は、材料を結合すると同時に強度を調節することができるところ、上記の固化剤は、下記の方法で製造された固化剤が使用できる。
【誤訳訂正21】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0085
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0085】
上記のマコンブ(Laminaria japonica)は、褐藻植物コンブ目コンブ
科の海藻類として、マコンブには、カロチン類、キサントフィル類、葉緑素等の様々な式を以外に炭素同化作用で作られるマンニトール(mannitol)、ラミナリン(laminarin)等と、細胞壁の成分であるアルギン酸(alginic acid)が多く含まれており、ヨード、ビタミンB2、グルタミン酸等のアミノ酸が含まれている。
【誤訳訂正22】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0086
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0086】
また、上記のマコンブは、現代人が欠乏しやすいカルシウム、カリウム、ナトリウム、マ
グネシウム等50種余りの各種ミネラルを豊富に含有しており、マコンブの繊維質は、
消化器官及び腸内における栄養分の吸収を調節し、腸内の脂肪、コレステロール、過多な塩分、重金属及び発ガン物質や宿便等の老廃物を速やかに体外に排泄させる作用をする。
【誤訳訂正23】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0088
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0088】
上記の寒天粉は寒天を粉末化して製造したもので、上記の寒天粉は、ゲル(GEL)化剤
として使用できるが、ゲル(GEL)化剤として使用される寒天は、テングサ科の海藻
か らなるところてんを乾燥させた製品であり、水分15%、タンパク質2%、灰分3.
5% 、脂肪0.5%以下で、大半が多糖類で構成される。多糖類は、中性多糖類のアガ
ロース (Agarose)70%と、酸性多糖類であるアガロペクチン(Agarop
ecti n)30%で構成される。
【誤訳訂正24】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0090
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0090】
また、寒天は、少ない量でも水との反応時に40℃前後で簡単にゲル化し、80~85℃以下では溶けない性質を持っていて、気温が高い夏季にも使用することができ、ゲルの状態で貯蔵が可能である
【誤訳訂正25】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0117
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0117】
上記のリン鉱石内に含まれたリン酸は、クエン酸(citric acid)に溶解し、
ガラスリン酸に変換される性質を有するが、上記のクエン酸は、クロコウジカビ(Aspergillus niger)によって生成され、リン酸の分解に利用される。リン鉱
石の構成成分のうち、カルシウムとリンが主要構成物質となっているが、カルシウムとリンの比率によって、リン鉱石から造成されたリン酸肥料の水溶性、枸溶性及び不溶性の可否が決まる。結果的に、リンの含量は、カルシウムに比べて少ないほど枸溶性が強く肥料の持続性が増加し、リン酸の植物体内の吸収率が高まり、肥料の価値が増大する。
【誤訳訂正26】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0124
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0124】
上記の微生物担体の供給段階では、微生物菌株を混合した微生物担体を、桃が栽培される
土壌に供給することができるが、例えば、上記の微生物菌株は有機質の多い農地の表層
か ら分離した公知の菌株であるバチルスステアロサーモフィラス(Bacillus st earothermophilus)、バチルスサーモアミロボランス(Bacil
lu s thermoamylovorans)、ロドシュードモナス(Rhodopsud omonas)、ロドスピリルム(Rhodospirillum)、バチルスソ
ノレン シス(Bacillus sonorensis)及びバチルスサーモアミロボランス( Bacillus thermoamylovorans)からなる群から選択されたい ずれか1つ以上の菌株が使用できる。
【誤訳訂正27】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0125
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0125】
また、上記の微生物担体の供給段階で、上記の微生物菌株を混合した微生物担体は、毎年
2月末から3月末の間に10a当たり10ないし30kgを、桃が栽培される土壌に供
給 することができる。
【誤訳訂正28】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0126
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0126】
上記の微生物担体の供給段階で、上記の微生物菌株を混合した微生物担体には、孔隙が形成され、上記の孔隙には、微生物が付着しやすく、断面積が大きく増加して微生物の付着濃度を高めることによって、活性が優秀で、微生物の付着速度及び濃度が優秀であり、土壌生態系を復元させ、土壌の酸性化を防止することができる。
【誤訳訂正29】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0141
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0141】
上記の桃果皮粉砕段階は、上記の分離された桃果皮を粉砕する段階である。
上記の桃果皮粉砕段階では、上記の桃果皮を粉砕することによって、その後の工程において熟成及び発酵作用が容易に遂行されるようにすることができるところ、上記の分離された桃果皮の粉砕は、公知の粉砕機を利用して遂行できる。
【誤訳訂正30】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0146
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0146】
上記の乳酸菌培養液は、1.2NHClを利用して培地のpHを2.8~3.2に調整し
た後、キムチから乳酸菌株を分離し、上記の分離された乳酸菌株をMRS broth(
Oxoid、England)を利用して37~39℃で20ないし25時間培養した
後 、1×1.0 ~ 5×1.0 CFU/mLになるように希釈し、以後、10,0
00ないし15,000rpmで10~15分間遠心分離して、上清液(supern
atant)のみを分離し、上記の上清液(supernatant)0.45μmシリンジフィルター(syringe filter)で濾過した後、上記の濾過された上清
液100重量部に対し滅菌された蒸留水1,000ないし2,000重量部の重量比率で混合して希釈することにより製 造され、上記の乳酸菌は、発酵食品であるキムチから分
離された乳酸菌株であり、具体的 には乳酸菌株としてラクトバチルスクルバトゥス(L
actobacillus curvatus)、ヴァイセラビリデセンス(Weiss
ella viridescens) 、ラクトバチルスプランタラム(Lactobacillus plantarum)及 びロイコノストックラクティス(Leuconostoclactis)からなる群から 選択されたいずれか1つ以上の乳酸菌株が使用さ
れ得る。
【誤訳訂正31】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0147
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0147】
また、上記の酵母菌培養液は、モリンガ抽出酵母菌(Saccharomyce spp )発酵液が利用され得るが、上記のモリンガ抽出酵母菌(Saccharomyce spp.)発酵液は、モリンガ(Moringa oleifera L.)の葉を30ないし40℃の温度で5ないし10日間乾燥させて得た乾燥モリンガ葉を40倍体積の
蒸留水に浸して85ないし87℃及び1.5Paで抽出した後、50%濃縮し、以降、残
りかすを除去してモリンガ抽出液を製造し、上記のモリンガ抽出液に酵母菌(Sacc
h aromyces spp.)を5×1.06~10×1.06CFU/mLの濃度で接種 して、38ないし42℃で30時間の間培養し、10,000ないし15,000r
pm で10~15分間遠心分離して、上澄み液を取り、120ないし140℃温度で3
0ない し50分間滅菌して製造されたモリンガ抽出酵母菌発酵液が使用され得る。 なお、上記のステビア葉(Stevia rebaudiana Bertoni)は、パラグ アイ北東部に由来するキク派の多年生草本植物であり、茎と葉に含まれた ステビオシド
(stevioside)は、甘味度が砂糖の200~300倍程度に至る 天然甘味物
質であり、ブラジル、イスラエル、中国、日本及び一部のヨーロッパ等の世界 各地に広
まっており、現在韓国でも栽培が行われている。
【誤訳訂正32】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0148
【訂正方法】削除
【訂正の内容】
【誤訳訂正33】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0149
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0149】
上記のステビア葉は約230種が存在するが、ステビアレバウディアナ(S. rebaudiana)とステビアピレボフィラ(S. phlebophylla)種にのみ、甘みとさわやかな味を出すステビオール配糖体が存在する。最近、ステビア葉の加圧熱水抽出物からステビオシドが抽出された研究結果がある。また、ステビアの葉から 抗菌及
び抗がん性、抗糖尿、抗肥満及び血糖調節効果等の機能性が明らかになった。
【誤訳訂正34】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0162
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0162】
上記の段階においては、上記の黒五味子を粉砕した後、上記の粉砕された黒五味子に、精
製水及び米こうじを混合して発酵させることができるところ、具体的に、上記の粉砕さ
れた 黒五味子、精製水及び米こうじは、粉砕された黒五味子80ないし120重量部、
精製水 130ないし170重量部や米こうじ10ないし30重量部の重量比率で混合し
た後、3 4ないし36℃の温度で、20ないし30時間の間、発酵を進行させることが
できる。
【誤訳訂正35】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0168
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0168】
次に、上記のふやかされたうるち米から水を除去した後、発酵菌と混合することができる。
【誤訳訂正36】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0170
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0170】
上記の黄麹菌(Aspergillus oryzae; アスペルギルス オリゼー)は、醤類の製造に使用される公知菌株であり、デンプン分解能が優秀で、通常、生育適温は30℃前後となっており、高温多湿な状態を好み、生成される有機酸はコウジ酸、グルコン酸等である。また、上記の黄麹菌は、アミラーゼの作用、すなわち、デンプンを砂糖へと分解する力を利用して、醤油、味噌、コチュジャン等を製造することができる優秀発酵カビとして広く活用されているところ、本発明に、上記の黄麹菌は市販されているものを使用することができる。
続いて、上記の発酵菌と混合されたうるち米を密閉容器に入れた後、酵母を増殖させて発酵することで、米こうじを製造することができる。
【誤訳訂正37】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0177
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0177】
上記の桃加工食品製造段階(S400)では、上記の熟成された桃果肉及び桃発酵液を含む桃加工食品を製造することができるが、例えば、上記の桃加工食品としては、桃缶詰を一例として挙げることができ、上記の桃缶詰は、上記の熟成された桃果肉及び桃発酵液に、水、砂糖、ビタミン等当該技術分野で公知された組成物が混合されることによって製造できる 。
【誤訳訂正38】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0178
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0178】
上記の桃加工食品の製造段階(S400)で、上記の熟成された桃果肉及び桃発酵液を利
用して桃缶詰を製造する構成は公知の技術であるところ、説明の便宜及び本発明の技術
的 思想の明確性のために、これに対する具体的な説明は省略することにする。
【誤訳訂正39】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0195
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0195】
この時、上記の桃果皮発酵液は、桃果皮を分離して粉砕した後、上記の粉砕された桃果皮100重量部に対して、ステビア葉10重量部の重量比率で混合し、上記のステビア葉が混合された桃果皮100重量部に対して、乳酸菌培養液及び酵母菌培養液からなる培養液50重量部の重量比率で混合し、上記の乳酸菌培養液及び酵母菌培養液は、乳酸菌培養液10重量部及び酵母菌培養液10重量部の重量比率で混合し、上記の発酵菌培養液が混合された桃果皮を40℃の温度で100時間の間発酵させた後、10℃の温度で15時間の間熟成させ、上記の熟成された桃果皮を、公知の濾過器でフィルタリングして固形物を除去することで、液状の桃果皮発酵液を製造し、上記の液状の桃果皮発酵液を700MPa気圧及び37℃の温度で7分間、非加熱超高圧殺菌処理を遂行することで、桃果皮発酵液を製造した。
【誤訳訂正40】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0208
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0208】
上記の[表5]を参照すれば、実施例2によって製造された桃の缶詰が比較例2によって製造された桃の缶詰に比べて糖度が優秀であることが確認できた。

【外国語明細書】