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特開2024-47862情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047862
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240401BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153593
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】517157927
【氏名又は名称】株式会社SmartHR
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】佐野 一機
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】求人情報に対して、より適合する人材を適切に抽出する。
【解決手段】情報処理方法は、情報処理装置が、各人材情報と、各求人情報とを取得すること、所定の求人情報と、所定の求人情報に類似する求人情報とに基づいて、所定の求人情報に適合する基準人材情報を特定すること、基準人材情報との類似性に基づいて、各人材情報の第1スコアを算出すること、各人材情報の第1スコアに基づいて、各人材情報のうち少なくとも1つの人材情報を含むリストを生成すること、を実行する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が、
各人材情報と、各求人情報とを取得すること、
所定の求人情報と、前記所定の求人情報に類似する求人情報とに基づいて、前記所定の求人情報に適合する基準人材情報を特定すること、
前記基準人材情報との類似性に基づいて、各人材情報の第1スコアを算出すること、
前記各人材情報の第1スコアに基づいて、前記各人材情報のうち少なくとも1つの人材情報を含むリストを生成すること、
を実行する情報処理方法。
【請求項2】
前記第1スコアを算出することは、
前記人材情報に含まれる過去の採用選考時の選考状況データ、及び/又は、ユーザにより応募された求人情報と前記所定の求人情報との類似データを少なくとも用いて前記第1スコアを算出することを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記選考状況データは、登録されている採用選考日からの経過日数を含む、請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記第1スコアを算出することは、
前記ユーザのスキルに関するスキルデータをさらに用いて前記第1スコアを算出することを含む、請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記基準人材情報を特定することは、
前記所定の求人情報又は前記類似する求人情報の過去の内定者の人材情報を前記基準人材情報に設定することを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記基準人材情報を特定することは、
前記所定の求人情報により示される部署内の社員の人材情報を前記基準人材情報に設定することを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記情報処理装置が、
前記各人材情報に対応する各ユーザに対し、当該各ユーザと組織との関係性構築の程度を示す第2スコアを付与することをさらに実行する、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記第2スコアを付与することは、
前記組織からの観点における前記ユーザの魅力度に関するスコア、前記ユーザの選考状況に関するスコア、及び前記組織と前記ユーザとの連絡状況に関するスコアの少なくともいずれかに基づいて、前記第2スコアを算出することを含む、請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記情報処理装置が、
前記第2スコアに基づいて各ユーザを各グループに分類し、分類されたグループごとに各ユーザを管理することをさらに実行する、請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記情報処理装置が、
前記各人材情報が組織内及び組織外のユーザの人材情報を含む場合、前記組織内のユーザの人材情報及び前記組織外のユーザの人材情報を含む前記リストを他の情報処理装置に出力することを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項11】
情報処理装置に、
各ユーザに関する各人材情報と、各求人情報とを取得すること、
所定の求人情報と、前記所定の求人情報に類似する求人情報とに基づいて、前記所定の求人情報に適合する基準人材情報を特定すること、
前記基準人材情報との類似性に基づいて、各人材情報の第1スコアを算出すること、
前記各人材情報の第1スコアに基づいて、前記各人材情報のうち少なくとも1つの人材情報を含むリストを生成すること、
を実行させるプログラム。
【請求項12】
プロセッサを含む情報処理装置であって、
前記プロセッサが、
各ユーザに関する各人材情報と、各求人情報とを取得すること、
所定の求人情報と、前記所定の求人情報に類似する求人情報とに基づいて、前記所定の求人情報に適合する基準人材情報を特定すること、
前記基準人材情報との類似性に基づいて、各人材情報の第1スコアを算出すること、
前記各人材情報の第1スコアに基づいて、前記各人材情報のうち少なくとも1つの人材情報を含むリストを生成すること、
を実行する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の技術は、情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、企業等の求人情報と求職者の情報とをマッチングするシステムが知られている。例えば、職種毎の「活動」におけるマッチング、又は職種毎の「職務」におけるマッチングを行うことから、今まで経験したことが無いような職種についての転職先を紹介したり、採用を希望する職種についての経歴が無い人材を候補者として推薦したりすることができる技術がある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6986171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、以前のマッチングシステムとは異なる視点でマッチングを行っているが、求人情報に対しては、より適切に適合する人材の特定が重要であると考えられ、必ずしも求人情報に適合した人材を推薦できているとは言えなかった。
【0005】
そこで、開示技術は、求人情報に対して、より適合する人材を適切に抽出することができることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示の一態様における情報処理方法は、情報処理装置が、各人材情報と、各求人情報とを取得すること、所定の求人情報と、前記所定の求人情報に類似する求人情報とに基づいて、前記所定の求人情報に適合する基準人材情報を特定すること、前記基準人材情報との類似性に基づいて、各人材情報の第1スコアを算出すること、前記各人材情報の第1スコアに基づいて、前記各人材情報のうち少なくとも1つの人材情報を含むリストを生成すること、を実行する。
【発明の効果】
【0007】
開示技術によれば、求人情報に対して、より適合する人材を適切に抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2】一実施形態に係るサーバの一例を示すブロック図である。
図3】一実施形態に係る人材情報の一例を示す図である。
図4】一実施形態に係る求人情報の一例を示す図である。
図5】一実施形態に係る第2スコアの各フェーズの一例を示す図である。
図6】一実施形態に係る処理装置の一例を示す図である。
図7】一実施形態に係る第1スコアに基づくリストに関する処理の一例を示すシーケンス図である。
図8】一実施形態に係る第2スコアにユーザ管理に関する処理の一例を示すフローチャートである。
図9】一実施形態に係るホーム画面の一例を示す図である。
図10】一実施形態に係る求人画面に関する画面例を示す図である。
図11】一実施形態に係る類似求人情報に関する画面遷移例を示す図である。
図12】一実施形態に係るタレントリストに関する画面遷移例を示す図である。
図13】一実施形態に係るプロジェクトに関する画面遷移例を示す図である。
図14】一実施形態に係るレポート画面の一例を示す図である。
図15】一実施形態に係る各タレントの関係性フェーズを含む画面の一例を示す図である。
図16】一実施形態に係るレポート画面の他の例を示す図である。
図17】一実施形態に係るファネルに関する画面遷移例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照して、本開示の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0010】
[実施形態]
<システム構成>
図1は、開示の一実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示す図である。図1に示すとおり、情報処理システム1は、サーバ10A、10B、10Cと、1又は複数のユーザの処理装置20A、20B、20Cを含む。以下、サーバを個別に区別しない場合は、サーバ10と表記し、処理装置を区別しない場合は、処理装置20と表記する。例えば、実施形態に係る情報処理システム1は、求人情報と人材情報とのマッチングシステムを含む人事系システムを構成する。
【0011】
サーバ10と、処理装置20とは、ネットワークNを介して相互にデータの送受信が可能である。サーバ10は複数の処理装置により構成されてもよく、処理装置20は任意の数でもよい。例えば、処理装置20は、本件サービスの提供を受ける組織(例、企業)に属する各ユーザが、業務において使用する情報処理装置である。
【0012】
情報処理システム1は、各求人情報と各人材情報とを取得し、所定の求人情報及びこの求人情報に類似する求人情報に基づいて、求める人材の基準となる基準人材情報を特定し、基準人材情報との類似性に基づいて各人材のスコア(第1スコア)を算出する。次に、情報処理システム1は、各人材の第1スコアに基づいて、求人にマッチする人材を含むリストを生成する。例えば、第1スコアが高い順に抽出された所定数の人材を含むリストが生成される。なお、第1スコアはタレントスコアと表記し、リストはタレントリストと表記してもよい。
【0013】
以上の情報処理システム1によれば、求人情報に対して、類似する求人情報も用いてその求人に適合する人物像を特定することで、基準となる基準人材情報を設定することが可能になり、基準人材情報に適合する人材を自動で抽出することが可能になる。また、求人情報にマッチングする人材に対してランキング付けして提示することが可能になるため、担当者にとって利便性の高いシステムを提供することが可能になる。
【0014】
また、人材情報については、採用管理システム(Applicant Tracking System)や、企業で利用されている人材情報を管理するシステム(以下、人材管理システム(Human Capital Management)ろもいう)と連携することで、有益な情報を取得して人材情報に含めることで、より確度の高いマッチングを行うことができるようになる。なお、人材管理システムは例えば労務管理システムでもよい。
【0015】
また、適合する人材に対し、新たな基準となる、組織と人材との関係性構築の尺度となるスコア(第2スコア)を付与することで、その人材に対してすぐにアプローチできる状態なのか等を定量化して提示することが可能になる。以下、情報処理システム1に備えられるサーバ10と処理装置20とについて説明する。
【0016】
例えば、サーバ10Aは、採用管理システムを管理するサーバ10Bと、人材管理システムを管理するサーバ10Cと連携し、それぞれから必要なデータを取得可能とする。さらに、サーバ10Aは、取得した情報を統合し、各ユーザ(人材)の人材情報を生成、取得してもよい。また、サーバ10Aは、採用管理システムを管理するサーバ10Bから各求人情報を取得してもよい。さらにサーバ10Aは、求人情報を作成する構成を含んでもよい。この場合、まだ募集をかけていないが将来的に事業にとって必要となる人材を予め定義し、リストの作成やタレントの特定、関係構築を行うことが、先んじて可能になる。
【0017】
処理装置20は、サーバ10Aから送信される各求人情報の中から、少なくとも1つの求人情報を選択する。例えば、急にポジションが空いて求人を行う場合に、人事担当者等から、求める人材に近い現在または過去の求人情報が選択されたり、今回新たに求人情報が設定されたりする。
【0018】
また、処理装置20は、ウェブブラウザを用いて、サーバ10Aが提供するウェブサイト(又はウェブページ)にアクセスし、このウェブサイトにおいて提供されるマッチングに関するサービスを受けてもよい。
【0019】
また、処理装置20には、サーバ10が提供する本件サービスを利用するためのアプリケーションプログラム(アプリ)がインストールされてもよい。このアプリは、サーバ10が提供するサービスにおいて、以下に示す実施形態において開示されたマッチングに関する処理の少なくとも1部を処理装置20に実行させる。このアプリが実行されることにより、処理装置20はサーバ10にアクセスして、アプリの実行に用いる情報を送受信する。以下、人材のマッチングに関するサービスを実行可能にする情報処理システム1の各構成等について詳細に説明する。
【0020】
<サーバの構成>
図2は、開示の一実施形態に係るサーバ10の一例を示すブロック図である。サーバ10は、1つ又は複数のプロセッサ(例えばCPU)110、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース120、記憶装置(記憶部)130、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス170を含む。
【0021】
サーバ10は、場合によりユーザインタフェース150を含んでもよく、これとしては、ディスプレイ、及び入力装置(キーボード及び/又はマウス、又は他の何らかのポインティングデバイス等)を挙げることができる。
【0022】
記憶装置130は、例えば、DRAM、SRAM、他のランダムアクセス固体記憶装置などの高速ランダムアクセスメモリ(主記憶装置)である。また、記憶装置130は、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリ(補助記憶装置)でもよい。また、記憶装置130は、プログラム等を記憶した、コンピュータにより読み取り可能な非一時的な記録媒体でもよい。また、記憶装置130は、主記憶装置(メモリ)又は補助記憶装置(ストレージ)のいずれかでもよく、あるいは両方を備えてもよい。
【0023】
記憶装置130は、情報処理システム1により用いられるデータ、プログラム等を記憶する。例えば、記憶装置130は、システムを利用するユーザ情報、人材情報、求人情報、各種スコアなどを記憶する。なお、人材情報及び求人情報については、図3及び図4を用いて後述される。
【0024】
また、記憶装置130の他の例として、プロセッサ110から遠隔に設置される1つ又は複数の記憶装置でもよい。ある実施形態において、記憶装置130はプロセッサ110により実行されるプログラム、モジュール及びデータ構造、又はそれらのサブセットを格納する。
【0025】
プロセッサ110は、記憶装置130に記憶されるプログラムを実行することで、例えば、サービス制御部111、取得部112、特定部113、算出部114、生成部115、出力部116、付与部117、管理部118を構成する。
【0026】
サービス制御部111は、実施形態に開示されるサービスを制御する。例えば、サービス制御部111は、各処理装置20からのマッチングに関する情報を取得したり、人材情報の取得、基準人材情報の特定、求人情報に適合する人材を含むリストの生成などを制御したりする。また、サービス制御部111は、実施形態に開示されるサービスの実行を制御するために、取得部112、特定部113、算出部114、生成部115、出力部116、付与部117、管理部118を有する。以下、サービス制御部111が提供可能な処理毎に説明する。
【0027】
(リスト生成)
取得部112は、各人材情報と、各求人情報とを取得する。例えば、取得部112は、採用管理システムを管理するサーバ10B、人材管理システムを関するサーバ10Cから人材情報に含まれる有益な情報を取得する。なお、情報の取得には例えばそれぞれのAPI(Application Programming Interface)を用いてもよい。具体例として、取得部112は、サーバ10B(又はサーバ10Bに接続されるデータベース)から、氏名、連絡先、生年月日、履歴書・職務経歴書などの情報を取得し、サーバ10C(又はサーバ10Cに接続されるデータベース)から、氏名、連絡先、生年月日、部署履歴などの経歴情報、評価情報などを取得する。なお、取得部112が取得する人材情報は、採用活動を通じて蓄積された候補者の情報に限定されず、例えば業務委託等で過去に一緒に働いたことがある人材や、退職した人材の情報を含んでもよい。
【0028】
取得部112は、例えば、取得した履歴書や職務経歴書等に対して構文解析を行い、抽出したスキル(資格、英語等)、経歴、学歴をデータ化する。なお、取得部112は例えば構文解析によりデータ化する対象の情報はこれに限らず、氏名・連絡先などの基本情報を含んでも良い。また、取得部112は、複数のシステムから取得したデータに対し、名寄せを行い、統合処理を行ってもよい。また、取得部112は、取得した履歴書や職務経歴書等から文章を抽出し、文章をデータ化してもよい。これにより、1人の人材に対し、複数のシステムから有益な情報を取得し、統合することで、マッチングに用いる情報量を増やすことが可能になる。なお、取得部112は、記憶装置130に人材情報が記憶されている場合は、記憶装置130から各人材情報を取得してもよい。
【0029】
また、取得部112は、サーバ10B(又はサーバ10Bに接続されるデータベース)から、各種求人情報を取得してもよい。求人情報は、例えば、法務部、経理部、プロダクトマネージャーなどの職種や、業務内容、必須要件、歓迎要件、求める人物像などを含む。なお、取得部112は、記憶装置130に求人情報が記憶されている場合は、記憶装置130から各求人情報を取得してもよい。
【0030】
特定部113は、所定の求人情報と、この所定の求人情報に類似する求人情報とに基づいて、所定の求人情報に適合する基準人材情報を特定する。例えば、処理装置20に表示された各求人情報から、人事担当者等により少なくとも1つの求人情報が選択された場合、特定部113は、所定の求人情報として、選択された求人情報を設定する。
【0031】
特定部113は、所定の求人情報に含まれる各データと、その他の求人情報に含まれるデータとの類似度を算出し、所定の求人情報に類似する求人情報を抽出する。また、特定部113は、類似度順に求人情報をリスト化して、このリストを処理装置20に送信するようにしてもよい。なお、特定部113は、必ずしも類似の求人情報を抽出しなくてもよく、ユーザにより選択された求人情報のみを用いるようにしてもよい。
【0032】
特定部113は、所定の求人情報及び/又は類似の求人情報から、所定の求人情報に適合する人材を特定する。例えば、特定部113は、所定の求人情報及び/又は類似の求人情報において過去の内定者を特定し、この内定者の人材情報を基準人材情報として設定してもよい。所定の求人/類似する求人に対する内定者は、その求人に適合したことを示すため、これらの内定者の人材情報を基準人材情報にするとよい。
【0033】
また、特定部113は、基準となる人材について、内定者に代わり、又は追加して、求人をした組織の同じ職種において評価が高い人材を、人材情報から特定してもよい。また、特定部113は、ユーザにより基準人材の各項目を選択させ、選択された項目に該当する人材を人材情報から特定してもよい。
【0034】
算出部114は、特定部113により特定された基準人材情報と各人材情報との類似性に基づいて、各人材情報の第1スコアを算出する。例えば、算出部114は、基準人材情報を学習データとする学習モデルを用いて機械学習を行い、基準人材情報の特徴データを抽出しておく。次に、算出部114は、各人材情報を学習済みのモデルに入力することで、基準人材情報の特徴データに対する類似性を示すスコアを算出することが可能になる。
【0035】
なお、算出部114は、その他の算出方法を用いて各人材情報の第1スコアを算出してもよい。例えば、算出部114は、各人材情報に含まれる各データをベクトル化し、基準人材情報に含まれる各データのベクトルとの距離を測定し、この距離に基づく値を第1スコアとしてもよい。また、算出部114は、第1スコアを正規化し、基準人材情報の各データと同じであれば所定の最大値(例えば1)となるようにしてもよい。また、算出部114は、複数の基準人材情報がある場合、最もスコアの高いものを第1スコアとしてもよい。さらに算出部114は、経歴情報や情報処理システム1での運用情報を学習済みのモデルに入力して第1スコアを算出する構成でもよい。ここで、情報処理システム1での運用情報とは、例えば、後述する生成部115が生成するリストに含まれる人材へのメッセージの既読・未読の情報や、担当者による「会ってみたい」等の評価情報、プロジェクトへの追加情報等を含む。
【0036】
生成部115は、算出部114により算出された各人材情報の第1スコアに基づいて、各人材情報のうち少なくとも1つの人材情報を含むリストを生成する。例えば、生成部115は、類似性を示す第1スコアの高い順に所定数の人材情報を抽出し、この所定数の人材情報を含むリストを生成してもよい。また、生成部115は、リスト生成の際、求人の同部署に存在する人材をリストから排除または非表示にしてもよい。これは、既にその部署に存在する人材だからである。
【0037】
以上の処理により、求人情報に対して、より適合する人材を適切に抽出することができる。例えば、所定の求人情報に対して、この求人情報に適合する人材情報(例、内定者の人材情報)を基準人材情報とし、この基準人材情報を用いてマッチングを行うため、その企業が実際に内定を出した人材に近い人材を抽出することが可能になる。また、所定の求人情報に類似する求人情報を利用して、これらの求人に対する内定者の人材情報を基準人材情報とすることで、基準人材情報を増やし、リストに抽出される人材のマッチング精度を向上させることが可能になる。
【0038】
また、人材情報として、採用管理システムや人材管理システムなどの他のシステムから取得できる有益な情報を人材情報に含めるようにすれば、様々な有益情報を追加して人材情報の情報量を増やすことができ、人材情報のマッチング精度を向上させることができる。
【0039】
また、算出部114は、人材情報に含まれる過去の採用選考時の選考状況データ、及び/又は、ユーザにより応募された求人情報と所定の求人情報との類似データを少なくとも用いて、第1スコアを算出することを含んでもよい。例えば、算出部114は、採用管理システム等から取得可能な過去の採用選考時の選考状況データを選考状況スコアとして、過去の採用選考時の評価をスコア化してもよい。具体例として、算出部114は、書類選考をパス、第何次面接まで進んだか、内定がでたか、内定後入社したか辞退したかなどの情報を段階的なステップで表し、このステップ数と、最終的な評価とに基づいてスコア化してもよい。
【0040】
また、算出部114は、ユーザにより応募された求人情報と所定の求人情報との類似データとして、以下の求人類似度スコアを算出してもよい。例えば、算出部114は、所定の求人情報に対して、各人材が過去に応募した求人との類似度をスコア化する。算出部114は、所定の求人に類似する求人に過去に応募していれば、点数が高くなるように設定する。
【0041】
算出部114は、選考状況スコア及び/又は求人類似度スコアを用いて所定の算出式により第1スコアを算出してもよい。
【0042】
以上の処理により、選考状況スコアや求人類似度スコアなどのスコアについて、適合精度をより向上させるためのデータを利用して第1スコアを算出することにより、求人情報に対する人材のマッチング精度を向上させることが可能になる。
【0043】
また、上述した選考状況データは、登録されている採用選考日からの経過日数を含んでもよい。例えば、算出部114は、登録されている最終選考日からの経過日数を選考状況スコアの算出に用いてもよい。例えば、最終選考日から第1日数まではスコアが高くなるようにし、第1日数を超えると第2日数までスコアが低くなるようにし、第2日数以降は一定のスコアとなるようにしてもよい。
【0044】
以上の処理により、一般的に転職や異動を検討する時期にスコアが高くなるようにすることにより、転職や異動を検討しそうな人材をマッチング処理でより上位にすることができ、求人情報に対する人材のマッチング精度を向上させることが可能になる。
【0045】
また、算出部114は、ユーザのスキルに関するスキルデータをさらに用いて第1スコアを算出することを含んでもよい。スキルデータは、例えば、資格、所定認定機関が実施する英語の点数、職位、学歴などである。例えば、算出部114は、基準人材情報のスキルデータと、各人材情報のスキルデータとの類似度をスキル類似度スコアとして算出し、このスキル類似度スコアを用いて第1スコアを算出してもよい。また、算出部114は、スキル類似度スコア、選考状況スコア、及び求人類似度スコアに基づいて第1スコアを算出してもよい。例えば、算出部114は、各スコアに重みを乗算して合計することで、第1スコアを算出してもよい。
【0046】
以上の処理により、基準人材のスキルデータに類似する人材を抽出することが可能になり、求人情報に対する人材のマッチング精度を向上させることが可能になる。
【0047】
また、算出部114は、ユーザの選考又は組織内での過去の行動情報に基づいて、第1スコアを算出することを含んでもよい。例えば、ユーザの選考又は組織内での過去の行動情報は、ユーザの求人に対する応募情報、内定後の辞退情報、入社後の他部署での評価情報及び/又はスキルデータ、入社後の退職情報(いつ退職したか等)を含む。具体例として、算出部114は、ユーザの選考又は組織内での過去の行動情報が、基準人材情報から特定される条件に類似する程度により、第1スコアを算出してもよい。基準人材情報から特定される条件は、例えば、内定辞退日時、退職日時などからの所定期間や、基準人材情報に類似する評価情報及び/又はスキルデータなどを含む。
【0048】
また、特定部113は、所定の求人情報により示される部署内の社員の人材情報を基準人材情報に設定してもよい。例えば、特定部113は、人材を募集する部署内の社員の中で評価が高い社員の人材情報を基準人材情報に設定してもよい。同組織の社員の情報は、人材管理システム等により取得可能な情報である。
【0049】
以上の処理により、求人を行った実際の部署での社員の人材情報を基準人材情報とすることにより、基準人材情報の正確性を高めることができ、その結果、求人情報に対する人材のマッチング精度を向上させることが可能になる。
【0050】
出力部116は、生成部115により生成されたリストを含むリスト情報を処理装置20に出力する。また、出力部116は、算出部114により算出された第1スコア、スキル類似度スコア、選考状況スコア、又は求人類似度スコアを処理装置20に出力してもよい。
【0051】
作成されたリストは、所定時間ごとに更新されてもよい。例えば、1日1回(朝の所定時刻)、算出部114により第1スコアの算出が行われ、生成部115により、最新の第1スコアに基づきリストが更新されてもよい。これにより、人事担当者等は、最新のリストを確認することが可能になる。
【0052】
また、出力部116は、各人材情報が組織内及び組織外のユーザの人材情報を含む場合、組織内のユーザの人材情報及び組織外のユーザの人材情報を含むリストを他の情報処理装置(例、処理装置20)に出力してもよい。また、生成部115は、上述したとおり、組織外のユーザをリストに含める場合、求人を出した同部署のユーザはリスト内に含めないようにする。例えば、生成部115は、ユーザの氏名やユーザIDなどで、同部署のユーザであるか否かを判定することが可能である。
【0053】
以上の処理により、リストには、求人を出した組織外のユーザだけではなく、組織内のユーザも含まれることになり、組織内外の人材で求人に適合する人材を適切に把握することが可能になる。
【0054】
(人材管理)
なお、生成部115(又は管理部118)は、リスト内の評価が高いユーザを別途管理できるようにしてもよい。例えば、生成部115は、リスト内のユーザに対して、人事担当者等からマーク付けされた場合、マーク付けされたユーザのみを含む新たなリスト(以下、「プロジェクト」とも表記する。)を任意に生成してもよい。マーク付けは、例えば、人事担当者等が会ってみたいユーザに対して付与するマークなどである。これにより、リスト内のユーザに対して、人事担当者等が特定したユーザをグループ化することができ、リスト内のユーザに対する管理を効率よく行うことができる。
【0055】
また、管理部118は、プロジェクトに含まれるユーザに対し、ステータスごとに管理してもよい。例えば、以下のステータスが挙げられる。
「対応待ち」:アプローチ対象として抽出されたが未対応のユーザ
「対応中」:社員等が何らかの手段でコミュニケーションをとっているユーザ
「保留」:アプローチを行わないと判断されたユーザ
「応募承諾」:アプローチの結果、採用選考の応募承諾を得たユーザ
「お見送り/辞退」:アプローチの結果、選考への参加促進がお見送りになったり、辞退となったりしたユーザ
【0056】
管理部118は、プロジェクト内のユーザに対して、上記のステータスごとにフィルタリングなどを可能にし、人事担当者等がプロジェクト内のユーザを管理しやすくする。また、管理部118は、アプローチとしての手段を複数準備し、人事担当者等に登録させてもよい。例えば、アプローチの手段は、メール、SNS、実際に会うなどが選択しとして用意されてもよい。また、管理部118は、算出された第1スコアや生成されたリストの管理を行ってもよい。
【0057】
(関係性の分析)
次に、企業にとって入社又は異動して欲しい人材に対して、どれくらい関係性を構築しているかの尺度を新たにスコア化し、この関係性構築の程度を示すスコア(第2スコア)を用いて人材の把握、分析を行う処理について説明する。
【0058】
付与部117は、各人材情報に対応する各ユーザに対し、各ユーザと組織との関係性構築の程度を示す第2スコアを付与する。例えば、付与部117は、上述したリストに含まれるユーザに対し、このユーザと組織(例、企業)との関係性構築の程度を示す第2スコアを付与する。具体例として、付与部117は、リスト内のユーザの情報に基づいて設定される入社して欲しい度合いや、上述したステータス等から設定される入社してもらいやすい度合いに基づいて所定の関数を用いて第2スコアを算出し、この第2スコアをユーザに付与する。なお、付与部117が第2スコアを付与するユーザは上述したリストに含まれるユーザに限定されなくてもよい。例えば付与部117は、取得部112が取得した人材情報に含まれる人材に対して第2スコアを付与する構成でもよい。
【0059】
以上の処理により、第2スコアを用いることで、入社確度が高い人がどれくらいいるかを可視化することが可能になり、採用処理を効率化することが可能になる。
【0060】
また、付与部117は、組織から見たリスト内のユーザの魅力度に関するスコア、このユーザの選考状況に関するスコア、及び組織とユーザとの連絡状況に関するスコアの少なくともいずれかに基づいて、第2スコアを算出することを含んでもよい。
【0061】
組織からの観点におけるユーザの魅力度を示すスコアとして、例えば、ユーザのスキルデータや評価情報、上述したプロジェクトへの追加状況、ステータスの状況を示す情報、評価時からの経過日数、経歴情報、情報処理システム1での運用情報等に基づき算出されるスコアが用いられてもよい。例えば、経歴情報に基づきスコアを算出する場合には、履歴書や職務経歴書のテキストデータを解析しスコアを算出する。組織からの観点におけるユーザの魅力度を示すスコアの算出に経歴情報が用いられることで、社員とのつながり(同時期の就業歴等)をより分析することが可能になる。これにより、つながりのある社員からよりリアルな評価を確認することができる。ユーザの選考状況に関するスコアとして、例えば、採用選考時の評価内容や、選考最終日からの経過日数に基づき算出されるスコアが用いられてもよい。組織とユーザとの連絡状況に関するスコアとして、アプローチ内容とその結果、継続的な連絡の可否、最終連絡時期からの経過日数に基づき算出されるスコアが用いられてもよい。いずれのスコアも所定の算出式に各パラメータを入力することで、算出されるようにしておくとよい。
【0062】
また、付与部117は、第2スコアについて、予測機能を備えてもよい。例えば、付与部117は、現時点から所定期間経過後において、最新の評価時からの経過日数に基づく第2スコアを算出し、現時点の第2スコアと比較することで、第2スコアが上がるか、同じか、下がるかを判定してもよい。この予測結果は、出力部116により処理装置20に出力されてもよい。
【0063】
管理部118は、第2スコアに基づいて各ユーザを各グループに分類し、分類されたグループごとに各ユーザを管理する。例えば、管理部118は、第2スコアの最小値から最大値までの間を、複数の閾値を用いて複数のグループに分け、算出される第2スコアがどのグループの範囲に入るかを判定する(例えば図5参照)。第2スコアは、点数が高いほど、組織から見て魅力的で、かつ、関係性(例えば、すぐに連絡が取れる等)が構築できているユーザを示してもよい。
【0064】
なお、採用活動の結果、応募承諾となった場合に、サーバ10Aからサーバ10Bに候補者の情報を出力することが好ましい。候補者の情報は、例えば連絡先、応募したポジションに関する情報、採用活動におけるコミュニケーション履歴等を含む。これによって今後の採用活動を行うにあたり、オペレーション負荷を低減することができる。
【0065】
以上の処理により、求人情報に対してマッチング精度が高いユーザを管理するだけではなく、その組織と関係が構築できているユーザを把握することができ、急な求人等に対して、どのユーザからアプローチしていけばよいかを容易に特定することが可能になる。
【0066】
また、管理部118は、グループでフィルタリングできるようにしておき、グループごとにユーザを提示できるように管理してもよい。これにより、人事担当者等は、第2スコアの高いグループから順に、ユーザにアプローチすること等が可能になる。
【0067】
(UI/UX)
管理部118は、UI(User Interface)/UX(User eXperience)を向上させるために、第1スコアに基づくリストや、第2スコアに基づくグループなどの提示画面の画面情報を生成してもよい。また、管理部118は、人事担当者等にとって把握しやすいように画面遷移や画面構成を行ってもよい。具体的な画面遷移や画面構成等は、図9~14を用いて後述する。
【0068】
(その他)
また、特定部113は、所定の求人情報に対して入社したユーザの定着率等により、その求人に対して適切な人材を選定できる面接官を特定してもよい。例えば、特定部113は、選考ステップごとに面接官を特定する情報が対応付けられている場合、評価が高い又は社歴が長い社員の数に基づいて、これらの社員をより多く見出した面接官を特定することが可能になる。
【0069】
(各データの例)
次に、サーバ10の記憶装置130に格納される各データの例について図3乃至図5を用いて説明する。図3は、一実施形態に係る人材情報の一例を示す図である。図4は、一実施形態に係る求人情報の一例を示す図である。図5は、一実施形態に係る第2スコアの各フェーズの一例を示す図である。
【0070】
図3に示す人材情報には、氏名、連絡先、履歴書、経歴書、部署履歴、評価、選考状況などの各データ/情報が含まれる。氏名は、ユーザの氏名情報を含み、連絡先は、電話番号、メールアドレス、SNSのアカウントなどの情報を含む。履歴書は、ユーザが提出した履歴書の電子データを含み、経歴書は、ユーザが提出した経歴書の電子データを含む。
【0071】
部署履歴は、ユーザの部署の異動履歴を示すデータを含む。なお、部署履歴は、社内のユーザの場合、人材管理システムなどから部署の履歴は社員情報などを参照して取得することが可能である。評価は、ユーザの人事評価を示すデータを含む。選考は、ユーザの現在又は過去の選考状況を示すデータであり、採用プロセスの段階や、各採用プロセスの評価などのデータを含む。なお、資格や職位などのスキルデータは、履歴書や経歴書などから抽出されて人材情報に設定されてもよい。
【0072】
図4に示す求人情報には、求人、業務内容、必須要件、歓迎要件、人物像などの各データ/情報が含まれる。求人は、求人を行っている部署を示すデータを含み、例えば、経営企画、法務、経理などのデータを含む。業務内容は、求人に対応する業務の内容を含む。必須要件は、ユーザが応募する際の必須となる条件であり、例えば年齢やスキル等を含む。歓迎要件は、ユーザが有している望ましい要件であり、例えば所定認定機関の英語の点数や資格等を含む。人物像は、その求人に望ましい人物の特性を含む。
【0073】
図5に示す各フェーズには、フェーズ1~5までが含まれる。図5に示す各フェーズは、上述した第2スコアの各グループに対応する。フェーズ1から5の順に第2スコアが高くなる。フェーズ1(Stock)は、ユーザ(タレント)の特性として、リストに含まれるのみで未対応のユーザが該当する。例えば、アプローチがされておらず、第2スコアが低い場合、このユーザはフェーズ1に割り当てられる。
【0074】
フェーズ2(Nurture)は、タレントの特性として、ユーザの人材情報に含まれるスキルが求人情報にマッチしているが、組織との関係性が希薄なユーザが該当する。例えば、前回のアプローチから所定時間が経過しており、組織との関係性が低い場合、第2スコアは高くならず、このユーザはフェーズ2に割り当てられる。
【0075】
フェーズ3(Keep in touch)は、タレントの特性として、ユーザの人材情報に含まれるスキルが求人情報にマッチしており、アプローチ中のユーザが該当する。例えば、現在1回目のアプローチが行われているユーザの場合、第2スコアは中程度になり、このユーザはフェーズ3に割り当てられる。
【0076】
フェーズ4(Standby)は、タレントの特性として、ユーザの人材情報に含まれるスキルが求人情報にマッチしており、複数回のアプローチが行われたユーザが該当する。例えば、定期的にアプローチが行われているユーザの場合、第2スコアが高くなり、このユーザはフェーズ4に割り当てられる。
【0077】
フェーズ5(Already)は、タレントの特性として、組織との間で関係性が構築できているユーザが該当する。例えば、ユーザの人材情報に含まれるスキルが求人情報にマッチしており、組織から声を掛ければいつでも求人に応募してくれるユーザの場合、第2スコアがかなり高くなり、このユーザはフェーズ5に割り当てられる。
【0078】
例えば、各フェーズには、第2スコアに対する以下の各閾値が設定されてもよい。
フェーズ1≦第1閾値≦フェーズ2≦第2閾値≦フェーズ3≦第3閾値≦フェーズ4≦第4閾値≦フェーズ5
【0079】
<処理装置の構成>
図6は、開示の一実施形態に係る処理装置20の一例を示す図である。例えば、処理装置20は、組織の人事担当者等が利用する装置である。処理装置20は、1つ又は複数のプロセッサ(例、CPU)210、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース220、記憶装置(記憶部)230、ユーザインタフェース250、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス270を含む。
【0080】
ユーザインタフェース250は、ディスプレイ251、及び入力装置(キーボード及び/又はマウス、又は他の何らかのポインティングデバイス等)252を含む。
【0081】
記憶装置230は、例えば、DRAM、SRAM、又は他のランダムアクセス固体記憶装置などの高速ランダムアクセスメモリ(主記憶装置)である。また、記憶装置230は、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリ(補助記憶装置)でもよい。また、記憶装置230は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体でもよい。また、記憶装置230は、主記憶装置(メモリ)又は補助記憶装置(ストレージ)のいずれかでもよく、あるいは両方を備えてもよい。
【0082】
記憶装置230は、情報処理システム1により用いられるデータやプログラムを記憶する。例えば、記憶装置230は、情報処理システム1における処理装置20用のアプリケーションプログラムなどを記憶する。
【0083】
プロセッサ210は、記憶装置230に記憶されるプログラムを実行することで、サービス処理部211を構成する。サービス処理部211は、例えば、ウェブブラウザやメールアプリケーションなどを含む。ウェブブラウザは、サーバ10により提供されるウェブページの閲覧を可能にする。また、インストールされたユーザ端末用のアプリケーションの実行により、上述したサービスが提供されるウェブページの閲覧が可能になる。サービス処理部211は、サービス提供を受けるため、通信制御部212、表示制御部213、操作制御部214を有する。
【0084】
通信制御部212は、サーバ10から送信された求人情報の選択画面、第1スコアに基づくタレントリストの提示画面、タレントリスト内のタレント(ユーザ)の詳細画面、プロジェクト画面、第2スコアを表示する画面などの各画面情報を取得する。また、通信制御部212は、サーバ10に対し、各画面を利用して選択、設定れた情報や、所定のリクエスト、本件サービスに関する作業情報などを出力する。
【0085】
表示制御部213は、通信制御部212により取得された各画面情報に基づいて、本件サービスのホーム画面(例えば図9の画面D2)、求人一覧画面(例えば図10の画面D4)、類似求人画面(例えば図11の画面D6)、類似求人詳細画面(例えば図11の画面D7)、タレントリスト一覧画面(例えば図12の画面D8)、タレントリスト詳細画面(例えば図12の画面D10)、プロジェクト一覧画面(例えば図13の画面D12)、プロジェクト詳細画面(例えば図13の画面D14)、本件サービスの活用例を示すレポート画面(例えば図14の画面D16)、ユーザの各フェーズを含む画面(例えば図15の画面D18)、レポート画面(例えば図16の画面D20)、をディスプレイ251に表示するよう制御する。
【0086】
操作制御部214は、各画面に表示されたUI部品に対するユーザの操作を受け付け、操作情報を処理装置20のアプリケーションに伝達したり、サーバ10に向けて出力したりする。例えば、操作制御部214は、人事担当者等が選択した求人情報やタレントリスト、プロジェクトなどの情報をサーバ10に向けて出力したりする。
【0087】
通信制御部212は、操作制御部214が受け付けた各操作情報を、ネットワーク通信インタフェース220を介して、サーバ10に送信する。
【0088】
表示制御部213は、操作制御部214が受け付けた各操作情報に基づいて、画面遷移を制御する。例えば、画面遷移について、図10~12を用いて後述する。
【0089】
<動作説明>
次に、情報処理システム1の各動作について説明する。図7は、一実施形態に係る第1スコアに基づくリストに関する処理の一例を示すシーケンス図である。図7に示す例では、人事担当者等が利用する処理装置20と、開示のサービスを提供するサーバ10とが連携して処理を行う例である。
【0090】
ステップS102において、サーバ10の取得部112は、各人材情報と各求人情報とを取得する。各人材情報は、人材管理システム又は記憶装置130から取得されてもよいし、各求人情報は、採用管理システム又は記憶装置130から取得されてもよい。
【0091】
ステップS104において、サーバ10の出力部116は、処理装置20からのリクエスト等に応じて、各求人情報を処理装置20に送信する。
【0092】
ステップS106において、処理装置20の表示制御部213は、取得された各求人情報を画面に表示するよう制御し(例えば図10の画面D4参照)、操作制御部214は、人事担当者等からの選択操作を受け付け、通信制御部212は、選択された所定の求人情報をサーバ10に送信する。
【0093】
ステップS108において、サーバ10の特定部113は、選択された所定の求人情報に含まれる各データと、その他の求人情報に含まれる各データとの類似度を算出し、所定の求人情報に類似する求人情報を抽出する。
【0094】
ステップS110において、サーバ10の出力部116は、抽出された類似の各求人情報を処理装置20に送信する。
【0095】
ステップS112において、処理装置20の表示制御部213は、取得された各求人情報を画面に表示するよう制御し(例えば図10の画面D6参照)、操作制御部214は、人事担当者等からの選択操作を受け付け、通信制御部212は、選択された所定の類似求人情報をサーバ10に送信する。
【0096】
ステップS114において、サーバ10の特定部113は、所定の求人情報及び/又は類似の求人情報から、所定の求人情報に適合する基準人材を特定する。
【0097】
ステップS116において、サーバ10の算出部114は、特定部113により特定された基準人材情報と各人材情報との類似性に基づいて、各人材情報の第1スコアを算出する。第1スコアの算出については、所定の算出式や機械学習モデルが用いられてもよい。
【0098】
ステップS118において、サーバ10の生成部115は、算出部114により算出された各人材情報の第1スコアに基づいて、各人材情報のうち少なくとも1つの人材情報を含むリストを生成する。
【0099】
ステップS120において、サーバ10の出力部116は、生成部115により生成されたリストを含むリスト情報を処理装置20に出力する。
【0100】
ステップS122において、処理装置20の表示制御部213は、取得されたリスト情報を画面に表示するよう制御する(例えば図11の画面D10参照)。
【0101】
ステップS124において、処理装置20の操作制御部214は、人事担当者等からの操作を受け付ける。例えば、人事担当者等から、リスト内のユーザに対して、会ってみたいユーザが選択された場合、この選択情報が操作制御部214により受け付けられる。
【0102】
ステップS126において、処理装置20の通信制御部212は、選択されたユーザを操作情報としてサーバ10に送信する。
【0103】
ステップS128において、サーバ10の生成部115は、処理装置20から取得した操作情報に基づいて、リストを更新する。例えば、操作情報に含まれるユーザに対してマーク表示を行ったりする。なお、算出部114は、選択されたユーザを基準人材情報とする学習データとして教師あり学習を行うことで、機械学習モデルを更新してもよい。
【0104】
以上の情報処理システム1によれば、求人情報に対して、類似する求人情報も用いてその求人に適合する人物像を特定することで、基準となる基準人材情報を設定することが可能になり、基準人材情報に適合する人材を自動で抽出することが可能になる。また、求人情報にマッチングする人材に対してランキング付けして提示することが可能になるため、担当者にとって利便性の高いシステムを提供することが可能になる。
【0105】
また、人材情報については、採用管理システム(Applicant Tracking System)や人材管理システムと連携することで、有益な情報を取得して人材情報に含めることで、より確度の高いマッチングを行うことができるようになる。
【0106】
図8は、一実施形態に係る第2スコアにユーザ管理に関する処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す例では、主にサーバ10が処理を行う。
【0107】
ステップS202において、付与部117は、リスト内のユーザの情報に基づいて設定される入社して欲しい度合いや、上述したステータス等から設定される入社してもらいやすい度合いに基づいて第2スコアを算出する。第2スコアの算出方法は様々な方法があるが、上述した算出方法のいずれか1つが用いられればよい。
【0108】
ステップS204において、付与部117は、上述したリストに含まれるユーザに対し、このユーザと組織との関係性構築の程度を示す第2スコアを付与する。
【0109】
ステップS206において、管理部118は、第2スコアに基づいて各ユーザを各グループに分類する。例えば、管理部118は、第2スコアが図5に示す各フェーズ(各グループ)のいずれに該当するかを判定し、各ユーザを各フェーズに分類する。
【0110】
ステップS208において、管理部118は、分類されたグループごとに各ユーザを管理する。管理部118は、フィルタリング機能を備え、フェーズごとにユーザを提示できるように管理しておくとよい。
【0111】
以上の処理により、適合する人材に対し、新たな基準となる、組織と人材との関係性構築の尺度となる第2スコアを付与することで、その人材に対してすぐにアプローチできる状態なのか等を定量化して示すことが可能になる。
【0112】
図7及び8に示す各ステップにおける処理は、開示技術の内容を逸脱しない範囲で順序を入れ替えたり、他の処理が挿入されたりしてもよい。
【0113】
<画面例>
次に、情報処理システム1において表示される各画面の一例について説明する。図9は、一実施形態に係るホーム画面の一例を示す図である。図9に示すホーム画面D2には、アクションが必要なタレント(人材)のリストと、最近評価(更新)されたタレントリストと、更新されたプロジェクト、最近更新された求人などが表示される。
【0114】
アクションが必要なタレントには、例えば、第1スコアが高く、最後のコンタクトから所定期間経過したタレントが表示されてもよい。また、各タレントには、アプローチの内容や、コンタクト手段、コンタクトの最新日時がタレント名に関連付けて表示されてもよい。アプローチの内容は、例えば、近況を聞く、焼肉(食事)に誘う、求人提案などであり、コンタクト手段は、例えば、メール、電話、SNSなどである。
【0115】
最近評価されたタレントリストには、例えば、リスト内のユーザの第1スコアが更新され、リスト内の順位が変更になったタレントリストが表示されてもよい。各タレントリストには、最終更新日時がタレントリスト名に関連付けて表示され、リスト条件が変更になった場合はその旨が表示され得る。
【0116】
更新されたプロジェクトには、例えば、プロジェクト内のタレントのステータスが更新された場合、そのプロジェクトが表示されてもよい。各プロジェクトには、プロジェクト名に関連付けて最終更新日時が表示され得る。
【0117】
最近更新された求人には、例えば、求人内の条件が更新された場合、その求人情報が表示されてもよい。各求人には、求人名に関連付けて最終更新日時や求人情報が表示される。求人情報は、ユーザ操作に応じて、求人の詳細情報が表示されてもよい。
【0118】
また、ホーム画面D2の左欄には、選択可能なタレントリスト、タレント、求人、プロジェクト、レポート、ユーザの各項目が表示される。ここで、担当者が求人B2を選択すると、図10に示す求人情報画面D4が表示される。
【0119】
図10は、一実施形態に係る求人画面に関する画面例を示す図である。図10に示す求人一覧画面D4には、求人情報が出されている求人の一覧が表示される。担当者は、タレントリストを作成したい場合、例えば、「経営企画」の「タレントリスト作成」ボタンをクリックする。この操作情報がサーバ10に送信されると、サーバ10の特定部113は、求人情報「経営企画」に類似する求人情報を抽出し、出力部116は、抽出された類似求人情報を処理装置20に送信する。
【0120】
図11は、一実施形態に係る類似求人情報に関する画面遷移例を示す図である。図11に示す類似求人一覧画面D6には、求人一覧画面D4において担当者により選択された「経営企画」に類似する求人情報の一覧が表示される。また、類似求人一覧画面D6には、類似判定の元となる求人情報「経営企画」や「法務」の求人情報の詳細が表示される。これにより、担当者は、類似求人情報と、元となる求人情報とを比較して検討することが可能になり、作業効率を向上させることが可能になる。
【0121】
また、類似求人一覧画面D6の各求人情報には、詳細を表示するためのUI部品「クリックして展開」が表示される。担当者が「クリックして展開」を操作すると、求人詳細画面D7が表示される。求人詳細画面D7にも、元となる求人情報の詳細が右欄に表示される。これにより、類似求人情報の詳細と、元となる求人情報の詳細とが並べて表示されることにより、担当者は比較検討が容易になり、作業効率をさらに向上させることが可能になる。
【0122】
ここで、担当者により類似の「経営企画」の求人情報のチェックボックスB6にチェックが入れられると、この「経営企画」の類似求人情報を特定する情報がサーバ10に送信される。サーバ10の特定部113は、求人一覧画面D4において選択された「経営企画」の求人情報と、類似求人一覧画面D6において選択された「経営企画」の類似求人情報とに基づいて、基準人材を特定する。
【0123】
基準人材が特定されると、算出部114は、基準人材の人材情報と各人材情報との類似性に基づいて、各人材情報の第1スコアを算出する。生成部115は、算出された第1スコアに基づいてタレントリストを生成する。例えば、生成部115は、第1スコアの上位所定数のタレントをリストに含める。これにより、「経営企画」の求人情報に対して、タレントリストが生成される。
【0124】
図12は、一実施形態に係るタレントリストに関する画面遷移例を示す図である。図12に示すタレントリスト一覧画面D8には、生成されたタレントリストの一覧が表示される。例えば、担当者は、タレントリスト「セールス」内のタレントを参照したい場合、「セールス」のチェックボックスB8にチェックを入れる。この操作情報がサーバ10に送信されると、サーバ10の管理部118は、求人情報「セールス」に対応するタレントリストの情報を取得し、出力部116は、特定された「セールス」のタレントリストの情報を処理装置20に送信する。
【0125】
図12に示すタレント一覧画面D10には、「セールス」のタレントリストに含まれるタレントの一覧が表示される。例えば、氏名「AAA」のタレントには、星マークB10が1つ付与されており、これは、一人の人事担当者が会ってみたいとマーク付けしたことを表す。星マークB10の下の数字は、このタレントに会ってみたい人事担当者の数を表す。また、「ベンチマーク」B11は、このタレントが基準人材であることを表す。例えば、タレント「AAA」は、この「セールス」の求人情報又は類似求人情報の内定者であることを表す。
【0126】
各氏名の右隣りにある各マークM11~13は、在籍ステータスを示すマークである。例えば、マークM11は、在職中を示すマークであり、マークM12は、退職済みを示すマークであり、マークM13は、復職を示すマークである。復職は、一度退職し、再就職した場合をいう。また、マークなしのタレントは、その組織に一度も在籍していないことを示す。これにより、担当者は、このマークを見るだけで、タレントの在籍ステータスを容易に把握することができる。なお、在籍ステータスは、ユーザ情報に関連付けて記憶されていればよい。
【0127】
図12に示すタレント一覧画面D10から、人事担当者等は、タレントの詳細画面を表示することが可能である。例えば、所定のタレントのチェックボックスにチェックを入れ、詳細表示ボタン(不図示)をクリックすることで、そのタレントの詳細情報が表示されてもよい。タレントの詳細情報は、タレントの人材情報を含み、履歴書や経歴書などを含む。
【0128】
図13は、一実施形態に係るプロジェクトに関する画面遷移例を示す図である。図13に示すプロジェクト一覧画面D12には、生成されたプロジェクトの一覧が表示される。例えば、担当者は、「プロダクトマネージャー」のプロジェクト内のタレントを画面に表示したい場合、このプロジェクトのチェックボックスB12にチェックを入れる。この操作情報がサーバ10に送信されると、サーバ10の管理部118は、「プロダクトマネージャー」のプロジェクト内のタレントの情報を取得し、出力部116は、取得された各タレントの情報を処理装置20に送信する。
【0129】
また、プロジェクト一覧画面D12には、プロジェクト一覧画面D12の各プロジェクトに関連する位置、例えば下部に、各プロジェクト内のタレントのステータスの状況が表示されてもよい。例えば、「対応待ち」、「対応中」、「保留」、「応募承諾」、「お見送り/辞退」の各ステータスのタレントの人数が表示されてもよい。これにより、人事担当者等は、各プロジェクト内のタレントのステータス状況の概要を容易に把握することができる。
【0130】
図13に示すプロジェクト詳細画面D14には、「プロダクトマネージャー」のプロジェクト内のタレント一覧が表示される。また、プロジェクト詳細画面D14には、「プロダクトマネージャー」のプロジェクト内のタレントの各ステータスの状況がグラフにより可視化されてもよい。図13に示す例では、「プロジェクトタスク数」として、各ステータスの人数が円グラフで表示され、「対応待ち」、「保留」、「対応中」の各人数が表示される。
【0131】
また、プロジェクト詳細画面D14において、各タレントのステータスや最新のアクション(アプローチの状況や結果)が各タレントに関連付けられて表示されてもよい。また、ステータスごとに、タレントの一覧が表示可能にされてもよい。これにより、人事担当者等は、タレントごとに各ステータスを確認したり、各ステータス内のタレントの一覧を把握したりすることができるようになる。
【0132】
図14は、一実施形態に係るレポート画面の一例を示す図である。図14に示すレポート画面D16は、例えば、図9に示すホーム画面D2の左欄の「レポート」が操作されることで表示される。レポート画面D16には、タレントの累計数、タレントリストへ抽出されたタレント数、タレント増加数、タレント累計数に対する割合などが表示される。これにより、人事担当者等は、本件サービスの活用の程度を把握したり評価したりすることが可能になる。
【0133】
図15は、一実施形態に係る各タレントの関係性フェーズを含む画面の一例を示す図である。図15に示すタレント一覧画面D18において、各タレントの第2スコアに基づく関係性構築の各フェーズが数字で表されている。例えば、タレント「AAA」のフェーズは5であり、図5に示すように、このタレント「AAA」と組織との関係性が既に構築されていることを示す。
【0134】
また、各フェーズには、直近のフェーズの予測機能が付与されてもよい。例えば、現時点から所定期間経過後に、前回のアプローチに基づきフェーズが変更されることがサーバ10の付与部117により予測される場合、フェーズの段階が上がるか下がるかを示す表示物が、現在のフェーズに関連付けて画面に表示されるようにしてもよい。図15に示す例では、矢印の向きでフェーズの段階が上がるか下がるかを表現するが、これは一例に過ぎない。
【0135】
図16は、一実施形態に係るレポート画面の他の例を示す図である。図16に示すレポート画面D20は、例えば、第2スコアにおける各フェーズのタレント数と、ファネルとが表示される。レポート画面D20には、以下の各フェーズのタレント数が表示されている。
フェーズ1:タレント数「2,374」
フェーズ2:タレント数「34」
フェーズ3:タレント数「6」
フェーズ4:タレント数「1」
フェーズ5:タレント数「0」
【0136】
また、図16に示すレポート画面D20には、応募承諾に至るまでのファネルが提示されている。例えば、矢印図形を用いて「累計」、「タレントリストに抽出」、「会ってみたい評価」、「プロジェクトに追加」、「プロジェクトでのステータス変更」、「応募獲得」の順において、各区間のタレント数が表示される。
【0137】
図17は、一実施形態に係るファネルに関する画面遷移例を示す図である。図17は、図16に示す画面D20の下部にあるファネル部分の画面D22を示す。部分画面D22には、ファネルにおける各区間にはパーセンテージが表示される。例えば、「累計から応募獲得」は、6/2415=0.25%である。
【0138】
例えば、ユーザが、「累計から応募獲得」部分を、ポインタY22を用いて選択すると、上部の区間において、「累計」と「応募獲得」の区間とが強調表示される。具体的には、「累計」と「応募獲得」の区間以外の区間はグレーアウトされたり、点線表示されたりする(図17に示す例では点線表示)。また、仮に、「累計からタレントリストに抽出」が選択された場合には、上部の各区間において、「累計」と「タレントリストに抽出」との区間が強調表示されるように変更される。
【0139】
上述した画面遷移例は、ユーザの操作により直接的に遷移するだけではく、他の画面を介して遷移する場合も含まれ得る。また、処理装置20の操作制御部214が人事担当者等のユーザの操作を受け付け、表示制御部213がユーザの操作に基づいて画面を構成し、この画面をディスプレイ251に表示するよう制御する。また、画面の構成に用いられる情報は、ユーザの操作情報がサーバ10に送信されることで、サーバ10から取得されてもよい。
【0140】
以上、実施形態は、本開示技術を説明するための例示であり、本開示技術をその実施形態のみに限定する趣旨ではなく、本開示技術は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。また、サーバ側、ユーザの処理装置側の各処理を適宜統合したり、他方の装置に処理を移行したり、別の装置に処理を移行したりしてもよい。
【符号の説明】
【0141】
1…情報処理システム、10…サーバ、20…処理装置、110…プロセッサ、130…記憶装置、111…サービス制御部、112…取得部、113…特定部、114…算出部、115…生成部、116…出力部、117…付与部、118…管理部、210…プロセッサ、211…サービス処理部、212…通信制御部、213…表示制御部、214…操作制御部、230…記憶装置、251…ディスプレイ
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