IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047698
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/20 20060101AFI20240401BHJP
【FI】
H05K7/20 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153338
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】高槻 真仁
【テーマコード(参考)】
5E322
【Fターム(参考)】
5E322BA01
5E322BA03
5E322BA04
5E322BB03
5E322EA08
(57)【要約】
【課題】給気ダクトからの冷却風のような風を有効活用することができる電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器は、電子回路ユニットが挿入される空間を有する機器筐体と、上記機器筐体の外部から上記空間へ空気を導入する給気ダクトと、上記機器筐体の上記空間の空気を上記機器筐体の外部へ排出する排気ダクトと、上記給気ダクトの上記空間側の端部に設けられた一対の閉塞部材であって、上記電子回路ユニットが上記空間に挿入された状態では、互いに離間して上記給気ダクトから導入される空気の通過を許容し、上記電子回路ユニットが上記空間に挿入されていない状態では、互いに接触して上記給気ダクトから導入される空気の通過を阻害する、一対の閉塞部材と、を含む。
【選択図】 図1C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子回路ユニットが挿入される空間を有する機器筐体と、
前記機器筐体の外部から前記空間へ空気を導入する給気ダクトと、
前記機器筐体の前記空間の空気を前記機器筐体の外部へ排出する排気ダクトと、
前記給気ダクトの前記空間側の端部に配置された一対の閉塞部材であって、前記電子回路ユニットが前記空間に挿入された状態では、互いに離間して前記給気ダクトから導入される空気の通過を許容し、前記電子回路ユニットが前記空間に挿入されていない状態では、互いに接触して前記給気ダクトから導入される空気の通過を阻害する、一対の閉塞部材と、を含む
電子機器。
【請求項2】
前記空間に前記電子回路ユニットが挿入されるときに、前記電子回路ユニットの挿入を案内するガイドレールを前記機器筐体は含み、
前記一対の閉塞部材の一端は、前記ガイドレールに近接して配置されている、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記排気ダクトの前記空間側の端部に設けられた一対の閉塞部材をさらに含み、
前記排気ダクトの前記空間側の端部に設けられた前記一対の閉塞部材は、前記電子回路ユニットが前記空間に挿入された状態では、互いに離間して前記空間と前記排気ダクトとの間の空気の通過を許容し、前記電子回路ユニットが前記空間に挿入されていない状態では、互いに接触して前記空間と前記排気ダクトとの間の空気を阻害する、
請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記給気ダクト側の前記一対の閉塞部材と、前記排気ダクト側の前記一対の閉塞部材とは、前記空間を挟んで対向している、
請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記給気ダクト側の前記一対の閉塞部材は、前記空間に前記電子回路ユニットが挿入される側の端部に、傾斜面を有する、
請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
【請求項6】
前記排気ダクト側の前記一対の閉塞部材は、前記空間に前記電子回路ユニットが挿入される側の端部に、傾斜面を有する、
請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
【請求項7】
前記機器筐体の前記空間に挿入される前記電子回路ユニットは、その側面にくさび型形状の部品を含む、
請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
【請求項8】
前記くさび型形状の部品は、空気の通過を許容する開口部を含む、
請求項7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記機器筐体の前記空間に挿入される前記電子回路ユニットは、その両側面にくさび型形状の部品を含む、
請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
【請求項10】
前記くさび型形状の部品は、空気の通過を許容する開口部を含む、
請求項9に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関し、特に機器筐体に電子回路ユニットが挿入される空間を有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
機器筐体に1つ又は複数の電子回路ユニットが挿入される空間を有する電子機器が、知られている。この電子機器は、上記空間へ冷却風のような風を供給する給気ダクトと、上記空間を通過した風を排出する排気ダクトと、を含む。電子回路ユニットは機器筐体の上記空間に挿入された状態で稼働し、給気ダクトからの上記冷却風により空冷され、上記空間を通過した風は排気ダクトから電子機器の外部へ排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-192607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した背景技術の電子機器には、以下のような課題がある。
【0005】
機器筐体の上記空間から電子回路ユニットを取り外した状態においては、電子回路ユニットが挿入されていない空間に対しても給気ダクトから冷却風が供給されてしまうため、給気ダクトからの冷却風の有効活用がされない、という課題がある。またこのような機器筐体の上記空間から電子回路ユニットを取り外した状態においては、機器筐体の上記空間を通過した冷却風が排気ダクトへ漏れ出してしまい、冷却風の有効活用がされない、という課題がある。
【0006】
また複数の電子回路ユニットが挿入される空間を有する機器筐体を想定すると、上記空間から1つの電子回路ユニットを取り外した状態においては、電子回路ユニットが挿入されていない空間に対しても給気ダクトから冷却風が供給されてしまう。この際には、機器筐体の空間に挿入されている電子回路ユニットに対して、給気ダクトから供給される冷却風の風圧低下が発生する。またこの際には、電子回路ユニットが挿入されていない空間から上記空間を通過した冷却風が排気ダクトへ漏れ出してしまう。このため、機器筐体の空間に挿入されている電子回路ユニットの近傍を通過し排気ダクトへ排出される冷却風の風圧低下が発生する。
【0007】
このような複数の電子回路ユニットが挿入される空間を有する機器筐体において、上記空間から1つの電子回路ユニットを取り外した状態によって生じる上記課題の対策としては、電子回路ユニットの代わりにダミーの箱状部品を上記空間に挿入することも考えられる。このようなダミーの箱状部品を上記空間に挿入することによって、給気ダクトから供給される冷却風の風圧低下といった課題や、電子回路ユニットの近傍を通過し排気ダクトへ排出される冷却風の風圧低下といった課題を解決することができる。その一方で、ダミーの箱状部品の挿抜といった人手による作業が必要になる、といった新たな課題が生じてしまう。
【0008】
特許文献1は、電子機器に関するものであり、電子回路ユニットの機器筐体への挿脱に連動して空気取入口を開放、或いは閉塞することにより容易な取扱い操作を実現することが、提案されている。特許文献1では、電子回路ユニットの底面に挿入側が基端側に比べて放熱面から離れる方向に傾斜した傾斜面(解放駆動部)を電子回路ユニットに設けること、機器筐体の遮蔽板には電子回路ユニットの上記傾斜面と平行に傾斜した係合部を設けることが提案されている。特許文献1では、電子回路ユニットが機器筐体に挿入されると、上記傾斜面が機器筐体の遮蔽板の係合部に係合して遮蔽板を移動付勢して空気取入口を開放することができる。一方、特許文献1では、電子回路ユニットを機器筐体から抜脱すると、空気取入口が閉塞されて空気取入口からの外部空気の侵入を阻止することができる。特許文献1ではこの機構により、電子回路ユニットの機器筐体への挿脱に連動して空気取入口の開放、或いは閉塞を実現している。
【0009】
しかしながら、特許文献1が提案する機構においては、電子回路ユニットの傾斜面(解放駆動部)は、電子回路ユニットの機器筐体への挿脱に連動して空気取入口を開放、或いは閉塞することのみに寄与する専用部品である。このため、機器筐体と、機器筐体に挿入される電子回路ユニットとにおいて求められる他の観点でも貢献できる課題解決手段が求められる。
【0010】
本発明の目的は、上述した課題に鑑み、給気ダクトからの冷却風のような風を有効活用することができる電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明に係る電子機器は、
電子回路ユニットが挿入される空間を有する機器筐体と、
上記機器筐体の外部から上記空間へ空気を導入する給気ダクトと、
上記機器筐体の上記空間の空気を上記機器筐体の外部へ排出する排気ダクトと、
上記給気ダクトの上記空間側の端部に設けられた一対の閉塞部材であって、上記電子回路ユニットが上記空間に挿入された状態では、互いに離間して上記給気ダクトから導入される空気の通過を許容し、上記電子回路ユニットが上記空間に挿入されていない状態では、互いに接触して上記給気ダクトから導入される空気の通過を阻害する、一対の閉塞部材と、を含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、機器筐体と、機器筐体に挿入される電子回路ユニットとにおいて求められる他の観点でも貢献できると共に、給気ダクトからの冷却風のような風を有効活用することができる電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1A】本発明の上位概念の実施形態による電子機器を説明するための斜視図である。
図1B図1Aの電子機器に、被冷却装置が実装されたときの風の流れを説明するための斜視図である。
図1C図1Aの電子機器から、一つの被冷却装置が取り外されたときの風の流れを説明するための斜視図である。
図2A】本発明の一実施形態による電子機器に実装される被冷却装置の概要を説明するための斜視図である。
図2B】本発明の一実施形態による電子機器の構成を説明するための斜視図である。
図3A】本発明の一実施形態による電子機器において、給気ダクトの周辺の構成を説明するための平面図である。
図3B】本発明の一実施形態による電子機器に実装される被冷却装置の右側面を説明するための平面図である。
図3C】本発明の一実施形態による電子機器において、給気ダクトの周辺の構成を説明するための平面図である。
図3D】本発明の一実施形態による電子機器において、一対の閉塞部材12a、12bの動作を説明するための側面図である。
図3E】本発明の一実施形態による電子機器において、被冷却装置が実装されるときの一対の閉塞部材12a、12bの動作を説明するための側面図である。
図3F】本発明の一実施形態による電子機器において、被冷却装置が取り外されるときの一対の閉塞部材12a、12bの動作を説明するための側面図である。
図4A】本発明の一実施形態による電子機器において、排気ダクトの周辺の構成を説明するための平面図である。
図4B】本発明の一実施形態による電子機器に実装される被冷却装置の左側面を説明するための平面図である。
図4C】本発明の一実施形態による電子機器において、排気ダクトの周辺の構成を説明するための平面図である。
図4D】本発明の一実施形態による電子機器において、一対の閉塞部材22a、22bの動作を説明するための側面図である。
図4E】本発明の一実施形態による電子機器において、被冷却装置が実装されるときの一対の閉塞部材22a、22bの動作を説明するための側面図である。
図4F】本発明の一実施形態による電子機器において、被冷却装置が取り外されるときの一対の閉塞部材22a、22bの動作を説明するための側面図である。
図5A】本発明の一実施形態による電子機器の具体例を示す部分斜視図である。
図5B図5AのA部の詳細を示す部分拡大図である。
図5C図5Aの機器筐体30への増幅器ユニット100aの実装と、機器筐体30からの増幅器ユニット100aの取り外しの態様を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
〔上位概念の実施形態〕
本発明の上位概念の実施形態による電子機器について、説明する。図1Aは、本発明の上位概念の実施形態による電子機器を説明するための斜視図である。図1Bは、図1Aの電子機器に、被冷却装置が実装されたときの風の流れを説明するための斜視図である。図1Cは、図1Aの電子機器から、一つの被冷却装置が取り外されたときの風の流れを説明するための斜視図である。
【0016】
図1Aの電子機器では、電子回路ユニットの一例としての被冷却装置100が機器筐体30に実装され、機器筐体30に実装された被冷却装置100は給気ダクト10からの冷却風などの風の供給を受けて冷却される。
【0017】
図1Aの電子機器は、機器筐体30と、この機器筐体30の外部から上記空間へ空気を導入する給気ダクト10と、を含む。機器筐体30は、電子回路ユニットの一例としての被冷却装置100が挿入される空間を有する。
【0018】
さらに図1Aの電子機器は、機器筐体30の上記空間の空気を機器筐体30の外部へ排出する排気ダクト20と、を含む。給気ダクト10は例えば、中空の箱状の物品である。中空の箱状の物品について、被冷却装置100を空冷するために用いられる冷却風のような空気が中空の箱状の物品の内部を通過する。排気ダクト20は例えば、被冷却装置100を空冷するために用いられた冷却風のような空気が内部を通過し、外部へと排出する中空の箱状の物品である。なお、給気ダクト10や排気ダクト20の形状は、図1A図1Bに示す形状には限られない。
【0019】
図1Aの電子機器は、さらに一対の閉塞部材(図示せず)を含む。一対の閉塞部材は、上記被冷却装置100が上記空間に挿入された状態では、互いに離間して上記給気ダクト10から導入される空気の通過を許容し、上記被冷却装置100が上記空間に挿入されていない状態では、互いに接触して上記給気ダクト10から導入される空気の通過を阻害する。
【0020】
また好ましくは、図1Aの電子機器は、さらにもう一対の閉塞部材(図示せず)を含む。もう一対の閉塞部材は、上記被冷却装置100が上記空間に挿入された状態では、互いに離間して上記空間から排気ダクト20へと排出される空気の通過を許容し、上記被冷却装置100が上記空間に挿入されていない状態では、互いに接触して上記空間から排気ダクト20へと排出される空気の通過を阻害する。給気ダクト10側の一対の閉塞部材と、排気ダクト20側の一対の閉塞部材とは、上記被冷却装置100が挿入される機器筐体30の空間を挟んで互いに対向して配置される。
【0021】
例えば、図1Bに示すように、給気ダクト10内の空気の流れ15は、被冷却装置100が機器筐体30の空間に被冷却装置100が実装された状態では、一対の閉塞部材が互いに離間して上記給気ダクト10から導入される空気の通過を許容するので、被冷却装置100に有効活用される。
【0022】
また、被冷却装置100が機器筐体30の空間に被冷却装置100が実装された状態では、上記もう一対の閉塞部材が互いに離間される。この状態にて、上記もう一対の閉塞部材は、上記空間から排気ダクト20へと排出される空気の通過を許容する。これにより、被冷却装置100の近傍を通過した空気は、図1Bに示すように、排気ダクト20の空気の流れ25のように排気ダクト20に排出され、さらに電子機器の外部に排出される。
【0023】
一方、図1Cに示すように、一つの被冷却装置100が機器筐体30の空間から取り外されたときには、上記一対の閉塞部材は互いに接触して給気ダクト10から導入される空気の通過を阻害する。給気ダクト10内の空気の流れ15のうち空気の流れ15sについては、一対の閉塞部材の働きによって、被冷却装置100が実装されていない空間へ漏れ出すことが阻止される。
【0024】
また図1Cに示すように、一つの被冷却装置100が機器筐体30の空間から取り外されたときには、上記もう一対の閉塞部材が互いに接触する。この接触によって、上記空間から排気ダクト20へと排出される空気の通過を阻害する。排気ダクト20内の空気の流れ25のうち空気の流れ25sについては、上記もう一対の閉塞部材の働きによって、被冷却装置100が実装されていない空間へ排気ダクト20内の空気が漏れ出すことが阻止される。
【0025】
本実施形態の電子機器によれば、一対の閉塞部材は、被冷却装置100が上記空間に挿入された状態では、互いに離間して上記給気ダクト10から導入される空気の通過を許容し、上記被冷却装置100が上記空間に挿入されていない状態では、互いに接触して上記給気ダクト10から導入される空気の通過を阻害する。これにより、本実施形態の電子機器によれば、給気ダクト10からの冷却風のような風を有効活用することができる。その際、本実施形態の電子機器によれば、機器筐体30と、機器筐体30に挿入される被冷却装置100とにおいて求められる他の観点でも貢献できる。
【0026】
また本実施形態の電子機器によれば、もう一対の閉塞部材は、被冷却装置100が上記空間に挿入された状態では、互いに離間して上記空間から排気ダクト20へと排出される空気の通過を許容し、上記被冷却装置100が上記空間に挿入されていない状態では、互いに接触して上記空間から排気ダクト20へと排出される空気の通過を阻害する。これにより、本実施形態の電子機器によれば、排気ダクト20へと排出される冷却風のような風を有効活用することができる。その際、本実施形態の電子機器によれば、機器筐体30と、機器筐体30に挿入される被冷却装置100とにおいて求められる他の観点でも貢献できる。以下、本発明の電子機器のより具体的な実施形態について、説明する。
【0027】
〔一実施形態〕
本発明の一実施形態による電子機器について、説明する。図2Aは、本発明の一実施形態による電子機器に実装される被冷却装置の概要を説明するための斜視図である。図2Bは、本発明の一実施形態による電子機器の構成を説明するための斜視図である。図3Aは、本発明の一実施形態による電子機器において、給気ダクトの周辺の構成を説明するための平面図である。図4Aは、本発明の一実施形態による電子機器において、排気ダクトの周辺の構成を説明するための平面図である。
【0028】
(一実施形態の構成)
本実施形態による電子機器は、図2Bに示すように、機器筐体30と、給気ダクト10と、を含む。機器筐体30は、電子回路ユニットの一例としての被冷却装置100が挿入される空間を有する。給気ダクト10は、上記機器筐体30の外部から上記空間へ空気を導入する。さらに本実施形態による電子機器は、図2Bに示すように、機器筐体30の上記空間の空気を上記機器筐体30の外部へ排出する排気ダクト20を含む。
【0029】
なお図2Bでは、本実施形態による電子機器の態様の一例として、被冷却装置100が挿入される空間が上下方向に2つ設けられた電子機器を示している。図2Bでは、機器筐体30の2つの空間のうち上側の空間には被冷却装置100が挿入され、下側の空間には被冷却装置100が挿入されていない状態を、一例として示している。本実施形態による電子機器の機器筐体30は、上記空間への被冷却装置100の挿入や取外しを円滑化するために、ガイドレール31、32が形成されている。図2Bの電子機器の場合、機器筐体30のガイドレール31、32の表面に支持されつつ、被冷却装置100は機器筐体30の上記空間に挿入され、装着される。また装着された被冷却装置100は機器筐体30のガイドレール31、32の表面に支持されつつ、機器筐体30の上記空間から取り外すことができる。
【0030】
さらに本実施形態による電子機器は、図2B図3Aに示すような、上記給気ダクト10の上記空間側の端部に設けられた一対の閉塞部材12a、12bを含む。この給気ダクト10側の一対の閉塞部材12a、12bの一端は、図2Bに示すように、ガイドレール31に近接して配置される。図3Aでは、給気ダクト10の上記空間側の端部の構成を示しており、被冷却装置100が挿入される5つの空間に対してそれぞれダクト通風部11が設けられており、このうち一番上のダクト通風部11の近傍に一対の閉塞部材12a、12bが配置された状態を示している。なお、図3Aでは、説明の便宜上、下側の4つのダクト通風部11に対しては一対の閉塞部材12a、12bの図示を省略しているが、実際には各ダクト通風部11に対して一対の閉塞部材12a、12bがそれぞれ配置されるものとする。この一対の閉塞部材12a、12bは、被冷却装置100が上記空間に挿入された状態では、互いに離間して給気ダクト10から導入される空気の通過を許容する。また、この一対の閉塞部材12a、12bは、上記被冷却装置100が上記空間に挿入されていない状態では、互いに接触して給気ダクト10から導入される空気の通過を阻害する、ように働く。なお、一対の閉塞部材12a、12b同士の離間或いは接触といった動作を実現するために、一対の閉塞部材12a、12bを付勢する付勢部材(図示せず)が設けられる。このような付勢部材としては既存の技術を採用することとして、付勢部材に対する説明は省略する。
【0031】
本実施形態による電子機器の機器筐体30の空間に挿入される被冷却装置100は、図2Aに示すように、その側面にくさび型形状の部品101を含む。
【0032】
また本実施形態による電子機器では、図2B図4Aに示すような、上記排気ダクト20の上記空間側の端部に設けられた一対の閉塞部材22a、22bを含む。この排気ダクト20側の一対の閉塞部材22a、22bの一端は、図2Bに示すように、ガイドレール32に近接して配置される。図4Aでは、排気ダクト20の上記空間側の端部の構成を示しており、被冷却装置100が挿入される5つの空間に対してそれぞれダクト通風部21が設けられており、このうち一番上のダクト通風部21の近傍に一対の閉塞部材22a、22bが配置された状態を示している。なお、図4Aでは、説明の便宜上、下側の4つのダクト通風部21に対しては一対の閉塞部材22a、22bの図示を省略しているが、実際には各ダクト通風部21に対して一対の閉塞部材22a、22bがそれぞれ配置されるものとする。このような配置によって、給気ダクト10側の一対の閉塞部材12a、12bと、排気ダクト20側の一対の閉塞部材22a、22bとは、上記被冷却装置100が挿入される機器筐体30の空間を挟んで互いに対向する。
【0033】
この一対の閉塞部材22a、22bは、上記被冷却装置100が上記空間に挿入された状態では、互いに離間して上記空間から排気ダクト20へと排出される空気の通過を許容し、上記被冷却装置100が上記空間に挿入されていない状態では、互いに接触して上記空間から排気ダクト20へと排出される空気の通過を阻害する、ように働く。なお、一対の閉塞部材22a、22b同士の離間或いは接触といった動作を実現するために、一対の閉塞部材22a、22bを付勢する付勢部材(図示せず)が設けられる。このような付勢部材としては既存の技術を採用することとして、付勢部材に対する説明は省略する。
【0034】
図3Bに、本発明の一実施形態による電子機器に実装される被冷却装置100の右側面の一例を示す。上述したように本実施形態による電子機器の機器筐体30の空間に挿入される被冷却装置100は、その右側面にくさび型形状の部品101を含んでいる。このくさび型形状の部品101は、図3Bに示すように、空気の通過(通風)を許容する開口部102と、被冷却装置100が機器筐体30の空間に挿入されるときに上記一対の閉塞部材12a、12bの動作を円滑化するための傾斜面101tと、を有している。
【0035】
図4Bに、本発明の一実施形態による電子機器に実装される被冷却装置100の左側面の一例を示す。上述したように被冷却装置100は、その左側面にくさび型形状の部品103を含んでいる。被冷却装置100は、本実施形態による電子機器の機器筐体30の空間に挿入される。このくさび型形状の部品103は、図4Bに示すように、空気の通過(通風)を許容する開口部104と、被冷却装置100が機器筐体30の空間に挿入されるときに上記一対の閉塞部材22a、22bの動作を円滑化するための傾斜面103tと、を有している。被冷却装置100は、その右側面にくさび型形状の部品101を含み、その左側面にくさび型形状の部品103を含むことにより、被冷却装置100の両側面にくさび型形状の部品(101、103)を含む。
【0036】
図3Cには、図3Aの電子機器において、給気ダクト10の周辺の構成を拡大して示す。一対の閉塞部材12a、12bには、機器筐体30の空間に被冷却装置100が挿入されるときに一対の閉塞部材12a、12b同士の離間或いは接触といった状態遷移を円滑化するための傾斜面12tがそれぞれ形成されている。一対の閉塞部材12a、12bの傾斜面12tは、図3Aの電子機器の前面側の一対の閉塞部材12a、12bの端部に形成されている。図3Dには、図3Aの電子機器において、給気ダクト10のダクト通風部11に対して、一対の閉塞部材12a、12b同士の離間或いは接触といった状態遷移を示す。
【0037】
図4Cには、図4Aの電子機器において、排気ダクト20の周辺の構成を拡大して示す。一対の閉塞部材22a、22bには、機器筐体30の空間に被冷却装置100が挿入されるときに一対の閉塞部材22a、22b同士の離間或いは接触といった状態遷移を円滑化するための傾斜面22tがそれぞれ形成されている。一対の閉塞部材22a、22bの傾斜面22tは、図4Aの電子機器の前面側の一対の閉塞部材22a、22bの端部に形成されている。
【0038】
(一実施形態の動作)
次に、本実施形態による電子機器の動作として、被冷却装置100の機器筐体30の空間への挿入と、機器筐体30の空間からの被冷却装置100の取り外しについて説明する。図3Eは、本発明の一実施形態による電子機器において、被冷却装置が実装されるときの一対の閉塞部材12a、12bの動作を説明するための側面図である。図3Fは、本発明の一実施形態による電子機器において、被冷却装置が取り外されるときの一対の閉塞部材12a、12bの動作を説明するための側面図である。図4Eは、本発明の一実施形態による電子機器において、被冷却装置が実装されるときの一対の閉塞部材22a、22bの動作を説明するための側面図である。図4Fは、本発明の一実施形態による電子機器において、被冷却装置が取り外されるときの一対の閉塞部材22a、22bの動作を説明するための側面図である。
【0039】
被冷却装置100が機器筐体30の空間へ挿入されるときは、例えば給気ダクト10と機器筐体30との間においては、図3Eに示すように被冷却装置100の右側面のくさび型形状の部品101によって、一対の閉塞部材12a、12bが接触状態から離間状態に遷移する。言い換えると、被冷却装置100が機器筐体30の空間へ挿入されると、一対の閉塞部材12a、12b間にくさび型形状の部品101が介在されることになり、一対の閉塞部材12a、12bは離間状態となる。これによって、給気ダクト10に供給された冷却風は、離間状態にある一対の閉塞部材12a、12bと、くさび型形状の部品101の開口部102を通過することができ、機器筐体30の空間へ挿入された被冷却装置100の内部へと供給することができる。
【0040】
また排気ダクト20と機器筐体30との間においては、図4Eに示すように被冷却装置100の左側面のくさび型形状の部品103によって、一対の閉塞部材22a、22bが接触状態から離間状態に遷移する。言い換えると、被冷却装置100が機器筐体30の空間へ挿入されると、一対の閉塞部材22a、22b間にくさび型形状の部品103が介在されることになり、一対の閉塞部材22a、22bは離間状態となる。これによって、被冷却装置100の内部を通過した冷却風は、くさび型形状の部品103の開口部104と、離間状態にある一対の閉塞部材22a、22bと、を通過することができ、排気ダクト20へと排出することができる。また被冷却装置100の内部を通過した冷却風は、排気ダクト20を経由して、電子機器の外部へ排出することができる。
【0041】
一方、被冷却装置100が機器筐体30の空間から取り外されるときは、例えば給気ダクト10と機器筐体30との間においては、一対の閉塞部材12a、12b間に介在していたくさび型形状の部品101が介在しなくなるので、付勢されている一対の閉塞部材12a、12bは離間状態から接触状態に遷移する。これによって、給気ダクト10に供給された冷却風は、接触状態にある一対の閉塞部材12a、12bによって通過が阻害される。この接触状態にある一対の閉塞部材12a、12bの働きによって、被冷却装置100が取り外された機器筐体30の空間においては、ダクト通風部11を経由した冷却風の通過が遮断される。
【0042】
また、被冷却装置100が機器筐体30の空間から取り外されるときは、例えば排気ダクト20と機器筐体30との間においては、一対の閉塞部材22a、22b間に介在していたくさび型形状の部品103が介在しなくなるので、付勢されている一対の閉塞部材22a、22bは離間状態から接触状態に遷移する。これによって、被冷却装置100が取り外された機器筐体30の空間と排気ダクト20との間においては、機器筐体30の空間から排気ダクト20へと向かう冷却風の通過が遮断される。また、排気ダクト20から被冷却装置100が取り外された機器筐体30の空間へと向かう冷却風の通過が遮断される。
【0043】
本実施形態の電子機器においては、被冷却装置100が機器筐体30の空間へ挿入されたときには、給気ダクト10側では一対の閉塞部材12a、12b間にくさび型形状の部品101が介在された状態となる。また排気ダクト20側では一対の閉塞部材22a、22b間にくさび型形状の部品103が介在された状態となる。被冷却装置100のくさび型形状の部品101が一対の閉塞部材12a、12b間に挟持され、被冷却装置100のくさび型形状の部品103が一対の閉塞部材22a、22b間に挟持されることとなり、被冷却装置100は機器筐体30の空間に位置決めされ、保持されることとなる。
【0044】
(実施形態の効果)
本実施形態の電子機器によれば、一対の閉塞部材12a、12bは、被冷却装置100が上記空間に挿入された状態では、互いに離間して上記給気ダクト10から導入される空気の通過を許容し、上記被冷却装置100が上記空間に挿入されていない状態では、互いに接触して上記給気ダクト10から導入される空気の通過を阻害する。また被冷却装置100が機器筐体30の空間へ挿入されたときには、給気ダクト10側では一対の閉塞部材12a、12b間にくさび型形状の部品101が介在された状態となる。
【0045】
これにより、給気ダクト10と機器筐体30の空間との間においては、被冷却装置100の挿入或いは取り外しに連動して一対の閉塞部材12a、12bを接触状態と離間状態との間で状態遷移させることができる。その結果、被冷却装置100が挿入された空間に対しては冷却風のような風を供給し、被冷却装置100が挿入されていない空間に対しては冷却風のような風を供給しないように構成することができ、給気ダクト10へ外部から供給される冷却風のような風の有効活用を図ることができる。
【0046】
さらに被冷却装置100が機器筐体30の空間へ挿入されたときには、給気ダクト10側では一対の閉塞部材12a、12b間にくさび型形状の部品101が介在された状態となることから、機器筐体30の空間に被冷却装置100を高精度に位置決めすることができ、高精度に保持することができる。
【0047】
また、排気ダクト20と機器筐体30の空間との間においては、被冷却装置100の挿入或いは取り外しに連動して一対の閉塞部材22a、22bを接触状態と離間状態との間で状態遷移させることができる。その結果、被冷却装置100が挿入された空間と排気ダクト20との間において、被冷却装置100が挿入されている空間については冷却風のような風の通過を許容し、被冷却装置100が挿入されていない空間に対しては冷却風のような風の通過を遮断することができる。これによって、排気ダクト20を通過する冷却風のような風の有効活用を図ることができる。
【0048】
さらに被冷却装置100が機器筐体30の空間へ挿入されたときには、排気ダクト20側では一対の閉塞部材22a、22b間にくさび型形状の部品103が介在された状態となることから、機器筐体30の空間に被冷却装置100を高精度に位置決めすることができ、高精度に保持することができる。
【0049】
本実施形態の電子機器によれば、機器筐体30の上記空間から被冷却装置100を取り外した状態においては、被冷却装置100が挿入されていない空間に対して給気ダクト10から冷却風が供給されることが一対の閉塞部材12a、12bによって阻害される。これにより、給気ダクト10からの冷却風の有効活用を実現することができる。またこのような機器筐体30の上記空間から被冷却装置100を取り外した状態において、機器筐体30の上記空間を通過した冷却風が排気ダクト20へ漏れ出すことが一対の閉塞部材22a、22bによって阻害される、これにより、冷却風の有効活用を実現することができる。
【0050】
また複数の被冷却装置100が挿入される空間を有する機器筐体30において、上記空間から1つの被冷却装置100を取り外した状態において、被冷却装置100が挿入されていない空間に対して給気ダクト10から冷却風が供給されてしまう、といった課題を一対の閉塞部材12a、12bによって解決することができる。被冷却装置100が取り外された空間に対しては、一対の閉塞部材12a、12bが接触状態に遷移することにより、機器筐体の空間に挿入されている被冷却装置100に対して、給気ダクト10から供給される冷却風の風圧低下を抑制することができる。またこの際に、被冷却装置100が挿入されていない空間から上記空間を通過した冷却風が排気ダクト20へ漏れ出すことが一対の閉塞部材22a、22bによって阻害される。これにより、機器筐体30の空間に挿入されている被冷却装置100の近傍を通過し排気ダクト20へ排出される冷却風の風圧低下を抑制することができる。
【0051】
このような複数の被冷却装置100が挿入される空間を有する機器筐体30において、本実施形態の構成を採用することにより、ダミーの箱状部品の挿抜といった人手による作業を不要にすることができる。
【0052】
(具体例)
次に本発明の一実施形態による電子機器の具体例として、放送映像機器に本発明の電子機器を適用した場合の概要について説明する。図5Aは、本発明の一実施形態による電子機器の具体例を示す部分斜視図である。図5Bは、図5AのA部の詳細を示す部分拡大図である。図5Cは、図5Aの機器筐体30への増幅器ユニット100aの実装と、機器筐体30からの増幅器ユニット100aの取り外しの態様を説明する斜視図である。
【0053】
図5Aには、放送映像機器の機器筐体30の一部を斜視図として示している。図5Bは、図5AのA部を拡大して示しており、特に、上述した実施形態で説明したような機器筐体30と排気ダクト20との間の構成の一部を示している。機器筐体30の空間へ被冷却装置が挿入されるときに、被冷却装置の挿入を案内するガイドレール32が、被冷却装置が挿入される空間ごとに機器筐体30に形成されている。さらに機器筐体30と排気ダクト20との間には、機器筐体30の空間と排気ダクト20との間の冷却風のような風の通過を許容するダクト通風部21が形成されている。
【0054】
さらに、ダクト通風部21の近傍には、一対の閉塞部材22a、22bが配置されている。この一対の閉塞部材22a、22bは、上記被冷却装置が上記空間に挿入された状態では、互いに離間して上記空間から排気ダクト20へと排出される空気の通過を許容し、上記被冷却装置が上記空間に挿入されていない状態では、互いに接触して上記空間から排気ダクト20へと排出される空気の通過を阻害する、ように働く。なお図5Bでは、機器筐体30の被冷却装置が挿入される空間が3つの場合を示しており、図5Bでは、一対の閉塞部材22a、22bが接触状態にある場合を示している。図5A及び図5Bから理解されるように、被冷却装置が機器筐体30の空間に挿入されていない状態では、一対の閉塞部材22a、22bは互いに接触して機器筐体30の空間と排気ダクト20との間の空気の通過を阻害する。図5A図5Bでは、機器筐体30の空間と排気ダクト20との間に関する図示しかないが、上述した実施形態での説明から理解されるように機器筐体30の空間と給気ダクト10との間においてもダクト通風部11や、一対の閉塞部材12a、12bが配置される。
【0055】
例えば放送映像機器では、必要な機能ブロックがモジュール化やユニット化される。また、例えばパワーアンプ(PA)のような大出力増幅器がユニット化されて、増幅器ユニット100aが構成される。増幅器ユニット100aは、機器筐体30に挿入され稼働する。この増幅器ユニット100aは、上述した実施形態の電子回路ユニットの一例であり、また被冷却装置100の一例である。図5Cに示すように、機器筐体30の空間には複数の被冷却装置100の一例としての増幅器ユニット100aが挿入され、また或いは機器筐体30の空間から増幅器ユニット100aを取り外すことができる。
【0056】
図5Bに示す一対の閉塞部材22a、22bや、上述した実施形態の図3C図3D図2Bに示す一対の閉塞部材12a、12bを電子機器が備えることにより、被冷却装置の挿入、或いは取り外しに連動して一対の閉塞部材12a、12bや一対の閉塞部材22a、22bを開閉し、冷却風の有効活用を図ることができ、被冷却装置を効果的に空冷することができる。
【0057】
〔その他の実施形態〕
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態の電子機器では給気ダクトを含むとして説明したが、本発明はこのような構成に限られない。例えば、電子回路ユニットが挿入される空間へ冷却風のような風を供給する給気用配管に給気ダクトを置き換えることができる。この場合には給気用配管の上記空間側の端部に上記一対の閉塞部材を配置することが考えられる。また上述した実施形態の電子機器では排気ダクトを含むとして説明したが、本発明はこのような構成に限られない。電子回路ユニットが挿入される空間を通過した冷却風のような風を外部へ排出する排気用配管に上記排気ダクトを置き換えることができ、この場合には排気用配管の上記空間側の端部に上記もう一対の閉塞部材を配置することが考えられる。また、上述した本発明の電子機器において空冷に用いられる冷却風のような風は、空気や大気に限られず、空冷のために慣用されている気体や媒体を用いたり、このような気体や媒体を含んでいたりしてもよい。
【0058】
上述した一実施形態においては、給気ダクト10側に一対の閉塞部材12a、12bを配置し、排気ダクト20側に一対の閉塞部材22a、22bを配置した構成を説明したが、少なくとも給気ダクト10側に一対の閉塞部材12a、12bを配置することによって、被冷却装置100が挿入されていない空間に対して給気ダクト10から冷却風が供給されることが阻害される。よって、少なくとも一対の閉塞部材12a、12bが配置された電子機器においては、給気ダクト10からの冷却風の有効活用を実現することができる。
【0059】
すなわち、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲に含まれることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0060】
10 給気ダクト
11 ダクト通風部
12a、12b 閉塞部材
12t 傾斜面
15 空気の流れ
15s 空気の流れ
20 排気ダクト
21 ダクト通風部
22a、22b 閉塞部材
25 空気の流れ
25s 空気の流れ
30 機器筐体
31、32 ガイドレール
100 被冷却装置
100a 増幅器ユニット
101、103 くさび型形状の部品
101t 傾斜面
102、104 開口部
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5A
図5B
図5C