(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048353
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】加熱アセンブリ及びエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/46 20200101AFI20240401BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20240401BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20240401BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/20
A24F40/40
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023133973
(22)【出願日】2023-08-21
(31)【優先権主張番号】202222560654.2
(32)【優先日】2022-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】517419906
【氏名又は名称】深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SMOORE TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】16#, Dongcai Industrial Park, Gushu Town, Xixiang Street, Baoan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】敖 兵輝
(72)【発明者】
【氏名】楊 保民
(72)【発明者】
【氏名】文 治華
(72)【発明者】
【氏名】李 丹丹
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AC12
4B162AC22
4B162AC34
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電極接続部材と発熱体との間の電気的接続を確実にし、取り付け過程が簡単となる加熱アセンブリ及びエアロゾル発生装置に関する。
【解決手段】加熱アセンブリは、発熱体11と、電極接続部材12と、固定座13とを備える。発熱体11は、互いに対向するように設けられた両端を有し、電極接続部材12は発熱体11に電気的に接続され、固定座13は、発熱体11の一端に抱き締められ、その内周面の一部が電極接続部材12に当接して電極接続部材12を発熱体11に押し付け、その内周面のもう一部が発熱体11に直接当接する。1つの固定座を利用するだけで電極接続部材を発熱体に固定することができるため、電極接続部材と発熱体との間の電気的接続を確実にし、取り付け過程が簡単となる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向するように設けられた両端を有する発熱体と、
前記発熱体に電気的に接続された電極接続部材と、
前記発熱体の一端に抱き締められた固定座であって、その内周面の一部が前記電極接続部材に当接して電極接続部材を前記発熱体に押し付け、その内周面のもう一部が前記発熱体に直接当接する固定座と、を備える
ことを特徴とする加熱アセンブリ。
【請求項2】
複数の前記電極接続部材を備え、各前記電極接続部材は、前記発熱体の周方向に沿って間隔をあけて配置され、各前記電極接続部材は、いずれも前記固定座と前記発熱体との間に押し付けられ、前記固定座の前記発熱体に直接当接する部分は、2つの隣接する前記電極接続部材同士の間に位置する
ことを特徴とする請求項1に記載の加熱アセンブリ。
【請求項3】
各前記電極接続部材は、前記発熱体の周方向に沿って等間隔に配置され、
及び/又は、前記固定座の前記発熱体に直接当接する部分は、位置決め部であり、隣接する2つの前記電極接続部材同士の間ごとに1つの前記位置決め部が存在する
ことを特徴とする請求項2に記載の加熱アセンブリ。
【請求項4】
前記電極接続部材は、互いに電気的に接続された第1の導電部と第2の導電部とを含み、前記第1の導電部は、前記発熱体に押し付けられ、前記第2の導電部は、前記固定座を貫通するとともに、前記固定座の前記発熱体とは反対側まで延在し、前記第2の導電部は、外部回路に電気的に接続されるために用いられる
ことを特徴とする請求項1に記載の加熱アセンブリ。
【請求項5】
前記固定座は、固定スリーブを含み、前記固定スリーブの側壁は、前記発熱体の外周に外嵌され、前記第1の導電部は、前記発熱体と前記固定スリーブの側壁との間に位置し、前記第2の導電部は、前記固定スリーブの底壁を貫通する
ことを特徴とする請求項4に記載の加熱アセンブリ。
【請求項6】
前記発熱体は、円柱筒状構造であり、前記円柱筒状構造に囲まれた空間は、エアロゾル発生基質を収容するために用いられ、前記電極接続部材は、前記円柱筒状構造の周方向に沿って湾曲された円弧状のシート状構造であり、前記固定座の内周面の前記発熱体に直接当接する部分は、非閉鎖的な円弧面であり、前記非閉鎖的な円弧面と前記電極接続部材は、前記円柱筒状構造の周方向において順に配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の加熱アセンブリ。
【請求項7】
前記発熱体に電気的に接続されるための前記電極接続部材の部分は、弾性片であり、前記固定座の少なくとも一部は、前記弾性片の前記発熱体から離れた側を遮蔽している
ことを特徴とする請求項6に記載の加熱アセンブリ。
【請求項8】
前記電極接続部材は、複数の前記弾性片を含み、各前記弾性片は、前記発熱体の周方向に沿って間隔をあけて配置され、各前記弾性片は、いずれも前記固定座と前記発熱体との間に位置する
ことを特徴とする請求項7に記載の加熱アセンブリ。
【請求項9】
前記電極接続部材に電気的に接続されるための前記発熱体の部位には、電極層を有し、前記電極層は、前記発熱体に電気的に接続され、前記弾性片は、前記電極層に押し付けられる
ことを特徴とする請求項7に記載の加熱アセンブリ。
【請求項10】
外部回路と、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の加熱アセンブリと、を備え、前記外部回路は、前記電極接続部材に電気的に接続される
ことを特徴とするエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子霧化装置の技術分野に関し、特に、加熱アセンブリ及びエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
HNB(HEAT NOT BURN、非燃焼加熱)霧化装置は、主に、ベーキングの方式によりエアロゾル発生基質を加熱して、エアロゾルを形成する。その加熱方式は、一般に、発熱体に通電して熱を発生させて、エアロゾル発生基質を加熱してエアロゾルを形成することである。ここで、発熱体と外部回路との間には電極接続部材によって電気的接続が形成され、発熱体は外部回路に属している回路内に位置する。一方、電極接続部材を取り付ける際に発熱体に接続された電極が破損されるのを回避するために、電極接続部材を非閉鎖的な円弧状構造に構成し、取り付ける際に電極接続部材を側方から発熱体の電極上に貼り付けることができる。しかしながら、このようにすると、電極接続部材と発熱体との間の相対位置を固定するための部材を別途設ける必要があり、取付けが不便であるという問題が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、取り付けが不便であるという問題に対して、1つの固定座を利用するだけで電極接続部材を発熱体に固定することができ、取り付けの利便性を向上させることができる加熱アセンブリ及びエアロゾル発生装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
加熱アセンブリであって、互いに対向するように設けられた両端を有する発熱体と、前記発熱体に電気的に接続された電極接続部材と、前記発熱体の一端に抱き締められた固定座であって、その内周面の一部が前記電極接続部材に当接して電極接続部材を前記発熱体に押し付け、その内周面のもう一部が前記発熱体に直接当接する固定座と、を備える。
【0005】
一実施例において、前記加熱アセンブリは、複数の前記電極接続部材を備え、各前記電極接続部材は、前記発熱体の周方向に沿って間隔をあけて配置され、各前記電極接続部材は、いずれも前記固定座と前記発熱体との間に押し付けられ、前記固定座の前記発熱体に直接当接する部分は、2つの隣接する前記電極接続部材同士の間に位置する。
【0006】
一実施例において、各前記電極接続部材は、前記発熱体の周方向に沿って等間隔に配置され、及び/又は、前記固定座の前記発熱体に直接当接する部分は、位置決め部であり、隣接する2つの前記電極接続部材同士の間ごとに1つの前記位置決め部が存在する。
【0007】
一実施例において、前記電極接続部材は、互いに電気的に接続された第1の導電部と第2の導電部とを含み、前記第1の導電部は、前記発熱体に押し付けられ、前記第2の導電部は、前記固定座を貫通するとともに、前記固定座の前記発熱体とは反対側まで延在し、前記第2の導電部は、外部回路に電気的に接続されるために用いられる。
【0008】
一実施例において、前記固定座は、固定スリーブを含み、前記固定スリーブの側壁は、前記発熱体の外周に外嵌され、前記第1の導電部は、前記発熱体と前記固定スリーブの側壁との間に位置し、前記第2の導電部は、前記固定スリーブの底壁を貫通する。
【0009】
一実施例において、前記発熱体は、円柱筒状構造であり、前記円柱筒状構造に囲まれた空間は、前記エアロゾル発生基質を収容するために用いられ、前記電極接続部材は、前記円柱筒状構造の周方向に沿って湾曲された円弧状のシート状構造であり、前記固定座の内周面の前記発熱体に直接当接する部分は、非閉鎖的な円弧面であり、前記非閉鎖的な円弧面と前記電極接続部材は、前記円柱筒状構造の周方向において順に配置される。
【0010】
一実施例において、前記発熱体に電気的に接続されるための前記電極接続部材の部分は、弾性片であり、前記固定座の少なくとも一部は、前記弾性片の前記発熱体から離れた側を遮蔽している。
【0011】
一実施例において、前記電極接続部材は、複数の前記弾性片を含み、各前記弾性片は、前記発熱体の周方向に沿って間隔をあけて配置され、各前記弾性片は、いずれも前記固定座と前記発熱体との間に位置する。
【0012】
一実施例において、前記電極接続部材に電気的に接続されるための前記発熱体の部位には、電極層を有し、前記電極層は、前記発熱体に電気的に接続され、前記弾性片は、前記電極層に押し付けられる。
【0013】
エアロゾル発生装置であって、外部回路と上記の加熱アセンブリとを備え、前記外部回路は、前記電極接続部材に電気的に接続される。
【0014】
上記の加熱アセンブリ及びエアロゾル発生装置によれば、1つの固定座を利用するだけで電極接続部材を発熱体に固定することができるため、電極接続部材と発熱体との間の電気的接続を確実にし、取り付け過程が簡単となる。具体的には、固定座は、発熱体の外周に抱き締められ、固定座の一部は発熱体に押し付けられて発熱体との相対位置が固定され、電極接続部材は固定座によって発熱体に押し付けられる。
【0015】
本発明の一部を構成する図面は、本発明に対する更なる理解を提供するためのものであり、本発明の模式的な実施例及びその説明は本発明を解釈するために用いられ、本発明を不当に限定するものではない。
【0016】
以下、本発明の実施例の技術的解決策をより明確に説明するために、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明するが、以下の説明における図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働を払わずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができることが明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2】
図1に示された加熱アセンブリの分解図である。
【
図7】本実施例の電極接続部材の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の上記目的、特徴、及び利点をより明確に理解するために、以下、図面を参考しながら本発明の具体的な実施形態を詳細に説明する。以下の説明において、本発明を十分に理解するために、多くの具体的な細部を説明する。しかしながら、本発明は、ここで説明される実施形態とは異なる多くの他の形態で実施することができ、当業者であれば、本発明の趣旨から逸脱することなく類似な改善を行うことができる。したがって、本発明は以下に開示される具体的な実施例に限定されるものではない。
【0019】
図1及び
図2に示されたように、いくつかの実施例において、発熱体11と電極接続部材12と固定座13とを備える加熱アセンブリ10を提供する。発熱体11は、動作状態でエアロゾル発生基質を加熱するために用いられる。電極接続部材12は、発熱体11が導電路上に位置するように、発熱体11に電気的に接続されるとともに、外部回路に電気的に接続される。
【0020】
発熱体11は、互いに対向するように設けられた両端を含み、固定座13は、発熱体11の一端に抱き締められる。具体的に、固定座13は、非閉鎖的な円弧状構造であってもよいし、閉鎖的な環状構造であってもよい。いわゆる非閉鎖的な円弧状構造とは、円弧状の湾曲方向において閉鎖されず、湾曲方向において間隔を置いた両端が存在するものを意味する。いわゆる閉鎖的な環状構造とは、360°を取り囲む環状構造を意味する。
【0021】
固定座13は非閉鎖的な円弧状構造である場合、対応する中心角が180°以上であるため、発熱体11の外側に抱き締められ、発熱体11に対して固定され、更に、固定座13は電極接続部材12に対して発熱体11に押し付ける力を加えることができる。
【0022】
固定座13は閉鎖的な環状構造である場合、発熱体11の外側に外嵌されるとともに発熱体11に抱き締められ、発熱体11を全周に亘って取り囲み、電極接続部材12を発熱体11に押し付ける。
【0023】
固定座13の内周面の一部は、電極接続部材12に当接して電極接続部材12を発熱体11に押し付け、固定座13の内周面のもう一部は発熱体11に直接当接する。
【0024】
固定座13は、発熱体11の外側に直接抱き締められるとともに、発熱体11に直接当接することにより、両者の相対位置を固定し、更に電極接続部材12を発熱体11に押し付けることができる。取り付け過程において固定座13である1つの部材を利用することだけで電極接続部材12を発熱体11に固定することができ、取り付け過程が簡単である。
【0025】
いくつかの実施例において、
図1、
図2、
図5及び
図8に示されたように、発熱体11は、円柱筒状構造であり、当該円柱筒状構造に囲まれた空間は、エアロゾル発生基質を収容するために用いられる。
【0026】
選択的に、別のいくつかの実施例において、発熱体11は、例えば角柱などの他の形状であってもよく、ここでは特に限定されない。発熱体11内のエアロゾル発生基質を収容するための空間の形状は、発熱体11の外面の形状と一致してもよいし、一致しなくてもよく、ここでは特に限定されない。
【0027】
例えば、
図1、
図2、
図5及び
図8に示されたように、実施例において、発熱体11の外面に囲まれた形状は、円柱形であり、発熱体11内のエアロゾル発生基質を収容するための空間は、円柱キャビティである。
【0028】
更に具体的には、いくつかの実施例において、発熱体11は、導電材料で作製された導電部材であり、当該導電部材によってエアロゾル発生基質を収容するための空間が囲まれる。電極接続部材12が当該導電部材の任意の位置と接触すると、導電部材が通電回路に位置して発熱する。
【0029】
或いは、別のいくつかの実施例において、発熱体11は、絶縁熱伝導性ライナーと絶縁熱伝導性ライナーの外側を取り囲む導電膜とを含む。絶縁熱伝導性ライナーは、エアロゾル発生基質を収容するための空間を囲んでいる。導電膜は、導電膜が通電回路に位置して発熱するように、電極接続部材12に電気的に接続される。導電膜の発熱後に発生した熱は、絶縁熱伝導性ライナーを介して内部空間に伝達されてエアロゾル発生基質を加熱することができる。
【0030】
更に、いくつかの実施例において、
図8に示されたように、電極接続部材12に電気的に接続されるための発熱体11の部位には、電極層111を有し、電極層111は、発熱体11に電気的に接続され、電極接続部材12は、電極層111に押し付けられる。
【0031】
一実施例において、発熱体11は、導電部材であり、電極層111は、当該導電部材に設けられる。
【0032】
別の実施例において、発熱体11は、絶縁熱伝導性ライナーと導電膜とを備え、電極層111は、絶縁熱伝導性ライナーの外側に貼り付けられ、電極層111は、導電膜に電気的に接続される。
【0033】
更に、
図2、
図3及び
図7に示されたように、電極接続部材12は、上記の円柱筒状構造の周方向に沿って湾曲された円弧状のシート状構造である。取り付ける際に、電極接続部材12は、発熱体11の側方から徐々に接近して発熱体11に貼り付けられ、この過程で電極接続部材12が発熱体11に傷をつけることを効果的に回避することができる。
【0034】
図3及び
図6に示されたように、固定座13の内周面の発熱体11に直接当接する部分は、非閉鎖的な円弧面1311であり、当該非閉鎖的な円弧面1311と電極接続部材12は、この円柱筒状構造の周方向において順に配置される。
【0035】
一実施例において、固定座13は、非閉鎖的な円弧状構造であり、当該非閉鎖的な円弧面1311に対応する中心角a1は、当該固定座13に対応する中心角A1よりも小さい。円弧状のシート状構造の電極接続部材12に対応する中心角a2と中心角a1との和は、中心角A1である。
【0036】
別の実施例において、固定座13は、閉鎖的な環状構造であり、当該非閉鎖的な円弧面1311に対応する中心角a1と円弧状のシート状構造の電極接続部材12に対応する中心角a2との和は、360°である。
【0037】
更に、いくつかの実施例において、
図1~
図5に示されたように、加熱アセンブリ10は、複数の電極接続部材12を含み、各電極接続部材12は、発熱体11の周方向に沿って間隔をあけて配置される。一実施例において、各電極接続部材12は、発熱体11の周方向に沿って等間隔に配置される。
【0038】
各電極接続部材12は、いずれも固定座13と発熱体11との間に押し付けられ、固定座13の発熱体11に直接当接する部分は、2つの隣接する電極接続部材12同士の間に位置する。固定座13が発熱体11に嵌合されると、複数の電極接続部材12が全て発熱体11上に押し付けされて固定され得る。
【0039】
2つの隣接する電極接続部材12同士の間に位置する固定座13の部分は、2つの電極接続部材12を分離し、各電極接続部材12同士の間の直接接触を回避する。
【0040】
図2及び
図3に示されたように、固定座13の発熱体11に直接当接する部分は、位置決め部131であり、隣接する2つの電極接続部材12同士の間ごとに1つの位置決め部131が存在する。
【0041】
加熱アセンブリ10は、2つの電極接続部材12を含んでもよいし、3つの電極接続部材12を含んでもよい。各電極接続部材12同士の間の直接接触を回避するように、各電極接続部材12同士の間には、いずれも位置決め部131によって分離される。
【0042】
具体的には、一実施例において、
図6に示されたように、位置決め部131の発熱体11と接触可能な面は、前述した非閉鎖的な円弧面1311である。隣接する2つの電極接続部材12同士の間ごとに1つの上記の非閉鎖的な円弧面1311を有し、当該非閉鎖的な円弧面1311は、発熱体11に密着している。仮に、2つの非閉鎖的な円弧面1311との間に位置する固定座13の内周面の部分を押し付け円弧面132とすると、非閉鎖的な円弧面1311は、押し付け円弧面132に対して固定座13に囲まれた空間の内側に突出している。
【0043】
図2、
図5及び
図7に示されたように、いくつかの実施例において、発熱体11に電気的に接続されるための電極接続部材12の部分は、弾性片1211であり、固定座13の少なくとも一部は、弾性片1211の発熱体11から離れた側を遮蔽している。このように、弾性片1211を発熱体11上に押し付ける一方、弾性片1211と外部の他の部品との接触を回避する。
【0044】
更に具体的には、
図2、
図3及び
図7に示されたように、一実施例において、電極接続部材12は、複数の弾性片1211を含み、各弾性片1211は、発熱体11の周方向に沿って間隔をあけて配置され、各弾性片1211は、いずれも固定座13と発熱体11との間に位置する。
【0045】
図2に示されたように、弾性片1211は、電極層111に押し付けられ、弾性片1211は、電極層111を介して発熱体11に電気的に接続される。
【0046】
更に、いくつかの実施例において、
図2及び
図7に示されたように、電極接続部材12は、互いに電気的に接続された第1の導電部121と第2の導電部122とを含む。
図2及び
図5に示されたように、第1の導電部121は、発熱体11に押し付けられ、第2の導電部122は、固定座13を貫通するとともに、固定座13の発熱体11とは反対側まで延在し、第2の導電部122は、外部回路に電気的に接続されるために用いられる。
【0047】
図4及び
図5に示されたように、固定座13には、第2の導電部122が貫通するための貫通孔133が設けられ、固定座13は、貫通孔133によって第2の導電部122の位置を制限することができる。加熱アセンブリ10が複数の電極接続部材12を含む場合、各電極接続部材12に含まれた第2の導電部122は、それぞれ、異なる貫通孔133を貫通する。複数の貫通孔133は、発熱体11の周方向に沿って等間隔に配置される。
【0048】
図2及び
図7に示されたように、第1の導電部121は、上記の弾性片1211を含み、各弾性片1211は、いずれも第2の導電部122に電気的に接続される。電極接続部材12は、上記の円柱筒状構造の周方向に沿って湾曲された本体円弧状片123を更に含み、各弾性片1211は、当該本体円弧状片123の一方の円弧状側縁に電気的に接続され、第2の導電部122は、当該本体円弧状片123の他方の円弧状側縁に電気的に接続される。
【0049】
一実施例において、
図1~
図6に示されたように、固定座13は、固定スリーブを含み、固定スリーブの側壁134は、発熱体11の外周に外嵌され、第1の導電部121は、発熱体11と固定スリーブの側壁134との間に位置し、第2の導電部122は、固定スリーブの底壁135を貫通する。
【0050】
取り付ける際に、まず、電極接続部材12を発熱体11に当接させ、次に、固定スリーブを発熱体11に外嵌し、この過程と同時に電極接続部材12を発熱体11と固定スリーブとの間に押し付ける。
【0051】
別のいくつかの実施例において、外部回路(図示せず)と上記の加熱アセンブリ10とを備えるエアロゾル発生装置を提供し、外部回路は、電極接続部材12に電気的に接続される。
【0052】
1つの固定座13を利用するだけで電極接続部材12を発熱体11に固定することができるため、電極接続部材12と発熱体11との間の電気的接続を確実にし、取付け過程が簡単となる。具体的には、固定座13は発熱体11の外周に抱き締められ、固定座13の一部は発熱体11に押し付けられて発熱体11との相対位置が固定され、電極接続部材12は固定座13によって発熱体11に押し付けられる。
【0053】
本発明の説明において、理解すべきものとして、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などが指示する方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本発明を説明しやすく且つ説明を簡略化するためのものだけであり、言及される装置又は素子は特定の方位を有し、特定の方位で構成及び操作しなければならないことを意味又は示唆するものではなく、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【0054】
なお、用語「第1」、「第2」は説明の目的だけであり、相対的な重要性を意味又は示唆し、又は説明された技術的特徴の数を示唆すると理解されるものではない。従って、「第1」、「第2」で限定された特徴は、少なくとも1つの該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本発明の説明において、特に明示的かつ具体的に制限されない限り、「複数」の意味は少なくとも2つ、例えば2つ、3つなどである。
【0055】
本発明において、特に明確に規定及び限定されない限り、「取り付け」、「連結」、「接続」、「固定」などの用語は、広義に理解すべきであり、例えば、固定接続であってもよいし、着脱可能な接続であってもよいし、一体になってもよい。また、機械的接続であってもよいし、電気的に接続であってもよい。また、特に明確に限定されない限り、直接接続されてもよいし、中間媒体を介して間接的に接続されてもよいし、2つの素子の内部の連通又は2つの素子の互相作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて本発明における上記の用語の具体的な意味を理解することができる。
【0056】
以上説明した実施例の各技術的特徴は、任意に組み合わせることが可能であり、説明を簡潔にするために、上記実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせについては説明していないが、これらの技術的特徴の組み合わせに矛盾がない限り、本明細書に記載される範囲内であると考えられるべきである。
【0057】
上記の実施例は、本願のいくつかの実施形態を示しているに過ぎず、その叙述は具体的かつ詳細であるが、本願の発明の範囲を限定するものとして理解されるべきではない。当業者であれば、本願の思想から逸脱することなく、本願の範囲に含まれるいくつかの変形および改善を行うことができることに留意されたい。したがって、本願の特許の範囲は、添付の特許請求の範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0058】
10 加熱アセンブリ
11 発熱体
111 電極層
12 電極接続部材
121 第1の導電部
1211 弾性片
122 第2の導電部
123 本体円弧状片
13 固定座
131 位置決め部
1311 非閉鎖的な円弧面
132 押し付け円弧面
133 貫通孔
134 側壁
135 底壁