(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048250
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】ID棚卸支援システム、ID棚卸支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/105 20230101AFI20240401BHJP
【FI】
G06Q10/10 320
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022154182
(22)【出願日】2022-09-27
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 2021年10月14日にhttps://www.acanthus-id.jp/info/release/post1179/にて公開 2021年10月29日にhttps://www.acanthus-id.jp/info/article/post1350/にて公開 2021年11月22日にhttps://www.acanthus-id.jp/info/article/post1477/にて公開 2022年2月1日にhttps://www.acanthus-id.jp/info/article/post1581/にて公開 2022年2月18日にhttps://www.acanthus-id.jp/info/article/post1635/にて公開 2022年3月3日にhttps://www.acanthus-id.jp/info/article/post1679/にて公開 2022年3月10日にhttps://www.acanthus-id.jp/info/article/post1703/にて公開 2022年3月17日にhttps://www.acanthus-id.jp/info/article/post1717/にて公開 2022年4月13日にhttps://www.acanthus-id.jp/download/にて公開 2022年4月19日にhttps://www.acanthus-id.jp/info/case_news/post1813/、https://www.acanthus-id.jp/case/tiact/、https://www.acanthus-id.jp/download/にて公開 2022年7月11日にhttps://www.acanthus-id.jp/download/にて公開
(71)【出願人】
【識別番号】000102717
【氏名又は名称】NTTテクノクロス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】田村 寧健
(72)【発明者】
【氏名】古市 裕子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA08
(57)【要約】
【課題】ID棚卸を支援する技術を提供すること。
【解決手段】本開示の一態様によるID棚卸支援システムは、業務システムで利用されるIDの棚卸を支援するID棚卸支援システムであって、前記IDと該IDが利用される業務システムとが少なくとも対応付けて格納されているID管理テーブルから、前記棚卸の対象とするIDを示す対象IDを抽出するように構成されている抽出部と、前記対象IDに対して、前記棚卸に関する質問を設定するように構成されている質問設定部と、前記対象IDに設定された質問に対する回答を、前記対象IDが利用される業務システムの管理者に依頼するように構成されている棚卸依頼部と、を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
業務システムで利用されるIDの棚卸を支援するID棚卸支援システムであって、
前記IDと該IDが利用される業務システムとが少なくとも対応付けて格納されているID管理テーブルから、前記棚卸の対象とするIDを示す対象IDを抽出するように構成されている抽出部と、
前記対象IDに対して、前記棚卸に関する質問を設定するように構成されている質問設定部と、
前記対象IDに設定された質問に対する回答を、前記対象IDが利用される業務システムの管理者に依頼するように構成されている棚卸依頼部と、
を有するID棚卸支援システム。
【請求項2】
前記抽出部は、
前記ID管理テーブルに格納されているIDのうち、ユーザによって選択された条件を満たすIDを前記対象IDとして抽出するように構成されている、請求項1に記載のID棚卸支援システム。
【請求項3】
前記条件は、
所定の業務システムで利用されるIDであること、
所定の期間以上未使用のIDであること、
管理者が存在しない業務システムに利用されるIDであること、
複数人で共有して利用される共有IDでなく、かつ、所有者がいないIDであること、
複数人で共有して利用される共有IDであること、
退職者が利用していたIDであること、
或る組織から別の組織に異動した者のIDであって、異動前の組織が所管する業務システムで利用されるIDであること、
の少なくとも1つ以上である、請求項2に記載のID棚卸支援システム。
【請求項4】
前記回答を前記管理者から他の者に委任するためのアドレス情報を生成するように構成されている生成部、を有する請求項1乃至3の何れか一項に記載のID棚卸支援システム。
【請求項5】
前記生成部は、
前記棚卸を識別する識別情報、前記管理者のアカウント情報、前記他の者のメールアドレス、前記他の者を識別する識別情報、前記他の者の氏名、前記質問の回答締め切り日、及び前記対象IDの少なくとも1つと、衝突困難性を持つ所定の関数とを用いて、前記アドレス情報を生成するように構成されている、請求項4に記載のID棚卸支援システム。
【請求項6】
業務システムで利用されるIDの棚卸を支援するID棚卸支援システムであって、
前記棚卸の対象とするIDを抽出するための条件を指定可能な第1の画面を提供するように構成されている第1の画面提供部と、
前記棚卸の対象とするIDに対して前記棚卸に関する質問を設定可能な第2の画面を提供するように構成されている第2の画面提供部と、
前記棚卸の対象とするIDに設定された質問に対する回答を、前記IDが利用される業務システムの管理者に依頼するための第3の画面を提供するように構成されている第3の画面提供部と、
を有するID棚卸支援システム。
【請求項7】
前記棚卸の対象とするIDの中に所定の警告条件を満たすIDが存在する場合、前記警告条件を満たすIDが存在することを表す第4の画面を提供するように構成されている第4の画面提供部、を有する請求項6に記載のID棚卸支援システム。
【請求項8】
業務システムで利用されるIDの棚卸を支援するID棚卸支援システムが実行するID棚卸支援方法であって、
前記IDと該IDが利用される業務システムとが少なくとも対応付けて格納されているID管理テーブルから、前記棚卸の対象とするIDを示す対象IDを抽出する抽出手順と、
前記対象IDに対して、前記棚卸に関する質問を設定する質問設定手順と、
前記対象IDに設定された質問に対する回答を、前記対象IDが利用される業務システムの管理者に依頼する棚卸依頼手順と、
が含まれるID棚卸支援方法。
【請求項9】
業務システムで利用されるIDの棚卸を支援するID棚卸支援システムに、
前記IDと該IDが利用される業務システムとが少なくとも対応付けて格納されているID管理テーブルから、前記棚卸の対象とするIDを示す対象IDを抽出する抽出手順と、
前記対象IDに対して、前記棚卸に関する質問を設定する質問設定手順と、
前記対象IDに設定された質問に対する回答を、前記対象IDが利用される業務システムの管理者に依頼する棚卸依頼手順と、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ID棚卸支援システム、ID棚卸支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、企業では、様々な業務システム(例えば、人事システム、営業支援システム、開発システム、勤怠管理システム、会計システム等)が用いられている。企業の社員等は、例えば、これらの業務システムを管理する部門から発行されたIDを用いて、当該業務システムを利用することができる。
【0003】
上記のIDは、業務システムへの不正アクセス防止等の観点から適切な管理と定期的な棚卸が求められる(例えば、非特許文献1参照)。なお、棚卸とは、IDが正しく作成・変更・削除されているか、利用の実態と乖離がないか等を確認する作業のことである。このような棚卸は「ID棚卸」や「アカウント棚卸」等とも呼ばれる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】情報セキュリティ管理基準(平成28年経済産業省告示第37号),インターネット<URL:https://www.meti.go.jp/policy/netsecurity/downloadfiles/IS_Management_Standard_H28.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来では、業務システムを管理する各部門に対してIDの棚卸を依頼する場合、例えば、Microsoft Excel(登録商標)等の表計算ソフトで作成されたID一覧ファイルを添付したメールによって行われていた。このため、棚卸依頼者は、例えば、依頼先の部門毎に、その部門で管理されているIDを特定したり、その部門の管理者及びメールアドレスを特定したりする必要があり、棚卸依頼作業に多くの作業コストを要していた。
【0006】
本開示は、上記の点に鑑みてなされたもので、ID棚卸を支援する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様によるID棚卸支援システムは、業務システムで利用されるIDの棚卸を支援するID棚卸支援システムであって、前記IDと該IDが利用される業務システムとが少なくとも対応付けて格納されているID管理テーブルから、前記棚卸の対象とするIDを示す対象IDを抽出するように構成されている抽出部と、前記対象IDに対して、前記棚卸に関する質問を設定するように構成されている質問設定部と、前記対象IDに設定された質問に対する回答を、前記対象IDが利用される業務システムの管理者に依頼するように構成されている棚卸依頼部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
ID棚卸を支援する技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係るID棚卸支援システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係るID棚卸支援装置及び端末の機能構成の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態に係るID棚卸支援システムの全体処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図11】イベント基本情報設定画面の一例を示す図である。
【
図15】イベント状況確認画面の一例を示す図である。
【
図18】コンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について説明する。以下、企業で用いられる業務システムを対象として、そのIDの棚卸を支援するID棚卸支援システム1について説明する。
【0011】
<用語の定義>
・業務システム:企業における何等かの業務に用いられる任意のコンピュータ又はコンピュータシステム(クラウドサービス等として利用可能なコンピュータ又はコンピュータシステムも含む)である。業務システムの例示としては、人事システム、営業支援システム、開発システム、勤怠管理システム、会計システム等が挙げられる。
【0012】
・ID:業務システムを利用するための情報である。IDは、例えば、アカウントやユーザID等と称されることもある。IDには、業務システムの利用者に対して付与されるもの以外にも、何等かの業務や作業等に用いられることを目的として複数の利用者で共有して利用されるもの(これは「共有ID」等とも呼ばれる。)が存在する。通常のIDが特定の利用者に紐付けられているのに対して、共有IDは特定の利用者に紐付けられておらず、例えば、特定の部門や組織、集計・管理する対象や利用目的、利用するアプリケーション等といったものに対応するように紐付けられている。
【0013】
・ID棚卸:IDが正しく作成・変更・削除されているか、利用の実態と乖離がないか等を確認する作業のことである。このような作業のことを単に「棚卸」ともいう。ID棚卸は、例えば、アカウント棚卸等と称されることもある。ID棚卸は、一般に定期的に行われることが多いが、不定期に行われることもある。
【0014】
・棚卸依頼者:棚卸対象のIDについて、そのIDの棚卸を管理者に依頼する者のことである。棚卸依頼者は、例えば、当該IDを引き続き利用するのか、それとも削除するのか等といった棚卸に関する質問を設定し、その回答を当該管理者に依頼する。
【0015】
・管理者:以下の2種類の管理者を包含している。1種類目の管理者は、業務システムを所管する部門又は組織(以下、部門や組織を総称して「組織」という。)における当該業務システムの管理担当者(以下、このような管理者担当者を「システム管理者」ともいう。)のことである。例えば、業務システムが人事システムである場合、その所管組織は「人事部」であり、システム管理者は人事部における人事システムの管理担当者である。同様に、例えば、業務システムが営業支援システムである場合、その所管組織は「営業部」であり、システム管理者は営業部における営業支援システムの管理担当者である。2種類目の管理者は、業務システムを利用する利用者が適切にシステムの利用が行えるように業務システム毎にIDの管理(IDの新規追加、更新、削除等)を行ったり、業務システムの運用支援を行ったりする管理担当者(以下、このような管理担当者を「利用管理者」ともいう。)のことである。例えば、業務システムが人事システムである場合、人事システムを利用する組織毎に人事部の社員が利用管理者となることもあるし、人事システムを利用する組織の社員がその組織の利用管理者となることもある。また、或る組織で或る複数の業務システム(例えば、人事システムと営業支援システム)の利用管理者が異なっていてもよいし、同じ社員が兼務していてもよい。
【0016】
以下、「業務システムの管理者」又は単に「管理者」といった場合には、上記の2種類の管理者(システム管理者、利用管理者)を含み得るものとする。
【0017】
・回答者:棚卸依頼者によって設定された質問に対して回答を行う者のことである。回答者は、基本的には上記の管理者のことであるが、質問に対する回答を管理者から委任されて代理で回答する者(以下、代理回答者ともいう。)も含み得る。代理回答者としては、典型的には、管理者から棚卸業務を命ぜられた部下、業務システムを利用する各組織内で管理者の業務の補佐や代行をする者、更には業務システムを利用する各組織内のより小さな組織の管理者やその業務の補佐や代行をする者等が挙げられる。
【0018】
<ID棚卸支援システム1の全体構成例>
本実施形態に係るID棚卸支援システム1の全体構成例を
図1に示す。
図1に示すように、本実施形態に係るID棚卸支援システム1には、ID棚卸支援装置10と、複数の端末20とが含まれる。ID棚卸支援装置10と各端末20は、例えば、インターネット等を含む通信ネットワーク30を介して通信可能に接続される。
【0019】
ID棚卸支援装置10は、ID棚卸を支援する汎用サーバ等といったコンピュータ又はコンピュータシステムである。ID棚卸支援装置10は、棚卸依頼者からの要求に応じて、棚卸を表すイベント(以下、「棚卸イベント」ともいう。)を作成し、この棚卸イベントで設定された質問に対する回答を該当の管理者に依頼する。また、ID棚卸支援装置10は、ID棚卸の結果をレポート(これは、監査レポート等とも呼ばれる。)として出力する。
【0020】
端末20は、ID棚卸の対象となる業務システムを用いている企業の従業員が利用する各種コンピュータ又はコンピュータシステムである。端末20としては、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット端末、スマートフォン、ウェアラブルデバイス等が挙げられる。以下、棚卸依頼者が利用する端末20を「依頼者端末20」、管理者が利用する端末20を「管理者端末20」、代理回答者が利用する端末20を「代理回答者端末20」ともいう。棚卸依頼者はID棚卸支援装置10にログインするためのアカウント(以下、「ID棚卸アカウント」ともいう。)を持つが、管理者及び代理回答者はID棚卸アカウントを持つとは限らない(管理者及び代理回答者はID棚卸アカウントを持っていてもよいし、ID棚卸アカウントを持っていなくてもよい。)。また、ID棚卸支援装置10に登録されているアカウントのうち、ID棚卸を行うことができる特殊な権限を有する「ID棚卸アカウント」のみが、棚卸イベントを作成できるようにしてもよい。
【0021】
なお、
図1に示すID棚卸支援システム1の全体構成例は一例であって、これに限られるものではない。例えば、
図1に示す例では、ID棚卸支援装置10が1台の装置で構成されているが、互いに通信ネットワークを介して接続された複数台の装置で構成されていてもよい。
【0022】
<ID棚卸支援装置10及び端末20の機能構成例>
本実施形態に係るID棚卸支援装置10及び端末20の機能構成例を
図2に示す。
【0023】
≪ID棚卸支援装置10≫
図2に示すように、本実施形態に係るID棚卸支援装置10は、ID棚卸支援処理部101と、レポート出力部102とを有する。これら各部は、例えば、ID棚卸支援装置10にインストールされた1以上のプログラムが、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサに実行させる処理により実現される。また、本実施形態に係るID棚卸支援装置10は、ID管理テーブル記憶部103と、人事情報テーブル記憶部104と、管理者テーブル記憶部105と、イベント情報記憶部106とを有する。これら各記憶部は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の記憶装置により実現される。ただし、これら各記憶部の一部の記憶部が、ID棚卸支援装置10と通信ネットワークを介して接続されるデータベースサーバ等の記憶装置により実現されていてもよい。
【0024】
ID棚卸支援処理部101は、ID棚卸を支援するための各種処理を実行する。ID棚卸支援処理部101には、棚卸イベント作成部111と、対象ID抽出部112と、UI提供部113と、棚卸イベント管理部114とが含まれる。
【0025】
棚卸イベント作成部111は、依頼者端末20からの要求に応じて、棚卸イベントを表す情報(以下、イベント情報という。)を作成する。また、棚卸イベント作成部111は、この棚卸イベントで棚卸対象としたIDの棚卸をそのIDが利用される業務システムの管理者に依頼する。
【0026】
対象ID抽出部112は、棚卸イベント作成部111によってイベント情報が作成される際に、この棚卸イベントで棚卸対象とするIDを抽出する。このとき、対象ID抽出部112は、必要に応じて人事情報テーブル記憶部104に記憶されている人事情報テーブルや管理者テーブル記憶部105に記憶されている管理者テーブル等を参照し、ID管理テーブル記憶部103に記憶されているID管理テーブルから棚卸対象とするIDを抽出する。なお、ID管理テーブル記憶部103に記憶されているID管理テーブル、人事情報テーブル記憶部104に記憶されている人事情報テーブル、及び管理者テーブル記憶部105に記憶されている管理者テーブルの詳細については後述する。
【0027】
UI提供部113は、棚卸イベント作成部111によってイベント情報が作成される際に、UI(ユーザインタフェース)として各種画面を端末20に提供する。
【0028】
棚卸イベント管理部114は、棚卸イベント作成部111によって作成されたイベント情報をイベント情報記憶部106に記憶させる。また、棚卸イベント管理部114は、依頼者端末20や管理者端末20、代理回答者端末20等からの要求に応じて、イベント情報記憶部106に記憶されているイベント情報の更新等を行う。なお、イベント情報記憶部106に記憶されるイベント情報の詳細については後述する。
【0029】
レポート出力部102は、ID棚卸の結果を表すレポートを予め決められた所定の出力先に出力する。
【0030】
≪端末20≫
図2に示すように、本実施形態に係る端末20は、UI処理部201を有する。UI処理部201は、例えば、端末20にインストールされたWebブラウザ等の1以上のプログラムが、CPU等のプロセッサに実行させる処理により実現される。
【0031】
UI処理部201は、ID棚卸支援装置10から提供されたUIを端末20が備えるディスプレイ等の表示装置上に表示する。また、UI処理部201は、当該UI上における各種操作を受け付ける。
【0032】
≪ID管理テーブル≫
ID管理テーブル記憶部103に記憶されているID管理テーブルの一例を
図3に示す。
図3に示すID管理テーブル1100は、1以上のレコード(以下、これらのレコードを「ID管理レコード」ともいう。)で構成されている。各ID管理レコードは業務システムのIDとそのIDに紐付けられている人(社員)や組織等といった対象を表しており、社員情報とID情報とが含まれている。社員情報には、例えば、社員番号、氏名、会社名、組織名等が含まれる。また、ID情報には、その社員情報によって表される対象(社員や組織等)に紐付けられているID(業務システムのID)が含まれる。
【0033】
例えば、
図3に示すID管理テーブル1100の1行目のID管理レコードには、社員情報として社員番号「001」、氏名「田中 一郎」、会社名「A」及び組織名「人事部」等が含まれており、またID情報として人事システム「h001」及び勤怠管理システム「a001」等が含まれている。これは、人事システムのID「h001」と勤怠管理システムのID「a001」は、A会社の人事部に所属する「田中 一郎」(社員番号:001)に紐付けられていることを表している。
【0034】
同様に、例えば、
図3に示すID管理テーブル1100の2行目のID管理レコードには、社員情報として社員番号「002」、氏名「鈴木 次郎」、会社名「A」及び組織名「営業部」等が含まれており、またID情報として営業支援システム「s001」及び勤怠管理システム「a002」等が含まれている。これは、営業支援システムのID「s001」と勤怠管理システムのID「a002」は、A会社の人事部に所属する「鈴木 次郎」(社員番号:002)に紐付けられていることを表している。
【0035】
一方で、例えば、
図3に示すID管理テーブル1100の6行目のID管理レコードには、社員情報として社員番号や氏名が含まれておらず、会社名「A」及び組織名「開発部」のみが含まれており、ID情報として開発支援システム「d900」が含まれている。これは、開発支援システムのID「d900」は特定の社員に紐付けられておらず、開発部の社員で共有して利用される共有IDであることを表している。
【0036】
なお、
図3に示す例では、社員番号及び氏名が社員情報に含まれていない場合に、その社員情報と対応するID情報に含まれているIDを共有IDとしたが、これは一例であってこれに限られるものではない。例えば、共有IDであるか否かを表すフラグ等がID管理レコードに含まれており、そのフラグによってID情報に含まれているIDが共有IDであるか否かを表してもよい。
【0037】
また、ID管理レコードのID情報には、例えば、ID毎に、そのIDが最後に利用された日時を表す最終利用日時が含まれていてもよい。
【0038】
≪人事情報テーブル≫
人事情報テーブル記憶部104に記憶されている人事情報テーブルの一例を
図4に示す。
図4に示す人事情報テーブル1200は、1以上のレコード(以下、これらのレコードを「人事情報レコード」ともいう。)で構成されている。各人事情報レコードは社員が現在属している組織(最新の組織)やその社員が退職しているか否か等を表しており、例えば、社員番号、氏名、会社名、組織名、退職フラグ等が含まれる。退職フラグとは、社員が退職済であるか否かを表すフラグであり、例えば、退職済であれば「1」、そうでなければブランクが設定される。なお、人事情報テーブルに含まれる各人事情報レコードは、例えば、人事システムで管理されている人事情報(社員の氏名、社員が所属している組織、退職しているか否か等)と同期しており、最新の人事情報を表しているものとする。
【0039】
例えば、
図4に示す人事情報テーブル1200の1行目の人事情報レコードには、社員番号「001」、氏名「田中 一郎」、会社名「A」、組織名「人事部」等が含まれている。これは、「田中 一郎」(社員番号:001)は、現在、A会社の人事部に属していることを表している。
【0040】
また、例えば、
図4に示す人事情報テーブル1200の5行目の人事情報レコードには、社員番号「005」、氏名「斎藤 愛子」、会社名「A」、組織名「開発部」等が含まれている。これは、「斎藤 愛子」(社員番号:005)は、A会社を退職済であることを表している。また、「斎藤 愛子」(社員番号:005)の退職時のA会社における所属組織は「開発部」であることも表している。
【0041】
ここで、人事情報テーブルに含まれる各人事情報レコードは、社員が退職済でない場合、その社員が現在属している組織を表している。例えば、
図3に示すID管理テーブル1100の4行目のID管理レコードの社員情報には、社員番号「004」、氏名「佐藤 三郎」、会社名「A」、組織名「人事部」が含まれている。一方で、例えば、
図4に示す人事情報テーブル1200の4行目の人事情報レコードには、社員番号「004」、氏名「佐藤 三郎」、会社名「A」、組織名「開発部」が含まれる。このため、「佐藤 三郎」(社員番号:004)の現在の所属組織は「開発部」であるが、「開発部」に異動する前は「人事部」に属していたことがわかる。また、開発システムのID「d001」と勤怠管理システムのID「a004」は、「人事部」に属していたときの「佐藤 三郎」(社員番号:004)に紐付けられたままとなっていることがわかる。
【0042】
このように、人事情報テーブルに含まれる各人事情報レコードは社員が属する現在の組織(最新の組織)又はその社員が退職済であるか否かを表している一方で、上記のID管理テーブルに含まれるID管理レコードの社員情報によって表される社員の所属組織は最新とは限らず、また退職済の社員に関するID管理レコードも存在し得る。例えば、「斎藤 愛子」(社員番号:005)はA会社を退職済であるが、
図3に示すID管理テーブル1100の5行目には「斎藤 愛子」(社員番号:005)に関するID管理テーブルが存在している。
【0043】
なお、
図4に示す例では、社員が現在属している組織(最新の組織)とその社員が退職しているか否か等が人事情報レコードに含まれているものとしたが、最新の組織だけでなく、これまでに所属していた組織の履歴(つまり、異動履歴)が含まれていてもよい。また、人事情報レコードには、上記以外の各種情報(例えば、メールアドレス、内線番号、退職済フラグ以外の様々なフラグ等)が含まれていてもよい。退職済フラグ以外のフラグとしては、例えば、出向社員であるか否かを表すフラグ、複数の組織で兼務している社員であるか否かを表すフラグ、該当の組織から異動済の社員であるか否かを表すフラグ、休職中の社員であるか否かを表すフラグ、一時滞在(非常駐者)の社員であるか否かを表すフラグ等が挙げられる。
【0044】
≪管理者テーブル≫
管理者テーブル記憶部105に記憶されている管理者テーブルの一例を
図5に示す。
図5(a)に示す管理者テーブル1310は、システム管理者を表す1以上のレコード(以下、これらのレコードを「システム管理者レコード」ともいう)。で構成されるテーブルである。一方で、
図5(b)に示す管理者テーブル1320は、利用管理者を表す1以上のレコード(以下、これらのレコードを「利用管理者レコード」ともいう)。で構成されるテーブルである。以下、システム管理者レコードで構成されるテーブルのことを「システム管理者テーブル」、利用管理者レコードで構成されるテーブルのことを「利用管理者テーブル」ともいい、両者のいずれか又は両方を指す場合は単に「管理者テーブル」という。
【0045】
図5(a)に示すように、各システム管理者レコードには、例えば、社員番号、氏名、会社名、組織名、メールアドレス等が含まれる。
【0046】
例えば、
図5(a)に示すシステム管理者テーブル1310の1行目のシステム管理者レコードには、社員番号「101」、氏名「小林 花子」、会社名「A」、組織名「人事部」等が含まれている。これは、「小林 花子」(社員番号:101)は、A会社の人事部で所管している業務システム(例えば、人事システム)のシステム管理者であることを表している。
【0047】
同様に、例えば、
図5(a)に示すシステム管理者テーブル1310の2行目のシステム管理者レコードには、社員番号「111」、氏名「佐藤 太郎」、会社名「A」、組織名「営業部」等が含まれている。これは、「佐藤 太郎」(社員番号:111)は、A会社の営業部で所管している業務システム(例えば、営業支援システム)のシステム管理者であることを表している。
【0048】
なお、例えば、或る組織が所管している業務システムにシステム管理者が存在しない場合、その組織の組織名のみが含まれるシステム管理者レコードがシステム管理者テーブルに格納されていてもよいし、その組織に関するシステム管理者レコードがシステム管理者テーブルに存在しなくてもよい。また、或る組織が複数の業務システムを所管しており、各業務システムのシステム管理者が異なる場合もあり得る。このような場合、システム管理者レコードには、そのシステム管理者が管理する業務システムのシステム名等が設定される「対象システム」が含まれていてもよい。
【0049】
一方で、
図5(b)に示すように、各利用管理者レコードには、例えば、社員番号、氏名、会社名、組織名、対象システム、メールアドレス等が含まれる。
【0050】
例えば、
図5(b)に示す利用管理者テーブル1320の1行目の利用管理者レコードには、社員番号「334」、氏名「田中 徹」、会社名「A」、組織名「開発部」、対象システム「〇〇システム」等が含まれている。これは、「田中 徹」(社員番号:334)は、A会社の開発部における「〇〇システム」の利用管理者であることを表している。
【0051】
同様に、
図5(b)に示す利用管理者テーブル1320の2行目の利用管理者レコードには、社員番号「236」、氏名「山田 諭」、会社名「A」、組織名「開発部」、対象システム「××システム」等が含まれている。これは、「山田 諭」(社員番号:236)は、A会社の開発部における「××システム」の利用管理者であることを表している。
【0052】
同様に、例えば、
図5(b)に示す利用管理者テーブル1320の3行目の利用管理者レコードには、社員番号「022」、氏名「鈴木 花子」、会社名「A」、組織名「総務部」、対象システム「〇〇システム」等が含まれている。これは、「鈴木 花子」(社員番号:022)は、A会社の総務部における「〇〇システム」の利用管理者であることを表している。
【0053】
ここで、
図5(b)に示す利用管理者テーブル1320の1行目と3行目の利用管理者レコードにより、「〇〇システム」はA会社の開発部と総務部の両方で利用されており、開発部の利用管理者は「山田 諭」(社員番号:236)、総務部の利用管理者は「鈴木 花子」(社員番号:022)であることがわかる。このように、利用管理者は、業務システムを利用する組織毎に異なり得る。
【0054】
なお、例えば、或る組織で利用している業務システムに利用管理者が存在しない場合、その組織の組織名とその業務システムのシステム名のみが含まれる利用管理者レコードが利用管理者テーブルに格納されていてもよいし、その組織及び業務システムに関する利用管理者レコードが利用管理者テーブルに存在しなくてもよい。
【0055】
≪イベント情報≫
イベント情報記憶部106に記憶されているイベント情報の一例を
図6に示す。
図6に示すイベント情報1400は棚卸イベントを表しており、例えば、イベントID、イベント名、イベント状況、作成者、回答締め切り、対象システム、条件、対象ID、回答状況、回答内容、回答者等が含まれる。
【0056】
イベントIDは、棚卸イベントを一意に識別する識別情報である。イベント名は、棚卸イベントの名称である。イベント状況は、棚卸イベントの状況である。イベント状況としては、例えば、棚卸イベントが作成中であることを表す「作成中」、棚卸イベントが作成され、質問に対する回答を受け付けていることを表す「回答受付中」、質問に対する回答の受け付けが締め切られたことを表す「締切」、棚卸イベントが完了したことを表す「完了」等がある。作成者は、棚卸イベントを作成した作成者(つまり、棚卸依頼者)の社員番号や氏名等である。回答締め切りは、棚卸イベントの質問に対する回答期限である。対象システムは、棚卸イベントで棚卸対象となった業務システムである。条件は、棚卸イベントで棚卸対象のIDを抽出する際に用いられた条件(抽出条件)である。対象IDは、棚卸対象のIDである。回答状況は、棚卸対象の各IDに設定された質問の回答状況である。回答状況としては、例えば、質問に対して回答が行われたことを表す「回答済」、質問に対する回答が未だ行われていないことを表す「未回答」等がある。回答内容は、棚卸対象の各IDに設定された質問に対する回答の内容である。回答者は、棚卸対象の各IDに設定された質問に対して回答することができる者(例えば、そのIDが利用される業務システムの管理者(システム管理者、利用管理者)等)の社員番号や氏名等である。なお、回答状況、回答内容、及び回答者は、棚卸対象のID毎に存在する。
【0057】
<ID棚卸支援システム1の全体処理の流れ>
以下、本実施形態に係るID棚卸支援システム1の全体処理の流れについて、
図7を参照しながら説明する。
【0058】
ステップS101:ID棚卸支援システム1は、棚卸イベントを作成する。ここで、棚卸イベントは、例えば、以下の手順1-1~手順1-22により作成される。
【0059】
手順1-1)依頼者端末20のUI処理部201は、棚卸依頼者の棚卸イベント作成開始操作に応じて、棚卸イベント作成開始要求をID棚卸支援装置10に送信する。棚卸イベント作成開始装置としては、例えば、棚卸イベントを作成するためのWebページへのアクセス操作等が挙げられる。
【0060】
手順1-2)ID棚卸支援装置10のID棚卸支援処理部101は、UI提供部113により、対象選択画面を当該依頼者端末20に送信する。対象選択画面とは、棚卸イベントを作成するための画面の1つであり、棚卸対象とするIDを抽出するための情報が選択又は指定される画面のことである。
【0061】
手順1-3)依頼者端末20のUI処理部201は、ID棚卸支援装置10から受信した対象選択画面を表示すると共に、当該対象選択画面における各種操作を受け付ける。
【0062】
ここで、対象選択画面の一例を
図8に示す。
図8に示す対象選択画面2100には、抽出対象システム選択欄2110と、抽出条件選択欄2120と、次へボタン2130と、キャンセルボタン2140とが含まれる。
【0063】
抽出対象システム選択欄2110は、棚卸対象のIDを抽出する業務システムを選択するためのUI部品である。抽出対象システム選択欄2110には、チェックボックス2111が含まれている。棚卸依頼者は、1つ以上のチェックボックス2111を選択することで、自身が選択したチェックボックス2111に対応する業務システムをIDの抽出対象システムとして選択することができる。
図8に示す例では、開発支援システムに対応するチェックボックス2111が選択されている場合を示している。また、棚卸依頼者は、チェックボックス2111のうち最上段のチェックボックス2111を選択することで、すべての業務システムを選択することもできる。なお、
図8に示す抽出対象システム選択欄2110には、業務システムに登録されているIDの数を表す「登録ID数」と、業務システムのIDが既に棚卸対象となっている場合にその棚卸の状態を表す「棚卸状態」、その棚卸が既に完了している場合は完了日を表す「棚卸完了日」も含まれている。
【0064】
抽出条件選択欄2120は、棚卸対象のIDを抽出するための条件(抽出条件)を選択するためのUI部品である。抽出条件選択欄2120には、チェックボックス2121が含まれている。棚卸依頼者は、1つ以上のチェックボックス2121を選択することで、自身が選択したチェックボックス2121に対応する抽出条件を選択することができる。
図8に示す例では、抽出条件「長期間未使用」に対応するチェックボックス2121が選択されている場合を示している。また、棚卸依頼者は、チェックボックス2121のうち最上段のチェックボックス2121を選択することで、すべての抽出条件を選択することもできる。
【0065】
ここで、
図8に示す例では、抽出条件として「長期間未使用」、「管理者未設定」、「共有ID」、「退職者ID・異動者ID」が存在する。「長期間未使用」とは、予め決められた所定の期間以上使用されていないIDを抽出するための条件である。「管理者未設定」とは、管理者が存在しない業務システムのID、若しくは、共有IDでなくかつ特定の社員に紐付けられていないID(つまり、共有IDでなく、かつ、所有者がいないID)、又はそれらの両方のIDを抽出するための条件である。「共有ID」とは、共有IDを抽出するための条件である。「退職者ID・異動者ID」とは、退職者が利用していたID、又は、或る組織から別の組織に異動した者のIDであって異動前の組織が所管する業務システムのIDを抽出するための条件である。ただし、これらの抽出条件は一例であって、抽出条件はこれらに限られるものではない。
【0066】
次へボタン2130は、次の画面に遷移するためのUI部品である。一方で、キャンセルボタン2140は、棚卸イベントの作成を中止するためのUI部品である。以下では、棚卸依頼者によって棚卸対象のIDを抽出する業務システム(抽出対象システム)と抽出条件との少なくとも一方が選択された上で、次へボタン2130が押下されたものとする。
【0067】
なお、抽出対象システム選択欄2110で1つの業務システムが選択されている場合は、抽出条件選択欄2120で抽出条件が選択されていなくてもよい。また、抽出条件選択欄2120で1つ以上の抽出条件が選択されている場合は、抽出対象システム選択欄2110で業務システムが選択されていなくてもよい。すなわち、抽出対象システム選択欄2110及び抽出条件選択欄2120の両方から1つ以上が選択されていればよい。
【0068】
手順1-4)依頼者端末20のUI処理部201は、上記の手順1-3で選択された抽出対象システム・抽出条件に関する情報(以下、抽出対象情報という。)をID棚卸支援装置10に送信する。
【0069】
手順1-5)ID棚卸支援装置10のID棚卸支援処理部101は、依頼者端末20から抽出対象情報を受信すると、対象ID抽出部112により、棚卸対象のID(とそれに対応する社員情報)を抽出する。対象ID抽出部112は、以下の(A)、(B)又は(C)により棚卸対象のID(とそれに対応する社員情報)を抽出する。
【0070】
(A)抽出対象システムのみが抽出対象情報に含まれている場合
この場合、対象ID抽出部112は、ID管理テーブルに格納されているIDの中から抽出対象システムのIDを抽出すると共に、そのIDに対応付けられている社員情報を抽出する。
【0071】
例えば、
図3に示すID管理テーブル1100を対象として、抽出対象システムが「営業支援システム」である場合、ID「s001」及びそれに対応する社員情報(社員番号「002」、氏名「鈴木 次郎」、会社名「A」、組織名「営業部」等)と、ID「s002」及びそれに対応する社員情報(社員番号「003」、氏名「山田 花子」、会社名「A」、組織名「営業部」等)とが抽出される。
【0072】
(B)抽出条件のみが抽出対象情報に含まれている場合
この場合、対象ID抽出部112は、必要に応じて人事情報テーブルや管理者テーブル等を参照して、ID管理テーブルに格納されているIDの中から抽出条件を満たすIDを抽出すると共に、そのIDに対応付けられている社員情報を抽出する。以下、抽出条件が「長期間未使用」、「管理者未設定」、「共有ID」又は「退職者ID・異動者ID」であるときの抽出方法について説明する。なお、複数の抽出条件が抽出対象情報に含まれている場合は、以下で説明する抽出方法を組み合わせればよい。
【0073】
・抽出条件が「長期間未使用」であるとき
ID管理テーブルを構成するID管理レコードのID情報には、ID毎に、そのIDの最終利用日時が含まれているものとする。このとき、対象ID抽出部112は、最終利用日時が、予め決められた所定の期間以上前であるIDをID管理テーブルから抽出すると共に、そのIDに対応付けられている社員情報を抽出する。
【0074】
・抽出条件が「管理者未設定」であるとき
管理者が存在しない業務システムのIDを抽出する場合、まず、対象ID抽出部112は、管理者テーブルを参照して、管理者が存在しない組織を特定する。すなわち、システム管理者が存在しない業務システムを所管する組織、若しくは、利用管理者が存在しない業務システムを利用している組織、又はその両方を特定する。そして、対象ID抽出部112は、特定した組織の組織名が含まれる社員情報とそれに対応付けられているIDのうちの当該業務システムのIDとをID管理テーブルから抽出する。なお、これは一例であって、これ以外にも、例えば、何等かの管理者がIDと紐付けられている場合には、そのIDを個別に抽出してもよい。
【0075】
共有IDでなくかつ特定の社員に紐付けられていないID(つまり、共有IDでなく、かつ、所有者がいないID)を抽出する場合、対象ID抽出部112は、例えば、ID管理テーブルにIDのみが存在し、社員情報が存在しない(又は、社員情報が空値である)IDをID管理テーブルから抽出する。又は、例えば、共有IDであるか否かを表すフラグがID管理レコードに含まれている場合、対象ID抽出部112は、共有IDでないことを表す値を持つフラグに対応付けられており、かつ、少なくとも社員番号及び氏名が含まれない社員情報に対応付けられているIDをID管理テーブルから抽出する。
【0076】
・抽出条件が「共有ID」であるとき
対象ID抽出部112は、共有IDをID管理テーブルから抽出する。
【0077】
・抽出条件が「退職者ID・異動者ID」であるとき
退職者が利用していたIDを抽出する場合、まず、対象ID抽出部112は、人事情報テーブルを参照して、退職済の社員の社員番号を特定する。これは、例えば、退職フラグが「1」である人事情報レコードに含まれる社員番号を特定すればよい。そして、対象ID抽出部112は、退職済の社員の社員番号に対応付けられているIDをID管理テーブルから抽出する。
【0078】
或る組織から別の組織に異動した者のIDであって異動前の組織が所管する業務システムのIDを抽出する場合、まず、対象ID抽出部112は、人事情報テーブルを構成する各人事情報レコードのうち退職フラグが「1」でない各人事情報レコードに関して、その人事情報レコードと同一の社員番号が含まれ、かつ、その人事情報レコードと異なる組織名が含まれるID管理レコードを特定する。そして、対象ID抽出部112は、特定したID管理レコードに含まれる社員情報とそれに対応付けられているIDをID管理テーブルから抽出する。
【0079】
(C)抽出対象システムと抽出条件の両方が抽出対象情報に含まれている場合
この場合、対象ID抽出部112は、上記の(A)と(B)を組み合わせて棚卸対象のIDを抽出すればよい。
【0080】
手順1-6)ID棚卸支援装置10のID棚卸支援処理部101は、UI提供部113により、対象ID一覧画面を当該依頼者端末20に送信する。対象ID一覧画面とは、上記の手順1-5で抽出されたIDの一覧が表示される画面のことである。ただし、対象ID一覧画面を依頼者端末20に送信することは必須ではなく、本手順は実行されなくてもよい。なお、本手順が実行されなかった場合、次の手順1-7も実行されない。
【0081】
手順1-7)依頼者端末20のUI処理部201は、ID棚卸支援装置10から受信した対象ID一覧画面を表示すると共に、当該対象ID一覧画面における各種操作を受け付ける。
【0082】
ここで、対象ID一覧画面の一例を
図9に示す。
図9に示す対象ID一覧画面2200には、ID一覧表示欄2210と、次へボタン2220と、戻るボタン2230とが含まれる。
【0083】
ID一覧表示欄2210は、上記の手順1-5で抽出されたID(つまり、棚卸対象のID)とそれに対応する社員情報とが表示されるUI部品である。ID一覧表示欄2210を参照することで、棚卸依頼者は、棚卸対象として抽出されたIDとそのIDに対応する社員情報とを確認することができる。
【0084】
次へボタン2220は、次の画面に遷移するためのUI部品である。一方で、戻るボタン2230は、1つ前の画面に遷移するためのUI部品である。以下では、次へボタン2220が押下されたものとする。
【0085】
ここで、例えば、抽出条件「管理者未設定」によってIDが抽出された場合、管理者が存在しない組織の従業員に紐付けられているIDや、組織名が含まれない社員情報に対応付けられているIDが抽出され得る。これらのIDが抽出された場合、これらのIDに関しては棚卸の依頼先となる管理者が対応付けられていないため、棚卸依頼者は、対象ID一覧画面2200上で、これらのIDに対して、その棚卸の依頼先となる管理者(又は、管理者が存在する組織)を設定することができる。
【0086】
なお、棚卸依頼者は、例えば、対象ID一覧画面2200のID一覧表示欄2210上に表示されているIDの中から棚卸対象外とするIDを選択したり、棚卸対象とするIDをID一覧表示欄2210に追加したりすることができてもよい。
【0087】
また、棚卸依頼者は、例えば、対象ID一覧画面2200のID一覧表示欄2210上で、回答者が質問に対して回答する際に確認可能な情報をカスタマイズできてもよい。例えば、
図9に示す例では社員情報として社員番号、氏名、会社名、組織名が含まれているが、棚卸依頼者と回答者が同一会社内であれば会社名は不要であると考えられる。このため、棚卸依頼者は、会社名を削除し、回答者が質問に対して回答する際に確認可能な社員情報を社員番号、氏名、組織名としてもよい。更に、棚卸依頼者は、回答者が質問に対して回答する際に表示される画面をプレビュー表示できてもよい。
【0088】
手順1-8)依頼者端末20のUI処理部201は、次の画面への遷移要求をID棚卸支援装置10に送信する。
【0089】
手順1-9)ID棚卸支援装置10のID棚卸支援処理部101は、依頼者端末20から次の画面への遷移要求を受信すると、UI提供部113により、対象ID一覧画面上に表示されているIDの中に警告対象のIDが存在するか否かを判定する。UI提供部113は、例えば、対象ID一覧画面上に表示されているIDの中に予め設定された警告条件に該当するIDが存在するか否かを判定すればよい。警告条件としては、例えば、共有IDでなくかつ特定の社員に紐付けられていないIDが存在すること(つまり、共有IDでなく、かつ、所有者がいないIDが存在すること)、管理者が存在しない業務システムのIDが存在すること、等が挙げられる。以下では、本手順で警告対象のIDが存在すると判定されたものとする。なお、本手順で警告対象のIDが存在すると判定されなかった場合、以下の手順1-10~手順1-11は実行されない。
【0090】
手順1-10)ID棚卸支援装置10のID棚卸支援処理部101は、上記の手順1-9で警告対象のIDが存在すると判定された場合、UI提供部113により、警告画面を当該依頼者端末20に送信する。警告画面とは、例えば、警告条件を満たすIDの一覧が表示される画面のことである。
【0091】
手順1-11)依頼者端末20のUI処理部201は、ID棚卸支援装置10から受信した警告画面を表示すると共に、当該警告画面における各種操作を受け付ける。なお、警告画面は、例えば、対象ID一覧画面上にポップアップ表示される。
【0092】
ここで、警告画面の一例を
図10に示す。
図10に示す警告画面2300には、第1の警告ID表示欄2310と、第2の警告ID表示欄2320と、次へボタン2330と、キャンセルボタン2340とが含まれる。
【0093】
第1の警告ID表示欄2310は、共有IDでなくかつ特定の社員に紐付けられていないIDの一覧が表示されるUI部品である。第2の警告ID表示欄2320は、管理者が存在しない業務システムのIDの一覧が表示されるUI部品である。次へボタン2330は、警告画面を閉じて次の画面に遷移するためのUI部品である。一方で、キャンセルボタン2340は、警告画面を閉じるためのUI部品である。以下では、棚卸依頼者によって次へボタン2330が押下されたものとする。
【0094】
手順1-12)依頼者端末20のUI処理部201は、次の画面への遷移要求をID棚卸支援装置10に送信する。
【0095】
手順1-13)ID棚卸支援装置10のID棚卸支援処理部101は、依頼者端末20から次の画面への遷移要求を受信すると、UI提供部113により、イベント基本情報設定画面を当該依頼者端末20に送信する。イベント基本情報設定画面とは、イベント名等といったイベントの基本的な情報を設定するための画面のことである。
【0096】
手順1-14)依頼者端末20のUI処理部201は、ID棚卸支援装置10から受信したイベント基本情報設定画面を表示すると共に、当該イベント基本情報設定画面における各種操作を受け付ける。
【0097】
ここで、イベント基本情報設定画面の一例を
図11に示す。
図11に示すイベント基本情報設定画面2400には、イベント名設定欄2411と、イベントID表示欄2412と、対象システム表示欄2413と、条件表示欄2414と、依頼内容設定欄2415と、宛先表示欄2416と、送信元表示欄2417と、返信先設定欄2418と、回答締め切り設定欄2419と、依頼元設定欄2420と、次へボタン2430と、戻るボタン2440とが含まれる。
【0098】
イベント名設定欄2411は、棚卸依頼者が任意のイベント名を入力することができるUI部品である。イベントID表示欄2412は、棚卸イベントを一意に識別するイベントIDが表示されるUI部品である。なお、イベントIDは、棚卸イベント作成部111によって決定される。対象システム表示欄2413は、棚卸対象のIDが利用される業務システム(言い換えれば、棚卸対象の業務システム)が表示されるUI部品である。条件表示欄2414は、棚卸対象のIDを抽出する際に用いられた抽出条件が表示されるUI部品である。依頼内容設定欄2415は、棚卸依頼者が任意の依頼内容を入力することができるUI部品である。宛先表示欄2416は、棚卸依頼の宛先が設定されるUI部品である。
図11に示す例では、宛先表示欄2416には、棚卸対象のIDが利用される業務システムの管理者が宛先となっていることを表す「各組織の管理者」が表示されている。送信元表示欄2417は、棚卸依頼を行う際の送信元(
図11に示す例では送信元のメールアドレス)が表示されるUI部品である。返信先設定欄2418は、棚卸依頼者が、棚卸依頼に対する返信先(例えば、返信先のメールアドレス等)を任意の入力することができるUI部品である。回答締め切り設定欄2419は、棚卸依頼者が、回答締め切り日として任意の日付を入力又は選択することができるUI部品である。依頼元設定欄2420は、棚卸依頼者が、依頼元に関する情報(例えば、氏名、内線番号等)を任意に入力することができるUI部品である。なお、回答締め切り設定欄2419には、例えば、現在から所定の期間先の日付が自動で設定されていてもよい。
【0099】
次へボタン2430は、次の画面に遷移するためのUI部品である。一方で、戻るボタン2440は、1つ前の画面に遷移するためのUI部品である。以下では、棚卸依頼者によってイベント基本情報設定画面2400上で必要な情報が入力された上で、次へボタン2430が押下されたものとする。
【0100】
なお、
図11に示す例では、各組織の管理者に対する棚卸依頼がメールによって通知される場合を示しているが、これは一例であって、メール以外の方法によって棚卸依頼が通知されてもよく、特定の通知方法に限定されるものではない。メール以外の通知方法の例としては、Webページ上での棚卸依頼の通知、ビジネスチャット等のメッセージングアプリケーションによる棚卸依頼の通知等が挙げられる。
【0101】
手順1-15)依頼者端末20のUI処理部201は、次の画面への遷移要求をID棚卸支援装置10に送信する。
【0102】
手順1-16)ID棚卸支援装置10のID棚卸支援処理部101は、依頼者端末20から次の画面への遷移要求を受信すると、UI提供部113により、質問設定画面を当該依頼者端末20に送信する。質問設定画面とは、棚卸対象のIDに対して、棚卸に関する質問を設定するための画面のことである。
【0103】
手順1-17)依頼者端末20のUI処理部201は、ID棚卸支援装置10から受信した質問設定画面を表示すると共に、当該質問設定画面における各種操作を受け付ける。
【0104】
ここで、質問設定画面の一例を
図12に示す。
図12に示す質問設定画面2500には、新規追加ボタン2510と、質問設定欄2520と、次へボタン2530と、戻るボタン2540とが含まれる。
【0105】
新規追加ボタン2510は、質問設定欄2520に対して行を追加するためのUI部品である。棚卸依頼者によって新規追加ボタン2510が押下された場合、質問設定欄2520に対して行が追加される。なお、質問設定欄2520には、予め決められた最大数(例えば、4行まで)まで行を追加することができる。
【0106】
質問設定欄2520は、棚卸対象のIDに対して質問を設定するためのUI部品である。新規追加ボタン2510の押下によって質問設定欄2520に行が追加された場合、この行に対して、質問の名称を表す質問名と、その質問に対して回答が必須であるか否かを表す必須区分と、選択式又は記述式のいずれの形式の回答を要求するかを表す回答形式とを設定すると共に、回答形式が「選択式」である場合はその選択肢を設定することで、棚卸対象のIDに対して質問が設定される。選択肢は、例えば、カンマ区切りで設定することができる。なお、各行にはその行を削除するためのUI部品が対応付けられており、棚卸依頼者は、当該UI部品を押下することで、そのUI部品に対応する行を質問設定欄2520から削除することができる。
【0107】
図12に示す例では、質問設定欄2520の1行目には質問名「ID継続要否」、必須区分「必須」、回答形式「選択式」、選択肢「継続,不要」が設定されている。これは、回答者に対して、棚卸対象のIDを継続利用するか又は不要であるかを回答させるための質問を表している。
【0108】
また、
図12に示す例では、質問設定欄2520の2行目には質問名「削除予定日」、必須区分「必須でない」、回答形式「記述式」が設定されている。これは、回答者に対して、棚卸対象のIDの削除予定日を回答させるための質問を表している。
【0109】
なお、
図12に示す例で説明した質問以外にも様々な質問が設定可能であることはいうまでもない。一例を挙げれば、IDを削除するのではなく、IDを休止させる場合には、IDを休止させるか否かを表す質問等も設定可能である。
【0110】
次へボタン2530は、次の画面に遷移するためのUI部品である。一方で、戻るボタン2540は、1つ前の画面に遷移するためのUI部品である。以下では、棚卸依頼者によって質問設定画面2500上で棚卸対象のIDに対する質問が設定された上で、次へボタン2530が押下されたものとする。
【0111】
手順1-18)依頼者端末20のUI処理部201は、次の画面への遷移要求をID棚卸支援装置10に送信する。
【0112】
手順1-19)ID棚卸支援装置10のID棚卸支援処理部101は、依頼者端末20から次の画面への遷移要求を受信すると、UI提供部113により、棚卸依頼画面を当該依頼者端末20に送信する。棚卸依頼画面とは、棚卸対象のIDが利用される業務システムの管理者に対してそのIDの棚卸を依頼するための画面のことである。
【0113】
手順1-20)依頼者端末20のUI処理部201は、ID棚卸支援装置10から受信した棚卸依頼画面を表示すると共に、当該棚卸依頼画面における各種操作を受け付ける。
【0114】
ここで、棚卸依頼画面の一例を
図13に示す。
図13に示す棚卸依頼画面2600には、宛先一覧表示欄2610と、依頼内容表示欄2620と、依頼実施ボタン2630と、戻るボタン2640とが含まれる。
【0115】
宛先一覧表示欄2610は、棚卸依頼の通知先となる宛先の一覧が表示されるUI部品である。依頼内容表示欄2620は、イベント基本情報設定画面で設定された依頼内容等が表示されるUI部品である。
図13に示す例では、メールの宛先、送信元、返信先、及び本文が依頼内容表示欄2620に表示されている。
【0116】
依頼実施ボタン2630は、棚卸依頼を実施するためのUI部品である。一方で、戻るボタン2640は、1つ前の画面に遷移するためのUI部品である。棚卸依頼者によって依頼実施ボタン2630が押下された場合、棚卸イベント作成部111によって棚卸イベントを表すイベント情報が作成される。以下では、棚卸依頼者によって棚卸依頼画面2600上で依頼実施ボタン2630が押下されたものとする。
【0117】
手順1-21)ID棚卸支援装置10のID棚卸支援処理部101は、棚卸イベント作成部111により、棚卸イベントを表すイベント情報を作成する。ここで、当該イベント情報には、棚卸イベント作成部111によって決定されたイベントIDと、イベント基本情報設定画面で設定されたイベント名及び回答締め切りと、棚卸作成者の社員番号や氏名等を表す作成者と、棚卸対象のIDと、そのIDが利用される業務システムとが少なくとも含まれる。また、棚卸対象のIDが抽出される際に抽出条件が用いられた場合には、その抽出条件も当該イベント情報に含まれる。なお、当該イベント情報に含まれるイベント状況は「回答受付中」、棚卸対象の各IDに対する回答状況は「未回答」とすればよく、また棚卸対象の各IDに対する回答者はそのIDが利用される業務システムの管理者の社員番号や氏名等とすればよい。
【0118】
手順1-22)最後に、ID棚卸支援装置10のID棚卸支援処理部101は、棚卸イベント管理部114により、上記の手順1-21で作成されたイベント情報をイベント情報記憶部106に記憶させる。
【0119】
なお、上記の手順1-1~手順1-22で説明した依頼者端末20に表示される画面の画面遷移に関して、対象選択画面から警告画面までと、イベント基本情報設定画面とは順不同である。すなわち、イベント基本情報設定画面が表示された後に、対象選択画面から警告画面までが表示されてもよい。
【0120】
また、棚卸依頼者は、例えば、棚卸イベントの作成途中でその棚卸イベントを保存することができてもよい。この場合、作成途中の棚卸イベントを表すイベント情報が棚卸イベント作成部111によって作成され、そのイベント情報が棚卸イベント管理部114によってイベント情報記憶部106に記憶される。このとき、作成途中の棚卸イベントを表すイベント情報のイベント状況には「作成中」が設定される。
【0121】
ステップS102:ID棚卸支援システム1は、棚卸を依頼する。すなわち、ID棚卸支援装置10のID棚卸支援処理部101は、棚卸イベント作成部111により、棚卸依頼を各宛先(つまり、棚卸対象のIDが利用される業務システムの管理者)に通知する。
【0122】
ステップS103:ID棚卸支援システム1は、棚卸対象のIDに設定された質問に対して回答する。ここで、質問に対する回答は、以下の手順2-1~手順2-5により行われる。
【0123】
手順2-1)棚卸依頼が通知された管理者が利用する管理者端末20は、この棚卸依頼に関する回答画面への遷移要求をID棚卸支援装置10に送信する。なお、この遷移要求には、例えば、当該管理者の社員番号や氏名等が含まれる。
【0124】
手順2-2)ID棚卸支援装置10のID棚卸支援処理部101は、管理者端末20から回答画面への遷移要求を受信すると、UI提供部113により、回答画面を当該管理者端末20に送信する。回答画面とは、棚卸対象のIDに設定された質問に対して、回答者が回答するための画面のことである。
【0125】
手順2-3)管理者端末20のUI処理部201は、ID棚卸支援装置10から受信した回答画面を表示すると共に、当該回答画面における各種操作を受け付ける。
【0126】
ここで、回答画面の一例を
図14に示す。
図14に示す回答画面3100には、回答対象ID表示欄3110と、回答ボタン3120と、キャンセルボタン3130とが含まれる。なお、
図14に示す例は、一例として、IDの継続要否に関する質問に対して回答を行うための回答画面3100を示している。
【0127】
回答対象ID表示欄3110は、棚卸対象のIDのうち、回答画面への遷移要求に含まれていた社員番号や氏名等が回答者として設定されているIDとそれに関連する情報(氏名、会社名、組織名、業務システムのシステム名)とが表示されると共に、そのIDに対する回答を設定することができるUI部品である。
図14に示す例では、棚卸対象のIDに対して回答欄が対応付けられており、回答者は、この回答欄に含まれるプルダウンリスト3111から所望の回答内容を選択することができる。なお、
図14に示す例は、棚卸対象のIDに設定された質問に対する回答の回答形式が「選択式」である場合を示しており、例えば、その回答形式が「記述式」である場合は、例えば、回答者が回答内容を入力可能な入力フォームが回答欄に含まれる。
【0128】
回答ボタン3120は、回答対象ID表示欄3110に含まれる回答欄で回答した内容を送信するためのUI部品である。一方で、キャンセルボタン3130は、回答を中止するためのUI部品である。以下では、回答者によって回答画面3100上で棚卸対象のIDに設定された質問に対してその回答が設定された上で、回答ボタン3120が押下されたものとする。
【0129】
手順2-4)管理者端末20のUI処理部201は、上記の手順2-3で表示された回答画面上で回答が設定されたIDとその回答内容とが含まれる回答結果情報をID棚卸支援装置10に送信する。なお、回答結果情報には、例えば、棚卸イベントのイベントID、回答者の氏名や社員番号等もID棚卸支援装置10に送信する。
【0130】
手順2-5)ID棚卸支援装置10のID棚卸支援処理部101は、回答結果情報を受信すると、棚卸イベント管理部114により、当該回答結果情報で該当のイベント情報を更新する。すなわち、棚卸イベント管理部114は、イベント情報記憶部106に記憶されているイベント情報のうち、当該回答結果情報に含まれるイベントIDのイベント情報を特定した上で、当該回答結果情報に含まれるID、回答内容、及び回答者の氏名や社員番号等を用いて、特定したイベント情報に含まれる回答内容及び回答者のうち当該IDに対応する回答内容及び回答者を更新する。また、このとき、棚卸イベント管理部114は、特定したイベント情報に含まれる回答状況のうち当該IDに対応する回答状況を「回答済」に更新する。
【0131】
ステップS104:最後に、ID棚卸支援システム1は、棚卸イベントが完了した場合(例えば、棚卸対象のすべてのIDに関して質問に対する回答が得られた場合等)、その棚卸の結果を表すレポートを出力する。すなわち、ID棚卸支援装置10のレポート出力部102は、イベント情報記憶部106に記憶されているイベント情報のうち、イベント状況が「完了」となっているイベント情報のレポートを予め決められた所定の出力先に出力する。ここで、所定の出力先としては、例えば、ID棚卸支援装置10が備える補助記憶装置、ディスプレイ、通信ネットワークを介して接続される他の装置、機器、端末等が挙げられる。
【0132】
なお、レポートには様々な情報を含めることが可能であるが、例えば、棚卸完了日、棚卸対象の業務システム及びID、各IDに設定された質問及びその回答、棚卸依頼者、回答者等といった情報が含まれ得る。ただし、どのような情報がレポートに含まれるかは、例えば、棚卸に関する監査で要求される基準等に応じて異なり得る。
【0133】
<イベント状況や回答状況の確認>
ここで、棚卸依頼者は、自身が作成した棚卸イベントの状況やその棚卸イベントにおける回答状況を確認することができる。例えば、以下の手順3-1~手順3-6により棚卸イベントの状況と棚卸イベントにおける回答状況とを確認することができる。
【0134】
手順3-1)依頼者端末20のUI処理部201は、自身(棚卸依頼者)が作成した棚卸イベントの状況を確認するためのイベント状況確認画面への遷移要求をID棚卸支援装置10に送信する。なお、この遷移要求には、例えば、当該棚卸依頼者の社員番号や氏名等が含まれる。
【0135】
手順3-2)ID棚卸支援装置10のID棚卸支援処理部101は、依頼者端末20からイベント状況確認画面への遷移要求を受信すると、UI提供部113により、イベント状況確認画面を当該管理者端末20に送信する。イベント状況確認画面とは、棚卸依頼者が作成した棚卸イベントの状況を確認するための画面のことである。
【0136】
手順3-3)依頼者端末20のUI処理部201は、ID棚卸支援装置10から受信したイベント状況確認画面を表示すると共に、当該イベント状況確認画面における各種操作を受け付ける。
【0137】
ここで、イベント状況確認画面の一例を
図15に示す。
図15に示すイベント状況確認画面4100には、棚卸イベント一覧表示欄4110が含まれる。
【0138】
棚卸イベント一覧表示欄4110は、棚卸イベントのうち、イベント状況確認画面への遷移要求に含まれていた社員番号や氏名等が作成者として設定されているイベント情報が表す棚卸イベントのイベントID、イベント名、イベント状況、回答締め切り、進捗、作成者等が表示されるUI部品である。なお、進捗とは、棚卸対象のIDに設定されている質問のうち、いくつの質問が回答されたかを表す情報である。
【0139】
なお、棚卸依頼者は、イベント状況確認画面4100上で、例えば、回答締め切り日を延長したり、イベント状況を変更できたりしてもよい。イベント状況を変更する場合としては、例えば、イベント状況が「締切」となったイベントに関して、再度、「回答受付中」に戻す場合等が挙げられる。
【0140】
ここで、例えば、棚卸イベント一覧表示欄4110に表示されている棚卸イベントのイベント名はリンク形式となっており、棚卸依頼者は、イベント名を押下することで、そのイベント名の棚卸イベントに関する回答内容確認画面を表示させることができる。以下では、棚卸依頼者によってイベント名「××システム棚卸」が押下されたものとする。
【0141】
手順3-4)依頼者端末20のUI処理部201は、イベント状況確認画面で選択されたイベント名の棚卸イベントに関する回答内容確認画面への遷移要求をID棚卸支援装置10に送信する。
【0142】
手順3-5)ID棚卸支援装置10のID棚卸支援処理部101は、依頼者端末20から回答内容確認画面への遷移要求を受信すると、UI提供部113により、回答内容確認画面を当該管理者端末20に送信する。回答内容確認画面とは、棚卸イベントの詳細な回答状況(棚卸対象のID毎の回答状況)を確認するための画面のことである。
【0143】
手順3-6)依頼者端末20のUI処理部201は、ID棚卸支援装置10から受信した回答内容確認画面を表示すると共に、当該回答内容確認画面における各種操作を受け付ける。
【0144】
ここで、回答内容確認画面の一例を
図16に示す。
図16に示す回答内容確認画面4200には、回答内容一覧表示欄4210が含まれる。
【0145】
回答内容一覧表示欄4210は、棚卸対象のIDとそのIDに設定された回答に対する回答状況(回答済であるか否かと回答済である場合はその回答内容)とが表示されるUI部品である。なお、
図16に示す例では、イベント名「××システム棚卸」の棚卸イベントに関する棚卸対象のIDとその回答状況とが表示されている。これにより、棚卸依頼者は、自身が作成した棚卸イベントの回答状況を確認することができる。
【0146】
なお、棚卸依頼者は、回答内容一覧表示欄4210に表示されている回答状況を編集することができてもよい。
【0147】
<回答委任>
ここで、棚卸依頼の通知を受けた管理者は、その棚卸依頼で自身が回答すべき質問の回答を代理回答者(例えば、自身の部下等)に委任することができる。例えば、以下の手順4-1~手順4-3により質問の回答を代理回答者に委任することができる。
【0148】
手順4-1)管理者端末20のUI処理部201は、代理回答者に回答を委任するための回答委任画面への遷移要求をID棚卸支援装置10に送信する。なお、この遷移要求には、例えば、代理回答者に回答を委任する対象の棚卸イベントのイベントID、自身の社員番号や氏名等が含まれる。
【0149】
手順4-2)ID棚卸支援装置10のID棚卸支援処理部101は、管理者端末20から回答委任画面への遷移要求を受信すると、UI提供部113により、回答委任画面を当該管理者端末20に送信する。このとき、UI提供部113は、代理回答者が質問に対して回答可能なWebページに遷移するためイベントURLを生成した上で、このイベントURLが含まれる回答委任画面を当該管理者端末20に送信する。このイベントURLを代理回答者に提示することで、代理回答者は、代理回答者端末20を利用して、ID棚卸アカウントを持っていなくても、棚卸対象のIDに設定された質問に対して回答することが可能となる。なお、代理回答者によって質問に対する回答が行われた場合は、管理者を代理回答者、管理者端末20を代理回答者端末20とそれぞれ読み替えた上で、上記のステップS103と同様の処理が実行される。
【0150】
ここで、UI提供部113は、例えば、以下の情報の1つ以上と衝突困難性を持つ所定の関数(例えば、ハッシュ関数等)とを用いて、当該1つ以上の情報を当該関数に入力したときの出力値が含まれるイベントURLを生成すればよい。
【0151】
・イベントID
・管理者のID棚卸アカウント
・代理回答者のメールアドレス
・代理回答者の社員番号
・代理回答者の氏名
・回答締め切り日
・棚卸対象のID
ただし、上記の情報は一例であって、これ以外にも様々な情報を用いることができる。
【0152】
なお、イベントURLを生成する際に棚卸対象のIDを用いることで、例えば、代理回答者に回答を委任するIDを制御することが可能となる。具体例を挙げれば、棚卸対象のIDとして「z001」、「z002」、「z003」が存在する場合に、代理回答者Aに対しては「z001」と「z002」のIDを選択して「z001」と「z002」のIDに設定された質問に対する回答を委任し、代理回答者Bに対しては「z003」のIDを選択して「z003」に設定された質問に対する回答を委任したいとき、代理回答者Aに提示するイベントURLの生成には「z001」と「z002」を用いる一方で、代理回答者Bに提示するイベントURLの生成には「z003」を用いればよい。これにより、代理回答者Aに提示するイベントURLとして「z001」と「z002」に設定された質問にのみ回答が可能なWebページにアクセスするためのURLが生成され、同様に代理回答者Bに提示するイベントURLとして「z003」に設定された質問にのみ回答が可能なWebページにアクセスするためのURLが生成される。
【0153】
手順4-3)管理者端末20のUI処理部201は、ID棚卸支援装置10から受信した回答委任画面を表示すると共に、当該回答委任画面における各種操作を受け付ける。
【0154】
ここで、回答委任画面の一例を
図17に示す。
図17に示す回答委任画面5100には、棚卸情報表示欄5110と、閉じるボタン5120とが含まれる。
【0155】
棚卸情報表示欄5110は、棚卸イベントに関する情報(イベント名、イベントID、対象システム、条件、依頼内容、回答締め切り、依頼元等)とイベントURLとが表示されるUI部品である。また、棚卸情報表示欄5110には、イベントURLをクリップボードにコピーするためのコピーボタン5111も含まれる。管理者は、例えば、コピーボタン5111を押下してイベントURLをクリップボードにコピーした上で、このイベントURLをメール等にペーストして代理回答者に通知することができる。閉じるボタン5120は、回答委任画面5100を閉じるためのUI部品である。
【0156】
<ID棚卸支援装置10及び端末20のハードウェア構成例>
本実施形態に係るID棚卸支援装置10及び端末20は、例えば、
図18に示すコンピュータ500のハードウェア構成により実現できる。
図18に示すコンピュータ500は、入力装置501と、表示装置502と、外部I/F503と、通信I/F504と、RAM(Random Access Memory)505と、ROM(Read Only Memory)506と、補助記憶装置507と、プロセッサ508とを有する。また、これらの各ハードウェアは、それぞれがバス509を介して通信可能に接続されている。
【0157】
入力装置501は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、物理ボタン等である。表示装置502は、例えば、ディスプレイ、表示パネル等である。なお、コンピュータ500は、例えば、入力装置501及び表示装置502のうちの少なくとも一方を有していなくてもよい。
【0158】
外部I/F503は、記録媒体503a等の外部装置とのインタフェースである。コンピュータ500は、外部I/F503を介して、記録媒体503aの読み取りや書き込み等を行うことができる。記録媒体503aとしては、例えば、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、SDメモリカード(Secure Digital memory card)、USB(Universal Serial Bus)メモリカード等が挙げられる。
【0159】
通信I/F504は、コンピュータ500が通信ネットワーク等に接続するためのインタフェースである。RAM505は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。ROM506は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。補助記憶装置507は、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ等のストレージ装置(記憶装置)である。プロセッサ508は、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算装置である。
【0160】
本実施形態に係るID棚卸支援装置10及び端末20は、例えば、
図18に示すコンピュータ500のハードウェア構成を有することにより、上述した各種処理を実現することができる。なお、
図18に示すコンピュータ500のハードウェア構成は一例であって、これに限られるものではない。例えば、コンピュータ500は、複数の補助記憶装置507や複数のプロセッサ508を有していてもよいし、図示したハードウェアの一部を有していなくてもよいし、図示したハードウェア以外の様々なハードウェアを有していてもよい。
【0161】
<変形例>
・変形例1
上記の実施形態では、棚卸イベントを作成手順の一例として手順1-1~手順1-22について説明したが、必ずしもこの順序で行う必要はなく、整合性が保たれる範囲内で、画面遷移を変更したり、ユーザの入力や選択に応じて順序が変更できたりしてもよい。
【0162】
・変形例2
上記の実施形態では、棚卸イベントにおける質問に対する回答をシステム管理者及び利用管理者を含む管理者に依頼したが、システム管理者のみに回答を依頼してもよいし、利用管理者のみに回答を依頼してもよい。また、質問に対する回答を管理者から委任された代理回答者が更に他の者にその回答を委任して代理回答者を設定できてもよいし、更に再帰的に代理回答者が他の代理回答者を設定できてもよい。
【0163】
・変形例3
回答者(代理回答者も含む。)に対して依頼内容等が通知される際には、棚卸依頼者や代理回答を依頼した依頼者等が入力した内容と、予め設定されたルールとに基づいて、何等かの処理等を行った上でその通知が行われるようにしてもよい。例えば、依頼内容等が通知される際に、イベント名の先頭に回答締め切り日を追加する修正を行った上で、その通知が行われるようにしてもよい。
【0164】
・変形例4
棚卸イベント作成時のプレビュー等により表示される棚卸依頼画面(
図13)や回答画面(
図14)、回答者に表示される棚卸依頼画面(
図13)や回答画面(
図14)において、例えば、関連する棚卸イベントに関するマニュアルやヘルプ、FAQ等といったイベントに関する情報や動画等のコンテンツが表示されてもよい。更に、例えば、棚卸イベントにおける質問に対する回答とは別に、棚卸イベント自体に関するメッセージ、棚卸依頼者と回答者(代理回答者も含む。)との間の質問及びその回答、情報共有のための投稿等といった様々なコミュニケーションログが表示されてもよい。また、これらの情報やコンテンツ、メッセージ、コミュニケーションログ等の表示/非表示やどれを表示するか等について、例えば、棚卸イベントが作成された以降、棚卸依頼者や回答者によって設定、変更できてもよい。
【0165】
・変形例5
回答委任画面(
図17)において、棚卸対象のID数に対する回答数や未回答数、更に回答者数や代理回答者を含む回答者数、未回答者数等を適宜表示できるようにしてもよい。また、未回答のID、未回答がある回答者、最終的に未回答のIDへの回答が求められている回答者等を適宜必要な情報によってフィルタリングして表示できるようにしてもよい。
【0166】
また、棚卸依頼者や回答者、代理回答者が依頼した未回答の回答者に対して、上記のフィルタリングや検索条件を指定した検索等を利用して、再度の回答依頼や回答を催促するリマインドメッセージを送信できるようにしてもよい。
【0167】
・変形例6
回答画面(
図14)において、回答者が回答する際に、誰が回答したのかを記録できるようにしてもよい。例えば、ID棚卸支援装置10のアカウントを持つ回答者が回答した場合には、回答と共に、そのアカウント名等を記録できるようにしてもよい。一方で、例えば、ID棚卸支援装置10のアカウントを持たない回答者が回答した場合には、回答と共に、その回答者を識別するためのメールアドレスや氏名、その他の識別子等を記録できるようにしてもよい。
【0168】
<応用例>
上記の実施形態では、棚卸イベントが完了した場合はそのレポートを出力したが、例えば、棚卸対象のIDに設定された質問に対する回答としてそのIDの削除又は休止等が設定された場合は、当該IDを削除又は休止等してもよい。これは、例えば、当該IDが利用される業務システムに対して、そのIDの削除又は休止を要求することで実現可能である。
【0169】
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係るID棚卸支援システム1では、棚卸依頼者が棚卸イベントを作成する際に、業務システムや抽出条件を選択するだけで棚卸対象のIDを容易に抽出することができる。また、そのIDが利用される業務システムの所管組織の管理者が自動的に特定され、この管理者に対して棚卸依頼を通知することができる。このため、棚卸依頼作業に要する作業コストが大幅に削減することが可能となる。
【0170】
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から逸脱することなく、種々の変形や変更、既知の技術との組み合わせ等が可能である。
【符号の説明】
【0171】
1 ID棚卸支援システム
10 ID棚卸支援装置
20 端末
30 通信ネットワーク
101 ID棚卸支援処理部
102 レポート出力部
103 ID管理テーブル記憶部
104 人事情報テーブル記憶部
105 管理者テーブル記憶部
106 イベント情報記憶部
111 棚卸イベント作成部
112 対象ID抽出部
113 UI提供部
114 棚卸イベント管理部
201 UI処理部
500 コンピュータ
501 入力装置
502 表示装置
503 外部I/F
503a 記録媒体
504 通信I/F
505 RAM
506 ROM
507 補助記憶装置
508 プロセッサ
509 バス