(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048199
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】支柱固定装置および固定支柱を取り扱う物品の取付け具
(51)【国際特許分類】
E04C 3/30 20060101AFI20240401BHJP
A47G 29/00 20060101ALI20240401BHJP
E04G 25/06 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
E04C3/30
A47G29/00 G
E04G25/06 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022154103
(22)【出願日】2022-09-27
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 和気産業株式会社は、令和4年8月25日~27日に、幕張メッセ国際展示場で開催された「第58回JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2022」において、「支柱固定装置および固定支柱を取り扱う物品の取付け具」を展示した。
(71)【出願人】
【識別番号】595171381
【氏名又は名称】和気産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085110
【弁理士】
【氏名又は名称】千明 武
(72)【発明者】
【氏名】河西 清一
【テーマコード(参考)】
2E150
2E163
3K100
【Fターム(参考)】
2E150JD01
2E150JD21
2E150JE12
2E163FA03
2E163FC41
3K100AA01
3K100AA03
3K100AB08
3K100AD07
3K100AE05
3K100AF13
3K100AH22
3K100AH30
(57)【要約】 (修正有)
【課題】簡潔軽量で天井押付板を天井面に強力に押し付けて支柱を強固に固定しこの立設固定した支柱を取り扱って日用品を簡便に取付けられるようにした支柱固定装置および固定支柱を取り扱う物品の取付け具を提供する。
【解決手段】床面2に配置した柱保持体4に支柱1の下端部を収容したこと、該支柱1の上端部に天井押付体5の箱形の柱取付枠10を装着したこと、柱取付枠に天井押付板11を昇降可能な第1および第2リンク15,16を有するパンタグラフ機構12を連係したこと、パンタグラフ機構に定位置で回動可能なジャッキネジ29を設けたこと、ジャッキネジの回動操作を介して第1および第2リンクを起倒変位可能に設けたこと、第1および第2リンクの起立変位に天井押付板を連動して天井面に押付け可能に設けたこと、床面と天井面との間に支柱を直立して固定した支柱固定装置であること、天井押付板を柱取付枠の横断面積よりも大形に形成したこと。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面に配置した柱保持体に支柱の下端部を収容し、該支柱の上端部に天井押付体の箱形の柱取付枠を装着し、該柱取付枠に天井押付板を昇降可能な第1および第2リンクを有するパンタグラフ機構を連係し、該パンタグラフ機構に定位置で回動可能なジャッキネジを設け、該ジャッキネジの回動操作を介して第1および第2リンクを起倒変位可能に設け、該第1および第2リンクの起立変位に天井押付板を連動して天井面を押付け可能に設け、床面と天井面との間に支柱を直立して固定した支柱固定装置において、前記天井押付板を柱取付枠の横断面積よりも大形に形成したことを特徴とする支柱固定装置。
【請求項2】
前記天井押付板の中間部に複数の長孔を形成した請求項1記載の支柱固定装置。
【請求項3】
前記天井押付板にゴム板を接着した請求項1記載の支柱固定装置。
【請求項4】
前記柱保持枠と柱取付枠の横断面積を支柱の横断面積よりも大形に形成した請求項1記載の支柱固定装置。
【請求項5】
前記柱保持枠と柱取付枠の周面にダイヤル摘みを回動可能に取付け、それらの摘みと同軸の螺軸の端部を支柱の端部周面に押し付け可能に設けた請求項4記載の支柱固定装置。
【請求項6】
床面に配置した柱保持体に支柱の下端部を収容し、該支柱の上端部に天井押付体の箱形の柱取付枠を装着し、該柱取付枠に天井押付板を昇降可能な第1および第2リンクを有するパンタグラフ機構を連係し、該パンタグラフ機構に定位置で回動可能なジャッキネジを設け、該ジャッキネジの回動操作を介して第1および第2リンクを起倒変位可能に設け、該第1および第2リンクの起立変位に天井押付板を連動して天井面に押付け可能に設け、床面と天井面との間に支柱を直立して固定した支柱固定装置を介し、天井押付板を柱取付枠の横断面積よりも大形に形成して固定した固定支柱を取り扱う物品の取付け具において、固定支柱の所望位置に取付け可能なフックホルダ-を設け、該フックホルダ-は上下に断面U字形の一対のフックレ-ルを形成し、該フックレ-ルの両側に固定支柱の外側面に係合可能なコ字形またはU字形の一対のフックア-ムを摺動可能に取付け、該一対のフックア-ムを介して固定支柱の両側面を挟圧かつ挟持可能に設けるとともに、前記フックホルダ-の前面にダイヤル摘みを回動可能に取付け、該ダイヤル摘みと同軸の螺軸を固定支柱の表面に押し付け、フックホルダ-を固定支柱の表面に固定可能に設け、該フックホルダ-に鋼線を屈曲形成した物品ホルダ-を固定したことを特徴とする、固定支柱を取り扱う物品の取付け具。
【請求項7】
前記フックホルダ-の前面に鋼線を略L字形に屈曲形成したヘルメットホルダ-の下端部を固定し、該ヘルメットホルダ-の上端部にヘルメットを掛け止め可能にした請求項6記載の固定支柱を取り扱う物品の取付け具。
【請求項8】
前記フックホルダ-の前面に鋼線を略コ字形に屈曲形成した自転車ホルダ-を固定し、該ホルダ-の両端部に略U字形に湾曲形成したフック部を上向きに形成し、該一対のフック部に自転車のトップフレ-ムを掛け止め可能にした請求項6記載の固定支柱を取り扱う物品の取付け具。
【請求項9】
前記フックホルダ-の前面に鋼線を略U字状に湾曲形成したランドセルまたはリュックホルダ-の中央部を固定し、該ホルダ-の両端部を支柱の側方に突出して配置し、該突出部にランドセルまたはリュックホルダ-の背負いベルトを掛け止め可能にした請求項6記載の固定支柱を取り扱う物品の取付け具。
【請求項10】
前記フックホルダ-の前面に管状のホルダ-ケースを前方に突出して固定し、該ホルダ-ケース内にナットを固定し、該ナットに略U字形状のギタ-ホルダ-に固定した螺軸をねじ込み、該ギタ-ホルダ-の一対のフックアームにギタ-のヘッド部を掛け止め可能にした請求項6記載の固定支柱を取り扱う物品の取付け具。
【請求項11】
前記フックホルダ-の前面に複数のインサ-トパイプを上下方向に固定し、該インサ-トパイプに鋼線を略Z字状に屈曲形成した一端部を挿入し、フックホルダ-の前面から離間する他端部にバックまたはキャップを掛け止め可能にした請求項6記載の固定支柱を取り扱う物品の取付け具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品点数を低減し構成の簡潔化と軽量化を図るとともに、天井押付板を天井面に強力に押し付けて支柱を強固に固定し、この立設固定した支柱を取り扱って、例えば種々の日用品を簡便に取付けられるようにした、支柱固定装置および固定支柱を取り扱う物品の取付け具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば支柱の両端部を天井面と床面に当接させて固定する支柱固定装置として、支柱の上端部に天井面に当接可能な受止部材を配置し、支柱の下端部に床面に当接可能な調節部材を配置し、前記受止部材は天井面に取付け可能な天井当板を備え、該天井当板の下面に軸杆を下向きに突設し、軸杆の下端部に回止板を固定し、該回止板を支柱の上端部内面に係合可能に配置するとともに、軸杆の下部に略逆U字形断面の係止片を配置し、これを支柱の上部内面に係合可能に配置し、該係止片の上方の軸杆にコイルバネを装着し、コイルバネの弾性によって係止片を下方へ付勢する一方、前記調節部材は床面に取付け可能な台盤を備え、該台盤にボルトを立設し、該ボルトにナットをねじ込み、その直上の受板と略U字形断面の係止片を支持可能に配置し、ナットをねじ込んで調節部材の受板と支柱を上動させてコイルバネを圧縮させ、その弾性によって天井当板を天井面に圧接させ、同時に台盤を床面に圧接させるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、この支柱固定装置は部品点数が多く構成が複雑で製作が難しく、また天井当板と台盤を鉛直線上に位置決めすることが難しいため、その位置ずれによって支柱の倒れを招き易いという問題があった。
【0004】
このような問題を解決するものとして、支柱の上端を収容する上側支持体と、支柱の下端を収容する下側支持体とを有し、これらはそれぞれ支柱の上端または下端を収容する窪み穴を設け、上端側の窪み穴の底面部にバネを配置し、各窪み穴の屋内壁面から遠ざかる方向の幅を、支柱の屋内壁面から遠ざかる方向の幅に対して10%前後幅広に形成して支柱を傾斜状態に配置し、地震等によって支柱に転倒させるような回転力が作用した際、支柱を直立に固定する場合に比べて、支柱の転倒を防止し強固に固定し得るようにした柱構造物がある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
しかし、この柱構造物は支柱に地震等の揺れや衝撃が加わった場合、支柱の転倒を充分に防止することができない上に、床面および天井から受ける反力の調整が困難になるという問題があった。
【0006】
このような問題を解決するものとして、天井に押し付けられる天井押付体と、仮設柱に押し付けられる柱押付体と、天井押付体と柱押付体との間に配置され、リンクを有し、該リンクにかかったモーメントに応じて天井押付体と柱押付体との間を広げたり狭めたりするリンク機構を備えた柱固定具であって、リンクに接続され、弾性変形すると変形の大きさに応じて弾性力が生じる弾性体と、リンクにモーメントがかかる方向へ弾性力が生じるよう弾性体の弾性変形の大きさを設定する弾性変形設定部とをさらに備え、弾性体が伸び縮みに応じて弾性力を生じさせるものを有しており、弾性変形設定部が、リンクとともに弾性体に接続される弾性体接続部材と、弾性体との接続箇所が、リンクにモーメントがかかる方向に沿う複数の位置の何れかに変更可能に設定されるよう、弾性体接続部材を保持する部材保持部とを有し、前記部材保持部が、リンにモーメントがかかる方向に沿って延びるよう配置され、弾性体接続部材の雌ネジにねじ込まれる雄ネジと、雄ネジを位置が一定のままで回転可能となるよう支持する雄ネジ支持部とを有し、床面および天井から受ける反力を雄ネジの回転に即して調整するようにした柱固定具がある(例えば、特許文献3参照)。
【0007】
しかし、この柱固定具は、部品点数が多く構成が複雑で製作が困難な上に、天井押付体の面積が小さいため、天井面に対する天井押付体の当接力が弱く、柱を強固に固定することが難しいという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実開昭57-99026号公報
【特許文献2】特開2013-11057号公報
【特許文献3】特許第6534976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明はこのような問題を解決し、部品点数を低減し構成の簡潔化と軽量化を図るとともに、天井押付板を天井面に強力に押し付けて支柱を強固に固定し、この立設固定した支柱を取り扱って、例えば種々の日用品を簡便に取付けられるようにした、支柱固定装置および固定支柱を取り扱う物品の取付け具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、床面に配置した柱保持体に支柱の下端部を収容し、該支柱の上端部に天井押付体の箱形の柱取付枠を装着し、該柱取付枠に天井押付板を昇降可能な第1および第2リンクを有するパンタグラフ機構を連係し、該パンタグラフ機構に定位置で回動可能なジャッキネジを設け、該ジャッキネジの回動操作を介して第1および第2リンクを起倒変位可能に設け、該第1および第2リンクの起立変位に天井押付板を連動して天井面を押付け可能に設け、床面と天井面との間に支柱を直立して固定した支柱固定装置において、前記天井押付板を柱取付枠の横断面積よりも大形に形成し、天井押付板を天井面に広域に押付けて支柱を強固に固定するとともに、従来のようなバネの組付けをなくして構成を簡潔にし、容易かつ安価に製作し得るようにしている。
【0011】
請求項2の発明は、天井押付板の中間部に複数の長孔を形成し、長孔を材料盗みとして機能し、天井押付板の軽量化を図るとともに、長孔の面積分、天井押付板の実質的な押し付け面積を減少させ、天井面に対する反力ないし応力を増大させて、支柱を強固に固定し得るようにしている。
請求項3の発明は、天井押付板にゴム板を接着し、天井面に対する圧接痕の発生を防止するとともに、ゴム板によって摩擦力を増大させ、天井押付板を天井面に確実に押し付けられるようにしている。
請求項4の発明は、柱保持枠と柱取付枠の横断面積を支柱の横断面積よりも大形に形成し、例えば木製の支柱の加工誤差やその後の捩れや反りに対応するようにしている。
請求項5の発明は、柱保持枠と柱取付枠の周面にダイヤル摘みを回動可能に取付け、それらの摘みと同軸の螺軸の端部を支柱の端部周面に押し付け可能に設け、柱取付枠と柱取付枠を支柱に簡便に固定するとともに、支柱の固定作業を容易に行なえるようにしている
【0012】
請求項6の発明は、固定支柱の所望位置に取付け可能なフックホルダ-を設け、該フックホルダ-は上下に断面U字形の一対のフックレ-ルを形成し、該フックレ-ルの両側に固定支柱の外側面に係合可能なコ字形またはU字形の一対のフックア-ムを摺動可能に取付け、該一対のフックア-ムを介して固定支柱の両側面を挟圧かつ挟持可能に設けるとともに、前記フックホルダ-の前面にダイヤル摘みを回動可能に取付け、該ダイヤル摘みと同軸の螺軸を固定支柱の表面に押し付け、フックホルダ-を固定支柱の表面に固定可能に設け、該フックホルダ-に鋼線を屈曲形成した物品ホルダ-を固定し、簡単な構成によって物品ホルダ-を容易に製作し得るとともに、物品ホルダ-を介して、例えば日用品を簡便に掛け止められるようにし、日用品の使用上の利便性を向上し得るようにしている。
【0013】
請求項7の発明は、フックホルダ-の前面に鋼線を略L字形に屈曲形成したヘルメットホルダ-の下端部を固定し、該ヘルメットホルダ-の上端部にヘルメットを掛け止め可能にし、簡単な構成によってヘルメットホルダ-を容易に製作し得るとともに、該ホルダ-を利用してヘルメットの使用上の利便性を向上するようにしている。
請求項8の発明は、フックホルダ-の前面に鋼線を略コ字形に屈曲形成した自転車ホルダ-を固定し、該ホルダ-の両端部に略U字形に湾曲形成したフック部を上向きに形成し、該一対のフック部に自転車のトップフレ-ムを掛け止め可能にし、簡単な構成によって自転車ホルダ-を容易に製作し得るとともに、該ホルダ-を利用して自転車の使用上の利便性を向上し得るようにしている。
請求項9の発明は、フックホルダ-の前面に鋼線を略U字状に湾曲形成したランドセルまたはリュックホルダ-の中央部を固定し、該ホルダ-の両端部を支柱の側方に突出して配置し、該突出部にランドセルまたはリュックホルダ-の背負いベルトを掛け止め可能にし、簡単な構成によってランドセルまたはリュックホルダ-を容易に製作し得るとともに、該ホルダ-を利用してランドセルまたはリュックサックの使用上の利便性を向上し得るようにしている。
【0014】
請求項10の発明は、フックホルダ-の前面に管状のホルダ-ケースを前方に突出して固定し、該ホルダ-ケース内にナットを固定し、該ナットに略U字形状のギタ-ホルダ-に固定した螺軸をねじ込み、該ギタ-ホルダ-の一対のフックアームにギタ-のヘッド部を掛け止め可能にし、簡単な構成によってギタ-ホルダ-を容易に製作し得るとともに、該ホルダ-を利用してギタ-の使用上の利便性を向上し得るようにしている。
請求項11の発明は、フックホルダ-の前面に複数のインサ-トパイプを上下方向に固定し、該インサ-トパイプに鋼線を略Z字状に屈曲形成した一端部を挿入し、フックホルダ-の前面から離間する他端部にバックまたはキャップを掛け止め可能にし、簡単な構成によってバッグまたはキャップホルダ-を容易に製作し得るとともに、これらのホルダ-を利用してバッグまたはキャップの使用上の利便性を向上し得るようにしている。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明は、天井押付板を柱取付枠の横断面積よりも大形に形成したから、天井押付板を天井面に広域に押付けて支柱を強固に固定できるとともに、従来のようなバネの組付けをなくして構成を簡潔にし、容易かつ安価に製作することができる。
請求項2の発明は、天井押付板の中間部に複数の長孔を形成したから、長孔を材料盗みとして機能し、天井押付板の軽量化を図るとともに、長孔の面積分、天井押付板の実質的な押し付け面積を減少させ、天井面に対する反力ないし応力を増大させて、支柱を強固に固定することができる。
請求項3の発明は、天井押付板にゴム板を接着したから、天井面に対する圧接痕の発生を防止できるとともに、ゴム板によって摩擦力を増大させ、天井押付板を天井面に確実に押し付けることができる。
請求項4の発明は、柱保持枠と柱取付枠の横断面積を支柱の横断面積よりも大形に形成したから、木製の支柱の加工誤差やその後の捩れや反りに対応することができる。
請求項5の発明は、柱保持枠と柱取付枠の周面にダイヤル摘みを回動可能に取付け、それらの摘みと同軸の螺軸の端部を支柱の端部周面に押し付け可能に設けたから、柱取付枠と柱取付枠を支柱に簡便に固定することができる。
【0016】
請求項6の発明は、固定支柱の所望位置に取付け可能なフックホルダ-を設け、該フックホルダ-は上下に断面U字形の一対のフックレ-ルを形成し、該フックレ-ルの両側に固定支柱の外側面に係合可能なコ字形またはU字形の一対のフックア-ムを摺動可能に取付け、該一対のフックア-ムを介して固定支柱の両側面を挟圧かつ挟持可能に設けるとともに、前記フックホルダ-の前面にダイヤル摘みを回動可能に取付け、該ダイヤル摘みと同軸の螺軸を固定支柱の表面に押し付け、フックホルダ-を固定支柱の表面に固定可能に設け、該フックホルダ-に鋼線を屈曲形成した物品ホルダ-を固定したから、簡単な構成によって物品ホルダ-を容易に製作できるとともに、物品ホルダ-を介して、例えば日用品を簡便に掛け止めることができ、日用品の使用上の利便性を向上することができる。
【0017】
請求項7の発明は、フックホルダ-の前面に鋼線を略L字形に屈曲形成したヘルメットホルダ-の下端部を固定し、該ヘルメットホルダ-の上端部にヘルメットを掛け止め可能にしたから、簡単な構成によってヘルメットホルダ-を容易に製作できるとともに、該ホルダ-を利用してヘルメットの使用上の利便性を向上することができる。
請求項8の発明は、フックホルダ-の前面に鋼線を略コ字形に屈曲形成した自転車ホルダ-を固定し、該ホルダ-の両端部に略U字形に湾曲形成したフック部を上向きに形成し、該一対のフック部に自転車のトップフレ-ムを掛け止め可能にしたから、簡単な構成によって自転車ホルダ-を容易に製作できるとともに、該ホルダ-を利用して自転車の使用上の利便性を向上することができる。
請求項9の発明は、フックホルダ-の前面に鋼線を略U字状に湾曲形成したランドセルまたはリュックホルダ-の中央部を固定し、該ホルダ-の両端部を支柱の側方に突出して配置し、該突出部にランドセルまたはリュックホルダ-の背負いベルトを掛け止め可能にしたから、簡単な構成によってランドセルまたはリュックホルダ-を容易に製作できるとともに、該ホルダ-を利用してランドセルまたはリュックサックの使用上の利便性を向上することができる。
【0018】
請求項10の発明は、フックホルダ-の前面に管状のホルダ-ケースを前方に突出して固定し、該ホルダ-ケース内にナットを固定し、該ナットに略U字形状のギタ-ホルダ-に固定した螺軸をねじ込み、該ギタ-ホルダ-の一対のフックアームにギタ-のヘッド部を掛け止め可能にしたから、簡単な構成によってギタ-ホルダ-を容易に製作できるとともに、該ホルダ-を利用してギタ-の使用上の利便性を向上することができる。
請求項11の発明は、フックホルダ-の前面に複数のインサ-トパイプを上下に固定し、該インサ-トパイプに鋼線を略Z字状に屈曲形成した一端部を挿入し、フックホルダ-の前面から離間する他端部にバックまたはキャップを掛け止め可能にしたから、簡単な構成によってそれらのバックまたはキャップホルダ-を容易に製作できるとともに、該ホルダ-を利用してバックまたはキャップの使用上の利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の支柱固定装置の要部を分解して示す斜視図である。
【
図2】本発明の支柱固定装置の上部を拡大して示す正面図である。
【
図3】本発明の支柱固定装置に適用した天井押し付け板の平面図である。
【0020】
【
図7】本発明の固定支柱を取り扱う物品の取付け具の要部を示す斜視図で、固定支柱に取付けるフックホルダ-と一対のフックア-ムを分解して示している。
【
図8】前記フックホルダ-と一対のフックア-ムの組付け状態を示す斜視図である
【
図9】前記フックホルダ-と一対のフックア-ムの組付け状態を背後から示す斜視図である。
【0021】
【
図10】本発明の固定支柱を取り扱う物品の取付け具に適用したヘルメットホルダ-を拡大して示す斜視図である。
【
図11】前記ヘルメットホルダ-を支柱に取付けた状況を示す斜視図である。
【
図12】前記ヘルメットホルダ-の上端部にヘルメットを掛け止めて使用している状況を示す斜視図である。
【
図13】本発明の固定支柱を取り扱う物品の取付け具に適用した自転車ホルダ-を拡大して示す斜視図である。
【0022】
【
図14】前記自転車ホルダ-を支柱に取付けた状況を示す斜視図である。
【
図15】前記自転車ホルダ-の両フック部に自転車のトップフレ-ムを掛け止めて使用している状況を示す斜視図である。
【
図16】本発明の固定支柱を取り扱う物品の取付け具に適用したランドセルまたはリュックホルダ-を拡大して示す斜視図である。
【
図17】前記ランドセルまたはリュックホルダ-を支柱に取付けた状況を示す斜視図である。
【0023】
【
図18】前記ランドセルまたはリュックホルダ-の両側のフック部に、ランドセルの両側の背負いベルトを掛け止めて使用している状況を示す斜視図である。
【
図19】本発明の固定支柱を取り扱う物品の取付け具に適用したギタ-ホルダ-を示す斜視図である。
【
図20】前記ギタ-ホルダ-を支柱に取付けた状況を示す斜視図である。
【
図21】前記ギタ-ホルダ-の一対のフックアームに、ギタ-のヘッド部を掛け止めて使用している状況を示す斜視図である。
【0024】
【
図22】本発明の固定支柱を取り扱う物品の取付け具に適用したバックまたはキャップホルダ-を示す斜視図である。
【
図23】前記バックまたはキャップホルダ-を支柱に取付けた状況を示す斜視図である。
【
図24】前記バックまたはキャップホルダ-の先端部にショルダ-バックまたはキャップを掛け止めて使用している状況を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を図示の実施形態について説明すると、
図1乃至
図6において1は床面2と天井面3との間に垂直に立設する支柱で、実施形態の支柱1は横長矩形(38mm×89mm)断面の木製の角材が使用されている。支柱1の下端部に箱形の柱保持体4が配置され、支柱1の上端部に天井押付体5が配置されている。
【0026】
柱保持体4は床面2に設置可能な平坦な金属製の基板6と、該基板6上にカシメ連結または溶接した横長矩形の金属製の箱形の柱保持枠7とで構成されている。
前記柱保持枠7は支柱1の下端部を収容可能な箱形に形成され、その形状寸法は支柱1の断面形状よりも大形に形成され、支柱1の加工寸法の誤差やその後の伸縮、反りや捩れに対応可能にしている。
【0027】
前記柱保持枠7の一側面に一対の大形のダイヤル摘み8,8が回動可能に取付けられ、その内側の螺軸9の端部を支柱1の下端部の側面に押し付けて、支柱1の下端部を固定可能にしている。
前記天井押付体5は金属製の箱形の柱取付枠10と、天井面3に押付け可能な金属製の略板状の天井押付板11とで構成され、これらの間にパンタグラフ機構12が配置され、その側方のダイヤル摘み13の回動操作を介して、天井押付板11を昇降可能にしている
【0028】
柱取付枠10は支柱1の上端部を収容可能な箱形に形成され、その形状寸法は前記柱保持枠7と同様に支柱1の断面形状よりも大形に形成され、支柱1の加工寸法の誤差やその後の伸縮、反りや捩れに対応可能にしている。
前記天井押付板11は横長矩形に形成され、その形状は柱取付枠10の横断面積よりも大形に形成され、該横断面積の外側に縦横寸法を約10%増大して形成し、かつ従来の同様な天井押付板よりも縦横寸法を約13~15%増大して大形に形成している。
【0029】
天井押付板11の中間部に横長矩形の一対の長孔14が形成され、該長孔14をいわゆる材料盗みとして機能させ、該長孔14,14の面積相当分、天井押付板11を軽量化するとともに、長孔14,14の面積相当分、天井面3に対する天井押付板11の接触面積ないし押付面積を減少させ、天井面3における反力ないし応力を増強可能にしている。
【0030】
前記パンタグラフ機構12は、各一対の第1リンク15と第2リンク16とを交差可能に斜状に配置し、各リンク15,16の上下端部をピン17~20を介して回動可能に連結している。
このうち、ピン17は柱取付枠10の側面間の定位置に掛け渡され、ピン18は大径に形成され、その両端部の小径部18aを柱取付枠10の側面に形成した細長のガイド溝21,21に摺動可能に配置され、ピン19は長孔14,14の外側の開口縁を下向きに屈曲した一方の屈曲片22,22間の定位置に掛け渡され、ピン20は他方の屈曲片22,22に形成した細長のガイド溝23,23に摺動可能に配置されている。図中、24は第1および第2リンク15,16の交差部を回動可能に枢着した枢着ピンである。
【0031】
前記柱取付枠10の横長の両側面の中間部に細長の長孔25,25が形成され、その上側開口縁を内側に折り曲げ、その屈曲縁26,26に支柱1の上端部を当接可能にしている。
前記柱取付枠10の一側面に一対の一対の大形のダイヤル摘み27,27が回動可能に取付けられ、その内側の螺軸28の端部を支柱1の上端部の側面に押し付けて、支柱1の上端部を固定可能にしている。
【0032】
前記柱取付枠10の内側にダイヤル摘み13と同軸のジャッキネジ29が配置され、該ジャッキネジ29は大径のピン18と交差してねじ込まれ、その螺軸を延設して固定ナット30にねじ込んでいる。
そして、ダイヤル摘み13を回動し、ジャッキネジ29を同動してピン18にねじ込み、該ピン18をジャッキネジ29の回動変位に従動させて
図1上右方へ引き寄せ、その小径部18aをガイド溝21,21に沿って移動し、第1および第2リンク15,16を起倒変位可能にしている。
すなわち、ダイヤル摘み13を右方若しくは左方回動させて、第1および第2リンク15,16を傾倒変位可能にしている。
【0033】
この場合、
図1の実施形態ではダイヤル摘み13を右方回動すると、第1および第2リンク15,16が傾倒変位するが、傾倒変位の代わりに起立変位させる場合は、ダイヤル摘み13の回動変位にピン18を従動可能に構成し、該ピン18をガイド溝21,21に沿って
図1の左方へ移動させることで対応し得る。
この他、図中31は天井押付板11上に接着したゴム板で、各部を分割構成して接着し、天井面3に対する押し付け痕の発生を防止するととともに、天井押付板11の摩擦を増強し、天井面3に強固かつ確実に押し付け可能にしている。
【0034】
このように構成した支柱固定装置は、柱保持枠4と天井押付体5と支柱1を要し、これらの製作を要する。このうち、支柱1に所定の木材を選択し、これを床面2と天井面3との間隔寸法に応じて、所定の断面形状で所定の長さに裁断する。
また、柱保持枠4を床面2に設置可能な平坦な金属製の基板6と、該基板6上にカシメ連結または溶接した横長矩形の金属製の箱形の柱保持枠7とで構成する。
【0035】
前記柱保持枠7を支柱1の下端部を収容可能な鋼板製の箱形に形成し、その形状寸法を支柱1の断面形状よりも大形に形成し、支柱1の加工寸法の誤差やその後の伸縮、反りや捩れに対応可能にする。
柱保持枠7の一側面に一対の大形のダイヤル摘み8,8を回動可能に取付け、その内側の螺軸9の端部を支柱1の下端部の側面に押し付け、支柱1の下端部を固定可能にする。
【0036】
前記天井押付体5は金属製の箱形の柱取付枠10と、天井面3に押付け可能な金属製の略板状の天井押付板11とで構成し、これらの間にパンタグラフ機構12を配置し、該パンタグラフ機構12の側方のダイヤル摘み13を回動操作して、天井押付板11を昇降可能にする。
【0037】
柱取付枠10を支柱1の上端部を収容可能な箱形に形成し、その形状寸法を前記柱保持枠7と同様に支柱1の断面形状よりも大形に形成し、支柱1の加工寸法の誤差やその後の伸縮、反りや捩れに対応可能にする。
前記天井押付板11を横長矩形に形成し、その形状寸法を柱取付枠10の横断面積よりも大形に形成し、該横断面積の外側に縦横寸法を約10%増大して形成し、従来の同様な天井押付板よりも縦横寸法を約13~15%増大して大形に形成する。
【0038】
天井押付板11の中間部に横長矩形の一対の長孔14を形成し、該長孔14をいわゆる材料盗みとして機能させ、該長孔14,14の面積相当分、天井押付板11を軽量化するとともに、長孔14,14の面積相当分、天井面3に対する天井押付板11の接触面積ないし押付面積を減少させ、天井面3における反力ないし応力を増強可能にする。
【0039】
前記パンタグラフ機構12の各一対の第1リンク15と第2リンク16とを、交差可能に斜状に配置する。
このうち、ピン17を柱取付枠10の側面間の定位置に掛け渡し、ピン18を大径に形成し、その両端部の小径部18aを柱取付枠10の側面に形成した細長のガイド溝21,21に摺動可能に配置する。
【0040】
前記ピン19を、長孔14,14の外側の開口縁を下向きに屈曲した一方の屈曲片22,22間の定位置に掛け渡し、ピン20を他方の屈曲片22,22に形成した細長のガイド溝23,23に摺動可能に配置する。そして、第1および第2リンク15,16の交差部を、枢着ピン24で回動可能に枢着する。
【0041】
前記柱取付枠10の横長の両側面の中間部に細長の長孔25,25を形成し、その上側開口縁を内側に折り曲げ、その屈曲縁26,26に支柱1の上端部を当接可能にする。
前記柱取付枠10の一側面の下部に一対の大形のダイヤル摘み27,27を回動可能に取付け、その内側の螺軸28の端部を支柱1の上端部の側面に押し付け、支柱1の上端部を固定可能にする。
【0042】
前記柱取付枠10の内側にダイヤル摘み13と同軸のジャッキネジ29を配置し、該ジャッキネジ29を定位置で回動可能に支持し、かつ大径のピン18と交差してねじ込み、その螺軸を延設して固定ナット30にねじ込む。
そして、ダイヤル摘み13を回動し、ジャッキネジ29を同動してピン18にねじ込み、該ピン18をジャッキネジ29の回動変位に従動して
図1の右方へ引き寄せ、その小径部18aをガイド溝21,21に沿って移動し、第1および第2リンク15,16を起倒変位可能にする。
すなわち、ダイヤル摘み13を右方若しくは左方回動させて、第1および第2リンク15,16を傾倒変位可能にする。
【0043】
この場合、
図1の実施形態ではダイヤル摘み13を右方回動すると、第1および第2リンク15,16が傾倒変位するが、傾倒変位の代わりに起立変位させる場合は、ダイヤル摘み13の回動変位にピン18を従動させ、該ピン18をガイド溝21,21に沿って
図1の左方へ移動させることで対応する。
前記天井押付板11上にゴム板31を接着し、該ゴム板31の各部を分割構成して接着し、天井面3に対する押し付け痕の発生を防止するととともに、天井押付板11の摩擦を増強し、天井面3に強固かつ確実に押し付け可能にする。
【0044】
このように天井押付板11を横長矩形に形成し、その形状寸法を柱取付枠10の横断面積よりも大形に形成し、該横断面積の外側に縦横寸法を約10%増大して形成し、従来の同様な天井押付板よりも縦横寸法を約13~15%増大して大形に形成する。
【0045】
そして、天井押付板11の中間部に横長矩形の一対の長孔14を形成し、該長孔14をいわゆる材料盗みとして機能させ、該長孔14,14の面積相当分、天井押付板11を軽量化するとともに、長孔14,14の面積相当分、天井面3に対する天井押付板11の接触面積ないし押付面積を減少させ、天井面3における反力ないし応力を増強可能にする。
また、天井押付体5にゴム板31の分割構成部を接着し、その摩擦を増強するととともに、柱取付枠10に従来のようなバネの組み込みを要しないから、その分、構成が簡潔になり容易に製作し得る。
【0046】
こうして製作した柱保持体4と天井押付体5と支柱1を用いて、床面2と天井面3との間に支柱1を垂直に立設して固定する場合は、例えば支柱1を固定する天井面3の所定位置から錘糸を吊り下げ、対応する床面2上に柱保持体4を配置する。
そして、柱保持体4の柱保持枠7内に支柱1の下端部を収容し、ダイヤル摘み8,8を回動操作して、螺軸9の端部を支柱1の下端部の側面に押し付け、支柱1の下端部を固定する。
【0047】
この場合、ダイヤル摘み8,8は大形に形成されているから、回動操作が容易で支柱1の固定を簡便に行なえる。また、柱保持枠7の箱形の形状寸法は支柱1の断面形状よりも大形に形成されているから、木製の支柱1の加工寸法の誤差やその後の伸縮、反りや捩れに速やかに対応し得る。
【0048】
次に、支柱1を柱保持枠7内に立設保持し、その上端部に箱形の柱取付枠10を嵌め込み、かつその上端部を屈曲片26,26に当接して保持する。
この後、ダイヤル摘み27,27を回動操作し、螺軸28,28の端部を支柱1の上端部の側面に押し付け、支柱1の上端部を固定する。この状況下では、支柱1は柱保持枠7と柱取付枠10との間に直立状態で仮保持される。
【0049】
また、ダイヤル摘み27,27は大形に形成されているから、回動操作が容易で支柱1の固定を簡便に行なえる。しかも、柱保持枠10の箱形の形状寸法は支柱1の断面形状よりも大形に形成されているから、木製の支柱1の加工寸法の誤差やその後の伸縮、反りや捩れに速やかに対応し得る。
【0050】
このような状況下でダイヤル摘み13を回動操作し、パンタグラフ機構12を始動して、天井押付板11を昇降させる。例えばダイヤル摘み13を右方へ回動し、ジャッキネジ29を同動させて、ピン18をジャッキネジ29の回動変位に従動させて
図1上右方へ引き寄せ、小径部18aをガイド溝21,21に沿って移動し、第1および第2リンク15,16を起倒変位させる。
図1の実施形態では、ダイヤル摘み13を右方へ回動させると、第1および第2リンク15,16が傾倒変位する。
【0051】
この場合、傾倒変位の代わりに起立変位させる場合は、ダイヤル摘み13の回動変位にピン18を従動させ、該ピン18をガイド溝21,21に沿って
図1の左方へ移動させることで対応する。
【0052】
このようにして第1および第2リンク15,16を起立変位させ、天井押付板11を天井面3に押し付けると、その接触面圧力が次第に増加して天井面3の反力として作用する このため、支柱1の上端部が天井面3に固定され、支柱1が天井面3と床面2との間に直立状態で固定される。
【0053】
この場合、天井押付板11は柱取付枠10の横断面積よりも大形に形成し、その柱取付枠10の外側に縦横寸法を約10%増大して形成し、従来の同型の天井押付板よりも縦横寸法を約13~15%増大して大形に形成しているから、天井面3に対する接触面積ないし押付面積が増大し、その反力が増大して支柱1を強固に固定する。
しかも、天井押付板11は中間部に長孔14,14を形成し、その面積相当分、天井面3に対する接触面積ないし押付面積を減少させ、天井面3に対する反力ないし応力を増強して支柱1を強固に固定する。
【0054】
こうして立設し固定した支柱1を取り扱い、その所望位置にフックホルダ-32を取付け、これに適宜加工を加えまたは溶接して、各種の日用品を簡便に掛け止めて使用するようにしている。すなわち、
図7乃至
図23は本発明の第2実施形態を示し、前述の実施形態と対応する構成に同一の符号を用いている。
このうち、
図7乃至
図9は立設固定した支柱1に取付けるフックホルダ-32と、フックホルダ-32の両側に取付けて支柱1を挟圧かつ挟持する一対のフックア-ム37,37を示し、これらを
図10乃至
図23の各具体例に使用している。
【0055】
前記フックホルダ-32は、支柱1の適宜位置の周面に取付けるホルダ-本体33と、該本体33の両側に取付けるフック金具34とを備えている。ホルダ-本体33は鋼板を横長矩形または方形に形成し、その上下端縁を内側に折り曲げて略U字形断面のフックレール35,36を形成し、該フックレール35,36にフック金具34,34の両端部を摺動可能に挿入している。
【0056】
前記フック金具34は適宜径の鋼線、実施形態では直径8mmの鋼線の上下端部に平面視コ字形のフックアーム37,37を屈曲形成し、この一対のフックアーム37,37を支柱1を挟んで配置し、その間隔を調整して、支柱1の両側部を挟圧かつ挟持可能にしている。
ホルダ-本体33の前部中央にナット38が固定され、該ナット38に大形の摘み39と同軸の螺軸40がねじ込まれ、その軸端部を支柱1の周面に押圧可能にしている。
この場合、ホルダ-本体33の裏面に螺軸40をねじ込み可能なナット(図示略)を固定し、該ナットの外側に大径の円板状の押当板を配置し、該押当板の一側に螺軸40をねじ込み可能なナット(図示略)を固定し、押当板を支柱1の周面に押圧可能に設けて、螺軸40による支柱1の押圧痕の形成を防止することが望ましい。
【0057】
図10乃至
図12は、第2実施形態をヘルメットの取付けに適用した物品の取付け具の第1の具体例を示している。
前記フックアーム37,37と摘み39を用いて、支柱1にフックホルダ-32を固定し、そのホルダ-本体33の前面にヘルメットホルダ-41を立位状態で取付け、該ホルダ-41の上端部にヘルメット42を掛け止め可能にしている。
前記ヘルメットホルダ-41は鋼線を逆U字形状に形成し、その湾曲部41aにヘルメット42を掛け止め可能にし、その下端部を直角に屈曲して一対のホルダ-脚43,43を形成し、その先端部を下向きに屈曲してフック部43a,43aを形成し、ホルダ-本体33の前面上部に一対の掛け止め孔44,44を予め形成して置く。
【0058】
そして、支柱1の所望位置にフックホルダ-32を固定し、そのホルダ-本体33の前面の掛け止め孔44,44にヘルメットホルダ-41のフック部43a,43aを差し込み、ヘルメットホルダ-41を立位状態に取付ける。
ヘルメットホルダ-41の取付け後、その湾曲部41aを支柱1の前方の上端部に位置付け、この湾曲部41aにヘルメット39を掛け止めて使用する。この使用状況は
図12のようである。
【0059】
図13乃至
図15は第2実施形態を自転車の取付けに適用した第2の具体例を示している。
前記支柱1にフックホルダ-32を固定し、そのホルダ-本体33の前面上部に自転車ホルダ-45の中間部を予め溶接して水平に取付け、該ホルダ-45の前方の両端部に略U字形のフック部46,46に自転車47、実施形態ではマウンテンバイクのトップフレ-ム(チュ-ブ)48を掛け止め可能にしている。
【0060】
前記自転車ホルダ-45は鋼線を直線状に形成し、その直線状部48の中央に略コ字形または略U字形の屈曲部49を形成し、前記直線状部48,48の両端部を直角に屈曲し、その先端部に略U字形のフック部46,46を上向きに形成し、該フック部46,46にトップフレ-ム(チュ-ブ)48を掛け止め可能にしている。
そして、支柱1の所望位置にフックホルダ-32を固定し、そのホルダ-本体33の前面の上部に自転車ホルダ-45を固定し、そのフック部46,46を上向きに配置して自転車ホルダ-45を取付ける。
【0061】
自転車ホルダ-45の取付け後は、そのフック部46,46にトップフレ-ム(チュ-ブ)48を掛け止め、自転車47の取付けおよび取外しを簡便に行なえるようにする。この使用状況は
図15のようである。
この場合、フック部46,46にトップフレ-ム(チュ-ブ)48が裕度を持って掛け止められるから、自転車47が支柱1に前傾姿勢で掛け止められるが、前述のように天井押付板11が天井面3を強固に押し付けて支柱1を強力に固定し、自転車47の前傾姿勢を安定して支持する。
【0062】
図16乃至
図18は第2実施形態をランドセルまたはリュックサックの取付けに適用した第3の具体例を示している。
前記支柱1にフックホルダ-32を固定し、そのホルダ-本体33の前面上部にランドセルまたはリュックホルダ-50を水平に取付け、該ホルダ-50の両端部の略U形のフック部51,51にランドセル52またはリュックサック、第3の具体例ではランドセル52の背負いベルト53を掛け止め可能にしている。
前記ランドセルまたはリュックホルダ-50は鋼線を略二つ折りし、その両端部に略U字形のフック部51,51を形成し、鋼線の両端部を下向きに屈曲して差し込み軸54を下向きに突設している。
【0063】
そして、支柱1の所望位置にフックホルダ-32を固定し、そのホルダ-本体33の前面上部の両端部側縁内に差し込み軸54,54を差し込み、差し込み時の屈曲弾性によって、ランドセルホルダ-50を水平に保持する。この場合、差し込み軸54,54をフックホルダー32の前面に溶接して固定することも可能である。この状況は
図17のようである。
ランドセルホルダ-50は、取付け後、その両側に略U字形のフック部51,51が支柱1の側方に突出して配置され、このフック部51,51にランドセル52の背負いベルト53,53を掛け止めれば、ランドセル52を簡便に取付けられる。リュックサックの取付けも同様に行なわれる。この使用状況は
図18のようである。
【0064】
図19乃至
図21は第2実施形態をギタ-の取付けに適用した第4の具体例を示している。
前記支柱1の適宜高さにフックホルダ-32を固定し、そのホルダ-本体33の前面中央の上端部にギタ-ホルダ-55のホルダ-ケース54の後端部を溶接し、その前部を水平に突設して取付けている。
ホルダ-ケース54内の前端部にナット56が溶接され、そのネジ孔にギタ-ホルダ-55のアタッチメントネジ57をねじ込んで固定し、該アタッチメントネジ57の前端部に略U字形状のフック部58を溶接して取付けている。
【0065】
フック部58は二股状に形成され、その一対のフックアーム59,59の先端部を上向きに傾斜して形成し、これらのフックアーム59,59にギタ-60のヘッド部61を掛け止め可能にしている。
したがって、ギタ-60の不使用時は、フックアーム59,59にヘッド部61が掛け止められて垂直に支持され、その保管スペ-スをコンパクトにして安全に保管し得るとともに、使用時はヘッド部61をフックアーム59,59から取り外して使用する。
【0066】
図22乃至
図24は第2実施形態をショルダ-バッグおよびキャップの取付けに適用した多目的用の第5の具体例を示している。
前記支柱1にフックホルダ-32を固定し、そのホルダ-本体33の前面上部に一対のバックまたはキャップホルダ-62の後端部を回動可能に取付け、該後端部を中心に旋回自在に取付け、それらの先端部にショルダ-バック63やキャップ64を掛け止め可能にしている。
【0067】
前記バックまたはキャップホルダ-62は鋼線を直線状に形成し、その直線状部の後端部を直角に屈曲し、その屈曲部65をホルダ-本体33の前面に上下方向に溶接したインサ-トパイプ66に挿入可能にしており、直線状部の前端部を上向きに緩やかに傾斜してフック部67を形成している。
図中、68は直線状部に被着したゴム管または樹脂管、69はフック部67に被着したゴム管または樹脂管である。
【0068】
そして、支柱1の所望位置にホルダ-本体33を取付け、そのホルダ-本体33の前面に複数のインサ-トパイプ66を取付け、該インサ-トパイプ66にバックまたはキャップホルダ-62の後端部を差し込み、該後端部を中心に旋回可能に取付け、その先端にフック部67を上向きに配置する。
そこで、これらのフック部67にショルダ-バッグ63またはキャップ64を掛け止めて使用する。この状況は
図24のようで、使用時はショルダ-バッグ63またはキャップ64をフック部67に簡便に掛け止め、または取り外して使用する。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明の支柱固定装置は、部品点数を低減し構成の簡潔化と軽量化を図るとともに、天井押付板の押し付け面積を大きく形成し、天井押付板を天井に強力に押し付けて支柱を強固に固定し、また固定支柱を取り扱う物品の取付け具は、立設固定した支柱を取り扱って、例えば種々の日用品を簡便に取付けられるようにし、その利便性を向上するようにしたものである。
【符号の説明】
【0070】
1 支柱
2 床面
3 天井面
4 柱保持体
5 天井押付体
7 柱保持枠
8 ダイヤル摘み
10 柱取付枠
【0071】
11 天井押付板
12 パンタグラフ機構
14 長孔
15 第1リンク
16 第2リンク
27 ダイヤル摘み
29 ジャッキネジ
31 ゴム板
32 フックホルダー(物品ホルダー)
35 フックレール
【0072】
37 フックア-ム
41 ヘルメットホルダー(物品ホルダー)
42 ヘルメット
45 自転車ホルダー(物品ホルダー)
46 フック部
47 自転車
48 トップフレーム
50 ランドセルまたはリュックホルダー(物品ホルダー)
51 突出部
52 ランドセル
【0073】
54 ホルダーケース
56 ナット
57 螺軸
59 フックアーム
60 ギター
61 ヘッド部
62 バッグまたはキャップホルダー(物品ホルダー)
63 ショルダーバッグ
64 キャップ
66 インサートパイプ