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特開2024-48163清掃部材、清掃装置、着脱ユニットおよび画像形成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048163
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】清掃部材、清掃装置、着脱ユニットおよび画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/16 20060101AFI20240401BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
G03G15/16
G03G21/00 318
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022154050
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137752
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 岳行
(74)【代理人】
【識別番号】100085040
【弁理士】
【氏名又は名称】小泉 雅裕
(74)【代理人】
【識別番号】100108925
【弁理士】
【氏名又は名称】青谷 一雄
(74)【代理人】
【識別番号】100087343
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 智廣
(72)【発明者】
【氏名】高橋 達也
(72)【発明者】
【氏名】三田村 尚哉
(72)【発明者】
【氏名】下平 彬
【テーマコード(参考)】
2H134
2H200
【Fターム(参考)】
2H134GA01
2H134GA06
2H134GB02
2H134HD01
2H134HD05
2H134HD06
2H134HD08
2H134HD11
2H200GA12
2H200GA23
2H200GB12
2H200JC03
2H200JC12
2H200JC17
2H200LA01
2H200LA02
2H200LA24
2H200LA38
2H200LB02
2H200LB09
2H200LB13
2H200LB37
2H200MC01
2H200MC20
(57)【要約】
【課題】板状の清掃部材における先端面の一部を、トナーが付着して移動する清掃対象面を有する被清掃体の当該清掃対象面にめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることができる清掃部材等を提供する。
【解決手段】清掃部材1は、トナーが付着して移動する清掃対象面を有する被清掃体の当該清掃対象面に先端面12aの角部12cを接触させる弾性接触板12と、弾性接触板12よりも剛性が高く、弾性接触板12をその背面側から接着して支持する支持板13と、を備え、弾性接触板12は、先端面12aが支持板13の先端面13aから突出している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーが付着して移動する清掃対象面を有する被清掃体の当該清掃対象面に先端面の角部を接触させる弾性接触板と、
前記弾性接触板よりも剛性が高く、前記弾性接触板をその背面側から接着して支持する支持板と、
を備え、
前記弾性接触板は、前記先端面が前記支持板の先端面から突出している清掃部材。
【請求項2】
前記弾性接触板の先端面の突出量が、当該弾性接触板の板厚よりも小さい寸法である請求項1に記載の清掃部材。
【請求項3】
前記弾性接触板の板厚が、前記支持板の板厚よりも薄い請求項2に記載の清掃部材。
【請求項4】
前記支持板のヤング率が、前記弾性接触板のヤング率よりも大きい請求項1に記載の清掃部材。
【請求項5】
前記弾性接触板の先端面の突出量は、前記先端面の長手方向の両端部の突出量がそれ以外の部分の突出量よりも少ない請求項1に記載の清掃部材。
【請求項6】
トナーが付着して移動する清掃対象面を有する被清掃体の当該清掃対象面に接触させて前記トナーを掻き取って清掃する板状の清掃部材と、
前記清掃部材を当該清掃部材の先端面の角部が前記清掃対象面に接触するように保持する保持部材と、
を備え、
前記清掃部材が請求項1乃至5のいずれか1項に記載の清掃部材である清掃装置。
【請求項7】
トナーからなる画像を形成する画像形成装置に着脱可能に装着される着脱ユニットであって、
トナーが付着して移動する清掃対象面を有する被清掃体と、
請求項6に記載の清掃装置と、
を備える着脱ユニット。
【請求項8】
トナーからなる画像を記録媒体に形成する画像形成部と、
請求項6に記載の清掃装置と、
を備える画像形成装置。
【請求項9】
前記被清掃体が、トナーからなる像を保持する像保持面を有する像保持体であり、
前記弾性接触板の先端面の突出量は、前記像保持体の前記像保持面のうち像保持有効領域の外側の領域に接触する両端部の突出量が、前記像保持有効領域に接触する部分の突出量よりも少ない請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
トナーからなる画像を記録媒体に形成する画像形成部と、
前記画像形成部の一部を構成する請求項7に記載の着脱ユニットと、
を備える画像形成装置。
【請求項11】
前記着脱ユニットにおける前記被清掃体が、像保持面を有する像保持体であり、
前記弾性接触板の先端面の突出量は、前記像保持体の前記像保持面のうち像保持有効領域の外側の領域に接触する両端部の突出量が、前記像保持有効領域に接触する部分の突出量よりも少ない請求項10に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、清掃部材、清掃装置、着脱ユニットおよび画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、移動する被クリーニング部材に接触した状態で、先端面、腹面、背面、および一対の側面を有するブレード本体部と、
前記一対の側面が対向する方向を幅方向とし、前記腹面と前記背面とが対向する方向を厚み方向とし、前記幅方向及び前記厚み方向とそれぞれ直交する方向を高さ方向としたとき、前記腹面の前記先端面側端部に存在し、前記腹面よりも厚み方向外側に突き出る形状であり、前記先端面から連続する面であって、前記先端面の前記腹面側の端を起点にして前記腹面よりも厚み方向外側かつ前記先端面よりも高さ方向内側の方向に向かって傾斜する傾斜面を有するブレード凸部と、を備え、
前記傾斜面の少なくとも一部が前記被クリーニング部材に接触する接触面であるクリーニングブレードが記載されている。
【0003】
特許文献2には、画像形成後に感光体の表面から転写残トナーを除去する画像形成装置のクリーニング手段であって、
前記感光体に当接して前記転写残トナーを除去する先端部材と、該先端部材を保持するベース部材と、該ベース部材を保持するホルダとを備え、
前記先端部材及び前記ベース部材の硬度は、JISAで80~90度の弾性体で構成され、前記先端部材と前記ベース部材との接続位置における断面形状が、前記先端部材及び前記ベース部材の長手方向から見て曲線的に変化する波板形状であり、前記先端部材の幅が3~5mmであり、かつ、前記ベース部材から前記感光体の当接方向に0.5~1mm突出するように前記ベース部材に保持されたクリーニング手段が記載されている。
また、特許文献2には、前記先端部材と前記ベース部材とのJISAでの硬度として、90度と72度に設定した例(実施例1,4,5)、85度と75度に設定した例(実施例2)、80度と70度に設定した例(実施例3)、および、85度と70度に設定した例(実施例6)が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-181637号公報(請求項1、図3
【特許文献2】特開2007-127898号公報(請求項1、段落0135、図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、板状の清掃部材における先端面の一部を、トナーが付着して移動する清掃対象面を有する被清掃体の当該清掃対象面にめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることができる清掃部材、清掃装置、着脱ユニットおよび画像形成装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明(1)は、
トナーが付着して移動する清掃対象面を有する被清掃体の当該清掃対象面に先端面の角部を接触させる弾性接触板と、
前記弾性接触板よりも剛性が高く、前記弾性接触板をその背面側から接着して支持する支持板と、
を備え、
前記弾性接触板は、前記先端面が前記支持板の先端面から突出している清掃部材である。
【0007】
本発明(2)は、上記発明(1)の清掃部材において、前記弾性接触板の先端面の突出量が、当該弾性接触板の板厚よりも小さい寸法であるものである。
【0008】
本発明(3)は、上記発明(2)の清掃部材において、前記弾性接触板の板厚が、前記支持板の板厚よりも薄いものである。
【0009】
本発明(4)は、上記発明(1)の清掃部材において、前記支持板のヤング率が、前記弾性接触板のヤング率よりも大きいものである。
【0010】
本発明(5)は、上記発明(1)の清掃部材において、前記弾性接触板の先端面の突出量は、前記先端面の長手方向の両端部の突出量がそれ以外の部分の突出量よりも少ないものである。
【0011】
本発明(6)は、
トナーが付着して移動する清掃対象面を有する被清掃体の当該清掃対象面に接触させて前記トナーを掻き取って清掃する板状の清掃部材と、
前記清掃部材を当該清掃部材の先端面の角部が前記清掃対象面に接触するように保持する保持部材と、
を備え、
前記清掃部材が上記発明(1)から(5)のいずれかの清掃部材である清掃装置である。
【0012】
本発明(7)は、
トナーからなる画像を形成する画像形成装置に着脱可能に装着される着脱ユニットであって、
トナーが付着して移動する清掃対象面を有する被清掃体と、
上記発明(6)の清掃装置と、
を備える着脱ユニットである。
【0013】
本発明(8)は、
トナーからなる画像を記録媒体に形成する画像形成部と、
上記発明(6)の清掃装置と、
を備える画像形成装置である。
【0014】
本発明(9)は、上記発明(8)の画像形成装置において、
前記被清掃体が、トナーからなる像を保持する像保持面を有する像保持体であり、
前記弾性接触板の先端面の突出量は、前記像保持体の前記像保持面のうち像保持有効領域の外側の領域に接触する両端部の突出量が、前記像保持有効領域に接触する部分の突出量よりも少ないものである。
【0015】
また、本発明(10)は、
トナーからなる画像を記録媒体に形成する画像形成部と、
前記画像形成部の一部を構成する上記発明(7)の着脱ユニットと、
を備える画像形成装置である。
【0016】
本発明(11)は、上記発明(10)の画像形成装置において、
前記着脱ユニットにおける前記被清掃体が、像保持面を有する像保持体であり、
前記弾性接触板の先端面の突出量は、前記像保持体の前記像保持面のうち像保持有効領域の外側の領域に接触する両端部の突出量が、前記像保持有効領域に接触する部分の突出量よりも少ないものである。
【発明の効果】
【0017】
上記発明(1)によれば、板状の清掃部材における先端面の一部を、トナーが付着して移動する清掃対象面を有する被清掃体の当該清掃対象面にめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることができる。
【0018】
上記発明(2)によれば、弾性接触板の先端面の突出量が弾性接触板の板厚と同じ寸法又はそれよりも大きい寸法である場合に比べて、弾性接触板の先端面の一部を清掃対象面にめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることができる。
【0019】
上記発明(3)によれば、弾性接触板の板厚が支持板の板厚よりも厚いか又は同じである場合に比べて、弾性接触板の先端面の一部を清掃対象面にめくれにくい状態で接触させ続けることができる。
【0020】
上記発明(4)によれば、支持板のヤング率が弾性接触板のヤング率と同じ又はそれよりも小さい場合に比べて、弾性接触板の先端面の一部を清掃対象面にめくれにくい状態で接触させ続けることができる。
【0021】
上記発明(5)によれば、弾性接触板の先端面の突出量が先端面の長手方向の全域で同じである場合に比べて、弾性接触板の先端面の一部を清掃対象面にめくれにくい状態で接触させ続けることができる。
【0022】
上記発明(6)によれば、板状の清掃部材における先端面の一部を、被清掃体の清掃対象面にめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることができる。
【0023】
上記発明(7)によれば、着脱ユニットにおける被清掃体の清掃対象面に、清掃装置における清掃部材の弾性接触板の先端面の一部をめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることができる。
【0024】
上記発明(8)によれば、画像形成装置における被清掃体の清掃対象面に、清掃装置における清掃部材の弾性接触板の先端面の一部をめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることができる。
【0025】
上記発明(9)によれば、清掃装置において、画像形成部における像保持体の像保持有効領域に対する清掃性能を確保しつつ、弾性接触板の先端面の一部をよりめくれにくくすることができる。
【0026】
上記発明(10)によれば、着脱ユニットにおける被清掃体の清掃対象面に、清掃装置における清掃部材の弾性接触板の先端面の一部をめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることができる。
【0027】
上記発明(11)によれば、清掃装置において、着脱ユニットにおける像保持体の像保持有効領域に対する清掃性能を確保しつつ、弾性接触板の先端面の一部をよりめくれにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】実施の形態1に係る清掃部材の概略斜視図である。
図2図1の清掃部材のII-II線に沿う断面図である。
図3】実施の形態1に係る清掃装置の概要図である。
図4図3の清掃装置における清掃部材の清掃対象面に対する接触の状態を示す概要図である。
図5】(A)は清掃部材の清掃時の状態を拡大して示す概略説明図、(B)は(A)の清掃部材による清掃の状態を拡大して示す概略説明図である。
図6】実施の形態1に係る画像形成装置の概要図である。
図7図6の画像形成装置における作像ユニットの概要図である。
図8】(A)は清掃装置を備えた着脱ユニットの一例の概要図、(B)は清掃装置を備えた着脱ユニットの他の例の概要図である。
図9】(A)は清掃部材の変形例1の概要図、(B)は清掃部材の変形例2の概要図、(C)は清掃部材の変形例3の概要図である。
図10】(A)は清掃部材の変形例4の断面概要図、(B)は清掃部材の変形例5の断面概要図である。
図11】(A)は比較例の清掃部材の清掃時における接触状態を拡大して示す概略説明図、(B)は(A)の清掃部材による清掃の状態を拡大して示す概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
【0030】
◎実施の形態1.
実施の形態1に係る清掃部材1、清掃装置2、画像形成装置3および着脱ユニット7は、以下に説明するよう構成されている。
【0031】
(清掃部材)
実施の形態1に係る清掃部材1は、トナーが付着して移動する清掃対象面91を有する被清掃体90(図3等を参照)の清掃対象面91に接触して不要なトナーを掻き取ることにより清掃対象面91を清掃する板状の部材である。清掃部材1は、いわゆるクリーニングブレードと称される部材でもある。不要なトナーは、清掃対象面91から除去すべきトナーである。
【0032】
清掃部材1は、図1図2に示されるように、弾性接触板12と支持板13とを備えている。このため、清掃部材1は、弾性接触板12と支持板13とを備えた2層構造の部材として構成されている。
【0033】
弾性接触板12は、清掃に使用される際、図3等に示されるように、その先端面12aの角部12cが、被清掃体90の清掃対象面91に最初に接触させられる板状の部分である。
【0034】
実施の形態1における弾性接触板12は、清掃対象面91の移動する方向(移動方向)J1とほぼ直交する方向に所要の長さL1および幅で延びる横長の長方形からなる面と所要の板厚D1を有する板部材である。長さL1は、移動方向J1にほぼ沿うよう測定される部分の寸法である。幅は、移動方向J1にほぼ直交する方向に沿うように測定される部分の寸法である。ほぼ直交するとは、移動方向J1との交差角が直角(90°)または直角±3°の範囲内の角度になる交差状態である。
【0035】
また、弾性接触板12は、図2に示されるように、清掃対象面91に接触する際に、清掃対象面91の移動方向J1(図3参照)の上流側に向く先端面12aと、先端面12aと反対側に存在する後端面12bと、清掃対象面91に移動方向J1の下流側に向く腹面12fと、腹面12fと反対側に存在する背面12rと、移動方向J1にほぼ直交する方向の両端に存在する一対の側面12s(図1参照)を有している。
先端面12aの角部12cは、先端面12aと腹面12fがほぼ直角で交わる辺の部分である。
【0036】
また、弾性接触板12は、その板厚D1が支持板13の板厚D2よりも薄い関係にある。板厚D1は、0.1~1mmの厚さであり、例えば、板厚D2に対して0.1倍以上0.5未満倍であることが好ましい。弾性接触板12の板厚D1が支持板の板厚D2と同じか又は板厚D2よりも厚い場合には、弾性接触板12ひいては清掃部材1がめくれやすくなる等の不具合がある。
【0037】
さらに、弾性接触板12は、弾性を有する板状の部材である。弾性接触板12は、例えば、ポリウレタン、シリコンゴム、ブタジエンゴム等の材料で構成されている。
弾性接触板12は、ヤング率が5.0MPa以上17.2MPa以下であることが好ましい。ヤング率の測定は、測定対象の部材である弾性接触板12をダンベル形状に切り抜いた後、引っ張り試験機(東洋精機社製:ストログラフVE)を用いて行われる。
【0038】
次に、支持板13は、弾性接触板12を背面12r側から接着して支持する板状の部分である。また、支持板13は、弾性接触板12よりも剛性が高い板状の部分でもある。
【0039】
実施の形態1における支持板13は、清掃対象面91の移動方向J1とほぼ直交する方向に所要の長さL2および幅で延びる横長の長方形からなる面と所要の板厚D2を有する板部材である。
【0040】
また、支持板13は、その板厚D2が弾性接触板12の板厚D1よりも厚い関係にある。これにより、支持板13は、弾性接触板12よりも剛性が高い部材として構成しやすくなる。
【0041】
また、支持板13は、弾性を有する板状の部材であることが好ましい。支持板13は、例えば、ポリウレタン、エポキシ樹脂等の材料で構成されている。
支持板13は、弾性接触板12よりも剛性が高いものであるため、ヤング率が弾性接触板12のヤング率よりも大きい関係にある。支持板13のヤング率は、弾性接触板12のヤング率に対して1.5~3.0倍であることが好ましい。これにより、支持板13は、弾性接触板12を適切に支持することができる。
【0042】
さらに、支持板13は、その横長の長方形からなる片面に、弾性接触板12をその背面12r側から接着することで支持する。
この支持板13と弾性接触板12は、例えば、次のようにして接着した状態に製作される。すなわち、延伸成形機において、最初に支持体13を構成する材料を流し込んで板状に延伸成形して半硬化状にしたところで、その片面上に弾性接触板12を構成する材料を流し込んで同様に延伸成形して硬化させることで行われる。なお、この製作方法に限定されるものではない。
【0043】
そして、清掃部材1は、図1図2に示されるように、弾性接触板12の先端面12aが支持板13の先端面13aから突出する状態で支持板13に支持されている。
【0044】
弾性接触板12の先端面12aの突出量Eは、弾性接触板12の板厚D1よりも小さい寸法(E<D1)であることが好ましい。突出量Eは、例えば、0.5mmよりも小さい寸法である。突出量Eが弾性接触板12の板厚D1と同じ寸法か又は板厚D1よりも大きい寸法である場合には、弾性接触板12の先端部ひいては清掃部材1の先端部が局所的にめくれやすくなる等の不具合がある。
【0045】
また、実施の形態1における弾性接触板12は、図2等に示されるように、その後端面12bを支持板13の後端面13bと揃えた状態(面一の状態)で、かつその側面12sを支持板13の側面13sと揃えた状態で、支持板13に支持されている。
【0046】
以上説明した清掃部材1は、その使用に際しては、先端面12aが清掃対象面91の移動方向J1に向き合う状態において、その先端面12aの角部12cが清掃対象面91に最初に接触する姿勢に保持して使用される(図3参照)。また、清掃部材1は、その先端面12aの角部12cを、清掃対象面91の移動方向J1とほぼ直交する方向に沿う状態で接触させて使用される。
【0047】
また、清掃部材1を使用して清掃が行われる被清掃体90は、除去すべき不要なトナーが付着して移動し、清掃部材1を接触させて清掃することが有効な清掃対象面91を有するものであればよい。
トナーは、乾式の現像剤を構成する材料である。また、トナーは、微細な粒状の本体(主体)に、その本体よりも微小な潤滑剤等の外添剤が付着されている。
【0048】
(清掃装置)
実施の形態1に係る清掃装置2は、図3に示されるように、筐体20と、筐体20の内部に配置される板状の清掃部材21、保持部材22等を備えている。
【0049】
筐体20は、清掃部材21で掻き取った廃トナー等を収容するとともに清掃部材21等を収容して配置する内部の収容空間20sと、被清掃体90の清掃対象面91に向き合う部位に設けられる清掃開口部20kを有している。また、筐体20は、清掃開口部20kに廃トナーの漏れ出しを防止するシール材25が設けられている。シール材25としては、フィルム等の部材が使用される。
【0050】
板状の清掃部材21は、被清掃体90の清掃対象面91に接触させて清掃対象面91に付着する不要なトナーを掻き取って清掃する板状の部材である。この清掃部材21としては、前述した清掃部材1が適用される。
【0051】
保持部材22は、筐体20の内部において、清掃部材21をその清掃部材21の先端面21aの角部21cが清掃対象面91に接触するように保持する部材である。
ここで、実際には、清掃部材21は清掃部材1であり、清掃部材21の先端面21aの角部21cは清掃部材1における弾性接触板12の先端面12aの角部12cになる。
【0052】
実施の形態1における保持部材22は、清掃部材1を取り付けて保持する保持部を有する形状からなり、例えば金属等の材料で形成される。保持部材22は、例えば、筐体20の内部の収容空間20sにおける底面20dに直接又は取付け部を介して固定される。
【0053】
また、保持部材22は、図4に示されるように、清掃部材1における支持板13のうち所要長さL3の後端側部分を密着させた状態で保持する。これにより、清掃部材1の支持板13は、その全体の長さL2のうち保持部材22に保持される後端側部分の長さL3を除いて残る長さL4の先方側部分が、保持部材22に保持されない非保持部(フリーな部分)を有した状態で保持されて使用される。
【0054】
さらに、保持部材22は、図4に示されるように、例えば、清掃部材1が清掃対象面91に対して所要の設定角度θ、所要の食い込み量αおよび所要の押し付け力Fになるように清掃部材1における支持板13の後端側部分を保持する。
【0055】
清掃部材1の設定角度θは、先端面12aが清掃対象面91の移動方向J1に向き合う状態において弾性接触板12の腹面12fと清掃対象面91(曲面の場合は接触位置における接線TL)とのなす角度(鋭角)である。設定角度θは、例えば、5°以上30°以下の範囲内で設定される。
【0056】
清掃部材1の食い込み量αは、設計上において、清掃部材1を設定角度θで取り付けた際に、清掃部材1の支持板13の先端側部分が弾性変形して撓まない状態(図4中の二点鎖線で示す状態)を想定したときの弾性接触板12の角部12cが清掃対象面91に食い込む量(長さ)である。食い込み量αは、例えば、0.5mm以上1.5mm以下の範囲内で設定される。
【0057】
清掃部材1の押し付け力Fは、清掃部材1(弾性接触板12の角部12c)を清掃対象面91に押し付ける力である。押し付け力Fは、例えば、1gf/mm以上2gf/mm以下の範囲内で設定される。
【0058】
また、清掃装置2では、図3に示されるように、筐体20の内部に、清掃部材1で掻き取られて収容空間20sに収容される廃トナーを搬送する搬送部材23を備えている。
【0059】
搬送部材23は、収容空間20sのうち清掃部材1と筐体20の背面壁20rとの間の下部に設置されている。また、搬送部材23は、廃トナーを例えば廃トナーが回収される回収容器35(図4参照)に向けて筐体20の外部に送り出すように搬送する。
搬送部材23としては、例えば、筐体20の内部の収容空間20sにおいて搬送する方向に沿って配置される回転軸23aと、回転軸23aの外周面に螺旋状に設けられる搬送羽根23bとからなるスクリューオーガが適用される。
なお、清掃装置2は、搬送部材23を備えていないものであっても構わない。
【0060】
(清掃装置による清掃動作)
以上説明した清掃装置2は、その使用に際しては、図3に示されるように、筐体20をその清掃開口部20kが被清掃体90の清掃すべき清掃対象面91に向き合う位置になるよう配置され、また、清掃部材1が清掃開口部20kに存在する清掃対象面91に対して上記した状態で接触するよう配置することで使用される。
【0061】
そして、清掃装置2は、その使用時には、図4に示されるように、清掃部材1の弾性接触板12の先端面12aの角部12cが、移動方向J1に移動する被清掃体90の清掃対象面91に最初に接触した状態におかれる。
【0062】
この際、清掃部材1は、図5(A)に拡大して例示されるように、弾性接触板12の先端面12aの一部、すなわち角部12cに近い部分が、移動する清掃対象面91との接触で発生する摩擦力(引き込み力)により移動方向J1の下流側に引き込まれるように歪んだ状態に弾性変形して清掃対象面91に接触する。
これにより、清掃部材1は、弾性接触板12の先端面12aの一部である角部12cに近い部分が所要の接触幅ts1で清掃対象面91と接触し続けるようになる。このときの接触幅ts1は、例えば1μm~100μm程度である。
【0063】
ちなみに、このように清掃部材1における弾性接触板12の先端面12aの一部が清掃対象面91に所要の接触幅ts1で接触する状態は、清掃性能が確保される状態に相当するものであり、また、例えばタッグした状態とも称される。また、弾性接触板12の先端面12aの上記一部は、清掃対象面91が停止して移動しないときには、上記した弾性変形した状態から復元した形状に戻る。
【0064】
さらに、弾性接触板12の先端面12aの上記部分が弾性変形して所要の接触幅ts1で清掃対象面91に接触するのは、次の理由によるものと推測される。
すなわち、そのように接触するのは、弾性接触板12の先端面12aが支持板13の先端面13aから所要の突出量Eで突出しているため、弾性接触板12の支持板13の先端面13aから突出している部分12gが、図5(A)に示されるように背面(12r)側から支持板13に支持されて固定された状態になるという制約が少なく、適度に弾性変形しやすい状態におかれていることによるものと推測される。
【0065】
この結果、清掃装置2では、図5(B)に例示されるように、清掃対象面91に付着するトナー80が清掃部材1における弾性接触板12の先端面12aで止められて掻き取られる。清掃部材1で掻き取られたトナー80は、筐体20の収容空間20sに落下して、廃トナーとして収容される。
【0066】
また、清掃装置2では、トナー80に付着する外添剤81が、弾性接触板12の先端面12aでせき止められてダムを形成するように滞留した外添剤溜まり81dを形成する。
これにより、清掃装置2においては、清掃部材1の弾性接触板12の先端面12aで止められたトナー80が、外添剤溜まり81dにより弾性接触板12と清掃対象面91との間をすり抜けることも抑止される。
【0067】
また、清掃装置2では、その外添剤溜まり81dの一部が、弾性接触板12の先端面12aのうち清掃対象面91と接触する部分と清掃対象面91の間に供給されて潤滑剤のように機能する。
これにより、清掃装置2においては、清掃部材1の弾性接触板12と清掃対象面91の間の摩擦力が低減され、弾性接触板12の先端面12aの部分が移動する清掃対象面91によって移動方向J1の下流側に引き込まれる作用が増大することが抑制される。その結果として、弾性接触板12の先端面12aを含む先端側部分は、めくれることが抑制される。
【0068】
清掃部材1におけるめくれは、図5(B)に二点鎖線で敢えて例示すれば、弾性接触板12の先端面12aの角部12cとは反対側の第二角部12e(先端面12aと背面12rが交わる辺の部分)が清掃対象面91に接触するようになるまで弾性変形してしまうような現象である。
このようなめくれの発生が抑制されることによって、清掃装置2では、清掃部材1が清掃対象面91に所要の接触幅ts1で接触する状態が維持され続けるようになり、清掃性能が確保されやすくなる。また、清掃部材1を適用する清掃装置2においては、清掃対象面91に存在する不要なトナーの量が相対的に少ない場合であっても、清掃部材1のめくれが発生しにくい状態が維持される。不要なトナーの量が相対的に少ない場合とは、例えば、画像密度が低い像形成の動作、換言すればトナーの使用量が少ない像形成の動作が連続する場合である。
【0069】
しかも、清掃装置2では、清掃部材1の弾性接触板12が支持板13よりも突出しているものの、弾性接触板12よりも剛性の高い支持板13により背面12rから支持されている。
これにより、清掃装置2における清掃部材1は、弾性接触板12の先端面12aの一部を、被清掃体90の移動する清掃対象面91にめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることが可能になる。
【0070】
したがって、清掃装置2によれば、清掃部材1における弾性接触板12がめくれることが抑制されるとともに、清掃部材1における弾性接触板12が清掃対象面91に所要の接触幅ts1で接触する状態が更に維持されやすくなって清掃性能も更に確保されやすくなる。
【0071】
参考までに、清掃装置2の清掃部材1に代えて、図11(A)に例示されるように、弾性接触板12の先端面12aが支持板13の先端面13aから突出せず面一の状態にした構成からなる比較例の清掃部材100を適用した場合は、次の不具合がある。
【0072】
すなわち、比較例の清掃部材100では、図11(A)に例示されるように、弾性接触板12の先端面12aの角部12cを移動する清掃対象面91に接触させたとき、先端面12aの清掃対象面91との接触幅ts2が清掃部材1の場合の接触幅ts1よりも少なくなる。このため、清掃部材100では、弾性接触板12の先端面12aの一部である角部12cに近い部分を、清掃対象面91に対して十分に接触させた状態を確保することができない。
これは、弾性接触板12がその先端面12aの背面側まで弾性接触板12よりも剛性の高い支持板13に支持されているためであると考えられる。つまり、このような支持により、弾性接触板12の先端面12a側になる先端側部分は、その剛性が高まった状態になり、清掃対象面91の移動方向J1の下流側に引き込まれる作用を受けても適度な弾性変形が発生しにくい状態になるためであると推測される。
【0073】
この結果、比較例の清掃部材100では、図11(B)に例示されるように、外添剤溜まり81dが形成されにくくなって、トナー80の一部80xが外添剤81の一部81xと共に、清掃部材100と清掃対象面91の間からすり抜けてしまい、清掃性能が確保されにくくなる。
【0074】
(画像形成装置)
実施の形態1に係る画像形成装置3は、トナー80からなる画像を形成する装置であり、図6に示されるように、本体30と、本体30の内部に配置される画像形成部4、上記清掃装置2等を備えている。
【0075】
本体30は、画像形成部4や清掃装置2等を収容して配置する内部の収容空間30sと、画像が形成された記録媒体8を排出して収容する排出収容部31等を有している。排出収容部31は、本体30の上面部に斜めに窪んだ斜面として設けられている。本体30は、構造フレーム、外装材等の材料を用いて箱状の形状に形成されている。
【0076】
画像形成部4は、トナー80からなる画像を記録媒体8に形成する部分である。
実施の形態1における画像形成部4は、トナー80からなるトナー像を形成する作像ユニット40と、作像ユニット40で形成されたトナー像を中継して記録媒体8に転写する中間転写ユニット50と、記録媒体8に転写されたトナー像を記録媒体8に定着させる定着装置58と、記録媒体8を収容して供給する媒体供給ユニット60とで構成されている。
【0077】
作像ユニット40は、例えば、4つの色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナーからなる各色のトナー像をそれぞれ専用に形成する4つの作像ユニット40A,40B,40C,40Dで構成されている。
4つの作像ユニット40A,40B,40C,40Dは、本体30の収容空間30s内に直列状に配置されている。
【0078】
また、作像ユニット40A,40B,40C,40Dは、使用するトナーの色が上記4色の異なる色で相違するが、それ以外はいずれもほぼ同じ構成になっている。
すなわち、作像ユニット40A,40B,40C,40Dは、図7に示されるように、像保持体の一例であるドラム状の感光体41を有し、その感光体41の周囲に、帯電装置42、潜像形成装置(像露光装置)43、現像装置44A,44B,44C,44D、清掃装置46等の機器を配置して構成されている。
【0079】
感光体41は、感光層を有するととものトナー像を保持する像保持面41aを有する像保持体であり、矢印J2で示す方向に回転する。
潜像形成装置43は、感光体41の帯電された後の像保持面41aに画像情報に基づく露光をして静電潜像を形成する装置である。また、潜像形成装置43は、外部から入力される画像情報が図示しない画像処理手段等で所要の処理が施されることで生成される画像信号を受けて作動する。
【0080】
現像装置44A,44B,44C,44Dは、上記4色のいずれか1色のトナーをそれぞれ専用に使用する。トナーとしては、例えばトナーとキャリアを含む二成分現像剤のトナーが使用される。
清掃装置46は、感光体41の一次転写位置を通過した像保持面41aに接触してトナーを掻き取ることで像保持面41aを清掃する清掃部材47を有している。
【0081】
中間転写ユニット50は、無端ベルト状の中間転写体51と、中間転写体51を回転可能に支持する支持ロール52,53と、一次転写ロール54と、二次転写ロール55と、清掃装置56等の機器を配置して構成されている。
【0082】
中間転写体51は、作像ユニット40A,40B,40C,40Dで形成される各色のトナー像を保持する像保持面51aを有した無端ベルトである。中間転写体51は、矢印J3で示す方向に回転する支持ロール52、53により、矢印J1で示す移動方向に循環するよう移動する。
【0083】
一次転写ロール54は、中間転写体51が作像ユニット40A,40B,40C,40Dの各感光体41と対峙する各位置(一次転写位置)で中間転写体51を各感光体41にそれぞれ押し付けて回転する方式の転写装置である。一次転写ロール54は、各感光体41に形成されたトナー像を中間転写体51の像保持面51aにそれぞれ一次転写させる。
二次転写ロール55は、中間転写体51が支持ロール53と対峙する位置(二次転写位置)で中間転写体51を支持ロール53に押し付けて回転する方式の転写装置である。二次転写ロール55は、中間転写体51に一次転写されたトナー像を記録媒体8に一括して二次転写させる。
【0084】
清掃装置56は、ベルト状の中間転写体51のうち二次転写位置を通過した後の像保持面51a(具体的にはベルト外周面)に接触してトナーを掻き取ることで像保持面51aを清掃する装置である。
清掃装置56としては、上述した清掃装置2(図3参照)を適用している。
このため、画像形成装置3においては、清掃装置2からなる清掃装置56により清掃される被清掃体90がベルト状の中間転写体51になり、清掃対象面91が中間転写体51の像保持面51aになる。また、清掃装置56は、図6に示されるように、清掃装置2の場合と同様に、筐体20,清掃部材1,保持部材22等を備えている。さらに、清掃装置56は、図3図6に示されるように、中間転写体51の支持ロール52に掛け回されている部分に清掃部材1を接触させるように配置されている。
【0085】
定着装置58は、中間転写ユニット50の二次転写位置で二次転写されたトナー像を記録媒体8に定着させる装置である。
定着装置58は、記録媒体8の導入口や排出口が設けられた筐体の内部空間に、加熱用回転体、加圧用回転体等の機器を配置して構成されている。また、定着装置58は、加熱用回転体と加圧用回転体が圧接し合う部分が定着の処理を行う定着ニップ部になる。
【0086】
媒体供給ユニット60は、中間転写ユニット50における二次転写位置に供給すべき所要のサイズの記録媒体8を収容して送り出す装置である。媒体供給ユニット60は、記録媒体8を収容する収容体61と、記録媒体8を1つずつ送り出す送出装置62等の機器を配置して構成されている。
記録媒体8は、本体30の内部での収容および搬送が可能でかつトナー像の転写および定着が可能な普通紙、コート紙、厚紙、封筒等の媒体であればよく、その材質、形態等については特に制約されるものでない。
【0087】
図6における符号65で示す一点鎖線は、本体30の内部で記録媒体8が搬送される主な搬送路である。搬送路は、記録媒体8を挟持して搬送する複数の搬送ロール66a,66b,66c,66dや、記録媒体8の搬送空間を確保して記録媒体8の搬送を案内する図示しない複数の案内部材等を配置して構成されている。
【0088】
画像形成装置3による多色画像の形成動作は、例えば、次のようにして行われる。
以下の説明で形成される多色画像は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの4色のトナーを組み合わせて構成される、いわゆるフルカラー画像になる。
【0089】
はじめに、画像形成装置3では、図示しない制御手段が画像を形成する動作の指令を受けると、画像形成部4における作像ユニット40A,40B,40C,40Dと中間転写ユニット50において帯電動作、露光動作、現像動作、転写動作、清掃動作等がそれぞれ実行される。その一方で、画像形成装置3では、画像形成部4における媒体供給ユニット60において記録媒体8の二次転写位置への媒体供給動作が実行される。
これにより、画像形成装置3では、作像ユニット40A,40B,40C,40Dにおけるドラム状の各感光体41上に所定の色のトナー像がそれぞれ形成される。また、画像形成装置3では、その各色のトナー像が中間転写ユニット50におけるベルト状の中間転写体51を一次転写された後に、搬送路65を経由して二次転写位置に供給される記録媒体8に重ね合わせられるように二次転写される。
【0090】
続いて、画像形成装置3では、定着装置58において、トナー像が二次転写された記録媒体8が加熱用回転体と加圧用回転体とが接触する定着ニップ部に導入されて通過させられる定着動作が実行される。
これにより、画像形成装置3では、未定着のトナー像が加圧下で加熱されて記録媒体8に定着させられる。定着後の記録媒体8は、搬送路65を経由して排出収容部31に排出されて収容される。
【0091】
以上説明した動作により、画像形成装置3による1つの記録媒体8の片面に対する多色画像の基本的な形成動作が完了する。
【0092】
また、画像形成装置3においては、中間転写ユニット50におけるベルト状の中間転写体51における清掃対象面91である像保持面51aが清掃装置2からなる清掃装置56により清掃される(図3参照)。
【0093】
この清掃の際、清掃装置2では、上述したように清掃部材1における弾性接触板12の先端面12aの一部(角部12cに近い部分)を、中間転写体51の移動する像保持面51aに対してめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることが可能になる(図5参照)。
これにより、中間転写ユニット50の清掃装置2においても、清掃部材1における弾性接触板12のめくれることが抑制されるとともに、清掃部材1における弾性接触板12が中間転写体51の像保持面51aに所要の接触幅ts1で接触して清掃性能が確保されやすくなる。また、清掃部材1を適用する清掃装置2においては、清掃対象面91である像保持面51aに存在する不要なトナーの量が相対的に少ないとき(例えば、画像形成密度が低い像形成の動作が連続する場合)であっても、清掃部材1のめくれが発生しにくい状態が維持される。
【0094】
この結果、画像形成装置3では、中間転写ユニット50におけるベルト状の中間転写体51の像保持面51aが、清掃装置2によって清掃部材1のめくれが抑えられて良好に清掃され、これによって中間転写ユニット50におけるトナー像の一次転写および二次転写が良好に行われる。
【0095】
(着脱ユニット)
実施の形態1に係る着脱ユニット7は、例えば、画像形成装置3の作像ユニット40A,40B,40C,40Dにおける一部分を、図8(A)に例示されるように、本体30最終的には各作像ユニット40に対して着脱可能に装着されるプロセス着脱ユニット71として構成したものである。
【0096】
実施の形態1におけるプロセス着脱ユニット71は、ドラム状の感光体41、帯電装置42および清掃装置46が、支持フレーム72に一体的に取り付けられたユニット(又はカートリッジ)として構成されている。
【0097】
また、プロセス着脱ユニット71は、ドラム状の感光体41の清掃装置46として、上述した清掃装置2を適用している。
このため、プロセス着脱ユニット71においては、清掃装置2により清掃される被清掃体90がドラム状の感光体41になり、また清掃対象面91が感光体41の像保持面(具体的にはドラムの外周面)41aになる。また、清掃装置46は、図8(A)に示されるように、清掃装置2の場合と同様に、筐体20,清掃部材1,保持部材22等を備えている。さらに、清掃装置46は、図8(A)に示されるように、感光体41の像保持面41aのうち転写動作で帯電動作前になる部分に清掃部材1を接触させるように配置されている。
【0098】
また、プロセス着脱ユニット71は、例えば、それ単独で画像形成装置3の本体30の手前側に引き出して取り外すか、又は該当する作像ユニット40の一部を本体30の手前側に引き出した状態にしたうえでプロセス着脱ユニット71の部分を取り外すように構成される。
【0099】
清掃装置2を備えた着脱ユニット7の一例であるプロセス着脱ユニット71では、感光体41の像保持面41aに、清掃装置2における清掃部材1の弾性接触板12の先端面12aの一部(角部12cに近い部分)をめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることが可能になる。
【0100】
これにより、プロセス着脱ユニット71を画像形成装置3の本体30に装着して使用した場合は、プロセス着脱ユニット71におけるドラム状の感光体41の像保持面41aが清掃装置2により清掃部材1のめくれが抑えられて良好に清掃され、それによってプロセス着脱ユニット71が装着された作像ユニット40における帯電、露光(潜像の形成)、現像等が良好に行われる。
【0101】
(着脱ユニットの変形例)
なお、プロセス着脱ユニット71は、清掃装置2と、清掃装置2により清掃する被清掃体90とを少なくとも備えたものであればよい。
このため、プロセス着脱ユニット71は、帯電装置42を備えないものであってもよい。また、プロセス着脱ユニット71は、清掃装置2と被清掃体90である感光体41の他に、潜像形成装置43又は現像装置44(A,B,C,Dのいずれか)を備えたものであってもよい。
【0102】
また、着脱ユニット7としては、画像形成装置3の中間転写ユニット50における一部分を、図8(B)に例示されるように、本体30(最終的には中間転写ユニット50)に対して着脱可能に装着される転写着脱ユニット75として構成したものである。
【0103】
実施の形態1における転写着脱ユニット75は、ベルト状の中間転写体51、支持ロール52,53、一次転写ロール54および清掃装置56が、支持フレーム76に一体的に取り付けられたユニット(又はカートリッジ)として構成されている。
また、転写着脱ユニット75は、ベルト状の中間転写体51の清掃装置56として、上述した清掃装置2を適用したものである。このため、転写着脱ユニット75においては、清掃装置2により清掃される被清掃体90がベルト状の中間転写体51になり、また清掃対象面91が中間転写体51の像保持面(具体的にはベルトの外周面)51aになる。
【0104】
また、転写着脱ユニット75は、例えば、それ単独で画像形成装置3の本体30の手前側に引き出して取り外すか、又は中間転写ユニット50の一部又は全部を本体30の手前側に引き出した状態にしたうえで転写着脱ユニット75の部分を取り外すように構成される。
【0105】
清掃装置2を備えた着脱ユニット7の他の例である転写着脱ユニット75では、中間転写体51の像保持面41aに、清掃装置2における清掃部材1の弾性接触板12の先端面12aの一部(角部12cに近い部分)をめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることが可能になる。
【0106】
これにより、転写着脱ユニット75を画像形成装置3に装着して使用した場合は、転写着脱ユニット75におけるベルト状の中間転写体51における像保持面51aが清掃装置2により清掃部材1のめくれが抑えられて良好に清掃され、それによって中間転写ユニット50における一次転写、二次転写等が良好に行われる。
【0107】
また、転写着脱ユニット75は、清掃装置2と、清掃装置2により清掃する被清掃体90とを少なくとも備えたものであればよい。
このため、転写着脱ユニット75は、一次転写ロール54を備えないものであってもよい。また、転写着脱ユニット75は、二次転写ロール55も備えたものであってもよい。
【0108】
◎他の変形例.
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態1で説明した構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で種々の変形や実施が可能である。
このため、本発明は、例えば、以下に示す変形例等も含むものである。
【0109】
被清掃体90がトナーからなる像を保持するとともに清掃対象面91になる像保持面95aを有する像保持体95(感光体、中間転写体など)であって、その清掃対象面91になる像保持面95aに、図9に示されるように像保持有効領域96が設定されている場合がある。
【0110】
この場合、像保持体95の像保持面95aを清掃する清掃部材1における弾性接触板12の先端面12aの突出量Eは、その一部を相違させてもよい。
すなわち、その突出量Eについては、図9(A)から同図(C)に例示されるように、像保持体95の像保持面95aの清掃すべき清掃対象面91のうち像保持有効領域96の外側の領域97a,97bに接触する両端部(12j,12h,12k,12m)の突出量(P2~P5)が、像保持有効領域96に接触する部分12dの突出量E1よりも少ない関係にしてもよい。
【0111】
このような弾性接触板12における両端部の突出量を突出量E1よりも少ない関係にした場合は、その両端部が清掃時に移動する清掃対象面91に接触する力が相対的に弱くなって清掃対象面91から受ける引き込み力も相対的に弱くなる。この結果、弾性接触板12は、その両端部でめくれ始めるきっかけが少なくなり、弾性接触板12全体としてもめくれにくくなる。
【0112】
ここで、像保持有効領域96は、トナーからなる画像を構成する像(潜像を含む)を保持することが可能になっている領域である。
また、像保持有効領域96の外側の領域97a,97bは、清掃対象面91の移動方向とほぼ直交する方向において像保持有効領域96の両外側(片側でもよい)に隣接する領域である。この外側の領域97a,97bは、例えば、画像を最終的に構成しない像(例えば制御用のパターン像)が保持される領域でもあるが、まったく像を保持しない領域であっても構わない。
【0113】
図9(A)に例示する変形例1の清掃部材1Bは、清掃時に像保持面95aにおける外側の領域97a,97bに弾性変形して接触する弾性接触板12の両端部12jを、像保持有効領域96に接触する弾性接触板12の部分12dから支持板13の先端面13aに次第に近づくように傾斜させた斜め先端面としたものである。
この斜め先端面からなる両端部12jの突出量E2は、像保持有効領域96に接触する弾性接触板12の部分12dから遠ざかるにつれて漸減する突出量になる。
ちなみに、この斜め先端面からなる両端部12jは、支持板13の先端面13aに近づく部分になる程、清掃時に像保持面95aに殆んど接触しなくなる。
【0114】
図9(B)に例示する変形例2の清掃部材1Cは、清掃時に像保持面95aにおける外側の領域97a,97bに弾性変形して接触する弾性接触板12の両端部を、像保持有効領域96に接触する弾性接触板12の部分12dの突出量E1よりも少ない一定の突出量E3(<E1)からなる第一突出面12hと、像保持有効領域96に接触する弾性接触板12の部分12dから第一突出面12hに次第に近づくように傾斜させた第二斜め先端面12kとしたものである。
【0115】
第一突出面12hからなる両端部の突出量E3は、突出量E1よりも少なく一定した突出量になる。第二斜め先端面12kからなる両端部の突出量E4は、像保持有効領域96に接触する弾性接触板12の部分12dから遠ざかるにつれて漸減する突出量になる。
ちなみに、第一突出面12hからなる両端部は、突出量E3を小さくする程、清掃時に像保持面95aに殆んど接触しなくなる。
【0116】
図9(C)に例示する変形例3の清掃部材1Dは、清掃時に像保持面95aにおける外側の領域97a,97bに弾性変形して接触する弾性接触板12の両端部12mを、像保持有効領域96に接触する弾性接触板12の部分12dの突出量E1よりも少ない一定の突出量E5(<E1)からなる第三突出面としたものである。
この第三突出面からなる両端部12mの突出量E5は、突出量E1よりも少なく一定した突出量になる。
ちなみに、第三突出面からなる両端部12mは、突出量E5を小さくする程、清掃時に像保持面95aに殆んど接触しなくなる。
【0117】
また、清掃部材1については、弾性接触板12として、その後端面12bが支持板13の後端面13bと揃った状態(図2参照)ではなく、図10(A)に例示されるように、支持板13の後端面13bよりも内側に存在する(短い関係になる)不揃いの状態になる弾性接触板12Fを備えた清掃部材1Fとして構成してもよい。
この場合、弾性接触板12Fの後端面12bは、支持板13の保持部材22に支持される長さL3の部分よりも内側に存在する(長さL4の非支持の部分に入り込んだ)不揃いの状態であってもよい。
【0118】
さらに、清掃部材1については、弾性接触板12として、図10(B)に例示されるように、支持板13の先端面13a側の先端側部分に形成する段差部に背面12rを支持させるよう接着させる弾性接触板12Gを備えた清掃部材1Gとして構成してもよい。
この場合、弾性接触板12Gは、突出させる部分12gを除いて、支持板13の段差部に接着される。また、弾性接触板12Gは、図10(B)に示されるように、その腹面12fが支持板13の腹面13fと面一の状態になるよう取り付けてもよい。
【0119】
このように支持板13の段差部に取り付ける弾性接触板12Gを備えた清掃部材1Gとした場合は、弾性接触板12を段差部のない支持板13に面どうしを重ね合わせるように取り付ける場合(図2参照)に比べて、清掃部材1G全体の板厚D3を薄くすることができる。
【0120】
画像形成装置3においては、作像ユニット40A,40B,40C,40Dにおける清掃装置46(着脱ユニット7の一部として含まれない場合の清掃装置46)として、図7に例示するように清掃部材1を用いた清掃装置2を適用してもよい。
また、画像形成装置3においては、清掃装置2で清掃する被清掃体90として、中間転写体51(ドラム形態のものも含む)や感光体41(ベルト形態のものも含む)以外の構成部品を対象にしてもよい。
【0121】
この他、本発明の画像形成装置は、実施の形態1で例示した多色画像を形成する形式の画像形成装置3に限定されず、清掃装置2を備えるものであればよい。他の画像形成装置としては、例えば、多色画像を形成する他の形式の画像形成装置や、単色の画像を形成する形式の画像形成装置が挙げられる。
【0122】
(付記)
(((1)))
トナーが付着して移動する清掃対象面を有する被清掃体の当該清掃対象面に先端面の角部を接触させる弾性接触板と、
前記弾性接触板よりも剛性が高く、前記弾性接触板をその背面側から接着して支持する支持板と、
を備え、
前記弾性接触板は、前記先端面が前記支持板の先端面から突出している清掃部材。
(((2)))
前記弾性接触板の先端面の突出量が、当該弾性接触板の板厚よりも小さい寸法である(((1)))に記載の清掃部材。
(((3)))
前記弾性接触板の板厚が、前記支持板の板厚よりも薄い(((2))) に記載の清掃部材。
(((4)))
前記支持板のヤング率が、前記弾性接触板のヤング率よりも大きい(((1))) から(((3)))のいずれかに記載の清掃部材。
(((5)))
前記弾性接触板の先端面の突出量は、前記先端面の長手方向の両端部の突出量がそれ以外の部分の突出量よりも少ない(((1)))から(((4)))のいずれかに記載の清掃部材。
(((6)))
トナーが付着して移動する清掃対象面を有する被清掃体の当該清掃対象面に接触させて前記トナーを掻き取って清掃する板状の清掃部材と、
前記清掃部材を当該清掃部材の先端面の角部が前記清掃対象面に接触するように保持する保持部材と、
を備え、
前記清掃部材が(((1)))から(((5)))のいずれかに記載の清掃部材である清掃装置。
(((7)))
トナーからなる画像を形成する画像形成装置に着脱可能に装着される着脱ユニットであって、
トナーが付着して移動する清掃対象面を有する被清掃体と、
(((6)))に記載の清掃装置と、
を備える着脱ユニット。
(((8)))
トナーからなる画像を記録媒体に形成する画像形成部と、
(((6)))に記載の清掃装置と、
を備える画像形成装置。
(((9)))
前記被清掃体が、トナーからなる像を保持する像保持面を有する像保持体であり、
前記弾性接触板の先端面の突出量は、前記像保持体の前記像保持面のうち像保持有効領域の外側の領域に接触する両端部の突出量が、前記像保持有効領域に接触する部分の突出量よりも少ない(((8)))に記載の画像形成装置。
(((10)))
トナーからなる画像を記録媒体に形成する画像形成部と、
前記画像形成部の一部を構成する(((7)))に記載の着脱ユニットと、
を備える画像形成装置。
(((11)))
前記着脱ユニットにおける前記被清掃体が、像保持面を有する像保持体であり、
前記弾性接触板の先端面の突出量は、前記像保持体の前記像保持面のうち像保持有効領域の外側の領域に接触する両端部の突出量が、前記像保持有効領域に接触する部分の突出量よりも少ない(((10)))に記載の画像形成装置。
【0123】
(((1)))に係る清掃部材によれば、板状の清掃部材における先端面の一部を、トナーが付着して移動する清掃対象面を有する被清掃体の当該清掃対象面にめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることができる。
(((2)))に係る清掃部材によれば、弾性接触板の先端面の突出量が弾性接触板の板厚と同じ寸法又はそれよりも大きい寸法である場合に比べて、弾性接触板の先端面の一部を清掃対象面にめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることができる。
(((3)))に係る清掃部材によれば、弾性接触板の板厚が支持板の板厚よりも厚いか又は同じである場合に比べて、弾性接触板の先端面の一部を清掃対象面にめくれにくい状態で接触させ続けることができる。
(((4)))に係る清掃部材によれば、支持板のヤング率が弾性接触板のヤング率と同じ又はそれよりも小さい場合に比べて、弾性接触板の先端面の一部を清掃対象面にめくれにくい状態で接触させ続けることができる。
(((5)))に係る清掃部材によれば、弾性接触板の先端面の突出量が先端面の長手方向の全域で同じである場合に比べて、弾性接触板の先端面の一部を清掃対象面にめくれにくい状態で接触させ続けることができる。
(((6)))に係る清掃装置によれば、板状の清掃部材における先端面の一部を、被清掃体の清掃対象面にめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることができる。
(((7)))に係る着脱ユニットによれば、着脱ユニットにおける被清掃体の清掃対象面に、清掃装置における清掃部材の弾性接触板の先端面の一部をめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることができる。
(((8)))に係る画像形成装置によれば、画像形成装置における被清掃体の清掃対象面に、清掃装置における清掃部材の弾性接触板の先端面の一部をめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることができる。
(((9)))に係る画像形成装置によれば、清掃装置において、画像形成部における像保持体の像保持有効領域に対する清掃性能を確保しつつ、弾性接触板の先端面の一部をよりめくれにくくすることができる。
(((10)))に係る画像形成装置によれば、着脱ユニットにおける被清掃体の清掃対象面に、清掃装置における清掃部材の弾性接触板の先端面の一部をめくれにくい状態でかつ清掃性能が確保される状態で接触させ続けることができる。
(((11)))に係る画像形成装置によれば、清掃装置において、着脱ユニットにおける像保持体の像保持有効領域に対する清掃性能を確保しつつ、弾性接触板の先端面の一部をよりめくれにくくすることができる。
【符号の説明】
【0124】
1,21…清掃部材
2 …清掃装置
3 …画像形成装置
4 …画像形成部
7 …着脱ユニット
8 …記録媒体
12…弾性接触板
12a…先端面
12c…角部
13…支持板
13a…先端面
22…保持部材
41…感光体(被清掃体又は像保持体の一例)
51…中間転写体(被清掃体又は像保持体の他の例)
80…トナー
90…被清掃体
91…清掃対象面
96…像保持有効領域
97a,97b…像保持有効領域の外側の領域
D1…弾性接触板の板厚
D2…支持板の板厚
J1…移動方向
J2…回転方向(移動方向の一例)
E,E1,E2,E3,E4,E5…突出量
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11