(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048083
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】照明制御システム
(51)【国際特許分類】
H05B 47/19 20200101AFI20240401BHJP
H05B 47/18 20200101ALI20240401BHJP
H05B 47/115 20200101ALI20240401BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20240401BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
H05B47/19
H05B47/18
H05B47/115
H04M11/00 301
H04Q9/00 301D
H04Q9/00 311H
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153937
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002907
【氏名又は名称】弁理士法人イトーシン国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 太一
(72)【発明者】
【氏名】村木 健佑
【テーマコード(参考)】
3K273
5K048
5K201
【Fターム(参考)】
3K273PA09
3K273QA07
3K273QA21
3K273QA30
3K273RA02
3K273RA05
3K273SA01
3K273SA04
3K273SA05
3K273SA10
3K273SA32
3K273SA37
3K273SA46
3K273SA57
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA09
3K273TA15
3K273TA32
3K273TA52
3K273TA54
3K273TA62
3K273TA72
3K273UA17
5K048AA05
5K048BA07
5K048EB02
5K048EB12
5K048HA01
5K048HA02
5K048HA03
5K201BA01
5K201BA02
5K201EC06
5K201ED08
5K201ED09
(57)【要約】
【課題】クラウドに蓄積された端末器情報を取得し、取得した端末器情報を用いた照明制御を可能にする。
【解決手段】 実施形態に係る照明制御システムは、無線又は有線による通信が可能で、少なくとも照明器具を含む端末器と、前記端末器に関する端末器情報を蓄積すると共に、前記端末器を設定するための設定情報を蓄積するサーバと、前記サーバに蓄積された前記端末器情報を収集し、収集した端末器情報に基づいて前記端末器の設定情報を生成し、生成した前記設定情報を前記サーバに送信する第1ゲートウェイと、を具備する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線又は有線による通信が可能で、少なくとも照明器具を含む端末器と、
前記端末器に関する端末器情報を蓄積すると共に、前記端末器を設定するための設定情報を蓄積するサーバと、
前記サーバに蓄積された前記端末器情報を収集し、収集した端末器情報に基づいて前記端末器の設定情報を生成し、生成した前記設定情報を前記サーバに送信する第1ゲートウェイと、
を具備する照明制御システム。
【請求項2】
前記サーバは、クラウドサーバであり、
前記第1ゲートウェイは、APIを利用して、前記クラウドサーバから前記端末器情報を自動的に収集する、
請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項3】
前記端末器から送信された前記端末器情報を収集して前記サーバに送信する第2ゲートウェイ、
を更に具備する請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項4】
前記端末器情報は、人感検知情報及び消費電力情報の少なくとも一方であり、
前記第1ゲートウェイは、前記人感検知情報及び消費電力情報の少なくとも一方に基づいて、前記端末器を制御するための前記設定情報を生成する
請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項5】
前記第1ゲートウェイにより得られる前記端末器情報及び設定情報を用いて、照明設定の提示データを生成するコンピュータシステム
を更に具備する請求項1に記載の照明制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、照明器具、照明器具を操作する操作器、人感センサ等の端末器の制御を行う照明制御システムにおいては、端末器の設定情報をクラウド上に配置する場合がある。更に、この種の照明制御システムにおいては、端末器により取得される端末器情報、例えば、人感センサによる検知情報(人感検知情報)等をクラウド上に蓄積するシステムも存在する。
【0003】
しかしながら、クラウド上において各種情報を蓄積することは可能であるが、クラウドにおいて、蓄積した各種情報を十分に活用するサービスは提供されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、クラウドに蓄積された端末器情報を取得し、取得した端末器情報を用いた照明制御を可能にすることができる照明制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る照明制御システムは、無線又は有線による通信が可能で、少なくとも照明器具を含む端末器と、前記端末器に関する端末器情報を蓄積すると共に、前記端末器を設定するための設定情報を蓄積するサーバと、前記サーバに蓄積された前記端末器情報を収集し、収集した端末器情報に基づいて前記端末器の設定情報を生成し、生成した前記設定情報を前記サーバに送信する第1ゲートウェイと、を具備する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、クラウドに蓄積された端末器情報を取得し、取得した端末器情報を用いた照明制御を可能にすることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る照明制御システムを示すブロック図。
【
図2】ゲートウェイG2の概略構成の一例を示すブロック図。
【
図3】実施形態の動作を説明するためのフローチャート。
【
図4】最適な設定情報の生成を説明するための説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態に係る照明制御システムは、無線又は有線による通信が可能で、少なくとも照明器具を含む端末器と、前記端末器に関する端末器情報を蓄積すると共に、前記端末器を設定するための設定情報を蓄積するサーバと、前記サーバに蓄積された前記端末器情報を収集し、収集した端末器情報に基づいて前記端末器の設定情報を生成し、生成した前記設定情報を前記サーバに送信する第1ゲートウェイと、を具備する。
【0010】
また、実施形態に係る照明制御システムは、前記サーバがクラウドサーバであり、前記第1ゲートウェイは、APIを利用して、前記クラウドサーバから前記端末器情報を自動的に収集する。
【0011】
また、実施形態に係る照明制御システムは、前記端末器から送信された前記端末器情報を収集して前記サーバに送信する第2ゲートウェイを更に具備する。
【0012】
また、実施形態に係る照明制御システムは、前記端末器情報は、人感検知情報及び消費電力情報の少なくとも一方であり、前記第1ゲートウェイは、前記人感検知情報及び消費電力情報の少なくとも一方に基づいて、前記端末器を制御するための前記設定情報を生成する。
【0013】
また、実施形態に係る照明制御システムは、前記第1ゲートウェイにより得られる前記端末器情報及び設定情報を用いて、照明設定の提示データを生成するコンピュータシステムを備える。
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
(実施形態)
図1は本発明の一実施の形態に係る照明制御システムを示すブロック図である。本実施形態は、クラウドに蓄積された端末器情報を取得可能にし、更に、取得した端末器情報を用いて現在の使用状況に応じた最適な照明制御を行うことを可能にするものである。
【0016】
図1に示す照明制御システムは、スマートフォンSM、複数の端末器T1~T3(以下、代表して端末器Tという)と、各端末器TとクラウドCLとを接続するゲートウェイG1と、クラウドCLから情報を取得するゲートウェイG2とを含む。
【0017】
スマートフォンSMは、LTE(Long Term Evolution)等の所定の通信規格での通信が可能であり、後述するクラウドCLとの間でデータの授受を行うことができる。スマートフォンSMは、端末器Tに対して制御を行うためのアプリケーションプログラムが実行可能であり、例えば、クラウドCLに設定情報を格納することができる。
【0018】
端末器T1は、例えば、人感センサである。また、端末器T2は、例えば各種照明器具であり、端末器T3は、例えば操作器である。なお、端末器Tとしては、これらのT1~T3以外の各種機器を採用してもよく、端末器Tの数は限定されるものではない。例えば、端末器Tとして照明器具に限らず空調装置等を採用してもよい。
【0019】
端末器Tは、例えばIoT(Internet of Things)機器であってもよく、Bluetooth(登録商標)等の無線通信又は有線通信により、データの送受信が可能である。各端末器Tは、それぞれの端末器Tに関する情報(端末器情報)を送信することができる。また、各端末器Tは、それぞれの端末器Tの設定情報を受信して、設定情報に応じて設定可能に構成される。例えば、人感センサである端末器T1は、人を検知して得た人感検知情報を端末器情報として送信することができる。また、例えば、照明器具である端末器T2は、設定情報に応じて照明の点灯制御が可能に構成される。また、端末器T2は、消費電力の情報を端末器情報として送信することができる。また、例えば、操作器である端末器T3は、ユーザ操作を受け付けて、ユーザ操作に基づいて端末器T2の点灯を制御することが可能である。端末器T3は、ユーザ操作の内容を端末器情報として送信することができる。
【0020】
クラウドCLは、クラウドサーバ及びその上で動作するサービス(アプリケーションプログラム)を含む。クラウドCLは、物理サーバによって構成されていてもよく、また、仮想マシンによって構成されていてもよい。クラウドCLは、各種サービスを提供するための図示しないAPI(Application Programming Interface)を実装する。例えば、クラウドCLに実装されるAPIは、端末器Tからの情報(端末器情報)をゲートウェイG1から取得する機能及び取得した端末器情報を後述するゲートウェイG2に送信する機能を有する。なお、クラウドCLに代えて、ローカルに配置されるサーバを採用してもよい。
【0021】
クラウドCLには、各端末器Tのそれぞれの設定情報も格納される。
【0022】
ゲートウェイG1は、図示しない通信回路、図示しないメモリに格納されたプログラムを実行するプロセッサ等により構成される。ゲートウェイG1は、各端末器T及びクラウドCLとの間で通信可能である。各端末器Tは、予め決められた所定周期で、或いは任意のタイミングで自機の端末器情報を送信する。ゲートウェイG1は、例えばBluetooth通信によって、各端末器Tが送信した端末器情報を受信することができる。ゲートウェイG1は、各端末器Tから受信した端末器情報を、例えばインターネットを経由して、クラウドCLにアップロードするように構成されている。また、ゲートウェイG1は、クラウドCLから送信された端末器T毎の設定情報を受信して、対応する端末器Tに供給することが可能である。これにより、各端末器Tは、クラウドCLに格納されている設定情報に応じた状態に設定される。
【0023】
ゲートウェイG2は、クラウドCLとの間で通信可能である。本実施形態においては、ゲートウェイG2はAPI(Application Programming Interface)G2Aを実装しており、APIG2Aは、クラウドCLのAPIと協働して、クラウドCLに格納されている端末器情報及び設定情報を収集することができるようになっている。またゲートウェイG2は、API(Application Programming Interface)G2Bを実装しており、APIG2Bは、クラウドCLから収集した端末器情報及び設定情報を、コンピュータPC1に転送することができるようになっている。
【0024】
図2はゲートウェイG2の概略構成の一例を示すブロック図である。
【0025】
ゲートウェイG2は、プロセッサ11を備える。プロセッサ11は、CPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって構成されていてもよい。プロセッサ11は、プログラムメモリ12に記憶されたプログラムに従って動作してゲートウェイG2を統括的に制御する。なお、ゲートウェイG2は、ハードウェアの電子回路で機能の一部又は全部を実現するものであってもよい。
【0026】
プログラムメモリ12には、APIG2A及びAPIG2Bを実現するプログラムが記憶されている。プログラムメモリ12には、APIG2Aを用いて、クラウドCLから端末器情報及び設定情報をダウンロードするためのプログラムが記憶されている。また、プログラムメモリ12には、端末器情報を用いて、端末器T毎の最適な設定情報を生成するためのプログラムも記憶されている。また、プログラムメモリ12には、APIG2Bを用いて、端末器情報及び設定情報をコンピュータPC1に送信するためのプログラムも記憶されている。
【0027】
作業メモリ14は、プロセッサ11の作業に用いられるメモリである。記録部14は、ハードディスクやメモリ媒体等の所定の記録媒体により構成されて、端末器T毎の端末器情報及び設定情報が記録される。通信回路16は、所定の通信規格に従って、クラウドCLとの間でデータ通信を行う。I/F15は、通信回路16が受信したデータをプロセッサ11に与え、プロセッサ11からのデータを通信回路16に与える。プロセッサ11、プログラムメモリ12、作業メモリ13、記録部14及びI/F15は、バス18により接続されている。
【0028】
タイマ17は、時間を計測する。プロセッサ11は、タイマ17から時間の情報を取得することができるようになっている。
【0029】
コンピュータPC1は、一般的な汎用コンピュータである。コンピュータPC1は、ゲートウェイG2のAPIG2Bにより伝送された端末器情報及び設定情報を受信して、図示しない記録部に記録する。ユーザは、コンピュータPC1を操作することで、記録された端末器情報及び設定情報等に対する編集作業を行うことができ、端末器情報及び設定情報等に基づく所定の形式の提示データを生成することができるようになっている。
【0030】
次に、このように構成された実施形態の動作について
図3及び
図4を参照して説明する。
図3は実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。また、
図4は最適な設定情報の生成を説明するための説明図である。
【0031】
クラウドCLには、端末器Tを制御する設定情報が蓄積されている。ゲートウェイG1は、クラウドCLの設定情報を読み出して各端末器Tに与える。これにより、各端末器Tは、クラウドCLに蓄積されている設定情報に従った動作を行う。例えば、設定情報により消費電力が規定されている場合には、照明器具である端末器T2は、規定された消費電力での照明を行う。
【0032】
一方、各端末器Tは、現在の使用状況に応じた端末器情報を、所定の周期あるいは規定されたタイミングで送信する。例えば、人感センサである端末器T1の場合には、人感検知情報を送信する。人感検知情報は、例えば所定期間当たりの検知数の情報であってもよいし、検知した人数が所定の閾値よりも多い又は少ないという段階的な情報であってもよい。また例えば、照明装置である端末器T2の場合には、消費電力や色温度等の情報を送信する。
【0033】
ゲートウェイG1は、逐次受信される端末器Tからの端末器情報をクラウドCLにアップロードする。これにより、クラウドCLには、端末器T毎の端末器情報が蓄積される。
【0034】
一方、ゲートウェイG2は、予め設定された周期や設定されたタイミングにおいてクラウドCLから情報を取得する。ゲートウェイG2のプロセッサ11は、
図3のステップS1において、タイマ17からの時刻情報に基づいて、クラウドCLから端末機器情報及び設定情報を取得する時間に到達したか否かを判定する。情報の取得時刻になると(S1のYES判定)、プロセッサ11は、APIG2Aを用いてクラウドCLから端末器情報及び設定情報を取得する(S2)。
【0035】
プロセッサ11は、取得した情報を解析し(S3)、各端末器Tの現在の使用状況に応じた最適な設定情報を生成する(S4)。プロセッサ11は、最適な設定情報を生成すると(S5のYES判定)、生成した設定情報を記録部14に記録すると共に、クラウドCLに送信する(S5)。なお、記録部14への記録に際して、プロセッサ11は、記録部14に記録されている設定情報を生成した設定情報により更新してもよい。また、プロセッサ11は、設定情報及び端末器情報の履歴を保存するようにしてもよい。
【0036】
図4はクラウドCLから読み出した情報と、この情報を用いて生成される最適な設定情報の一例を示すものである。
図4の例では、クラウドCLには、端末器情報として、人感センサである端末器T1による人感検知情報、照度センサ(図示省略)による照度検知情報、照明器具である端末器T2からの消費電力情報及び図示しない空調装置からの消費電力及び風量情報が蓄積されている。なお、
図4の例は、数字1~3で示す3つタイミングにおいて、収集された情報を示している。
【0037】
即ち、タイミング1において、人感センサからの人感検知情報は、「人が少ない」ことを示し、照明装置及び空調装置は、「消費電力が大きい」ことを示している。また、タイミング2において、人感センサからの人感検知情報は、「人が多い」ことを示し、空調装置は、「風量が少ない」ことを示している。また、タイミング3において、照度センサからの照度検知情報は、「明るい」ことを示し、空調装置は、「消費電力が小さい」ことを示している。
【0038】
プロセッサ11は、クラウドCLから取得した情報の解析結果に基づいて、最適な設定情報を生成する。
図4のタイミング1の例では、プロセッサ11は、人感センサの検知結果では人の検知が少ない(人の存在が少ない)にも拘わらず、照明の消費電力が大きいという使用状況であるものと判断する。この場合には、プロセッサ11は、例えば、照明装置及び空調装置について消費電力を抑える設定情報を生成する。また、この場合には、プロセッサ11は、例えば、人感センサの結果から人が良く通過する位置を特定して、当該人が多く存在する場所の照明を明るく点灯させるとともに、人が少ない場所は明るさを抑えるようにする設定情報を生成してもよい。
【0039】
プロセッサ11は、この設定情報により記録部14の情報を更新すると共に、APIG2Aを用いて、生成した設定情報をクラウドCLにアップロードする。クラウドCLに記録された設定情報は、ゲートウェイG1により対応する照明器具及び空調装置に供給される。これにより、照明器具及び空調装置は、供給された設定情報に応じた設定に変更される。即ち、この場合には、照明器具は、例えば、明るさが抑制されて消費電力が下げられる。また、空調装置は、例えば、風量が低下して消費電力が抑えられる。このように、現在の使用状況に応じて、最適な設定情報が生成される。
【0040】
また、
図4のタイミング2の例では、プロセッサ11は、人感センサの検知結果では、人の検知が多い(人の存在が多い)にも拘わらず空調の風量が少ないという使用状況であるものと判断する。この場合には、プロセッサ11は、例えば、空調装置について風量を増加させるための設定情報を生成する。
【0041】
プロセッサ11は、この設定情報により記録部14の情報を更新すると共に、APIG2Aを用いて、生成した設定情報をクラウドCLにアップロードする。クラウドCLに記録された設定情報は、ゲートウェイG1により対応する空調装置に供給される。これにより、空調装置は、供給された設定情報に応じた設定に変更される。即ち、この場合には、空調装置は、風量が増加させる。このように、現在の使用状況に応じて、最適な設定情報が生成される。
【0042】
また、
図4のタイミング3の例では、プロセッサ11は、窓際に設置された照度センサの検知結果では、照度が高く(部屋明るい)、照明装置の消費電力が大きいという使用状況であるものと判断する。この場合には、プロセッサ11は、例えば、照明装置について照明の消費電力を抑えるための設定情報を生成する。
【0043】
プロセッサ11は、この設定情報により記録部14の情報を更新すると共に、APIG2Aを用いて、生成した設定情報をクラウドCLにアップロードする。クラウドCLに記録された設定情報は、ゲートウェイG1により対応する照明装置に供給される。これにより、照明装置は、供給された設定情報に応じた設定に変更される。即ち、この場合には、照明装置は、消費電力を抑制する。このように、現在の使用状況に応じて、最適な設定情報が生成される。
【0044】
また、プロセッサ11は、記録部14に記録されている端末器情報及び設定情報をAPIG2Bを用いてコンピュータPC1に転送して記録させることも可能である。ユーザは、コンピュータPC1を用いて端末器情報及び設定情報を適宜編集し、端末器情報と設定情報との関連等を把握し易い提示データを作成することができる。この提示データは、端末器の状況と最適な設定に関する知見を得るものであり、第3者等に対する照明設計の説明資料として極めて有効である。
【0045】
このように本実施形態においては、クラウド上にアップロードされた端末器情報をAPIを利用して自動的に収集すると共に、収集した端末器情報に応じて現在の状況に対応する最適な設定情報を生成して端末器に自動的に設定することができる。即ち、ユーザの設定操作を必要とすることなく、使用状況に応じた最適な照明制御を自動的に実施することが可能である。
【0046】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0047】
11…プロセッサ、12…プログラムメモリ、13…作業メモリ、14…記録部、15…I/F、16…通信回路、17…タイマ、18…バス、CL…クラウド、G1,G2…ゲートウェイ、G2A,G2B…API、PC1…コンピュータ、SM…スマートフォン、T…端末器。