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特開2024-47848コンテンツを配信するためのシステム、方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047848
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】コンテンツを配信するためのシステム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/258 20110101AFI20240401BHJP
   G06Q 50/00 20240101ALI20240401BHJP
【FI】
H04N21/258
G06Q50/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153575
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】100125195
【弁理士】
【氏名又は名称】尾畑 雄一
(72)【発明者】
【氏名】真辺 昂
【テーマコード(参考)】
5C164
5L049
【Fターム(参考)】
5C164SB01S
5C164SC11P
5C164UD41S
5C164YA11
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】 コンテンツの視聴ユーザが得られる他の視聴ユーザとの一体感を高める。
【解決手段】
本発明の一実施形態に係るコンテンツ配信サーバ10は、通信ネットワーク20を介してユーザ端末30と通信可能に接続されており、コンテンツを配信するコンテンツ配信サービスを、ユーザ端末30を介してユーザに提供する。当該サーバ10は、特定のコンテンツを視聴する1の視聴ユーザが所定条件を充足することに応じて所定モードを開始し、当該所定モードの開始に応じて、同じコンテンツを視聴する他の視聴ユーザに提示される視聴画面を介した所定入力が可能となるから、各視聴ユーザは、こうした所定モードを他のユーザと一緒に楽しむことができる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、コンテンツを配信するためのシステムであって、前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、
前記コンテンツを視聴するための視聴画面を複数の視聴ユーザの各々に提示するステップと、
前記複数の視聴ユーザに含まれる1の視聴ユーザが所定条件を充足することに応じて、前記複数の視聴ユーザの各々による所定入力が可能な所定モードを開始するステップと、を実行し、
前記視聴画面は、前記所定モードの開始に応じて、前記所定入力が可能となるように構成されている、
システム。
【請求項2】
前記視聴画面は、前記所定モードの開始に応じて、前記所定入力を行うためのオブジェクトが配置されるように構成されている、
請求項1のシステム。
【請求項3】
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、さらに、複数のアイテムの中から前記視聴画面を介して選択されたアイテムの入力を受け付けるステップを実行し、
前記所定入力は、前記所定モードの期間外では入力できない第1アイテムの入力であり、
前記視聴画面は、前記所定モードの開始に応じて、前記複数のアイテムの中から前記第1アイテムの選択が可能となるように構成されている、
請求項1のシステム。
【請求項4】
前記視聴画面は、対応する視聴ユーザによる確認入力を介して、前記所定入力が可能となるように構成されている、
請求項1のシステム。
【請求項5】
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、さらに、複数のアイテムの中から前記視聴画面を介して選択されたアイテムの入力を受け付けるステップを実行し、
前記所定条件は、前記複数のアイテムに含まれる第2アイテムの入力に応じて充足する、
請求項1のシステム。
【請求項6】
前記第2アイテムは、現在日時が所定期間内である場合に入力可能なアイテムである、
請求項5のシステム。
【請求項7】
前記視聴画面は、前記所定モードの開始に応じて、前記1の視聴ユーザに関する情報を表示するように構成されている、
請求項1のシステム。
【請求項8】
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、さらに、前記所定モードを開始してからの経過時間が所定値に到達することに応じて、前記所定モードを終了するステップを実行すし、
前記所定値は、前記所定入力に応じて増加する、
請求項1のシステム。
【請求項9】
前記視聴画面は、前記所定モードの期間中において、前記所定入力に基づく演出表示を行うように構成されている、
請求項1のシステム。
【請求項10】
前記視聴画面は、前記所定入力に応じて増加するパラメータの値に基づいて前記演出表示を行うように構成されている、
請求項9のシステム。
【請求項11】
前記視聴画面は、前記パラメータの値が第1閾値に到達することに応じて第1演出表示を行うと共に、前記パラメータの値が第2閾値に到達することに応じて前記第1演出表示とは異なる第2演出表示を行う、
請求項10のシステム。
【請求項12】
1又は複数のコンピュータによって実行され、コンテンツを配信するための方法であって、
前記コンテンツを視聴するための視聴画面を複数の視聴ユーザの各々に提示するステップと、
前記複数の視聴ユーザに含まれる1の視聴ユーザが所定条件を充足することに応じて、前記複数の視聴ユーザの各々による所定入力が可能な所定モードを開始するステップと、を備え、
前記視聴画面は、前記所定モードの開始に応じて、前記所定入力が可能となるように構成されている、
方法。
【請求項13】
コンテンツを配信するためのプログラムであって、1又は複数のコンピュータに、
前記コンテンツを視聴するための視聴画面を複数の視聴ユーザの各々に提示するステップと、
前記複数の視聴ユーザに含まれる1の視聴ユーザが所定条件を充足することに応じて、前記複数の視聴ユーザの各々による所定入力が可能な所定モードを開始するステップと、を実行させ、
前記視聴画面は、前記所定モードの開始に応じて、前記所定入力が可能となるように構成されている、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを配信するためのシステム、方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像及び/又は音声等によって構成されるコンテンツを配信するためのシステムにおいて、当該コンテンツを視聴する視聴ユーザ間でのコミュニケーションを促進するための様々な仕組みが導入されている。例えば、下記特許文献1は、コンテンツ配信システムにおいて、コンテンツの視聴中に視聴ユーザがテキストや画像を発信し、異なる視聴ユーザにより発信内容に関連性がある発信が連鎖的に継続された場合に、特典制御を実行することを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-71957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したシステムでは、複数の視聴ユーザによる連鎖的な発信に応じて特典が付与され得るが、コンテンツを視聴しながらテキスト等を発信するというユーザ体験自体は単調とも言える。この結果、例えば、視聴ユーザが得られる他の視聴ユーザとの一体感が十分とは言えなかった。
【0005】
本発明の実施形態は、コンテンツの視聴ユーザが得られる他の視聴ユーザとの一体感を高めることを目的の一つとする。本発明の実施形態の他の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るシステムは、1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、コンテンツを配信するためのシステムであって、前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、前記コンテンツを視聴するための視聴画面を複数の視聴ユーザの各々に提示するステップと、前記複数の視聴ユーザに含まれる1の視聴ユーザが所定条件を充足することに応じて、前記複数の視聴ユーザの各々による所定入力が可能な所定モードを開始するステップと、を実行し、前記視聴画面は、前記所定モードの開始に応じて、前記所定入力が可能となるように構成されている。
【0007】
本発明の一実施形態に係る方法は、1又は複数のコンピュータによって実行され、コンテンツを配信するための方法であって、前記コンテンツを視聴するための視聴画面を複数の視聴ユーザの各々に提示するステップと、前記複数の視聴ユーザに含まれる1の視聴ユーザが所定条件を充足することに応じて、前記複数の視聴ユーザの各々による所定入力が可能な所定モードを開始するステップと、を備え、前記視聴画面は、前記所定モードの開始に応じて、前記所定入力が可能となるように構成されている。
【0008】
本発明の一実施形態に係るプログラムは、コンテンツを配信するためのプログラムであって、1又は複数のコンピュータに、前記コンテンツを視聴するための視聴画面を複数の視聴ユーザの各々に提示するステップと、前記複数の視聴ユーザに含まれる1の視聴ユーザが所定条件を充足することに応じて、前記複数の視聴ユーザの各々による所定入力が可能な所定モードを開始するステップと、を実行させ、前記視聴画面は、前記所定モードの開始に応じて、前記所定入力が可能となるように構成されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の様々な実施形態は、コンテンツの視聴ユーザが得られる他の視聴ユーザとの一体感を高める。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係るコンテンツ配信サーバ10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図。
図2】ユーザ情報テーブル151において管理される情報を例示する図。
図3】配信管理テーブル153において管理される情報を例示する図。
図4】トップ画面50を例示する図。
図5】配信画面60を例示する図。
図6】視聴画面70を例示する図。
図7】アイテム選択画面200を例示する図。
図8】あいのりモードを開始するための専用アイテムの入力に応じてサーバ10が実行する処理を例示するフローチャート。
図9】あいのりモードが開始された後の視聴画面70を例示する図。
図10】あいのりギフト投入ボタン83が選択された後の視聴画面70を例示する図。
図11】あいのりギフトの入力に対応する視覚効果が付加された視聴画面70を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。各図面において、同一の又は類似する構成要素に対しては同一の参照符号が付され得る。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ配信サーバ10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。サーバ10は、図示するように、インターネット等の通信ネットワーク20を介してユーザ端末30と通信可能に接続されている。図1においては、1つのユーザ端末30のみが図示されているが、サーバ10は、複数のユーザ端末30と通信可能に接続されている。サーバ10は、コンテンツを配信するコンテンツ配信サービスを、ユーザ端末30を介してユーザに提供する。コンテンツ配信サーバ10は、本発明のシステムの一部又は全部を実装する装置の一例である。
【0013】
まず、コンテンツ配信サーバ10のハードウェア構成について説明する。コンテンツ配信サーバ10は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ11と、メインメモリ12と、入出力I/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0014】
コンピュータプロセッサ11は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0015】
入出力I/F13は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F13は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
【0016】
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0017】
ストレージ15は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム、及び各種データ等を記憶する。例えば、ストレージ15は、図1に示すように、コンテンツ配信サービスのユーザに関する情報を管理するユーザ情報テーブル151と、個別の配信に関する情報を管理する配信管理テーブル153とを有する。また、例えば、ストレージ15は、本発明の一実施形態に係るサーバ側プログラム40を記憶する。当該プログラム40は、サーバ10を、コンテンツ配信サービスを提供するためのシステムの全部又は一部として機能させるためのプログラムである。サーバ側プログラム40の少なくとも一部は、後述する端末側プログラム42を介して、ユーザ端末30側において実行されるように構成され得る。
【0018】
本実施形態において、コンテンツ配信サーバ10は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、コンテンツ配信サーバ10は、1又は複数のサーバ装置によって構成され得る。
【0019】
このように構成されたコンテンツ配信サーバ10は、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を有するように構成することができ、この場合、ユーザ端末30にインストールされている端末側プログラム42からの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等をユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30では、受信したデータに基づくウェブページ又はその他の画面が出力され得る。
【0020】
次に、ユーザ端末30のハードウェア構成について説明する。ユーザ端末30は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ31と、メインメモリ32と、入出力I/F33と、通信I/F34と、ストレージ(記憶装置)35とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0021】
コンピュータプロセッサ31は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ35等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ32に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ32は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0022】
入出力I/F33は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F33は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F33は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
【0023】
通信I/F34は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0024】
ストレージ35は、例えば磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ35は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ35が記憶するプログラムは、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされ得る。また、ストレージ35は、端末側プログラム42を記憶する。当該プログラム42は、ウェブブラウザ、又は、その他のアプリケーション(例えば、コンテンツ配信サービス用の端末側アプリケーション等)として構成され、上述したように、サーバ側プログラム40の少なくとも一部を実行するように構成され得る。
【0025】
本実施形態において、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、及び、ウェアラブルデバイス等として構成され得る。
【0026】
このように構成されたユーザ端末30を操作するユーザは、ストレージ35等にインストールされている端末側プログラム42を介したコンテンツ配信サーバ10との通信を実行することによって、サーバ10が提供するコンテンツ配信サービスを利用することができる。
【0027】
次に、このように構成されたコンテンツ配信サーバ10が有する機能について説明する。サーバ10のコンピュータプロセッサ11は、図1に示すように、メインメモリ12に読み込まれたプログラム(例えば、サーバ側プログラム40の少なくとも一部)に含まれる命令を実行することによって、管理機能制御部111、及び、コンテンツ配信制御部112として機能するように構成されている。
【0028】
管理機能制御部111は、コンテンツ配信サービスの管理機能の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、管理機能制御部111は、管理機能に関する様々な画面の画面データ及び制御データ等をユーザ端末30に送信し、ユーザ端末30で出力される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ及び制御データ等をユーザ端末30に送信する。管理機能制御部111によって制御される管理機能は、例えば、ログイン処理(ユーザ認証)、課金制御、及び、ユーザアカウントの管理等を含む。
【0029】
コンテンツ配信制御部112は、コンテンツの配信の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、コンテンツ配信制御部112は、コンテンツを視聴する複数の視聴ユーザの各々のユーザ端末30(以下、視聴端末30と言うことがある。)に対して、コンテンツを配信するように構成されている。例えば、コンテンツ配信制御部112は、当該コンテンツを視聴するための視聴画面を複数の視聴ユーザの各々に提示し、例えば、当該視聴画面の画面データ及び制御データ等を各視聴端末30に対して送信する。
【0030】
本実施形態において、コンテンツ配信制御部112は、特定のコンテンツを視聴する複数の視聴ユーザに含まれる1の視聴ユーザが所定条件を充足することに応じて、各視聴ユーザによる当該コンテンツに対する所定入力が可能な所定モードを開始するように構成されている。所定入力は、アイテム、画像、及び、テキスト等のオブジェクトの入力、並びに、「いいね」等の評価の入力等を含み、典型的には、当該所定入力が行われると、各視聴端末30の視聴画面において、対応する表示が行われる。
【0031】
本実施形態において、各視聴ユーザに提示される視聴画面は、所定モードの開始に応じて、所定入力が可能となるように構成されている。
【0032】
このように、本実施形態におけるコンテンツ配信サーバ10は、特定のコンテンツを視聴する1の視聴ユーザが所定条件を充足することに応じて所定モードを開始し、当該所定モードの開始に応じて、同じコンテンツを視聴する他の視聴ユーザに提示される視聴画面を介した所定入力が可能となるから、各視聴ユーザは、こうした所定モードを他のユーザと一緒に楽しむことができる。つまり、サーバ10は、コンテンツの視聴ユーザが得られる他の視聴ユーザとの一体感を高める。
【0033】
本実施形態において配信されるコンテンツは、様々な種類のデジタルコンテンツを含む。例えば、コンテンツは、画像(動画又は静止画)及び音声によって構成され、又は、これらの何れか一方によって構成される。また、コンテンツは、例えば、当該コンテンツを配信する配信ユーザのユーザ端末30(以下、配信端末30と言うことがある。)からリアルタイムに送信され(ライブ配信)、又は、ストレージ15等の記憶装置に予め記憶される。コンテンツのライブ配信は、配信ユーザの設定により、又は、ネットワークの状況等により、一定の遅延(タイムラグ)を伴うことがある。コンテンツのライブ配信は、例えば、HTTP Live Streaming(HLS)等のプロトコルを用いたストリーミング方式で行われる。
【0034】
また、配信端末30から送信されるコンテンツは、例えば、配信端末30が有するカメラ及びマイクを介して入力(撮影)される配信ユーザの動画及び音声によって構成される。また、こうしたコンテンツは、例えば、配信端末30において実行中のアプリケーション(例えば、ゲーム)によって出力される画面に対応する動画、並びに、当該アプリケーションによって出力される音声、及び/又は、配信端末30が有するマイクを介して入力される配信ユーザの音声によって構成される。
【0035】
また、本実施形態において配信されるコンテンツは、当該コンテンツを構成するデータの一部が配信端末30からリアルタイムに送信される一方、当該コンテンツを構成するデータの一部がサーバ10又は視聴端末30に予め記憶され得る。例えば、コンテンツを構成する音声が配信端末30からリアルタイムに送信される一方、当該コンテンツを構成する画像がサーバ10又は視聴端末30に予め記憶され、サーバ10又は視聴端末30において、これらのデータに基づいてコンテンツが生成される。
【0036】
また、例えば、コンテンツを構成する音声に加えて、キャラクタ等のオブジェクトを動作させるための動作データ(モーションデータ)が、配信端末30からリアルタイムに送信される一方、当該コンテンツを構成する画像がサーバ10又は視聴端末30に予め記憶され、当該画像は、オブジェクトのモデルデータを含む。この場合、動作データは、例えば、配信端末30のカメラを介して認識される配信ユーザの動作(顔の表情の変化等を含む。)に基づいて生成される。そして、サーバ10又は視聴端末30において生成されるコンテンツには、モデルデータ及び動作データに基づいて動作するオブジェクトが含まれる。
【0037】
本実施形態において、視聴画面は、様々な態様で、所定入力が可能となるように構成され得る。例えば、視聴画面は、所定モードの開始に応じて、上記所定入力を行うためのオブジェクトが配置されるように構成され得る。例えば、視聴画面は、視聴ユーザによる当該オブジェクトの選択に応じて所定入力を受け付ける。当該オブジェクトは、透明又は半透明のオブジェクトとして構成され得る。こうした構成は、視聴画面に配置されたオブジェクトを介した所定入力を可能とする。
【0038】
本実施形態において、所定入力は、所定モードの期間外では入力できない所定アイテムの入力とすることができ、この場合、視聴画面は、所定モードの開始に応じて、複数のアイテムの中から当該所定アイテムの選択が可能となるように構成され得る。こうした構成は、所定モードの期間中における所定アイテムの入力を可能とする。
【0039】
また、視聴画面は、視聴ユーザによる確認入力を介して、所定入力が可能となるように構成され得る。例えば、視聴画面は、所定モードの開始に応じて、確認入力を行うためのオブジェクトが配置されるように構成され、当該オブジェクトが視聴ユーザによって選択されると、当該視聴画面を介した所定入力が可能となる。こうした構成は、視聴ユーザが意図せずに所定入力を行ってしまうことを防止する。
【0040】
本実施形態において、所定モードを開始するための所定条件は、様々な条件を含む。例えば、所定条件は、視聴ユーザに関連付けられたパラメータが所定値に到達することに応じて充足する条件を含む。また、所定条件は、所定アイテムの入力に応じて充足する条件を含む。当該所定アイテムは、現在日時が所定期間内である場合に入力可能な期間限定のアイテムとして構成され得る。こうした構成は、視聴ユーザによる所定アイテムの入力を促進する。
【0041】
また、所定モードの開始に応じて、所定条件を充足した視聴ユーザに関する情報(例えば、視聴ユーザのアカウント名、及び/又は、プロフィール画像等)が視聴画面において表示されるようにしてもよい。こうした構成は、視聴ユーザが所定条件を充足することを促進する。
【0042】
本実施形態において、所定モードを開始してからの経過時間が所定値に到達することに応じて、当該所定モードが終了するようにしてもよい。この場合、当該所定値が、所定入力に応じて増加する(つまり、所定入力が行われると所定モードの期間が延長される。)ようにしてもよい。こうした構成は、所定モードの期間中に多くの所定入力が行われることを促進する。
【0043】
本実施形態において、視聴画面が、所定モードの期間中において、所定入力に基づく演出表示を行うようにしてもよい。当該演出表示は、例えば、所定入力に応じて増加するパラメータの値に基づいて行われ、例えば、パラメータの値が第1閾値に到達することに応じて第1演出表示が行われると共に、当該パラメータの値が第2閾値に到達することに応じて、当該第1演出表示とは異なる第2演出表示が行われる。所定入力に応じて増加するパラメータは、例えば、所定入力の回数、所定入力を行った視聴ユーザの人数、所定入力の最大コンボ数(コンボは、例えば、所定時間以内の間隔で連続して所定入力が行われる限りにおいて継続する)、所定入力に伴って消費された価値(例えば、ポイント、及び、コイン等)の数量等を含む。こうした構成は、所定モードの期間中に所定入力が行われることを促進する。
【0044】
次に、このような機能を有する本実施形態のコンテンツ配信サーバ10の一態様としての具体例について説明する。この例におけるコンテンツ配信サービスは、配信ユーザが提供するキャラクタを含む動画、及び、当該配信ユーザの音声によって構成されるコンテンツのライブ配信及び視聴を行うためのサービスとして構成されている。当該キャラクタのモデルデータは、配信ユーザによって予めサーバ10(ストレージ15)にアップロードされており、詳しくは後述するが、当該配信ユーザのコンテンツを視聴する際に、視聴ユーザの視聴端末30によってダウンロードされる。まず、この例において、各テーブルが管理する情報について説明する。
【0045】
図2は、この例において、ユーザ情報テーブル151において管理される情報を例示する。ユーザ情報テーブル151は、コンテンツ配信サービスのユーザに関する情報を管理し、図示するように、個別のユーザを識別する「ユーザアカウント」に対応付けて、アカウント名、及び、生年月日等を含む「基本情報」、配信ユーザとしてのランクを示す「ランク」、コンテンツ配信サービスにおいて利用可能な仮想的なコインの保有数を示す「コイン保有数」、同じく仮想的なダイヤの保有数を示す「ダイヤ保有数」等の情報を管理する。
【0046】
この例において、コインは、様々な契機で無償及び有償でユーザに付与される。例えば、ユーザは、ログインボーナス等の報酬として無償でコインを獲得することができる。また、例えば、ユーザは、有償で(現実の通貨で)コインを購入することができる。
【0047】
この例において、ダイヤは、配信ユーザに対する報酬として当該ユーザに付与される。具体的には、所定期間(例えば、1日)毎に、当該期間において行われたコンテンツの配信時間に対して基準数量(1時間単位のダイヤ数)を乗じた数のダイヤが配信ユーザに付与される。基準数量は、上述したランクが上がるほど多くなる。ダイヤは、コイン又は現実の通貨に交換することができる。
【0048】
図3は、この例において、配信管理テーブル153において管理される情報を例示する。配信管理テーブル153は、個別の配信に関する情報を管理し、図示するように、個別の配信(コンテンツ)を識別する「配信ID」に対応付けて、配信ユーザを識別する「配信ユーザアカウント」、配信を開始した日時である「配信開始日時」、配信を開始してからの継続時間(経過時間)である「配信継続時間」、「視聴ユーザ数(現在値及び最大値)」、コンテンツの配信中に視聴ユーザによって入力されたコメントの数である「コメント数」、コンテンツの配信中に視聴ユーザによって入力された「いいね」の数である「いいね数」、コンテンツの配信中における視聴ユーザによるアイテムの入力に応じて付与されるアイテムポイントの合計値である「アイテムポイント数」、この配信に対して付与される配信ポイントの合計値である「配信ポイント数」、あいのりモードであるか否かを示す「あいのりモードフラグ」、あいのりモードの残り時間である「あいのりモード残り時間」、あいのりモードの期間中における「あいのりギフト」の入力のコンボ数を示す「コンボ数」等の情報を管理する。
【0049】
この例では、配信継続時間、視聴ユーザ数、コメント数、いいね数、及び、アイテムポイント数の各々が大きいほど、多くの配信ポイントが付与される。そして、所定期間(例えば、1日)に獲得した配信ポイント数の配信ユーザ間でのランキングに基づいて、上述した配信ユーザのランクが決定及び更新される。
【0050】
以上、各テーブルが管理する情報について説明した。次に、この例のコンテンツ配信サーバ10が実行する処理、及び、ユーザ端末30において出力される画面等について説明する。
【0051】
図4は、ユーザ端末30において出力されるコンテンツ配信サービスのトップ画面50を例示する。当該画面50は、コンテンツ配信サービスを利用する際の起点となる画面であり、図示するように、「フォロー」、「人気」、「注目」及び「すべて」というテキストを表示する選択領域52と、当該領域52の下側に位置する一覧表示領域54と、画面右上隅に位置する円形の配信ボタン56とを有する。
【0052】
選択領域52は、一覧表示領域54における表示内容を選択するための領域である。具体的には、選択領域52において「フォロー」が選択されると、一覧表示領域54において、ユーザがフォローしている他のユーザの配信(配信中のコンテンツ)が一覧表示される。同様に、選択領域52において「人気」が選択されると、一覧表示領域54において、視聴者数が多い配信が一覧表示される。また、選択領域52において「注目」が選択されると、一覧表示領域54において、盛り上がっている配信(例えば、コメント数及びいいね数が多い配信等)が一覧表示される。また、選択領域52において「すべて」が選択されると、一覧表示領域54において、全ての配信が一覧表示の対象となる。
【0053】
一覧表示領域54には、図示するように、各々が個別の配信に関する情報を表示する複数の個別表示領域541が2列で上下方向に並べて配置される。個別表示領域541は、ユーザによる選択に応じて、対応する配信の視聴を開始できる(対応するコンテンツの再生が開始される。)ように構成されている。一覧表示領域54は、上下方向へのフリック操作又はスライド操作等によって、表示される個別表示領域541が切り替わるように構成されている。個別表示領域541は、配信ユーザによって予め設定されている画像、配信ユーザのアカウント名、及び、視聴者数(現在値)等を表示する。
【0054】
トップ画面50の配信ボタン56は、ユーザが、配信ユーザとしてコンテンツの配信を行うためのオブジェクトである。当該配信ボタン56がユーザによって選択されると、図示しない配信準備画面が出力され、ユーザは、当該画面を介して、配信のタイトル等を設定することができる。ユーザは、当該配信準備画面を介して、配信の開始を指示することができる。
【0055】
コンテンツの配信が開始されると、配信端末30のカメラを介して認識される配信ユーザの顔の表情の変化(具体的には、両目及び口の動作)を示す動作データ、及び、配信端末30のマイクを介して入力される音声データ(配信ユーザによる発話データ)のサーバ10への送信が開始される。また、コンテンツの配信の開始に応じて、配信管理テーブル153において新たなレコードが挿入される。
【0056】
図5は、コンテンツの配信の開始に応じて配信端末30において出力される配信画面60を例示する。当該画面60は、図示するように、画面全体に対応する動画表示領域61と、画面左上隅に位置する基本情報表示領域62と、画面左下に位置するコメント表示領域63と、画面右上隅に位置する視聴ユーザ情報表示領域64と、画面下端部中央に位置する円形の配信停止ボタン65とを有する。
【0057】
動画表示領域61は、配信される動画を表示する。具体的には、配信ユーザの顔の表情の変化に基づく上述した動作データ、及び、キャラクタのモデルデータに基づいて、両目及び口が動く当該キャラクタを含む動画が表示される。当該動画は、配信端末30において生成及び出力される。
【0058】
基本情報表示領域62は、この配信の基本情報を表示し、具体的には、配信ユーザ情報(プロフィール画像等)、この配信の視聴ユーザ数(現在値)、及び、この配信に対して視聴ユーザによって入力された「いいね」の数等を表示する。
【0059】
コメント表示領域63は、各視聴ユーザによって入力されたユーザコメント、又は、サーバ10によって自動的に入力されたシステムコメントを表示するための領域である。具体的には、当該領域63には、各々が個別のコメントに対応する複数のコメントオブジェクト631が上下方向に並べて配置される。コメント表示領域63は、新たなコメントが入力されると、対応するコメントオブジェクト631が下側に追加され、既存のコメントオブジェクト631が順に上方向に移動するように構成されている。コメント表示領域63は、上下方向へのフリック操作又はスライド操作等によって、表示されるコメントオブジェクト631が切り替わる。
【0060】
視聴ユーザ情報表示領域64は、配信中のコンテンツを視聴している複数の視聴ユーザに関する情報を表示し、具体的には、当該領域64には、各々が視聴ユーザに対応する複数のアイコンオブジェクト641が左右方向に並べて配置される。当該オブジェクト641は、円形の形状を有し、対応する視聴ユーザのプロフィール画像を表示する。複数のアイコンオブジェクト641は、所定ルールに従う順序で並ぶ。
【0061】
配信停止ボタン65は、配信ユーザがコンテンツの配信を停止するためのオブジェクトである。当該配信停止ボタン65が配信ユーザによって選択されると、コンテンツの配信(配信端末30からサーバ10への動作データ及び音声データの送信)が停止される。
【0062】
図6は、視聴端末30において出力される視聴画面70を例示する。例えば、トップ画面50の一覧表示領域54等を介して任意の配信(コンテンツ)が視聴者によって選択されると、選択された配信を視聴するための視聴画面70が視聴端末30において出力される。当該画面70は、図示するように、上述した配信画面60と同様に、動画表示領域71と、基本情報表示領域72と、コメント表示領域73と、視聴ユーザ情報表示領域74とを有する。また、視聴画面70は、画面下端部において、コメント入力領域751と、ハートマークが表示された「いいね」ボタン752と、プレゼントの図柄が表示されたアイテム入力ボタン753とを有する。
【0063】
動画表示領域71は、配信画面60の動画表示領域61と同様に、配信ユーザのキャラクタを含む動画を表示する。当該動画は、配信端末30からサーバ10を介して送信される動作データ、及び、サーバ10からダウンロードされるキャラクタのモデルデータ等に基づいて、視聴端末30において生成及び出力される。
【0064】
コメント入力領域751は、視聴ユーザがコメントを入力するための領域である。当該領域751に文字列が入力されて確定操作が行われると、当該文字列がユーザコメントとして送信され、対応する配信端末30(視聴中のコンテンツの配信ユーザのユーザ端末30)及び各視聴端末30(視聴中のコンテンツの複数の視聴ユーザの各々のユーザ端末30)では、配信画面60及び視聴画面70のコメント表示領域63、73において、ユーザコメントに対応するコメントオブジェクト631、731が追加される。ユーザコメントに対応するコメントオブジェクト631、731には、当該コメントを入力した視聴ユーザのアカウント名と共に、コメントの内容(文字列)が表示される。また、ユーザコメントが入力されると、サーバ10は、配信管理テーブル153において、対応する配信のコメント数を更新(1加算)する。
【0065】
いいねボタン752は、視聴ユーザが配信ユーザ(コンテンツ)に対して「いいね」を入力するためのオブジェクトである。当該ボタン752が視聴ユーザによって選択されると、「いいね」の入力が行われ、対応する配信画面60及び視聴画面70のコメント表示領域63、73において、「いいね」の入力を通知するシステムコメントに対応するコメントオブジェクト631、731が追加される。当該システムコメントに対応するコメントオブジェクト631、731には、「いいね」を入力した視聴ユーザのアカウント名と共に、「いいね」の入力を示すテキストが表示される。また、「いいね」が入力されると、配信画面60及び視聴画面70の動画表示領域61、71において、対応する視覚効果(例えば、ハート型のオブジェクトが画面下側から上側に向かって流れるように表示されるアニメーション効果等)が付加される。また、「いいね」が入力されると、サーバ10は、配信管理テーブル153において、対応する配信の「いいね数」を更新(1加算)する。
【0066】
アイテム入力ボタン753は、視聴ユーザがアイテムを入力するためのオブジェクトである。当該ボタン753が視聴者によって選択されると、図7に例示する、入力するアイテムを選択するためのアイテム選択画面200が、視聴画面70の下側の領域に重ねて配置される。当該画面200は、図示するように、アイテムを一覧表示する一覧表示領域202と、当該領域202の下側に配置され、表示するアイテムの分類を選択するための分類選択領域204と、画面の右下隅に配置され、コインを購入するためのオブジェクトである購入ボタン206とを有する。また、アイテム選択画面200の左下隅には、対応するユーザのコインの保有数が表示される。
【0067】
分類選択領域204には、図示するように、各々が個別の分類に対応する複数の分類オブジェクト2041が左右方向に並べて配置されている。また、当該領域204は、左右方向へのフリック操作又はスライド操作等によって、表示される分類オブジェクト2041が切り替わるように構成されている。分類選択領域204は、分類オブジェクト2041の何れか1つを選択できるように構成されており、何れかのオブジェクト2041が選択されると、一覧表示領域202において一覧表示されるアイテムは、対応する分類が付加されているアイテムに絞り込まれる。
【0068】
この例において、複数の分類は「イベント用」という分類を含む。また、この例では、期間限定のイベントとして「あいのりモード」が有効となるイベントが開催される。詳しくは後述するが、あいのりモードは、専用アイテムを入力することによって開始され、対応するイベントの開催中には、アイテム選択画面200を介して、当該専用アイテムの選択(つまり、専用アイテムの入力)が可能となる。当該専用アイテムには「イベント用」の分類が付加されている。
【0069】
一覧表示領域202には、各々が個別のアイテムに関する情報を表示する複数の個別表示領域2021が4列で上下方向に並べて配置される。個別表示領域2021は、アイテムに対応する画像、及び、当該アイテムの入力に必要なコイン数(価格)を表示する。一覧表示領域202は、上下方向へのフリック操作又はスライド操作等によって、表示される個別表示領域2021が切り替わるように構成されている。視聴ユーザによって何れかの個別表示領域2021が選択されると、対応するアイテムの入力が行われる。
【0070】
アイテムが入力されると、対応する配信画面60及び視聴画面70のコメント表示領域63、73において、アイテムの入力を通知するシステムコメントに対応するコメントオブジェクト631、731が追加される。当該システムコメントに対応するコメントオブジェクト631、731には、アイテムを入力した視聴ユーザのアカウント名と共に、入力されたアイテムの名称が表示される。また、アイテムが入力されると、対応する配信画面60及び視聴画面70の動画表示領域61、71において、入力されたアイテムに対応する視覚効果(動画エフェクト)が付加される。また、アイテムが入力されると、サーバ10は、入力されたアイテムのコイン数(価格)に応じた数量のアイテムポイント(例えば、コイン数が多くなるほどポイント数も多くなる。)をこの配信に対して付与し、具体的には、配信管理テーブル153において、コイン数に応じたポイントを、対応する配信のアイテムポイント数に加算する。また、アイテムが入力されると、サーバ10は、ユーザ情報テーブル151において、入力されたアイテムのコイン数を、対応するユーザ(アイテムを入力した視聴ユーザ)のコイン保有数から減じる。
【0071】
ここで、期間限定のイベントの開催中において有効となる上述した「あいのりモード」について説明する。あいのりモードは、各視聴ユーザによる「あいのりギフト」の入力が可能となるモードであり、何れかの視聴ユーザが、当該モードを開始するための上述した専用アイテムを入力することに応じて開始される。なお、視聴ユーザによる当該専用アイテムの入力後、配信ユーザによる確認(承認)操作を介して、あいのりモードが開始されるようにしてもよい。
【0072】
図8は、あいのりモードを開始するための専用アイテムの入力に応じてサーバ10が実行する処理を例示するフローチャートである。サーバ10は、まず、図示するように、あいのりモードを開始する(ステップS100)。具体的には、配信管理テーブル153において、対応する配信の「あいのりモードフラグ」が更新され、また、対応する配信の「あいのりモード残り時間」の更新(カウントダウン)が開始される。この例では、あいのりモードの継続時間の初期値は3分であり、残り時間のカウントダウンは、3分から開始される。また、配信中のコンテンツに対して、あいのりモード用の演出表示が開始され、例えば、動画に含まれるキャラクタの背景画像が、あいのりモード用の画像に変更される。
【0073】
続いて、サーバ10は、あいのりギフトの入力の受付を開始する(ステップS110)。図9は、あいのりモードが開始された後の各視聴ユーザの視聴画面70を例示する。この状態の視聴画面70は、図示するように、基本情報表示領域72の下側に位置し、あいのりギフトの入力のコンボ数を表示するコンボ数表示領域81と、当該領域81の右側に位置し、あいのりモードの残り時間を示す残り時間インジケータ82と、コメント表示領域73の上側に位置し、「あいのりギフトを投入する」というテキストが付加されたあいのりギフト入力開始ボタン83とを有する。なお、この状態の視聴画面70において、専用アイテムを入力した視聴ユーザ(つまり、あいのりモードを開始した視聴ユーザ)に関する情報(例えば、プロフィール画像等)が所定位置に表示されるようにしてもよい。あいのりギフト入力開始ボタン83が視聴ユーザによって選択されると、当該視聴ユーザによるあいのりギフトの入力が可能となる。なお、こうしたギフト入力開始ボタン83の選択(視聴ユーザによる確認入力)を介することなく、視聴ユーザによるあいのりギフトの入力が可能となるようにしてもよい。
【0074】
図10は、あいのりギフト入力開始ボタン83が選択された後の視聴画面70を例示する。この状態の視聴画面70には、図示するように、ギフト入力開始ボタン83に代えて、あいのりギフト入力オブジェクト84が配置される。当該オブジェクト84は、半透明のオブジェクトとして構成されており、コンボ数表示領域81及び残り時間インジケータ82と、コメント表示領域73との間の帯状の領域を覆う。視聴ユーザは、当該オブジェクト84の任意の位置を選択する操作(例えば、タップ操作等)によって、あいのりギフトを入力することができる。
【0075】
あいのりギフトが入力されると、対応する配信画面60及び視聴画面70の動画表示領域61、71において、対応する視覚効果(動画エフェクト)が付加される。図11は、あいのりギフトの入力に対応する視覚効果が付加された視聴画面70を例示する。この状態の視聴画面70では、図示するように、動画表示領域71において、あいのりギフトを入力した視聴ユーザに対応するアイコンオブジェクト711が配置される。当該オブジェクト711は、円形の形状を有し、対応する視聴ユーザのプロフィール画像を表示する。アイコンオブジェクト711は、視聴ユーザによるあいのりギフトの入力に応じて、所定の視覚効果を伴って配置され、所定時間の経過に応じて消える。当該オブジェクト711が配置される位置は、あいのりギフトの入力の際に選択された、あいのりギフト入力オブジェクト84上の位置に対応している。
【0076】
また、あいのりギフトが入力されると、サーバ10は、あいのりギフトのコイン数(価格)に応じた数量のアイテムポイントをこの配信に対して付与し、具体的には、配信管理テーブル153において、当該コイン数に応じたポイント数を、対応する配信のアイテムポイント数に加算する。また、あいのりギフトが入力されると、サーバ10は、ユーザ情報テーブル151において、ありのりギフトのコイン数を、対応するユーザ(あいのりギフトを入力した視聴ユーザ)のコイン保有数から減じる。
【0077】
図8のフローチャートに戻り、続いて、サーバ10は、あいのりモードの残り時間がなくなるまでの間、あいのりギフトの入力を待機する(ステップS120においてNO、及び、ステップS190においてNO)。そして、あいのりギフトが入力されると(ステップS120においてYES)、サーバ10は、コンボの成立の有無を判定する(ステップS130)。この例では、前回の(直近の)あいのりギフトの入力(あいのりギフトを今回入力した視聴ユーザと同じ視聴ユーザによる入力であってもよいし、異なる視聴ユーザによる入力であってもよい。)からの経過時間が閾値以内(例えば、5秒以内)である場合に、コンボ成立と判定される一方、当該経過時間が閾値を超えている場合に、コンボ非成立と判定される。
【0078】
そして、コンボ成立と判定されると(ステップS130においてYES)、サーバ10は、コンボ数を加算する(ステップS140)。具体的には、配信管理テーブル153において、対応する配信のコンボ数に1が加算される。コンボ数の加算に応じて、上述したコンボ数表示領域81の表示も更新される。
【0079】
こうしてコンボ数を加算すると、サーバ10は、次に、残り時間を回復する(ステップS150)。具体的には、配信管理テーブル153において、対応する配信のあいのりモード残り時間に所定値(例えば、5秒)が加算される。なお、残り時間の回復量が、コンボ数等に応じて変動する(例えば、コンボ数が大きいほど、回復量が大きくなる、又は、小さくなる等)ようにしてもよい。
【0080】
そして、サーバ10は、コンボ数が閾値に到達した場合には(ステップS160においてYES)、演出表示を変更する(ステップS170)。この例では、コンボ数が、段階的に設定されている複数の閾値の何れかに到達する毎に、到達した閾値に対応する演出表示へと変更される。複数の閾値に対応する複数の演出表示は、例えば、背景画像、視覚効果、及び、BGMの少なくとも1つが相互に異なる。各視聴ユーザは、あいのりギフトを連続して入力し、コンボ数を増加させることによって、演出表示の段階的な変化を楽しむことができる。
【0081】
一方、ステップS130において、コンボが成立しないと判定されると(ステップS130においてNO)、サーバ10は、コンボ数をクリアする(ステップS180)。具体的には、配信管理テーブル153において、対応する配信のコンボ数に0が設定される。コンボ数のクリアに応じて、上述したコンボ数表示領域81の表示も更新される。
【0082】
このように、あいのりモードの期間中においては、各視聴ユーザによるあいのりギフトの入力に応じた演出表示が行われる。そして、あいのりモードの残り時間が0になると(ステップS190においてYES)、サーバ10は、あいのりモードを終了させる(ステップS195)。
【0083】
上述した例では、専用アイテムの入力に応じてあいのりモードが開始されるようにしたが、あいのりモードを開始するための条件は、専用アイテムの入力に限定されない。例えば、本実施形態の他の例では、コメント、いいね、又は、アイテムの入力等のアクションに関する所定条件を任意の視聴ユーザが充足すると、あいのりモードが開始される。
【0084】
上述した例では、あいのりモードの期間中に「あいのりギフト」の入力が可能となるようにしたが、こうしたアイテム以外の入力が可能となるようにしてもよく、例えば、「いいね」とは異なる他の評価の入力が可能となるようにしてもよい。
【0085】
上述した例では、視聴画面70に配置されるあいのりギフト入力オブジェクト84を介してあいのりギフトの入力を受け付けるようにしたが、あいのりギフトの入力を可能とする方法は、こうしたオブジェクトの配置に限定されない。例えば、あいのりギフトの入力を、アイテム選択画面200を介して受け付けるようにしてもよく、この場合、あいのりモードの開始に応じて、当該画面200において、あいのりギフトの選択が可能となるようにしてもよい。
【0086】
上述した例では、あいのりギフトの入力のコンボ数に基づいて、あいのりモードにおける演出表示が変化するようにしたが、当該コンボ数は、あいのりギフトの入力に応じて増加するパラメータの一例であって、本実施形態の他の例では、コンボ数以外のパラメータ(例えば、あいのりギフトの入力数、あいのりギフトを入力した視聴ユーザの数、及び、あいのりギフトの入力によって消費されたコイン数等)に基づいて演出表示が行われる。
【0087】
上述した例では、コンテンツ配信サービスが、配信ユーザのキャラクタを含む動画、及び、当該配信ユーザの音声によって構成されるコンテンツのライブ配信及び視聴を行うためのサービスとして構成されるようにしたが、本実施形態の他の例では、これ以外の様々なコンテンツが配信される。例えば、コンテンツは、配信端末30から送信される動画及び音声によって構成されてもよいし、所定画像及び配信端末30から送信される音声によって構成されてもよい。また、サーバ10(ストレージ15)に予め格納されているコンテンツが、複数の視聴ユーザによって同時に視聴されるようにしてもよい。
【0088】
以上説明した本実施形態のコンテンツ配信サーバ10は、特定のコンテンツを視聴する1の視聴ユーザが所定条件を充足する(例えば、専用アイテムを入力する)ことに応じて所定モード(例えば、あいのりモード)を開始し、当該所定モードの開始に応じて、同じコンテンツを視聴する他の視聴ユーザに提示される視聴画面を介した所定入力が可能となる(例えば、あいのりギフト入力開始ボタン83の選択を介してあいのりギフト入力オブジェクト84が配置される)から、各視聴ユーザは、こうした所定モードを他のユーザと一緒に楽しむことができる。つまり、サーバ10は、コンテンツの視聴ユーザが得られる他の視聴ユーザとの一体感を高める。
【0089】
本発明の他の実施形態において、上述した実施形態におけるコンテンツ配信サーバ10が有する機能の一部又は全部は、サーバ10及びユーザ端末30が協動することによって実現され、又は、ユーザ端末30によって実現され得る。
【0090】
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0091】
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
【0092】
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。
【符号の説明】
【0093】
10 コンテンツ配信サーバ
11 コンピュータプロセッサ
111 管理機能制御部
112 コンテンツ配信制御部
15 ストレージ(記憶装置)
151 ユーザ情報テーブル
153 配信管理テーブル
20 通信ネットワーク
30 ユーザ端末
40 サーバ側プログラム
42 端末側プログラム
50 トップ画面
60 配信画面
70 視聴画面
83 あいのりギフト入力開始ボタン
84 あいのりギフト入力オブジェクト
200 アイテム選択画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11