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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047912
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】端末装置及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/72415 20210101AFI20240401BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
H04M1/72415
H04Q9/00 301D
H04Q9/00 361
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153684
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】本多 勝敏
(72)【発明者】
【氏名】戸塚 優文
(72)【発明者】
【氏名】中尾 匠
(72)【発明者】
【氏名】最上 優
【テーマコード(参考)】
5K048
5K127
【Fターム(参考)】
5K048AA04
5K048BA14
5K048DA02
5K048DB01
5K048DC01
5K048EB12
5K048FB05
5K048FB10
5K048FB15
5K048FB16
5K048HA01
5K048HA02
5K048HA21
5K127AA36
5K127BA03
5K127BB25
5K127BB33
5K127CB22
5K127CB30
5K127GA14
5K127GD16
(57)【要約】
【課題】装置の運転状態を知りたいユーザの利便性を向上させるための技術を提供する。
【解決手段】端末装置は、表示部と、複数個の装置との通信を実行するための通信インターフェースと、通信インターフェースを介して、複数個の装置のそれぞれから、当該装置の運転状態を示す状態情報を受信する受信部と、複数個の装置を所定のルールに基づいて2個以上のグループに分類し、2個以上のグループのそれぞれについて、当該グループを示すグループ画像を表示部に表示させる表示制御部と、2個以上のグループのうちの特定のグループとして分類された1個以上の装置から受信した1個以上の状態情報が、特定のグループに含まれる少なくとも1個の装置が現在運転していることを示す場合に、少なくとも1個の装置が現在運転していることを示す現在運転情報を、特定のグループを示す特定のグループ画像に付与する情報付与部と、を備える。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
複数個の装置との通信を実行するための通信インターフェースと、
前記通信インターフェースを介して、前記複数個の装置のそれぞれから、当該装置の運転状態を示す状態情報を受信する受信部と、
前記複数個の装置を所定のルールに基づいて2個以上のグループに分類し、前記2個以上のグループのそれぞれについて、当該グループを示すグループ画像を前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記2個以上のグループのうちの特定のグループとして分類された1個以上の装置から受信した1個以上の前記状態情報が、前記特定のグループに含まれる少なくとも1個の装置が現在運転していることを示す場合に、前記少なくとも1個の装置が現在運転していることを示す現在運転情報を、前記特定のグループを示す特定のグループ画像に付与する情報付与部と、
を備える、端末装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記2個以上のグループに対応する2個以上の前記グループ画像と、所定の表示領域と、を含む画面を前記表示部に表示させ、
前記表示制御部は、前記2個以上のグループ画像のうちの前記特定のグループ画像が選択される場合に、前記特定のグループとして分類された前記1個以上の装置から受信した前記1個以上の状態情報を利用して、前記特定のグループとして分類された前記1個以上の装置の全ての運転状態を示す状態画像を前記表示領域内に表示させる、請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記状態画像は、前記特定のグループとして分類された前記1個以上の装置のうち、現在運転している装置の状態を第1の色で表し、
前記状態画像は、前記特定のグループとして分類された前記1個以上の装置のうち、現在運転していない装置の状態を前記第1の色とは異なる第2の色で表し、
前記現在運転情報は、前記第1の色と同じ色、又は、前記第1の色と同系の色で表される、請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記状態画像の背景は、第3の色を有し、
前記2個以上のグループ画像のそれぞれの背景は、前記第3の色と同じ色、又は、前記第3の色と同系の色を有する、請求項2に記載の端末装置。
【請求項5】
前記端末装置は、さらに、操作部を備え、
前記端末装置の状態は、前記複数個の装置のそれぞれへの運転の指示の入力を許可する第1の状態と、前記複数個の装置のそれぞれへの運転の指示の入力を許可しない第2の状態と、のいずれかであり、
前記操作部において第1の指示が入力される場合に、前記端末装置は、前記第1の状態として動作し、
前記操作部において前記第1の指示とは異なる第2の指示が入力される場合に、前記端末装置は、前記第2の状態として動作し、
前記端末装置の状態が前記第1の状態である場合に、前記表示制御部は、前記2個以上のグループに対応する2個以上の前記グループ画像を前記表示部に表示させ、
前記端末装置の状態が前記第2の状態である場合に、前記表示制御部は、前記2個以上のグループのいずれについても前記グループ画像を前記表示部に表示させない、請求項1から4のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項6】
前記表示部は、前記操作部として機能し、
前記表示制御部は、さらに、第1のボタンと、第2のボタンと、を前記表示部に表示させ、
前記第1の指示は、前記第1のボタンを選択することであり、
前記第2の指示は、前記第2のボタンを選択することである、請求項5に記載の端末装置。
【請求項7】
前記所定のルールは、前記複数個の装置を装置の種類に従って分類するルールである、請求項1から4のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項8】
前記種類は、風呂で利用される装置の種目と、前記風呂以外で利用される装置の種目と、を含む、請求項7に記載の端末装置。
【請求項9】
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記端末装置は、
表示部と、
複数個の装置との通信を実行するための通信インターフェースと、
コンピュータと、
を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、
前記通信インターフェースを介して、前記複数個の装置のそれぞれから、当該装置の運転状態を示す状態情報を受信する受信部と、
前記複数個の装置を所定のルールに基づいて2個以上のグループに分類し、前記2個以上のグループのそれぞれについて、当該グループを示すグループ画像を前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記2個以上のグループのうちの特定のグループとして分類された1個以上の装置から受信した1個以上の前記状態情報が、前記特定のグループに含まれる少なくとも1個の装置が現在運転していることを示す場合に、前記少なくとも1個の装置が現在運転していることを示す現在運転情報を、前記特定のグループを示す特定のグループ画像に付与する情報付与部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、複数個の装置の運転状態を表示可能な端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の端末装置は、表示画面を、複数個の装置の全ての運転状態を表示する第1画面と、複数個の装置のうち、現在運転している1個以上の装置の運転状態を表示する第2画面と、の間で切り替え可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-212527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の第2画面では、現在運転している1個以上の装置の運転状態が表示され、現在運転していない残りの装置の運転状態は表示されない。ユーザは、第2画面の中から所望の装置を見つけると、所望の装置が現在運転していることを知ることができる。第2画面は、第1画面よりも表示される装置の個数が減り、ユーザは所望の装置を探し易い。しかし、第1画面から第2画面に切り替えたとしても、現在運転している装置の個数が増えれば、第2画面の中から所望の装置を見つけることが困難となる。ユーザは、第2画面でも煩わしさを感じる可能性がある。
【0005】
本明細書は、装置の運転状態を知りたいユーザの利便性を向上させるための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術の第1の態様では、端末装置は、表示部と、複数個の装置との通信を実行するための通信インターフェースと、前記通信インターフェースを介して、前記複数個の装置のそれぞれから、当該装置の運転状態を示す状態情報を受信する受信部と、前記複数個の装置を所定のルールに基づいて2個以上のグループに分類し、前記2個以上のグループのそれぞれについて、当該グループを示すグループ画像を前記表示部に表示させる表示制御部と、前記2個以上のグループのうちの特定のグループとして分類された1個以上の装置から受信した1個以上の前記状態情報が、前記特定のグループに含まれる少なくとも1個の装置が現在運転していることを示す場合に、前記少なくとも1個の装置が現在運転していることを示す現在運転情報を、前記特定のグループを示す特定のグループ画像に付与する情報付与部と、を備えてもよい。
【0007】
上記の構成によれば、複数個の装置が所定のルールに基づいて2個以上のグループに分類される。そして、特定のグループに含まれる少なくとも1個の装置が現在運転していることを示す場合に、特定のグループを示す特定のグループ画像に現在運転情報が付与される。ユーザは、特定のグループ画像に現在運転情報が付与されているか否かにより、特定のグループに含まれる1個以上の装置の運転状態を推測することができる。例えば、所望の装置が特定のグループに含まれる場合には、ユーザは、特定のグループ画像に現在運転情報が付与されていることから、所望の装置が現在運転していることを推測することができる。ユーザは、現在運転情報の有無を見ればよく、多数の装置の中から所望の装置を見つけなくてもよい。装置の運転状態を知りたいユーザの利便性を向上させることができる。
【0008】
第2の態様では、上記の第1の態様において、前記表示制御部は、前記2個以上のグループに対応する2個以上の前記グループ画像と、所定の表示領域と、を含む画面を前記表示部に表示させ、前記表示制御部は、前記2個以上のグループ画像のうちの前記特定のグループ画像が選択される場合に、前記特定のグループとして分類された前記1個以上の装置から受信した前記1個以上の状態情報を利用して、前記特定のグループとして分類された前記1個以上の装置の全ての運転状態を示す状態画像を前記表示領域内に表示させてもよい。
【0009】
上記の構成によれば、グループ画像を含む画面から別の画面へ遷移させることなく、ユーザは、グループ画像と一緒に表示されている表示領域を見て、所望の装置が現在運転しているのか否かを知ることができる。
【0010】
第3の態様では、上記の第2の態様において、前記状態画像は、前記特定のグループとして分類された前記1個以上の装置のうち、現在運転している装置の状態を第1の色で表し、前記状態画像は、前記特定のグループとして分類された前記1個以上の装置のうち、現在運転していない装置の状態を前記第1の色とは異なる第2の色で表し、前記現在運転情報は、前記第1の色と同じ色、又は、前記第1の色と同系の色で表されてもよい。
【0011】
現在運転情報を表す色と異なる色で現在運転している装置の状態が表される構成では、ユーザは、状態画像によって表されている状態が現在運転情報によって表されている状態と異なる状態であると誤って解釈する可能性がある。上記の構成のように、現在運転情報を表す色と同じ色、又は、同系の色で現在運転情報を表すことにより、ユーザの誤った解釈を抑制することができる。
【0012】
第4の態様では、上記の第2又は第3の態様において、前記状態画像の背景は、第3の色を有し、前記2個以上のグループ画像のそれぞれの背景は、前記第3の色と同じ色、又は、前記第3の色と同系の色を有してもよい。
【0013】
グループ画像の背景の色と状態画像の背景の色が異なる構成では、ユーザがグループ画像と状態画像が関連していないと誤って解釈する可能性がある。上記の構成によれば、グループ画像の背景の色と状態画像の背景の色を、同じ色、又は、同系の色で表すことにより、ユーザの誤った解釈を抑制することができる。
【0014】
第5の態様では、上記の第1から第4のいずれか一つにおいて、前記端末装置は、さらに、操作部を備え、前記端末装置の状態は、前記複数個の装置のそれぞれへの運転の指示の入力を許可する第1の状態と、前記複数個の装置のそれぞれへの運転の指示の入力を許可しない第2の状態と、のいずれかであり、前記操作部において第1の指示が入力される場合に、前記端末装置は、前記第1の状態として動作し、前記操作部において前記第1の指示とは異なる第2の指示が入力される場合に、前記端末装置は、前記第2の状態として動作し、前記端末装置の状態が前記第1の状態である場合に、前記表示制御部は、前記2個以上のグループに対応する2個以上の前記グループ画像を前記表示部に表示させ、前記端末装置の状態が前記第2の状態である場合に、前記表示制御部は、前記2個以上のグループのいずれについても前記グループ画像を前記表示部に表示させなくてもよい。
【0015】
上記の構成によれば、数個の装置のそれぞれへの運転の指示の入力を許可されない第2の状態において、グループ画像が表示されない。グループ画像が不必要に表示されることを抑制することができる。
【0016】
第6の態様では、上記の第5の態様において、前記表示部は、前記操作部として機能し、前記表示制御部は、さらに、第1のボタンと、第2のボタンと、を前記表示部に表示させ、前記第1の指示は、前記第1のボタンを選択することであり、前記第2の指示は、前記第2のボタンを選択することであってもよい。
【0017】
第7の態様では、上記の第1から第6の態様のいずれか一つにおいて、前記所定のルールは、前記複数個の装置を装置の種類に従って分類するルールであってもよい。上記の構成によれば、複数個の装置を装置の種類に従って分類することができる。
【0018】
第8の態様では、上記の第7の態様において、前記種類は、風呂で利用される装置の種目と、前記風呂以外で利用される装置の種目と、を含んでもよい。上記の構成によれば、風呂で利用される装置と、風呂以外で利用される装置と、で分類することができる。
【0019】
上記の端末装置のためのコンピュータプログラム、上記の端末装置のための制御方法も新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】遠隔操作システムのブロック図を示す。
図2】風呂で利用される装置が現在運転していないケースC1における画面を示す。
図3】他の装置が現在運転しているケースC3における画面を示す。
図4】風呂で利用される装置が現在運転しているケースC2における画面を示す。
図5】床暖房が現在運転していないケースD1における画面を示す。
図6】床暖房が現在運転しているケースD2における画面を示す。
図7】画面の他の具体例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(遠隔操作システム2の構成;図1
図1に示すように、遠隔操作システム2は、ルータ12と、台所リモコン14と、浴室リモコン16と、給湯器18と、パネルヒーター20と、床暖房22と、浴室暖房乾燥機24と、浴槽26と、携帯端末100と、サーバ200と、を備えている。ルータ12、台所リモコン14、浴室リモコン16、給湯器18、パネルヒーター20、床暖房22、浴室暖房乾燥機24、及び、浴槽26は、家屋10に設置されている。図1では、無線による通信を細い破線で示し、配管による接続を実線で示している。
【0022】
ルータ12は、Wi-Fi(登録商標)方式に従った無線通信を実行することができる。ルータ12は、台所リモコン14と通信可能である。台所リモコン14は、家屋10の台所に配置される。台所リモコン14は、ルータ12及び給湯器18と通信可能である。浴室リモコン16は、家屋10の浴室内に配置される。ユーザは、台所リモコン14及び浴室リモコン16を操作することで、家屋10内の装置(例えば給湯器18)の運転の指示、湯の温度等の設定の指示を入力することができる。なお、図示は省略するが、浴室暖房乾燥機24を制御するためのリモコンが脱衣所に配置され、床暖房22を制御するためのリモコンが、当該床暖房22が設置されている部屋に配置され、パネルヒーター20を制御するためのリモコンが、当該パネルヒーター20が設置されている部屋に配置されていてもよい。
【0023】
給湯器18は、水道水又は熱媒を加熱して湯を生成する熱機器である。給湯器18は、ガス熱源器のみを備えていてもよいし、ヒートポンプ熱源器のみを備えていてもよいし、ガス熱源器及びヒートポンプ熱源器の両方を備えていてもよい。なお、給湯器18の個数は、1個に限らず、2個以上であってもよい。本実施例では、給湯器18の個数は、1個である。
【0024】
給湯器18は、不凍液等の熱媒を加熱する熱媒熱源器18aを備え、パネルヒーター20、床暖房22、及び、浴室暖房乾燥機24と、熱媒管28で接続されている。熱媒管28は、循環ポンプを備え、熱媒熱源器18aによって加熱された熱媒を各装置20、22、24に供給する。また、給湯器18は、水道水を加熱する水道水熱源器18bを備え、浴槽26と水道水管30で接続されている。水道水管30は、水道水の水圧を利用して、水道水熱源器18bによって加熱された水道水を浴槽26に供給する。給湯器18は、水道水管30を介して、浴槽26に湯を供給する湯はり運転、浴槽26内の湯を加熱するおいだき運転、浴槽26に湯を供給して浴槽26を洗浄する洗浄運転、洗浄運転に続けて湯はり運転を実行する洗浄湯はり運転を実行可能である。なお、おいだき運転では、水道水管30を介して、浴槽26内の湯が給湯器18に戻って再加熱される。
【0025】
給湯器18がON状態である場合に、給湯器18は、水道水管30内の湯の温度が設定の温度となるように、水道水管30内の水道水を水道水熱源器18bで加熱する。上記の湯はり運転、おいだき運転、洗浄運転、及び、洗浄湯はり運転は、ON状態にて実行される。一方、給湯器18がOFF状態である場合に、水道水熱源器18bは、OFFであり、給湯器18は、水道水熱源器18bによる水道水管30内の水道水の加熱を実行しない。給湯器18のON状態とOFF状態の間の切り替えは、台所リモコン14及び浴室リモコン16で操作可能である。
【0026】
また、給湯器18は、パネルヒーター20、床暖房22、及び、浴室暖房乾燥機24と通信可能に構成されている。給湯器18は、各装置20、22、24との通信結果に基づいて、各装置20、22、24に供給する湯量及び温度を調整する。
【0027】
パネルヒーター20は、家屋10の室内に配置される。パネルヒーター20は、パネルヒーター20が設定されている室内を暖めるヒーター暖房運転を実行可能である。ヒーター暖房運転では、熱媒管28によってパネルヒーター20に供給された湯が利用される。なお、パネルヒーター20の個数は、1個に限らず、2個以上であってもよい。本実施例では、パネルヒーター20の個数は、3個である。
【0028】
床暖房22は、家屋10の室内に設置される。床暖房22は、床暖房22が設定されている室内の床を加熱する床暖房運転を実行可能である。なお、床暖房22の個数は、1個に限らず、2個以上であってもよい。本実施例では、床暖房22の個数は、6個である。
【0029】
浴室暖房乾燥機24は、浴室の天井に設置される。浴室暖房乾燥機24は、浴室内を暖める浴室暖房運転、浴室内を乾燥させる浴室乾燥運転、浴室内に涼風が送風される浴室涼風運転、及び、浴室内の空気を換気する浴室換気運転を実行可能である。浴室暖房運転と浴室乾燥運転では、熱媒管28によって供給された湯と浴室暖房乾燥機24内のファン(図示省略)が利用される。浴室涼風運転と浴室換気運転では、熱媒管28によって供給された湯は利用されず、浴室暖房乾燥機24内のファンが利用される。なお、浴室暖房乾燥機24の個数は、1個に限らず、2個以上であってもよい。本実施例では、浴室暖房乾燥機24の個数は、1個である。
【0030】
(携帯端末100の構成)
携帯端末100は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノートPC等の可搬型の端末である。携帯端末100は、表示部102と、操作部104と、通信I/F106と、制御部110と、を備える。表示部102は、様々な情報を表示するためのディスプレイであり、いわゆるタッチパネル(即ち操作部)としても機能する。操作部104は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部104を操作することによって、様々な指示を携帯端末100に入力することができる。通信I/F106は、例えば、Wi-Fi(登録商標)方式に従った無線通信、セルラー方式(例えば3G、4G、5G等)に従った無線通信を介して、インターネット4上のサーバ(例えば200)との通信を実行するためのI/Fである。
【0031】
制御部110は、CPU112と、メモリ114と、を備える。CPU112は、メモリ114に記憶されているOSプログラム116及びアプリケーションプログラム118に従って、携帯端末100の動作を制御する。OSプログラム116は、携帯端末100の基本的な処理を実行するためのプログラムである。アプリケーションプログラム118は、台所リモコン14に制御信号を送信して、家屋10内の複数個の装置(例えば18、20、22、24)を遠隔で制御するためのアプリケーションプログラムである。以下では、アプリケーションプログラムのことを単に「アプリ」と記載する。アプリ118は、給湯器18のベンダによって提供される。
【0032】
(サーバ200の構成)
サーバ200は、ルータ12と携帯端末100との通信を仲介するための装置である。サーバ200は、給湯器18のベンダによってインターネット4上に設置される。サーバ200は、家屋10内の複数個の装置の遠隔制御を実行するための様々な情報、例えば、複数個の装置を利用するユーザのアカウント情報、各装置を識別する識別情報、各装置のモデルを示すモデル名等を記憶する。また、サーバ200は、各装置の遠隔制御の履歴を示す履歴情報も記憶する。
【0033】
(アプリ118によって表示される画面;図2図7
図2図7を参照して、CPU112がアプリ118に従って表示部102に表示させる画面300について説明する。なお、以下では、理解の容易化のために、CPU112がアプリ118に従って実行する動作を、CPU112を主体として記載せずに、アプリ118を主体として記載する。また、携帯端末100によって実行される全ての通信は、通信I/F106を介して実行される。このため、以下では、「通信I/F106を介して」という記載を省略する。
【0034】
操作部104においてアプリ118を起動する指示が入力されると、アプリ118が起動する。アプリ118は、起動時に、情報要求信号を台所リモコン14に送信する。情報要求信号は、家屋10内の複数個の装置のそれぞれについて、当該装置の現在の運転状態を示す状態情報を要求する信号である。台所リモコン14は、アプリ118から受信した情報要求信号に従って複数個の装置のそれぞれから状態情報を収集する。アプリ118は、情報要求信号に対する応答として、台所リモコン14から収集済みの複数個の状態情報を受信する。
【0035】
アプリ118は、台所リモコン14から複数個の状態情報を受信すると、画面300を表示部102に表示させる。なお、画面300の内容は、台所リモコン14から新しい状態情報が受信される毎に更新される。例えば、画面300において状態情報を更新するための更新操作が行われる場合に、アプリ118は、情報要求信号を台所リモコン14に再び送信する。アプリ118は、再び送信された情報要求信号に対する応答として、台所リモコン14から新しい状態情報を受信すると、新しい状態情報に従って画面300の内容を更新する。更新操作は、例えば、画面300を下方にスワイプするプルリフレッシュ操作である。なお、変形例では、更新操作は、操作部104に含まれる更新ボタンの選択であってもよい。また、他の変形例では、情報要求信号は、定期的に台所リモコン14に送信されてもよい。また、他の変形例では、台所リモコン14は、複数個の装置のうちのいずれかの運転状態が変わった場合に、アプリ118から要求を受信することなく、新しい状態情報をアプリ118に送信してもよい。そして、アプリ118は、要求の送信なしに台所リモコン14から受信した新しい状態情報に従って画面300の内容を更新してもよい。
【0036】
図2図6に示すように、画面300は、上部表示領域302と、上部表示領域302の下方に位置する中央表示領域310と、中央表示領域310の下方に位置する下部表示領域330と、を備える。なお、図2における、上部表示領域302、中央表示領域310、及び、下部表示領域330のレイアウトは、一例に過ぎず、例えば、上部表示領域302と下部表示領域330の位置が入れ替わってもよいし、上部表示領域302、中央表示領域310、及び、下部表示領域330が、横方向に並んでいてもよい。
【0037】
(上部表示領域302;図2図6
上部表示領域302には、3個のタブ画像304a、304b、及び、304cが表示される。タブ画像304a~304cのそれぞれは、アプリ118によって分類されたグループを示す。具体的には、アプリ118は、複数個の装置を所定のルールに基づいて3個のグループに分類する。所定のルールは、複数個の装置を装置の種類に従って分類するルールである。所定のルールは、アプリ118の提供者によって予め決定される。当該種類は、第1の種目と、第2の種目と、第3の種目と、を含む。第1の種目は、床暖房を示し、第2の種目は、風呂で利用される装置を示し、第3の種目は、パネルヒーターを示す。なお、グループの個数は、3個に限らず、2個、4個以上であってもよい。また、例えば、グループの個数が、比較的に多い場合において、上部表示領域302内には、全てのグループに対応する全てのタブ画像のうちの、所定の個数のタブ画像が表示され、残りのタブ画像は隠れて見えなくてもよい。所定の個数は、例えば、3個である。残りのタブ画像を表示するには、例えば、ユーザは、横方向(即ち紙面左右方向)にスクロールする操作を上部表示領域302に対して実行してもよい。これより、残りのタブ画像の少なくとも1つが上部表示領域302内に表示されてもよい。
【0038】
タブ画像304aは、第1の種目に対応する第1のグループを示し、6個の床暖房22が第1のグループとして分類される。タブ画像304bは、第2の種目に対応する第2のグループを示し、給湯器18と浴室暖房乾燥機24である2個の風呂関連装置が第2のグループとして分類される。タブ画像304cは、第3の種目に対応する第3のグループを示し、3個のパネルヒーター20が第3のグループとして分類される。
【0039】
タブ画像304aは、グループ状態画像306aを含む。グループ状態画像306aは、円形の画像であり、第1の基本色と、第1の基本色とは異なる第1の特定色と、のうちのいずれかが付与される。第1の基本色は、例えば、白色である。第1の特定色は、例えば、赤色である。なお、上記の白色及び赤色は、一例に過ぎず、第1の基本色と第1の特定色が異なっていればよい。
【0040】
第1のグループとして分類された6個の床暖房22のうちのいずれも現在運転していない場合に、グループ状態画像306aに第1の基本色が付与される。一方、第1のグループとして分類された6個の床暖房22のうちの少なくとも1個の床暖房22が現在運転している場合に、グループ状態画像306aに第1の特定色が付与される。ここで、床暖房22が現在運転していることは、熱媒管28を介して床暖房22に湯が供給されて、床暖房運転が実行されていることを示す。
【0041】
タブ画像304bも、タブ画像304aと同様に、グループ状態画像306bを含む。第2のグループとして分類された2個の風呂関連装置のうちのいずれも現在運転していない場合に、グループ状態画像306bに第1の基本色が付与される。一方、第2のグループとして分類された2個の風呂関連装置のうちの少なくとも1個の装置が現在運転している場合に、グループ状態画像306bに第1の特定色が付与される。ここで、風呂関連装置が現在運転していることは、給湯器18がON状態で動作していることを含む。風呂関連装置が現在運転していることは、給湯器18によって、湯はり運転、おいたき運転、洗浄運転、及び、洗浄湯はり運転のいずれかが実行されていることを含む。風呂関連装置が現在運転していることは、浴室暖房乾燥機24によって、浴室暖房運転、浴室乾燥運転、浴室涼風運転、及び、浴室換気運転のうちのいずれかが実行されていることを含む。
【0042】
タブ画像304cも、タブ画像304aと同様に、グループ状態画像306cを含む。第3のグループとして分類された3個のパネルヒーター20のうちのいずれも現在運転していない場合に、グループ状態画像306cに第1の基本色が付与される。一方、第3のグループとして分類された3個のパネルヒーター20のうちの少なくとも1個のパネルヒーター20が現在運転している場合に、グループ状態画像306cに第1の特定色が付与される。ここで、パネルヒーター20が現在運転していることは、熱媒管28を介してパネルヒーター20に湯が供給されて、ヒーター暖房運転が実行されていることを示す。
【0043】
ユーザは、上部表示領域302内の3個のタブ画像304a~304cのうちのいずれかを選択可能である。中央表示領域310には、3個のタブ画像304a~304cのうち、ユーザによって選択されたタブ画像に対応する状態画像が表示される。状態画像は、ユーザによって選択されたタブ画像によって示されるグループとして分類された1個以上の装置の全ての運転状態を示す。
【0044】
(中央表示領域310;図2図6
図2図4は、第2のグループを示すタブ画像304bが選択された場合における中央表示領域310に表示される状態画像を示す。図5及び図6は、第1のグループを示すタブ画像304aが選択された場合における中央表示領域310に表示される状態画像を示す。
【0045】
図2図4で示すように、タブ画像304bに対応する状態画像は、6個のボタン画像312、314a、314b、314c、314d、316を含む。なお、図2図4では、タブ画像304bに対応する状態画像のうちの一部が示される。タブ画像304bに対応する状態画像の残りの部分は、中央表示領域310を上下にスワイプすることにより、中央表示領域310内に表示される。タブ画像304bに対応する状態画像は、上記の6個のボタン画像以外の画像も含む。
【0046】
ボタン画像312は、浴室暖房乾燥機24の現在の運転状態を示すアイコン312aを含む。浴室暖房乾燥機24が現在運転していない場合に、アイコン312aに第2の基本色が付与され、浴室暖房乾燥機24が現在運転している場合に、アイコン312aに第2の基本色とは異なる第2の特定色が付与される。第2の基本色は、例えば、黒色である。第2の特定色は、例えば、赤色である。なお、上記の黒色及び赤色は、一例に過ぎず、第2の基本色と第2の特定色が異なっていればよい。
【0047】
また、ボタン画像312は、浴室暖房乾燥機24を遠隔制御するためのボタンの機能を有する。ボタン画像312は、浴室暖房乾燥機24が現在運転している状況で浴室暖房乾燥機24を停止する指示を受け付け可能に構成されている。一方、ボタン画像312は、浴室暖房乾燥機24の運転を開始する指示を受け付けることができない。なお、変形例では、ボタン画像312は、浴室暖房乾燥機24の運転を開始する指示を受け付け可能に構成されていてもよい。
【0048】
ボタン画像314aは、浴槽26への湯はり運転の現在の状態を示すアイコン315aを含む。湯はり運転が現在実行されていない場合に、アイコン315aに第2の基本色が付与され、湯はり運転が現在実行されている場合に、アイコン315aに第2の特定色が付与される。また、ボタン画像314aは、湯はり運転の実行を遠隔で指示するためのボタン機能を有する。ボタン画像314aは、湯はり運転が現在実行されていない状況において湯はり運転の実行の指示を受け付け可能に構成されている。なお、湯はり運転は、自動的に停止する。このため、ボタン画像314aは、湯はり運転の停止の指示を受け付けることができない。なお、変形例では、ボタン画像314a、湯はり運転の停止の指示を受け付け可能に構成されてもよい。なお、図2図6における文言「自動」が、湯はり運転を意味し、画面300ではボタン画像314aの近傍に文言「自動」が表記されている。
【0049】
ボタン画像314b、314c、314dは、それぞれ、おいだき運転、洗浄運転、洗浄湯はり運転に対応し、各ボタン画像314b、314c、314dも、ボタン画像314aと同様に、各運転の現在の状態を示すアイコン(符号省略)を含む。各ボタン画像314b、314c、314dの各アイコンにも、アイコン315aと同様に、第2の基本色と第2の特定色とのいずれかが付与される。また、各ボタン画像314b、314c、314dも、ボタン画像314aと同様に、対応する運転の実行の指示を受け付け可能に構成されている。
【0050】
ボタン画像316は、給湯器18がOFF状態であるのかON状態であるのかを示すアイコン316aを含む。給湯器18がOFF状態である場合に、アイコン316aに第2の基本色が付与され、給湯器18がON状態である場合に、アイコン316aに第2の特定色が付与される。また、ボタン画像316は、給湯器18の状態をOFF状態とON状態との間で遠隔で切り替えるためのボタン機能を有する。
【0051】
アプリ118は、各ボタン画像312、314a~314d、及び、316のいずれかが選択される場合に、選択されたボタン画像に対応する制御信号を台所リモコン14に送信する。これにより、台所リモコン14は、アプリ118から受信した制御信号に従って、風呂関連装置を制御する。当該制御信号は、例えば、浴室暖房乾燥機24の停止、湯はり運転等の開始、OFF状態からON状態への切り替え、OFF状態からON状態への切り替え等を示す。
【0052】
中央表示領域310に表示される状態画像の背景は、第3の基本色を有する。一方、上部表示領域302内の3個のタブ画像304a~304cのそれぞれの背景は、第4の基本色を有する。第4の基本色は、第3の基本色と同じ色であり、例えば、白色である。例えば、タブ画像の背景の色と状態画像の背景の色が異なる比較例では、ユーザがタブ画像と状態画像が関連していないと誤って解釈する可能性がある。本実施例の構成によれば、タブ画像の背景の色と状態画像の背景の色を、同じ色で表すことにより、ユーザの誤った解釈を抑制することができる。なお、変形例では、第4の基本色が、第3の基本色と同系の色であってもよい。例えば、第3の基本色が白色である場合、第4の基本色と同系の色は、肌色、薄いグレー等であり、明度、彩度、及び、色相の少なくとも1つが第3の基本色と近い色である。本変形例でも、ユーザの誤った解釈を抑制することができる。なお、他の変形例では、上記の比較例が採用されてもよい。
【0053】
(下部表示領域330;図2図7
下部表示領域330は、4個のアイコン332a~332dを含む。アイコン332aは、家屋10内の複数個の装置の遠隔制御と複数個の装置の運転状態の確認とを行うためのアイコンであり、図中の文言「操作」が、遠隔制御と運転状態の確認を意味するアイコン332bは、家屋10内の複数個の装置の運転のタイマー設定をするためのアイコンであり、図中の文言「タイマー」が、タイマー設定を意味する。アイコン332cは、サーバ200にアクセスして、家屋10内の複数個の装置の遠隔制御の履歴を表示するためのアイコンであり、図中の文言「履歴」が、遠隔制御の履歴の表示を意味する。アイコン332dは、アプリ118の各種設定を行うためのアイコンであり、図中の文言「アカウント」が、アプリ118の各種設定を意味する。
【0054】
図2図6は、アイコン332aが選択された場合の一例である。図2図6に示すように、アイコン332aが選択された場合には、上部表示領域302、中央表示領域310、及び、下部表示領域330を含む画面300が表示される。図示は省略するが、アイコン332bが選択された場合にも、3個の表示領域302、310、330を含む画面300が表示される。なお、アイコン332bが選択された場合には、中央表示領域310には、家屋10内の複数個の装置の運転のタイマー設定を入力するための入力欄等が表示される。
【0055】
図7は、アイコン332dが選択された場合の一例である。図7に示すように、アイコン332dが選択された場合には、設定表示領域500と下部表示領域330を含み、上部表示領域302と中央表示領域310を含まない画面300が表示される。設定表示領域500は、アプリ118の各種設定の閲覧又は変更を行うための複数個のボタンを含む。設定表示領域500は、例えば、アカウント情報(ユーザ名、ユーザの住所等)の閲覧又は変更を行うボタンを含み、当該ボタンが選択される場合には、アプリ118は、サーバ200との通信を実行する。また、図示は省略するが、アイコン332cが選択された場合には、履歴を表示する表示領域と下部表示領域330を含み、上部表示領域302と中央表示領域310を含まない画面300が表示される。
【0056】
(ケースC1;図2
図2は、2個の風呂関連装置のいずれも現在運転していない状況において、上部表示領域のタブ画像304bが選択される具体的なケースである。本ケースでは、タブ画像304bのグループ状態画像306bには、第1の基本色(例えば、白)が付与される。また、本ケースでは、中央表示領域310内の6個のボタン画像312、314a、314b、314c、314d、316内のいずれのアイコンについても第2の基本色(例えば、黒)が付与される。ここで、アプリ118は、台所リモコン14から受信した複数個の状態情報を利用して、各グループ状態画像306a~306c及び中央表示領域310内の各ボタンの各アイコンに付与する色を決定する。
【0057】
また、本ケースでは、第1のグループとして分類された6個の床暖房22及び第3のグループとして分類された3個のパネルヒーター20のいずれも現在運転していない。このため、タブ画像304aのグループ状態画像306a及びタブ画像304cのグループ状態画像306cのいずれにも、第1の基本色が付与される。なお、後述する図4のケースC3でも同様である。
【0058】
(ケースC2;図3
図3は、2個の風呂関連装置のいずれも現在運転していない状況において、第3のグループとして分類された3個のパネルヒーター20のうちの少なくとも1個が現在運転している具体的なケースである。本ケースは、タブ画像304cのグループ状態画像306cに第1の特定色が付与される点を除いて、図2のケースC1と同様である。タブ画像304cに対応する状態画像が中央表示領域310に表示されていなくても、ユーザは、タブ画像304cのグループ状態画像306cを見れば、3個のパネルヒーター20の現在の運転状態を知ることができる。なお、後述する図4のケースC3でも同様である。
【0059】
(ケースC3;図4
図4は、給湯器18がON状態であり、浴室暖房乾燥機24が現在運転しておらず、さらに、浴槽26に対していずれの運転も実行されていない状況において、上部表示領域302のタブ画像304bが選択される具体的なケースである。本ケースでは、タブ画像304bのグループ状態画像306bには、第1の特定色(例えば、赤色)が付与される。また、本ケースでは、中央表示領域310内のボタン画像316のアイコン316aに第2の特定色(例えば、赤色)が付与され、中央表示領域310内の残りのボタン画像の各アイコンには第2の基本色が付与される。
【0060】
本実施例では、第1の特定色と第2の特定色は、同じ色である。例えば、第1の特定色と第2の特定色が異なる比較例では、ユーザは、中央表示領域310内のアイコン316aによって表されている状態が、上部表示領域302内のグループ状態画像306bによって表されている状態と異なる状態であると誤って解釈する可能性がある。本実施例の構成によれば、第1の特定色と第2の特定色を同じ色とすることにより、ユーザの誤った解釈を抑制することができる。なお、変形例では、第2の特定色が、第1の特定色と同系の色であってもよい。例えば、第1の特定色が赤色である場合、第1の特定色と同系の色は、濃い赤色、薄い赤色、ピンク色等であり、明度、彩度、及び、色相の少なくとも1つが第1の特定色と近い色である。本変形例でも、ユーザの誤った解釈を抑制することができる。また、他の変形例では、上記の比較例を採用してもよい。
【0061】
また、本ケースでは、ボタン画像316の背景の色が、図2のケースC1におけるボタン画像316とは異なる色に変わる。例えば、図2のケースC1における背景の色が白色であり、図4のケースC3における背景の色がグレーである。なお、上記の白色及びグレーは一例に過ぎない。ボタン画像316の背景の色が変わることにより、給湯器18がON状態であることを強調して知らせることができる。なお、変形例では、ボタン画像316の背景の色は、不変であってもよい。
【0062】
(ケースD1;図5
図5は、6個の床暖房22のいずれも現在運転していない状況において、上部表示領域のタブ画像304aが選択される具体的なケースである。本ケースでは、中央表示領域310には、タブ画像304aに対応する状態画像が表示され、当該状態画像は、6個のボタン画像402a~402fを含む。ボタン画像402cは、6個の床暖房22のうちの1個の床暖房22(以下では、「床暖房22c」と記載)の現在の運転状態を示すアイコン404cを含む。アイコン404cに付与される色は、床暖房22cの現在の運転状態によって決定される点を除いて、図2のアイコン316aと同様である。また、ボタン画像402cは、床暖房22cを遠隔制御するためのボタンの機能を有し、床暖房22cの運転の開始の指示と、床暖房22cの運転の停止の指示と、の双方を受け付け可能に構成されている。また、ボタン画像402cに隣接して、床暖房22cの温度を設定するための設定ボタンも配置されている。6個のボタン画像402a~402fのうち、ボタン画像402c以外の残りの5個のボタン画像のそれぞれにも、ボタン画像402cと同様に、対応する1個の床暖房22の現在の運転状態を示すアイコンが含まれる。図5及び図6では、残りの5個のボタン画像のアイコンの符号は省略されている。また、残りの5個のボタン画像のそれぞれにも、ボタン画像402cと同様に、対応する1個の床暖房22の温度を設定するための設定ボタンが隣接して配置されている。
【0063】
本ケースでは、タブ画像304aのグループ状態画像306aに第1の基本色(例えば、白)が付与される。また、本ケースでは、中央表示領域310内の6個のボタン画像402a~402f内のいずれのアイコンについても第2の基本色(例えば、黒)が付与される。
【0064】
(ケースD2;図6
図6は、床暖房22cが現在運転しており、かつ、残りの5個の床暖房22が現在運転していない状況において、上部表示領域302のタブ画像304aが選択される具体的なケースである。本ケースでは、タブ画像304aのグループ状態画像306aに第1の特定色(例えば、赤色)が付与される。また、本ケースでは、中央表示領域310内のボタン画像402cのアイコン404cに第2の特定色(例えば、赤色)が付与され、残りの5個のボタン画像402a、402b、402d~402fの各アイコンに第2の基本色が付与される。
【0065】
(本実施例の効果)
本実施例の構成によれば、家屋10内の複数個の装置が所定のルールに基づいて3個のグループに分類される。例えば、図4のケースC3では、第2のグループとして分類された2個の風呂関連装置のうちの少なくとも1個の装置が現在運転していることを示す場合に、第2のグループを示すタブ画像304b内のグループ状態画像306bに第1の特定色が付与される。また、図6のケースD2でも、第1のグループとして分類された6個の床暖房22のうちの少なくとも1個の床暖房が現在運転していることを示す場合に、第1のグループを示すタブ画像304a内のグループ状態画像306aに第1の特定色が付与される。ユーザは、上部表示領域302内の特定のグループ状態画像(例えば306a)に第1の特定色が付与されている否かにより、特定のグループ状態画像に対応する特定のグループ(例えば第1のグループ)に含まれる1個以上の装置の運転状態を推測することができる。例えば、所望の装置が特定のグループに含まれる場合には、ユーザは、特定のグループ状態画像に第1の特定色が付与されていることから、所望の装置が現在運転していることを推測することができる。ユーザは、第1の特定色の有無を見ればよく、多数の装置の中から所望の装置を見つけなくてもよい。装置の運転状態を知りたいユーザの利便性を向上させることができる。
【0066】
また、画面300は、3個のタブ画像304a~304cを含む上部表示領域302と、状態画像を表示する中央表示領域310と、を含む。この構成によれば、3個のタブ画像304a~304cを含む画面300から別の画面へ遷移させることなく、3個のタブ画像304a~304cと一緒に表示されている中央表示領域310を見て、所望の装置が現在運転しているのか否かを知ることができる。なお、変形例では、3個のタブ画像304a~304cを含む画面300から状態画像を含む別の画面へ遷移させる構成が採用されてもよい。
【0067】
また、図7に示すように、アイコン332c及び332dのいずれかが選択された場合には、画面300に3個のタブ画像304a~304cを含む上部表示領域302が表示されない。上記の通り、アイコン332cは、遠隔制御の履歴を表示するためのアイコンであり、アイコン332dは、アプリ118の各種設定を行うためのアイコンである。アイコン332c及びアイコン332dのいずれも、複数個の装置の運転状態とは無関係である。アイコン332c及び332dの選択時において、3個のタブ画像304a~304cが不必要に表示されることを抑制することができる。
【0068】
(対応関係)
携帯端末100、表示部102、操作部104、通信I/F106、CPU112が、それぞれ、「端末装置」、「表示部」、「操作部」、「通信インターフェース」、「コンピュータ」の一例である。給湯器18、パネルヒーター20、床暖房22、及び、浴室暖房乾燥機24が、「複数個の装置」の一例である。第1~第3のグループが、「2個以上のグループ」の一例である。タブ画像304a~304cが、「グループ画像」の一例である。図2図4において、第2のグループ、タブ画像304bが、それぞれ、「特定のグループ」、「特定のグループ画像」の一例である。図5及び図6において、第1のグループ、タブ画像304aが、それぞれ、「特定のグループ」、「特定のグループ画像」の一例である。第1の特定色が、「現在運転情報」の一例である。画面300、中央表示領域310が、それぞれ、「画面」、「表示領域」の一例である。第2の特定色、第2の基本色が、それぞれ、「第1の色」、「第2の色」の一例である。第3の基本色が、「第3の色」の一例である。図2図6の画面300を表示している状態、図7の画面300を表示している状態が、それぞれ、「第1の状態」、「第2の状態」の一例である。アイコン332a及び332bが、「第1のボタン」の一例であり、アイコン332c及び332dが、「第2のボタン」の一例である。制御部110が、「受信部」、「表示制御部」、及び、「情報付与部」の一例である。
【0069】
以上、各実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の各実施例の変形例を以下に列挙する。
【0070】
(変形例1) 「複数個の装置」は、図1に示す装置18、20、22、24等に限らず、エアコン、換気扇等の他の装置を含んでもよい。
【0071】
(変形例2) 中央表示領域310内の各ボタン画像は、各装置を遠隔制御するためのボタンの機能を有しなくてもよい。別言すれば、アプリ118は、遠隔制御をサポートせず、家屋10内の複数個の装置の運転状態を閲覧するためのプログラムであってもよい。
【0072】
(変形例3) 携帯端末100は、中央表示領域310を含まず、3個のタブ画像304a~304cを含む上部表示領域302を含む画面を表示してもよい。本変形例では、「表示領域」を省略可能である。
【0073】
(変形例4) 図7の画面300の表示は実行されなくてもよい。本変形例では、「第2の状態」を省略可能である。
【0074】
(変形例5) 画面300は、アイコン332a~332dを含まなくてもよい。図2図6の画面300から図7の画面300への切り替えは、例えば、ノートPC等である携帯端末100のキーボードによって指示されてもよい。本変形例では、キーボードが、「操作部」の一例である。
【0075】
(変形例6) 「所定のルール」は、装置の種類に従って分類するルールに限らず、例えば、装置の設置場所の種類に従って分類するルールであってもよい。また、「所定のルール」は、ユーザによって自由に設定可能であってもよい。
【0076】
(変形例7) 「端末装置」は、携帯端末100に限らず、据え置き型のPC等であってもよい。また、遠隔操作システム2は、サーバ200を備えず、家屋10内に存在する宅内装置によって給湯器18等の遠隔制御が行われてもよい。宅内装置は、例えば、スマートスピーカ、デスクトップPC、台所リモコン14等である。本変形例では、宅内装置が、「端末装置」の一例である。
【0077】
(変形例8) 「現在運転情報」は、グループ状態画像(例えば306a)に付与される第1の特定色に限らず、例えば、「運転中」等の文字列、所定の形状の図形、所定の記号等であってもよい。
【0078】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0079】
2 :遠隔操作システム
4 :インターネット
10 :家屋
12 :ルータ
14 :台所リモコン
16 :浴室リモコン
18 :給湯器
18a :熱媒熱源器
18b :水道水熱源器
20 :パネルヒーター
22 :床暖房
24 :浴室暖房乾燥機
26 :浴槽
28 :熱媒管
30 :水道水管
100 :携帯端末
102 :表示部
104 :操作部
106 :通信I/F
110 :制御部
112 :CPU
114 :メモリ
116 :OSプログラム
118 :アプリ
200 :サーバ
300 :画面
302 :上部表示領域
304a~304c :タブ画像
306a~306c :グループ状態画像
310 :中央表示領域
312 :ボタン画像
312a :アイコン
314a~314d :ボタン画像
315a :アイコン
316 :ボタン画像
316a :アイコン
330 :下部表示領域
332a~332d :アイコン
402a~402f :ボタン画像
404c :アイコン
500 :設定表示領域

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7