(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048308
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】乗客コンベア
(51)【国際特許分類】
B66B 25/00 20060101AFI20240401BHJP
B66B 23/22 20060101ALI20240401BHJP
B66B 31/00 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
B66B25/00 B
B66B23/22 H
B66B31/00 E
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022154278
(22)【出願日】2022-09-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-01-30
(71)【出願人】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100191189
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100199761
【弁理士】
【氏名又は名称】福屋 好泰
(74)【代理人】
【識別番号】100182121
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 紘子
(72)【発明者】
【氏名】谷口 友宏
(72)【発明者】
【氏名】井上 祐紀
(72)【発明者】
【氏名】玉置 亜由美
(72)【発明者】
【氏名】端 宏晃
【テーマコード(参考)】
3F321
【Fターム(参考)】
3F321AA11
3F321CE31
3F321DC03
3F321EA02
3F321FA03
3F321FA12
3F321FB04
(57)【要約】
【課題】乗客検知の有無に基づいて一時的に運転を停止する機能を有する場合において利便性を向上させることが可能な乗客コンベアを提供する。
【解決手段】エスカレータ10は、乗り場12と降り場14に向かって乗客を搬送する無端搬送15と、無端搬送体15に沿って隣接する欄干部21と、欄干部21の外周部に移動可能に取り付けられた無端搬送体15に連動して所定方向Eに移動するように構成された移動手摺30と、乗客を検知したときに無端搬送体15を駆動するとともに乗客を検知しない状態が所定時間継続した場合に無端搬送体15を停止させる制御装置70と、を備え、欄干部21は移動手摺30に沿って設けられた照明ユニット40を含み、制御装置70は、無端搬送体15を停止させた場合に照明ユニットの40の点灯状態が所定方向に沿って経時的に変化するように制御する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り口から降り口に向かって乗客を搬送する無端搬送体と、前記無端搬送体に沿って立設する欄干部と、前記欄干部の外周部に移動可能に取り付けられ前記無端搬送体に連動して所定方向に移動するように構成された移動手摺と、乗客を検知したときに前記無端搬送体を駆動するとともに乗客を検知しない状態が所定時間継続した場合に前記無端搬送体を停止させる制御部と、を備える乗客コンベアであって、
前記欄干部は、前記移動手摺に沿って設けられた照明ユニットを含み、
前記制御部は、前記無端搬送体を停止させた場合に前記照明ユニットにおける点灯部分が前記所定方向に沿って経時的に変化する第1の点灯態様となるように前記照明ユニットの点灯状態を制御する、
乗客コンベア。
【請求項2】
前記第1の点灯態様には、前記欄干部の乗り口側と前記欄干部の降り口側とにおける点灯色が異なる態様が含まれる、
請求項1に記載の乗客コンベア。
【請求項3】
前記照明ユニットは、前記欄干部の乗り口側端部を構成する第1湾曲部に少なくとも設けられている、
請求項1または2に記載の乗客コンベア。
【請求項4】
前記照明ユニットは、前記欄干部の降り口側端部を構成する第2湾曲部に少なくとも設けられている、
請求項1または2に記載の乗客コンベア。
【請求項5】
前記制御部は、前記無端搬送体を予め設定された運転速度で駆動する通常運転モードと、前記通常運転モードよりも低い運転速度で前記無端搬送体を駆動する減速運転モードとを含み、前記通常運転モードのときは前記照明ユニットを予め設定された第2の点灯態様で点灯させ、前記減速運転モードのときは前記照明ユニットを前記第2の点灯態様よりも減光した第3の点灯態様で点灯させる、
請求項1または2に記載の乗客コンベア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗客コンベアに関し、特に、乗客を検知する機能を有する乗客コンベアに関する。
【背景技術】
【0002】
乗客コンベアの中には、例えば、乗り口やその周辺に設置されたセンサを介して乗客を検知する機能を有するものがある。このような乗客コンベアでは、センサを介して一定時間継続して乗客を検知しない場合には無端搬送体を一時的に停止させることで電力消費を抑制している。
【0003】
しかしながら、無端搬送体が停止していると利用可能な状態であるにも拘らず故障中や点検中などにより利用できない状態であると利用者に勘違いされ、利用者が乗客コンベアをそもそも利用しようとしないという場合もある。
【0004】
この点に関し、特許文献1には、乗降口周辺に設置された円柱状の乗客検知装置から利用者無信号が一定期間継続して出力されると無端搬送体を停止させ、さらに利用者無状態が一定時間継続すると欄干や乗降口に設けられた照明装置を減光する乗客コンベアについて開示されています。また、上記乗客検出装置の上部に運転方向を知らせる表示装置が設けられている点についても開示されています。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に記載の乗客コンベアでは、無端搬送体が停止している状態においても照明装置が点灯しているため乗客コンベアが利用可能な状態であるということを利用者が認識しやすいものの、乗降口周辺に設けられた上記表示装置の表示内容を確認できる位置まで利用者が接近しなければ乗降口が乗り口であるのか降り口であるのかを判別することができないという問題がある。このため、無端搬送体が停止している場合には、利用者は上記乗降口に一旦接近して無端搬送体の運転方向を上記表示内容で確認しなければならず、接近した乗降口が降り口であった場合には利用することができないので別途階段などを探して移動しなければならず利便性の点で問題がある。
【0007】
本発明では、乗客検知の有無に基づいて一時的に運転を停止する機能を有する場合において利便性を向上させることが可能な乗客コンベアを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の乗客コンベアは、乗り口から降り口に向かって乗客を搬送する無端搬送体と、無端搬送体に沿って立設する欄干部と、欄干部の外周部に移動可能に取り付けられ無端搬送体に連動して所定方向に移動するように構成された移動手摺と、乗客を検知したときに無端搬送体を駆動するとともに乗客を検知しない状態が所定時間継続した場合に無端搬送体を停止させる制御部と、を備え、欄干部は、移動手摺に沿って設けられた照明ユニットを含み、制御部は、無端搬送体を停止させた場合に照明ユニットにおける点灯部分が所定方向に沿って経時的に変化する第1の点灯態様となるように照明ユニットの点灯状態を制御するものである。
【0009】
本発明の乗客コンベアにおいて、第1の点灯態様には、欄干部の乗り口側と欄干部の降り口側とにおける点灯色が異なる態様が含まれてもよい。
【0010】
本発明の乗客コンベアにおいて、照明ユニットは、欄干部の乗り口側端部を構成する第1湾曲部に少なくとも設けられていてもよい。
【0011】
本発明の乗客コンベアにおいて、照明ユニットは、欄干部の降り口側端部を構成する第2湾曲部に少なくとも設けられていてもよい。
【0012】
本発明の乗客コンベアにおいて、制御部は、無端搬送体を予め設定された運転速度で駆動する通常運転モードと、通常運転モードよりも低い運転速度で無端搬送体を駆動する減速運転モードとを含み、通常運転モードのときは照明ユニットを予め設定された第2の点灯態様で点灯させ、減速運転モードとのきは照明ユニットを第2の点灯態様よりも減光した第3の点灯態様で点灯させてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る乗客コンベアによれば、無端搬送体が停止しているときに運転時の移動手摺の移動方向である所定方向に沿って点灯部分が経時的に変化する第1の点灯態様となるように点灯ユニットを制御部が制御する。これにより、無端搬送体が停止している場合でも照明ユニットの点灯態様に基づいて運転時における移動手摺の移動方向を利用者が把握できる。
【0014】
ここで、運転時の移動手摺の移動方向は無端搬送体の運転方向に連動するため移動手摺の移動方向が把握できれば無端搬送体の運転方向を判別できる。このため、移動手摺の移動方向に基づいて利用予定者が運転方向を判別することが可能となる。
【0015】
この結果、乗客コンベアの停止中においても運転時における乗客コンベアの運転方向を同コンベアから離れた位置からでも把握できるため同コンベアの利便性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態であるエスカレータの全体構成図である。
【
図2】
図2(a)は、
図1に示すA-A線で切断したときの移動手摺および欄干部の内部構成を示す図である。
図2(b)は、
図1に示されるB方向から見たときの乗り場周辺の構成を示す図である。
図2(c)は、
図1に示されるC方向から見たときの降り場周辺の構成を示す図である。
【
図3】
図3は、移動手摺に沿って設置された照明ユニットの構成を示す図である。
【
図4】
図4(a)~
図4(c)は運転方向案内モードにおいて照明ユニットの点灯領域が経時的に変化する様子の一部を示す図であり、
図4(a)は点灯領域Z1のみが点灯している状態を示し、
図4(b)は点灯領域Z2のみが点灯している状態を示し、
図4(c)は点灯領域Z3のみが点灯している状態を示している。
【
図5】制御装置におけるエスカレータの運転モードおよび照明ユニットの点灯モードの切り替え制御の流れを示すフローチャートである。
【
図6】
図6(a)~
図6(c)は第1変形例に係る運転方向案内モードにおいて照明ユニットの点灯領域が経時的に変化する様子の一部を示す図であり、
図6(a)は点灯領域Z1のみが点灯している状態を示し、
図6(b)は点灯領域Z1,Z2のみが点灯している状態を示し、
図6(c)は点灯領域Z1,Z2,Z3のみが点灯している状態を示している。
【
図7】
図7(a)は第2変形例に係る運転方向案内モードにおいて照明ユニットの点灯領域Z1に設定される区間α1~α5の構成を示す図であり、
図7(b)から
図7(f)は各区間α1~α5が各々点灯している状態を示す図である。
【
図8】
図8(a)は第2変形例に係る運転方向案内モードにおいて照明ユニットの点灯領域Z9に設定される区間β1~β5の構成を示す図であり、
図8(b)から
図8(f)は各区間β1~β5が各々点灯している状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明の一実施形態であるエスカレータ(乗客コンベア)10の構成を模式的に示す図である。なお、
図1において、踏段チェーンCHおよび踏段スプロケット12P,14P、移動手摺駆動ユニット56を破線で示している。
図1に示すように、エスカレータ10は、下階側に設けられた乗り場(乗り口)12と、上階側に設けられた降り場(降り口)14と、乗り場12および降り場14との間に設けられた走行路SWとを含み、乗り場12から降り場14に向かう運転方向Dに沿って乗客を搬送する機能を有する。この走行路SWは、後述する無端搬送体15の一部を構成する複数の踏段16A,16B,16C,・・・(以下、特に区別する必要が無い場合は適宜、踏段「16」と表記)が階段状を呈して走行する斜行区間と乗り場12および降り場14に各々隣接し各踏段16が略水平に走行する水平区間とを含む。
【0018】
また、
図1に示すように、上記走行路SWおよび乗り場12および降り場14などにより形成される乗客通路17の両側には欄干部21,22が各々設けられている。欄干部21および欄干部22は、乗客通路17を間に挟んで互いに向き合うように配置され、略同一の構成を具備する。以下の説明では、欄干部21について主に説明を行うとともに欄干部22については適宜説明を省略する。
【0019】
図2(a)は、
図1に示すA-A線で切断したときの欄干部21の内部構成を示す図である。
図2(a)において断面ハッチングを省略して示している。
図2(b)は
図1に示すB方向から見たときの乗り場12周辺の構成を示す図である。
図2(c)は
図1に示すC方向から見たときの降り場14周辺の構成を示す図である。
【0020】
図2(a)~
図2(c)に示すように、欄干部21は、乗客通路17に沿って立設する欄干パネル23と、欄干パネル23の下端部を支持する支持部24と、欄干パネル23の外周部を取り囲むように取り付けられた移動手摺30とを有する。また、欄干パネル23の乗り場12側端部および降り場14側端部には、
図1に示すように各々略半円状に突き出して形成された湾曲部であるニューエル部(第1湾曲部)NW1,ニューエル部(第2湾曲部)NW2が各々設けられている。
【0021】
また、欄干パネル23の外周部には手摺デッキ23A(
図2(a)参照)が取り付けられている。この手摺デッキ23Aは、欄干パネル23が斜行する区間では略直線状に延び、同パネル23がカーブする区間では当該カーブに合わせて湾曲するように構成される。乗り場12および降り場14の支持部24に各々設けられた移動手摺30の出入口であるインレット部24A,24B(
図2(b)および
図2(c)参照)に至る欄干パネル23の周縁部を覆うように取り付けられている。そして、
図2(a)に示すように、手摺デッキ23Aには移動手摺30を所定方向Eに沿って移動可能に支持するガイドレール23Dが設置される。
【0022】
図2(a)に示すように、手摺デッキ23Aの欄干パネル23よりも外側の下側部分、すなわち、欄干パネル23を間に挟んで乗客通路17の反対側に位置する同デッキ23Aの下側部分には照明ユニット40が取り付けられている。この照明ユニット40は、手摺デッキ23Aの下面側に設けられた開口に着脱可能に取り付けられた樹脂カバー40Aと、同カバー40A内に位置するように手摺デッキ23Aの内側部分に固定されたホルダ部材23Cを介して着脱可能に固定される発光部40Bとを含む。樹脂カバー40Aは、透過性を有する樹脂部材により構成される。発光部40Bは、LED(Light Emitting Diode)により構成される。また、発光部40Bには、蛍光ランプなど他の発光手段を用いてもよい。
【0023】
本実施形態において、照明ユニット40は、
図1に示すように、移動手摺30に沿って乗り場12側のニューエル部NW1から走行路SWの上方を経由して降り場14側のニューエル部NW2に至るように設けられており、移動手摺30が略直線状に延びる部分については同様に直線状に延び、湾曲する部分については同様に湾曲するように設けられている。
【0024】
また、
図1に示すように、エスカレータ10は乗り場12から降り場14に向かって乗客を搬送する無端搬送体15を備える。この無端搬送体15は、踏段チェーンCHと上述した複数の踏段16とを含み、各踏段16が踏段チェーンCHを介して無端状に連結して構成される。そして、乗り場12の直下方に設けられた下階側機械室12Mには回転自在に支持された踏段スプロケット12Pが設けられ、降り場14の直下方に設けられた下階側機械室14Mには回転自在に支持された踏段スプロケット14Pが設けられる。両踏段スプロケット12P,14Pには、上述した踏段チェーンCHが各々巻き掛けられており、踏段チェーンCHが後述する従動スプロケット12Qを介して回転駆動されるのに伴い踏段16が走行路SWを乗り場12から降り場14に向かって循環移動するように構成される。
【0025】
また、下階側機械室12Mには電動機50が設置されており、電動機50の駆動力は減速機(不図示)を介して出力軸(不図示)に伝達され、出力軸(不図示)を介して駆動スプロケット54Pが回転駆動される。この駆動スプロケット54Pの回転動力は、ローラーチェーン54Cを介して上述した従動スプロケット12Qに伝達される。従動スプロケット12Qは踏段スプロケット12Pとともにシャフト12Xに軸支されており、従動スプロケット12Qを回転させることにより踏段スプロケット12Pも連動して回転させることとなる。これにより、上述した踏段チェーンCHがガイドレール(不図示)に沿って周回走行し、これに伴い同チェーンCHに無端状に各々連結された複数の踏段16が循環走行する。
【0026】
また、シャフト12Xには移動手摺用スプロケット(不図示)が取り付けられており、移動手摺用スプロケットに巻き掛けられた手摺駆動チェーン(不図示)を介して上述した移動手摺30を駆動する移動手摺駆動ユニット56に動力が伝達される。移動手摺駆動ユニット56は、移動手摺30を駆動する複数の車輪(不図示)を含み、移動手摺30を踏段16の移動と連動して所定方向Eに沿って循環移動させる。
【0027】
図2(b)に示すように、エスカレータ10は、乗り場12の両端側にガイドポール61,62を備える。一方、
図2(c)に示すように、エスカレータ10は降り場14の両端側にガイドポール65,66を備える。各ガイドポール61,62,65,66の構成は同一であるため、以下の説明では、主に乗り場12側のガイドポール61,62の構成について説明を行うとともにガイドポール65,66については適宜説明を省略する。
【0028】
ガイドポール61,62は、上部に表示部61A,62Aが設けられている。また、ガイドポール61,62の上下方向における中間位置には互いに対向するように投光部63A,受光部63Bが各々設けられている。この投光部63Aおよび受光部63Bは、乗り場12を通過する乗客を検知する検知ユニット63を構成する。そして、投光部63Aの照射した照射光(
図2(b)に破線で図示)を受光部63Bが受光するように構成され、乗客が乗り場12を通過するときに投光部63Aの照射光が乗客によって遮られることにより乗客の存在を検知する。本実施形態では、ガイドポール61,62に検知ユニット63を設けているが、支持部24など他の部分に検知ユニットを設けるようにしてもよい。
【0029】
上述した表示部61A,62Aには、エスカレータ10の「乗り場」側の乗降口であることを示すために「〇」のマークが緑色で表示されている。一方で、
図2(c)に示すように、ガイドポール65,66の表示部65A,66Aには「降り場」側の乗降口であることを乗客に示すため「×」のマークが赤色で表示される。
【0030】
また、
図1に示すように、エスカレータ10は、エスカレータ10の運転を統括的に制御する制御装置70を下階側機械室12Mに備える。この制御装置70は、検知ユニット63の検知結果に基づいて電動機50の駆動を制御する。より具体的には、制御装置70は、例えば、毎分30mの設定速度で踏段16を走行させる通常運転と、この通常運転時の運転速度よりも低速(例えば、毎分10m)で踏段16を走行させる減速運転と、踏段16を停止させる休止運転とのうちいずれかの運転モードとなるように電動機50の駆動を制御する。
【0031】
ここで、
図3を用いて各運転モードにおける制御装置70の照明ユニット40に対する点灯制御について説明を行う。
図3は照明ユニット40の領域Z1~Z9を模式的に示す図であり、同図では領域Z1を黒色で塗りつぶして同領域Z1が点灯した状態を模式的に示している。なお、
図3では、ガイドポール61,62,65,66の図示を省略して示している。
【0032】
図3に示すように、本実施形態において、照明ユニット40は領域Z1~Z9の領域ごとに点灯状態を変更可能に構成されている。領域Z1は下階側のニューエル部NW1に配置され、領域Z2はニューエル部NW1に隣接し移動手摺30がほぼ水平に移動する水平区間に配置される。領域Z3~Z7は移動手摺が斜め上方に向かって移動する斜行区間に各々配置される。領域Z8は上述した領域Z2と同様ほぼ水平に移動手摺30が移動する上階側の水平区間に配置され、領域Z9は上階側のニューエル部NW2に配置される。
【0033】
制御装置70は、通常運転時は各領域Z1~Z9を予め設定された照度で点灯させる全点灯モード(第2の点灯態様)を実行し、減速運転時には各領域Z1~Z9を上記予め設定された照度よりも減光した状態で点灯させる減光モード(第3の点灯態様)を実行する。
【0034】
本実施形態では、減速運転時に減光モードを実行しているが、減速運転時に照明ユニット40の各領域Z1~Z9を所定のパターンで点滅させる点滅モードを実行するようにしてもよい。
【0035】
なお、以下の説明において、領域Z1~Z9について特に区別する必要がない場合は領域Zと適宜表記する。制御装置70は、休止運転時には領域Z1~Z9をこの順に点灯部分が経時的に変化するように各領域Zを1つずつ点灯させる運転方向案内モード(第1の点灯態様)を実行する。
【0036】
続いて、
図4(a)~
図4(c)を用いて運転方向案内モードについてより具体的に説明を行う。
図4(a)~
図4(c)は、運転方向案内モードにおいて領域Z1~Z3が各々点灯している状態を、点灯領域を黒色で塗りつぶして模式的に示す図である。ここで、以下の説明において、領域Zについて点灯している部分を示す場合には符号Zに括弧を付して「Z」と表記する。
【0037】
図4(a)~
図4(c)に示すように、制御装置70は、「Z1」→「Z2」→「Z3」→「Z4」→「Z5」→「Z6」→「Z7」→「Z8」→「Z9」→「Z1」→「Z2」→・・・の順に一例として2秒ずつ点灯領域が変化するよう照明ユニット40の点灯状態を制御する。ここで、エスカレータ10において、欄干パネル23の外周に沿って移動する、換言すると、乗り場12のインレット部24Aから走行路SWの上方を経て降り場14のインレット部24Bに至るまでの経路を移動するときの移動手摺30の移動方向は、走行路SWを移動する踏段16の移動方向とニューエル部NW1,NW2を除いてほぼ一致するように設定される。
【0038】
そのため、エスカレータ10の運転時における移動手摺30の移動方向である所定方向Eを確認できれば、運転時における無端搬送体15の運転方向Dを判別することができる。
【0039】
この結果、照明ユニット40の各領域Zを所定方向Eにおける上流側から下流側に向かって順に点灯させることでエスカレータ10から離れた位置に居る利用予定者がエスカレータ10に近づかなくても同エスカレータ10の運転方向Dを知ることができる。また、運転方向案内モードおける各領域Zの点灯時間の長さはいずれも同じ長さに設定してもよいし、異なる長さに設定してもよい。
【0040】
また、運転方向案内モードにおいて領域Z1における点灯色をガイドポール61,62の表示部61A,62Aに表示される「〇」のマークと同じ緑色とし、領域Z9における点灯色をガイドポール65,66の表示部65A,66Aに表示される「×」のマークと同じ赤色としてもよい。そして、この場合において、他の領域Z2~Z8の点灯色の色合いが緑色から赤色に次第に変化するように変化させてもよい。この場合には、点灯色の変化によってもエスカレータ10の運転方向Dを示唆することができる。
【0041】
図5は、制御装置70における各運転モードの切り替え制御の流れを示すフローチャートである。
図5に示すように、制御装置70は、検知ユニット63を介して乗客を検知している場合には通常運転を実行するとともに照明ユニット40が全点灯モードとなるように制御を行う(ステップS1:YES,ステップS9,S10)。
【0042】
一方、制御装置70は、検知ユニット63を介して乗客が検知されない場合においても予め設定された時間(例えば、10分)が経過するまでの間は通常運転を実行し、全点灯モードも維持する(ステップS1:NO,ステップS2:NO,ステップS9,S10)。
【0043】
そして、制御装置70は、予め設定された時間が経過すると通常運転から減速運転に運転モードを切り替えるとともに照明ユニット40を全点灯モードから減光モードに変更する(ステップS2:YES,ステップS3,S4)。これにより、通常運転時よりも電力消費を抑えつつ検知ユニット63を介して乗客が検知された場合にはいち早く通常運転時の速度まで踏段の移動速度を増速させることができる。
【0044】
また、制御装置70は、減速運転および減光モードの実行開始から所定時間が経過するまでに検知ユニット63を介して乗客を検知すると通常運転に運転モードを切り替えるとともに照明ユニット40の点灯状態が全点灯モードとなるように制御する(ステップS3,S4,ステップS5:YES,ステップS9,S10)。
【0045】
一方、制御装置70は、減速運転および減光モードの実行中に検知ユニット63を介して乗客が検知されない状態が継続している場合には、減速運転および減光モードの実行開始から所定時間が経過するまで減速運転および減光モードを継続する(ステップS3,S4,ステップS5:NO,ステップS6:NO)。
【0046】
そして、制御装置70は、減速運転および減光モードの実行中に一度も検知ユニット63を介して乗客が検知されることもなく上記所定時間が経過したときは、運転モードを休止運転に変更するとともに運転方向案内モードとなるように照明ユニット40を制御して一連の処理を終了する(ステップS3,S4,ステップS5:NO,ステップS6:YES,ステップS7,S8)。
【0047】
本実施形態のエスカレータ10によれば、休止運転時、すなわち、踏段16が停止しているときに、運転時における移動手摺30の移動方向を示唆する運転方向案内モードで照明ユニット40を点灯させることができる。これにより、無端搬送体15が停止している場合でも照明ユニット40の点灯態様に基づいて運転時における移動手摺30の移動方向である所定方向Eを利用予定者が把握できる。
【0048】
ここで、移動手摺30の移動方向は踏段16の運転方向Dに連動するため移動手摺30の移動方向である所定方向Eを判別できれば踏段16の運転方向Dも容易に把握することが可能となる。従って、移動手摺30の移動方向に基づいて利用予定者が運転方向Dを判別することが可能となる。
【0049】
このため、照明ユニット40の点灯状態に基づいて運転時におけるエスカレータ10の運転方向Dを利用予定者が把握できる。この結果、停止中のエスカレータ10の運転方向Dをエスカレータ10から離れた位置からでも把握でき、エスカレータ10の利便性を向上させることが可能となる。
【0050】
上記実施形態では、運転方向案内モードにおいて制御装置70は、領域Z1~Z9を順に点灯させているが、本発明は、これに限定されるものではない。
図6(a)~
図6(c)において、照明ユニット40の点灯領域を黒色で塗りつぶして示している。
図6(a)~
図6(c)は、第1変形例における運転方向案内モードの点灯パターンを説明する図である。
図6(a)~
図6(c)に示すように、第1変形例の運転方向案内モードにおいて、照明ユニット40の点灯する部分が例えば2秒間隔で変化するようにしてもよい。具体的には、点灯する部分が、「Z1」→「Z1,Z2」→「Z1~Z3」,・・・,「Z1~Z8」→「Z1~Z9」→「Z1」→「Z1,Z2」,・・・と所定方向Eに沿って徐々に増加するように点灯状態を変化させる。この場合にも、点灯部分が運転方向に沿って順に変化(増加)するため、上記実施形態のエスカレータ10と同様の効果を得ることができる。
【0051】
また、上記実施形態では、制御装置70は運転方向案内モードにおいて、領域Z1~Z9を順に点灯させる例を挙げて説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではない、例えば、運転方向案内モードにおいて領域Z1~Z9のうち領域Z1および領域Z9に位置する照明ユニット40のみを用いて運転方向を案内するようにしてもよい。この場合の第2変形例における運転方向案内モードについて
図7および
図8を用いて説明する。
図7(a)~
図8(f)において、照明ユニット40の点灯領域を黒色で塗りつぶして示している。
【0052】
図7(a)は、第2変形例における領域Z1の構成を説明する図である。
図7(a)に示すように、第2変形例では、領域Z1は、長手方向に沿って5つの区間α1,α2,α3,α4,α5に分けて点灯・消灯状態を変更可能に構成されている。同様に、
図8(a)は、第2変形例における領域Z9の構成を説明する図である。
図8(a)に示すように、第2変形例では、領域Z9は、長手方向に沿って5つの区間β1,β2,β3,β4,β5に分けて点灯・消灯状態を変更可能に構成されている。
【0053】
制御装置70は、運転方向案内モードにおいて、
図7(b)~
図7(f)および
図8(b)~
図8(f)に示すように、例えば、2秒間隔で点灯する部分が「α1」→「α2」→「α3」→「α4」→「α5」→「β1」→「β2」→「β3」→「β4」→「β5」→「α1」→・・・の順に変化させる。この場合にも、点灯部分が所定方向Eに沿って変化することで無端搬送体15の運転方向Dを示唆することができる。このため、上記実施形態のエスカレータ10と同様の効果を得ることができる。
【0054】
上記実施形態では、照明ユニット40は、下階側のニューエル部NW1から上記水平区間および上記斜行区間を経て上階側のニューエル部NW2に至るように設けられているが、ニューエル部NW1およびニューエル部NW2にのみ照明ユニット40を設ける、換言すると、領域Z1,Z9(
図3参照)にのみ照明ユニット40を設けるものとしてもよい。この場合においても、領域Z1,Z9において、所定方向Eに沿うように制御装置70が照明ユニット40の点灯する部分を経時的に変化させることで上記実施形態におけるエスカレータ10と同様の効果を得ることができる。
【0055】
また、ニューエル部NW1およびニューエル部NW2のいずれか一方にのみ照明ユニット40を設け、所定方向Eに沿うように制御装置70が照明ユニット40の点灯する部分を経時的に変化させるものとしてもよい。
【0056】
上記実施形態では、エスカレータ10における運転方向Dが下階側から上階側に向かう方向である場合を例に挙げて説明しているが、運転方向Dを上階側から下階側に向かう方向としてもよい。
【0057】
上記実施形態では、乗客コンベアの一例としてエスカレータ10を例に挙げて説明しているが、動く歩道に本発明を適用してもよい。
【0058】
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。
【符号の説明】
【0059】
10 エスカレータ
12 乗り場(乗り口)
14 降り場(降り口)
15 無端搬送体
16,16A,16B,16C 踏段
17 乗客通路
21,22 欄干部
23 欄干パネル
40 照明ユニット
40A 樹脂カバー
40B 発光部
50 電動機
56 移動手摺駆動ユニット
61,62,65,66 ガイドポール
63 検知ユニット
63A 投光部
63B 受光部
70 制御装置
NW1,NW2 ニューエル部
SW 走行路
D 運転方向
E 所定方向
S1~S10 ステップ
Z1~Z9 領域
α1~α5,β1~β5 区間
【手続補正書】
【提出日】2023-10-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り口から降り口に向かって乗客を搬送する無端搬送体と、前記無端搬送体に沿って立設する欄干部と、前記欄干部の外周部に移動可能に取り付けられ前記無端搬送体に連動して所定方向に移動するように構成された移動手摺と、乗客を検知したときに前記無端搬送体を駆動するとともに乗客を検知しない状態が所定時間継続した場合に前記無端搬送体を停止させる制御部と、を備える乗客コンベアであって、
前記欄干部は、前記乗り口側の端部を構成する第1湾曲部と前記降り口側の端部を構成する第2湾曲部とに前記移動手摺に沿うように設けられた照明ユニットを含み、
前記制御部は、前記無端搬送体を停止させた場合に前記照明ユニットにおける点灯部分が前記所定方向に沿って経時的に変化するとともに、前記第1湾曲部における前記点灯部分が前記乗り口であることを示唆する第1点灯色で点灯し、前記第2湾曲部における前記点灯部分が前記降り口であることを示唆する前記第1点灯色と異なる第2点灯色で点灯するように前記照明ユニットの点灯状態を制御する、
乗客コンベア。
【請求項2】
前記乗り口であることを示す第1表示部が設けられた乗り口側ガイドポールと、
前記降り口であることを示す第2表示部が設けられた降り口側ガイドポールと、
を含み、
前記第1点灯色は前記第1表示部の表示色と同じ色に設定され、前記第2点灯色は前記第2表示部の表示色と同じ色に設定される、
請求項1に記載の乗客。
【請求項3】
乗り口から降り口に向かって乗客を搬送する無端搬送体と、前記無端搬送体に沿って立設する欄干部と、前記欄干部の外周部に移動可能に取り付けられ前記無端搬送体に連動して所定方向に移動するように構成された移動手摺と、前記乗り口を通過する乗客を検知する乗客検知部と、前記無端搬送体を駆動する制御部と、を備える乗客コンベアであって、
前記欄干部は、前記移動手摺に沿って設けられた照明ユニットを含み、
前記制御部は、運転モードとして前記無端搬送体を予め設定された運転速度で駆動する通常運転モードと前記通常運転モードよりも低い運転速度で前記無端搬送体を駆動する減速運転モードと前記無端搬送体を停止させる休止運転モードとを有し、前記乗客検知部の検知状況に基づいて前記運転モードを切り替えて実行するように構成され、前記休止運転モードを実行するときは前記照明ユニットにおける点灯部分が前記所定方向に沿って経時的に変化する第1の点灯態様となるように前記照明ユニットの点灯を制御し、前記通常運転モードのときは前記照明ユニットを前記第1の点灯態様と異なる第2の点灯態様となるように前記照明ユニットの点灯を制御し、前記減速運転モードのときは前記照明ユニットを前記第2の点灯態様よりも減光した状態で点灯させる第3の点灯態様となるように前記照明ユニットの点灯を制御する、
乗客コンベア。
【請求項4】
前記第1の点灯態様には、前記欄干部の前記乗り口側と前記降り口側とにおける点灯色が異なる態様が含まれる、
請求項3に記載の乗客コンベア。
【請求項5】
前記照明ユニットは、前記欄干部における前記乗り口側の端部を構成する第1湾曲部に少なくとも設けられている、
請求項3に記載の乗客コンベア。
【請求項6】
前記照明ユニットは、前記欄干部における前記降り口側の端部を構成する第2湾曲部に少なくとも設けられている、
請求項3に記載の乗客コンベア。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明の乗客コンベアは、乗り口から降り口に向かって乗客を搬送する無端搬送体と、無端搬送体に沿って立設する欄干部と、欄干部の外周部に移動可能に取り付けられ無端搬送体に連動して所定方向に移動するように構成された移動手摺と、乗客を検知したときに無端搬送体を駆動するとともに乗客を検知しない状態が所定時間継続した場合に無端搬送体を停止させる制御部と、を備える乗客コンベアであって、欄干部は、乗り口側の端部を構成する第1湾曲部と降り口側の端部を構成する第2湾曲部とに移動手摺に沿うように設けられた照明ユニットを含み、制御部は、無端搬送体を停止させた場合に照明ユニットにおける点灯部分が所定方向に沿って経時的に変化するとともに、第1湾曲部における点灯部分が乗り口であることを示唆する第1点灯色で点灯し、第2湾曲部における点灯部分が降り口であることを示唆する第1点灯色と異なる第2点灯色で点灯するように照明ユニットの点灯状態を制御するものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明の乗客コンベアにおいて、乗り口であることを示す第1表示部が設けられた乗り口側ガイドポールと、降り口であることを示す第2表示部が設けられた降り口側ガイドポールと、を含み、第1点灯色は第1表示部の表示色と同じ色に設定され、第2点灯色は第2表示部の表示色と同じ色に設定してもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明の乗客コンベアにおいて、乗り口から降り口に向かって乗客を搬送する無端搬送体と、無端搬送体に沿って立設する欄干部と、欄干部の外周部に移動可能に取り付けられ無端搬送体に連動して所定方向に移動するように構成された移動手摺と、乗り口を通過する乗客を検知する乗客検知部と、無端搬送体を駆動する制御部と、を備える乗客コンベアであって、欄干部は、移動手摺に沿って設けられた照明ユニットを含み、制御部は、運転モードとして無端搬送体を予め設定された運転速度で駆動する通常運転モードと通常運転モードよりも低い運転速度で無端搬送体を駆動する減速運転モードと無端搬送体を停止させる休止運転モードとを有し、乗客検知部の検知状況に基づいて運転モードを切り替えて実行するように構成され、休止運転モードを実行するときは照明ユニットにおける点灯部分が所定方向に沿って経時的に変化する第1の点灯態様となるように照明ユニットの点灯を制御し、通常運転モードのときは照明ユニットを第1の点灯態様と異なる第2の点灯態様となるように照明ユニットの点灯を制御し、減速運転モードのときは照明ユニットを第2の点灯態様よりも減光した状態で点灯させる第3の点灯態様となるように照明ユニットの点灯を制御するものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明の乗客コンベアにおいて、第1の点灯態様には、欄干部の乗り口側と降り口側とにおける点灯色が異なる態様が含まれてもよい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
本発明の乗客コンベアにおいて、照明ユニットは、欄干部における乗り口側の端部を構成する第1湾曲部に少なくとも設けられてもよい。
本発明の乗客コンベアにおいて、照明ユニットは、欄干部における降り口側の端部を構成する第2湾曲部に少なくとも設けられてもよい。