(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048333
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】レーザスキャナを用いたウエハの整列方法及び装置、半導体移送装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/68 20060101AFI20240401BHJP
B25J 13/00 20060101ALI20240401BHJP
B23Q 7/00 20060101ALI20240401BHJP
G01B 11/00 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
H01L21/68 G
H01L21/68 F
B25J13/00 Z
B23Q7/00 M
G01B11/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023064077
(22)【出願日】2023-04-11
(31)【優先権主張番号】10-2022-0122056
(32)【優先日】2022-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ビュン,ヒー ジェ
(72)【発明者】
【氏名】キム,キョ ボン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ,チャン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ワン ヒー
(72)【発明者】
【氏名】キム,サン オー
【テーマコード(参考)】
2F065
3C033
3C707
5F131
【Fターム(参考)】
2F065AA03
2F065AA07
2F065AA17
2F065BB03
2F065CC19
2F065GG04
3C033BB04
3C033HH30
3C707AS24
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3C707NS13
5F131AA02
5F131BA13
5F131BA19
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5F131DB03
5F131DB43
5F131DB52
5F131DD03
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5F131FA32
5F131KA12
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5F131KA72
5F131KB12
5F131KB32
5F131KB53
5F131KB55
5F131KB58
(57)【要約】 (修正有)
【課題】1つのレーザスキャナを用いて積層された複数のウエハに対して一度にウエハセンタの整列有無を確認するレーザスキャナを用いたウエハの整列方法及び装置、半導体移送装置を提供する。
【解決手段】方法は、ウエハの後側または側面の下部に配置されたレーザスキャナを用いてウエハに向かってレーザを照射し、映像を獲得するレーザ照射段階と、映像内からウエハエッジまでのレーザ照射方向に対応する距離を用いて少なくとも3つ以上のウエハエッジの位置情報を獲得するデータセット獲得段階と、獲得したウエハエッジの位置情報を用いてウエハの中心点を算出する算出段階と、算出した中心点が既設定された許容範囲内にあるかを検出する検出段階と、を含み、検出した結果に応じてロボットアームにウエハの位置移動命令を出すかどうかを決定する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハの後側または側面の下部に配置されたレーザスキャナを用いてウエハに向かってレーザを照射し、映像を獲得するレーザ照射段階と、
前記映像内からウエハエッジまでのレーザ照射方向に対応する距離を用いて少なくとも3つ以上のウエハエッジの位置情報を獲得するデータセット獲得段階と、
獲得されたウエハエッジの位置情報を用いて前記ウエハの中心点を算出する算出段階と、
算出された中心点が既設定された許容範囲内にあるかを検出する検出段階と、を含む、レーザスキャナを用いたウエハの整列方法。
【請求項2】
前記データセット獲得段階は、
前記映像内でウエハエッジに対してランダムに第1位置情報、第2位置情報、及び第3位置情報を抽出する段階と、
抽出された第1位置情報、第2位置情報、及び第3位置情報の偏差が既設定された偏差閾値範囲内にあるかを検出する段階と、を含む、請求項1に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列方法。
【請求項3】
前記算出段階は、
前記第1位置情報、第2位置情報、及び第3位置情報の偏差が既設定された偏差閾値範囲内にあると検出されると、前記第1位置情報、第2位置情報、及び第3位置情報の少なくとも2つの位置情報を用いて前記ウエハの中心点を算出し、
前記第1位置情報、第2位置情報、及び第3位置情報の偏差が既設定された偏差閾値範囲から外れると検出されると、前記第1位置情報、第2位置情報、及び第3位置情報を削除し、新しいウエハエッジの位置情報を獲得する、請求項2に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列方法。
【請求項4】
前記既設定された許容範囲または前記既設定された偏差閾値範囲は、前記ウエハのノッチ(notch)位置またはウエハの大きさを含むウエハ情報及び前記ウエハ安着部の機構的特性を考慮して予め設定された、請求項3に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列方法。
【請求項5】
算出された中心点が既設定された許容範囲外に位置すると、前記ウエハを移送させるロボットアームにウエハの前記算出された中心点と前記既設定された許容範囲との間の誤差範囲だけウエハの移動命令を出す整列段階をさらに含む、請求項1に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列方法。
【請求項6】
前記整列段階は、前記ウエハの整列有無によるウエハ状態をフラグビットで生成し、前記フラグビットで生成されたデータセットをロボットアームまたはメイン制御器に伝達する、請求項5に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列方法。
【請求項7】
獲得した前記ウエハエッジの位置情報を既設定された垂直領域内のピーク距離と比較してウエハ安着部のウエハの有無を検出する段階と、
獲得した前記ウエハエッジの位置情報を前記ウエハ安着部の内側リミット及び外側リミットと比較してウエハの離脱有無を感知する段階と、の少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列方法。
【請求項8】
前記算出段階は、2つのウエハエッジの位置情報を用いて算出されたウエハの中心点が複数個である場合、前記レーザスキャナの位置に基づいて最終ウエハの中心点を決定する段階を含む、請求項1に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列方法。
【請求項9】
前記算出段階は、少なくとも3つ以上のウエハエッジの位置情報のうち組み合わされた2つのウエハエッジの位置情報のそれぞれでウエハの中心点を算出し、算出されたウエハの中心点を平均して最終ウエハの中心点を決定する段階を含む、請求項1に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列方法。
【請求項10】
ウエハの後側または側面の下部に配置され、前記ウエハに向かってレーザを照射するレーザスキャナと、
前記レーザスキャナによって獲得した映像内でウエハエッジまでのレーザ照射方向に対応する距離を用いて少なくとも3つ以上のウエハエッジの位置情報を獲得する検出部と、を含み、
前記検出部は、獲得された少なくとも3つ以上のウエハエッジの位置情報を用いて前記ウエハの中心点を算出し、算出された中心点が既設定された許容範囲内にあるかを検出してウエハの整列状態を把握する、レーザスキャナを用いたウエハの整列装置。
【請求項11】
前記検出部は、
前記映像内でウエハエッジに対してランダムに第1位置情報、第2位置情報、及び第3位置情報を抽出し、抽出された第1位置情報、第2位置情報、及び第3位置情報の偏差が既設定された偏差閾値範囲内にあるかを検出するように構成された、請求項10に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列装置。
【請求項12】
前記検出部は、
前記第1位置情報、第2位置情報、及び第3位置情報の偏差が既設定された偏差閾値範囲内にあると検出されると、前記第1位置情報、第2位置情報、及び第3位置情報の少なくとも2つの位置情報を用いて前記ウエハの中心点を算出し、
前記第1位置情報、第2位置情報、及び第3位置情報の偏差が既設定された偏差閾値範囲から外れると検出されると、前記第1位置情報、第2位置情報、及び第3位置情報を削除し、新しいウエハエッジの位置情報を獲得するように構成された、請求項11に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列装置。
【請求項13】
前記既設定された許容範囲または前記既設定された偏差閾値範囲は、前記ウエハのノッチ(notch)位置またはウエハの大きさを含むウエハ情報及び前記ウエハ安着部の機構的特性を考慮して予め設定された、請求項12に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列装置。
【請求項14】
前記検出部は、
算出された中心点が既設定された許容範囲外に位置すると、前記ウエハを移送させるロボットアームにウエハの前記算出された中心点と前記既設定された許容範囲との間の誤差範囲だけウエハの移動命令を出すように構成された、請求項10に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列装置。
【請求項15】
前記検出部は、前記ウエハの整列有無に応じたウエハ状態をフラグビットで生成し、前記フラグビットで生成されたデータセットをロボットアームまたはメイン制御器に伝達するように構成された、請求項14に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列装置。
【請求項16】
前記検出部は、獲得した前記ウエハエッジの位置情報を既設定された垂直領域内のピーク距離と比較してウエハ安着部のウエハの有無を検出するように構成されるか、
獲得した前記ウエハエッジの位置情報を前記ウエハ安着部の内側リミット及び外側リミットと比較してウエハの離脱有無を感知するように構成された、請求項10に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列装置。
【請求項17】
前記検出部は、2つのウエハエッジの位置情報を用いて算出されたウエハの中心点が複数個である場合、前記レーザスキャナの位置に基づいて最終ウエハの中心点を決定するように構成された、請求項10に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列装置。
【請求項18】
前記検出部は、少なくとも3つ以上のウエハエッジの位置情報のうち、組み合わされた2つのウエハエッジの位置情報のそれぞれでウエハの中心点を算出し、算出されたウエハの中心点を平均して最終ウエハの中心点を決定するように構成された、請求項10に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列装置。
【請求項19】
前記レーザスキャナは1つのレーザスキャナであり、
前記検出部は、前記レーザスキャナと1チャンネルを形成して連結され、外部装置にデータを転送することができるインタフェースボードである、請求項10に記載のレーザスキャナを用いたウエハの整列装置。
【請求項20】
ウエハを支持するように構成されたウエハ安着部と、
前記ウエハを前記ウエハ安着部に安着させるロボットアームと、
前記ウエハの後側または側面の下部に位置した前記ロボットアームに配置され、前記ウエハ安着部に安着されたウエハエッジに対してレーザを照射する1つのレーザスキャナと、
前記レーザスキャナによって獲得した映像内でウエハエッジを検出する検出部と、前記ロボットアーム及び前記レーザスキャナと通信を行う通信部を含むインタフェース部と、を含み、
前記検出部は、
獲得された少なくとも3つ以上のウエハエッジの位置情報のうち、前記ウエハエッジの位置情報偏差が既設定された偏差閾値範囲内にある2つのウエハエッジの位置情報を抽出し、
抽出された2つのウエハエッジの位置情報と、前記ウエハまたはウエハ安着部の機構的情報を用いて前記ウエハの中心点を算出し、算出された中心点が既設定された許容範囲内にあるかを検出してウエハの整列状態を把握する、半導体移送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザスキャナを用いたウエハの整列方法及び装置、半導体移送装置に関するものであり、特に、一つのレーザスキャナを用いて複数のウエハエッジを検出することで、複数のウエハセンタの整列有無を一度に検出する方法及び装置、これを含む半導体移送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
集積回路素子などの半導体素子は、一般的に、シリコンウエハなどの基板上に一連の処理工程を繰り返し実行することで形成されることができる。例えば、ウエハ上に膜を形成する蒸着工程、ウエハにパターンを描くフォト工程、上記膜を電気的特性を有するパターンに形成するためのエッチング工程、上記パターンに不純物を注入または拡散させるためのイオン注入工程または拡散工程、上記パターンが形成されたウエハから不純物を除去するための洗浄及びリンス工程などを繰り返し実行することで上記半導体素子が上記ウエハ上に形成されることができる。
【0003】
上述した工程を行う前に、特にフォト工程を行う前に、上記ウエハセンタの整列が必要であり、ウエハセンタの整列は、カメラを用いてウエハイメージを獲得し、上記ウエハイメージを用いて上記ウエハが既設定された方向に位置されるようにウエハチャックまたはステージを回転させることで行われることができる。特に、フォト工程を行うためには、ウエハセンタを正確に合わせなければ、各領域に合うパターンを感光することができないため、単に一定の範囲内にウエハを整列させるだけでなく、ウエハセンタを正確に定位置に整列させることが必要である。
【0004】
具体的には、従来の特許文献では、受光部と発光部が移送アームを基準に上下に向かい合って位置し、その間に位置したウエハの位置を感知してウエハセンタを整列している。
【0005】
しかし、上記のようにウエハを整列するために各ウエハに受光部及び発光部を設ける必要があるため、複数のウエハ数量ほど多くのセンサ数量が必要であるという問題点があり、垂直方向に積層された複数のウエハに対してそれぞれウエハの有無またはウエハの整列を判断するためには、インタフェース管理及び部品配置/電装設計などの制約があるため、不利な面がある。
【0006】
また、受光部及び発光部の間にウエハを移動させるフォトロボットがツーハンドを用いるため、各ハンドを撮影する度に1つのハンドは外に外れている状態でなければ、整列を行うことができないため、同時にツーハンドの位置整列を行うことができない。整列を合わせてもツーハンドを全て定位置に動かす過程で誤差が発生することがあるため、正確にセンタを合わせることが非常に困難であるという問題点があった。
【0007】
したがって、一般的に用いられるダイ対ダイの比較方法の場合、ウエハ上の各ダイをすべて比較する必要があるため、ウエハ検査工程にかかる時間がさらに増加するという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】KR10-2017-0037031A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、1つのレーザスキャナを用いて積層された複数のウエハに対して一度にウエハセンタの整列有無を確認することができるレーザスキャナを用いたウエハの整列方法及び装置、半導体移送装置を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施例によるレーザスキャナを用いたウエハの整列方法は、ウエハの後側または側面の下部に配置されたレーザスキャナを用いてウエハに向かってレーザを照射し、映像を獲得するレーザ照射段階と、上記映像内からウエハエッジまでのレーザ照射方向に対応する距離を用いて少なくとも3つ以上のウエハエッジの位置情報を獲得するデータセット獲得段階と、獲得されたウエハエッジの位置情報を用いて上記ウエハの中心点を算出する算出段階と、算出された中心点が既設定された許容範囲内にあるかを検出する検出段階と、を含むことができる。
【0011】
本発明の一実施例によるレーザスキャナを用いたウエハの整列装置は、ウエハの後側または側面の下部に配置され、上記ウエハに向かってレーザを照射するレーザスキャナと、上記レーザスキャナによって獲得した映像内でウエハエッジまでのレーザ照射方向に対応する距離を用いて、少なくとも3つ以上のウエハエッジの位置情報を獲得する検出部と、を含み、上記検出部は、獲得された少なくとも3つ以上のウエハエッジの位置情報を用いて上記ウエハの中心点を算出し、算出された中心点が既設定された許容範囲内にあるかを検出してウエハの整列状態を把握することができる。
【0012】
一方、本発明の一実施例による半導体移送装置は、ウエハを支持するように構成されたウエハ安着部と、上記ウエハを上記ウエハ安着部に安着させるロボットアームと、上記ウエハの後側または側面の下部に位置した上記ロボットアームに配置され、上記ウエハ安着部に安着されたウエハエッジに対してレーザを照射する1つのレーザスキャナと、上記レーザスキャナによって獲得した上記映像内でウエハエッジを検出する検出部と、上記ロボットアーム及び上記レーザスキャナと通信を行う通信部を含むインタフェース部と、を含み、上記検出部は、獲得された少なくとも3つ以上のウエハエッジの位置情報のうち、上記ウエハエッジの位置情報偏差が既設定された偏差閾値範囲内にある2つのウエハエッジの位置情報を抽出し、抽出された2つのウエハエッジの位置情報と上記ウエハまたはウエハ安着部の機構的情報を用いて上記ウエハの中心点を算出し、算出された中心点が既設定された許容範囲内にあるかを検出してウエハの整列状態を把握することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の一実施例によると、積層された複数のウエハに対して1つのレーザスキャナを用いて一度にウエハの整列有無を確認することができ、特に正確なウエハの中心点を算出してウエハセンタの定位置の有無を確認することができ、装置の簡素化が可能であり、費用及び時間を節減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施例による半導体移送装置の斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例による半導体移送装置の平面図である。
【
図3】本発明の一実施例によるレーザスキャナを用いたウエハの整列装置がウエハをスキャンする過程を簡略に示したものである。
【
図4】本発明の一実施例によるレーザスキャナを用いたウエハの整列装置がウエハエッジを検出してウエハの中心点を算出する過程を示したものである。
【
図5】本発明の一実施例によるレーザスキャナを用いたウエハの整列装置がウエハエッジを検出してウエハの中心点を算出する過程を示したものである。
【
図6】本発明の一実施例によるレーザスキャナを用いたウエハの整列装置がウエハエッジを検出してウエハの中心点を算出する過程を示したものである。
【
図7】本発明の一実施例によるレーザスキャナを用いたウエハの整列方法のフローチャートを示したものである。
【
図8】本発明の一実施例によるレーザスキャナを用いたウエハの整列方法の具体的な工程を示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明を容易に実施することができるように好ましい実施例を詳細に説明する。但し、本発明の好ましい実施例を詳細に説明するに当たって、関連する公知の機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にする可能性があると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。なお、類似した機能及び作用をする部分については、図面全体にわたって同一符号を付与する。なお、本明細書において、「上」、「上部」、「上面」、「下」、「下部」、「下面」、「側面」などの用語は図面を基準としたものであり、実際には素子や構成要素が配置される方向によって変わることができる。
【0016】
なお、明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているとするとき、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その間に他の構成要素を挟んで「間接的に連結」されている場合も含まれる。さらに、ある構成要素を「含む」とは、特に反対される記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0017】
図1及び
図2は、本発明の一実施例による半導体移送装置100の斜視図及び平面図である。
【0018】
図1及び
図2に示したように、本発明の一実施例による半導体移送装置100は、ウエハWを支持するように構成されたウエハ安着部210、上記ウエハWを上記ウエハ安着部210に安着させるロボットアーム200、上記ウエハWの後側または側面の下部に位置した上記ロボットアーム200に配置され、上記ウエハ安着部210に安着したウエハWエッジに対してレーザを照射する一つのレーザスキャナ110及び上記レーザスキャナ110によって獲得した映像を受信して、上記映像内でウエハエッジを検出する検出部121と、上記ロボットアーム200及び上記レーザスキャナ110と通信を行う通信部122を含むインタフェース部120を含むことができる。
【0019】
半導体移送装置100において、ロボットアーム200がウエハ安着部210にウエハWを安着させると、複数のウエハ固定部220でウエハWを固定させることができる。
【0020】
このとき、ウエハWがウエハ安着部210に安着して存在するかの有無、ウエハWが定位置に整列されたかを判断した後に、ウエハ固定部220でウエハWを固定するものである。
【0021】
本発明の一実施例によるレーザスキャナ110は、安着されたウエハWの後側または側面の下部に配置され、上記ウエハWエッジの一部に対してレーザを照射することができ、検出部121に上記レーザスキャナ110によって獲得した映像を伝達することができる。
【0022】
上記レーザスキャナ110は1つのレーザスキャナ110であり、上記検出部121は上記レーザスキャナ110と1チャンネルを形成して連結され、外部装置にデータを転送することができるインタフェースボードであることができる。
【0023】
換言すると、1つのレーザスキャナ110と1つのインタフェースボードが1対1に連結され、複数のウエハWの有無と整列有無を含むウエハ状態のデータを送受信することができる。
【0024】
本発明の一実施例によるレーザスキャナ110は、3Dスキャンが可能なCMOS及びイメージセンサを含むか、または1Dや2Dスキャンが可能なレーザセンサと2次元または1次元の回転が可能な駆動モータを含むことができる。すなわち、
図2に示されたように、X、Y、Z軸でウエハWをラインスキャンして複数のウエハWに対するエッジ検出を一度に行うことができる。
【0025】
図3は、本発明の一実施例によるレーザスキャナ110を用いたウエハの整列装置がウエハWをスキャンする過程を簡略に示したものであり、
図4~
図6は、本発明の一実施例によるレーザスキャナ110を用いたウエハの整列装置がウエハエッジを検出してウエハの定位置の整列有無を判断する過程を示したものである。
【0026】
図3に示されたように、本発明の一実施例によるレーザスキャナ110、110aは、ウエハWの後側の下部または側面の下部に配置されることができる。レーザスキャナ110、110aは、ウエハWが進入、進出する前方を除いた後方または側方に配置されて、ウエハWの移動を妨害せずに、ウエハWの有無または整列有無を確認することができる。
【0027】
また、本発明の一実施例によるレーザスキャナ110、110aは、複数のウエハWに対して一定の照射角(FoV、field of view)を有するように上記ウエハWと高さが異なるように配置されることができる。
【0028】
図3に示されたように、レーザスキャナ110、110aと各ウエハWエッジまたは各ウエハWが安着された安着部210が一定の角度を維持するようにレーザスキャナ110、110aとウエハ安着部210の高さが異なって配置されることができ、好ましくは、レーザスキャナ110をウエハ安着部210より下部に配置することができる。
【0029】
したがって、ウエハWの後方の下部にレーザスキャナ110を配置するか、またはウエハWの側方の下部にレーザスキャナ110aを配置することができ、これにより複数層に積み重ねられたウエハWを照射角(Fov)内で区分して認識することができる。
【0030】
さらに、一実施例として、上記レーザスキャナ110の焦点範囲によるウエハ測定距離が上記ウエハの前面のエッジを通るように配置されることができる。レーザスキャナ110は、ウエハWエッジの一部をスキャンし、ウエハWエッジを正確にスキャンするために、レーザスキャナ110の焦点範囲が、レーザスキャナ110とウエハ安着部210との間の距離よりも長く配置されることができる。
【0031】
本発明の一実施例によると、上記検出部121は、レーザスキャナ110、110aによる映像内の複数のウエハ領域で獲得されたウエハエッジに基づいて各ウエハセンタの整列有無を把握することができる。以下では、
図3に示されたレーザスキャナ110を用いて撮影された映像を用いたものと仮定して獲得されたウエハエッジに基づいてウエハセンタである中心点、例えば中心座標
【数1】
を算出する過程を説明する。レーザスキャナは、後側または側面の下部に位置して、ウエハWに対して一定の照射角を有するものであれば、
図3に示されたレーザスキャナ110に限定されない。
【0032】
本発明の一実施例による検出部121は、レーザスキャナ110から獲得したデータセットを介して上記レーザスキャナ110からウエハエッジの一部位置までの距離を検出することができる。検出された距離をデータベースに保存された機構的情報に基づいて設定された基準距離と比較して、ウエハ安着部210が空であるかを確認することができ、インタフェース部120が伝達された確認結果をロボットアーム200に送信してロボットアーム200のウエハWのピック有無を命令することができる。
【0033】
すなわち、本発明の一実施例による検出部121は、上記レーザスキャナ110がスキャンした上記ウエハエッジの第1位置情報によってウエハの有無を判定することができる。
【0034】
ウエハ安着部210にウエハWが安着された場合、ウエハエッジと上記レーザスキャナ110のレーザが交差して形成されるデッドゾーンを基準に垂直方向に領域を分割し、検出部121が上記分割された領域内でレーザスキャナ110がスキャンした距離がピーク距離であることを感知すると、ウエハが存在すると判断する。したがって、レーザスキャナ110は一定の角度θでレーザを照射し、検出部121は、垂直高さ(Z方向、
図2に示す)別に少なくとも1つのウエハエッジ情報を用いて複数のウエハWの有無を判断することができる。
【0035】
このとき、レーザスキャナ110がウエハWエッジに対する1つのポジションを獲得し、上記1つのポジションとは(X,Y)が同じ値であることを意味する。すなわち、(X,Y)値を有する第1位置情報を抽出し、上記第1位置情報で得られた測定距離を基準距離と比較してウエハの存在有無を把握することができる。上記ピーク距離は、ウエハが存在する時にレーザスキャナ110が測定する基準距離と比較されることができる。
【0036】
あるいは、本発明の一実施例による検出部121は、ウエハ安着部210にウエハWが存在するときに、上記レーザスキャナ110からウエハエッジまでの距離を測定して獲得したデータセットからランダムに抽出した第1位置情報P1、第2位置情報P2、及び第3位置情報P3の少なくとも2つを抽出し、上記第1位置情報P1、第2位置情報P2、及び第3位置情報P3の少なくとも2つを用いてウエハWの中心座標を算出することができる。
【0037】
具体的には、
図4に示されたように、レーザスキャナ110は、ウエハWの一部に対してレーザをスキャンし、上記ウエハWの一部に対して感知領域111(
図3に示す)を形成することができる。レーザスキャナ110は、複数の角度θでレーザを照射し、特定の角度でレーザスキャナ110からウエハWエッジまでの距離を獲得することができる。
【0038】
例えば、検出部121は、角度θ1では距離L1、角度θ2で距離L2、角度θ3で距離L3が測定されることがレーザスキャナ110から分かる。または、半導体移送装置100に対する機構的情報を既に知っているため、機構的情報から角度θ1、θ2、θ3情報を獲得し、各角度で測定された距離L1、L2、L3値のみをレーザスキャナ110から獲得することもできる。
【0039】
上記値を用いて、第1位置情報P1(X1,Y1)、第2位置情報P2(X2,Y2)、及び第3位置情報P3(X3,Y3)を求めることができる。すなわち、P1(L1cosθ1,L1sinθ1)、P2(L2cosθ2,L2sinθ2)、P3(L3cosθ3,L3sinθ3)がレーザスキャナ110を基準とする座標を獲得することができる。
【0040】
換言すると、レーザスキャナ110または半導体移送装置100から得られた角度と距離値を用いて、ウエハWエッジの少なくとも3つの位置に対する座標値を獲得することができる。上記少なくとも3つの位置は、Z軸座標が同じであり、(X,Y)が異なる位置を意味する。
【0041】
本発明の一実施例による検出部121は、上記少なくとも3つの位置、すなわち第1位置情報P1、第2位置情報P2、及び第3位置情報P3のうち、抽出された2つの位置情報と既に保存された機構的情報を用いてウエハセンタである中心座標
【数2】
を算出することができ、算出された中心座標
【数3】
が既設定された許容範囲内にあるかを確認して、ウエハセンタが定位置に整列されたかを検出することができる。
【0042】
一実施例として、検出部121は、レーザスキャナ110がスキャンしたデータセットから抽出された2つの位置情報を一直線に連結し、一直線に連結された弦の長さと上記弦の中心点(α
n,β
n)の位置を下記数学式1によって算出する。
【数4】
【0043】
図4に示されたように、レーザスキャナ110がスキャンしたデータセットからP1及びP2を抽出し、抽出された2つの位置情報を一直線に連結したときに、一直線に連結された弦の長さと上記弦の中心点(α
1,β
1)の位置座標を算出することができる。
【0044】
あるいは、レーザスキャナ110がスキャンしたデータセットからP2及びP3を抽出し、抽出された2つの位置情報を一直線に連結したときに、一直線に連結された弦の長さと上記弦の中心点(α2,β2)の位置座標を算出することができる。
【0045】
本発明の一実施例による検出部121は、レーザスキャナ110がスキャンしたデータセットから抽出された2つの位置情報を一直線に連結したときに、一直線に連結された弦の長さの半分の長さを下記数学式2によって算出する。
【数5】
【0046】
図4に示されたように、レーザスキャナ110がスキャンしたデータセットからP1及びP2を抽出し、抽出された2つの位置情報を一直線に連結したときに、一直線に連結された弦の長さの半分の長さ(LC
1)は
【数6】
である。
【0047】
あるいは、レーザスキャナ110がスキャンしたデータセットからP2及びP3を抽出し、抽出された2つの位置情報を一直線に連結したときに一直線に連結された弦の長さ(LC
2)は
【数7】
である。
【0048】
本発明の一実施例による検出部121は、(X
n,Y
n)と(X
n+1,Y
n+1)をエッジとして有し、半径がRであるウエハの中心座標
【数8】
から弦の中心点(α
n,β
n)までの垂直長さ(Foot of Perpendicular、FOP
n)を下記数学式3によって算出する。
【数9】
【0049】
本発明の一実施例による検出部121は、
図5に示されたように、(X
n,Y
n)と(X
n+1,Y
n+1)との間の連結線を斜辺とする直角三角形とウエハの中心座標
【数10】
と弦の中心点(α
n,β
n)間の連結線を斜辺とする直角三角形との相似を用いて、下記数学式4によりウエハの中心座標
【数11】
を算出することができる。
【数12】
【0050】
したがって、本発明の一実施例による検出部121は、レーザスキャナ110から獲得したデータセットから少なくとも2つのウエハエッジ座標を獲得し、
図5に示されたように、(X
n,Y
n)と(X
n+1,Y
n+1)との間の連結線を斜辺とする直角三角形とウエハの中心座標
【数13】
と弦の中心点(α
n,β
n)との間の連結線を斜辺とする直角三角形の各辺の長さを演算して予想される中心座標
【数14】
の位置座標を算出することができる。
【0051】
この場合、+と-符号によって中心座標
【数15】
は、下記のような2つのケースで表れることができる。
【数16】
【数17】
【0052】
本発明の一実施例による検出部121が算出したウエハの中心座標
【数18】
はケース1とケース2に分けられ、検出部121はレーザスキャナ110の設置位置などの機構的情報に基づいて最終ウエハの中心座標
【数19】
を決定することができる。
【0053】
一実施例として、
図6に示されたように、算出されたウエハの中心座標
【数20】
が内側リミット1115または外側リミット1116の範囲内であるかどうかを比較して、範囲内にある中心座標
【数21】
を算出された中心座標として決定することができる。
【0054】
例えば、ウエハWの大きさは直径が約300mmであり、ウエハガイドの直径が約303mmとなるため、±3mmの範囲内で内側リミット1115または外側リミット1116を設定することができ、上記内側リミット1115または外側リミット1116は、機構的情報を用いてその範囲を設定することができる。
【0055】
これにより、ウエハWが機構安着の限界に応じて既設定された内側リミット1115及び外側リミット1116間に位置して整列されているかを確認するために、内側リミット1115または外側リミット1116内に位置した中心座標
【数22】
を算出された中心座標
【数23】
として決定することができる。
【0056】
あるいは、中心座標
【数24】
または
【数25】
が既設定された中心座標の許容範囲内にあるかどうかを比較して、範囲内にある中心座標
【数26】
を算出された中心座標として決定することができる。
【0057】
算出された中心座標
【数27】
が定位置の範囲内に存在すると、ウエハWがセンタに合わせて整列されていると判断し、半導体製造装置がウエハを対象にフォト工程を行うことができる。
【0058】
あるいは、データベースに保存された半導体移送装置の機構的情報に基づいて、ウエハWが位置すると予想される地点の中心座標
【数28】
を算出された中心座標
【数29】
として決定することができる。
【0059】
したがって、
図6に示されたように、中心座標
【数30】
を算出された中心座標
【数31】
で決定し、上記中心座標
【数32】
が既設定された許容範囲内にあるかを確認してウエハWの定位置の整列有無を確認することができる。
【0060】
一方、他の一実施例として、検出部121は、レーザスキャナ110がスキャンしたウエハエッジ位置のデータセットから少なくとも3つの位置情報を抽出し、抽出された3つの位置情報の偏差が既設定された偏差閾値範囲を超過すると、該当位置情報を削除した後に他の位置情報を抽出することができる。
【0061】
ウエハWには正面方向を把握するためのノッチが形成されており、ノッチは他のウエハWエッジと曲率が異なるため、ウエハエッジ位置のデータセットから抽出された第1位置情報P1または第2位置情報P2のいずれかがノッチである場合、ウエハWが整列された状態であっても、第1位置情報P1または第2位置情報P2から算出された中心座標がウエハWセンタの既設定された許容範囲から外れることもできる。
【0062】
したがって、本発明の一実施例による検出部121は、レーザスキャナ110がスキャンしたウエハエッジのデータセットから抽出された位置情報P1、P2、P3の偏差が既設定された偏差閾値範囲を超過すると、抽出された位置情報を削除し、他の位置情報を用いてウエハWの整列有無を判断することができる。
【0063】
または、本発明の一実施例による検出部121は、レーザスキャナ110がスキャンしたウエハエッジのデータセットから抽出された少なくとも3つの位置情報P1、P2、P3のうち2つの位置情報を用いた中心座標を少なくとも3つ算出し、上記中心座標の偏差のうち既設定された偏差閾値範囲を超過するものがあれば、該当中心座標を算出するために用いられた位置情報を削除し、残りの位置情報を用いてウエハWの整列有無を判断することができる。
【0064】
したがって、本発明の一実施例による検出部121は、上記レーザスキャナ110がスキャンした上記ウエハWエッジの第1位置情報P1、第2位置情報P2、及び第3位置情報P3の少なくとも2つの位置情報に基づいて、ウエハWの中心座標
【数33】
を算出してウエハWの整列有無を判断することができ、具体的には上記映像内で上記レーザスキャナ110からウエハWエッジまでの距離Lを測定してランダムに抽出された上記第1位置情報P1、第2位置情報P2、及び第3位置情報P3、または上記位置情報から算出された中心座標の偏差を既設定された偏差閾値範囲と比較して、抽出された位置情報にウエハノッチが含まれたデータセットをフィルタリングすることができる。
【0065】
また、ウエハノッチが含まれず、ウエハエッジの位置情報の基準偏差が既設定された偏差閾値範囲内である場合、上記抽出されたウエハエッジの位置情報を用いて算出された中心座標を既設定されたウエハセンタ許容範囲と比較してウエハの整列を感知することができる。ウエハセンタの許容範囲は、上記ウエハWと上記ウエハ安着部210との機構的特性を考慮して予め設定されることができる。
【0066】
本発明の一実施例によるインタフェース部120は、上記中心座標
【数34】
がウエハセンタの許容範囲を超過すると、算出された中心座標
【数35】
と既設定されたウエハセンタの許容範囲との間の誤差を反映してウエハWの安着座標を修正し、修正されたウエハWの安着座標で上記ロボットアーム200を駆動させることができる。
【0067】
一方、本発明の一実施例による検出部121は、上記ウエハWの有無または上記ウエハWの整列有無に応じたウエハ状態をフラグビット(flag bit)で生成し、上記フラグビットで生成されたデータセットをメイン制御器に伝達することができる。
【0068】
ウエハWが存在すると1、存在しないと0でビットを生成し、角度θごとにウエハの存在有無に対するフラグビットを生成することができる。また、ウエハWの整列有無に対するビットを追加指定して、ウエハが存在して整列まで完了すると(1,1)、ウエハが存在するが整列していないと(1,0)、ウエハが存在しないと(0,0)でフラグビットを生成することもできる。
【0069】
図7~
図8は、本発明の一実施例によるレーザスキャナ110を用いたウエハの整列方法のフローチャートと具体的な工程を示したものである。
【0070】
図7に示されたように、本発明の一実施例によるレーザスキャナ110を用いたウエハの整列方法は、ウエハWの後側または側面の下部に配置されたレーザスキャナ110を用いてウエハWに向かってレーザを照射して映像を獲得する段階(S610)、上記映像内からウエハエッジまでのレーザ照射方向に対応する距離を用いて少なくとも3つ以上のウエハエッジの位置情報を獲得する段階(S620)、獲得されたウエハエッジの位置情報を用いて上記ウエハWの中心点を算出する段階(S630)、算出された中心点が既設定された許容範囲内にあるかを検出する段階(S640)、及び検出された結果に応じてロボットアーム200にウエハの位置移動命令を出すかどうかを決定する段階(S650)を含むことができる。
【0071】
このとき、ウエハWの中心点はウエハWの中心座標
【数36】
を含み、算出する算出された中心座標
【数37】
が既設定された許容範囲内にあるか否かを検出する。
【0072】
さらに、本発明の一実施例によると、段階(S620)において、上記映像内でウエハエッジに対してランダムに第1位置情報P1、第2位置情報P2、及び第3位置情報P3を抽出する段階と、抽出された第1位置情報、第2位置情報、及び第3位置情報との偏差が既設定された偏差閾値範囲内にあるかを検出する段階を含むことができる。
【0073】
ランダムに抽出された第1位置情報P1、第2位置情報P2、及び第3位置情報P3に対するレーザ照射方向に対応するウエハWエッジまでの距離を感知してP1、P2、P3の位置座標を獲得し、P1、P2、P3の偏差が既設定された偏差閾値範囲内にあるかどうかを検出することができる。
【0074】
段階(S630)において、上記第1位置情報P1、第2位置情報P2、及び第3位置情報P3の偏差が既設定された偏差閾値範囲内にあると検出されると、P1、P2、P3の少なくとも2つの位置情報を用いて上記ウエハの中心点を算出し、P1、P2、P3の偏差が既設定された偏差閾値範囲から外れると検出されると、上記P1、P2、P3を削除して新しいウエハエッジの位置情報を獲得する段階を含むことができる。
【0075】
または、抽出された位置情報の少なくとも2つの位置情報の偏差が既設定された偏差閾値範囲内にあると検出されると、上記抽出された少なくとも2つの位置情報を用いて中心座標を算出することができる。
【0076】
一方、段階(S630)において、少なくとも3つ以上のウエハエッジの位置情報P1、P2、P3のうち、組み合わされた2つのウエハエッジの位置情報のそれぞれ(P1、P2/P2、P3/P3、P1)でウエハWの中心点を算出し、算出されたウエハの中心点を平均して最終ウエハWの中心点を決定する段階を含むことができる。獲得したウエハエッジの位置情報を用いて複数のウエハの中心点を算出し、ウエハセンタに対する許容範囲内に位置したウエハの中心点のみを平均して最終ウエハの中心点、すなわち最終ウエハの中心座標を算出することができる。
【0077】
具体的には、
図8に示されたように、メイン制御器がロボットアーム200にn-thウエハピック(pick)の命令を出し(S710)、レーザスキャナ110がウエハ安着部210に対してレーザスキャンを実行する(S720)。ピックしたウエハを安着させるために、ウエハ安着部210の状態を確認する必要があり、そのためにレーザスキャナ110がスキャンを行う。
【0078】
上述した方法によってウエハ状態に対するデータセットを作成することができる(S730)。一実施例として、ここで上記データセットは、ウエハWの有無またはウエハエッジ位置に対する情報を含むことができる。
【0079】
ロボットアーム200は、伝達されたデータセットから3つ以上のウエハエッジ座標を獲得することができる(S740)。獲得されたウエハエッジの座標偏差が偏差閾値範囲内であれば(S750におけるYES)、獲得されたウエハエッジ座標のうち2つを用いて中心座標を算出することができる(S760)。獲得されたウエハエッジの座標偏差が閾値範囲から外れると(S750におけるNO)、閾値範囲から外れたデータセットを削除して新しいデータセットを抽出することができる(S770)。
【0080】
獲得されたウエハエッジの座標偏差が偏差閾値範囲内であるウエハエッジ座標を用いて算出された中心座標が許容範囲内に位置すると(S780におけるYES)、ウエハWのセンタが定位置にあり、整列が完了されたと判断してそのまま該当位置にウエハWを安着させ、算出された中心座標が許容範囲外に位置すると(S780におけるNO)、ロボットアーム200にウエハWの中心座標の誤差範囲だけウエハの移動命令を出すことができる(S790)。
【0081】
S790において、インタフェース部120は、ロボットアーム200に整列が未完了されたウエハWをピックすることを命令し、既設定された許容範囲との現在算出されたウエハの中心座標間の位置誤差を演算してウエハWを安着させるX、Y軸座標を修正することができる。修正された軸座標にロボットアーム200がウエハWを再安着させることができる。このとき、フラグビットをロボットアーム200に伝達して、ロボットアーム200が整列動作を行うことができるようにし、検出部121が演算した中心座標を用いて補正された位置にロボットアーム200を駆動させることができる。上述した内容と同一の内容は説明の明瞭のために省略する。
【0082】
一方、本発明の一実施例によるウエハの整列方法は、獲得した上記ウエハエッジの位置情報を既設定された垂直領域内のピーク距離と比較してウエハ安着部210のウエハWの有無を検出する段階及び獲得した上記ウエハエッジの位置情報を上記ウエハ安着部210の内側リミット1115及び外側リミット1116と比較してウエハの離脱有無を感知する段階の少なくとも1つをさらに含むことができる。
【0083】
獲得されたウエハエッジの位置情報のうち1つを用いて既設定された領域内でピーク距離が感知されると、ウエハWがウエハ安着部210にあると判断し、ピーク距離が感知されないと、ないと判断することができる。
【0084】
本発明の一実施例によると、ウエハの後側または側面の下部で一定の角度を有するようにウエハWに向かってレーザを照射して映像を獲得し、獲得した映像内でレーザ照射方向に対応する上記ウエハWまたはウエハ安着部210の一位置までの距離を測定し、既設定された垂直領域別に上記測定した距離のうち、ピーク距離に応じてウエハWの有無を検出することができる。
【0085】
上記既設定された垂直領域は、上記レーザスキャナ110の照射角及び半導体装置情報に基づいて、ウエハ安着領域を分割して既設定することができる。
【0086】
一実施例として、上記検出部121は、上記映像内で既設定されたチャンネルごとにデッドゾーンを検出し、検出された上記デッドゾーンに応じて複数のウエハWエッジの有無を検出することができる。
【0087】
また、本発明の一実施例による検出部121は、獲得されたウエハエッジの位置情報のうち2つの位置情報を用いて、ウエハエッジがウエハWが機構安着の限界に応じて既設定された内側リミット1115及び外側リミット1116の間に位置して整列されているかどうか、または内側リミット1115及び外側リミット1116の範囲から外れて位置ずれしたかを確認することができる。センタの整列を確認することとは別に、ウエハWが安着すべき範囲内に存在するかを簡単に確認することができる。
【0088】
したがって、本発明の一実施例による検出部121は、ウエハセンタの整列を把握するだけでなく、ウエハの有無またはウエハの離脱有無を判断することもできる。
【0089】
さらに、本発明を説明するにおいて、「~部」または「ユニット」は、様々な方式、例えばプロセッサ、プロセッサによって実行されるプログラム命令、ソフトウェアモジュール、マイクロコード、コンピュータプログラム生成物、ロジック回路、アプリケーション専用の集積回路、ファームウェアなどによって実現することができる。
【0090】
本出願の実施例に開示された方法の内容は、ハードウェアプロセッサで直接実現することができ、またはプロセッサのうちハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせによって実現して実行完成されることができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ、または電気的消去可能プログラマブルメモリ、レジスタなどの従来の保存媒体に保存されることができる。上記保存媒体はメモリに位置し、プロセッサはメモリに保存された情報を読み出して、そのハードウェアと組み合わせて上述の方法の内容を完成する。重複を防ぐために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0091】
実現過程において、上述の方法の各内容は、プロセッサのうちハードウェアの論理集積回路またはソフトウェア形態のインストラクションによって完成されることができる。本出願の実施例に開示された方法の内容は、ハードウェアプロセッサで直接実現することができ、またはプロセッサのうちハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせによって実現して実行完成されることができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ、または電気的消去可能プログラマブルメモリ、レジスタなどの従来の保存媒体に保存されることができる。上記保存媒体はメモリに位置し、プロセッサはメモリに保存された情報を読み出して、そのハードウェアと組み合わせて上述の方法の内容を完成する。
【0092】
すなわち、本分野における通常の知識を有する者は、本明細書で開示した実施例で説明する各例示的なユニット及びアルゴリズム段階を組み合わせて、電子ハードウェアまたはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせによって実現することができることが分かる。このような機能をハードウェア方式で実行するのか、またはソフトウェア方式で実行するのかは、技術方案の特定応用及び設計制約の条件によって決定される。通常の知識を有する者は、特定された応用のそれぞれについて互いに異なる方法を用いて説明した機能を実現することができるが、このような実現は、本出願の範囲から外れたものと見なしてはいけない。
【0093】
本出願で提供するいくつかの実施例において、開示された装置及び方法は、その他の方式によって実現することができる。例えば、上述した装置の実施例は単なる例示であり、例えば、上記ユニットの区分は単なる一種の論理的機能の区分であり、実際の実現の際には、その他の区分方式が存在することがあり、例えば、複数のユニットまたはアセンブリは、もう一つのシステムに結合または集積されることができ、あるいは一部の特徴は無視または実行しないこともできる。もう一方は、表示または議論される相互間のカップリングまたは直接的なカップリング、または通信連結は、一部のインタフェース、装置またはユニットを介した間接的なカップリングまたは通信連結であることができ、電気的、機械的、またはその他の形態であることができる。
【0094】
上記で分離された部品として説明されたユニットは、物理的に分離されたものであることができ、ユニットとして示される部品は、物理的ユニットまたはそうでないものであることができるため、すなわち、一ヶ所に位置するか、または複数のネットワークユニットに分布されることもできる。実際の需要に応じて、その一部または全てのユニットを選択して本実施例の方案の目的を実現することができる。
【0095】
すなわち、本出願の各実施例における各機能ユニットは、1つの処理ユニットに集積されることができ、各ユニットが単独で存在することもでき、2つまたは2つ以上のユニットが1つのユニットに集積されることもできる。
【0096】
上記機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実現され、独立的な製品として販売または使用される場合、1つのコンピュータ読み出し可能の保存媒体に保存されることができる。このような理解に基づいて、本出願の技術方案において本質的にまたは先行技術に寄与した部分または上記技術方案の一部分は、ソフトウェア製品の形態で実現することができ、上記コンピュータソフトウェア製品は、1つの保存媒体に保存され、いくつかのインストラクションを含んで1つのコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワーク機器などであることができる)が本出願の各実施例で説明する方法の全部または一部の段階を実行するようにする。上述した保存媒体は、USBメモリ、モバイルハードディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスクまたはCD-Romなどのプログラムコードを保存することができる様々な媒体を含む。
【0097】
本発明は、上述した実施形態及び添付された図面によって限定されるものではない。添付された特許請求の範囲によって権利範囲を限定し、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な形態の置換、変形及び変更が可能であることは、当技術分野における通常の知識を有する者には明らかである。
【符号の説明】
【0098】
100 半導体移送装置
110、110a レーザスキャナ 111 感知領域
1115 内側リミット 1116 外側リミット
120 インタフェース部
121 検出部
122 通信部
200 ロボットアーム
210 ウエハ安着部
220 ウエハ固定部