IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社寺岡精工の特許一覧

特開2024-47825システム、計量装置、情報処理装置及びプログラム
<>
  • 特開-システム、計量装置、情報処理装置及びプログラム 図1
  • 特開-システム、計量装置、情報処理装置及びプログラム 図2
  • 特開-システム、計量装置、情報処理装置及びプログラム 図3
  • 特開-システム、計量装置、情報処理装置及びプログラム 図4
  • 特開-システム、計量装置、情報処理装置及びプログラム 図5
  • 特開-システム、計量装置、情報処理装置及びプログラム 図6
  • 特開-システム、計量装置、情報処理装置及びプログラム 図7
  • 特開-システム、計量装置、情報処理装置及びプログラム 図8
  • 特開-システム、計量装置、情報処理装置及びプログラム 図9
  • 特開-システム、計量装置、情報処理装置及びプログラム 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047825
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】システム、計量装置、情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20240401BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20240401BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
G07G1/00 331C
G07G1/01 301D
G07G1/12 311B
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153531
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】横野 周作
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 直浩
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142CA01
3E142CA05
3E142CA06
3E142DA07
3E142DA08
3E142FA41
3E142GA32
3E142JA01
(57)【要約】
【課題】
重量の量り売りだけではなく、さらに、カップ売りを簡単に操作できる装置や、カップ売り、1匙売りなどに適したシステムが求められているところ、カップ売り等の多段階の定量販売に適したシステムを提供することを課題とする提供することを課題とする。
【解決手段】
情報処理装置と複数の計量装置を備えるシステムであって、前記計量装置は、物品の質量を計測する計量手段と、識別子と単位重量を記憶する記憶手段と、前記計量手段で計量した質量から前記記憶手段で記憶している単位重量を除算した値を算出する算出手段と、前記識別子と、前記算出手段による算出値を出力する出力手段と、を有し、前記情報処理装置は、前記出力手段で出力された前記識別子と前記算出値を入力する入力手段と、前記入力手段で入力された前記識別子と前記算出値から販売する物品を特定する特定手段と、を有していることを特徴とするシステムにより、課題を解決した。
【選択図】 図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置と複数の計量装置を備えるシステムであって、
前記計量装置は、
物品の質量を計測する計量手段と、
識別子と単位重量を記憶する記憶手段と、
前記計量手段で計量した質量から前記記憶手段で記憶している単位重量を除算した値を算出する算出手段と、
前記識別子と、前記算出手段による算出値を出力する出力手段と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記出力手段で出力された前記識別子と前記算出値を入力する入力手段と、
前記入力手段で入力された前記識別子と前記算出値から販売する物品を特定する特定手段と、を有している
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
情報処理装置と複数の計量装置を備えるシステムであって、
前記計量装置は、
物品の質量を計測する計量手段と、
識別子と単位重量を記憶する記憶手段と、
前記計量手段で計量した質量から前記記憶手段で記憶している単位重量を除算した値を算出する算出手段と、
前記識別子と、前記算出手段による算出値を出力する出力手段と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記出力手段で出力された前記識別子と前記算出値を入力する入力手段と、
前記入力手段で入力された前記識別子から販売する物品を特定し、該物品と前記算出値から販売用コードを選定する選定手段と、を有している
ことを特徴とするシステム。
【請求項3】
前記特定手段又は前記選定手段で特定された物品を選択可能に表示する表示手段を備える
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記算出値から前記販売する物品が特定されなかった場合、前記表示手段には、その旨が表示される
ことを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
情報処理装置と複数の計量装置を備えるシステムにおける計量装置であって、
物品の質量を計測する計量手段と、
識別子と単位重量を記憶する記憶手段と、
前記計量手段で計量した質量から前記単位重量を除算した値を算出する算出手段と、
前記識別子と、前記算出手段による算出値を出力する出力手段と、を有する計量装置。
【請求項6】
情報処理装置と、計量に応じた算出値を識別子と共に出力する計量装置を複数、備えるシステムにおける情報処理装置であって、
前記計量装置から出力された識別子と算出値を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信された前記識別子と前記算出値から販売する物品を特定する特定手段と、を有する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置と、計量に応じた算出値を識別子と共に出力する計量装置を複数、備えるシステムにおける情報処理装置であって、
前記計量装置から出力された識別子と算出値を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信された前記識別子から販売する物品を特定し、該物品と前記算出値から販売用コードを選定する選定手段と、を有する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置と、計量に応じた算出値を識別子と共に出力する計量装置を複数、備えるシステムにおける情報処理装置のコンピュータに、
前記計量装置から出力された識別子と算出値を受信する受信ステップと、
受信された前記識別子と前記算出値から販売する物品を特定するステップ
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
情報処理装置と、計量に応じた算出値を識別子と共に出力する計量装置を複数、備えるシステムにおける情報処理装置のコンピュータに、
前記計量装置から出力された識別子と算出値を受信する受信ステップと、
受信された前記識別子から販売する物品を特定するステップと、
特定された物品と前記算出値から販売用コードを選定するステップ
を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システムに関するものであって、特に、多段階の定量販売に適したシステム、計量装置、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、業者向けに販売される大量仕入れ向けに一纏めにされた物品を小売りにて提供するバルク販売が、注目されている。バルク販売を行うに際しては、顧客が所望する量だけを購入できるようにした物品供給装置が用いられる。シリアルディスペンサー、ナッツディスペンサー、キャンディディスペンサー、スナックディスペンサー等のいわゆるバルクディスペンサーと呼ばれる装置である(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】“Dry Food Dispenser 5Lt | IDM Dispenser 5 Free Standing - D50-ret”,[online],[令和4年9月17日検索],インターネット,<URL:https://qecdistribution.com.au/dry-food-dispenser-5lt-idm-dispenser-5-free-standing-d50-ret/>
【0004】
また、物品供給装置の中には、バルクディスペンサーから放出される物品を店舗が用意した紙容器(風袋)に収納し、計量後に発行される値付けラベルを容器に貼り付けてレジにて精算するという販売形態に適した物品販売装置として構成されているものもある。
【0005】
図10は、このような物品販売装置を示したものであり、複数用意された収納部(筒)から、希望する種類の物品に対応した収納部の供給操作部を操作することによって、任意の量の物品を取り出し、はかり売り(計量販売)を行うものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
所望する量を購入する方法として、1g単位で刻まれた任意の量で購入できる所謂量り売りに加え、カップや匙などにより、1カップ、2カップ、1匙、2匙単位での販売も想定される。例えば、30g、60g、90gといった段階別で選択できればg単位より所望する量が分かり易くなる場合もある。このような状況から、重量の量り売りだけではなく、さらに、カップ売りを簡単に操作できる装置や、カップ売り、1匙売りなどに適したシステムが求められている。
【0007】
本発明は、当該要求のうち、後者要求、すなわち、カップ売りなどに適したシステムへの要求に鑑みて、なされたものであり、カップ売り等の多段階の定量販売に適したシステム、計量装置、情報処理装置及びプログラムを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のシステムは、少なくとも以下の構成を具備するものである。
情報処理装置と複数の計量装置を備えるシステムであって、前記計量装置は、物品の質量を計測する計量手段と、識別子と単位重量を記憶する記憶手段と、前記計量手段で計量した質量から前記記憶手段で記憶している単位重量を除算した値を算出する算出手段と、前記識別子と、前記算出手段による算出値を出力する出力手段と、を有し、前記情報処理装置は、前記出力手段で出力された前記識別子と前記算出値を入力する入力手段と、前記入力手段で入力された前記識別子と前記算出値から販売する物品を特定する特定手段と、を有していることを特徴とするシステムである。
また、本発明の計量装置は、少なくとも以下の構成を具備するものである。
情報処理装置と複数の計量装置を備えるシステムにおける計量装置であって、物品の質量を計測する計量手段と、識別子と単位重量を記憶する記憶手段と、前記計量手段で計量した質量から前記単位重量を除算した値を算出する算出手段と、前記識別子と、前記算出手段による算出値を出力する出力手段と、を有する計量装置である。
また、本発明の情報処理装置は、少なくとも以下の構成を具備するものである。
情報処理装置と、計量に応じた算出値を識別子と共に出力する計量装置を複数、備えるシステムにおける情報処理装置であって、前記計量装置から出力された識別子と算出値を受信する受信手段と、前記受信手段で受信された前記識別子と前記算出値から販売する物品を特定する特定手段と、を有することを特徴とする情報処理装置である。
また、本発明のプログラムは、少なくとも以下の構成を具備するものである。
情報処理装置と、計量に応じた算出値を識別子と共に出力する計量装置を複数、備えるシステムにおける情報処理装置のコンピュータに、前記計量装置から出力された識別子と算出値を受信する受信ステップと、受信された前記識別子と前記算出値から販売する物品を特定するステップを実行させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、多段階の定量販売に適したシステム、計量装置、情報処理装置及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明のシステムが前提とする物品供給装置を、本発明の実施形態に係る計量装置とともに組付けた外観を示す左斜視図である。
図2】物品供給装置を分解した様子を示す左斜視図である。
図3】本発明の実施形態に係る計量装置の外観を示す右斜視図であって、一部の部品を外している図である。
図4】物品供給装置の一時貯留部が回転する際の零れ防止部材との関係を示す説明図である。
図5】本発明の実施形態に係るシステムのシステム構成図及び計量装置のハードウェア構成を示す図である。
図6】本発明の実施形態に係る計量装置及び本発明の実施形態に係る情報処理装置の機能ブロックを示す図である。
図7】本発明の実施形態に係る情報処理装置における設定時の操作入力画面を示す図である。
図8】本発明の実施形態に係る情報処理装置における顧客向け表示画面を示す図である。
図9】本発明の実施形態に係る情報処理装置から出力される値付けラベルを示す図である。
図10】従来の物品販売装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係るシステムが前提とする物品供給装置の実施の形態の一例を図面に基づいて説明するが、以下の図面は説明を目的に作成されたもので、分かりやすくするため、説明に不要な部材を意図的に図示していない場合がある。また、説明のため、部材を意図的に大きくまたは小さく図示している場合があり、正確な縮尺を示す図面ではない。なお、以下の説明で、異なる図における同一符号は同一機能の部位を示しており、各図における重複説明は適宜省略する。
【0012】
<物品供給装置及び計量装置>
(物品供給装置の構成)
図1は、本発明のシステムが前提とする物品供給装置1を、本発明の実施形態に係る計量装置6とともに組付けた外観を示す左斜視図である。図2は、物品供給装置1を分解した様子を示す左斜視図である。図3は、本発明の実施形態に係る計量装置6の外観を示す右斜視図であって、一部の部品を外している図である。
【0013】
図1及び図2に示す物品供給装置1は、物品保管容器5を取付けて用いられるものである。ここで、物品保管容器5は、文字通り、物品を保管するための容器であるが、仕入れた商品をストックするために物品保管容器5に移し替えるという作業が要求される訳ではなく、このままの格好で卸売りがされる流通容器ということでもあり、物品保管流通容器と捉えることもできる。つまり、販売者は、自身が仕入れたバルク商品の流通容器(通い容器)を、そのまま物品供給装置1に取り付ける格好となる。
【0014】
具体的な構造として、物品供給装置1は、図2に示すように、物品放出部2、ジョイント部3、支持部4とから構成される。物品放出部2は、物品保管容器5から投入される物品を物品供給装置1の外に放出する機能を担うものであって、後記する一時貯留部22を仲立ちとして、物品を通過させるための概略筒状の形状とされている。ジョイント部3は、物品放出部2と物品保管容器5を接続させる機能を果たすものである。支持部4は、物品供給装置1を支え、起立させるための手段であり、後述する計量装置6に接続される。なお、物品保管容器5は、物品供給装置1自体の構成要素ではない。
【0015】
物品放出部2は、樹脂成型等により製造されたものであり、操作者が回転操作を行うための放出操作部21と、放出操作部21の回転操作に連動して物品放出部2の本体内部で回動し、かつ、一方向のみが開口されることで規定容量の物品を収容可能な一時貯留部22と、物品供給装置1から物品を計量装置6側に受け渡すための放出口23を備えている。本実施形態において、一時貯留部22は、擦り切れ一杯で、コーヒー豆30gに相当する容量を収容するように設定されている。また、物品放出部2の本体部や一時貯留部のうち、少なくとも一部は、透明樹脂製のスケルトン構造となっており、一時貯留部22の回転動作の様子が見えるようにすることで、見た目上の楽しさを演出している。図面での透明部分の表現に困難性があるため、図2において、写真を併せ掲載する。物品放出部2の本体部の一時貯留部22を収容する箇所の内側面は、一時貯留部22の外縁に沿った円弧形状とされているため、後記する零れ防止部材24も円弧上に湾曲した状態となっていることが、写真から見て取れる。
【0016】
放出操作部21の操作に伴う回転は、例えば、ラチェット機構により、一方向にのみ回転するものである。爪・歯車タイプ、ランニング・フェースラタイプ等の形式を用いることができるが、一方向回転を実現できるのであれば、ラチェットだけでなく任意の機構を採用し得る。本実施形態においてラチェット爪は、60度毎に配置されている。これは、操作時のクリック感のフィーリングを良くするために設定されたものであるが、より細かい角度間隔に設定してもよい。そうすることで、爪間での遊びを小さくすることができる。
【0017】
物品放出部2の上部部分は、ジョイント部3を支える接続部26として構成され、当該接続部26の下面には、一時貯留部22の両側面外延に沿って円弧上で接する零れ防止部材24を担持するブラケット25が設けられている。零れ防止部材24の正面視前後(奥行)方向の長さは、一時貯留部22の前後方向開口部の長さよりも長くされ、物品が溢れないようにされている。また、零れ防止部材24の上下方向長さは、一時貯留部22の回転方向の開口部の長さ以上であればよい。図2では、物品放出部2の本体部の下側の開口まで届くようになっている。このような構成を備えることで物品を確実に落下させることができる。なお、この上下方向長さが図2の写真の1/4程度であっても、物品の零れ防止の機能は果たすのであるが、物品が放出側の下半分箇所に到達する位置で、零れ防止部材24が存在していないと、当該位置で擦れ等により物品が一時貯留部22の外側面とこれに接する物品放出部2の本体部の内側面との隙間に到達する等して、こまめな清掃作業が必要となってしまう。一時貯留部22の回転方向の開口部の長さよりも長く設定することで、または、下部放出口まで設定することで、メンテナンス処理負担の低減に寄与する。零れ防止部材24は、シリコーン部材で形成され、物品に傷を与えたりすることなく、防汚性でも優れている。ただし、エラストマー樹脂など、同様の弾性や軟性を有する素材で、零れ防止部材24を形成してもよい。さらに、零れ防止部材24の表面には粗面処理が施されている。この理由は、表面に、例えば、コーヒー豆といった物品が貼り付き難くするためである。零れ防止部材24の厚さにより画定されるコシの強さは、物品が零れ落ちないように、すなわち、一時貯留部22の脇を通り抜けできないよう物品を押し返すように、ある程度の強さが求められる一方で、これが強すぎると回転操作の妨げになる。そこで、いわゆる暖簾に腕押しと迄はいかないものの、それに近いような跳ね返り力(弾性)を与える適度な厚さ(薄さ)に設定されることが望ましい。ただし、厚く設定されたとしても、零れ防止の機能は果たされるので、厚い態様が排除されるものではない。なお、図2における一時貯留部22の前端及び後端の円盤状部分に対向する箇所では、ブラケット25の形状は円弧状とされており、一時貯留部22の回転を円滑とすることに寄与している。
【0018】
図2は、物品供給装置1を分解した図であるが、実際には、物品放出部2の本体部に各構成部品(21~26)が組付けられた状態で、さらには、ジョイント部3も接続された状態、つまり、これらの部品が一体とされた状態のままで、支持部4から取り外すことができる。具体的には、物品放出部2を上方向に少し移動させてから、水平方向前方へ引き出すことで簡単に取り外しを行うことができる。支持部4から取り外した後に、上下を反転させれば、空の保管容器5を外して、物品が充填された保管容器5と交換する際の作業を、物品を零したりすることなく、円滑に行うことができる。
【0019】
支持部4は、物品放出部2にジョイント部3を介して物品保管容器5が接続されている状態で一体化された物品供給装置1の本体を支える役目を担っている。支持部4は、支持枠41と支持脚42と台座43から構成される。支持枠41は、物品放出部2の上部部分である接続部26の縁を抱えるようにして保持し、支持脚42は、装置全体の支持構造となる。支持脚42は、アルミ押出成形により製造されており、後述する計量装置6の係合部67(図1及び図2において不図示)に係合される。台座43は、支持脚42と一体構造となっており、計量装置6の上面に被せられることで、支持脚42の支持構造となる。また、台座43は、上下に貫通しており、物品放出部2の放出口23から放出される物品を計量装置6のホッパー機構61の開口部に導く。
【0020】
(計量装置の構成)
図3は、計量装置6の外観を示す右斜視図であって、一部の部品を外している図である。計量装置6は、本体部の上から嵌めこまれるホッパー機構61と、本体部の下に取り付けられる放出部材62と、物品供給装置1の支持脚42が差し込まれる係合部67を備えている。放出部材62は、購入用容器に物品を放出するための放出側開口部を有する。なお、ホッパー機構61と放出部材62は、物品放出部2と同様に、スケルトンとされている。
【0021】
本発明の実施形態において、物品供給装置1は、支持部4を介して、計量装置6の上に載置されている。具体的に、計量装置6の筐体上面に支持部4の台座43の縁部が載置されると共に、支持脚42が計量装置6の係合部67に係合される格好で、物品供給装置1が支えられる構造とされている。この状態で、台座43が、計量装置6のホッパー機構61の開口部に覆い被さるようにされつつも、台座43の開口とホッパー機構61の開口とは離間する位置関係となるように、支持脚42のサイズが設定されている。
【0022】
計量装置6の前面パネルには、複数の表示部が設けられており、(後記する販売モード区分に応じた)カウント数/重量表示部63、単価表示部64、金額表示部65等から成る。これらの表示部は、独立した7セグで構成されているが、例えば、液晶パネルで構成してもよい。表示部の他、計量装置6の前面パネルには、ホッパー機構61の排出口を開くようにリンクが形成されている物品放出操作部66が設けられている。
【0023】
計量装置6は、重心が筐体の後半分に位置するような重量バランスとされている。このため、物品供給装置1が取り付けられた状態で、計量装置6は、筐体の2/3程度の部分だけを棚の上に安定して載置することが可能となるようになっている。図1では図示を省略しているが、既存の普通の棚に、計量装置の前側部分をはみ出した状態で載置されることになる。計量装置6の放出部材62が棚から前方に飛び出すようにされ、当該放出部材62の下に、顧客が用意した自前の容器を位置させて、その中に物品が収容される。
【0024】
(物品供給装置の操作手順)
物品供給装置1の操作手順について説明する。計量装置6の操作手順については、後記する<計量装置と情報処理装置とから構成されるシステム>の項において、説明する。図4は、物品供給装置1の一時貯留部22が回転する際の零れ防止部材24との関係を示す説明図である。ラチェット爪が60度間隔で配置されているため、(a)~(f)の6段階の状態を辿ることになる。なお、物品放出部2の本体部の下側が存在しない状態で描かれているため、零れ防止部材24が略鉛直に垂れ下がっているが、実際には、図2の写真のように、零れ防止部材24は円弧状で配置されることになる。ラチェット機構としては、爪歯車の他にも、回転体のボール孔にクリック用ボールを収容し、該ボールをボール孔の奥部に収容した圧縮コイルバネで突出方向に移動付勢するといった既存技術や、より簡便なバネ構造など、適宜のものを採用可能である。
【0025】
物品供給装置1において、物品放出部2の放出操作部21を回転が許容されている右回りへ回転操作すると、例えば、(f)の状態から(a)の状態へと遷移しつつ、一時貯留部22の開口部へ物品保管容器5から流下した物品が順次移動する。そして、回転中に一時貯留部22が満たされる。この際、零れ防止部材24により開口部よりも溢れた物品は堰き止められる格好となり、一時貯留部22内は所定の量(体積・質量)の物品によって満たされた状態となる。放出操作部21をさらに回転させると、(b)の状態から(c)の状態へと辿り、一時貯留部22の開口部はホッパー機構61の開口部側に向くようになる。この間、零れ防止部材24の作用でホッパー機構61の開口部からはみ出すことなく物品はホッパー機構61へ落下する。さらに放出操作部21を回転操作すると、一時貯留部22の開口部はホッパー機構61の開口部側に正対する(d)の状態となり、一時貯留部22内の物品はすべてホッパー機構61内へと移動する。
【0026】
このように、一時貯留部22の開口部は、上方に位置する状態(a)のときは物品保管容器5の下に位置するジョイント部3に、下方に位置する状態(d)のときはホッパー機構61の開口部側に位置する。ジョイント部3の開口は、一時貯留部22の開口部と同程度に、又は狭くなるように設定されている。ホッパー機構61の開口部は、一時貯留部22の開口部と同程度に、又は広くなるように設定されている。一時貯留部22が回転している間は、零れ防止部材24が一時貯留部22の開口部と当接ないし滑接するようにされており、ジョイント部3の開口とホッパー機構61の開口部が決して連通状態とはならないように作用する。
【0027】
このことに関して、(f)の状態の上方に配置されている(f)の状態を拡大した図で説明する。図示されるように、一時貯留部22と零れ防止部材24の間に、物品としてのコーヒー豆Cが嵌り込んでしまっている。操作フィーリングから選定される一時貯留部22のコシの強さ(弱さ)からすれば、このような状況が発生してしまうことが時々生じるが、(f)の状態から(a)の状態に遷移すれば、一時貯留部22の内部にコーヒー豆Cが落ちるので、実用上は問題ない。また、物品放出部2の概略筒状の本体部を有色とすれば、外部から視認されることもないので、見た目上の問題もなくなる。一方、顧客が自身で操作するという販売スタイルの場合、一時貯留部22の回転動作の見た目上の楽しさにより、スケルトン構造の部材で内部の動きが見えるように演出して、趣向性の向上に配慮するケースもある。その場合には、零れ防止部材24のコシの強さを、放出操作部21が操作不能ないし操作困難とならない程度で強くすれば、コーヒー豆Cが嵌り込む状況の発生を低減させることができる。
【0028】
零れ防止部材24は、一時貯留部22の左右両側に一対配置されている。正面視右側の零れ防止部材24は、物品の投入の初期段階(図4の(a)の状態~(b)の状態)においては、零れないし溢れ防止の機能を果たし、物品が放出されるに至る後半の段階(図4の(c)の状態~(d)の状態)においては、物品が擦れるのを防止する機能を果たす。正面視左側の零れ防止部材24は、自身の弾性力にて、戻り段階であるが故に物品が充填されていない一時貯留部22の開口部塞ぐように機能する。換言すれば、図示されていない、(e)の状態と(f)の状態との間の回転操作途中に、一時貯留部22の開口を塞ぐように、内側に撓むようになる。このことは、零れ防止部材24の厚さ、弾性、素材により実現される。零れ防止部材24が左側に配置されていることによって、物品放出部2の本体部の上下開口部が連通することは決してない。このように、左側の零れ防止部材24も有効に機能するものである。ただし、ラチェット爪の間隔をより小さく設定すれば、逆回転での物品の零れ落ちは発生しなくなるので、零れ防止部材24の左右両側への配置は、回転機構(ラチェット機構)の設定状況如何によっては、必ずしも必要とされる訳ではない。
【0029】
<計量装置と情報処理装置とから構成されるシステム>
(システム及びハードウェア構成)
図5は、本発明の実施形態に係るシステム100を示すものであって、図5(a)はシステム構成を、図5(b)は計量装置6のハードウェア構成を示している。なお、情報処理装置7は、店舗内のコンソール(操作卓)であり、顧客に提供した物品を販売するための情報が印刷された精算用ラベルを発行するプリンタ機能部を有するものであるが、それ以外の構成は、CPU、CPUとバス接続された記憶装置(ROM及びRAM)、ストレージデバイス、表示手段、通信手段、操作入力手段といった汎用PCが通常に備えるシステム構成と同様のものにすぎないため、ハードウェア構成の図示は省略し、後記する機能ブロック図によって説明する。換言すれば、プリンタ機能を外部に持たせるようにして、情報処理装置7を汎用PCやタブレットで構成することも可能である。
【0030】
図5(a)に示されるように、本発明の実施形態に係るシステム100において、複数の計量装置6がネットワークを通じて情報処理装置7に接続される。図において、情報処理装置7は一台として示されているが、複数台で構成することも可能である。ここで、ネットワークは店舗内LANであり、有線又は無線で接続されている。また、図示は省略するが、ストアコントローラ、POS、店員端末(取引状況管理装置:監視端末、モバイル端末など)が接続されてもよく、さらには、マスタ関連の処理がSaaS(Software as a Service)により実現されるように構成しても良い。
【0031】
図5(b)は、計量装置6のハードウェア構成図である。計量装置6は、図示されるように、制御部(CPU)、RAM、ROMなどの記憶装置を備える。制御部(CPU)は、計量装置6の各構成要素を統括的に制御する。制御部は、例えば、制御用プログラムを実行することにより、計量装置6の各機能をコンピュータに実現させる。ROMは、制御用プログラムなどを記憶する。また、情報処理装置7との接続時や、電源導入時に、RAMには、後記する識別子情報や単位重量情報が記憶される。制御部には、インターフェース回路を介して、上述したカウント数/重量表示部63、単価表示部64、金額表示部65等からなる表示部が接続されるほか、通信部及び重量検出部が接続されている。
【0032】
通信部は、情報処理装置7との接続を実現する一又は複数の通信手段によって実現される。例えば、情報処理装置7との相互接続は、有線又は無線のLANによって実現される。なお、通信部が有線LANによって実現される場合、計量装置6の電源は、外部電源と接続する情報処理装置7からPOE(Power over Ethernet)給電によって確保してもよい。ただし、このことは計量装置6が直接、外部電源と接続して、あるいは内部バッテリーによって給電することを妨げるものではない。
【0033】
重量検出部は、物品供給装置1から計量装置6に供給された物品を、例えばロードセルによる重量検出方式で計量する。この重量検出部には、ホッパー機構61が着脱可能に取り付けられており、これにより、重量検出部はホッパー機構61内に投入された物品を計量する。この重量検出部は、詳細には、検出器及びAD変換器(何れも不図示)によって構成される。
【0034】
重量検出部は、ロードセルによって実現され、AD変換器はロードセルから入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。デジタル信号への変換においては、重量値を適切に取得できる範囲を設定した上で、0点と最大秤量の値を記録する。デジタルデータに変換された値は、カウント数/重量表示部63に重量(計量値)として表示される。
【0035】
(機能ブロック構成)
図6は、本発明の実施形態に係る計量装置6及び本発明の実施形態に係る情報処理装置7から構成されるシステム100の機能ブロックを示す図である。図6に示すように、本発明の実施形態に係る計量装置6は、その機能として、計量制御手段601、識別子情報記憶部602、単位重量記憶部603、算出手段604、出力手段605、表示制御手段606を備える。
【0036】
計量制御手段601は、物品供給装置1から計量装置6に投入された物品の重量を、重量検出部により検出すると共に、重量の安定を判断する制御手段である。この計量制御手段601によって計量装置6内の物品の重量が検出された上で、重量が安定したと判断されると、後記する算出手段604での値の算出が実行される。
【0037】
識別子情報記憶部602は、計量装置6を識別可能な識別子を記憶する。この識別子は、計量装置6ごとにユニークな情報として割り当てられるものであり、かかる識別子により、複数の計量装置6から所定の計量装置6が一意に特定される。識別子は、情報処理装置7に初めて接続される場合、或いは、システム100の起動時に再接続される場合等に、各計量装置6が情報処理装置7に送信要求信号を送出して、情報処理装置7が割り当てた各識別子であって、複数の計量装置6それぞれの記憶手段に格納されるものである。取扱い物品の見直しが頻繁な店舗では、オペレーション上、都合が良い。ただし、見直しされることが然程頻繁でない店舗などでは、計量装置6に設けたDIPスイッチ等で設定できるようにしてもよい。なお、識別子に代えて、或いは加えて、計量装置6に商品コードを記憶させるように構成してもよい。識別子に代えて商品コードを記憶させた場合には、商品コードが識別子ということになる。
【0038】
単位重量記憶部603は、物品供給装置1から供給される取扱い物品についての単位重量を記憶する。単位重量は、物品供給装置1の一時貯留部22の1回分の収容量に対応する重量であるが、情報処理装置7に初めて接続される場合、或いは、電源投入されて再接続される場合等に、情報処理装置7に送信要求信号を送出して、情報処理装置7に記憶されている情報が引き継がれて格納される。
【0039】
算出手段604は、安定した重量であると計量制御手段601が判断した重量値を、単位重量記憶部603が記憶している単位重量で除算した算出値として求める。ただし、実施形態において、除算結果は、小数点以下まで求めるのではなく、切り下げにより自然数として得られる。理由については後記する。
【0040】
出力手段605は、算出手段604により得られた算出値と識別子の情報を、情報処理装置7へ出力する。表示制御手段606は、計量制御手段601や算出手段604等から取得した情報を、カウント数/重量表示部63、単価表示部64、金額表示部65に表示させる。物品の単価は、計量装置6が別途備える記憶部に保持させたものを表示させるものであってもよいし、情報処理装置7から取得して表示させるものであってもよい。金額(販売価格)は、単価と算出手段604が求めた算出値に基づいて算出される。
【0041】
図6に示すように、本発明の実施形態に係る情報処理装置7は、その機能として、物品情報記憶部71、設定情報記憶部72、特定処理部73、抽出処理部74、表示制御部76、情報処理部77、通信処理部78、発行処理部79を備える。なお、別例として、特定処理部73の代わりに、選定処理部75を具備させてもよい。このことについては、後記する。
【0042】
物品情報記憶部71は、物品の名称や単価など、被計量物たる物品の基本情報を記憶する記憶部である。物品情報記憶部71に記憶されるデータ項目には、例えば、物品識別情報、物品名、販売モード区分、単価、単位重量が含まれる。なお、物品情報記憶部71に記憶される情報は、店舗内に設置されている管理装置から得る、或いは、店舗外に存在するクラウドサーバ等からSaaS(Software as a Service)として得るような態様であってもよい。
【0043】
ここで、販売モード区分は、カップ売り等の多段階の定量販売であるか、はかり売り(計量販売)であるかの別を判断するための区分である。設定情報記憶部72は、計量装置6を識別可能な識別子の情報と、計量装置6によって提供される物品の物品識別情報とを関連付けた設定情報を記憶している。設定情報記憶部72を参照することにより、所定の計量装置6によって顧客に提供される物品を特定できる。
【0044】
特定処理部73は、計量装置6から、識別子と算出値を受信した際、当該識別子と算出値に基づき、設定情報記憶部72を参照して当該識別子及び算出値に関連付けられた(例えば、「コーヒー豆3杯分」といった物品に対応する)物品識別情報を特定する。
なお、重量値を単位重量で除算した算出値は、先述したように、自然数で与えられるが、小数点以下を伴う実数として与えられるようにしたものを、特定処理部73側でまるめるようにした上で、物品識別情報を特定するように構成してもよい。
【0045】
抽出処理部74は、所定の処理の実行に必要な情報を各記憶部から抽出する処理を実行する。抽出処理部74は、例えば、特定処理部73によって特定された物品について、物品情報記憶部71を参照して物品の名称や単価等に係る物品情報を抽出する。
【0046】
点線のブロックとして示される選定処理部75は、特定処理部73の代替手段であって、別例である。選定処理部75は、計量装置6から、識別子と算出値を受信した際、当該識別子に基づき、設定情報記憶部72を参照して当該識別子に関連付けられた(例えば、「コーヒー豆」といった)物品識別情報を特定する。その後、当該物品識別情報と算出値に基づいて、(例えば、「コーヒー豆3杯分」といった物品に対応する)販売用コードを選定する。
なお、重量値を単位重量で除算した算出値は、自然数で与えられるが、小数点以下を伴う実数として与えられるようにしたものを、選定処理部75側でまるめるようにした上で、販売用コードを選定するように構成してもよい。
【0047】
表示制御部76は、情報処理装置7の表示画面に各種の情報を表示させる。表示させる情報には、抽出処理部74によって物品情報記憶部71から抽出された情報、物品の販売価格に係る情報が含まれる。また、表示制御部76は、これらの情報が適宜に加工、編集され、選択可能な情報として構成されたプリセットボタン、物品の登録完了を受け付けるタッチボタン、精算用ラベルの発行要求を受け付けるタッチボタンなども表示画面に表示させる。
【0048】
情報処理部77は、精算用ラベルに印刷する内容に係る印刷情報を生成する。このとき生成される印刷情報には少なくとも、物品の販売価格に係る情報のほか、物品情報記憶部71に記憶されている物品の名称等の情報、計量装置6による物品の計量結果に係る情報等、物品の精算に必要な精算情報が含まれる。情報処理部77によって生成された印刷情報は発行処理部79に送信される。印刷情報、あるいは当該印刷情報に含まれる精算情報は、一次元あるいは二次元のコードにコード化することができる。なお、情報処理装置7が選定処理部75を具備する場合は、選定された販売用コードをそのまま利用することができる。
【0049】
通信処理部78は、所定の通信プロトコルに従い、発行処理部79とのデータの送受信、及び計量装置6とのデータの送受信を実行する。情報処理装置7は、当該通信処理部78により、計量装置6から識別子と算出値を受信したり、発行処理部79に対して印刷情報を送信したりすることができる。なお、通信処理部78はさらに、上位の装置等と、有線又は無線LAN等によるデータの送受信を実行するものであってもよい。また、インターネット等のネットワークを介して、外部のサーバとのデータの送受信を実行するものであってもよい。
【0050】
発行処理部79は、図示されないプリンタを駆動して、情報処理部77によって生成された印刷情報を所定の媒体に印刷させ、精算用ラベルを発行させる。
【0051】
情報処理装置7は、これらの機能部のほか、表示画面に展開するGUIのレイアウト等に関する設定ファイルなども備える。
【0052】
(操作手順及び処理内容)
本発明の実施形態に係るシステム100の操作手順及び処理内容について説明する。先ず、計量装置6の操作や処理内容について説明する。先述したように、物品供給装置1の放出操作部21を一回転操作すると、一時貯留部22に収納された物品、すなわち、1カップ分の物品が計量装置6のホッパー機構61内へ移動する。実施形態では、1カップ当り30gのコーヒー豆が収納されている。ホッパー機構61内に、コーヒー豆が流れ込むため、重量検出部によって検出される重量値は不安定であるところ、安定するのを待ってから、検出された重量値を単位重量で除算した算出値が求められる。実施形態であれば、単位重量は30gに設定されているので、一回転操作が行われ、暫く経ってから、算出値「1」が得られる。
【0053】
物品供給装置1の放出操作部21内に収容されるコーヒー豆の量にバラツキがあっても、30gを超えた範囲でバラツキが生じるように、一時貯留部22の容積が設定されている。顧客側に損失を生じさせないという設計思想によるものであるが、勿論、別の設計思想により、30gを挟む格好でバラツキが生じるような態様が排除されるものではない。
【0054】
放出操作部21を一回転する操作では、30g以上ないし30gを超える量のコーヒー豆が計量されるため、上記した除算に際しては、切り捨て処理することにより、自然数である「1」の値が得られる。30gを挟んでバラツキが生じる設定の場合には、四捨五入を行うようにする。この後、放出操作部21を、一回転、さらに一回転と、操作していくと、その都度、算出値は、「2」、「3」と増加していくことになる。それぞれの値は、一時記憶されると共に、カウント数/重量表示部63に表示される。ここでは、当然に、カウント数の表示となる。ただし、重量表示も併せて行うことが妨げられるものではない。
【0055】
計量装置6の物品放出操作部66(レバー)を押下げると、ホッパー機構61内の物品が下方へ移動し、購入用容器(カップ)に向けて放出される。ホッパー機構61内の物品がすべて移動し、レバーが起点に戻り、計量装置6の検出する質量が(所定の閾値設定の下で)ゼロになったと判断されると、計量装置6から情報処理装置7へデータが送信される。データ内容は、識別子の情報と、カウント数(算出値)であるが、重量値が併せて送信されることが妨げられるものではない。また、金額を併せて送信するように構成したり、さらには、重量値と金額を併せて送信するように構成したりしてもよい。
【0056】
以上が、販売時の計量装置6の通常処理であるが、この他にも、計量装置6が実行する処理として、初期設定としての(カップ売り、はかり売り等の)販売モード区分の設定処理や、例えば、システム100の起動時に実行される識別子及び単位重量情報の送信要求処理が存在する。
【0057】
販売モード区分の範疇としては、例えば、カップ売りモード、はかり売りモード、1匙売りモード、体積売りモードなどがある。設定処理については、電源ON時、計量装置6が、販売モード区分と識別子を併せて、情報処理装置7側から設定情報として取得すれば良い。その場合、情報処理装置7の物品情報記憶部71、特定処理部73ないし選定処理部75にて記憶・管理されるPLU(Price Look Up)品番情報に、販売モード区分の設定を行うリクエストを送出した計量装置6の識別子を照合し、販売モード区分が正しければ設定情報を返信し、正しくなければエラー情報を返信し、結果は計量装置6においても表示される。
【0058】
次に、本発明の実施形態に係る情報処理装置7の操作や処理内容について説明する。図7は、店員が操作する際に、情報処理装置7のディスプレイに表示されるPLU設定画面である。PLUが1003である物品として、コーヒー豆1カップ分が割り当てられている例を示している。すなわち、Aにおいてカップ売り/はかり売りの別としてカップ売りが指定され、Bにおいて1カップ当りの重量として30gが設定され、Cにおいて単価として200円が設定されている。図示されない操作ボタンからカップ数の変更設定メニューを呼び出して、2カップ分のPLU設定や、3カップ分のPLU設定も行う。
【0059】
図8は、顧客が購入を行う際に、顧客に対して示される表示画面である。販売コーナーでは、計量装置6と情報処理装置7が、両者が視界に入る程度には近接して配置されている。顧客が販売コーナーに近寄ったことを適宜センサで検知すると、図8(a)に示すように、情報処理装置7のディスプレイに「レバーを引いて、商品を容器を入れて下さい」等の顧客に、物品供給装置1の操作開始を促す案内画面が表示される。
【0060】
その後、計量装置6側において、物品供給装置1からホッパー機構61への物品投入操作が行われ、ホッパー機構61から購入用容器への物品排出操作までが完了し、計量装置6の検出する質量がゼロになったと判断されると、先述したように、計量装置6から情報処理装置7へ識別子の情報とカウント数(算出値)の情報が送信される。情報処理装置7は、計量装置6からの識別子及び算出値のデータを受信することで、あらかじめ紐づけられている商品(アイテム)情報を検索・取得し、算出値と関連づけて物品(PLU)を特定する。例えば、「コーヒー豆3杯分」に対応するPLUを特定する。
【0061】
販売単位のPLUが特定されると、表示制御部76が、情報処理装置7(具体的には、店舗内に設置されたコンソール)の表示画面に表示させるプリセットボタンの情報を生成・表示し、情報処理部77が、精算用ラベルに印刷する内容に係る印刷情報を生成する。図8(b)は、「コーヒー豆3杯分」に対応するプリセットボタンと共に、「商品を選択してください」といった案内画面が表示されている様子を示している。なお、ホッパー機構61での計量容量等の関係から、当該商品について、カップ数設定が最大で「3」とされており、コーヒー豆1杯分、2杯分、3杯分の3種類のプリセットボタンが用意されている。この際、顧客が4杯分のコーヒー豆を購入したいと考えた場合には、表示面には、3杯分のプリセットボタンに加えて、端数分の、すなわち、1杯分のプリセットボタンが並んで表示されるようにすればよい。一方で、4杯分のプリセットボタンを用意するように構成することも可能である。この他、計量装置6でカウント数/重量表示部63に「End」等の数値ではない表示をさせたり、投入レバーを下ろしてカップへ商品を移動するように促す指示(メッセージに限らず、アイコンや音声案内報知も可能)を出力させたりすることが可能である。さらに、回転レバーをロックさせて、4杯目を連続しては購入できないようにしてもよい。
【0062】
顧客がプリセットボタンを操作すると、図9に示されるような精算ラベルが発行される。図示されるように、印刷情報には少なくとも、物品の販売価格に係る情報のほか、物品情報記憶部71に記憶されている物品の名称等の情報、計量装置6による物品の計量結果に係る情報等、物品の精算に必要な精算情報が含まれる。顧客は、この精算ラベルにより、POS(Point of sale)レジ等で精算処理を行う。
【0063】
(異常処理について)
実施形態における物品供給装置1は、一回の操作で一定量の物品が供給されることを前提としているが、放出操作部21の回転操作の問題(例えば、速く回し過ぎ)であったり、物品切れによって、物品滞留部が満杯(適量)ではない場合が生じることがある。そのような事態に対応するべく、計量装置6は、30g、60g(適量)の時にカウント表示し、それ以外は異なる表示(エラー表示ではない、例えば、「不足」表示)を表示し、操作者がまだ供給しないといけないと視認できるようにする。顧客が供給操作を続けて、適量を超えたならば、それを適正処理として扱えば良い。顧客には、定量より大きい量が提供されることになるが、顧客に損失を与えないための配慮であって、顧客に対するサービスとして取り扱われることになる。
【0064】
上記とは異なり、適量でない状態で重量安定した場合には、放出操作部21の操作に関わらず、エラー表示を行い、データ送信のカウント数に「0」などをセットして、情報処理装置7へ通知を行う。この態様により、顧客は供給異常を認識できるし、仮に顧客が気づかなかったとしても情報処理装置7側にエラー情報が伝えられることから、店員端末(不図示)へ、さらに情報伝達をする等によって、早期の店員対応が可能となる。
【0065】
異常対応を、情報処理装置7側のみで処理する態様とすることも可能である。その場合には、計量装置6からの算出値に代えて、もしくは、加えて「販売重量」を、情報処理装置7が取得する。情報処理装置7は、該販売重量が算出値に対して適量なのか(例えば、不足であっても許容できる範囲であるか)を判断して、適量と判断されれば、プリセットボタンを表示し、適量でないと判断されれば、エラー報知する。
【0066】
(はかり売り等に対応する場合について)
ここまでは、カップ売り等の多段階の定量販売に適した物品供給装置1と組み合わせられる計量装置6と情報処理装置7とのシステム、いわゆる「定貫」としての販売システムとして説明したが、既に述べたように、本システムは、計量装置6が本来的に行う「はかり売り」、いわゆる「不定貫」としての販売も行える。換言すれば、「定貫」と「不定貫」とを併用させたシステムとして構築することが可能である。以下に、説明する。
【0067】
多段階の定量での物品供給を行う物品供給装置1に代えて、若しくは、加えて、任意の量(無段階で設定し得る量)の物品供給を行える物品供給装置1a(不図示)が、本システム内に組み込まれることになる。その際の販売モード区分としては、「はかり売り」が設定されることになる。設定処理については、電源ON時、計量装置6が、販売モード区分と識別子を併せて、情報処理装置7側から設定情報として取得すれば良い。その場合、情報処理装置7の物品情報記憶部71、特定処理部73ないし選定処理部75にて記憶・管理されるPLU品番情報に、販売モード区分の設定を行うリクエストを送出した計量装置6の番号(識別子ではない計量装置6に固有の番号)を照合し、販売モード区分が正しければ設定情報を返信し、正しくなければエラー情報を返信し、結果は計量装置6においても表示される。なお、販売時の処理においては、計量装置6から送出される情報は、識別子と重量の情報ということになる。
【0068】
その他、物品供給装置1と計量装置6とを一緒に変更して、「1匙」売りの計量販売に対応させることも、情報処理装置7により可能である。計量装置に載置されている総重量から匙により掬った重量を算出し、単価から売価を求める減算処理方式の計量装置を設置することで定量販売を行うことができる。減算方式の場合は、商品を掬い容器等へ移動した後に、重量が安定したことを条件に完了(送信)ボタン操作することで定量販売に必要なデータを送信することになる。そうすることで、複数カウントの情報を送信することで対応が可能となる。カップ売り、はかり売り、1匙売り等の複数販売方式を併用することで、様々な態様の物品に対応でき、売場での発展可能性が高まるものとなる。
カップ売り操作をより簡便なものとするという意味で、物品供給装置1と計量装置6を一緒に変更することも可能である。物品供給装置1は、カップ売りの楽しさを醸し出すために、顧客が回転操作できるように構成されているが、操作される放出操作部21に代えて、アクチェータを内部に配置し、命令された回転数分の回転が実行されるように駆動制御する構成としてもよい。例えば、(30,60,90gといった)購入数量を置数入力する、或いは、選択ボタンで選択する購入数量入力手段と、購入数量入力手段で入力された回数分、一時貯留部を一定方向で、かつ、(起動時や終了時に緩急をつける態様も含まれる)所定速度で回転させる駆動手段と、入力された回数分回転すると所定の位置に前記一時貯留部の開口部が位置する制御する制御手段を備える装置として、物品供給装置を構成することが可能である。購入数量入力手段は、物品供給装置自体に設けるようにしても、計量装置側に設けて、物品供給装置に向けて命令信号を送出するようにしてもよい。計量装置側に設ければ、最初の購入数量の設定から、物品放出操作部(レバー)までの操作を、手を大きく動かさずにできる。顧客は、計量装置での操作の後、スケルトン構造で内部が可視化されている物品放出部内の一時貯留部材が自動で回転する動作を見て、これを楽しむことができる。計量装置と情報処理装置との関係においては、設定された購入数量の値と識別子を引き継ぐ格好で、販売用コードが特定されることになる。
【0069】
<付記>
このように、本発明の実施形態によれば、計量販売についてのより発展的なシステムを実現できるところ、システムが前提とする物品供給装置の発明についても、以下に、示しておく。
【0070】
(付記1)
物品放出部と、該物品放出部に対して物品保管容器を接続可能とするジョイント部と、放出口を備える物品供給装置であって、
前記物品放出部は、物品保管容器から物品を受け入れる一時貯留部と、零れ防止部材を有し、
前記一時貯留部は、一方向のみが開口されることで規定容量の物品を収容可能で、かつ回転可能とされ、
前記零れ防止部材は、前記一時貯留部が回転中に、規定容量を超えた更なる物品の受入を不能にすると共に、回転途中で物品が前記放出口から零れることを防止する
ことを特徴とする物品供給装置である。
【0071】
(付記2)
物品放出部と、該物品放出部に対して物品保管容器を接続可能とするジョイント部と、放出口を備える物品供給装置であって、
前記物品放出部は、物品保管容器から物品を受け入れる一時貯留部と、零れ防止部材を有し、
前記一時貯留部は、一方向のみが開口されることで規定容量の物品を収容可能で、回転可能とされ、かつ、一方向にのみ回転するものであり、
前記零れ防止部材は、前記一時貯留部が回転中に、規定容量を超えた更なる物品の受入を不能にすると共に、回転途中で物品が前記放出口から零れることを防止すると共に、前記ジョイント部の側から垂下されることで、前記一時貯留部の回転周方向の左右両側に一対配置されており、一方は順回転での零れ防止機能を果たし、他方は逆回転がされた際の零れを防止する
ことを特徴とする物品供給装置である。
【0072】
<実施形態の総括>
[技術分野]
本発明は、システムに関するものであって、特に、多段階の定量販売に適したシステム、計量装置、情報処理装置及びプログラムに関する。
[背景技術]
近年、業者向けに販売される大量仕入れ向けに一纏めにされた物品を小売りにて提供するバルク販売が、注目されている。バルク販売を行うに際しては、顧客が所望する量だけを購入できるようにした物品供給装置が用いられる。シリアルディスペンサー、ナッツディスペンサー、キャンディディスペンサー、スナックディスペンサー等のいわゆるバルクディスペンサーと呼ばれる装置である(例えば、非特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[非特許文献]
[非特許文献1]“Dry Food Dispenser 5Lt | IDM Dispenser 5 Free Standing - D50-ret”,[online],[令和4年9月17日検索],インターネット,<URL:https://qecdistribution.com.au/dry-food-dispenser-5lt-idm-dispenser-5-free-standing-d50-ret/>
また、物品供給装置の中には、バルクディスペンサーから放出される物品を店舗が用意した紙容器(風袋)に収納し、計量後に発行される値付けラベルを容器に貼り付けてレジにて精算するという販売形態に適した物品販売装置として構成されているものもある。
図10は、このような物品販売装置を示したものであり、複数用意された収納部(筒)から、希望する種類の物品に対応した収納部の供給操作部を操作することによって、任意の量の物品を取り出し、はかり売り(計量販売)を行うものである。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
所望する量を購入する方法として、1g単位で刻まれた任意の量で購入できる所謂量り売りに加え、カップや匙などにより、1カップ、2カップ、1匙、2匙単位での販売も想定される。例えば、30g、60g、90gといった段階別で選択できればg単位より所望する量が分かり易くなる場合もある。このような状況から、重量の量り売りだけではなく、さらに、カップ売りを簡単に操作できる装置や、カップ売り、1匙売りなどに適したシステムが求められている。
本発明は、当該要求のうち、後者要求、すなわち、カップ売りなどに適したシステムへの要求に鑑みて、なされたものであり、カップ売り等の多段階の定量販売に適したシステム、計量装置、情報処理装置及びプログラムを提供することを課題とするものである。
[課題を解決するための手段]
(1)以上説明したように、本実施形態の一態様は、情報処理装置7と複数の計量装置6を備えるシステム100であって、前記計量装置6は、物品の質量を計測する計量手段(重量検出部)と、識別子と単位重量を記憶する記憶手段(RAM:602,603)と、前記計量手段(重量検出部)で計量した質量から前記記憶手段で記憶している単位重量を除算した値を算出する算出手段604と、前記識別子と、前記算出手段による算出値を出力する出力手段605と、を有し、前記情報処理装置7は、前記出力手段605で出力された前記識別子と前記算出値を入力する入力手段と、前記入力手段で入力された前記識別子と前記算出値から販売する物品を特定する特定手段(特定処理部73)と、を有していることを特徴とする。
【0073】
上記構成によれば、識別子と算出値のみで物品を特定できることから、処理が好適化されたシステムを提供することができる。
【0074】
(2)本実施形態の一態様は、情報処理装置7と複数の計量装置6を備えるシステム100であって、前記計量装置6は、物品の質量を計測する計量手段(重量検出部)と、識別子と単位重量を記憶する記憶手段(RAM:602,603)と、前記計量手段(重量検出部)で計量した質量から前記記憶手段で記憶している単位重量を除算した値を算出する算出手段604と、前記識別子と、前記算出手段による算出値を出力する出力手段605と、を有し、前記情報処理装置7は、前記出力手段605で出力された前記識別子と前記算出値を入力する入力手段と、前記入力手段で入力された前記識別子から販売する物品を特定し、該物品と前記算出値から販売用コードを選定する選定手段(選定処理部75)と、を有していることを特徴とする。
【0075】
上記構成によれば、識別子と算出値のみで販売用コードを特定できることから、処理が好適化されたシステムを提供することができる。
【0076】
(3)本実施形態の一態様は、(1)又は(2)に記載のシステム100において、前記特定手段又は前記選定手段で特定された物品を選択可能に表示する表示手段を備えることを特徴とする。
【0077】
上記構成によれば、顧客に用意に購入物品の確定をさせることができる。
【0078】
(4)本実施形態の一態様は、(3)に記載のシステム100において、前記算出値から前記販売する物品が特定されなかった場合、前記表示手段には、その旨が表示されることを特徴とする。
【0079】
上記構成によれば、異常発生時に速やかに対応することができる。
【0080】
(5)本実施形態の一態様は、情報処理装置7と複数の計量装置6を備えるシステム100における計量装置6であって、物品の質量を計測する計量手段(重量検出部)と、識別子と単位重量を記憶する記憶手段(RAM:602,603)と、前記計量手段(重量検出部)で計量した質量から前記単位重量を除算した値を算出する算出手段604と、前記識別子と、前記算出手段による算出値を出力する出力手段605と、を有することを特徴とする。
【0081】
上記構成によれば、物品を特定する情報処理装置に対して、好適な情報を出力することができる計量装置を提供することができる。
【0082】
(6)本実施形態の一態様は、情報処理装置7と、計量に応じた算出値を識別子と共に出力する計量装置6を複数、備えるシステムにおける情報処理装置7であって、前記計量装置6から出力された識別子と算出値を受信する受信手段と、前記受信手段で受信された前記識別子と前記算出値から販売する物品を特定する特定手段(特定処理部73)と、を有することを特徴とする。
【0083】
上記構成によれば、識別子と算出値のみで物品を特定できることから、処理が好適化された情報処理装置を提供することができる。
【0084】
(7)本実施形態の一態様は、情報処理装置7と、計量に応じた算出値を識別子と共に出力する計量装置6を複数、備えるシステムにおける情報処理装置7であって、前記計量装置6から出力された識別子と算出値を受信する受信手段と、前記受信手段で受信された前記識別子と前記算出値から販売する物品を特定し、該物品と前記算出値から販売用コードを選定する選定手段(選定処理部75)と、を有していることを特徴とする。
【0085】
上記構成によれば、識別子と算出値のみで販売用コードを特定できることから、処理が好適化された情報処理装置を提供することができる。
【0086】
(8)本実施形態の一態様は、情報処理装置7と、計量に応じた算出値を識別子と共に出力する計量装置6を複数、備えるシステムにおける情報処理装置7のコンピュータに、前記計量装置から出力された識別子と算出値を受信する受信ステップと、受信された前記識別子と前記算出値から販売する物品を特定するステップを実行させることを特徴とするプログラムである。
【0087】
上記構成によれば、識別子と算出値のみで物品を特定できることから、処理が好適化されたプログラムを提供することができる。
【0088】
(9)本実施形態の一態様は、情報処理装置7と、計量に応じた算出値を識別子と共に出力する計量装置6を複数、備えるシステムにおける情報処理装置7のコンピュータに、前記計量装置から出力された識別子と算出値を受信する受信ステップと、受信された前記識別子と前記算出値から販売する物品を特定するステップと、特定された物品と前記算出値から販売用コードを選定するステップを実行させることを特徴とするプログラムである。
【0089】
上記構成によれば、識別子と算出値のみで販売用コードを特定できることから、処理が好適化された情報処理装置を提供することができる。
【0090】
以上、本発明の実施形態に係るシステム100,計量装置6,情報処理装置7及びプログラムについて、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0091】
1 物品供給装置
2 物品放出部
21 放出操作部
22 一時貯留部
23 放出口
24 零れ防止部材
25 ブラケット
26 接続部
3 ジョイント部
4 支持部
41 支持枠
42 支持脚
43 台座
5 物品保管容器
6 計量装置
61 ホッパー機構
62 放出部材
63 カウント数/重量表示部
64 単価表示部
65 金額表示部
66 物品放出操作部
67 係合部
601 計量制御手段
602 識別子情報記憶部
603 単位重量記憶部
604 算出手段
605 出力手段
606 表示制御手段
7 情報処理装置
71 物品情報記憶部
72 設定情報記憶部
73 特定処理部
74 抽出処理部
75 選定処理部
76 表示制御部
77 情報処理部
78 通信処理部
79 発行処理部
100 システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10