(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047937
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】熱機器システム、携帯端末、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20240401BHJP
【FI】
H04Q9/00 301D
H04Q9/00 311L
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153716
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】本多 勝敏
(72)【発明者】
【氏名】戸塚 優文
【テーマコード(参考)】
5K048
【Fターム(参考)】
5K048AA04
5K048AA09
5K048BA14
5K048DA02
5K048DC01
5K048EB02
5K048EB03
5K048EB12
5K048FB05
5K048FB10
5K048HA01
5K048HA02
5K048HA03
(57)【要約】
【課題】熱機器システムにおいて、ユーザの利便性を向上することが可能な技術を提供する。
【解決手段】本明細書で開示する熱機器システムは、オン/オフ状態を切り換え可能であって、少なくとも一つの運転を実行可能な運転ユニットと、運転ユニットを制御する制御ユニットと、を備える熱機器と、熱機器の制御ユニットと無線通信可能な携帯端末と、を備える。携帯端末は、少なくとも一つの運転を実行するためのユーザの操作に付随して、運転ユニットのオン/オフ状態を制御ユニットから取得し、取得したオン/オフ状態がオフ状態である場合、運転ユニットをオン状態に切り換えるためのオン命令を制御ユニットに送信する、操作補完処理を実行する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オン/オフ状態を切り換え可能であって、少なくとも一つの運転を実行可能な運転ユニットと、前記運転ユニットを制御する制御ユニットと、を備える熱機器と、
前記熱機器の前記制御ユニットと無線通信可能な携帯端末と、を備えており、
前記携帯端末は、前記少なくとも一つの運転を実行するためのユーザの操作に付随して、
前記運転ユニットの前記オン/オフ状態を前記制御ユニットから取得し、取得した前記オン/オフ状態がオフ状態である場合、前記運転ユニットをオン状態に切り換えるためのオン命令を前記制御ユニットに送信する、操作補完処理を実行する、熱機器システム。
【請求項2】
前記操作補完処理において、前記携帯端末は、
取得した前記オン/オフ状態がオフ状態である場合、前記ユーザに対して前記運転ユニットをオン状態に切り換えることへの同意を求め、前記ユーザの同意が得られない場合、前記オン命令を前記制御ユニットに送信せず、前記ユーザの同意が得られる場合、前記オン命令を前記制御ユニットに送信する、請求項1の熱機器システム。
【請求項3】
前記少なくとも一つの運転を実行するための前記ユーザの操作は、
前記ユーザが前記少なくとも一つの運転を選択する操作と、
前記選択する操作の後、前記ユーザが前記少なくとも一つの運転の選択を確定する操作と、を含んでおり、
前記操作補完処理は、前記確定する操作の後に実行される、請求項1の熱機器システム。
【請求項4】
前記熱機器は、前記制御ユニットに接続された機器側端末をさらに備えており、
前記機器側端末は、前記ユーザの操作に応じて、前記制御ユニットに、前記運転ユニットの前記オン/オフ状態を切り換えさせ、前記少なくとも一つの運転を実行させることが可能であり、
前記機器側端末は、前記運転ユニットの前記オン/オフ状態および前記少なくとも一つの運転の運転状況を表示可能である、請求項1から3の何れか一項の熱機器システム。
【請求項5】
熱機器の制御ユニットと無線通信可能な携帯端末であって、
前記熱機器は、オン/オフ状態を切り換え可能であって、少なくとも一つの運転を実行可能な運転ユニットと、前記運転ユニットを制御する前記制御ユニットと、を備えており、
前記携帯端末は、前記少なくとも一つの運転を実行するためのユーザの操作に付随して、
前記運転ユニットの前記オン/オフ状態を前記制御ユニットから取得し、取得した前記オン/オフ状態がオフ状態である場合、前記運転ユニットをオン状態に切り換えるためのオン命令を前記制御ユニットに送信する、操作補完処理を実行する、携帯端末。
【請求項6】
熱機器の制御ユニットと無線通信可能な携帯端末において実行されるプログラムであって、
前記熱機器は、オン/オフ状態を切り換え可能であって、少なくとも一つの運転を実行可能な運転ユニットと、前記運転ユニットを制御する前記制御ユニットと、を備えており、
前記プログラムは、前記携帯端末に、前記少なくとも一つの運転を実行するためのユーザの操作に付随して、
前記運転ユニットの前記オン/オフ状態を前記制御ユニットから取得し、取得した前記オン/オフ状態がオフ状態である場合、前記運転ユニットをオン状態に切り換えるためのオン命令を前記制御ユニットに送信する、操作補完処理を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、熱機器システム、携帯端末、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、オン/オフ状態を切り換え可能であって、少なくとも一つの運転を実行可能な運転ユニットと、前記運転ユニットを制御する制御ユニットと、を備える熱機器と、前記熱機器の前記制御ユニットと無線通信可能な携帯端末と、を備える熱機器システムが開示される。前記携帯端末では、前記運転ユニットの前記オン/オフ状態を切り換えるための操作や、前記少なくとも一つの運転を実行するための操作が可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来より、携帯端末を介して熱機器を遠隔操作することが可能な熱機器システムが提供されてきた。このような熱機器システムでは、ユーザの利便性を向上することが望まれる。本明細書では、熱機器システムにおいて、ユーザの利便性を向上することが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本技術の第1の態様では、熱機器システムは、オン/オフ状態を切り換え可能であって、少なくとも一つの運転を実行可能な運転ユニットと、前記運転ユニットを制御する制御ユニットと、を備える熱機器と、前記熱機器の前記制御ユニットと無線通信可能な携帯端末と、を備える。前記携帯端末は、前記少なくとも一つの運転を実行するためのユーザの操作に付随して、前記運転ユニットの前記オン/オフ状態を前記制御ユニットから取得し、取得した前記オン/オフ状態がオフ状態である場合、前記運転ユニットをオン状態に切り換えるためのオン命令を前記制御ユニットに送信する、操作補完処理を実行する。
【0006】
熱機器と無線通信を行う携帯端末では、携帯端末に表示される運転ユニットのオン/オフ状態が常に最新の状態であるとは限らない。このため、実際は運転ユニットがオフ状態であっても、携帯端末では運転ユニットがオン状態であると表示される状況がある。この状況では、運転ユニットがオフ状態である場合に、携帯端末において少なくとも一つの運転を実行するための操作が行われ得る。また、携帯端末において運転ユニットのオン/オフ状態が正しく表示されていたとしても、ユーザが当該表示を誤認する状況がある。この状況でも、運転ユニットがオフ状態である場合に、携帯端末において少なくとも一つの運転を実行するための操作が行われ得る。
【0007】
従来の携帯端末では、運転ユニットがオフ状態である場合に携帯端末において少なくとも一つの運転を実行するための操作が行われると、当該操作は無効となる。当該操作が無効になると、ユーザは、運転ユニットをオン状態に切り換えるための操作を行った上で、再度、少なくとも一つの運転を実行するための操作を行う必要がある。この構成は、ユーザに煩わしさを感じさせるので、ユーザの利便性がよくない。これに対し、上記の構成によれば、運転ユニットがオフ状態である場合に携帯端末において少なくとも一つの運転を実行するための操作が行われると、当該操作に付随して、前記運転ユニットがオン状態に切り換えられる。これにより、当該操作が有効となるので、ユーザは、少なくとも一つの運転を実行するための操作を再度行う必要がない。従って、上記の構成によれば、ユーザが感じる煩わしさを低減できるので、ユーザの利便性を向上することができる。
【0008】
本技術の第2の態様では、上記第1の態様において、前記携帯端末は、前記操作補完処理において、取得した前記オン/オフ状態がオフ状態である場合、前記ユーザに対して前記運転ユニットをオン状態に切り換えることへの同意を求め、前記ユーザの同意が得られない場合、前記オン命令を前記制御ユニットに送信しなくてもよく、前記ユーザの同意が得られる場合、前記オン命令を前記制御ユニットに送信してもよい。
【0009】
仮に、操作補完処理において、携帯端末がユーザに対して同意を求めることなくオン命令を送信する構成とすると、ユーザの意思とは無関係にオン命令が送信される。この構成では、ユーザの意思に反して運転ユニットがオン状態となることがあるので、ユーザの利便性を損なう可能性がある。上記の構成によれば、携帯端末がユーザに対して同意を求めた上で、オン命令を送信するか否かを判断することができる。このため、ユーザの意思に反して運転ユニットがオン状態となることがないので、ユーザの利便性を向上することができる。
【0010】
本技術の第3の態様では、上記第1または第2の態様において、前記少なくとも一つの運転を実行するための前記ユーザの操作は、前記ユーザが前記少なくとも一つの運転を選択する操作と、前記選択する操作の後、前記ユーザが前記少なくとも一つの運転の選択を確定する操作と、を含んでもよい。前記操作補完処理は、前記確定する操作の後に実行されてもよい。
【0011】
選択する操作があった段階では、ユーザが操作を誤った可能性も否めないので、ユーザが少なくとも一つの運転の実行を望んでいるとみなすことはできない。確定する操作があってはじめて、ユーザが少なくとも一つの運転の実行を望んでいるとみなすことができる。仮に、確定する操作の前に操作補完処理が実行されると、ユーザが少なくとも一つの運転の実行を望んでいない状況で運転ユニットがオン状態となるおそれがある。上記の構成によれば、確定する操作の後に操作補完処理が実行される。このため、ユーザが少なくとも一つの運転の実行を望んでいない状況で運転ユニットがオン状態となることを抑制できる。
【0012】
本技術の第4の態様では、上記第1から第3の態様の何れか一つにおいて、前記熱機器は、前記制御ユニットに接続された機器側端末をさらに備えてもよい。前記機器側端末は、前記ユーザの操作に応じて、前記制御ユニットに、前記運転ユニットの前記オン/オフ状態を切り換えさせ、前記少なくとも一つの運転を実行させることが可能であってもよい。前記機器側端末は、前記運転ユニットの前記オン/オフ状態および前記少なくとも一つの運転の運転状況を表示可能であってもよい。
【0013】
上記の構成では、機器側端末に操作が行われていない場合にも、携帯端末を介した操作によって、運転ユニットのオン/オフ状態や少なくとも一つの運転の運転状況が変化することがある。このため、機器側端末では、ユーザが、運転ユニットのオン/オフ状態や少なくとも一つの運転の運転状況を確認できることが望ましい。上記の構成によれば、ユーザは、機器側端末において運転ユニットのオン/オフ状態や少なくとも一つの運転の運転状況を確認できる。なお、ここでいう少なくとも一つの運転の「運転状況」とは、少なくとも一つの運転が「実行中であるか停止中であるか」を示す情報である。
【0014】
本技術の第5の態様では、携帯端末は、熱機器の制御ユニットと無線通信可能である。前記熱機器は、オン/オフ状態を切り換え可能であって、少なくとも一つの運転を実行可能な運転ユニットと、前記運転ユニットを制御する前記制御ユニットと、を備える。前記携帯端末は、前記少なくとも一つの運転を実行するためのユーザの操作に付随して、前記運転ユニットの前記オン/オフ状態を前記制御ユニットから取得し、取得した前記オン/オフ状態がオフ状態である場合、前記運転ユニットをオン状態に切り換えるためのオン命令を前記制御ユニットに送信する、操作補完処理を実行する。
【0015】
本技術の第6の態様では、プログラムは、熱機器の制御ユニットと無線通信可能な携帯端末において実行される。前記熱機器は、オン/オフ状態を切り換え可能であって、少なくとも一つの運転を実行可能な運転ユニットと、前記運転ユニットを制御する前記制御ユニットと、を備える。前記プログラムは、前記携帯端末に、前記少なくとも一つの運転を実行するためのユーザの操作に付随して、前記運転ユニットの前記オン/オフ状態を前記制御ユニットから取得し、取得した前記オン/オフ状態がオフ状態である場合、前記運転ユニットをオン状態に切り換えるためのオン命令を前記制御ユニットに送信する、操作補完処理を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施例1に係る遠隔操作システム2の全体構成を模式的に示す図である。
【
図2】実施例1に係る携帯端末100の表示操作部102、104に表示される機器操作画面300を模式的に示す図である。
【
図3】実施例1に係る携帯端末100の制御部110が実行する操作確認処理のフローチャートである。
【
図4】実施例1に係る携帯端末100の表示操作部102、104に表示される確認ポップアップ338を模式的に示す図である。
【
図5】実施例1に係る携帯端末100の制御部110が実行する操作補完処理のフローチャートである。
【
図6】実施例1に係る携帯端末100の表示操作部102、104に表示される提案ポップアップ342を模式的に示す図である。
【
図7】実施例2に係る携帯端末100の表示操作部102、104に表示される浴室欄318Aを模式的に示す図である。
【
図8】実施例3に係る携帯端末100の表示操作部102、104に表示される浴室欄318Bを模式的に示す図である。
【
図9】実施例4に係る携帯端末100の表示操作部102、104に表示される浴室欄318Cを模式的に示す図である。
【
図10】変形例に係る携帯端末100の表示操作部102、104に表示される浴室欄318Dを模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施例1)
図1に示す遠隔操作システム2は、家屋に設置される熱機器10と、携帯端末100と、サーバ200を備える。
【0018】
(熱機器10の構成)
熱機器10は、台所リモコン12と、脱衣室リモコン14と、熱源ユニット18と、パネルヒータユニット22と、床暖房ユニット24と、浴室暖房乾燥ユニット26と、給湯ユニット28を備える。
【0019】
熱源ユニット18は、ヒートポンプやバーナ等の加熱装置(図示せず)を備える。また、熱源ユニット18は、パネルヒータユニット22、床暖房ユニット24、浴室暖房乾燥ユニット26等の暖房端末に対して熱媒を循環供給するための暖房回路(図示せず)を備える。熱源ユニット18は、加熱装置を用いて、暖房回路に流れる熱媒を加熱することができる。
【0020】
熱源ユニット18が備える熱源コントローラ32は、CPU、ROM、RAM等を含む。熱源コントローラ32は、CPUがROMやRAMに記憶された情報に基づいて処理を実行することで、熱源ユニット18の動作を制御する。熱源コントローラ32は、パネルヒータユニット22、床暖房ユニット24、浴室暖房乾燥ユニット26、および給湯ユニット28の各々が備えるコントローラ(図示せず)と双方向に通信することで、パネルヒータユニット22、床暖房ユニット24、浴室暖房乾燥ユニット26、および給湯ユニット28の動作を間接的に制御する。
【0021】
給湯ユニット28は、ヒートポンプやバーナ等の加熱装置(図示せず)を備える。また、給湯ユニット28は、水道管等の給水源から浴槽やカラン等の給湯箇所(図示せず)に湯水を供給するための給湯回路(図示せず)と、浴槽に貯められた湯水(浴槽水とも呼ぶ。)を循環するための追い焚き回路(図示せず)と、給湯回路とは別に湯水を浴槽に供給するための洗浄回路(図示せず)を備える。洗浄回路には、湯水に洗剤を添加可能な洗浄ユニット(図示せず)が設けられる。給湯ユニット28は、加熱装置を用いて、給湯回路に流れる湯水と追い焚き回路に流れる湯水を加熱することができる。本実施例では、給湯ユニット28は熱源ユニット18と一体的に設けられる。このため、熱源ユニット18の加熱装置が、給湯ユニット28の加熱装置として機能することもある。
【0022】
給湯ユニット28は、自動湯はり運転と、追い焚き運転と、洗浄運転と、洗浄湯はり運転を実行可能である。自動湯はり運転は、給湯回路に流れる湯水を加熱し、当該湯水を用いて浴槽への湯はりを行う運転である。追い焚き運転は、浴槽水を追い焚き回路に循環させながら、浴槽水の加熱を行う運転である。洗浄運転は、洗浄回路を介して浴槽に湯水(または洗剤が添加された湯水)を供給することで浴槽の洗浄を行う運転である。洗浄湯はり運転は、洗浄運転を行った上で自動湯はり運転を行う運転である。
【0023】
パネルヒータユニット22は、例えば家屋の居住スペースに設置されるパネル(図示せず)を備える。パネルヒータユニット22は、暖房回路から送られる熱媒をパネルで放熱させて居住スペースを暖房する、パネル暖房運転を実行可能である。
【0024】
床暖房ユニット24は、例えば家屋の居住スペースに設置される床材(図示せず)を備える。床暖房ユニット24は、暖房回路から送られる熱媒を床材で放熱させて居住スペースを暖房する、床暖房運転を実行可能である。
【0025】
浴室暖房乾燥ユニット26は、暖房回路から送られる熱媒の熱を放熱させるための熱交換器(図示せず)と、浴室内の空気を熱交換器を通過するように循環させるための循環ファン(図示せず)と、浴室内の空気を屋外の空気と換気するための換気ファン(図示せず)を備える。浴室暖房乾燥ユニット26は、浴室暖房運転と、浴室乾燥運転と、浴室涼風運転と、浴室換気運転を実行可能である。浴室暖房運転は、換気ファンを停止した状態で熱交換器による放熱を行いながら循環ファンを駆動することにより浴室を暖房する運転である。浴室乾燥運転は、熱交換器による放熱を行いながら循環ファンおよび換気ファンを駆動することにより浴室を乾燥させる運転である。浴室涼風運転は、熱交換器による放熱を行うことなく循環ファンを駆動することにより浴室に涼風を送る運転である。浴室換気運転は、熱交換器による放熱を行うことなく換気ファンを駆動することにより浴室を換気する運転である。
【0026】
本実施例では、パネルヒータユニット22、床暖房ユニット24、浴室暖房乾燥ユニット26、および給湯ユニット28を総称して「運転ユニット20」と呼ぶことがある。運転ユニット20のそれぞれは、オン状態とオフ状態の間で切り換えられる。ここでいうオン状態とは、運転ユニット20による運転の実行が許容される状態である。オフ状態とは、運転ユニット20による運転の実行が禁止される状態である。従って、ユーザは、運転ユニット20に運転を実行させることに先立って、運転ユニット20をオン状態とする必要がある。
【0027】
台所リモコン12は台所に設置される。台所リモコン12は、給湯ユニット28のオン/オフ状態および給湯ユニット28の各運転の運転状況を含む各種情報を表示することができる。台所リモコン12では、ユーザは、給湯ユニット28のオン/オフ操作と、給湯ユニット28の各運転の開始操作/停止操作を行うことができる。また、台所リモコン12は、家屋に設置されるルータ(図示せず)を介してインターネット4に接続されている。
【0028】
脱衣室リモコン14は、脱衣室に設置される。脱衣室リモコン14は、浴室暖房乾燥ユニット26のオン/オフ状態および浴室暖房乾燥ユニット26の各運転の運転状況を含む各種情報を表示することができる。脱衣室リモコン14では、ユーザは、浴室暖房乾燥ユニット26のオン/オフ操作と、浴室暖房乾燥ユニット26の各運転の開始操作/停止操作を行うことができる。
【0029】
台所リモコン12および脱衣室リモコン14は、熱源ユニット18の熱源コントローラ32と双方向に通信可能である。また、台所リモコン12および脱衣室リモコン14には、熱源コントローラ32から、前述の各種情報が定期的に送信される。このため、台所リモコン12および脱衣室リモコン14に表示される各種情報は、定期的に更新される。
【0030】
(携帯端末100の構成)
携帯端末100は、携帯電話、PC、タブレット端末等の可搬型の端末装置である。携帯端末100は、表示部102と、操作部104と、通信I/F(インタフェースの略)106と、制御部110を備える。本実施例では、携帯端末100は、スマートフォンである。スマートフォンのタッチパネルは表示部102としても操作部104としても機能する。このため、本実施例では、表示部102および操作部104を総称して「表示操作部102、104」と呼ぶことがある。
【0031】
通信I/F106は、例えば、移動体通信(3G、4G、5G等)の基地局(図示せず)または家屋に設置されるルータ(図示せず)を介してインターネット4に接続するためのI/Fである。携帯端末100は、インターネット4を介して、熱機器10との無線通信を行う。
【0032】
制御部110は、CPU112とメモリ114を備える。CPU112は、メモリ114に記憶されているOSプログラム116およびアプリケーションプログラム118に従って、携帯端末100の各部102、104、106の動作を制御する。OSプログラム116は、携帯端末100の基本的な処理を実行するためのプログラムである。アプリケーションプログラム118は、熱機器10のベンダによって提供される。本明細書では、アプリケーションプログラム118のことを「アプリ118」と略すことがある。
【0033】
(サーバ200の構成)
サーバ200は、熱機器10のベンダによって提供される。サーバ200は、インターネット4に接続されている。サーバ200は、熱機器10と携帯端末100の間の通信を仲介する。例えば、サーバ200は、熱機器10に関する情報を熱機器10から受信して、当該情報を携帯端末100に送信する。
【0034】
(アプリ118について)
アプリ118が実行中である場合、携帯端末100の制御部110は、
図2に示す機器操作画面300を表示操作部102、104に表示することができる。機器操作画面300は、画面選択領域302と、タブ選択領域304と、機器操作領域306を備える。
【0035】
画面選択領域302は、操作画面選択ボタン352と、タイマ画面選択ボタン354と、履歴画面選択ボタン356と、アカウント画面選択ボタン358を備える。操作画面選択ボタン352は、表示操作部102、104に機器操作画面300を表示するためのボタンである。既に機器操作画面300が表示操作部102、104に表示されている
図2の例では、操作画面選択ボタン352への操作は無効となる。タイマ画面選択ボタン354は、表示操作部102、104にタイマ画面(図示せず)を表示するためのボタンである。タイマ画面では、ユーザは、前述した各運転のタイマ設定を行うこと(運転の開始を予約すること)ができる。履歴画面選択ボタン356は、表示操作部102、104に履歴画面(図示せず)を表示するためのボタンである。履歴画面では、ユーザは、熱機器10に係る各種の履歴を確認できる。アカウント画面選択ボタン358は、表示操作部102、104にアカウント画面(図示せず)を表示するためのボタンである。アカウント画面では、ユーザは、自らのアカウント情報を確認したり編集したりできる。ここでいうアカウント情報とは、ユーザ(または携帯端末100)ごとに割り当てられた情報であり、熱機器10に係る設定・情報や、アプリ118に係る設定・情報を含む。画面選択領域302は、機器操作画面300のみならず、タイマ画面と、履歴画面と、アカウント画面にも備えられる。このため、ユーザは、画面選択領域302への操作により、表示操作部102、104に表示する画面を機器操作画面300と、タイマ画面と、履歴画面と、アカウント画面の間で切り換え可能となっている。なお、本明細書では、タイマ画面と、履歴画面と、アカウント画面についての詳細な説明は省略する。
【0036】
タブ選択領域304は、床暖房タブ308と、風呂タブ310と、パネルヒータタブ312を備える。ユーザは、タブ選択領域304において、床暖房タブ308と、風呂タブ310と、パネルヒータタブ312のいずれかを選択可能である。制御部110は、タブ選択領域304で選択されたタブに対応して、機器操作領域306の表示を切り換える。図示しないが、床暖房タブ308が選択されている場合、機器操作領域306には、床暖房に関する様々な表示要素が表示される。例えば、床暖房ユニット24のオン/オフ状態や床暖房運転の運転状況を示すアイコン、アニメーション、文字が表示される。床暖房ユニット24のオン/オフ操作を受け付けるためのボタン、床暖房運転の開始操作/停止操作を受け付けるためのボタン、床暖房ユニット24による暖房レベルを調節するためのキー、スライダー、ピッカー等も表示される。また、パネルヒータタブ312が選択されている場合、機器操作領域306には、パネルヒータに関する様々な表示要素が表示される。例えば、パネルヒータユニット22のオン/オフ状態やパネル暖房運転の運転状況を示すアイコン、アニメーション、文字が表示される。パネルヒータユニット22のオン/オフ操作を受け付けるためのボタン、パネル暖房運転の開始操作/停止操作を受け付けるためのボタン、パネルヒータユニット22による暖房レベルを調節するためのキー、スライダー、ピッカー等も表示される。本明細書では、床暖房タブ308が選択されている場合の機器操作領域306と、パネルヒータタブ312が選択されている場合の機器操作領域306についての説明は上記に留める。以下では、風呂タブ310が選択されている場合の機器操作領域306について詳細に説明する。
【0037】
風呂タブ310が選択されている場合、制御部110は、給湯ユニット欄314と、浴槽欄316と、浴室欄318を含む複数の欄を機器操作領域306に表示する。図示しないが、制御部110は、機器操作領域306へのスクロール操作に応じて、複数の欄に含まれるその他の欄を機器操作領域306に表示することができる。
【0038】
給湯ユニット欄314は、オン/オフボタン320を備える。オン/オフボタン320は、給湯ユニット28のオン/オフ操作を受け付けるためのボタンである。また、浴槽欄316は、自動ボタン322と、追い焚きボタン324と、洗浄ボタン326と、洗浄湯はりボタン328を備える。自動ボタン322、追い焚きボタン324、洗浄ボタン326、および洗浄湯はりボタン328は、それぞれ、自動湯はり運転、追い焚き運転、洗浄運転、および洗浄湯はり運転の開始操作/停止操作を受け付けるためのボタンである。また、浴室欄318は、暖房ボタン330と、乾燥ボタン332と、涼風ボタン334と、換気ボタン336を備える。暖房ボタン330、乾燥ボタン332、涼風ボタン334、および換気ボタン336は、浴室暖房運転、浴室乾燥運転、浴室涼風運転、および浴室換気運転の停止操作を受け付けるためのボタンである。各ボタンには、それぞれに対応する絵柄が付されている。また、各ボタンの下部近傍には、それぞれに対応する略称が併記されている。
【0039】
制御部110は、機器操作画面300を更新するための操作(例えば、プルリフレッシュ操作)に応じて、または定期的に、熱機器10の熱源コントローラ32に対して運転ユニット20のオン/オフ状態および各運転の運転状況を問い合わせる。熱源コントローラ32は、制御部110からの問い合わせに応じて、運転ユニット20のオン/オフ状態および各運転の運転状況を制御部110に対して送信するように構成されている。制御部110は、熱源コントローラ32から受信した運転ユニット20のオン/オフ状態および各運転の運転状況をメモリ114に記憶する。制御部110は、メモリ114に記憶された運転ユニット20のオン/オフ状態および各運転の運転状況に応じて、各ボタンの間に視覚的な差異を設ける。以下では、各ボタンの間に視覚的な差異が設けられる例について説明する。なお、
図2では、黒色で表示される絵柄に対して、赤色で表示される絵柄を太線で強調して示す。
【0040】
(給湯ユニット欄314のボタンについて)
図2を参照する。制御部110は、給湯ユニット28がオン状態である場合には、オン/オフボタン320に付された絵柄を赤色で表示する。この場合、制御部110は、オン/オフボタン320への操作をオフ操作として受け付ける。制御部110は、給湯ユニット28がオフ状態である場合には、オン/オフボタン320に付された絵柄を黒色で表示する。この場合、制御部110は、オン/オフボタン320への操作をオン操作として受け付ける。
【0041】
(浴槽欄316のボタンについて)
制御部110は、実行中の運転(
図2の例では、自動湯はり運転)に対応するボタン322に付された絵柄を赤色で表示する。制御部110は、実行中の運転に対応するボタン322への操作を停止操作として受け付ける。また、制御部110は、停止中の運転(
図2の例では、追い焚き運転と、洗浄運転と、洗浄湯はり運転)に対応するボタン324、326、328に付された絵柄を黒色で表示する。制御部110は、停止中の運転に対応するボタン324、326、328への操作を開始操作として受け付ける。
【0042】
(浴室欄318のボタンについて)
制御部110は、実行中の運転(
図2の例では、浴室暖房運転)に対応するボタン330に付された絵柄を赤色で表示する。制御部110は、実行中の運転に対応するボタン330への操作を停止操作として受け付ける。また、制御部110は、停止中の運転(
図2の例では、浴室乾燥運転と、浴室涼風運転と、浴室換気運転)に対応するボタン332、334、336に付された絵柄を黒色で表示するとともに、ボタン332、334、336の全体をグレーアウトさせる。制御部110は、停止中の運転に対応するボタン332、334、336への操作を受け付けない(すなわち、ボタン332、334、336への操作は禁止される)。
【0043】
本実施例では、運転ユニット20のオン/オフ状態や各運転の運転状況に応じて、各ボタンの間に、絵柄の色調の差異が設けられる。特に浴室欄318では、各運転の運転状況に応じて、各ボタンの間に、ボタン全体の色調の差異も設けられる。
【0044】
(開始操作に付随する一連の処理について)
以下では、制御部110が各運転の開始操作に付随して実行する一連の処理について説明する。なお、本実施例では、自動湯はり運転の開始操作を受け付けた場合を例に挙げて説明する。
【0045】
(操作確認処理)
制御部110は、自動湯はり運転の開始操作を受け付けると、
図3に示す操作確認処理を実行する。
【0046】
S2では、制御部110は、開始操作を確定してもよいか否かをユーザに確認する。具体的には、制御部110は、
図4に示す確認ポップアップ338を表示操作部102、104に表示する。確認ポップアップ338は、自動湯はり運転の開始操作をユーザが確定するための第1確定ボタン340を含む。S2の後、処理はS4へ進む。
【0047】
S4では、制御部110は、開始操作に係るユーザの確定操作があったか否かを判断する。制御部110は、第1確定ボタン340が操作された場合、ユーザの確定操作があったと判断する。制御部110は、第1確定ボタン340以外の領域に操作があった場合(またはS4が開始されてから所定時間が経過した場合)、ユーザの確定操作がなかったと判断する。ユーザの確定操作があった場合(YESの場合)、処理はS6へ進む。ユーザの確定操作がなかった場合(NOの場合)、処理はS8へ進む。
【0048】
S6では、制御部110は、後述する
図5に示す操作補完処理を実行する。S6の後(すなわち、操作補完処理が終了した後)、処理はS10へ進む。
【0049】
S8では、制御部110は、受け付けた自動湯はり運転の開始操作をキャンセルする。S8の後、処理はS10へ進む。
【0050】
S10では、制御部110は、機器操作画面300を通常状態に戻す。ここでいう通常状態とは、例えば
図2に示す状態であり、確認ポップアップ338(
図4参照)や後述する提案ポップアップ342(
図6参照)が表示されていない状態である。また、制御部110は、機器操作画面300を通常状態に戻す際、機器操作画面300の更新を行う。S10の後、
図3に示す処理は終了する。
【0051】
(操作補完処理)
図5を参照する。S22では、制御部110は、熱機器10の熱源コントローラ32に対して給湯ユニット28のオン/オフ状態を問い合わせる。熱源コントローラ32は、制御部110からの問い合わせに応じて、給湯ユニット28のオン/オフ状態を制御部110に対して送信する。これにより、制御部110は、現在の給湯ユニット28のオン/オフ状態を取得する。S22の後、処理はS24へ進む。
【0052】
S24では、制御部110は、S22で取得した給湯ユニット28のオン/オフ状態がオフ状態であるか否かを判断する。給湯ユニット28のオン/オフ状態がオフ状態の場合(YESの場合)、処理はS26へ進む。
【0053】
S26では、制御部110は、ユーザに対して、給湯ユニット28をオン状態にした上で自動湯はり運転を開始することを提案する。具体的には、制御部110は、
図6に示す提案ポップアップ342を表示操作部102、104に表示する。提案ポップアップ342は、「給湯ユニットがオフ状態になっています。給湯ユニットをオン状態にして、自動湯はり運転を開始しますか(疑問符)」というメッセージ402を含む。提案ポップアップ342は、給湯ユニット28をオン状態にした上で自動湯はり運転を開始することについての第2確定ボタン344を含む。第2確定ボタン344は、ユーザの同意を確認するためのボタンともいえる。S26の後、処理はS28へ進む。
【0054】
S28では、制御部110は、給湯ユニット28をオン状態にした上で自動湯はり運転を開始することについて、ユーザの同意が得られたか否かを判断する。制御部110は、第2確定ボタン344が操作された場合、ユーザの同意が得られたと判断する。制御部110は、第2確定ボタン344以外の領域に操作があった場合(またはS28が開始されてから所定時間が経過した場合)、ユーザの同意が得られなかったと判断する。ユーザの同意が得られた場合(YESの場合)、処理はS30へ進む。
【0055】
S30では、制御部110は、熱機器10の熱源コントローラ32に対して、給湯ユニット28をオン状態にするためのオン命令と、自動湯はり運転を開始するための自動湯はり開始命令を送信する。これにより、給湯ユニット28において自動湯はり運転が開始される。S30の後、
図5に示す処理は終了する。
【0056】
S28でユーザの同意が得られなかったと判断された場合(NOの場合)、処理はS32へ進む。S32では、制御部110は、受け付けた自動湯はり運転の開始操作をキャンセルする。S32の後、
図5に示す処理は終了する。
【0057】
S24で給湯ユニット28のオン/オフ状態がオン状態であると判断された場合(NOの場合)、処理はS34へ進む。S34では、制御部110は、熱機器10の熱源コントローラ32に対して、自動湯はり運転を開始するための自動湯はり開始命令を送信する。これにより、給湯ユニット28において自動湯はり運転が開始される。S34の後、
図5に示す処理は終了する。
【0058】
(実施例2)
実施例2に係る遠隔操作システム2は、機器操作領域306において、浴室欄318の代わりに浴室欄318Aが表示されるという点を除いて、実施例1に係る遠隔操作システム2と同一である。このため、本実施例では、浴室欄318Aについてのみ説明を行い、その他の構成についての説明は省略する。
【0059】
図7に示すように、浴室欄318Aは、実施例1における暖房ボタン330、乾燥ボタン332、涼風ボタン334、および換気ボタン336の代わりに、暖房ボタン330A、乾燥ボタン332A、涼風ボタン334A、および換気ボタン336Aを備える。
【0060】
制御部110は、実行中の運転(
図7の例では、浴室暖房運転)に対応するボタン330Aに付された絵柄を赤色で表示する。制御部110は、ボタン330Aの外形を円形にして表示する。制御部110は、実行中の運転に対応するボタン330Aへの操作を停止操作として受け付ける。
【0061】
制御部110は、停止中の運転(
図7の例では、浴室乾燥運転と、浴室涼風運転と、浴室換気運転)に対応するボタン332A、334A、336Aに付された絵柄を黒色で表示するとともに、ボタン332A、334A、336Aの全体をグレーアウトさせる。制御部110は、ボタン332A、334A、336Aの外形を三角形にして表示する。制御部110は、停止中の運転に対応するボタン332A、334A、336Aへの操作を受け付けない(すなわち、ボタン332A、334A、336Aへの操作は禁止される)。
【0062】
本実施例の浴室欄318Aでは、各運転の運転状況に応じて、各ボタンの間に、絵柄の色調の差異と、ボタン全体の色調の差異と、ボタンの外形形状の差異が設けられる。
【0063】
(実施例3)
実施例3に係る遠隔操作システム2は、機器操作領域306において、浴室欄318の代わりに浴室欄318Bが表示されるという点を除いて、実施例1に係る遠隔操作システム2と同一である。このため、本実施例では、浴室欄318Bについてのみ説明を行い、その他の構成についての説明は省略する。
【0064】
図8に示すように、浴室欄318Bは、実施例1における暖房ボタン330、乾燥ボタン332、涼風ボタン334、および換気ボタン336の代わりに、暖房ボタン330B、乾燥ボタン332B、涼風ボタン334B、および換気ボタン336Bを備える。
【0065】
制御部110は、実行中の運転(
図8の例では、浴室暖房運転)に対応するボタン330Bに付された絵柄を赤色で表示する。制御部110は、実行中の運転に対応するボタン330Bへの操作を停止操作として受け付ける。
【0066】
制御部110は、停止中の運転(
図8の例では、浴室乾燥運転と、浴室涼風運転と、浴室換気運転)に対応するボタン332B、334B、336Bに付された絵柄を黒色で表示するとともに、ボタン332B、334B、336Bの全体をグレーアウトさせる。また、制御部110は、浴室欄318Bに、ボタン332B、334B、336Bを囲う枠404を表示する。制御部110は、浴室欄318Bの枠404内に、「運転の開始操作は、リモコンでのみ設定可能です」というメッセージ406を表示する。制御部110は、停止中の運転に対応するボタン332B、334B、336Bへの操作を受け付けない(すなわち、ボタン332B、334B、336Bへの操作は禁止される)。
【0067】
本実施例の浴室欄318Bでは、各運転の運転状況に応じて、各ボタンの間に、絵柄の色調の差異と、ボタン全体の色調の差異と、ボタンを囲う枠404の有無の差異が設けられる。また、浴室欄318Bでは、メッセージ406によって、ボタン332B、334B、336Bへの操作が禁止されることが示されている。
【0068】
(実施例4)
実施例4に係る遠隔操作システム2は、機器操作領域306において、浴室欄318の代わりに浴室欄318Cが表示されるという点を除いて、実施例1に係る遠隔操作システム2と同一である。このため、本実施例では、浴室欄318Cについてのみ説明を行い、その他の構成についての説明は省略する。
【0069】
図9に示すように、浴室欄318Cは、実施例1における暖房ボタン330、乾燥ボタン332、涼風ボタン334、および換気ボタン336の代わりに、暖房ボタン330C、乾燥ボタン332C、涼風ボタン334C、および換気ボタン336Cを備える。
【0070】
制御部110は、実行中の運転(
図9の例では、浴室暖房運転)に対応するボタン330Cに付された絵柄を赤色で表示する。制御部110は、実行中の運転に対応するボタン330Cへの操作を停止操作として受け付ける。
【0071】
制御部110は、停止中の運転(
図9の例では、浴室乾燥運転と、浴室涼風運転と、浴室換気運転)に対応するボタン332C、334C、336Cに付された絵柄を黒色で表示するとともに、ボタン332C、334C、336Cの全体をグレーアウトさせる。また、制御部110は、浴室欄318Cに、「運転の開始操作は、リモコンでのみ設定可能です」というメッセージ406を表示する。制御部110は、ボタン332C、334C、336Cの近傍に併記された略称とメッセージ406のそれぞれの左部近傍に、注意マーク408を表示する。制御部110は、停止中の運転に対応するボタン332C、334C、336Cへの操作を受け付けない(すなわち、ボタン332C、334C、336Cへの操作は禁止される)。
【0072】
本実施例の浴室欄318Cでは、各運転の運転状況に応じて、各ボタンの間に、絵柄の色調の差異と、ボタン全体の色調の差異と、注意マーク408の有無の差異が設けられる。また、浴室欄318Cでは、メッセージ406によって、ボタン332C、334C、336Cへの操作が禁止されることが示されている。
【0073】
(変形例)
上記の実施例において、熱機器10は、台所リモコン12と脱衣室リモコン14以外のリモコンを備えてもよい。例えば、熱機器10は、浴室に設置される浴室リモコンや、居間に設置される居間リモコンを備えてもよい。浴室リモコンでは、給湯ユニット28および浴室暖房乾燥ユニット26に係る操作が可能となっていてもよい。居間リモコンでは、パネルヒータユニット22および床暖房ユニット24に係る操作が可能となっていてもよい。
【0074】
上記の実施例では、熱機器10と携帯端末100がインターネット4を介して無線通信を行う構成について説明した。別の実施例では、熱機器10と携帯端末100は、インターネット4を介すことなく無線通信を行ってもよい。例えば、熱機器10と携帯端末100は、家屋に設置されたアクセスポイントが提供する無線LANを介して無線通信を行ってもよい。
【0075】
上記の実施例において、熱機器10は、衣類を乾燥させるための衣類乾燥運転を実行可能な衣類乾燥ユニットを備えてもよい。衣類乾燥ユニットは、オン状態とオフ状態の間で切り換えられてもよい。この場合、衣類乾燥ユニットも「運転ユニット20」に含まれる。
【0076】
上記の実施例では、制御部110が、浴室欄318、318A、318B、318Cにおいて、停止中の運転に対応するボタンへの操作(すなわち、開始操作)を禁止する構成について説明した。別の実施例では、制御部110は、浴室欄318、318A、318B、318Cにおいて、停止中の運転に対応するボタンへの操作(すなわち、開始操作)を許容してもよい。
【0077】
上記の実施例では、制御部110が、給湯ユニット28の各運転の開始操作に付随して、操作補完処理を実行する構成について説明した。別の実施例では、制御部110は、給湯ユニット28以外の運転ユニット20の各運転の開始操作に付随して、操作補完処理を実行してもよい。
【0078】
上記の実施例では、制御部110が、操作確認処理において、S4の後にS6を実行する構成について説明した。別の実施例では、制御部110は、操作確認処理において、S2の前にS6を実行してもよい。すなわち、制御部110は、操作確認処理が開始された後、確認ポップアップ338を表示操作部102、104に表示することなく、操作補完処理を実行してもよい。制御部110は、操作補完処理が終了した後に、確認ポップアップ338を表示操作部102、104に表示してもよい。
【0079】
上記の実施例において、制御部110は、操作確認処理において、S2、S4、およびS8を実行しなくてもよい。すなわち、制御部110は、操作確認処理において、確認ポップアップ338を表示操作部102、104に表示しなくてもよい。
【0080】
上記の実施例において、制御部110は、操作補完処理において、S26、S28、およびS32を実行しなくてもよい。すなわち、制御部110は、S24でYESと判断された後、提案ポップアップ342を表示操作部102、104に表示することなく、熱源コントローラ32にオン命令と自動湯はり開始命令を送信してもよい。
【0081】
上記の実施例では、浴室暖房乾燥ユニット26の各運転の運転状況に応じて、浴室欄318、318A、318B、318Cの各ボタンの間に視覚的な差異が設けられる構成について説明した。上記の実施例に限らず、浴室欄の各ボタンの間には、運転状況に応じて様々な差異が設けられてもよい。例えば、
図10に示すように、実行中の運転に対応するボタン330Dの大きさと停止中の運転に対応するボタン332D、334D、336Dの大きさに差異が設けられてもよい。実行中の運転に対応するボタン330Dの透明度と停止中の運転に対応するボタン332D、334D、336Dの透明度に差異が設けられてもよい。実行中の運転に対応するボタン330Dの表示場所と停止中の運転に対応するボタン332D、334D、336Dの表示場所に差異が設けられてもよい。
【0082】
(対応関係)
上記の実施例において、遠隔操作システム2は、熱機器システムの例である。熱源コントローラ32は、制御ユニットの例である。機器操作領域306に表示される各ボタンへの操作は、選択する操作の例である。第1確定ボタン340への操作は、確定する操作の例である。台所リモコン12(または脱衣室リモコン14)は、機器側端末の例である。アプリ118は、プログラムの例である。
【0083】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0084】
2 :遠隔操作システム
4 :インターネット
10 :熱機器
12 :台所リモコン
14 :脱衣室リモコン
18 :熱源ユニット
20 :運転ユニット
22 :パネルヒータユニット
24 :床暖房ユニット
26 :浴室暖房乾燥ユニット
28 :給湯ユニット
32 :熱源コントローラ
100 :携帯端末
102 :表示部
104 :操作部
106 :通信I/F
110 :制御部
112 :CPU
114 :メモリ
116 :OSプログラム
118 :アプリケーションプログラム
200 :サーバ
300 :機器操作画面
302 :画面選択領域
304 :タブ選択領域
306 :機器操作領域
308 :床暖房タブ
310 :風呂タブ
312 :パネルヒータタブ
314 :給湯ユニット欄
316 :浴槽欄
318、318A、318B、318C、318D :浴室欄
320 :オン/オフボタン
322 :自動ボタン
324 :追い焚きボタン
326 :洗浄ボタン
328 :洗浄湯はりボタン
330、330A、330B、330C、330D :暖房ボタン
332、332A、332B、332C、332D :乾燥ボタン
334、334A、334B、334C、334D :涼風ボタン
336、336A、336B、336C、336D :換気ボタン
338 :確認ポップアップ
340 :第1確定ボタン
342 :提案ポップアップ
344 :第2確定ボタン
402 :メッセージ
404 :枠
406 :メッセージ
408 :注意マーク