(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047709
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20240401BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
H04N1/00 Z
H04N1/00 127
B41J29/42 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153356
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 順也
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ34
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA29
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB41
5C062AB42
5C062AB49
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC34
5C062AC58
5C062AE15
5C062BA04
(57)【要約】
【課題】装置の電源をオンにする操作が行われた後、アプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了していない場合であっても、アプリケーション用の画面に対する操作を行うことができるようにすることを目的とする。
【解決手段】アプリケーション毎に、アプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスと、アプリケーションの実行に必要なデバイスと、が定められている。情報処理装置の電源をオンにする操作が行われた後、アプリケーションの起動の指示が与えられた場合において、起動の指示が与えられたアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスの復帰が完了している場合、プロセッサは、起動の指示が与えられたアプリケーションを起動させる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを有し、
アプリケーション毎に、アプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスと、アプリケーションの実行に必要なデバイスと、が定められており、
前記プロセッサは、
自装置の電源をオンにする操作が行われた後、アプリケーションの起動の指示が与えられた場合において、前記起動の指示が与えられたアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスの復帰が完了している場合、前記起動の指示が与えられたアプリケーションを起動させる、
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記起動の指示が与えられたアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスの復帰が完了していない場合、前記起動の指示が与えられたアプリケーションを起動させない、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、更に、
前記起動の指示が与えられたアプリケーションが起動した後、その起動したアプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了していない場合、前記アプリケーションの実行の指示が与えられても、前記アプリケーションを実行せず、
前記アプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了している場合において、前記アプリケーションの実行の指示が与えられた場合、前記アプリケーションを実行する、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
画面の表示に必要なデバイスが自装置に登録されていない未登録のアプリケーションの起動の指示が与えられた場合、全てのデバイスの復帰が完了した後に前記未登録のアプリケーションが起動して画面を表示するまでにアクセスされたデバイスを、前記未登録のアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスとして登録し、
前記未登録のアプリケーションの実行中にアクセスされたデバイスを、前記未登録のアプリケーションの実行に必要なデバイスとして登録する、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
自装置の電源をオンにする操作が行われた後に、予め定められたアプリケーション用の画面を表示することが設定されている場合において、前記予め定められたアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスの復帰が完了した場合、前記予め定められたアプリケーションを起動させる、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
実行されていたプログラムの状態を示す情報をメモリに記憶させ、デバイスへ電力を供給せずに前記メモリが情報を保持するために必要な電力を前記メモリに供給する機能が実行されて、自装置の電源がオフにされた場合において、自装置の電源をオンにする操作が行われた後にアプリケーションの起動の指示が与えられた場合、前記起動の指示が与えられたアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスの復帰が完了すると、前記起動の指示が与えられたアプリケーションを起動させる、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
アプリケーション毎に、アプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスと、アプリケーションの実行に必要なデバイスと、が定められた装置を制御するコンピュータが、
前記装置の電源をオンにする操作が行われた後、アプリケーションの起動の指示が与えられた場合において、前記起動の指示が与えられたアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスの復帰が完了している場合、前記起動の指示が与えられたアプリケーションを起動させる、
ように動作させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、アプリケーションが利用するソフトウェア資源又はハードウェア資源に対するユーザの利用の可否に基づいて、当該ユーザによる当該アプリケーションの利用の可否を判定する装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、装置の電源をオンにする操作が行われてからアプリケーション用の画面(例えば設定画面等)が表示されるまでに要する時間が、装置の電源をオンにする操作が行われてからアプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了するまでに要する時間よりも短い場合がある。この場合に、アプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了するまでアプリケーション用の画面を表示しないと、アプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了するまでアプリケーション用の画面に対して操作を行うことができないという事態が生じる。
【0005】
本発明の目的は、装置の電源をオンにする操作が行われた後、アプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了していない場合であっても、アプリケーション用の画面に対する操作を行うことができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、プロセッサを有し、アプリケーション毎に、アプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスと、アプリケーションの実行に必要なデバイスと、が定められており、前記プロセッサは、自装置の電源をオンにする操作が行われた後、アプリケーションの起動の指示が与えられた場合において、前記起動の指示が与えられたアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスの復帰が完了している場合、前記起動の指示が与えられたアプリケーションを起動させる、情報処理装置である。
【0007】
請求項2に係る発明は、前記プロセッサは、前記起動の指示が与えられたアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスの復帰が完了していない場合、前記起動の指示が与えられたアプリケーションを起動させない、請求項1に記載の情報処理装置である。
【0008】
請求項3に係る発明は、前記プロセッサは、更に、前記起動の指示が与えられたアプリケーションが起動した後、その起動したアプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了していない場合、前記アプリケーションの実行の指示が与えられても、前記アプリケーションを実行せず、前記アプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了している場合において、前記アプリケーションの実行の指示が与えられた場合、前記アプリケーションを実行する、請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置である。
【0009】
請求項4に係る発明は、前記プロセッサは、画面の表示に必要なデバイスが自装置に登録されていない未登録のアプリケーションの起動の指示が与えられた場合、全てのデバイスの復帰が完了した後に前記未登録のアプリケーションが起動して画面を表示するまでにアクセスされたデバイスを、前記未登録のアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスとして登録し、前記未登録のアプリケーションの実行中にアクセスされたデバイスを、前記未登録のアプリケーションの実行に必要なデバイスとして登録する、請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置である。
【0010】
請求項5に係る発明は、前記プロセッサは、自装置の電源をオンにする操作が行われた後に、予め定められたアプリケーション用の画面を表示することが設定されている場合において、前記予め定められたアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスの復帰が完了した場合、前記予め定められたアプリケーションを起動させる、請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置である。
【0011】
請求項6に係る発明は、前記プロセッサは、実行されていたプログラムの状態を示す情報をメモリに記憶させ、デバイスへ電力を供給せずに前記メモリが情報を保持するために必要な電力を前記メモリに供給する機能が実行されて、自装置の電源がオフにされた場合において、自装置の電源をオンにする操作が行われた後にアプリケーションの起動の指示が与えられた場合、前記起動の指示が与えられたアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスの復帰が完了すると、前記起動の指示が与えられたアプリケーションを起動させる、請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置である。
【0012】
請求項7に係る発明は、アプリケーション毎に、アプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスと、アプリケーションの実行に必要なデバイスと、が定められた装置を制御するコンピュータが、前記装置の電源をオンにする操作が行われた後、アプリケーションの起動の指示が与えられた場合において、前記起動の指示が与えられたアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスの復帰が完了している場合、前記起動の指示が与えられたアプリケーションを起動させる、ように動作させるプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1,6,7に係る発明によれば、装置の電源をオンにする操作が行われた後、アプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了していない場合であっても、アプリケーション用の画面に対する操作を行うことができる。
【0014】
請求項2に係る発明によれば、アプリケーション用の画面に対する操作が不可能なときにアプリケーションが起動することを防止することができる。
【0015】
請求項3に係る発明によれば、アプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了していないときにアプリケーションが実行されることを防止することができる。
【0016】
請求項4に係る発明によれば、未登録のアプリケーションが情報処理装置に搭載されている場合であっても、画面の表示に必要なデバイスとアプリケーションの実行に必要なデバイスとを登録することができる。
【0017】
請求項5に係る発明によれば、予め定められたアプリケーション用の画面を表示する場合において、当該アプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了していない場合であっても、当該画面に対する操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】実施形態に係る画像形成装置のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【
図2】実施形態に係る画像形成装置の機能を示すブロック図である。
【
図3】デバイスの管理テーブルの一例を示す図である。
【
図4】アプリケーションの起動に関する処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】アプリケーション用の画面の一例を示す図である。
【
図8】アプリケーションの実行に関する処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】アプリケーション用の画面の一例を示す図である。
【
図10】未登録のアプリケーションの起動と実行に関する処理の流れを示すフローチャートである。
【
図11】デバイスの管理テーブルの一例を示す図である。
【
図12】デバイスの管理テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、実施形態に係る情報処理装置について説明する。実施形態に係る情報処理装置は、自装置である情報処理装置に対する電力の供給を制御する機能を有する装置であり、そのような機能を有する装置であればどのような装置であってもよい。
【0020】
情報処理装置は、1又は複数のデバイス(つまりハードウェア)を含む。また、情報処理装置では、1又は複数のアプリケーションが実行される。アプリケーションの実行によって、特定の処理や動作が実現される。アプリケーションを実行するために、プログラム(つまりソフトウェア)やデバイスが用いられる。アプリケーション毎に、アプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスと、アプリケーションの実行に必要なデバイスと、が定められている。
【0021】
アプリケーション用の画面は、例えば、アプリケーションの実行に必要な設定を行うための画面(例えば設定画面)や、アプリケーションの実行の確認を行うための画面(例えば確認画面)等である。
【0022】
アプリケーションの実行に必要なデバイスは、アプリケーションの実行によって実現される処理や動作の実行に用いられるデバイスである。
【0023】
以下、アプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスを「表示用デバイス」と称し、アプリケーションの実行に必要なデバイスを「実行用デバイス」と称することとする。
【0024】
自装置である情報処理装置の電源をオンにする操作が行われた後、アプリケーションの起動の指示が与えられた場合において、その起動の指示が与えられたアプリケーションの表示用デバイスの復帰が完了している場合、その起動の指示が与えられたアプリケーションが起動させられる。デバイスの復帰が完了している状態とは、当該デバイスに電力が供給されて当該デバイスの使用が可能になっている状態のことである。
【0025】
ここで、情報処理装置の電源の状態(つまり、電力の供給の状態)について説明する。情報処理装置の電源の状態として、例えば、電源オン状態、電源オフ状態、副電源オフ状態、及び、サスペンド状態が定められている。もちろん、この電源の状態は一例に過ぎず、別の電源の状態が定められてもよい。
【0026】
電源オン状態は、情報処理装置を構成する各デバイスに電力が供給されて情報処理装置が起動した状態であり、情報処理装置が処理や動作を実行することが可能な状態である。
【0027】
電源オフ状態は、情報処理装置を構成する各デバイスに電力が全く供給されておらず、各デバイスへの通電が一切ない状態である。例えば、情報処理装置の電源のプラグがコンセントから抜かれた状態が、電源オフ状態に相当する。
【0028】
副電源オフ状態は、情報処理装置の電源のプラグがコンセントに挿入された状態であり、電源をオンにする操作が行われれば(例えば電源ボタンが押下されれば)、情報処理装置が起動する状態である。例えば、情報処理装置を構成する一部のデバイス(例えば、メモリと、電源ボタンの押下を検出するためのデバイス)のみに電力が供給されて、当該一部のデバイスのみ通電している状態が、副電源オフ状態に相当する。副電源オフ状態においては、デバイス(つまりハードウェア)のリセットとプログラム(つまりソフトウェア)の再起動が行われる。例えば、電源をオフにする操作(例えば電源ボタンの押下)がユーザによって行われて、電源の状態が電源オン状態から副電源オフ状態に移行するときに、デバイスのリセットとプログラムの再起動が行われる。電源の状態が副電源オフ状態のときに電源をオンにする操作(例えば電源ボタンの押下)が行われて、電源の状態が副電源オフ状態から電源オン状態に移行するときに、デバイスのリセットとプログラムの再起動が行われてもよい。電源の状態が副電源オフ状態である場合に電源をオンにする操作(例えば電源ボタンの押下)が行われると、電源の状態は副電源オフ状態から電源オン状態に復帰し、情報処理装置の状態は起動した状態となる。
【0029】
サスペンド状態は、情報処理装置が有するサスペンド機能が実行されることで実現される電源の状態である。サスペンド状態は、情報処理装置の電源のプラグがコンセントに挿入された状態であり、電源をオンにする操作が行われれば(例えば電源ボタンが押下されれば)、情報処理装置が起動する状態である。例えば、情報処理装置を構成する一部のデバイス(例えば、メモリと、電源ボタンの押下を検出するためのデバイス)のみに電力が供給されて、当該一部のデバイスのみ通電している状態が、サスペンド状態に相当する。メモリには、データを保持するために必要な電力が供給される。サスペンド状態においては、副電源オフ状態と異なり、デバイスのリセットとプログラムの再起動は行われない。また、電源をオフする操作(例えば電源ボタンの押下)が行われて、電源の状態が電源オン状態からサスペンド状態に移行するときに、電源の状態がサスペンド状態に移行する前に実行されていた各プログラムの状態(つまり、電源をオフする操作が行われる前に実行されていた各プログラムの状態)を示す情報が、メモリ(例えばRAM(Random Access Memory))に記憶される。電源の状態がサスペンド状態である場合に電源をオンにする操作(例えば電源ボタンの押下)が行われると、電源の状態はサスペンド状態から電源オン状態に復帰し、情報処理装置の状態は起動した状態となる。このとき、各プログラムは再起動させられず、メモリに記憶されていた状態に復帰する。これにより、電源の状態が副電源オフ状態から電源オン状態に復帰する場合と比べて、その復帰の完了に要する時間が短くなる。その意味において、サスペンド機能は、高速起動機能(つまり、情報処理装置を高速に起動させる機能)又は高速復帰機能であるといえる。
【0030】
以下、情報処理装置の一例として画像形成装置を挙げて実施形態について説明するが、実施形態に係る装置は画像形成装置に限定されるものではない。本実施形態は、画像形成装置以外の装置に適用されてもよい。
【0031】
図1には、情報処理装置の一例である画像形成装置10のハードウェアの構成が示されている。画像形成装置10は、例えば、印刷装置12と、画像読取装置14と、FAX装置16と、UI18と、電源ボタン24と、通信I/F26と、RTC28と、メモリ30と、プロセッサ34とを含む。
【0032】
印刷装置12は、画像を用紙等の記録媒体に印刷する。印刷の方式は特に限定されるものではなく、電子写真方式やインクジェット方式等である。画像読取装置14は、例えばスキャナであり、用紙等から画像を読み取る。印刷装置12と画像読取装置14とによって、コピー機能が実現される。FAX装置16は、ファクシミリ機能によって、情報を送信したり受信したりする。
図1に示す例では、画像形成装置10は、印刷装置12と画像読取装置14とFAX装置16とを含むが、印刷装置12、画像読取装置14及びFAX装置16の中の少なくとも1つの装置を含んでもよい。画像形成装置10は、印刷装置12、画像読取装置14及びFAX装置16の中の複数の装置を含む複合機であってもよい。
【0033】
UI18は、ユーザインターフェースであり、例えば、表示装置20と操作装置22とを含む。表示装置20は、液晶ディスプレイやELディスプレイ等である。操作装置22は、キーボード、マウス、入力キー又は操作パネル等である。UI18は、タッチパネルであってもよい。
【0034】
電源ボタン24は、画像形成装置10の電源のオンとオフとを指示するためのボタンである。
【0035】
画像形成装置10の電源の状態が電源オン状態のときに電源ボタン24が押下されると、画像形成装置10の電源の状態は、電源オン状態から副電源オフ状態又はサスペンド状態に移行する。例えば、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とが不要な場合に電源の状態はサスペンド状態に移行し、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とが必要な場合に電源の状態は副電源オフ状態に移行することが、予め定められている。例えば、ハードウェアのリセットやプログラムの再起動によって解消し得る異常が画像形成装置10に発生した場合が、ハードウェアのリセットとプログラムの再起動とが必要な場合の一例である。この場合に電源ボタン24が押下されると、電源の状態は副電源オフ状態に移行する。そのような異常が画像形成装置10に発生していないときに電源ボタン24が押下されると、電源の状態はサスペンド状態に移行する。もちろん、ここで説明した条件以外の条件に従って、電源の状態が、副電源オフ状態又はサスペンド状態に移行してもよい。その条件が、ユーザによって設定されてもよい。
【0036】
画像形成装置10の電源の状態が副電源オフ状態又はサスペンド状態のときに電源ボタン24が押下されると、画像形成装置10の電源の状態は、副電源オフ状態又はサスペンド状態から電源オン状態に移行する。具体的には、各デバイスの復帰処理と各プログラムの復帰処理が行われる。デバイスの復帰処理では、デバイスに電力が供給される。デバイスに電力が供給されて復帰が完了すると、当該デバイスの使用が可能となる。プログラムの復帰処理では、プログラムが起動させられる。その起動が完了すると、当該プログラムの使用が可能となる。サスペンド状態では、プログラムは、RAM32に記憶されている状態に復帰する。
【0037】
通信I/F26は、通信チップや通信回路等を有する通信インターフェースであり、他の装置に情報を送信する機能、及び、他の装置から情報を受信する機能を有する。通信I/F26は、近距離無線通信やWi-Fi(登録商標)等の無線通信機能を有してもよいし、有線通信機能を有してもよい。
【0038】
RTC28は、リアルタイムクロックであり、クロック源から時刻や年月日等の情報を生成して出力する。
【0039】
メモリ30は、データを記憶する1又は複数の記憶領域を構成する装置である。メモリ30は、RAM(Random Access Memory)32を含む。メモリ30は、更に、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、RAM32以外の各種のメモリ(例えば、不揮発性メモリや揮発性メモリ)、又は、その他の記憶装置(例えば光ディスク等)等を含んでもよい。例えば、メモリ30は、画像形成装置10を起動させるためのプログラムを記憶したBoot ROM(Read Only Memory)を含む。
【0040】
例えば、メモリ30には、画像形成装置10を構成するデバイス(つまりハードウェア)を管理するためのデバイス管理情報が記憶されている。デバイス管理情報は、画像形成装置10に搭載されているアプリケーションと、そのアプリケーションに用いられるデバイスと、を示す情報である。具体的には、デバイス管理情報は、アプリケーション毎に、アプリケーションと当該アプリケーションの表示用デバイスと当該アプリケーションの実行用デバイスとの対応付けを示す情報である。
【0041】
プロセッサ34は、画像形成装置10の各部の動作を制御する。例えば、プロセッサ34は、印刷装置12による印刷を制御したり、画像読取装置14による画像の読み取りを制御したり、FAX装置16による情報の送受信を制御したり、通信I/F26による通信を制御したりする。
【0042】
また、画像形成装置10の電源をオンにする操作が行われた後(つまり電源ボタン24が押下された後)、アプリケーションの起動の指示が与えられた場合において、その起動の指示が与えられたアプリケーションの表示用デバイスの復帰が完了している場合(つまり、当該表示用デバイスの使用が可能になっている場合)、プロセッサ34は、当該アプリケーションを起動させる。当該アプリケーションの実行にソフトウェアが用いられる場合、プロセッサ34は、当該ソフトウェアを起動させる。
【0043】
起動の指示が与えられたアプリケーションの表示用デバイスの復帰が完了していない場合(つまり、当該表示用デバイスの使用が可能になっていない場合)、プロセッサ34は、当該アプリケーションを起動させない。
【0044】
起動の指示が与えられたアプリケーションが起動した後、その起動したアプリケーションの実行用デバイスの復帰が完了していない場合(つまり、当該実行用デバイスの使用が可能になっていない場合)、プロセッサ34は、当該アプリケーションの実行の指示が与えられても、当該アプリケーションを実行しない。当該実行用デバイスの復帰が完了している場合において、当該アプリケーションの実行の指示が与えられた場合、プロセッサ34は、当該アプリケーションを実行する。
【0045】
起動の指示が与えられたアプリケーションが起動した後、その起動したアプリケーションの実行用デバイスの復帰が完了していない場合、プロセッサ34は、当該アプリケーションの実行の指示を受け付けなくてもよい。当該実行用デバイスの復帰が完了している場合、プロセッサ34は、当該アプリケーションの実行の指示を受け付けてもよい。
【0046】
印刷装置12、画像読取装置14、FAX装置16、UI18、電源ボタン24、通信I/F26、RTC28、メモリ30及びプロセッサ34のそれぞれが、画像形成装置10を構成するデバイスの一例に相当する。
【0047】
画像形成装置10の電源の状態として、例えば、電源オン状態、電源オフ状態、副電源オフ状態、及び、サスペンド状態が定められている。
【0048】
サスペンド状態においては、電源ボタン24の押下を検出するためのデバイスとRAM32のみに電力が供給される。RAM32には、データを保持するために必要な電力が供給される。電源の状態が電源オン状態からサスペンド状態に移行するときに、電源の状態がサスペンド状態に移行する前に実行されていた各プログラムの状態(つまり、電源ボタン24を押下する前に実行されていた各プログラムの状態)を示す情報が、RAM32に記憶される。電源の状態がサスペンド状態である場合に電源ボタン24が押下されてその押下が検知されると、電源の状態はサスペンド状態から電源オン状態に復帰し、画像形成装置10の状態は起動した状態となる。このとき、各プログラムは再起動させられず、RAM32に記憶されていた状態に復帰する。
【0049】
図2には、画像形成装置10の機能の一例が示されている。
【0050】
印刷制御部36は、印刷装置12による印刷を制御する。画像読取制御部38は、画像読取装置14による画像の読み取りを制御する。FAX制御部40は、FAX装置16による情報の送受信を制御する。タイマー制御部42は、RTC28からの出力に基づいて時間を管理する。ジョブ制御部44は、画像形成装置10によって実行されるジョブ(例えば印刷ジョブ等)の実行を制御する。保守サービス制御部46は、画像形成装置10の保守サービスの実行等を制御する。システム制御部48は、画像形成装置10の全体のシステムを制御する。通信部50は、通信I/F26を用いて通信を行う。指示部52は、各種の指示を受け付けて各部に出力する。
【0051】
図3には、デバイスの管理テーブルの一例が示されている。管理テーブルは、上述したデバイス管理情報の一例であり、メモリ30に記憶されている。
【0052】
管理テーブルには、画像形成装置10に搭載されているアプリケーションと、そのアプリケーションに用いられるデバイスとが、登録されている。具体的には、管理テーブルにおいては、アプリケーション毎に、アプリケーションの名称を示す情報と、当該アプリケーションの表示用デバイスを示す情報と、当該アプリケーションの実行用デバイスを示す情報とが、対応付けられている。ここでは、コピー、スキャン及びネットワーク印刷が、アプリケーションの一例として示されている。
【0053】
コピーは、印刷装置12と画像読取装置14とによって実現されるアプリケーションである。そのため、印刷装置12と画像読取装置14とが、実行用デバイスとして、アプリケーション「コピー」に対応付けられている。また、コピーの設定画面を表示するためには、表示装置20が必要であるため、表示装置20が、表示用デバイスとして、アプリケーション「コピー」に対応付けられている。
【0054】
スキャンは、画像読取装置14によって実現されるアプリケーションである。そのため、画像読取装置14が、実行用デバイスとして、アプリケーション「スキャン」に対応付けられている。また、スキャンの設定画面を表示するためには、表示装置20が必要であるため、表示装置20が、表示用デバイスとして、アプリケーション「スキャン」に対応付けられている。
【0055】
ネットワーク印刷は、外部装置(例えば、クラウドサーバ、画像サーバ、パーソナルコンピュータ又はスマートフォン等)に記憶されている画像データを取得して印刷するアプリケーションである。
【0056】
アプリケーション「ネットワーク印刷」が起動すると、画像形成装置10は、通信I/F26によって外部装置にアクセスする。これにより、当該外部装置に記憶されている画像データが、印刷の候補として表示装置20に表示される。このように、印刷の候補としての画像データを画像形成装置10にて表示するためには、通信I/F26と表示装置20とが必要である。そのため、通信I/F26と表示装置20が、表示用デバイスとして、アプリケーション「ネットワーク印刷」に対応付けられている。
【0057】
ユーザが、印刷の候補の中から印刷対象の画像データを選択して印刷の指示を与えると、画像形成装置10は、通信I/F26によって印刷対象の画像データを外部装置から取得し(例えばダウンロードし)、その画像データを印刷装置12によって印刷する。このように、画像データを印刷するためには、印刷装置12と通信I/F26とが必要である。そのため、印刷装置12と通信I/F26が、実行用デバイスとして、アプリケーション「ネットワーク印刷」に対応付けられている。
【0058】
以下、
図4から
図7を参照して、画像形成装置10の動作について説明する。ここでは、アプリケーションの起動に関する処理の流れについて説明する。
図4には、アプリケーションの起動に関する処理の流れを示すフローチャートが示されている。
図5及び
図6には、メニュー画面の一例が示されている。
図7には、アプリケーション用の画面の一例が示されている。
【0059】
画像形成装置10の電源の状態は、副電源オフ状態又はサスペンド状態であるものとする。
【0060】
まず、ユーザによって電源をオンにする操作が行われる(S01)。具体的には、電源ボタン24がユーザによって押下される。
【0061】
電源ボタン24の押下が検知されると、画像形成装置10の各デバイスの復帰が開始する(S02)。具体的には、各デバイスに電力が供給されて、各デバイスの復帰処理と各プログラムの復帰処理が行われる。
【0062】
表示装置20及びプロセッサ34に電力が供給されて表示装置20及びプロセッサ34の起動が完了し、各プログラムの復帰が完了して各プログラムの実行が可能になると、プロセッサ34は、メニュー画面を表示装置20に表示させる(S03)。
【0063】
図5には、メニュー画面の一例が示されている。プロセッサ34は、メニュー画面54を表示装置20に表示させる。メニュー画面54には、アプリケーションの一覧(例えば、アプリケーションを表すアイコン等の画像の一覧)が表示されている。ここでは一例として、コピー、スキャン、FAX及びネットワーク印刷のそれぞれを表すアイコンが、メニュー画面54に表示されている。
【0064】
次に、ユーザは、目的のアプリケーションを選択して起動の指示を与える(S04)。具体的には、メニュー画面54に表示されているアイコンが押下されると、その押下されたアイコンに対応するアプリケーションの起動の指示が、画像形成装置10に与えられる。例えば、ユーザが、ネットワーク印刷を表すアイコンを押下すると、アプリケーション「ネットワーク印刷」の起動の指示が、画像形成装置10に与えられる。
【0065】
アプリケーションの起動の指示が与えられると、プロセッサ34は、当該アプリケーションの表示用デバイスの復帰が完了しているか否かを判断する(S05)。つまり、プロセッサ34は、当該アプリケーションの表示用デバイスに電力が供給されて、当該表示用デバイスが使用可能な状態にあるか否かを判断する。具体的には、プロセッサ34は、
図3に示されている管理テーブルを参照して、起動の指示が与えられたアプリケーションに対応付けられている表示用デバイスを特定し、その特定した表示用デバイスの復帰が完了しているか否かを判断する。
【0066】
起動の指示が与えられたアプリケーションの表示用デバイスの復帰が完了していない場合(S05,No)、プロセッサ34は、当該アプリケーションを起動させずに、準備が未了である旨を表示装置20に表示させる(S06)。処理は、ステップS03に移行する。
【0067】
起動の指示が与えられたアプリケーションの表示用デバイスの復帰が完了している場合(S05,Yes)、プロセッサ34は、当該アプリケーションを起動させる(S07)。当該アプリケーションにソフトウェアが用いられる場合、プロセッサ34は、当該ソフトウェアを起動させる。
【0068】
例えば、アプリケーション「ネットワーク印刷」がユーザによって選択されて、アプリケーション「ネットワーク印刷」の起動の指示が与えられた場合、プロセッサ34は、通信I/F26と表示装置20の復帰が完了しているか否かを判断する。
【0069】
通信I/F26の復帰が完了していない場合(S05,No)、プロセッサ34は、アプリケーション「ネットワーク印刷」を起動させず、アプリケーション「ネットワーク印刷」の表示用デバイスの準備が未了である旨を表示装置20に表示させる(S06)。
【0070】
図6には、その表示例が示されている。例えば、プロセッサ34は、メッセージ56をメニュー画面54に重畳して表示する。例えば、「アプリケーションの表示に必要な準備が完了していません。暫くしてから再度実行してください。」といったメッセージ56が表示される。例えば、通信I/F26の初期化やIPアドレスの取得等が完了しておらず、ネットワークにアクセスできない場合、メッセージ56が表示される。
【0071】
通信I/F26の復帰が完了している場合(S05,Yes)、プロセッサ34は、アプリケーション「ネットワーク印刷」を起動させる(S07)。例えば、プロセッサ34は、ネットワーク印刷用の設定画面を表示装置20に表示させる。
【0072】
図7には、その設定画面の表示例が示されている。ネットワーク印刷設定画面58は、アプリケーション「ネットワーク印刷」用の画面であり、ネットワーク印刷を行うための設定画面である。ネットワーク印刷設定画面58には、外部装置に記憶されている画像データの一覧が表示される。その一覧の中から印刷対象の画像データがユーザによって選択されるようになっている。その意味において、ネットワーク印刷設定画面58は、画像データ選択画面であるといえる。実行用デバイスである印刷装置12の復帰が完了していない場合であっても、通信I/F26の復帰が完了している場合、ネットワーク印刷設定画面58は、表示装置20に表示される。
【0073】
後述するように、実行用デバイスである印刷装置12の復帰が完了している場合において、ユーザが、その一覧から印刷対象の画像データを選択して、印刷の指示を与えると(例えば印刷ボタンを押すと)、画像形成装置10は、その選択された画像データを外部装置から取得して印刷する。このようにして、ネットワーク印刷のジョブが実行される。
【0074】
別の例として、ユーザが、メニュー画面54上にてアプリケーション「コピー」を選択した場合において、表示装置20の復帰が完了している場合、コピー用の設定画面が表示される。実行用デバイスである印刷装置12の復帰が完了していなくても、コピー用の設定画面が表示される。コピー用の設定画面には、用紙やトナーの状況等が表示されてもよい。
【0075】
プロセッサ34は、表示用デバイスの復帰が完了しているアプリケーションと、表示用デバイスの復帰が完了していないアプリケーションと、を区別して表示装置20に表示させてもよい。
【0076】
例えば、プロセッサ34は、表示用デバイスの復帰が完了しているアプリケーションを表す画像(例えばアイコン等)の表示態様と、表示用デバイスの復帰が完了していないアプリケーションを表す画像(例えばアイコン等)の表示態様と、を異ならせて、各アプリケーションを表す画像を表示装置20に表示させる。
【0077】
具体的には、プロセッサ34は、表示用デバイスの復帰が完了していないアプリケーションを表す画像をグレーアウトの表示態様でメニュー画面54に表示し、表示用デバイスの復帰が完了しているアプリケーションを表す画像を明るくしてメニュー画面54に表示する。
【0078】
プロセッサ34は、表示用デバイスの復帰が完了しているアプリケーションの起動の指示を受け付け、表示用デバイスの復帰が完了していないアプリケーションの起動の指示を受け付けなくてもよい。
【0079】
プロセッサ34は、表示用デバイスの復帰が完了していないアプリケーションの起動の指示を受け付けてもよい。この場合、プロセッサ34が起動の指示を受け付けた後、当該アプリケーションの表示用デバイスの復帰が完了した場合、プロセッサ34は、当該アプリケーション用の画面(例えば設定画面等)を表示装置20に表示させてもよい。つまり、プロセッサ34は、起動の指示を受け付けた上で、表示用デバイスの復帰の完了を待ち、当該表示用デバイスの復帰が完了したら、アプリケーション用の画面を表示装置20に表示させてもよい。プロセッサ34は、その待機中、準備中である旨を示すメッセージ等を表示装置20に表示させてもよい。
【0080】
以下、
図8及び
図9を参照して、アプリケーションの実行に関する処理の流れについて説明する。
図8には、アプリケーションの実行に関する処理の流れを示すフローチャートが示されている。
図9には、アプリケーション用の画面の一例が示されている。
【0081】
まず、アプリケーションが起動した後(つまり、ステップS07の処理の後)、ユーザによって、当該アプリケーションの実行の操作が行われる(S10)。例えば、ユーザによって、当該アプリケーションの実行の指示が与えられる。
【0082】
ここでは一例として、ステップS07にて、アプリケーション「ネットワーク印刷」が起動させられ、アプリケーション「ネットワーク印刷」の実行の指示が与えられたものとする。例えば、ネットワーク印刷設定画面58上にて印刷対象の画像データがユーザによって選択され、印刷の指示がユーザによって与えられる。印刷の指示は、例えば、ネットワーク印刷設定画面58に表示されている印刷ボタン(例えばアイコン等の画像)を押下することで与えられる。
【0083】
プロセッサ34は、実行の指示が与えられたアプリケーションの実行用デバイスの復帰が完了しているか否かを判断する(S11)。つまり、プロセッサ34は、当該アプリケーションの実行用デバイスに電力が供給されて、当該実行用デバイスが使用可能な状態にあるか否かを判断する。具体的には、プロセッサ34は、
図3に示されている管理テーブルを参照して、実行の指示が与えられたアプリケーションに対応付けられている実行用デバイスを特定し、その特定した実行用デバイスの復帰が完了しているか否かを判断する。
【0084】
アプリケーション「ネットワーク印刷」の実行の指示が与えられた場合、プロセッサ34は、印刷装置12の復帰が完了しているか否かを判断する。
【0085】
実行の指示が与えられたアプリケーションの実行用デバイスの復帰が完了していない場合(S11,No)、プロセッサ34は、当該アプリケーションを実行せずに、実行用デバイスの復帰の完了を待つ(S12)。この場合、処理はステップS11に移行する。また、プロセッサ34は、実行の準備中である旨を表示装置20に表示させてもよい。
【0086】
図9には、その表示例が示されている。アプリケーション「ネットワーク印刷」の実行の指示が与えられて、印刷装置12の復帰が完了していない場合(S11,No)、プロセッサ34は、メッセージ60をネットワーク印刷設定画面58上に重畳して表示する。例えば、「実行の準備中です。暫くお待ちください。」といったメッセージ60が表示される。
【0087】
なお、実行用デバイスの準備が完了していない場合、プロセッサ34は、準備が完了していない旨を示す情報を表示装置20に表示させ、実行の指示が与えられたアプリケーションの実行を中止してもよい。この場合、処理はステップS11に戻らず終了する。ユーザによって再度実行の指示が与えられると(S10)、ステップS11以降のステップの処理が実行される。
【0088】
実行の指示が与えられたアプリケーションの実行用デバイスの復帰が完了している場合(S11,Yes)、プロセッサ34は、当該実行用デバイスを用いて当該アプリケーションを実行する(S13)。
【0089】
アプリケーション「ネットワーク印刷」の実行の指示が与えられて、印刷装置12の復帰が完了している場合(S11,Yes)、プロセッサ34は、印刷対象の画像データ(例えばユーザによって選択された画像データ)を通信I/F26によって外部装置から取得し、印刷装置12に当該画像データを印刷させる。これにより、ネットワーク印刷の実行が完了する。
【0090】
プロセッサ34は、実行用デバイスの復帰が完了しているアプリケーションと、実行用デバイスの復帰が完了していないアプリケーションと、を区別して表示装置20に表示させてもよい。
【0091】
例えば、プロセッサ34は、実行用デバイスの復帰が完了しているアプリケーションを表す画像(例えばアイコン等)の表示態様と、実行用デバイスの復帰が完了していないアプリケーションを表す画像(例えばアイコン等)の表示態様と、を異ならせて、各アプリケーションを表す画像を表示装置20に表示させる。
【0092】
具体的には、プロセッサ34は、実行用デバイスの復帰が完了していないアプリケーションを表す画像をグレーアウトの表示態様でメニュー画面54に表示し、実行用デバイスの復帰が完了しているアプリケーションを表す画像を明るくしてメニュー画面54に表示する。
【0093】
プロセッサ34は、実行用デバイスの復帰が完了しているアプリケーションの実行の指示を受け付け、実行用デバイスの復帰が完了していないアプリケーションの実行の指示を受け付けなくてもよい。
【0094】
プロセッサ34は、実行用デバイスの復帰が完了していないアプリケーションの実行の指示を受け付けてもよい。この場合、プロセッサ34が実行の指示を受け付けた後、当該アプリケーションの実行用デバイスの復帰が完了した場合、プロセッサ34は、当該アプリケーションを実行してもよい。つまり、プロセッサ34は、実行の指示を受け付けた上で、実行用デバイスの復帰の完了を待ち、当該実行用デバイスの復帰が完了したら、アプリケーションを実行してもよい。プロセッサ34は、その待機中、準備中である旨を示すメッセージ等を表示装置20に表示させてもよい。
【0095】
(必要なデバイスが画像形成装置10に登録されていないアプリケーション)
表示用デバイスや実行用デバイスが画像形成装置10に登録されていないアプリケーションが、画像形成装置10に搭載される場合がある。例えば、画像形成装置10にアプリケーションが追加された場合、その追加されたアプリケーションの表示用デバイスと実行用デバイスが、画像形成装置10に登録されていないことがある。具体的には、
図3に示されている管理テーブルに、追加されたアプリケーションの表示用デバイスと実行用デバイスが登録されていない場合がある。例えば、サードベンダー等が開発したアプリケーションが画像形成装置10に搭載された場合、当該アプリケーションの表示用デバイスと実行用デバイスがデバイスの管理テーブルに登録されていないことがある。表示用デバイスと実行用デバイスが画像形成装置10に登録されていないアプリケーションは、画像形成装置10にとって、表示用デバイスと実行用デバイスが不明なアプリケーションであるといえる。
【0096】
以下では、表示用デバイスと実行用デバイスが画像形成装置10に登録されていないアプリケーションを、「未登録のアプリケーション」と称することとする。未登録のアプリケーションは、表示用デバイスと実行用デバイスとが画像形成装置10にとって不明なアプリケーションである。
【0097】
未登録のアプリケーションには、表示用デバイスと実行用デバイスとが予め設定されている。未登録のアプリケーションが起動した場合、当該未登録のアプリケーションが、自身に設定されている当該表示用デバイスにアクセスする。これにより、当該表示用デバイスが用いられて、当該未登録のアプリケーション用の画面が表示される。また、当該未登録のアプリケーションの実行の指示が与えられた場合、当該未登録のアプリケーションが、自身に設定されている当該実行用デバイスにアクセスする。これにより、当該実行用デバイスが用いられて、当該未登録のアプリケーションが実行される。つまり、当該未登録のアプリケーションによる処理や動作が実現される。このように、未登録のアプリケーションの表示用デバイスと実行用デバイスは、当該未登録のアプリケーションには設定されているが、画像形成装置10に登録されていない。その意味において、未登録のアプリケーションは、画像形成装置10にとって表示用デバイスと実行用デバイスとが不明なアプリケーションであるといえる。
【0098】
未登録のアプリケーションの起動の指示が与えられた場合、プロセッサ34は、全てのデバイスの復帰が完了した後に当該未登録のアプリケーションが起動して画面を表示するまでにアクセスされたデバイスを、当該未登録のアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイス(つまり表示用デバイス)として登録する。例えば、プロセッサ34は、当該表示用デバイスをデバイスの管理テーブルに登録する。
【0099】
また、プロセッサ34は、未登録のアプリケーションの実行中にアクセスされたデバイスを、当該未登録のアプリケーションの実行に必要なデバイス(つまり実行用デバイス)として登録する。例えば、プロセッサ34は、当該実行用デバイスをデバイスの管理テーブルに登録する。
【0100】
以下、
図10を参照して、未登録のアプリケーションの起動の指示が与えられたときの処理について説明する。
図10には、未登録のアプリケーションの起動と実行に関する処理の流れを示すフローチャートが示されている。
【0101】
まず、未登録のアプリケーションの起動の指示がユーザによって与えられると、プロセッサ34は、当該未登録のアプリケーションを起動させる(S20)。例えば、当該未登録のアプリケーションを表す画像(例えばアイコン等)がメニュー画面54に表示され、ユーザが、当該画像を押す等して当該未登録のアプリケーションの起動を指示する。プロセッサ34は、その起動の指示を受けて、当該未登録のアプリケーションを起動させる。
【0102】
ここでは、表示用デバイスと実行用デバイスとがデバイスの管理テーブルに登録されていない未登録のアプリケーションの起動の指示が与えられている。表示用デバイスと実行用デバイスとがデバイスの管理テーブルに登録されているアプリケーションの起動の指示が与えられた場合、
図4に示されているフローチャートに従って処理が行われる。例えば、アプリケーションの起動の指示が与えられた場合、プロセッサ34は、当該アプリケーションの表示用デバイスと実行用デバイスとがデバイスの管理テーブルに登録されているか否かを確認する。当該アプリケーションの表示用デバイスと実行用デバイスとがデバイスの管理テーブルに登録されている場合、プロセッサ34は、
図4に示されているフローチャートに従って処理を実行する。その後、プロセッサ34は、
図8に示されているフローチャートに従って処理を実行する。当該アプリケーションの表示用デバイスと実行用デバイスとがデバイスの管理テーブルに登録されていない場合、プロセッサ34は、当該アプリケーションが未登録のアプリケーションであると判断し、
図10に示されているフローチャートに従って処理を実行する。
【0103】
プロセッサ34は、画像形成装置10に含まれる全てのデバイスの復帰が完了するまで待機する。
【0104】
全てのデバイスの復帰が完了していない場合(S21,No)、プロセッサ34は、準備が未了である旨を示すメッセージ等を表示装置20に表示させる(S22)。処理は、ステップS21に移行する。
【0105】
全てのデバイスの復帰が完了している場合(S21,Yes)、プロセッサ34は、未登録のアプリケーション用の画面(例えば設定画面等)を表示装置20に表示させる(S22)。未登録のアプリケーションには、当該未登録のアプリケーション用の画面が予め設定されており、当該未登録のアプリケーションが起動することで、当該画面が表示装置20に表示される。
【0106】
プロセッサ34は、未登録のアプリケーションが起動して画面を表示するまでに当該未登録のアプリケーションがアクセスしたデバイスを、当該未登録アプリケーションの表示用デバイスとしてデバイスの管理テーブルに登録する(S24)。未登録のアプリケーションには、表示用デバイスと実行用デバイスとが予め設定されている。未登録のアプリケーションが、自身に設定されている表示用デバイスにアクセスすることで、当該表示用デバイスが用いられて、当該未登録のアプリケーション用の画面が表示装置20に表示される。プロセッサ34は、そのアクセスされたデバイスを、未登録のアプリケーションの表示用デバイスとして、デバイスの管理テーブルに登録する。
【0107】
未登録のアプリケーションが起動した後、ユーザによって、当該未登録のアプリケーションの実行の操作が行われると(例えば実行の指示が与えられると)(S25)、プロセッサ34は、当該未登録のアプリケーションを実行する。未登録のアプリケーションが、自身に設定されている実行用デバイスにアクセスすることで、当該実行用デバイスが用いられて、当該未登録のアプリケーションが実行される。つまり、当該未登録のアプリケーションを用いた処理や動作が実現される。
【0108】
プロセッサ34は、未登録のアプリケーションの実行中に当該未登録のアプリケーションがアクセスしたデバイスを、当該未登録のアプリケーションの実行用デバイスとしてデバイスの管理テーブルに登録する(S26)。
【0109】
以上のようにして、未登録のアプリケーションの表示用デバイスと実行用デバイスとが、デバイスの管理テーブルに登録される。その意味において、当該未登録のアプリケーションは、画像形成装置10にとって表示用デバイスと実行用デバイスとが不明なアプリケーションではなくなったといえる。表示用デバイスと実行用デバイスとが管理テーブルに登録されると、それ以降の処理においては、プロセッサ34は、管理テーブルを参照して、アプリケーションの起動に関する処理(
図4参照)と実行に関する処理(
図8参照)とを実行する。
【0110】
以下、
図11及び
図12を参照して、未登録のアプリケーションの具体例について説明する。
図11及び
図12には、デバイスの管理テーブルが示されている。
【0111】
ここでは一例として、アプリケーション「ネットワーク印刷」が画像形成装置10に追加され、当該アプリケーション「ネットワーク印刷」が初めて起動させられるものとする。
【0112】
図11には、アプリケーション「ネットワーク印刷」が起動させられる前の管理テーブルが示さている。アプリケーション「ネットワーク印刷」は画像形成装置10に追加で搭載されているため、アプリケーション「ネットワーク印刷」の名称は、管理テーブルに登録されている。一方で、アプリケーション「ネットワーク印刷」の表示用デバイスと実行用デバイスは、デバイスの管理テーブルに登録されていない。したがって、アプリケーション「ネットワーク印刷」は、未登録のアプリケーションであり、画像形成装置10にとって、表示用デバイスと実行用デバイスとが不明なアプリケーションである。
【0113】
この状態で、アプリケーション「ネットワーク印刷」の起動の指示がユーザによって与えられると(S20)、ステップS21~S24までの処理が実行される。これにより、アプリケーション「ネットワーク印刷」が起動して画面を表示するまでにアプリケーション「ネットワーク印刷」がアクセスしたデバイスが、アプリケーション「ネットワーク印刷」の表示用デバイスとして、デバイスの管理テーブルに登録される。
【0114】
また、アプリケーション「ネットワーク印刷」の実行の指示がユーザによって与えられると(S25)、ステップS26の処理が実行される。これにより、アプリケーション「ネットワーク印刷」の実行中にアプリケーション「ネットワーク印刷」がアクセスしたデバイスが、アプリケーション「ネットワーク印刷」の実行用デバイスとして、デバイスの管理テーブルに登録される。
【0115】
図12には、アプリケーション「ネットワーク印刷」が起動させられて実行された後の管理テーブルが示されている。
【0116】
アプリケーション「ネットワーク印刷」が起動して画面を表示するまで、アプリケーション「ネットワーク印刷」は、通信I/F26と表示装置20にアクセスしている。そのため、通信I/F26と表示装置20が、表示用デバイスとして管理テーブルに登録される。
【0117】
アプリケーション「ネットワーク印刷」の実行中に、アプリケーション「ネットワーク印刷」は、印刷装置12と通信I/F26にアクセスしている。そのため、印刷装置12と通信I/F26が、実行用デバイスとして管理テーブルに登録される。
【0118】
このように、表示用デバイスと実行用デバイスが管理テーブルに登録されると、それ以降、アプリケーション「ネットワーク印刷」の起動や実行の指示が与えられた場合、プロセッサ34は、管理テーブルを参照して、起動や実行に関する処理を実行する。
【0119】
(予め定められたアプリケーション用の画面を表示する実施例)
画像形成装置10の電源をオンにする操作が行われた後、予め定められたアプリケーション用の画面を表示することが設定される場合がある。以下、予め定められたアプリケーションを「デフォルトのアプリケーション」と称し、予め定められたアプリケーション用の画面を「デフォルト画面」と称することとする。デフォルト画面は、例えば、デフォルトのアプリケーションの設定画面等である。
【0120】
デフォルトのアプリケーションを示す情報とデフォルト画面を示す情報は、メモリ30に記憶される。例えば、ユーザが、UI18を操作してデフォルトのアプリケーションを指定すると、その指定されたアプリケーションを示す情報が、デフォルトのアプリケーションを示す情報として、メモリ30に記憶される。また、その指定されたアプリケーション用の画面を示す情報が、デフォルト画面を示す情報として、メモリ30に記憶される。
【0121】
アプリケーション「ネットワーク印刷」用の画面が、デフォルト画面として定められている場合、画像形成装置10が起動した後、プロセッサ34は、アプリケーション「ネットワーク印刷」用の画面(例えば、ネットワーク印刷設定画面58)を、表示装置20に表示させる。別の例として、アプリケーション「コピー」用の画面が、デフォルト画面として定められている場合、画像形成装置10が起動した後、プロセッサ34は、アプリケーション「コピー」用の画面(例えば、コピーの設定画面等)を、表示装置20に表示させる。
【0122】
つまり、
図4に示されている例では、画像形成装置10が起動した後、まず、メニュー画面54が表示装置20に表示されるが(S03)、ここでは、メニュー画面54の代わりに、デフォルト画面が表示装置20に表示される。
【0123】
デフォルト画面が設定されている場合において、そのデフォルト画面の表示に必要なデバイス(つまり、デフォルトのアプリケーションの表示用デバイス)の復帰が完了した場合、プロセッサ34は、当該デフォルトのアプリケーションを起動させる。デフォルトのアプリケーションの実行用デバイスの復帰が完了していない場合であっても、表示用デバイスの復帰が完了している場合、プロセッサ34は、当該デフォルトのアプリケーションを起動させる。
【0124】
例えば、アプリケーション「ネットワーク印刷」がデフォルトのアプリケーションとして設定され、アプリケーション「ネットワーク印刷」用の画面が、デフォルト画面として設定されているものとする。この場合、画像形成装置10の電源をオンにする操作が行われ、アプリケーション「ネットワーク印刷」の表示用デバイスの復帰が完了すると、プロセッサ34は、アプリケーション「ネットワーク印刷」を起動させる。例えば、ネットワーク印刷設定画面58が、デフォルト画面として表示装置20に表示される。アプリケーション「ネットワーク印刷」の実行用デバイスの復帰が完了していない場合であっても、表示用デバイスの復帰が完了している場合、プロセッサ34は、アプリケーション「ネットワーク印刷」を起動させ、アプリケーション「ネットワーク印刷」のデフォルト画面(例えばネットワーク印刷設定画面58)を表示装置20に表示させる。
【0125】
アプリケーション「ネットワーク印刷」の表示用デバイスの復帰が完了していない場合、プロセッサ34は、その復帰が完了するまで、準備中である旨を示すメッセージ等を表示装置20に表示させる。
【0126】
以上のように、デフォルト画面が設定されている場合であっても、表示用デバイスの復帰が完了した場合、実行用デバイスの復帰が完了していなくても、そのデフォルト画面が表示される。
【0127】
画像形成装置10の各機能は、一例としてハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。例えば、画像形成装置10のプロセッサ34が、メモリ30に記憶されているプログラムを読み出して実行することで、画像形成装置10の各機能が実現される。プログラムは、CD又はDVD等の記録媒体を経由して、又は、ネットワーク等の通信経路を経由して、メモリに記憶される。
【0128】
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU: Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0129】
(付記)
(((1)))
プロセッサを有し、
アプリケーション毎に、アプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスと、アプリケーションの実行に必要なデバイスと、が定められており、
前記プロセッサは、
自装置の電源をオンにする操作が行われた後、アプリケーションの起動の指示が与えられた場合において、前記起動の指示が与えられたアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスの復帰が完了している場合、前記起動の指示が与えられたアプリケーションを起動させる、
情報処理装置。
(((2)))
前記プロセッサは、
前記起動の指示が与えられたアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスの復帰が完了していない場合、前記起動の指示が与えられたアプリケーションを起動させない、
(((1)))に記載の情報処理装置。
(((3)))
前記プロセッサは、更に、
前記起動の指示が与えられたアプリケーションが起動した後、その起動したアプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了していない場合、前記アプリケーションの実行の指示が与えられても、前記アプリケーションを実行せず、
前記アプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了している場合において、前記アプリケーションの実行の指示が与えられた場合、前記アプリケーションを実行する、
(((1)))又は(((2)))に記載の情報処理装置。
(((4)))
前記プロセッサは、
画面の表示に必要なデバイスが自装置に登録されていない未登録のアプリケーションの起動の指示が与えられた場合、全てのデバイスの復帰が完了した後に前記未登録のアプリケーションが起動して画面を表示するまでにアクセスされたデバイスを、前記未登録のアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスとして登録し、
前記未登録のアプリケーションの実行中にアクセスされたデバイスを、前記未登録のアプリケーションの実行に必要なデバイスとして登録する、
(((1)))から(((3)))のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(((5)))
前記プロセッサは、
自装置の電源をオンにする操作が行われた後に、予め定められたアプリケーション用の画面を表示することが設定されている場合において、前記予め定められたアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスの復帰が完了した場合、前記予め定められたアプリケーションを起動させる、
(((1)))から(((4)))のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(((6)))
前記プロセッサは、
実行されていたプログラムの状態を示す情報をメモリに記憶させ、デバイスへ電力を供給せずに前記メモリが情報を保持するために必要な電力を前記メモリに供給する機能が実行されて、自装置の電源がオフにされた場合において、自装置の電源をオンにする操作が行われた後にアプリケーションの起動の指示が与えられた場合、前記起動の指示が与えられたアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスの復帰が完了すると、前記起動の指示が与えられたアプリケーションを起動させる、
(((1)))から(((6)))のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(((7)))
アプリケーション毎に、アプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスと、アプリケーションの実行に必要なデバイスと、が定められた装置を制御するコンピュータが、
前記装置の電源をオンにする操作が行われた後、アプリケーションの起動の指示が与えられた場合において、前記起動の指示が与えられたアプリケーション用の画面の表示に必要なデバイスの復帰が完了している場合、前記起動の指示が与えられたアプリケーションを起動させる、
ように動作させるプログラム。
【0130】
(((1)))又は(((6)))に係る情報処理装置,(((7)))に係るプログラムによれば、装置の電源をオンにする操作が行われた後、アプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了していない場合であっても、アプリケーション用の画面に対する操作を行うことができる。
(((2)))に係る情報処理装置によれば、アプリケーション用の画面に対する操作が不可能なときにアプリケーションが起動することを防止することができる。
(((3)))に係る情報処理装置によれば、アプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了したときにアプリケーションが実行されることを防止することができる。
(((4)))に係る情報処理装置によれば、未登録のアプリケーションが情報処理装置に搭載されている場合であっても、画面の表示に必要なデバイスとアプリケーションの実行に必要なデバイスとを登録することができる。
(((5)))に係る情報処理装置によれば、予め定められたアプリケーション用の画面を表示する場合において、当該アプリケーションの実行に必要なデバイスの復帰が完了していない場合であっても、当該画面に対する操作を行うことができる。
【符号の説明】
【0131】
10 画像形成装置、20 表示装置、24 電源ボタン、30 メモリ、34 プロセッサ。