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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048395
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】二重リング形の生体磁気分離システム
(51)【国際特許分類】
   B03C 1/28 20060101AFI20240401BHJP
   B03C 1/00 20060101ALI20240401BHJP
   B03C 1/02 20060101ALI20240401BHJP
   G01N 1/02 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
B03C1/28 107
B03C1/00 A
B03C1/00 H
B03C1/02 Z
G01N1/02 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023165109
(22)【出願日】2023-09-27
(31)【優先権主張番号】22382891.4
(32)【優先日】2022-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】523368193
【氏名又は名称】セプマグ システムズ,ソシエダッド リミターダ
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マルティネス ガルシア,リュイス ミケール
【テーマコード(参考)】
2G052
【Fターム(参考)】
2G052AA28
2G052AD29
2G052ED04
(57)【要約】
【課題】大容量の生体磁気分離装置を提供する。
【解決手段】生体磁気分離システムは、複数の永久磁石からなる外側リング及び内側リングを有する。外側リングは、四極子ハルバッハシリンダである。内側リングは、多極子ハルバッハシリンダである。内側リングの内半径において、容器側壁での磁場勾配は、外側リング単独の磁場勾配よりも大きい。これを満たす様に、各シリンダの直径及び他の条件が選択される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内半径R及び外半径Rであり、同一の幾何形状を有するn個(n>4)の永久磁石を有し、前記永久磁石の磁化方向変化は以下の数式で示され、
Δγ=3Δθ
Δθは、2個の隣接する磁石間の角距離である、
外側リングと、
外半径R及び内半径Rであり、同一の幾何形状を有するn個(n>2N)の永久磁石を有し、Nは極対数であり、前記永久磁石の磁化方向変化は以下の数式で示され、
Δγ=(N+1)Δθ
Δθは、2個の隣接する磁石間の角距離である、
内側リングと、
を具備し、
前記内側リングは、前記外側リングと同心であり、シリンダ形の容器を配置するための内孔を定義し、
前記容器の内面は、前記内側リング及び前記外側リングの幾何中心から位置Zに位置し、
前記外側リングは、残留磁束密度Brと、空間充填率fとを有し、
前記内側リングは、残留磁束密度Brと、空間充填率fとを有し、
前記内側リングは、以下の複数の条件を満たし、
【数1】
【数2】
k>1であり、zは、Z/Rの比であり、f=(Br2 )/(Br1 )である
二重リング形生体磁気分離システム。
【請求項2】
請求項1に記載の二重リング形生体磁気分離システムであって、
f=1であるとき、前記内側リング及び前記外側リングの前記空間充填率及び前記磁石の残留磁束密度が等しい
二重リング形生体磁気分離システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、粒子の磁気分離の技術分野に関する。より詳細には、本開示は、大容量の生体磁気分離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気分離システムは、医学、生物学及び薬理学の分野に多く適用される。試料、懸濁液又は溶液の特定の成分(例えば、各種の抗体)は、成分に関する見地(疾患の診断等)を分析するために、分離する必要があることが多い。このように成分、粒子又は分子を分離するのに、アフィニティーカラムによる分離方法及び遠心分離法が、従来から使用されている。
【0003】
近年、別の方法として、磁性粒子を使用する分離方法が多く使用されている。この方法によれば、迅速かつ容易に、正確かつ信頼性高く、特定の成分(例えば、特定の蛋白質、遺伝物質及び生体分子等)を分離することができる(例えば、非特許文献1を参照)。本方法で使用される磁性粒子は、特種な容器(vessel)に入れられた試料、溶液及び懸濁液等から分離される特定の成分に結合するように設計されている。磁場を印加することで、磁性粒子は、試料の残余から分離される。言い換えれば、磁性粒子は、容器側壁で凝縮される。磁性粒子は、(例えば、磁場の印加により)容器側壁で保持される。一方、試料の残余(あるいは、少なくとも、試料の残余の実質的部分)は除去される。その後、保持された分画物(フラクション)に対して洗浄処理(再度の磁性粒子分離等を含んでよい)を行ってもよい。
【0004】
特許文献1に開示された構造に基づく磁性粒子分離装置は、強い磁場を生成することが可能である。特許文献2に開示された構造に基づく磁性粒子分離装置は、略一定の磁場勾配を生成することが可能である。各装置の構造は、ハルバッハ定理に基づく。ハルバッハ定理によれば、以下の現象が実証される。軸に対して垂直に磁化された無限リニア磁石の磁化(magnetization)が、この軸を中心に回転すると、空間全体に亘ってモジュール内の磁場は一定である。また、磁場の方向は、空間全体に亘って、回転方向とは逆方向で、同じ角となる(非特許文献2)。この原理を用いて、シリンダ状の空間内に均一な磁場を生成する双極子(dipolar sources)を展開することができる(例えば、非特許文献3を参照)。加えて、シリンダの外側の磁場は略ゼロとなる。これは、安全性の点で有利である。これらの構造は「ハルバッハシリンダ」としても知られる。
【0005】
この原理は、多極子(multipolar sources)に容易に使用できる。四極子(four pole sources)の場合、勾配が一定である。各装置の構造は、機能的であり、少量の場合(数ml単位の量を器(レシピエント)に供給する場合)、理論的には大きな技術的問題は無い。ハルバッハシリンダ(内半径R、外半径R)が生成する磁場勾配は、全ての磁性粒子に対して一定の磁場勾配を生成する。磁場勾配により、磁性粒子が、シリンダと同軸の内孔に挿入されたシリンダ形の容器(内半径Z、Z<R)の内壁に向かって半径方向(放射状)に移動する。
【0006】
磁性粒子が分離(即ち、全ての磁性粒子が最終位置に到達)してから、懸濁液の液体を除去する。この点、磁場勾配は、全ての磁性粒子を容器内壁に保持するのに十分強くなければならない。磁場勾配が十分強ければ、除去対象が液体でない際にも、磁性粒子及び磁性粒子に付着した生体分子が損失するのを回避できる。懸濁液中の粒子の体積濃度が一定である場合、分離処理終了時に容器のシリンダ状内壁に保持される磁性粒子の表面密度は、容器半径の増加に比例して直線的に増加する。そうすると、容器半径が大きいほど、磁性粒子を保持するためにより高い磁場勾配が必要となる。
【0007】
しかしながら、四極子ハルバッハシリンダが生成する磁場勾配は、∇B=2/R (1-R/R)である。Bは、使用する永久磁石の残留磁束密度である。外半径Rが無限大(R/R≧0)である無限大のシリンダの場合でも、磁場勾配は半径に反比例する。磁場勾配の限界は、∇B>2/Rである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5,705,064号明細書
【特許文献2】米国特許公開公報第2003/0015474号明細書
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Z. M. Saiyed等、「Application of Magnetic Techniques in Field of Drug Discovery and Biomedicine」、BioMagnetic Research and Technology 2003、1:2、2003年9月18日、http://www.biomagres.com/content/1/1/2
【非特許文献2】K. Halbach、「Design of permanent multipole magnets with oriented reareast cobalt material」、Nuclear Instruments and Methods Volume 169、Issue 1、1980年2月1日、p.1-10
【非特許文献3】H. A. Leupold、「Rare Earth Permanent Magnets」、J. M. D Coey編、「Static Applications」、1996年、p. 401-405
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
磁性粒子の懸濁液を磁気分離処理する際に、1回分の容量(バッチボリューム)を増やすには、容器の半径Zを大きくする。この場合、保持領域で保持される磁性粒子の表面密度が大きくなるため、より大きな磁場勾配が必要となる。一方、内孔の内半径R(R>Z)に制限されて、磁場勾配は小さくなる。臨界半径のとき、四極子ハルバッハシリンダが生成する磁場勾配は、懸濁液の液体を除去する際に磁性粒子を保持するのに必要な値より小さくなる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するため、本開示に係る磁気分離装置は、外側リング及び内側リングを有する。外側リングは、四極子ハルバッハシリンダを有する。内側リングは、複数の永久磁石から作成され、特定数の磁極を有する。内側リングの内半径及び外半径は、永久磁石の空間充填率と、容器及び外側リングの半径に依存する。位置Zにおける内側リングの磁場勾配により、磁性粒子が保持されるとともに、外側リングによる磁性粒子の分離性能が損なわれない。
【0012】
これにより、分離後の粒子が容器内壁から離脱するのを回避でき、同時に、高い分離処理性能を維持できる。また、要求される磁場勾配を達成するのに必要な希土類磁石の量を減らすことができる。
【0013】
より具体的には、本開示の一実施形態に係る生体磁気分離システムは、外側リング及び内側リングを有する二重リング形である。前記外側リングは、内半径R及び外半径Rであり、同一の幾何形状を有するn個(n>4)の永久磁石を有し、前記永久磁石の磁化変化(progression)は以下の数式で示される。
Δγ=3Δθ
Δθは、2個の隣接する磁石間の角距離である。
前記内側リングは、外半径R及び内半径Rであり、同一の幾何形状を有するn個(n>2N)の永久磁石を有し、Nは極対数であり、前記永久磁石の磁化変化は以下の数式で示される。
Δγ=(N+1)Δθ
Δθは、2個の隣接するセグメント間の角距離である。
前記内側リングは、前記外側リングと同心であり、容器を配置するための内孔を定義し、
前記容器の内面は、前記内側リング及び前記外側リングの幾何中心から位置Zに位置し、
前記外側リングは、残留磁束密度Brと、空間充填率fとを有し、
前記内側リングは、残留磁束密度Brと、空間充填率fとを有し、
前記外側リング及び前記内側リングは、以下の複数の条件を満たす。
【数1】
【数2】
k>1であり、zは、Z/Rの比であり、f=(Br2 )/(Br1 )である。
【0014】
内側リング及び外側リングに使用される全ての磁石が同一であり、さらに、内側リング及び外側リングの空間充填率が等しい場合、f=1である。
【0015】
しかしながら、外側リングは、内側リングと残留磁束密度が異なる複数の磁石を含むサブリングから作成することができる。内側リング及び外側リングの空間充填率は異なり得る。
【0016】
本開示をよりよく理解するために、図面を参照して明細書を説明する。図面は本開示の一実施形態を示し、本開示の範囲の限定として解釈されるべきではなく、本開示の実施例としてのみ解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本開示の一実施形態に係るシステムの動作原理を示す。
図2】本開示の一実施形態に係る二重磁場勾配分離システムを示す。
図3】装置の正規化された半径に対して、外側リング及び内側リングによる磁場勾配を示すグラフである。
図4】本開示の一実施形態に係る二重磁場勾配分離システムを示す。本実施形態では、ハルバッハシリンダ(外側リング及び内側リング)に使用される複数の磁石は、正方形の断面を有する。
図5図4に示された実施形態において、θ=0°のときの半径に沿った磁場勾配のプロファイルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1を参照し、ビーズ/粒子の大容量磁気分離システムの動作原理を説明する。懸濁液を入れた容器を分離システムに導入する(図1(a))。粒子は、磁場勾配に引き付けられ、容器側壁に向かって半径方向(放射状)に移動する(図1(b))。上清/バッファを容器から除去する際、第2の磁場勾配(後述)により、粒子は容器側壁に保持される(図1(c))。
【0019】
容器側壁の磁場勾配の強度が不十分である場合、本実施形態と異なり、一部の粒子が側壁に保持されない状態となる(図1(d))。この課題を解決するために、本実施形態で提案されるは、図2に示す二重リングの手法である。外側リングは、複数の同心サブリングからなり、四極子ハルバッハシリンダ(極対数N=2)を形成する。外側リングが生成する磁場は、勾配が一定であり、粒子を分離するのに十分な強度を有する。内側リングが生成する磁場は、磁極数が多く(N>2)、到達距離が短いが、保持位置Zでの磁場勾配が大きい。内側リングは、装置の内部空間(言い換えれば、内孔)を規定する。内孔に、懸濁液を入れた容器が配置される。
【0020】
リングの高さがリングの内半径より大きいと仮定すると、所与の半径位置Zにおいて、単一の四極子ハルバッハシリンダ(内半径R(R>Z)、外半径R(R>R))が生成する磁場勾配は、Br2・f/R (1-R/R)となる。ここで、Br2は、システムを構成するのに使用される複数の永久磁石の残留磁束密度である。fは、空間充填率である。(リング全体に磁石が充填されたリングの場合、f=1である。磁石の幾何形状により磁石が全空間を充填していない場合、f<1である。)
【0021】
位置Zでの磁場勾配を、この四極子ハルバッハシリンダの位置Zでの磁場勾配よりもk倍高い値としたい(k>1)。これを達成するため、本実施形態の内側磁気リングは、内半径R及び外半径R(外側リングの内半径と等しい)であり、複数の永久磁石で作成され、残留磁束密度Br1、空間充填率f、極対数Nであり、極対数Nは以下の条件を満たす。
【数3】
ここで、zは、Z/Rの比である。f=(Br2 )/(Br1 )である。f=1であるとき、内側リング及び外側リングの空間充填率及び磁石の残留磁束密度が等しい(Br1=Br2、f=f)。内側リングの外半径R(R<R<R)は、次の数式で示される。
【数4】
因数kは、懸濁液の液体を除去する際に磁性ビーズを安全に保持するのに必要な磁場勾配と、四極子ハルバッハシリンダ(内半径R及び外半径Rであり、複数の永久磁石で充填され、残留磁束密度Br及び空間充填率fであり、粒子を分離することが可能)が生成する磁場勾配との比率である。
【0022】
分離装置の寸法がR>Zであってリングの高さhが内側リングの内直径よりも大きい(h>2R)場合は常に、上記の全ての関係式に該当することは明らかである。
【0023】
内側リングは、同一の幾何形状を有するn個(n>2N)の永久磁石セグメントで作成するべきである。各セグメントの磁化の角変化(progression)Δγは、次の数式で示される。
Δγ=(N+1)Δθ
ここで、Δθは、2個の隣接するセグメントの間の角距離である(Δθ=2π/n)。
【0024】
外側リング(内半径R、外半径R)は、セグメント数n>4で作成するのがよい。磁化の角変化は、次の数式で示される。
Δγ=3Δθ
ここで、Δθは、2個の隣接するセグメントの間の角距離である(Δθ=2π/n)。
【0025】
位置Zにおいて、本実施形態で得られる二重リング装置が生成する磁場勾配の大きさは、同等の従来の単一の四極子ハルバッハシリンダの磁場勾配よりも大きい。一方、容器側壁の内部の磁場勾配は、2Br2・f/R (1-R/R)である。
【0026】
図3に示すように、分離磁場勾配Gsepのプロファイルは、保持磁場勾配Gretのプロファイルとは異なり、内部空間の全容積において一定である。保持磁場勾配Gretは、装置の内壁近傍(即ち、容器側壁近傍)においてのみ顕著である。
【実施例0027】
容器に入った生体懸濁液から磁性ビーズを分離する装置(直径286.5mm、壁厚4.1mm)を作成した。容器が満量のとき、液体の高さは400mmである。全ての上清を除去したときに容器内壁(Z=139.2mm)に全ての磁性ビーズが確実に保持されるようにするためには、少なくとも、半径方向磁場勾配15T/mが必要である。本実施例では、外側リングは2個のサブリングからなる。磁石の残留磁束密度は、外側リング及び内側リングの両者で同じである。
【0028】
図4は、この装置を示す。装置は以下の特徴を有する。
【0029】
内側リングを作成した。内側リングは、内半径R=150mm、外半径R=172mmである。20×20×400mmの寸法で、20mmの方向に沿って磁化された磁石を36個使用した。残留磁束密度Br1=1.32Tである。シリンダ軸(同心であるため、内側リング及び外側リングの幾何中心は等しい)から径方向中央までの距離R=164mmである。36個の磁石は、10°間隔で配置される。36個の磁石の磁化方向は、隣接する磁石間で100°回転して配置される(極対数N=9)。内側リングの空間充填率はf=0.65である。
【0030】
2個のサブリングを有する外側リングを作成した。外側リングは、内半径R=172mm、外半径R=282mmである。40×40×400mmの寸法で、40mmの方向に沿って磁化された磁石を使用した。残留磁束密度Br=1.32Tである。第1のサブリングは、24個の磁石を有し、シリンダ軸から径方向中央までの距離R=199mmである。24個の磁石は、15°間隔で配置される。24個の磁石の磁化方向は、隣接する磁石間で45°回転して配置される。第2のサブリングは、32個の磁石を有し、シリンダ軸から径方向中央までの距離R=232mmである。32個の磁石は、11.25°間隔で配置される。32個の磁石の磁化方向は、隣接する磁石間で33.75°回転して配置される。外側リングの空間充填率はf=0.57である。
【0031】
複数の磁石は、アルミニウム製フレーム(内直径296mm、外直径568mm、高さ400mm)内に、磁石用の対応する筐体と共に封入される。このシステムは、トップ及びボトムカバー(厚さ10mm、アルミニウムフレームと同じ直径)で囲まれる。作成された装置の重量は405kgである。308kgは永久磁石の重量であり、97kgはアルミニウムフレーム及びカバーの重量である。
【0032】
図5に示すように、内側リングが位置Zにおいて発生する磁場勾配は、20.2T/mである。外側リングが発生する磁場勾配は、3.4T/mで一定である。位置Zでの保持勾配は、15T/mより高いので、磁場勾配の仕様を満足する。
【0033】
本明細書で使用される場合、用語「具備する」及びその活用形は排除する意味で理解されるべきではない。即ち、これらの用語は、記載され定義された内容がさらに別の要素やステップ等を含み得る可能性を排除するものとして解釈されるべきではない。
【0034】
一方、本実施形態は明らかに、本明細書に記載される特定の実施形態に限定されず、特許請求の範囲に定義される本実施形態の一般的な範囲内にある、当業者によって考慮され得る任意の変形形態(例えば、材料、寸法、成分、構成などの選択に関して)も包含する。
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】