(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047672
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 9/4401 20180101AFI20240401BHJP
G06F 1/24 20060101ALI20240401BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240401BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
G06F9/4401
G06F1/24 Z
H04N1/00 885
B41J29/38 104
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153294
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】劉 浜輝
【テーマコード(参考)】
2C061
5B376
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061HJ10
2C061HK11
2C061HK19
2C061HN04
2C061HT04
2C061HT05
5B376AE02
5B376AE03
5B376AE05
5B376GA01
5C062AA05
5C062AB41
5C062AB49
5C062AB51
5C062AC58
5C062AF15
(57)【要約】
【課題】装置の電源の状態として、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴う第1電源オフ状態と、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴わない第2電源オフ状態とが、定められている場合において、装置にエラーが発生しているときに電源をオフにする操作が行われた場合、電源の状態を常に第1電源オフ状態に移行させる場合と比べて、次に電源をオンにする操作が行われたときに装置の復帰に要する時間を短縮させることを目的とする。
【解決手段】情報処理装置にエラーが発生しているときに電源をオフにする操作が行われた場合、プロセッサは、そのエラーの種類に応じて、電源の状態を第1電源オフ状態又は第2電源オフ状態に移行させる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを有し、
自装置の電源の状態として、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴う第1電源オフ状態と、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴わない第2電源オフ状態とが定められており、
前記プロセッサは、
自装置にエラーが発生しているときに前記電源をオフにする操作が行われた場合、自装置に発生したエラーの種類に応じて、前記電源の状態を前記第1電源オフ状態又は前記第2電源オフ状態に移行させる、
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
自装置に発生したエラーが、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行することで解消し得るエラーである場合、前記電源の状態を前記第1電源オフ状態に移行させ、
自装置に発生したエラーが、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行しても解消し得ないエラーである場合、前記電源の状態を前記第2電源オフ状態に移行させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行することで解消し得るエラーと、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行しても解消し得ないエラーとが、自装置に発生しているときに、前記電源をオフにする操作が行われた場合、前記電源の状態を前記第1電源オフ状態に移行させる、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行することで解消し得るエラーが自装置に継続して発生している場合、前記電源のオフ及びオンの操作の状況に応じて、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行することで解消し得るエラーが発生しても、前記電源の状態を前記第2電源オフ状態に移行させることをユーザに提案する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
自装置に発生したエラーが、前記電源の状態が前記第2電源オフ状態に移行しても自装置による処理の実行が可能なエラーである場合、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行することで解消し得るエラーが発生しても、前記電源の状態を前記第2電源オフ状態に移行させることをユーザに提案する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記電源をオフにする操作が行われたときに前記電源の状態を前記第2電源オフ状態に移行させるエラーとして登録されているエラーが発生した場合において、前記電源の状態が前記第2電源オフ状態に移行しても、前記発生したエラーが解消されない場合、前記発生したエラーを前記電源の状態を前記第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラーとして登録することを、ユーザに提案する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
電源の状態として、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴う第1電源オフ状態と、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴わない第2電源オフ状態と、が定められている装置を制御するコンピュータが、
前記装置にエラーが発生しているときに前記電源をオフにする操作が行われた場合、前記装置に発生したエラーの種類に応じて、前記電源の状態を前記第1電源オフ状態又は前記第2電源オフ状態に移行させる、
ように動作させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、第1機器と第2機器とを有する画像処理装置が記載されている。第1機器は、画像処理装置の電源をオフにする指示の入力を検知すると、第2機器への電力を遮断するためのサスペンド状態移行処理が実行可能であれば、サスペンド状態移行処理を実行し、サスペンド状態移行処理が実行不可能であれば、シャットダウン処理を実行する。サスペンド移行処理実行中にエラーが発生した場合、エラーに関するエラー情報が生成されてメモリに登録される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、装置の電源の状態として、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴う第1電源オフ状態と、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴わない第2電源オフ状態とが、定められることがある。一般的に、電源の状態が第2電源オフ状態のときに電源をオンにする操作が行われてから装置を構成する各ハードウェアの復帰が完了するまでに要する時間は、電源の状態が第1電源オフ状態のときに電源をオンにする操作が行われてから各ハードウェアの復帰が完了するまでに要する時間よりも短い。
【0005】
装置にエラーが発生しているときに電源をオフにする操作が行われた場合、電源の状態を常に第1電源オフ状態に移行させることが考えられる。当該エラーが、ハードウェアのリセットやプログラムの再起動によって解消し得るエラーであれば、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させることで当該エラーは解消する。
【0006】
しかし、装置に発生したエラーが、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラーである場合に、電源の状態を常に第1電源オフ状態に移行させると、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させる場合と比べて、装置の復帰に要する時間が長くなる。
【0007】
本発明の目的は、装置の電源の状態として、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴う第1電源オフ状態と、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴わない第2電源オフ状態とが、定められている場合において、装置にエラーが発生しているときに電源をオフにする操作が行われた場合、電源の状態を常に第1電源オフ状態に移行させる場合と比べて、次に電源をオンにする操作が行われたときに装置の復帰に要する時間を短縮させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、プロセッサを有し、自装置の電源の状態として、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴う第1電源オフ状態と、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴わない第2電源オフ状態とが定められており、前記プロセッサは、自装置にエラーが発生しているときに前記電源をオフにする操作が行われた場合、自装置に発生したエラーの種類に応じて、前記電源の状態を前記第1電源オフ状態又は前記第2電源オフ状態に移行させる、情報処理装置である。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記プロセッサは、自装置に発生したエラーが、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行することで解消し得るエラーである場合、前記電源の状態を前記第1電源オフ状態に移行させ、自装置に発生したエラーが、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行しても解消し得ないエラーである場合、前記電源の状態を前記第2電源オフ状態に移行させる、請求項1に記載の情報処理装置である。
【0010】
請求項3に係る発明は、前記プロセッサは、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行することで解消し得るエラーと、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行しても解消し得ないエラーとが、自装置に発生しているときに、前記電源をオフにする操作が行われた場合、前記電源の状態を前記第1電源オフ状態に移行させる、請求項2に記載の情報処理装置である。
【0011】
請求項4に係る発明は、前記プロセッサは、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行することで解消し得るエラーが自装置に継続して発生している場合、前記電源のオフ及びオンの操作の状況に応じて、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行することで解消し得るエラーが発生しても、前記電源の状態を前記第2電源オフ状態に移行させることをユーザに提案する、請求項1に記載の情報処理装置である。
【0012】
請求項5に係る発明は、前記プロセッサは、自装置に発生したエラーが、前記電源の状態が前記第2電源オフ状態に移行しても自装置による処理の実行が可能なエラーである場合、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行することで解消し得るエラーが発生しても、前記電源の状態を前記第2電源オフ状態に移行させることをユーザに提案する、請求項4に記載の情報処理装置である。
【0013】
請求項6に係る発明は、前記プロセッサは、前記電源をオフにする操作が行われたときに前記電源の状態を前記第2電源オフ状態に移行させるエラーとして登録されているエラーが発生した場合において、前記電源の状態が前記第2電源オフ状態に移行しても、前記発生したエラーが解消されない場合、前記発生したエラーを前記電源の状態を前記第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラーとして登録することを、ユーザに提案する、請求項1に記載の情報処理装置である。
【0014】
請求項7に係る発明は、電源の状態として、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴う第1電源オフ状態と、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴わない第2電源オフ状態と、が定められている装置を制御するコンピュータが、前記装置にエラーが発生しているときに前記電源をオフにする操作が行われた場合、前記装置に発生したエラーの種類に応じて、前記電源の状態を前記第1電源オフ状態又は前記第2電源オフ状態に移行させる、ように動作させるプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1,7に係る発明によれば、装置の電源の状態として、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴う第1電源オフ状態と、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴わない第2電源オフ状態とが、定められている場合において、装置にエラーが発生しているときに電源をオフにする操作が行われた場合、電源の状態を常に第1電源オフ状態に移行させる場合と比べて、次に電源をオンにする操作が行われたときに装置の復帰に要する時間を短縮させることができる。
【0016】
請求項2に係る発明によれば、第1電源オフ状態への移行によって解消し得ないエラーが発生している場合、電源を第1電源オフ状態に移行させる場合と比べて、次に電源をオンにする操作が行われたときに装置の復帰に要する時間を短縮させることができる。
【0017】
請求項3に係る発明によれば、複合的なエラーが発生した場合に、少なくとも第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラーを解消することができる。
【0018】
請求項4に係る発明によれば、電源に対する操作の状況に応じて、電源の状態を第2電源オフ状態から復帰させることができる。
【0019】
請求項5に係る発明によれば、自装置にエラーが発生しても、電源の状態を第2電源オフ状態から復帰させることができる。
【0020】
請求項6に係る発明によれば、第2電源オフ状態への移行によって解消し得ないエラーを解消することができる可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】実施形態に係る画像形成装置のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【
図2】実施形態に係る画像形成装置の機能を示すブロック図である。
【
図3】実施形態に係る画像形成装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【
図5】エラー管理テーブルの別の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、実施形態に係る情報処理装置について説明する。実施形態に係る情報処理装置は、自装置である情報処理装置に対する電力の供給を制御する機能を有する装置であり、そのような機能を有する装置であればどのような装置であってもよい。
【0023】
ここで、情報処理装置の電源の状態(つまり、電力の供給の状態)について説明する。情報処理装置の電源の状態として、例えば、電源オン状態、全電源オフ状態、副電源オフ状態、及び、サスペンド状態が定められている。もちろん、この電源の状態は一例に過ぎず、別の電源の状態が定められてもよい。
【0024】
電源オン状態は、情報処理装置を構成する各デバイス(つまり各ハードウェア)に電力が供給されて情報処理装置が起動した状態であり、情報処理装置が処理や動作を実行することが可能な状態である。
【0025】
全電源オフ状態は、情報処理装置を構成する各デバイスに電力が全く供給されておらず、各デバイスへの通電が一切ない状態である。例えば、情報処理装置の電源のプラグがコンセントから抜かれた状態が、全電源オフ状態に相当する。
【0026】
副電源オフ状態は、情報処理装置の電源のプラグがコンセントに挿入された状態であり、電源をオンにする操作が行われれば(例えば電源ボタンが押下されれば)、情報処理装置が起動する状態である。例えば、情報処理装置を構成する一部のデバイス(例えば、メモリと、電源ボタンの押下を検出するためのデバイス)のみに電力が供給されて、当該一部のデバイスのみ通電している状態が、副電源オフ状態に相当する。
【0027】
副電源オフ状態においては、デバイス(つまりハードウェア)のリセットとプログラム(つまりソフトウェア)の再起動が行われる。例えば、電源をオフにする操作(例えば電源ボタンの押下)がユーザによって行われて、電源の状態が電源オン状態から副電源オフ状態に移行するときに、デバイスのリセットとプログラムの再起動が行われる。電源の状態が副電源オフ状態のときに電源をオンにする操作(例えば電源ボタンの押下)が行われて、電源の状態が副電源オフ状態から電源オン状態に移行するときに、デバイスのリセットとプログラムの再起動が行われてもよい。
【0028】
つまり、副電源オフ状態は、デバイスのリセットとプログラムの再起動とを伴う電源オフ状態であるといえる。プログラムの再起動は、電源の状態が電源オン状態から副電源オフ状態に移行するときに行われてもよいし、電源の状態が副電源オフ状態から電源オン状態に移行するときに行われてもよい。デバイスのリセットも、電源の状態が電源オン状態から副電源オフ状態に移行するときに行われてもよいし、電源の状態が副電源オフ状態から電源オン状態に移行するときに行われてもよい。
【0029】
全電源オフ状態においても、デバイスのリセットとプログラムの再起動が行われる。そのため、全電源オフ状態は、デバイスのリセットとプログラムの再起動とを伴う電源オフ状態である。デバイスのリセットとプログラムの再起動は、電源の状態が電源オン状態から全電源オフ状態に移行するときに行われてもよいし、電源の状態が全電源オフ状態から電源オン状態に移行するときに行われてもよい。例えば、電源をオフにする操作が行われると、電源の状態は電源オン状態から副電源オフ状態に移行する。このとき、デバイスのリセットとプログラムの再起動が行われる。その後、電源のプラグがコンセントから抜かれることで、電源の状態は全電源オフ状態に移行する。もちろん、電源をオンにする操作が行われた後に、デバイスのリセットとプログラムの再起動が行われてもよい。
【0030】
電源の状態が副電源オフ状態である場合に電源をオンにする操作(例えば電源ボタンの押下)が行われると、電源の状態は副電源オフ状態から電源オン状態に復帰し、情報処理装置の状態は起動した状態となる。
【0031】
サスペンド状態は、情報処理装置が有するサスペンド機能が実行されることで実現される電源の状態である。サスペンド状態は、情報処理装置の電源のプラグがコンセントに挿入された状態であり、電源をオンにする操作が行われれば(例えば電源ボタンが押下されれば)、情報処理装置が起動する状態である。例えば、情報処理装置を構成する一部のデバイス(例えば、メモリと、電源ボタンの押下を検出するためのデバイス)のみに電力が供給されて、当該一部のデバイスのみ通電している状態が、サスペンド状態に相当する。メモリには、データを保持するために必要な電力が供給される。
【0032】
サスペンド状態においては、副電源オフ状態と異なり、デバイスのリセットとプログラムの再起動は行われない。つまり、サスペンド状態は、デバイスのリセットとプログラムの再起動とを伴わない電源オフ状態であるといえる。
【0033】
また、電源をオフする操作(例えば電源ボタンの押下)が行われて、電源の状態が電源オン状態からサスペンド状態に移行するときに、電源の状態がサスペンド状態に移行する前に実行されていた各プログラムの状態(つまり、電源をオフする操作が行われる前に実行されていた各プログラムの状態)を示す情報が、メモリ(例えばRAM(Random Access Memory))に記憶される。
【0034】
電源の状態がサスペンド状態である場合に電源をオンにする操作(例えば電源ボタンの押下)が行われると、電源の状態はサスペンド状態から電源オン状態に復帰し、情報処理装置の状態は起動した状態となる。このとき、各プログラムは再起動させられず、メモリに記憶されていた状態に復帰する。これにより、電源の状態が副電源オフ状態から電源オン状態に復帰する場合と比べて、その復帰の完了に要する時間が短くなる。その意味において、サスペンド機能は、高速起動機能(つまり、情報処理装置を高速に起動させる機能)又は高速復帰機能であるといえる。
【0035】
以下では、デバイスのリセットとプログラムの再起動とを伴う電源オフ状態を、「第1電源オフ状態」と称し、デバイスのリセットとプログラムの再起動とを伴わない電源オフ状態を、「第2電源オフ状態」と称することとする。上記の例で説明すると、全電源オフ状態と副電源オフ状態は、第1電源オフ状態の一例に相当し、サスペンド状態は、第2電源オフ状態の一例に相当する。もちろん、上述した電源の状態は一例に過ぎず、デバイスのリセットとプログラムの再起動とを伴う電源オフ状態が第1電源オフ状態として定められ、デバイスのリセットとプログラムの再起動とを伴わない電源オフ状態が第2電源オフ状態として定められる。
【0036】
本実施形態に係る情報処理装置においては、情報処理装置にエラーが発生しているときに電源をオフにする操作が行われた場合、当該エラーの種類に応じて、電源の状態が第1電源オフ状態又は第2電源オフ状態に移行させられる。
【0037】
例えば、情報処理装置に発生したエラーが、電源の状態を第1電源オフ状態(つまり、デバイスのリセットとプログラムの再起動とを伴う電源オフ状態)に移行させることで解消し得るエラーである場合、電源の状態は第1電源オフ状態に移行させられる。
【0038】
一方、情報処理装置に発生したエラーが、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させても解消し得ないエラーである場合、電源の状態は第2電源オフ状態(つまり、デバイスのリセットとプログラムの再起動とを伴わない電源オフ状態)に移行させられる。
【0039】
以下では、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラーを、「高速起動不可能なエラー」と称し、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させても解消し得ないエラーを、「高速起動可能なエラー」と称することがある。高速起動不可能なエラーが発生した場合、電源の状態は第1電源オフ状態に移行させられる。高速起動可能なエラーが発生した場合、電源の状態は第2電源オフ状態に移行させられる。上述したように、サスペンド状態が第2電源オフ状態の一例であり、サスペンド状態は、第1電源オフ状態と比べて高速起動可能な状態である。
【0040】
つまり、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラーが発生した場合、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させることで当該エラーが解消される。電源の状態は第2電源オフ状態に移行させられないという意味において、当該エラーは、高速起動不可能なエラーに該当する。
【0041】
一方、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させても解消し得ないエラーが発生した場合、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させても当該エラーは解消されない。そのため、高速起動を実現するために、電源の状態は、第2電源オフ状態に移行させられる。その意味で、当該エラーは、高速起動可能なエラーに該当する。
【0042】
以下、情報処理装置の一例として画像形成装置を挙げて実施形態について説明するが、実施形態に係る装置は画像形成装置に限定されるものではない。本実施形態は、画像形成装置以外の装置に適用されてもよい。
【0043】
図1には、情報処理装置の一例である画像形成装置10のハードウェアの構成が示されている。画像形成装置10は、例えば、印刷装置12と、画像読取装置14と、FAX装置16と、UI18と、電源ボタン24と、通信I/F26と、RTC28と、メモリ30と、プロセッサ34とを含む。
【0044】
印刷装置12は、画像を用紙等の記録媒体に印刷する。印刷の方式は特に限定されるものではなく、電子写真方式やインクジェット方式等である。画像読取装置14は、例えばスキャナであり、用紙等から画像を読み取る。印刷装置12と画像読取装置14とによって、コピー機能が実現される。FAX装置16は、ファクシミリ機能によって、情報を送信したり受信したりする。
図1に示す例では、画像形成装置10は、印刷装置12と画像読取装置14とFAX装置16とを含むが、印刷装置12、画像読取装置14及びFAX装置16の中の少なくとも1つの装置を含んでもよい。画像形成装置10は、印刷装置12、画像読取装置14及びFAX装置16の中の複数の装置を含む複合機であってもよい。
【0045】
UI18は、ユーザインターフェースであり、例えば、表示装置20と操作装置22とを含む。表示装置20は、液晶ディスプレイやELディスプレイ等である。操作装置22は、キーボード、マウス、入力キー又は操作パネル等である。UI18は、タッチパネルであってもよい。
【0046】
電源ボタン24は、画像形成装置10の電源のオンとオフとを指示するためのボタンである。
【0047】
上述したように、画像形成装置10の電源の状態として、例えば、電源オン状態、全電源オフ状態、副電源オフ状態、及び、サスペンド状態が定められている。
【0048】
サスペンド状態においては、電源ボタン24の押下を検出するためのデバイスとRAM32のみに電力が供給される。RAM32には、データを保持するために必要な電力が供給される。電源の状態が電源オン状態からサスペンド状態に移行するときに、電源の状態がサスペンド状態に移行する前に実行されていた各プログラムの状態(つまり、電源ボタン24を押下する前に実行されていた各プログラムの状態)を示す情報が、RAM32に記憶される。電源の状態がサスペンド状態である場合に電源ボタン24が押下されてその押下が検知されると、電源の状態はサスペンド状態から電源オン状態に復帰し、画像形成装置10の状態は起動した状態となる。このとき、各プログラムは再起動させられず、RAM32に記憶されていた状態に復帰する。
【0049】
画像形成装置10の電源の状態が電源オン状態のときに電源ボタン24が押下されると、画像形成装置10の電源の状態は、電源オン状態から第1電源オフ状態又は第2電源オフ状態に移行する。例えば、画像形成装置10の電源の状態は、電源オン状態から副電源オフ状態又はサスペンド状態に移行する。
【0050】
画像形成装置10の電源の状態が第1電源オフ状態又は第2電源オフ状態のときに電源ボタン24が押下されると、画像形成装置10の電源の状態は、第1電源オフ状態又は第2電源オフ状態から電源オン状態に移行する。画像形成装置10の電源の状態が副電源オフ状態のときに電源ボタン24が押下されると、画像形成装置10の電源の状態は、副電源オフ状態から電源オン状態に移行する。画像形成装置10の電源の状態がサスペンド状態のときに電源ボタン24が押下されると、画像形成装置10の電源の状態は、サスペンド状態から電源オン状態に移行する。具体的には、各デバイスの復帰処理と各プログラムの復帰処理が行われる。デバイスの復帰処理では、デバイスに電力が供給される。デバイスに電力が供給されて復帰が完了すると、当該デバイスの使用が可能となる。プログラムの復帰処理では、プログラムが起動させられる。その起動が完了すると、当該プログラムの使用が可能となる。サスペンド状態では、プログラムは、RAM32に記憶されている状態に復帰する。
【0051】
通信I/F26は、通信チップや通信回路等を有する通信インターフェースであり、他の装置に情報を送信する機能、及び、他の装置から情報を受信する機能を有する。通信I/F26は、近距離無線通信やWi-Fi(登録商標)等の無線通信機能を有してもよいし、有線通信機能を有してもよい。
【0052】
RTC28は、リアルタイムクロックであり、クロック源から時刻や年月日等の情報を生成して出力する。
【0053】
メモリ30は、データを記憶する1又は複数の記憶領域を構成する装置である。メモリ30は、RAM32を含む。また、メモリ30は、画像形成装置10を起動させるためのプログラムを記憶したBoot ROM(Read Only Memory)を含む。メモリ30は、更に、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、RAM32以外のメモリ、又は、その他の記憶装置(例えば光ディスク等)等を含んでもよい。
【0054】
プロセッサ34は、画像形成装置10の各部の動作を制御する。例えば、プロセッサ34は、印刷装置12による印刷を制御したり、画像読取装置14による画像の読み取りを制御したり、FAX装置16による情報の送受信を制御したり、通信I/F26による通信を制御したりする。
【0055】
また、プロセッサ34は、画像形成装置10に発生しているエラーを検知し、そのエラーの種類を判断する。画像形成装置10にエラーが発生しているときに、電源をオフにする操作が行われた場合(例えば電源ボタン24が押下された場合)、プロセッサ34は、当該エラーの種類に応じて、電源の状態を第1電源オフ状態又は第2電源オフ状態に移行させる。
【0056】
画像形成装置10に発生したエラーが、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラーである場合、プロセッサ34は、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させる。つまり、画像形成装置10に発生したエラーが、高速起動不可能なエラーである場合、プロセッサ34は、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させる。
【0057】
画像形成装置10に発生したエラーが、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させても解消し得ないエラーである場合、プロセッサ34は、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させる。つまり、画像形成装置10に発生したエラーが、高速起動可能なエラーである場合、プロセッサ34は、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させる。
【0058】
例えば、メモリ30には、エラー管理情報が記憶されている。エラー管理情報は、画像形成装置10に発生したエラーが高速起動可能なエラーであるか否かを示す情報である。つまり、エラー管理情報は、画像形成装置10に発生したエラーが、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラーであるのか、又は、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させても解消し得ないエラーであるのか、を示す情報である。更に換言すると、エラー管理情報は、エラーの種類に応じて電源の状態を第1電源オフ状態又は第2電源オフ状態のいずれかに移行させることを示す情報である。
【0059】
プロセッサ34は、エラー管理情報を参照することで、画像形成装置10に発生したエラーが高速起動可能なエラーであるか否かを判断する。つまり、プロセッサ34は、エラー管理情報を参照することで、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させるのか、又は、第2電源オフ状態に移行させるのかを判断する。
【0060】
印刷装置12、画像読取装置14、FAX装置16、UI18、電源ボタン24、通信I/F26、RTC28、メモリ30及びプロセッサ34のそれぞれが、画像形成装置10を構成するデバイスの一例に相当する。
【0061】
図2には、画像形成装置10の機能の一例が示されている。
【0062】
印刷制御部36は、印刷装置12による印刷を制御する。画像読取制御部38は、画像読取装置14による画像の読み取りを制御する。FAX制御部40は、FAX装置16による情報の送受信を制御する。タイマー制御部42は、RTC28からの出力に基づいて時間を管理する。ジョブ制御部44は、画像形成装置10によって実行されるジョブ(例えば印刷ジョブ等)の実行を制御する。保守サービス制御部46は、画像形成装置10の保守サービスの実行等を制御する。システム制御部48は、画像形成装置10の全体のシステムを制御する。通信部50は、通信I/F26を用いて通信を行う。指示部52は、各種の指示を受け付けて各部に出力する。
【0063】
以下、
図3を参照して、画像形成装置10の動作について説明する。
図3には、画像形成装置10の動作の流れを示すフローチャートが示されている。
【0064】
画像形成装置10の電源の状態が電源オン状態のときに、電源をオフにする操作がユーザによって行われる(S01)。具体的には、電源ボタン24がユーザによって押下される。
【0065】
電源をオフにする操作が行われると、プロセッサ34は、エラー以外の条件であって電源の状態を第2電源オフ状態に移行させるための条件が、満たされるか否かを判断する(S02)。その条件は予め定められている。
【0066】
上記の条件が満たされない場合(S02,No)、プロセッサ34は、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させる(S06)。つまり、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させるための条件が満たされないため、プロセッサ34は、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させる。例えば、プロセッサ34は、電源の状態を副電源オフ状態に移行させる。その状態で電源をオンにする操作が行われると(つまり、電源ボタン24が押下されると)、電源の状態は第1電源オフ状態(例えば副電源オフ状態)から電源オン状態に復帰し、画像形成装置10の状態は起動した状態となる。電源の状態が副電源オフ状態に移行するとき、又は、副電源オフ状態から電源オン状態に移行するときに、デバイスのリセットとプログラムの再起動が行われる。
【0067】
上記の条件が満たされる場合(S02,Yes)、プロセッサ34は、画像形成装置10にエラーが発生しているか否かを判断する(S03)。
【0068】
画像形成装置10にエラーが発生していない場合(S03,No)、プロセッサ34は、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させる(S04)。例えば、プロセッサ34は、電源の状態をサスペンド状態に移行させる。これにより、各プログラムの状態を示す情報がRAM32に記憶され、電源ボタン24の押下を検知するためのデバイスとRAM32のみに電力が供給される。その状態で電源をオンにする操作が行われると(つまり、電源ボタン24が押下されると)、電源の状態は第2電源オフ状態(例えばサスペンド状態)から電源オン状態に復帰する。各プログラムは再起動させられず、RAM32に記憶された状態に復帰する。また、デバイスのリセットは行われない。
【0069】
画像形成装置10にエラーが発生している場合(S03,Yes)、プロセッサ34は、当該エラーが高速起動可能なエラーであるか否かを判断する(S05)。例えば、プロセッサ34は、メモリ30に記憶されているエラー管理情報を参照して、当該エラーが高速起動可能なエラーであるか否かを判断する。
【0070】
画像形成装置10に発生したエラーが、高速起動可能なエラーである場合(S05,Yes)、プロセッサ34は、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させる(S04)。つまり、画像形成装置10に発生したエラーが、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させても解消し得ないエラーであるため、プロセッサ34は、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させる。換言すると、画像形成装置10に発生したエラーが、デバイスのリセットやプログラムの再起動によって解消し得ないエラーであるため、プロセッサ34は、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させる。
【0071】
画像形成装置10に発生したエラーが、高速起動可能なエラーではない場合(S05,No)、プロセッサ34は、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させる(S06)。つまり、画像形成装置10に発生したエラーが、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラーであるため、プロセッサ34は、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させる。換言すると、画像形成装置10に発生したエラーが、デバイスのリセットやプログラムの再起動によって解消し得るエラーであるため、プロセッサ34は、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させる。
【0072】
以下、
図4を参照して、実施例について説明する。
図4には、エラー管理テーブルの一例が示されている。エラー管理テーブルは、上述したエラー管理情報の一例であり、メモリ30に記憶されている。
【0073】
エラー管理テーブルにおいては、画像形成装置10に発生するエラー毎に、エラーコードと、エラーの種類を示す情報と、高速起動の可否を示す情報と、が対応付けられている。
【0074】
エラーコードは、エラーを識別するための情報の一例である。エラーの種類は、画像形成装置10に発生したエラーの内容である。
【0075】
高速起動の可否を示す情報は、画像形成装置10に発生したエラーが、高速起動可能なエラーであるか否かを示す情報である。つまり、高速起動の可否を示す情報は、画像形成装置10に発生したエラーが、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラーであるか否かを示す情報である。
図4中の記号「×」が対応付けられているエラーは、高速起動不可能なエラー、つまり、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラーである。
図4中の符号「〇」が対応付けられているエラーは、購読起動可能なエラー、つまり、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させても解消し得ないエラーである。
【0076】
画像形成装置10にエラーが発生した場合において、電源をオフにする操作が行われると(つまり電源ボタンが押下されると)、プロセッサ34は、エラー管理テーブルを参照して、当該エラーが、高速起動可能なエラーか否かを判断する。プロセッサ34は、その判断結果に応じて、電源の状態を第1電源オフ状態又は第2電源オフ状態に移行させる。
【0077】
(実施例1)
メモリ不足アクセスのエラー(つまり、エラーコード「111-002」のエラー)が画像形成装置10に発生した場合において、電源をオフにする操作が行われると、プロセッサ34は、エラー管理テーブルを参照して、当該エラーが、高速起動可能なエラーか否かを判断する。メモリ不足アクセスのエラーを解消するためには、プログラムの再起動が必要である。そのため、メモリ不足アクセスのエラーは、高速起動不可能なエラーとして、エラー管理テーブルに登録されている。したがって、プロセッサ34は、メモリ不足アクセスのエラーは高速起動不可能なエラーであると判断する。この場合、プロセッサ34は、電源の状態を、デバイスのリセットとプログラムの再起動とを伴う第1電源オフ状態(例えば副電源オフ状態)に移行させる。
【0078】
その後、電源をオンにする操作が行われると、プログラムが再起動させられる。その結果、メモリ不足アクセスのエラーは解消される。なお、電源の状態が第1電源オフ状態に移行するときに、プログラムの再起動が行われてもよい。
【0079】
(実施例2)
シアントナー残量少警告のエラー(つまり、エラーコード「002-001」のエラー)は、デバイスのリセットやプログラムの再起動によっては解消し得ないエラーである。つまり、シアントナーを補充しない限り、デバイスをリセットしたりプログラムを再起動させたりしても、シアントナーの残量が少ないというエラーは解消されない。したがって、シアントナー残量少警告のエラーは、高速起動可能なエラーとして、エラー管理テーブルに登録されている。シアントナー残量少警告のエラーが画像形成装置10に発生した場合、プロセッサ34は、当該エラーは高速起動可能なエラーであると判断する。この場合、プロセッサ34は、電源の状態を、デバイスのリセットとプログラムの再起動とを伴わない第2電源オフ状態(例えばサスペンド状態)に移行させる。各プログラムの状態を示す情報は、RAM32に記憶される。
【0080】
その後、電源をオンにする操作が行われと、電源の状態は第2電源オフ状態から電源オン状態に移行する。各プログラムは、RAM32に記憶された状態に復帰する。デバイスのリセットとプログラムの再起動とが行われないため、第1電源オフ状態から画像形成装置10を起動させる場合と比べて、その起動に要する時間が短くなる。シアントナー残量少警告のエラーは解消されないが、画像形成装置10の高速起動が実現される。
【0081】
シアントナーの残量が僅かで、シアントナーを用いた印刷(例えばカラー印刷)を行うことができない場合であっても、シアントナーを用いない印刷(例えばモノクロ印刷)が行われる可能性がある。電源の状態を第2電源オフ状態に移行させることで、画像形成装置10の高速起動が実現されるので、シアントナーを用いない印刷をより早い段階で利用することができる。
【0082】
(実施例3)
電源の状態を第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラー(つまり高速起動不可能なエラー)と、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させても解消し得ないエラー(つまり高速起動可能なエラー)とが、電源をオフにする操作が行われたときに、画像形成装置10に発生している場合、プロセッサ34は、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させる。つまり、高速起動不可能なエラーと高速起動可能なエラーとを含む複合的なエラーが発生している場合、プロセッサ34は、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させる。
【0083】
例えば、電源をオフにする操作が行われたときに、メモリ不正アクセスのエラーとシアントナー残量少警告のエラーとが、画像形成装置10に発生している。シアントナー残量少警告のエラーは、高速起動可能なエラーであるが、メモリ不正アクセスのエラーは、高速起動不可能なエラーである。そのため、プロセッサ34は、電源の状態を第2電源オフ状態ではなく、第1電源オフ状態に移行させる。これにより、デバイスのリセットとプログラムの再起動が行われる。その結果、電源をオンにする操作が行われると、メモリ不正アクセスのエラーが解消された状態で画像形成装置10が起動する。
【0084】
以上のように、複合的なエラーが発生している場合に、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させることで、高速起動不可能なエラーが解消される。
【0085】
(実施例4)
電源の状態を第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラー(つまり高速起動不可能なエラー)が、画像形成装置10に継続して発生している場合、プロセッサ34は、電源のオフ及びオンの操作の状況に応じて、高速起動不可能なエラーが発生しても、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させることをユーザに提案する。
【0086】
高速起動不可能なエラーが画像形成装置10に継続して発生している場合とは、例えば、高速起動不可能なエラーが連続して発生した回数が第1閾値以上である場合である。第1閾値は、予め定められた値であり、ユーザによって変更されてもよい。
【0087】
予め定められた期間にわたって、予め定められた単位期間毎に高速起動不可能なエラーが連続して発生し、その連続の回数が第1閾値以上である場合が、高速起動不可能なエラーが画像形成装置10に継続して発生している場合であってもよい。例えば、予め定められた期間は、1週間や1カ月である。単位期間は、予め定められた期間に含まれる期間であり、例えば1日である。例えば、1カ月にわたって毎日、高速起動不可能なエラーが発生している場合が、高速起動不可能なエラーが画像形成装置10に継続して発生している場合の一例に相当する。
【0088】
ここで、電源をオフにする操作と電源をオンにする操作とを、1つのオフオンの操作セットとして定める。電源のオフ及びオンの操作の状況は、その操作セットの実行の状況である。例えば、単位期間毎に操作セットが行われたことや、操作セットが行われた時点とその次の操作セットが行われた時点との間の時間的な間隔が、操作セットの実行の状況の一例である。
【0089】
例えば、高速起動不可能なエラーが画像形成装置10に継続して発生しており、かつ、予め定められた期間にわたって操作セットが連続して行われた回数が第2閾値以上である場合(つまり、電源をオフにする操作とオンにする操作との組み合わせの回数が第2閾値以上である場合)、プロセッサ34は、高速起動不可能なエラーが発生しても、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させることをユーザに提案する。第2閾値は、予め定められた値であり、ユーザによって変更されてもよい。
【0090】
例えば、1カ月にわたって毎日、高速起動不可能なエラーが発生している場合において、ユーザが、その1か月にわたって毎日、操作セットを行っている場合(つまり、ユーザが、毎日、電源をオフにしてオンにしている場合)、プロセッサ34は、高速起動不可能なエラーが発生しても、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させることをユーザに提案する。
【0091】
プロセッサ34は、ユーザへの提案として、例えば、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させることを示す情報(例えばメッセージ等)を、表示装置20に表示させたり、その情報を音声としてスピーカから発生させたり、その情報をユーザの端末装置(例えば、パーソナルコンピュータやスマートフォン等)に送信させたりする。
【0092】
ユーザが、その提案に応じて、UI18等を操作して、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させることを指示した場合、プロセッサ34は、その指示に従って、高速起動不可能なエラーを、高速起動可能なエラーとして、エラー管理テーブルに登録する。これにより、当該エラーは高速起動可能なエラーとして処理される。そのため、次に当該エラーが発生して、電源をオフにする操作が行われた場合、プロセッサ34は、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させる。
【0093】
プロセッサ34は、以下に説明する条件が満たされる場合に、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させることをユーザに提案してもよい。
【0094】
例えば、画像形成装置10に発生したエラーが、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させても画像形成装置10による処理の実行が可能なエラーである場合、プロセッサ34は、高速起動不可能なエラーが発生しても、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させることをユーザに提案する。つまり、画像形成装置10に発生した高速起動不可能なエラーが、画像形成装置10によって実行されようとしている処理の実行に影響を与えないエラーである場合、プロセッサ34は、高速起動不可能なエラーが発生しても、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させることをユーザに提案する。
【0095】
以下、
図5を参照して、実施例4について詳しく説明する。
図5には、エラー管理テーブルの別の例が示されている。
【0096】
図5に示されているエラー管理テーブルにおいては、画像形成装置10に発生するエラー毎に、エラーコードと、エラーの種類を示す情報と、高速起動の可否を示す情報と、変更の許否を示す情報と、が対応付けられている。
【0097】
変更の許否を示す情報は、高速起動不可能なエラーから高速起動可能なエラーへの変更の許否を示す情報、又は、高速起動可能なエラーから高速起動不可能なエラーへの変更の許否を示す情報である。
【0098】
図5中の符号「〇」は、変更が許可されることを示している。
図5中の符号「×」は、変更が許可されないことを示している。
【0099】
高速起動不可能なエラーとして登録されているエラーに、符号「×」が対応付けられている場合、当該エラーは、高速起動不可能なエラーから高速起動可能なエラーに変更することが許可されないエラーである。符号「×」が対応付けられている高速起動不可能なエラーは、画像形成装置10によって実行されようとしている処理の実行に影響を与え得るエラーであるため、高速起動不可能なエラーから高速起動可能なエラーに変更することが許可されないエラーとして登録されている。例えば、「コントローラSW(ソフトウェア)エラー」や「メモリ不正アクセス」のエラーが発生すると、そのエラーを解消しない限り、画像形成装置10による処理の実行に影響を与えるエラーである。例えば、処理が遅くなったり、処理が実行されなくなったりする。そのため、これらのエラーは、高速起動不可能なエラーから高速起動可能なエラーに変更することが許可されないエラーとして登録されている。
【0100】
高速起動不可能なエラーとして登録されているエラーに、符号「〇」が対応付けられている場合、当該エラーは、高速起動不可能なエラーから高速起動可能なエラーに変更することが許可されるエラーである。符号「〇」が対応付けられている高速起動不可能なエラーは、画像形成装置10によって実行されようとしている処理の実行に影響を与えないエラー、又は、当該処理の実行に影響を与える可能性が低いエラーである。そのため、当該エラーは、高速起動不可能なエラーから高速起動可能なエラーに変更することが許可されるエラーとして登録されている。例えば、「FAXカード故障」というエラーは、高速起動不可能なエラーから高速起動可能なエラーに変更することが許可されるエラーである。FAXカードが故障していても、FAX以外の処理(例えば印刷やコピー等)の実行は可能である。そのため、当該エラーは、高速起動不可能なエラーから高速起動可能なエラーに変更することが許可されるエラーとして登録されている。
【0101】
高速起動可能なエラーとして登録されているエラーに、符号「×」が対応付けられている場合、当該エラーは、高速起動可能なエラーから高速起動不可能なエラーに変更することが許可されないエラーである。当該エラーは、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させても解消し得ないエラーである。したがって、画像形成装置10の高速起動を優先させるために、当該エラーは、高速起動可能なエラーから高速起動不可能なエラーに変更することが許可されないエラーとして登録されている。
【0102】
高速起動可能なエラーとして登録されているエラーに、符号「〇」が対応付けられている場合、当該エラーは、高速起動可能なエラーから高速起動不可能なエラーに変更することが許可されるエラーである。
【0103】
以下、具体例を挙げて実施例4について説明する。
【0104】
例えば、1カ月にわたって毎日、「FAXカード故障」というエラー(つまり、「111-004」のエラー)が発生している場合において、ユーザが、その1か月にわたって毎日、操作セットを行っている場合、プロセッサ34は、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させることをユーザに提案する。
【0105】
具体的には、プロセッサ34は、「FAXカード故障のエラー(「111-004」のエラー)が発生しているため、高速起動ができない状態となっています。本エラーが発生した場合であっても、高速起動を可能にしますか?」等といった内容を示すメッセージを、表示装置20に表示させる。
【0106】
ユーザが、その提案に応じて、UI18等を操作して、その変更を了承した場合(例えば、了承ボタンを押下した場合)、プロセッサ34は、エラー管理テーブルにおいて、「FAXカード故障」というエラーを、高速起動不可能なエラーから高速起動可能なエラーに変更する。つまり、プロセッサ34は、「FAXカード故障」というエラーに対応付けられている「高速起動の可否」を、符号「×」から符号「〇」に変更する。これにより、次回以降、「FAXカード故障」というエラーが発生して、ユーザが電源をオフにする操作を行った場合、プロセッサ34は、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させる。これにより、高速起動が実現される。
【0107】
FAXカードが故障している場合であっても、FAXカードを用いない処理(例えば、印刷やコピー等)を行うことは可能である。この場合、画像形成装置10の高速起動を優先させることで、印刷やコピー等の処理を、より早い段階から実行することができる。
【0108】
ユーザが、上記の提案に応じて、その変更を了承しない場合、プロセッサ34は、「FAXカード故障」というエラーを、高速起動不可能なエラーから高速起動可能なエラーに変更しない。
【0109】
エラーコードが「111-001」~「111-003」のエラーは、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させないと解消し得ないエラーである。そのため、このようなエラーが発生した場合、プロセッサ34は、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させることをユーザに提案しない。例えば、プロセッサ34は、上述したメッセージを表示装置20に表示させない。
【0110】
(実施例5)
電源をオフにする操作が行われたときに電源の状態を第2電源オフ状態に移行させるエラーとして登録されているエラー(つまり、高速起動可能なエラー)が発生した場合において、電源の状態を第2電源オフ状態に移行させても、その発生したエラーが解消されない場合があり得る。実施例5では、この場合、プロセッサ34は、その発生したエラーを電源の状態を第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラーとして登録することを、ユーザに提案する。
【0111】
【0112】
「ネットワーク未接続」というエラー(つまり、「005」-「001」のエラー)は、高速起動可能なエラーとして、エラー管理テーブルに登録されている。つまり、当該エラーは、電源をオフにする操作が行われたときに電源の状態が第2電源オフ状態に移行するエラーである。
【0113】
一般的に、ネットワークケーブルを画像形成装置10に接続することで、「ネットワーク未接続」というエラーは解消される。しかし、画像形成装置10に搭載されているネットワークモジュールのソフトウェアの処理に問題が発生し、その問題の発生に起因して「ネットワーク未接続」というエラーが発生している場合がある。この場合、ネットワークケーブルが正常に接続されても、「ネットワーク未接続」というエラーは解消されない。当該エラーを解消するためには、プログラムを再起動させる必要がある。
【0114】
したがって、「ネットワーク未接続」というエラーが発生した場合において、電源をオフにする操作が行われて電源の状態が第2電源オフ状態に移行しても、当該エラーが解消されない場合、プロセッサ34は、上記の提案を行う。つまり、プロセッサ34は、当該エラーを電源の状態を第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラー(つまり、高速起動不可能なエラー)として登録することを、ユーザに提案する。「ネットワーク未接続」というエラーは、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させることで解消し得る場合があるため、変更の許否として符号「〇」が対応付けられている。
【0115】
例えば、プロセッサ34は、上記の提案として、「ネットワーク未接続というエラーを、高速起動不可能なエラーとして登録しますか?」といった内容を示すメッセージを、表示装置20に表示させる。
【0116】
ユーザは、その提案に応じて、UI18等を操作して、その変更を了承した場合(例えば、了承ボタンを押下した場合)、プロセッサ34は、エラー管理テーブルにおいて、「ネットワーク未接続」というエラーを、高速起動可能なエラーから高速起動不可能なエラーに変更する。つまり、プロセッサ34は、「ネットワーク未接続」というエラーに対応付けられている「高速起動の可否」を、符号「〇」から符号「×」に変更する。これにより、次回以降、「ネットワーク未接続」というエラーが発生して、ユーザが電源をオフにする操作を行った場合、プロセッサ34は、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させる。これにより、プログラムが再起動させられ、「ネットワーク未接続」というエラーは解消される。
【0117】
エラーコードが「001-001」~「002-004」のエラーは、電源の状態を第1電源オフ状態に移行させても解消し得ないエラーである。そのため、このようなエラーが発生した場合、プロセッサ34は、その発生したエラーを電源の状態を第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラーとして登録することを、ユーザに提案しない。例えば、プロセッサ34は、上述したメッセージを表示装置20に表示させない。したがって、エラーコードが「001-001」~「002-004」のエラーが発生して、電源をオフにする操作が行われると、電源の状態は第2電源オフ状態に移行させられる。これにより、高速起動が実現される。
【0118】
画像形成装置10の各機能は、一例としてハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。例えば、画像形成装置10のプロセッサ34が、メモリ30に記憶されているプログラムを読み出して実行することで、画像形成装置10の各機能が実現される。プログラムは、CD又はDVD等の記録媒体を経由して、又は、ネットワーク等の通信経路を経由して、メモリに記憶される。
【0119】
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU: Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0120】
(付記)
(((1)))
プロセッサを有し、
自装置の電源の状態として、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴う第1電源オフ状態と、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴わない第2電源オフ状態とが定められており、
前記プロセッサは、
自装置にエラーが発生しているときに前記電源をオフにする操作が行われた場合、自装置に発生したエラーの種類に応じて、前記電源の状態を前記第1電源オフ状態又は前記第2電源オフ状態に移行させる、
情報処理装置。
(((2)))
前記プロセッサは、
自装置に発生したエラーが、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行することで解消し得るエラーである場合、前記電源の状態を前記第1電源オフ状態に移行させ、
自装置に発生したエラーが、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行しても解消し得ないエラーである場合、前記電源の状態を前記第2電源オフ状態に移行させる、
(((1)))に記載の情報処理装置。
(((3)))
前記プロセッサは、
前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行することで解消し得るエラーと、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行しても解消し得ないエラーとが、自装置に発生しているときに、前記電源をオフにする操作が行われた場合、前記電源の状態を前記第1電源オフ状態に移行させる、
(((1)))又は(((2)))に記載の情報処理装置。
(((4)))
前記プロセッサは、
前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行することで解消し得るエラーが自装置に継続して発生している場合、前記電源のオフ及びオンの操作の状況に応じて、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行することで解消し得るエラーが発生しても、前記電源の状態を前記第2電源オフ状態に移行させることをユーザに提案する、
(((1)))から(((3)))のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(((5)))
前記プロセッサは、
自装置に発生したエラーが、前記電源の状態が前記第2電源オフ状態に移行しても自装置による処理の実行が可能なエラーである場合、前記電源の状態が前記第1電源オフ状態に移行することで解消し得るエラーが発生しても、前記電源の状態を前記第2電源オフ状態に移行させることをユーザに提案する、
(((1)))から(((4)))のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(((6)))
前記プロセッサは、
前記電源をオフにする操作が行われたときに前記電源の状態を前記第2電源オフ状態に移行させるエラーとして登録されているエラーが発生した場合において、前記電源の状態が前記第2電源オフ状態に移行しても、前記発生したエラーが解消されない場合、前記発生したエラーを前記電源の状態を前記第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラーとして登録することを、ユーザに提案する、
(((1)))から(((5)))のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(((7)))
電源の状態として、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴う第1電源オフ状態と、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴わない第2電源オフ状態と、が定められている装置を制御するコンピュータが、
前記装置にエラーが発生しているときに前記電源をオフにする操作が行われた場合、前記装置に発生したエラーの種類に応じて、前記電源の状態を前記第1電源オフ状態又は前記第2電源オフ状態に移行させる、
ように動作させるプログラム。
【0121】
(((1)))に係る情報処理装置、又は、(((7)))に係るプログラムによれば、装置の電源の状態として、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴う第1電源オフ状態と、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とを伴わない第2電源オフ状態とが、定められている場合において、装置にエラーが発生しているときに電源をオフにする操作が行われた場合、電源の状態を常に第1電源オフ状態に移行させる場合と比べて、次に電源をオンにする操作が行われたときに装置の復帰に要する時間を短縮させることができる。
(((2)))に係る情報処理装置によれば、第1電源オフ状態への移行によって解消し得ないエラーが発生している場合、電源を第1電源オフ状態に移行させる場合と比べて、次に電源をオンにする操作が行われたときに装置の復帰に要する時間を短縮させることができる。
(((3)))に係る情報処理装置によれば、複合的なエラーが発生した場合に、少なくとも第1電源オフ状態に移行させることで解消し得るエラーを解消することができる。
(((4)))に係る情報処理装置によれば、電源に対する操作の状況に応じて、電源の状態を第2電源オフ状態から復帰させることができる。
(((5)))に係る情報処理装置によれば、自装置にエラーが発生しても、電源の状態を第2電源オフ状態から復帰させることができる。
(((6)))に係る情報処理装置によれば、第2電源オフ状態への移行によって解消し得ないエラーを解消することができる可能性がある。
【符号の説明】
【0122】
10 画像形成装置、24 電源ボタン、30 メモリ、34 プロセッサ。