(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048097
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステム及びリコメンド方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/16 20240101AFI20240401BHJP
【FI】
G06Q50/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153966
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】514235307
【氏名又は名称】アニコム ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096714
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100124121
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 由美子
(74)【代理人】
【識別番号】100176566
【弁理士】
【氏名又は名称】渡耒 巧
(74)【代理人】
【識別番号】100180253
【弁理士】
【氏名又は名称】大田黒 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100169236
【弁理士】
【氏名又は名称】藤村 貴史
(72)【発明者】
【氏名】山田 春香
(72)【発明者】
【氏名】吉永 汐里
(72)【発明者】
【氏名】豊田 真紀
(72)【発明者】
【氏名】津島 真吾
(72)【発明者】
【氏名】草野 学
(72)【発明者】
【氏名】若菜 耕太
(72)【発明者】
【氏名】内山 眞一
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC27
(57)【要約】
【課題】本発明は、愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステムやリコメンド方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
利用者の属性情報を受け付ける受付手段と、利用者の属性情報が、予めデータベースに記憶されている物件所有者の要望情報又は物件所有者が受付手段に入力した物件所有者の要望情報を満たすか否かを判定する選定手段とを備え、利用者が、利用者の属性情報を受付手段に入力すると、当該利用者の属性情報が物件所有者の要望情報を満たす物件が選定されることを特徴とする愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の属性情報を受け付ける受付手段と、
利用者の属性情報が、予めデータベースに記憶されている物件所有者の要望情報又は物件所有者が受付手段に入力した物件所有者の要望情報を満たすか否かを判定する選定手段とを備え、
利用者が、利用者の属性情報を受付手段に入力すると、当該利用者の属性情報が物件所有者の要望情報を満たす物件が選定されることを特徴とする愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステム。
【請求項2】
さらに、物件の属性情報を記憶したデータベースを備える請求項1記載のリコメンドシステム。
【請求項3】
前記利用者の属性情報が、前記利用者の動物飼育に必要な知識レベルに関する情報を含む請求項1又は2記載のリコメンドシステム。
【請求項4】
前記利用者の動物飼育に必要な知識レベルに関する情報が、愛玩動物の躾の知識に関する情報、利用者の責任の知識に関する情報又は公衆衛生管理の知識に関する情報を含む請求項3記載のリコメンドシステム。
【請求項5】
前記利用者の動物飼育に必要な知識レベルに関する情報がスコア化されたものである請求項3記載のリコメンドシステム。
【請求項6】
前記利用者の動物飼育に必要な知識レベルに関する情報が、利用者にテスト又はアンケートに回答させることによってスコア化されたものである請求項5記載のリコメンドシステム。
【請求項7】
前記利用者の動物飼育に必要な知識レベルに関する情報が、躾の基本コマンドの知識に関する情報、災害時の対応及び預け先の確保の知識に関する情報又は物件の毀損、臭い及び騒音対策の知識に関する情報を含む請求項3記載のリコメンドシステム。
【請求項8】
前記受付手段が、さらに、物件の属性情報、利用者が飼育する愛玩動物の属性情報及び/又は利用者の要望情報を受け付ける請求項1記載のリコメンドシステム。
【請求項9】
物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、並びに利用者の属性情報、要望情報、及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報を受け付ける受付手段と、
前記物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、並びに利用者の属性情報、要望情報、及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報から、物件所有者と利用者双方の要望に合致した組み合わせを選定する選定手段と、を備える愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステム。
【請求項10】
物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、を記憶したデータベースと、
利用者の属性情報、要望情報及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報を受け付ける受付手段と、
前記物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、並びに利用者の属性情報、要望情報、及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報から、物件所有者と利用者双方の要望に合致した組み合わせを選定する選定手段と、を備える愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステム。
【請求項11】
物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、並びに利用者が飼育する愛玩動物の属性情報を記憶したデータベースと、
利用者の属性情報、要望情報を受け付ける受付手段と、
前記物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、並びに利用者の属性情報、要望情報、及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報から、物件と利用者双方の要望に合致した組み合わせを選定する選定手段と、を備える愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステム。
【請求項12】
選定手段が、少なくとも物件の属性情報、利用者の属性情報及び要望情報に基づいて、利用者の要望に適合した属性の物件を抽出する物件選定プログラムと、
少なくとも物件所有者の要望情報及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報に基づいて、物件所有者の要望に適合した属性の利用者を抽出する利用者選定プログラムと、
によって構成されることを特徴とする請求項9~11のいずれか一項記載のリコメンドシステム。
【請求項13】
物件所有者の要望情報又は利用者が飼育する愛玩動物の属性情報に、躾レベルに関する情報が含まれる請求項9~11のいずれか一項記載のリコメンドシステム。
【請求項14】
利用者が、愛玩動物の飼育が可能な物件を選択する際に、候補となる物件をリコメンドするリコメンドシステムであって、
利用者が受付手段に入力した、又は、予めデータベースに記憶されている愛玩動物の属性情報と、物件が受付手段に入力した、又は、予めデータベースに記憶されている物件の要望情報とを照らし合わせ、前記愛玩動物の属性情報が前記要望情報を満たす場合に、当該要望情報にかかる物件を選定する選定手段を備えることを特徴とするリコメンドシステム。
【請求項15】
前記愛玩動物の属性情報がスコア化されたものである請求項14記載のリコメンドシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステム及びリコメンド方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲食店や宿泊施設等の施設において、利用予約を受付けることが行われている。例えば、特許文献1には、施設情報をユーザ端末に送信し、ユーザが予約を希望する場合には予約を受付けて、満席になっているときにはユーザに対して代替施設をリコメンドする予約システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、賃貸物件や中古の売買物件を探す場合、利用者は事前に家賃の予算や住むエリア、間取りやバス・トイレ別、部屋の位置などを自分なりに決定し、自ら不動産を訪れるかインターネットで物件情報サイトを検索する。
近年、愛玩動物愛好家の増加により、愛玩動物の飼育が可能な物件が増え、当該物件の検索がしやすい世の中になってきている。
【0005】
しかし、利用者による物件への要望や、物件所有者による利用者及び愛玩動物の属性情報に対する要望は様々であることから、物件情報サイトに、「ペットの受け入れ可」、「ペットの受け入れ相談可」と表示されていても、利用者と物件所有者の間の受け入れ基準の認識の違いにより、相談をしても契約に至らない場合が考えられる。
【0006】
この場合、利用者は、再度、別の物件の検索・相談をすることになり、物件所有者は利用者との相談に時間を割いたものの成果を得られないことになるため、お互いにとって、非効率的であり、相談等を行う前に互いの情報を効果的に活用することが課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、物件所有者の要望と、利用者の属性情報を照らし合わせることで上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下の[1]~[15]である。
[1]利用者の属性情報を受け付ける受付手段と、利用者の属性情報が、予めデータベースに記憶されている物件所有者の要望情報又は物件所有者が受付手段に入力した物件所有者の要望情報を満たすか否かを判定する選定手段とを備え、利用者が、利用者の属性情報を受付手段に入力すると、当該利用者の属性情報が物件所有者の要望情報を満たす物件が選定されることを特徴とする愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステム。
[2]さらに、物件の属性情報を記憶したデータベースを備える[1]のリコメンドシステム。
[3]前記利用者の属性情報が、前記利用者の動物飼育に必要な知識レベルに関する情報を含む[1]又は[2]のリコメンドシステム。
[4]前記利用者の動物飼育に必要な知識レベルに関する情報が、愛玩動物の躾の知識に関する情報、利用者の責任の知識に関する情報又は公衆衛生管理の知識に関する情報を含む[3]のリコメンドシステム。
[5]前記利用者の動物飼育に必要な知識レベルに関する情報がスコア化されたものである[3]のリコメンドシステム。
[6]前記利用者の動物飼育に必要な知識レベルに関する情報が、利用者にテスト又はアンケートに回答させることによってスコア化されたものである[5]のリコメンドシステム。
[7]前記利用者の動物飼育に必要な知識レベルに関する情報が、躾の基本コマンドの知識に関する情報、災害時の対応及び預け先の確保の知識に関する情報又は物件の毀損、臭い及び騒音対策の知識に関する情報を含む[3]のリコメンドシステム。
[8]前記受付手段が、さらに、物件の属性情報、利用者が飼育する愛玩動物の属性情報及び/又は利用者の要望情報を受け付ける[1]のリコメンドシステム。
[9]物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、並びに利用者の属性情報、要望情報、及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報を受け付ける受付手段と、
前記物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、並びに利用者の属性情報、要望情報、及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報から、物件所有者と利用者双方の要望に合致した組み合わせを選定する選定手段と、を備える愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステム。
[10]物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、を記憶したデータベースと、利用者の属性情報、要望情報及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報を受け付ける受付手段と、前記物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、並びに利用者の属性情報、要望情報、及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報から、物件所有者と利用者双方の要望に合致した組み合わせを選定する選定手段と、を備える愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステム。
[11]物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、並びに利用者が飼育する愛玩動物の属性情報を記憶したデータベースと、利用者の属性情報、要望情報を受け付ける受付手段と、前記物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、並びに利用者の属性情報、要望情報、及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報から、物件と利用者双方の要望に合致した組み合わせを選定する選定手段と、を備える愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステム。
[12]選定手段が、少なくとも物件の属性情報、利用者の属性情報及び要望情報に基づいて、利用者の要望に適合した属性の物件を抽出する物件選定プログラムと、少なくとも物件所有者の要望情報及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報に基づいて、物件所有者の要望に適合した属性の利用者を抽出する利用者選定プログラムと、によって構成されることを特徴とする[9]~[11]のいずれかのリコメンドシステム。
[13]物件所有者の要望情報又は利用者が飼育する愛玩動物の属性情報に、躾レベルに関する情報が含まれる[9]~[11]のいずれかのリコメンドシステム。
[14]利用者が、愛玩動物の飼育が可能な物件を選択する際に、候補となる物件をリコメンドするリコメンドシステムであって、利用者が受付手段に入力した、又は、予めデータベースに記憶されている愛玩動物の属性情報と、物件が受付手段に入力した、又は、予めデータベースに記憶されている物件の要望情報とを照らし合わせ、前記愛玩動物の属性情報が前記要望情報を満たす場合に、当該要望情報にかかる物件を選定する選定手段を備えることを特徴とするリコメンドシステム。
[15]前記愛玩動物の属性情報がスコア化されたものである[14]のリコメンドシステム。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステムやリコメンド方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明のリコメンドシステムの一実施態様を表す構成概略図である。
【
図2】本発明のリコメンドシステムの流れの一例を表すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステム>
本発明の一実施態様の愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステムは、利用者が飼育する愛玩動物の属性情報を受け付ける受付手段と、前記愛玩動物の属性情報が、予めデータベースに記憶されている物件所有者の要望情報又は物件所有者が受付手段に入力した要望情報を満たすか否かを判定する選定手段とを備え、利用者が、飼育する愛玩動物の属性情報を受付手段に入力すると、当該愛玩動物の属性情報が物件所有者の要望情報を満たす物件が選定されることを特徴とする愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステムである。
また、本発明の他の一実施態様の愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステムは、物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、並びに利用者の属性情報、要望情報、及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報を受け付ける受付手段と、前記物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、並びに利用者の属性情報、要望情報、及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報から、物件と利用者双方の要望に合致した組み合わせを選定する選定手段と、を備える。
これらの包括的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、または、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0012】
[物件]
本発明における物件は、利用者が愛玩動物を飼育することが可能な物件である。具体的には、賃貸物件又は売買物件などが挙げられ、種別(マンション、アパート、戸建て)は問わない。また、本発明における愛玩動物は、一般に愛玩動物として認識されている動物種である。具体的には、犬や猫だけでなく、うさぎ、モルモット、フェレット等の哺乳類、インコ、キンカチョウ、オウム等の鳥類、ヘビ、トカゲ等の爬虫類等が挙げられる。
【0013】
[物件の属性情報]
物件の属性情報は、利用者が物件を賃借又は購入するかどうかを判断する際に必要となる情報である。具体的には、物件の住所、最寄りの駅及び沿線、当該最寄りの駅からの距離及び徒歩所要時間、周辺環境(コンビニ、スーパー、日用品の購入先、学校、公園等)、種別(マンション、アパート、戸建て)、構造(木造、鉄骨、鉄筋コンクリート)、外壁材(ALC等)、内壁材(エコカラット等)、壁紙(光触媒等)、遮音性、遮熱性、築年数、部屋の位置(1階、2階以上、角部屋、最上階、南向き)、広さ、間取り(占有面積、専用庭の有無)、賃料(敷金、礼金の有無)、退去時の平均費用、駐車場、バス(追い炊き機能)、トイレ、ガス(都市ガス/プロパンガス)、キッチン(IH/ガス(口数)、換気扇(脱臭機能付き)、エレベータ(台数、広さ)、エアコン、オートロック、インターホン(TV、録画機能、無音機能)、管理人情報、宅配ボックス、室内洗濯機、独立洗面台、防音(ペアガラス、トリプルガラス等)、家具家電付き、メゾネット、ロフト、バリアフリー、VR内見、即入居可否、ルームシェア可否、LGBT可否、DIY可否、子供可否(人数)、テレビ(BS、CS、ケーブル)、ネット開通要否、デザイナーズマンション、タワーマンション、リノベーション物件かどうかといった一般的な物件情報に加えて、愛玩動物向けの周辺環境(ドッグラン、動物病院等)、愛玩動物専用の物件かどうか、愛玩動物の飼育に関して物件所有者又は他の居住者の理解があるかどうか、飼育可能な愛玩動物の種類や頭数、愛玩動物が室内を破損した際の費用負担の条件、愛玩動物用設備(リードフック、ドッグラン、足洗い場、キャットウォーク、逸走防止柵、消臭・脱臭装置)といった愛玩動物の飼育に特有の物件情報が挙げられる。
【0014】
[物件所有者の要望情報]
物件所有者は、対象となる物件の所有者であるが、物件の売買権限や賃借の権限を所有者から与えられた者であってもよい。物件所有者の要望情報は、当該物件所有者が利用者及び利用者が飼育する愛玩動物に要求する条件に関する情報である。利用者に要求する条件に関する情報として、職業、年齢、年収、家族構成、愛玩動物の躾に関する知識、緊急時の預け先、飼い主責任等に関する遵法意識、集合住宅等での他の居住者及び飼育する愛玩動物への配慮、災害時対策有無、などが挙げられる。また、愛玩動物に要求する条件に関する情報としては、愛玩動物の飼育予定の頭数、種類、品種、年齢、入手先、写真、ワクチン接種状況(狂犬病ワクチンのみで良い場合もあるが、混合ワクチンも接種していることを要望する場合もある。)、寄生虫・伝染病疾患の有無、去勢・避妊の有無、咬傷事故歴、ペット保険(ペット賠償責任特約等)の加入情報、躾レベル(人慣れ、音に対する反応など)、留守番予定の時間・日数、引越し経験の有無していることなどが挙げられる。物件所有者の要望情報としては、利用者の動物飼育に必要な知識レベルに関する情報又は利用者が飼育する愛玩動物に要求する条件に関する情報を含む事が好ましく、愛玩動物の躾に関する情報を含むことが好ましい。
【0015】
ここで、品種とは、生物の種以下の生物集団の単位である。例えば、犬でいうと、犬の品種は犬種とも呼ばれ、具体的には、トイプードル、チワワ、ミニチュア・ダックスフント、柴犬、ポメラニアン、ヨークシャー・テリア、ミニチュア・シュナウザー、シー・ズー、フレンチ・ブルドッグ、パピヨン、マルチーズ、ラブラドール・レトリーバー、ダルメシアン、チャウチャウ等が挙げられる。猫でいうと、猫の品種は猫種とも呼ばれ、スコティッシュ・フォールド、アメリカン・ショートヘア、ノルウェージャン・フォレストキャット、ロシアンブルー、ブリティッシュ・ショートヘア、ラグドール、メインクーン、ペルシャ等が挙げられる。ウサギでいうと、ネザーランドドワーフ、ホーランドロップ、ロップイヤー、ミニレッキス、ドワーフロップ、アメリカンファジーロップ等が挙げられる。
【0016】
犬の場合には品種ごとに体重や体長が大きく異なるため、物件所有者の要求水準が変わることがある。例えば、トイプードル、チワワのような小型犬と、セントバーナード、グレートピレニーズのような超大型犬とで比較すると、小型犬の場合には2頭まで飼育を認められる物件であっても、超大型犬の場合には1頭しか飼育を認められない場合がある。また、躾レベルの水準も異なることが多く、特に超大型犬の場合には高い躾レベルが要求される可能性がある。したがって、愛玩動物の躾に関する情報をスコア化する場合、物件所有者の要望情報として、当該愛玩動物が大型犬の場合は、要求するスコアが高くなり、大型犬以外の動物である場合、例えば、中・小型犬や猫、その他の動物である場合は要求するスコアが低くなるという構成をとることもできる。具体的には、大型犬の場合は、それ以外の動物に比べて、要求するスコアが1.1倍、1.5倍、2倍、或いは3倍になるといった具合である。なお、要求するスコアを、物件所有者が適宜設定するという構成をとることもできる。
【0017】
[利用者及び利用者が飼育する愛玩動物]
本発明における利用者は、物件の利用を希望する者であって、実際に物件を利用するかどうかは問わない。また、利用者が飼育する愛玩動物は、利用者が物件利用時に飼育する予定の愛玩動物であって、実際に愛玩動物を飼育して物件を利用するかどうかは問わない。なお、利用者は愛玩動物の飼い主である必要はなく、飼い主から一時的に飼育を依頼されている代理人なども含む。
【0018】
[利用者の属性情報]
利用者の属性情報とは、物件所有者が物件の利用を許可するかどうかを判断する際に判断材料となる情報である。本発明では、利用者の属性情報と、物件所有者の要望情報とを比較することによって、物件所有者の要望に適合したかどうかを判断する構成とすることが好ましい。したがって、利用者の属性情報に関する項目は、物件所有者の要望情報のうち、利用者に要求する条件に関する情報の項目と一致する。
【0019】
[利用者の知識レベル]
物件所有者の要望に適合した利用者か判断するうえで、利用者に適切な知識レベルが備わっていることが重要である。すなわち、利用者の属性情報に、利用者の動物飼育に必要な知識レベルに関する情報が含まれることが好ましい。利用者の知識レベルを設定することにより、物件が受け入れ可能な利用者かどうかの判定が容易になる。利用者の動物飼育に必要な知識レベルに関する情報は、愛玩動物の躾に関する情報、利用者の責任にの知識に関する情報又は公衆衛生管理の知識に関する情報を含むことが好ましい。
【0020】
賃貸物件等で利用者に求められる知識レベルとしては、例えば、愛玩動物の躾に関する知識、飼い主の責任に関する知識、公衆衛生管理に関する知識が重要であると考えられる。愛玩動物の躾に関する知識については、利用者が後述する基本コマンドの重要性を理解していないと、愛玩動物が他人や他人の愛玩動物に危害を加えるおそれがある。利用者の責任に関する知識については、緊急時の責任の所在が物件所有者ではなく、利用者の責任であることを明確にするため、飼えなくなった際の預け先、災害時の対応を、利用者が把握しておく必要がある。公衆衛生管理については、外出後に足を拭いていないと物件の床や壁などが毀損するおそれがある。
【0021】
知識レベルの設定方法は特に制限されず、システム運営者が適宜決定することができる。利用者の動物飼育に必要な知識レベルに関する情報は、スコア化されたものが好ましい。スコア化することによって、物件所有者の要望情報、すなわち物件所有者が求める利用者の知識レベルと、利用者の動物飼育に必要な知識レベルとを比較しやすくなる。例えば、入居可能な知識レベルに基準点を決めておいて、愛玩動物の躾に関する知識の有無、利用者の責任に関する知識の有無及び公衆衛生管理に関する知識の有無に基づいて減点する、或いは、加点していくという方法で知識レベルを決めてもよい。また、利用者の動物飼育に必要な知識レベルに関する情報は、利用者にテストやアンケートを課し、そのテストやアンケートに対する回答に基づいてスコア化することも好ましい。さらに、利用者にテストやアンケートを提示し、その回答の入力からスコアを算出するスコア算出手段を別途備えていてもよい。
【0022】
知識レベルは、例えば、愛玩動物飼養管理士の資格を有する者によって判定されることが好ましい。専門知識のない利用者が判定すると、判定結果がぶれやすく、客観的な知識レベルを設定しにくい。知識レベルを利用者の自己申告にすることで、システムを利用する際のハードルを下げるというメリットもあるため、システム運営者の判断で自己申告とすることもできる。自己申告の場合、利用規約等において虚偽の申告をした場合には契約の解除や追加料金の請求をするといった取り決め等を定めることによってある程度信頼性を担保することができる。また、自己申告の内容と実際の利用者の知識レベルが相違する場合、物件側が当該相違を通報する手段や相違の事実をアップロードする手段を備えていてもよい。また、物件所有者が自己申告にかかる知識レベルを承認する手段を備えていてもよい。
【0023】
利用者の知識レベルについて、具体例を示す。自宅、自宅外における躾の知識、利用者の責任に関する知識、公衆衛生管理に関する知識を測る加点方式のテストを設定した。
【0024】
自宅における躾の知識レベルを測るテストとその配点や評価条件は表1のとおりである。なお最大10点とした。
【0025】
【0026】
自宅外における知識レベルを測るテストとその配点や評価条件は表2のとおりである。なお最大6点とした。
【0027】
【0028】
重要な項目以外の項目についての配点手と評価条件は表3のとおりである。
【0029】
【0030】
利用者の責任に関する知識レベルを測るテストとその配点や評価条件は表4のとおりである。なお最大20点とした。
【0031】
【0032】
利用者の公衆衛生管理に関する知識レベルを測るテストとその配点や評価条件は表5のとおりである。なお最大8点とした。
【0033】
【0034】
猫に関する知識レベルのテストの設定方法について具体例を示す。利用者の責任に関する知識については犬の場合と同じである。猫は室内飼いが指定されていることが多いため、公衆衛生管理に関する知識レベルと躾に関する知識レベルのテストは自宅の場合のみを作成した。公衆衛生管理に関する知識の設定方法の配点や評価条件は表6の通りである。なお加点式で最大で14点とした。
【0035】
【0036】
飼い主の躾の知識に関する知識のテストの設定方法についての加点方法と評価方法は表7の通りである。
【0037】
【0038】
[利用者の要望情報]
利用者の要望情報は、利用者が物件に要求する条件に関する情報である。本発明では、利用者の要望情報と、物件の属性情報とを比較することによって、利用者の要望に適合した施設かどうかを判断する構成とすることが好ましい。したがって、利用者の要望情報の項目は、物件の属性情報の項目と一致する。
【0039】
[利用者が飼育する愛玩動物の属性情報]
利用者が飼育する愛玩動物の属性情報は、物件所有者が物件の利用を許可するかどうかを判断する際に必要となる情報である。本発明では、利用者が飼育する愛玩動物の属性情報と、物件所有者の要望情報とを比較することによって、物件所有者の要望に適合した愛玩動物かどうかを判断する。したがって、利用者が飼育する愛玩動物の属性情報の項目は、物件所有者の要望情報のうち、愛玩動物に要求する条件に関する情報の項目と一致する。
【0040】
[躾レベル]
物件所有者の要望に適合した愛玩動物かどうかを判断するうえで、愛玩動物に適切な躾レベルが設定されていることが重要である。愛玩動物の躾レベルを設定することにより、物件が受け入れ可能な愛玩動物かどうかの判定が容易になる。そのため、愛玩動物の属性情報は、躾に関する情報、特に躾レベルに関する情報を含むことが好ましい。なお、以下の事例では、犬の躾レベルの設定方法と、一部、猫の躾レベルの設定方法を例示しているが、これら以外の愛玩動物についても、それぞれの種に適した躾レベルを設定することが好ましい。賃貸物件等で飼育する動物に求められる躾としては、トイレに関する躾、吠えに関する躾、飛びつきに関する躾、留守番に関する躾が重要であると考えられる。トイレについては、トイレ以外の室内や共用部分で排泄をすると物件の床や壁などが毀損されるおそれがある。吠えについては、近隣住民の迷惑になるおそれがある。飛びつきについては、廊下など共用部分で他の住民に飛びついてしまうと他の住民の迷惑となるおそれがある。留守番については、飼い主が外出した際に無駄吠えや脱走をしてしまうと近隣住民の迷惑となるおそれがある。なお、留守番に関する躾については、後述する基本コマンド、トイレに関する躾(トイレの成功率)、及び吠えに関する躾が組み合わさった複合的な項目である。
【0041】
躾レベルの設定方法は特に制限されず、システム運営者が適宜決定することができる。例えば、予め品種ごとに基準点を決めておいて、自宅外における基本コマンド(おすわり、ふせ、まて)に対する応答率や応答の可否、トイレの可否や成功率、ヒトや他の犬に対する興味、及び吠えや飛び付きの頻度や抑止の可否、並びに自前ではないハウス(ゲージ、キャリーケース含む)への入室指示に対する応答率等に基づいて減点する、或いは、加点していくという方法で躾レベルを決めてもよい。
【0042】
また、自宅における基本コマンド(おすわり、ふせ、まて)に対する応答率、トイレの成功率、及びヒトや他の犬に対する興味の有無、並びに自前のハウス(ゲージ、キャリーケース含む)への入室指示に対する応答率等に基づいて基準点を決めて、自宅外における基本コマンド(おすわり、ふせ、まて)に対する応答率、トイレの成功率、ヒトや他の犬に対する興味、及び吠えや飛び付きの頻度や抑止の可否、並びに自前ではないハウス(ゲージ、キャリーケース含む)への入室指示に対する応答率等に基づいて減点する或いは加点するという方法で躾レベルを決定してもよい。
【0043】
応答率や成功率は、愛玩動物のトレーナー資格を有する者によって判定されることが好ましい。専門知識のない利用者が判定すると、判定結果がぶれやすく、客観的な躾レベルを設定しにくい。一方で、応答率や成功率を利用者の自己申告にすることで、システムを利用する際のハードルを下げるというメリットもあるため、システム運営者の判断で自己申告とすることもできる。自己申告の場合、利用規約等において虚偽の申告をした場合には契約の解除や追加料金の請求をするといった取り決め等を定めることによってある程度信頼性を担保することができる。また、自己申告の内容と実際の愛玩動物の躾レベルが相違する場合、物件側が当該相違を通報する手段や相違の事実をアップロードする手段を備えていてもよい。また、物件所有者が自己申告にかかる応答率や成功率を承認する手段を備えていてもよい。当該愛玩動物を実際に見た物件所有者が承認することで、自己申告が客観的に裏付けられることになる。
【0044】
犬の躾レベルの設定方法について、具体例を示す。
先ず、自宅における基本コマンド(おすわり、ふせ、まて)に対する応答率、トイレの成功率、及びヒトや他の犬に対する興味の有無、並びに自前のハウス(ゲージ、キャリーケース含む)への入室指示に対する応答率からなる基礎点を設定した。配点や評価条件は表8のとおりである。なお、基礎点は、加点方式で最大14点とした。
【0045】
【0046】
次に、自宅外における基本コマンド(おすわり、ふせ、まて)に対する応答率、トイレの成功率、ヒトや他の犬に対する興味、及び吠えや飛び付きの頻度や抑止の可否、並びに自前ではないハウス(ゲージ、キャリーケース含む)への入室指示に対する応答率に基づいて、点数を調整(減点)する。この例においては、物件の利用において重要な項目(吠え、飛び付き、トイレ)と、それ以外の項目とで減点の方法を変更している。物件の利用において重要な項目についての減点方法と評価条件は表9の通りである。例えば、「吠え」については、「何度か合図すれば静止できる」場合には、基礎点に0.7を乗じて、減点する。
【0047】
【0048】
重要な項目以外の項目についての減点方法と評価条件は表10の通りである。
【0049】
【0050】
猫の躾レベルの設定方法について、具体例を示す。
猫は環境の変化に敏感であるため、自宅外における躾レベルの設定は適切ではなく、自宅におけるトイレの成功率、ハウス、オイデへの応答率、ヒトに対する興味、かみぐせ、からなる基礎点のみを設定した。配点や評価条件は表11のとおりである。なお、基礎点は、加点方式で最大10点とした。
本来、猫においては、躾という言葉は適切ではなく、飼い主との信頼関係や環境に対する適応が粗相のおそれを減じる重要な要素である。したがって、自宅での躾レベルの点数は、当該猫の性質や素養ともいうべきで、自宅外の、新しい環境に適応したあとの当該猫の躾レベルとみなすのが良い。ここでは、便宜上、躾レベルという言葉を使用した。
【0051】
【0052】
[受付手段]
本発明の受付手段は、少なくとも利用者の属性情報を受けつける手段であり、その他、利用者の愛玩動物の属性情報、利用者の要望情報等の入力を受け付ける手段であってもよく、必要に応じて物件の属性情報、その他必要な情報を受け付けてもよい。
【0053】
[データベース]
本発明のデータベースは、物件の属性情報、好ましくは、さらに物件所有者の要望情報、を記憶するものである。それに加えて、利用者の属性情報、要望情報、及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報、その他必要な情報を記憶するものであってもよい。利用者に関する情報は、利用者が会員登録をした際などに記憶されることになる。これらの情報の中でも、物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、並びに利用者が飼育する愛玩動物の属性情報については、予めデータベースに記憶されていることが好ましい。物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、並びに利用者が飼育する愛玩動物の属性情報を予めデータベースに記憶させておくことにより、利用者の属性情報、要望情報のみを受け付けるだけで、物件と利用者双方の要望に合致した組み合わせを選定することができる。
【0054】
データベースは、データベースサーバの形で管理してもよく、クラウドサーバ上で管理してもよく、分散データベースとしてもよい。前記情報をデータベースに記憶する方法には特に限定はなく、受付手段を介して情報を取得してもよいし、記憶媒体を用いて直接データベースに情報を記憶させてもよい。
【0055】
[選定手段]
本発明の選定手段は、物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、並びに利用者の属性情報、要望情報、及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報に基づいて、物件と利用者双方の要望に合致した組み合わせを選定するものである。必要に応じて、利用者の属性情報や、その他必要な情報を選定要素としてもよい。
【0056】
選定手段は、利用者の属性情報が、物件所有者の要望情報を満たすか否かを判定する手段であり、例えば、利用者の属性情報と物件所有者の要望情報を比較し、利用者の属性情報が、物件所有者の要望情報を満たすか否かを判断するためのプログラムである。判定手法としては、物件所有者の要望情報として含まれる要望項目を、利用者の属性情報が含んでいるかどうかを判定する方法が挙げられる。また、物件所有者の要望情報に含まれる要望項目とその要求スコアと、利用者の属性情報とを照らし合わせ、利用者の属性情報が、要望項目に該当する項目を含み、かつ、各項目について要求スコアと同等又は要求スコアを上回るスコアを含んでいるかどうかを判定する方法が挙げられる。
選定手段によって、利用者の属性情報が、物件所有者の要望情報を満たす物件が選定される。すなわち、当該利用者の属性情報であれば住むことが可能な物件が選定される。
【0057】
本発明の別の態様においては、選定手段が、少なくとも物件の属性情報、利用者の属性情報及び要望情報に基づいて、利用者の要望に適合した属性の物件を抽出する物件選定プログラムと、少なくとも物件所有者の要望情報及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報に基づいて、物件所有者の要望に適合した属性の利用者を抽出する利用者選定プログラムと、によって構成される。物件選定プログラムと利用者選定プログラムはどちらを先に実行してもよい。なお物件所有者の要望情報、並びに及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報が予めデータベースに記憶されている場合には、事前に利用者選定プログラムを実行しておくことができる。本発明において、事前に利用者選定プログラムを実行した際の結果(情報)は、物件の要望情報及び利用者が飼育する愛玩動物の属性情報のいずれにも該当するものとみなす。
【0058】
[出力]
出力の形式は特に限定されず、例えば、パソコンやスマートフォンの画面上において、選定(リコメンド)の結果を出力することができる。出力の内容については、例えば、最も好ましい組み合わせのみを出力してもよいし、好ましい組み合わせを複数出力してもよい。また、システム運営又は利用者が適宜変更できる仕様でもよい。また、利用者が飼育している愛玩動物であれば入居が可能な物件を一覧で表示することでもよい。利用者は、表示された一覧の中からさらに他の条件で物件を絞っていくことができる。このような構成とすることで、間取りや住所について良さそうな物件が見つかったが、物件所有者からの愛玩動物への要求水準が見合わないため、他の物件を探さなくてはならないという事態を避けることができる。
【0059】
本発明の愛玩動物の飼育が可能な物件のレコメンドシステムの実施形態の一例を
図1によって説明する。
データベース12には、物件の属性情報及び物件所有者の要望情報、並びに、利用者の属性情報及び要望情報、利用者が飼育する愛玩動物の属性情報、並びにその他必要な情報が記憶されている。
利用者や物件所有者が端末1又は2に情報を入力すると、情報がネットワークを通じて受付手段31に入力される。
処理演算部20は、選定手段11を用いて、受付手段31に入力された情報、及びデータベース12に予め記憶されている情報に基づいて、物件と利用者双方の要望に合致した組み合わせを選定する。選定の結果は、出力手段32により、端末1又は2の画面上に出力する。
【0060】
図1中、端末1及び2は、例えばスマートフォン、パーソナルコンピュータ、タブレット端末などが挙げられる。端末は、CPUなどの処理部、ハードディスク、ROMあるいはRAMなどの記憶部、液晶パネルなどの表示部、マウス、キーボード、タッチパネルなどの入力部、ネットワークアダプタなどの通信部などを含んで構成される。
【0061】
図1中、サーバ10はコンピュータによって構成されるが、本発明にかかる機能を有する限りにおいて、どのような装置であってもよい。サーバは、クラウド上にあるサーバであってもよい。また、本実施形態では、選定手段や受付手段がサーバに格納され、端末とインターネットやLAN等の接続手段で接続される態様を説明したが、本発明はこれに限定されず、選定手段、受付手段、インターフェース部が一つのサーバや装置内に格納される態様や、端末を別途必要としない態様等であってもよい。
【0062】
記憶部は、例えばROM、RAMあるいはハードディスクなどから構成される。記憶部には、サーバの各部を動作させるための情報処理プログラムが記憶され、特に、選定手段11が記憶される。
【0063】
インターフェース部は、受付手段31と出力手段32を備え、端末1又は2に対して、選定の結果や、予約の方法等を出力する。インターフェース部は、必要に応じて両端末に対して、選定の結果等を出力する。
【0064】
本発明の愛玩動物の飼育が可能な物件のリコメンドシステムの一実施態様に基づくフローチャートを
図2に示す。利用者が端末を通じて、受付手段に利用者の属性情報、要望情報等を入力する(ステップS1)。処理演算部は、データベースから必要な情報を取得し、選定手段を用いて物件と利用者双方の要望に合致した組み合わせを選定する(ステップS2)。出力手段は、選定結果を出力する(ステップS3)。