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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024047944
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20240401BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20240401BHJP
   A63F 13/812 20140101ALN20240401BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/58
A63F13/812 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153723
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100206612
【弁理士】
【氏名又は名称】新田 修博
(74)【代理人】
【識別番号】100209749
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 和輝
(74)【代理人】
【識別番号】100217755
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 淳史
(72)【発明者】
【氏名】中前 秀太
(57)【要約】
【課題】ゲームの興趣性を向上させる。
【解決手段】プログラムは、コンピュータを、第1のオブジェクトと、前記第1のオブジェクトとは属性の異なる第2のオブジェクトとを、ゲームを行うユーザに対して抽選によって付与するオブジェクト付与手段、ユーザが既に保有している第2のオブジェクトを付与するという抽選の結果に応じて、第1のオブジェクトのパラメータを変化させるパラメータ可変手段、として機能させる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
第1のオブジェクトと、前記第1のオブジェクトとは属性の異なる第2のオブジェクトとを、ゲームを行うユーザに対して抽選によって付与するオブジェクト付与手段、
前記ユーザが既に保有している前記第2のオブジェクトを付与するという前記抽選の結果に応じて、前記第1のオブジェクトのパラメータを変化させるパラメータ可変手段、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
前記第2のオブジェクトは複数のオブジェクトを含み、前記オブジェクト付与手段は、これらの複数のオブジェクトにおいて所定のオブジェクトを前記ユーザが重複して保有できないようにする、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第2のオブジェクトは、前記第1のオブジェクトに適用することが可能なオブジェクトである
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
第1のオブジェクトと、前記第1のオブジェクトとは属性の異なる第2のオブジェクトとを、ゲームを行うユーザに対して抽選によって付与するオブジェクト付与手段と、
前記ユーザが既に保有している前記第2のオブジェクトを付与するという前記抽選の結果に応じて、前記第1のオブジェクトのパラメータを変化させるパラメータ可変手段と、
を備える情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のゲームでは、ゲームを行うユーザが既に保有しているオブジェクト(例えば、キャラクタやアイテムなど)と同じオブジェクトを抽選などにより重複して引いてしまう場合があった(例えば、特許文献1参照)。このような重複は、ゲームの興趣性を低下させる要因となり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-033864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ゲームにおいては、興趣性を向上させることが求められていた。
【0005】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、ゲームの興趣性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に示す一実施形態によれば、
コンピュータを、
第1のオブジェクトと、前記第1のオブジェクトとは属性の異なる第2のオブジェクトとを、ゲームを行うユーザに対して抽選によって付与するオブジェクト付与手段、
前記ユーザが既に保有している前記第2のオブジェクトを付与するという前記抽選の結果に応じて、前記第1のオブジェクトのパラメータを変化させるパラメータ可変手段、
として機能させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ゲームシステムの概略構成を示す図である。
図2】ゲームシステムの機能的構成を示すブロック図である。
図3】ユーザの保有するオブジェクトの重複態様の一例を示す図である。
図4】表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図5】色違い服の獲得に係る表示の一例を示す図である。
図6】第2のオブジェクトの重複に基づく第1のオブジェクトのパラメータの変化に係る処理の一例を示すフローチャートである。
図7】第2のオブジェクトの付与に基づく第1のオブジェクトの付与に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
<ゲームシステムのハードウェア構成>
図1に示すように、本実施形態の情報処理システムとしてのゲームシステム1は、複数の端末装置10と、サーバ20とを備えている。
【0011】
端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク2を介して接続される。ネットワーク2は、例えば、インターネット、移動通信システム(例えば、3G、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等)、WiFi(Wireless Fidelity)、ブルートゥース(登録商標)、その他の通信回線、またはこれらの組み合わせ等のいずれによって構成されていてもよい。また、端末装置10とサーバ20との接続は、有線接続であるか無線接続であるかを問わない。
【0012】
サーバ20(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってもよい。サーバ20は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信IF(インターフェース)24と、入出力IF25と、を備える。サーバ20が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0013】
プロセッサ21は、サーバ20全体の動作を制御する。プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)およびGPU(Graphics Processing Unit)等を含み得る。プロセッサ21は、ストレージ23からプログラムを読み出し、メモリ22に展開する。プロセッサ21は、展開したプログラムを実行する。
【0014】
メモリ22は、主記憶装置である。メモリ22は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置により構成される。メモリ22は、プロセッサ21がストレージ23から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ21に作業領域を提供する。メモリ22は、プロセッサ21がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0015】
なお、本実施形態においてプログラムとは、ゲームを端末装置10により実現するプログラムであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを端末装置10とサーバ20との協働により実現するプログラムであってもよい。なお、端末装置10とサーバ20との協働により実現されるゲームは、一例として、端末装置10において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを複数の端末装置10の協働により実現するプログラムであってもよい。また、各種データには、例えば、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、および端末装置10とサーバ20との間で送受信される指示や通知が含まれる。
【0016】
ストレージ23は、補助記憶装置である。ストレージ23は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成される。ストレージ23には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0017】
通信IF24は、サーバ20と端末装置10等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0018】
入出力IF25は、サーバ20がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、サーバ20がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF25は、例えば、マウス、キーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0019】
端末装置10(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ、パーソナルコンピュータ、ウェアラブル端末、またはゲーム装置等であってもよい。端末装置10は、携帯端末であってもよい。端末装置10は、ユーザ(ゲームプレイヤ)がゲームを実行する際に可搬型の端末であってもよい。
【0020】
端末装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信IF14と、入出力IF15と、入力部17と、表示部18と、を備える。端末装置10が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0021】
プロセッサ11は、端末装置10全体の動作を制御する。プロセッサ11は、CPU、MPUおよびGPU等を含み得る。プロセッサ11は、ストレージ13からプログラムを読み出し、メモリ12に展開する。プロセッサ11は、展開したプログラムを実行する。
【0022】
メモリ12は、主記憶装置である。メモリ12は、例えば、ROMおよびRAM等の記憶装置により構成される。メモリ12は、プロセッサ11がストレージ13から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ11に作業領域を提供する。メモリ12は、プロセッサ11がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0023】
ストレージ13は、補助記憶装置である。ストレージ13は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD等の記憶装置により構成される。ストレージ13には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0024】
通信IF14は、端末装置10とサーバ20等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0025】
入出力IF15は、端末装置10がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、端末装置10がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF15は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行うこととしてもよい。入出力IF15は、入力部17または表示部18等を含み得る。
【0026】
入力部17は、ユーザによる入力を受け付ける。入力部17は、例えば、タッチパッド等のポインティングデバイスであってもよい。表示部18は、画像を表示する。表示部18は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等であってもよい。端末装置10は、例えば、入力部17と表示部18とを組み合わせた電子部品であるタッチスクリーン16を備える。
【0027】
入力部17は、ユーザの操作(例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作、ピンチイン操作およびピンチアウト操作等)により入力面に対して入力された位置を検知し、検知した位置を示す情報を入力信号として送信する機能を有する。入力部17としてのタッチパネルは、静電容量方式または抵抗膜方式等を採用することができるが、他の方式であってもよい。
【0028】
なお、入力部17は、例えば、キーボード、各種物理ボタン、各種センサ(例えば、加速度センサまたは角速度センサ等)、操作スティック、カメラ、またはマイク等であってもよい。また、表示部18は、例えば、プロジェクタ等であってもよい。
【0029】
<ゲームシステムの機能的構成>
図2は、サーバ20および端末装置10の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態におけるサーバ20は、例えば、ゲームを実現するために必要な各種データおよびプログラムを各端末装置10に提供する機能、各端末装置10からゲームに関するデータを収集して管理する機能、ならびに複数の端末装置10間の同期処理を行う機能等を有する。
【0030】
なお、本実施形態において、サーバ20は、ゲームごとに事前に登録されるユーザのアカウントを用い、各ユーザおよび端末装置10を識別する。アカウントの登録方法は特に限定されない。例えば、端末装置10またはパーソナルコンピュータ等の他の装置が、ユーザの操作に基づいて、ユーザのアカウント登録に必要な情報をサーバ20に送信し、サーバ20が、受信した情報に基づいて各ユーザのアカウントを作成および保存することとしてもよい。
【0031】
図2に示すように、サーバ20は、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、通信IF(インターフェース)24、および入出力IF25等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。記憶部220は、制御部210が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、ゲームプログラム221、ゲーム情報222およびユーザ情報223がある。
【0032】
ゲームプログラム221は、ゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報222およびユーザ情報223は、制御部210がゲームプログラム221を実行するときに参照するデータである。
【0033】
なお、ゲームプログラム221は、サーバ20側で実行するゲームプログラムに加え、端末装置10に送信して端末装置10側で実行するプログラム(後述するゲームプログラム121)を含むこととしてもよい。あるいは、記憶部220が、サーバ20側で実行するゲームプログラム221と、端末装置10側で実行するプログラムとを格納することとしてもよい。
【0034】
ゲーム情報222は、アカウント間で共通の情報である。ゲーム情報222は、例えば、各種ゲーム空間を規定するための情報を含む。ゲーム空間とは、ユーザによって操作可能なキャラクタ(以下、「操作キャラクタ」あるいは「プレイヤキャラクタ」ともいう。)や当該キャラクタの装備するアイテム(例えば、服、アクセサリ、クラブ、またはマスコットキャラクタなど)等のオブジェクトが配置される空間である。また、ゲーム情報222は、例えば、ゲーム空間内に配置される建物や木、石等の背景オブジェクトやノンプレイヤキャラクタ(non player character:NPC)のオブジェクトの配置位置や大きさ、色、形状等、アカウント間で共通のオブジェクトに関する各種設定情報を含む。以下においては、ゲーム空間に配置されたキャラクタのオブジェクトを指して、単に「キャラクタ」ということもある。
【0035】
ユーザ情報223は、ゲームのアカウントごとに管理される情報である。ユーザ情報223は、例えば、操作キャラクタ等のオブジェクトに関する情報、保有資産に関する情報およびゲームの進行度合いを示す情報等を含む。保有資産として、例えば、ゲーム内通貨、アイテム、キャラクタの装備品等が挙げられる。オブジェクトに関する情報には、キャラクタ等のオブジェクトに関連するパラメータの情報等が含まれる。
【0036】
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム221を実行することにより、ゲームに関する各種処理を制御する。制御部210は、例えば、送受信部211、サーバ処理部212、データ管理部213および同期処理部214を有する。
【0037】
送受信部211は、各種データを送信または受信する。送受信部211は、例えば、各種データおよびプログラムの送信要求や、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求、同期処理の対象となるデータ等を、各端末装置10から受信し、サーバ処理部212に渡す。また、送受信部211は、サーバ処理部212による制御に従って、同期を取るための指示等を含む各種データやプログラムを、各端末装置10に送信する。
【0038】
本実施形態において、マルチプレイ機能とは、複数のアカウントによるゲーム処理を同期させた状態で進行させる機能である。ゲームシステム1のサーバ20および端末装置10は、ゲームシステム1にログインしているアカウントが同じゲームに複数参加する場合に、マルチプレイ機能に対応するための各種処理を実行する。
【0039】
サーバ処理部212は、端末装置10からの要求等に応じ、ゲームプログラム221に記述された演算処理を実行することで、端末装置10にゲームを提供する。サーバ処理部212は、例えば、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求や同期処理の対象となるデータを、送受信部211を介して端末装置10から受け取ると、マルチプレイ機能に対応するための同期処理を実行する。また、サーバ処理部212は、ゲーム情報222またはユーザ情報223の送信指示を送受信部211に指令する。さらに、サーバ処理部212は、ゲーム情報222またはユーザ情報223のレコードの追加、更新または削除に関する指示をデータ管理部213に指令する。
【0040】
データ管理部213は、記憶部220に格納されている各種データをサーバ処理部212の指示に従って管理する。データ管理部213は、例えば、サーバ処理部212からの指令に従って、ゲーム情報222またはユーザ情報223を読み出し、送受信部211を介して端末装置10に送信する。また、データ管理部213は、サーバ処理部212からの指令に従って、ゲーム情報222またはユーザ情報223のレコードを、追加、更新または削除する。
【0041】
同期処理部214は、サーバ処理部212からの指令に従って、ゲームのマルチプレイ機能に対応するための同期処理を実行する。同期処理部214は、例えば、サーバ20が複数の端末装置10に対して情報を送信するときに、各端末装置10に同時に情報を送信することで、各端末装置10間で進行するゲームの同期を取る。具体的に、同期処理部214は、各アカウントに対応する端末装置10から所定期間(例えば、一フレーム)内に受信した操作情報を、所定期間ごとに各端末装置10に同時に送信する。操作情報は、端末装置10に入力される操作に関する情報である。同期のタイミングや同期すべき情報は、サーバ処理部212から随時受信することとしてもよい。同期処理を実行することで、一つの端末装置10で入力された操作に起因するゲーム内の事象を、他の端末装置10に同時に反映させることが可能となる。
【0042】
本実施形態における端末装置10は、例えば、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能、およびゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能等を有する。
【0043】
端末装置10は、プロセッサ11、メモリ12、ストレージ13、通信IF14、および入出力IF15等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。記憶部120は、制御部110が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、ゲームプログラム121、ゲーム情報122およびユーザ情報123がある。
【0044】
ゲームプログラム121は、端末装置10側でゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報122およびユーザ情報123は、制御部110がゲームプログラム121を実行するときに参照するデータである。
【0045】
ゲーム情報122は、前述したサーバ20のゲーム情報222と同様の情報を含む。したがって、ここではゲーム情報122の説明を省略する。
【0046】
ユーザ情報123は、端末装置10を使用するユーザのアカウントに関するデータであり、前述したサーバ20のユーザ情報223と同様の情報を含む。したがって、ここではユーザ情報123の説明を省略する。
【0047】
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム121を実行することにより、端末装置10において実行されるゲームに関する各種処理を制御する。制御部110は、例えば、操作受付部111、送受信部112、ゲーム進行部113および表示制御部114を有する。
【0048】
操作受付部111は、入力部17を介してユーザにより入力される操作(以下、「入力操作」ともいう。)を受け付ける。具体的には、操作受付部111は、入力部17に対する入力操作がされた場合に、入力位置の座標および入力操作の種類を検知する。入力操作の種類として、例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作、ピンチイン操作およびピンチアウト操作等の、手指等による各種操作が挙げられる。入力操作は、入力部17(例えば、タッチスクリーン16)に物理的に接触する操作に限らず、非接触による操作も含み得る。なお、タッチスクリーン16への接触を終了するタッチオフ操作等のそれまで行っていた入力操作を終了する操作も、入力操作の一態様ということができる。
【0049】
ここで、操作受付部111は、入出力IF15を介して接続された操作機器を用いてされる入力操作についても、入力部17に対する入力操作と同様に受け付けることができる。
【0050】
送受信部112は、各種データを送受信する。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0051】
送受信部112は、ゲーム情報122またはユーザ情報123や、マルチプレイ機能に対応するための同期要求を、サーバ20に送信する。送受信部112は、各種データ、プログラム、およびマルチプレイ機能に対応するための同期のためのデータ等を、サーバ20から受信する。同期のためのデータには、例えば、マルチプレイに参加している各端末装置10間で同期を取るように指示するための同期指示データが含まれる。同期指示データには、例えば、同期対象となるデータおよびそのデータの種類や、同期する時期を特定するためのデータ等が含まれる。
【0052】
送受信部112は、操作受付部111により受け付けられた入力操作に関する操作情報を、サーバ20に送信する。送受信部112は、他の端末装置10において他のユーザにより入力された操作に関する操作情報を、サーバ20から受信する。
【0053】
ゲーム進行部113は、ゲームの進行に関する各種処理を実行する。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0054】
ゲーム進行部113は、ゲーム情報122に含まれるゲーム空間を規定するための情報に基づいて、ゲーム空間を規定する。ゲーム進行部113は、ゲーム情報122に含まれるオブジェクトの設定情報に基づいて、ゲーム空間にオブジェクトを配置する。ゲーム進行部113は、ゲーム空間に配置したオブジェクトを制御する。具体的には、ゲーム進行部113は、ゲーム空間内でのオブジェクトの位置、向き、形状、色等を変更することや、オブジェクトに所定の動作を行わせるように、オブジェクトを制御する。
【0055】
ゲーム進行部113は、ゲーム空間のうちユーザに提示する領域を指定するための仮想カメラを規定する。ゲーム進行部113は、ゲーム空間内での仮想カメラの位置および向きを規定することにより、ゲーム空間内に仮想カメラを配置する。ゲーム進行部113は、仮想カメラにより規定される視野領域およびこの視野領域に配置されているオブジェクトを描画した画像を生成するように、表示制御部114に指示する。
【0056】
仮想カメラの位置および向きは、ゲーム空間ごとに適宜決定することができる。例えば、ゲーム進行部113は、特定のオブジェクトの位置や向きを基準とし、特定のオブジェクトが特定の向きで視野領域の中央に位置するように、仮想カメラを配置する。その際、ゲーム進行部113は、特定のオブジェクトに対する方向、距離および角度を用い、仮想カメラの位置や向きを調整する。特定のオブジェクトは、例えば、操作キャラクタやノンプレイヤキャラクタ等の動的なオブジェクトであってもよいし、建物や木、石等の静的なオブジェクトであってもよい。動的なオブジェクトには、各ユーザの操作に基づいてそれぞれ動作する操作キャラクタと、ゲームプログラム121,221に基づいて動作するキャラクタ(例えば、ノンプレイヤキャラクタ、敵キャラクタ等)とが含まれる。
【0057】
ゲーム進行部113は、操作受付部111により検知された入力位置の座標および入力操作の種類等に基づいて、ユーザの指示内容を解釈する。ゲーム進行部113は、解釈した指示内容等に基づいて、ゲームの進行に関わる各種判定処理を実行する。ゲーム進行部113は、判定処理の結果等に基づいて、オブジェクトや仮想カメラ等を制御しながらゲームを進行する。ゲーム進行部113は、ゲームの進行状況に応じて、ゲーム情報122やユーザ情報123を更新、追加または削除する。
【0058】
表示制御部114は、表示部18に画像を表示させる。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0059】
表示制御部114は、ゲーム空間のうち、ゲーム進行部113が規定する仮想カメラの視野の領域と、その領域に存在するオブジェクトとを描画した画像を生成し、表示部18に表示させる。表示制御部114は、表示部18に表示させる画像に対し、例えば、アイコン、ボタン、各種パラメータを示すメニュー等、ゲームの種々の操作に必要なUI(User Interface)に関わるオブジェクトを重畳して描画することができる。
【0060】
なお、図2に示す端末装置10およびサーバ20の機能は一例にすぎない。端末装置10およびサーバ20の各装置は、他の装置が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、端末装置10およびサーバ20等の各装置は、一体の機器により実現されるものでなくてもよく、例えば、ネットワーク等を介して接続される複数の機器によって実現されてもよい。また、ゲームシステム1は、例えば、端末装置10またはサーバ20のみによって構成されていてもよい。換言すると、ゲームシステム1は、ネットワークを介して接続される複数の機器によって実現されていなくてもよい。
【0061】
<本実施形態に係る処理>
次に、本実施形態に係る処理について説明する。なお、本実施形態では、端末装置10のプロセッサ11またはサーバ20のプロセッサ21が、ゲームシステム1に記憶されているゲームプログラムを実行することによって、後述する各処理を行うものとして説明する。ただし、後述する処理であってプロセッサ11が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ11とは別のプロセッサが実行するようにしてもよい。また、後述する処理であってプロセッサ21が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ21とは別のプロセッサが実行するようにしてもよい。換言すると、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、端末装置10およびサーバ20のいずれであってもよく、また、複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
【0062】
以下では、本実施形態に係る構成をゴルフゲームに適用した場合を例に説明する。ただし、本実施形態に係る構成は、ゴルフゲーム以外のゲームに適用することもできる。また、本実施形態に係る構成は、ゲームに限らず、各ユーザに関連するオブジェクトが存在する仮想空間を提供するアプリケーション(換言すると、サービス)に適用することができる。
【0063】
本実施形態においては、ゲーム進行部113は、ゲームプログラムの実行に伴い、ゲーム空間内の第1のオブジェクトと、第1のオブジェクトとは属性の異なる第2のオブジェクトとを、ゲームを行うユーザに対して抽選によって付与するオブジェクト付与手段として機能するとともに、ユーザが既に保有している第2のオブジェクトを付与するという抽選の結果に応じて、第1のオブジェクトのパラメータを変化させるパラメータ可変手段として機能するようになっている。これによれば、所定のオブジェクトをユーザが重複して獲得してしまうような場合でも、ユーザは、第1のオブジェクトのパラメータの変化によって利益が得られるという期待を抱くことにより、喪失感、残念感に苛まれないで済む。
【0064】
また、オブジェクト付与手段として機能するゲーム進行部113は、ゲームプログラムの実行に伴い、ユーザが未だ保有していない第2のオブジェクトを付与するという抽選の結果に応じて、この第2のオブジェクトと共にこれが適用可能な対応する第1のオブジェクトもユーザに付与するようになっている。これによれば、第1のオブジェクトの入手タイミングと第1のオブジェクトに適用可能な第2のオブジェクトの入手タイミングとを整合させ、ユーザの期待感を向上させることができる。
【0065】
ここで、「第1のオブジェクトに適用可能」とは、例えば、第1のオブジェクトが装備可能であることや、第1のオブジェクトに対して使用可能であること等を意味する。第1のオブジェクトに適用可能な第2のオブジェクトは、例えば、第1のオブジェクトの見た目や属性やパラメータ等を変化させるものであってもよい。具体的には、第1のオブジェクトは、例えば、ユーザにより操作可能なキャラクタであってもよい。また、第2のオブジェクトは、例えば、第1のオブジェクトとしてのキャラクタの見た目(換言すると、表示形態)を変化させるオブジェクトであってもよい。具体的には、第2のオブジェクトは、キャラクタの装備するアイテム、より具体的には、スキン(例えば、服)、アクセサリ、またはキャラクタがゲームの進行に使用する道具(例えば、ゴルフゲームにおけるクラブや、所定の敵を倒すゲームにおける武器等)であってもよい。また、第2のオブジェクトは、例えば、第1のオブジェクトとしてのキャラクタに関連付けることが可能なマスコットキャラクタであってもよい。また、第2のオブジェクトは、例えば、第1のオブジェクトとしてのキャラクタに対して使用可能な消費アイテム(例えば、キャラクタの髪の色や服の色等を変化させるアイテムや、キャラクタの能力を向上させるアイテム等)であってもよい。なお、第1のオブジェクトおよび第2のオブジェクトの対象、ならびに、これらのオブジェクト同士の対応関係は、これらに限定されない。また、第2のオブジェクトは、第1のオブジェクトに適用可能なものでなくてもよい。
【0066】
本実施形態のゲームでは、第1のオブジェクトとしてのユーザが操作するキャラクタが存在する。また、本実施形態のゲームでは、ユーザが操作するキャラクタに適用可能なスキン、アクセサリ、クラブおよびマスコットキャラクタ等の複数種類の第2のオブジェクトが存在する。
【0067】
本実施形態のゲームでは、第1のオブジェクトとしての例えばキャラクタと第2のオブジェクトとしての例えばスキンとは、抽選に基づいてユーザが入手する場合に、必ずセットで入手できるようになっている。換言すると、ゲーム進行部113は、キャラクタ単体(例えば、抽選で入手可能な「キャラクタA」、「キャラクタB」、「キャラクタC」等がいる場合の「キャラクタA」のみ)をユーザに対して付与せず、必ず、キャラクタ(例えば、キャラクタA)とそれに適用可能なスキン(例えば、キャラクタAが着用する「私服」(以下、「キャラA私服」という。)、またはキャラクタAが着用する「職業服」(以下、「キャラA職業服」という。)等)とをセットでユーザに対して付与するようになっている。そして、抽選によりユーザに対して「キャラクタA」と「キャラA私服」とがセットで付与されると、ユーザは、1つの「キャラクタA」と1つの「キャラA私服」とを保有することになる。その後、抽選の結果、ユーザに対して「キャラクタA」と「キャラA職業服」とをセットで付与することが決定されると、ユーザは、2つの「キャラクタA」と1つの「キャラA私服」と1つの「キャラA職業服」と(換言すると、2つのスキン)を保有することになる。なお、本実施形態では、あるキャラクタに適用可能なスキンは、当該あるキャラクタの専用スキンとなっている。換言すると、キャラクタAに適用可能なスキン(例えば、「キャラA私服」や「キャラA職業服」)は、キャラクタAに適用可能であって、他のキャラクタ(例えば、キャラクタBやキャラクタC)には適用不可能となっている。ただし、あるキャラクタに適用可能なスキンが他のキャラクタにも適用可能となっていてもよい。
【0068】
なお、第2のオブジェクトであるスキンは、この例では、第1のオブジェクトであるキャラクタに適用可能な「私服」および「職業服」といった複数のオブジェクトから成る(あるいは、複数のオブジェクトを含む)。
【0069】
本実施形態では、ゲーム進行部113は、ユーザが既に保有している第2のオブジェクト(例えば、キャラクタのスキン)を付与する(換言すると、第2のオブジェクトを重複して付与する)という抽選の結果に応じて、第1のオブジェクト(例えば、キャラクタ)のパラメータを変化させるようになっている。
【0070】
第2のオブジェクトの重複に基づく第1のオブジェクトのパラメータ変化について、図3を参照しながら説明する。図3には、ユーザの保有するオブジェクトの重複態様の一例が概念的に示されている。図3には、第1のオブジェクトとしてのキャラクタ(具体的には、「キャラクタA」)の重複に関する第1の重複軸50と、第1のオブジェクトである「キャラクタA」に関連する第2のオブジェクトとしてのスキンの重複に関する第2の重複軸(具体的には、「キャラA私服」に対応する第2の重複軸52Aおよび「キャラA職業服」に対応する第2の重複軸52B)とが示されている。本実施形態では、キャラクタの重複とスキンの重複とが個別に管理されており、重複したオブジェクトに応じた処理が実行されるようになっている。
【0071】
本実施形態では、第1のオブジェクトが重複すると、ゲーム進行部113は、第1のオブジェクトに関するパラメータとしての第1のパラメータを変化させる。具体的には、例えば、ユーザが既に「キャラクタA」を保有している状態において、ユーザに対して「キャラクタA」を付与するという抽選結果が得られると(すなわち、「キャラクタA」が重複すると)、ゲーム進行部113は、第1のパラメータとしてのキャラクタAに関するパラメータを上昇させる。より具体的には、例えば、ユーザが既に抽選で「キャラクタA」と「キャラA私服」とのセットを獲得した状態において、「キャラクタA」と「キャラA私服」とのセットあるいは「キャラクタA」と「キャラA職業服」とのセットをユーザに対して付与するという抽選結果が得られると、ゲーム進行部113は、第1のパラメータとしてのキャラクタAに関するパラメータであって、ゲームの進行(換言すると、ゲームの目標の達成(例えば、勝敗等))に影響を与えるパラメータを上昇させる。ここでは、第1のパラメータは、キャラクタの能力に係るパラメータ(換言すると、能力値)となっている。本実施形態では、キャラクタが重複すると、ゲーム進行部113は、重複したキャラクタについて、特定の状況下(例えば、ラフや、バンカーや、足場の悪い環境等)でのショットの成功率に関するパラメータや、パター等の特定のショットの巧拙に関するパラメータを上昇させる。換言すると、ゲーム進行部113は、重複したキャラクタについて、当該キャラクタを使用してのゲームの進行が有利となるように当該キャラクタのパラメータを上昇させる(換言すると、当該キャラクタを強化する)。なお、キャラクタの能力に係るパラメータとは、ゲームの種類に応じて、攻撃力(換言するとパワー)、防御力、敏捷性、体力、魔力等を示すパラメータであってもよい。なお、キャラクタの能力に係るパラメータを変化させるとは、結果として、キャラクタの能力(例えば、能力の高低)が変化するものであれば、必ずしもある値の大小を変化させるものでなくてもよい。
【0072】
ここで、本実施形態では、第1のオブジェクトが重複するとは、第2のオブジェクトが重複することともいえる。具体的には、例えば、ユーザが既に「キャラA私服」を保有している状態において、ユーザに対して「キャラA私服」または「キャラA職業服」を付与するという抽選結果が得られた場合(すなわち、キャラクタAのスキンを有している状態でキャラクタAのスキンが当選した場合)、ユーザは、「キャラクタA」も重複して獲得することとなる。すなわち、本実施形態では、ゲーム進行部113は、第2のオブジェクト(ここでは、キャラクタAのスキン)が重複すると、第1のオブジェクト(ここでは、キャラクタA)に関するパラメータとしての第1のパラメータを変化させるようになっている。具体的には、例えば、ユーザが既に「キャラA私服」を保有している状態において、ユーザに対して「キャラA私服」を付与するという抽選結果または「キャラA職業服」を付与するという抽選結果が得られると、ゲーム進行部113は、第1のパラメータとしてのキャラクタAの能力値を上昇させるようになっている。
【0073】
このように、本実施形態では、図3に示される第1の重複軸50での重複が生じると、ゲーム進行部113は、第1のオブジェクトの第1のパラメータを変化させる。
【0074】
また、複数種類ある第2のオブジェクト(例えば、スキンやアクセサリ等)のうちの1つ(例えば、スキン)が第1のオブジェクト(例えば、「キャラクタA」などのキャラクタ)に適用可能な複数のオブジェクト(例えば、「キャラA私服」、「キャラA職業服」など)から成る(あるいは、複数のオブジェクトを含む)場合において、ゲーム進行部113は、これらの複数のオブジェクトにおいて同一(あるいは、所定)のオブジェクトをユーザが重複して保有できないようにしてもよい。具体的には、例えば、ユーザが1つの「キャラクタA」と1つの「キャラA私服」とを保有している状態で、その後、ユーザに再び「キャラA私服」を付与するという抽選結果が得られた場合であっても、実際には、ゲーム進行部113は、ユーザに対して「キャラA私服」を付与しないようにする(すなわち、ユーザが「キャラA私服」を重複して保有できないようにする)。しかしながら、実際に付与しない代わりに、ゲーム進行部113は、第1のオブジェクトに関するパラメータ(例えば、第1のパラメータまたは後述する第2のパラメータ)を変化させる。これにより、ユーザに喪失感や残念感を抱かせないようにすることができる。あるいは、ゲーム進行部113は、ユーザが1つの「キャラクタA」と1つの「キャラA私服」および「キャラA職業服」とを保有している状態で、その後、ユーザに再び「キャラA私服」を付与するという抽選結果が得られた場合、ユーザに対して「キャラA私服」を付与しないようにするが、ユーザに再び「キャラA職業服」を付与するという抽選結果が得られた場合、ユーザに対して「キャラA職業服」を付与するようにしてもよい(すなわち、ユーザは、予め決められた所定の「キャラA私服」は重複して保有できないが、「キャラA職業服」は重複して保有できる)。
【0075】
なお、例えば、第1のオブジェクトとしてのキャラクタ等についても、同一(あるいは、所定)のオブジェクトをユーザが重複して保有できないようにしてもよい。具体的には、例えば、ユーザが1つの「キャラクタA」を保有している状態で、その後、ユーザに再び「キャラクタA」を付与するという抽選結果が得られた場合であっても、実際には、ゲーム進行部113は、ユーザに対して「キャラクタA」を付与しないようにしてもよい(すなわち、ユーザが「キャラクタA」を重複して保有できないようにしてもよい)。しかしながら、実際に付与しない代わりに、ゲーム進行部113は、第1のオブジェクトに関するパラメータ(例えば、第1のパラメータ)を変化させる。これにより、ユーザに喪失感や残念感を抱かせないようにすることができる。
【0076】
また、本実施形態では、ある種類の第2のオブジェクトを構成する複数のオブジェクトのうちの1のオブジェクトが重複すると、ゲーム進行部113は、第1のオブジェクトに関するパラメータとしての第2のパラメータを変化させる。
【0077】
具体的には、例えば、ユーザが既に「キャラA私服」を保有している状態において、ユーザに対して「キャラA私服」を付与するという抽選結果が得られると(すなわち、「キャラA私服」が重複すると)、ゲーム進行部113は、第2のパラメータとしてのキャラクタAの報酬ポイントを上昇させる。また、例えば、ユーザが既に「キャラA職業服」を保有している状態において、ユーザに対して「キャラA職業服」を付与するという抽選結果が得られると(すなわち、「キャラA職業服」が重複すると)、ゲーム進行部113は、第2のパラメータとしてのキャラクタAの報酬ポイントを上昇させる。
【0078】
一方、例えば、ユーザが既に「キャラA私服」を保有しているが「キャラA職業服」を保有していない状態において、ユーザに対して「キャラA職業服」を付与するという抽選結果が得られても、第2のオブジェクトとしてのスキンを構成する複数のオブジェクトのうちの1のオブジェクトが重複することとならないので、ゲーム進行部113は、第2のパラメータとしてのキャラクタAの報酬ポイントを上昇させない。
【0079】
このように、本実施形態では、図3に示される第2の重複軸52A,52Bでの重複が生じると、ゲーム進行部113は、第1のオブジェクトの第2のパラメータを変化させる。
【0080】
ここで、報酬ポイントとは、ユーザに付与する報酬(換言すると、特典)に係るポイントであり、報酬ポイントが所定量蓄積されると、ゲーム進行部113は、ユーザに対して所定の報酬を付与する。なお、報酬ポイントの蓄積量は、例えば、ユーザ情報123として記憶部120に記憶されている。本実施形態では、特定の第2のオブジェクトを構成するオブジェクトが重複すると、ゲーム進行部113は、当該オブジェクトが適用されるキャラクタに関する報酬ポイントをユーザに付与する。そして、報酬ポイントが所定量貯まると、ボイス、アクションスキル、キャラクタメダル、またはパッシブスキル等の報酬がユーザに付与されるようになっている。なお、本実施形態では、報酬ポイントは、キャラクタ毎に個別に管理されており、例えば、キャラクタAに関連付けられた報酬ポイントやキャラクタBに関連付けられた報酬ポイントなどが存在する。そして、あるキャラクタに関連付けられた報酬ポイントが所定量蓄積されると、所定の報酬がユーザに付与される。
【0081】
なお、ここで、ボイスとは、例えば、所定の相手との対戦時等の所定の状況で当該相手等に対して聞かせる音声である。また、アクションスキルとは、ゲームの進行においてキャラクタに使用させる技(所謂必殺技)のことである。換言すると、アクションスキルは、ゲームの進行中におけるユーザの操作によって能動的に発動されるスキルといえる。ユーザは、キャラクタの有する(換言すると、キャラクタに設定された)アクションスキルを、対戦相手との対戦中において使用することができる。アクションスキルの一例としては、ボールの飛距離の長いショットや特殊な曲がり方をするショットを打てるものなどが挙げられる。また、パッシブスキルとは、ゲームの進行中においてユーザの操作によらずに発動される(換言すると、自動的に効果が得られる)スキルといえる。パッシブスキルの一例としては、バンカーのときのコントロールがアップするものなどが挙げられる。なお、アクションスキルやパッシブスキルは、それぞれ、獲得した後ユーザの操作によってキャラクタに設定される(換言すると、装備させる)ものであってもよく、獲得されると自動的にキャラクタに設定されるもの等であってもよい。
【0082】
キャラクタメダルは、キャラクタ毎に存在し、対応するキャラクタに関する所定のオブジェクトの獲得に使用可能なアイテムとなっている。本実施形態では、例えば、ユーザは、特定のキャラクタについてのキャラクタメダルを消費して、ユーザが保有している当該特定のキャラクタのスキンの色違いバージョン(換言すると、異なる型)を取得することが可能となっている。例えば、キャラクタメダル1枚につき、1つの色違いバージョンと交換できるようにしてもよい。具体的には、例えば、キャラクタAの「キャラA私服」には、第1バージョンと第2バージョンとを含む複数の型が存在し、抽選によって「キャラA私服」が得られた場合に、第1バージョン(換言すると、オリジナルバージョン)の「キャラA私服」がユーザに付与されるとともに、「キャラA私服」を保有しているユーザは、キャラクタAに関するキャラクタメダルの消費により第2バージョン(換言すると、色違いバージョン)の「キャラA私服」を取得することができるようになっていてもよい。また、この場合に、ユーザが保有していないスキン(換言すると、オリジナルバージョンを獲得していないスキン)、例えば「キャラA職業服」については、キャラクタAのキャラクタメダルを所持していても「キャラA職業服」の色違いバージョンと交換できないようになっている。また、キャラクタAに関するキャラクタメダルは、例えば、キャラクタBやキャラクタCに関するスキン(具体的には、スキンの色違いバージョン)とは交換できないようになっている。なお、本実施形態では、第1バージョン(換言すると、オリジナルバージョン)は、抽選でしか入手できず、キャラクタメダルの消費によって入手することはできないようになっている。
【0083】
また、本実施形態では、あるキャラクタに関する報酬ポイントが所定量蓄積されると、当該あるキャラクタのレベルが1つ上昇するようになっている。換言すると、本実施形態では、ゲーム進行部113は、第2のオブジェクトを構成するオブジェクトの重複に基づいて、重複したオブジェクトの適用可能な第1のオブジェクトのレベルを上昇させる。また、レベルが1つ上昇する毎に、ボイス、アクションスキル、キャラクタメダル、またはパッシブスキルのいずれかの報酬がユーザに付与されるようになっている。なお、あるキャラクタのレベルの上昇に基づいて付与されるボイス、アクションスキル、キャラクタメダル、またはパッシブスキルの各報酬のうちの少なくとも1つあるいは全部が、当該あるキャラクタに関する報酬となっていてもよく、なっていなくてもよい。すなわち、例えば、あるキャラクタのレベルの上昇に基づいて付与される報酬は、必ず当該あるキャラクタのボイス、当該あるキャラクタに設定可能なアクションスキルもしくはパッシブスキル、または当該あるキャラクタのキャラクタメダルとなっていてもよく、他のキャラクタに関するボイス、アクションスキル、キャラクタメダル、またはパッシブスキルが付与され得るようになっていてもよい。なお、あるキャラクタのレベルが上昇するとは、当該あるキャラクタの能力が上昇する場合(例えば、当該あるキャラクタに設定可能な何らかのスキルが付与される場合等。換言すると、当該あるキャラクタが強化される場合。)が少なくとも存在するものであることが好ましい。なお、キャラクタのレベルが上昇することや、キャラクタに設定可能なスキルが付与されることも、キャラクタのパラメータが上昇することといえる。
【0084】
なお、各オブジェクトの重複時に変化するパラメータは前述の通りでなくてもよい。例えば、第1のパラメータが上昇すると説明した場面において、第2のパラメータが上昇するようになっていてもよい。また、例えば、第2のパラメータが上昇すると説明した場面において、第1のパラメータが上昇するようになっていてもよい。換言すると、第1のパラメータが上昇すると説明した場面と、第2のパラメータが上昇すると説明した場面とについて、同じパラメータが上昇するようになっていてもよい。また、第1のパラメータおよび第2のパラメータは、前述のものに限られない。また、例えば、各オブジェクトの重複時について、パラメータが低下する場合(例えば、キャラクタの能力が低下する場合)が存在してもよい。換言すると、本実施形態では、ユーザが所定のオブジェクトを保有している状態において、当該所定のオブジェクトを付与するという抽選結果が得られた場合に、ゲーム進行部113は所定のパラメータ(例えば、第1のオブジェクトのパラメータ)を変化させるようになっているが、ここでいうパラメータの変化態様としては、例えば、所定の数値の増減変化、所定のレベルの段階的な増減変化、ランダムな離散的変化などを挙げることができる。
【0085】
なお、第2のオブジェクトとして、第1のオブジェクトとしての例えばキャラクタとセットで入手されないオブジェクトが存在してもよい。本実施形態では、アクセサリ、クラブおよびマスコットキャラクタ等は、キャラクタとセットで入手されないようになっている。すなわち、ゲーム進行部113は、第1のオブジェクト(例えば、「キャラクタA」などのキャラクタ)に適用可能なこれらの第2のオブジェクト(具体的には、アクセサリ、クラブおよびマスコットキャラクタ等)を抽選によって付与する場合に、第1のオブジェクトを同時に付与しない。
【0086】
一方で、このような第1のオブジェクトが同時に付与されない複数種類の第2のオブジェクト(例えば、アクセサリ、クラブおよびマスコットキャラクタ等)のうちの1つ(例えば、アクセサリ)が第1のオブジェクト(例えば、「キャラクタA」などのキャラクタ)に適用可能な複数のオブジェクト(例えば、「サンバイザーA」、「サンバイザーB」など)から成る(あるいは、複数のオブジェクトを含む)場合において、ゲーム進行部113は、これらの複数のオブジェクトのうちの1のオブジェクトが重複すると、第1のオブジェクトに関するパラメータとしての第2のパラメータを変化させる。具体的には、例えば、ユーザが既に「サンバイザーA」を保有している状態において、ユーザに対して「サンバイザーA」を付与するという抽選結果が得られると(すなわち、「サンバイザーA」が重複すると)、前述の「キャラA私服」が重複した場合等と同様に、ゲーム進行部113は、第2のパラメータとしてのキャラクタAの報酬ポイントを上昇させる。
【0087】
なお、本実施形態では、第1のオブジェクトが同時に付与されない複数種類の第2のオブジェクト(例えば、アクセサリ、クラブおよびマスコットキャラクタ等)であって、あるキャラクタに適用可能な第2のオブジェクトには、当該あるキャラクタの専用オブジェクトと非専用オブジェクトとが存在する。具体的には、アクセサリは専用オブジェクトとなっており、クラブおよびマスコットキャラクタは非専用オブジェクトとなっている。より具体的には、キャラクタAに適用可能なアクセサリ(例えば、「サンバイザーA」や「サンバイザーB」)は、他のキャラクタ(例えば、キャラクタBやキャラクタC)には適用不可能となっている。一方、キャラクタAに適用可能なクラブおよびマスコットキャラクタは、他のキャラクタ(例えば、キャラクタBやキャラクタC。換言すると他のキャラクタの少なくとも一部。)にも適用可能となっている。また、専用オブジェクトとしての例えば同一のアクセサリ(例えば、「サンバイザーA」)が重複した場合には、ゲーム進行部113は、当該アクセサリの適用可能なキャラクタAの第2のパラメータ(報酬ポイント)を上昇させる。また、非専用オブジェクトとしての例えば同一のクラブ等が重複した場合には、ゲーム進行部113は、当該クラブの適用可能な複数のキャラクタのうちのいずれかのキャラクタの第2のパラメータ(報酬ポイント)を上昇させる。なお、このときいずれのキャラクタのパラメータを上昇させるかはランダムに決定される。あるいは、そのような決定は、ランダムでなく、所定の規則等に基づいてなされてもよい。
【0088】
なお、第2のオブジェクトは、例えば、スキンに代えまたは加え、職業等としてもよい。具体的には、例えば、第1のオブジェクトとしてのキャラクタと、第2のオブジェクトとしての例えば職業とを必ずセットで入手できるようになっていてもよい。職業の一例としては、「剣士」、「忍者」、「魔法使い」等を挙げることができる。具体的には、キャラクタAに適用可能な「キャラA剣士」、「キャラA忍者」および「キャラA魔法使い」等を挙げることができる。このような場合に、「キャラA剣士」、「キャラA忍者」および「キャラA魔法使い」のいずれかが抽選によって付与される場合には、「キャラクタA」も必ずセットで付与されることとしてもよい。
【0089】
なお、第2のオブジェクトとしてのアクセサリ、クラブおよびマスコットキャラクタ等は、第1のオブジェクトに適用可能な点で第2のオブジェクトとしてのスキンと共通する一方で、抽選によって付与される場合に第1のオブジェクトが同時に付与されない点で第2のオブジェクトとしてのスキンと異なる。このため、アクセサリ、クラブおよびマスコットキャラクタ等は、第2のオブジェクトとは異なる第3のオブジェクトともいえる。本実施形態では、第3のオブジェクトは、ユーザが対応する第1のオブジェクトを保有していない状態においてもユーザに付与され得るオブジェクトとなっている。具体的には、例えば、ユーザが「キャラクタA」を保有していない状態であっても、ゲーム進行部113による抽選で、キャラクタAに適用可能な「サンバイザーA」や「サンバイザーB」を付与するという結果が得られる場合があり、かつ、このような結果が得られた場合には、実際に「サンバイザーA」や「サンバイザーB」がユーザに付与されるようになっている。また、本実施形態では、ユーザが「キャラクタA」を保有していない状態において、例えば「サンバイザーA」が重複したこと等に基づき、「キャラクタA」の報酬ポイントが上昇し、「キャラクタA」のレベルが上昇することがあり得る。換言すると、ゲーム進行部113は、ユーザが未だ保有していないキャラクタ(例えば、「キャラクタA」)のパラメータ(例えば、レベル等)も上昇させることが可能となっている。
【0090】
以上のようにオブジェクト付与手段およびパラメータ可変手段としてゲーム進行部113が機能する例では、具体的に、例えば以下のような態様を想定し得る。すなわち、第2のオブジェクトとしての例えばスキンが重複すると、ゲーム進行部113は、対応する第1のオブジェクトであるキャラクタのパラメータ(例えば、第1のパラメータや第2のパラメータ)を変化させる。そして、これにより例えば、キャラクタの能力値が上昇したり、当該キャラクタに対して設定されるスキルが開放されたりする。また、例えば、スキンが重複すると、第1のオブジェクトの報酬ポイントが上昇し、これに基づき、ボイスやキャラクタメダルがユーザに対して付与される。
【0091】
また、ゲーム進行部113は、ユーザが第1のオブジェクトとしての特定のキャラクタ(例えば、「キャラクタA」)を保有していない状態において、当該特定のキャラクタに適用可能な第2のオブジェクト(例えば、スキン)を付与するという抽選結果が得られると、当該第2のオブジェクトと共に当該特定のキャラクタをユーザに付与する。なお、前述のように、本実施形態では、第1のオブジェクトとしてのキャラクタと第2のオブジェクトとしてのスキンとがセットで付与されることにより、特定のキャラクタを保有していない状態において当該特定のキャラクタに適用可能なスキンが付与される場合に、当該特定のキャラクタが付与されるようになっている。しかし、例えば、スキンその他のキャラクタに適用可能なオブジェクトが単体で付与され得る(例えば、抽選で当選し得る)こととし、ゲーム進行部113は、特定のキャラクタを保有していない状態において当該特定のキャラクタに適用可能な当該オブジェクトが付与される場合に、当該特定のキャラクタを付与するなどしてもよい。
【0092】
以上のような特有のオブジェクト付与およびそれと関連するパラメータ変化を伴う本実施形態のゲームでは、インゲームとして、各ユーザが自分のキャラクタを操作してゴルフをプレイしたり、所定の対戦相手(例えば、他のユーザあるいはノンプレイヤキャラクタ等)と対戦したりすることが可能となっている。また、本実施形態のゲームでは、アウトゲームとして、各ユーザが自分のキャラクタの表示形態(換言すると見た目)を変化させたりすることが可能となっている。ここで、表示形態を変化させることには、例えば、所定のアイテム(例えば、スキン、アクセサリ、クラブまたはマスコットキャラクタ等)を当該キャラクタに適用する操作を行うことが含まれる。また、各ユーザのキャラクタは、各ユーザが設定した表示形態で、例えば対戦中等において他のユーザに対して表示される。
【0093】
ここで、第2のオブジェクトの第1のオブジェクトへの適用に係る操作について説明する。本実施形態では、表示制御部114が表示部18に表示させる特定画面30上での操作によって、第1のオブジェクトに第2のオブジェクトを適用することが可能となっている。図4は、表示部18に表示される特定画面30の一例を示している。
【0094】
特定画面30においては、ユーザが保有するキャラクタ33(例えば、「キャラクタA」)の表示形態を当該ユーザの入力操作に基づいて変化させることが可能となっている。具体的には、例えば、特定画面30には、ユーザが保有するスキンがアイコン94a,94bとして表示される。ここでは、一例として、ユーザがキャラクタAとしてのキャラクタ33の私服(すなわち、「キャラA私服」)と職業服(すなわち、「キャラA職業服」)とを保有しているものとして説明する。本実施形態のゲームでは、キャラクタAのスキンとして、「キャラA私服」と「キャラA職業服」とを含む複数種類のスキンが用意されている。また、「キャラA私服」と「キャラA職業服」とには、それぞれオリジナルバージョンと2つの色違いバージョンとが用意されている。図4においては、オリジナルバージョンのアイコンをアイコン94a、色違いバージョンのアイコンをアイコン94bとして示している。なお、色違いバージョンとは、便宜上の表現であり、単に色が違うだけでなく、服の形状等が違う場合も含む。オリジナルバージョンは、例えば、抽選により(具体的には、抽選のみにより)ユーザに付与される。一方、このオリジナルバージョンに対応する色違いバージョンは、抽選以外の手段により、一例としてここでは前述したキャラクタメダルを使用して入手できるようになっている。あるいは、これらのバージョンは、何らかの条件(例えば、課金によるもの、何らかのイベント参加、ミッションの達成など)を満たしたことによって付与される報酬(例えば、ウェア交換チケットのような形態を成す報酬)で得られるようになっていてもよい。
【0095】
特定画面30に表示されたアイコン94a,94b(具体的には、ユーザが保有する各スキンに対応するアイコン)に対するユーザの入力操作(例えば、タップ操作)が行われると、キャラクタ33に対して、ユーザが選択したアイコン94a,94bに対応するスキンが適用される。すなわち、これにより、キャラクタ33の表示形態が、ユーザが選択したスキンを身に着けた形態に変化する。
【0096】
また、特定画面30には、ユーザがオリジナルバージョンを入手済みのスキンについて、このオリジナルバージョンに対応する色違いバージョンであって、未入手の色違いバージョンのアイコン95(図4においては、「キャラA職業服」の色違いバージョンのアイコン)が表示される。また、ユーザは、特定画面30に表示されたアイコン95に対する入力操作(例えば、タップ操作)に基づいて、操作されたアイコン95に対応するスキンを、キャラクタメダルを消費して入手することが可能となっている。具体的には、アイコン95に対する入力操作がされると、表示制御部114は、表示部18に、図5に示されるようなポップアップ画面70を表示させる。そして、ユーザがポップアップ画面70上の例えば交換ボタン72に対する入力操作(例えば、タップ操作)を行うと、選択したアイコンに対応するスキンがユーザに付与され、対価としてキャラクタメダルが消費される。なお、アイコン95が操作された際、換言すると未入手の色違いバージョンが選択された際に、表示制御部114は、選択された色違いバージョンを身に着けたキャラクタ33を表示部18に表示させ、ユーザが、キャラクタメダルを消費して当該色違いバージョンを入手する前に、当該色違いバージョンを身に着けた状態のキャラクタ33の姿を確認可能となるようにしてもよい。
【0097】
なお、ユーザは、自身の端末装置10において、自身の保有するキャラクタ33の表示形態を変化させる操作として、当該キャラクタ33の装備するスキン以外のアイテム(例えば、アクセサリ、クラブ、またはマスコットキャラクタなど)を変更する入力操作等を行うことも可能となっている。これらの各種アイテムの変更は、例えば、スキンの場合と同様に、表示部18に表示されるユーザが保有するアイテムのうち、キャラクタ33に装備させるアイテムを選択する操作等により行われる。
【0098】
第1オブジェクト(例えば、ユーザが操作するキャラクタ33)や、第2オブジェクト(例えば、スキン、アクセサリ、クラブ、またはマスコットキャラクタ等)の各種オブジェクトは、例えば、所定の抽選(所謂ガチャ)によって取得可能となっている。なお、これらの各種オブジェクトは、例えば、ユーザがゲームにおいて所定の達成条件(例えば、「所定の大会で優勝」や「所定のクエストをクリア」など)を達成した場合に付与されてもよい。
【0099】
ここで、これらのオブジェクトの入手に係る抽選について説明する。ユーザは、当該ユーザの保有する資産を消費してオブジェクトの入手に係る抽選を受けることが可能となっている。ここで、資産は、例えば、仮想空間内の通貨であってもよく、所定のアイテム等であってもよい。抽選は、一例として、表示制御部114が表示部18に表示させる所定の画面に表示される抽選実行ボタン(図示せず)に対する入力操作に基づいて実行されてもよい。なお、抽選は、例えば、ユーザがゲームにおいて所定の達成条件を達成したことに基づいて実行されるなどしてもよい。
【0100】
抽選実行ボタンに対する入力操作がされると、ゲーム進行部113は、ユーザに付与するオブジェクト(例えば、キャラクタやアイテム等)を抽選により決定する。そして、ゲーム進行部113は、抽選により決定されたオブジェクトをユーザに付与する。なお、抽選の方法については特に限定されない。例えば、抽選実行ボタンが操作されると、ゲーム進行部113が、ゲーム情報122として記憶されている抽選に係るテーブルを参照し、当該テーブルに基づいて抽選結果を求めてもよい。また、例えば、抽選実行ボタンが操作されると、ゲーム進行部113が、抽選の要求をサーバ20のサーバ処理部212に送信し、サーバ処理部212が、ゲーム情報222として記憶されている抽選に係るテーブルを参照し、当該テーブルに基づいて抽選結果を求め、抽選の結果を端末装置10に送信してもよい。換言すると、抽選を実行する実行部は、端末装置10が有していてもよく、サーバ20が有していてもよく、端末装置10とサーバ20との協働により実現されてもよい。抽選によって選択されたオブジェクトは、ユーザの保有資産となる。
【0101】
なお、各種オブジェクトを入手可能な抽選は、それぞれ、個別に用意されていてもよい。具体的には、例えば、キャラクタとスキンとのセットを入手可能な第1の抽選と、アクセサリが入手可能な第2の抽選と、クラブが入手可能な第3の抽選と、マスコットキャラクタが入手可能な第4の抽選と、のように、それぞれ個別に抽選が用意されており、ユーザの選択に応じていずれの抽選を実行するかが決定されてもよい。また、これらの各種オブジェクトの複数が入手可能な抽選が用意されていてもよい。
【0102】
次に図6および図7を参照しながら、前述した特有のオブジェクト付与およびそれに対応するパラメータ変化に関連してゲームシステム1が実行する処理の流れについて説明する。
【0103】
まず、第2のオブジェクトの重複に基づく第1のオブジェクトのパラメータの変化に係る処理の一例について、図6を参照して説明する。
【0104】
まず、ゲーム進行部113は、第2のオブジェクトの付与に係る抽選を実行し、ユーザに付与する第2のオブジェクトを特定する(ステップS101)。具体的には、例えば、ゲーム進行部113は、スキンの付与に係る抽選を実行し、ユーザに付与するスキンを特定する。なお、抽選は、例えば、前述の抽選実行ボタンに対する入力操作等のユーザの操作に基づいて実行される。
【0105】
次いで、ゲーム進行部113は、ステップS101で特定された第2のオブジェクトを、ユーザが既に保有しているか否かを判定する(ステップS102)。換言すると、ゲーム進行部113は、第2のオブジェクトが重複するか否かを判定する。具体的には、ゲーム進行部113は、特定のキャラクタ(例えば、「キャラクタA」)のスキンを付与することが決定された場合に、当該特定のキャラクタのスキンをユーザが既に保有しているか否かを判定する。なお、ここで、ゲーム進行部113は、ユーザが特定のキャラクタ(例えば、「キャラクタA」)を保有しているか否かを判定することにより、ユーザが当該特定のキャラクタのスキンを既に保有しているか否かを判定してもよい。
【0106】
抽選で特定された第2のオブジェクトをユーザが既に保有している場合(ステップS102でYES)、ゲーム進行部113は、第1のオブジェクトのパラメータを変化させる(ステップS103)。具体的には、ゲーム進行部113は、第2のオブジェクトが適用可能な第1のオブジェクトのパラメータを変化させる。より具体的には、例えば、特定のキャラクタに適用可能なスキンをユーザに付与することが抽選で決定された場合であって、当該特定のキャラクタに適用可能なスキンをユーザが既に保有している場合、ゲーム進行部113は、当該特定のキャラクタのパラメータを上昇させる。なお、この場合に、抽選で特定された第2のオブジェクトをユーザに付与するか否かは、適用するアプリケーション等に応じて設定すればよい。
【0107】
一方、抽選で特定された第2のオブジェクトをユーザが未だ保有していない場合(ステップS102でNO)、ゲーム進行部113は、第1のオブジェクトのパラメータを変化させず、当該第2のオブジェクトをユーザに付与する。
【0108】
次に、第2のオブジェクトの付与に基づく第1のオブジェクトの付与に係る処理の一例について、図7を参照して説明する。
【0109】
まず、ゲーム進行部113は、第2のオブジェクトの付与に係る抽選を実行し、ユーザに付与する第2のオブジェクトを特定する(ステップS201)。具体的には、例えば、ゲーム進行部113は、スキンの付与に係る抽選を実行し、ユーザに付与するスキンを特定する。
【0110】
次いで、ゲーム進行部113は、ステップS201で特定された第2のオブジェクトが適用可能な第1のオブジェクトをユーザが既に保有しているか否かを判定する(ステップS202)。換言すると、ゲーム進行部113は、第1のオブジェクトが重複するか否かを判定する。具体的には、ゲーム進行部113は、特定のキャラクタ(例えば、「キャラクタA」)のスキンを付与することが決定された場合に、当該特定のキャラクタをユーザが既に保有しているか否かを判定する。
【0111】
抽選で特定された第2のオブジェクトが適用可能な第1のオブジェクトをユーザが未だ保有していない場合(ステップS202でNO)、ゲーム進行部113は、ユーザに当該第2のオブジェクトを付与するとともに、当該第2のオブジェクトの適用可能な第1のオブジェクトをユーザに付与する(ステップS203)。具体的には、例えば、特定のキャラクタに適用可能なスキンをユーザに付与することが抽選で決定された場合、ゲーム進行部113は、当該特定のキャラクタと当該スキンとをユーザに付与する。
【0112】
なお、抽選で特定された第2のオブジェクトが適用可能な第1のオブジェクトをユーザが既に保有している場合(ステップS202でYES)であっても、ゲーム進行部113は、当該第2のオブジェクトの適用可能な第1のオブジェクトをユーザに付与してもよく、付与しなくてもよい。換言すると、ユーザは、第1のオブジェクトを重複して保有可能となっていてもよい。
【0113】
また、例えば、ステップS202のような判定処理が行われなくてもよい。例えば、ステップS201でゲーム進行部113は、第2のオブジェクトの付与に係る抽選として、第1のオブジェクトと第2オブジェクトとのセットの付与に係る抽選を実行し、ユーザに付与する第1のオブジェクトと第2のオブジェクトとのセット(例えば、「キャラクタA」と「キャラクタAに適用可能なスキン」とのセット)を特定してもよい。そして、ゲーム進行部113は、特定された第1のオブジェクトと第2のオブジェクトとのセットをユーザに付与するなどしてもよい。
【0114】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、本発明は、その適用分野がゴルフゲームに限定されず、オブジェクトの付与を伴う全てのゲームに適用できる。また、本発明が適用されるサービスは、ゲームに限られず、他のサービスに適用することもできる。また、本発明はその発明の範囲内において、各構成要素の自由な組み合わせ、任意の構成要素の変形、または任意の構成要素の省略等が可能である。また、本明細書において説明した処理の流れはあくまで一例であり、各処理の順序や構成は異なるものであってもよい。また、各フローチャートに示した各種判定処理等の各処理は存在しないものがあってもよい。換言すると、処理の流れや具体的な判定処理等は本明細書に例示したものと異なっていてもよい。
【0115】
<付記>
以上の実施形態で説明した事項は、以下の付記のようにも記載され得る。
【0116】
(付記1)
コンピュータを、
第1のオブジェクトと、前記第1のオブジェクトとは属性の異なる第2のオブジェクトとを、ゲームを行うユーザに対して抽選によって付与するオブジェクト付与手段(例えば、ゲーム進行部113)、
前記ユーザが既に保有している前記第2のオブジェクトを付与するという前記抽選の結果に応じて、前記第1のオブジェクトのパラメータを変化させるパラメータ可変手段(例えば、ゲーム進行部113)、
として機能させるプログラム。
このような構成によれば、ユーザが既に保有している第2のオブジェクトを付与するという抽選結果が得られた場合でも、ユーザは、第1のオブジェクトのパラメータの変化によって利益が得られるという期待を抱くことにより、喪失感、残念感に苛まれないで済む。したがって、ゲームの興趣性が向上される。
【0117】
(付記2)
前記第2のオブジェクトは複数のオブジェクトを含み、前記オブジェクト付与手段は、これらの複数のオブジェクトにおいて所定のオブジェクトを前記ユーザが重複して保有できないようにする
付記1に記載のプログラム。
このような構成によれば、ユーザが既に保有しているオブジェクトが無駄に重複して付与されることを防止することができる。一方で、当該オブジェクトを重複して保有できないことにより、ユーザが既に保有している当該オブジェクトを付与することが抽選で決定された場合に、実際にはユーザに当該オブジェクトが付与されず、ユーザが喪失感および残念感を抱くおそれがある。しかし、本構成においては、このような場合に、ユーザは、第1のオブジェクトのパラメータの変化という利益を得ることができる。したがって、ゲームの興趣性が向上される。
【0118】
(付記3)
前記第2のオブジェクトは、前記第1のオブジェクトに適用することが可能なオブジェクトである
付記1または2に記載のプログラム。
このような構成によれば、第1のオブジェクトに適用可能な第2のオブジェクトを、当該第2のオブジェクトが適用可能な第1のオブジェクトのパラメータの変化という利益が得られうるオブジェクトとすることができる。したがって、ゲームの興趣性が向上される。
【0119】
(付記4)
第1のオブジェクトと、前記第1のオブジェクトとは属性の異なる第2のオブジェクトとを、ゲームを行うユーザに対して抽選によって付与するオブジェクト付与手段(例えば、ゲーム進行部113)と、
前記ユーザが既に保有している前記第2のオブジェクトを付与するという前記抽選の結果に応じて、前記第1のオブジェクトのパラメータを変化させるパラメータ可変手段(例えば、ゲーム進行部113)と、
を備える情報処理システム。
このような構成によれば、付記1に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0120】
1 ゲームシステム、10 端末装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、16 タッチスクリーン、17 入力部、18 表示部、20 サーバ、21 プロセッサ、22 メモリ、23 ストレージ、30 ホーム画面、110 制御部、111 操作受付部、112 送受信部、113 ゲーム進行部、114 表示制御部、120 記憶部、210 制御部、211 送受信部、212 サーバ処理部、213 データ管理部、214 同期処理部、220 記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7