(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047833
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】処理装置、処理プログラム
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20240401BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240401BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20240401BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
B41J29/38 201
H04N1/00 C
B41J29/00 T
G03G21/00 386
G03G21/00 388
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153545
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉成 和也
(72)【発明者】
【氏名】木村 浩
(72)【発明者】
【氏名】細田 一馬
(72)【発明者】
【氏名】森田 真大
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP03
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AS02
2C061CQ09
2C061HJ02
2C061HJ07
2C061HJ08
2C061HM03
2C061HN04
2C061HN05
2C061HN20
2C061HP00
2H270MF01
2H270ND14
2H270QA44
2H270QB05
5C062AA02
5C062AA05
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB40
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
(57)【要約】
【課題】印刷指示を実行するユーザーでなくても、静音モードへの変更の意思表示が可能な構成を得る。
【解決手段】処理装置は、プロセッサを含み、プロセッサは、印刷指示が実行されていて普通モードで稼動している画像形成装置を静音モードへ変更する依頼を受け付け、静音モードへの変更依頼を画像形成装置の操作画面に表示する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを含み、前記プロセッサは、
印刷指示が実行されていて普通モードで稼動している画像形成装置を静音モードへ変更する依頼を受け付け、
静音モードへの変更依頼を前記画像形成装置の操作画面に表示する処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記変更依頼に対する認否を前記操作画面から受け付け、
前記変更依頼が承認された場合には、前記画像形成装置を静音モードへ変更する、
請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記変更依頼が否認された場合には、依頼をしたユーザーに否認を通知する、
請求項2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記変更依頼に対して認否されずに、前記変更依頼を前記操作画面に表示してから予め決められた時間が経過すると、前記画像形成装置を静音モードへ変更する、
請求項1に記載の処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
静音モードへ変更された場合には、印刷指示を実行したユーザーに静音モードへ変更されたことを通知する、
請求項4に記載の処理装置。
【請求項6】
コンピュータに、
印刷指示が実行されていて普通モードで稼動している画像形成装置を静音モードへ変更する依頼を受け付け、静音モードへの変更依頼を前記画像形成装置の操作画面に表示する処理を実行させる処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理装置、及び処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の画像形成システムは、複合機、および複数の携帯端末装置を含む。作動制御部は、受け付け判断部により、第二のモードの作動要求を受け付けたと判断されるか、または数判断部により、所定の数以上であると判断されれば、第二のモードで画像形成部を作動させるよう制御する。作動制御部は、受け付け判断部により、第二のモードの作動要求を受け付けていないと判断され、かつ、数判断部により、所定の数未満であると判断されれば、第一のモードで画像形成部を作動させるよう制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複合機、プリンター、スキャナ、FAX装置等の画像形成装置では、印刷動作時に、動作音が生じる。画像形成装置から大きな動作音が生じると、その動作音が騒音となる。そこで、画像形成装置から生じる動作音を小さくするため、画像形成装置を稼動させるのに用いられているモータの回転速度を低速とする静音モードが設けられている。具体的には、画像形成装置には、静音モードと、印刷に要する時間を優先させる普通モードとが設けられている。
【0005】
従来、印刷指示を実行するユーザーだけが、普通モードか静音モードかを選択することができる。しかし、印刷動作時の動作音は、印刷指示を実行するユーザー以外にも影響する。例えば、画像形成装置の周辺に在席しているユーザーは動作音を不快に感じてしまうことがある。
【0006】
本開示の課題は、印刷指示を実行するユーザー以外であっても、静音モードへの変更の意思表示が可能な構成を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1態様に係る処理装置は、プロセッサを含み、前記プロセッサは、印刷指示が実行されていて普通モードで稼動している画像形成装置を静音モードへ変更する依頼を受け付け、静音モードへの変更依頼を前記画像形成装置の操作画面に表示することを特徴とする。
【0008】
本開示の第2態様に係る処理装置は、第1態様に記載の処理装置において、前記プロセッサは、前記変更依頼に対する認否を前記操作画面から受け付け、前記変更依頼が承認された場合には、前記画像形成装置を静音モードへ変更することを特徴とする。
【0009】
本開示の第3態様に係る処理装置は、第2態様に記載の処理装置において、前記プロセッサは、前記変更依頼が否認された場合には、依頼をしたユーザーに否認を通知することを特徴とする。
【0010】
本開示の第4態様に係る処理装置は、第1態様に記載の処理装置において、前記プロセッサは、前記変更依頼に対して認否されずに、前記変更依頼を前記操作画面に表示してから予め決められた時間が経過すると、前記画像形成装置を静音モードへ変更することを特徴とする。
【0011】
本開示の第5態様に係る処理装置は、第4態様に記載の処理装置において、前記プロセッサは、静音モードへ変更された場合には、印刷指示を実行したユーザーに静音モードへ変更されたことを通知することを特徴とする。
【0012】
本開示の第6態様に係る処理プログラムは、コンピュータに、印刷指示が実行されていて普通モードで稼動している画像形成装置を静音モードへ変更する依頼を受け付け、静音モードへの変更依頼を前記画像形成装置の操作画面に表示する処理を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本開示の第1態様に係る処理装置によれば、印刷指示を実行するユーザー以外であっても、静音モードへの変更の意思表示が可能となる。
【0014】
本開示の第2態様に係る処理装置によれば、印刷指示を実行するユーザー以外のユーザーの意思に基づいて、画像形成装置の静音モードへの変更が可能となる。
【0015】
本開示の第3態様に係る処理装置によれば、静音モードへの変更を依頼したユーザーが、印刷指示を実行したユーザーの否認の意思を知ることができる。
【0016】
本開示の第4態様に係る処理装置によれば、印刷指示を実行するユーザーが意思を明らかにしない場合であっても、画像形成装置を静音モードへ変更することができる。
【0017】
本開示の第5態様に係る処理装置によれば、印刷指示を実行するユーザーが意思を明らかにしない場合に、実行ユーザーは、静音モードへ変更されたことを知ることができる。
【0018】
本開示の第6態様に係る処理プログラムによれば、印刷指示を実行するユーザー以外であっても、静音モードへの変更の意思表示が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本開示の実施形態に係る処理装置を備えた画像形成システムを示した模式図である。
【
図2】本開示の実施形態に係る処理装置によって静音モードへ変更される画像形成装置を示した模式図である。
【
図3】本開示の実施形態に係る処理装置によって静音モードへ変更される画像形成装置の制御部の制御系を示したブロック図である。
【
図4】(A)(B)本開示の処理装置のハードウェア構成、及び機能構成を示したブロック図である。
【
図5】本開示の処理装置による画像形成装置等に対する制御の流れを示したフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示の実施形態に係る処理装置、及び処理プログラムの一例を
図1~
図5に従って説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素および部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
また、
図2に示す矢印Hは鉛直方向であって上下方向を示し、矢印Wは、水平方向であって幅方向を示す。先ず、処理装置10が用いられる画像形成システム100の概略構成について説明する。
【0021】
(画像形成システム100)
画像形成システム100は、
図1に示されるように、自身のパソコン等から印刷指示を実行したユーザー(以下「実行ユーザー」)から印刷指示を受け付けて記録媒体としてのシート部材Pに画像を形成する画像形成装置110を備えている。さらに、画像形成システム100は、実行ユーザー以外のユーザーからの画像形成装置110の印刷動作に関する依頼を処理する処理装置10を備えている。ここで、印刷指示とは、所謂印刷ジョブであって、実行ユーザーによる一回の指示によって実行される印刷動作の処理単位であり、印刷速度、及び画像の画像密度(解像度)等の属性を含む画像情報である。
【0022】
〔画像形成装置110〕
画像形成装置110は、
図2に示されるように、シート部材Pが収容される用紙収容部112と、シート部材Pを搬送する搬送部114と、搬送されるシート部材Pに画像形成を行う画像形成部116とを備えている。さらに、画像形成装置110は、ユーザーが操作する操作画面118と、各部を制御する制御部120とを備えている。
【0023】
-用紙収容部112-
用紙収容部112は、
図2に示されるように、シート部材Pを収容可能な収容部122と、収容部122に収容されたシート部材Pをシート部材Pの搬送経路130へ送り出す送出ロール126とを備えている。
【0024】
この構成において、制御部120の制御によって稼動する駆動部材128(
図3参照)の駆動力が伝達されて送出ロール126が回転してシート部材Pを搬送経路130へ送り出す。
【0025】
-搬送部114-
搬送部114は、
図2に示されるように、収容部122から搬送経路130へ送り出されたシート部材Pを搬送経路130に沿って搬送する複数の搬送ロール132を備えている。
【0026】
この構成において、制御部120の制御によって稼動する駆動部材134(
図3参照)の駆動力が伝達されて複数の搬送ロール132が回転してシート部材Pを搬送経路130に沿って搬送する。
【0027】
-画像形成部116-
画像形成部116は、
図2に示されるように、画像形成ユニット144と、画像形成ユニット144の像保持体142に露光光Lを照射して静電潜像を形成する露光装置146と、画像形成ユニット144で形成されたトナー画像をシート部材P上に転写する転写ロール148とを備えている。さらに、画像形成部116は、シート部材P上に転写されたトナー画像をシート部材Pに定着する定着装置136を備えている。
【0028】
画像形成ユニット144は、回転する像保持体142の外周面を帯電させる帯電器150と、露光装置146によって像保持体142上に形成された静電潜像をトナー画像に現像する現像器154とを備えている。また、転写ロール148は、搬送経路130を挟んで像保持体142の反対側に配置されている。
【0029】
この構成において、制御部120の制御によって稼動する駆動部材152(
図3参照)の駆動力が伝達されて、画像形成ユニット144が稼動し、かつ、転写ロール148が回転する。これにより、転写ロール148が、像保持体142上のトナー画像を搬送されるシート部材Pに転写する。
【0030】
定着装置136は、
図2に示されるように、シート部材Pの搬送方向において、転写ロール148の下流側に配置されており、加熱ロール136aと加圧ロール136bとを備えている。
【0031】
この構成によって、制御部120の制御によって稼動する駆動部材138(
図3参照)の駆動力が伝達されて加熱ロール136aと加圧ロール136bとが回転し、シート部材Pが加熱ロール136aと加圧ロール136bとに挟まれながら搬送される。これにより、熱と圧力によって、シート部材Pに転写されたトナー画像がシート部材Pに定着される。
【0032】
-操作画面118-
操作画面118は、所謂ユーザーインターフェース(User Interface)であって、画像形成装置110を使用するユーザーが、画像形成装置110との間で情報の受け渡しをする画面である。具体的には、操作画面118は、ユーザーが画像形成装置110に対して画像形成動作等を指示する画面であり、かつ、画像形成装置110の稼動状態をユーザーへ知らせる画面である。
【0033】
-制御部120-
図3に示す制御部120は、駆動部材128、134、152、138等を制御して、画像形成装置110を通常モードと静音モードとに変更する。
【0034】
具体的には、通常モードが選択された場合は、制御部120が、駆動部材128、134、152、138から出力される回転数を通常の回転数として、画像形成装置110を稼動させる。一方、静音モードが選択された場合は、制御部120が、駆動部材128、134、152、138から出力される回転数を通常モードと比して低速として画像形成装置110を稼動させる。
【0035】
これにより、静音モードでは、通常モードと比して、画像形成装置110から生じる動作音が小さくなる。しかし、静音モードでは、通常モードと比して、単位時間当たりに画像が形成されるシート部材Pの枚数が少なくなる。
【0036】
〔処理装置10〕
図1に示す処理装置10は、印刷指示を実行した実行ユーザー以外のユーザーから、普通モードで稼動している画像形成装置110を静音モードへ変更する変更依頼を受け付ける。そして、処理装置10は、この変更依頼を画像形成装置110の操作画面118に表示する。
【0037】
-処理装置10のハードウェア構成-
処理装置10は、
図4(A)に示されるように、CPU(Central Processing Unit)31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、ストレージ34、及び通信インタフェース(I/F)35を有する。そして、各構成は、バス39を介して相互に通信可能に接続されている。
【0038】
CPU31は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU31は、ROM32またはストレージ34からプログラムを読み出し、RAM33を作業領域としてプログラムを実行する。CPU31は、ROM32またはストレージ34に記録されているプログラムにしたがって、各構成の制御および各種の演算処理を行う。本実施形態では、例えば、ROM32またはストレージ34には、メール等を介して静音モードへ変更する変更依頼をしたユーザー(以下「依頼ユーザー」)がいる場合に、静音モードへの変更依頼があったことを操作画面118へ表示する処理プログラムが格納されている。
【0039】
ROM32は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM33は、作業領域として一時的にプログラムまたはデータを記憶する。ストレージ34は、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。通信インタフェース35は、処理装置10が画像形成装置110等と通信するためのインタフェースであり、たとえば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0040】
上記の処理プログラムを実行する際に、処理装置10は、上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。処理装置10が実現する機能構成について説明する。
【0041】
-処理装置10の機能構成-
処理装置10は、
図4(B)に示されるように、依頼受付部42、表示部44、判定部46、変更部48、及び通知部50を有する。各機能構成は、CPU31がROM32またはストレージ34に記憶された処理プログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0042】
依頼受付部42は、静音モードへ変更する変更依頼を受け付ける。表示部44は、変更依頼を画像形成装置110の操作画面118に表示する。判定部46は、静音モードへ変更する変更依頼に対する認否を判定する。
【0043】
変更部48は、普通モードで稼動している画像形成装置110を静音モードへ変更する。具体的には、操作画面118に表示された変更依頼を見た実行ユーザーが、操作画面118から変更依頼の承認を入力すると、判定部46によって変更依頼が承認されたと判定される。そして、変更部48は、普通モードで稼動している画像形成装置110を静音モードへ変更する。また、変更依頼が操作画面118に表示されてから変更依頼の認否がされずに予め決められた閾値時間が経過すると、変更部48は、普通モードで稼動している画像形成装置110を静音モードへ変更する。換言すると、閾値時間以内に、変更依頼に対して認否されなかった場合には、変更部48は、普通モードで稼動している画像形成装置110を静音モードへ変更する。
【0044】
通知部50は、閾値時間が経過して静音モードへ変更されたことを実行ユーザーへメール等で通知する。一方、実行ユーザーが、操作画面118から静音モードへの変更依頼の否認を入力すると、判定部46によって変更依頼が否認されたと判定される。そして、通知部50は、静音モードへの変更依頼が否認されたことを依頼ユーザーにメール等で通知する。
【0045】
(処理装置10の作用)
次に、処理装置10の作用について、
図5に示すフロー図を用いて説明する。
【0046】
実行ユーザーが普通モードで印刷指示を実行すると、画像形成装置110では、各部が普通モードで稼動して、シート部材Pに画像が形成される。
【0047】
そして、
図5に示すステップS100では、依頼受付部42が、画像形成装置110の周辺に居るユーザーから静音モードへの変更依頼を受け付ける。
【0048】
さらに、ステップS200では、表示部44が、変更依頼を画像形成装置110の操作画面118に表示する。
【0049】
また、ステップS300では、判定部46が、静音モードへの変更依頼が承認されたか否かを判定する。具体的には、実行ユーザーによって操作画面118から静音モードへの変更依頼の承認が入力されたか否かが判定部46によって判定される。
【0050】
そして、静音モードへの変更依頼が承認された場合は、ステップS400へ移行する。ステップS400では、変更部48が、普通モードで稼動している画像形成装置110を静音モードへ変更する。これにより、一連の工程が終了する。例えば、早急にシート部材Pへの画像形成が必要ではない場合には、実行ユーザーは、静音モードへの変更依頼を承認する。
【0051】
一方、静音モードへの変更依頼が承認されなかった場合は、ステップS410へ移行する。ステップS410では、判定部46が、静音モードへの変更依頼が否認されたか否かを判断する。具体的には、実行ユーザーによって操作画面118から静音モードへの変更依頼の否認が入力されたか否かが判定部46によって判定される。
【0052】
そして、静音モードへの変更依頼が否認された場合は、普通モードでの稼動が継続され、ステップS510へ移行する。例えば、早急にシート部材Pへの画像形成が必要な場合には、実行ユーザーは、静音モードへの変更依頼を否認する。
【0053】
そして、ステップS510では、通知部50が、静音モードへの変更依頼が否認されたことを依頼ユーザーへメール等で通知する。これにより、一連の工程が終了する。
【0054】
一方、変更依頼が否認されず、かつ、予め決められた閾値時間が経過した場合は、ステップS520へ移行する。換言すれば、変更依頼が認否されずに閾値時間が経過した場合は、ステップS520へ移行する。なお、この閾値時間の経過については、静音モードへの変更依頼が画像形成装置110の操作画面118に表示されてから経過した時間である。
【0055】
そして、ステップS520では、変更部48が、普通モードで稼動している画像形成装置110を静音モードへ変更する。例えば、早急にシート部材Pへの画像形成が必要ではない場合には、実行ユーザーは、画像形成装置110から離れた位置に居ることがある。このような場合には、実行ユーザーは、画像形成装置110の操作画面118を見ることがないため、実行ユーザーが認否を明らかにしない時間が閾値時間に達する。
【0056】
そして、ステップS620では、通知部50が、静音モードへ変更したことを実行ユーザーへメール等で通知する。これにより、一連の工程が終了する。
【0057】
(まとめ)
以上説明したように、処理装置10においては、表示部44が静音モードへの変更依頼を画像形成装置110の操作画面118に表示する。これにより、印刷指示を実行する実行ユーザー以外であっても、静音モードへの変更の意思表示が可能となる。
【0058】
また、処理装置10においては、静音モードへの変更依頼が承認された場合には、変更部48は、画像形成装置110を静音モードへ変更する。これにより、印刷指示を実行する実行ユーザー以外の依頼ユーザーの意思に基づいて、静音モードへの変更が可能となる。
【0059】
また、処理装置10においては、静音モードへの変更依頼が否認された場合には、通知部50は、依頼ユーザーに否認されたことを通知する。これにより、依頼ユーザーは、実行ユーザーによる否認の意思を知る。
【0060】
また、処理装置10においては、閾値時間以内に、静音モードへの変更依頼に対して認否されなかった場合には、変更部48は、画像形成装置110を静音モードへ変更する。これにより、実行ユーザーが認否を明らかにしない場合に、画像形成装置110が静音モードへ変更される。
【0061】
また、処理装置10においては、実行ユーザーが認否を明らかにすることなく、画像形成装置110が静音モードへ変更された場合には、通知部50は、静音モードへ変更されたことを実行ユーザーに通知する。これにより、実行ユーザーは、静音モードへ変更されたことを知る。
【0062】
なお、本開示を特定の実施形態について詳細に説明したが、本開示は係る実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、特に説明しなかったが、夜間になった場合に、変更部48が、全ての印刷指示を静音モードとしてもよい。これにより、夜間の騒音による苦情等が軽減される。
【0063】
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、静音モードへの変更依頼が表示される操作画面118に、依頼ユーザーの情報についても表示してもよい。これにより、例えば、静音モードへ変更できない場合に、その理由を実行ユーザーが依頼ユーザーに直接説明することができる。
【0064】
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、静音モードで印刷指示が最初から実行されている場合には、通知部が、静音モードへの変更を依頼した依頼ユーザーに対して既に静音モードである旨をメール等で通知してもよい。
【0065】
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、1個の印刷指示に対して複数のユーザーから静音モードへの変更依頼がされたときは、最初の変更依頼に対する処理が終了してから、次の変更依頼に対する処理が開始される。
【0066】
また、上記実施形態では、画像を形成する装置として画像形成装置110を例にとって説明したが、複合機であっても単機能のプリンターであってもよく、また、インクジェット式の画像形成装置でもよく、さらには、FAX装置等の画像を形成する装置であってもよい。
【0067】
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、処理装置10が、画像形成装置110に含まれていてもよい。
【0068】
また、上記実施形態では、駆動部材を複数に分けて説明したが、1個の駆動部材が複数の装置を稼動させてもよく、複数の装置を稼動させる駆動部材が2個以上であってもよい。
【0069】
また、上記各実施形態でCPU31がソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、モード変更処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0070】
また、上記各実施形態では、プログラムがROM32またはストレージ34に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。プログラムは、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、プログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【0071】
なお、本実施形態において、プロセッサとは、広義的なプロセッサを指し、例えばCPU( Central Processing Unit)等の汎用的なプロセッサや、例えばGPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable GateArray)、及びプログラマブル論理デバイス等の専用のプロセッサを含むものである。
【0072】
また、上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0073】
(((1)))
プロセッサを含み、前記プロセッサは、
印刷指示が実行されていて普通モードで稼動している画像形成装置を静音モードへ変更する依頼を受け付け、
静音モードへの変更依頼を前記画像形成装置の操作画面に表示する処理装置。
【0074】
上記構成によれば、印刷指示を実行するユーザー以外であっても、静音モードへの変更の意思表示が可能となる。
【0075】
(((2)))
前記プロセッサは、
前記変更依頼に対する認否を前記操作画面から受け付け、
前記変更依頼が承認された場合には、前記画像形成装置を静音モードへ変更する、
(((1)))に記載の処理装置。
【0076】
上記構成によれば、印刷指示を実行するユーザー以外のユーザーの意思に基づいて、画像形成装置の静音モードへの変更が可能となる。
【0077】
(((3)))
前記プロセッサは、
前記変更依頼が否認された場合には、依頼をしたユーザーに否認を通知する、
(((2)))に記載の処理装置。
【0078】
上記構成によれば、静音モードへの変更を依頼したユーザーが、印刷指示を実行したユーザーの否認の意思を知ることができる。
【0079】
(((4)))
前記プロセッサは、
前記変更依頼に対して認否されずに、前記変更依頼を前記操作画面に表示してから予め決められた時間が経過すると、前記画像形成装置を静音モードへ変更する、
(((1)))~(((3)))の何れか1に記載の処理装置。
【0080】
上記構成によれば、印刷指示を実行するユーザーが意思を明らかにしない場合であっても、画像形成装置を静音モードへ変更することができる。
【0081】
(((5)))
前記プロセッサは、
静音モードへ変更された場合には、印刷指示を実行したユーザーに静音モードへ変更されたことを通知する、
(((4)))に記載の処理装置。
【0082】
上記構成によれば、印刷指示を実行するユーザーが意思を明らかにしない場合に、実行ユーザーは、静音モードへ変更されたことを知ることができる。
【0083】
(((6)))
コンピュータに、
印刷指示が実行されていて普通モードで稼動している画像形成装置を静音モードへ変更する依頼を受け付け、静音モードへの変更依頼を前記画像形成装置の操作画面に表示する処理を実行させる処理プログラム。
【0084】
上記構成によれば、印刷指示を実行するユーザー以外であっても、静音モードへの変更の意思表示が可能となる。
【符号の説明】
【0085】
10 処理装置
42 依頼受付部
44 表示部
46 判定部
48 変更部
50 通知部
100 画像形成システム
110 画像形成装置
118 操作画面