(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048113
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】店舗日報管理装置、店舗日報管理方法、および、店舗日報管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/20 20120101AFI20240401BHJP
【FI】
G06Q20/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022153990
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】永井 智紘
(72)【発明者】
【氏名】坪川 拓樹
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA42
(57)【要約】
【課題】店舗日報入力の内容をもとに、仕訳データを生成することができる店舗日報管理装置、店舗日報管理方法、および、店舗日報管理プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】店舗における現金収入金額、および/または、現金支払金額を設定した店舗日報内訳データを取得し、店舗POS売上データ、および、店舗日報内訳データに基づいて、店舗におけるレジスタ誤差金額を設定した店舗日報データを取得し、店舗日報内訳データ、および、店舗日報データに基づいて、店舗日報仕訳データを作成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた店舗日報管理装置であって、
前記記憶部は、
店舗のPOSレジスタにて集計されたPOS売上金額を設定した店舗POS売上データを記憶する取引記憶手段、
を備え、
前記制御部は、
前記店舗における実際現金在高および本日入金金額、ならびに、現金収入金額および/もしくは現金支払金額が設定された場合、前記現金収入金額および/もしくは前記現金支払金額を設定した店舗日報内訳データを取得し、前記実際現金在高、前記本日入金金額、前記店舗POS売上データ、および、前記店舗日報内訳データに基づいて、前記店舗におけるレジスタ誤差金額を設定した店舗日報データを取得する日報取得手段と、
前記店舗日報内訳データ、および、前記店舗日報データに基づいて、店舗日報仕訳データを作成する仕訳作成手段と、
を備えたことを特徴とする店舗日報管理装置。
【請求項2】
前記日報取得手段は、
前記店舗における前記実際現金在高および前記本日入金金額を設定可能な店舗売上日報入力画面、ならびに、前記店舗における前記現金収入金額および前記現金支払金額を設定可能な現金内訳画面を表示させ、前記店舗売上日報入力画面にて前記店舗における前記実際現金在高および前記本日入金金額が設定され、且つ、前記現金内訳画面にて前記現金収入金額および/もしくは前記現金支払金額が設定された場合、前記店舗日報内訳データを取得し、前記実際現金在高、前記本日入金金額、前記店舗POS売上データ、および、前記店舗日報内訳データに基づいて、前記店舗における前記レジスタ誤差金額を設定した前記店舗日報データを取得することを特徴とする請求項1に記載の店舗日報管理装置。
【請求項3】
前記日報取得手段は、
前記店舗POS売上データおよび現金内訳画面起動ボタンを設定し、且つ、前記実際現金在高および前記本日入金金額を設定可能な前記店舗売上日報入力画面を表示させ、前記店舗売上日報入力画面にて前記現金内訳画面起動ボタンが選択された場合、前記店舗における前記現金収入金額および前記現金支払金額を設定可能な前記現金内訳画面を表示させ、前記店舗売上日報入力画面にて前記実際現金在高および前記本日入金金額が設定され、且つ、前記現金内訳画面にて前記現金収入金額および/もしくは前記現金支払金額が設定された場合、前記店舗日報内訳データを取得し、前記実際現金在高、前記本日入金金額、前記店舗POS売上データ、および、前記店舗日報内訳データに基づいて、前記店舗における前記レジスタ誤差金額を設定した前記店舗日報データを取得し、前記レジスタ誤差金額を前記店舗売上日報入力画面に設定することを特徴とする請求項2に記載の店舗日報管理装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記店舗日報内訳データ、および、前記店舗日報データを変更不可に制御する変更不可手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の店舗日報管理装置。
【請求項5】
記憶部と制御部とを備えた店舗日報管理装置に実行させるための店舗日報管理方法であって、
前記記憶部は、
店舗のPOSレジスタにて集計されたPOS売上金額を設定した店舗POS売上データを記憶する取引記憶手段、
を備え、
前記制御部で実行させる、
前記店舗における実際現金在高および本日入金金額、ならびに、現金収入金額および/もしくは現金支払金額が設定された場合、前記現金収入金額および/もしくは前記現金支払金額を設定した店舗日報内訳データを取得し、前記実際現金在高、前記本日入金金額、前記店舗POS売上データ、および、前記店舗日報内訳データに基づいて、前記店舗におけるレジスタ誤差金額を設定した店舗日報データを取得する日報取得ステップと、
前記店舗日報内訳データ、および、前記店舗日報データに基づいて、店舗日報仕訳データを作成する仕訳作成ステップと、
を含むことを特徴とする店舗日報管理方法。
【請求項6】
記憶部と制御部とを備えた店舗日報管理装置に実行させるための店舗日報管理プログラムであって、
前記記憶部は、
店舗のPOSレジスタにて集計されたPOS売上金額を設定した店舗POS売上データを記憶する取引記憶手段、
を備え、
前記制御部において、
前記店舗における実際現金在高および本日入金金額、ならびに、現金収入金額および/もしくは現金支払金額が設定された場合、前記現金収入金額および/もしくは前記現金支払金額を設定した店舗日報内訳データを取得し、前記実際現金在高、前記本日入金金額、前記店舗POS売上データ、および、前記店舗日報内訳データに基づいて、前記店舗におけるレジスタ誤差金額を設定した店舗日報データを取得する日報取得ステップと、
前記店舗日報内訳データ、および、前記店舗日報データに基づいて、店舗日報仕訳データを作成する仕訳作成ステップと、
を実行させるための店舗日報管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗日報管理装置、店舗日報管理方法、および、店舗日報管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、店舗売上についてのPOSデータと、入金機に投入された売上金との整合性を判定し、不整合の場合に報知する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、店舗による現金の変動や雑収入・雑損失はシステム管理ができておらず、仕訳としての反映も動線がつながっていないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、店舗日報入力の内容をもとに、仕訳データを生成することができる店舗日報管理装置、店舗日報管理方法、および、店舗日報管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る店舗日報管理装置は、記憶部と制御部とを備えた店舗日報管理装置であって、前記記憶部は、店舗のPOSレジスタにて集計されたPOS売上金額を設定した店舗POS売上データを記憶する取引記憶手段、を備え、前記制御部は、前記店舗における実際現金在高および本日入金金額、ならびに、現金収入金額および/もしくは現金支払金額が設定された場合、前記現金収入金額および/もしくは前記現金支払金額を設定した店舗日報内訳データを取得し、前記実際現金在高、前記本日入金金額、前記店舗POS売上データ、および、前記店舗日報内訳データに基づいて、前記店舗におけるレジスタ誤差金額を設定した店舗日報データを取得する日報取得手段と、前記店舗日報内訳データ、および、前記店舗日報データに基づいて、店舗日報仕訳データを作成する仕訳作成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る店舗日報管理装置において、前記日報取得手段は、前記店舗における前記実際現金在高および前記本日入金金額を設定可能な店舗売上日報入力画面、ならびに、前記店舗における前記現金収入金額および前記現金支払金額を設定可能な現金内訳画面を表示させ、前記店舗売上日報入力画面にて前記店舗における前記実際現金在高および前記本日入金金額が設定され、且つ、前記現金内訳画面にて前記現金収入金額および/もしくは前記現金支払金額が設定された場合、前記店舗日報内訳データを取得し、前記実際現金在高、前記本日入金金額、前記店舗POS売上データ、および、前記店舗日報内訳データに基づいて、前記店舗における前記レジスタ誤差金額を設定した前記店舗日報データを取得することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る店舗日報管理装置において、前記日報取得手段は、前記店舗POS売上データおよび現金内訳画面起動ボタンを設定し、且つ、前記実際現金在高および前記本日入金金額を設定可能な前記店舗売上日報入力画面を表示させ、前記店舗売上日報入力画面にて前記現金内訳画面起動ボタンが選択された場合、前記店舗における前記現金収入金額および前記現金支払金額を設定可能な前記現金内訳画面を表示させ、前記店舗売上日報入力画面にて前記実際現金在高および前記本日入金金額が設定され、且つ、前記現金内訳画面にて前記現金収入金額および/もしくは前記現金支払金額が設定された場合、前記店舗日報内訳データを取得し、前記実際現金在高、前記本日入金金額、前記店舗POS売上データ、および、前記店舗日報内訳データに基づいて、前記店舗における前記レジスタ誤差金額を設定した前記店舗日報データを取得し、前記レジスタ誤差金額を前記店舗売上日報入力画面に設定することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る店舗日報管理装置において、前記制御部は、前記店舗日報内訳データ、および、前記店舗日報データを変更不可に制御する変更不可手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る店舗日報管理方法は、記憶部と制御部とを備えた店舗日報管理装置に実行させるための店舗日報管理方法であって、前記記憶部は、店舗のPOSレジスタにて集計されたPOS売上金額を設定した店舗POS売上データを記憶する取引記憶手段、を備え、前記制御部で実行させる、前記店舗における実際現金在高および本日入金金額、ならびに、現金収入金額および/もしくは現金支払金額が設定された場合、前記現金収入金額および/もしくは前記現金支払金額を設定した店舗日報内訳データを取得し、前記実際現金在高、前記本日入金金額、前記店舗POS売上データ、および、前記店舗日報内訳データに基づいて、前記店舗におけるレジスタ誤差金額を設定した店舗日報データを取得する日報取得ステップと、前記店舗日報内訳データ、および、前記店舗日報データに基づいて、店舗日報仕訳データを作成する仕訳作成ステップと、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る店舗日報管理プログラムは、記憶部と制御部とを備えた店舗日報管理装置に実行させるための店舗日報管理プログラムであって、前記記憶部は、店舗のPOSレジスタにて集計されたPOS売上金額を設定した店舗POS売上データを記憶する取引記憶手段、を備え、前記制御部において、前記店舗における実際現金在高および本日入金金額、ならびに、現金収入金額および/もしくは現金支払金額が設定された場合、前記現金収入金額および/もしくは前記現金支払金額を設定した店舗日報内訳データを取得し、前記実際現金在高、前記本日入金金額、前記店舗POS売上データ、および、前記店舗日報内訳データに基づいて、前記店舗におけるレジスタ誤差金額を設定した店舗日報データを取得する日報取得ステップと、前記店舗日報内訳データ、および、前記店舗日報データに基づいて、店舗日報仕訳データを作成する仕訳作成ステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、店舗日報入力画面にてレジ誤差金額等を算出することで、差額の原因解決の早期化、会計数字の精度向上をすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、店舗日報入力画面にて、実際現金在高の入力・理論現金在高の確認ができ、現金収支の内訳を入力できるという効果を奏する。また、店舗では日々現金過不足が発生しているが、金額が小さいため管理を疎かにされがちであり、店舗数が増えると金額の影響は大きいが、本発明によれば、現金管理の不正を軽減できるため、店舗展開企業にて活用することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、現金誤差を早期に本部が把握することで、店舗への指導が可能であり、仕訳生成まですることで、経理処理の効率化にも寄与することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、店舗日報入力の処理および日報データの生成ができ、店舗日報締処理や仕訳生成をすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本実施形態における店舗日報管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本実施形態における費目マスタの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本実施形態におけるデータ区分マスタの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本実施形態における採番マスタの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本実施形態における店舗マスタの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施形態における科目変換マスタの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本実施形態における店舗日報管理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、本実施形態における店舗日報管理処理の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、本実施形態における店舗日報管理処理の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本実施形態における店舗日報管理処理の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、本実施形態における店舗日報管理処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0015】
[1.概要]
まず、本発明の概要を説明する。
【0016】
店舗を構える流通小売業界では、各店舗で毎日日報の入力を行う業務があるが、従来、店舗による現金の変動や雑収入・雑損失のシステム管理ができておらず、仕訳としての反映も動線がつながっていなかった。そのため、従来は、理論レジ金額との差が大きい店舗や原因の特定ができず、手仕訳でまとめて報告しており、現金管理を紙で行っていたため、毎日業務終了後に記帳することで、レジ締に時間がかかっていた。
【0017】
そこで、本実施形態においては、システムでの管理ができていなかった日次で行う業務について、店舗の売上データをPOSレジデータと連携させ、そこから算出した実際の現金在高を日報入力画面上に載せることで、差額を一目瞭然とさせ、差額についてシステム上に原因(内訳)を入力させることで、そのまま会計データに活用し、その結果として、店舗日報入力時に理論レジ金額とあわせて差額を確認させることができ、その内容を仕訳に反映させることができるようにする仕組みを提供している。
【0018】
すなわち、本実施形態においては、店舗日報入力画面にて、実際現金在高の入力・理論現金在高の確認ができ、店舗日報入力画面にて、差額の原因となっている理由(内訳)の入力でき、店舗日報入力の内容をもとに、仕訳データを生成することができる。
【0019】
[2.構成]
本実施形態に係る店舗日報管理装置100の構成の一例について、
図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態における店舗日報管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、店舗日報管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、店舗日報管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0021】
店舗日報管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。店舗日報管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0022】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、店舗日報管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、店舗日報管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0023】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、POS(Point Of Sales)レジスタ、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0024】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、費目マスタ106aとデータ区分マスタ106bと採番マスタ106cと店舗マスタ106dと科目変換マスタ106eと取引データベース106fとを備えている。
【0025】
費目マスタ106aは、収入および支払を含む入出金の費目を設定したマスタである。ここで、費目マスタ106aは、費目、消費税、勘定科目、および、債権科目を紐付けて設定していてもよい。
【0026】
ここで、
図2を参照して、本実施形態における費目マスタ106aの一例について説明する。
図2は、本実施形態における費目マスタ106aの一例を示す図である。
【0027】
図2に示すように、本実施形態における費目マスタ106aにおいては、費目コード、費目名、費目分類、消費税内外区分、消費税率区分、勘定科目コード、および、債権科目区分が紐付けて設定されていてもよい。
【0028】
図1に戻り、データ区分マスタ106bは、店舗日報のデータ区分を設定したマスタである。
【0029】
ここで、
図3を参照して、本実施形態におけるデータ区分マスタ106bの一例について説明する。
図3は、本実施形態におけるデータ区分マスタ106bの一例を示す図である。
【0030】
図3に示すように、本実施形態におけるデータ区分マスタ106bにおいては、データ区分コード、および、データ区分名が紐付けて設定されていてもよい。
【0031】
図1に戻り、採番マスタ106cは、仕訳用計上番号定義を設定したマスタである。
【0032】
ここで、
図4を参照して、本実施形態における採番マスタ106cの一例について説明する。
図4は、本実施形態における採番マスタ106cの一例を示す図である。
【0033】
図4に示すように、本実施形態における採番マスタ106cにおいては、事業所コード、データ区分、連続番号、および、伝票接頭辞が紐付けて設定されていてもよい。
【0034】
図1に戻り、店舗マスタ106dは、店舗を設定したマスタである。
【0035】
ここで、
図5を参照して、本実施形態における店舗マスタ106dの一例について説明する。
図5は、本実施形態における店舗マスタ106dの一例を示す図である。
【0036】
図5に示すように、本実施形態における店舗マスタ106dにおいては、店舗コード、店舗名、レジ元金、および、担当者コードが紐付けて設定されていてもよい。ここで、本実施形態においては、担当者に紐づく事業所コードで採番マスタ106cおよび科目変換マスタ106eが参照されてもよい。
【0037】
図1に戻り、科目変換マスタ106eは、費目に対する勘定科目を設定したマスタである。
【0038】
ここで、
図6を参照して、本実施形態における科目変換マスタ106eの一例について説明する。
図6は、本実施形態における科目変換マスタ106eの一例を示す図である。
【0039】
図6に示すように、本実施形態における科目変換マスタ106eにおいては、事業所コード、データ区分、仕訳種類、借方勘定科目コード、および、貸方勘定科目コードが紐付けて設定されていてもよい。ここで、本実施形態における「レジ誤差金額」おいては、金額のプラス/マイナスにより貸借反転してもよい。
【0040】
図1に戻り、取引データベース106fは、店舗データを記憶する。ここで、取引データベース106fは、店舗のPOSレジスタにて集計されたPOS売上金額を設定した店舗POS売上データを記憶していてもよい。また、店舗データは、店舗日報内訳データ、店舗日報データ、店舗日報仕訳データを含む仕訳データ、仕入データ、支払データ、収入データ、売上データ、経費データ、および/または、その他の会計データ等を記憶していてもよい。
【0041】
制御部102は、店舗日報管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、取引取得部102aと日報取得部102bと変更不可部102cと仕訳作成部102dとを備えている。
【0042】
取引取得部102aは、取引データを取得するする。ここで、取引取得部102aは、店舗POS売上データを取得してもよい。また、取引取得部102aは、取引データを取引データベース106fに登録してもよい。
【0043】
日報取得部102bは、日報データを取得する。ここで、日報取得部102bは、店舗における実際現金在高および本日入金金額、ならびに、現金収入金額および/もしくは現金支払金額が設定された場合、現金収入金額および/もしくは現金支払金額を設定した店舗日報内訳データを取得し、実際現金在高、本日入金金額、店舗POS売上データ、および、店舗日報内訳データに基づいて、店舗におけるレジスタ誤差金額を設定した店舗日報データを取得してもよい。また、日報取得部102bは、店舗における実際現金在高および本日入金金額を設定可能な店舗売上日報入力画面、ならびに、店舗における現金収入金額および現金支払金額を設定可能な現金内訳画面を表示させ、店舗売上日報入力画面にて店舗における実際現金在高および本日入金金額が設定され、且つ、現金内訳画面にて現金収入金額および/もしくは現金支払金額が設定された場合、店舗日報内訳データを取得し、実際現金在高、本日入金金額、店舗POS売上データ、および、店舗日報内訳データに基づいて、店舗におけるレジスタ誤差金額を設定した店舗日報データを取得してもよい。また、日報取得部102bは、店舗POS売上データおよび現金内訳画面起動ボタンを設定し、且つ、実際現金在高および本日入金金額を設定可能な店舗売上日報入力画面を表示させ、店舗売上日報入力画面にて現金内訳画面起動ボタンが選択された場合、店舗における現金収入金額および現金支払金額を設定可能な現金内訳画面を表示させ、店舗売上日報入力画面にて実際現金在高および本日入金金額が設定され、且つ、現金内訳画面にて現金収入金額および/もしくは現金支払金額が設定された場合、店舗日報内訳データを取得し、実際現金在高、本日入金金額、店舗POS売上データ、および、店舗日報内訳データに基づいて、店舗におけるレジスタ誤差金額を設定した店舗日報データを取得し、レジスタ誤差金額を店舗売上日報入力画面に設定してもよい。
【0044】
変更不可部102cは、店舗日報内訳データ、および、店舗日報データを変更不可に制御する。
【0045】
仕訳作成部102dは、仕訳データを作成する。ここで、仕訳作成部102dは、店舗日報内訳データ、および、店舗日報データに基づいて、店舗日報仕訳データを作成してもよい。
【0046】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、
図7から
図11を参照して説明する。
【0047】
[店舗日報管理処理]
ここで、
図7を参照して、本実施形態における店舗日報管理処理の一例について説明する。
図7は、本実施形態における店舗日報管理装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0048】
図7に示すように、取引取得部102aは、店舗のPOSレジスタ112にて集計されたPOS売上金額を設定した店舗POS売上データを取得し、店舗POS売上データを取引データベース106fに登録する(ステップSA-1)。
【0049】
そして、日報取得部102bは、店舗POS売上データおよび現金内訳画面起動ボタンを設定し、且つ、実際現金在高および本日入金金額を設定可能な店舗売上日報入力画面を出力装置114に表示させ、ユーザにより入力装置112を介して店舗売上日報入力画面にて現金内訳画面起動ボタンが選択された場合、店舗における現金収入金額および現金支払金額を設定可能な現金内訳画面を出力装置114に表示させ、ユーザにより入力装置112を介して店舗売上日報入力画面にて実際現金在高および本日入金金額が設定され、且つ、現金内訳画面にて現金収入金額および/もしくは現金支払金額が設定された場合、店舗日報内訳データを取得し、実際現金在高、本日入金金額、店舗POS売上データ、および、店舗日報内訳データに基づいて、店舗におけるレジスタ誤差金額を設定した店舗日報データを取得し、レジスタ誤差金額を出力装置114に表示された店舗売上日報入力画面に設定する(ステップSA-2)。
【0050】
そして、変更不可部102cは、店舗日報内訳データ、および、店舗日報データを変更不可に制御する(ステップSA-3)。
【0051】
そして、仕訳作成部102dは、店舗日報内訳データ、および、店舗日報データに基づいて、店舗日報仕訳データを作成し(ステップSA-4)、処理を終了する。
【0052】
ここで、
図8から
図11を参照して、本実施形態における店舗日報管理処理の一例について説明する。
図8から
図11は、本実施形態における店舗日報管理処理の一例を示す図である。
【0053】
図8に示すように、本実施形態においては、店舗のPOSレジスタ112から店舗の売上データが連携される。
【0054】
そして、
図9に示すように、本実施形態においては、ユーザにより店舗における日報入力が行われた場合、店舗POS売上データより、POS現金売上:理論在高(=売上金額(税抜)+売上消費税額-クレジットカード-商品券-電子マネー社員割引)が集計されて表示され、現金収入金および現金支払金の内訳データが別画面にて入力され、実際現金在高、本日入金金額およびコメントデータが入力され、店舗コードと営業日の日付が入力されたタイミングで店舗日報データの締状態がチェックされ、締済みの場合、警告メッセージが表示されて入力不可となる。なお、本実施形態における店舗日報データには、仕訳データとの紐付きを持たせるための番号が保持されている。
【0055】
そして、
図10に示すように、本実施形態においては、日報データの入力/修正が締め切られ、金額入力に対して、数字確定により修正不可とし、全店舗の日報データが揃った際に、本部にて当処理(翌営業日には内容確定処理)が行われ、締め切り後に修正が必要となった場合、本部への連絡および解除後に、修正される。
【0056】
そして、
図11に示すように、本実施形態においては、仕訳作成処理が本部にて行われ、基本的に前日分の日報データに対する仕訳作成が実行される(まとめて実行も可能)。すなわち、
図11に示すように、本実施形態においては、対象仕訳データとして「店舗日報」が選択され、店舗日報データおよび内訳データをもとに仕訳データが作成される。なお、本実施形態における仕訳作成結果において、仕訳番号は、仕訳データとしての番号が当処理にて採番され、行番号は、仕訳番号内で1から連番が採番され、借方科目および貸方科目は、科目変換マスタ106eより取得され、明細摘要は、店舗コード+固定文言が採用される。
【0057】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0058】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0059】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0060】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0061】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0062】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0063】
また、店舗日報管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0064】
例えば、店舗日報管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて店舗日報管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0065】
また、このコンピュータプログラムは、店舗日報管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0066】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0067】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0068】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0069】
また、店舗日報管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、店舗日報管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0070】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、店舗およびレジを構える流通小売業を含む小売業界等の業界において有用である。
【符号の説明】
【0072】
100 店舗日報管理装置
102 制御部
102a 取引取得部
102b 日報取得部
102c 変更不可部
102d 仕訳作成部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 費目マスタ
106b データ区分マスタ
106c 採番マスタ
106d 店舗マスタ
106e 科目変換マスタ
106f 取引データベース
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク