(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047722
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】中古車両販売管理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240401BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240401BHJP
【FI】
G06Q30/06 312
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153377
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154380
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100081972
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 豊
(72)【発明者】
【氏名】吉田 滉平
(72)【発明者】
【氏名】森田 倖平
(72)【発明者】
【氏名】西島 駿輔
(72)【発明者】
【氏名】シュウ ナンシン
(72)【発明者】
【氏名】吉田 雅
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB53
5L049CC17
(57)【要約】
【課題】購入希望者が希望する希望仕様を反映した中古車両を検索すること。
【解決手段】中古車両販売管理装置100は、中古車両の車両種別を示す車種情報、および車両種別毎に管理される複数の仕様情報を、車両情報として記憶する車両情報記憶部11と、複数の仕様情報毎にこだわり度指標を示すこだわり度情報を記憶するテーブル記憶部12と、購入希望者から希望する中古車両の希望車種情報および一つ以上の希望仕様情報の入力を受付ける購入希望情報受付部13と、希望仕様情報およびテーブル記憶部12のこだわり度指標に基づいて検索範囲を設定し、検索範囲に対応する車両情報記憶部11の車両情報に基づき、希望車種情報と一致する車種の中で希望仕様情報と一致する仕様の中古車両を検索する検索部14と、中古車両の検索結果を示す検索情報を出力する情報出力部16と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中古車両の車両種別を示す車種情報、および前記車両種別毎に管理される複数の仕様情報を、車両情報として記憶する車両情報記憶部と、
複数の前記仕様情報毎にこだわり度指標を示すこだわり度情報を記憶するテーブル記憶部と、
購入希望者から希望する中古車両の希望車種情報および一つ以上の希望仕様情報の入力を受付ける購入希望情報受付部と、
前記希望仕様情報および前記テーブル記憶部の前記こだわり度指標に基づいて検索範囲を設定し、前記検索範囲に対応する前記車両情報記憶部の前記車両情報に基づき、前記希望車種情報と一致する車種の中で前記希望仕様情報と一致する仕様の中古車両を検索する検索部と、
前記中古車両の検索結果を示す検索情報を出力する情報出力部と、
を備えることを特徴とする中古車両販売管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の中古車両販売管理装置において、
前記購入希望情報受付部で二つ以上の前記希望仕様情報を受付けた場合に、先に入力された前記希望仕様情報に対応する前記こだわり度指標を、後に入力された前記希望仕様情報に対応する前記こだわり度指標よりも高く設定する設定部を備えることを特徴とする中古車両販売管理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の中古車両販売管理装置において、
前記検索部は、前記購入希望情報受付部で受付けた前記希望仕様情報に対応する前記こだわり度指標が所定値よりも低い場合に、前記希望車種情報と一致する車種の中で、前記希望仕様情報と一致する仕様の中古車両に加えて、前記希望仕様情報と一致しない仕様のうち前記こだわり度指標が前記所定値よりも低い仕様の中古車両も検索することを特徴とする中古車両販売管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中古車両販売を管理する中古車両販売管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットオークションに代表される個人間売買が広く普及し、中古車の売買にも波及している。中古車取引で商品となる自動車は、家電製品等とは異なり多種多様な仕様が存在する。例えば、一つの車種でも外装色、カーナビゲーションの有無、シートの生地等の複数の仕様が存在する。そのため、購入希望者は、希望する仕様の車両を指定することで目的の中古車を購入する。
このようなインターネット上の車両の取引の仕組みとして、以下の中古車情報検索装置が知られている(特許文献1参照)。この中古車情報検索装置では、中古車の種類を特定するための車種情報を含む検索条件と、他の検索条件として指定する年式および走行距離とに基づき中古車データが抽出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、車種以外の検索条件は多種多様であり、車両の購入を希望する側にとって、多種多様な全ての項目を入力することは現実的ではない。また、車両の売却を希望する側にとっても、多種多様な項目を載せることによって全項目が購入希望者の求める内容と一致する可能性が低くなることから、検索で抽出されにくくなる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様である中古車両販売管理装置は、中古車両の車両種別を示す車種情報、および車両種別毎に管理される複数の仕様情報を、車両情報として記憶する車両情報記憶部と、複数の仕様情報毎にこだわり度指標を示すこだわり度情報を記憶するテーブル記憶部と、購入希望者から希望する中古車両の希望車種情報および一つ以上の希望仕様情報の入力を受付ける購入希望情報受付部と、希望仕様情報およびテーブル記憶部のこだわり度指標に基づいて検索範囲を設定し、検索範囲に対応する車両情報記憶部の車両情報に基づき、希望車種情報と一致する車種の中で希望仕様情報と一致する仕様の中古車両を検索する検索部と、中古車両の検索結果を示す検索情報を出力する情報出力部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、購入希望者の希望仕様を反映した中古車両の検索が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施の形態に係る中古車両販売管理装置の全体構成の一例を概略的に示すブロック図。
【
図3】
図1のサーバで実行される中古車両販売管理処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
発明の実施の形態に係る中古車両販売管理装置は、購入希望者から中古車両の購入希望を示す情報(購入希望情報と呼ぶ)を受付け、購入希望情報に含まれる希望車種および一つ以上の希望仕様の情報を含む車両情報に基づいて、あらかじめ記憶(登録と呼んでもよい)されている売却候補車両の車両情報の中から、購入希望情報の車両情報と一致する車両を検索する。中古車両販売管理装置には、売却希望者から受付けた複数の中古車両の車両情報が登録されている。
【0009】
一般に、購入希望情報の中の希望仕様に第1希望および第2希望が含まれる方が、第1希望のみが含まれる場合と比べて検索時にヒット(hit)しやすくなる。しかしながら、購入希望者にとっては第2希望が存在せず、第1希望しか許容できない場合がある。
また、購入希望情報の中の希望仕様の項目数(カテゴリー数と呼んでもよい)が少ない方が、希望仕様のカテゴリー数が多い場合と比べて検索時にヒットしやすくなる。しかしながら、購入希望者がどのカテゴリーの希望仕様を重視しているかがわからず、希望仕様のカテゴリー数を減らすことが難しい。
【0010】
そこで、実施の形態では、購入希望者が入力した希望仕様の内容に基づいて、検索時の検索範囲を自動的に変更する。検索範囲の自動変更により、購入希望者が望む希望仕様の中古車両を適切に検索することが可能になる。このような中古車両販売管理装置の詳細について、以下に説明する。
【0011】
<装置の概要>
図1は、本発明の実施の形態に係る中古車両販売管理装置100の全体構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図1に示すように、中古車両販売管理装置100は、サーバ10と、中古車両販売管理サービスを介して中古車両の売却を希望する売却希望者が携帯する売却希望者端末20と、中古車両販売管理サービスを介して中古車両の購入を希望する購入希望者が使用する購入希望者端末30とを主に有する。サーバ10と売却希望者端末20、サーバ10と購入希望者端末30とは、インターネット等のネットワーク40を介して通信可能に接続される。
【0012】
<サーバ>
サーバ10は、CPU(プロセッサ)、ROM、RAM(メモリ)、その他の周辺回路等を有するコンピュータを含んで構成される。サーバ10は、車両情報記憶部11と、テーブル記憶部12と、購入希望情報受付部13と、検索部14と、設定部15と、情報出力部16として機能する。
【0013】
<売却希望者端末>
売却希望者端末20は、スマートフォン等の携帯可能な通信端末として構成される。売却希望者端末20には、中古車両販売管理サービス用のアプリケーションがあらかじめインストールされる。各売却希望者は、それぞれの売却希望者端末20を介し、売却対象の車両の種別を示す車種情報、およびその車両の複数の仕様情報を車両情報として含む、売却希望情報を入力することができる。入力された売却希望情報は、売却希望者端末20からサーバ10に送信可能に構成されている。
【0014】
<購入希望者端末>
購入希望者端末30は、スマートフォンやパソコン等の通信端末として構成される。購入希望者端末30にも、中古車両販売管理サービス用のアプリケーションがあらかじめインストールされる。各購入希望者は、それぞれの購入希望者端末30を介し、購入希望の車両の種別を示す希望車種情報、およびその車両の複数の希望仕様情報を車両情報として含む、購入希望情報を入力することができる。入力された購入希望情報は、購入希望者端末30からサーバ10に送信可能に構成されている。
【0015】
サーバ10の機能的構成について説明する。
<車両情報記憶部>
車両情報記憶部11は、売却希望者が売却を希望する中古車両の車両情報を記憶する。車両情報は、中古車両の車両種別を示す車種情報と、中古車両の仕様を示す複数の項目を有する仕様情報とを含む。複数の仕様情報は車種毎に分類され、車種情報に関連付けて車両情報記憶部11に記憶されている。
【0016】
<テーブル記憶部>
テーブル記憶部12は、中古車両の仕様の項目毎に、仕様に対するこだわり度指標を示すこだわり度情報を記憶する。
図2は、市場調査等に基づいて作成されたこだわり度情報の一例を示す図である。
図2において、販売された車両の仕様と、その仕様に対するユーザのこだわり度指標の高低との関係を示している。仕様の項目別(換言すると、カテゴリー別)に、複数の仕様がこだわり度指標の高い方から順番に並べられる。実施の形態において、仕様のカテゴリーとして「外装色」、「内装色」、および「オーディオ」の3項目を例示する。例えば、仕様のカテゴリーが「外装色」の場合、仕様の「赤」は、他の色よりも外装色に対するこだわり度指標が高いことを示す。
図2の例では、1番「赤」、2番「青」、3番「シルバー」、4番「黒」、5番「白」の順に外装色に関するこだわり度指標が低くなる。そのため、実施の形態では各色に対するこだわり度指標を、例えば5段階の5、4、3、2、1で表すものとする。
【0017】
仕様のカテゴリーが「内装色」および「オーディオ」についても「外装色」の場合と同様で、それぞれ
図2の1番上の「皮革」および「無」のこだわり度指標は、いずれも5段階の5であることを示す。また、
図2の1番下の「グレー」および「8スピーカー」のこだわり度指標は、いずれも5段階の1であることを示す。
なお、「皮革」は色に関する仕様を示す文言ではないが、便宜上「内装色」のカテゴリーに含めている。また、「無」はいわゆるオーディオレス仕様である。
テーブル記憶部12は、あらかじめ
図2に例示したような車種毎に作成されたこだわり度情報を記憶する。
また、こだわり度指標が高くなるほど、ユーザがその仕様を諦めて他の仕様を許容することが困難であることを示す。反対に、こだわり度指標が低くなるほど、ユーザがその仕様を諦めて他の仕様を許容することが容易であることを示す。
【0018】
<購入希望情報受付部>
購入希望情報受付部13は、購入希望者の購入希望者端末30から送信された購入希望情報を受付ける。購入希望情報には購入希望の車両の種別を示す希望車種情報、およびその車両に対する複数の希望仕様情報が車両情報として含まれる。
【0019】
<検索部>
検索部14は、車両情報記憶部11に記憶されている複数の中古車両の車両情報の中から、購入希望情報と一致する車両情報を有する中古車両を以下の手順で検索する。
手順1として、検索部14は、後述する設定部15からの指示に基づき、テーブル記憶部12に記憶されているこだわり度情報を参照して、車両情報記憶部11に記憶されている車両情報の検索範囲を設定する。検索範囲の設定の詳細については後述する。
【0020】
手順2として、検索部14は、車両情報記憶部11に記憶されている全ての売却候補車両の車両情報のうち、手順1で決定した検索範囲に対応する車両情報に基づいて、希望車種情報と一致する車種であって、希望仕様情報と一致する仕様の中古車両を検索する。
【0021】
<設定部>
設定部15は、
図2に例示したこだわり度情報を参照し、購入希望者が購入希望者端末30に対して入力した希望仕様に対するこだわり度指標を設定する。例えば、仕様のカテゴリー「外装色」に対し、購入希望者が希望仕様として「赤」を入力している場合、設定部15は、購入希望者による「赤」に対するこだわり度指標を、
図2に基づいて5段階の5に設定する。
また、仕様のカテゴリー「内装色」に対し、購入希望者が希望仕様として「ホワイト」を入力している場合、設定部15は、購入希望者による「ホワイト」に対するこだわり度指標を、
図2に基づいて5段階の4に設定する。
さらに、仕様のカテゴリー「オーディオ」に対し、購入希望者が希望仕様として「ディスプレイ」を入力している場合、設定部15は、購入希望者による「ディスプレイ」に対するこだわり度指標を、
図2に基づいて5段階の3に設定する。
【0022】
次に、設定部15は、購入希望情報受付部13で受付けた希望仕様情報と、上述したように設定したこだわり度指標とに基づいて、以下のように検索範囲を変更するように検索部14に指示する。
(例1)
購入希望者の希望仕様に対するこだわり度指標を5段階の1~3に設定した場合、設定部15は、購入希望者にとっては上記希望仕様が第1希望であるものの、こだわり度指標が相対的に低いため、こだわり度指標が5段階の1~3に該当する他の仕様も購入希望者から許容されると判断する。そして、こだわり度指標が5段階の1~3に該当する仕様(希望仕様と異なる仕様)の中古車両に検索範囲を広げて設定するように検索部14に指示する。
【0023】
具体例として、例えばカテゴリー「外装色」に対する希望仕様が「黒」である場合、設定部15は、購入希望者の希望仕様に対するこだわり度指標を5段階の2に設定した上で、希望車種情報と一致する車種の中で、こだわり度指標が5段階の1~3に該当する他の仕様「シルバー」、「白」を加えた「黒」、「シルバー」、「白」のいずれかと一致する仕様の中古車両の検索を検索部14へ指示する。これにより、「外装色」が「黒」と、「シルバー」と、「白」の中古車両が検索部14により検索される。
希望仕様の「黒」に限らず「シルバー」、「白」を検索対象に含めることは、検索範囲の変更に該当する。
【0024】
なお、購入希望者の希望仕様に対するこだわり度指標を5段階の5に設定した場合、設定部15は、購入希望者にとっては上記希望仕様が第1希望であり、かつ、こだわり度指標が最も高いため、こだわり度指標が5段階の1~4に該当する他の仕様は購入希望者から許容されないと判断する。この場合は、こだわり度指標が5段階の5に該当する仕様の中古車両のみを検索範囲として設定するように検索部14に指示する。
【0025】
具体例として、例えばカテゴリー「外装色」に対する希望仕様が「赤」である場合、設定部15は、購入希望者の希望仕様に対するこだわり度指標を5段階の5に設定した上で、希望車種情報と一致する車種の中で、こだわり度指標が5段階の5に該当する仕様「赤」と一致する仕様の中古車両の検索を検索部14へ指示する。これにより、「外装色」が「赤」の中古車両のみが検索部14により検索される。
【0026】
(例2)
購入希望情報受付部13で受付けた希望仕様のカテゴリー数が複数指定されている場合(例えば「外装色」、「内装色」、「オーディオ」の3項目指定)に、設定部15は、購入希望者が購入希望者端末30に対して1番先に入力したカテゴリーについては、購入希望者の希望仕様に対するこだわり度指標を5段階の5に設定していない場合でも、購入希望者のこだわり度が高いと判断する。この場合は、購入希望者の希望仕様に対応する仕様の中古車両のみを検索範囲として設定するように検索部14に指示する。
【0027】
具体例として、例えば1番先に入力したカテゴリー「外装色」の希望仕様が「白」である場合、設定部15は、購入希望者の希望仕様に対するこだわり度指標を、通常であれば5段階の1であるところを、例外として5段階の5に設定した上で、希望車種情報と一致する車種の中で、購入希望者の希望仕様に該当する仕様「白」と一致する仕様の中古車両の検索を検索部14へ指示する。これにより、「外装色」が「白」の中古車両のみが検索部14により検索される。
上述した(例1)と同様に、通常であれば希望仕様の「白」に限らず「シルバー」、「黒」を検索対象に含めるところを、「白」のみを検索範囲として設定することは、検索範囲の変更に該当する。
【0028】
<情報出力部>
情報出力部16は、検索部14で検索された中古車両の検索結果を示す検索情報を購入希望者へ提示するために購入希望者端末30へ出力する。
【0029】
<フローチャートの説明>
図3は、あらかじめメモリに記憶されたプログラムに従いサーバ10で実行される中古車両販売管理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示す中古車両販売管理は、一例として、購入希望者端末30からサーバ10に購入希望情報が送信される、または、売却希望者端末20からサーバ10に売却希望情報が送信される毎に実行されるものとする。
【0030】
ステップS10において、サーバ10は、売却希望者端末20から売却希望情報を取得し、売却対象の車両の車両情報を車両情報記憶部11に記録してステップS20へ進む。上述したように、売却希望情報には売却対象の車両の種別を示す車種情報、およびその車両の複数の仕様情報が車両情報として含まれている。
なお、サーバ10に対するアクセスが購入希望者端末30からのアクセスである場合、サーバ10はステップS10をスキップしてステップS20へ進む。
【0031】
ステップS20において、サーバ10は、購入希望者端末30から取得した購入希望情報を受付けてステップS30へ進む。上述したように、購入希望情報には購入希望の車両の種別を示す希望車種情報、およびその車両に対する複数の希望仕様情報が車両情報として含まれる。
なお、サーバ10に対するアクセスが売却希望者端末20からのアクセスである場合、サーバ10は、車両情報を車両情報記憶部11に記録するとステップS20~S70をスキップして
図3による処理を終了する。
【0032】
ステップS30において、サーバ10は、設定部15により、
図2に例示したこだわり度情報を参照し、購入希望者が購入希望者端末30に対して入力した希望仕様に対するこだわり度指標を設定してステップS40へ進む。
【0033】
ステップS40において、サーバ10は、設定部15の指示に基づいて検索部14による車両情報の検索範囲を設定してステップS50へ進む。
【0034】
ステップS50において、サーバ10は、検索部14により、ステップS40で設定した検索範囲に対応する車両情報に基づいて、希望車種情報と一致する車種であって、希望仕様情報と一致する仕様の中古車両を検索し、ステップS60へ進む。
【0035】
ステップS60において、サーバ10は、検索結果を購入希望者に提示する。より具体的には、情報出力部16により、検索結果を示す情報をステップS20で購入希望情報を受けた購入希望者端末30へ出力してステップS70へ進む。購入希望者端末30の不図示の表示部には、検索によりヒットした中古車両の概要(車種、仕様、年式、走行距離、価格等)が表示される。
【0036】
ステップS70において、サーバ10は、ステップS10で利用希望を受けた購入希望者端末30に対する処理を終了してよいか否かを判定する。購入希望者端末30の不図示の表示部には、例えば「検索を終了しますか? 条件を変えて検索をしますか?」というメッセージが表示される。サーバ10は、購入希望者端末30から終了指示を受けた場合にステップS70を肯定判定して
図3による処理を終了する。終了後、必要に応じて売買処理を行うプログラムを起動する。一方、サーバ10は、購入希望者端末30から条件を変える指示を受けた場合にはステップS70を否定判定してステップS20へ戻り、上述した処理を繰り返す。
【0037】
上述した実施の形態によれば、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)中古車両販売管理装置100は、中古車両の車両種別を示す車種情報、および車両種別毎に管理される複数の仕様情報を、車両情報として記憶する車両情報記憶部11と、複数の仕様情報毎にこだわり度指標を示すこだわり度情報を記憶するテーブル記憶部12と、購入希望者から希望する中古車両の希望車種情報および一つ以上の希望仕様情報の入力を受付ける購入希望情報受付部13と、希望仕様情報およびテーブル記憶部12のこだわり度指標に基づいて検索範囲を設定し、検索範囲に対応する車両情報記憶部11の車両情報に基づき、希望車種情報と一致する車種の中で希望仕様情報と一致する仕様の中古車両を検索する検索部14と、中古車両の検索結果を示す検索情報を出力する情報出力部16と、を備える。
このように構成したので、検索部14で検索する車両情報記憶部11の車両情報の検索範囲を、希望仕様情報およびこだわり度指標に基づいて適切に変更することが可能になる。車両情報の検索範囲が自動で変更されることにより、購入希望者が細かく希望仕様を指定しなくても、購入希望者が希望する希望仕様を反映した中古車両の検索が可能になる。また、販売希望者にとっては、検索範囲の変更により検索時にヒットしやすくなることから、中古車両を購入希望者に紹介する機会が増え、売買成立の可能性が高くなる。
【0038】
(2)上記(1)の中古車両販売管理装置100において、購入希望情報受付部13で二つ以上の希望仕様情報を受付けた場合に、先に入力された希望仕様情報に対応するこだわり度指標を、後に入力された希望仕様情報に対応するこだわり度指標よりも高く設定する設定部15を備える。
このように構成したので、先に入力された希望仕様情報については、購入希望者のこだわり度が高いという考え方に基づいて、車両情報の検索範囲を適切に変更することが可能になる。車両情報の検索範囲が自動で変更されることにより、購入希望者が希望する希望仕様を反映した中古車両の検索が可能になる。
【0039】
(3)上記(1)の中古車両販売管理装置100において、検索部14は、購入希望情報受付部13で受付けた希望仕様情報に対応するこだわり度指標が所定値よりも低い場合に、希望車種情報と一致する車種の中で、希望仕様情報と一致する仕様の中古車両に加えて、希望仕様情報と一致しない仕様のうちこだわり度指標が所定値よりも低い仕様の中古車両も検索する。
このように構成したので、購入希望者の希望仕様に対するこだわり度指標が所定値よりも低い場合は、こだわり度指標が所定値よりも低い他の仕様も購入希望者から許容され得るという考え方に基づき、車両情報の検索範囲を適切に変更することが可能になる。
【0040】
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施の形態により本発明が限定されるものではない。
仕様のカテゴリー数、カテゴリーの内容およびカテゴリーにおける仕様は一例であり、適宜変更して構わない。
【符号の説明】
【0041】
10 サーバ、11 車両情報記憶部、12 テーブル記憶部、13 購入希望情報受付部、14 検索部、15 設定部、16 情報出力部、20 売却希望者端末、30 購入希望者端末、40 ネットワーク、100 中古車両販売管理装置