(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047601
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】ピット内安全ポータブルスイッチ装置
(51)【国際特許分類】
B66B 5/00 20060101AFI20240401BHJP
【FI】
B66B5/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153183
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(72)【発明者】
【氏名】大越 康晴
【テーマコード(参考)】
3F304
【Fターム(参考)】
3F304BA02
3F304BA22
3F304BA25
(57)【要約】
【課題】かごをより早く停止させることができるピット内安全ポータブルスイッチ装置を得る。
【解決手段】このピット内安全ポータブルスイッチ装置3は、ピット内安全回路602に接続されたピット内安全スイッチ2に設けられるコネクタ301と、コネクタ301に接続されたケーブル302と、ケーブル302を介してコネクタ301に接続されたポータブルスイッチ304と、を備え、ピット内安全スイッチ2、コネクタ301およびケーブル302を介してポータブルスイッチ304がピット内安全回路602に接続された状態でポータブルスイッチ304が操作されることによって、ピット内安全回路602が導通された状態である導通状態と、ピット内安全回路602が遮断された状態である遮断状態との間でピット内安全回路602の状態が切り替えられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピット内安全回路に接続されたピット内安全スイッチに設けられるコネクタと、
前記コネクタに接続されたケーブルと、
前記ケーブルを介して前記コネクタに接続されたポータブルスイッチと、
を備え、
前記ピット内安全スイッチ、前記コネクタおよび前記ケーブルを介して前記ポータブルスイッチが前記ピット内安全回路に接続された状態で前記ポータブルスイッチが操作されることによって、前記ピット内安全回路が導通された状態である導通状態と、前記ピット内安全回路が遮断された状態である遮断状態との間で前記ピット内安全回路の状態が切り替えられるピット内安全ポータブルスイッチ装置。
【請求項2】
前記ポータブルスイッチは、メーク接点を有しており、
前記ポータブルスイッチが押されることによって、前記メーク接点の状態がオン状態になって前記ピット内安全回路の状態が前記導通状態になり、前記ポータブルスイッチを押すことが解除されることによって、前記メーク接点の状態がオフ状態になって前記ピット内安全回路の状態が前記遮断状態になる請求項1に記載のピット内安全ポータブルスイッチ装置。
【請求項3】
前記ケーブルの巻き取りおよび送り出しが可能である巻取装置を備えている請求項1または請求項2に記載のピット内安全ポータブルスイッチ装置。
【請求項4】
前記ポータブルスイッチが設けられた筐体に設けられ、かごまたはつり合いおもりとピットの床面との間の距離が予め設定された値以下になった場合に警告する警告装置を備えている請求項1または請求項2に記載のピット内安全ポータブルスイッチ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ピット内安全ポータブルスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ピットの側壁に設けられたピット内安全スイッチが知られている。ピット内安全スイッチには、ピット内安全回路が接続されている。ピット内安全スイッチが作業者によって操作されることによって、ピット内安全回路の状態が導通状態と遮断状態との間で切り替えられる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かごを昇降させながら異常音を検出する保守点検作業では、作業者がピットの中に入った状態で、かごが昇降する。かごとピットの床面との間の距離が予め設定された値以下になった場合には、ピットの中にいる作業者がピット内安全スイッチを操作することによって、ピット内安全回路の状態が遮断状態になる。ピット内安全回路の状態が遮断状態になることによって、かごが停止する。
【0005】
しかしながら、ピットの中であってピット内安全スイッチから離れた位置で、作業者が異常音を検出する保守点検作業を行う場合がある。この場合には、上記特許文献1に記載の構成では、かごとピットの床面との間の距離が予め設定された値以下になってから、作業者がピット内安全スイッチを操作するまでの時間が長くなってしまう。これにより、かごの停止が遅れてしまうという問題点があった。
【0006】
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、かごをより早く停止させることができるピット内安全ポータブルスイッチ装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るピット内安全ポータブルスイッチ装置は、ピット内安全回路に接続されたピット内安全スイッチに設けられるコネクタと、コネクタに接続されたケーブルと、ケーブルを介してコネクタに接続されたポータブルスイッチと、を備え、ピット内安全スイッチ、コネクタおよびケーブルを介してポータブルスイッチがピット内安全回路に接続された状態でポータブルスイッチが操作されることによって、ピット内安全回路が導通された状態である導通状態と、ピット内安全回路が遮断された状態である遮断状態との間でピット内安全回路の状態が切り替えられる。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係るピット内安全ポータブルスイッチ装置によれば、かごをより早く停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1に係るピット内安全ポータブルスイッチ装置を備えたエレベーター装置を示す構成図である。
【
図2】
図1のピット内安全ポータブルスイッチ装置を示す拡大図である。
【
図3】
図1のエレベーター装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るピット内安全ポータブルスイッチ装置を備えたエレベーター装置を示す構成図である。
図2は、
図1のピット内安全ポータブルスイッチ装置を示す拡大図である。
図3は、
図1のエレベーター装置を示すブロック図である。エレベーター装置は、かご1と、ピット内安全スイッチ2と、ピット内安全ポータブルスイッチ装置3と、第1終点スイッチ4と、第2終点スイッチ5と、エレベーター制御盤6と、を備えている。
【0011】
かご1は、昇降路7の中を昇降する。かご1には、図示しない操作盤が設けられている。かご1の操作盤は、かご1の中にいる作業者8によって操作される。作業者8がかご1の操作盤を操作することによって、かご1が昇降する。
【0012】
ピット内安全スイッチ2は、ピット9に設けられている。ピット内安全スイッチ2は、筐体201と、レバー202と、コネクタ203と、を有している。
【0013】
筐体201は、ピット9の側壁901に設けられている。レバー202およびコネクタ203のそれぞれは、筐体201に設けられている。レバー202は、ピット9の中にいる作業者10によって操作される。コネクタ203は、後述するピット内安全回路602に接続されている。
【0014】
ピット内安全ポータブルスイッチ装置3は、コネクタ301と、ケーブル302と、筐体303と、ポータブルスイッチ304と、警告装置305と、巻取装置306と、を有している。
【0015】
コネクタ301は、コネクタ203に着脱可能に設けられている。ケーブル302は、コネクタ301に接続されている。
【0016】
筐体303は、ピット9の中にいる作業者10によって所持される。ポータブルスイッチ304および警告装置305のそれぞれは、筐体303に設けられている。ポータブルスイッチ304および警告装置305のそれぞれは、ケーブル302を介してコネクタ301に接続されている。
【0017】
ポータブルスイッチ304は、ピット9の中にいる作業者10によって操作される。ポータブルスイッチ304は、メーク接点を有している。作業者10によるポータブルスイッチ304の操作には、ポータブルスイッチ304を押すことと、ポータブルスイッチ304を押すことを解除することとが含まれる。ポータブルスイッチ304が押されることによって、ポータブルスイッチ304のメーク接点の状態がオン状態になる。ポータブルスイッチ304を押すことが解除されることによって、ポータブルスイッチ304のメーク接点の状態がオフ状態になる。
【0018】
警告装置305は、ランプから構成されている。警告装置305は、点灯することによってピット9の中にいる作業者10に対して警告する。
【0019】
巻取装置306は、ケーブル302に設けられている。巻取装置306は、ケーブル302の巻き取りおよび送り出しが可能になっている。巻取装置306がケーブル302の巻き取りを行うことによって、巻取装置306からコネクタ301までのケーブル302の長さが短くなる。これにより、コネクタ301から筐体303からまでのケーブル302の長さが短くなる。一方、巻取装置306がケーブル302の送り出しを行うことによって、巻取装置306からコネクタ301までのケーブル302の長さが長くなる。これにより、コネクタ301から筐体303までのケーブル302の長さが長くなる。
【0020】
ケーブル302の全長は、コネクタ301がコネクタ203に設けられた場合に筐体303を所持する作業者10がピット9の中の全域を移動することができる程度の長さになっている。
【0021】
巻取装置306は、ピット9の中にいる作業者10によって操作される。作業者10は、ピット内安全スイッチ2の位置と作業者10がいる位置との間の距離にコネクタ301から筐体303までのケーブル302の長さが対応するように、巻取装置306を操作する。
【0022】
第1終点スイッチ4は、昇降路7に設けられている。第1終点スイッチ4は、ピット9の床面902から予め設定された値L1だけ上方に離れた位置に配置されている。かご1とピット9の床面902との間の距離が値L1以下にある場合に、かご1が第1終点スイッチ4に接触する。かご1が第1終点スイッチ4に接触することによって、第1終点スイッチ4は、かご1とピット9の床面902との間の距離が値L1以下になったことを検出する。
【0023】
第2終点スイッチ5は、昇降路7に設けられている。第2終点スイッチ5は、ピット9の床面902から予め設定された値L2だけ上方に離れた位置に配置されている。値L2は、値L1よりも小さい値になっている。かご1とピット9の床面902との間の距離が値L2以下にある場合に、かご1が第2終点スイッチ5に接触する。かご1が第2終点スイッチ5に接触することによって、第2終点スイッチ5は、かご1とピット9の床面902との間の距離が値L2以下になったことを検出する。
【0024】
エレベーター制御盤6は、制御部601と、ピット内安全回路602と、を有している。制御部601は、かご1の昇降を制御する。
【0025】
コネクタ301がコネクタ203に取り付けられることによって、ピット内安全スイッチ2、コネクタ301およびケーブル302を介して、警告装置305が制御部601に接続される。制御部601は、警告装置305を制御する。
【0026】
制御部601には、第1終点スイッチ4の検出結果および第2終点スイッチ5の検出結果のそれぞれが入力されるようになっている。
【0027】
かご1とピット9の床面902との間の距離が値L1以下になったことを第1終点スイッチ4が検出した場合に、制御部601は、警告装置305に警告させる。
【0028】
かご1とピット9の床面902との間の距離が値L2以下になったことを第2終点スイッチ5が検出した場合に、制御部601は、かご1を停止させる。
【0029】
ピット内安全回路602の状態は、ピット内安全回路602が導通された状態である導通状態とピット内安全回路602が遮断された状態である遮断状態との間で切り替えられるようになっている。
【0030】
ピット内安全回路602の状態を示す情報は、ピット内安全回路602から制御部601に入力されるようになっている。ピット内安全回路602の状態が導通状態である場合に、制御部601は、かご1を昇降可能にする。一方、ピット内安全回路602の状態が遮断状態である場合に、制御部601は、かご1を停止させる。
【0031】
ピット内安全回路602には、ピット内安全スイッチ2が接続されている。ピット内安全スイッチ2のレバー202が操作されることによって、ピット内安全回路602の状態が導通状態と遮断状態との間で切り替えられる。
【0032】
コネクタ301がコネクタ203に取り付けられることによって、ピット内安全スイッチ2、コネクタ301およびケーブル302を介して、ポータブルスイッチ304がピット内安全回路602に接続される。
【0033】
ポータブルスイッチ304がピット内安全回路602に接続されている状態でポータブルスイッチ304が操作されることによって、ピット内安全回路602の状態が導通状態と遮断状態との間で切り替えられる。
【0034】
具体的には、ピット9の中にいる作業者10によってポータブルスイッチ304が押されることによって、ポータブルスイッチ304のメーク接点の状態がオン状態になってピット内安全回路602の状態が導通状態になる。一方、ピット9の中にいる作業者10によってポータブルスイッチ304を押すことが解除されることによって、ポータブルスイッチ304のメーク接点の状態がオフ状態になってピット内安全回路602の状態が遮断状態になる。すなわち、ピット9の中にいる作業者10の手がポータブルスイッチ304から離れることによって、ピット内安全回路602の状態が遮断状態になる。
【0035】
次に、ピット内安全ポータブルスイッチ装置3を用いて、かご1を昇降させながら異常音を検出する保守点検作業の手順について説明する。
【0036】
まず、作業者8がかご1の中に入り、作業者10がピット9の中に入る。かご1の中にいる作業者8は、かご1の操作盤を操作することによってかご1を昇降させる。ピット9の中にいる作業者10は、ポータブルスイッチ304を押しながらピット9の中を移動して異常音の有無を確認する。ポータブルスイッチ304が押されることによって、ピット内安全回路602の状態が導通状態になり、かご1が昇降可能になる。
【0037】
かご1を停止させる必要があるとピット9の中にいる作業者10が判断した場合には、作業者10は、ポータブルスイッチ304を押すことを解除する。これにより、ピット内安全回路602の状態が遮断状態になり、制御部601がかご1を停止させる。
【0038】
かご1とピット9の床面902との間の距離が予め設定された値L1以下になった場合には、警告装置305が警告する。これにより、かご1とピット9の床面902との間の距離が予め設定された値L1以下になったことがピット9の中にいる作業者10に知らされる。
【0039】
かご1とピット9の床面902との間の距離が予め設定された値L2以下になった場合には、制御部601がかご1を停止させる。
【0040】
かご1の昇降範囲の全域に渡ってかご1が移動した場合に、かご1を昇降させながら異常音を検出する保守点検作業が終了する。
【0041】
以上説明したように、実施の形態1に係るピット内安全ポータブルスイッチ装置3は、コネクタ301と、ケーブル302と、ポータブルスイッチ304と、を備えている。コネクタ301は、ピット内安全回路602に接続されたピット内安全スイッチ2に設けられる。ケーブル302は、コネクタ301に接続されている。ポータブルスイッチ304は、ケーブル302を介してコネクタ301に接続されている。ピット内安全スイッチ2、コネクタ301およびケーブル302を介してポータブルスイッチ304がピット内安全回路602に接続された状態でポータブルスイッチ304が操作される。これにより、導通状態と遮断状態との間でピット内安全回路602の状態が切り替えられる。この構成によれば、作業者10が所持する筐体303に設けられたポータブルスイッチ304をピット9の中にいる作業者10が操作することによって、かご1を停止させることができる。したがって、ピット9の中であってピット内安全スイッチ2から離れた位置で作業者10が異常音を検出する保守点検作業を行う場合に、ポータブルスイッチ304の操作によってかご1を停止させることができる。その結果、かご1をより早く停止させることができる。
【0042】
また、実施の形態1に係るピット内安全ポータブルスイッチ装置3では、ポータブルスイッチ304は、メーク接点を有している。ポータブルスイッチ304が押されることによって、ポータブルスイッチ304のメーク接点の状態がオン状態になってピット内安全回路602の状態が導通状態になる。ポータブルスイッチ304を押すことが解除されることによって、ポータブルスイッチ304のメーク接点の状態がオフ状態になってピット内安全回路602の状態が遮断状態になる。この構成によれば、ピット9の中にいる作業者10がポータブルスイッチ304を押すことを解除するだけで、ピット内安全回路602の状態を遮断状態にすることができる。これにより、かご1をより早く停止させることができる。
【0043】
また、実施の形態1に係るピット内安全ポータブルスイッチ装置3は、ケーブル302の巻き取りおよび送り出しが可能である巻取装置306を備えている。この構成によれば、ピット9の中におけるコネクタ301の位置と作業者10の位置との間の距離に対応させて、コネクタ301から筐体303までのケーブル302の長さを調節することができる。
【0044】
また、実施の形態1に係るピット内安全ポータブルスイッチ装置3は、ポータブルスイッチ304が設けられた筐体303に設けられ、かご1とピット9の床面902との間の距離が予め設定された値L1以下になった場合に警告する警告装置305を備えている。この構成によれば、かご1とピット9の床面902との間の距離が予め設定された値L1以下になった場合に、かご1とピット9の床面902との間の距離が予め設定された値L1以下になったことをピット9の中にいる作業者10に知らせることができる。
【0045】
なお、実施の形態1に係るピット内安全ポータブルスイッチ装置3では、かご1とピット9の床面902との間の距離が予め設定された値L1以下になった場合に警告装置305が警告する構成について説明した。しかしながら、図示しないつり合いおもりとピット9の床面902との間の距離が予め設定された値L1以下になった場合に警告装置305が警告する構成であってもよい。この場合に、第1終点スイッチ4は、つり合いおもりとピット9の床面902との間の距離が予め設定された値L1以下にあることを検出する。
【0046】
また、実施の形態1に係るピット内安全ポータブルスイッチ装置3では、かご1とピット9の床面902との間の距離が予め設定された値L2以下になった場合にかご1が停止する構成について説明した。しかしながら、つり合いおもりとピット9の床面902との間の距離が予め設定された値L2以下になった場合にかご1が停止する構成であってもよい。この場合に、第2終点スイッチ5は、つり合いおもりとピット9の床面902との間の距離が予め設定された値L2以下にあることを検出する。かご1が停止することによって、つり合いおもりが停止する。
【0047】
また、実施の形態1に係るピット内安全ポータブルスイッチ装置3では、警告装置305がランプである構成について説明した。しかしながら、警告装置305は、ランプに限らず、例えば、スピーカ装置であってもよい。この場合に、警告装置305は、音声によって警告する。
【0048】
以上、好ましい実施の形態1に係るピット内安全ポータブルスイッチ装置3について説明したが、上述した実施の形態1に係るピット内安全ポータブルスイッチ装置3に制限されることはない。特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態1に係るピット内安全ポータブルスイッチ装置3に種々の変形および変換を加えることができる。
【0049】
(付記1)
ピット内安全回路に接続されたピット内安全スイッチに設けられるコネクタと、
前記コネクタに接続されたケーブルと、
前記ケーブルを介して前記コネクタに接続されたポータブルスイッチと、
を備え、
前記ピット内安全スイッチ、前記コネクタおよび前記ケーブルを介して前記ポータブルスイッチが前記ピット内安全回路に接続された状態で前記ポータブルスイッチが操作されることによって、前記ピット内安全回路が導通された状態である導通状態と、前記ピット内安全回路が遮断された状態である遮断状態との間で前記ピット内安全回路の状態が切り替えられるピット内安全ポータブルスイッチ装置。
(付記2)
前記ポータブルスイッチは、メーク接点を有しており、
前記ポータブルスイッチが押されることによって、前記メーク接点の状態がオン状態になって前記ピット内安全回路の状態が前記導通状態になり、前記ポータブルスイッチを押すことが解除されることによって、前記メーク接点の状態がオフ状態になって前記ピット内安全回路の状態が前記遮断状態になる付記1に記載のピット内安全ポータブルスイッチ装置。
(付記3)
前記ケーブルの巻き取りおよび送り出しが可能である巻取装置を備えている付記1または付記2に記載のピット内安全ポータブルスイッチ装置。
(付記4)
前記ポータブルスイッチが設けられた筐体に設けられ、かごまたはつり合いおもりとピットの床面との間の距離が予め設定された値以下になった場合に警告する警告装置を備えている付記1から付記3までの何れか一項に記載のピット内安全ポータブルスイッチ装置。
【符号の説明】
【0050】
1 かご、2 ピット内安全スイッチ、3 ピット内安全ポータブルスイッチ装置、4 第1終点スイッチ、5 第2終点スイッチ、6 エレベーター制御盤、7 昇降路、8 作業者、9 ピット、10 作業者、201 筐体、202 レバー、203 コネクタ、301 コネクタ、302 ケーブル、303 筐体、304 ポータブルスイッチ、305 警告装置、306 巻取装置、601 制御部、602 ピット内安全回路、901 側壁、902 床面。