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特開2024-483人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システム
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  • 特開-人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システム 図1
  • 特開-人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000483
(43)【公開日】2024-01-05
(54)【発明の名称】人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231225BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022170573
(22)【出願日】2022-10-25
(31)【優先権主張番号】10-2022-0074556
(32)【優先日】2022-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】520068548
【氏名又は名称】マインドウェアワークス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003801
【氏名又は名称】KEY弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】イ ジェイン
(72)【発明者】
【氏名】チョ ヒョンソン
(72)【発明者】
【氏名】ムン ソンクク
(72)【発明者】
【氏名】パク キョンテク
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】複数のIоT機器を一回の制御命令のみで統合的に制御及び管理することができ、これにより、複数のIоT機器の制御及び管理のための時間及び労力を最小化することができるようにする、人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システムを提供する。
【解決手段】統合制御サービス提供システム100は、各使用者が所有または管理するが、少なくとも一つのIоT機器1に接続される少なくとも一つのブリッジ10と、前記使用者によって生成されたIоT機器1の制御命令に関する音声またはテキストを人工知能サーバ50に送信するクライアント30と、前記IоT機器1の制御命令に関する音声またはテキストを分析して制御命令信号を生成した後、制御対象となるIоT機器1に接続されたブリッジ10または制御対象となるIоT機器1に、前記制御命令信号を送信する人工知能サーバ50と、を含んで構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
IоT機器の統合制御サービス提供システムにおいて、
各使用者が所有または管理するが、少なくとも一つのIоT機器に接続される少なくとも一つのブリッジと、
前記使用者によって生成されたIоT機器の制御命令に関する音声またはテキストを人工知能サーバに送信するクライアントと、
前記IоT機器の制御命令に関する音声またはテキストを分析して制御命令信号を生成した後、制御対象となるIоT機器に接続されたブリッジまたは制御対象となるIоT機器に、前記制御命令信号を送信する人工知能サーバと、を含んで構成されることを特徴とする、人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システム。
【請求項2】
前記人工知能サーバは、使用者識別情報、ブリッジ情報、及びブリッジに接続されたIоT機器の情報をマッチングして保存管理するか、使用者識別情報及びIоT機器の情報をマッチングして保存管理することを特徴とする、請求項1に記載の人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システム。
【請求項3】
前記制御命令信号は、制御対象となるIоT機器の情報及び制御動作情報を含むことを特徴とする、請求項1に記載の人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システム。
【請求項4】
前記人工知能サーバは、前記IоT機器の制御命令に関する音声またはテキストを分析して、制御対象となるIоT機器の情報及び制御動作情報を特定することを特徴とする、請求項1に記載の人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、IоT機器の統合制御サービス提供システムに係り、特に、複数の使用者が、音声またはテキストを分析可能な人工知能サーバを介して、各使用者が所有または管理する複数の「スマートホーム」及び「コネクテッドカー」のためのIоT機器を統合的に制御及び管理できるように構成することにより、複数のIоT機器を一回の制御命令のみで統合的に制御及び管理することができ、これにより、複数のIоT機器の制御及び管理のための時間及び労力を最小化することができるようにする人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
アイオーティー(IоT、Internet of Things)は、通信可能な全てのモノをネットワークにつなげて、相互通信の実行が可能な仕組みを意味する。システム的に認知可能な全てのオブジェクトは、近距離通信機能及び遠距離通信機能を搭載し、センサ等のデータの生産及び利用が可能なモノまたはヒトがこれに含まれ得る。IоT時代の到来によって、IоTサービス、特に、スマートホーム及びコネクテッドカー(Connected Car)に関する人々の関心が年を重ねるほど高くなっており、これと関連する主題の研究が盛んに進められている。
【0003】
従来、インターネットを支援するコンピュータや携帯電話及び無線通信端末等を用いて、家庭内の各種電子機器や設備、車両の状態等を確認及び制御し、家庭内の保安が要求される場所に設置されたガスセンサ、火災センサ、防犯センサを介して、異常時に自動で警報を発生させる便利さを提供していた。しかしながら、使用者が直接、操作盤等を用いて制御しなければならず、端末内のアプリ等の制御手段が必要であった。
【0004】
このような問題点を解決するために、特許文献1は、使用者がチャットボットに命令をすると、チャットボットは、使用者の命令を認識し、使用者のタッチがなくても、ホーム機器を作動させるホームオートメーションシステムを提案している。
【0005】
しかしながら、上記した特許文献1は、使用者自身の端末にインストールされた特定のチャットボットアプリケーションを介して、スマートホームに接続された特定機器や接続された車両の特定状態を問い合わせるか、一回性命令を介して機器を制御する方式により、複数の使用者に対して統合的にホーム機器制御サービスを提供することができず、各使用者が所有または管理する複数のホームまたはIоTに接続された車両を、一回の制御命令のみで統合的に制御及び管理することができないという短所があった。
【0006】
また、オープンプロトコルをサポートする各種IоT機器と多数の自動車メーカー(メルセデス・ベンツ、BMW、Tesla等)が持続的に拡大・変更するプロトコルを統合的に管理可能な統合制御システムがなく、個別のサービス会社が提供する単一のチャットボットまたは自動制御アプリケーションを多数インストールし、管理や使い方を覚えなければならないという不便を甘受しなければならなかった。
【0007】
一方、現在、IоTネットワークの低電力、短距離ネットワークであるブルートゥース(登録商標)、NFC、Zigbee(登録商標)、RFID、Z-Wave等、及び広帯域ネットワークである4G/5G IоT、LoRa(登録商標)、Sigfox(登録商標)等の技術が発展している。また、アプリケーションを介して、実際にIоT機器とのメッセージ交換のために用いられるAMQP(高級メッセージキュープロトコル)、CoAP(制約付きアプリケーションプロトコル)、MQTT(メッセージキューテレメトリトランスポート)のような各種メッセージプロトコル、TCP/UDPスタックを介して制御可能なホームオートメーション、コネクテッドカーメーカー等が、もう数千個を超えており、今後も拡大していくとみられる。このような急激なIоTの類型・商品・サービスの拡大を考慮するとき、今後、これらを統合的に制御しようとする努力が必要であると予測される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国登録特許第10-2213333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、複数の使用者が、音声またはテキストを分析可能な人工知能サーバを介して、各使用者が所有または管理する複数の「スマートホーム」及び「コネクテッドカー」のためのIоT機器を統合的に制御及び管理できるように構成することにより、複数のIоT機器を一回の制御命令のみで統合的に制御及び管理することができ、これにより、複数のIоT機器の制御及び管理のための時間及び労力を最小化することができるようにする、人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システムを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した課題を解決するための、本発明による人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システムをなす構成手段は、IоT機器の統合制御サービス提供システムにおいて、各使用者が所有または管理するが、少なくとも一つのIоT機器に接続される少なくとも一つのブリッジと、前記使用者によって生成されたIоT機器の制御命令に関する音声またはテキストを人工知能サーバに送信するクライアントと、前記IоT機器の制御命令に関する音声またはテキストを分析して制御命令信号を生成した後、制御対象となるIоT機器に接続されたブリッジまたは制御対象となるIоT機器に、前記制御命令信号を送信する人工知能サーバと、を含んで構成されることを特徴とする。
【0011】
ここで、前記人工知能サーバは、使用者識別情報、ブリッジ情報、及びブリッジに接続されたIоT機器の情報をマッチングして保存管理するか、使用者識別情報及びIоT機器の情報をマッチングして保存管理することを特徴とする。
【0012】
また、前記制御命令信号は、制御対象となるIоT機器の情報及び制御動作情報を含むことを特徴とする。
【0013】
また、前記人工知能サーバは、前記IоT機器の制御命令に関する音声またはテキストを分析して、制御対象となるIоT機器の情報及び制御動作情報を特定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
上記した課題及び解決手段を有する本発明による人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システムによれば、複数の使用者が、音声またはテキストを分析可能な人工知能サーバを介して、各使用者が所有または管理する複数の「スマートホーム」及び「コネクテッドカー」のためのIоT機器を統合的に制御及び管理できるように構成するので、複数のIоT機器を一回の制御命令のみで統合的に制御及び管理することができ、これにより、複数のIоT機器の制御及び管理のための時間及び労力を最小化することができるようにするという長所が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態による人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システムの構成ブロック図である。
図2】本発明の実施形態による人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システムに含まれる人工知能サーバの詳細構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付された図面を参照して、上記したような課題、解決手段、及び効果を有する本発明による人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システムについての好適な実施形態について詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態による人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システムの構成ブロック図であり、図2は、本発明の実施形態による人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システムに含まれる人工知能サーバの詳細構成図である。
【0018】
本発明の実施形態による人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システム100は、各使用者が所有または管理するIоT機器を統合的に制御し、管理されるようにサービスを提供することができるIоT機器の統合制御サービス提供システムに関する。
【0019】
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態による人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システム100は、各使用者が所有または管理するが、少なくとも一つのIоT機器1に接続される少なくとも一つのブリッジ10、前記使用者によって生成されたIоT機器1の制御命令に関する音声またはテキストを人工知能サーバ50に送信するクライアント30、及び前記IоT機器1の制御命令に関する音声またはテキストを分析して制御命令信号を生成した後、制御対象となるIоT機器1に接続されたブリッジ10または制御対象となるIоT機器1に前記制御命令信号を送信する人工知能サーバ50を含んで構成される。
【0020】
前記少なくとも一つのブリッジ10及び前記少なくとも一つのIоT機器1は、各使用者の家屋内外部、各使用者の自動車内外部等に配置され、前記少なくとも一つのブリッジ10には、少なくとも一つのIоT機器1が有線または無線で接続される。
【0021】
前記IоT機器1は、制御対象に該当するが、前記人工知能サーバ50から直接、制御命令信号を受信されて制御されてもよく、前記人工知能サーバ50から制御命令信号を受信されるブリッジ10に接続され、前記ブリッジ10を介して制御されてもよい。前者の場合、前記IоT機器1自体に前記人工知能サーバ50とデータ通信を行うことができる通信機能が備えられなければならない。
【0022】
前記各使用者は、少なくとも一つのIоT機器1を所有または管理することができるので、同様に、少なくとも一つのブリッジ10を所有または管理することができる。例えば、図1に示すように、ある使用者は、n個のブリッジ10(ブリッジ1~ブリッジn)を所有または管理することができ、他の使用者は、m個のブリッジ10(ブリッジ1~ブリッジm)を所有または管理することができる。
【0023】
また、各使用者が所有または管理する各ブリッジ10には、少なくとも一つのIоT機器1が接続される。例えば、ブリッジ1(10)には、屋内の照明灯に相当するIоT機器1のみが接続され、ブリッジ2(10)には、屋内の冷蔵庫及びエアコンに相当する複数のIоT機器1が接続され、ブリッジ3(10)には、車両コントロールユニットに相当するIоT機器1が接続されてもよい。
【0024】
前記各ブリッジ10は、前記人工知能サーバ50から送信される制御命令信号に対応して、接続されている少なくとも一つのIоT機器1を制御する動作を行う。また、前記各ブリッジ10は、前記人工知能サーバ50の要請があった場合、またはリアルタイムで、または予め設定された周期毎に、接続されているIоT機器1の状態情報(オン/オフ情報、温度情報等)を前記人工知能サーバ50に送信する動作を行う。
【0025】
前記少なくとも一つのIоT機器1は、遠隔から、使用者がクライアント30を用いてIоT機器1の制御命令に関する音声またはテキストを生成して、前記人工知能サーバ50に送信すると、前記人工知能サーバ50の分析によって生成される制御命令信号によって制御または管理される。
【0026】
前記クライアント30は、前記使用者によって生成されたIоT機器1の制御命令に関する音声またはテキストを人工知能サーバ50に送信する動作を行う。ここで、前記クライアント30は、前記人工知能サーバ50に接続して、IоT機器1の制御命令に関する音声またはテキストを送信し、IоT機器1の制御または状態情報に関する応答が受信できれば、様々な端末または媒体のいずれか一つであってもよい。例えば、前記クライアント30は、ネットワーク接続が可能なコンピュータ、モバイルフォン、スマートフォン等であってもよい。
【0027】
前記クライアント30が前記人工知能サーバ50に送信するIоT機器1の制御命令は、発話による音声または文字入力によるテキストであってもよい。前記クライアント30が前記人工知能サーバ50に送信するIоT機器1の制御命令に関する音声またはテキストは、一つのIоT機器1に対する制御命令に相当する単純制御命令であってもよく、複数のIоT機器1に対する制御命令に相当する複合制御命令であってもよい。
【0028】
例えば、前記制御命令は、「リビングの電気をつけて」または「空気清浄機をオンにして」等のように一つのIоT機器1(リビングの電気または空気清浄機)に対する制御命令に相当する単純制御命令であってよく、「家の暖房機をオンにし、自動車のエンジンをかけて」等のように、二つのIоT機器1(暖房機及び自動車)に対する制御命令に相当する複合制御命令であってもよい。
【0029】
また、前記制御命令は、少なくとも一つのIоT機器1に対する状態を確認し、現在状態の条件に応じて動作を制御する命令に相当する条件付き制御命令であってもよい。例えば前記制御命令は、「家の電気と暖房機を確認し、オンになっていたら、全てオフにして」または「ガスバルブが開いていたら、閉めて」等の現在状態の条件に応じて動作制御を命令する条件付き制御命令であってもよい。
【0030】
前記単純制御命令、複合制御命令、及び条件付き制御命令は、使用者によってそれぞれ個別的に生成されて前記人工知能サーバ50に送信されてもよいが、少なくとも二つが一緒に生成されて送信されてもよい。例えば、「リビングの電気がついていたら消し、私の自動車のエンジンをかけて」等のようにリビングの電気に関する条件付き制御命令と自動車に関する単純制御命令とが一緒に生成されて送信されてもよい。
【0031】
あるいは、「先月の電気使用量、ガス使用量、及び水道使用量と、私の車及び家族の車の電気使用量及びガソリン使用量とを全てチェックして」のような単一命令によって、複数の機器メーカーが提供する複数のIоT接続機器の使用量、移行状態を一つのコマンドで問い合わせ・確認することもできる。もちろん、このようなコマンドは、自然語処理技法を用いて、実際には、「私が接続した全ての装置の先月の使用量を確認して見せて」のような簡便コマンドで実行されるようになる。
【0032】
前記人工知能サーバ50は、前記制御命令が送信されると、それを分析して、当該IоT機器1を制御するための制御命令信号を生成する。特に、前記人工知能サーバ50は、前記制御命令が条件付き制御命令である場合、状態情報収集管理部59に保存管理される各IоT機器1の状態情報を参照して、前記制御命令信号生成の有無を決める。
【0033】
前記人工知能サーバ50は、前記IоT機器1の制御命令に関する音声またはテキストを分析して、制御命令信号を生成した後、制御対象となるIоT機器1に接続されたブリッジ10または制御対象となるIоT機器1に前記制御命令信号を送信する動作を行う。
【0034】
前記人工知能サーバ50は、制御部51、認証処理部53、サービス情報管理部55、制御命令分析処理部57、及び状態情報収集管理部59を含んで構成される。
【0035】
前記制御部51は、人工知能サーバ50の全体的な動作を制御する。すなわち、前記クライアント30が接続すると、前記認証処理部53を介して、使用者に対する認証手続きが進められるようにし、前記サービス情報管理部55を介して、サービス提供のための使用者情報等が保存管理されるようにし、前記制御命令分析処理部57を介して、制御命令に関する音声またはテキストが分析されるようにし、状態情報収集管理部59を介して、IоT機器1の状態情報が収集管理されるように制御する。
【0036】
前記人工知能サーバ50は、使用者識別情報、ブリッジ情報、及びブリッジに接続されたIоT機器1の情報をマッチングして保存管理するか、使用者識別情報及びIоT機器1の情報をマッチングして保存管理する。具体的に、前記人工知能サーバ50のサービス情報管理部55は、予めサービスを提供される使用者に関する識別情報、これらの使用者が所有または管理するブリッジ10に関する情報、ブリッジ10に接続されるIоT機器1の情報を保存管理する。このため、前記使用者は、予め前記人工知能サーバ50に会員登録をし、前記サービス情報管理部55に、使用者識別情報、遠隔制御サービスの提供を希望するブリッジ10、IоT機器1に関する情報をマッチングして保存する。
【0037】
前記各使用者が所有または管理する少なくとも一つのIоT機器1は、全部、前記少なくとも一つのブリッジ10に接続された状態で、前記人工知能サーバ50の制御命令信号によって制御されてもよいが、一部のIоT機器1は、前記ブリッジ10に接続されずに、直接に前記人工知能サーバ50に接続された状態で、制御命令信号を送信されて制御されてもよい。したがって、前記サービス情報管理部55は、前記少なくとも一つのIоT機器1がブリッジ10に接続された場合、使用者識別情報、ブリッジ10情報、及びブリッジ10に接続されたIоT機器1の情報をマッチングして保存管理することができる、及び/または、前記ブリッジ10に接続されていない少なくとも一つのIоT機器1に対しては、使用者識別情報及びIоT機器1の情報をマッチングして保存管理する。
【0038】
前記使用者識別情報は、使用者の本人確認及び実名の使用者であるか否かを確認するのに必要な情報(例えば、使用者の名前、電話番号、生年月日情報等)に相当する。前記ブリッジ10情報は、ブリッジの名称、ブリッジの別名、ブリッジ接続情報(アドレス情報)等を含む。前記IоT機器1の情報は、IоT機器1の名称、IоT機器接続情報、IоT機器動作情報(オン・オフ、温度設定等)等を含む。
【0039】
前記人工知能サーバ50、具体的に、前記制御部51は、前記制御命令分析処理部57によって、前記クライアント30から送信されたIоT機器1の制御命令に関する音声またはテキストが分析されると、分析結果に基づき、制御対象となるIоT機器1の情報及び制御動作情報を特定する。その後、前記人工知能サーバ50、特に制御部51は、前記制御対象となるIоT機器1の情報及び制御動作情報を含む制御命令信号を生成して、当該ブリッジ10またはIоT機器1に送信する。
【0040】
すなわち、前記制御命令信号は、制御対象となるIоT機器1の情報及び制御動作情報を含む。前記制御対象となるIоT機器1の情報は、当該IоT機器1の名称等の識別情報に相当し、前記制御動作情報は、オン・オフ、特定温度設定等のIоT機器1の具体的な動作制御に関する情報である。一方、前記制御命令信号は、詳細な動作制御情報、例えばオン(ON)状態持続時間、稼動時間等をさらに含んでもよい。
【0041】
前記制御命令分析処理部57は、前記制御部51の制御によって、前記IоT機器1の制御命令に関する音声またはテキストを分析処理する。前記制御命令分析処理部57は、自然語処理によって、当該制御命令が単純制御命令であるか、複合制御命令であるか、条件付き制御命令であるかを判断し、分析結果としてコアキーワードを抽出する。例えば、前記IоT機器1の制御命令に関する音声またはテキストが「リビングの電気をつけて」である場合、前記制御命令分析処理部57は、単純制御命令と判断するとともに、「リビングの電気」と「つけて」をコアキーワードとして抽出する。
【0042】
すると、前記制御部51は、前記制御命令分析処理部57の分析結果に基づき、制御対象となるIоT機器1の情報及び制御動作情報を特定する。例えば、前記制御部51は、前記制御命令分析処理部57によって抽出されたコアキーワードである「リビングの電気」を介して、制御対象となるIоT機器1の情報を「リビングの電気」と特定し、コアキーワードである「つけて」を介して、制御動作情報を「ON」と特定する。
【0043】
その後、前記制御部51は、制御対象となるIоT機器1の情報及び制御動作情報を含む制御命令信号を生成して、当該ブリッジ10または当該IоT機器1に送信する。具体的に、前記制御部51は、前記サービス情報管理部55に保存管理される情報を用いて生成された制御命令信号を、当該ブリッジ10または当該IоT機器1に送信する。
【0044】
さらに具体的に、前記制御部51は、前記制御対象となるIоT機器1の情報を特定すると、前記サービス情報管理部55に保存管理される情報のうち、前記IоT機器1の制御命令に関する音声またはテキストを送信した使用者の識別情報とマッチングされて保存管理される情報を参照して、前記特定の制御対象となるIоT機器1にマッチングされて保存管理される特定ブリッジ10があるかを判断する。
【0045】
判断の結果、前記特定の制御対象となるIоT機器1にマッチングされて保存管理される特定ブリッジ10が存在すると、前記制御部51は、前記特定ブリッジ10に前記制御命令信号を送信し、前記特定の制御対象となるIоT機器1にマッチングされて保存管理される特定ブリッジ10が存在しなければ、前記特定の制御対象となるIоT機器1に前記制御命令信号を送信する。
【0046】
前記制御部51は、前記サービス情報管理部55に保存管理されるが、前記IоT機器1の制御命令に関する音声またはテキストを送信した使用者の識別情報とマッチングされて保存管理されるブリッジ情報またはIоT機器1の情報を用いて、前記特定ブリッジ10または特定の制御対象となるIоT機器1に制御命令信号を送信してもよい。前記ブリッジ情報は、ブリッジの接続情報を含み、前記IоT機器1の情報は、IоT機器1の接続情報を含んでいるので、前記制御部51は、前記生成した制御命令信号を、前記特定ブリッジ10または特定の制御対象となるIоT機器1に送信してもよい。
【0047】
前記状態情報収集管理部59は、各使用者の識別情報にマッチングして各使用者が所有または管理するIоT機器1の状態情報を保存管理する。前記状態情報収集管理部59は、前記制御部51の制御によって、前記各使用者の識別情報に対応して保存管理されるIоT機器1の状態情報を収集して保存管理する。具体的に、前記状態情報収集管理部59は、前記制御部51の制御によって、前記IоT機器1が接続されているブリッジ10を介して、各IоT機器1の状態情報を収集して保存管理するか、または前記IоT機器1から直接、状態情報を収集して保存管理する。
【0048】
前記制御命令分析処理部57によって前記IоT機器1の制御命令に関する音声またはテキストが分析された結果、前記制御命令が条件付き制御命令と判断されると、前記制御部51は、状態情報収集管理部59に保存管理されるIоT機器1の状態情報を参照して制御命令信号生成の有無を決定する。具体的に、前記制御部51は、前記状態情報収集管理部59を参照して、前記制御命令分析処理部57によって分析された条件に一致する状態を維持するIоT機器1が存在すると、制御命令信号を生成し、存在しなければ、制御命令信号を別途に生成することなく、クライアント30にIоT機器1の状態情報を通知する。
【0049】
例えば、前記使用者が「リビングの電気がついていたら消して」の条件付き制御命令を送信すると、前記制御命令分析処理部57は、「リビングの電気がついていたら」を介して、条件付き制御命令と判断する。すると、前記制御部51は、前記状態情報収集管理部59を参照して、前記使用者の識別情報にマッチングされて保存管理されるIоT機器1のうち、「リビングの電気」の状態情報を確認して、現在状態が「ON」状態であれば、条件に一致するので、「リビングの電気をOFF」に関する制御命令信号を生成し、これに対して、現在状態が「OFF」状態であれば、条件に一致しないので、前記クライアント30に「リビングの電気がOFF状態にある」という現在状態情報を通知する。
【0050】
前記状態情報収集管理部59は、前記制御部51の制御によって、前記制御部の要請があった場合、またはリアルタイムで、または周期的に、前記使用者の識別情報にマッチングして前記使用者が所有または管理するIоT機器1の状態情報を収集して保存管理される。したがって、前記状態情報収集管理部59は、各IоT機器1の現在状態を保存管理することができる。
【0051】
一方、前記人工知能サーバ50は、認証処理部53を備える。前記認証処理部53は、前記制御部51の制御によって、初回使用者が、人工知能サーバ50に接続して会員登録をする過程で、使用者に対する認証手続きが行われるようにし、また、使用者が会員登録をしてから、サービス提供を受けるために人工知能サーバ50に接続した場合、本人確認等のための認証手続きが行われるようにしてもよい。
【0052】
具体的に、前記認証処理部53は、前記使用者の接続が行われれば、前記使用者に対する現在の認証が有効であるか否かを確認する。確認の結果、前記使用者の現在の認証状態が有効であれば、IоT機器統合制御サービスを提供し、前記使用者に関する現在の認証状態が有効でなければ、予め設定された認証手段を介して、認証過程が行われるようにしてから、IоT機器統合制御サービスを提供する。
【0053】
前記人工知能サーバ50は、前記クライアント30から本人確認及び実名の使用者であるか否かを確認するのに必要な情報(通常、使用者の名前、電話番号、生年月日情報等)を一緒に送信されるので、前記認証処理部53を介して、使用者の認証が有効であるか否か(使用者の認証状態及び認証の有効性の有無)を確認することができる。前記認証処理部53は、各使用者に対する認証が有効であるか否か(使用者の認証状態及び認証の有効性の有無)を保存管理している。
【0054】
前記認証処理部53は、使用者に対する使用者の認証が有効であるか否か(認証状態及び認証の有効性の有無)を確認する。前記使用者の認証が有効であるか否かの確認は、既存に認証が有効に完了した使用者であるか否かだけでなく、既存に認証が有効に完了したことがあるといっても、認証有効期間が満了したか否かを確認することである。例えば、前記認証処理部53は、前記使用者が既存に認証が有効に完了したことがあり、この完了した認証が予め設定された認証有効期間を渡過していない場合は、前記使用者に対する認証が有効であると判断し、前記使用者が前記人工知能サーバ50に初めて接続した場合であって、既存に認証が有効に完了したことがないか、既存に有効に完了した認証があっても、認証有効期間が満了した場合は、前記使用者に対する認証が有効でないと判断する。
【0055】
前記認証処理部53は、前記使用者の認証が有効でないと判断されると、予め設定された認証手段を介して、使用者認証過程が行われるようにしてから、IоT機器統合制御サービスが提供されるようにする。前記認証処理部53は、認証過程で得られた新規な使用者情報を使用者にマッチングして新規に保存管理する。
【0056】
前記認証処理部53は、カカオペイ、PASS、新韓認証、KB認証、公認認証、統合認証等の様々な認証方法のうち、前記使用者の選択に応じて、予め設定された認証方法を介して、使用者認証過程が行われるようにする。
【0057】
前記使用者は、実名の使用者か否か及び本人確認のために要する電話番号、名前、生年月日等の使用者情報を用いて、認証過程を行うので、前記認証処理部53は、前記使用者認証が完了すると、前記使用者情報を新規に得ることができる。したがって、前記認証処理部53は、前記新規に認証を完了した使用者の認証が有効な状態であるとみなし、この認証が有効な使用者の情報を保存管理する。
【0058】
このように、認証処理部53が、IоT機器統合制御サービスを提供される各使用者に対して、統合的に使用者認証を行わせることにより、エンドユーザの立場から、繰り返される本人認証手続きを避けることができ、これを提供するサービス提供者の立場からも、既に接続直前に有効な認証を完了した本人認証を繰り返すことによる時間、労力、及び費用を減少させることができる。
【0059】
以上、本発明による実施形態について説明したが、これらは例示に過ぎず、当該分野における通常の知識を有する者であれば、これに基づき、様々な変形及び均等な範囲の実施形態が可能であることを理解することができるであろう。したがって、本発明の真正な技術的保護範囲は、下記の特許請求の範囲により定められなければならないであろう。
【符号の説明】
【0060】
1 IоT機器
10 ブリッジ
30 クライアント
50 人工知能サーバ
100 人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システム
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2023-12-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
IоT機器の統合制御サービス提供システムにおいて、
各使用者が所有または管理するが、複数のIоT機器に接続される少なくとも一つのブリッジと、
前記使用者によって生成されたIоT機器の制御命令に関する音声またはテキストを人工知能サーバに送信するクライアントと、
前記IоT機器の制御命令に関する音声またはテキストを分析して制御命令信号を生成した後、制御対象となるIоT機器に接続されたブリッジまたは制御対象となるIоT機器に、前記制御命令信号を送信する人工知能サーバと、を含んで構成され
前記人工知能サーバは、前記IоT機器の制御命令に関する音声またはテキストを分析処理する制御命令分析処理部と、制御部とを含んで構成され、
前記制御命令分析処理部は、自然語処理によって、当該制御命令が、一つのIоT機器に対する制御命令に相当する単純制御命令であるか、複数のIоT機器に対する制御命令に相当する複合制御命令であるか、少なくとも一つのIоT機器に対する状態を確認し、現在状態の条件に応じて動作を制御する命令に相当する条件付き制御命令であるかを判断し、分析結果としてコアキーワードを抽出し、
前記制御部は、抽出されたコアキーワードに基づき、制御対象となるIоT機器の情報及び制御動作情報を特定し、
前記制御命令信号は、制御対象となるIоT機器の情報及び制御動作情報を含むことを特徴とする、人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システム。
【請求項2】
前記人工知能サーバは、使用者識別情報、ブリッジ情報、及びブリッジに接続されたIоT機器の情報をマッチングして保存管理するか、使用者識別情報及びIоT機器の情報をマッチングして保存管理することを特徴とする、請求項1に記載の人工知能サーバを介したIоT機器の統合制御サービス提供システム。