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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048169
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】画像形成装置、装置、および、軸受け
(51)【国際特許分類】
   F16C 17/02 20060101AFI20240401BHJP
   F16C 13/02 20060101ALI20240401BHJP
   G03G 15/08 20060101ALI20240401BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20240401BHJP
   B41J 29/08 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
F16C17/02 Z
F16C13/02
G03G15/08 390A
G03G21/16 147
B41J29/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022154058
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100113310
【弁理士】
【氏名又は名称】水戸 洋介
(72)【発明者】
【氏名】駿河 美咲
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 慶治
【テーマコード(参考)】
2C061
2H077
2H171
3J011
3J103
【Fターム(参考)】
2C061AQ06
2C061BB19
2H077AB02
2H077AB14
2H077AB15
2H077AB18
2H077AC02
2H077AD06
2H077AD13
2H077AD18
2H077AE06
2H077BA03
2H077EA03
2H077GA03
2H171FA03
2H171FA04
2H171FA30
2H171GA20
2H171JA06
2H171JA14
2H171JA48
2H171KA26
2H171LA01
2H171QA02
2H171QB03
2H171QB15
2H171QB16
2H171QB32
2H171QB35
2H171QB38
2H171QC03
2H171QC22
2H171QC36
2H171SA07
2H171SA12
2H171SA23
2H171SA28
2H171SA31
2H171XA16
3J011AA07
3J011BA02
3J011CA01
3J011DA01
3J011JA01
3J011KA02
3J011PA02
3J011SC01
3J011SC14
3J011SC20
3J011SE02
3J011SE06
3J103AA02
3J103DA01
3J103FA26
3J103GA02
3J103GA57
3J103GA58
3J103GA60
(57)【要約】
【課題】一般樹脂材料の表面に単にコーティングを施す構成に比べ、回転軸を軸受けを用いて支持する構成の長寿命化を図る。
【解決手段】軸受け43は、円筒状に形成され、内周面431を備える。軸受け43には、回転軸41が通される。軸受け43には、この軸受け43の軸方向に沿った貫通孔432が設けられ、この貫通孔432に、回転軸41が通される。軸受け43は、固形の潤滑剤433が含まれる樹脂層434と、この樹脂層434が削れることにより発生する粉体を保持する保持部45とを備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸を備える回転体と、
前記回転軸に接触する箇所に設けられたオイルまたは樹脂等による潤滑層と、当該潤滑層が削れることにより発生する粉体を保持する保持部とを備え、当該回転軸を支持する軸受けと、
を備える画像形成装置。
【請求項2】
円筒状の前記軸受けに、前記回転軸が通されており、
前記軸受けの内周面に、前記潤滑層が形成され、
前記保持部は、前記軸受けの内周面に設けられている請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記保持部は、筒状の前記内周面の軸方向における一端部および他端部のうちの少なくとも一方の端部に設けられている請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記保持部は、前記軸受けに形成された凹部により構成されている請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
円筒状の前記軸受けに、前記回転軸が通されており、
円筒状の前記軸受けは、一方の端面、他方の端面、および、内周面を備え、
前記一方の端面と前記内周面との接続部、及び/又は、前記他方の端面と当該内周面との接続部に、前記凹部が設けられている請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記凹部は、前記軸受けの周方向に沿って環状に形成されている請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記凹部は、前記軸受けの軸方向に沿って設けられている請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項8】
円筒状の前記軸受けは、一方の端面、他方の端面、および、内周面を備え、
前記凹部は、前記内周面に形成されるとともに、当該内周面のうちの前記一方の端面に接続する箇所を始点として前記他方の端面側に向かうように形成されるとともに、当該他方の端面までは達しておらず、
前記他方の端面の手前に、前記凹部の終端が位置する請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記凹部である一の凹部とは異なる他の凹部が、前記内周面に形成され、
前記他の凹部は、前記内周面のうちの前記他方の端面に接続する箇所を始点として前記一方の端面側に向かうように形成されるとともに、当該一方の端面までは達しておらず、
前記一方の端面の手前に、前記他の凹部の終端が位置する請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記他方の端面側に向かう前記一の凹部の前記終端である一の終端が、前記一方の端面側に向かう前記他の凹部の前記終端である他の終端よりも、当該一方の端面側に位置する請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記一の凹部の延長線上に前記他の凹部が位置し、当該一の凹部と当該他の凹部との間に、凹部が設けられていない領域が存在する請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記一の凹部は、複数設けられるともに、前記軸受けの周方向における位置が互いに異なるように配置され、前記他の凹部も、複数設けられるともに、当該軸受けの周方向における位置が互いに異なるように配置されている請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項13】
円筒状の前記軸受けは、一方の端面、他方の端面、および、内周面を備え、
前記凹部は、前記内周面に形成されるとともに、前記一方の端面側から前記他方の端面側に向かうように形成され、当該一方の端面側に位置する一端部と、当該他方の端面側に位置する他端部とを備え、
前記軸受けの周方向における位置を比べた場合に、前記凹部の前記一端部の位置と、当該凹部の前記他端部との位置とが異なっている請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記凹部は、螺旋状に形成されている請求項13に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記凹部は、円筒状に形成された前記軸受けの内周面に形成され
前記軸受けの前記内周面には、当該軸受けの周方向に沿って環状に設けられ、前記凹部が形成されていない非形成部が設けられている請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項16】
円筒状の前記軸受けは、軸方向における一端部に位置する一方の端面と、軸方向における他端部に位置する他方の端面とを備え、
前記一方の端面および前記他方の端面のうちの少なくとも一方の端面には、突出部が設けられ、
前記突出部と前記回転軸との間の隙間によって、前記粉体が保持される請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記突出部は、前記軸受けの周方向に沿って形成され且つ環状に形成されている請求項16に記載の画像形成装置。
【請求項18】
円筒状に形成された前記軸受けの内周面には、突出部が設けられ、
前記軸受けの前記内周面と前記回転軸との間にある前記粉体の移動が前記突出部により規制されて、当該軸受けによる当該粉体の保持が行われる請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項19】
前記突出部は、前記軸受けの周方向に沿って環状に設けられている請求項18に記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記突出部は、円筒状に形成された前記軸受けが有する2つの端部のうちの、前記回転軸の自由端に近い側に位置する端部側に設けられている請求項18に記載の画像形成装置。
【請求項21】
回転軸を備える回転体と、
前記回転軸に接触する箇所に設けられたオイルまたは樹脂等による潤滑層と、当該潤滑層が削れることにより発生する粉体を保持する保持部とを備え、当該回転軸を支持する軸受けと、
を備える装置。
【請求項22】
回転軸を支持する軸受けであって、
前記回転軸に接触する箇所に設けられたオイルまたは樹脂等による潤滑層と、
前記潤滑層が削れることにより発生する粉体を保持する保持部と、
を備える軸受け。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、装置、および、軸受けに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、金属製基材からなる軸受外周部と、樹脂材料を用いて射出成形により一体に成形された樹脂層とを有するすべり軸受が開示されている。
特許文献2には、少なくとも回転軸に接する部分がガラス転移温度180℃以上の樹脂よりなる、少なくとも2層以上からなる多層シート材で形成されているモーター用スラスト軸受けが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-148285号公報
【特許文献2】特開2003-130054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
回転体を支持する構成として、回転体に設けられた回転軸を、軸受けを用いて支持する構成が存在する。
ここで、回転軸と軸受けとの滑りを確保するようにすることが好ましいが、その一方で、近年の材料逼迫やコストダウン対応のために安価な材料の活用や部品点数の削減が求められている。
安価な材料の活用のために本来摺動性を持たない一般樹脂材料の使用も考えられるが、一般樹脂材料の表面に単にコーティングを施すだけでは寿命に課題がある。
本発明の目的は、一般樹脂材料の表面に単にコーティングを施す構成に比べ、回転軸を軸受けを用いて支持する構成の長寿命化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、回転軸を備える回転体と、前記回転軸に接触する箇所に設けられたオイルまたは樹脂等による潤滑層と、当該潤滑層が削れることにより発生する粉体を保持する保持部とを備え、当該回転軸を支持する軸受けと、を備える画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、円筒状の前記軸受けに、前記回転軸が通されており、前記軸受けの内周面に、前記潤滑層が形成され、前記保持部は、前記軸受けの内周面に設けられている請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記保持部は、筒状の前記内周面の軸方向における一端部および他端部のうちの少なくとも一方の端部に設けられている請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記保持部は、前記軸受けに形成された凹部により構成されている請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、円筒状の前記軸受けに、前記回転軸が通されており、円筒状の前記軸受けは、一方の端面、他方の端面、および、内周面を備え、前記一方の端面と前記内周面との接続部、及び/又は、前記他方の端面と当該内周面との接続部に、前記凹部が設けられている請求項4に記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、前記凹部は、前記軸受けの周方向に沿って環状に形成されている請求項5に記載の画像形成装置である。
請求項7に記載の発明は、前記凹部は、前記軸受けの軸方向に沿って設けられている請求項4に記載の画像形成装置である。
請求項8に記載の発明は、円筒状の前記軸受けは、一方の端面、他方の端面、および、内周面を備え、前記凹部は、前記内周面に形成されるとともに、当該内周面のうちの前記一方の端面に接続する箇所を始点として前記他方の端面側に向かうように形成されるとともに、当該他方の端面までは達しておらず、前記他方の端面の手前に、前記凹部の終端が位置する請求項7に記載の画像形成装置である。
請求項9に記載の発明は、前記凹部である一の凹部とは異なる他の凹部が、前記内周面に形成され、前記他の凹部は、前記内周面のうちの前記他方の端面に接続する箇所を始点として前記一方の端面側に向かうように形成されるとともに、当該一方の端面までは達しておらず、前記一方の端面の手前に、前記他の凹部の終端が位置する請求項8に記載の画像形成装置である。
請求項10に記載の発明は、前記他方の端面側に向かう前記一の凹部の前記終端である一の終端が、前記一方の端面側に向かう前記他の凹部の前記終端である他の終端よりも、当該一方の端面側に位置する請求項9に記載の画像形成装置である。
請求項11に記載の発明は、前記一の凹部の延長線上に前記他の凹部が位置し、当該一の凹部と当該他の凹部との間に、凹部が設けられていない領域が存在する請求項10に記載の画像形成装置である。
請求項12に記載の発明は、前記一の凹部は、複数設けられるともに、前記軸受けの周方向における位置が互いに異なるように配置され、前記他の凹部も、複数設けられるともに、当該軸受けの周方向における位置が互いに異なるように配置されている請求項9に記載の画像形成装置である。
請求項13に記載の発明は、円筒状の前記軸受けは、一方の端面、他方の端面、および、内周面を備え、前記凹部は、前記内周面に形成されるとともに、前記一方の端面側から前記他方の端面側に向かうように形成され、当該一方の端面側に位置する一端部と、当該他方の端面側に位置する他端部とを備え、前記軸受けの周方向における位置を比べた場合に、前記凹部の前記一端部の位置と、当該凹部の前記他端部との位置とが異なっている請求項4に記載の画像形成装置である。
請求項14に記載の発明は、前記凹部は、螺旋状に形成されている請求項13に記載の画像形成装置である。
請求項15に記載の発明は、前記凹部は、円筒状に形成された前記軸受けの内周面に形成され前記軸受けの前記内周面には、当該軸受けの周方向に沿って環状に設けられ、前記凹部が形成されていない非形成部が設けられている請求項4に記載の画像形成装置である。
請求項16に記載の発明は、円筒状の前記軸受けは、軸方向における一端部に位置する一方の端面と、軸方向における他端部に位置する他方の端面とを備え、前記一方の端面および前記他方の端面のうちの少なくとも一方の端面には、突出部が設けられ、前記突出部と前記回転軸との間の隙間によって、前記粉体が保持される請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項17に記載の発明は、前記突出部は、前記軸受けの周方向に沿って形成され且つ環状に形成されている請求項16に記載の画像形成装置である。
請求項18に記載の発明は、円筒状に形成された前記軸受けの内周面には、突出部が設けられ、前記軸受けの前記内周面と前記回転軸との間にある前記粉体の移動が前記突出部により規制されて、当該軸受けによる当該粉体の保持が行われる請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項19に記載の発明は、前記突出部は、前記軸受けの周方向に沿って環状に設けられている請求項18に記載の画像形成装置である。
請求項20に記載の発明は、前記突出部は、円筒状に形成された前記軸受けが有する2つの端部のうちの、前記回転軸の自由端に近い側に位置する端部側に設けられている請求項18に記載の画像形成装置である。
請求項21に記載の発明は、回転軸を備える回転体と、前記回転軸に接触する箇所に設けられたオイルまたは樹脂等による潤滑層と、当該潤滑層が削れることにより発生する粉体を保持する保持部とを備え、当該回転軸を支持する軸受けと、を備える装置である。
請求項22に記載の発明は、回転軸を支持する軸受けであって、前記回転軸に接触する箇所に設けられオイルまたは樹脂等による潤滑層と、前記潤滑層が削れることにより発生する粉体を保持する保持部と、を備える軸受けである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、軸受けの機械的形状を工夫し、削れ粉を再度摺動材として利用する構成とすることで、本来摺動性を持たない一般樹脂材料にコーティングを施すことで寿命を延ばすことができる。
請求項2の発明によれば、軸受けの機械的形状を工夫し、削れ粉を再度摺動材として利用する構成とすることで、本来摺動性を持たない一般樹脂材料にコーティングを施すことで寿命を延ばすことができる。
請求項3の発明によれば、筒状の内周面の軸方向における一端部と他端部との間に、保持部が設けられる構成に比べ、射出成形による軸受けの製造を行いやすくなる。
請求項4の発明によれば、潤滑層が削られることによって生じる粉体を保持部の内部に収容可能となる。
請求項5の発明によれば、軸受けの一方の端面と他方の端面との間に、保持部が設けられる構成に比べ、射出成形による軸受けの製造を行いやすくなる。
請求項6の発明によれば、凹部が、軸受けの周方向に延びる領域の一部のみに形成される場合に比べ、潤滑層が削られることによって生じる粉体の保持部による保持量を増すことができる。
請求項7の発明によれば、潤滑層が削られることによって生じる粉体の保持を行う保持部を、軸受けの軸方向に沿って設けることができる。
請求項8の発明によれば、凹部が他方の端面まで達している構成に比べ、軸受けにより支持される回転軸をより円滑に回転させることができる。
請求項9の発明によれば、他の凹部が一方の端面まで達している構成に比べ、軸受けにより支持される回転軸をより円滑に回転させることができる。
請求項10の発明によれば、一の凹部の終端である一の終端が他の凹部の終端である他の終端よりも一方の端面側に位置せず、一の凹部が他の凹部に接続されている場合に比べ、軸受けにより支持される回転軸をより円滑に回転させることができる。
請求項11の発明によれば、一の凹部が他の凹部に接続され、凹部が設けられていない領域が存在しない場合に比べ、軸受けにより支持される回転軸をより円滑に回転させることができる。
請求項12の発明によれば、一の凹部および他の凹部が複数設けられない構成に比べ、潤滑層が削られることによって生じる粉体の保持部による保持量を増すことができる。
請求項13の発明によれば、凹部の一端部の位置と凹部の他端部との位置とが異なっていない場合に比べ、軸受けにより支持される回転軸をより円滑に回転させることができる。
請求項14の発明によれば、軸受けの軸方向に沿って凹部が形成されている場合に比べ、軸受けにより支持される回転軸をより円滑に回転させることができる。
請求項15の発明によれば、凹部が形成されていない非形成部が軸受けの内周面に形成されていない場合に比べ、軸受けにより支持される回転軸をより円滑に回転させることができる。
請求項16の発明によれば、突出部と回転軸との間の隙間を活用して、粉体の保持を行うことができる。
請求項17の発明によれば、突出部が、軸受けの周方向に延びる領域の一部のみに形成される場合に比べ、潤滑層が削られることによって生じる粉体の保持量を増すことができる。
請求項18の発明によれば、軸受けの内周面に突出部を設けることによって、粉体の保持を行うことができる。
請求項19の発明によれば、突出部が、軸受けの周方向に延びる領域の一部のみに形成される場合に比べ、潤滑層が削られることによって生じる粉体の保持量を増すことができる。
請求項20の発明によれば、円筒状に形成された軸受けが有する2つの端部のうち、回転軸の自由端に近い側に位置する端部とは反対側の端部側に突出部が設けられる場合に比べ、軸受けと回転軸との間に生じる隙間を小さいものとすることができる。
請求項21の発明によれば、軸受けの機械的形状を工夫し、削れ粉を再度摺動材として利用する構成とすることで、本来摺動性を持たない一般樹脂材料にコーティングを施すことで寿命を延ばすことができる。
請求項22の発明によれば、軸受けの機械的形状を工夫し、削れ粉を再度摺動材として利用する構成とすることで、本来摺動性を持たない一般樹脂材料にコーティングを施すことで寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】画像形成装置の全体構成を示す図である。
図2】現像装置を説明する図である。
図3図2の矢印IIIで示す方向から現像スリーブを見た場合の図である。
図4】軸受けの断面図である。
図5】軸受けの他の構成例を示した斜視図である。
図6】軸受けの内周面の展開図である。
図7】軸受けの他の構成例の内周面の展開図である。
図8】軸受けの他の構成例を示した図である。
図9】(A)、(B)は、軸受けの他の構成例を示した図である。
図10】(A)、(B)は、軸受けの他の構成例を示した図である。
図11】軸受けの他の構成例を示した図である。
図12】軸受けの他の構成例を示した図である。
図13】軸受けの他の構成例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、画像形成装置1の全体構成を示す図である。図1では、画像形成装置1のフロント側から画像形成装置1を眺めた場合の状態を示している。
画像形成装置1には、画像形成部10、用紙供給部20、および、定着部30が設けられている。
画像形成部10は、電子写真方式を用いて、用紙P上にトナー像を形成する。用紙供給部20は、画像形成部10への用紙Pの供給を行う。定着部30は、画像形成部10によって用紙P上に形成されたトナー像(画像)を、用紙Pに定着させる。
【0009】
画像形成部10には、矢印Aで示す方向に回転する感光体ドラム11が設けられている。また、画像形成部10には、帯電ロール12、露光装置13、現像装置14、転写ロール15、および、清掃装置16が設けられている。
像保持体の一例としての感光体ドラム11は、円筒体により構成されている。この円筒体の表面には、感光層(図示せず)が形成されている。帯電ロール12は、導電性を有するゴムロール等で構成され、感光体ドラム11の帯電を行う。
露光装置13は、帯電ロール12によって帯電された感光体ドラム11に対して、レーザ光源や、LED(Light Emitting Diode)等の光源からの光を照射し、感光体ドラム11の表面に静電潜像を形成する。
【0010】
現像装置14は、感光体ドラム11の表面にトナーを付着させ、感光体ドラム11に形成された静電潜像を、予め決められた色のトナーで現像する。これにより、本実施形態では、感光体ドラム11の表面にトナー像が形成される。
さらに、本実施形態では、現像装置14に供給される現像剤が収容された現像剤収容容器19が設けられている。本実施形態では、不図示の現像剤搬送路を通じて、現像剤収容容器19から現像装置14へ、新たな現像剤が供給される。
【0011】
転写ロール15は、導電性を有するゴムロール等により構成される。
本実施形態では、転写ロール15と感光体ドラム11とが互いに対向している箇所が、転写部Tとなり、感光体ドラム11により保持されているトナー像は、この転写部Tにて、搬送されてきた用紙Pに転写される。
清掃装置16には、感光体ドラム11に接触して配置される接触部材16Aが設けられ、清掃装置16は、感光体ドラム11上のトナー等の付着物を除去する。
【0012】
用紙供給部20には、用紙Pを収容する用紙収容容器21、用紙収容容器21から用紙Pを送り出す送り出し機構22が設けられている。さらに、本実施形態では、用紙供給部20から送り出された用紙Pを、転写部Tおよび定着部30を経由させて搬送する用紙搬送機構23が設けられている。
定着部30には、互いに接触した状態で回転する一対の回転体31が設けられている。この一対の回転体31のうちの、一方の回転体31の内部には、加熱源(不図示)が設けられている。
定着部30では、これら2つの回転体31によって、用紙Pの加圧および加熱が行われて、用紙P上のトナー像がこの用紙Pに定着される。
【0013】
画像形成装置1における画像形成動作について説明する。
画像形成部10では、矢印A方向に回転する感光体ドラム11が、帯電ロール12によって帯電される。次に、露光装置13による露光が行われ、感光体ドラム11の表面には、画像情報に対応した静電潜像が形成される。
その後、現像装置14による現像が行われ、感光体ドラム11の表面には、静電潜像に対応したトナー像が形成される。
【0014】
感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、感光体ドラム11の回転に伴って、転写部Tに向かう。また、用紙供給部20から送り出された用紙Pが、用紙搬送機構23によって、転写部Tへ搬送される。
そして、感光体ドラム11上のトナー像が、転写部Tにて、搬送されてきた用紙Pに転写される。その後、トナー像が転写された用紙Pは、定着部30を通過することで加熱、加圧され、用紙P上に、このトナー像が定着される。
【0015】
図2は、現像装置14を説明する図である。
現像装置14は、現像剤(不図示)をその内部に収容する収容部141を備える。収容部141は、樹脂製の収容筺体142により構成される。収容筺体142は、下方に位置する下側筐体142Aと、下側筐体142Aの上側に位置する上側筐体142Bとにより構成されている。
【0016】
収容筺体142には、感光体ドラム11(図1参照)と対向する箇所に、開口部143が設けられている。この開口部143には、感光体ドラム11の表面に現像剤を付着させる現像ロール145が設けられている。
現像ロール145は、円柱状に形成され、画像形成装置1のフロント側からリア側に向かう方向に沿って延びるように配置されている。また、現像ロール145は、現像装置14の長手方向に沿うように配置されている。
【0017】
現像ロール145には、円筒体により構成され回転駆動を行う現像スリーブ145A、現像スリーブ145Aの内側に配置された磁石ロール145Bが設けられている。
回転体の一例としての現像スリーブ145Aは、例えば、SUS等の金属により構成される。また、現像スリーブ145Aは、図中矢印2A方向への回転を行う。
また、現像装置14には、現像剤の搬送を行う第1搬送部材146および第2搬送部材147が設けられている。
【0018】
第1搬送部材146および第2搬送部材147は、現像ロール145を挟み、感光体ドラム11(図1参照)の設置側とは反対側に設けられている。
搬送部材の一例としての第1搬送部材146は、回転駆動を行う上記の現像スリーブ145Aの回転軸145Xに沿った回転軸146Xを備え、この回転軸146Xを中心に回転し、収容部141内の現像剤を搬送する。
【0019】
より具体的には、第1搬送部材146には、現像スリーブ145Aの回転軸145Xに沿った円柱状部146Aと、円柱状部146Aの外周面から突出し且つ螺旋状に形成された螺旋状部146Bとが設けられ、第1搬送部材146は、螺旋状部146Bで現像剤を押圧して、第1搬送部材146の軸方向へ現像剤を搬送する。
【0020】
第2搬送部材147についても、現像スリーブ145Aの回転軸145Xに沿った回転軸147Xを備え、この回転軸147Xを中心に回転し、収容部141内の現像材を搬送する。
第2搬送部材147にも、現像スリーブ145Aの回転軸145Xに沿った円柱状部147Aと、円柱状部147Aの外周面から突出し且つ螺旋状に形成された螺旋状部147Bとが設けられている。第2搬送部材147も、螺旋状部147Bで現像剤を押圧して、第2搬送部材147の軸方向へ現像剤を搬送する。
【0021】
第1搬送部材146は、画像形成装置1のフロント側からリア側に向かう方向に沿って延びるように配置され、現像剤を、例えば、図2の紙面の奥側方向へ搬送する。
また、第2搬送部材147も、画像形成装置1のフロント側からリア側に向かう方向に沿って延びるように配置されている。第2搬送部材147は、現像剤を、例えば、図2の紙面の手前側方向へ搬送する。
【0022】
さらに、本実施形態では、収容筺体142の内部の空間が、上下方向に沿って延びる仕切り壁148により仕切られ、収容筺体142の内部には、感光体ドラム11側に位置する第1空間148Aと、感光体ドラム11から離れた側に位置する第2空間148Bとが設けられている。
本実施形態では、第1空間148Aに、第1搬送部材146が配置され、第2空間148Bに、第2搬送部材147が配置されている。
【0023】
仕切り壁148は、収容筺体142の長手方向における全域に亘って形成されておらず、収容筺体142の奥側端部および手前側端部では、仕切り壁148は、設けられていない。
収容筺体142の長手方向における両端部には、仕切り壁148が形成されていない非形成部分が存在する。
これにより、本実施形態では、現像装置14の内部にて、現像剤が循環移動を行う。
【0024】
具体的には、本実施形態では、第1搬送部材146により、第1空間148A内の現像剤が、図2の紙面の奥側方向に向かって搬送される。そして、この現像剤は、収容筺体142の奥側端部に到達すると、非形成部分を通って、第2空間148Bへ移動する。
そして、第2空間148Bへ移動した現像剤は、第2搬送部材147により、収容筺体142の手前側端部へ搬送される。そして、この現像剤は、手前側端部に設けられた非形成部分を通って、第1空間148Aへ移動する。
以後、現像剤のこの移動が繰り返し行われ、現像装置14の内部では、現像剤の循環移動が行われる。また、本実施形態では、現像剤のこの循環移動により、現像剤が攪拌される。
【0025】
さらに、現像装置14には、現像ロール145の上方に、層規制部151が設けられている。この層規制部151は、現像ロール145との間に間隙を有した状態で配置されている。
層規制部151は、現像ロール145の表面に付着した現像剤の一部の移動を規制して、現像ロール145の表面に付着した現像剤の厚さを予め定められた厚さとする。
また、現像装置14には、現像ロール145の下方に、現像ロール145に対向する下方対向部152が設けられている。
本実施形態では、層規制部151と下方対向部152との間に、開口部143が設けられ、この開口部143に、現像ロール145が設置されている。
【0026】
次に、現像スリーブ145Aの内側に配置された磁石ロール145Bについて説明する。
磁石ロール145Bには、磁石ロール145Bの周方向に沿って並んだ7極の磁極N1~N4(N極)、S1~S3(S極)が設けられている。
磁極N3は、第1搬送部材146により搬送される現像剤を吸引し、現像スリーブ145Aの表面にこの現像剤を付着させる。
磁極S2(トリミング極)は、層規制部151とともに、現像ロール145の表面に付着した現像剤の厚さを、予め定められた厚さとする。
【0027】
磁極S3、N2、N1は、搬送極としての役割を有し、現像スリーブ145A上のトナーを、現像スリーブ145Aの回転方向における下流側へ移動させる。
磁極S1は、隣接する磁極N1とともに、現像剤の穂立ちを形成する。
また、磁極N4は、隣接する磁極N3とともに反発磁界を形成し、現像スリーブ145Aの表面に付着している現像剤を、現像スリーブ145Aから離脱させる。これにより、現像スリーブ145Aに付着している現像剤が、第1搬送部材146へ戻る。
本実施形態では、現像スリーブ145A上のトナーが、感光体ドラム11(図1参照)へ移動して、感光体ドラム11上に、トナー像が形成される。そして、このトナー像が、用紙Pに転写される。
【0028】
図3は、図2の矢印IIIで示す方向から現像スリーブ145Aを見た場合の図である。
回転体の一例である現像スリーブ145Aは、円柱状の回転軸41を有する。
また、図2では図示を省略したが、本実施形態の現像装置14には、図3に示すように、現像スリーブ145Aに設けられた回転軸41を支持する軸受け43が設けられている。
軸受け43は、2つ設けられ、回転軸41が有する一端部41Aおよび他端部41Bの各々に対応する形で設けられている。軸受け43は、樹脂材料により構成されている。
【0029】
さらに、現像スリーブ145Aには、不図示のモータからの駆動力を受ける駆動力受け部44が設けられている。本実施形態では、この駆動力受け部44が駆動力を受けることで、現像スリーブ145Aが回転する。
駆動力受け部44は、回転軸41に取り付けられた円柱状のギアにより構成されている。
本実施形態では、駆動力受け部44は、この駆動力受け部44に駆動力を供給する供給ギア(不図示)に噛み合っており、この供給ギアからの駆動力を受ける。
回転軸41が有する一端部41Aおよび他端部41Bの各々の最も端に位置する端部は、自由端46となっており、振れやすくなっている。
【0030】
図4は、軸受け43の断面図である。
軸受け43は、円筒状に形成され、内周面431を備える。本実施形態では、この軸受け43に、回転軸41が通される。
より具体的には、軸受け43には、この軸受け43の軸方向に沿った貫通孔432が設けられ、本実施形態では、この貫通孔432に、回転軸41が通される構成となっている。
本実施形態の軸受け43は、固形の潤滑剤433が含まれる樹脂層434と、この樹脂層434が削れることにより発生する粉体を保持する保持部45とを備える。
【0031】
樹脂層434は、軸受け43の内周面431に形成され、回転軸41に接触する箇所に設けられている。また、保持部45についても、軸受け43の内周面431に設けられている。
なお、図5以降にて示す軸受け43の各々においても、同様に、軸受け43の少なくとも内周面431に、固形の潤滑剤433が含まれる樹脂層434が形成されている。
【0032】
樹脂層434は、溶融した樹脂に固形の潤滑剤433を配合することにより得た塗料を、軸受け43の内周面431に付着させることにより形成する。
本実施形態では、この塗料を、軸受け43の内周面431に付着させた後、この塗料を、常温で乾燥させ、または、加熱して乾燥させる。これにより、硬化した状態の且つ膜状の樹脂層434が、軸受け43の内周面431に形成される。
なお、その他、上記の塗料に軸受け43を浸漬して、軸受け43の全面に、樹脂層434を形成してもよい。
【0033】
ここで、樹脂層434の基となる塗料は、例えば、バインダーの役割を有する樹脂と、固形の潤滑剤433と、添加剤と、溶剤とにより構成される。
バインダーの役割を有する樹脂としては、例えば、ポリアミドイミド樹脂や、エポキシ樹脂や、アクリル系樹脂が挙げられる。
また、固形の潤滑剤433としては、例えば、二硫化モリブデンや、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)や、黒鉛(グラファイト)、銀、鉛が挙げられる。なお、潤滑剤433としては、1種類の潤滑剤433のみを用いてもよいし、複数種類の潤滑剤433を用いてもよい。
また、添加剤としては、例えば、防錆剤が挙げられる。
また、溶剤としては、例えば、酢酸エチルや、キシレンや、メチルエチルケトンが挙げられる。
【0034】
樹脂層434は、潤滑層の一例であり、軸受け43と回転軸41との間に潤滑を与える。
上記では、樹脂等による潤滑層を形成する場合を説明したが、オイルによる潤滑層を形成するようにしてもよい。具体的には、固形の潤滑剤433を含んだオイルを軸受け43に付着させることにより、オイルによる潤滑層を形成するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、樹脂層434は、軸受け43の内周面431の全面に形成されるが、全面に樹脂層434を形成することは必須ではなく、内周面431の一部に、樹脂層434を形成してもよい。
言い換えると、樹脂層434は、軸受け43のうちの回転軸41に接触する箇所の全てに対して形成することは必須ではなく、軸受け43のうちの回転軸41に接触する箇所の一部に対して形成してもよい。
【0035】
保持部45は、軸受け43に形成された凹部により構成されている。
保持部45は、軸受け43の軸方向における一端部451および他端部452に設けられている。なお、保持部45は、一端部451および他端部452のうちの一方の端部のみに設けてもよい。
また、筒状の内周面431は、一端部431Aおよび他端部431Bを有し、保持部45は、この一端部431Aおよび他端部431Bに設けられている。なお、保持部45は、一端部431Aおよび他端部431Bのうちの一方の端部のみに設けてもよい。
【0036】
さらに、軸受け43は、一方の端面461、他方の端面462を有する。一方の端面461は、軸受け43の一端部451側に位置し、他方の端面462は、軸受け43の他端部452側に位置する。
本実施形態では、一方の端面461と内周面431との接続部、および、他方の端面462と内周面431との接続部に、保持部45としての機能を果たす凹部45Aが設けられている。
凹部45Aは、軸受け43の周方向に沿って環状に形成されている。また、凹部45Aは、軸受け43の周方向の全周に亘って形成されている。本実施形態では、保持部45が、軸受け43の周方向の全周に亘って形成されている。
【0037】
また、図4に示すこの構成例では、軸受け43が有する一方の端面461および他方の端面462の両方に、突出部47が設けられている。
突出部47は、軸受け43の周方向に沿って形成され且つ環状に形成されている。また、突出部47は、軸受け43の周方向の全周に亘って形成されている。
なお、突出部47は、一方の端面461および他方の端面462の両方に設けるのに限らず、一方のみに設けてもよい。
【0038】
本実施形態では、突出部47と回転軸41との間の隙間が存在し、この隙間が、粉体を保持する保持部45として機能する。本実施形態では、この隙間の部分が、凹部45Aとなっており、この凹部45Aが、保持部45として機能する。
なお、突出部47は、環状に形成せず、複数の突出部47を、軸受け43の周方向に並べた状態で設けてもよい。
【0039】
本実施形態では、回転軸41の外周面に接触する樹脂層434が削れることによって粉体が発生し、この粉体が、凹部45Aよりなる保持部45の内部に入る。これにより、保持部45による粉体の保持が行われる。この粉体には、固形の潤滑剤433が含まれており、本実施形態では、保持部45により、固形の潤滑剤433が保持される。
これにより、本実施形態では、保持部45が設けられていない場合に比べ、軸受け43と回転軸41との間における潤滑がより長期に亘って維持される。この結果、保持部45が設けられていない場合に比べ、軸受け43や回転軸41の損耗が生じにくくなる。
【0040】
図5は、軸受け43の他の構成例を示した斜視図である。図6は、図5に示した軸受け43の内周面431の展開図である。
この構成例でも、図5に示すように、軸受け43は、円筒状に形成されている。軸受け43は、上記と同様、一方の端面461、他方の端面462を有する。さらに、軸受け43は、内周面431を備える。
【0041】
この構成例では、溝状の凹部45Aが、内周面431に形成されるとともに、軸受け43の軸方向に沿って設けられている。ここで、凹部45Aの幅W(図6参照)は、軸受け43の内径E(図5参照)の2~30%とすることが好ましい。
さらに、この構成例では、図5に示すように、凹部45Aが複数設けられている。また、複数のこの凹部45Aは、軸受け43の周方向における位置が互いに異なるように配置されている。また、軸受け43の周方向において、複数のこの凹部45Aは、予め定められた一定の間隔で配置されている。
【0042】
本実施形態では、図6に示すように、複数設けられたこの凹部45Aのうちの一の凹部45AXが、内周面431のうちの一方の端面461(図5も参照)に接続する箇所を始点として、他方の端面462側に向かうように形成されている。
ここで、この一の凹部45AXは、他方の端面462までは達していない。この構成例では、他方の端面462の手前に、この一の凹部45AXの終端ENが位置する。
【0043】
さらに、この構成例では、図6に示すように、上記の一の凹部45AXとは異なる他の凹部45AYが、内周面431に形成されている。
この構成例では、一の凹部45AXの延長線上に、この他の凹部45AYが位置する。
この他の凹部45AYは、内周面431のうちの他方の端面462に接続する箇所を始点として、一方の端面461側に向かうように形成されている。
ここで、この他の凹部45AYは、一方の端面461までは達していない。この構成例では、一方の端面461の手前に、他の凹部45AYの終端ENが位置する。
【0044】
さらに、この構成例では、図6に示すように、他方の端面462側に向かう一の凹部45AXの終端ENである一の終端EN1が、一方の端面461側に向かう他の凹部45AYの終端ENである他の終端EN2よりも、一方の端面461側に位置する。
また、この構成例では、一方の端面461側に向かう他の凹部45AYの終端EN2が、他方の端面462側に向かう一の凹部45AXの終端EN1よりも、他方の端面462側に位置する。
これにより、本実施形態では、一の凹部45AXと他の凹部45AYとの間に、凹部45Aが設けられていない領域である非形成領域R1が存在する。
【0045】
また、図6に示すように、一の凹部45AXは、複数設けられるともに、軸受け43の周方向における位置が互いに異なるように配置され、他の凹部45AYも、複数設けられるともに、軸受け43の周方向における位置が互いに異なるように配置されている。
さらに、この構成例では、1つの一の凹部45AXに対して、1つの他の凹部45AYが対応する形で設けられ、さらに、一の凹部45AXの各々の延長線上に、他の凹部45AYが位置する。
【0046】
さらに、この構成例では、一の凹部45AX、他の凹部45AYの各々に対応する形で、非形成領域R1が設けられている。
この結果、この構成例では、図6に示すように、軸受け43の内周面431に且つ破線6Aの内側に、凹部45Aが形成されていない非形成部R2が設けられた構成となっている。
この非形成部R2は、軸受け43の周方向に沿って環状に設けられ、また、軸受け43の周方向の全周に亘って形成されている。
【0047】
本実施形態のように、軸受け43の周方向の全周に亘って非形成部R2が設けられていると、回転軸41がより円滑に回転する。
ここで、例えば、図7(軸受け43の他の構成例の内周面の展開図)に示すように、凹部45Aが、一方の端面461から他方の端面462にかけて且つ軸受け43の軸方向に沿って形成され、上記の非形成部R2が設けられていない構成を想定する。
【0048】
この場合、凹部45Aと内周面431との接続箇所SKにて、軸受け43と回転軸41(図7では不図示)との接触圧が高まり、回転軸41が回転しにくくなるおそれがある。
これに対し、図6に示したように、非形成部R2が、軸受け43の周方向に沿って且つ軸受け43の全周に亘って形成されていると、回転軸41が回転しやすくなる。
【0049】
なお、図5図6にて示した構成例では、非形成部R2が、軸受け43の軸方向における中央部に設けられているが、これに限らず、図8(軸受け43の他の構成例を示した図)の(A)、(B)に示すように、非形成部R2は、軸受け43の軸方向における一端部451や他端部452に設けるようにしてもよい。
図8(A)に示すように、非形成部R2を、軸受け43の軸方向における一端部451に設ける場合、他端部452側からこの一端部451に向かう凹部45Aの終端ENを、この一端部451の手前側に位置させるようにする。
また、図8(B)に示すように、非形成部R2を、軸受け43の軸方向における他端部452に設ける場合、一端部451側からこの他端部452に向かう凹部45Aの終端ENを、この他端部452の手前側に位置させるようにする。
【0050】
図9(A)、(B)は、軸受け43の他の構成例を示した図である。図9(A)は、軸受け43の斜視図であり、図9(B)は、軸受け43の軸方向に沿った面における軸受け43の断面図である。
図9に示すこの構成例では、上記と同様、図9(A)に示すように、軸受け43は、円筒状に形成され、一方の端面461、他方の端面462、および、内周面431を有する。
【0051】
この構成例においても、図9(A)に示すように、内周面431に、複数の溝状の凹部45Aが設けられている。
複数のこの凹部45Aは、上記と同様、軸受け43の周方向における位置が互いに異なるように配置されている。
凹部45Aの各々は、一方の端面461側から他方の端面462側に向かうように形成され、一方の端面461側に位置する一端部45T(図9(B)参照)と、他方の端面462側に位置する他端部45Sとを有する。
【0052】
ここで、凹部45Aの幅W2(図9(B)参照)は、軸受け43の内径E(図9(A)参照)の2~30%とすることが好ましい。
また、この構成例では、上記と同様、軸受け43の周方向において、複数の凹部45Aは、予め定められた一定の間隔で配置されている。
【0053】
また、凹部45Aの各々は、螺旋状に形成され、この構成例では、図9(B)に示すように、軸受け43の周方向における位置を比べた場合に、凹部45Aの一端部45Tの位置と、凹部45Aの他端部45Sの位置とが異なっている。
言い換えると、この構成例では、凹部45Aの各々は、図9(B)に示すように、軸受け43の軸方向および周方向の両者に対して傾斜する形で設けられており、凹部45Aの一端部45Tの位置と、凹部45Aの他端部45Sの位置とが異なっている。
【0054】
この構成例では、図6にて示した非形成部R2が設けられていないが、凹部45Aが上記のように螺旋状に形成されているため、凹部45Aと内周面431との接続箇所SKにおける接触圧の増加は起きにくい。
なお、図9(A)、(B)にて示すこの構成例では、凹部45Aを、一方の端面461から他方の端面462の全域に亘って形成しているが、図8(A)、(B)にて示した構成例と同様に、凹部45Aの終端ENを、一方の端面461や他方の端面462の手前側に設けてもよい。この場合、上記の非形成部R2が設けられる形となる。
また、その他に、凹部45Aを螺旋状に形成しつつ、図6に示したように、軸受け43の軸方向における中央部に、非形成部R2を設けてもよい。
【0055】
図10(A)、(B)は、軸受け43の他の構成例を示した図である。図10では、現像スリーブ145Aも併せて表示している。
この構成例でも、図10(A)、(B)に示すように、軸受け43の各々は、円筒状に形成され、内周面431を備える。
また、この構成例では、軸受け43の内周面431に、この内周面431から突出する突出部523が設けられている。
この突出部523は、軸受け43の周方向に沿って環状に設けられている。また、突出部523は、軸受け43の内周面431の全周に亘って設けられている。
【0056】
さらに、この構成例では、図10(A)、(B)に示すように、突出部523は、軸受け43が有する2つの端部である一端部451および他端部452のうち、回転軸41の自由端46に近い側に位置する一端部451(以下、「自由端側端部451J」と称する)側に設けられている。
【0057】
本実施形態では、上記の通り、回転軸41が有する一端部41Aおよび他端部41Bの各々のうちの最も端に位置する部分が、自由端46となっている。
軸受け43の各々は、この自由端46に近い側に位置する自由端側端部451Jと、この自由端46から離れた側に位置する他端部452(以下、「反対側端部452J」と称する)とを有する。
図10に示すこの構成例では、突出部523は、軸受け43の自由端側端部451J側に配置されている。
【0058】
この構成例では、軸受け43の内周面431と回転軸41との間に位置するようになる粉体の移動が、突出部523により規制され、軸受け43の外部への粉体の移動が起きにくくなる。これによって、軸受け43による粉体の保持が行われる。
また、この構成例では、軸受け43の自由端側端部451J側と、回転軸41の外周面との間の隙間が大きくなる事態が生じにくくなり、突出部523が設けられていない場合に比べ、回転軸41がより長期に亘って安定的に回転する。
【0059】
ここで、回転軸41は、駆動力受け部44に近い側よりも自由端46に近い側の方が振れやすく、これに伴い、軸受け43では、自由端側端部451J側の方が摩耗しやすくなる。
この場合、軸受け43の自由端側端部451J側と、回転軸41との間の隙間が大きくなりやすい。
これに対し、本実施形態のように、突出部523が設けられた構成であると、軸受け43の自由端側端部451J側にて摩耗が生じても、隙間が小さい状態を保てるようになり、回転軸41がより安定的に回転する。
【0060】
なお、軸受け43による粉体の保持という観点からは、突出部523を、自由端側端部451Jとは反対側に位置する反対側端部452J側に設けるようにしてもよい。
この場合も、軸受け43の内周面431と回転軸41の外周面との間に位置する粉体の移動が、反対側端部452J側に位置する突出部523により規制され、軸受け43の外部への粉体の移動が起きにくくなる。
【0061】
また、突出部523は、軸受け43の自由端側端部451J側と、軸受け43の反対側端部452J側の両者に設けてもよい。
軸受け43を射出成形により形成する場合は、自由端側端部451J側と反対側端部452J側の両者への突出部523の形成を行いにくいが、軸受け43を射出成形により形成する場合であっても、例えば、軸受け43に対し、突出部523として機能を果たす別部品を取り付けることで、自由端側端部451J側と反対側端部452J側の両者に対する突出部523の形成を行える。
【0062】
また、その他に、図11(軸受け43の他の構成例を示した図)に示すように、保持部45として機能する凹部45Aを、軸受け43の一端部451よりも他端部452側に、また、軸受け43の他端部452よりも一端部451側に設けるようにしてもよい。
言い換えると、保持部45として機能する凹部45Aを、軸受け43の一端部451と他端部452との間に設けるようにしてもよい。
【0063】
図4図9にて示して構成例では、軸受け43の一端部451および他端部452の少なくとも一方にて、凹部45Aが、軸受け43の外部に接続し、凹部45Aの一部が開放された構成であった。
ところで、これに限らず、図11に示すように、凹部45Aが開放されない構成としてもよい。この場合、保持部45により保持されている粉体が保持部45の外部へ移動しにくくなる。
【0064】
本実施形態の軸受け43は、樹脂材料により構成され、軸受け43を射出成形により形成する場合は、一般的に、保持部45として機能する凹部45Aの一部が開放される形となる。ところで、これに限らず、上記のように、凹部45Aの一部が開放されない形としてもよい。
凹部45Aの一部が開放されない形で凹部45Aを形成する場合は、例えば、円筒状の軸受け43を形成した後に、例えば、内周面431に対する切削加工を行って、凹部45Aを形成するようにする。
【0065】
また、その他に、例えば、図12(軸受け43の他の構成例を示した図)に示すように、軸受け43の本体部439に対して、内周面301と外周面302とを接続する貫通孔303を備え且つ内周面301に樹脂層434が形成された円筒状の部材300を挿入して、軸受け43を構成するようにしてもよい。
この場合、円筒状の部材300が、軸受け43の本体部439に挿入されると、貫通孔303の部分が、凹部45Aとなり保持部45としての機能を果たすようになる。
【0066】
また、その他に、例えば、図13(軸受け43の他の構成例を示した図)に示すように、軸受け43の本体部439に対し、この本体部439の軸方向における一端部439A側および他端部439B側の両方から、内周面490に樹脂層434が形成された円筒状の部材400を挿入してもよい。
この場合、この2つの円筒状の部材400の間に生じる隙間SAが、凹部45Aとなり、保持部45として機能する。
【0067】
なお、上記では、回転体と軸受け43とを備える装置の一例として、現像装置14を説明したが、上記にて説明した回転体と軸受け43は、画像形成装置1に設けられた装置のうちの、現像装置14以外の他の装置に設置してもよい。
また、上記では、回転体と軸受け43とが画像形成装置1に設けられた場合を一例に説明したが、上記にて説明した回転体と軸受け43は、画像形成装置1以外の他の装置に設置してもよい。この他の装置は、特に限定されず、回転体を備える装置であれば、どのような装置であってもよい。
他の装置としては、例えば、医療用の装置、自動車などの輸送用の装置、エアコンなどの空調装置、コンピュータ機器などの情報処理に関連する装置、生活家電などの日常生活一般に用いられる装置が挙げられる。
【0068】
(付記)
(((1)))
回転軸を備える回転体と、
前記回転軸に接触する箇所に設けられたオイルまたは樹脂等による潤滑層と、当該潤滑層が削れることにより発生する粉体を保持する保持部とを備え、当該回転軸を支持する軸受けと、
を備える画像形成装置。
(((2)))
円筒状の前記軸受けに、前記回転軸が通されており、
前記軸受けの内周面に、前記潤滑層が形成され、
前記保持部は、前記軸受けの内周面に設けられている(((1)))に記載の画像形成装置。
(((3)))
前記保持部は、筒状の前記内周面の軸方向における一端部および他端部のうちの少なくとも一方の端部に設けられている(((2)))に記載の画像形成装置。
(((4)))
前記保持部は、前記軸受けに形成された凹部により構成されている(((1)))乃至(((3)))の何れかに記載の画像形成装置。
(((5)))
円筒状の前記軸受けに、前記回転軸が通されており、
円筒状の前記軸受けは、一方の端面、他方の端面、および、内周面を備え、
前記一方の端面と前記内周面との接続部、及び/又は、前記他方の端面と当該内周面との接続部に、前記凹部が設けられている(((4)))に記載の画像形成装置。
(((6)))
前記凹部は、前記軸受けの周方向に沿って環状に形成されている(((5)))に記載の画像形成装置。
(((7)))
前記凹部は、前記軸受けの軸方向に沿って設けられている(((4)))に記載の画像形成装置。
(((8)))
円筒状の前記軸受けは、一方の端面、他方の端面、および、内周面を備え、
前記凹部は、前記内周面に形成されるとともに、当該内周面のうちの前記一方の端面に接続する箇所を始点として前記他方の端面側に向かうように形成されるとともに、当該他方の端面までは達しておらず、
前記他方の端面の手前に、前記凹部の終端が位置する(((7)))に記載の画像形成装置。
(((9)))
前記凹部である一の凹部とは異なる他の凹部が、前記内周面に形成され、
前記他の凹部は、前記内周面のうちの前記他方の端面に接続する箇所を始点として前記一方の端面側に向かうように形成されるとともに、当該一方の端面までは達しておらず、
前記一方の端面の手前に、前記他の凹部の終端が位置する(((8)))に記載の画像形成装置。
(((10)))
前記他方の端面側に向かう前記一の凹部の前記終端である一の終端が、前記一方の端面側に向かう前記他の凹部の前記終端である他の終端よりも、当該一方の端面側に位置する(((9)))に記載の画像形成装置。
(((11)))
前記一の凹部の延長線上に前記他の凹部が位置し、当該一の凹部と当該他の凹部との間に、凹部が設けられていない領域が存在する(((10)))に記載の画像形成装置。
(((12)))
前記一の凹部は、複数設けられるともに、前記軸受けの周方向における位置が互いに異なるように配置され、前記他の凹部も、複数設けられるともに、当該軸受けの周方向における位置が互いに異なるように配置されている(((9)))に記載の画像形成装置。
(((13)))
円筒状の前記軸受けは、一方の端面、他方の端面、および、内周面を備え、
前記凹部は、前記内周面に形成されるとともに、前記一方の端面側から前記他方の端面側に向かうように形成され、当該一方の端面側に位置する一端部と、当該他方の端面側に位置する他端部とを備え、
前記軸受けの周方向における位置を比べた場合に、前記凹部の前記一端部の位置と、当該凹部の前記他端部との位置とが異なっている(((4)))に記載の画像形成装置。
(((14)))
前記凹部は、螺旋状に形成されている(((13)))に記載の画像形成装置。
(((15)))
前記凹部は、円筒状に形成された前記軸受けの内周面に形成され
前記軸受けの前記内周面には、当該軸受けの周方向に沿って環状に設けられ、前記凹部が形成されていない非形成部が設けられている(((4)))に記載の画像形成装置。
(((16)))
円筒状の前記軸受けは、軸方向における一端部に位置する一方の端面と、軸方向における他端部に位置する他方の端面とを備え、
前記一方の端面および前記他方の端面のうちの少なくとも一方の端面には、突出部が設けられ、
前記突出部と前記回転軸との間の隙間によって、前記粉体が保持される(((1)))に記載の画像形成装置。
(((17)))
前記突出部は、前記軸受けの周方向に沿って形成され且つ環状に形成されている(((16)))に記載の画像形成装置。
(((18)))
円筒状に形成された前記軸受けの内周面には、突出部が設けられ、
前記軸受けの前記内周面と前記回転軸との間にある前記粉体の移動が前記突出部により規制されて、当該軸受けによる当該粉体の保持が行われる(((1)))に記載の画像形成装置。
(((19)))
前記突出部は、前記軸受けの周方向に沿って環状に設けられている(((18)))に記載の画像形成装置。
(((20)))
前記突出部は、円筒状に形成された前記軸受けが有する2つの端部のうちの、前記回転軸の自由端に近い側に位置する端部側に設けられている(((18)))又は(((19)))に記載の画像形成装置。
(((21)))
回転軸を備える回転体と、
前記回転軸に接触する箇所に設けられたオイルまたは樹脂等による潤滑層と、当該潤滑層が削れることにより発生する粉体を保持する保持部とを備え、当該回転軸を支持する軸受けと、
を備える装置。
(((22)))
回転軸を支持する軸受けであって、
前記回転軸に接触する箇所に設けられたオイルまたは樹脂等による潤滑層と、
前記潤滑層が削れることにより発生する粉体を保持する保持部と、
を備える軸受け。
【0069】
(((1)))に係る画像形成装置によれば、軸受けの機械的形状を工夫し、削れ粉を再度摺動材として利用する構成とすることで、本来摺動性を持たない一般樹脂材料にコーティングを施すことで寿命を延ばすことができる。
(((2)))に係る画像形成装置によれば、軸受けの機械的形状を工夫し、削れ粉を再度摺動材として利用する構成とすることで、本来摺動性を持たない一般樹脂材料にコーティングを施すことで寿命を延ばすことができる。
(((3)))に係る画像形成装置によれば、筒状の内周面の軸方向における一端部と他端部との間に、保持部が設けられる構成に比べ、射出成形による軸受けの製造を行いやすくなる。
(((4)))に係る画像形成装置によれば、潤滑層が削られることによって生じる粉体を保持部の内部に収容可能となる。
(((5)))に係る画像形成装置によれば、軸受けの一方の端面と他方の端面との間に、保持部が設けられる構成に比べ、射出成形による軸受けの製造を行いやすくなる。
(((6)))に係る画像形成装置によれば、凹部が、軸受けの周方向に延びる領域の一部のみに形成される場合に比べ、潤滑層が削られることによって生じる粉体の保持部による保持量を増すことができる。
(((7)))に係る画像形成装置によれば、潤滑層が削られることによって生じる粉体の保持を行う保持部を、軸受けの軸方向に沿って設けることができる。
(((8)))に係る画像形成装置によれば、凹部が他方の端面まで達している構成に比べ、軸受けにより支持される回転軸をより円滑に回転させることができる。
(((9)))に係る画像形成装置によれば、他の凹部が一方の端面まで達している構成に比べ、軸受けにより支持される回転軸をより円滑に回転させることができる。
(((10)))に係る画像形成装置によれば、一の凹部の終端である一の終端が他の凹部の終端である他の終端よりも一方の端面側に位置せず、一の凹部が他の凹部に接続されている場合に比べ、軸受けにより支持される回転軸をより円滑に回転させることができる。
(((11)))に係る画像形成装置によれば、一の凹部が他の凹部に接続され、凹部が設けられていない領域が存在しない場合に比べ、軸受けにより支持される回転軸をより円滑に回転させることができる。
(((12)))に係る画像形成装置によれば、一の凹部および他の凹部が複数設けられない構成に比べ、潤滑層が削られることによって生じる粉体の保持部による保持量を増すことができる。
(((13)))に係る画像形成装置によれば、凹部の一端部の位置と凹部の他端部との位置とが異なっていない場合に比べ、軸受けにより支持される回転軸をより円滑に回転させることができる。
(((14)))に係る画像形成装置によれば、軸受けの軸方向に沿って凹部が形成されている場合に比べ、軸受けにより支持される回転軸をより円滑に回転させることができる。
(((15)))に係る画像形成装置によれば、凹部が形成されていない非形成部が軸受けの内周面に形成されていない場合に比べ、軸受けにより支持される回転軸をより円滑に回転させることができる。
(((16)))に係る画像形成装置によれば、突出部と回転軸との間の隙間を活用して、粉体の保持を行うことができる。
(((17)))に係る画像形成装置によれば、突出部が、軸受けの周方向に延びる領域の一部のみに形成される場合に比べ、潤滑層が削られることによって生じる粉体の保持量を増すことができる。
(((18)))に係る画像形成装置によれば、軸受けの内周面に突出部を設けることによって、粉体の保持を行うことができる。
(((19)))に係る画像形成装置によれば、突出部が、軸受けの周方向に延びる領域の一部のみに形成される場合に比べ、潤滑層が削られることによって生じる粉体の保持量を増すことができる。
(((20)))に係る画像形成装置によれば、円筒状に形成された軸受けが有する2つの端部のうち、回転軸の自由端に近い側に位置する端部とは反対側の端部側に突出部が設けられる場合に比べ、軸受けと回転軸との間に生じる隙間を小さいものとすることができる。
(((21)))に係る装置によれば、軸受けの機械的形状を工夫し、削れ粉を再度摺動材として利用する構成とすることで、本来摺動性を持たない一般樹脂材料にコーティングを施すことで寿命を延ばすことができる。
(((22)))に係る軸受けによれば、軸受けの機械的形状を工夫し、削れ粉を再度摺動材として利用する構成とすることで、本来摺動性を持たない一般樹脂材料にコーティングを施すことで寿命を延ばすことができる。
【符号の説明】
【0070】
1…画像形成装置、41…回転軸、43…軸受け、45…保持部、45A…凹部、45S…他端部、45T…一端部、46…自由端、47…突出部、145A…現像スリーブ、431…内周面、431A…一端部、431B…他端部、433…潤滑剤、434…樹脂層、461…一方の端面、462…他方の端面、523…突出部、EN…終端、EN1…一の終端、EN2…他の終端、R1…非形成領域、R2…非形成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13